JP2015075691A - 低屈折率膜及びその製造方法、反射防止膜及びその製造方法、並びに低屈折率膜用コーティング液セット - Google Patents
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Abstract
Description
気相法により得られる代表的な低屈折率の薄膜は、屈折率が1.38のMgF2や1.39のLiFであり、これらの薄膜の単層反射防止膜としての性能は低い。
しかし、多孔質SOGは屈折率を1.3以下にするために200℃以上の焼成処理が必要であり、フッ化マグネシウムの多孔質膜は150℃、1時間の熱処理が必要である。そのため、樹脂材料の耐熱性や微細構造体の構造維持の点から、焼成を必要とする低屈折率膜は樹脂基材用の反射防止膜には適さない。
しかし、気相法では真空装置が必要となるため、製造コストが高価になる。
さらに、真空装置の内壁に形成された膜が剥がれ落ち、低屈折率膜上に異物として残存するという問題がある。
また、低屈折率膜の密着性を得るために一般的に行われる基板加熱は、熱応力により樹脂製の微細構造体にクラックを発生させる。
しかし、スピンコート法では、塗布材料が微細構造体の凹部分に残留することが避けられず、凹部分で低屈折率膜が厚くなる。このように微細構造体へ低屈折率膜が追従しない場合、微細構造体のもたらす拡散性や集光性等の幾何光学的な性能が損なわれる。
しかし、引き上げ速度が数十μm/秒まで遅くする必要があり、製造コストが著しく高くなる。
また、光学部材表面に微細構造体を有する場合、例えば微細構造体がレンズである場合、レンズ表面の低屈折率膜が光を散乱・拡散させる場合は光が焦点に集まらないなどの幾何光学的な性能低下を生じる。
しかし、表面凹凸形状に由来する屈折率低減効果は得られなくなる。そのため、微粒子間の空隙の密度を増加させることで、微粒子積層膜の平均屈折率を低下させることが取り組まれている(例えば、特許文献5〜7参照)。
また、アルコキシシランを用いた珪素化合物溶液を取り扱う場合は、設備の防爆対応や管理が必要となる。
また、本発明は、反射光の抑制と透過光の向上に加えて、反射光と透過光を無彩色とし得る反射防止膜及びその製造方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記低屈折率膜を形成するための低屈折率膜用コーティング液セットを提供することを目的とする。
(1)微細構造を表面に有する固体基材の表面に電解質ポリマー及び微粒子を交互に吸着させて形成した微粒子積層膜に、ポリカチオン溶液及び珪素化合物溶液を交互に接触させ、前記固体基材と前記微粒子、及び前記微粒子同士を結合させてなる低屈折率膜であって、
前記珪素化合物溶液が、一般式M2O・nSiO2(n=0.5〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含むことを特徴とする低屈折率膜。
(i)固体基材の表面にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(ii)前記(i)の後の固体基材の表面に負の電荷を有する微粒子の分散液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(iii)前記(i)と前記(ii)とを交互に繰り返し微粒子積層膜を形成する工程、
(iv)前記微粒子積層膜にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(v)前記(iv)の後の微粒子積層膜に、一般式M2O・nSiO2(n=2〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含む珪素化合物溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、及び
(vi)前記(iv)と前記(v)とを交互に繰り返し、微粒子積層膜にポリカチオン溶液中のポリカチオンと珪素化合物溶液中の水溶性珪酸塩とを吸着させる工程、
を含むことを特徴とする低屈折率膜の製造方法。
(i)固体基材の表面にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(ii)前記(i)の後の固体基材の表面にポリアニオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(iii)前記(ii)の後の固体基材の表面に正の電荷を有する微粒子の分散液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(iv)前記(ii)と前記(iii)とを交互に繰り返し微粒子積層膜を形成する工程、
(v)前記微粒子積層膜にポリアニオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(vi)前記(v)の後の微粒子積層膜にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(vii)前記(vi)の後の微粒子積層膜に、一般式M2O・nSiO2(n=2〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含む珪素化合物溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、及び
(viii)前記(vi)と前記(vii)とを交互に繰り返し、微粒子積層膜にポリカチオン溶液中のポリカチオンと珪素化合物溶液中の水溶性珪酸塩とを吸着させる工程、
を含むことを特徴とする低屈折率膜の製造方法。
前記電解質ポリマー溶液中の電解質ポリマーの有する電荷と、前記微粒子分散液中の微粒子が有する電荷とが反対符号であり、
前記珪素化合物溶液が、一般式M2O・nSiO2(n=2〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含むことを特徴とする低屈折率膜用コーティング液セット。
また、本発明によれば、反射光の抑制と透過光の向上に加えて、反射光と透過光を無彩色とし得る反射防止膜及びその製造方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、前記低屈折率膜を形成するための低屈折率膜用コーティング液セットを提供することができる。
本発明の反射防止膜は、当該本発明の低屈折率膜を含む。
(i)固体基材の表面にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(ii)前記(i)の後の固体基材の表面に負の電荷を有する微粒子の分散液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(iii)前記(i)と前記(ii)とを交互に繰り返し微粒子積層膜を形成する工程、
(iv)前記微粒子積層膜にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(v)前記(iv)の後の微粒子積層膜に、一般式M2O・nSiO2(n=2〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含む珪素化合物溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、及び
(vi)前記(iv)と前記(v)とを交互に繰り返し、微粒子積層膜にポリカチオン溶液中のポリカチオンと珪素化合物溶液中の水溶性珪酸塩とを吸着させる工程、
を含むことを特徴としている。
(i)固体基材の表面にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(ii)前記(i)の後の固体基材の表面にポリアニオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(iii)前記(ii)の後の固体基材の表面に正の電荷を有する微粒子の分散液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(iv)前記(ii)と前記(iii)とを交互に繰り返し微粒子積層膜を形成する工程、
(v)前記微粒子積層膜にポリアニオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(vi)前記(v)の後の微粒子積層膜にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(vii)前記(vi)の後の微粒子積層膜に、一般式M2O・nSiO2(n=2〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含む珪素化合物溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、及び
(viii)前記(vi)と前記(vii)とを交互に繰り返し、微粒子積層膜にポリカチオン溶液中のポリカチオンと珪素化合物溶液中の水溶性珪酸塩とを吸着させる工程、
を含むことを特徴としている。
本発明の反射防止膜の製造方法は、本発明の低屈折率膜の製造方法を含む。
以下に、本発明の低屈折率膜及びその製造方法、並びに反射防止膜及びその製造方法、低屈折率膜用コーティング液セットの実施の形態についてそれぞれを交えて説明する。
固体基材は、平坦でも、それ以外の形状を有してもよい。その形状物は、微細構造を表面に有するものであり、幾何光学的な性能を有する微細構造体である。光ピックアップ用レンズ、小型カメラ用レンズ、プロジェクタ用レンズ、非球面レンズ、レンチキュラーレンズシート、フレネルレンズシート、プリズムシート、マイクロレンズアレイシート、オンチップマイクロレンズアレイ、導光シート、拡散シート、ホログラムシート、太陽電池、LED電球のカバー等が挙げられる。
固体基材上に交互積層法により微粒子積層膜を形成するためには、固体基材がその表面に電荷を有することが必要である。交互積層法を用いて形成した微粒子積層膜が固体基材に密着するためには、固体基材表面に電荷を有する極性基が存在することが望ましい。極性基は分子内に電荷の偏り(分子内分極)を有するため又は解離によりイオンになるため、局所的にプラス又はマイナスの電荷を有する。
また、その形状はフィルム、シート、板、曲面を有する形状など任意である。固体基材の一部もしくは全体が筒状、糸状、繊維、発泡体等のように浸漬して溶液が入り込むことができるものであれば微粒子積層膜がその表面に形成されるので使用することができる。
さらに、本発明においては、固体基材表面がナノメートルスケールやサブミクロンスケールの構造を有していても、その構造に追従して微粒子積層膜を形成することができる。
また、上記無機化合物としてはガラス、セラミックス等があり、表面に極性基を有するものである。
ハードコート膜を積層することで固体基材の機械的特性が向上する。ハードコート膜となる材料には、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂等の重合性不飽和二重結合含有化合物の架橋体や、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂又は金属酸化物などが挙げられる。重合性不飽和二重結合含有化合物としては、熱硬化性樹脂、放射線硬化型樹脂等の硬化性樹脂を用いることができるが、特に多官能重合性不飽和二重結合含有化合物を用いることが好ましい。
さらに、レベリング剤、充填剤を添加してもよく、これら化合物中に必要に応じて添加剤を加えて塗工材料とする。
固体基材に極性基を確実に導入するために、固体基材に中間層を積層して固体基材とすることができる。この場合、中間層は固体基材の表面層とされる。又は中間層材料が微細構造体を形成していてもよい。
中間層の材料としては、これらの基を有する樹脂、シランカップリング剤などを使用することができる。
ジメチルテレフタレート117部、ジメチルイソフタレート117部、エチレングリコール103部、ジエチレングリコール58部、酢酸亜鉛0.08部及び三酸化アンチモン0.08部を反応容器中で40〜220℃に昇温させて、3時間エステル交換反応させ、ポリエステル形成成分を得る。
市販品であるスルホン酸が付与された水分散ポリエステル樹脂(例えば、バイロナールMD−1200、東洋紡積(株)製、商品名)を利用してもよい。
また、5−ナトリウムスルホイソフタル酸の代わりに、5−アミノイソフタル酸などを用いることで、アミノ基を付与したポリエステル共重合体を得ることができる。
アリルアルコールから出発したエチレンオキシドのポリエーテルをメタ重亜硫酸ナトリウムでスルホン化したスルホン酸ナトリウムを含むポリエーテル(SO3−含有量8.3質量%、ポリエチレンオキシド含有量83質量%)192部、ポリテトラメチレンアジペート1013部及びビスフェノールAで開始されたポリプロピレンオキシドポリエーテル248部を混合し、減圧下(10〜0.2mmHg)100℃で脱水してこの混合物を70℃とし、これにイソホロンジイソシアネート178部とヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート244部との混合物を加え、さらに、生成混合物をイソシアネート含有量が5.6質量%になるまで80℃から90℃の範囲で撹拌する。
次いでヒドラジン水和物の15部を溶解した50℃水溶液をこの混合物に激しく撹拌しながら加え、ポリウレタン系樹脂水分散液を得ることができる。
Langmuir,Vol.13,pp.6195−6203,(1997)に示されるように、固体基材を電解質ポリマー溶液(ポリカチオン溶液又はポリアニオン溶液)に接触する工程と、正又は負の電荷を有する微粒子分散溶液に接触する工程とを交互に繰り返す方法(交互積層法)により、固体基材上に微粒子積層膜を形成することができる(第1の態様における(i)〜(iii)の工程、第2の態様における(i)〜(iv)の工程)。繰り返す回数に特に制限はないが、その回数により、薄膜の膜厚を制御することができる。上記の交互積層法において、交互に繰り返す回数は、1回以上百回以下とすることが透明性を確保する上で好ましい。また上記の交互積層法において、電解質ポリマー溶液に接触する工程で終わるよりも、微粒子分散溶液に接触する工程で終わることが好ましい。
本発明で用いる微粒子分散液は、後述する微粒子が、水、有機溶媒、又は水と水溶性の有機溶媒のような混合溶媒である媒体(液)に分散されたものである。環境対応や設備の防爆対応のためには、水、又は水と水溶性の有機溶媒の混合溶媒が好ましく、水溶性の有機溶媒を水と混合する割合は40%以下が好ましい。水溶性の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等が挙げられる。
本発明に用いる微粒子分散液に分散されている微粒子の平均一次粒子径は、1nm以上、100nm以下であることが、微粒子積層膜が高い透明性を有し、その結果、微細構造体の幾何光学的な性能を損なわないために好ましく、2nm以上、40nm以下がより好ましく、3nm以上、20nm以下がさらに好ましい。平均一次粒子径が1nm以上、100nm以下であると、透明な微粒子積層膜が形成しやすくなり、特に、固体基材表面に微細構造体がある場合に、その微細構造体の幾何光学的な性能を確保できる。
なお、微粒子積層膜の光学機能発現に必要な膜厚d1を、次式に示す
これにより、サイズの小さくなった微粒子凝集体や単分散の微粒子が得られる。前記溶媒には水、有機溶媒、又は、水と水溶性の有機溶媒のような混合溶媒を用いることができる。
なお、本発明において規定する平均一次粒子径の数値は、BET法によって得られる数値である。
さらに、一次粒子同時が共有結合している場合、微粒子積層膜の強度向上にも寄与する。
また、多孔質の粒子及び中空の粒子を用いて微粒子積層膜を形成すると、多孔質粒子表面の空隙及び中空粒子内部の空隙が導入され、微粒子積層膜の屈折率が低下するからである。
中空シリカ微粒子としては、微粒子に対する中空部分の空隙率が10〜50%のものが好ましく、市販されているものとしては、日揮触媒化成社製スルーリアが挙げられる。
超音波を照射された溶媒中の微粒子は、溶媒と微粒子の密度差により相対的に振動するために、荷電した微粒子とその周囲のカウンターイオンの分極によりコロイド振動電位と呼ばれる電場を発生する。この電場を検出し、解析することでゼータ電位を測定できる。
なお、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ニオブ、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化ケイ素の微粒子が、微粒子積層膜の表面硬度を高める点で好ましい。
ポリカチオン溶液、ポリアニオン溶液(以下、これらをまとめて「電解質ポリマー溶液」と呼ぶ場合がある)は、交互積層法を用いた微粒子積層膜の作製に必要となる。この電解質ポリマー溶液は、微粒子の表面電荷と反対又は同じ符号の電荷の電解質ポリマーを、水、有機溶媒又は水溶性の有機溶媒と水の混合溶媒に溶解したものである。環境対応や設備の防爆対応のためには、水、又は水と水溶性の有機溶媒の混合溶媒が好ましく、水溶性の有機溶媒を水と混合する割合は40%以下が好ましい。水溶性の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等が挙げられる。
電解質ポリマー溶液中のイオン性基は、1級、2級又は3級アミノ基、該アミノ基の塩、第4級アンモニウム型基からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。つまり、電解質ポリマーが当該イオン性基を有することが好ましい。以下に、電解質ポリマーについて例示する。
例えば、ポリエチレンイミン(PEI及びその4級化物)、ポリアリルアミン及びその4級化物、ポリアリルアミン塩酸塩(PAH)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(PDDA)、ポリビニルピリジン(PVP)、ポリリジン、ポリアクリルアミド、ポリピロール、ポリアニリン、ポリパラフェニレン(+)、ポリパラフェニレンビニレン、ポリエチルイミン及びそれらを少なくとも1種以上を含む共重合体や塩の種類を変えたものなどを用いることができる。
より具体的には、ポリアリルアミンアミド硫酸塩、アリルアミン塩酸塩とジアリルアミン塩酸塩の共重合体、アリルアミン塩酸塩とジメチルアリルアミン塩酸塩の共重合体、アリルアミン塩酸塩とその他の共重合体、部分メトキシカルボニル化アリルアミン重合体、部分メチルカルボニル化アリルアミン酢酸塩重合体、ジアリルアミン塩酸塩重合体、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体、メチルジアリルアミンアミド硫酸塩重合体、メチルジアリルアミン酢酸塩重合体、ジアリルアミン塩酸塩と二酸化イオウの共重合体、ジアリルアミン酢酸塩と二酸化イオンの共重合体、ジアリルメチルエチルアンモニウムエチルサルフェイトと二酸化イオウとの共重合体、メチルジアリルアミン塩酸塩と二酸化イオウとの共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドと二酸化イオウとの共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドとの共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドとジアリルアミン塩酸塩誘導体との共重合体、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンの共重合体、ジメチルアミンとエチレンジアミンとエピクロロヒドリンの共重合体、ポリアミドポリアミンとエピクロロヒドリンとの共重合体等が挙げられる。
なお、溶液中の電解質ポリマーの濃度は、0.0003質量%以上3質量%以下が好ましく、0.001質量%以上1質量%以下がより好ましく、0.01質量%以上1質量%以下がさらに好ましい。電解質ポリマーの濃度が低すぎると微粒子積層膜が形成できず、高すぎると洗浄工程での余剰な電解質ポリマーの除去が不十分となり、凝集物を生成するために微粒子積層膜が透明性や平坦性を損なう。
また、電解質ポリマー溶液のpHは、5以上12以下が好ましく、6以上11.5以下がより好ましく、7以上11以下がさらに好ましい、9以上10.5以下がさらに好ましい。pHが低すぎると、金属酸化物微粒子の水酸基を活性化できずに電解質ポリマーの吸着量が不均一になり、微粒子積層膜の膜厚が不均一化になる。pHが高すぎると金属酸化物を溶かすため、微粒子積層膜が透明性や平坦性を損なう。
本発明に係る微粒子積層膜は、本発明の低屈折率膜を製造する過程で得られるものであり、当該微粒子積層膜にポリカチオン溶液及び珪素化合物溶液を交互に接触させることで本発明の低屈折率膜を製造することができる。
以下に、当該微粒子積層膜について詳述する。
以下にするためには、低屈折率膜のnCは1.203以上1.281以下であればよい。
また、波長550nmでのnS=1.54の透明な固体基材の表面反射率を1.0%以下にするためには、低屈折率膜のnCは1.123以上1.372以下であればよい。低屈折率膜が無い場合、nS=1.54の透明な固体基材の表面反射率は4.5%である。そのため、屈折率が1.123以上1.372以下の低屈折率膜を固体基材表面に形成すれば、その低屈折率膜は反射防止膜として機能する。
しかし、1.123であった微粒子積層膜の屈折率が珪素化合物の微粒積層膜中への入り込みにより1.241に増加すると、固体基材の表面反射率は1.0%から0.0%に減少し、反射防止機能が向上する。このことから、屈折率がnAR(上記式参照)より小さい微粒子積層膜中に珪素化合物を入り込ませた低屈折率膜は優れた反射防止膜として機能する。
本発明において用いる珪素化合物溶液は、一般式M2O・nSiO2(n=2〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含む。当該nは、0.5〜4.0が好ましく、2.0〜3.5が好ましい。
水溶性珪酸塩とは、単一の化合物ではなく、MがNa(ナトリウム)の場合、SiO2(無水珪酸)とNa2O(酸化ソーダ)がいろいろな比率で混合している塩である。分子式はNa2O・nSiO2で表され、このnはモル比と呼ばれ、Na2OとSiO2の混合比率を表している。
微粒子積層膜には微粒子と微粒子の間に空隙があり、前記空隙にポリカチオン溶液と珪素化合物溶液が入り込むことで、固体基材と微粒子、及び微粒子同士が珪素化合物を介して結合している。つまり、
反応式 M2O・nSiO2+2nH+ → 2M+ + nH2SiO3
nH2SiO3 → −(O−Si−O)−n + nH2O
により生成した珪酸(H2SiO3)の脱水により生成したシラノール基は微粒子表面の水酸基や極性基と水素結合、または脱水縮合することで共有結合し、珪素化合物と微粒子は結合する。
すなわち、珪素化合物溶液は、密着性及び強度を改善する機能を呈し、当該溶液に水溶性珪酸塩を用いるため、水の混入による溶液の変動を抑制でき、安定した密着性及び強度を得ることができる。また、微粒子積層膜の形成工程と密着性及び強度を改善する工程とを、一環ラインの設備で加工することができ、製造コストを低減することができる。
前記珪素化合物を希釈溶媒に溶解して溶液(珪素化合物溶液)を調製し、該溶液を前記各方法により微粒子積層膜に接触させることができる。珪素化合物の濃度調整のための希釈溶媒は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール、または、酢酸エチル、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の極性溶媒、または低級アルコールと極性溶媒の混合溶媒が好ましい。
本発明に係る微粒子積層膜は、交互積層法により得られるために膜厚均一性が高く、それゆえ、該微粒子積層膜に珪素化合物溶液を接触させてなる本発明の低屈折率膜は光学部材に好適に用いることができる。本発明の低屈折率膜は、例えば反射防止膜、反射膜、半透過半反射膜、可視光反射赤外線透過膜、赤外線反射可視光透過膜、青色反射膜、緑色反射膜、赤色反射膜、輝線カットフィルター膜、色調補正膜が二つ以上加わった構成の膜として機能させることができ、特に、反射防止膜として好適に機能し得る。
光学的機能発現に必要な屈折率の範囲は、低屈折率膜としては1.2〜1.5、高屈折率膜としては1.6〜2.4が一般的であるが、多くの場合、低屈折率膜の屈折率は低いほど良く、高屈折率膜の屈折率は高いほど良い。なお、光学機能発現に必要な膜厚は、前記式(膜厚d1を求める式)により求めることができる。屈折率の調整は、前記したように微粒子の選択により、行うことが出来る。
また、密着性を評価する方法にはテープ剥離試験が挙げられる。
上記のようにして固体基材表面に形成した低屈折率膜を加熱する加熱処理を行うことが好ましい。具体的には、微粒子積層膜にポリカチオン溶液中のポリカチオンと珪素化合物溶液中の水溶性珪酸塩とを吸着させる工程の後に加熱処理をすることが好ましい。珪素化合物と微粒子や基材との脱水縮合が促進し、低屈折率膜の強度と基材密着性の向上が図られる。
また、微粒子積層膜の形成のためには電解質ポリマーは静電的な結合材として必要であるが、微粒子積層膜の形成後では微粒子積層膜は微粒子間引力により保持されるために電解質ポリマーは存在してもよいし、存在しなくてもよい。
1.微粒子積層膜の形成
BET法で測定した平均一次粒子径が8nmの数珠状シリカ微粒子が分散したシリカ水分散液(日産化学工業(株)社製、商品名:スノーテックス(ST)OUP、シリカゾル)をpHは調整せずに濃度を1質量%に調整した負の電荷を有する微粒子分散液として用い、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(PDDA、アルドリッチ社製)を0.1質量%、pH10に調整した水溶液をポリカチオン溶液として用いた。
リチウムシリケート(Li2O・3.5SiO2 日産化学社製、LSS―35)に超純水を加え、10質量%に調整した珪素化合物溶液として用い、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(PDDA、アルドリッチ社製)を0.1質量%、pH10に調整した水溶液をポリカチオン溶液として用いた。
前記の微粒子積層薄膜が形成されたそれぞれの固定基材に、ポリカチオン溶液に1分間浸漬後にリンス用の超純水を1分間シャワーする工程(ウ)、珪素化合物溶液に1分間浸漬後にリンス用の超純水を1分間シャワーする工程(エ)をこの順に施した。工程(ウ)1回と工程(エ)1回を順に行うことを1サイクルとし、このサイクル数を珪素化合物処理回数とした。珪素化合物処理回数を3回行った後、25℃で24時間乾燥し、それぞれの固体基材表面に低屈折率膜を形成した。
シリコンウエハ上の低屈折率膜の屈折率と膜厚を自動エリプソメータ(ファイブラボ株式会社製、商品名:MARY−102、レーザー波長632.8nm)で評価した結果、低屈折率膜の屈折率は1.27、厚さは110nmであった。
前記で得た低屈折率膜が形成されたガラス基板のヘイズ値を、濁度計(日本電色工業社製)でJIS K 7361−1−1997に準拠して測定した結果、0.4%であった。ガラス基板のみのヘイズ値を同様に測定した結果、0.1%であった。低屈折率膜が形成された固体基材のヘイズ値から、固体基材のみのヘイズ値を差し引くことで低屈折率膜の濁度を求めた。その結果、低屈折率膜の濁度は0.3%であり、低屈折率膜の透明性が非常に高いことがわかった。
低屈折率膜が形成されたガラス基板の透過スペクトルを可視紫外分光光度計(日本分光株式会社製、商品名:V−570)で測定したところ、波長400〜800nmでの最大の透過率は95%であった。
また、低屈折率膜が形成されたガラス基板の反対面に黒い粘着テープ(ニチバン株式会社製、商品名:VT−196)を気泡が残らないように貼り付け、低屈折率膜が形成された片面の表面反射率のスペクトルを可視紫外分光光度計(日本分光株式会社製、商品名:V−570)で測定した。低屈折率膜が形成されたガラス基板の波長400〜800nmでの最小の表面反射率は0.2%であった。
ガラス基板の透過率は91%、表面反射率は4.5%であることから、優れた特性の反射防止膜が形成され、透過率も向上させることがわかった。
粘着テープとして粘着力40cN/25mm、幅25mmの粘着テープ(日立化成(株)製、商品名:ヒタレックスP−3010)を使用し、ロールラミネータ(ラミーコーポレーション社製、商品名:LMP−350EX)を用いて、ロール荷重0.3MPa、送り速度0.3m/min、温度20℃の条件で、粘着テープを低屈折率膜へ貼り付けた。
テープを密着させてから30分後に、テープの一方の端を基材面に直角に持ち上げ、瞬間的に引き剥がした。低屈折率膜を目視観察した結果、基材表面が見えず、低屈折率膜が可視光を散乱していないことから、低屈折率膜が基材に密着していることがわかった。シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも基材上に密着していた。
レンズクリーナー(日本綿棒社製)を染込ませた綿棒(日本綿棒社製)を低屈折率膜に対して90°に設置し、50gの荷重をかけて1000mm/minの速度で1往復させた。試験後の低屈折率膜を目視にて観察した結果、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート上の低屈折率膜はいずれも傷が発生していないことが確認できた。
低屈折率膜を形成したフレネルレンズの外観を目視にて観察した。観察の結果、ムラは発生しておらず、低屈折率膜がフレネルレンズの形状に良好に追従していることが追認できた。また、走査型電子顕微鏡で、低屈折率膜を形成したフレネルレンズの凹部分の断面を観察した。図5は、低屈折率膜を形成したフレネルレンズの断面であり、フレネルレンズの輪郭を実線で、低屈折率膜の輪郭を破線で示した。断面観察の結果、フレネルレンズ上の低屈折率膜は、フレネルレンズの凹形状に追従して、厚みが均一であることが確認できた。
リチウムシリケート(Li2O・4.5SiO2 日産化学社製、LSS−45)に純水を加え、10質量%に調整した珪素化合物溶液を用いて、珪素化合物処理を行った以外は、実施例1に準じて低屈折率膜を作製した。
実施例1と同様に密着性を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも基材に密着していた。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも50gで傷が発生していないことが確認できた。
実施例1と同様に低屈折率膜を形成したフレネルレンズを目視で観察した結果、ムラは発生しておらず、低屈折率膜がフレネルレンズの形状に良好に追従していることが認できた。
リチウムシリケート(Li2O・7.5SiO2 日産化学社製、LSS−75)に純水を加え、10質量%に調整した珪素化合物溶液を用いて、珪素化合物処理を行った以外は、実施例1に準じて低屈折率膜を作製した。
実施例1と同様に密着性を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも基材に密着していた。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも50gで傷が発生していないことが確認できた。
実施例1と同様に低屈折率膜を形成したフレネルレンズを目視で観察した結果、ムラは発生していなかった。
カリウムシリケート(K2O・3.9SiO2 日産化学社製、ST−K2)に純水を加え、5質量%に調整した珪素化合物溶液を用いて、珪素化合物処理を行った以外は、実施例1に準じて低屈折率膜を作製した。
実施例1と同様に密着性を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも基材に密着していた。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも50gで傷が発生していないことが確認できた。
実施例1と同様に低屈折率膜を形成したフレネルレンズを目視で観察した結果、ムラは発生していなかった。
珪酸ナトリウム溶液(Na2O・2.2SiO2 和光純薬工業製)に純水を加え、5質量%に調整した珪素化合物溶液を用いて、珪素化合物処理を行った以外は、実施例1に準じて低屈折率膜を作製した。
実施例1と同様に密着性を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも基材に密着していた。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも50gで傷が発生していないことが確認できた。
実施例1と同様に低屈折率膜を形成したフレネルレンズを目視で観察した結果、ムラは発生していなかった。
ポリエチレンイミン(和光純薬工業社製)を0.1質量%に調整し、pHを調整しないポリカチオン溶液を用いて微粒子積層膜の作製したこと以外は実施例1に準じて低屈折率膜を作製した。
実施例1と同様に密着性を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも基材に密着していた。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも50gで傷が発生していないことが確認できた。
実施例1と同様に低屈折率膜を形成したフレネルレンズを目視で観察した結果、ムラは発生していなかった。
ポリエチレンイミン(和光純薬工業社製)を0.1質量%に調整し、pHを調整しないポリカチオン溶液を用いて珪素化合物処理を行ったこと以外は実施例6に準じて低屈折率膜を作製した。
実施例1と同様に密着性を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも基材に密着していた。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも50gで傷が発生していないことが確認できた。
実施例1と同様に低屈折率膜を形成したフレネルレンズを目視で観察した結果、ムラは発生していなかった。
低屈折率膜を作製した後に、120℃で12時間加熱処理した以外は実施例1に準じて低屈折率膜を作製した。
実施例1と同様に密着性を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも基材に密着していた。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも100gで傷が発生していないことが確認できた。
低屈折率膜を作製した後に、120℃で12時間加熱処理した以外は実施例7に準じて低屈折率膜を作製した。
実施例1と同様に密着性を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも基材に密着していた。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも100gで傷が発生していないことが確認できた。
実施例1に準じて微粒子積層膜を作製し、珪素化合物処理を実施しなかった。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも20gで傷が発生した。
先ず、実施例1に準じて微粒子積層膜を作製した。
次いで、リチウムシリケート(Li2O・3.5SiO2 日産化学社製、LSS―35)に超純水を加え、10質量%に調整した珪素化合物溶液を調製した。
固体基材であるシリコンウエハ(SUMCO社製、6PW−A1、直径6インチ、625μm厚)、ガラス基材(松浪硝子社製、商品名:S1111、25mm×75mm×0.7mm厚、波長550nmでの屈折率は1.54)、低圧水銀ランプ(10mW)にて紫外線を2分照射したポリカーボネート基材(光社製、透明、1mm厚)、及び微細構造体であるフレネルレンズ(日本特殊光学樹脂(株)社製、CF20−0.1、100×100mm、PMMA、2mm厚)のそれぞれに、珪素化合物溶液に1分間浸漬後にリンス用の超純水を1分間シャワーする工程を3サイクル行い、低屈折率膜を得た。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも20gで傷が発生した。
先ず、実施例1に準じて微粒子積層膜を作製した。
次いで、テトラエトキシシラン(アルコキシシラン、和光純薬社製、オルトケイ酸テトラエチル)50gを3つ口丸底フラスコ300mlに入れ、MeOH(メタノール)75gを加え、25℃で攪拌し液を均一にした後に、H3PO41.3質量%水溶液を17.7g加え、25℃で24時間攪拌し、シラン濃度35質量%溶液を得た。前記珪素化合物溶液に1−ブタノール/イソプロピルアルコール混合溶媒(混合比率50/50、質量比)を加えて、シラン濃度を1質量%に調整した珪素化合物の溶液を得た。
シラン濃度、1質量%溶液1gに、1−ブタノール/イソプロピルアルコール混合溶媒(混合比率50/50、質量比)2gを加え、さらに低表面張力成分として、NovecHFE−7100(HFE系溶剤、住友スリーエム株式会社製)を7g加えて、シラン濃度、0.1質量%溶液に希釈した。
微粒子積層膜を形成した固定基材を前記珪素化合物溶液に浸漬させ、5mm/秒で引き上げ、低屈折率膜を得た。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも50gで傷が発生していないことが確認できた。
実施例1と同様に低屈折率膜を形成したフレネルレンズを目視で観察した結果、下部に三日月状のムラが発生し、フレネルレンズの形状に追従して低屈折率膜を得られなかった。走査型電子顕微鏡で、フレネルレンズのムラ発生部分の断面を観察した。図6は、低屈折率膜を形成したフレネルレンズの凹部部分の断面であり、フレネルレンズの輪郭を実線で、低屈折率膜の輪郭を破線で示した。断面観察の結果、フレネルレンズ上の低屈折率膜は、フレネルレンズの凹形状に追従していなかった。
珪素化合物溶液の濃度を0.01質量%溶液とした以外は比較例3に準じて、低屈折率膜を作製した。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも20gで傷が発生しなかったが、50gで傷が発生した。
実施例1と同様に低屈折率膜を形成したフレネルレンズを目視で観察した結果、ムラは発生していなかった。
珪素化合物溶液の引き上げ速度を0.5mm/秒とした以外は比較例3に準じて、低屈折率膜を作製した。
実施例1と同様に膜強度を評価したところ、シリコン基板上、ガラス基板上、ポリカーボネート基材上の低屈折率膜はいずれも20gで傷が発生しなかったが、50gで傷が発生した。
実施例1と同様に低屈折率膜を形成したフレネルレンズを目視で観察した結果、ムラは発生していなかった。
なお、密着性については、以下の評価基準に従い評価し、表1に示した。
○;シリコン基板、ガラス基板、ポリカーボネート基材に対する低屈折率膜の密着性良好
×;シリコン基板、ガラス基板、ポリカーボネート基材に対する低屈折率膜の密着性不良、剥離有り
また、膜強度については、以下の評価基準に従い評価し、表1に示した。
◎:100gの荷重で試験して傷が発生しない
○:50gの荷重で試験して傷が発生しない
△:20gの荷重で試験して傷が発生しない
×:20gの荷重で試験して傷が発生する
さらに、形状追従性については、以下の評価基準に従い評価し、表1に示した。
○;フレネルレンズへの追従性良好
×;フレネルレンズへの追従性不良、形状変化
12 ポリカチオン(電解質ポリマー)
14 微粒子
16 微粒子積層薄膜
18 空隙
20 珪素化合物溶液の生成物
Claims (19)
- 微細構造を表面に有する固体基材の表面に電解質ポリマー及び微粒子を交互に吸着させて形成した微粒子積層膜に、ポリカチオン溶液及び珪素化合物溶液を交互に接触させ、前記固体基材と前記微粒子、及び前記微粒子同士を結合させてなる低屈折率膜であって、
前記珪素化合物溶液が、一般式M2O・nSiO2(n=0.5〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含むことを特徴とする低屈折率膜。 - 前記固体基材が、光ピックアップ用レンズ、小型カメラ用レンズ、プロジェクタ用レンズ、非球面レンズ、レンチキュラーレンズ、フレネルレンズ、プリズム、マイクロレンズアレイ、導光性微細構造、光拡散性微細構造及びホログラムからなる群から選択されるいずれかを得るための微細構造を表面に有する請求項1に記載の低屈折率膜。
- 前記微粒子積層膜中の微粒子が、多孔質シリカ微粒子、中空シリカ微粒子及び一次粒子がつながった形状のシリカ微粒子のうちの1種以上を含む請求項1又は2に記載の低屈折率膜。
- 前記微粒子積層膜中の微粒子の平均一次粒子径が1nm以上100nm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の低屈折率膜。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の低屈折率膜を含む反射防止膜。
- 微細構造を表面に有する固体基材の表面に形成される低屈折率膜の製造方法であって、
(i)固体基材の表面にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(ii)前記(i)の後の固体基材の表面に負の電荷を有する微粒子の分散液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(iii)前記(i)と前記(ii)とを交互に繰り返し微粒子積層膜を形成する工程、
(iv)前記微粒子積層膜にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(v)前記(iv)の後の微粒子積層膜に、一般式M2O・nSiO2(n=2〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含む珪素化合物溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、及び
(vi)前記(iv)と前記(v)とを交互に繰り返し、微粒子積層膜にポリカチオン溶液中のポリカチオンと珪素化合物溶液中の水溶性珪酸塩とを吸着させる工程、
を含むことを特徴とする低屈折率膜の製造方法。 - 微細構造を表面に有する固体基材の表面に形成される低屈折率膜の製造方法であって、
(i)固体基材の表面にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(ii)前記(i)の後の固体基材の表面にポリアニオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(iii)前記(ii)の後の固体基材の表面に正の電荷を有する微粒子の分散液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(iv)前記(ii)と前記(iii)とを交互に繰り返し微粒子積層膜を形成する工程、
(v)前記微粒子積層膜にポリアニオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(vi)前記(v)の後の微粒子積層膜にポリカチオン溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、
(vii)前記(vi)の後の微粒子積層膜に、一般式M2O・nSiO2(n=2〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含む珪素化合物溶液を接触させる工程、次いでリンスする工程、及び
(viii)前記(vi)と前記(vii)とを交互に繰り返し、微粒子積層膜にポリカチオン溶液中のポリカチオンと珪素化合物溶液中の水溶性珪酸塩とを吸着させる工程、
を含むことを特徴とする低屈折率膜の製造方法。 - 前記微粒子積層膜にポリカチオン溶液中のポリカチオンと珪素化合物溶液中の水溶性珪酸塩とを吸着させる工程の後に、加熱処理をすることを特徴とする請求項6又は7に記載の低屈折率膜の製造方法。
- 前記固体基材が、光ピックアップ用レンズ、小型カメラ用レンズ、プロジェクタ用レンズ、非球面レンズ、レンチキュラーレンズ、フレネルレンズ、プリズム、マイクロレンズアレイ、導光性微細構造、光拡散性微細構造及びホログラムからなる群から選択されるいずれかを得るための微細構造を表面に有する請求項6〜8のいずれか1項に記載の低屈折率膜の製造方法。
- 前記固体基材が、熱膨張係数50〜350(ppm/K)のプラスチック基材である、請求項6〜9のいずれか1項に記載の低屈折率膜の製造方法。
- 前記微粒子分散液の微粒子が、多孔質シリカ微粒子、中空シリカ微粒子及び一次粒子がつながった形状のシリカ微粒子のうちの1種以上を含む微粒子である請求項6〜10のいずれか1項に記載の低屈折率膜の製造方法。
- 前記微粒子分散液の微粒子の平均一次粒子径が、1nm以上100nm以下である請求項6〜11のいずれか1項に記載の低屈折率膜の製造方法。
- 請求項6〜12のいずれか1項に記載の低屈折率膜の製造方法を含むことを特徴とする反射防止膜の製造方法。
- 電解質ポリマー溶液、微粒子分散液、ポリカチオン溶液及び珪素化合物溶液からなる低屈折率膜用コーティング液セットであって、
前記電解質ポリマー溶液中の電解質ポリマーの有する電荷と、前記微粒子分散液中の微粒子が有する電荷とが反対符号であり、
前記珪素化合物溶液が、一般式M2O・nSiO2(n=2〜8、MはLi,Na,又はKのアルカリ金属を示す)で示される水溶性珪酸塩を含むことを特徴とする低屈折率膜用コーティング液セット。 - 前記微粒子分散液中の微粒子が、多孔質シリカ微粒子、中空シリカ微粒子及び一次粒子がつながった形状のシリカ微粒子のうちの1種以上を含む請求項14に記載の低屈折率膜用コーティング液セット。
- 前記微粒子分散液の微粒子の平均一次粒子径が、1nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項14又は15に記載の低屈折率膜用コーティング液セット。
- 前記微粒子分散液の微粒子の濃度が、0.005質量%以上15質量%以下である請求項14〜16のいずれか1項に記載の低屈折率膜用コーティング液セット。
- 前記電解質ポリマー溶液又は前記ポリカチオン溶液中のイオン性基が、1級、2級又は3級アミノ基、該アミノ基の塩、第4級アンモニウム型基からなる群から選ばれる1種以上である請求項14〜17のいずれか1項に記載の低屈折率膜用コーティング液セット。
- 前記電解質ポリマー溶液中の電解質ポリマーの濃度又は前記ポリカチオン溶液中のポリカチオンの濃度が、0.0003質量%以上3質量%以下である請求項14〜18のいずれか1項に記載の低屈折率膜用コーティング液セット。
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