JP6707836B2 - タッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材、タッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置、およびタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法 - Google Patents

タッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材、タッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置、およびタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、メッシュ状の第1メッシュ電極および第2メッシュ電極を有するセンサ電極を備えたタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、および有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法に関するものである。
近年、表示装置の発達に伴って、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置等のフラットパネル表示装置の需要が増加している。最近では、テレビやパーソナルコンピューターの他にも、スマートフォン、タブレット端末等の多機能端末の普及が盛んになっており、益々フラットパネル表示装置の市場は拡大する状況にある。このような状況において、フラットパネル表示装置を構成する各部材に関する研究が盛んに行われている。
このような現在の表示装置としては、タッチパネル機能を備えたタッチパネル一体型表示装置が注目されている。タッチパネル一体型表示装置は、例えば、スマートフォン等の携帯電話やタブレット等にも多く使用されている。タッチパネル方式には、静電容量方式、電気抵抗膜方式、電磁誘導方式、赤外線方式等、様々な方式のものがあるが、中でも、静電容量方式である投影型静電容量方式のタッチパネルの場合には、多点同時入力が可能であり、指先で直感的な操作が可能であり、さらに、耐久性に優れるという点で、急速に普及している。
投影型静電容量方式のタッチパネルとしては、X方向(縦)およびY方向(横)に延設されたセンサ電極を有するセンサ電極基材が用いられる。例えば、特許文献1には、透明樹脂シートと、透明樹脂シートの一方の側の面上の第1検出電極と、透明樹脂シートの他方の側の面上の第2検出電極とを有し、第1検出電極および第2検出電極がメッシュ状の電極であるセンサ電極基材が開示されている。
ここで、「延設される」とは、センサ電極基材を全体的かつ大局的に見た場合に、その方向に延伸して形成されることを示す。したがって、センサ電極がX方向(縦)およびY方向(横)に延設されるとは、センサ電極が、X方向およびY方向にそれぞれ導通可能に形成されていることを示す。
特許文献1のように、メッシュ状のセンサ電極を用いたセンサ電極基材の場合、透明導電膜を用いたセンサ電極基材に比べてフレキシブル表示装置に好適であるという利点を有する。また、メッシュ状のセンサ電極の場合、金属材料を用いることができるため、酸化インジウム錫(ITO)等の透明導電性材料を用いる透明導電膜に比べて、コストを低減することができる。
特開2015−172953号公報
しかしながら、メッシュ状のセンサ電極を用いたセンサ電極基材の場合、センサ電極を構成する材料が金属等の不透明な材料であることから、表示領域に配置されたメッシュ状のセンサ電極により透明性が低下し、当該センサ電極基材を用いた表示装置の視認性が低下してしまうという問題がある。また、メッシュ状のセンサ電極は不透明であるため、表示領域から視認されるセンサ電極にモアレが発生してしまうという問題がある。そこで、センサ電極の線幅を細くして、表示領域から視認されるセンサ電極を目立たなくすることも可能であるが、この場合、センサ電極の抵抗を低くすることが困難になるという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、メッシュ状のセンサ電極を用いたセンサ電極基材において、センサ電極による透明性の低下を抑制し、かつセンサ電極を低抵抗化することが可能なセンサ電極基材を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、本発明の発明者等は、まず、有機エレクトロルミネッセンス表示装置においては、着色部の製造上の都合により、各画素間の距離が比較的広くなるという点に着目した。その結果、各画素間の距離が広くなると、各画素を画定するブラックマトリクスの線幅が広がるため、当該ブラックマトリクス上にセンサ電極を配置した場合に、センサ電極が表示領域から視認されることを抑制することができ、さらにセンサ電極の線幅を細くすることによる抵抗の増加を抑制することができることを見出した。本発明の発明者等は、このようにして、本発明を完成させるに至った。
なお、以下、有機エレクトロルミネッセンスを有機ELと略して説明する場合がある。
すなわち、本発明は、有機EL表示装置に用いられるタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材であって、透明基材と、上記透明基材の一方の表面側に配置されたセンサ電極とを有し、上記センサ電極は、上記有機EL表示装置の非画素領域と平面視上重なる領域に配置され、上記センサ電極は、メッシュ状の第1メッシュ電極、およびメッシュ状の第2メッシュ電極を有することを特徴とするタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材を提供する。
本発明によれば、センサ電極が第1メッシュ電極および第2メッシュ電極を有し、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極がメッシュ状であることにより、有機EL表示装置における非画素領域に平面視上重なるように、センサ電極を配置することができる。よって、センサ電極による透明性の低下を抑制することが可能なセンサ電極基材とすることができる。また、センサ電極基材が有機EL表示装置に用いられる部材であることから、画素間の距離を比較的広く形成することができる。そのため、センサ電極を非画素領域に平面視上重なるように配置した場合に、センサ電極の線幅を十分に確保することができ、低抵抗化を図ることが可能なセンサ電極基材とすることができる。
本発明においては、上記透明基材上に、複数の開口部を有するブラックマトリクスが配置され、上記センサ電極が、上記ブラックマトリクスに平面視上重なるように、上記ブラックマトリクス上に配置されていることが好ましい。センサ電極がブラックマトリクスに平面視上重なるように配置されていることにより、ブラックマトリクスによりセンサ電極が視認されることを抑制することができ、センサ電極による透明性の低下を効果的に抑制することができるからである。
本発明においては、透明基材が、フレキシブル性を有することが好ましい。本発明のセンサ電極基材を、フレキシブル性を有する有機EL表示装置に用いることができ、用途の幅が広がるからである。
本発明においては、上記第1メッシュ電極上には絶縁層が配置され、上記絶縁層上に、上記第2メッシュ電極が配置されていても良い。
本発明においては、上記第1メッシュ電極および上記第2メッシュ電極は、それぞれが交差する交差領域およびそれ以外の領域である非交差領域を有しており、上記交差領域では、上記第1メッシュ電極および上記第2メッシュ電極は、絶縁層を介して積層されており、上記非交差領域では、上記第1メッシュ電極および上記第2メッシュ電極は、同一平面上に配置されていても良い。
本発明においては、上記第1メッシュ電極および上記第2メッシュ電極は、同一平面上に配置され、上記第1メッシュ電極はストライプ状に配置され、上記第2メッシュ電極は、上記第1メッシュ電極のストライプの間に非連続に複数個が配置されていても良い。
本発明においては、上記センサ電極が配置された表示領域の外周となる非表示領域に、上記ブラックマトリクスと同一材料により構成された加飾部を有することが好ましい。加飾部を有することにより、非表示領域に配置された配線や制御回路等を隠して、外観の向上を図ることができ、センサ電極基材の透明基材側に設けられる前面板保護基材に、別途加飾部を設ける必要がなくなる。また、加飾部が、ブラックマトリクスと同一材料により構成されることにより、加飾部およびブラックマトリクスを同時に形成することができる。
本発明においては、上記センサ電極により画素領域が画定され、上記画素領域に、着色部を有することが好ましい。本発明のセンサ電極基材とカラーフィルタとを一体とすることができるため、センサ電極基材とカラーフィルタとを別体として設ける場合に比べて、有機EL表示装置の厚みを薄くすることができる。
本発明においては、上記透明基材に円偏光板有し、上記円偏光板上に、上記センサ電極を有することが好ましい。本発明のセンサ電極基材が円偏光板を有することにより、高性能な有機EL表示装置とすることができる。
また、本発明は、上述したタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材と、有機ELパネルとを有することを特徴とするタッチパネル一体型有機EL表示装置を提供する。
本発明によれば、タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材が、センサ電極が第1メッシュ電極および第2メッシュ電極を有し、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極がブラックマトリクス上に配置されていることにより、センサ電極による透明性の低下を抑制することが可能なタッチパネル一体型有機EL表示装置とすることができる。また、タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材が有機EL表示装置に用いられる部材であることから、ブラックマトリクスを比較的広く形成することができるため、センサ電極の線幅を十分に確保することができ、低抵抗化を図ることができ、高性能なタッチパネル一体型有機EL表示装置とすることができる。
さらに、本発明は、第1のガラス基材上に貼着され、第1の透明基材上にセンサ電極が形成されたタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材を準備するタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材準備工程と、第2のガラス基材上に貼着された有機EL基材を準備する有機EL基材準備工程と、上記タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材、および上記有機EL基材を貼り合わせる貼合工程とを有し、上記タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材が、上述した上記タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材であることを特徴とするタッチパネル一体型有機EL表示装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、第1のガラス基材上に貼着されたセンサ電極基材と、第2のガラス基材上に貼着された有機EL基材とを貼り合わせる貼合工程を有することにより、熱等による各基材の収縮を抑制することができ、精度の高い位置合わせを行うことができる。また、各部材を第1のガラス基材および第2のガラス基材上にそれぞれ積層していくことにより、各部材を支持基材上に個別に形成する場合に比べて、タッチパネル一体型有機EL表示装置の厚みを薄くすることが可能となる。
本発明は、メッシュ状のセンサ電極を用いたセンサ電極基材において、センサ電極による透明性の低下を抑制し、かつセンサ電極を低抵抗化することが可能なセンサ電極基材とすることができるという効果を奏する。
本発明のセンサ電極基材の一例を示す概略断面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略平面図および概略断面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略平面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略平面図および概略断面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略平面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略断面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略断面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略平面図、拡大図および概略断面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略平面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略平面図および概略断面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略平面図および概略断面図である。 本発明のセンサ電極を説明するための説明図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略断面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略断面図である。 本発明のセンサ電極基材の他の例を示す概略断面図である。 本発明のセンサ電極基材の製造方法の一例を示す概略工程図である。 本発明の有機EL表示装置の一例を示す概略平面図である。 本発明の有機EL表示装置の製造方法の一例を示す概略工程図である。 比較例1におけるセンサ電極の一例を示す概略平面図である。
以下、本発明のタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材、タッチパネル一体型有機EL表示装置、およびタッチパネル一体型有機EL表示装置の製造方法について説明する。
A.タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材
本発明のタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材は、有機EL表示装置に用いられるタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材であって、透明基材と、上記透明基材の一方の表面側に配置されたセンサ電極とを有し、上記センサ電極は、上記有機EL表示装置の非画素領域と平面視上重なる領域に配置され、上記センサ電極は、メッシュ状の第1メッシュ電極、およびメッシュ状の第2メッシュ電極を有することを特徴とする部材である。
なお、以下、タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材をセンサ電極基材と略して説明する場合がある。
本発明のセンサ電極基材について、図を参照しながら説明する。図1(a)、(b)は、本発明のセンサ電極基材の一例を示す概略断面図である。本発明のセンサ電極基材1は、図1(a)に示すように、透明基材2と、透明基材2上に配置されたセンサ電極4とを有していても良く、図1(b)に示すように、透明基材2と、透明基材2上に配置され、複数の開口部を有するブラックマトリクス3と、ブラックマトリクス3上に配置されたセンサ電極4とを有していても良い。また、本発明のセンサ電極基材1におけるセンサ電極4は、メッシュ状の第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bを有する。
ここで、有機EL表示装置の非画素領域と平面視上重なる領域とは、本発明のセンサ電極基材を有機EL表示装置に用いた際に、有機EL表示パネルにおいて有機EL画素が配置されていない非画素領域と、平面視上重なる領域をいう。例えば、図18(c)に示すように、有機EL画素13が配置されていない非画素領域(ここでは、符号12で示されるTFTおよびTFTに接続される信号配線が配置された領域)と、平面視上重なるようにセンサ電極4が配置される。なお、図18の詳しい説明については後述するため、ここでの記載は省略する。
本発明によれば、センサ電極が第1メッシュ電極および第2メッシュ電極を有し、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極がメッシュ状であることにより、有機EL表示装置における非画素領域に平面視上重なるように、センサ電極を配置することができる。これにより、センサ電極による透明性の低下を抑制することが可能なセンサ電極基材とすることができる。
また、本発明のセンサ電極基材は、有機EL表示装置に用いられる部材である。ここで、有機EL表示装置に用いられる有機EL画素は、通常、メタルマスクを用いてパターンすることにより形成されるため、各画素領域の間の間隔が比較的広いという特徴を有する。本発明の発明者等は、このような特徴に着目した。その結果、有機EL表示装置に用いられるセンサ電極基材の場合、非画素領域を比較的広く形成することができるため、センサ電極の線幅を十分に確保することができ、低抵抗化を図ることが可能なセンサ電極基材とすることができるということを発見した。
さらに、本発明のセンサ電極基材は、メッシュ状の第1メッシュ電極および第2メッシュ電極により構成されるため、例えば、フレキシブル性を有する有機EL表示装置にも好適であるという効果を奏する。
以下、本発明のセンサ電極基材を構成するセンサ電極、ブラックマトリクスおよび透明基材について説明する。
1.センサ電極
本発明におけるセンサ電極は、後述する透明基材上に配置される部材であり、メッシュ状の第1メッシュ電極および第2メッシュ電極を有する部材である。
本発明におけるセンサ電極は、メッシュ状の第1メッシュ電極、およびメッシュ状の第2メッシュ電極を有する。すなわち、本発明におけるセンサ電極は、X方向に接続され駆動電極として機能するメッシュ状の第1メッシュ電極、およびX方向と交差するY方向に接続され検出電極として機能するメッシュ状の第2メッシュ電極を有する。
例えば、後述する第1態様において、第1メッシュ電極が透明基材上に形成され、第2メッシュ電極が絶縁層を介して積層された場合は、タッチパネルの操作は透明基材側から操作するものであるので、第1メッシュ電極が検出電極となり、第2メッシュ電極が駆動電極となる。
センサ電極による位置検知が行われる原理は、次の通りである。すなわち、複数の第1メッシュ電極が、各行毎にX方向に接続され、複数の第2メッシュ電極が、各列毎にY方向に接続されているセンサ電極基材において、例えば、第1メッシュ電極に駆動電圧が印加されることにより、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の間に静電容量が形成される。このようにして静電容量が形成された面に指等が接触すると、指と接触した面との間に静電容量が形成されることになり、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極間に形成された静電容量が大きく変化する。この変化を検出することにより、指が接触した位置検知を行うことが可能となる。
本発明におけるセンサ電極は、通常、ブラックマトリクスと平面視上重なるように配置される部材である。したがって、図1(a)に示すように、センサ電極4が透明基材2上に配置される場合には、通常、ブラックマトリクスを有する基材を別途設けるか、あるいは、センサ電極がブラックマトリクスとしての機能を兼ね備えていることが好ましい。ここで、センサ電極がブラックマトリクスとしての機能を兼ね備えるとは、例えば、センサ電極が、ブラックマトリクスと同様の遮光性を有することをいう。
なお、本発明のセンサ電極基材としては、通常は、図1(b)に示すように、透明基材2上に、ブラックマトリクス3を有し、ブラックマトリクス3上にセンサ電極4を有する構成をなす。
したがって、以下、センサ電極基材が、透明基材、ブラックマトリクスおよびセンサ電極を有する場合を中心に説明する。
(1)配置
第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の配置は、透明基材上であって、有機EL表示装置に用いる際の非画素領域に相当する領域に配置されることが好ましく、それぞれがタッチパネルの位置検知を行うことが可能な位置に配置されることが好ましい。
以下、本発明における第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の配置について、具体例を挙げて説明する。
(a)第1態様
本態様においては、第1メッシュ電極上には絶縁層が配置され、絶縁層上に、第2メッシュ電極が配置されていても良い。
本態様における第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の配置について、図を参照しながら説明する。図2(a)は、本態様における第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bを示す概略平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A線断面図である。図2(a)に示すように、本態様における第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bは、センサ電極基材の厚み方向に重なるように配置することができる。このとき、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bは、図2(b)に示すように、ブラックマトリクス3上に配置され、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bの間には、絶縁層5が配置される。なお、図2(a)、(b)に示す例は、開口部を介して隣接するブラックマトリクス3上に、第1メッシュ電極4aを構成する線状の電極と第2メッシュ電極4bを構成する線状の電極とが、交互に配置された例である。
なお、図2(a)では、図を簡略化するために、透明基材、ブラックマトリクス、絶縁層を省略している。
本態様は、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が厚み方向に重なるように配置された態様であり、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の形状は特に限定されない。そのため、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の形状は、上述した図2(a)に示すような形状の他にも、例えば、図3に示すような形状とすることができる。
図2および図3に示す本態様によれば、第1メッシュ電極を構成する線状の電極および第2メッシュ電極を構成する線状の電極が、ブラックマトリクス上に交互に配置されるため、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が全体的に重ならない配置とすることができる。したがって、電界が局在化することを抑制して、センサ感度の低下を抑制することが可能である。具体的には、タッチパネルに触れた指等の導体とセンサ電極とが電気的に接続されやすくなるため、位置検知の感度の低下を抑制することが可能である。
また、通常は、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が配置された領域と、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極のいずれも配置されない領域とで、視認性に差異が生じるという理由から、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極のいずれも配置されない領域にダミーメッシュ電極が配置される場合がある。しかしながら、図2、3に示す本態様によれば、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極のいずれもが、ブラックマトリクスに平面視上重なるように配置されているため、上述のような理由によりダミーメッシュ電極を配置する必要がないという効果を奏する。
また、本態様は、図2、3に示すように、センサ電極基材を縦断面から観察した際に、開口部を介して隣接するブラックマトリクス3上に、第1メッシュ電極4aを構成する線状の電極と第2メッシュ電極4bを構成する線状の電極とが、交互に配置されていても良く、あるいは、図4(a)、(b)に示すように、一のブラックマトリクス3上に、第1メッシュ電極4aを構成する線状の電極と第2メッシュ電極4bを構成する線状の電極とが、平面視上重なるように配置されていても良い。なお、図4(a)は、本態様に第1
メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bを示す概略平面図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B線断面図である。また、図4(a)では、図を簡略化するために、透明基材、ブラックマトリクス、絶縁層を省略している。
本態様によれば、例えば、図4(a)、(b)に示すように、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が、平面視上重なるように配置されていることにより、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極のメッシュピッチを小さく設計することができる。そのため、センサ電極の低抵抗化を図ることが可能となる。また、センサ電極の低抵抗化により、高周波信号での駆動が可能となり、相対的にディスプレイからのノイズに対する性能を向上させることができる。
なお、ここでいうメッシュピッチとは、センサ電極において、隣接する線状の電極の間の距離をいい、例えば、図4(a)における符号Pで示す距離をいう。
(b)第2態様
本態様においては、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極は、それぞれが交差する交差領域およびそれ以外の領域である非交差領域を有しており、交差領域では、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極は、絶縁層を介して積層されており、非交差領域では、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極は、同一平面上に配置されていても良い。
ここで、「第1メッシュ電極および第2メッシュ電極は、同一平面上に配置される」とは、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が、共に同一の平面上に配置されていることを指す。したがって、例えば、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が、透明基材の表面上に配置されている場合や、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が、絶縁層の表面上に配置されている場合を含む。
本態様における第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の配置について、図を参照しながら説明する。図5は、本態様における第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bを示す概略平面図である。図5に示すように、本態様における第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bは、それぞれ交差するように延設され、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bが交差する交差領域では、ブラックマトリクス3上に、絶縁層5を介して第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bが重なるように配置することができる。また、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bは、ブラックマトリクス3上に配置することができる。
なお、図5では、図を簡略化するために、透明基材、ブラックマトリクス、絶縁層を省略している。
本態様においては、少なくとも第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が交差する交差領域において、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が絶縁層を介して厚み方向に重なるように配置されていれば良い。
以下、図を参照しながら説明する。
図6(a)は、センサ電極基材を、例えば、図5のC−C線断面から観察した概略断面図に相当し、図6(b)は、例えば、図5のD−D線断面から観察した概略断面図に相当する。本態様においては、図6(a)、(b)に示すように、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bが交差する交差領域のみに、島状に絶縁層5が配置されていても良い。
また、図7(a)は、センサ電極基材を、例えば、図5のC−C線断面から観察した概略断面図に相当し、図7(b)は、例えば、図5のD−D線断面から観察した概略断面図に相当する。本態様においては、図7(a)、(b)に示すように、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bが交差する交差領域以外の領域を非交差領域としたとき、非交差領域では、絶縁層5上に、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bが配置され、交差領域では、ブラックマトリクス3上に配置された絶縁層5を介して、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bが厚み方向に重なるように配置されていても良い。この場合、交差領域でブラックマトリクス3および絶縁層5の間に配置された第1メッシュ電極4aは、非交差領域において絶縁層5上に配置された第1メッシュ電極4aと、絶縁層5に設けられたスルーホールを介して導通する。
本態様によれば、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の配置が、例えば、図6(a)、(b)や図7(a)、(b)のような配置である場合には、センサ電極基材の初期容量値を、ダミーメッシュ電極の挿入や、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の間の距離や形状等に応じて適宜調整することができる。すなわち、初期容量値の調整幅が向上するという効果を有する。
また、通常は、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が配置された領域と、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極のいずれも配置されない領域とで、可視光の反射率差や透過率差が生じ、視認性に差異が生じるという理由から、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極のいずれも配置されない領域にダミーメッシュ電極が配置される場合がある。しかしながら、図6(a)、(b)および図7(a)、(b)に示す本態様によれば、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極のいずれもが、ブラックマトリクスに平面視上重なるように配置されているため、上述のような理由によりダミーメッシュ電極を配置する必要がないという効果を奏する。
さらに、本態様によれば、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の配置が、例えば、図6(a)、(b)のような配置である場合には、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極によるコンタクト面積を大きくとることができるため、コンタクト性の高いセンサ電極基材とすることができる。さらに、本態様によれば、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の配置が、例えば、図7(a)、(b)のような配置である場合には、島状の絶縁層を必要とせず、スルーホールを小さくすることができるため、このような設計による視認性の低下を抑制することができる。
(c)第3態様
本態様においては、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極は、同一平面上に配置され、第1メッシュ電極はストライプ状に配置され、第2メッシュ電極は、第1メッシュ電極のストライプの間に非連続に複数個が配置されていても良い。
ここで、「センサ電極がストライプ状に配置される」とは、センサ電極を全体的かつ大局的に見た場合に、センサ電極がストライプ状に延伸して形成されることを示す。したがって、第1メッシュ電極がストライプ状に配置されるとは、第1メッシュ電極が、ストライプ状に導通可能に形成されていることを示す。
また、「第2メッシュ電極は、第1メッシュ電極のストライプの間に非連続に複数個が配置される」とは、上述のようにストライプ状に配置された第1メッシュ電極が、所定の間隔を空けて並列に配置されている場合に、隣接するストライプ状の第1メッシュ電極の間に、第1メッシュ電極のストライプの延伸方向に直交する方向に延びた第2メッシュ電極が複数個配置されることを示す。具体的には、例えば、図8(a)に示すように、ストライプ状の第1メッシュ電極4aの間に、複数個の第2メッシュ電極4bが非連続に配置されていることを指す。なお、図8について、以下詳細に説明する。
本態様における第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の配置について、図を参照しながら説明する。図8(a)は、本態様における第1メッシュ電極4a、第2メッシュ電極4bおよび配線Wを示す概略平面図であり、図8(b)は図8(a)における領域Rの拡大図であり、図8(c)は、図8(b)のE−E線断面図である。図8(a)〜(c)に示すように、本態様における第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bは、同一平面上、すなわちブラックマトリクス3上に、並列に配置することができる。また、第1メッシュ電極4aはストライプ状に配置され、第1メッシュ電極4aのストライプの間には、第2メッシュ電極4bを、非連続に複数個配置することができる。また、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bが、図8(a)〜(c)に示すように配置されている場合、第2メッシュ電極4bは、配線Wにより接続され、このとき、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bのいずれもが配置されていない領域には、ダミーメッシュ電極4cが配置されていても良い。
なお、ダミーメッシュ電極については後述するため、ここでの詳しい説明は省略する。また、図8(a)では、図を簡略化するために、ダミーメッシュ電極を省略しており、図8(b)では、透明基材およびブラックマトリクスを省略している。
本態様によれば、例えば、図8(a)〜(c)に示すように、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が、同一平面上に配置されることにより、製造工程において、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極を同時に形成することが可能となる。そのため、製造工程の削減し、コスト削減を図ることが可能となる。また、本態様においては、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極が、同一平面上に配置されていることにより、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極のメッシュピッチを小さく設計することができる。そのため、センサ電極の低抵抗化を図ることが可能となる。また、センサ電極の低抵抗化により、高周波信号での駆動が可能となり、相対的にディスプレイからのノイズに対する性能を向上させることができる。
また、本態様においては、第1メッシュ電極を全体的または大局的に見た場合の形状をストライプ状とすることができるが、その際、例えば図9に示すように、第1メッシュ電極4aが、凹凸形状を有するストライプ状に配置されていても良い。この場合、第1メッシュ電極4aの凸部を、第2メッシュ電極4bが囲うような形状で配置されていることが好ましい。また、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bのいずれもが配置されていない領域には、ダミーメッシュ電極が配置されていても良い。
なお、図9では、図を簡略化するために、ダミーメッシュ電極を省略している。
(d)第4態様
本態様においては、第1メッシュ電極を構成する複数の線状の電極および第2メッシュ電極を構成する複数の線状の電極の少なくとも一方を、ストライプ状に配置することができる。
ここでの「センサ電極を構成する複数の線状の電極をストライプ状に配置する」とは、センサ電極を構成する複数の線状の電極を、互いに交差した網目状ではなく、並列に配列したストライプ状に配置することを指す。具体的には、図10(a)に示す第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bのような形状を指す。
本態様における第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の配置について、図を参照しながら説明する。図10(a)は、本態様における第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bを示す概略平面図であり、図10(b)は、図10(a)のF−F線断面図である。図10(a)、(b)に示すように、第1メッシュ電極4aを構成する複数の線状の電極が、X方向にストライプ状に並列に配列され、第2メッシュ電極4bを構成する複数の線状の電極が、X方向に直交するY方向にストライプ状に並列に配列されるように配置されていても良い。このとき、図10(b)に示すように、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bは、ブラックマトリクス3と平面視上重なるように配置される。
なお、図10(a)では、図を簡略化するために、透明基材、ブラックマトリクス、絶縁層を省略している。
また、図11(a)は、本態様における第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bを示す概略平面図であり、図11(b)は、図11(a)のG−G線断面図である。図11(a)、(b)に示すように、第1メッシュ電極4aを構成する複数の線状の電極が、X方向にストライプ状に並列に配列され、第2メッシュ電極4bを構成する複数の線状の電極が、X方向に直交するY方向に梯子状に延設されるように配置されていても良い。このとき、図11(b)に示すように、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bは、ブラックマトリクス3と平面視上重なるように配置される。
なお、図11(a)では、図を簡略化するために、透明基材、ブラックマトリクス、絶縁層を省略している。
(2)構成
本発明におけるセンサ電極は、上述のような態様に応じて様々な形状に設計することができ、特に限定されない。例えば、センサ電極を構成する線状の電極が、本発明のセンサ電極基材の長さ方向に対して、図2、3等に示されるように、斜め方向(ダイヤ方向)に延伸していても良く、図10、11に示されるように、縦方向および横方向に延伸していても良い。
本発明におけるセンサ電極の線幅は、センサ電極を有機EL表示装置における非画素領域に配置して、表示領域からセンサ電極が視認されることを抑制することができるとともに、センサ電極の低抵抗を図ることができる程度であることが好ましい。このようなセンサ電極の線幅は、上述のような態様に応じて適宜調整することができるが、例えば、1μm〜15μmの範囲内であることが好ましく、中でも2μm〜7μmの範囲内であることが好ましく、特に2μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。本発明におけるセンサ電極の線幅が上述のような範囲内であることにより、センサ電極をブラックマトリクス上に配置して、センサ電極による透明性の低下を抑制することが可能となる。また、センサ電極の線幅が上述した範囲を満たすことにより、センサ電極の低抵抗化を図ることが可能となる。
なお、ここでの線幅とは、センサ電極の延伸方向に直交する方向の幅をいう。したがって、例えば、図12における符号Wで示す距離をいう。
本発明におけるセンサ電極の厚みは、上述したセンサ電極の態様等に応じて適宜調整することができるが、例えば、0.1μm〜0.5μmの範囲内であることが好ましく、中でも0.15μm〜0.35μmの範囲内であることが好ましく、特に0.2μm〜0.3μmの範囲内であることが好ましい。センサ電極の厚みが上記範囲内であることにより、本発明のセンサ電極基材に所定のフレキシブル性を付与することが可能となる。具体的には、本発明のセンサ電極基材を屈曲させた際に、センサ電極が透明基材から剥がれたり、または割れが発生することを抑制することができる。
本発明におけるセンサ電極のピッチは、センサ電極をブラックマトリクス上に配置して、表示領域からセンサ電極が視認されることを抑制することができる程度であることが好ましい。したがって、本発明におけるセンサ電極のピッチは、本発明のセンサ電極基材を用いる有機EL表示装置の画素の大きさ等に応じて適宜調整することができる。例えば、図2(a)や図3(a)に示すように、第1メッシュ電極4aを構成する線状の電極および第2メッシュ電極4bを構成する線状の電極の組み合わせで囲われる領域が、1つの画素領域となる設計の場合、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極のピッチは、例えば、30μm〜500μmの範囲内であることが好ましく、中でも30μm〜90μmの範囲内であることが好ましく、特に60μm〜90μmの範囲内であることが好ましい。また、例えば、図4(a)、図5および図8(a)に示すように、第1メッシュ電極4aを構成する線状の電極および第2メッシュ電極4bを構成する線状の電極で囲われる領域が、1つの画素領域となる設計の場合、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極のピッチは、例えば、30μm〜500μmの範囲内であることが好ましく、中でも30μm〜150μmの範囲内であることが好ましく、特に30μm〜90μmの範囲内であることが好ましい。本発明におけるセンサ電極のピッチが上記範囲内であることにより、センサ電極をブラックマトリクス上に配置して、センサ電極による透明性の低下を抑制することが可能となる。また、センサ電極のピッチが上述した範囲を満たすことにより、センサ電極の低抵抗化を図ることが可能となる。
なお、ここでのピッチとは、隣接するセンサ電極の中心線の間の距離をいう。したがって、例えば、図12における符号Pで示す距離をいう。
本発明においては、センサ電極をメッシュ状とすることにより、ITO等の透明導電膜に比べてシート抵抗を低くすることができる。具体的なセンサ電極のシート抵抗は、上述のようなセンサ電極の態様に応じて適宜変化するため、特に限定されないが、例えば、0.5Ω/□〜10Ω/□の範囲内であることが好ましく、中でも0.5Ω/□〜7Ω/□の範囲内であることが好ましく、特に、0.5Ω/□〜3Ω/□の範囲内であることが好ましい。センサ電極のシート抵抗が上記範囲内であることにより、タッチパネルの位置検知の感度を向上させることが可能となる。
本発明におけるセンサ電極に用いられる材料としては、例えば、銀、金、クロム、プラチナ、アルミニウムの単体、あるいはこれらのいずれかを主体とする合金等が挙げられる。金属合金としては、APCと称される銀、パラジウム、銅の合金が汎用される。また、金属の複合体としては、MAMと称されるモリブデン、アルミニウム、モリブデンの3層構造体等も適用可能である。さらに、例えばPEDOT等の樹脂材料に上記金属を加えた導電性高分子を用いることもできる。
また、本発明におけるセンサ電極は、後述するブラックマトリクスとしての機能を兼ね備えていても良い。具体的には、図1(a)に示すように、透明基材2上にセンサ電極4が配置され、ブラックマトリクスを有しない場合には、センサ電極がブラックマトリクスとしての機能、すなわち、所定の遮光性を有することが好ましい。センサ電極に所定の遮光性を付与することが可能な材料としては、例えば、銀、金、クロム、プラチナ、アルミニウムの単体、あるいはこれらのいずれかを主体とする合金等が挙げられる。金属合金としては、APCと称される銀、パラジウム、銅の合金等が挙げられる。また、本発明におけるセンサ電極は、センサ電極基材における透明基材側の面、またはセンサ電極基材における透明基材とは反対側の面を黒化処理しても良い。黒化処理したセンサ電極の表面において、所望の遮光性を得ることができ、さらに光の反射を抑制することが可能となる。
なお、上述した所定の遮光性については、後述するブラックマトリクスの項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
センサ電極の形成方法としては、例えば、メッシュ状の第1メッシュ電極および第2メッシュ電極を形成することが可能な方法であれば特に限定されない。具体的には、センサ電極を構成する導電性材料を用いて導電層を形成し、次に、導電層上にレジストパターンを形成して、当該レジストパターンをマスクとして導電層をエッチングする方法が挙げられる。このとき、導電層を形成する方法には、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法等のドライプロセスを用いることができる。
(3)ダミーメッシュ電極
本発明においては、センサ電極が、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の他に、必要に応じてダミーメッシュ電極を有していても良い。
本発明におけるダミーメッシュ電極は、通常、センサ電極と電気的に接続されていない。
例えば図5、図8(a)に示すように、ダミーメッシュ電極4cは、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bの少なくともいずれかが形成されていない領域に配置することができる。ダミーメッシュ電極が配置されることにより、センサ電極が配置された領域とそうでない領域とでの可視光の反射率差や透過率差を最小限に抑え、両領域での視認性の差異を抑えることができる。また、ダミーメッシュ電極を設けることにより、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の間の初期容量値の調整幅を向上することができる。
ダミーメッシュ電極の構成等については、上述した第1メッシュ電極および第2メッシュ電極と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
2.ブラックマトリクス
本発明におけるブラックマトリクスは、後述する透明基材上に配置されることができ、複数の開口部を有する部材である。
本発明におけるブラックマトリクスは、本発明のセンサ電極基材を有機EL表示装置に用いる際に、画素領域が配置された表示領域以外の非表示領域に相当する領域に配置される部材である。また、本発明におけるブラックマトリクス上には、上述したセンサ電極が配置されるため、ブラックマトリクスは所定の遮光性を有し、センサ電極を隠すことができることが好ましい。
ここで、所定の遮光性とは、本発明のセンサ電極基材を有機EL表示装置に用いた際に、装置の外観からブラックマトリクス上に配置されたセンサ電極を隠すことができる程度の遮光性であることが好ましい。具体的には、ブラックマトリクスの厚みが1.5μmのときの光学濃度が、4以上であることが好ましく、中でも4.5以上であることが好ましく、特に7.5以上であることが好ましい。なお、ここでの光学濃度とはOptical Density(OD)値をいう。また、光学濃度にて表わされるOD値は、垂直入射した入射光の強度Iinと垂直に透過した透過光の強度Ioutとを用いた「log10(Iin/Iout)」によって特定される。本発明においては、大塚電子株式会社製 顕微分光光度計LCF7000を用いて基本レファレンスおよびODレファレンスから分光透過率を測定し、得られた測定値を光学濃度に換算することにより算出した。 また、本発明におけるブラックマトリクスの上記OD値は、ブラックマトリクスの構成材料の組成を調整することにより達成することができる。
本発明におけるブラックマトリクスの線幅は、上述したセンサ電極を配置することができる程度であれば良く、本発明のセンサ電極基材が用いられる有機EL表示装置の画素領域の大きさ等に応じて適宜調整される。例えば、ブラックマトリクスの線幅が、センサ電極の線幅と同等またはそれ以上であることが好ましい。具体的には、5μm〜15μmの範囲内であることが好ましく、中でも5μm〜12μmの範囲内であることが好ましく、特に5μm〜9μmの範囲内であることが好ましい。ブラックマトリクスの線幅が上記範囲内であることにより、センサ電極をブラックマトリクス上に良好に配置することができ、また、その際のセンサ電極も所定の線幅とすることが可能となる。
本発明におけるブラックマトリクスの厚みは、上述した遮光性を実現することができる程度であれば良く、特に限定されない。具体的には、ブラックマトリクスの厚みは、0.8μm〜3μmの範囲内であることが好ましく、中でも1μm〜2μmの範囲内であることが好ましく、特に1μm〜1.5μmの範囲内であることが好ましい。ブラックマトリクスの厚みが上記範囲内であることにより、ブラックマトリクスが所定の遮光性を実現することができ、センサ電極を十分に隠すことが可能となる。
本発明におけるブラックマトリクスは、複数の開口部を有する。開口部の形状は、本発明のセンサ電極基材が用いられる有機EL表示装置の画素領域の形状等に応じて適宜調整することができるが、例えば、三角形状、四角形状、菱形形状、六角形状等が挙げられる。なお、開口部の具体的な大きさやピッチ等については、本発明のセンサ電極基材が用いられる有機EL表示装置の画素領域の形状等に応じて適宜調整されるため、ここでの記載は省略する。
本発明におけるブラックマトリクスは、複数の開口部を有するが、その開口率が、30%以上であることが好ましく、中でも40%以上であることが好ましく、特に50%以上であることが好ましい。ここで、ブラックマトリクスの開口率とは、ブラックマトリクスの形成面積から、遮光材料により形成されたブラックマトリクス部分を除いた領域が全体に占める割合をいう。
本発明におけるブラックマトリクスは、所定の遮光性を実現するために、黒色を呈することが好ましい。すなわち、ブラックマトリクスは、黒色を呈する顔料を有することが好ましい。ここでいう「黒色」とは、色味のない黒色以外に、例えば、青色がかった黒色、緑色がかった黒色、赤色がかった黒色、茶色がかった黒色、橙色がかった黒色、または白色がかった黒色等の色でも良い。このような黒色顔料としては、例えば、チタンブラック(低次酸化チタン、酸窒化チタン等)、カーボンブラック等が挙げられる。チタンブラックは、カーボンブラックに比べて同濃度、同膜厚で、可視光に対するより高い遮光性が得られる。したがって、チタンブラックを用いた場合には、カーボンブラックを用いた場合に比べて、同じ遮光性であればブラックマトリクスの厚みを薄くすることができる。ここで、本発明においては、ブラックマトリクスと接触するようにセンサ配線を配置することができるため、黒色顔料が導電性を有する場合には、当該黒色顔料を後述するような絶縁性の樹脂バインダ中に分散させ、樹脂バインダで被覆した被覆顔料として用いることが好ましい。なお、本発明における黒色顔料には、1種の黒色顔料のみを用いても良く、2種以上の黒色顔料を混合して用いても良い。また、黒色顔料に、その他の有色顔料を混合して用いても良い。
また、本発明におけるブラックマトリクスの主成分には、上述した黒色顔料を分散することが可能な樹脂バインダを用いることができる。樹脂バインダは、感光性樹脂を含有することが好ましい。感光性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ桂皮酸ビニル系樹脂、環化ゴム、等の反応性ビニル基等の光反応性基を有する感光性樹脂を1種以上用いることができる。アクリル系樹脂では、例えば、アルカリ可溶性樹脂、多官能アクリレート系モノマー、光重合開始剤、その他添加剤等からなる感光性樹脂を樹脂バインダの樹脂成分として用いることができる。
アルカリ可溶性樹脂には、ベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体等のメタクリル酸エステル共重合体、ビスフェノールフルオレン構造を有するエポキシアクリレート等のカルド樹脂、等を1種以上用いることができる。多官能アクリレート系モノマーには、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を1種以上用いることができる。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート、または、アクリレートのいずれかであることを意味する。
光重合開始剤には、アルキルフェノン系、オキシムエステル系、トリアジン系、チタネート系等、公知のものを1種以上用いることができる。例えば、アルキルフェノン系では、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア(登録商標)907、BASFジャパン株式会社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モノフォリオフェニル)ブタノン−1(イルガキュア(登録商標)369、BASFジャパン株式会社製)、オキシムエステル系では、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(O−ベンゾイルオキシム)(イルガキュア(登録商標)OXE01、BASFジャパン株式会社製)等を用いることができる。
本発明における樹脂バインダは、上述した材料の他にも、光増感剤、分散剤、界面活性剤、安定剤、レベリング剤などの、公知の各種添加剤を含むことができる。
ブラックマトリクスの形成方法は、一般的な表示装置に用いられるブラックマトリクスと同様の形成方法を用いることができる。例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、塗布法等によりブラックマトリクス層を形成し、フォトリソグラフィ法によりブラックマトリクス層をパターニングする方法が挙げられる。
3.透明基材
本発明における透明基材は、ブラックマトリクスおよびセンサ電極を支持する部材である。
ここで、「透明」とは、特段の断りがない限り、本発明のセンサ電極基材が用いられた有機EL表示装置の操作者が、操作面からの視認を妨げない程度に透明であることをいう。したがって、「透明」は、無色透明、および視認性を妨げない程度の有色透明を含み、また厳密が透過率で定義されず、本発明のセンサ電極基材の用途等に応じて透過性の度合いを決定することができる。
本発明における透明基材は、フレキシブル性を有する部材であることが好ましい。ここで、フレキシブル性を有するとは、本発明により得られる積層体に対して耐屈曲性試験を行うことにより確認することができる。例えば、ユアサシステム株式会社製 DLDMLH−FU 面状体U字繰り返し試験機を用いて下記条件により測定することにより確認することができる。
・測定条件
曲げ半径R=3mm、回転数120rpm、ストローク20mm
・判定条件
20万回の耐屈曲性試験を実施した後のセンサ電極の抵抗値変化が20%以下であり、センサ電極の剥がれや割れ等の外観上の異常がない場合に、合格の判定とする。
本発明における透明基材を構成する材料としては、所定のフレキシブル性を付与することができる材料であることが好ましい。例えば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、またはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン樹脂等が挙げられる。また、厚みによってはガラス基材を用いることもできる。本発明においては、屈曲性や耐熱性等の観点から、PIを用いることが好ましい。
本発明における透明基材の厚みは、所定のフレキシブル性を有し、ブラックマトリクスおよびセンサ電極を支持することができる程度の自己支持性を有する厚みであることが好ましい。透明基材の具体的な厚みは、5μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、中でも5μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、特に5μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。
本発明における透明基材は、市販のものを準備しても良いが、例えば、ガラス基材上に、所定の樹脂組成物を塗布して所望の透明基材を形成しても良い。樹脂組成物を、ガラス基材上に塗布する塗布法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、ダイコート法、スプレーコート法、ビードコート法等の公知の方法が挙げられる。
4.絶縁層
本発明における絶縁層は、例えば、図1の符号5で示すように、第1メッシュ電極4aおよび第2メッシュ電極4bを電気的に絶縁する際に用いることができる。
本発明における絶縁層の材料は、所望の絶縁性を有する材料であることが好ましく、タッチパネルに一般的に用いられるものを使用することができる。具体的には、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、カルド樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等の絶縁性樹脂材料等や、ガラス等の無機材料等が挙げられる。本発明においては、センサ電極基材にフレキシブル性を付与するという観点から、絶縁性樹脂材料であることが好ましい。なお、絶縁層に用いられる材料は、1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。また、絶縁層の層構造は、1層であっても良く、2層以上を含む多層であっても良い。
絶縁層の厚みは、例えば、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極間を電気的に絶縁し、短絡を防止することができる程度の厚みであることが好ましく、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の電極間距離を考慮した上で適宜調整することができる。例えば、0.5μm〜3μmの範囲内とすることができる。
本発明における絶縁層の形成方法は、一般的な表示装置に用いられる絶縁層の形成方法と同様とすることができる。例えば、絶縁層を構成する構成材料を用いて層を形成し、次に、フォトリソグラフィ法により当該層をパターニングすることにより、所定の領域に絶縁層を形成することができる。
5.加飾部
本発明においては、センサ電極が配置された表示領域の外周となる非表示領域に、加飾部を有することが好ましい。中でも、透明基材上にブラックマトリクスを有し、ブラックマトリクス上にセンサ電極を有するセンサ電極基材において、ブラックマトリクスと同一平面上であって、ブラックマトリクスおよびセンサ電極が配置された表示領域の外周となる非表示領域に、ブラックマトリクスと同一材料により構成された加飾部を有することが好ましい。
本発明においては、加飾部を有することにより、非表示領域に配置された配線や制御回路等を隠すことができる。したがって、本発明のセンサ電極基材を有機EL表示装置に用いた際に、配線や制御回路等が見えることによる外観の損失を抑制することができる。
また、本発明における加飾部が、ブラックマトリクスと同一平面上に配置され、同一材料により構成されることにより、例えば、前面板保護基材に加飾部を設ける必要がなくなる。したがって、有機EL表示装置を作成した際に、前面板保護基材の厚みに相当する分だけ有機EL表示装置の厚みを薄くすることができ、よりフレキシブル性に優れた有機EL表示装置とすることが可能となる。また、加飾部およびブラックマトリクスが、同一平面上に配置され、同一材料により構成されることにより、加飾部およびブラックマトリクスを同時に形成することができ、少ない製造工程数によりセンサ電極基材を得ることが可能となる。
以下、本発明における加飾部について、図を参照しながら説明する。
本発明においては、図13に示すように、本発明のセンサ電極基材1において、ブラックマトリクス3と同一平面上であって、ブラックマトリクス3およびセンサ電極4が配置された表示領域の外周となる非表示領域に、加飾部6を有しても良い。
本発明においては、加飾部がブラックマトリクスと同一の材料であることが好ましい。ブラックマトリクスを形成する際に、同時に加飾部を形成することができるため、加飾部を形成するための形成工程を別途設ける必要がなくなるからである。すなわち、工程数を増やすことなく、加飾部を形成することが可能となる。
また、加飾部は、ブラックマトリクスと同様に、フォトリソグラフィ法により形成することができるといった点からも、加飾部とブラックマトリクスとを同時に形成することが好ましい。
なお、加飾部の具体的な材料、厚みおよび形成方法については、上述したブラックマトリクスと同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
また、表示装置の加飾部として白色を呈する白色加飾部を用いる場合、白色加飾部の遮光性を向上させるために、本発明のセンサ電極基材を表示装置に用いた際に表示パネル側となる白色加飾部の背面に、黒色を呈する黒色加飾部を設けることが好ましい。したがって、本発明のセンサ電極基材を用いた表示装置に、白色加飾部を用いる場合には、本発明のセンサ電極基材に設けた加飾部を、白色加飾部の背面に配置される黒色加飾部として用いることができる。
6.着色部
本発明においては、センサ電極により画素領域が画定され、上記画素領域に、着色部を有していても良い。すなわち、着色部は、ブラックマトリクスの開口部に配置されたパターン状の部材である。具体的には、図14に示すように、ブラックマトリクス3の開口部に着色部8(ここでは、赤色着色部8R、緑色着色部8G、青色着色部8B)を有していても良い。このように、着色部を有することにより、本発明のセンサ電極基材に、カラーフィルタとしての機能を付与することが可能となる。
本発明においては、着色部が開口部毎に塗り分けされていることが好ましい。着色部を開口部毎に塗り分けする場合には、通常、開口部を画定するブラックマトリクスの幅が比較的広めに設計されることが傾向にある。そのため、本発明においては、ブラックマトリクスの幅が広がるに伴い、ブラックマトリクス上に配置されるセンサ電極の線幅も十分に確保することが可能となり、センサ電極の低抵抗化をより効果的に図ることが可能となる。
着色部は、例えば赤、緑、青の3色の着色部を有する。着色部の色としては、赤、緑、青の3色を少なくとも含むものであればよく、例えば、赤、緑、青の3色、赤、緑、青、黄の4色、または、赤、緑、青、黄、シアンの5色等とすることもできる。
着色部としては、例えば色材をバインダ樹脂中に分散させたものを用いることができる。
着色部に用いられる色材としては、各色の顔料や染料等が挙げられる。例えば、赤色着色層に用いられる色材としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。また、緑色着色層に用いられる色材としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。さらに、青色着色層に用いられる色材としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料や染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。着色部に用いられるバインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が挙げられる。
着色部には、上述した材料の他にも、必要に応じて、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を含有させることができる。
また、着色部が形成されている同一平面上には、上述した色材を含有せず、バインダ樹脂を含有する白色層が形成されていてもよい。
着色部の配列は特に限定されるものではなく、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができる。
着色部の厚さとしては、カラーフィルタにおける一般的な着色部の膜厚と同様とすることができ、例えば1μm〜5μmの範囲内で設定することができる。
ブラックマトリクスの開口部に、パターン状の着色部を形成する形成方法としては、例えば、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。
7.円偏光板
本発明においては、透明基材に円偏光板有し、円偏光板上に、センサ電極を有していても良い。
本発明においては、例えば、図15に示すように、透明基材2上の表示領域に円偏光板9が配置され、円偏光板9上にブラックマトリクス3およびセンサ電極4が配置されていても良い。円偏光板を有することにより、本発明のセンサ電極基材への外光の反射を抑制することが可能となる。
本発明における円偏光板は、一般的な表示装置に用いられるものと同様とすることができ、例えば、偏光板、各種位相差層を有していても良い。
円偏光板に用いられる偏光板は、例えば、透過光を直交する二つの偏光成分に分解し、一方の方向(透過軸と平行な方向)の偏光成分を透過させ、上記一方の方向に直交する他方の方向(吸収軸と平行な方向)の偏光成分を吸収することができる。このような偏光板は、ポリビニルアルコール(PVA)によるフィルム材に、ヨウ素化合物分子を吸着配向させることにより形成することができる。
また、位相差層としては、例えば、面内レターデーション値がλ/4に相当する位相差層、面内レターデーション値がλ/2に相当する位相差層、および正のCプレート(+Cプレート)を含む位相差層等が挙げられる。位相差層の組み合わせや構成については、本発明のセンサ電極基材の用途等に応じて適宜調整することができ、特に限定されない。
本発明に用いられる円偏光板は、上述のような偏光板および位相差層を組み合わせて用いることができる。具体的な組み合わせについては、本発明のセンサ電極基材の用途等に応じて適宜調整することができ、特に限定されないが、例えば、直線偏光板と面内レターデーション値がλ/4に相当する位相差層との組み合わせが挙げられる。
8.その他の部材
本発明のセンサ電極基材は、上述したセンサ電極、ブラックマトリクスおよび透明基材を有していれば良く、必要に応じてその他の部材を有していても良い。その他の部材としては、例えば、保護層、粘着層、反射防止層等が挙げられる。
(1)保護層
本発明における保護層は、本発明のセンサ電極基材の表面に、ブラックマトリクスやセンサ電極を覆うように配置することができる。保護層が配置されていることにより、本発明のセンサ電極基材の保護機能を高めることが可能となる。
本発明における保護層を構成する材料には、所定の光透過性を有し、また所定のフレキシブル性を有する材料を用いることが好ましい。例えば、一般的な保護層に用いることができる樹脂材料が挙げられ、中でも耐熱性や耐擦傷性を有する樹脂材料であることが好ましい。具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
保護層の厚みは、例えば保護層としての保護機能を発揮することができる程度の厚みであることが好ましく、中でも本発明のセンサ電極基材がフレキシブル性を有する場合には、フレキシブル性を損なわない程度の厚みであることが好ましい。例えば、1μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。
(2)粘着層
本発明における粘着層は、各部材を積層する際に、部材間の接着性を高めるために用いることができる。例えば、本発明のセンサ電極基材の表面に配置することができる。本発明のセンサ電極基材を、有機EL表示装置に用いられる有機ELパネルと貼り合わせる際に、好適である。
本発明における粘着層を構成する材料には、所定の光透過性を有することが好ましい。中でも、所定のフレキシブル性を有することが好ましい。このような粘着層の材料としては、例えば、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等の一般的な材料が挙げられる。
粘着層の厚みは、粘着層としての粘着力を発揮することができる程度の厚みであることが好ましく、粘着層の材料等に応じて適宜調整することができる。なお、具体的な粘着層の厚みについては、一般的な表示装置に用いられる粘着層と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(3)反射防止層
本発明における反射防止層は、本発明のセンサ電極基材における透明基材側の表面に配置することができる。反射防止層が配置されていることにより、本発明のセンサ電極基材表面への外光の反射を抑制することができ、視認性を高めることが可能となる。
本発明の反射防止層を構成する材料には、所定の光透過性を有し、また所定のフレキシブル性を有する材料を用いることが好ましい。具体的には、一般的な反射防止層に用いることができる材料が挙げられるため、ここでの記載は省略する。
反射防止層の厚みは、例えば反射防止層としての反射防止機能を発揮することができ、また本発明の前面板保護基材が有するフレキシブル性を損なわない程度の厚みであることが好ましい。なお、具体的な反射防止層の厚みについては、反射防止層を構成する材料等に応じて適宜調整することができるため、ここでの記載は省略する。
9.センサ電極基材の製造方法
本発明のセンサ電極基材の製造方法は、所望のセンサ電極基材を得ることができる方法であれば特に限定されない。
以下、図を参照しながら説明する。
図16(a)〜(f)は、本発明のセンサ電極基材1の製造方法の一例を示す概略工程図である。図16(a)に示すように、キャリアガラス基材10を準備し、次に図16(b)に示すように、キャリアガラス基材10上に、塗布法により透明基材2を塗布して形成し、次に、図16(c)に示すように、透明基材2上に、フォトリソグラフィ法により複数の開口部を有するブラックマトリクス3を形成し、次いで、第1メッシュ電極の材料から構成された導電層を形成し、レジストパターンをマスクとして当該導電層をエッチングすることにより、図16(d)に示すように、ブラックマトリクス3上に第1メッシュ電極4aを形成し、続いて、図16(e)に示すように、第1メッシュ電極4aを覆うように絶縁層5を形成して、最後に、第1メッシュ電極と同様の方法により第2メッシュ電極4bを形成して、図16(f)に示すように、センサ電極基材1を形成することができる。
本発明においては、図16に示すように、キャリアガラス基材10上に、各部材を積層していくことによりセンサ電極基材を形成することができるが、その他の方法として、予め透明基材を準備し、キャリアガラス基材10上に透明基材を配置しても良い。なお、後者である場合には、キャリアガラス基材および透明基材の間に粘着層を用いることができる。ここで用いられる粘着層は、初期粘着力および再剥離性の観点からアクリル系粘着剤を用いることが好ましい。なお、アクリル系粘着剤の組成については、特に限定されない。
本発明においては、センサ電極基材がキャリアガラス基材上に形成されることにより、センサ電極基材が、製造過程における加熱により収縮してしまう等の不具合を抑制することができる。したがって、センサ電極基材を有機ELパネルと貼り合わせて有機EL表示装置を形成する際に、精度の高い位置合わせを行うことが可能となる。
なお、各部材の詳しい形成方法については、各部材についての項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
B.タッチパネル一体型有機EL表示装置
本発明のタッチパネル一体型有機EL表示装置は、上述したセンサ電極基材と、有機ELパネルとを有することを特徴とする装置である。
なお、以下、タッチパネル一体型有機EL表示装置を有機EL表示装置と略して説明する場合がある。
図17は、本発明の有機EL表示装置の一例を示す概略平面図である。図17に示すように、本発明においては、センサ電極基材1および有機ELパネル30を有していれば良い。なお、図17は、センサ電極基材1の表面に、加飾部を有する前面板保護基材20を有する例を示している。
なお、本発明の有機EL表示装置の具体的な構成については、例えば、特開2015−052718号公報と同様とすることができるため、ここでの詳しい記載は省略する。
本発明によれば、タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材が、センサ電極が第1メッシュ電極および第2メッシュ電極を有し、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極がメッシュ状であることにより、センサ電極を有機EL表示装置の非画素領域に配置することが可能となり、センサ電極による透明性の低下を抑制することが可能なタッチパネル一体型有機EL表示装置とすることができる。また、タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材が有機EL表示装置に用いられる部材であることから、非画素領域を比較的広く形成することができるため、非画素領域に配置されるセンサ電極の線幅を十分に確保することができ、低抵抗化を図ることができ、高性能なタッチパネル一体型有機EL表示装置とすることができる。
なお、具体的な効果については、上記「A.センサ電極基材」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
以下、本発明の有機EL表示装置を構成するセンサ電極基材および有機ELパネルについて説明する。
1.センサ電極基材
本発明におけるセンサ電極基材は、透明基材と、透明基材上に配置されたセンサ電極とを有し、センサ電極は、メッシュ状の第1メッシュ電極および第2メッシュ電極を有する部材である。
なお、センサ電極基材については、上記「A.センサ電極基材」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
2.有機ELパネル
本発明における有機ELパネルは、有機EL表示装置に用いられる部材であり、画像表示を行うための部材である。
本発明における有機ELパネルは、例えば、透明基材上に複数の有機EL画素がパターン状に配置された構成を有する。本発明に用いられる有機ELパネルは、一般的な有機EL表示装置に用いられる有機ELパネルと同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
3.用途
本発明の有機EL表示装置の用途としては、例えば、スマートフォン等の携帯電話、タブレットPC等の携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション、デジタルカメラ、電子手帳、ゲーム機器、自動販売機、ATM端末、POS端末等が挙げられる。
C.タッチパネル一体型有機EL表示装置の製造方法
本発明のタッチパネル一体型有機EL表示装置の製造方法は、第1のガラス基材上に貼着され、第1の透明基材上にセンサ電極が形成されたタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材を準備するタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材準備工程と、第2のガラス基材上に貼着された有機EL基材を準備する有機EL基材準備工程と、タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材、および前記有機EL基材を貼り合わせる貼合工程とを有し、タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材が、上述したタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材であることを特徴とする製造方法である。
なお、以下、タッチパネル一体型有機EL表示装置の製造方法を、有機EL表示装置の製造方法と略して説明する場合がある。
本発明の有機EL表示装置の製造方法について、図を参照しながら説明する。本発明の有機EL表示装置の製造方法は、例えば、図18(a)に示すように、第1のキャリアガラス基材10上に、センサ電極基材1を準備するセンサ電極基材準備工程を有する。センサ電極基材1は、第1の透明基材2上に、複数の開口部を有するブラックマトリクス3と、ブラックマトリクス3上に配置された第1メッシュ電極4aと、第1メッシュ電極4aを覆うように配置された絶縁層5と、絶縁層5上に配置された第2メッシュ電極4bと、第2メッシュ電極4bを覆うように配置された保護層11とを有する。また、図18(a)では、センサ電極基材1が、着色部8および保護層15を備えたカラーフィルタを有する例について示している。次に、図18(b)に示すように、第2のキャリアガラス基材10上に、有機EL基材40を準備する有機EL基材準備工程を有する。有機EL基材40は、第2の透明基材2、有機EL画素13(ここでは、赤色画素13R、緑色画素13G、青色画素13B)、符号12で示される薄膜トランジスタ(TFT)ならびにTFTに接続される信号配線、および保護層14を有する。次いで、図18(c)に示すように、センサ電極基材1および有機EL基材40を貼り合わせる貼合工程を有する。最後に、図示はしないが、第1のキャリアガラス基材10および第2のキャリアガラス基材10を剥離することにより、有機EL表示装置を得ることができる。なお、センサ電極基材1および有機EL基材40の間には、粘着層を用いても良い。
ここで、「貼着」とは、塗布法を用いて積層した状態や粘着層等を介して積層された状態を含む。したがって、「第1のガラス基材上に貼着され、第1の透明基材上にセンサ電極が形成されたタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材」とは、第1のガラス基材上に、塗布法を用いて第1の透明基材を積層し、当該第1の透明基材上にセンサ電極を形成したタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材、および第1のガラス基材上に、粘着層等を介して第1の透明基材を積層し、当該第1の透明基材上にセンサ電極を形成したタッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材を含む。
本発明によれば、第1のガラス基材上に貼着されたセンサ電極基材と、第2のガラス基材上に貼着された有機EL基材とを貼り合わせる貼合工程を有することにより、熱等による各基材の収縮を抑制することができ、精度の高い位置合わせを行うことができる。また、各部材を第1のガラス基材および第2のガラス基材上にそれぞれ積層していくことにより、各部材を支持基材上に個別に形成する場合に比べて、タッチパネル一体型有機EL表示装置の厚みを薄くすることが可能となる。
なお、具体的な効果については、上記「A.センサ電極基材」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
以下、本発明の有機EL表示装置の製造方法における、センサ電極基材準備工程、有機EL基材準備工程および貼合工程について説明する。
1.センサ電極基材準備工程
本発明におけるセンサ電極基材準備工程は、第1のガラス基材上に貼着され、第1の透明基材上にセンサ電極が形成されたセンサ電極基材を準備する工程である。
本工程において用いられる第1のガラス基材は、一般的な表示装置の製造工程において用いられるガラス基材と同様のものを用いることができる。また、ここで用いられる第1のガラス基材は、本発明の製造方法の最後に剥離することができる部材であるため、その厚みや大きさについては、特に限定されない。
なお、本工程において形成されるセンサ電極基材については、上記「A.センサ電極基材」の項で記載した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
2.有機EL基材準備工程
本発明における有機EL基材準備工程は、第2のガラス基材上に貼着された有機EL基材を準備する工程である。
本工程において形成される有機EL基材は、一般的な有機EL基材であれば特に限定されるものではなく、製造方法も公知の方法を採用することができる。なお、有機EL基材については、例えば、特開2015−162588号公報、特開2015−072827号公報等と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
3.貼合工程
本発明における貼合工程は、センサ電極基材、および有機EL基材を貼り合わせる工程である。
本工程における貼り合わせは、センサ電極基材および有機EL基材の間に粘着層等を設けることにより行うことができる。具体的には、センサ電極基材または有機EL基材の表面に粘着層を配置して圧着することにより貼り合わせることができる。
本工程において用いられる粘着層は、一般的な有機EL表示装置の形成工程において用いることができるものと同様のものを用いることができるため、ここでの記載は省略する。
4.その他の工程
本発明においては、上述したセンサ電極基材準備工程、有機EL基材準備工程、および貼合工程を有していれば良く、必要に応じてその他の工程を有していても良い。
例えば、センサ電極基材が加飾部や着色部、円偏光板等を有する場合には、それらの部材を形成する工程を有していても良い。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
[実施例1]
キャリアガラス基材上に、透明基材形成用組成物としてポリイミド前駆体を塗布し、透明基材(ポリイミド基材)(厚み:10μm)を形成した。
得られたポリイミド基材上に、ダイコート法を用いてアクリル系樹脂から構成されたアンカー層(厚み:0.5μm)を形成した。
次に、得られたアンカー層上に、スパッタリング法を用いて銀合金から構成された導電層を形成し、その後、レジストパターンをマスクとして導電層をエッチングした。これにより、メッシュ状の第1メッシュ電極(線幅:3μm、厚み:0.2μm)を形成した。
次に、第1メッシュ電極を覆うように、ダイコート法を用いてアクリル系樹脂から構成された絶縁層(厚み:1.5μm)を形成した。
次いで、絶縁層上に、第1メッシュ電極と同様に第2メッシュ電極(線幅:3μm、厚み:0.2μm)を形成した。
最後に、第2メッシュ電極を覆うように、ダイコート法を用いてアクリル系樹脂から構成された保護層(厚み:1.5μm)を形成した。
これにより、本発明のセンサ電極基材を得た。なお、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の配置は、例えば、図2、3に示すような配置とした。
[実施例2]
アンカー層上に、ダイコート法を用いて被覆カーボンを顔料とするアクリル系樹脂から構成されたブラックマトリクス層(厚み:1.5μm)を形成した。その後、得られたブラックマトリクス層を、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングし、同一材料から構成されるブラックマトリクス(線幅:5μm)および加飾部を形成したこと以外は、実施例1と同様の方法によりセンサ電極基材を得た。
なお、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極は、ブラックマトリクスおよび加飾部と平面視上重なるような配置とした。
[実施例3]
アンカー層上に形成されたブラックマトリクスの開口部に、図14に示すように赤色着色部、緑色着色部および青色着色部を形成し、加飾部を形成しなかったこと以外は、実施例2と同様の方法によりセンサ電極基材を得た。
なお、着色部の厚みは2.0μmであった。
[実施例4]
アンカー層上に形成されたブラックマトリクスの開口部に、図14に示すように赤色着色部、緑色着色部および青色着色部を形成したこと以外は、実施例2と同様の方法によりセンサ電極基材を得た。
なお、着色部の厚みは2.0μmであった。
[実施例5]
ポリイミド基材およびアンカー層の間に、円偏光板を形成したこと以外は、実施例1と同様の方法によりセンサ電極基材を得た。なお、円偏光板には、ポリイミド基材側から、直線偏光板、面内レターデーション値がλ/4に相当する位相差層、面内レターデーション値がλ/2に相当する位相差層、+Cプレートを含む位相差層が、粘着層により順に積層されたものを用いた。
[実施例6]
ポリイミド基材およびアンカー層の間に、円偏光板を形成したこと以外は、実施例4と同様の方法によりセンサ電極基材を得た。なお、円偏光板には、ポリイミド基材側から、直線偏光板、面内レターデーション値がλ/4に相当する位相差層、面内レターデーション値がλ/2に相当する位相差層、+Cプレートを含む位相差層が、粘着層により順に積層されたものを用いた。
[比較例1]
図19に示すように、インジウム錫酸化物(ITO)から構成されたセンサ電極4’(第1センサ電極4a’、第2センサ電極4b’)(厚み:0.13μm)を形成し、アンカー層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法によりセンサ電極基材を得た。
[比較例2]
膜厚25μmのPET基材の一方の面上に第1メッシュ電極を形成し、他方の面上に第2メッシュ電極を形成することによりセンサ電極基材を得た。なお、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の材料や厚み等については、実施例1のポリイミド基材、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極と同様とした。
[比較例3]
第1のPET基材上に第1メッシュ電極を形成し、第2のPET基材上に第2メッシュ電極を形成し、これらを第1のPET基材と第2のPET基材とを接着剤を用いて貼り合せることにより積層し、第1メッシュ電極/第1のPET基材/第2メッシュ電極/第2のPET基材の順で積層されたセンサ電極基材を得た。なお、第1のPET基材および第2のPET基材の厚みは、比較例2のPET基材と同様とし、第1メッシュ電極および第2メッシュ電極の材料や厚み等については、実施例1の第1メッシュ電極および第2メッシュ電極と同様とした。
[評価]
1)外観
実施例1〜6および比較例1〜3により得られたセンサ電極基材について、外観の評価を行った。外観の評価は、具体的に、モアレが発生していないか、またはセンサ電極のパターンが見えていないか等の視認性の評価とし、いずれも目視により判断した。
結果は、表1に示す。
2)耐屈曲性試験
実施例1〜6および比較例1〜3により得られたセンサ電極基材について、耐屈曲性試験を行った。耐屈曲性試験における測定条件は、下記の通りである。
なお、実施例1〜6、および比較例1は、キャリアガラス基材側からエキシマレーザ光をポリイミドとキャリアガラス基材の界面に集光させることにより、ポリイミドの界面側の一部にレーザーアブレージョンを起こし、キャリアガラス基材を剥離したセンサ電極基材を用い、下記条件の屈曲試験を行った。
<測定条件>
・サンプルサイズ:200mm×120mm、150mm×70mm
センサ電極基材を、長辺および短辺のいずれかの方向に3mmRで屈曲させることで試験を行った。
・曲げ半径R=3mm
・回転数:120rpm
・ストローク:20mm
20万回の屈曲試験を実施後における初期抵抗値からの抵抗値の変化率は、抵抗値変化率が20%以内の信頼性試験として要求される水準を満たす条件下において、試験後抵抗値平均値/試験前抵抗値平均値×100の式により算出した。また、試験後の外観の変化を目視により確認して評価を行った。
なお、本発明では、上述の耐屈曲性試験に合格することにて、タッチパネル一体型有機EL表示装置用センサ電極基材がフレキシブル性を有すると定義する。
結果は、表1に示す。
比較例1により得られたセンサ電極基材は、ITOから構成されたセンサ電極が見えてしまい、優れた外観を実現することはできなかった。また、比較例2、3により得られたセンサ電極基材は、PETフィルム上でセンサ電極のパターニングを行ったため、パターニング精度が劣り、表示装置との貼り合せを行う際に位置ずれが生じ、モアレが発生して優れた外観を実現することはできなかった。
これに対し、実施例1〜6により得られたセンサ電極基材は、上述のような外観の不具合は生じず、優れた外観を実現することができた。
これは、本発明のセンサ電極基材が用いられる有機EL表示装置において、有機EL画素を有しない非表示領域とセンサ電極とが平面視上重なるように配置されていることに起因すると考えられる。
比較例1〜3では、耐屈曲性試験後の抵抗値が60MΩ以上となり、測定不可能であった。断線発生と判断される。
これに対し、実施例1〜6では、初期抵抗値からの抵抗値の変化率を最小限に抑えることができた。
これは、耐屈曲性試験後の外観の評価からも確認できたように、比較例1〜3においては、耐屈曲性試験後にセンサ電極の割れや剥がれといった不具合が生じている一方、実施例1〜6においては、耐屈曲性試験後におけるセンサ電極の上述のような不具合の発生が抑制されたことに起因すると考えられる。
以上の結果から、実施例1〜6は、耐屈曲性試験に合格(判定:○)したが、比較例1〜3では、耐屈曲性試験に不合格(判定:△、×)であった。
1 …センサ電極基材
2 …透明基材
3 …ブラックマトリクス
4 …センサ電極
4a …第1メッシュ電極
4b …第2メッシュ電極
5 …絶縁層
6 …加飾部
8 …着色部
9 …円偏光板
10 …ガラス(キャリアガラス)基材
30 …有機ELパネル
40 …有機EL基材
100 …有機EL表示装置

Claims (10)

  1. 有機エレクトロルミネッセンス表示装置に用いられるタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材であって、
    透明基材と、前記透明基材の一方の表面側に配置されたセンサ電極とを有し、
    前記センサ電極は、前記有機エレクトロルミネッセンス表示装置の非画素領域と平面視上重なる領域に配置され、
    前記センサ電極は、メッシュ状の第1メッシュ電極、およびメッシュ状の第2メッシュ電極を有し、
    前記透明基材上に、円偏光板を有し、
    前記円偏光板上に、前記センサ電極を有することを特徴とするタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材。
  2. 有機エレクトロルミネッセンス表示装置に用いられるタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材であって、
    透明基材と、前記透明基材の一方の表面側に配置されたセンサ電極とを有し、
    前記センサ電極は、前記有機エレクトロルミネッセンス表示装置の非画素領域と平面視上重なる領域に配置され、
    前記センサ電極は、メッシュ状の第1メッシュ電極、およびメッシュ状の第2メッシュ電極を有し、
    前記透明基材上に、円偏光板を有し、
    前記円偏光板上に、複数の開口部を有するブラックマトリクスを有し、
    前記センサ電極が、前記ブラックマトリクスに平面視上重なるように、前記ブラックマトリクス上に配置されていることを特徴とするタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材。
  3. 前記透明基材が、フレキシブル性を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材。
  4. 前記第1メッシュ電極上には絶縁層が配置され、
    前記絶縁層上に、前記第2メッシュ電極が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材。
  5. 前記第1メッシュ電極および前記第2メッシュ電極は、それぞれが交差する交差領域およびそれ以外の領域である非交差領域を有しており、
    前記交差領域では、前記第1メッシュ電極および前記第2メッシュ電極は、絶縁層を介して積層されており、
    前記非交差領域では、前記第1メッシュ電極および前記第2メッシュ電極は、同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材。
  6. 前記第1メッシュ電極および前記第2メッシュ電極は、同一平面上に配置され、
    前記第1メッシュ電極はストライプ状に配置され、
    前記第2メッシュ電極は、前記第1メッシュ電極のストライプの間に非連続に複数個が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材。
  7. 前記センサ電極が配置された表示領域の外周となる非表示領域に、加飾部を有することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載されたタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材。
  8. 前記センサ電極により画素領域が画定され、
    前記画素領域に、着色部を有することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載されたタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載されたタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材と、
    有機エレクトロルミネッセンスパネルと
    を有することを特徴とするタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  10. 第1のガラス基材上に貼着され、第1の透明基材上にセンサ電極が形成されたタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材を準備するタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材準備工程と、
    第2のガラス基材上に貼着された有機エレクトロルミネッセンス基材を準備する有機エレクトロルミネッセンス基材準備工程と、
    前記タッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材、および前記有機エレクトロルミネッセンス基材を貼り合わせる貼合工程と
    を有し、
    前記タッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材が、請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載された前記タッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置用センサ電極基材であることを特徴とするタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
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