JP6305180B2 - 撮像装置、制御装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体 - Google Patents

撮像装置、制御装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、焦点検出画素を含む撮像素子を備えた撮像装置に関する。
特許文献1には、撮像画素群の間に焦点検出画素を所定の間隔で配置して、位相差方式の焦点検出を行う撮像装置が開示されている。特許文献1の構成では、焦点検出画素が配置された位置において画像情報の一部が欠損する。このため、焦点検出画素の周辺の撮像画素の情報から補間演算を行って像信号が生成される。ここで、焦点検出画素の配置密度を疎とすると、画素欠陥による画質劣化を低減することができる。しかし、焦点検出画像のサンプリング特性が劣化し、焦点検出性能が低下する。
特許文献2には、像の検出ピッチが短い第一焦点検出画素群で高精度な焦点検出を行い、像の検出ピッチが長い第二焦点検出画素群で大デフォーカス量検出を行うことにより、高精度な焦点検出と大デフォーカス量検出とを両立させた撮像装置が開示されている。
特開2000−156823号公報 特開2007−279312号公報
しかしながら、特許文献2の構成では、合焦近傍の焦点状態を高精度に検出するため、第一焦点検出画素を密に配置している。そして、焦点検出画素の画素信号を周辺の撮像画素の出力信号、および焦点検出画素の出力信号を用いて補間処理により生成している。このため、焦点検出画素からの画素信号のサンプリング特性は改善するが、焦点検出領域において部分的な画質劣化が生じる可能性がある。
そこで本発明は、焦点検出画素を含む撮像素子を用いて高精度な焦点検出が可能な撮像装置、制御装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供する。
本発明の一側面としての撮像装置は、焦点検出画素群および撮像画素群を有し、被写体像を光電変換する撮像素子と、前記焦点検出画素群の第1像信号に基づいて第1相関評価値を算出し、前記撮像画素群のうちの第1撮像画素群の第2像信号に基づいて第2相関評価値を算出し、該撮像画素群のうちの第2撮像画素群の第3像信号に基づいて第3相関評価値を算出する算出手段と、前記第1相関評価値、前記第2相関評価値、および、前記第3相関評価値に基づいて焦点状態を検出する焦点検出手段とを有し、前記焦点検出手段は、前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて設定される補正値を用いて前記第1相関評価値を補正し、補正後の前記第1相関評価値に基づいて前記焦点状態を検出し、前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて該第2相関評価値および該第3相関評価値のそれぞれに適用する重み付け係数を変更し、前記重み付け係数が適用された前記第2相関評価値および前記第3相関評価値の和を前記補正値として設定する。
本発明の他の側面としての制御装置は、焦点検出画素群の第1像信号に基づいて第1相関評価値を算出し、撮像画素群のうちの第1撮像画素群の第2像信号に基づいて第2相関評価値を算出し、該撮像画素群のうちの第2撮像画素群の第3像信号に基づいて第3相関評価値を算出する算出手段と、前記第1相関評価値、前記第2相関評価値、および、前記第3相関評価値に基づいて焦点状態を検出する焦点検出手段とを有し、前記焦点検出手段は、前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて設定される補正値を用いて前記第1相関評価値を補正し、補正後の前記第1相関評価値に基づいて前記焦点状態を検出し、前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて該第2相関評価値および該第3相関評価値のそれぞれに適用する重み付け係数を変更し、前記重み付け係数が適用された前記第2相関評価値および前記第3相関評価値の和を前記補正値として設定する。
本発明の他の側面としての制御方法は、焦点検出画素群の第1像信号に基づいて第1相関評価値を算出するステップと、撮像画素群のうちの第1撮像画素群の第2像信号に基づいて第2相関評価値を算出するステップと、前記撮像画素群のうちの第2撮像画素群の第3像信号に基づいて第3相関評価値を算出するステップと、前記第1相関評価値、前記第2相関評価値、および、前記第3相関評価値に基づいて焦点状態を検出するステップとを有し、前記焦点状態を検出するステップは、前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて設定される補正値を用いて前記第1相関評価値を補正し、補正後の前記第1相関評価値に基づいて前記焦点状態を検出し、前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて該第2相関評価値および該第3相関評価値のそれぞれに適用する重み付け係数を変更し、前記重み付け係数が適用された前記第2相関評価値および前記第3相関評価値の和を前記補正値として設定する。
本発明の他の側面としてのプログラムは、焦点検出画素群の第1像信号に基づいて第1相関評価値を算出するステップと、撮像画素群のうちの第1撮像画素群の第2像信号に基づいて第2相関評価値を算出するステップと、前記撮像画素群のうちの第2撮像画素群の第3像信号に基づいて第3相関評価値を算出するステップと、前記第1相関評価値、前記第2相関評価値、および、前記第3相関評価値に基づいて焦点状態を検出するステップとをコンピュータに実行させ、前記焦点状態を検出するステップは、前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて設定される補正値を用いて前記第1相関評価値を補正し、補正後の前記第1相関評価値に基づいて前記焦点状態を検出し、前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて該第2相関評価値および該第3相関評価値のそれぞれに適用する重み付け係数を変更し、前記重み付け係数が適用された前記第2相関評価値および前記第3相関評価値の和を前記補正値として設定するように構成されている。
本発明の他の側面としての記憶媒体は、前記プログラムを記憶している。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、焦点検出画素を含む撮像素子を用いて高精度な焦点検出が可能な撮像装置、制御装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することができる。
各実施形態における撮像装置の構成図である。 各実施形態における撮像素子(固体撮像素子)のブロック図である。 各実施形態における撮像素子の撮像画素の平面図と断面図である。 各実施形態における撮像素子の焦点検出画素の平面図と断面図である。 各実施形態において、焦点検出画素のケラレおよび焦点検出光束の重心間隔の説明図ある。 各実施形態における撮像素子の撮像画素および焦点検出画素の配置例を示す図である。 各実施形態における撮像素子上に結像する光学像の様子を示す図である。 各実施形態における焦点検出画素の出力信号の例を示す図である。 各実施形態における焦点検出誤差および像ずれ量の説明図である。 各実施形態における撮像装置の動作を示すフローチャートである。 第1実施形態における撮像装置の焦点検出動作を示すフローチャートである。 各実施形態における撮像装置の撮影動作を示すフローチャートである。 第2実施形態における撮像装置の焦点検出動作を示すフローチャートである。 第2実施形態における焦点検出誤差および補正値算出の説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態における撮像装置について説明する。図1は、撮像装置100(撮像システム)の構成図である。撮像装置100は、撮像素子107を備えた撮像装置本体(カメラ本体)と撮影光学系(撮影レンズ)とが一体的に構成されている。ただし本実施形態は、これに限定されるものではなく、撮像装置本体と撮像装置本体に着脱可能なレンズ装置(撮影光学系)とを備えて構成される撮像システムにも適用可能である。
図1において、101は第1レンズ群である。第1レンズ群101は、撮影光学系(結像光学系)の先端に配置されており、光軸OAの方向(光軸方向)に進退可能に保持されている。102は絞り兼用シャッタである。絞り兼用シャッタ102は、その開口径を調節することにより、撮影時の光量調節を行う。また絞り兼用シャッタ102は、静止画撮影の際に露光秒時調節用シャッタとしての機能を有する。103は撮影光学系を構成する第2レンズ群である。絞り兼用シャッタ102および第2レンズ群103は、一体的に光軸方向に進退し、第1レンズ群101の進退動作との連動により、変倍作用(ズーム機能)をなす。105は撮影光学系を構成する第3レンズ群である。第3レンズ群105は、光軸方向に進退することにより、焦点調節を行う。106は光学的ローパスフィルタである。光学的ローパスフィルタ106は、撮影画像の偽色やモアレを軽減するための光学素子である。
107は撮像素子である。撮像素子107は、撮影光学系を介して得られた被写体像(光学像)を光電変換して像信号を出力する。撮像素子107は、C−MOSセンサとその周辺回路とを備えて構成されている。また撮像素子107では、横方向m画素、縦方向n画素の受光ピクセル上に、ベイヤー配列の原色カラーモザイクフィルタがオンチップで形成された2次元単板カラーセンサが用いられている。後述のように、撮像素子107は、複数の焦点検出画素(焦点検出画素群)および複数の撮像画素(撮像画素群)を備えている。複数の焦点検出画素は、撮影光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光して第1像信号(第1信号、第2信号)を出力する。複数の撮像画素は、撮影光学系の同一の瞳領域を通過した光束を受光して第2像信号(第3信号、第5信号)および第3像信号(第4信号、第6信号)を出力する。
111はズームアクチュエータである。ズームアクチュエータ111は、不図示のカム筒を回動することにより、第1レンズ群101、第2レンズ群103、および、第3レンズ群105を光軸方向に進退駆動し、変倍操作を行う。112は絞りシャッタアクチュエータである。絞りシャッタアクチュエータ112は、絞り兼用シャッタ102の開口径を制御して撮影光量を調節するとともに、静止画撮影の際に露光時間制御を行う。114はフォーカスアクチュエータである。フォーカスアクチュエータ114は、第3レンズ群105(フォーカスレンズ)を光軸方向に進退駆動して焦点調節を行う。
115は、撮影時の被写体照明用の電子フラッシュ(照明手段)である。電子フラッシュ115としては、キセノン管を用いた閃光照明装置が好適であるが、連続発光するLEDを備えた照明装置を用いてもよい。116はAF補助光手段である。AF補助光手段116は、所定の開口パターンを有するマスクの像を、投光レンズを介して被写界に投影し、暗い被写体または低コントラストの被写体に対する焦点検出能力を向上させる。
121はCPU(制御装置)である。CPU121は、カメラ本体の種々の制御を司るカメラCPU(カメラ制御部)であり、演算部、ROM、RAM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、および、通信インターフェイス回路などを有する。CPU121は、ROMに記憶された所定のプログラムに基づいて、カメラ本体の各種回路を駆動し、AF、撮影、画像処理、および、記録などの一連の動作を実行する。またCPU121は、評価値算出手段121a(算出手段)および焦点検出手段121bを有する。焦点検出手段121bは、補正値算出手段および補正手段としての機能も有する。これらの具体的な動作については後述する。
122は電子フラッシュ制御回路である。電子フラッシュ制御回路122は、撮影動作に同期して電子フラッシュ115を点灯制御する。123は補助光駆動回路である。補助光駆動回路123は、焦点検出動作に同期して、AF補助光手段116を点灯制御する。124は撮像素子駆動回路である。撮像素子駆動回路124は、撮像素子107の撮像動作を制御するとともに、撮像素子107から出力された像信号をA/D変換してCPU121に送信する。125は画像処理回路である。画像処理回路125は、撮像素子107から得られた像信号に対して、γ変換、カラー補間、および、JPEG圧縮などの画像処理を行う。
126はフォーカス駆動回路である。フォーカス駆動回路126は、焦点検出結果に基づいてフォーカスアクチュエータ114を駆動制御し、第3レンズ群105を光軸方向に進退駆動して焦点調節を行う。128は絞りシャッタ駆動回路である。絞りシャッタ駆動回路128は、絞りシャッタアクチュエータ112を駆動制御して、絞り兼用シャッタ102の開口を制御する。129はズーム駆動回路である。ズーム駆動回路129は、撮影者のズーム操作に応じてズームアクチュエータ111を駆動する。
131はLCDなどの表示器である。表示器131は、カメラ本体の撮影モードに関する情報、撮影前のプレビュー画像と撮影後の確認用画像、焦点検出時の合焦状態表示画像などを表示する。132は操作スイッチ群である。操作スイッチ群132は、電源スイッチ、レリーズ(撮影トリガ)スイッチ、ズーム操作スイッチ、および、撮影モード選択スイッチなどにより構成される。133は着脱可能なフラッシュメモリである。フラッシュメモリ133は、撮影済み画像を記録する。
図2は、撮像素子107(固体撮像素子)のブロック図を示している。なお、図2のブロック図は、像信号の読み出し動作の説明に必要な最低限の構成を示し、画素リセット信号などが省略されている。図2において、201は、光電変換部(以下、「PDmn」ともいう。mは、X方向アドレスであり、m=0、1、…、m−1、nは、Y方向アドレスであり、n=0、1、…、n−1である。)であり、フォトダイオード、画素アンプ、リセット用のスイッチなどで構成されている。また、本実施形態の撮像素子107は、m×nの光電変換部を2次元上に配置して構成されている。符号は、煩雑になるため、左上の光電変換部PD00付近のみに付記している。
202は、光電変換部201(PDmn)の出力を選択するスイッチであり、垂直走査回路208により、一行ごとに選択される。203は、光電変換部201(PDmn)の出力を一時的に記憶するためのラインメモリ(MEM)であり、垂直走査回路208により選択された、一行分の光電変換部201(PDmn)の出力を記憶する。ラインメモリ203としては、通常、コンデンサが用いられる。
204は、水平出力線に接続されて、水平出力線を所定の電位VHRSTにリセットするためのスイッチであり、信号HRSTにより制御される。205は、ラインメモリ203に記憶された光電変換部201(PDmn)の出力を水平出力線に順次出力するためのスイッチ(H〜Hm−1)である。スイッチ205(H〜Hm−1)を後述の水平走査回路206で順次走査することにより、一行分の光電変換の出力が読み出される。
206は水平走査回路であり、ラインメモリ203に記憶された光電変換部201の出力を順次操作して、水平出力線に出力させる。信号PHSTは、水平走査回路206のデータ入力、PH1、PH2はシフトクロック入力であり、PH1=Hでデータがセットされ、PH2でデータがラッチされる構成となっている。シフトクロック入力PH1、PH2にシフトクロックを入力することにより、信号PHSTを順次シフトさせて、スイッチ205(H〜Hm−1)を順次オンさせることができる。信号SKIPは、間引き読み出し時に設定を行わせる制御入力信号である。信号SKIPをHレベルに設定することにより、水平走査回路206を所定間隔でスキップさせることが可能になる。207は水平出力線の信号を増幅して端子VOUTに出力する増幅器AMPである。
208は垂直走査回路であり、順次走査して、制御信号V〜Vn−1を出力することにより、光電変換部201(PDmn)の選択スイッチ202を選択することができる。制御信号は、水平走査回路206の場合と同様に、データ入力である信号PVST、シフトクロックPV1、PV2、及び、間引き読み設定を行う信号SKIPにより制御される。動作の詳細は、水平走査回路206と同様であるため、その説明は省略する。
図3乃至図5は、撮像画素と焦点検出画素の構造を説明する図である。本実施形態においては、2×2の4画素のうち、対角2画素にG(緑色)の分光感度を有する画素を配置し、他の2画素にR(赤色)とB(青色)の分光感度を有する画素を各1個配置した、ベイヤー配列が採用されている。そしてベイヤー配列の間に、後述する構造を有する焦点検出用画素が所定の規則で分散配置されている。
図3は、撮像画素の配置および構造を示す。図3(a)は、2行×2列の撮像画素の平面図である。周知のように、ベイヤー配列では対角方向にG画素が、他の2画素にRとBの画素が配置されている。そして、この2行×2列の構造が繰り返し配置される。
図3(b)は、図3(a)の断面A−Aを示す断面図である。MLは各画素の最前面に配置されたオンチップマイクロレンズ、CFはR(Red)のカラーフィルタ、CFはG(Green)のカラーフィルタである。PDはC−MOSセンサの光電変換部を模式的に示したものであり、CLはC−MOSセンサ内の各種信号を伝達する信号線を形成するための配線層である。TLは、撮影光学系を模式的に示したものである。
撮像用画素のオンチップマイクロレンズMLと光電変換部PDは、撮影光学系TLを通過した光束を可能な限り有効に取り込むように構成されている。換言すると、撮影光学系TLの射出瞳EPと光電変換部PDは、マイクロレンズMLにより共役関係にあり、かつ光電変換部PDの有効面積は大面積であるように設計される。また、図3(b)ではG画素の入射光束について説明したが、R画素及びB(Blue)画素も同一の構造を有する。従って、RGBの各々の撮像用画素に対応した射出瞳EPは大径となり、被写体からの光束を効率よく取り込むことで像信号のS/Nを向上させている。
図4は、撮影光学系の水平方向(横方向)に瞳分割を行うための焦点検出用画素の配置と構造を示す。ここで水平方向(横方向)とは、撮影光学系の光軸が水平となるようにカメラを構えたとき、光軸に直交し、かつ水平方向に伸びる直線に沿った方向を指す。図4(a)は、焦点検出画素を含む2行×2列の画素の平面図である。記録または観賞のための像信号を得る場合、G画素で輝度情報の主成分を取得する。人間の画像認識特性は輝度情報に敏感であるため、G画素が欠損すると画質劣化が認知されやすい。一方、R画素、B画素は、色情報(色差情報)を取得する画素であるが、人間の視覚特性は色情報には鈍感であるため、色情報を取得する画素は多少の欠損が生じても画質劣化は認識され難い。そこで本実施形態においては、2行×2列の画素のうち、G画素は撮像画素として残し、RとBの画素を焦点検出画素に置き換える。これを、図4(a)においてSAおよびSBでそれぞれ示している。
図4(b)は、図4(a)における断面A−Aを示す断面図である。マイクロレンズMLと光電変換部PDは、図3(b)に示される撮像画素と同一構造である。本実施形態において、焦点検出画素は、B画素の画素位置にG画素のカラーフィルタCF(Green)が配置することにより構成されている。また、撮像素子107で瞳分割を行うため、配線層CLの開口部はマイクロレンズMLの中心線に対して一方向に偏倚している。具体的には、画素SAの開口部OPHAは右側に偏倚しているため、撮影光学系TLの左側の射出瞳EPHAを通過した光束を受光する。同様に、画素SBの開口部OPHBは左側に偏倚しているため、撮影光学系TLの右側の射出瞳EPHBを通過した光束を受光する。画素SAを水平方向に規則的に配列し、これらの画素群で取得した被写体像をA像とする。また、画素SBも水平方向に規則的に配列し、これらの画素群で取得した被写体像をB像とする。そしてA像とB像の相対位置を検出し、像のズレ量に対して変換係数を乗じることにより、被写体像のピントずれ量(デフォーカス量)を算出することができる。
続いて、像ズレ量からデフォーカス量を算出するための変換係数を得る方法について説明する。変換係数は、結像光学系の口径情報および焦点検出画素の感度分布に基づいて算出される。イメージセンサ(撮像素子107)には、撮影レンズTLのレンズ保持枠や絞り102などのいくつかの構成部材によって制限された光束が入射する。図5は、撮影光学系のケラレにより、焦点検出用の光束が制限されている様子を示す図である。図5は、イメージセンサの中央近傍の画素に対して、射出瞳面501の位置にある結像光学系の絞り502によって光束が制限されている様子を示している。図5(a)において、503、504はイメージセンサ(503は、予定結像面位置におけるイメージセンサ)、505は光軸、506はイメージセンサ503上での光軸の位置である。507、508は絞り502によって光束が限定された場合の光束(絞り502が絞られている場合の光束)、509、510は絞り502により制限されていない光束(絞り502が開放している場合の光束)である。511、512はそれぞれ、光束507、508に対する焦点検出用光束である。515、516はそれぞれ、焦点検出用光束511、512の重心位置である。同様に、513、514はそれぞれ、光束509、510に対する焦点検出用光束である。517、518はそれぞれ、焦点検出用光束513、514の重心位置である。530はイメージセンサに最も近い側にあるレンズ保持枠、531は被写体に最も近い側にあるレンズ保持枠である。
図5(b)は、イメージセンサの中央の焦点検出用画素の射出瞳面501でのケラレによる重心位置の変化を説明する図である。図5(b)において、523、524はそれぞれ、イメージセンサ504の中央の画素に対して制限された光束507、508、および、制限されていない光束509、510の瞳領域を示す。525、526はそれぞれ、焦点検出画素SA、SBの入射角特性を示す。焦点検出画素SA、SBには、瞳領域523、524の内側を透過した光束が入射角特性525、526で示される感度分布で入射する。このため、瞳領域523、524の内側を透過した焦点検出用光束の分布重心をそれぞれ求めることで、焦点検出用光束が制限されている場合(絞りが絞られている状態)と、制限されていない場合(絞り開放状態)の重心間隔を算出することができる。そしてこれらの重心間隔から、それぞれの基線長を求めることができる。焦点検出用画素の感度分布情報および結像光学系の口径情報を測定及び計算から求めて予め記憶しておくことで、像ズレ量からデフォーカス量を算出するための変換係数を求めることができる。
図5(a)において、デフォーカス量519をDEF、イメージセンサ503から射出瞳面501までの距離520をLとする。また、焦点検出用光束が制限されている場合と制限されていない場合の基線長(重心間隔)をそれぞれG1(重心位置515、516間距離)、G2(重心位置517、518間距離)とする。また、像ズレ量521、522をそれぞれPRED1、PRED2、像ズレ量521、522のそれぞれをデフォーカス量DEFに変換する変換係数をK1、K2とする。このとき、以下の式(1)によりデフォーカス量DEFを求めることができる。
DEF=K1×PRED1=K2×PRED2 … (1)
また、像ずれ量521、522をデフォーカス量DEFに変換する変換係数K1、K2は、それぞれ以下の式(2)、(3)により求められる。
K1=L/G1 … (2)
K2=L/G2 … (3)
ここで、K1>K2である。このため、絞りが開放されている場合と絞りが絞られている場合とを比較すると、像ズレ量を算出する際に像ズレ量に同等の誤差が発生すると、絞りが絞られている場合のほうがデフォーカス量として、K1/K2倍の誤差が発生する。
図5(c)は、図5(b)における感度分布の断面A−Aを示す断面図である。図5(c)において、(c)−1は絞りを開放した場合、(c)−2は絞りが絞られている場合のA像画素530、B像画素531、および、撮像画素532の感度分布を示している。図5(c)の両図において、横軸は光入射角度、縦軸は感度分布をそれぞれ示す。両図を比較すると、絞り開放状態のほうが基線長が長く、また感度を持つ入射角度幅が広くなる。基線長と、デフォーカスに対するA像、B像の像ズレ量とは比例関係にあるため、基線長が長くなるとデフォーカスに対する像ズレ量の敏感度が高くなる。感度を持つ入射角度幅が大きくなると、デフォーカスに対するA像、B像のボケ量、像ケラレが大きくなる。一般的に、焦点検出画素による像信号としては、デフォーカスに対して、像ずれ量の敏感度が高く、ボケ量および像ケラレが小さい像信号が望まれる。
図6は、撮像素子107における撮像画素および焦点検出画素の配置例を示す図である。図6において、G、Ga、Gb、Gc、Gdは、緑のカラーフィルタ(緑フィルタ)を有する画素、Rは、赤のカラーフィルタ(赤フィルタ)を有する画素、Bは、青のカラーフィルタ(青フィルタ)を有する画素である。図6中のSAは、画素部の開口を水平方向に偏倚させて形成された焦点検出画素であり、後述の焦点検出画素SBに対する水平方向の像ズレ量を検出するための基準画素群(第1画素群)である。また、SBは、画素の開口部を焦点検出画素SAとは逆方向に偏倚させて形成された焦点検出画素であり、焦点検出画素SAとの水平方向の像ズレ量を検出するための参照画素群(第2画素群)である。焦点検出画素SA、SBの白抜き部分は、偏倚した画素の開口位置を示している。焦点検出画素SA、SBは、AFライン1からAFライン4に配置されている。
合焦近傍の焦点状態を高精度に検出するには、焦点検出画素を密に配置する必要がある。一方、焦点検出画素の位置における像信号(画素信号)は、周辺の撮像画素の出力信号、および焦点検出画素の出力信号を用いて補間処理により生成する必要がある。このため、画質劣化の影響を考慮すると、焦点検出画素を疎に配置することが望まれる。図6(a)において、焦点検出画素SA、SBは、画質劣化の影響を考慮して、欠損による画質劣化が認識され難いB画素の位置に配置している。一方で、図6(b)において、焦点検出画素SA、SBは、周辺に同色の撮像画素が多く配置されるため、焦点検出画素の位置における像信号の補間処理が、比較的容易となるG画素の位置に配置している。本発明においては、焦点検出画素から得られる信号を用いて、焦点検出処理及び、焦点検出結果の補正処理を行うが、その際の焦点検出画素の配置は、図6の2つの例に限らない。
図6(a)、(b)は、それぞれ、焦点検出精度を考慮して、焦点検出画素SA、SBをB画素の位置に4画素毎に配置する場合の配置例を示している。ここで、図6(a)、(b)の各配置に対して、焦点検出画素の配置起因で発生する焦点検出誤差について説明する。
図7は、撮像素子107上に結像する光学像(被写体像)の様子を示す図である。図7には、垂直方向(図7中の上下方向)に沿って白部と黒部との境界(白黒境界部)を有する被写体が、撮像素子107上に光学像として結像している様子が示されている。撮像素子107上の焦点検出画素の配置は、図6(a)の場合を示しているが、図6(b)の場合でも同様である。図7に示される焦点検出画素は、焦点検出領域を構成する焦点検出画素群の一部(AFライン1)のみを抽出して示している。
図7に示されるように、本実施形態において、焦点検出画素SA、SBは、それぞれ8画素毎に配置されている。このため、被写体の白黒境界部が図7中の水平方向(左右方向)に移動した場合、その移動量を検出することができない場合がある。
図7において、例えば被写体の白黒境界部が領域A1の範囲に存在する場合、白黒境界部の移動に伴い、白黒境界部の近傍における焦点検出画素SAの出力信号は変化する。このため焦点検出画素SAは、領域A1の範囲における白黒境界部の移動を検出することができる。一方、領域A2の範囲に白黒境界部が存在する場合、焦点検出画素SAは、その移動を検出することができない。ここで、図7中の領域A1が焦点検出画素の1画素の長さに対して若干長くなっているのは、光学的ローパスフィルタ106の効果により、白黒境界部が所定の幅を有するためである。同様に、被写体の白黒境界部が領域B1の範囲に存在する場合、焦点検出画素SBは、白黒境界部の移動を検出することができる。一方、被写体の白黒境界部が領域B2の範囲に存在する場合、その移動を検出することができない。このように、焦点検出画素SA、SBは、それぞれ、白黒境界部の移動を検出可能な領域A1、B1が互いに異なる。このため、白黒境界部の位置に応じて焦点検出誤差が生じる。
次に、図8を参照して、被写体の白黒境界部の位置に応じた焦点検出誤差について説明する。図8は、焦点検出画素SA、SBの出力信号の例を示す図である。図8において、縦軸は、焦点検出画素SA、SBから得られる出力信号を示している。また横軸は、画素位置を示しており、焦点検出画素SA、SA以外の画素(撮像画素)の信号については省略している。また、焦点検出画素SA、SBは、焦点検出画素SA、SBの画素ピッチ(8画素)の半分(4画素)だけ互いにずれて撮像素子107上に配置されている。このため図8において、焦点検出画素SAの出力信号(黒丸部)と焦点検出画素SBの出力信号(白丸部)は、横軸方向に互いにずらして示されている。また図8は、合焦時の出力信号を示している。このため、焦点検出画素SA、SBの出力信号のずれ(位相差)がない状況が理想的であり、これらの出力信号の間にずれ量が存在する場合、そのずれ量は焦点検出誤差となる。
図8(a)は、領域A1の中心近傍に白黒境界部が存在する場合の出力信号を示している。この場合、焦点検出画素SA、SBの出力信号の間にずれ(位相差)は生じておらず、焦点検出誤差は小さい。図8(b)は、領域A1と領域B1との間に白黒境界部が存在する場合の出力信号を示している。この場合、焦点検出画素SA、SBの出力信号の間に画素ピッチの約半分(4画素)の焦点検出誤差が発生している。図8(c)は、領域B1の中心近傍に白黒境界部が存在する場合の出力信号を示している。この場合、焦点検出画素SA、SBの出力信号にずれ(位相差)は生じておらず、焦点検出誤差は小さい。図8(d)は、領域B1と領域A1との間に白黒境界部が存在する場合の出力信号を示している。この場合、焦点検出画素SA、SBの出力信号に画素ピッチの約半分の焦点検出誤差が発生している。また、焦点検出画素SA、SBの出力信号の間に生じるずれの方向は、図8(b)の場合のずれの方向と反対方向である。このため、図8(d)の場合における焦点検出誤差の符号は、図8(b)の場合と逆になる。
図9は、焦点検出誤差および像ずれ量の説明図である。図9(a)は、図8を参照して説明した被写体の白黒境界部の位置と焦点検出誤差との関係を示している。図9(a)において、横軸は白黒境界部の位置を示し、縦軸は発生する焦点検出誤差(焦点検出誤差量)を示している。
図8を参照して説明したように、焦点検出誤差の発生量は、焦点検出画素の画素ピッチである8画素周期で変化する。図9(a)中のn画素目に白黒境界部が存在する場合が図8(a)の状況に相当する。同様に、n+1画素目からn+3画素目に白黒境界部が存在する場合が図8(b)の状況に相当する。また、n+4画素目に白黒境界部が存在する場合が図8(c)の状況に相当し、n+5画素目からn+7画素目に白黒境界部が存在する場合が図8(d)の状況に相当する。本実施形態では、前述のように発生する焦点検出誤差を、焦点検出画素の周囲の撮像画素の出力信号を用いて検出し、焦点検出結果に対する補正を行う。
図9(b)は、図7に示される画素Ga(第3画素群)および画素Gc(第5画素群)の出力信号の間のずれ量を算出した結果を示している。画素Ga、Gcは、撮像画素の一部であるため、撮影光学系TLの射出瞳の同じ領域を通過した光束を受光する。このため、被写体像のピントずれ量に応じて像ずれは生じない。一方、画素Ga、Gcはそれぞれ、焦点検出画素SA、SBと同様に、8画素ピッチで配置されている。このため、図7および図8を参照して説明したように、白黒境界部の位置によっては、像ずれが生じる。画素Ga、Gcの出力信号の像ずれ(像ずれ量)は、焦点検出画素SA、SBの焦点検出誤差と同量である。このため、画素Ga、Gcの出力信号に応じて生じる像ずれは、焦点検出結果の補正に用いることができる。ここで、図7に示されるように、画素Ga、Gcは、焦点検出画素SA、SBに対してそれぞれ1画素だけ左側に配置されている。このため、画素Ga、Gcの出力信号から得られる像ずれ量(像ずれ量が生じる白黒境界部の位置)は、図9(b)に示されるように、図9(a)の焦点検出誤差に対して1画素分だけ左側にずれる。
図9(c)は、図7に示される画素Gb(第4画素群)および画素Gd(第6画素群)の出力信号の間のずれ量を算出した結果を示している。画素Gb、Gdの出力信号のずれ量(像ずれ量)は、図9(b)の場合と同様に、焦点検出画素SA、SBの焦点検出誤差と同量である。ただし、図7に示されるように、画素Gb、Gdは、焦点検出画素SA、SBに対してそれぞれ1画素だけ右側に配置されている。このため、画素Gb、Gdの出力信号から得られる像ずれ量(像ずれ量が生じる白黒境界部の位置)は、図9(c)に示されるように、図9(a)の焦点検出誤差に対して1画素分だけ右側にずれる。
本実施形態では、図9(b)、(c)に示されるように、白黒境界部の位置に関して位相がずれた複数の像ずれ量を、焦点検出画素の近傍の撮像画素の出力信号(撮像信号)から算出する。そして、複数の像ずれ量を選択的に利用して、または、複数の像ずれ量に対して重み付けを行い、焦点検出結果の補正量を算出する。焦点検出結果の補正量の算出方法については、後述する。
続いて、図10乃至図12を参照して、本実施形態における撮像装置100の制御方法(カメラの焦点調節動作および撮影動作)について説明する。図10は、撮像装置100の制御方法(撮像装置の動作)を示すフローチャートである。図10の各ステップは、主に、CPU121の指令に基づいて実行される。
まずステップS901において、撮影者が撮像装置100の電源スイッチ(メインスイッチ)をオンにすると、ステップS902において、CPU121は撮像装置100の各アクチュエータや撮像素子107の動作確認を行う。またCPU121は、メモリ内容や実行プログラムの初期化を行うとともに、撮影準備動作を行う。続いてステップS903において、CPU121は撮像素子107の撮像動作を開始し、プレビュー用の低画素動画像を出力する。そしてステップS904において、CPU121は、撮像素子107から読み出された画像(プレビュー画像)を撮像装置100の背面に設けられた表示器131に表示する。撮影者は、このプレビュー画像を目視して、撮影時の構図を決定する。続いてステップS905において、CPU121は、画像領域の中から焦点検出領域を決定する。
次にステップS1001において、CPU121は、焦点検出サブルーチンを実行する。図11は、焦点検出サブルーチン(図10のステップS1001)を示すフローチャートである。まずステップS1002において、CPU121(および、撮像素子駆動回路124)は、複数の焦点検出画素(焦点検出画素群)から画素信号(第1像信号)を読み出し、複数の撮像画素(撮像画素群)から画素信号(第2像信号、第3像信号)を読み出す。すなわちCPU121は、メインルーチン(図10)のステップS905にて決定された焦点検出領域に含まれる焦点検出画素群(焦点検出画素SA、SB)、および、焦点検出画素周辺の撮像画素群(画素Ga、Gb、Gc、Gd)を読み出す。具体的には、CPU121は、図6に示される焦点検出画素SA(第1画素群)の出力信号および焦点検出画素SB(第2画素群)の出力信号を、それぞれ第1信号および第2信号(これらの信号をまとめて第1像信号という)として読み出す。またCPU121は、画素Ga(第3画素群)および画素Gc(第5画素群)の出力信号を、それぞれ第3信号および第5信号(これらの信号をまとめて第2像信号という)として読み出す。またCPU121は、画素Gb(第4画素群)および画素Gd(第6画素群)の出力信号を、それぞれ第4信号および第6信号(これらをまとめて第3像信号という)として読み出す。
続いてステップS1003において、CPU121(評価値算出手段121a)は、複数の焦点検出画素(焦点検出画素群)から得られた第1信号および第2信号(第1像信号)に基づいて相関演算を行い、第1相関評価値を算出する。すなわちCPU121は、得られた焦点検出画素SA、SBの第1像信号(第1信号および第2信号)に対して2像の相関演算を行い、2像の相対的な位置ずれ量(第1相関評価値としての第1像ずれ量)を算出する。本実施形態において、CPU121(評価値算出手段121a)は、焦点検出画素列から読み出された一対の像信号(a1〜an、b1〜bn:nはデータ数)に対して、以下の式(4)のように表される相関演算を行う。これによりCPU121は、第1相関評価値としての相関量Corr(l)を算出することができる。
式(4)において、lは像ずらし量、像をずらした際のデータ数はn−lに限定される。また、像ずらし量lは整数であり、データ列のデータ間隔を単位とした相対的なシフト量である。式(4)の演算結果は、一対のデータの相関が最も高い場合に、相関量Corr(l)が極小となる。また、相関量Corr(m)(極小となるシフト量m)、および、mに近いシフト量で算出された相関量を用いて、3点内挿の手法を用いて、連続的な相関量に対する極小値Corr(d)を与えるシフト量dを求める。
続いてステップS1004において、CPU121は、ステップS1003にて算出された相関演算結果の信頼性(相関信頼性)を求める。ここで信頼性(相関信頼性)とは、式(4)にて算出された相関量Corr(l)に対して、相関性が最も高いときの値Corr(d)である。デフォーカス量が大きい場合、A像、B像(第1信号および第2信号)の非対称性が大きくなる。このため、極小値Corr(d)は大きく算出され、信頼性が劣化する。また、レンズの位置が合焦位置に近いほど、極小値Corr(d)は低く算出され、信頼性が高くなる。
続いてステップS1005において、CPU121(評価値算出手段121a)は、複数の撮像画素(画素Ga、Gc)から得られた第3信号および第5信号に基づいて相関演算を行い、第2相関評価値を算出する。すなわちCPU121は、焦点検出画素周辺の撮像画素(第1撮像画素群)の第2像信号(第3信号および第5信号)に対して2像の相関演算を行い、2像の相対的な位置ずれ量(第2相関評価値としての第2像ずれ量)を算出する。このときの相関演算手法は、式(4)を用いた手法と同様である。また同様に、ステップS1005において、CPU121(評価値算出手段121a)は、複数の撮像画素(画素Gb、Gd)から得られた第4信号および第6信号に基づいて相関演算を行い、第3相関評価値を算出する。すなわちCPU121は、焦点検出画素周辺の撮像画素(第2撮像画素群)の第3像信号(第4信号および第6信号)に対して2像の相関演算を行い、2像の相対的な位置ズレ量(第3相関評価値としての第3像ずれ量)を算出する。このときの相関演算手法は、式(4)を用いた手法と同様である。そしてステップS1006において、CPU121は、ステップS1005にて算出された相関演算結果の信頼性(相関信頼性)を演算する。信頼性の演算方法は、ステップS1004と同様である。
続いてステップS1007において、CPU121は、第2像ずれ量(第2相関評価値)に第3像ずれ量(第3相関評価値)を乗じた値が正であるか否かを判定する。この値が正の場合、ステップS1008に進む。一方、この値が負の場合、ステップS1011に進む。ステップS1011において、CPU121(補正値算出手段としての焦点検出手段121b)は、第2像ずれ量および第3像ずれ量に対して1:1の重み付け係数を乗じる(すなわち、両方の像ずれ量に対して重み付け係数として0.5を乗じる)。そしてCPU121(焦点検出手段121b)は、重み付けされた第2像ずれ量と第3像ずれ量との和を算出し、算出された値(第2像ずれ量と第3像ずれ量との和)を補正値として設定する。
ステップS1008において、CPU121は、第2像ずれ量の絶対値が第3像ずれ量の絶対値よりも大きいか否かを判定する。第2像ずれ量の絶対値が第3像ずれ量の絶対値よりも大きい場合、ステップS1009に進む。ステップS1009において、CPU121は、第2像ずれ量を補正値として設定する。一方、ステップS1008にて第2像ずれ量の絶対値が第3像ずれ量以下である場合、ステップS1010に進む。ステップS1010において、CPU121は、第3像ずれ量を補正値として設定する。
ここで、ステップS1009、S1010、S1011にて設定されるそれぞれの補正値の妥当性について説明する。前述のとおり、第2像ずれ量および第3像ずれ量はそれぞれ、デフォーカスによるずれ量を含まない。このため、第1像ずれ量に対して、被写体像の位置がそれぞれ反対方向に1画素ずれた位置での焦点検出誤差を示している。したがって、第2像ずれ量または第3像ずれ量を用いて第1像ずれ量を補正すると、補正誤差が生じる場合がある。
そこで本実施形態では、CPU121(補正値算出手段としての焦点検出手段121b)は、第2像ずれ量と第3像ずれ量の正負の符号、および、第2像ずれ量の絶対値と第3像ずれ量の絶対値との大小関係に基づいて補正値を算出する。図9において、白黒境界部の位置がn画素目とn+1画素目の間に存在する場合、図9(b)に示される第2像ずれ量は正であり、図9(c)に示される第3像ずれ量は負である。このため、図11のステップS1007における判定結果は「NO」となり、CPU121(焦点検出手段121b)は、ステップS1011に進み、第2像ずれ量と第3像ずれ量との和を補正値として設定する。図9に示されるように、第2像ずれ量と第3像ずれ量との平均値は、図9(a)に示される第1像ずれ量と等しい。このため、第1像ずれ量に対して、補正値(第2像ずれ量と第3像ずれ量との和)を差し引くことにより、焦点検出誤差を低減することができる。
また、図9において、白黒境界部の位置がn+1画素目とn+2画素目の間に存在する場合、図9(b)に示される第2像ずれ量は正であり、図9(c)に示される第3像ずれ量は正である。このため、図11のステップS1007における判定結果は「YES」となり、CPU121は、ステップS1008に進む。ステップS1008において、第2像ずれ量の絶対値は、第3像ずれ量の絶対値よりも大きい。このためステップS1009に進み、CPU121(焦点検出手段121b)は第2像ずれ量を補正値として設定する。図9に示されるように、第2像ずれ量は、図9(a)に示される第1像ずれ量と等しい。このため、第1像ずれ量に対して、補正値(第2像ずれ量)を差し引くことにより、焦点検出誤差を低減することができる。
同様に、白黒境界部の位置に応じて、第2像ずれ量と第3像ずれ量の符号や、それらの大小関係に基づいて、図11のサブルーチンを実行すると、補正値として図9(a)と同様の曲線が得られる。このような処理を行うことにより、白黒境界部の位置によらず、焦点検出誤差を高精度に補正することができる。
続いてステップS1012において、CPU121(焦点検出手段121b)は、ステップS1003にて算出された第1相関評価値(第1像ずれ量)、および、ステップS1009〜S1011のいずれかにて設定された補正値を用いて、焦点状態を検出する。本実施形態において、CPU121(補正手段としての焦点検出手段121b)は、焦点検出画素の周辺の撮像画素(画素Ga、Gb、Gc、Gd)の出力信号に基づいて得られた補正値を用いて第1相関評価値を修正(補正)し、補正後の相関評価値を算出する。より具体的には、CPU121(焦点検出手段121b)は、第1相関評価値と補正値との差分値に基づいて焦点状態(補正後の像ずれ量)を検出する(焦点検出画素の像ずれ量の補正演算を行う)。
そしてステップS1013において、CPU121(焦点検出手段121b)は、ステップS1012にて得られた像ずれ量(補正後の像ずれ量、すなわち補正後の相関評価値)を用いて焦点状態(デフォーカス量DEF)を演算する。より具体的には、CPU121は、ステップS1012にて得られた像ずれ量に対して所定のデフォーカス換算係数を乗ずることにより、デフォーカス量DEF(検出デフォーカス量)を演算する。
続いてステップS1014において、CPU121は、測距領域内(焦点検出領域内)の全測距ラインに対して測距演算が終了しているか否かを判定する。全測距ラインに対する測距演算が終了していない場合、ステップS1002に戻り、他のラインに対して、ステップS1002〜S1013を繰り返す。
一方、全測距ラインに対する測距演算が終了している場合、ステップS1015に進む。そしてステップS1015において、CPU121は、測距領域内にある複数の測距ライン(焦点検出ライン、またはAFライン)の中から、高信頼性の測距ラインを選択する。より具体的には、CPU121は、ステップS1004およびステップS1006にて演算された信頼性(相関信頼性)がともに高い測距ラインから得られた情報を優先的に採用するように処理を行う。そしてCPU121は、その処理に基づいて、最終的な測距結果を決定する。続いてステップS1016において、図10のメインフロー内のステップS907にリターンする。
図10のステップS907において、CPU121は、ステップS1001にて演算されたデフォーカス量が許容値以下である否か、すなわち合焦状態であるか否かを判定する。デフォーカス量が許容値よりも大きい場合、CPU121は非合焦状態であると判定する。そしてステップS908において、CPU121(フォーカス駆動回路126、フォーカスアクチュエータ114)は、第3レンズ群105(フォーカスレンズ)を駆動制御する。その後、ステップS1001およびステップS907を繰り返し実行する。
一方、ステップS907にて合焦状態と判定されると、ステップS909において、CPU121は表示器131に合焦表示を行う。続いてステップS910において、CPU121は、撮影開始スイッチがオン操作されたか否かを判定する。撮影開始スイッチのオン操作がされていない場合、ステップS910を繰り返し、撮影待機状態を維持する。
一方、ステップS910にて撮影開始スイッチがオン操作されると、ステップS1101に移行し、CPU121は撮影サブルーチンを実行する。図12は、撮影サブルーチン(図10のステップS1101)のフローチャートである。
撮影開始スイッチが操作されると、ステップS1102において、CPU121(絞りシャッタ駆動回路128、絞りシャッタアクチュエータ112)は光量調整絞り(絞り兼用シャッタ102)を駆動制御する。これにより、露光時間を規定するメカニカルシャッタの開口制御が行われる。続いてステップS1103において、CPU121(撮像素子駆動回路124)は、高画素静止画撮影のための画像読み出し、すなわち全画素の読み出しを行う。続いてステップS1104において、CPU121は、読み出された像信号の欠損画素補間を行う。焦点検出画素信号は、元々、その位置に配置されていた撮像画素と構造が異なる。このため、焦点検出画素の出力、または、焦点検出画素の周辺の撮像画素の出力を用いて、撮像信号を生成する必要がある。
続いてステップS1105において、画像処理回路125は、画像のγ補正やエッジ強調などの画像処理を行う。そしてステップS1106において、CPU121はフラッシュメモリ133に撮影画像を記録する。またステップS1107において、CPU121は表示器131に撮影済み画像を表示する。そしてステップS1108において、図10のメインフローにリターンする。図10のメインフローに戻ると、ステップS912において、一連の撮影動作が終了する。
(第2実施形態)
次に、図13および図14を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、焦点検出領域内に存在する被写体の輪郭の角度を検出し、撮像画素の出力信号から得られる第2像ずれ量および第3像ずれ量に対して、角度に応じた重み付けを行って補正値を算出する点で、第1実施形態と異なる。本実施形態の他の構成は第1実施形態と同様であるため、その説明については省略する。
第1実施形態では、図6(b)に示されるように画素が配置されている場合、焦点検出画素と同一の行に同色(緑色)の撮像画素が近傍に存在しない。このため、焦点検出画素の行とは異なる行の緑色の画素をGa、Gb、Gc、Gdとして設定している。被写体のコントラスト差があるエッジ部が図6(b)中の垂直方向に対して傾いている場合、第2相関評価値および第3相関評価値から得られる像ずれ量は、図9(b)、(c)のように図9(a)の焦点検出誤差に対して1画素分だけずれることにはならない。
図14は、本実施形態における焦点検出誤差および補正値算出の説明図である。図14(a)は、被写体のエッジ部が図6(b)中の垂直方向に対して30度程度傾いている場合の第1相関評価値、第2相関評価値、および、第3相関評価値をそれぞれ示している。図14(a)では、第1相関評価値に対して、第2相関評価値は左に0.5画素程度(破線)、第3相関評価値は右に1.5画素程度(1点鎖線)ずれている。
このような場合、本実施形態のCPU121は、エッジ部の角度を検出して、角度に応じた重み付け係数を算出する。そしてCPU121は、算出した重み付け係数を、第2相関評価値および第3相関評価値のそれぞれに適用して補正値を算出し、第1相関評価値を補正する。これにより、本実施形態では、被写体のコントラスト差のある輪郭部(エッジ部)が傾いている場合でも、焦点検出誤差を高精度に補正することができ、高精度な焦点検出を実現することが可能となる。
図13は、本実施形態における焦点検出サブルーチン(図10のステップS1001)を示すフローチャートである。本実施形態は、ステップS2001が付加されている点、および、図11のステップS1009〜S1011に代えてステップS2002〜S2004が付加されている点で、図11を参照して説明した第1実施形態の焦点検出サブルーチンと異なる。図13のステップS1002〜S1008、S1012〜S1016は、図11の各ステップと同様であるため、それらの説明については省略する。
図13のステップS2001において、CPU121(検出手段)は、被写体のコントラスト差のあるエッジ部(輪郭部)の角度(エッジ角度)を検出する。エッジ部の角度の検出方法は公知のため、その説明については省略するが、例えば、特開2011−145559号公報に開示されている方法を用いてもよい。そしてCPU121は、検出された角度(エッジ角度)に基づいて、重み付け係数Wgt1、Wgt2、Wgt3を設定する。これらの重み付け係数Wgt1〜Wgt3は、検出される角度に対応するテーブルを事前に記憶部(不図示)に記憶しておくことができる。
ステップS2002において、CPU121は、重み付け係数Wgt1を用いて、以下の式(5)により補正値CALを算出する。
CAL=Wgt1×Ev2+(1−Wgt1)×Ev3 … (5)
ここで、Ev2は第2相関評価値、Ev3は第3相関評価値である。
同様に、ステップS2003において、CPU121は、重み付け係数Wgt2を用いて、以下の式(6)により補正値CALを算出する。
CAL=Wgt2×Ev2+(1−Wgt2)×Ev3 … (6)
同様に、ステップS2004において、CPU121は、重み付け係数Wgt3を用いて、以下の式(7)により補正値CALを算出する。
CAL=Wgt3×Ev2+(1−Wgt3)×Ev3 … (7)
以上のように、本実施形態によれば、被写体のエッジ部(輪郭部)の角度(エッジ角度)に応じた補正値を算出することができる。
次に、角度(エッジ角度)に応じた重み付け係数の算出方法について説明する。第1実施形態と同様に、CPU121は、第2相関評価値および第3相関評価値に基づいて補正値を算出し、第1相関評価値との差が小さい値(補正値)を算出する。図14(a)において、エッジ部の傾きの方向により、第2相関評価値は、第3相関評価値に対して、第1相関評価値との図中の横軸方向の差が小さい。すなわち、第2相関評価値は、第3相関評価値よりも第1相関評価値に近い。このためCPU121は、第2相関評価値の重み付けが第3相関評価値の重み付けよりも大きくなるように重み付け係数を算出する。
まず、図13のステップS2002に分類される場合(ステップS1007、S1008の両方で「YES」の場合)、図14(a)の横軸上で1.5画素から2.5画素まで、および、5.5画素から6.5画素までの区間である。これらの区間において、第2相関評価値は、第1相関評価値と等しい。このため、重み付け係数Wgt1は1に設定すればよい。
次に、図13のステップS2003に分類される場合(ステップS1007で「YES」、ステップS1008で「NO」の場合)、図14(a)の横軸上で2.5画素から3.5画素まで、および、6.5画素から7.5画素までの区間である。これらの区間には、第3相関評価値と第1相関評価値とが同一の値となる区間が含まれている。このため、第3相関評価値の重み付けを、第2相関評価値の重み付けよりも大きくすることが好ましい。重み付け係数Wgt2は、例えば0.4程度に設定される。
次に、図13のステップS2004に分類される場合(ステップS1007で「NO」の場合)、図14(a)の横軸上で0画素から1.5画素まで、3.5画素から5.5画素まで、および、7.5画素から8画素までの区間である。これらの区間において、第2相関評価値は、第3相関評価値よりも第1相関評価値に近い。このため、第2相関評価値の重み付けを第3相関評価値の重み付けよりも大きくすることが好ましい。重み付け係数Wgt3は、例えば0.85程度に設定される。
以上のような考え方により、重み付け係数を設定する。図14(b)は、前述の重み付け係数により補正値を算出した結果である。図14(b)において、理想的な補正値(第1相関評価値)を破線で示し、重み付け係数を用いて算出された補正値を実線で示している。このように、検出された角度(エッジ角度)に応じて、重み付け係数を算出し、重み付け係数を用いた補正値算出を行うことにより、より高精度に焦点検出誤差を補正することができる。
各実施形態において、算出手段(評価値算出手段121a)は、焦点検出画素群(焦点検出画素SA、SB)の第1像信号(第1信号、第2信号)に基づいて第1相関評価値を算出する。また算出手段は、撮像画素群のうちの第1撮像画素群(画素Ga、Gc)の第2像信号(第3信号、第5信号)に基づいて第2相関評価値を算出する。また算出手段は、撮像画素群のうちの第2撮像画素群(画素Gb、Gd)の第3像信号(第4信号、第6信号)に基づいて第3相関評価値を算出する。焦点検出手段121bは、第1相関評価値、第2相関評価値、および、第3相関評価値に基づいて焦点状態を検出する。
好ましくは、焦点検出手段は、第2相関評価値および第3相関評価値に応じて設定される補正値を用いて第1相関評価値を補正し、補正後の第1相関評価値に基づいて焦点状態を検出する。また好ましくは、焦点検出手段は、第2相関評価値および第3相関評価値に応じて第2相関評価値および第3相関評価値のそれぞれに適用する重み付け係数を変更する。そして焦点検出手段は、重み付け係数が適用された第2相関評価値および第3相関評価値の和を補正値として設定する。より好ましくは、焦点検出手段は、第2相関評価値および第3相関評価値の符号に基づいて重み付け係数を設定する。また好ましくは、焦点検出手段は、第2相関評価値および第3相関評価値の大きさに基づいて重み付け係数を設定する。
好ましくは、焦点検出画素群は、撮影光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1画素群(焦点検出画素SA)および第2画素群(焦点検出画素SB)を含む。第1撮像画素群は、第1画素群の近傍に配置された第3画素群(画素Ga)、および、第2画素群の近傍に配置された第5画素群(画素Gc)を含む。第2撮像画素群は、第1画素群の近傍に配置された第4画素群(画素Gb)、および、第2画素群の近傍に配置された第6画素群(画素Gd)を含む。より好ましくは、第3画素群および第4画素群は、第1画素群の隣接画素群である。また第5画素群および第6画素群は、第2画素群の隣接画素群である。また好ましくは、算出手段は、第1画素群および第2画素群の第1像信号に基づいて第1相関評価値を算出する。また算出手段は、第3画素群および第5画素群の第2像信号に基づいて第2相関評価値を算出する。また算出手段は、第4画素群および第6画素群の第3像信号に基づいて第3相関評価値を算出する。
好ましくは、第1画素群、第2画素群、第3画素群、第4画素群、第5画素群、および、第6画素群のそれぞれを構成する複数の画素は、互いに等しい間隔で配置されている。より好ましくは、第3画素群および第4画素群は、第1画素群および第2画素群による瞳分割方向(水平方向)に沿って第1画素群の両側に配置されている。また、第5画素群および第6画素群は、瞳分割方向に沿って第2画素群の両側に配置されている。または、好ましくは、第3画素群および第4画素群は、第1画素群に対して瞳分割方向と異なる方向(斜め方向)に配置されている。また、第5画素群および第6画素群は、第2画素群に対して瞳分割方向と異なる方向に配置されている。
好ましくは、撮像装置100は、被写体像のコントラスト差に基づく情報を検出する検出手段を更に有する。焦点検出手段は、その情報に基づいて焦点状態を検出する。より好ましくは、検出手段は、その情報として、被写体像のコントラスト差を有する境界部の角度を検出する。
[その他の実施形態]
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウエア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、撮像装置の制御方法の手順が記述されたコンピュータで実行可能なプログラムおよびそのプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。
各実施形態によれば、焦点検出画素および撮像画素を含む撮像素子を備えた撮像装置において、焦点検出性能の維持と画質劣化防止とを両立させることができる。このため各実施形態によれば、焦点検出画素を含む撮像素子を用いて高精度な焦点検出が可能な撮像装置、制御装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 撮像装置
107 撮像素子
121a 評価値算出手段
121b 焦点検出手段

Claims (15)

  1. 焦点検出画素群および撮像画素群を有し、被写体像を光電変換する撮像素子と、
    前記焦点検出画素群の第1像信号に基づいて第1相関評価値を算出し、前記撮像画素群のうちの第1撮像画素群の第2像信号に基づいて第2相関評価値を算出し、該撮像画素群のうちの第2撮像画素群の第3像信号に基づいて第3相関評価値を算出する算出手段と、
    前記第1相関評価値、前記第2相関評価値、および、前記第3相関評価値に基づいて焦点状態を検出する焦点検出手段と、を有し、
    前記焦点検出手段は、
    前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて設定される補正値を用いて前記第1相関評価値を補正し、
    補正後の前記第1相関評価値に基づいて前記焦点状態を検出し、
    前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて該第2相関評価値および該第3相関評価値のそれぞれに適用する重み付け係数を変更し、
    前記重み付け係数が適用された前記第2相関評価値および前記第3相関評価値の和を前記補正値として設定することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記焦点検出手段は、前記第2相関評価値および前記第3相関評価値の符号に基づいて前記重み付け係数を設定することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  3. 前記焦点検出手段は、前記第2相関評価値および前記第3相関評価値の大きさに基づいて前記重み付け係数を設定することを特徴とする請求項またはに記載の撮像装置。
  4. 前記焦点検出画素群は、撮影光学系の互いに異なる瞳領域を通過する光束を受光する第1画素群および第2画素群を含み、
    前記第1撮像画素群は、前記第1画素群の近傍に配置された第3画素群、および、前記第2画素群の近傍に配置された第5画素群を含み、
    前記第2撮像画素群は、前記第1画素群の近傍に配置された第4画素群、および、前記第2画素群の近傍に配置された第6画素群を含む、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記算出手段は、
    前記第1画素群および前記第2画素群の前記第1像信号に基づいて前記第1相関評価値を算出し、
    前記第3画素群および前記第5画素群の前記第2像信号に基づいて前記第2相関評価値を算出し、
    前記第4画素群および前記第6画素群の前記第3像信号に基づいて前記第3相関評価値を算出する、ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  6. 前記第1画素群、前記第2画素群、前記第3画素群、前記第4画素群、前記第5画素群、および、前記第6画素群のそれぞれを構成する複数の画素は、互いに等しい間隔で配置されていることを特徴とする請求項またはに記載の撮像装置。
  7. 前記第3画素群および前記第4画素群は、前記第1画素群および前記第2画素群による瞳分割方向に沿って前記第1画素群の両側に配置されており、
    前記第5画素群および前記第6画素群は、前記瞳分割方向に沿って前記第2画素群の両側に配置されていることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  8. 前記第3画素群および前記第4画素群は、前記第1画素群に対して、前記第1画素群および前記第2画素群の瞳分割方向とは異なる方向に配置されており、
    前記第5画素群および前記第6画素群は、前記第2画素群に対して、前記瞳分割方向とは異なる前記方向に配置されていることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  9. 前記第3画素群および前記第4画素群は、前記第1画素群の隣接画素群であり、
    前記第5画素群および前記第6画素群は、前記第2画素群の隣接画素群であることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記被写体像のコントラスト差に基づく情報を検出する検出手段を更に有し、
    前記焦点検出手段は、前記情報に基づいて前記焦点状態を検出することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記検出手段は、前記情報として、前記被写体像の前記コントラスト差を有する境界部の角度を検出することを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  12. 焦点検出画素群の第1像信号に基づいて第1相関評価値を算出し、撮像画素群のうちの第1撮像画素群の第2像信号に基づいて第2相関評価値を算出し、該撮像画素群のうちの第2撮像画素群の第3像信号に基づいて第3相関評価値を算出する算出手段と、
    前記第1相関評価値、前記第2相関評価値、および、前記第3相関評価値に基づいて焦点状態を検出する焦点検出手段と、を有し、
    前記焦点検出手段は、
    前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて設定される補正値を用いて前記第1相関評価値を補正し、
    補正後の前記第1相関評価値に基づいて前記焦点状態を検出し、
    前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて該第2相関評価値および該第3相関評価値のそれぞれに適用する重み付け係数を変更し、
    前記重み付け係数が適用された前記第2相関評価値および前記第3相関評価値の和を前記補正値として設定することを特徴する制御装置。
  13. 焦点検出画素群の第1像信号に基づいて第1相関評価値を算出するステップと、
    撮像画素群のうちの第1撮像画素群の第2像信号に基づいて第2相関評価値を算出するステップと、
    前記撮像画素群のうちの第2撮像画素群の第3像信号に基づいて第3相関評価値を算出するステップと、
    前記第1相関評価値、前記第2相関評価値、および、前記第3相関評価値に基づいて焦点状態を検出するステップと、を有し、
    前記焦点状態を検出するステップは、
    前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて設定される補正値を用いて前記第1相関評価値を補正し、
    補正後の前記第1相関評価値に基づいて前記焦点状態を検出し、
    前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて該第2相関評価値および該第3相関評価値のそれぞれに適用する重み付け係数を変更し、
    前記重み付け係数が適用された前記第2相関評価値および前記第3相関評価値の和を前記補正値として設定することを特徴する制御方法。
  14. 焦点検出画素群の第1像信号に基づいて第1相関評価値を算出するステップと、
    撮像画素群のうちの第1撮像画素群の第2像信号に基づいて第2相関評価値を算出するステップと、
    前記撮像画素群のうちの第2撮像画素群の第3像信号に基づいて第3相関評価値を算出するステップと、
    前記第1相関評価値、前記第2相関評価値、および、前記第3相関評価値に基づいて焦点状態を検出するステップと、をコンピュータに実行させ
    前記焦点状態を検出するステップは、
    前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて設定される補正値を用いて前記第1相関評価値を補正し、
    補正後の前記第1相関評価値に基づいて前記焦点状態を検出し、
    前記第2相関評価値および前記第3相関評価値に応じて該第2相関評価値および該第3相関評価値のそれぞれに適用する重み付け係数を変更し、
    前記重み付け係数が適用された前記第2相関評価値および前記第3相関評価値の和を前記補正値として設定するように構成されていることを特徴するプログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムを記憶していることを特徴とする記憶媒体。
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