JP2015082187A - 媒体処理装置 - Google Patents

Abstract

【課題】作業性を高め得るようにする。
【解決手段】施封小束支払機３は、所定数の紙幣小束Ｔを収納する小束金庫５６と、紙幣小束Ｔを外部へ排出する入金出口４０と、紙幣小束Ｔが載置された昇降機構部４４を上下方向に移動させて小束金庫５６と入金出口４０との間で紙幣小束Ｔを移動させると共に、少なくとも１つの小束金庫５６に収納される数の紙幣小束Ｔを当該昇降機構部４４に保持する昇降部４２とを設ける。
【選択図】図２

Description

本発明は、媒体処理装置に関し、例えば紙幣を所定枚数単位で施封して収納及び出金する施封小束支払機に適用して好適なものである。

従来、出納システムは、金融機関内等に設置されており、例えば紙幣を入出する紙幣入出金機や紙幣を所定枚数ごとに施封する施封小束支払機等、紙幣や硬貨の取引に関する種々の処理を行う複数種類の装置の組み合わせにより構成されている。

施封小束支払機は、紙幣を所定枚数（例えば１００枚）単位で紙帯により施封して、これを紙幣小束として小束金庫に収納したり、出金したりできるようになされている（例えば、特許文献１参照）。

施封小束支払機は、小束金庫に収納された紙幣小束の束数（すなわち小束金庫の在高）と金種とを確認する精査処理を行う際、精査対象となる小束金庫から紙幣小束を１束ずつ取り出し、予めオペレータにより紙幣小束が回収され空になっている他の小束金庫に移動させつつ金種等の識別を行う。

続いて施封小束支払機は、精査対象の小束金庫内の紙幣小束を他の小束金庫に全て移動後、逆の手順により他の小束金庫から元の小束金庫へ紙幣小束を戻し、当該紙幣小束の金種及び束数を確定する。

特開２００５−１５７７５９号公報

このような精査処理を行う場合、少なくとも１つの小束金庫は予め紙幣小束を回収して空にしておく必要があるため、オペレータに煩雑な作業を要してしまっていた。

本発明は以上の点を考慮したもので、作業性を向上し得る媒体処理装置を提案しようとするものである。

かかる課題を解決するため本発明の媒体処理装置においては、所定数の媒体を収納する媒体収納庫と、媒体を外部へ排出する排出口と、媒体が載置された昇降機構部を上下方向に移動させて媒体収納庫と排出口との間で媒体を移動させると共に、少なくとも１つの媒体収納庫に収納される数の媒体を当該昇降機構部に保持する昇降部とを設けるようにした。

この媒体処理装置は、媒体収納庫から媒体を繰り出して昇降機構部に一時的に保管しつつ精査処理を行うことができる。

本発明によれば、媒体収納庫から媒体を繰り出して昇降機構部に一時的に保管しつつ精査処理を行うことができる。かくして本発明は、作業性を高め得る媒体処理装置を実現できる。

出納システムの全体構成を示す斜視図である。 施封小束支払機の内部構成を示す右側面図である。 引出状態の施封小束支払機の内部構成を示す右側面図である。 第１の実施の形態による自動精査処理を示す略線図である。 第２の実施の形態による自動精査処理を示す略線図である。 従来の施封小束支払機の内部構成を示す右側面図である。

以下、発明を実施するための形態について、図面を用いて詳細に説明する。

［１．第１の実施の形態］
［１−１．出納システムの構成］
図１において、出納システム１は、例えば金融機関の営業店において図示しない接客用カウンタの後方に設置され、金銭に関する入金や出金等の各種処理を総合的に実行するようになされている。

出納システム１は、紙幣入出金機２、施封小束支払機３、紙幣補充回収機４、新券支払機５、棒金支払機６、硬貨入出金機７、認証プリンタ８、現金外ポスト９、制御装置１２及び操作表示部１３を有している。

紙幣入出金機２は、紙幣を１枚単位で入出金する。施封小束支払機３は、金種別の紙幣を所定枚数（例えば１００枚）毎に施封して紙幣小束にした状態で収納し、また紙幣の紙幣小束を出金する。

紙幣補充回収機４は、例えば金融機関の営業店、小売店や公共施設等に設置される現金自動預払機（ＡＴＭ：Automatic Teller Machine、図示せず）に着脱可能で、当該現金自動預払機で行われる取引用の紙幣を収納する補充回収カセットに紙幣を補充し、また補充回収カセットから紙幣を回収する。

新券支払機５は、紙幣補充回収機４の上側に組み込まれて一体化されており、各金種の新券（新札）を出金する。棒金支払機６は、金種別の一定枚数毎に棒状に重ねて包まれた硬貨（いわゆる棒金）を出金する。硬貨入出金機７は、硬貨を１枚単位で入出金する。

認証プリンタ８は、紙幣補充回収機４に載置され、紙幣入出金機２や施封小束支払機３、紙幣補充回収機４、新券支払機５、棒金支払機６及び硬貨入出金機７で行われる入金や出金等の処理内容を認証して所定の帳票等に印字し排出する。現金外ポスト９は、硬貨入出金機７に載置されており、現金以外の小切手や定期預金証書等の有価証券を取り込んで入金処理する。

操作表示部１３はディスプレイ１０とキーボード１１とにより構成されている。ディスプレイ１０は、紙幣入出金機２に正面を前方向に向けて載置されており、入金や出金等の各種処理に関する種々の情報を表示するＬＣＤ（Liquid Crystal Display）と、取引の種類の選択、金種等を入力するタッチパネルとが一体化されている。キーボード１１は、ディスプレイ１０の前に載置されており、入金や出金等の各種処理に関する種々の情報や指示等を入力する。制御装置１２は、出納システム１全体を統括制御する。

出納システム１は、これら各種装置の少なくとも一部については比較的自由に配置することができるものの、例えば、棒金支払機６、施封小束支払機３、紙幣補充回収機４、紙幣入出金機２、制御装置１２及び硬貨入出金機７が、各々の正面を同一方向に向け互いに隣接するよう横一列に配置されている。

以下の説明では、出納システム１における棒金支払機６、施封小束支払機３、紙幣補充回収機４、紙幣入出金機２、制御装置１２及び硬貨入出金機７各々の正面が向く方向を前方向と定義し、その反対を後方向と定義して、さらに当該出納システム１の前側に対峙したときの左右方向及び上下方向をそれぞれ定義する。

出納システム１では、右方向に沿って順次隣接させるようにして配置された施封小束支払機３、紙幣補充回収機４及び紙幣入出金機２が、紙幣を左方向及び右方向に搬送する装置間搬送部（図示せず）によって接続されている。

これにより出納システム１は、施封小束支払機３、紙幣補充回収機４及び紙幣入出金機２の間で、施封や補充、回収等の各種処理に用いる紙幣を装置間搬送部を介して適宜搬送して受け渡すことができる。

［１−２．施封小束支払機の内部構成］
図２に示すように、施封小束支払機３は、箱状の施封小束支払機筐体２０を中心に構成されており、当該施封小束支払機筐体２０の前面に入出金口４０が設けられている。

施封小束支払機筐体２０の内部には、上側に配置された上部ユニット２４と、下側に配置された下部ユニット２６とが設けられている。上部ユニット２４には、主に制御部３０、装置間搬送部３２、集積部３４、紙幣クランプ移動部３６、施封部３８及び入出金口４０が設けられている。下部ユニット２６には、主に昇降部４２、オーバーフロー庫４８、小束クランプ移動機構５０、小束押込機構５２、認識部５４及び小束金庫５６（５６ａ〜５６ｄ）が設けられている。

この施封小束支払機３は、紙幣の長辺が左右方向に沿った状態で紙幣小束を搬送すると共に、小束金庫５６、オーバーフロー庫４８及び昇降機構部４４に収納する。

施封小束支払機筐体２０は、前側に内部空間と外部とを連通させる連通孔が形成されており、当該内部空間内に下部ユニット２６を収納している。下部ユニット２６はスライドレール（図示せず）を介して施封小束支払機筐体２０に取り付けられており、当該施封小束支払機筐体２０に対し前方向又は後方向へ直線的に且つ円滑に移動する。

下部ユニット２６の前面には、当該下部ユニット２６が施封小束支払機筐体２０内部に収納された際に当該施封小束支払機筐体２０の連通孔を閉鎖する前側壁２２が形成されている。すなわち施封小束支払機３は、オペレータとの間で現金に関する取引を行う取引動作時には、図２に示したように下部ユニット２６を施封小束支払機筐体２０内部に収納することにより、内部に保有している紙幣等を保護する。一方施封小束支払機３は、金融機関の職員等の保守作業者が紙幣小束の補充・回収等を行う保守作業時には、図３に示すように施封小束支払機筐体２０内部から下部ユニット２６を引き出させることにより、内部の各部に対する作業を容易に行わせる。

また施封小束支払機筐体２０には、下部ユニット２６が当該施封小束支払機筐体２０に収納されているか又は引き出されているかを検出する下部ユニットセンサ（図示せず）が設けられ、検出結果を制御部３０へ供給する。

装置間搬送部３２は、施封小束支払機３内の上側後端に配置され、紙幣補充回収機４又は紙幣入出金機２（図１）から搬送された紙幣を受け取り、集積部３４（３４ａ又は３４ｂ）へ１枚ずつ搬送する。

集積部３４は、装置間搬送部３２の前方に配置され、装置間搬送部３２から搬送された紙幣を金種毎に分類計数すると共に、当該紙幣を１００枚ずつ集積させる。

紙幣クランプ移動部３６は、装置間搬送部３２と集積部３４との間に配置され、当該集積部３４に集積された１００枚の紙幣を施封部３８まで搬送する。

施封部３８は、紙幣クランプ移動部３６の前方下側に配置され、当該紙幣クランプ移動部３６により搬送された１００枚の紙幣の束を紙幣小束Ｔとして紙帯で施封し、昇降部４２に搬送する。

昇降部４２は、施封小束支払機３内の前端に設けられ、施封小束支払機筐体２０の底板近傍を下端として入出金口４０の近傍まで上方に延在する昇降路４６と、当該昇降路４６内を上下方向に移動する昇降機構部４４とにより構成されている。

この昇降路４６の上端側には入出金口４０が設けられ、当該入出金口４０は、オペレータが入金する紙幣小束Ｔが投入されると共に、オペレータへ出金する紙幣小束Ｔを排出する。また入出金口４０は、入出金口シャッタ（図示せず）を駆動することにより開放又は閉塞する。

昇降機構部４４は、施封された紙幣小束Ｔを上側に載置された状態で昇降機構駆動部（図示せず）により昇降路４６内を上下方向に移動することにより、紙幣小束Ｔを入出金口４０と小束金庫５６の上方前側との間で移動させる。この昇降機構部４４は、昇降機構駆動部に加えて、所謂パンタグラフによっても上下方向に移動するようになされている。

オペレータと紙幣小束Ｔの入出金を行う際、昇降機構部４４は、昇降路４６の上端に近接する位置まで移動し入出金ポジションとなる。この入出金ポジションにおいて、オペレータは例えば５束分の紙幣小束Ｔを一度に昇降機構部４４に載置できる。ここで、施封小束支払機筐体２０内部において上部ユニット２４、昇降部４２及び昇降機構駆動部等を配置する際のスペースの制約上、入出金口４０からは５束までの紙幣小束Ｔを一度に昇降機構部４４に載置可能に設定されている。

またオペレータは、入出金口４０から紙幣小束Ｔを入金する以外にも、図３に示したように下部ユニット２６を施封小束支払機筐体２０から引き出し、昇降機構部４４に例えば２０束分の紙幣小束Ｔを直接載置することにより、紙幣小束Ｔを入金できる。

特に、昇降機構部４４が昇降路４６の下端に位置しパンタグラフを畳んだ退避ポジションにおいては、昇降機構部４４の上側には大きな空間が形成されるため、オペレータは、入出金ポジションよりも多くの紙幣小束Ｔを一度に昇降機構部４４に載置できる。

具体的に昇降部４２は、小束クランプ移動機構５０（後述する）が昇降路４６に入り込む位置から、退避ポジションにある昇降機構部４４の上面までの上下方向の距離である紙幣小束載置可能長さＬ１に収まるだけの紙幣小束Ｔを保持可能となっている。

このように昇降機構部４４は、多くの紙幣小束Ｔを載置させることができ、小束金庫５６ａ〜５６ｄのうち、少なくとも１つの小束金庫５６に収納された紙幣小束Ｔを全て保持可能となっている。

さらに昇降部４２（図２）より後方下側に、上部ユニット２４と所定の間隔を空けるようにして、４個の小束金庫５６（５６ａ〜５６ｄ）が前後方向に並んで配置されている。小束金庫５６（５６ａ〜５６ｄ）は、例えば金種毎に用意され、内壁により囲まれた内部空間に、それぞれ指定された金種の紙幣小束Ｔを例えば２０束ずつ収納する。小束金庫５６には、当該小束金庫５６の内部空間を外部に対し遮断又は開放する小束金庫シャッタ（図示せず）が設けられている。本実施の形態においては、１万円札が１００枚ずつ施封された万券小束を小束金庫５６ａ及び５６ｂが、千円札が１００枚ずつ施封された千券小束を小束金庫５６ｃ及び５６ｄがそれぞれ収納する。

また小束金庫５６には、当該小束金庫５６内において上下方向に移動する在高センサ（図示せず）が設けられ、紙幣小束Ｔの側面に光を照射してその反射光を読み取ることにより束数を計数し、計数結果を制御部３０へ供給する。

さらに小束金庫５６には、小束金庫シャッタの開閉状態を検知する小束金庫シャッタセンサ（図示せず）が設けられ、当該小束金庫シャッタの開閉状態の検出結果を制御部３０へ供給する。

またこの施封小束支払機３においては、オペレータが手動で小束金庫５６に紙幣小束Ｔを直接装填する手動装填が可能となっている。手動装填を行う際、オペレータは、下部ユニット２６を施封小束支払機筐体２０から引き出し、紙幣小束Ｔを装填する対象の小束金庫５６の小束金庫シャッタを開いて紙幣小束Ｔを装填する。

オーバーフロー庫４８は、昇降部４２と小束金庫５６ａとの間に配置されている。オーバーフロー庫４８は、内壁により囲まれた内部空間を有し、小束金庫５６からの出金時や精査時に認識部５４（後述する）において金種を識別できなかった紙幣小束Ｔや、入金時に小束金庫５６が満杯で収納できなかった紙幣小束Ｔ等を収納する。オーバーフロー庫４８は、当該オーバーフロー庫４８の内部空間を外部に対し遮断又は開放するオーバーフロー庫シャッタ（図示せず）が設けられている。

このオーバーフロー庫４８は、内壁の前後方向の間隔が紙幣小束Ｔの前後方向（短辺方向）の幅よりも狭く形成されており、紙幣小束Ｔにおける紙幣の面に沿う面方向を水平ではなく斜めに傾けて積層堆積させて収納する。

小束クランプ移動機構５０及び小束押込機構５２は、上部ユニット２４と小束金庫５６との間の通路５８内を前後方向に移動するように構成されている。小束クランプ移動機構５０及び小束押込機構５２は、小束クランプ移動機構５０が前側、小束押込機構５２が後側となる位置関係を維持しながら通路５８内を移動する。

小束クランプ移動機構５０は、昇降機構部４４と小束金庫５６との間で紙幣小束Ｔを把持して移動させる。また小束クランプ移動機構５０は、昇降機構部４４又は小束金庫５６からオーバーフロー庫４８へも紙幣小束Ｔを移動させる。小束押込機構５２は、入金処理時において小束クランプ移動機構５０から小束金庫５６へ紙幣小束Ｔを押し込むと共に、出金処理時において、小束金庫５６に対し、当該小束金庫５６内に収納された紙幣小束Ｔを上方へ押し上げさせる。

小束押込機構５２には、紙幣小束Ｔの金種の識別、束数の計数、紙幣小束Ｔが正常に施封されているか否かの施封状態の検出を行う認識部５４が設けられている。認識部５４は、小束クランプ移動機構５０により把持された紙幣小束Ｔが当該認識部５４を通過する際に当該紙幣小束Ｔの金種を識別し、束数を計数し、施封状態を検出し、識別結果、計数結果及び検出結果を認識結果として制御部３０に供給する。

制御部３０は、装置間搬送部３２の下側に配置されている。制御部３０は、図示しないＣＰＵ（Central Processing Unit）を中心に構成されており、図示しないＲＯＭ（Read Only Memory）やフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、上述の各部を制御して、紙幣小束Ｔの施封処理、入金処理、出金処理、小束金庫５６に収納された紙幣小束Ｔの金種及び束数を確認する自動精査処理等を行うようになされている。また制御部３０は、内部にＲＡＭ（Random Access Memory）、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部を有しており、この記憶部に種々の情報を記憶させるようになされている。

［１−３．入金処理］
オペレータが操作表示部１３を操作することにより入金処理を選択すると、施封小束支払機３は、入出金口４０まで昇降機構部４４を移動させて入出金口シャッタを開き、オペレータからの紙幣小束Ｔの受け渡しを待機する。

オペレータが昇降機構部４４に紙幣小束Ｔを載置し、入金する紙幣小束Ｔの金種及び束数を操作表示部１３を操作して指定すると、施封小束支払機３は、入出金口シャッタを閉じる。

昇降機構部４４は、紙幣小束Ｔを受け取ると、小束クランプ移動機構５０及び小束押込機構５２の通路５８の手前まで昇降路４６内を降りていき、昇降機構部４４に載置された紙幣小束Ｔのうち最上位の紙幣小束Ｔを小束クランプ移動機構５０が把持できる位置まで移動する。昇降機構部４４が通路５８の手前まで移動すると、通路５８の前端に移動してきた小束クランプ移動機構５０は、昇降機構部４４に載置された紙幣小束Ｔのうち最上位の紙幣小束Ｔを把持する。

小束クランプ移動機構５０は、昇降機構部４４から受け取った紙幣小束Ｔを把持したまま、オペレータにより指定された金種に対応する小束金庫５６（５６ａ〜５６ｄ）の上まで通路５８内を移動する。このとき、指定された金種に対応する小束金庫５６の上には、小束押込機構５２が位置しており、小束クランプ移動機構５０が指定された金種に対応する小束金庫５６の上まで移動すると、小束クランプ移動機構５０と小束押込機構５２とが一体化する。このとき認識部５４は、下側を通過した紙幣小束Ｔの金種の識別、束数の計数、施封状態の検出を行い、認識結果を制御部３０に供給する。

ここで、入金された紙幣小束Ｔの金種が認識部５４において識別できなかった場合や、オペレータによって指定された金種と異なる場合や、紙帯が正しく施封されていない場合や、指定された金種に対応する小束金庫５６が満杯の場合、制御部３０は、紙幣小束Ｔが入金リジェクト紙幣小束であると判別する。このとき施封小束支払機３は、小束クランプ移動機構５０によりオーバーフロー庫４８まで紙幣小束Ｔを運び、オーバーフロー庫シャッタを開いて当該オーバーフロー庫４８に紙幣小束Ｔを収納する。

一方、入金された紙幣小束Ｔの金種が認識部５４において識別でき、且つオペレータによって指定された金種と同一であり、且つ紙帯が正しく施封されており、且つ指定された金種に対応する小束金庫５６が満杯でない場合、制御部３０は、紙幣小束Ｔが正常紙幣小束であると判別する。このとき小束押込機構５２は、小束クランプ移動機構５０に把持された紙幣小束Ｔを下方の小束金庫５６へと押し出す。この結果、この紙幣小束Ｔが小束金庫５６内の昇降ステージ（図示せず）上に積み重なるようにして収納される。

小束金庫５６の昇降ステージは、バネ等の付勢部材により上方に付勢されており、この昇降ステージと、小束金庫５６の上端の入出口付近に設けられたストッパとで、昇降ステージ上に積み重ねられた紙幣小束Ｔを上下方向に挟み込んで保持する。

小束クランプ移動機構５０は、昇降機構部４４に載置された紙幣小束Ｔがなくなるまで上述した動作を繰り返すことにより、入金された紙幣小束Ｔを小束金庫５６へ収納する。このときも小束押込機構５２は、指定された金種に対応する小束金庫５６の上から移動せず待機し、小束クランプ移動機構５０のみが、昇降機構部４４と小束金庫５６との間を移動する。

昇降機構部４４に載置された紙幣小束Ｔがなくなると、施封小束支払機３は、追加して入金する紙幣小束Ｔが存在するか否かをオペレータに問い合わせ、追加する紙幣小束Ｔが存在すると選択された場合は上述した動作を繰り返すことにより昇降機構部４４に載置された紙幣小束Ｔを小束金庫５６に収納する。

一方、追加する紙幣小束Ｔが存在しないと選択された場合、施封小束支払機３は、オーバーフロー庫４８に紙幣小束Ｔが収納されているときは、下部ユニット２６を施封小束支払機筐体２０から引き出させ、当該オーバーフロー庫４８から紙幣小束Ｔをオペレータに手動で取り出させる。オペレータが紙幣小束Ｔを取り出し所定の処置を行い再び当該紙幣小束Ｔを入金すると、施封小束支払機３は、金種毎に小束金庫５６に収納することにより、入金処理を終了する。

このように施封小束支払機３は、入金処理時、金種毎に設定された小束金庫５６に紙幣小束Ｔを収納する。

因みに施封小束支払機３は、入出金口４０から入金された紙幣小束Ｔを小束金庫５６に収納する以外にも、施封部３８によって施封された紙幣小束Ｔを小束金庫５６に収納することも可能となっている。この場合施封小束支払機３は、施封部３８まで昇降機構部４４を移動させて当該施封部３８から昇降機構部４４へ紙幣小束Ｔを受け渡し、上述した入金処理と同様の動作を行う。

［１−４．出金処理］
また、オペレータが操作表示部１３を操作することにより出金処理を選択すると、まず、昇降機構部４４が通路５８の手前まで昇降路４６内を移動する。

ここで、小束クランプ移動機構５０及び小束押込機構５２がオペレータにより指定された金種の小束金庫５６（５６ａ〜５６ｄ）の上まで移動する。このとき小束押込機構５２は、小束クランプ移動機構５０内と一体化する。小束押込機構５２は、押込プレート（図示せず）を下方まで伸ばして、下方の小束金庫５６の昇降ステージ上に積み重ねられている紙幣小束Ｔを押し下げる。

小束金庫５６は、小束押込機構５２により紙幣小束Ｔが下方に押し下げられると、入出口付近に設けられたストッパが外れる仕組みになっている。ストッパが外れると、昇降ステージ上に積み重ねられている紙幣小束Ｔは、当該昇降ステージと小束押込機構５２の押込プレートとの間で保持されながら当該昇降ステージと共に上昇する。

そして昇降ステージ上に積み重ねられている紙幣小束Ｔのうち１番上の紙幣小束Ｔ（最上位紙幣小束）が小束金庫５６の入出口の外まで上昇すると、小束クランプ移動機構５０は、この最上位紙幣小束を前方へスライドするよう移動させた後に把持する。

そして小束クランプ移動機構５０は、小束金庫５６から受け取った紙幣小束Ｔを把持したまま、小束押込機構５２から分離する。このとき認識部５４は、下側を通過した紙幣小束Ｔの金種の識別、束数の計数、施封状態の検出を行い、認識結果を制御部３０に供給する。

出金しようとしている紙幣小束Ｔの金種が認識部５４において識別でき、且つ指定された金種の紙幣小束であり（すなわち指定された小束金庫５６に収納されているべき金種の紙幣小束であり）、且つ紙帯が正しく施封されている場合、制御部３０は、紙幣小束Ｔが正常紙幣小束であると判別する。このとき小束クランプ移動機構５０は、通路５８内を昇降機構部４４の昇降路４６まで移動する。

小束クランプ移動機構５０は、昇降路４６まで移動すると、このとき把持している紙幣小束Ｔを離し、昇降機構部４４に載置する。指定された束数の紙幣小束Ｔが載置されると、昇降機構部４４が入出金口４０まで昇降路４６内を上昇し、入出金口シャッタが開くことにより、紙幣小束Ｔがオペレータに受け渡される。

一方、出金しようとしている紙幣小束Ｔの金種が認識部５４において識別できなかった場合や、指定された金種の紙幣小束ではない場合や、紙帯が正しく施封されていない場合、制御部３０は、紙幣小束Ｔが出金リジェクト紙幣小束であると判別する。このとき施封小束支払機３は、小束クランプ移動機構５０によりオーバーフロー庫４８まで紙幣小束Ｔを運び、オーバーフロー庫シャッタを開いて当該オーバーフロー庫４８に紙幣小束Ｔを収納する。

このように施封小束支払機３は、出金処理時、金種毎に設定された小束金庫５６から紙幣小束Ｔを繰り出して出金する。

［１−５．自動精査処理］
施封小束支払機３が小束金庫５６内の紙幣小束Ｔの金種及び束数を確認する自動精査処理は、例えばオペレータにより手動装填が行われたときや、下部ユニット２６が引き出されたとき等、制御部３０が認識する小束金庫５６内の紙幣小束の金種又は束数が不確定になる可能性があることを当該制御部３０が検出した際、オペレータの操作に基づくことなく当該制御部３０が自動的に実行する処理である。

すなわち、例えばオペレータにより手動装填が行われた場合、施封小束支払機３は、小束金庫５６内において在高センサを上下方向に移動させつつ紙幣小束Ｔの側面に光を照射することにより、束数を計数することはできるが、当該在高センサだけでは金種を識別することはできない。このような場合施封小束支払機３は、以下の自動精査処理を実行することにより、それぞれの小束金庫５６（５６ａ〜５６ｄ）に収納された紙幣小束Ｔの金種及び束数を確定する。

自動精査処理を行う場合、精査を行う対象となる小束金庫５６である精査対象小束金庫を制御部３０が例えば小束金庫５６ａに設定すると、小束クランプ移動機構５０及び小束押込機構５２は小束金庫５６ａの上まで移動し紙幣小束Ｔの受け取りを待機する。

続いて小束押込機構５２が、下方の小束金庫５６ａの昇降ステージ上に積み重ねられている紙幣小束Ｔを押し下げてストッパを解除し、小束クランプ移動機構５０が、昇降ステージ上に積み重ねられている紙幣小束Ｔの最上位紙幣小束を把持する。

そして小束クランプ移動機構５０は、小束金庫５６ａから受け取った紙幣小束Ｔを把持したまま、小束押込機構５２から分離する。このとき認識部５４は、下側を通過した紙幣小束Ｔの金種の識別、束数の計数、施封状態の検出を行い、認識結果を制御部３０に供給する。

精査対象の紙幣小束Ｔの金種が認識部５４において識別でき、且つ小束金庫５６ａに収納されているべき金種の紙幣小束であり、且つ紙幣小束Ｔに紙帯が正しく施封されている場合、制御部３０は、当該紙幣小束Ｔが正常紙幣小束であると判別する。このとき小束クランプ移動機構５０は、通路５８内を昇降機構部４４の昇降路４６まで移動し、紙幣小束Ｔを離して昇降機構部４４に載置する。

一方、精査対象の紙幣小束Ｔの金種が認識部５４において識別できなかった場合や、小束金庫５６ａに収納されているべき金種の紙幣小束でない場合や、紙幣小束Ｔに紙帯が正しく施封されていない場合、制御部３０は、当該紙幣小束Ｔが精査リジェクト紙幣小束であると判別する。このとき施封小束支払機３は、小束クランプ移動機構５０によりオーバーフロー庫４８まで紙幣小束Ｔを運び、オーバーフロー庫シャッタを開いて当該オーバーフロー庫４８に紙幣小束Ｔを収納する。

施封小束支払機３は、小束金庫５６ａに収納されている紙幣小束Ｔが無くなるまで、すなわち小束金庫５６ａが空になるまで以上の処理を繰り返し行うことにより、図４（Ａ）に示す自動精査処理を行う前の状態から、図４（Ｂ）に示すように小束金庫５６ａ内の紙幣小束Ｔを全て昇降部４２に搬送し、当該昇降部４２に紙幣小束Ｔを一時保管させる。

このとき昇降機構部４４（図２）は、載置される紙幣小束Ｔが増加するに従って徐々に下降することにより、昇降機構部４４に載置された紙幣小束Ｔの最上位の紙幣小束Ｔの上に積み重なるように次の紙幣小束Ｔを載置させる。

因みに図４に示す自動精査処理においては、小束金庫５６ａ〜５６ｄには全て正常紙幣小束が収納され、異常媒体としての精査リジェクト紙幣小束は収納されていない状態を示している。またこの図４においては、自動精査処理を行う前（図４（Ａ））にそれぞれの小束金庫５６において最下位に位置している最下位紙幣小束にハッチングをかけて図示している。

続いて施封小束支払機３は、精査対象小束金庫を小束金庫５６ｂに設定し、上述した、小束金庫５６ａから昇降部４２へ紙幣小束Ｔを移動させた場合とほぼ同様にして、図４（Ｃ）に示すように、小束金庫５６ｂ内の紙幣小束Ｔを、現在空となっている小束金庫５６ａへ移動させつつ金種及び束数を確認する。

その後施封小束支払機３は、精査対象小束金庫を小束金庫５６ｃに設定し、図４（Ｄ）に示すように、小束金庫５６ｃ内の紙幣小束Ｔを、現在空となっている小束金庫５６ｂへ移動させつつ金種及び束数を確認する。

その後施封小束支払機３は、精査対象小束金庫を小束金庫５６ｄに設定し、図４（Ｅ）に示すように、小束金庫５６ｄ内の紙幣小束Ｔを、現在空となっている小束金庫５６ｃへ移動させつつ金種及び束数を確認する。

以上の処理により小束金庫５６ａ〜５６ｄに収納されている紙幣小束Ｔの金種及び束数を確認すると、施封小束支払機３は、図４（Ｆ）に示すように、昇降部４２に一時保管されている、小束金庫５６ａに収納されていた紙幣小束Ｔを、現在空となっている小束金庫５６ｄへ移動させる。

その後施封小束支払機３は、オーバーフロー庫４８に紙幣小束Ｔが収納されている場合、下部ユニット２６を施封小束支払機筐体２０から引き出させ、当該オーバーフロー庫４８から紙幣小束Ｔをオペレータに手動で取り出させて入金させ、金種及び束数を判別して金種毎に小束金庫５６に収納することにより、小束金庫５６ａ〜５６ｄに収納されている紙幣小束Ｔの金種及び束数を確定する。

［１−６．効果］
以上の構成において施封小束支払機３は、昇降機構部４４の上部に、少なくとも１つの小束金庫５６に収納される全束数の紙幣小束Ｔを保持する空間を形成するようにした。このため施封小束支払機３は、昇降機構部４４に紙幣小束Ｔを一時的に保管して自動精査処理を行うことができる。これにより施封小束支払機３は、小束金庫５６ａ〜５６ｄの何れか１つに収納された紙幣小束Ｔを予め全て回収させて空にする必要なく、自動精査処理を行うことができるため、オペレータに煩雑な作業を要することなく自動精査処理の効率を向上させることができる。

また、図６に示す従来の施封小束支払機２０３において、紙幣小束Ｔを収納する精査庫を小束金庫５６とは別に設け当該精査庫に紙幣小束Ｔを一時保管しつつ自動精査処理を行うことにより、１つの小束金庫５６を予め空にしておく作業を省略することも考えられる。しかしながらその場合、精査庫を別途増設する必要があるため、施封小束支払機筐体２０のサイズが大型化してしまう。これに対し施封小束支払機３は、昇降機構部４４に紙幣小束Ｔを一時保管するようにしたため、別途精査庫を増設する必要がなく、施封小束支払機筐体２０のサイズを保ったまま自動精査処理の効率を向上させることができる。

また従来の施封小束支払機２０３は、昇降機構部２４４の下方に、前後方向のサイズが本実施の形態のオーバーフロー庫４８よりも大きいオーバーフロー庫２４８が配置されている。この施封小束支払機２０３は、最大５束分の紙幣小束Ｔを昇降機構部２４４が上下から把持しつつ上下方向に移動する。この施封小束支払機２０３においては、昇降機構部２４４の下方にオーバーフロー庫２４８が配置されているため、単純に昇降機構部２４４が紙幣小束Ｔを２０束分まで挟持できるようにしようとすると、当該昇降機構部２４４の底面を形成する機構がオーバーフロー庫２４８と物理的に干渉してしまう。このため施封小束支払機２０３は、昇降機構部２４４に載置された紙幣小束Ｔの最上位の紙幣小束Ｔの上に積み重なるように小束クランプ移動機構５０から紙幣小束Ｔを載置する場合、当該昇降機構部２４４に多くの紙幣小束Ｔを保持することができない。

これに対し施封小束支払機３は、昇降機構部４４の下方にオーバーフロー庫４８を配置しないことにより、昇降機構部４４を施封小束支払機筐体２０の底面近傍まで移動可能とし、小束載置可能長さＬ１を施封小束支払機２０３の小束載置可能長さＬ１１（図６）よりも長くすることができる。

また施封小束支払機３は、オーバーフロー庫４８を、昇降部４２と小束金庫５６との間に配置するようにした。これにより施封小束支払機３は、出金処理時や自動精査処理時に小束金庫５６から昇降機構部４４へ媒体移動機構としての小束クランプ移動機構５０が移動する動作の中で、オーバーフロー庫４８か昇降機構部４４かの何れかに紙幣小束Ｔを収納するかを振り分けることができ、効率の良い動作が可能となる。

さらに施封小束支払機３は、昇降機構部４４に１つの小束金庫５６ａの紙幣小束Ｔを一時保管し、当該昇降機構部４４に紙幣小束Ｔを一時保管したまま、順次空になった小束金庫５６ａ〜５６ｃに紙幣小束Ｔを移動させて自動精査処理を行うようにした。

これにより施封小束支払機３は、１つの小束金庫５６から全ての紙幣小束Ｔを昇降機構部４４に移動させつつ金種及び束数を確認後当該小束金庫５６に紙幣小束Ｔを戻すという処理を全ての小束金庫５６に行う場合と比べて、紙幣小束Ｔの移動回数を低減でき自動精査処理に要する時間を短縮できる。

また図４に示したように、自動精査処理前の小束金庫５６ｂ、５６ｃ及び５６ｄに収納されていた紙幣小束Ｔについては、それぞれ小束金庫５６ａ、５６ｂ及び５６ｃへ１回移動しただけの状態となるため、施封小束支払機３は、自動精査処理前の小束金庫５６ａを除く、小束金庫５６ｂ、５６ｃ及び５６ｄに収納されていた紙幣小束Ｔの上下の順番を逆にすることができる。

このため施封小束支払機３は、小束金庫５６に収納された上側の紙幣小束Ｔの入出金の繰り返しにより小束金庫５６の下側に収納された紙幣小束Ｔが出金されず施封小束支払機３に滞留してしまうことを防止できる。また施封小束支払機３は、小束金庫５６の下側に滞留している紙幣小束Ｔが自動精査処理の度に移動を繰り返すことによる損傷を抑えることができる。

さらに施封小束支払機３は、紙幣小束Ｔの面方向を斜めに傾けて積層堆積させてオーバーフロー庫４８に収納するようにした。これにより施封小束支払機３は、従来の施封小束支払機２０３のオーバーフロー庫２４８よりもオーバーフロー庫４８の前後方向の幅を狭くすることができ、施封小束支払機筐体２０のサイズを保ったまま、オーバーフロー庫４８を昇降部４２と小束金庫５６との間に配置させることができる。

図６に示したように、従来の施封小束支払機２０３においてはオーバーフロー庫２４８の前後方向の幅が広いため、紙幣小束Ｔを整列させることなく上方から投入して蓄積させたとしても、十分な束数を収納することができた。

これに対し施封小束支払機３は、昇降部４２と小束金庫５６との間にオーバーフロー庫４８を配置させるため、当該オーバーフロー庫４８の前後方向の幅を施封小束支払機２０３程には確保できない。このため施封小束支払機３は、紙幣小束Ｔを斜めに傾けて整列させてオーバーフロー庫４８に収納するようにした。これにより施封小束支払機３は、オーバーフロー庫４８の前後方向の幅を狭くさせて施封小束支払機筐体２０のサイズを保ったまま、オーバーフロー庫４８を昇降部４２と小束金庫５６との間に配置させることができる。

以上の構成によれば、施封小束支払機３は、所定数の紙幣小束Ｔを収納する小束金庫５６と、紙幣小束Ｔを外部へ排出する入出金口４０と、紙幣小束Ｔが載置された昇降機構部４４を上下方向に移動させて小束金庫５６と入出金口４０との間で紙幣小束Ｔを移動させると共に、少なくとも１つの小束金庫５６に収納される数の紙幣小束Ｔを当該昇降機構部４４に保持する昇降部４２とを設けるようにした。

これにより施封小束支払機３は、小束金庫５６から紙幣小束Ｔを繰り出して昇降機構部４４に一時的に保管しつつ自動精査処理を行うことができる。

［２．第２の実施の形態］
［２−１．出納システム及び施封小束支払機の内部構成］
図１乃至図３に示す第２の実施の形態による施封小束支払機１０３は、第１の実施の形態による施封小束支払機３と比べて、図２及び図３に示す制御部１３０が施封小束支払機３における制御部３０と異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。

本実施の形態においても、それぞれ小束金庫５６ａ及び５６ｂが万券小束を、小束金庫５６ｃ及び５６ｄが千券小束を収納するが、小束金庫５６において、万券小束及び千券小束に対しそれぞれ入金が優先的に行われる入金優先金庫Ｃｄと出金が優先的に行われる出金優先金庫Ｃｗとが設定されている。

すなわち、小束金庫５６ａが万券小束の入金優先金庫Ｃｄ、小束金庫５６ｂが万券小束の出金優先金庫Ｃｗ、小束金庫５６ｃが千券小束の入金優先金庫Ｃｄ、小束金庫５６ｄが千券小束の出金優先金庫Ｃｗにそれぞれ制御部１３０により設定されている。

制御部１３０は、金種毎に入金優先金庫Ｃｄ及び出金優先金庫Ｃｗの設定を適宜切り替えつつ、後述する入金処理、出金処理、自動精査処理及び小束順序入替処理を実行する。

［２−２．入金処理］
紙幣小束Ｔを小束金庫５６に収納する場合、昇降機構部４４は、紙幣小束Ｔを受け取ると、小束クランプ移動機構５０及び小束押込機構５２の通路５８の手前まで昇降路４６内を降りていく。昇降機構部４４が通路５８の手前まで移動すると、昇降機構部４４によって運ばれてきた紙幣小束Ｔが、通路５８の前端に移動してきた小束クランプ移動機構５０に渡される。

小束クランプ移動機構５０は、昇降機構部４４から受け取った紙幣小束Ｔを把持したまま、指定された金種に対応する入金優先金庫Ｃｄの上まで通路５８内を移動する。すなわち小束クランプ移動機構５０は、万券小束を収納する場合は小束金庫５６ａの上まで移動する一方、千券小束を収納する場合は小束金庫５６ｃの上まで移動する。続いて小束クランプ移動機構５０は、紙幣小束Ｔの収納先となる入金優先金庫Ｃｄ（小束金庫５６ａ又は５６ｃ）の上まで移動すると、指定された金種の入金優先金庫Ｃｄの上に待機している小束押込機構５２と一体化する。小束押込機構５２は、小束クランプ移動機構５０が把持している紙幣小束Ｔを下方の小束金庫５６ａ又は５６ｃへと押し出すことにより収納させる。

ここで、入金された紙幣小束Ｔが入金リジェクト紙幣小束であると制御部１３０によって判別された場合、小束クランプ移動機構５０は、オーバーフロー庫４８まで紙幣小束Ｔを運び、このオーバーフロー庫４８に紙幣小束Ｔを収納する。

このように施封小束支払機１０３は、入金処理時、金種毎に設定された入金優先金庫Ｃｄに優先的に紙幣小束Ｔを収納する。

［２−３．出金処理］
また、紙幣小束Ｔを入出金口４０から出金する場合、まず、昇降機構部４４が通路５８の手前まで昇降路４６内を移動する。

小束クランプ移動機構５０は、指定された金種に対応する出金優先金庫Ｃｗ（小束金庫５６ｂ又は５６ｄ）の上まで移動すると、小束押込機構５２と一体化する。すなわち小束クランプ移動機構５０は、万券小束を出金する場合は小束金庫５６ｂの上まで移動する一方、千券小束を収納する場合は小束金庫５６ｄの上まで移動する。続いて小束クランプ移動機構５０は、出金優先金庫Ｃｗから紙幣小束Ｔを取り出して把持し通路５８内を昇降機構部４４の昇降路４６まで移動し、昇降機構部４４に紙幣小束Ｔを載置する。

指定された束数の紙幣小束Ｔが載置されると、昇降機構部４４が入出金口４０まで昇降路４６内を上昇し、入出金口シャッタが開くことにより、紙幣小束Ｔがオペレータに受け渡される。

ここで、出金しようとしている紙幣小束Ｔが出金リジェクト紙幣小束であると制御部１３０によって判別された場合、小束クランプ移動機構５０は、オーバーフロー庫４８まで紙幣小束Ｔを運び、このオーバーフロー庫４８に紙幣小束Ｔを収納する。

このように施封小束支払機１０３は、出金処理時、金種毎に設定された出金優先金庫Ｃｗから優先的に紙幣小束Ｔを繰り出して出金する。

また出金優先金庫Ｃｗ内の紙幣小束Ｔが全て繰り出されて空になると、施封小束支払機１０３は、指定された金種に対応する入金優先金庫Ｃｄと出金優先金庫Ｃｗとの設定を切り替え、先ほどまで入金優先金庫Ｃｄであった小束金庫５６から紙幣小束Ｔを繰り出す。

すなわち施封小束支払機１０３は、万券小束を出金する際、出金優先金庫Ｃｗに設定されている小束金庫５６ｂ内部の万券小束がなくなったとき、小束金庫５６ａを出金優先金庫Ｃｗに設定すると共に小束金庫５６ｂを入金優先金庫Ｃｄに設定し、小束金庫５６ａから万券小束を繰り出す。また施封小束支払機１０３は、千券小束を出金する際、出金優先金庫Ｃｗに設定されている小束金庫５６ｄ内部の千券小束がなくなったとき、小束金庫５６ｃを出金優先金庫Ｃｗに設定すると共に小束金庫５６ｄを入金優先金庫Ｃｄに設定し、小束金庫５６ｃから千券小束を繰り出す。

［２−４．自動精査処理］
自動精査処理を行う場合、施封小束支払機１０３は、精査対象小束金庫を小束金庫５６ａに設定し、小束クランプ移動機構５０及び小束押込機構５２を当該小束金庫５６ａの上まで移動させる。小束クランプ移動機構５０は、小束金庫５６ａから紙幣小束Ｔを取り出して把持したまま小束押込機構５２から分離する。このとき認識部５４は、下側を通過した紙幣小束Ｔの金種の識別、束数の計数、施封状態の検出を行い、認識結果を制御部１３０に供給する。

精査対象の紙幣小束Ｔが正常紙幣小束であると制御部１３０によって判別された場合、小束クランプ移動機構５０は、通路５８内を昇降機構部４４の昇降路４６まで移動し、紙幣小束Ｔを離して昇降機構部４４に載置する。

一方、精査対象の紙幣小束Ｔが精査リジェクト紙幣小束であると制御部１３０によって判別された場合、小束クランプ移動機構５０は、オーバーフロー庫４８まで紙幣小束Ｔを運び、このオーバーフロー庫４８に紙幣小束Ｔを収納する。

施封小束支払機１０３は、小束金庫５６ａが空になるまで以上の処理を繰り返し行うことにより、図５（Ａ）に示す自動精査処理を行う前の状態から、図５（Ｂ）に示すように小束金庫５６ａ内の紙幣小束Ｔを全て昇降部４２に搬送し、当該昇降部４２に紙幣小束Ｔを一時保管させる。

因みに図５に示す自動精査処理においては、小束金庫５６ａ〜５６ｄには全て正常紙幣小束が収納され、精査リジェクト紙幣小束は収納されていない状態を示している。またこの図５においては、自動精査処理を行う前（図５（Ａ））における小束金庫５６の最下位紙幣小束にハッチングをかけて図示している。

続いて施封小束支払機１０３は、精査対象小束金庫を小束金庫５６ｂに設定し、上述した、小束金庫５６ａから昇降部４２へ紙幣小束Ｔを移動させた場合とほぼ同様にして、図５（Ｃ）に示すように、小束金庫５６ｂ内の紙幣小束Ｔを、現在空となっている小束金庫５６ａへ移動させつつ金種及び束数を確認する。

以上の処理により小束金庫５６ａ及び５６ｂに収納されている紙幣小束の金種及び束数を確認すると、施封小束支払機１０３は、図５（Ｄ）に示すように、昇降部４２に一時保管されている、小束金庫５６ａに収納されていた紙幣小束Ｔを、現在空となっている小束金庫５６ｂへ移動させる。

その後施封小束支払機１０３は、小束金庫５６ａを入金優先金庫Ｃｄから出金優先金庫Ｃｗへ切り替えると共に、小束金庫５６ｂを出金優先金庫Ｃｗから入金優先金庫Ｃｄへ切り替える。

続いて施封小束支払機１０３は、精査対象小束金庫を小束金庫５６ｃに設定し、図５（Ｅ）に示すように、小束金庫５６ｃ内の紙幣小束Ｔを、現在空となっている昇降部４２へ移動させつつ金種及び束数を確認する。

その後施封小束支払機１０３は、精査対象小束金庫を小束金庫５６ｄに設定し、図５（Ｆ）に示すように、小束金庫５６ｄ内の紙幣小束Ｔを、現在空となっている小束金庫５６ｃへ移動させつつ金種及び束数を確認する。

以上の処理により小束金庫５６ｃ及び５６ｄに収納されている紙幣小束の金種及び束数を確認すると、施封小束支払機１０３は、図５（Ｇ）に示すように、昇降部４２に一時保管されている、小束金庫５６ｃに収納されていた紙幣小束Ｔを、現在空となっている小束金庫５６ｄへ移動させる。

その後施封小束支払機１０３は、小束金庫５６ｃを入金優先金庫Ｃｄから出金優先金庫Ｃｗへ切り替えると共に、小束金庫５６ｄを出金優先金庫Ｃｗから入金優先金庫Ｃｄへ切り替える。

その後施封小束支払機１０３は、オーバーフロー庫４８に紙幣小束Ｔが収納されている場合、下部ユニット２６を施封小束支払機筐体２０から引き出させ、当該オーバーフロー庫４８から紙幣小束Ｔをオペレータに手動で取り出させて再度入金させ、金種及び束数を判別して金種毎に小束金庫５６に収納することにより、小束金庫５６ａ〜５６ｄに収納されている紙幣小束Ｔの金種及び束数を確定する。

［２−５．小束順序入替処理］
小束順序入替処理は、出金優先金庫Ｃｗの下側に収納され滞留している紙幣小束を、出金優先金庫Ｃｗの上側に位置している紙幣小束よりも早く出金させたいとオペレータが望んでいるときに、当該オペレータが操作表示部１３を操作することにより、施封小束支払機１０３に実行させる処理である。

実際上施封小束支払機１０３は、小束順序入替処理において、上述した自動精査処理と同様の処理を行うことにより、出金優先金庫Ｃｗに収納された紙幣小束Ｔの上下の順番を入れ替え、出金優先金庫Ｃｗの下側に収納された紙幣小束Ｔが出金されず施封小束支払機１０３に滞留してしまうことを防止できる。

このように施封小束支払機１０３は、当該施封小束支払機１０３が自動的に実行する自動精査処理以外にも、小束順序入替処理を行うことにより、オペレータの意思に基づき紙幣小束Ｔの上下位置を入れ替えることができる。

［２−６．効果］
以上の構成において施封小束支払機１０３は、金種毎に収納優先収納庫としての入金優先金庫Ｃｄと排出優先収納庫としての出金優先金庫Ｃｗとを設定するようにした。このため施封小束支払機１０３は、入金した紙幣小束を入金優先金庫Ｃｄに優先的に収納する一方、出金する際は出金優先金庫Ｃｗから優先的に繰り出すことにより、入金された紙幣小束が既に収納されている紙幣小束よりも先に出金されてしまい既に収納された紙幣小束が出金されずに滞留してしまうことを防止できる。

また施封小束支払機１０３は、自動精査処理又は小束順序入替処理を行う際に入金優先金庫Ｃｄと出金優先金庫Ｃｗとの設定を切り替えることにより、自動精査処理又は小束順序入替処理を行って紙幣小束が収納される小束金庫５６が変化したとしても、紙幣小束の移動先の小束金庫５６を、移動元の小束金庫５６の入金優先金庫Ｃｄ又は出金優先金庫Ｃｗと同様に設定すると共に、出金優先金庫Ｃｗ内の紙幣小束の上下の順序を入れ替えることができる。これにより施封小束支払機１０３は、出金優先金庫Ｃｗ内部の下側に滞留していた紙幣小束を優先的に出金できる。

さらに施封小束支払機１０３は、出金処理を行う際、指定された金種に対応する出金優先金庫Ｃｗが空になった場合、当該金種の出金優先金庫Ｃｗと入金優先金庫Ｃｄとの設定を入れ替えるようにした。

これにより、出金優先金庫Ｃｗが空になったら当該出金優先金庫Ｃｗに紙幣小束を手動装填させて当該出金優先金庫Ｃｗから紙幣小束を繰り出すのではなく、それまで入金優先金庫Ｃｄであった小束金庫５６から紙幣小束を繰り出すようにするため、施封小束支払機１０３内に収納されている紙幣小束が無くなるまで、当該施封小束支払機１０３内に収納されている紙幣小束を優先して繰り出すことができる。このため施封小束支払機１０３は、当該施封小束支払機１０３内部に収納されている紙幣小束の滞留期間を短縮できる。

その他施封小束支払機１０３は、施封小束支払機３とほぼ同様の作用効果を奏する。

［３．他の実施の形態］
なお上述した実施の形態においては、媒体取出機構としての小束押込機構５２に認識部５４を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えばオーバーフロー庫４８の近傍等、種々の場所に認識部５４を設けて良い。但し小束押込機構５２に認識部５４を設けた場合、紙幣小束を小束クランプ移動機構５０が把持して移動させるだけで認識部５４を通過させて当該認識部５４により紙幣小束の種別としての金種を識別させることができる。

さらに上述した実施の形態においては、昇降路４６の上端側に、オペレータと紙幣小束の入出金を行う入出金口４０を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、少なくともオペレータへ紙幣小束の出金を行う出金口が設けられていれば良い。

さらに上述した実施の形態においては、昇降部４２と小束金庫５６ａとの間にオーバーフロー庫４８を配置する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば小束金庫５６ｂと小束金庫５６ｃとの間や、小束金庫５６ｄの後方等、種々の箇所にオーバーフロー庫を配置して良い。

さらに上述した実施の形態においては、自動精査処理を行う際、１つの小束金庫５６に収納された全ての紙幣小束を昇降機構部４４に一時保管する場合について述べた。本発明はこれに限らず、２つ以上の小束金庫５６から紙幣小束を昇降機構部４４に一時保管しても良い。

さらに上述した実施の形態においては、４個の小束金庫５６（５６ａ〜５６ｄ）を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、２個、３個又は５個以上の所定個数の小束金庫を設けて良い。

さらに上述した第２の実施の形態においては、入金処理を行う際、指定された金種に対応する入金優先金庫Ｃｄが例えば満杯の場合、小束クランプ移動機構５０は、オーバーフロー庫４８に紙幣小束を収納する場合について述べた。本発明はこれに限らず、指定された金種に対応する入金優先金庫Ｃｄが例えば満杯の場合、当該金種に対応する出金優先金庫Ｃｗに収納しても良い。

さらに上述した第２の実施の形態においては、自動精査処理を行う際、入金優先金庫Ｃｄから昇降機構部４４へ紙幣小束を移動させ、空になった入金優先金庫Ｃｄに出金優先金庫Ｃｗの紙幣小束を移動させ、空になった出金優先金庫Ｃｗに昇降機構部４４の紙幣小束を移動させる場合について述べた。本発明はこれに限らず、出金優先金庫Ｃｗから昇降機構部４４へ紙幣小束を移動させ、空になった出金優先金庫Ｃｗに入金優先金庫Ｃｄの紙幣小束を移動させ、空になった入金優先金庫Ｃｄに昇降機構部４４の紙幣小束Ｔを移動させても良い。

さらに上述した実施の形態においては、万券小束が収納された小束金庫５６ａ及び５６ｂと、千券小束が収納された小束金庫５６ｃ及び５６ｄとの自動精査処理を行う場合について述べた。本発明はこれに限らず、万券小束が収納された小束金庫５６ａ及び５６ｂか、千券小束が収納された小束金庫５６ｃ及び５６ｄかの何れか一方のみの自動精査処理を行っても良い。

さらに上述した実施の形態においては、入金処理時において、オペレータに指定された金種に対応する小束金庫５６の上に小束押込機構５２が待機する場合について述べた。本発明はこれに限らず、小束押込機構５２が例えば小束金庫５６ａの上に待機し小束クランプ移動機構５０と一体化する際に認識部５４において金種を識別し、識別した金種を収納する小束金庫５６の上まで小束押込機構５２及び小束クランプ移動機構５０が移動して紙幣小束を収納しても良い。

さらに上述した実施の形態においては、入金リジェクト紙幣小束をオーバーフロー庫４８に収納する場合について述べた。本発明はこれに限らず、入金リジェクト紙幣小束を昇降機構部４４に載置し入出金口４０を介しオペレータに返却しても良い。また、入金リジェクト紙幣小束をオーバーフロー庫４８に収納するか又は昇降機構部４４に載置し入出金口４０を介しオペレータに返却するかのどちらの動作を行うかをオペレータが操作表示部１３を操作して選択可能としても良い。

さらに上述した第１の実施の形態において、第２の実施の形態による施封小束支払機１０３における小束順序入替処理を行っても良い。

さらに上述した実施の形態においては、金融機関等において紙幣を取り扱う出納システム１の施封小束支払機３及び１０３において、媒体としての紙幣小束を小束金庫５６から取り出して自動精査処理する場合について述べた。

本発明はこれに限らず、例えば商品券、金券、小切手、チケット、入場券、カード、宝くじ、証書や証券等のような薄い紙状の媒体の小束を取り扱う種々の装置に適用しても良く、或いは現金自動預払機のような紙幣を扱う他の装置内において適用しても良い。また、複数枚の紙葉状の紙幣が施封された媒体に限らず、例えば１枚以上の紙葉状の媒体を取り扱う種々の装置に適用しても良い。

さらに本発明は、上述した第１及び第２の実施の形態と、上述した他の実施の形態とに限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した第１及び第２の実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。

さらに上述した実施の形態においては、媒体収納庫としての小束金庫５６と、排出口としての入出金口４０と、昇降部としての昇降部４２とによって、媒体処理装置としての施封小束支払機３及び１０３を構成する場合について述べた。

本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる媒体収納庫と、排出口と、昇降部とによって媒体処理装置を構成しても良い。

本発明は、出納システム等に組み込まれた、小束を収納及び出金する媒体処理装置で広く利用することができる。

１……出納システム、２……紙幣入出金機、３……施封小束支払機、４……紙幣補充回収機、５……新券支払機、６……棒金支払機、７……硬貨入出金機、８……認証プリンタ、９……現金外ポスト、１０……ディスプレイ、１１……キーボード、１２……制御装置、１３……操作表示部、２０……施封小束支払機筐体、２２……前側壁、２４……上部ユニット、２６……下部ユニット、３０、１３０、２３０……制御部、３２……装置間搬送部、３４……集積部、３６……紙幣クランプ移動部、３８……施封部、４０……入出金口、４２……昇降部、４４、２４４……昇降機構部、４６……昇降路、４８、２４８……オーバーフロー庫、５０……小束クランプ移動機構、５２……小束押込機構、５４……認識部、５６……小束金庫、５８……通路、Ｃｄ……入金優先金庫、Ｃｗ……出金優先金庫、Ｔ……紙幣小束、Ｌ１、Ｌ１１……紙幣小束載置可能長さ。

Claims (14)

1. 所定数の媒体を収納する媒体収納庫と、
   前記媒体を外部へ排出する排出口と、
   前記媒体が載置された昇降機構部を上下方向に移動させて前記媒体収納庫と前記排出口との間で前記媒体を移動させると共に、少なくとも１つの前記媒体収納庫に収納される数の前記媒体を当該昇降機構部に保持する昇降部と
   を有する媒体処理装置。
2. 前記昇降機構部の下方には、前記媒体を収納する収納庫が配置されていない
   請求項１に記載の媒体処理装置。
3. １つの前記媒体収納庫内の前記媒体を前記昇降機構部へ移動させて一時保管し、収納されていた前記媒体が前記昇降機構部へ移動されることにより当該媒体が収納されていない当該媒体収納庫へ他の媒体収納庫内の媒体を移動させ、当該他の媒体収納庫に収納された媒体の種別を識別する制御部
   をさらに有する請求項２に記載の媒体処理装置。
4. 前記収納庫は、前記昇降部とほぼ水平方向に並んで配置されており、前記媒体処理装置内部において、前記媒体を繰り出すことなく収納する
   請求項３に記載の媒体処理装置。
5. 前記収納庫は、前記昇降部と前記媒体収納庫との間に配置されている
   請求項４に記載の媒体処理装置。
6. 前記制御部は、前記媒体収納庫から繰り出した前記媒体が正常媒体の場合は前記昇降機構部へ前記媒体を搬送する一方、異常媒体の場合は前記収納庫へ前記媒体を搬送する
   請求項５に記載の媒体処理装置。
7. 前記制御部は、前記昇降機構部に前記媒体を一時保管させたまま、媒体が移動して空になった媒体収納庫へ順次他の媒体収納庫の媒体を移動させ、媒体の種別を識別する
   請求項３に記載の媒体処理装置。
8. 前記制御部は、空になった媒体収納庫へ他の媒体収納庫の媒体を移動させることにより、移動元と移動先とで前記媒体収納庫に収納された前記媒体の順番を入れ替える
   請求項７に記載の媒体処理装置。
9. 前記収納庫は、前記媒体を水平方向から傾けた状態で収納する
   請求項５に記載の媒体処理装置。
10. 前記媒体収納庫に収納された前記媒体のうち最上位に位置する媒体を把持し搬送する媒体移動機構と、
    前記媒体収納庫に収納された前記媒体を上方へ押し出して前記媒体移動機構に把持させる媒体取出機構と、
    前記媒体取出機構に設けられ、前記媒体の種別を識別する認識部と
    をさらに有する請求項３に記載の媒体処理装置。
11. 前記排出口は、前記媒体を外部へ排出すると共に外部から前記媒体を取り込み、
    前記制御部は、前記媒体を外部へ排出する際に優先的に媒体を繰り出す排出優先収納庫と、前記媒体を外部から取り込む際に優先的に媒体を収納する収納優先収納庫とを、前記媒体の種別毎に、複数設けられた前記媒体収納庫に設定する
    請求項３に記載の媒体処理装置。
12. 前記制御部は、前記媒体を外部へ排出する際、指定された種別の媒体に対応した排出優先収納庫として設定されている媒体収納庫内の媒体がなくなった場合、当該指定された種別の媒体に対応した収納優先収納庫から媒体を繰り出す
    請求項１１に記載の媒体処理装置。
13. 前記制御部は、収納されていた前記媒体が前記昇降部へ移動されることにより当該媒体が収納されていない媒体収納庫へ他の媒体収納庫内の媒体を移動させた際、媒体の移動先の媒体収納庫を、媒体の移動元の媒体収納庫に設定されていた排出優先収納庫又は収納優先収納庫として設定する
    請求項１１に記載の媒体処理装置。
14. 前記媒体は、所定枚数の紙葉状の媒体が帯で施封された小束である
    請求項３に記載の媒体処理装置。

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