JP2015078094A - SiC層の形成方法、3C−SiCエピタキシャル基板の製造方法、および3C−SiCエピタキシャル基板 - Google Patents

SiC層の形成方法、3C−SiCエピタキシャル基板の製造方法、および3C−SiCエピタキシャル基板 Download PDF

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Abstract

【課題】結晶軸が揃った下地炭化層をSi基板上に形成する。
【解決手段】SiC層の形成方法は、炭素源ガスからSi基板への炭素の取り込み量が飽和する第1圧力以下であり、前記炭素源ガスによる前記Si基板の炭化反応の平衡蒸気圧より低く、かつ前記炭化反応によって形成される炭化層に多孔質欠陥が生じない圧力より高い第2圧力以上の圧力の前記炭素源ガスを用いて前記Si基板の表面を炭化する工程を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、Si基板上に3C−SiCエピタキシャル層を成長する技術に関する。
SiCはSiと比べて2倍以上のバンドギャップを有するワイドギャップ半導体であり、例えば高耐圧デバイス用の材料として期待されている。SiCは多くの結晶多形を有し、代表的なものとして六方晶系の4H−または6H−SiC、および立方晶系の3C−SiCが知られている。これらは電気的特性が異なるため、それぞれ異なる用途が期待されている。
SiCは融点の高い材料であり、単結晶の基板を作製することが難しい。そのため、SiCデバイスの作製には、Si基板上へのSiCのヘテロエピタキシャル成長が検討されている。しかし、Si基板上にヘテロエピタキシャル成長を行うときの成長温度は1350℃前後と非常に高温であり、シリコンの融点(1420℃)に近い温度である。したがって、Si基板を成長温度まで昇温すると、基板表面からSiが昇華してしまい、正常にエピタキシャル成長をすることができない。この対策として、Si基板表面を炭化させて昇華を防ぐ技術が知られている。炭化処理したSi基板上には、SiCをエピタキシャル成長することができる。
Siと3C−SiCとの格子定数の差および熱膨張係数の差により、SiC/Si界面に大きな内部応力が発生してしまう。炭化処理によりSi基板上に形成されるSiC層(以下「下地炭化層」という)は、この内部応力を緩和するため、下地炭化層に多数の結晶欠陥を形成する。この結晶欠陥は上に成長する3C−SiC層の結晶性に影響を与える。しかし、3C−SiCエピタキシャル層を厚膜化することで、結晶欠陥同士が打ち消しあい消滅する機構が働き、エピタキシャル層の表面部に近い部分に結晶性が改善することも知られている。一方で、内部応力を緩和するために、結晶軸をSi基板から僅かにずらして成長することも確認されている。この結晶軸のずれは、単一の方向を向いているのではなく、結晶方位に対し幾つかの方向に傾いている。この結晶軸が傾いた下地炭化層の上に3C−SiC層をエピタキシャル成長すると、結晶軸が異なる結晶粒を含んだ層として成長してしまい、均質な単結晶エピタキシャル層を成長することが困難である。
特許文献1は、六方晶系のSiC基板上への窒化物半導体の結晶成長において、非極性面であるM面(10−10)を露出させたSiC基板上に窒化物半導体結晶を成長させ、SiC基板のm軸方向と窒化物半導体結晶のm軸方向とがオフ角を生じるように形成し、平坦な窒化物半導体層を形成する方法を開示している。
特開2007−324421号公報
特許文献1の技術は、六方晶系結晶および、SiC基板上の窒化物半導体に限定された方法であり、他の結晶系、および材料の組み合わせには全く適用が出来なかった。また、結晶の対称性から結晶軸が傾く等価な方向が複数存在する場合、結晶軸の傾く方向を制御することは非常に困難であった。
これに対し本発明は、結晶軸が揃った下地炭化層をSi基板上に形成する技術を提供する。
本発明は、炭素源ガスからSi基板への炭素の取り込み量が飽和する第1圧力以下であり、前記炭素源ガスによる前記Si基板の炭化反応の平衡蒸気圧より低く、かつ前記炭化反応によって形成される炭化層に多孔質欠陥が生じない圧力より高い第2圧力以上の圧力の前記炭素源ガスを用いて前記Si基板の表面を炭化する工程を有するSiC層の形成方法を提供する。
この方法によれば、結晶軸が揃った下地炭化層をSi基板上に形成することができる。
前記炭素源ガスの圧力Pが、
であってもよい(ただし、Peは前記平衡蒸気圧である)。
この方法によれば、欠陥の少ない下地炭化層を形成することができる。
また、本発明は、炭素源ガスからSi基板への炭素の取り込み量が飽和する第1圧力以下であり、前記炭素源ガスによる前記Si基板の炭化反応の平衡蒸気圧より低く、かつ前記炭化反応によって形成される炭化層に多孔質欠陥が生じない圧力より高い第2圧力以上の圧力の前記炭素源ガスを用いて前記Si基板の表面を炭化する工程と、前記炭化層が形成された前記Si基板上に3C−SiC層をエピタキシャル成長させる工程とを有する3C−SiCエピタキシャル基板の製造方法を提供する。
この方法によれば、結晶性の良好な3C−SiCエピタキシャル基板を得ることができる。
さらに、本発明は、上記の製造方法により製造された3C−SiCエピタキシャル基板を提供する。
この3C−SiCエピタキシャル基板によれば、より優れたデバイスを作製することができる。
3C−SiCエピタキシャル基板の製造方法を示すフローチャート。 炭化処理のシーケンス図の一例を示す。 炭化処理によるSiC層(下地炭化層)の成長機構を示す。 下地炭化層に発生したポーラス欠陥を示す。 下地炭化層の発生したピットを示す。 ほぼ欠陥が無い下地炭化層を示す。 実験例1の断面TEM像を示す。 実験例2の断面TEM像を示す。 実験例1の電子線回折像を示す。 実験例2の電子線回折像を示す。 実験例1および2における(1−1−1)回折点の強度分布を示す。 炭素源ガスの圧力が下地炭化層の結晶性に与える影響を例示する図。
1.結晶成長方法
図1は、一実施形態に係る3C−SiCエピタキシャル基板(エピタキシャルウエハ)の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態においては、Si基板を用いて3C−SiCエピタキシャル層が形成される。Si基板上に3C−SiCエピタキシャル層を形成したものを、3C−SiCエピタキシャル基板という。
Si基板は、例えば、CZ(チョクラルスキー)法により成長されたSi単結晶のインゴットを所定の厚さにスライスし、さらに研磨することにより得られる。基板10としては、表面が(100)面のものが用いられる。なお、基板10として、表面が(100)面から所定の角度(例えば4°)傾いた(オフセットした)基板、または表面が(100)面以外の面方位(例えば(111)面)のものが用いられてもよい。さらに、基板10は、Siインゴットからから切り出した基板に限定されない。基板10は、石英、サファイア、ステンレス等、Si以外の材料からなる基板上にSiエピタキシャル層(単結晶Si膜)を形成したものであってもよい。本稿においてSi基板とは、Siインゴットから切り出された基板およびSi以外の材料からなる基板上にSiエピタキシャル層が形成されたもののいずれをも含む。
ステップS1において、Si基板の炭化処理が行われる。すなわち、Si基板上に下地炭化層が形成される。Si基板の炭化処理には、例えば、コールドウォールタイプのUHV−CVD(Ultra High Vacuum - Chemical Vapor Deposition)チャンバーが用いられる。UHV−CVDのベース圧力は、例えば、2.0×10-7Paである。Si基板をUHV−CVDチャンバーに導入する前には、所定の前処理が行われる。この前処理は、例えば、Si基板表面の自然酸化膜を除去する処理を含む。自然酸化膜は、例えば、1%DHF溶液を用いたSi基板の洗浄により除去される。
図2は、炭化処理のシーケンス図の一例を示す。下地炭化層の形成に先立ち、まず、基板のクリーニングが行われる。クリーニングは、Si基板表面の自然酸化膜を除去するために行われる。クリーニングの条件は、例えば、750℃、5分である。クリーニング後、Si基板を所定の待機温度(例えば600℃)まで降温する。
次に、炭素源ガス(炭化元ガス)をUHV−CVDチャンバーに導入する。炭素源ガスとしては、炭化水素系ガス、例えば、メタン(CH4)、エタン(C26)、アセチレン(C22)、エチレン(C24)、プロパン(C38)、ノルマルブタン(n−C410)、イソブタン(i−C410)、ネオペンタン(neo−C512)等が用いられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上が混合されてもよい。
炭素源ガスの導入後、Si基板を所定の昇温速度(例えば10℃/分)で、所定の炭化処理温度まで昇温する。炭化処理温度は、例えば900〜1350℃の範囲である。Si基板は、炭化処理温度において、所定の炭化処理時間保持される。炭化処理時間は、例えば、0〜300分の範囲である。炭化処理時間が経過すると炭素源ガスの供給は止められ、Si基板は待機温度まで降温される。なお、図2は、炭化処理温度が1000℃、炭化処理時間が60分の例を示している。図2のシーケンスはあくまで一例であり、炭化処理はこれに限定されない。
図3は、炭化処理によるSiC層(下地炭化層)の成長機構を示す図である。図中、横軸は炭素源ガスの圧力を、縦軸はSiC層の成長速度を示している。本願発明者らの研究により、Si基板上のSiC層の形成(成長)には、主に2つの成長機構が関与していることが明らかになった。第1はエピタキシャル成長機構であり、第2は拡散律速による成長機構である。図中、実線はエピタキシャル成長機構による特性を示しており、破線は拡散律速による成長機構を示している。
炭素源ガスの圧力がより低い領域では、エピタキシャル成長機構によりSiC層が形成される。エピタキシャル成長機構は、エピタキシャル成長によりSiC層が形成される機構である。エピタキシャル成長機構において、成長速度は平衡蒸気圧Peにおいて最大となる。なお、平衡蒸気圧Peに関して、次式(1)が成立する。
ここで、JinおよびJoutは、それぞれSi基板表面における炭素源ガスの流入量および流出量を示している。mは炭素源ガスの質量を示している。Tは炭化処理温度[K]である。kはボルツマン定数である。
炭素源ガスの圧力Pが平衡蒸気圧Peよりも高くなると、下地炭化層の成長速度は低下する。炭素源ガスの圧力PがP=Psとなると、エピタキシャル成長機構による成長速度はほぼゼロになる。ここで、圧力Psは、C*が飽和する圧力である。なお、C*は拡散種の濃度すなわち下地炭化層(Si基板)に取り込まれる炭素の濃度を示している。
炭素源ガスの圧力Pが平衡蒸気圧Peよりも高い領域では、拡散律速による成長機構によりSiC層が形成される。拡散律速による成長機構において、SiC層の成長速度は炭素源ガスの圧力PがP<Psの範囲では比例的に増加し、P≧Psの範囲では飽和する。なお、以上の説明から明らかなように、炭素源ガスの圧力PがPe<P<Psの範囲においては、エピタキシャル成長機構と拡散律速による成長機構とが並存している。
なお、炭化処理によるSiC層の形成においては、炭素源ガスの圧力等の条件に応じて下地炭化層とSi基板の界面(SiC/Si界面)に欠陥が発生することが知られている。炭素源ガスの圧力PがP<Peの範囲の一部においては多孔質欠陥(ポーラス欠陥)が発生する。炭素源ガスの圧力PがPe<P<Psの範囲の一部においてはピット(ピンホール)が発生する。炭素源ガスの圧力PがP>Psの範囲ではピットがほとんど発生しない。なお、図3は、P<Peの範囲のすべてにおいて多孔質欠陥が発生することを意味するものではない。同様に、図3は、Pe<P<Psの範囲のすべてにおいてピットが発生することを意味するものではない。
図4A〜Cは、下地炭化層の欠陥を例示する図である。図4Aはポーラス欠陥を、図4Bはピットを、図4Cは欠陥が無い状態を、それぞれ示している。このような欠陥の低減の観点から、従来は、炭化処理における炭素源ガスは、高圧(例えば大気圧程度)で用いられていた。なお、図4A〜Cにおいて、炭素源ガスとしてはC24を用いた。また、炭化処理温度は1000℃であった。その他の条件は以下のとおりである。なお、いずれの例でも平衡蒸気圧は1.2×10-2Paである。
図4A
炭化処理時間:30分
炭素源ガス圧力:2.6×10-3Pa
図4B
炭化処理時間:5分
炭素源ガス圧力:7.8×10-3Pa
図4C
炭化処理時間:5分
炭素源ガス圧力:7.8×10-2Pa
これに対して本実施形態においては、比較的低圧、具体的には、圧力Ps(第1圧力の一例)以下の圧力の炭素源ガスを用いて炭化処理が行われる。また、炭素源ガスの圧力は、第2圧力以上であることが好ましい。第2圧力は、平衡蒸気圧Peより低く、かつ下地炭化層に多孔質欠陥が発生しない圧力より高い。下地炭化層に多孔質欠陥が発生しない圧力は、例えばPe/3以上の圧力である。また、ピンホール欠陥の観点から、炭素源ガスの圧力Pは、2Pe以下であることが好ましい。すなわち、炭素源ガスの圧力Pは、次式(2)
の範囲にあることが好ましい。例えば図4Aでは多孔質欠陥が発生しているが、このときの炭素源ガスの圧力は、Pe/3(=4.0×10-3Pa)よりも低く、式(2)の範囲から外れている。
再び図1を参照する。ステップS2において、3C−SiC層のエピタキシャル成長が行われる。3C−SiC層のエピタキシャル成長はどのような方法により行われてもよいが、例えばCVDにより行われる。
炭素の原料ガスとしては、炭化水素系ガス、例えば、メタン(CH4)、エタン(C26)、アセチレン(C22)、エチレン(C24)、プロパン(C38)、ノルマルブタン(n−C410)、イソブタン(i−C410)、ネオペンタン(neo−C512)等が用いられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上が混合されてもよい。なお、3C−SiCのエピタキシャル成長に用いられる炭素の原料ガスは、Si基板の炭化処理に用いられる炭素源ガスと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
シリコンの原料ガスとしては、シラン系ガス、例えば、ジクロロシラン(SiH2Cl2)、テトラクロロシラン(SiCl4)、トリクロロシラン(SiHCl3)、ヘキサクロロジシラン(Si2Cl6)、シラン(SiH4)、ジシラン(Si26)、モノメチルシラン(SiH3(CH3))、ジメチルシラン(SiH2(CH32)、トリメチルシラン(SiH(CH33)等が用いられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上が混合されてもよい。
成長温度は、例えば950〜1400℃の範囲である。なお、3C−SiC層をエピタキシャル成長する方法はCVDによるものに限定されないMBE(Molecular Beam Epitaxy)等の真空蒸着法を用いてエピタキシャル成長が行われてもよい。
2.実施例
ここでは、以下の条件で下地炭化層の形成を行った。
炭化処理温度:1000℃
炭化処理時間:60分
炭素源ガス:C24
炭素源ガス圧力:7.8×10-3Pa(実験例1)
7.8×10-2Pa(実験例2)
平衡蒸気圧Pe:1.2×10-2Pa
*飽和圧力Ps:2.8×10-2Pa
図5Aは、実験例1の透過電子線像(断面TEM像)を示す。実施例1の炭素源ガスの圧力は平衡蒸気圧Peより僅かに低い圧力である。下地炭化層に多孔質欠陥は発生しなかった。またこの透過電子線像から単結晶の3C−SiCがエピタキシャル成長していることがわかる。
図5Bは、実験例2の透過電子線像(断面TEM像)を示す。実験例2の炭素源ガスの圧力はC*の飽和圧力Psよりも高い圧力である。下地炭化層はエピタキシャル成長しておらず、結晶粒の集合体のような構造を有していることがわかる。
図6AおよびBは、図5AおよびBにおける電子線回折像を示す。図6AおよびBは、それぞれ、実験例1および2の電子線回折像を示している。電子線回折像には、Si基板からの回折点および下地炭化層からの回折点が現れている。例えば、図6Aの領域Aおよび図6Bの領域Bには、それぞれ、3C−SiCの(1−1−1)面による回折点が現れている。
図7は、実験例1および2における(1−1−1)回折点の強度分布を示している。図7の横軸は最大ピーク強度を中心とする位置を、縦軸は規格化したピーク強度を示している。中心付近のピークは、Si基板と同じ結晶軸方向に成長したSiCからの回折点を示している。中心からずれた位置に現れるピークは、結晶軸がずれた複数の結晶粒が存在することを示している。
実験例1と実験例2とを比較すると、実験例1の方が、より結晶軸がきれいに揃っていることがわかる。実験例2では、中心のピークに匹敵する別のピークが、中心の左右それぞれ現れている。すなわち、実験例2においては、結晶軸がずれた複数の結晶粒が存在していることが示されている。実験例2の下地炭化層の上に3C−SiC層をエピタキシャル成長すると、エピタキシャル層の結晶軸が不揃いになる。一方、実験例1の下地炭化層の上に3C−SiC層をエピタキシャル成長すると、結晶軸がより揃ったエピタキシャル層が形成される。すなわち、実験例2と比較して、より結晶性の良いエピタキシャル層を形成することができる。
図8は、炭素源ガスの圧力が下地炭化層の結晶性に与える影響を例示する図である。より具体的には、図8は、実験例1および実験例2と同じ炭素源ガス圧力条件で炭化処理時間は5分とし、エピタキシャル層の膜厚を変化させた試料の結晶性を示している。図8の横軸はエピタキシャル層の膜厚を、縦軸はX線回折におけるピークの半値幅(Full Width at Half Maximum、FWHM)を示している。半値幅が狭いほどピークが鋭く結晶性が良いことを示している。全体的に膜厚が増加すると結晶性が改善されていく傾向がある。いずれの膜厚においても、実験例1と同じ、炭素源ガスの圧力が平衡蒸気圧に近い条件の方が結晶性が良いことを示している。

Claims (4)

  1. 炭素源ガスからSi基板への炭素の取り込み量が飽和する第1圧力以下であり、前記炭素源ガスによる前記Si基板の炭化反応の平衡蒸気圧より低く、かつ前記炭化反応によって形成される炭化層に多孔質欠陥が生じない圧力より高い第2圧力以上の圧力の前記炭素源ガスを用いて前記Si基板の表面を炭化する工程
    を有するSiC層の形成方法。
  2. 前記炭素源ガスの圧力Pが、
    である(ただし、Peは前記平衡蒸気圧である)ことを特徴とする請求項1に記載のSiC層の形成方法。
  3. 炭素源ガスからSi基板への炭素の取り込み量が飽和する第1圧力以下であり、前記炭素源ガスによる前記Si基板の炭化反応の平衡蒸気圧より低く、かつ前記炭化反応によって形成される炭化層に多孔質欠陥が生じない圧力より高い第2圧力以上の圧力の前記炭素源ガスを用いて前記Si基板の表面を炭化する工程と、
    前記炭化層が形成された前記Si基板上に3C−SiC層をエピタキシャル成長させる工程と
    を有する3C−SiCエピタキシャル基板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法により製造された3C−SiCエピタキシャル基板。
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