JP2015072811A - 止水部材および止水構造付電線 - Google Patents

止水部材および止水構造付電線 Download PDF

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Abstract

【課題】端子付電線への取り付けに要する時間を短縮できる止水部材を提供する。
【解決手段】第2部材22は、第1部材21に対して閉じた閉状態において、第1部分21とともに筒状の形状を呈する。第1弾力部材41は、第1部材21の内面に設けられる。第2弾力部材42は、第2部材22の内面に設けられ、当該閉状態において第1弾力部材41とともに端子付電線の一部(止水対象部分)を取り囲んで止水する。端子付電線は、先端部において露出した芯線と、露出した芯線たる露出芯線に接触しつつ当該先端部に固定される端子部とを有する。止水対象部分は、少なくとも露出芯線を含む部分である。
【選択図】図3

Description

本発明は、止水部材および止水構造付電線に関する。
特許文献1では、電線端末の止水構造について記載されている。電線の端末には端子が取り付けられており、電線と端子との接続部を封止するように樹脂をモールド成形して、止水部を形成している。
特開2002−315130号公報
しかしながら、特許文献1では、樹脂をモールド成形する必要があるので、電線に止水構造を設けるのに要する時間が長い。
そこで、本発明は、端子付電線に止水部材を取り付けるのに要する時間を短縮できる止水部材を提供することを目的とする。
本発明にかかる止水部材の第1の態様は、先端部において芯線が露出する電線と、露出した前記芯線たる露出芯線に接触しつつ前記電線に設けられる端子部と、を有する端子付電線のうち、前記露出芯線を含む止水対象部分を止水する止水部材であって、第1部材と、前記第1部材に対して閉じた閉状態において、前記第1部材とともに筒状の形状を呈する第2部材と、前記第1部材の内面に設けられる第1弾力部材と、前記第2部材の内面に設けられ、前記閉状態において前記第1弾力部材とともに前記止水対象部分を取り囲んで止水する第2弾力部材とを備える。
本発明にかかる止水部材の第2の態様は、第1の態様にかかる止水部材であって、前記第1部材および前記第2部材の各々は、底板部と、前記底板部の両側に突設される一対の側板部とを有して、略U字状の断面形状を呈し、前記第1部材と前記第2部材とが互いに開いた開状態において、前記第1弾力部材および前記第2弾力部材は、それぞれ前記第1部材および前記第2部材の前記側板部の先端よりも突出する一対の突出部分を有し、前記閉状態において、前記第1弾力部材および前記第2弾力部材は、前記一対の突出部分において互いに押圧し合って密着する。
本発明にかかる止水部材の第3の態様は、第1または第2の態様にかかる止水部材であって、前記第1弾力部材および前記第2弾力部材の少なくとも何れか一方は、粘着性を有する。
本発明にかかる止水部材の第4の態様は、第3の態様にかかる止水部材であって、前記第1弾力部材および前記第2弾力部材の前記少なくとも何れか一方は、ゲルで形成される。
本発明にかかる止水部材の第5の態様は、第1から第3のいずれか一つの態様にかかる止水部材であって、前記第1弾力部材および前記第2弾力部材には、前記止水対象部分が収納される溝が形成されており、前記第1部材と前記第2部材とが互いに開いた開状態において、前記溝は、前記電線の長手方向において前記露出芯線を挟んで両側に位置する第1断面および第2断面にて、前記止水対象部分の外形に沿う形状を有する。
本発明にかかる止水構造付電線の態様は、先端部において芯線が露出する電線と、露出した前記芯線たる露出芯線に接触しつつ前記電線に設けられる端子部とを有する端子付電線と、前記端子付電線のうち、露出した前記芯線を含む止水対象部分を止水する、第1から第5のいずれか一つの態様にかかる止水部材とを備える。
本発明にかかる止水部材の第1の態様および止水構造付電線の態様によれば、例えば硬化性樹脂によって止水対象部分を止水する場合に比して、硬化時間が不要になるので、端子付電線に止水部材を取り付けるのに要する時間を短縮できる。
本発明にかかる止水部材の第2の態様によれば、第1弾力部材と第2弾力部材との密着性を高めることができる。
本発明にかかる止水部材の第3及び第4の態様によれば、第1弾力部材および第2弾力部材の少なくとも何れか一方と、止水対象部分との密着性を向上できる。
本発明にかかる止水部材の第5の態様によれば、第1断面および第2断面において溝が止水部材の外形に沿っているので、第1断面および第2断面において、第1弾力部材および第2弾力部材が止水対象部分に密着しやすい。よって止水に寄与する。
端子付電線の構成の一例を模式的に示す平面図である。 端子付電線の構成の一例を模式的に示す側面図である。 止水部材の構成の一例を模式的に示す斜視図である。 止水構造付電線の構成の一例を模式的に示す側面図である。 止水構造付電線の構成の一例を模式的に示す段面図である。 止水構造付電線の構成の一例を模式的に示す段面図である。 止水構造付電線の構成の一例を模式的に示す段面図である。 止水部材の構成の一例を模式的に示す斜視図である。
<端子付電線>
図1は、端子付電線の構成の一例を模式的に示す平面図である。図2は、端子付電線の構成の一例を模式的に示す側面図である。端子付電線6は、電線7と端子部8とを有している。電線7は芯線72と絶縁被覆74とを備えている。芯線72は、通常、細い導体からなる素線の複数が撚り合わされた撚り線である。ただし、芯線72が一つの素線によって構成される単線であっても構わない。この素線は、例えば銅またはアルミニウムを主成分とする金属の線材である。
絶縁被覆74は絶縁性を有しており、芯線72を被覆する。ただし、電線7の先端部においては、一定の長さ分の芯線72が絶縁被覆74によって覆われずに露出している。例えば電線7の先端部において、公知の加工により絶縁被覆74を剥ぐことにより、芯線72が露出する。
以下では、電線7の先端部において、絶縁被覆74から伸びた芯線72を露出芯線722とも呼ぶ。また、絶縁被覆74の端部の一定の範囲(数ミリメートルから数十ミリメートル程度の長さの範囲)の部分を被覆端部742とも呼ぶ。
端子部8は露出芯線722に接触しつつ電線7の先端部に設けられている。この端子部8は、外部の相手側端子(不図示)と電気的に接続するため端子であり、例えば圧着端子である。端子部8は、例えば、銅もしくは黄銅などの銅合金の部材、又はそれらの部材に錫(Sn)メッキもしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された導体の部材である。
例えば端子部8は、被覆固定部81と第一連結部82と芯線固定部83と第二連結部84と接点部85とを有している。被覆固定部81と第一連結部82と芯線固定部83と第二連結部84と接点部85とは、電線7の長手方向D1において、この順で配置されている。
被覆固定部81は、被覆端部742に固定(例えば圧着により固定)される部分である。被覆固定部81は、例えば曲がって形成される板状の部材であり、例えば底板部813と、一対のカシメ部811,812とを有している。この底板部813は、図1において被覆端部742よりも紙面奥側に位置する板状の部材である。この一対のカシメ部811,812は、底板部813の両側から被覆端部742を囲うように延在しており、一対のカシメ部811,812と底板部813とが被覆端部742に圧着することで、被覆固定部81が被覆端部742に固定される。
より詳細には、被覆固定部81が被覆端部742に固定される前の状態では、一対のカシメ部811,812は、例えば互いに空間を介して対面している。そして、この空間に被覆端部742を挿入した状態で、一対のカシメ部811,812を、被覆端部742の周囲に沿って折り曲げて締める。これにより、被覆固定部81が被覆端部742に圧着されることとなる。
ここでは、被覆固定部81は、例えば2つのカシメ部811,812が重ならない突き合わせタイプである。しかしながら、被覆固定部81は、2つのカシメ部811,812が重ねられて被覆端部742にかしめられる重ね合わせタイプであってもよく、或いは、筒状に形成されたクローズドバレルタイプであってもよい。
なお、底板部813及びカシメ部811,812は、いずれも概ね平板状である場合の他、湾曲した周面を形成する被覆端部742の外形に沿うように、湾曲した板状である場合もある。
また被覆固定部81は圧着に限らず、任意の固定方法によって固定されればよく、また被覆端部742に対して外周側から固定できる限りにおいて、その形状も任意である。
芯線固定部83は、露出芯線722に固定(例えば圧着により固定)される部分である。芯線固定部83は、例えば被覆固定部81と同様にして、露出芯線722に固定される。ここでは、芯線固定部83は被覆固定部81の同様の形状を有している。よって、繰り返しの説明を避けるべく、芯線固定部83の形状についての詳細な説明を省略する。
第一連結部82は被覆固定部81と芯線固定部83とを連結する部分である。例えば第一連結部82は板状の部材である。ここでは、被覆固定部81の底板部813と芯線固定部83の底板部とがほぼ同一平面上に配置されており、第一連結部82も当該平面に配置される。この第一連結部82は、被覆固定部81の底板部813と芯線固定部83の底板部とを連結する。
接点部85は、端子部8の接続相手となる不図示の相手側端子と接触して接続する部分である。図1の例示では、接点部85はリング状かつ板状の形状を有している。ここでは接点部85は、被覆固定部81の底板部813、第一連結部82および芯線固定部83の底板部と略平行な板状の形状を有している。
第二連結部84は芯線固定部83と接点部85とを連結する部分である。例えば第二連結部84は板状の部材である。図2の例示では、接点部85は、芯線固定部83の底板部とは異なる平面に、配置されている。接点部85は、図2において芯線固定部83よりも紙面右側かつ紙面下側に位置している。よって第二連結部84は、芯線固定部83から接点部85へと向かうにしたがって紙面右下に延在している。
<止水部材>
図3は、端子付電線に取り付けられる止水部材の構成の一例を模式的に示す斜視図である。止水部材1は、後に図4を参照して説明するように、端子付電線6の長手方向D1における一部を取り囲んで、当該一部を止水するための部材である。
止水部材1は、上側部材21と下側部材22と上側弾力部材41と下側弾力部材42とを有している。なお、ここでいう「上」「下」は、部材21,22を区別するため、或いは弾力部材41,42を区別するための単なる呼称であり、部材21,22或いは弾力部材41,42の位置を限定するためのものではない。
上側部材21および下側部材22は、例えば樹脂(例えばポリエチレンテレフタラート樹脂)などで形成されている。上側部材21は、下側部材22に対して開閉可能である。図3では、上側部材21が下側部材22に対して開いた状態(開状態)における止水部材1が示されている。一方で、上側部材21が下側部材22に対して閉じる状態(閉状態)においては、上側部材21および下側部材22は、周方向における両端において互いに当接することで、筒状の形状を呈する。そして、後に説明するように、この筒状の内部空間に端子付電線6の一部が収納されることとなる。
図3の例示では、上側部材21は略U字状の断面を有しており、底板部211と、底板部211の両側部に突設される一対の側板部212,213とを備えている。一対の側板部212,213は、互いに同じ方向に突出しており、互いに間隔を空けて対面する。下側部材22も略U字状の断面を有しており、底板部221と、底板部221の両側部に突設される一対の側板部222,223とを備えている。一対の側板部222,223も、互いに同じ方向に突出しており、互いに間隔を空けて対面する。
これら側板部212,222の先端同士、および、側板部213,223の先端同士が互いに向かい合って対面するように、上側部材21と下側部材22とを互いに閉じることで、上側部材21と下側部材22とが互いに協働して筒状の形状を呈することとなる。
また上側部材21と下側部材22とは、閉状態において、固定部材によって互いに固定される。図3の例示では、当該固定部材は、ヒンジ部31と、係止部32と、係止突部33とを備えている。上側部材21と下側部材22と固定部材(ヒンジ部31、係止部32および係止突部33)とは、例えば一体で成形されている。
ヒンジ部31は、側板部213,223の先端同士を互いに回転可能に連結している。このヒンジ部31を中心として上側部材21および下側部材22を相対的に回転させることで、側板部212,222の先端同士を近づけたり、遠ざけたりすることができる。
係止突部33は、側板部222の外周面から外側(側板部223とは反対側)に突出している。また係止突部33は、側板部222の先端側から基端側(底板部221側)に向かうにしたがって、より外側に張り出すように傾斜している。
係止部32は側板部212の外周面に設けられている。係止部32は、係止突部33と係止するための部材であり、例えば係止突部33が挿入される係止孔が形成された平板部材である。
このような止水部材1において、上側部材21および下側部材22を相対的に回転させて、側板部212,222の先端同士を近づけると、係止部32が係止突部33の傾斜面に当接する。そして、さらに側板部212,222の先端同士を近づけることにより、係止部32が、係止突部33の傾斜面に応じて外側に弾性変形する。そして、係止部32の先端部分が係止突部33を超えると、弾性復帰して係止突部33に係止される(係止突部33が係止孔に挿入される)。この係止により、上側部材21と下側部材22とが互いに固定されることとなる。
上側弾力部材41および下側弾力部材42は、いわゆるエラストマー、ゴムまたはゲル等によって形成されている。上側弾力部材41および下側弾力部材42は、それぞれ上側部材21および下側部材22の内面に設けられている。よって閉状態では、上側弾力部材41および下側弾力部材42は互いに向かい合って対面する。以下では、下側弾力部材42と対面する上側弾力部材41の表面を合わせ面412と呼び、上側弾力部材41と対面する下側弾力部材42の表面を合わせ面422と呼ぶ。
合わせ面412,422は閉状態において互いに当接し、この状態において、上側弾力部材41および下側弾力部材42が筒状の形状を呈する。以下に詳述する。
上側弾力部材41の合わせ面412には、溝414が形成されており、また突起部416が形成されている。この突起部416も上側弾力部材41の一部分である。溝414は上側弾力部材41の一方の端から長手方向D1に沿って延在する。また突起部416は他方の端において突設されている。突起部416は、底板部211に垂直な方向に突出している。
下側弾力部材42の合わせ面422には、長手方向D1に沿って端から端まで延在する溝424が形成されている。
溝414,424は、閉状態において互いに向かい合う位置に設けられており、突起部416は、閉状態において溝424の一部に挿入される位置に設けられる。ただし、突起部416の先端と下側弾力部材42との間には空隙が形成される。よって、溝414,424および突起部416によって形成される内部空間は、止水部材1を貫通することになる。この内部空間には、後述のように、端子付電線6の一部が配置される。
<止水構造付電線>
図4は、止水部材が取り付けられた端子付電線(止水構造付電線)の構成の一例を模式的に示す平面図である。図5〜図7は、それぞれ図4のA−A断面、B−B断面およびC−C断面を模式的に示す断面図である。
止水部材1は、閉状態において、端子付電線6の長手方向D1における一部60を取り囲んで、当該一部60に固定される。この一部60は、止水対象となる部分であり、少なくとも露出芯線722を含む部分(以下、止水対象部分60と呼ぶ)である。ここでは、止水対象部分60の一方の端を、被覆端部742のうち、端子部8が設けられていない所定の部分(端子部8に近い部分)とし、他方の端を、第二連結部84の途中の部分としている。
この止水対象部分60は、上述した内部空間に収納されて、止水部材1(より詳細には上側弾力部材41及び下側弾力部材42)によって取り囲まれることとなる。また図4の例示では、止水対象部分60は、底板部813、第一連結部82、底板部833、第二連結部84が下側部材22側に位置する姿勢で、止水部材1に取り囲まれている。
図4のA−A断面(図5を参照)において、上側弾力部材41および下側弾力部材42の一組は、被覆端部742の外周面に対して全周に渡って密着している。ここで、図3を参照して、開状態における溝414,424の形状(つまり止水部材1が端子付電線6に取り付けられていない状態での形状)について説明する。図3に示すように、溝414,424のうち、被覆端部742を取り囲む部分(紙面手前側の部分)は、被覆端部742の外周面(円柱形状)に沿った形状を有している。すなわち、溝414,424は当該部分において断面半円状の形状を有しており、閉状態において被覆端部742と密着する。
なお、溝414,424の当該部分によって形成される内部空間の径は、被覆端部742の外径と等しくてもよいものの、これよりもわずかに小さいことが望ましい。第1弾力部材41および第2弾力部材42は、その弾力性によって変形することができるので、被覆端部742によって当該空間の径が広げられつつ、被覆端部742に密着することができる。これにより、密着性を向上することができる。
また、上側弾力部材41と下側弾力部材42とは、合わせ面412,422(溝414,424に対して両側の面)において、互いに密着している。このとき、その密着性を向上すべく、上側弾力部材41と下側弾力部材42とが互いに押圧し合っていることが望ましい。これは、以下のように、上側弾力部材41の厚みと下側弾力部材42の厚みとを設定することによって実現できる。
即ち、図8に例示するように、上側弾力部材41は、上側部材21の先端(より詳細には側板部212,213の先端)よりもわずかに突出する一対の突出部分を有し、同様に、下側弾力部材42は下側部材22の先端(より詳細には側板部222,223の先端)よりもわずかに突出する一対の突出部分を有している。言い換えれば、上側弾力部材41の厚み(底板部211に垂直な方向の厚み)W1は、側板部212,213の高さ(底板部211の内周面を基準とした高さ)よりもわずかに厚く、下側弾力部材42の厚み(底板部221に垂直な方向の厚み)W2は側板部222,223の高さ(底板部221の内周面を基準とした高さ)よりもわずかに厚い。なお図8では、上側弾力部材41の突出量および下側弾力部材42の突出量を誇張して示している。
また固定部材によって上側部材21および下側部材22が互いに固定された閉状態において、底板部211,221の内周面の間の距離H1(図5〜7参照)は、上記厚みW1,W2の和よりもわずかに短い。これにより、上側部材21および下側部材22は、上側弾力部材41および下側弾力部材42を押圧することができる。したがって、合わせ面412,422(突出部分)において、上側弾力部材41および下側弾力部材42が互いに押圧し合って密着する。これにより、合わせ面412,422における密着性を向上することができる。
また、上側弾力部材41および下側弾力部材42は、長手方向D1における任意の位置において互いに密着する。よって繰り返しの説明を避けるべく、以下で参照する他の断面においては、上側弾力部材41と下側弾力部材42との密着についての説明を避ける。
芯線固定部83を通るB−B断面(図6)において、上側弾力部材41および下側弾力部材42の一組は、芯線固定部83の外周面に対して全周に渡って密着している。なお図3においては、溝414,424は、芯線固定部83と対応する部分において、簡易的に断面矩形状を呈するものとして示している。上側弾力部材41および下側弾力部材42は弾力性を有しているので、芯線固定部83に押し付けられることで、芯線固定部83に密着することができる。
ただし、図3の例示とは異なって、溝414,424は、芯線固定部83と対応する部分において、芯線固定部83の外形に沿った形状を有していてもよい。この場合、溝414,424が向かい合う状態にて形成される内部空間の輪郭は、芯線固定部83の外形よりもわずかに小さければよい。
連結部84を通るC−C断面(図7)において、上側弾力部材41および下側弾力部材42の一組は、連結部84に対して全周に渡って密着している。図3において、突起部416は、直方体形状を有しており、その先端面は平面形状を呈している。この先端面が第二連結部84に密着する。また溝424は、第二連結部84に対応する部分において、第二連結部84の外形に応じて、断面矩形状を有している。溝424の幅は第二連結部84の幅と等しくてもよいものの、これよりもわずかに狭いことが望ましい。同様に、突起部416の先端面と溝424の底面との間の距離は、第二連結部84の厚みと等しくてもよいものの、これよりもわずかに短いことが望ましい。これにより、上側弾力部材41および下側弾力部材42の各々と第二連結部84との密着性を向上することができる。
また上側弾力部材41は、合わせ面412,422のみならず、突起部416の側面においても、下側弾力部材42と密着する。また突起部416の幅は溝424の幅と等しくても良いものの、これよりもわずかに広いことが望ましい。これにより、突起部416の側面における上側弾力部材41と下側弾力部材42との密着性を高めることができる。
以上のように、上側弾力部材41および下側弾力部材42は、止水対象部分60を密着して取り囲んでいる。しかも、上側弾力部材41および下側弾力部材42の表面は、その弾力性により変形しやすいので、止水対象部分60に対して密着しやすいのである。これにより、止水対象部分60を止水することができる。
また特許文献1とは異なって、止水用の硬化性樹脂を硬化させる必要がないので、作業に要する時間を、その硬化時間の分、短縮することができる。したがって生産性を向上することができる。
<上側弾力部材41および下側弾力部材42の材質>
上側弾力部材41および下側弾力部材42の少なくとも一方の材質として、粘着性を有する材質(例えばいわゆる耐震ゲルで採用される材質、例えばウレタンエラストマーなど)を採用しても良い。これによれば、上側弾力部材41および下側弾力部材42が粘着性を以って互いに接することになるので、密着しやすい。また同様に、上側弾力部材41および下側弾力部材42の少なくとも一方が止水対象部分60と密着しやすい。
<密着箇所>
上側弾力部材41および下側弾力部材42の一組は、止水対象部分60の全てに密着する必要はない。例えば、露出芯線722と、上側弾力部材41および下側弾力部材42の各々との間に、空隙が形成されていてもよい。ただし、この空隙は止水部材1の外部空間と連通しない。
止水対象部分60を止水するためには、上側弾力部材41、下側弾力部材42および止水対象部分60が、以下で説明する箇所にて、互いに密着していれば良い。
ここで露出芯線722への水が浸入しえる経路を考慮する。侵入経路として、2つの隙間が考慮される。第1の隙間は、上側弾力部材41および下側弾力部材42の一組と、止水対象部分60との間の隙間である。この第1の隙間が、止水部材1の両端側の外部と露出芯線722とを長手方向D1に沿って連通すると(図4のブロック矢印参照)、第1の隙間を介して外部から露出芯線722へと水が浸入しえる。
そこで、この第1の隙間からの水の浸入を防止すべく、長手方向D1において露出芯線722の両側に位置する止水断面(例えばA−A断面、C−C断面)において、上側弾力部材41および下側弾力部材42の一組が、全周に渡って止水対象部分60と密着する。
また当該止水断面において、上記密着部分に連なって、上側弾力部材41および下側弾力部材42が互いに密着する。例えば、A−A断面において、上側弾力部材41および下側弾力部材42は、合わせ面412,422において互いに密着し(図5)、C−C断面において、上側弾力部材41および下側弾力部材42は、合わせ面412,422および突起部416の側面において互いに密着する(図7)。
これにより、第1の隙間による、止水部材1の外部と露出芯線722との間の連通を防止できる。
また第2の隙間は、上側弾力部材41と下側弾力部材42との間の隙間(合わせ面412,422の間の隙間)である。この第2の隙間が、止水部材1の側方側の外部と露出芯線722とを連通する(図6のブロック矢印参照)と、当該第2隙間を介して外部から露出芯線722へと水が浸入しえる。よって、この第2の隙間を介した水の浸入を防止すべく、上側弾力部材41および下側弾力部材42は、止水対象部分60の両側の合わせ面412,422において、長手方向D1において密着する。また、この密着部は、上記2つの止水断面における上側弾力部材41および下側弾力部材42の密着部と連なっている。これにより、第2の隙間による、止水部材1の外部と露出芯線722との連通を回避できる。
以上のとおり、(i)露出芯線722の長手方向D1の両側に位置(止水断面)において、上側弾力部材41および下側弾力部材42の一組が止水対象部分60に対して全周に渡って密着し(図5,7)、(ii)当該止水断面において、上側弾力部材41および下側弾力部材42は、止水対象部分60の密着部と連なって互いに密着し(合わせ面412,422参照)、(iii)上側弾力部材41および下側弾力部材42は、止水対象部分60の両側において、止水断面における密着部(合わせ面412,422)と連なって、長手方向D1において互いに密着すればよい。これにより、止水対象部分60を止水することができる。
逆に言えば、止水断面の間の部分(例えば露出芯線722または芯線固定部83に相当する部分、例えば図6)においては、上側弾力部材41および下側弾力部材42の各々と、止水対象部分60との間に、外部に連通しない空隙が生じていても良い。
また、上側弾力部材41および下側弾力部材42は、長手方向D1の全てにわたって止水対象部分60に密着していても良い。これにより止水性を向上することができる。
<溝414,424の形状>
上述した例では、溝414,424が適宜に止水対象部分60の外形に沿う形状を有すると説明した。しかしながら、上側弾力部材41および下側弾力部材42は弾力性を有しており、その表面は外力によって変形可能である。よって、溝414,424は必ずしも止水対象部分60の外形に沿った形状を有する必要はなく、要するに、止水部材1を止水対象部分60に取り付けたときに、必要な位置(少なくとも止水断面)において、上側弾力部材41および下側弾力部材42の一組が止水対象部分60に密着していれば良いのである。
しかしながら、溝414,424が必要な位置において止水対象部分60の外形に沿った形状に形成されていれば、次に説明する点で好ましい。即ち、溝414,424の形状が、止水対象部分60の外形と異なっているほど、上側弾力部材41および下側弾力部材42は大きく変形して、止水対象部分60に密着することになる。この場合、上側弾力部材41および下側弾力部材42に採用する材料を、大きな変形を許容できる材料に制限する必要がある。一方で、溝414,424が必要な位置において止水対象部分60の外形に沿った形状を有していれば、密着に必要な変形量が小さくなる。したがって、上側弾力部材41および下側弾力部材42に採用する材料の種類を増大させることができる。換言すれば、材料の選択性を向上することができる。
また溝414,424は、止水対象部分60のうち、その外形が複雑な部分に対して、当該外形よりも平坦な形状を有していてもよい。例えば芯線固定部83の外形は、止水断面における被覆端部742および第二連結部84の外形に比して複雑である。そこで、止水断面においては、溝414,424を止水対象部分60の外形にそった形状に形成しつつも、より複雑な外形を有する部分(例えば芯線固定部83など)においては、溝414,424を、止水対象部分60の外形よりも平坦な面で形成してもよい。これによれば、溝414,424の形状を簡易にできるので、上側弾力部材41および下側弾力部材42を容易に作成することができる。これは製造コストの低減に資する。
なお上述したように、止水断面の間の区間においては、上側弾力部材41および下側弾力部材42は必ずしも止水対象部分60に密着する必要はない。よって、当該区間における止水対象部分60の外形が複雑か否かによらず、溝414,424を平坦な形状としても構わない。
<固定部材>
上述した例では、ヒンジ部31が設けられている。しかしながら、ヒンジ部31は必須要件ではない。例えばヒンジ部31の替わりに、側板部213,223にそれぞれ係止部および係止突部を設けてもよい。この場合、端子付電線6に対して互いに反対側から第1部材21および第2部材22を互いに固定(係止)することで、止水構造付電線を作成できる。なおこの場合、第1部材21と第2部材22とが互いに分離した状態が開状態に相当する。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 止水部材
21 上側部材(第1部材)
22 下側部材(第2部材)
41 上側弾力部材(第1弾力部材)
42 下側弾力部材(第2弾力部材)
6 端子付電線
7 電線
8 端子部
60 止水対象部分

Claims (6)

  1. 先端部において芯線が露出する電線と、露出した前記芯線たる露出芯線に接触しつつ前記電線に設けられる端子部と、を有する端子付電線のうち、前記露出芯線を含む止水対象部分を止水する止水部材であって、
    第1部材と、
    前記第1部材に対して閉じた閉状態において、前記第1部材とともに筒状の形状を呈する第2部材と、
    前記第1部材の内面に設けられる第1弾力部材と、
    前記第2部材の内面に設けられ、前記閉状態において前記第1弾力部材とともに前記止水対象部分を取り囲んで止水する第2弾力部材と
    を備える、止水部材。
  2. 請求項1に記載の止水部材であって、
    前記第1部材および前記第2部材の各々は、底板部と、前記底板部の両側に突設される一対の側板部とを有して、略U字状の断面形状を呈し、
    前記第1部材と前記第2部材とが互いに開いた開状態において、前記第1弾力部材および前記第2弾力部材は、それぞれ前記第1部材および前記第2部材の前記側板部の先端よりも突出する一対の突出部分を有し、
    前記閉状態において、前記第1弾力部材および前記第2弾力部材は、前記一対の突出部分において互いに押圧し合って密着する、止水部材。
  3. 請求項1または2に記載の止水部材であって、
    前記第1弾力部材および前記第2弾力部材の少なくとも何れか一方は、粘着性を有する、止水部材。
  4. 請求項3に記載の止水部材であって、
    前記第1弾力部材および前記第2弾力部材の前記少なくとも何れか一方は、ゲルで形成される、止水部材。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の止水部材であって、
    前記第1弾力部材および前記第2弾力部材には、前記止水対象部分が収納される溝が形成されており、
    前記第1部材と前記第2部材とが互いに開いた開状態において、前記溝は、前記電線の長手方向において前記露出芯線を挟んで両側に位置する第1断面および第2断面にて、前記止水対象部分の外形に沿う形状を有する、止水部材。
  6. 先端部において芯線が露出する電線と、露出した前記芯線たる露出芯線に接触しつつ前記電線に設けられる端子部とを有する端子付電線と、
    前記端子付電線のうち、露出した前記芯線を含む止水対象部分を止水する、請求項1から5のいずれか一つに記載の止水部材と
    を備える、止水構造付電線。
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