JP2015074776A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】
プラスチック材、あるいは金属部材に対して、高い接着性を有し、高温試験をはじめとする耐久性試験にて、高い保持力を呈し、その熱時の流動を伴う変形、劣化、着色が極めて少なく抑えられる硬化物を形成でき、且つ相溶性が良好な硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
硬化性樹脂組成物であって、下記(A)成分〜(C)成分:
(A)脂環式構造を有する分子量300〜1000の多官能(メタ)アクリレート、
(B)融点が80℃〜160℃で且つ脂環式構造を有する粘着付与剤、及び
(C)(メタ)アクリレート基を含有せず、ガラス転移温度が0℃以下で且つ重量平均分子量500〜10000のブタジエン系重合体
を含有し、B型粘度計を用いて、25℃の条件で測定した粘度が500mPa・s〜500000mPa・sであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【選択図】 なし
プラスチック材、あるいは金属部材に対して、高い接着性を有し、高温試験をはじめとする耐久性試験にて、高い保持力を呈し、その熱時の流動を伴う変形、劣化、着色が極めて少なく抑えられる硬化物を形成でき、且つ相溶性が良好な硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
硬化性樹脂組成物であって、下記(A)成分〜(C)成分:
(A)脂環式構造を有する分子量300〜1000の多官能(メタ)アクリレート、
(B)融点が80℃〜160℃で且つ脂環式構造を有する粘着付与剤、及び
(C)(メタ)アクリレート基を含有せず、ガラス転移温度が0℃以下で且つ重量平均分子量500〜10000のブタジエン系重合体
を含有し、B型粘度計を用いて、25℃の条件で測定した粘度が500mPa・s〜500000mPa・sであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、良好な相溶性を確保できる特定の多官能(メタ)アクリレートと特定の粘着付与剤と特定のブタジエン系重合体を含んでなる硬化性樹脂組成物、及びその硬化物が、金属又はプラスチック部材に対して接着性を有しながらも、高温条件下にて、高い保持力と寸法安定性、透明性を呈し、熱及び/又はUVや可視光などの活性エネルギー線照射により硬化する硬化性樹脂組成物に関する。
Blue-Rayをはじめとする記録材料の記録・再生に用いられる機材分野をはじめ、他の精密光学分野において、機器の小型化や屋外での使用にともない、各部材は、種々の環境下で使用できるように耐熱性・耐衝撃性が大きく求められている。
光学部品を接合・固定するために、これらの部品に対し、高接着性且つ高耐久性を有し、硬化後の樹脂部の熱時の変形や剥がれ、着色が少ない接着剤が求められている。さらに、作業性の観点から、可視光、紫外光など活性エネルギー線の照射及び/又は熱により、より迅速に硬化する接着剤であることが要求される。
特許文献1には、液晶ポリマー、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリカーボネートなどの被着体に対する接着剤として使用することができる硬化性組成物が開示されている。近年、アクリル系の接着剤では、熱時に樹脂の熱応力や外部応力に関する樹脂変形に伴う部材の動きが問題となっている。特に、高温の熱が加えられた際に劣化や液状化が生じるために、接着剤が変形し部材の動きを許容していた。
特許文献2には、偏光子と、接着剤層と、硬化樹脂層とを含む偏光板が記載されている。特許文献2には、多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーの少なくとも一方および光硬化性プレポリマーを含む無溶剤型光硬化性組成物から形成された硬化樹脂層は、ハードコート(高硬度)層として用いられることが記載されている。しかし、特許文献2に記載された無溶剤型光硬化性組成物は、接着剤として使用した場合、硬化収縮により、カール(反り)や剥がれが生じることがあり改善の余地があった。
本発明の課題は、プラスチック材、あるいは金属部材に対して、高い接着性を有し、高温試験をはじめとする耐久性試験にて、高い保持力を呈し、その熱時の流動を伴う変形、劣化、着色が極めて少なく抑えられる硬化物を形成でき、且つ透明性が良好な硬化性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、下記(A)成分〜(C)成分を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物が上記の目的を達成し得ることを見いだし、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明は、硬化性樹脂組成物であって、下記(A)成分〜(C)成分:
(A)脂環式構造を有する分子量300〜1000の多官能(メタ)アクリレート、
(B)融点が80℃〜160℃で且つ脂環式構造を有する粘着付与剤、及び
(C)(メタ)アクリレート基を含有せず、ガラス転移温度が0℃以下で且つ重量平均分子量500〜10000のブタジエン系重合体
を含有し、B型粘度計を用いて、25℃の条件で測定した粘度が500mPa・s〜500000mPa・sであることを特徴とする硬化性樹脂組成物に関する。
すなわち、本発明は、硬化性樹脂組成物であって、下記(A)成分〜(C)成分:
(A)脂環式構造を有する分子量300〜1000の多官能(メタ)アクリレート、
(B)融点が80℃〜160℃で且つ脂環式構造を有する粘着付与剤、及び
(C)(メタ)アクリレート基を含有せず、ガラス転移温度が0℃以下で且つ重量平均分子量500〜10000のブタジエン系重合体
を含有し、B型粘度計を用いて、25℃の条件で測定した粘度が500mPa・s〜500000mPa・sであることを特徴とする硬化性樹脂組成物に関する。
好ましくは、(A)、(B)、(C)成分の合計100質量部に対して、(A)成分が10〜30質量部、(B)成分が25〜80質量部、(C)成分が10〜45質量部である、上記に記載の硬化性樹脂組成物に関する。
好ましくは、更に(D)光重合開始剤を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物に関する。
好ましくは、上記(A)、(B)、(C)成分の合計100質量部に対して、(D)成分が0.05〜20質量部である硬化性樹脂組成物に関する。
好ましくは、上記(A)、(B)、(C)成分の合計100質量部に対して、単官能(メタ)アクリレートが5質量部以下である硬化性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、上記の硬化性樹脂組成物を用いた硬化物(好ましくは接着剤)、接着構造体、光学部品に関する。
本発明によれば、プラスチック部材、あるいは金属部材に対して、高い接着性を有し、高温下においても、高い保持力を呈し、その熱による流動を伴う変形、および熱と荷重に対する変形性が極めて少なく抑えられ、これにより部品の動きを抑えることができ、且つ、透明性が良好な硬化性樹脂組成物が得られる。
好ましくは紫外光を照射した場合、短時間で硬化し、透明性の高い硬化物を得ることが可能である活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が提供される。
本発明者は、(A)特定の多官能(メタ)アクリレートと(B)特定の粘着付与剤と(C)特定のブタジエン系重合体を配合することにより良好な相溶性で、透明性が高く、さらには高耐熱性の硬化物が得られることを見出すことができた。各成分について以下に説明する。
本発明において、(A)成分は、脂環式構造を有する分子量300〜1000の多官能(メタ)アクリレート化合物である。(A)成分は、一種類で使用してもよいし、又は二種類以上を組み合わせて使用してもよい。脂環式構造を有する多官能(メタ)アクリレートを用いることにより、比較的低架橋密度であっても高温下での流動を伴う変形を抑制させる硬化物を得ることができる。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートは、アクリレート及びメタクリレートのいずれの場合をも含み、(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基及びメタクリロイル基のいずれの場合をも含む。
脂環式構造を有する多官能(メタ)アクリレートとして、好ましくはトリシクロデカニル基(ジシクロペンタニル基)、イソボルニル基、アダマンチル基等を有する多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
好ましくはシクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジオールジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートを用いることができるが、これらに制限されるものではない。上記の硬化物の高温時における流動を伴う変形を抑制するという点から、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレートを用いることが、特に好ましい。
本発明において、(A)成分は、(A)成分〜(C)成分の合計100質量部に対して、10〜30質量部が好ましく、11〜25質量部がより好ましく、特に好ましくは12〜20質量部である。10質量部より少ないと樹脂組成物の硬化物の硬度が不充分で高温下において液状化し易くなり、30質量部より多くなると硬化収縮が大きくなる傾向がある。
なお、樹脂組成物の粘度を調整する目的等でその他の多官能モノマーや単官能(メタ)アクリレート化合物等の単官能モノマーを適宜配合することもできる。
例えば、単官能(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロイルモルホリン、シクロへキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環族アルキル(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族アルキル(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のテルペン類とのエステル等が挙げられる。これらの単官能(メタ)アクリレートは2種以上混合して使用してもよい。
硬化物の耐熱性を維持できる点で、単官能(メタ)アクリレートは(A)成分〜(C)成分の合計100質量部に対して、5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましく、1質量部以下が特に好ましく、最も好ましくは0質量部である。
硬化物の耐熱性を維持できる点で、単官能(メタ)アクリレートは(A)成分〜(C)成分の合計100質量部に対して、5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましく、1質量部以下が特に好ましく、最も好ましくは0質量部である。
本発明において、(B)成分である融点が80℃〜160℃で且つ脂環式構造を有する粘着付与剤は、(A)成分との相溶性が良好であり、(A)成分との相乗効果で、比較的低架橋密度でありながら、高温での流動を伴う変形が抑制され、しかも被着体との高温接着性に優れた硬化物を与えることができる。例えば、水素化ロジン系樹脂、水素化テルペン系樹脂、水素化ジシクロペンタジエン樹脂などの脂環族石油系樹脂などが挙げられる。粘着付与剤の融点は、好ましくは、90〜140℃である。耐熱性の観点から、脂環式構造を有する水素化ロジン系樹脂(特にロジンエステル系樹脂)、水素化テルペン系樹脂が好ましく、他の(A)成分、(C)成分との相溶性の観点も考慮すると、水素化ロジンエステル系樹脂などの有機酸エステル化合物が特に好ましい。
中でも、融点が80℃〜160℃で且つ脂環式構造を有する、有機酸と多価アルコールのエステル化物が好ましく、(メタ)アクリレート基を含有しない非反応成分であることがより好ましい。例えば、ロジン酸(アビエチン酸、パラストリン酸、イソピマール酸等)の有機酸と多価アルコールのエステル化物が挙げられ、好ましくはロジン酸エステル等が挙げられる。具体例としては、パインクリスタルKE−100、パインクリスタルKE−311、パインクリスタルKE−359(いずれも荒川化学工業株式会社製)が挙げられる。ロジン酸エステルは、耐光劣化や着色、不純物による気泡の発生を抑える観点から、蒸留、再結晶、抽出等の操作により精製処理された不均化または水素化されたロジン類を原料に用いることがさらに好ましい。
本発明において、(B)成分は、一種類で使用してもよいし、又は二種類以上を組み合わせて使用してもよい。
中でも、融点が80℃〜160℃で且つ脂環式構造を有する、有機酸と多価アルコールのエステル化物が好ましく、(メタ)アクリレート基を含有しない非反応成分であることがより好ましい。例えば、ロジン酸(アビエチン酸、パラストリン酸、イソピマール酸等)の有機酸と多価アルコールのエステル化物が挙げられ、好ましくはロジン酸エステル等が挙げられる。具体例としては、パインクリスタルKE−100、パインクリスタルKE−311、パインクリスタルKE−359(いずれも荒川化学工業株式会社製)が挙げられる。ロジン酸エステルは、耐光劣化や着色、不純物による気泡の発生を抑える観点から、蒸留、再結晶、抽出等の操作により精製処理された不均化または水素化されたロジン類を原料に用いることがさらに好ましい。
本発明において、(B)成分は、一種類で使用してもよいし、又は二種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明において、(B)成分は、(A)成分〜(C)成分の合計100質量部に対して、25〜80質量部が好ましく、45〜70質量部であるのがより好ましい。
本発明において、(C)成分である、(メタ)アクリレート基を含有せず、ガラス転移温度が0℃以下で且つ分子量500〜10000のブタジエン系重合体は、透明性の高い硬化物を与えるための(A)、(B)成分との相溶化向上の役割を果たすとともに、硬化物の靭性を向上させ、広い温度範囲での被着体との優れた接着性を発現させている。また、他の(A)、(B)成分との良好な相溶性により、組成物の粘度を低減でき樹脂組成物の取り扱い性、実際の塗布時の作業性を向上させることができる化合物である。
成分(C)は、(メタ)アクリレート基を含有しないことで、硬化時の相分離を起こさず、透明なで高温時においても流動を伴う変形をも抑制することができる。
上記(C)成分の重量平均分子量は、通常500〜10,000であり、800〜5,000が好ましく、1,000〜3,000がより好ましい。このような分子量であれば、樹脂組成物の粘度を低く制御でき塗布性が良好であり、硬化後の硬化性樹脂組成物の硬化物の硬化収縮が大きくならない。
(C)成分としては、1,2―ポリブタジエンまたは1,4−ポリブタジエンの重合体が挙げられる。好ましくは液状である。ポリブタジエンの不飽和結合の一部をエポキシ化するなど変性しても良い。例えば、エポキシ変性ポリブタジエン、マレイン酸変性ポリブタジエン、水酸基(OH基)末端ポリブタジエン等が挙げられる。樹脂組成物の相溶性の点からは無変性が好ましい。また、ブタジエンを主として含む共重合体も用いることができる。例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合体、スチレン−ブタジエン(SB)ブロック共重合体、マルチアーム(SB)x型ブロック共重合体、ポリブタジエンブロック共重合体、およびこれらの混合物からなる群から選択できる。
本発明において、(C)成分は、(A)成分〜(C)成分の合計100質量部に対して、(C)成分は、10〜45質量部が好ましく、15〜40質量部がより好ましく、23〜35質量部であるのが特に好ましい。
本発明において、上記(A)成分〜(C)成分を含有する硬化性樹脂組成物は、B型粘度計を用いて、25℃の条件で測定した粘度が500mPa・s〜500000mPa・sの範囲であり、常温で液状である。好ましくは1000mPa・s〜400000mPa・sの範囲であり、より好ましくは5000mPa・s〜300000mPa・sの範囲であり、さらに好ましくは10000mPa・s〜200000mPa・sの範囲であり、特に好ましくは15000mPa・s〜100000mPa・sの範囲である。これらの数値範囲に制御することで、取り扱い性、塗布時の作業性を向上させることができる。
本発明において、更に(D)光重合開始剤を含有することが好ましい。(D)成分の光重合開始剤は、紫外線重合開始剤や可視光重合開始剤等が挙げられるが、どちらも制限無く用いられる。紫外線重合開始剤としては、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、及びアセトフェノン系等が挙げられ、可視光重合開始剤にはアシルホスフィンオキサイド系、チオキサントン系、メタロセン系、及びキノン系等が挙げられる。
光重合開始剤として具体的には、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン}、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン等のアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類;オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]エチルエステル、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]エチルエステル、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等が挙げられる。中でも、アセトフェノン類、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]エチルエステル、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]エチルエステルが好適である。市販品としてはIrg754:オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]エチルエステルとオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]エチルエステルとの混合物、(商品名「イルガキュア754」、BASF社製)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(IRGACURE184、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)などが挙げられる。
本発明において、(D)成分は、(A)成分〜(C)成分の合計100質量部に対して、0.05〜20質量部が好ましく、0.5〜5質量部であるのがより好ましい。
0.05質量部より少ないと樹脂組成物の硬化が不充分となり、また20質量部より多いと臭気発生や硬化物の着色が生じることがある。
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、無機フィラー、酸化防止剤、重合禁止剤、可塑剤、有機フィラー、アクリルゴム、ウレタンゴムなどの各種エラストマー、溶剤、増量材、補強材、増粘剤、染料、顔料、難燃剤、チキソトロピー付与剤及び界面活性剤、並びに熱重合開始剤等の添加剤を使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、高硬度、樹脂剛性及び低硬化収縮性をさらに付与することを目的に、(E)成分として、無機フィラーをさらに含有することができる。
無機フィラーとしては、石英、石英ガラス、溶融シリカ、球状シリカ等のシリカ粉等や、球状アルミナ、破砕アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン等の酸化物類、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の窒化物類、炭化ケイ素等の炭化物類、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物類、銅、銀、鉄、アルミニウム、ニッケル、チタン等の金属類や合金類、ダイヤモンド、カーボン等の炭素系充填材、複合酸化物からなるガラスフィラーなどが挙げられる。これら無機フィラーは、1種または2種以上を使用することができる。無機フィラーについては、容易に入手可能であり、市販品としては、ガラスフィラー(日本フリット社製「CF0023−05C」)、アモルファスシリカ(日本触媒社製「シーホスターKE−P250」)、フュームドシリカ(チキソ付与剤)(キャボット・スペシャリティーケミカルズ社製「TG308F」)、球状シリカ(日本フリット社製「CF0018−WB15C」)が挙げられる。
本発明において、(A)成分〜(D)成分の合計100質量部に対して、(E)成分は、70〜300質量部が好ましく、100〜250質量部がより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、組成物の安定性を目的として、(F)成分として、酸化防止剤をさらに含有することができる。
酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤、ハイドロキノン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤及びその他の酸化防止剤が挙げられ、好ましくはフェノール系酸化防止剤であり、適宜、他の酸化防止剤を併用することができる。
フェノール系酸化防止剤としては、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、カテコール、ピクリン酸、ターシャリーブチルカテコール、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール、及び4,4’−チオビス[エチレン(オキシ)(カルボニル)(エチレン)]ビス[2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェノール]が挙げられる。
ハイドロキノン系酸化防止剤としては、β―ナフトキノン、2−メトキシー1,4−ナフトキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノターシャリーブチルハイドロキノン、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、及び2,5−ジターシャリーブチル−p−ベンゾキノンが挙げられる。
ハイドロキノン系酸化防止剤としては、β―ナフトキノン、2−メトキシー1,4−ナフトキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノターシャリーブチルハイドロキノン、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、及び2,5−ジターシャリーブチル−p−ベンゾキノンが挙げられる。
その他の酸化防止剤として、クエン酸、フェノチアジン、及び2−ブチル−4−ヒドロキシアニソール等が例示できる。
酸化防止剤の分子量は特に制限されないが、好ましくは500以上、より好ましくは1000以上である。上限値は、市販されているもので2000である。分子量が高いものを用いると、耐熱性が向上する傾向がある。
酸化防止剤は市販品として、IRGANOX1010、及びIRGANOX1035FF(いずれもチバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)、アデカスタブAO−10〜AO−80、アンテージW−300、W−400、W−500などが挙げられる。
本発明において、(A)成分〜(D)成分の合計100質量部に対して、(F)成分は、0.01〜5質量部が好ましく、0.1〜2質量部がより好ましい。
本発明の硬化性組成物は、(G)成分として、重合禁止剤をさらに含有することができる。重合禁止剤としては、フェノール系重合禁止剤及びフェノチアジン系重合禁止剤が挙げられる。
フェノール系重合禁止剤としては、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)(BHT)、カテコール、ピクリン酸、ターシャリーブチルカテコール、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール、及び4,4’−チオビス[エチレン(オキシ)(カルボニル)(エチレン)]ビス[2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェノール]が挙げられる。
フェノチアジン系重合禁止剤としては、フェノチアジン、ビス(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン、及びビス(α、α−ジメチルベンジル)フェノチアジンが挙げられる。
なお、BHT等のフェノール系重合禁止剤は、酸化防止剤としても使用することができる。
本発明において、(A)成分〜(D)成分の合計100質量部に対して、(G)成分は、0.01〜3質量部が好ましく、0.05〜1質量部がより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、接着性、接着耐久性を一層向上させるとともに硬化体の耐熱性を向上させることを目的として、(H)その他の可塑剤を含むことができる。可塑剤としては、従来より公知の可塑剤、例えば、揮発しにくい高分子量の可塑剤を用いることができる。中でも、粘度が高いものが好ましい。粘度が高い可塑剤を配合した樹脂組成物の硬化物は高温下において液状化し難い傾向がある。
本発明の硬化性組成物において、(H)成分は、(A)成分〜(D)成分の合計100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化収縮率をさらに下げることを目的として、(I)有機フィラーを含むことができる。有機フィラーとして、アクリル系フィラー、スチレン系フィラー、アクリル/スチレン共重合系フィラー、フッ素系樹脂フィラー、ポリエチレン系フィラー及びポリプロピレン系フィラーが挙げられ、市販品として「PPW−5」(ポリプロピレンフィラー、セイシン企業社製)、及び「プロピルマット31」(ポリプロピレンフィラー、MICROPOWDERS,INC.社製)が挙げられる。それぞれ単独で使用しても、又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。好ましい有機フィラーは、膨潤の少ないポリプロピレンフィラーである。
本発明の硬化性樹脂組成物において、(I)成分は、(A)成分〜(D)成分の合計100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ガラス面への密着性を一層向上させることを目的に、シランカップリング剤をさらに含有することができる。
シランカップリング剤としては、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン及びγ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、好ましくはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランである。これらのシランカップリング剤は、単独でも2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物において、シランカップリング剤の含有量は、(A)成分〜(D)成分の合計100質量部に対して、0〜10質量部が好ましい。但し、シランカップリング剤は、硬化性樹脂組成物の硬化後における耐熱試験時にアウトガス成分として出易いため、シランカップリング剤を含まない硬化性樹脂組成物、すなわち、(A)成分〜(D)成分の合計100質量部に対して、シランカップリング剤の含有量が0質量部であるものが望ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、その他の充填剤を含むことができる。例えば、熱硬化触媒、紫外線吸収剤、連鎖移動安定剤、光安定剤、レベリング剤、減粘剤、脱泡剤、着色剤等を含んでもよい。
上記熱硬化触媒としては、具体的には、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、クメンヒドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらの熱硬化触媒は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。単量体成分に対する硬化触媒の添加量等は、特に限定されるものではない。
連鎖移動安定剤は、硬化物の硬度調整、基材に対する密着性アップ、耐ヒートショック性アップのために好ましく用いられる。連鎖移動剤としては、具体的には、β−メルカプトプロピオン酸、メチル−3−メルカプトプロピオネート、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート、メトキシブチル−3−メルカプトプロピオネート、ステアリル−3−メルカプトプロピオネート、3,3'−チオジプロピオン酸、3,3’−チオジプロピオン酸ジメチル、ジチオジプロピオン酸、ラウリルチオプロピオン酸、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン等のモノチオール類;トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジチオグリコール酸ジアンモニウム等の多官能チオール類などが挙げられ、好ましくは多官能チオール類である。これらは1種又は2種以上混合して用いることができる。
その他、安定剤として以下に挙げる。
光安定剤は、耐光性向上のみならず、耐熱性アップにも有効である。光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく用いられる。具体的には、例えば、BASF社のTINUVIN123,144,152,292,5100,765、三共(株)のSANOL LS−770,765,292,2626などが挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、市販のものを用いてもよい。例えば、ベンゾトリアゾール類、ベンゾエート類、シアノアクリレート類、ベンゾフェノン類、フェニルサリチレート、p−t−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート等のサリチル酸エステル類;TINUVIN 770,123,144,622(以上、Ciba Geigy社製品名)、SANOL LS−770,765,292,2626(以上、三共(株)製品名)、アデカスタブ LA−52,57,62(以上、旭電化(株)製品名)等のヒンダードアミン類が使用可能である。
以上のようなその他の充填剤は、樹脂組成物、その硬化物の物性に応じて適宜選択されるが、通常、(A)成分〜(D)成分の合計100質量部に対して、0〜40質量部とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜20質量部、特に好ましくは0.3〜10質量部である。特に連鎖移動安定剤を0.5〜10質量部の範囲で使用することで硬化物の伸び率の調整ができる。
本発明の樹脂組成物の塗布、塗工方法としては、従来の塗工液で採用される、刷毛塗り、ローラー塗工、バーコーター、アプリケーター、エアナイフコーター、カーテンコーター等の塗工方法の他、ディスペンサーのように、一定量ずつ滴下、吐き出しできる装置を用いて塗工することができる。圧送式ディスペンサー等のように微量で高精度に調節して吐き出すことができる装置を用いた場合、幅0.5〜3.0mm程度の限定的領域に塗布することができる。粘度が低いと糸引きやにじみを低減できる効果がある。
本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物は、好ましくは光重合開始剤を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させることにより得られる。硬化させる方法は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に、活性エネルギー線を照射する工程を含む。なお、ここでいう硬化とは、流動性のない状態にすることを意味する。
活性エネルギー線としては、電子線、放射線、紫外線などを用いることができ、好ましくは波長150〜450nmの紫外線である。このような波長を発する光源としては、例えば、太陽光線、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド灯、ガリウム灯、キセノン灯、フラッシュ型キセノン灯、カーボンアーク灯、LED光源等が挙げられる。照射積算光量は、好ましくは0.1〜10J/cm2、より好ましくは0.2〜5J/cm2、更に好ましくは0.3〜3J/cm2の範囲内である。
光照射による硬化と共に加熱による硬化との併用も可能である。この場合、上述した光源と共に、赤外線、遠赤外線、熱風、高周波加熱等を用いればよい。加熱温度は、熱硬化触媒の分解温度や使用する基材の種類等に応じて適宜調節すればよく、特に限定されるものではないが、好ましくは50〜150℃、より好ましくは50〜100℃、更に好ましくは60〜90℃の範囲内である。加熱時間は、熱硬化触媒の分解温度や塗布厚み等に応じて適宜調節すればよく、特に限定されるものではないが、好ましくは1分間〜12時間、より好ましくは10分間〜6時間、更に好ましくは10分間〜3時間の範囲内である。
さらに、光照射による硬化と共に電子線照射による硬化を併用して得てもよい。この場合、加速電圧は、好ましくは0〜500kV、より好ましくは20〜300kV、更に好ましくは30〜200kVの範囲内である電子線を用いればよい。また、照射量は、好ましくは2〜500kGy、より好ましくは3〜300kGy、更に好ましくは4〜200kGyの範囲内である。
本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物は、0.5mm厚みにおける400nmの光線透過率が90%以上、さらに好ましくは91%以上、最も好ましくは92%以上であることが好適である。光線透過率を90%以上に設定することで、表示装置の部材間の接着剤や充填剤に用いられた際、画像形成の低下を防止でき、高画質化が可能となる。なお、400nmにおける光線透過率は、分光光度計を用いて測定した値を採用する。
本発明で得られる硬化物は、硬化収縮率が4%以下、好ましくは3%以下とすることができる。硬化収縮率を4%以下に設定することで、反りや剥がれを防止できる。なお、硬化収縮率は、後述の実施例に記載する比重測定により得た値を採用する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、好ましくは接着性組成物であり、接着剤、特に光学部品接着用の接着剤として有用である。
本発明の硬化性樹脂組成物を用いて形成される硬化物として、好ましい形態である接着剤を用い貼り合わせる部材として、ガラス、金属、あるいは金属鍍金された部材あるいはプラスチック等からなる小部品が挙げられる。小部品を構成する金属として、Mg、Zn、Ni、及びAlなどが挙げられ、プラスチックとして、液晶ポリマー(LCP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、あるいは上記プラスチック材にガラス繊維や炭素繊維を混錬した複合プラスチック材料等が挙げられる。プラスチック材料は市販品として入手可能であり、PPSとしては、出光社製「出光PPS」、及び東レ社製「トレリナ」が挙げられ、液晶ポリマーとしては、東レ社製「シベラス」、ポリプラスチック社製「ベクトラ」が挙げられ、ポリアリレートとしてはユニチカ社製「Uポリマー」が挙げられ、シクロオレフィンポリマーとしては、日本ゼオン社製「ゼオネクス」、三井化学社製「アペル」、及びJSR社製「アートン」が挙げられ、ポリカーボネートとしては帝人社製「パンライト」等が挙げられるが、これらに限らない。本発明の硬化性樹脂組成物を用いた接着構造体は屋外に設置され高温状態においても一定の接着状態を保持することができる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物を用いて形成される硬化物(好ましくは接着剤)を用いて貼り合わせる光学部品として、記録材料の記録・再生に用いられる機器分野において用いられる機器の部材、例えば、タッチパネル等の表示装置用部材、フォトディテクター(PD)、レーザーダイオード(LD)、レンズ、プリズムなどの光学部品やレンズ等の光学部品が乗っている光学モジュールが挙げられる。また光学ピックアップ部品は、部品に応じて求められる固定精度の要求が異なり、具体的には、タッチパネル等の表示装置、フォトディテクター(PD)、レーザーダイオード(LD)、集光レンズ(NAL)などの高精度要求が高い部品、ハーフミラー(ビームスプリッター)(HM(PBS))、スキューなどの高精度要求がやや高い部品、反射ミラー(RM)などの高精度要求が中程度の部品、対物レンズ(OBL)、コリメーターレンズなどの高精度要求がやや低い部品が挙げられる。
その他の用途として、ソーラーパネル(太陽電池パネル、太陽電池モジュール)の部品等も挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)、(B)、(C)成分の特定の組み合わせにより相溶性が良好で、(D)光重合開始剤を含む場合は活性エネルギー線を照射することにより、短時間で硬化しその硬化物は透明性が高く劣化が生じにくい。その理由は定かではないが、上記(A)、(B)、(C)成分が硬化に際しても相分離することなく、(A)の架橋構造のネットワーク構造中に、(B)と(C)も取り込まれた、セミ相互侵入ネットワーク(セミIPN)形態を構築している可能性が高いと考えられる。また、相分離が無いことから線膨張係数も系全体で均一なため、高温下でもクラックの発生が無く透明性が高い硬化物を形成できると考えられる。
また、プラスチック部材、あるいは金属部材に対して、高い接着性を有し、高温試験をはじめとする耐久性試験にて、高い保持力を呈するという特徴を有している。その熱時の流動を伴う変形、および熱時と荷重に対する変形性は極めて少なく抑えられる。このため種々の厳しい環境下において、本発明の硬化性樹脂組成物により接着された硬化後の部品の動きを最大限に抑えることができる。
以下に、調製例をあげて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 例中「部」とある場合、断りのない限り質量基準を意味する。
なお、調製例(実施例、比較例)に記載の配合組成物中の各成分は以下の通りである。
●IB−A:イソボルニルアクリレート
●DCP−A:ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート
(共栄社化学社製、商品名;ライトアクリレートDCP-A)
●NP−A:ネオペンチルグリコールジアクリレート(サートマー社製、商品名;SR247)
●BAC−45:ポリブタジエンジアクリレートオリゴマー
(分子量:3,000、大阪有機化学工業社製)
●KE−311:ロジン酸エステル(パインクリスタルKE−311、荒川化学工業社製)
●クリアロンP−105:完全水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル社製)
●polyvest110:ブタジエン重合体(質量平均分子量2600,EVONIK社製)
●DC3037: シリコーン中間体(商品名、東レ・ダウコーニング社製、分子量1000)
●HV−15:ポリイソブテン(数平均分子量630,JX日鉱日石エネルギー社製)
●Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)
●AO−60:フェノール系酸化防止剤(分子量1178,ADEKA社製)
本実施例で採用した評価方法は以下の通りである。
〔評価方法〕
(1)組成物粘度(mPa・s)
得られた樹脂組成物を、温度25℃の条件下で、B型粘度計(型式「RB80L」、東機産業社製)を用いて測定した(回転速度とロータは、溶液によって適宜選定した。組成物粘度が30000mPa・s〜50000mPa・sの範囲の溶液を測定する際は、回転速度;12rpm、ロータ;4号の条件で測定した)。
(2)数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)
テトラヒドロフランを移動相とし、温度40℃、流速0.3mL/分の条件下で、東ソー社製のカラムTSK−gel SuperHM−H2本、TSK−gel SuperH2000 1本を使用し、東ソー社製のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)装置HLC−8220GPCにより求め、標準ポリスチレン換算した値である。
(3)硬化収縮率(%)
25℃における、樹脂組成物の比重および樹脂組成物を硬化して得られた硬化物の比重を測定し、以下の計算より求めた。
なお、調製例(実施例、比較例)に記載の配合組成物中の各成分は以下の通りである。
●IB−A:イソボルニルアクリレート
●DCP−A:ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート
(共栄社化学社製、商品名;ライトアクリレートDCP-A)
●NP−A:ネオペンチルグリコールジアクリレート(サートマー社製、商品名;SR247)
●BAC−45:ポリブタジエンジアクリレートオリゴマー
(分子量:3,000、大阪有機化学工業社製)
●KE−311:ロジン酸エステル(パインクリスタルKE−311、荒川化学工業社製)
●クリアロンP−105:完全水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル社製)
●polyvest110:ブタジエン重合体(質量平均分子量2600,EVONIK社製)
●DC3037: シリコーン中間体(商品名、東レ・ダウコーニング社製、分子量1000)
●HV−15:ポリイソブテン(数平均分子量630,JX日鉱日石エネルギー社製)
●Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)
●AO−60:フェノール系酸化防止剤(分子量1178,ADEKA社製)
本実施例で採用した評価方法は以下の通りである。
〔評価方法〕
(1)組成物粘度(mPa・s)
得られた樹脂組成物を、温度25℃の条件下で、B型粘度計(型式「RB80L」、東機産業社製)を用いて測定した(回転速度とロータは、溶液によって適宜選定した。組成物粘度が30000mPa・s〜50000mPa・sの範囲の溶液を測定する際は、回転速度;12rpm、ロータ;4号の条件で測定した)。
(2)数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)
テトラヒドロフランを移動相とし、温度40℃、流速0.3mL/分の条件下で、東ソー社製のカラムTSK−gel SuperHM−H2本、TSK−gel SuperH2000 1本を使用し、東ソー社製のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)装置HLC−8220GPCにより求め、標準ポリスチレン換算した値である。
(3)硬化収縮率(%)
25℃における、樹脂組成物の比重および樹脂組成物を硬化して得られた硬化物の比重を測定し、以下の計算より求めた。
硬化収縮率(%)=(硬化物比重−樹脂組成物比重)/硬化物比重×100
なお、硬化条件、試験片の作成方法は以下の通りである。
シリコーンスペーサーを4辺に配置した所定寸法のガラス板(厚さ1mm)上に滴下し、ガラス板に充填させた。次に、その上から同寸法のガラス板を被せた。次に、試験片に沿って照射ランプを移動させながら光照射して硬化させた。硬化時の機器、使用条件は、以下の通りである。
<・照射ランプ;フュージョン社製ランプ、Dバルブ、・照度;500mW/cm2、・照射量;5J/cm2、・コンベアスピード;1.2m/分、・UVセンサー;UVAタイプ、米国E.I.T社製、UV Power PUCK II>
その後、ガラス板/組成物の硬化物層/ガラス板の積層構造を有する試験片を評価測定用に準備した。
(4)光線透過率(%)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板/組成物の硬化物層/ガラス板の積層構造を有する試験片(幅50mm×長さ50mm×硬化物層の厚み0.5mm)を用いて、400nmにおける光線透過率を、分光光度計(形式「UV−3100」、島津製作所社製)を用いて測定した。
(5)濁度(%)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板/組成物の硬化物層/ガラス板の積層構造を有する試験片(幅50mm×長さ50mm×硬化物層の厚み0.5mm)を用いて、JIS K 7136に準拠して測定した。調製例No.1の硬化物の濁度は0.6%であり、この硬化物を基準として、同等レベルを○、やや劣るレベルを△、かなり劣るレベルを×と評価した。
(6)耐熱性
ガラス(1mm)/樹脂(0.5mm)/ガラス(1mm)のサンプルを作製した。
230℃環境下に5hrさらした後、以下の(A)〜(C)の外観変化を目視により観察した。
(A)ハガレ:樹脂がガラスから剥離したかどうかを観察
○:ハガレなし
×:ハガレあり
(B)クラック/バブル:樹脂にひび割れのようなクラックが発生したかどうかを観察
○:クラック、バブルなし
△:わずかにクラック又はバブルあり
×:クラック、バブルあり
(C)形状安定性(液状化):樹脂が原型をとどめているかどうかを観察
○:原型をとどめている(液状化なし)
×:流動を伴う変形をした(液状化した)
<硬化性樹脂組成物;No.1〜No.13の調製例及び評価>
上記成分を用いて、表1に示す割合(質量基準)で配合し、硬化性樹脂組成物を調製した。得られた硬化性樹脂組成物について、相溶性を確認すると共に粘度を測定した。次に、各組成物を上記評価方法に記載の条件で硬化させ、ガラス板/組成物の硬化物層/ガラス板の積層構造を有する試験片を作成した。作成した試験片を上記評価測定方法に基づいて、光線透過率、濁度、耐熱性を評価した。評価結果をあわせて表1に示す。
なお、硬化条件、試験片の作成方法は以下の通りである。
シリコーンスペーサーを4辺に配置した所定寸法のガラス板(厚さ1mm)上に滴下し、ガラス板に充填させた。次に、その上から同寸法のガラス板を被せた。次に、試験片に沿って照射ランプを移動させながら光照射して硬化させた。硬化時の機器、使用条件は、以下の通りである。
<・照射ランプ;フュージョン社製ランプ、Dバルブ、・照度;500mW/cm2、・照射量;5J/cm2、・コンベアスピード;1.2m/分、・UVセンサー;UVAタイプ、米国E.I.T社製、UV Power PUCK II>
その後、ガラス板/組成物の硬化物層/ガラス板の積層構造を有する試験片を評価測定用に準備した。
(4)光線透過率(%)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板/組成物の硬化物層/ガラス板の積層構造を有する試験片(幅50mm×長さ50mm×硬化物層の厚み0.5mm)を用いて、400nmにおける光線透過率を、分光光度計(形式「UV−3100」、島津製作所社製)を用いて測定した。
(5)濁度(%)
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板/組成物の硬化物層/ガラス板の積層構造を有する試験片(幅50mm×長さ50mm×硬化物層の厚み0.5mm)を用いて、JIS K 7136に準拠して測定した。調製例No.1の硬化物の濁度は0.6%であり、この硬化物を基準として、同等レベルを○、やや劣るレベルを△、かなり劣るレベルを×と評価した。
(6)耐熱性
ガラス(1mm)/樹脂(0.5mm)/ガラス(1mm)のサンプルを作製した。
230℃環境下に5hrさらした後、以下の(A)〜(C)の外観変化を目視により観察した。
(A)ハガレ:樹脂がガラスから剥離したかどうかを観察
○:ハガレなし
×:ハガレあり
(B)クラック/バブル:樹脂にひび割れのようなクラックが発生したかどうかを観察
○:クラック、バブルなし
△:わずかにクラック又はバブルあり
×:クラック、バブルあり
(C)形状安定性(液状化):樹脂が原型をとどめているかどうかを観察
○:原型をとどめている(液状化なし)
×:流動を伴う変形をした(液状化した)
<硬化性樹脂組成物;No.1〜No.13の調製例及び評価>
上記成分を用いて、表1に示す割合(質量基準)で配合し、硬化性樹脂組成物を調製した。得られた硬化性樹脂組成物について、相溶性を確認すると共に粘度を測定した。次に、各組成物を上記評価方法に記載の条件で硬化させ、ガラス板/組成物の硬化物層/ガラス板の積層構造を有する試験片を作成した。作成した試験片を上記評価測定方法に基づいて、光線透過率、濁度、耐熱性を評価した。評価結果をあわせて表1に示す。
No.1とNo.8との比較から、polyvest110((メタ)アクリレート基を含有せず、ガラス転移温度が0℃以下で且つ分子量500〜10000のブタジエン系重合体)を含有することによる濁度、光線透過率(透明性)の効果、つまり良好な相溶性を確認できる。
また、 No.1とNo.10との比較から、可塑剤としてブタジエン系のpolyvest110に代えて、ブタジエン系でないDC3037を用いると光線透過率や濁度が悪くなり、相溶性が低下していることが分かる。また、耐熱性試験において液状化現象が見られる。つまり、本発明の(A)成分と(B)成分について、脂環式構造を有する特定成分を含有していても相溶性が悪ければ効果を奏しないことが確認できた。なお、液状化したサンプルについてはハガレ、クラックの確認をしていない。
No.1(KE-311)とNo.4(クリアロンP-105)との比較から、光線透過率の点では、No.4(クリアロンP-105)は87%と若干低い値を示したが、何れも耐熱性試験では液状化現象、ハガレ、クラック、バブルが見られず良好な硬化物が得られている。
No.1とNo.11との比較から、KE-311(融点が80℃〜160℃で且つ脂環式構造を有する粘着付与剤)を含有することによる耐熱性の効果を確認できる。
No.1とNo.12との比較から、DCP−A(脂環式構造を有する分子量300〜1000の多官能(メタ)アクリレート)を含有することによる耐熱性の効果を確認できる。
No.1と、単官能アクリレートを配合したNo.9及びNo.13との比較から、何れも透明性の点では良好であった。単官能(メタ)アクリレートを樹脂組成物中(A)、(B)、(C)成分の合計100質量部に対して5質量部以下と少なくすることによって耐熱性が向上することを確認できる。
No.1〜No.3とNo.6、7との比較から、No.6、7では耐熱試験において液状化現象が見られたのに対し、No.1〜No.3では何れも透明性が高く相溶性が良好であり、耐熱試験において液状化現象、ハガレ、クラックが見られない。つまり、本発明の樹脂組成物において(A)成分が10〜30質量部、(B)成分が25〜80質量部、(C)成分が10〜45質量部である配合割合が良好であることが確認できた。なお、No.6、7は透明性の点では良好であった。
また、データは示されていないがNo.1で得られる硬化物は硬化収縮率が3%と低く、反りや剥がれが生じ難いものであった。
その他、データは示されていないがDCP−Aを用いず、その代わりにIB−A(単官能アクリレート)を用いた樹脂組成物では硬化が不充分であった。
その他、データは示されていないがDCP−Aを用いず、その代わりにIB−A(単官能アクリレート)を用いた樹脂組成物では硬化が不充分であった。
上記実施例においては、組成や物性について、本明細書中に記載された好ましい範囲内において本発明が有利な効果を奏することが立証されている。特に調製例No.1〜No.4とNo.9は良好な実施例である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、例えば、LED、光検出器、レンズ、プリズムなどの光学部品や、レンズ等の光学部品が乗っている光学モジュール等を、高温条件下でも劣化が抑えられ、高い固定精度で固定できるので、光学装置組み立て用の接着剤として有用である。
Claims (8)
- 硬化性樹脂組成物であって、下記(A)成分〜(C)成分:
(A)脂環式構造を有する分子量300〜1000の多官能(メタ)アクリレート、
(B)融点が80℃〜160℃で且つ脂環式構造を有する粘着付与剤、及び
(C)(メタ)アクリレート基を含有せず、ガラス転移温度が0℃以下で且つ重量平均分子量500〜10000のブタジエン系重合体
を含有し、B型粘度計を用いて、25℃の条件で測定した粘度が500mPa・s〜500000mPa・sであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。 - 前記(A)、(B)、(C)成分の合計100質量部に対して、(A)成分が10〜30質量部、(B)成分が25〜80質量部、(C)成分が10〜45質量部である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 更に(D)光重合開始剤を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記(A)、(B)、(C)成分の合計100質量部に対して、(D)成分が0.05〜20質量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記(A)、(B)、(C)成分の合計100質量部に対して、単官能(メタ)アクリレートが5質量部以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を用いた硬化物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を用いた接着構造体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を用いた光学部品。
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- 2013-10-11 JP JP2013214053A patent/JP2015074776A/ja active Pending
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