JP2015079193A - 撮像装置、撮像システム、撮像装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体 - Google Patents

撮像装置、撮像システム、撮像装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】焦点検出画素を含む撮像素子を用いて高精度な焦点検出が可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置は、複数の焦点検出画素および複数の撮像画素を備え、被写体像を光電変換する撮像素子と、複数の焦点検出画素から得られた第1の画素信号に基づいて相関演算を行い第1の相関評価値を算出する第1の評価値算出手段と、複数の撮像画素から得られた第2の画素信号に基づいて相関演算を行い第2の相関評価値を算出する第2の評価値算出手段と、第1の相関評価値および前記第2の相関評価値を用いて焦点状態を検出する焦点検出手段とを有する。
【選択図】図10

Description

本発明は、焦点検出画素を含む撮像素子を備えた撮像装置に関する。
特許文献1には、撮像画素群の間に焦点検出画素を所定の間隔で配置して、位相差方式の焦点検出を行う撮像装置が開示されている。特許文献1の構成では、焦点検出画素が配置された位置において画像情報の一部が欠損する。このため、焦点検出画素の周辺の撮像画素の情報から補間演算を行って画像信号が生成される。ここで、焦点検出画素の配置密度を疎とすると、画素欠陥による画質劣化を低減することができる。しかし、焦点検出画像のサンプリング特性が劣化し、焦点検出性能が低下する。
特許文献2には、像の検出ピッチが短い第一焦点検出画素群で高精度な焦点検出を行い、像の検出ピッチが長い第二焦点検出画素群で大デフォーカス量検出を行うことにより、高精度な焦点検出と大デフォーカス量検出とを両立させた撮像装置が開示されている。
特開2000−156823号公報 特開2007−279312号公報
しかしながら、特許文献2の構成では、合焦近傍の焦点状態を高精度に検出するため、第一焦点検出画素を密に配置している。そして、焦点検出画素の画素信号を周辺の撮像画素の出力信号、および焦点検出画素の出力信号を用いて補間処理により生成している。このため、焦点検出画素からの画素信号のサンプリング特性は改善するが、焦点検出領域において部分的な画質劣化が生じる可能性がある。
そこで本発明は、焦点検出画素を含む撮像素子を用いて高精度な焦点検出が可能な撮像装置、撮像システム、撮像装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供する。
本発明の一側面としての撮像装置は、複数の焦点検出画素および複数の撮像画素を備え、被写体像を光電変換する撮像素子と、前記複数の焦点検出画素から得られた第1の画素信号に基づいて相関演算を行い第1の相関評価値を算出する第1の評価値算出手段と、前記複数の撮像画素から得られた第2の画素信号に基づいて相関演算を行い第2の相関評価値を算出する第2の評価値算出手段と、前記第1の相関評価値および前記第2の相関評価値を用いて焦点状態を検出する焦点検出手段とを有する。
本発明の他の側面としての撮像システムは、撮影光学系を備えたレンズ装置と、前記撮像装置とを有する。
本発明の他の側面としての撮像装置の制御方法は、複数の焦点検出画素および複数の撮像画素を備えた撮像素子を用いて、被写体像を光電変換するステップと、前記複数の焦点検出画素から得られた第1の画素信号に基づいて相関演算を行い第1の相関評価値を算出するステップと、前記複数の撮像画素から得られた第2の画素信号に基づいて相関演算を行い第2の相関評価値を算出するステップと、前記第1の相関評価値および前記第2の相関評価値を用いて焦点状態を検出するステップとを有する。
本発明の他の側面としてのプログラムは、コンピュータに、前記撮像装置の制御方法を実行させる。
本発明の他の側面としての記憶媒体は、前記プログラムを記憶している。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、焦点検出画素を含む撮像素子を用いて高精度な焦点検出が可能な撮像装置、撮像システム、撮像装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することができる。
本実施例における撮像装置の構成図である。 本実施例における撮像素子(固体撮像素子)のブロック図である。 本実施例における撮像素子の撮像画素の平面図と断面図である。 本実施例における撮像素子の焦点検出画素の平面図と断面図である。 本実施例において、焦点検出画素のケラレおよび焦点検出光束の重心間隔の説明図ある。 本実施例における撮像素子の撮像画素および焦点検出画素の配置例を示す図である。 本実施例の焦点検出画素の配置図、及び各画素の出力波形図である。 本実施例の焦点検出画素の配置図、及び各画素の出力波形図である。 本実施例における撮像装置の動作を示すフローチャートである。 本実施例における撮像装置の焦点検出動作を示すフローチャートである。 本実施例における撮像装置の撮影動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本発明の実施例1における撮像装置について説明する。図1は、撮像装置100(撮像システム)の構成図である。撮像装置100は、撮像素子107を備えた撮像装置本体(カメラ本体)と撮影光学系(撮影レンズ)とが一体的に構成されている。ただし本実施例は、これに限定されるものではなく、撮像装置本体と撮像装置本体に着脱可能なレンズ装置(撮影光学系)とを備えて構成される撮像システムにも適用可能である。
図1において、101は第1レンズ群である。第1レンズ群101は、撮影光学系(結像光学系)の先端に配置されており、光軸OAの方向(光軸方向)に進退可能に保持されている。102は絞り兼用シャッタである。絞り兼用シャッタ102は、その開口径を調節することにより、撮影時の光量調節を行う。また絞り兼用シャッタ102は、静止画撮影の際に露光秒時調節用シャッタとしての機能を有する。103は撮影光学系を構成する第2レンズ群である。絞り兼用シャッタ102および第2レンズ群103は、一体的に光軸方向に進退し、第1レンズ群101の進退動作との連動により、変倍作用(ズーム機能)をなす。105は撮影光学系を構成する第3レンズ群である。第3レンズ群105は、光軸方向に進退することにより、焦点調節を行う。106は光学的ローパスフィルタである。光学的ローパスフィルタ106は、撮影画像の偽色やモアレを軽減するための光学素子である。
107は撮像素子である。撮像素子107は、撮影光学系を介して得られた被写体像(光学像)を光電変換して画像信号を出力する。撮像素子107は、C−MOSセンサとその周辺回路とを備えて構成されている。また撮像素子107では、横方向m画素、縦方向n画素の受光ピクセル上に、ベイヤー配列の原色カラーモザイクフィルタがオンチップで形成された2次元単板カラーセンサが用いられている。後述のように、撮像素子107は、複数の焦点検出画素および複数の撮像画素を備えている。複数の焦点検出画素は、撮影光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束を受光して第1の画素信号を出力する。複数の撮像画素は、撮影光学系の同一の瞳領域を通過した光束を受光して第2の画素信号を出力する。
111はズームアクチュエータである。ズームアクチュエータ111は、不図示のカム筒を回動することにより、第1レンズ群101、第2レンズ群103、および、第3レンズ群105を光軸方向に進退駆動し、変倍操作を行う。112は絞りシャッタアクチュエータである。絞りシャッタアクチュエータ112は、絞り兼用シャッタ102の開口径を制御して撮影光量を調節するとともに、静止画撮影の際に露光時間制御を行う。114はフォーカスアクチュエータである。フォーカスアクチュエータ114は、第3レンズ群105(フォーカスレンズ)を光軸方向に進退駆動して焦点調節を行う。
115は、撮影時の被写体照明用の電子フラッシュ(照明手段)である。電子フラッシュ115としては、キセノン管を用いた閃光照明装置が好適であるが、連続発光するLEDを備えた照明装置を用いてもよい。116はAF補助光手段である。AF補助光手段116は、所定の開口パターンを有するマスクの像を、投光レンズを介して被写界に投影し、暗い被写体または低コントラストの被写体に対する焦点検出能力を向上させる。
121はCPU(カメラ制御部)である。CPU121は、カメラ本体の種々の制御を司るカメラCPUであり、演算部、ROM、RAM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、および、通信インターフェイス回路などを有する。CPU121は、ROMに記憶された所定のプログラムに基づいて、カメラ本体の各種回路を駆動し、AF、撮影、画像処理、および、記録などの一連の動作を実行する。またCPU121は、第1の評価値算出手段121a、第2の評価値算出手段121b、および、焦点検出手段121cを有する。これらの具体的な動作については後述する。
122は電子フラッシュ制御回路である。電子フラッシュ制御回路122は、撮影動作に同期して電子フラッシュ115を点灯制御する。123は補助光駆動回路である。補助光駆動回路123は、焦点検出動作に同期して、AF補助光手段116を点灯制御する。124は撮像素子駆動回路である。撮像素子駆動回路124は、撮像素子107の撮像動作を制御するとともに、撮像素子107から出力された画像信号をA/D変換してCPU121に送信する。125は画像処理回路である。画像処理回路125は、撮像素子107から得られた画像信号に対して、γ変換、カラー補間、および、JPEG圧縮などの画像処理を行う。
126はフォーカス駆動回路である。フォーカス駆動回路126は、焦点検出結果に基づいてフォーカスアクチュエータ114を駆動制御し、第3レンズ群105を光軸方向に進退駆動して焦点調節を行う。128はシャッタ駆動回路である。シャッタ駆動回路128は、絞りシャッタアクチュエータ112を駆動制御して、絞り兼用シャッタ102の開口を制御する。129はズーム駆動回路である。ズーム駆動回路129は、撮影者のズーム操作に応じてズームアクチュエータ111を駆動する。
131はLCDなどの表示器である。表示器131は、カメラ本体の撮影モードに関する情報、撮影前のプレビュー画像と撮影後の確認用画像、焦点検出時の合焦状態表示画像などを表示する。132は操作スイッチ群である。操作スイッチ群132は、電源スイッチ、レリーズ(撮影トリガ)スイッチ、ズーム操作スイッチ、および、撮影モード選択スイッチなどにより構成される。133は着脱可能なフラッシュメモリである。フラッシュメモリ133は、撮影済み画像を記録する。
図2は、撮像素子107(固体撮像素子)のブロック図を示している。なお、図2のブロック図は、画像信号の読み出し動作の説明に必要な最低限の構成を示し、画素リセット信号などが省略されている。図2において、201は、光電変換部(以下、「PDmn」ともいう。mは、X方向アドレスであり、m=0、1、…、m−1、nは、Y方向アドレスであり、n=0、1、…、n−1である。)であり、フォトダイオード、画素アンプ、リセット用のスイッチなどで構成されている。また、本実施例の撮像素子107は、m×nの光電変換部を2次元上に配置して構成されている。符号は、煩雑になるため、左上の光電変換部PD00付近のみに付記している。
202は、光電変換部201(PDmn)の出力を選択するスイッチであり、垂直走査回路208により、一行ごとに選択される。203は、光電変換部201(PDmn)の出力を一時的に記憶するためのラインメモリ(MEM)であり、垂直走査回路208により選択された、一行分の光電変換部201(PDmn)の出力を記憶する。ラインメモリ203としては、通常、コンデンサが用いられる。
204は、水平出力線に接続されて、水平出力線を所定の電位VHRSTにリセットするためのスイッチであり、信号HRSTにより制御される。205は、ラインメモリ203に記憶された光電変換部201(PDmn)の出力を水平出力線に順次出力するためのスイッチ(H〜Hm−1)である。スイッチ205(H〜Hm−1)を後述の水平走査回路206で順次走査することにより、一行分の光電変換の出力が読み出される。
206は水平走査回路であり、ラインメモリ203に記憶された光電変換部201の出力を順次操作して、水平出力線に出力させる。信号PHSTは、水平走査回路206のデータ入力、PH1、PH2はシフトクロック入力であり、PH1=Hでデータがセットされ、PH2でデータがラッチされる構成となっている。シフトクロック入力PH1、PH2にシフトクロックを入力することにより、信号PHSTを順次シフトさせて、スイッチ205(H〜Hm−1)を順次オンさせることができる。信号SKIPは、間引き読み出し時に設定を行わせる制御入力信号である。信号SKIPをHレベルに設定することにより、水平走査回路206を所定間隔でスキップさせることが可能になる。207は水平出力線の信号を増幅して端子VOUTに出力する増幅器AMPである。
208は垂直走査回路であり、順次走査して、制御信号V〜Vn−1を出力することにより、光電変換部201(PDmn)の選択スイッチ202を選択することができる。制御信号は、水平走査回路206の場合と同様に、データ入力である信号PVST、シフトクロックPV1、PV2、及び、間引き読み設定を行う信号SKIPにより制御される。動作の詳細は、水平走査回路206と同様であるため、その説明は省略する。
図3乃至図5は、撮像画素と焦点検出画素の構造を説明する図である。本実施例においては、2×2の4画素のうち、対角2画素にG(緑色)の分光感度を有する画素を配置し、他の2画素にR(赤色)とB(青色)の分光感度を有する画素を各1個配置した、ベイヤー配列が採用されている。そしてベイヤー配列の間に、後述する構造を有する焦点検出用画素が所定の規則で分散配置されている。
図3は、撮像画素の配置および構造を示す。図3(a)は、2行×2列の撮像画素の平面図である。周知のように、ベイヤー配列では対角方向にG画素が、他の2画素にRとBの画素が配置されている。そして、この2行×2列の構造が繰り返し配置される。
図3(b)は、図3(a)の断面A−Aを示す断面図である。MLは各画素の最前面に配置されたオンチップマイクロレンズ、CFRはR(Red)のカラーフィルタ、CFGはG(Green)のカラーフィルタである。PDはC−MOSセンサの光電変換部を模式的に示したものであり、CLはC−MOSセンサ内の各種信号を伝達する信号線を形成するための配線層である。TLは、撮影光学系を模式的に示したものである。
撮像用画素のオンチップマイクロレンズMLと光電変換部PDは、撮影光学系TLを通過した光束を可能な限り有効に取り込むように構成されている。換言すると、撮影光学系TLの射出瞳EPと光電変換部PDは、マイクロレンズMLにより共役関係にあり、かつ光電変換部PDの有効面積は大面積であるように設計される。また、図3(b)ではG画素の入射光束について説明したが、R画素及びB(Blue)画素も同一の構造を有する。従って、RGBの各々の撮像用画素に対応した射出瞳EPは大径となり、被写体からの光束を効率よく取り込むことで画像信号のS/Nを向上させている。
図4は、撮影光学系の水平方向(横方向)に瞳分割を行うための焦点検出用画素の配置と構造を示す。ここで水平方向(横方向)とは、撮影光学系の光軸が水平となるようにカメラを構えたとき、光軸に直交し、かつ水平方向に伸びる直線に沿った方向を指す。図4(a)は、焦点検出画素を含む2行×2列の画素の平面図である。記録または観賞のための画像信号を得る場合、G画素で輝度情報の主成分を取得する。人間の画像認識特性は輝度情報に敏感であるため、G画素が欠損すると画質劣化が認知されやすい。一方、R画素、B画素は、色情報(色差情報)を取得する画素であるが、人間の視覚特性は色情報には鈍感であるため、色情報を取得する画素は多少の欠損が生じても画質劣化は認識され難い。そこで本実施例においては、2行×2列の画素のうち、G画素は撮像画素として残し、RとBの画素を焦点検出画素に置き換える。これを、図4(a)においてSAおよびSBでそれぞれ示している。
図4(b)は、図4(a)における断面A−Aを示す断面図である。マイクロレンズMLと光電変換部PDは、図3(b)に示される撮像画素と同一構造である。本実施例において、焦点検出画素は、B画素の画素位置にG画素のカラーフィルタCF(Green)が配置することにより構成されている。また、撮像素子107で瞳分割を行うため、配線層CLの開口部はマイクロレンズMLの中心線に対して一方向に偏倚している。具体的には、画素SAの開口部OPHAは右側に偏倚しているため、撮影光学系TLの左側の射出瞳EPHAを通過した光束を受光する。同様に、画素SBの開口部OPHBは左側に偏倚しているため、撮影光学系TLの右側の射出瞳EPHBを通過した光束を受光する。画素SAを水平方向に規則的に配列し、これらの画素群で取得した被写体像をA像とする。また、画素SBも水平方向に規則的に配列し、これらの画素群で取得した被写体像をB像とする。そしてA像とB像の相対位置を検出し、像のズレ量に対して変換係数を乗じることにより、被写体像のピントずれ量(デフォーカス量)を算出することができる。
続いて、像ズレ量からデフォーカス量を算出するための変換係数を得る方法について説明する。変換係数は、結像光学系の口径情報および焦点検出画素の感度分布に基づいて算出される。イメージセンサ(撮像素子107)には、撮影レンズTLのレンズ保持枠や絞り102などのいくつかの構成部材によって制限された光束が入射する。図5は、撮影光学系のケラレにより、焦点検出用の光束が制限されている様子を示す図である。図5は、イメージセンサの中央近傍の画素に対して、射出瞳面501の位置にある結像光学系の絞り502によって光束が制限されている様子を示している。図5(a)において、503、504はイメージセンサ(503は、予定結像面位置におけるイメージセンサ)、505は光軸、506はイメージセンサ503上での光軸の位置である。507、508は絞り502によって光束が限定された場合の光束(絞り502が絞られている場合の光束)、509、510は絞り502により制限されていない光束(絞り502が開放している場合の光束)である。511、512はそれぞれ、光束507、508に対する焦点検出用光束である。515、516はそれぞれ、焦点検出用光束511、512の重心位置である。同様に、513、514はそれぞれ、光束509、510に対する焦点検出用光束である。517、518はそれぞれ、焦点検出用光束513、514の重心位置である。530はイメージセンサに最も近い側にあるレンズ保持枠、531は被写体に最も近い側にあるレンズ保持枠である。
図5(b)は、イメージセンサの中央の焦点検出用画素の射出瞳面501でのケラレによる重心位置の変化を説明する図である。図5(b)において、523、524はそれぞれ、イメージセンサ504の中央の画素に対して制限された光束507、508、および、制限されていない光束509、510の瞳領域を示す。525、526はそれぞれ、焦点検出画素SA、SBの入射角特性を示す。焦点検出画素SA、SBには、瞳領域523、524の内側を透過した光束が入射角特性525、526で示される感度分布で入射する。このため、瞳領域523、524の内側を透過した焦点検出用光束の分布重心をそれぞれ求めることで、焦点検出用光束が制限されている場合(絞りが絞られている状態)と、制限されていない場合(絞り開放状態)の重心間隔を算出することができる。そしてこれらの重心間隔から、それぞれの基線長を求めることができる。焦点検出用画素の感度分布情報および結像光学系の口径情報を測定及び計算から求めて予め記憶しておくことで、像ズレ量からデフォーカス量を算出するための変換係数を求めることができる。
図5(a)において、デフォーカス量519をDEF、イメージセンサ503から射出瞳面501までの距離520をLとする。また、焦点検出用光束が制限されている場合と制限されていない場合の基線長(重心間隔)をそれぞれG1(重心位置515、516間距離)、G2(重心位置517、518間距離)とする。また、像ズレ量521、522をそれぞれPRED1、PRED2、像ズレ量521、522のそれぞれをデフォーカス量DEFに変換する変換係数をK1、K2とする。このとき、以下の式(1)によりデフォーカス量DEFを求めることができる。
DEF=K1×PRED1=K2×PRED2 … (1)
また、像ずれ量521、522をデフォーカス量DEFに変換する変換係数K1、K2は、それぞれ以下の式(2)、(3)により求められる。
K1=L/G1 … (2)
K2=L/G2 … (3)
ここで、K1<K2である。このため、絞りが開放されている場合と絞りが絞られている場合とを比較すると、像ズレ量を算出する際に像ズレ量に同等の誤差が発生すると、絞りが絞られている場合のほうがデフォーカス量として、K2/K1倍の誤差が発生する。
図5(c)は、図5(b)における感度分布の断面A−Aを示す断面図である。図5(c)において、(c)−1は絞りを開放した場合、(c)−2は絞りが絞られている場合のA像画素530、B像画素531、および、撮像画素532の感度分布を示している。図5(c)の両図において、横軸は光入射角度、縦軸は感度分布をそれぞれ示す。両図を比較すると、絞り開放状態のほうが基線長が長く、また感度を持つ入射角度幅が広くなる。基線長と、デフォーカスに対するA像、B像の像ズレ量とは比例関係にあるため、基線長が長くなるとデフォーカスに対する像ズレ量の敏感度が高くなる。感度を持つ入射角度幅が大きくなると、デフォーカスに対するA像、B像のボケ量、像ケラレが大きくなる。一般的に、焦点検出画素による像信号としては、デフォーカスに対して、像ずれ量の敏感度が高く、ボケ量および像ケラレが小さい像信号が望まれる。
図6は、撮像素子107における撮像画素および焦点検出画素の配置例を示す図である。図6において、G、GA、GBは、緑のカラーフィルタ(緑フィルタ)を有する画素、Rは、赤のカラーフィルタ(赤フィルタ)を有する画素、Bは、青のカラーフィルタ(青フィルタ)を有する画素である。図6中のSAは、画素部の開口を水平方向に偏倚させて形成された焦点検出画素であり、後述の焦点検出画素SBに対する水平方向の像ズレ量を検出するための基準画素群である。また、SBは、画素の開口部を焦点検出画素SAとは逆方向に偏倚させて形成された焦点検出画素であり、焦点検出画素SAとの水平方向の像ズレ量を検出するための参照画素群である。焦点検出画素SA、SBの白抜き部分は、偏倚した画素の開口位置を示している。
合焦近傍の焦点状態を高精度に検出するには、焦点検出画素を密に配置する必要がある。一方、焦点検出画素の位置における画像信号(画素信号)は、周辺の撮像画素の出力信号、および焦点検出画素の出力信号を用いて補間処理により生成する必要がある。このため、画質劣化の影響を考慮すると、焦点検出画素を疎に配置することが望まれる。図6において、焦点検出画素SA、SBは、画質劣化の影響を考慮して、欠損による画質劣化が認識され難いB画素の位置に配置している。
図6(a)、(b)は、それぞれ、焦点検出精度を考慮して、焦点検出画素SA、SBをB画素の位置に高密度に配置する場合の配置例を示している。ここで、図6(a)、(b)の各配置に対して、焦点検出画素の配置起因で発生する焦点検出誤差について説明する。
図7および図8は、それぞれ図6(a)、(b)の焦点検出画素の配置に対して、白黒のエッジ被写体をピントの合った状態で撮影した際の被写体の係り方(a)、焦点検出画素SA、SBの信号(b)、焦点検出画素の周辺の撮像画素の信号(c)を示す図である。
図6(a)では、焦点検出画素同士(最も近い2つの焦点検出画素SA、および、最も近い2つの焦点検出画素SB)の間隔は2画素ピッチである。このように図6(a)に示される配置において、焦点検出画素は高密度に配置されているが、焦点検出画素SA、SBが配置されている行が互いに異なっている。このため、図7に示されるように、斜めの白黒エッジ被写体を焦点検出画素で撮像すると、本来デフォーカス量に応じて検出されるA像とB像の像ずれ量以外の像ずれ成分として、A像を基準としてB像のずれ量Δpred(a)が像ずれ検出誤差として発生する。
本実施例では、前述の像ずれ検出誤差Δpred(a)に対して、焦点検出画素の周辺の撮像画素を用いて像ズレ量を補正することにより、検出誤差の発生を低減させる。なお、焦点検出画素の周辺の撮像画素とは、焦点検出画素に隣接する撮像画素だけでなく、焦点検出画素に近接して配置されている撮像画素であってもよい。
図7(c)は、図7(a)の焦点検出画素SA、SBの画素間に配置されたGの撮像画素GB、GAの信号を示す図である。図7(c)において、撮像画素GA、GBから得られる像ズレ量を演算すると、撮像画素GAの画像を基準として、撮像画素GBの像ズレ量は、−Δpred(a)として検出される。撮像画素GA、GBはともに同じ瞳形状であるため、デフォーカスに応じた2像間での像ズレ量は発生せず、焦点検出画素SA、SBが配置された行間での被写体のずれ成分のみを逆符号で検出することが可能となる。
ここで、図7(b)のSA信号、SB信号の像ズレ量をPRED(SA,SB)、図7(c)のGA信号、GB信号の像ズレ量をPRED(GA,GB)とする。このとき、焦点検出画素SA、SBの画素信号であるA像、B像のデフォーカス量に応じた像ズレ量PREDは、以下の式(4)を用いて算出される。これにより、画素配置に起因する像ズレ量の検出誤差を補正することができる。
PRED=PRED(SA、SB)+PRED(GA、GB) … (4)
図6(b)では、焦点検出画素SA、SBが同じ行に配置されているが、焦点検出画素SA同士、焦点検出画素SB同士の配置間隔は4画素ピッチである。図8(b)は、図6(b)の配置に対して、エッジ被写体の画素に係る位置を画素単位で変化させた際の焦点検出画素SAの画素信号(SA信号)、焦点検出画素SBの画素信号(SB信号)、および、各被写体位置に応じた像ズレ量の変化を示す図である。図8(b)に示されるように、焦点検出画素SA、SBの配置に対して、被写体のエッジ部分が係る位置が焦点検出画素SA、SBで相対的に変化する。このため、それに応じて検出される像ズレ量も変化する。図8(b)の最下図は、被写体のエッジ部分の係る位置と、各位置における像ズレ量を示す図であり、各被写体位置に応じて、像ズレ検出誤差Δpred(b)が発生している。
本実施例においては、前述の像ズレ量検出誤差Δpred(b)に対して、焦点検出画素周辺の撮像画素を用いて像ズレ量を補正することにより、誤差の発生を低減する。図8(a)において、焦点検出画素SAの上下に配置されたGの撮像画素GB1、GB2の平均出力をGB信号、焦点検出画素SBの上下に配置されたGの撮像画素GA1、GA2の平均出力をGA信号とする。このとき、被写体のエッジ部分の係る位置と、各位置におけるGA信号およびGB信号で検出される像ズレ量の変化を図8(c)に示す。図8(b)、(c)から、SA、SB信号の検出像ズレ量、および、GA、GB信号の検出像ズレ量は、互いに逆符号で検出することが可能となる。ここで、図8(b)のSA信号、SB信号の像ズレ量PRED(SA,SB)、図8(c)GA信号、GB信号の像ズレ量PRED(GA,GB)とする。このとき、焦点検出画素SA、SBの画素信号(A像信号、B像信号)のデフォーカス量に応じた像ズレ量PREDは、以下の式(5)を用いて算出される。これにより、焦点検出画素の配置に起因する像ズレ量検出誤差を補正することができる。
PRED=PRED(SA、SB)+PRED(GA、GB) … (5)
図8は、被写体のピントが合った状態、すなわち理想的には一対の焦点検出信号のずれ量が0となる状態について説明している。ここで、デフォーカスが発生した際の補正効果について説明する。
被写体のピントがずれている場合、一対の焦点検出画素の像信号に対してデフォーカス量に応じた像ズレが発生する。このため、SA信号およびSB信号の相対的な被写体位置は変化する。従って、図8(b)に示される像ズレ量の検出誤差の発生する位相関係も変化する。これに対して、GA信号およびGB信号は同じ瞳形状で撮像している。このため、デフォーカスに応じた2像間での像ズレ量は発生せず、図8(c)の位相関係を維持する。従って、デフォーカス量に応じて、式(5)による像ズレ量検出誤差の補正効果は低下する。
一方、図8(b)にて発生している像ズレ量検出誤差は、焦点検出画素間で被写体のエッジ部分を捉えられなくなるために発生するものである。このため、デフォーカスに応じて被写体像の先鋭度が低下すると、焦点検出画素の配置間隔でも被写体のエッジ部分を捕捉することが可能となる。そして、像ズレ量検出誤差の絶対値が低下するため、式(5)を用いても像ズレ量検出誤差の低減としての効果が得られる。
続いて、図9乃至図11を参照して、本実施例における撮像装置100の制御方法(カメラの焦点調節動作および撮影動作)について説明する。図9は、撮像装置100の制御方法(撮像装置の動作)を示すフローチャートである。図9の各ステップは、主に、CPU121の指令に基づいて実行される。
まずステップS901において、撮影者が撮像装置100の電源スイッチ(メインスイッチ)をオンにすると、ステップS902において、CPU121は撮像装置100の各アクチュエータや撮像素子107の動作確認を行う。またCPU121は、メモリ内容や実行プログラムの初期化を行うとともに、撮影準備動作を行う。続いてステップS903において、CPU121は撮像素子107の撮像動作を開始し、プレビュー用の低画素動画像を出力する。そしてステップS904において、CPU121は、撮像素子107から読み出された画像(プレビュー画像)を撮像装置100の背面に設けられた表示器131に表示する。撮影者は、このプレビュー画像を目視して、撮影時の構図を決定する。続いてステップS905において、CPU121は、画像領域の中から焦点検出領域を決定する。
次にステップステップS1001において、CPU121は、焦点検出サブルーチンを実行する。図10は、焦点検出サブルーチン(図9のステップS1001)のフローチャートである。図9のステップS1001から図10のサブルーチンにジャンプすると、まずステップS1002において、CPU121(および、撮像素子駆動回路124)は、複数の焦点検出画素から第1の画素信号を読み出し、複数の撮像画素から第2の画素信号を読み出す。すなわちCPU121は、メインルーチン(図9)のステップS905にて決定された焦点検出領域に含まれる焦点検出画素から第1の画素信号、および、焦点検出画素周辺の撮像画素から第2の画素信号を読み出す。
続いてステップS1003において、CPU121(第1の評価値算出手段121a)は、複数の焦点検出画素から得られた第1の画素信号に基づいて相関演算を行い第1の相関評価値を算出する。すなわちCPU121は、得られた焦点検出画素信号(第1の画素信号)に対して2像の相関演算を行い、2像の相対的な位置ズレ量(第1の相関評価値としての第1の像ズレ量)を算出する。本実施例において、CPU121(第1の評価値算出手段121a)は、焦点検出画素列から読み出された一対の像信号(a1〜an、b1〜bn:nはデータ数)に対して、以下の式(6)に示される相関演算を行う。これにより、第1の相関評価値としての相関量Corr(l)を算出することができる。
式(6)において、lは像ずらし量、像をずらした際のデータ数はn−lに限定される。また、像ずらし量lは整数であり、データ列のデータ間隔を単位とした相対的なシフト量である。式(6)の演算結果は、一対のデータの相関が最も高い場合に、相関量Corr(l)が極小となる。また、相関量Corr(m)(極小となるシフト量m)、および、mに近いシフト量で算出された相関量を用いて、3点内挿の手法を用いて、連続的な相関量に対する極小値Corr(d)を与えるシフト量dを求める。
続いてステップS1004において、CPU121は、相関演算結果の信頼性を求める。ここで信頼性とは、式(6)にて算出された相関量Corr(l)に対して、相関性が最も高いときの値Corr(d)である。デフォーカス量が大きい場合、A像、B像の非対称性が大きくなる。このため、極小値Corr(d)は大きく算出され、信頼性が劣化する。また、レンズの位置が合焦位置に近いほど、極小値Corr(d)は低く算出され、信頼性が高くなる。
続いてステップS1005において、CPU121(第2の評価値算出手段121b)は、複数の撮像画素から得られた第2の画素信号に基づいて相関演算を行い第2の相関評価値を算出する。すなわちCPU121は、焦点検出画素周辺の撮像画素信号(第2の画素信号)に対して2像の相関演算を行い、2像の相対的な位置ズレ量(第2の相関評価値としての第2の像ズレ量)を算出する。このときの相関演算手法は、式(6)を用いた手法と同様である。そしてステップS1006において、CPU121は、相関演算結果の信頼性を演算する。信頼性の演算方法は、ステップS1004と同様である。
続いてステップS1007において、CPU121(焦点検出手段121c)は、第1の相関評価値(第1の像ズレ量)および第2の相関評価値(第2の像ズレ量)を用いて焦点状態を検出する。本実施例において、CPU121(焦点検出手段121c)は、焦点検出画素の周辺の撮像画素(第2の画素信号)に基づいて得られた第2の相関演算評価値を用いて第1の相関演算評価値を修正(補正)することにより、第3の相関演算評価値を算出する。この補正は、式(4)、(5)を用いて行われる。すなわち焦点検出手段121cは、第1の相関評価値と第2の相関評価値との加算値(または第1の相関評価値から第2の相関評価値を減算した値)に基づいて焦点状態を検出する。
そしてステップS1008において、CPU121(焦点検出手段)は、ステップS1007にて得られた像ズレ量(補正後の像ズレ量、すなわち第3の相関演算評価値)を用いて焦点状態を検出する。すなわちCPU121は、ステップS1007にて得られた像ズレ量に対して所定のデフォーカス換算係数を乗ずることにより、デフォーカス量DEFを演算する。
続いてステップS1009において、CPU121は、測距領域内(焦点検出領域内)の全測距ラインに対して測距演算が終了しているか否かを判定する。全測距ラインに対する測距演算が終了していない場合、ステップS1002に戻り、他のラインに対して、ステップS1002〜S1009を繰り返す。
一方、全測距ラインに対する測距演算が終了している場合、ステップS1010に進む。そしてステップS1010において、CPU121は、測距領域内にある複数の焦点検出ラインの中から、ステップS1004およびステップS1006にて演算された信頼性(相関信頼性)がともに高い情報を優先的に使用する処理を施す。そしてCPU121は、その処理に基づいて、最終的な測距結果を決定する。続いてステップS1011において、図9のメインフロー内のステップS907にリターンする。
図9のステップS907において、CPU121は、検出デフォーカス量が許容値以下である否か、すなわち合焦状態であるか否かを判定する。検出デフォーカス量が許容値よりも大きい場合、CPU121は非合焦状態であると判定する。そしてステップS908において、CPU121(フォーカス駆動回路126、フォーカスアクチュエータ114)は、第3レンズ群105(フォーカスレンズ)を駆動制御する。その後、ステップS1001およびステップS907を繰り返し実行する。
一方、ステップS907にて合焦状態と判定されると、ステップS909において、CPU121は表示器131に合焦表示を行う。続いてステップS910において、CPU121は、撮影開始スイッチがオン操作されたか否かを判定する。撮影開始スイッチのオン操作がされていない場合、ステップS910を繰り返し、撮影待機状態を維持する。
一方、ステップS910にて撮影開始スイッチがオン操作されると、ステップS1101に移行し、CPU121は撮影サブルーチンを実行する。図11は、撮影サブルーチン(図9のステップS1101)のフローチャートである。
撮影開始スイッチが操作されると、ステップS1102において、CPU121(絞りシャッタ駆動回路128、絞りシャッタアクチュエータ112)は光量調整絞り(絞り兼用シャッタ102)を駆動制御する。これにより、露光時間を規定するメカニカルシャッタの開口制御が行われる。続いてステップS1103において、CPU121(撮像素子駆動回路124)は、高画素静止画撮影のための画像読み出し、すなわち全画素の読み出しを行う。続いてステップS1104において、CPU121は、読み出された画像信号の欠損画素補間を行う。焦点検出画素信号は、元々、その位置に配置されていた撮像画素と構造が異なる。このため、焦点検出画素の出力、または、焦点検出画素の周辺の撮像画素の出力を用いて、撮像信号を生成する必要がある。
続いてステップS1105において、画像処理回路125は、画像のγ補正やエッジ強調などの画像処理を行う。そしてステップS1106において、CPU121はフラッシュメモリ133に撮影画像を記録する。またステップS1107において、CPU121は表示器131に撮影済み画像を表示する。そしてステップS1108において、図9のメインフローにリターンする。図9のメインフローに戻ると、ステップS912において、一連の撮影動作が終了する。
このように本実施例において、焦点検出手段121cは、第1の相関評価値および第2の相関評価値を用いて焦点状態を検出する。好ましくは、焦点検出手段121cは、第2の相関評価値を用いて第1の相関評価値を修正することにより第3の相関評価値を算出し、第3の相関評価値を用いて焦点状態を検出する。また好ましくは、焦点検出手段121cは、第1の相関評価値と第2の相関評価値との加算値に基づいて焦点状態を検出する。
より好ましくは、複数の撮像画素のうち第2の相関評価値の算出に用いられる一対の撮像画素は、複数の焦点検出画素のうち一対の焦点検出画素の相対位置関係と同一の相対位置関係である。また好ましくは、複数の焦点検出画素、および、第2の相関評価値の算出に用いられる複数の撮像画素は、互いに同一の分光感度を有する。
[その他の実施形態]
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウエア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、撮像装置の制御方法の手順が記述されたコンピュータで実行可能なプログラムおよびそのプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。
本実施例によれば、焦点検出画素および撮像画素を含む撮像素子を備えた撮像装置において、焦点検出性能の維持と画質劣化防止とを両立させることができる。このため本実施例によれば、焦点検出画素を含む撮像素子を用いて高精度な焦点検出が可能な撮像装置、撮像システム、撮像装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 撮像装置
107 撮像素子
121a 第1の評価値算出手段
121b 第2の評価値算出手段
121c 焦点検出手段

Claims (15)

  1. 複数の焦点検出画素および複数の撮像画素を備え、被写体像を光電変換する撮像素子と、
    前記複数の焦点検出画素から得られた第1の画素信号に基づいて相関演算を行い第1の相関評価値を算出する第1の評価値算出手段と、
    前記複数の撮像画素から得られた第2の画素信号に基づいて相関演算を行い第2の相関評価値を算出する第2の評価値算出手段と、
    前記第1の相関評価値および前記第2の相関評価値を用いて焦点状態を検出する焦点検出手段と、を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記焦点検出手段は、
    前記第2の相関評価値を用いて前記第1の相関評価値を修正することにより、第3の相関評価値を算出し、
    前記第3の相関評価値を用いて前記焦点状態を検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記焦点検出手段は、前記第1の相関評価値と前記第2の相関評価値との加算値に基づいて前記焦点状態を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記第2の評価値算出手段は、前記複数の焦点検出画素のそれぞれの周辺に配置された前記複数の撮像画素から得られた第2の画素信号に基づいて、前記第2の相関評価値を算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記第2の評価値算出手段は、前記複数の焦点検出画素のそれぞれに隣接する前記複数の撮像画素から得られた第2の画素信号に基づいて、前記第2の相関評価値を算出することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記複数の焦点検出画素は、撮影光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束を受光して前記第1の画素信号を出力し、
    前記複数の撮像画素は、前記撮影光学系の同一の瞳領域を通過した光束を受光して前記第2の画素信号を出力することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記第1の評価値算出手段は、前記第1の画素信号に基づいて前記第1の相関評価値としての第1の像ズレ量を算出し、
    前記第2の評価値算出手段は、前記第2の画素信号に基づいて前記第2の相関評価値としての第2の像ズレ量を算出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記複数の撮像画素のうち前記第2の相関評価値の算出に用いられる一対の撮像画素は、前記複数の焦点検出画素のうち一対の焦点検出画素の相対位置関係と同一の相対位置関係であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記複数の焦点検出画素、および、前記第2の相関評価値の算出に用いられる前記複数の撮像画素は、互いに同一の分光感度を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 撮影光学系を備えたレンズ装置と、
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置と、を有することを特徴とする撮像システム。
  11. 複数の焦点検出画素および複数の撮像画素を備えた撮像素子を用いて、被写体像を光電変換するステップと、
    前記複数の焦点検出画素から得られた第1の画素信号に基づいて相関演算を行い第1の相関評価値を算出するステップと、
    前記複数の撮像画素から得られた第2の画素信号に基づいて相関演算を行い第2の相関評価値を算出するステップと、
    前記第1の相関評価値および前記第2の相関評価値を用いて焦点状態を検出するステップと、を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  12. 前記焦点状態を検出するステップは、
    前記第2の相関評価値を用いて前記第1の相関評価値を修正することにより、第3の相関評価値を算出するステップと、
    前記第3の相関評価値を用いて前記焦点状態を検出するステップと、を有することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置の制御方法。
  13. 前記焦点状態を検出するステップにおいて、前記第1の相関評価値と前記第2の相関評価値との加算値に基づいて前記焦点状態を検出することを特徴とする請求項11または12に記載の撮像装置の制御方法。
  14. コンピュータに、請求項11乃至13のいずれか1項に記載の撮像装置の制御方法を実行させるように構成されていることを特徴とするプログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムを記憶していることを特徴とする記憶媒体。
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