JP2015072626A - タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサ用部材、およびタッチパネルセンサの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような加飾層としては、遮光性の観点から、通常、黒色のものが採用されている。
本発明のタッチパネルセンサは、絶縁基材と、上記絶縁基材の一方の表面上に形成された透明電極層を有するセンサ部と、上記絶縁基材の上記センサ部側の表面上に形成され上記透明電極層と接続された配線層とを有し、上記センサ部が設けられたタッチパネル領域と上記配線層が設けられた額縁領域とを有するものであって、上記額縁領域には、上記絶縁基材の上記配線層側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層が形成されていることを特徴とするものである。
図1〜図4に示すように、本発明のタッチパネルセンサ1は、絶縁基材2と、絶縁基材2の一方の表面上に形成された透明電極層10を有するセンサ部3と、絶縁基材2のセンサ部3側の表面上に形成され透明電極層10と接続された配線層4と、を有する。また、タッチパネルセンサ1は、センサ部3が設けられたタッチパネル領域Tと配線層4が設けられた額縁領域Fとを有するものである。本発明においては、額縁領域Fには、絶縁基材2の配線層4側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層5aが形成されていることを特徴とする。
また、配線層4は第1電極31aおよび第2電極31bとそれぞれ接続されて形成されており、配線層4は末端にて外部接続端子7と接続されて形成されている。また、図1〜3では、額縁領域Fには、絶縁基材2と配線層4との間に遮光性を有する裏打ち層6が形成されている例について示している。
なお、図1においては説明の容易の為、層間絶縁層、裏打ち層、加飾色層は省略されている。
また、絶縁基材の前面側の表面上に上述の加飾層が形成されていることにより、例えば、図5および図6に示すように、絶縁基材2の配線層4側の表面上に裏打ち層6や配線層側加飾層5bを形成する場合も、加飾層5aと裏打ち層6および配線層側加飾層5bとのそれぞれの厚さを調整することで、これらの層による段差を小さくして透明電極層10の断線を防止し、額縁領域Fに白色系の色の意匠を付与することができる。
よって、本発明によれば、絶縁基材の前面側の表面上に上述の加飾層が形成されていることにより、絶縁基材のセンサ部および配線層側に配置される構成による段差を小さいものとすることができるため、センサ部の透明電極層の断線を防止することができる。
本発明のタッチパネルセンサは、タッチパネル領域と額縁領域とを有するものである。
タッチパネル領域は、センサ部が設けられた領域であり、タッチパネルセンサを用いたタッチパネル付表示装置の操作者によりタッチ操作が行われる領域である。また、タッチパネル領域は、本発明のタッチパネルセンサを用いたタッチパネル付表示装置において、表示パネルの表示領域に対応するように配置される領域である。
額縁領域は、少なくとも配線層および加飾層が設けられた領域であり、上述したタッチパネル領域の外側に位置する領域である。また、額縁領域においては、絶縁基材の前面側から配線層が視認されないように、配線層および加飾層を形成することにより、本発明のタッチパネルセンサを用いたタッチパネル付表示装置の外観が悪くなることを防止し、さらに、良好な意匠性を付与する領域である。
本発明のタッチパネルセンサは、絶縁基材と、センサ部と、配線層と、加飾層とを有するものである。
本発明に用いられる加飾層は、額縁領域に設けられるものであり、絶縁基材の配線層側とは反対側の表面上に形成されるものである。また、加飾層は、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示すものである。
こうした白色系の色は、各種表色系を用いて数値的に表現することができる。なかでも慣用的な表色系の1種であるマンセル表色系(JIS Z 8721)による場合、以下のように表現することができる。
マンセル表色系では、全ての色を、明度と、彩度と、色相の三属性によって表現する。この明度は、マンセル表色系では、最も明るい理想的な白を10とし、最も暗い理想的な黒を0とする。本発明においては、白色系の色の明度の下限としては、例えば8.0程度であり、なかでも8.0以上が好ましい。また、マンセル表色系では、彩度は、無彩色を0とし、色が濃くなるほど値か大きくなり、最大値は明度と色相によって変わるが最大で14である。本発明においては、白色系の色の彩度の上限としては、例えば2.0程度であり、2.0以下であることが好ましい。
本発明において白色系の色としては、マンセル表色系において、なかでも、明度が8.0以上で、かつ彩度が2.0以下の色であることが好ましい。色相については、特に制限はない。いかなる色味でも構わない。
マンセル表色系の上記三属性は、市販の分光測色計、分光光度計などによって測定することができる。
上記バインダー樹脂としては、一般的なタッチパネルセンサの加飾層に用いられるものと同様とすることができる。例えば、上記加飾層をフォトリソグラフィ法で形成する場合は感光性樹脂を好適に用いることができ、印刷法で形成する場合は熱硬化性樹脂を好適に用いることができる。
上記多官能アクリレート系モノマーには、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、などを1種以上用いることができる。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート、又は、アクリレートのいずれかであることを意味する。
例えば、加飾層のバインダー樹脂100質量部に対して、顔料が10質量部〜95質量部の範囲内、なかでも40質量部〜90質量部の範囲内、特に60質量部〜90質量部の範囲内であることが好ましい。
上記顔料の含有量が多いと加飾層を安定的に形成することが困難となる可能性があるからである。一方、上記顔料の含有量が少ないと加飾層の厚さが厚くなり、本発明のタッチパネルセンサの前面側の表面凹凸が大きくなることから、タッチパネルセンサの外観が悪くなる可能性や、タッチ操作の際にタッチパネル領域と額縁領域との境界で指等が引っ掛かりやすくなりタッチ操作がしにくくなる可能性があるからである。また、加飾層に破損等を生じやすくなる可能性があるからである。
本発明においては、なかでも印刷法を用いることが好ましい。タッチパネルセンサの工程数を少なくすることができ、例えば、絶縁基材の一方の表面上にセンサ部および配線層を形成した後に、上記絶縁基材の反対側の表面上に加飾層を形成する場合、歩留まりの低下を防止することができるからである。
また、加飾層の形成方法においては、通常、上述した加飾層材料および溶剤を含む加飾層用組成物が調製される。上記加飾層用組成物に用いられる溶剤については、一般的なものとすることができ、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルセロソルブ、3−メトキシブチルアセテート、等を1種以上用いることができる。
加飾層の厚さが厚いと本発明のタッチパネルセンサの前面側の表面凹凸が大きくなることから、タッチパネルセンサの外観が悪くなる可能性や、タッチ操作の際にタッチパネル領域と額縁領域との境界で指等が引っ掛かりやすくなりタッチ操作がしにくくなる可能性があるからである。また、加飾層が絶縁基材の表面から剥離する可能性があるからである。
また、加飾層の厚さが薄いと、絶縁基材の表面上に良好な加飾層を形成することが困難となる可能性があるからである。
本発明における配線層は、絶縁基材のセンサ部側の表面上に形成され、センサ部の透明電極層と接続されるものである。また、配線層は、額縁領域に形成され、上述した加飾層と平面視上重なる位置に形成される。
上記金属材料としては、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、金属単体、金属の複合体、金属と金属化合物の複合体、金属合金等を挙げることができる。具体的には、金属単体としては、金、銀、銅、アルミニウム、白金、鉛、インジウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、スズ、亜鉛、チタン、コバルト、鉄、モリブデンの単体等を例示することができる。金属の複合体としては、MAMと称されるモリブデン、アルミニウム、モリブデンの3層構造体等を挙げることができる。また、金属と金属化合物の複合体としては、酸化クロムおよびクロム形成体等を例示することができる。金属合金としては、銀合金や銅合金、APCと称される銀、パラジウム、銅の合金等を例示することができる。金属材料は単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
配線層の線幅としては、例えば10μm〜200μm程度とすることができる。
本発明に用いられるセンサ部は、絶縁基材の一方の表面上に形成された透明電極層を有するものである。また、センサ部は、タッチパネル領域に形成されるものである。センサ部の形態としては、本発明のタッチパネルセンサの動作原理により適宜選択することができ、特に限定されない。本発明のタッチパネルセンサにおいては、例えば、投影型静電容量方式を好適に用いることができる。以下、センサ部が投影型静電容量方式に対応する形態である場合を例に説明する。
なお、図7は本発明のタッチパネルセンサの他の例を示す概略平面図であり、図8は図7のA−A線断面図であり、図9は図7のB−B線断面図であり、図10は図7のC−C線断面図である。なお、図7においては説明の容易の為、層間絶縁層、裏打ち層、加飾色層は省略されている。
なお、図11は図7のA−A線断面図、図12は図7のB−B線断面図、図13は図7のC−C線断面図に相当する。
上記センサ部は、上記絶縁基材の一方の表面上に形成され、互いに絶縁された第1電極および第2電極を有するセンサ電極を有する。センサ電極は、タッチパネル領域内に形成され、接触位置を検出するために用いられるものである。
なお、第1電極および第2電極が互いに絶縁されているとは、両電極が電気的に接続されていないことをいう。
透明電極層に用いられる透明導電性材料としては、具体的には、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛や、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などの金属酸化物や、これらの金属酸化物が2種以上複合された材料が挙げられる。
センサ電極の平面視外形形状としては、より具体的には、平面視略正方形形状等の多角形状が挙げられる。また、センサ電極の平面視形状としては、連続的な面状であることが好ましい。
本発明のタッチパネルセンサは、第1電極同士を接続する第1導電部と第2電極同士を接続する第2導電部とを有する導電部を有する。通常、第1導電部および第2導電部はその一部が平面視上重なるように形成される。
導電部を構成する第1導電部および第2導電部の少なくともいずれかが上記透明導電層である場合には、透明導電材料から構成される透明電極層が用いられる。また、導電部には、非透明導電性材料を用いることもでき、具体的には、アルミニウム、モリブデン、銀、クロム等の金属およびその合金等を用いることができる。
本発明に用いられるセンサ部は、必要に応じて層間絶縁層を有していてもよい。本発明における層間絶縁層は、第1電極および第2電極間あるいは第1導電部および第2導電部間の短絡を防止するために形成されるものである。
また、後述するセンサ部用絶縁基材を有する場合は、層間絶縁層としては接着剤または粘着剤を用いて形成することもできる。接着剤または粘着剤としては一般的なタッチパネルセンサに用いられるものと同様とすることができる。
本発明に用いられるセンサ部においては、第1電極および第1導電部または第2電極および第2導電部のいずれか一方をセンサ部用絶縁基材上に形成してもよい。
また、センサ部用絶縁基材の形態としては、可撓性を有するフィルム状であってもよく、板状であってもよい。
本発明における絶縁基材は、上記のセンサ部、配線層、および加飾層等を支持するものである。また、本発明のタッチパネルセンサをタッチパネル付表示装置に用いる場合、絶縁基材は前面保護板としても用いられるものである。
本発明における絶縁基材は、通常、透明性を有する。
なお、本発明において、「透明」「透明性」という場合には、特段の断りがない限り、本発明のタッチパネルセンサが用いられたタッチパネル付表示装置の操作者が、操作面からの視認を妨げない程度の透明性をいう。したがって、無色透明および、視認性を妨げない程度の有色透明を含み、また厳密な透過率で規定されず、タッチパネルセンサの用途等に応じて適宜決定することができる。
絶縁基材には、樹脂を用いることも可能である。例えば、上記樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などを用いることができる。絶縁基材に樹脂を用いることで、軽量にできる上、可撓性を持たせることも可能となる。
本発明のタッチパネルセンサは、上述した絶縁基材、加飾層、センサ部、および加飾層を有していれば特に限定されず、必要に応じて他の構成を適宜選択して用いることができる。
本発明のタッチパネルセンサにおいては、上記額縁領域には、上記絶縁基材の上記配線層側の表面上にバインダー樹脂および白色顔料を含み白色系の色を示す配線層側加飾層が形成されていることが好ましい。加飾層および配線側加飾層を用いて額縁領域の遮光性、白色系の色の意匠性を調整することができるため、加飾層の厚さを薄くすることができ、タッチパネルセンサにおける前面側の表面凹凸を小さくすることができる。
配線層側加飾層の厚さが厚いと透明電極層の断線を十分に防止することが困難となる可能性があるからであり、配線層側加飾層の厚さが薄いと配線層側加飾層を形成した場合も、加飾層の厚さを薄くすることが困難となる可能性があるからである。また、配線層側加飾層を良好に形成することが困難となる可能性や、配線層側加飾層上に形成される配線層を良好に形成することが困難となる可能性があるからである。
本発明においては、上述した加飾層と配線層側加飾層との色みを異ならせ、加飾層と配線層側加飾層とを重ね合わせることにより、タッチパネルセンサの額縁領域に意匠性を付与することもできる。
本発明のタッチパネルセンサにおいては、上記額縁領域には、上記加飾層および上記配線層の間に遮光性を有する裏打ち層が形成されていることが好ましい。加飾層の配線層側に裏打ち層が形成されていることにより、タッチパネルセンサにおける額縁領域の遮光性を良好なものとすることができ、加飾層を透過した光が配線層表面で反射して配線層が観察されることを好適に防止することができる。
なお、図20は従来のタッチパネルセンサの他の例を示す概略断面図であり、図16に示すタッチパネルセンサのA−A線断面図に相当し、説明していない符号等については図13と同様とすることができる。
加飾層の幅に対する裏打ち層の幅の比率としては、例えば、80%〜100%の範囲内、なかでも90%〜100%の範囲内、特に95%〜100%の範囲内であることが好ましい。
本発明における保護層は、絶縁基材の表面上に形成されたセンサ部、および配線層を覆うように形成されるものである。また、上記保護層は、タッチパネルセンサのセンサ部および配線層側の最表面に形成されていることが好ましい。
保護層としては、絶縁性を有していれば特に限定されるものではないが、透明性を有することが好ましい。このような絶縁性および透明性を有する保護層としては、例えば、アクリル樹脂等の有機材料や酸化ケイ素等の無機材料等からなるものを挙げることができる。
本発明のタッチパネルセンサは、上記配線層に接続された外部接続端子を有する。外部接続端子は、フレキシブルプリント配線板等との接続に用いられるものである。
本発明のタッチパネルセンサの製造方法としては、上述した構成を有するタッチパネルセンサを製造することができる方法であれば特に限定されない。例えば、後述する「C.タッチパネルセンサの製造方法」の項で説明する方法を好適に用いることができる。
本発明のタッチパネルセンサ用部材は、絶縁基材と、上記絶縁基材の一方の表面上に形成された透明電極層を有するセンサ形成部と、上記絶縁基材の上記センサ形成部側の表面上に形成され上記透明電極層と接続された配線層とを有し、上記センサ形成部が設けられたタッチパネル領域と上記配線層が設けられた額縁領域とを有するものであって、上記額縁領域には、上記絶縁基材の上記配線層側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層が形成されていることを特徴とするものである。
図14(a)〜(c)に示すように、本発明のタッチパネルセンサ用部材20は、絶縁基材2と、絶縁基材2の一方の表面上に形成された透明電極層10を有するセンサ形成部23と、絶縁基材2のセンサ形成部23側の表面上に形成され透明電極層10と接続された配線層4と、を有する。また、タッチパネルセンサ1は、センサ形成部23が設けられたタッチパネル領域Tと配線層4が設けられた額縁領域Fとを有するものである。本発明においては、額縁領域Fには、絶縁基材2の配線層4側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層5aが形成されていることを特徴とする。図14(a)〜(c)に示すタッチパネルセンサ用部材20は、例えば、上述した図11〜図13に示されるタッチパネルセンサ10を形成する際に用いられる。また、図14(a)〜(c)に示すセンサ形成部23は、図11〜図13に示されるタッチパネルセンサ10におけるセンサ部3の一部を構成するものであり、具体的には、第2電極31bおよび第2電極31b同士を接続する第2電極部32bであり、これらは透明電極層10で形成されている。また、配線層4は、第2電極31bと接続されて形成され、末端にて外部接続端子7と接続されて形成されている。
なお、図14(a)においては説明の容易の為、加飾層および裏打ち層は省略されている。
本発明のタッチパネルセンサ用部材は、タッチパネル領域と額縁領域とを有するものである。
タッチパネル領域は、センサ形成部が設けられた領域であり、タッチパネルセンサのセンサ部が設けられる領域である。また、タッチパネル領域について上記の点以外および額縁領域については、上述した「A.タッチパネルセンサ」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明のタッチパネルセンサは、絶縁基材と、センサ形成部と、配線層と、加飾層とを有するものである。
なお、絶縁基材、配線層、加飾層については、「A.タッチパネルセンサ」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
センサ部の形態としては、センサ部の形態に応じて適宜選択される。投影型静電容量方式の場合、センサ形成部は、通常、センサ部のセンサ電極における第1電極および第1導電部または第2電極および第2導電部のいずれかを有する。
センサ形成部が用いられるセンサ電極および導電部については上述した「A.タッチパネルセンサ」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明のタッチパネルセンサ用部材の製造方法については特に限定されず、例えば、絶縁基材の一方の表面上に透明電極層を有するセンサ形成部および上記透明電極層と接続された配線層を形成するセンサ形成部および配線層形成工程と、上記センサ形成部が設けられたタッチパネル領域と上記配線層が設けられた額縁領域とを有する上記絶縁基材の上記額縁領域における上記配線層側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層を形成する加飾層形成工程とを有し、上記センサ形成部および配線層形成工程が、上記センサ形成部の上記透明電極層をフォトリソグラフィ法を用いて形成する工程であり、上記加飾層形成工程が、上記加飾層を印刷法を用いて形成する工程であることを特徴とする製造方法を挙げることができる。
なお、詳細については、後述する「C.タッチパネルセンサの製造方法」の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
本発明のタッチパネルセンサの製造方法は、絶縁基材の一方の表面上に透明電極層を有するセンサ部および上記透明電極層と接続された配線層を形成するセンサ部および配線層形成工程と、上記センサ部が設けられたタッチパネル領域と上記配線層が設けられた額縁領域とを有する上記絶縁基材の上記額縁領域における上記配線層側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層を形成する加飾層形成工程とを有し、上記センサ部および配線層形成工程が、上記センサ部の上記透明電極層をフォトリソグラフィ法を用いて形成する工程であり、上記加飾層形成工程が、上記加飾層を印刷法を用いて形成する工程であることを特徴とする製造方法である。
次に、図15(g)に示すように、センサ部3が設けられたタッチパネル領域Tと配線層4が設けられた額縁領域Fとを有する絶縁基材2の額縁領域Tにおける配線層4側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有するインクを用いて、スクリーン印刷法等の印刷法を用いて白色系の色を示す加飾層5aを形成する(加飾層形成工程)。本発明においては、加飾層5aの形成前に、絶縁基材2の額縁領域Tにおける配線層4側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および遮光材料を含有するインクを用いて印刷法等により、裏打ち層6を形成してもよい。
以上の工程により、図15(g)に示すようにタッチパネルセンサ1を製造することができる。
本発明におけるセンサ部および配線層形成工程は、絶縁基材の一方の表面上に透明電極層を有するセンサ部および上記透明電極層に接続された配線層を形成する工程である。また、センサ部および配線層形成工程は、上記センサ部の上記透明電極層をフォトリソグラフィ法を用いて形成する工程である。
本発明における加飾層形成工程は、上記センサ部が設けられたタッチパネル領域と上記配線層が設けられた額縁領域とを有する上記絶縁基材の上記額縁領域における上記配線層側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層を形成する工程である。また、上記加飾層形成工程は、上記加飾層を印刷法を用いて形成する工程である。
本発明のタッチパネルセンサの製造方法は、上述したセンサ部および配線部形成工程と、加飾層形成工程とを有していれば特に限定されず、必要に応じて他の工程を適宜選択して追加することができる。
このような工程としては、例えば、絶縁基材の配線層側の表面上に配線層側加飾層を形成する工程、絶縁基材の配線層側または前面側の表面上に裏打ち層を形成する工程、絶縁基材の配線層側の表面上に配線層と接続された外部接続端子を形成する工程、絶縁基材の一方の表面上に形成されたセンサ部および配線層を覆うように保護層を形成する工程等を挙げることができる。これらの工程は、加飾層形成工程前に行なうことが好ましい。また、配線層側加飾層、裏打ち層および外部接続端子について、これらの材料ならびに形成方法については、上述した「A.タッチパネルセンサ」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(裏打ち層の作製)
厚さ0.5mmの透明ガラス基材(日本板硝子社製青板強化ガラス)を用いた。透明ガラス基材の表面上に遮光性粒子を含有する遮光性感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布して裏打ち層形成用層を形成した。フォトリソグラフィ法により、裏打ち層形成用層をパターン露光し、現像することにより厚さ3μm、幅9.5mmの額縁状の裏打ち層を形成した。
上記透明ガラス基材の裏打ち層が形成された表面上にスパッタリング法により厚さ30nmのITO膜を成膜した。そして、ITO膜上にポジ型感光樹脂(レジスト)を用いて感光膜を形成し、フォトリソグラフィ法によってITO膜をパターニングし、第1電極、第2電極および第2導電部を形成した。
次に、上記各構成を形成した透明ガラス基材上全面に透明性感光性樹脂組成物をスピンコート法で塗布して層間絶縁層形成用層を形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、一部露出面を残して第1電極、第2電極および第2導電部を覆うように層間絶縁層形成用層をパターニングし、層間絶縁層を形成した。
次に、銀、パラジウムおよび銅を含むAPC合金を用いて、スパッタリング法により厚さ100nmの金属膜を形成した。次に金属膜上にポジ型感光樹脂(レジスト)を塗布し、フォトリソグラフィ法によってパターニングした。ここで、レジストのパターンは、第1電極間を接続させるためのブリッジ部(第1導電部)、配線層、および外部接続端子に対応するパターンを有するものとした。また、配線層および外部接続端子に対応するパターンは、裏打ち層上に形成され、裏打ち層で配線層が第1電極および第2電極と接続するものとした。その後、燐硝酢酸系のエッチング液を用いて、エッチングした。
最後に、上記パターニングを行った透明ガラス基材上全面に、透明性感光性樹脂組成物をスピンコート法にて塗布して保護層形成用層をさらに形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、接続端子パターンを残して第1電極、第1導電部(ブリッジ部)、第2電極、第2導電部、および配線層を覆うように保護層形成用層をパターニングし、保護層を形成した。
以上の工程によりセンサ部および配線層等を得た。
上記透明ガラス基材のセンサ部が形成された表面とは反対側の表面上に、白色顔料を有する白色硬化性樹脂組成物を用いてスクリーン印刷法により、厚さ40μmの加飾層を形成した。加飾層は、上述の裏打ち層と平面視上重なる額縁状に形成し、その幅は、10mmとした。
以上の工程により、タッチパネルセンサを得た。
まず、透明ガラス基材の表面上に、実施例1と同様の方法によりセンサ部および配線層等を形成した。
次に、透明ガラス基材のセンサ部等が形成された表面とは反対側の表面上に実施例1と同様の方法により裏打ち層を形成した。
次に、透明基材の裏打ち層が形成された表面上に裏打ち層が平面視上重なるようにして実施例1と同様の方法により加飾層を形成した。
透明ガラス基材の表面上に、白色顔料を有する白色硬化性樹脂組成物を用いてスクリーン印刷法により、厚さ30μm、幅10mmの額縁状の配線層側加飾層を形成した。
次に、透明ガラス基材の配線層側加飾層が形成された表面上に遮光性粒子を含有する遮光性感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布して裏打ち層形成用層を形成した。フォトリソグラフィ法により、裏打ち層形成用層をパターン露光し、現像することにより配線層側加飾層と平面視上重なるように、厚さ3μm、幅10mmの額縁状の裏打ち層を形成した。
次に、透明ガラス基材の裏打ち層が形成された表面上に実施例1と同様にして、センサ部および配線層を形成した。
上記透明ガラス基材のセンサ部が形成された表面とは反対側の表面上に、実施例1と同様の方法により厚さ10μmの加飾層を形成した。また、実施例3においては、加飾層の幅を裏打ち層の幅と同様とした。
以上の工程により、タッチパネルセンサを得た。
透明ガラス基材の表面上に、白色顔料を有する白色硬化性樹脂組成物を用いてスクリーン印刷法により、厚さ40μm、幅10mmの額縁状の加飾層を形成した。
次に、加飾層上に実施例1と同様にして裏打ち層を形成した。
次に、透明ガラス基材の裏打ち層が形成された表面上に実施例1と同様にして、センサ部および配線層を形成した。
以上の工程により、タッチパネルセンサを得た。
(断線の有無)
額縁領域における透明電極層の断線の有無について調べた。実施例1〜3のタッチパネルセンサにおいては断線が生じていなかった。一方、実施例1〜3に比べて加飾層によるタッチパネルセンサ表面の段差が大きい比較例のタッチパネルセンサにおいては断線が生じていた。結果を表1に示す。
実施例3および比較例のタッチパネルセンサにおける裏打ち層の製版不良について調べた。実施例3のタッチパネルは、配線層側加飾層近傍の透明ガラス基材上には裏打ち層の製版残りがないものとすることができた。一方、実施例3に比べて加飾層によるタッチパネルセンサ表面の段差が大きい比較例のタッチパネルセンサにおいては、加飾層近傍の透明ガラス基材上に裏打ち層の製版残りが存在するものとなった。また、実施例1および実施例2のタッチパネルセンサにおいては、透明ガラス基材上に裏打ち層を直接形成することができることから、裏打ち層の製版残りがないものとすることができた。結果を表1に示す。
2、12 … 絶縁基材
3、13 … センサ部
4、14 … 配線層
5a、15B、15W … 加飾層
5b … 配線層側加飾層
6、16 … 裏打ち層
10 … 透明電極層
Claims (5)
- 絶縁基材と、
前記絶縁基材の一方の表面上に形成された透明電極層を有するセンサ部と、
前記絶縁基材の前記センサ部側の表面上に形成され前記透明電極層と接続された配線層とを有し、
前記センサ部が設けられたタッチパネル領域と前記配線層が設けられた額縁領域とを有するタッチパネルセンサであって、
前記額縁領域には、前記絶縁基材の前記配線層側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層が形成されていることを特徴とするタッチパネルセンサ。 - 前記額縁領域には、前記絶縁基材の前記配線層側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す配線層側加飾層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルセンサ。
- 前記額縁領域には、前記加飾層および前記配線層の間に、遮光性を有する裏打ち層が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタッチパネルセンサ。
- 絶縁基材と、
前記絶縁基材の一方の表面上に形成された透明電極層を有するセンサ形成部と、
前記絶縁基材の前記センサ形成部側の表面上に形成され前記透明電極層と接続された配線層とを有し、
前記センサ形成部が設けられたタッチパネル領域と前記配線層が設けられた額縁領域とを有するタッチパネルセンサ用部材であって、
前記額縁領域には、前記絶縁基材の前記配線層側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層が形成されていることを特徴とするタッチパネルセンサ用部材。 - 絶縁基材の一方の表面上に透明電極層を有するセンサ部および前記透明電極層と接続された配線層を形成するセンサ部および配線層形成工程と、
前記センサ部が設けられたタッチパネル領域と前記配線層が設けられた額縁領域とを有する前記絶縁基材の前記額縁領域における前記配線層側とは反対側の表面上に、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層を形成する加飾層形成工程とを有し、
前記センサ部および配線層形成工程が、前記センサ部の前記透明電極層をフォトリソグラフィ法を用いて形成する工程であり、
前記加飾層形成工程が、前記加飾層を印刷法を用いて形成する工程であることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
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