JP6331346B2 - タッチパネルセンサ - Google Patents

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本発明は、タッチパネル付表示装置に用いられるタッチパネルセンサに関する。
今日、入力手段として、タッチパネルが広く用いられている。タッチパネルは、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置において、タッチパネルは表示装置の表示面上に配置され、これにより、タッチパネルは表示装置に対する極めて直接的な入力を可能にする。
従来から、タッチパネルセンサにおいては、例えば、電極層を有するタッチパネルセンサ部材と、表面保護のためにタッチパネルセンサの最表面に配置された前面保護板とを有する構成が採用されている。また、前面保護板としては、加飾層を有するものが好適に用いられる(例えば、特許文献1)。加飾層は、例えば、前面保護板をタッチパネル付表示装置に用いた場合に、タッチ操作を行う領域(タッチパネル領域)の外側の額縁領域に形成され、タッチパネルセンサの配線等を隠すために用いられるものである。また、文字、図形、記号等の標章等を表示するものとしても用いられる。
このような加飾層としては、遮光性の観点から、通常、黒色を示すものが採用されている。
特開2011−194799号公報
ところで、近年、タッチパネル付表示装置においては、その意匠性についてもより重視されるようになってきており、タッチパネルセンサの額縁領域における意匠として、白色系の色の意匠が望まれる場合がある。
しかしながら、額縁領域に形成される加飾層としてバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層を採用した場合、遮光性確保の観点から、黒色を示す加飾層に比べてその厚さを厚くする必要があり、前面保護板の加飾層が形成された表面においては、加飾層による段差が大きくなる。そのため、前面保護板の加飾層が形成された表面とタッチパネルセンサ部材の表面とを対向して配置させた場合、以下の問題が生じる場合がある。例えば、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材の間に樹脂を含む接着層を形成して両者を配置させた場合は、空気が残留して気泡を生じやすいという問題がある。また、例えば、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材の間に両面テープを用いた接着層を配置した場合は、空気が残留して気泡が生じやすいという問題の他、上記加飾層による段差に対して両面テープ、前面保護板、タッチパネルセンサが追従できずに剥離しやすくなるという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、額縁領域に白色系の色の意匠を付与することができ、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材を良好に配置することが可能なタッチパネルセンサを提供することを主目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、透明基材、ならびに上記透明基材の一方の表面上に形成されたバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す第1加飾層を有する前面保護板と、絶縁基材、上記絶縁基材の一方の表面上に形成された電極層を有するセンサ部、上記絶縁基材の上記センサ部が形成された表面上に形成されバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す第2加飾層、ならびに上記第2加飾層上に形成され、上記電極層と接続された配線層を有するタッチパネルセンサ部材とを有し、上記前面保護板の上記第1加飾層が形成された表面と、上記タッチパネルセンサ部材の上記第2加飾層が形成された表面とは反対側の表面とが対向して配置され、上記第1加飾層と上記第2加飾層とが平面視上重なって配置されていることを特徴とするタッチパネルセンサを提供する。
本発明によれば、前面保護板が第1加飾層を有し、タッチパネルセンサ部材が第2加飾層を有し、上記前面保護板の上記第1加飾層が形成された表面と、上記タッチパネルセンサ部材の上記第2加飾層が形成された表面とは反対側の表面とが対向して配置され、上記第1加飾層と上記第2加飾層とが平面視上重なって配置されていることにより、タッチパネルセンサにおける額縁領域に白色系の色の意匠を付与することができ、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材を良好に配置することができる。
上記発明においては、上記タッチパネルセンサ部材が、上記第2加飾層および上記配線層の間に形成され遮光性を有する裏打ち層を有することが好ましい。タッチパネルセンサにおける額縁領域の遮光性を良好なものとすることができ、第1加飾層および第2加飾層を透過した光が配線層の表面で反射することを防止することができるからである。
上記発明においては、上記第2加飾層の幅が上記第1加飾層の幅よりも小さいことが好ましい。本発明のタッチパネルセンサを前面保護板側から観察した場合に第2加飾層が観察されず、タッチパネルセンサを用いたタッチパネル付表示装置の外観を良好なものとすることができる。また、第2加飾層上に裏打ち層が形成されている場合は、上述のタッチパネル付表示装置を前面保護板側の斜め方向から観察した場合に、裏打ち層が観察されることを防止することができる。
本発明のタッチパネルセンサは、額縁領域に白色系の色の意匠を付与することができ、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材を良好に配置することが可能であるといった作用効果を奏する。
本発明のタッチパネルセンサの一例を示す概略平面図である。 図1に示すタッチパネルセンサのA−A線断面図である。 図1に示すタッチパネルセンサのB−B線断面図である。 図1に示すタッチパネルセンサのC−C線断面図である。 本発明のタッチパネルセンサの他の例を示す概略平面図である。 図5に示すタッチパネルセンサのA−A線断面図である。 図5に示すタッチパネルセンサのB−B線断面図である。 図5に示すタッチパネルセンサのC−C線断面図である。 従来のタッチパネルセンサの一例を示す概略断面図である。 従来の前面保護板の一例を示す概略断面図である。 実施例および比較例における前面保護板およびタッチパネルセンサ部材の配置関係を示す模式図である。
以下、本発明のタッチパネルセンサについて説明する。
本発明のタッチパネルセンサは、透明基材、ならびに上記透明基材の一方の表面上に形成されたバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す第1加飾層を有する前面保護板と、絶縁基材、上記絶縁基材の一方の表面上に形成された電極層を有するセンサ部、上記絶縁基材の上記センサ部が形成された表面上に形成されバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す第2加飾層、ならびに上記第2加飾層上に形成され、上記電極層と接続された配線層を有するタッチパネルセンサ部材とを有し、上記前面保護板の上記第1加飾層が形成された表面と、上記タッチパネルセンサ部材の上記第2加飾層が形成された表面とは反対側の表面とが対向して配置され、上記第1加飾層と上記第2加飾層とが平面視上重なって配置されていることを特徴とするものである。
本発明のタッチパネルセンサについて図を用いて説明する。
図1は本発明のタッチパネルセンサの一例を示す概略平面図であり、図2は図1のA−A線断面図であり、図3は図1のB−B線断面図であり、図4は図1のC−C線断面図である。
図1〜図4に示すように、本発明のタッチパネルセンサ100は、前面保護板10と、タッチパネルセンサ部材20とを有する。
前面保護板10は、透明基材11ならびに透明基材11の一方の表面上に形成されたバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す第1加飾層12を有するものである。
また、タッチパネルセンサ部材20は、絶縁基材21、絶縁基材21の一方の表面上に形成された電極層を有するセンサ部30、絶縁基材21のセンサ部30が形成された表面上に形成されバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す第2加飾層22、ならびに第2加飾層22上に形成され、電極層と接続された配線層23を有するものである。
本発明においては、前面保護板10の第1加飾層12が形成された表面と、タッチパネルセンサ部材20の第2加飾層22が形成された表面とは反対側の表面とが対向して配置され、第1加飾層12と第2加飾層22とが平面視上重なって配置されていることを特徴とする。
また、図2および図3においては、タッチパネルセンサ部材20が、第2加飾層22および配線層23の間に形成され遮光性を有する裏打ち層24を有する例について示しており、第2加飾層22の幅が第1加飾層12の幅よりも小さい例について示している。
また、図2〜図4に示すように、前面保護板10およびタッチパネルセンサ部材20の間には、通常、接着層40が配置される。
また、本発明のタッチパネルセンサ100においては、通常、センサ部30はタッチパネル領域Tに設けられ、第1加飾層12、第2加飾層22および配線層23は額縁領域Fに設けられる。
図1〜図4に示すセンサ部30は、絶縁基材21の同一面上に、互いに絶縁された第1電極31aおよび第2電極31bを有するセンサ電極と、第1電極31a同士を接続する第1導電部32aおよび第2電極31b同士を接続する第2導電部32bを有する導電部と、第1導電部32aおよび第2導電部32bの間に形成された層間絶縁層33とを有するものである。また、第1導電部32aおよび第2導電部32bはその一部が層間絶縁層33を介して平面視上重なるように形成されている。図1〜図4に示すセンサ部30は、投影型静電容量方式のタッチパネルセンサに対応する形態である。また、センサ部30は、電極層としてセンサ電極および導電部を有し、第1電極31a、第2電極31bおよび第2導電部32bが透明電極層3で形成されている。
また、配線層23は第1電極31aおよび第2電極31bとそれぞれ接続されて形成されており、配線層23は末端にて外部接続端子25と接続されて形成されている。
なお、図1においては説明の容易の為、前面保護板、接着層、ならびにタッチパネルセンサ部材における層間絶縁層、裏打ち層および第2加飾層は省略されている。
本発明のタッチパネルセンサは、通常、タッチパネル付表示装置に用いられる。また、本発明のタッチパネルセンサは、通常、タッチパネル領域と額縁領域とを有する。
タッチパネル領域は、センサ部が設けられた領域であり、タッチパネルセンサを用いたタッチパネル付表示装置の操作者によりタッチ操作が行われる領域である。また、タッチパネル領域は、本発明のタッチパネルセンサを用いたタッチパネル付表示装置において、表示パネルの表示領域に対応するように配置される領域である。
額縁領域は、少なくとも配線層、第1加飾層および第2加飾層が設けられた領域であり、上述したタッチパネル領域の外側に位置する領域である。また、額縁領域はタッチパネル領域を囲うように設けられることが好ましい。また、額縁領域は、タッチパネルセンサにおける前面保護板側から配線層が視認されないように、配線層、第1加飾層および第2加飾層を設けることにより、本発明のタッチパネルセンサを用いたタッチパネル付表示装置の外観が悪くなることを防止し、さらに、良好な意匠性を付与する領域である。
本発明によれば、前面保護板が第1加飾層を有し、タッチパネルセンサ部材が第2加飾層を有し、上記前面保護板の上記第1加飾層が形成された表面と、上記タッチパネルセンサ部材の上記第2加飾層が形成された表面とは反対側の表面とが対向して配置され、上記第1加飾層と上記第2加飾層とが平面視上重なって配置されていることにより、タッチパネルセンサにおける額縁領域に白色系の色の意匠を付与することができ、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材を良好に配置することができる。
ここで、従来のタッチパネルセンサにおいては、通常、前面保護板とタッチパネルセンサ部材とのうち、前面保護板のみに加飾層が形成される。また、加飾層は、額縁領域に所定の意匠を付与するとともに、タッチパネルセンサ部材における配線層を隠すためにも用いられるものである。そのため、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す加飾層を形成する場合、遮光性確保の観点から、その厚さを厚くする必要がある。しかしながら、前面保護板の加飾層が形成された表面とタッチパネルセンサ部材とを対向して配置させた場合には、加飾層による段差により、以下のような問題が生じる場合がある。
図9に示すように、従来のタッチパネルセンサ100’において前面保護板10’とタッチパネルセンサ部材20’との間に樹脂を含む接着層40を形成して両者を配置させた場合、両者を配置する工程において前面保護板10’の加飾層12’の近傍に空気が残留しやすいことから、接着層40中に気泡41が生じやすいという問題がある。
また、図示はしないが、前面保護板とタッチパネルセンサ部材との間に両面テープを用いた接着層を配置させた場合、空気が残留して気泡が生じやすいという問題の他、両面テープ自体が加飾層による段差に追従できず剥離してしまう場合や、前面保護板やタッチパネルセンサ部材が追従できず剥離したり、破損する可能性があるという問題がある。
なお、図9は従来のタッチパネルセンサの一例を示す概略断面図であり、説明していない符号については、図2等で説明した符号と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
これに対して、本発明においては、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材にそれぞれ第1加飾層および第2加飾層が形成されており、タッチパネルセンサにおける額縁領域の意匠(白色系の色等)および遮光性については第1加飾層および第2加飾層を平面視上積層させることにより調整することができる。よって、額縁領域の意匠および遮光性については、第1加飾層および第2加飾層に用いられる材料、厚さ等により調整することができる。したがって、従来の前面保護板に比べて、本発明においては、前面保護板に形成される第1加飾層の厚さを薄くすることができるため、上記前面保護板の上記第1加飾層が形成された表面と、上記タッチパネルセンサ部材の上記第2加飾層が形成された表面とは反対側の表面とを対向させて良好に配置することができる。
以下、本発明のタッチパネルセンサの詳細について説明する。
1.前面保護板
本発明に用いられる前面保護板は、透明基材ならびに上記透明基材上の一方の表面上に形成されたバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す第1加飾層を有する。また、前面保護板においては、上記第1加飾層が形成された表面が、後述するタッチパネルセンサ部材の上記第2加飾層が形成された表面とは反対側の表面と対向するように配置される。
(1)第1加飾層
本発明に用いられる第1加飾層は、透明基材の一方の表面上に形成される。また、第1加飾層は、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示すものである。
本発明において白色系の色とは、純粋な白色(純白)以外に、アイボリー色、ベージュ色、赤みの白である赤白色(薄いピンク色)、黄みの白である黄白色、青みの白である青白色、緑みの白である緑白色、紫みの白である紫白色、茶色みの白である茶白色、黒みの白である灰色(ライトグレー)、銀色みの白である銀白色、金色みの白である金白色などの、有彩色で白っぽい色、及び無彩色で白っぽい色、も含む。
こうした白色系の色は、各種表色系を用いて数値的に表現することができる。なかでも慣用的な表色系の1種であるマンセル表色系(JIS Z 8721)による場合、以下のように表現することができる。
マンセル表色系では、全ての色を、明度と、彩度と、色相との三属性によって表現する。この明度は、マンセル表色系では、最も明るい理想的な白を10とし、最も暗い理想的な黒を0とする。本発明においては、白色系の色の明度の下限としては、例えば8.0程度であり、なかでも8.0以上が好ましい。また、マンセル表色系では、彩度は、無彩色を0とし、色が濃くなるほど値が大きくなり、最大値は明度と色相によって変わるが最大で14である。本発明においては、白色系の色の彩度の上限としては、例えば2.0程度であり、2.0以下であることが好ましい。
本発明において白色系の色としては、マンセル表色系において、なかでも、明度が8.0以上で、かつ彩度が2.0以下の色であることが好ましい。色相については、特に制限はない。いかなる色味でも構わない。
より好ましい色について、マンセル表色系によって表現すれば、明度においては9.0以上の色の場合、彩度においては1.0以下の色の場合により効果的であり、さらに、明度が9.0以上で、かつ彩度が1.0以下の色の場合が、より効果的である。
マンセル表色系の上記三属性は、市販の分光測色計、分光光度計などによって測定することができる。
透明基材における第1加飾層の形成位置は、本発明のタッチパネルセンサにおける額縁領域に対応する位置である。また、第1加飾層は後述する第2加飾層と平面視上重ねて配置できるように形成される。具体的な第1加飾層の形成位置については、タッチパネルセンサの用途に応じて適宜選択される。
上記第1加飾層は、バインダー樹脂と白色顔料とを含有するものである。
上記バインダー樹脂としては、一般的なタッチパネルセンサにおける加飾層に用いられるものと同様とすることができる。例えば、上記第1加飾層をフォトリソグラフィ法で形成する場合は感光性樹脂を好適に用いることができ、印刷法で形成する場合は熱硬化性樹脂を好適に用いることができる。
上記感光性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ桂皮酸ビニル系樹脂、環化ゴム等の反応性ビニル基などの光反応性基を有する感光性樹脂を1種以上を用いることができる。上記アクリル系樹脂では、例えば、アルカリ可溶性樹脂、多官能アクリレート系モノマー、光重合開始剤、その他添加剤などからなる感光性樹脂をバインダー樹脂の樹脂成分として用いることができる。
上記アルカリ可溶性樹脂には、ベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体などのメタクリル酸エステル共重合体、ビスフェノールフルオレン構造を有するエポキシアクリレートなどのカルド樹脂等を1種以上用いることができる。
上記多官能アクリレート系モノマーには、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を1種以上用いることができる。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート、又は、アクリレートのいずれかであることを意味する。
上記光重合開始剤には、アルキルフェノン系、オキシムエステル系、トリアジン系、チタネート系等を1種以上用いることができる。例えば、アルキルフェノン系では、2−メチル−1(4−メチルチオフェニル)−2−モリフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア(登録商標)907、BASFジャパン株式会社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モノフォリオフェニル)ブタノン−1(イルガキュア(登録商標)369、BASFジャパン株式会社製)、オキシムエステル系では、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](イルガキュア(登録商標)OXE01、BASFジャパン株式会社製)等を用いることができる。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂等を用いることができる。
また、白色顔料としては、例えば、酸化チタン、シリカ、タルク、カオリン、クレイ、硫酸バリウム、水酸化カルシウム等を用いることができる。
上記第1加飾層は、顔料として上述した白色顔料のみを含有していてもよく、白色顔料および他の色の顔料を含有していてもよい。他の色の顔料としては、例えば、赤色顔料、黄色顔料、青色顔料、緑色顔料、紫色顔料、黒色顔料などを用いることができる。これらの顔料については一般的なものを用いることができる。
上記第1加飾層は、上述したバインダー樹脂、白色顔料、他の色の顔料の他にも、例えば、光増感剤、分散剤、界面活性剤、安定剤、レベリング剤等の公知の各種添加剤を含むことができる。
上記第1加飾層に含有される顔料の含有量(白色顔料および他の顔料を含有する場合はその総量)としては、所望の遮光性および白色系の色を示し、所定の厚さで第1加飾層を形成することができれば特に限定されない。
例えば、第1加飾層のバインダー樹脂100質量部に対して、顔料が10質量部〜95質量部の範囲内、なかでも40質量部〜90質量部の範囲内、特に60質量部〜90質量部の範囲内であることが好ましい。
上記顔料の含有量が多いと第1加飾層を安定的に形成することが困難となる可能性があるからである。一方、上記顔料の含有量が少ないと第1加飾層の厚さが厚くなり、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材を良好に配置することが困難となる可能性があるからである。また、第1加飾層の厚さが厚くなることにより、第1加飾層の剥離、破損等が生じやすくなる可能性があるからである。
第1加飾層の形成方法としては、例えば、フォトリソグラフィ法、または、スクリーン印刷法、インクジェット法等の印刷法等を挙げることができる。
本発明においては、なかでも印刷法を用いることが好ましい。簡便な方法で前面保護板を形成することができるからである。
また、第1加飾層の形成方法においては、通常、上述した第1加飾層の材料および溶剤を含む第1加飾層用組成物が調製される。上記第1加飾層用組成物に用いられる溶剤については、一般的なものとすることができ、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルセロソルブ、3−メトキシブチルアセテート等を1種以上用いることができる。
第1加飾層の厚さとしては、所定の遮光性および白色系の色を示すことができれば特に限定されないが、1μm〜40μmの範囲内、なかでも3μm〜30μmの範囲内、特に3μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。
第1加飾層の厚さが薄いと、第2加飾層を厚く形成する必要があることから、タッチパネルセンサ部材を形成しにくくなる可能性があるからである。また、第1加飾層の厚さが薄いと、透明基材の表面上に良好な第1加飾層を形成することが困難となる可能性があるからである。
また、第1加飾層の厚さが厚いと、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材を配置しにくくなる可能性があるからである。
第1加飾層の幅については、本発明のタッチパネルセンサの用途に応じて適宜選択することができる。なお、第1加飾層の幅とは、例えば、図2においてx1で示される距離をいう。
第1加飾層は、その一部に開口部を有していてもよい。上記開口部としては、例えば、本発明のタッチパネルセンサが用いられるタッチパネル付表示装置のカメラ部分に対応する開口部や、製品ロゴ等の文字、記号、標章等を挙げることができる。
(2)透明基材
本発明に用いられる透明基材は、上述した第1加飾層を支持するものである。また、透明基材は、タッチパネルセンサのセンサ部等を保護するために用いられる。
なお、本発明において、「透明」、「透明性」という場合には、特段の断りがない限り、本発明のタッチパネルセンサが用いられたタッチパネル付表示装置の操作者が、操作面からの視認を妨げない程度の透明性をいう。したがって、無色透明および、視認性を妨げない程度の有色透明を含み、また厳密な透過率で規定されず、タッチパネルセンサの用途等に応じて適宜決定することができる。
透明基材を構成する材料としては、本発明のタッチパネルセンサを用いたタッチパネル付表示装置に対して、これらの表面を保護し得る機械強度を有するものであれば、特に制限はなく、代表的にはガラス板を用いることができる。とくに、上記ガラス板として、化学強化ガラスはフロートガラスに比べて機械的強度に優れ、その分薄くできる点で好ましい。化学強化ガラスは、典型的には、ガラスの表面近傍について、ナトリウムをカリウムに代えるなどイオン種を一部交換することで、化学的な方法によって機械的物性を強化したガラスである。
透明基材には、樹脂を用いることも可能である。例えば、上記樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂等を用いることができる。透明基材に樹脂を用いることで、軽量にできる上、可撓性を持たせることも可能となる。
透明基材の厚さについては、本発明のタッチパネルセンサの用途に応じて適宜選択することができる。
(3)前面保護板の形成方法
本発明に用いられる前面保護板の形成方法においては、前面保護板を多面付けで形成する方法であってもよく、個々で形成する方法であってもよい。透明基材として化学強化ガラスを用いる場合は、個々で形成する方法であることが好ましい。
2.タッチパネルセンサ部材
本発明に用いられるタッチパネルセンサ部材は、絶縁基材、上記絶縁基材の一方の表面上に形成された電極層を有するセンサ部、上記絶縁基材の上記センサ部が形成された表面上に形成されバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す第2加飾層、ならびに上記第2加飾層上に形成され、上記電極層と接続された配線層を有する。また、タッチパネルセンサ部材において、第2加飾層が形成された表面とは反配側の表面が、上述した前面保護板の第1加飾層が形成された表面と対向して配置される。
また、本発明においては、センサ部の電極層、第2加飾層および配線層は、いずれも絶縁基材の片側の表面上に形成される。
(1)第2加飾層
本発明に用いられる第2加飾層は、絶縁基材上に形成される。また、第2加飾層は、バインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示すものである。
絶縁基材における第2加飾層の形成位置は、タッチパネルセンサにおける額縁領域に対応する位置である。第2加飾層は、通常、センサ部の外側に形成され、センサ部が形成されている領域を囲うように形成される。また、第2加飾層は上述した第1加飾層と平面視上重ねて配置できるように形成される。
第2加飾層上には後述する配線層が形成され、第2加飾層上において上記配線層とセンサ部の電極層とが接続される。よって、第2加飾層の厚さとしては、上記配線層と接続できるセンサ部の電極層を形成することができれば、特に限定されないが、40μm以下、なかでも1μm〜30μmの範囲内、特に1μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。
第2加飾層の厚さが厚いと電極層が断線しやすくなる可能性があるからであり、第2加飾層の厚さが薄いと第2加飾層を形成した場合も、第1加飾層の厚さを薄くすることが困難となる可能性があるからである。また、第2加飾層を良好に形成することが困難となる可能性や、第2加飾層上に形成される配線層を良好に形成することが困難となる可能性があるからである。
本発明においては、上述した第1加飾層と第2加飾層との色みを異ならせることにより、タッチパネルセンサの額縁領域に所望の意匠性を付与することもできる。
第2加飾層の幅としては、上述した第1加飾層と平面視上重なるように形成されていれば特に限定されないが、タッチパネルセンサを前面保護板側から観察した場合に第2加飾層が観察されない幅であることが好ましい。具体的には、第2加飾層の幅が第1加飾層の幅と同等であってもよく、第1加飾層の幅よりも小さくてもよい。本発明においては、なかでも、第2加飾層の幅が第1加飾層の幅よりも小さいことが好ましい。本発明のタッチパネルセンサを前面保護板側から観察した場合に第2加飾層が観察されず、タッチパネルセンサを用いたタッチパネル付表示装置の外観を良好なものとすることができる。また、第2加飾層上に裏打ち層が形成されている場合は、上述のタッチパネル付表示装置を前面保護板側の斜め方向から観察した場合に、裏打ち層が観察されることを防止することができるからである。
第1加飾層の幅に対する第2加飾層の幅の比率としては、例えば、80%〜100%の範囲内、なかでも90%〜100%の範囲内、特に95%〜100%の範囲内であることが好ましい。
なお、第2加飾層の幅とは、例えば、図2においてx2で示される距離をいう。
第2加飾層の形成方法としては、絶縁基材上に所定のパターン状に所定の厚さで第2加飾層を形成することができれば特に限定されず、上述した第1加飾層の形成方法と同様の方法を挙げることができる。本発明においては、第2加飾層については、フォトリソグラフィ法を用いて形成することが好ましい。絶縁基材上に第2加飾層を薄く形成することができるため、配線層に接続されたセンサ部の電極層の断線を防止することができるからである。
第2加飾層について上記以外の事項については、上述した「1.前面保護板 (1)第1加飾層」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(2)配線層
本発明における配線層は、第2加飾層上に形成され、センサ部の電極層と接続されるものである。
配線層は、通常、金属材料を含有する。
上記金属材料としては、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、金属単体、金属の複合体、金属と金属化合物との複合体、金属合金等を挙げることができる。具体的には、金属単体としては、金、銀、銅、アルミニウム、白金、鉛、インジウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、スズ、亜鉛、チタン、コバルト、鉄、モリブデンの単体等を例示することができる。金属の複合体としては、MAMと称されるモリブデン、アルミニウム、モリブデンの3層構造体等を挙げることができる。また、金属と金属化合物との複合体としては、酸化クロムおよびクロム形成体等を例示することができる。金属合金としては、銀合金や銅合金、APCと称される銀、パラジウム、銅の合金等を例示することができる。金属材料は単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
配線層の線幅としては、例えば10μm〜200μm程度とすることができる。
配線層の形成方法としては、第2加飾層上に配線層を形成可能な方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、第2加飾層が形成された絶縁基材上に金属材料からなる金属層を形成した後に、金属層上にレジスト層をパターン状に形成し、次いで、レジスト層をマスクとして金属層をエッチングする方法を挙げることができる。エッチング液としては、金属材料等に応じて適宜設定される。具体的には、金属層が銀やAPC等からなる場合には、燐硝酢酸等を用いることができる。金属層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法等のドライプロセスが挙げられる。また、配線層の形成方法としては、インクジェット法を用いることもできる。
(3)センサ部
本発明に用いられるセンサ部は、絶縁基材の一方の表面上に形成された電極層を有するものである。また、センサ部は、タッチパネル領域に形成されるものである。センサ部の形態としては、本発明のタッチパネルセンサの動作原理により適宜選択することができ、特に限定されない。本発明のタッチパネルセンサにおいては、例えば、投影型静電容量方式を好適に用いることができる。以下、センサ部が投影型静電容量方式に対応する形態である場合を例に説明する。
本発明に用いられるセンサ部としては、例えば、上述した図1〜図4に示す形態、図5〜図8に示す形態のものを挙げることができるがこれらに限定されない。
図1〜図4に示すセンサ部30については上述したため、ここでの説明は省略する。
図5〜図8に示すセンサ部30について説明する。このセンサ部30においては、電極層としてセンサ電極および導電部を有し、絶縁基材21の片面であって層間絶縁層33を介して第1電極31aおよび第2電極31bが形成されている。この場合、図6および図7に示すように第1電極31aおよび第1導電部32a、ならびに第2電極31bおよび第2導電部32bが透明導電層3になり得る。
なお、図5は本発明のタッチパネルセンサの他の例を示す概略平面図であり、図6は図5のA−A線断面図であり、図7は図5のB−B線断面図であり、図8は図5のC−C線断面図である。なお、図5においては説明の容易の為、前面保護板、接着層、ならびにタッチパネルセンサ部材における層間絶縁層、裏打ち層および第2加飾層は省略されている。
本発明に用いられるセンサ部は、通常、電極層として、センサ電極および導電部を有する。以下、センサ部に用いられる構成について説明する。
(a)センサ電極
上記センサ部は、上記絶縁基材の一方の表面上に形成され、互いに絶縁された第1電極および第2電極を有するセンサ電極を有する。センサ電極は、タッチパネル領域内に形成され、接触位置を検出するために用いられるものである。
なお、第1電極および第2電極が互いに絶縁されているとは、両電極が電気的に接続されていないことをいう。
センサ電極としては、透明導電性材料からなる透明電極層であってもよく、非透明導電性材料からなる電極層であってもよいが、透明電極層であることが好ましい。本発明のタッチパネルセンサをタッチパネル付表示装置に用いた場合の視認性を優れたものとすることができるからである。
透明電極層に用いられる透明導電性材料としては、具体的には、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛や、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などの金属酸化物や、これらの金属酸化物が2種以上複合された材料が挙げられる。
また、非透明導電性材料としては、具体的には、アルミニウム、モリブデン、銀、クロム等の金属およびその合金等を用いることができる。
センサ電極の平面視形状および平面視外形形状としては、特開2011−210176号公報、特開2010−238052号公報、特許第4610416号公報、特開2010-286886号公報、特開2004-192093号公報、特開2010-277392号公報、特開2011−129501号公報等に示されるような一般的なタッチパネルセンサにおけるセンサ電極と同様とすることができる。
本発明におけるセンサ電極の平面視形状としては、開口部を含まない面状やメッシュ状
に形成され、開口部を有するもの等が挙げられる。なお、センサ電極が非透明導電性材料からなる電極層である場合には、メッシュ状であることが好ましい。本発明のタッチパネルセンサをタッチパネル付表示装置に用いた場合の視認性を優れたものとすることができるからである。
センサ電極がメッシュ状である場合におけるセンサ電極の開口率としては、本発明のタッチパネルセンサの種類等により異なるものであるが、90%以上とすることが好ましく、なかでも、93%以上であることが好ましく、特に、95%以上であることが好ましい。本発明のタッチパネルセンサをタッチパネル付表示装置に用いた場合に、視認性に優れたものとすることができるからである。なお、センサ電極の開口率とは、上記センサ電極の面積に占める開口部の面積の割合をいうものである。
また、センサ電極がメッシュ状である場合のセンサ電極の線幅としては、接触位置を精度良く検出できるものであれば特に限定されるものではないが、1μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、中でも2μm〜7μmの範囲内であることが好ましく、特に3μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。本発明のタッチパネルセンサをタッチパネル付表示装置に用いた際に、表示パネルに表示される情報の視認性を優れたものとすることができるからである。
絶縁基材に対する第1電極および第2電極の形成箇所としては、タッチパネル領域における絶縁基材の一方の表面上に第1電極および第2電極が、互いに絶縁されるように形成されていれば特に限定されるものではない。例えば、図4に示すように第1電極31aおよび第2電極31bが絶縁基材21の片面であって同一平面上に形成されていてもよく、図8に示すように第1電極31aおよび第2電極31bが絶縁基材21の片面に層間絶縁層33を介して形成されていてもよい。
センサ電極の厚みとしては、一般的なタッチパネルセンサにおけるセンサ電極と同様とすることができる。
センサ電極の形成方法としては、高精細なセンサ電極を形成可能な方法であれば特に限定されるものではないが、フォトリソグラフィ法を用いた形成方法を好適に用いることができる。具体的には、上記透明導電材料または非透明導電性材料を含む導電層を形成した後に、フォトリソグラフィ法により導電層上にレジスト層をパターン状に形成し、次いで、レジスト層をマスクとして導電層をエッチングする方法を挙げることができる。エッチング液としては、上記透明導電材料等に応じて適宜設定される。導電層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法等のドライプロセスが挙げられる。
(b)導電部
本発明のタッチパネルセンサは、第1電極同士を接続する第1導電部と第2電極同士を接続する第2導電部とを有する導電部を有する。通常、第1導電部および第2導電部はその一部が平面視上重なるように形成される。
導電部に用いられる導電材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、上記センサ電極に用いられる材料と同様とすることができる。
導電部を構成する第1導電部および第2導電部の少なくともいずれかが上記透明電極層である場合には、透明導電材料からなる透明電極層が用いられる。また、導電部には、非透明導電性材料からなる電極層を用いることもできる。
導電部の平面視形状としては、タッチパネルセンサに一般的なものとすることができ、上記センサ電極と同様とすることができる。
また、導電部の平面視外形形状としては、タッチパネルセンサに一般的なものとすることができ、例えば、センサ電極の平面視外形形状より幅の狭いライン形状等が挙げられる。また、本発明においては、センサ電極および導電部の平面視外形形状が、ストライプ状になるように導電部を形成することもできる。
第1導電部および第2導電部の形成箇所としては、第1導電部および第2導電部によって第1電極間および第2電極間をそれぞれ安定的に接続でき、かつ、両者が絶縁されるように形成されていれば特に限定されるものではない。例えば、図8に示すように、第1電極および第2電極が異なる平面上に形成される場合、第1導電部および第2導電部がそれぞれ第1電極および第2電極と同一平面上に形成される。また、図4に示すように第1電極および第2電極が絶縁基材の同一平面上に形成される場合には、第1導電部および第2導電部が層間絶縁層を介して形成される。
導電部の厚みとしては、一般的なタッチパネルセンサにおける導電部と同様とすることができる。
導電部の形成方法としては、上述したセンサ電極の形成方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。また、導電部が非透明導電材料を用いたものである場合は、インクジェット法を用いて形成することもできる。
(c)層間絶縁層
本発明に用いられるセンサ部は、必要に応じて層間絶縁層を有していてもよい。本発明における層間絶縁層は、第1電極および第2電極間あるいは第1導電部および第2導電部間の短絡を防止するために形成されるものである。
層間絶縁層に用いられる絶縁材料としては、所望の絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではなく、タッチパネルセンサに一般的に用いられるものを使用することができる。例えば、光透過性のアクリル樹脂、シロキサン樹脂等を挙げることができ、中でも感光性シロキサン樹脂を好ましく用いることができる。
層間絶縁層の形成箇所としては、タッチパネルセンサに一般的なものとすることができ、例えば図4に示すように第1電極31aおよび第2電極31bが絶縁基材21の同一平面上に形成されている場合には、図2および図3に示すように層間絶縁層33が第1導電部32aの下層にのみアイランド状に形成されるアイランドタイプや、図示はしないが、層間絶縁層が第1電極、第2電極および第2導電部上に形成され、第1導電部および第1電極が接続するためのコンタクトホールを有するように形成されているホールタイプが挙げられる。また、例えば、図8に示すように、第1電極31aおよび第2電極31bが異なる平面上に形成される場合には、図6および図7に示すように層間絶縁層33が第1電極31aおよび第1導電部32aと第2電極31bおよび第2導電部32bとの間に形成される。
層間絶縁層の厚みとしては、第1電極および第2電極間または第1導電部および第2導電部間の短絡を防止することができるものであれば特に限定されるものではなく、タッチパネルセンサに一般的なものとすることができる。例えば、0.5μm〜3.0μmの範囲内とすることができる。
層間絶縁層の形成方法としては、所定の位置に層間絶縁層を精度良く形成できるものであれば特に限定されるものではなく、フォトリソグラフィ法や、スクリーン印刷等の印刷法等を挙げることができる。また、絶縁性を示し、適当な光透過性かつ光学等方性を示すフィルムやシート等を所望の形状に加工し、層間絶縁層として積層させることも可能である。
(4)絶縁基材
本発明に用いられる絶縁基材は、上述したセンサ部、第2加飾層および配線層を支持するものである。
上記絶縁基材は、透明性を有していてもよく、透明性を有していなくてもよいが、透明性を有することが好ましい。本発明のタッチパネルセンサをタッチパネル付表示装置に用いた場合に、視認性に優れたものとすることができるからである。
絶縁基材を構成する材料としては、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート等の樹脂材料等が挙げられる。ガラス等の無機材料を選択した場合には、タッチパネルセンサの強度を高め、また加熱温度などの製造条件の設定範囲を広くすることが可能になる。一方、樹脂材料を選択した場合には、タッチパネルセンサの軽量化が図られ、またタッチパネルセンサにフレキシブル性を付与することができる。
絶縁基材の厚みとしては、センサ電極および導電部を形成することができれば特に限定されず、材料に応じて適宜選択される。例えば、絶縁基材がガラス等の無機材料からなる場合には、0.3mm〜1.5mmの範囲内であることが好ましい。また、絶縁基材が樹脂材料からなる場合には、可撓性を有するフィルム状であることが好ましく、具体的には50μm〜300μmの範囲内とすることが好ましい。
また、絶縁基材の形態としては、可撓性を有するフィルム状であってもよく、板状であってもよい。
(5)その他の構成
本発明に用いられるタッチパネルセンサ部材は、上述した絶縁基材、センサ部、第2加飾層および配線層を有していれば特に限定されず、必要に応じて他の構成を適宜選択して追加することができる。
以下、このような構成について説明する。
(a)裏打ち層
本発明においては、上記タッチパネルセンサ部材が、上記第2加飾層および上記配線層の間に形成され遮光性を有する裏打ち層を有することが好ましい。
ここで、額縁領域の遮光性が十分でない場合、本発明のタッチパネルセンサを用いたタッチパネル付表示装置においては、第1加飾層および第2加飾層を透過した光が配線層の表面で反射することにより、配線層の影が観察されることが懸念される。
これに対して、上記裏打ち層を有する場合は、本発明のタッチパネルセンサにおける額縁領域の遮光性を良好なものとすることができ、第1加飾層および第2加飾層を透過した光が配線層の表面で反射することを防止することができる。
裏打ち層の材料としては、遮光性を有するものであれば特に限定されないが、バインダー樹脂および遮光材料を含有するものであることが好ましい。裏打ち層を絶縁性とすることができるため、裏打ち層上に配線層を形成しやすいからである。また、本発明においては、裏打ち層をフォトリソグラフィ法を用いて形成する場合に、良好に製版して形成することができる。
ここで、図10に示すように、従来の前面保護板10’における白色系の加飾層12’上にフォトリソグラフィ法を用いて裏打ち層14を形成した場合は、加飾層12’上に裏打ち層14が形成されるだけでなく、加飾層12’の近傍の透明基材11上にも裏打ち層14の製版残り15が形成される場合がある。この理由については明らかではないが以下のように推量される。すなわち、絶縁基材から加飾層表面までの段差が大きいことにより、バインダー樹脂および遮光材料を含む塗工液を塗布した場合、加飾層表面に形成される塗布膜の厚さよりも加飾層の近傍の絶縁基材上に形成される塗布膜の厚さの方が厚くなる。そのため、現像時において、加飾層の近傍の塗布膜が十分に現像されないことが推量される。
なお、図10は従来の前面保護板の一例を示す概略断面図である。
これに対して、本発明においては、従来の白色系の色の加飾層に比べて厚さが薄い第2加飾層上に裏打ち層を形成することができるため、上記製版残りの少ないものとすることができる。
裏打ち層に用いられる具体的なバインダー樹脂については上述した加飾層の項で説明した内容と同様とすることができる。また、遮光材料としては、例えば黒鉛、チタンブラック等の黒色顔料を挙げることができる。
具体的な裏打ち層の幅については、第2加飾層の幅と同等とすることができる。
裏打ち層の形成方法としては、上述した第2加飾層の項で説明した方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(b)保護層
本発明におけるタッチパネルセンサ部材は、保護層を有していてもよい。保護層は、絶縁基材の表面上に形成されたセンサ部、および配線層を覆うように形成されるものである。また、上記保護層は、タッチパネルセンサ部材のセンサ部および配線層側の最表面に形成されていることが好ましい。
保護層としては、絶縁性を有していれば特に限定されるものではないが、透明性を有することが好ましい。このような絶縁性および透明性を有する保護層としては、例えば、アクリル樹脂等の有機材料や酸化ケイ素等の無機材料等からなるものを挙げることができる。
(c)外部接続端子
本発明におけるタッチパネルセンサ部材は、通常、上記配線層に接続された外部接続端子を有する。外部接続端子は、フレキシブルプリント配線板等との接続に用いられるものである。
外部接続端子の形成箇所および外部接続端子の材料については、上記配線層と同様とすることができる。
外部接続端子の端子幅、厚みおよび平面視形状や、外部接続端子部内における外部接続端子間の間隔については、一般的なタッチパネルセンサに用いられるものと同様とすることができる。具体的には、特開2011−210176号公報に記載されるものと同様とすることができる。
(6)タッチパネルセンサ部材の形成方法
本発明に用いられるタッチパネルセンサ部材の形成方法においては、タッチパネルセンサ部材を多面付けで形成する方法であってもよく、個々で形成する方法であってもよいが、多面付けで形成する方法であることが好ましい。生産性の高いタッチパネルセンサとすることができるからである。
3.その他の構成
本発明のタッチパネルセンサは、上述した前面保護板と、タッチパネルセンサ部材とを有していれば特に限定されず、必要に応じて他の構成を適宜選択して追加することができる。
このような構成としては、例えば、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材の間に配置される接着層を挙げることができる。
接着層としては、一般的なタッチパネルセンサに用いられるものと同様とすることができ、例えば、UV硬化樹脂(OCR(Optically Clear Resin))等の光硬化性樹脂からなるものや、アクリル系粘着剤、光学透明両面テープ(OCA(Optical Clear Adhesive)テープ)等を挙げることができる。
また、接着層の材料としては、例えば、住友スリーエム株式会社製 高透明性接着剤転写テープ8146シリーズ、8171CL、8172CL、グンゼ株式会社製 透明光学粘着フィルムNNXシリーズ、デクセリアルズ株式会社製 光学弾性樹脂SVRシリーズ、日東電工株式会社製 光学用透明粘着シートルシアックスシリーズ等の市販品を用いることができる。
4.タッチパネルセンサの製造方法
本発明のタッチパネルセンサの製造方法については、上述した構成を有するタッチパネルセンサを製造することができる方法であれば特に限定されず、例えば、前面保護板およびタッチパネルセンサ部材をそれぞれ形成したのち、接着層を介して貼り合わせる方法を挙げることができる。
5.用途
本発明のタッチパネルセンサは、タッチパネル付表示装置に用いられる。タッチパネル付表示装置は、通常、上述したタッチパネルセンサと表示パネルとを有し、表示パネルの表示面側に本発明のタッチパネルセンサが配置される。
表示パネルとしては、一般的なものを用いることができ、例えば、液晶表示パネル、有機エレクトロルミネッセンス表示パネル、電子ペーパー等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明のタッチパネルセンサの詳細について説明する。
[実施例1]
<前面保護板の作製>
厚さ0.5mmの透明ガラス基材(日本板硝子社製青板強化ガラス)を用いた。上記透明ガラス基材の一方の表面上に、白色顔料を有する白色硬化性樹脂組成物を用いてスクリーン印刷法により、厚さ25μm、幅10mmの額縁状の第1加飾層を形成した。
以上の工程により、前面保護板を作製した。
<タッチパネルセンサ部材の作製>
(第2加飾層および裏打ち層の作製)
厚さ0.5mmの絶縁基材(透明ガラス基材(日本板硝子社製青板強化ガラス))の表面上に、白色顔料を有する白色硬化性樹脂組成物を用いてスクリーン印刷法により、厚さ25μm、幅9.5mmの額縁状の第2加飾層を形成した。
次に、透明ガラス基材の第2加飾層が形成された表面上に遮光性粒子を含有する遮光性感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布して裏打ち層形成用層を形成した。フォトリソグラフィ法により、裏打ち層形成用層をパターン露光し、現像することにより第2加飾層と平面視上重なるように、厚さ3μm、幅9.5mmの額縁状の裏打ち層を形成した。
上記第2加飾層および裏打ち層は、上述の前面保護板と絶縁基材とを重ねた場合に、第1加飾層と第2加飾層および裏打ち層が平面視上重なるように形成した。以上の手順により第2加飾層および裏打ち層を得た。
(センサ部および配線層等の作製)
上記絶縁基材の裏打ち層が形成された表面上にスパッタリング法により厚さ30nmのITO膜を成膜した。そして、ITO膜上にポジ型感光樹脂(レジスト)を用いて感光膜を形成し、フォトリソグラフィ法によってITO膜をパターニングし、第1電極、第2電極および第2導電部を形成した。
次に、上記各構成を形成した絶縁基材上全面に透明性感光性樹脂組成物をスピンコート法で塗布して層間絶縁層形成用層を形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、一部露出面を残して第1電極、第2電極および第2導電部を覆うように層間絶縁層形成用層をパターニングし、層間絶縁層を形成した。
次に、絶縁基材の層間絶縁層が形成された表面上に銀、パラジウムおよび銅を含むAPC合金を用いて、スパッタリング法により厚さ100nmの金属膜を形成した。次に金属膜上にポジ型感光樹脂(レジスト)を塗布し、フォトリソグラフィ法によってパターニングした。ここで、レジストのパターンは、第1電極間を接続させるためのブリッジ部(第1導電部)、配線層、および外部接続端子に対応するパターンを有するものとした。また、配線層および外部接続端子に対応するパターンは、裏打ち層上に形成され、裏打ち層で配線層が第1電極および第2電極と接続するものとした。その後、燐硝酢酸系のエッチング液を用いて、エッチングした。
最後に、上記パターニングを行った絶縁基材上全面に、透明性感光性樹脂組成物をスピンコート法にて塗布して保護層形成用層をさらに形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、接続端子パターンを残して第1電極、第1導電部(ブリッジ部)、第2電極、第2導電部、および配線層を覆うように保護層形成用層をパターニングし、保護層を形成した。以上の手順によりセンサ部および配線層等を得た。
以上の工程によりタッチパネルセンサ部材を作製した。
<タッチパネルセンサの作製>
上述の前面保護板の第1加飾層が形成された表面と、上述のタッチパネルセンサ部材の第2加飾層が形成された表面とは反対側の表面とを対向して配置し、前面保護板とタッチパネルセンサ部材との間に市販のOCAを用いて接着層を形成して、両者を貼り合わせた。
以上の工程により、タッチパネルセンサを作製した。
[実施例2]
第1加飾層の厚さを40μm、および第2加飾層の厚さを10μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、タッチパネルセンサを作製した。
[比較例1]
<前面保護板の作製>
実施例1と同様の透明ガラス基材を前面保護板に用いた。なお、上記透明ガラス基材の表面には、第1加飾層は形成しなかった。
<タッチパネルセンサ部材の作製>
実施例1と同様の絶縁基材の一方の表面上に遮光性粒子を含有する遮光性感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布して裏打ち層形成用層を形成した。フォトリソグラフィ法により、裏打ち層形成用層をパターン露光し、現像することにより厚さ3μm、幅10mmの額縁状の裏打ち層を形成した。
上記絶縁基材の裏打ち層が形成された表面上に白色顔料を有する白色硬化性樹脂組成物を用いてスクリーン印刷法により、裏打ち層と平面視上重なるように厚さ50μm、幅10mmの第2加飾層を形成した。
次に、上記絶縁基材の第2加飾層等が形成された表面とは反対側の表面上に実施例1と同様の方法で、センサ部、配線層、および保護層等を形成した。なお、配線層および外部接続端子は、平面視上裏打ち層が形成されている位置で、配線層が第1電極および第2電極と接続するように形成した。
以上の工程により、タッチパネルセンサ部材を得た。
前面保護基板と、タッチパネルセンサ部材の第2加飾層が形成された表面とが対向して配置したこと以外は、実施例1と同様に接着層を形成して両者を貼り合わせた。
[比較例2]
<前面保護板の作製>
厚さ0.5mmの透明ガラス基材(日本板硝子社製青板強化ガラス)を用いた。上記透明ガラス基材の一方の表面上に、白色顔料を有する白色硬化性樹脂組成物を用いてスクリーン印刷法により、厚さ50μm、幅10mmの額縁状の第1加飾層を形成した。
次に、上記透明ガラス基材の第1加飾層が形成された表面上に、遮光性粒子を含有する遮光性感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布して裏打ち層形成用層を形成した。フォトリソグラフィ法により、裏打ち層形成用層をパターン露光し、現像することにより第1加飾層と平面視上重なるように、厚さ3μm、幅10mmの額縁状の裏打ち層を形成した。
以上の工程により、前面保護板を作製した。
<タッチパネルセンサ部材の作製>
第2加飾層および裏打ち層を形成しないこと以外は、実施例1と同様にしてタッチパネルセンサ部材を作製した。なお、配線層および外部接続端子は、上述の第1加飾層と平面視上重なる位置で、配線層が第1電極および第2電極と接続するように形成した。
<タッチパネルセンサの作製>
得られた前面保護板の第1加飾層が形成された表面と、タッチパネルセンサ部材のセンサ部等が形成された表面とは反対側の表面とを対向して配置したこと以外は、実施例1と同様の方法で両者を貼り合わせた。
以上の工程により、タッチパネルセンサを作製した。
実施例1、2および比較例1、2における前面保護板およびタッチパネルセンサ部材の配置関係を図11に示す。図11(a)は実施例1、2における前面保護板およびタッチパネルセンサ部材の配置関係を示す模式図であり、図11(b)は比較例1における前面保護板およびタッチパネルセンサ部材の配置関係を示す模式図であり、図11(c)は比較例2における前面保護板およびタッチパネルセンサ部材の配置関係を示す模式図である。また、図11(a)〜(c)において説明していない符号については、図2、図3、図9および図10等で説明した符号と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。また、図11(a)〜(c)においては、説明の容易のため、センサ部、配線層、外部接続端子、および保護層等の構成については省略して示している。
[評価]
<接着層における泡噛みの有無>
接着層における気泡の有無(泡噛みの有無)を目視で観察したところ、実施例1、2においては、接着層に泡噛みは観察されなかったが、比較例1、2においては接着層に泡噛みが観察された。結果を表1に示す。なお、表1においては、接着層に泡噛みが観察されなかった場合を○、泡噛みが観察された場合を×で示している。
<裏打ち層の目視評価>
タッチパネルセンサを前面保護板側の正面方向および斜め方向から観察した場合に裏打ち層が目視されるか否かを観察したところ、実施例1、2においてはいずれの場合も裏打ち層は観察されなかった。
一方、比較例1においてはタッチパネルセンサを前面保護板側の正面方向から観察した場合は裏打ち層は観察されなかったが、斜め方向から観察した場合に第2加飾層および裏打ち層の積層部分における裏打ち層が観察された。これは、第2加飾層および裏打ち層の幅を同等としたことによるものと考えられる。
また、比較例2においては、前面保護板の第1加飾層の端部の近傍に裏打ち層の製版残りが生じていた。そのため、タッチパネルセンサを前面保護板の正面方向および斜め方向から観察した場合のいずれの場合も裏打ち層が観察された。結果を表1に示す。なお、表1においては上記正面方向および斜め方向のいずれの方向からも裏打ち層が観察されなかった場合を○、上記正面方向から裏打ち層が観察されず、上記斜め方向から裏打ち層が観察された場合を△、上記正面方向および上記斜め方向のいずれの方向からも裏打ち層が観察された場合を×と示している。
Figure 0006331346
なお、表1中の第2加飾層の幅の比率は、第1加飾層の幅に対する第2加飾層の幅の比率を示すものである。
また、実施例1、2および比較例1、2のいずれにおいても、センサ部および配線層における断線は確認されなかった。表1において○は、センサ部および配線層における断線が生じていなかったことを示している。
10、10’ … 前面保護板
11 … 透明基材
12 … 第1加飾層
20、20’ … タッチパネルセンサ部材
21 … 絶縁基材
22 … 第2加飾層
23 … 配線層
14、24 … 裏打ち層
100、100’ … タッチパネルセンサ

Claims (3)

  1. 透明基材、ならびに前記透明基材の一方の表面上に形成されたバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す第1加飾層を有する前面保護板と、
    絶縁基材、前記絶縁基材の一方の表面上に形成された電極層を有するセンサ部、前記絶縁基材の前記センサ部が形成された表面上に形成されバインダー樹脂および白色顔料を含有し白色系の色を示す第2加飾層、ならびに前記第2加飾層上に形成され、前記電極層と接続された配線層を有するタッチパネルセンサ部材とを有し、
    前記前面保護板の前記第1加飾層が形成された表面と、前記タッチパネルセンサ部材の前記第2加飾層が形成された表面とは反対側の表面とが対向して配置され、前記第1加飾層と前記第2加飾層とが平面視上重なって配置されており
    前記電極層および前記配線層が、前記第2加飾層の前記絶縁基材とは反対側の表面上で接続されていることを特徴とするタッチパネルセンサ。
  2. 前記タッチパネルセンサ部材が、前記第2加飾層および前記配線層の間に形成され遮光性を有する裏打ち層を有することを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルセンサ。
  3. 前記第2加飾層の幅が前記第1加飾層の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタッチパネルセンサ。
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