JP2015072365A - フレキシブルカラーフィルター、その製造方法ならびにそれを用いたフレキシブル発光デバイス - Google Patents

フレキシブルカラーフィルター、その製造方法ならびにそれを用いたフレキシブル発光デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】フレキシブル表示装置の解像度向上に伴う着色画素の小型化にも対応可能な、寸法安定性およびガスバリア性能が高いカラーフィルターを提供すること。
【解決手段】ポリイミド樹脂膜と、前記ポリイミド樹脂膜上のガスバリア層と、前記ガスバリア層上のブラックマトリックスおよび着色画素とを有するフレキシブルカラーフィルターであって、前記ガスバリア層が2層以上の積層体であり、その最上層が酸化ケイ素からなることを特徴とする、フレキシブルカラーフィルター。
【選択図】図1

Description

本発明は、フレキシブルカラーフィルター、その製造方法ならびにそれを用いたフレキシブル発光デバイスに関する。
薄型カラー表示装置として、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス表示装置は、軽量、薄型又は低消費電力等の特性を活かし、テレビ、ノートパソコン、携帯情報端末、スマートフォン又はデジタルカメラ等、様々な用途で使用されている。
カラーフィルターは液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンスを白色光源とした表示装置をカラー表示にするために必要な部材である。赤の着色画素、緑の着色画素および青の着色画素の、3色の着色画素からなる画素が微細にパターンニングされている3色カラーフィルターが一般的である。3色カラーフィルターにおいて白色は、赤緑青の3色の着色画素の加法混色により得られる。
これまで薄型カラー表示装置は、透明性や寸法安定性に優れるガラス基板上に形成さることが多かったが、より軽量で割れにくく、屈曲可能な特徴を持つプラスチック基板を用いることが提案されている。例えばプラスチックフィルム基板上にカラーフィルターを形成する方法が提案されている。そのような技術においては、プラスチックフィルムの吸水による寸法変化や、フィルムを通して水蒸気や酸素等がカラーフィルター側に侵入するのを防止するため、プラスチックフィルム基板上にガスバリア層を設けたガスバリア性フィルムが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
プラスチックフィルムは屈曲可能な特徴を有するが、結晶性が高いガスバリア層では屈曲によるガスバリア性の低下がある。そこで耐屈曲性に優れたガスバリア性フィルムが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2013−73115号公報 特開2006−123289号公報 特開2005−77553号公報 特開2012−206507号公報
しかしながら、従来のプラスチックフィルム基板上のカラー表示装置では、プラスチックフィルム基板の耐熱性が悪く、ガスバリア層を形成しても寸法安定性に課題があった。また、ガスバリア層の形成を低温で行う必要があり、十分なガスバリア性が得られなかった。
そこでプラスチックフィルムとしてポリイミド樹脂を適用することで、フィルム上でのカラーフィルター製造工程での加熱温度以上の耐熱性を得られる。しかしポリイミド樹脂上に形成するガスバリア層は、依然としてカラーフィルター製造工程でガスバリア性能が低下する場合があった。特にカラーフィルターのブラックマトリックスが黒色顔料を分散したポリイミド樹脂からなる場合は、ブラックマトリックスの製造工程でガスバリア層の性能低下が大きい課題があった。
そこで本発明は、フレキシブル表示装置の解像度向上に伴う着色画素の小型化にも対応可能な、寸法安定性およびガスバリア性能が高いカラーフィルターを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、ポリイミド樹脂膜と、前記ポリイミド樹脂膜上のガスバリア層と、前記ガスバリア層上のブラックマトリックスおよび着色画素とを有するフレキシブルカラーフィルターであって、前記ガスバリア層が2層以上の積層体であり、その最上層が酸化ケイ素からなることを特徴とする、フレキシブルカラーフィルターである。
本発明のカラーフィルターによれば、寸法安定性およびガスバリア性能が高く、さらに耐屈曲性にも優れたフレキシブルカラーフィルターを提供すること可能である。
本発明の第一実施形態に係るカラーフィルターを、断面から見た場合の模式図である。 フレキシブルカラーフィルターの耐屈曲性評価を行う際の模式斜視図である。 フレキシブルカラーフィルターの耐屈曲性評価を行う際の模式斜視図である。
本発明のフレキシブルカラーフィルター(以下、「フレキシブルCF」)は、ポリイミド樹脂膜と、前記ポリイミド樹脂膜上のガスバリア層と、前記ガスバリア層上のブラックマトリックスおよび着色画素とを有するフレキシブルカラーフィルターであって、前記ガスバリア層が2層以上の積層体であり、その最上層が酸化ケイ素からなるものである。
<ポリイミド樹脂膜>
ポリイミド樹脂膜は、ポリアミック酸等のポリイミド前駆体樹脂の溶液を基板上に塗布した後、乾燥し、加熱することにより作製することができる。ポリアミック酸は、酸無水物とジアミンを反応させることで合成することができる。また、ポリイミド樹脂膜は、溶剤に溶解するポリイミド樹脂を合成してから、そのポリイミド樹脂溶液を基板上に塗布することでも作製することができる。
ポリイミド樹脂やポリイミド前駆体樹脂の合成に用いられる酸二無水物とジアミンは既知のものを使用することができる。
酸二無水物としては特に限定されず、芳香族酸二無水物、脂環式酸二無水物、又は脂肪族酸二無水物が挙げられる。
芳香族酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ターフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−オキシフタル酸二無水物、2,3,3’,4’−オキシフタル酸二無水物、2,3,2’,3’−オキシフタル酸二無水物、ジフェニルスルホン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、ビス(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンズフラン−5−カルボン酸)1,4−フェニレン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンニ無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,6−ジフルオロプロメリット酸二無水物、1−トリフルオロメチルピロメリット酸二無水物、1,6−ジトリフルオロメチルピロメリット酸二無水物、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、2,2’−ビス[(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2’−ビス[(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンニ無水物、あるいはこれらの芳香族環にアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などで置換した酸二無水物化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
脂環式酸二無水物としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロヘプタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1−シクロヘキシルコハク酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、ビシクロ[3,3,0]オクタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[4,3,0]ノナン−2,4,7,9−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[4,4,0]デカン−2,4,7,9−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[4,4,0]デカン−2,4,8,10−テトラカルボン酸二無水物、トリシクロ[6,3,0,0<2,6>]ウンデカン−3,5,9,11−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−5−カルボキシメチル−2,3,6−トリカルボン酸二無水物、7−オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸二無水物、オクタヒドロナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、テトラデカヒドロアントラセン−1,2,8,9−テトラカルボン酸二無水物、3,3’、4,4’−ジシクロへキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’、4,4’−オキシジシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボンサン無水物、及び“リカシッド”(登録商標)BT−100(以上、商品名、新日本理化(株)製)及びそれらの誘導体、あるいはこれらの脂環にアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などで置換した酸二無水物化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
脂肪族酸二無水物としては、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸二無水物及びそれらの誘導体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの芳香族酸二無水物、脂環式芳香族酸二無水物、又は脂肪族芳香族酸二無水物は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、市販され手に入れやすい観点、反応性の観点、およびポリイミド樹脂膜の透明性向上の観点から、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−オキシフタル酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンニ無水物、2,2’−ビス[(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’、4,4’−ジシクロへキサンテトラカルボン酸二無水物を用いることが好ましく、さらに耐熱性の観点、酸化黄変性の観点から、3,3,4’,4’−オキシフタル酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンニ無水物、2,2’−ビス[(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物を用いることがより好ましい。
ジアミンとしては特に限定されず、芳香族ジアミン化合物、脂環式ジアミン化合物、又は脂肪族ジアミン化合物が挙げられる。
芳香族ジアミン化合物としては、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、4,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2’3,3’−テトラメチルベンジジン、2,2’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、2,2’3,3’−テトラクロロベンジジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2’−ビス[3−(3−アミノベンズアミド)−4−ヒドロキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、あるいはこれらの芳香族環にアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などで置換したジアミン化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
脂環式ジアミン化合物としては、シクロブタンジアミン、イソホロンジアミン、ビシクロ[2,2,1]ヘプタンビスメチルアミン、トリシクロ[3,3,1,13,7]デカン−1,3−ジアミン、1,2−シクロヘキシルジアミン、1,3−シクロヘキシルジアミン、1,4−シクロヘキシルジアミン、trans−1,4−ジアミノシクロへキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,5−ジエチル−3’,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,5−ジエチル−3’,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3−エチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジエチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−(3,5−ジエチル−3’,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシル)プロパン、あるいはこれらの脂環にアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などで置換したジアミン化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
脂肪族ジアミン化合物としては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカンなどのアルキレンジアミン類、ビス(アミノメチル)エーテル、ビス(2−アミノエチル)エーテル、ビス(3−アミノプロピル)エーテルなどのエチレングリコールジアミン類、及び1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンなどのシロキサンジアミン類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの芳香族ジアミン、脂環式芳香族ジアミン、又は脂肪族芳香族ジアミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、市販され手に入れやすい観点、耐熱性、高透明性の観点から、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4−ジアミノジフェニルスルホン、trans−1,4−ジアミノシクロへキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンが好ましい。
フレキシブルCF用のポリイミド樹脂には、耐熱性および高透明性が求められるので、透明性を付与するために酸二無水物およびジアミン成分に脂環式モノマー成分を添加することが有効である。
基板上にポリイミド樹脂膜を形成する場合、ポリイミド樹脂膜と基板の熱膨張率の違いによって支持基板に反りが生じたり、支持基板から膜が剥がれたりする場合がある。この現象を抑制するために、ポリイミド樹脂の線熱膨張率(CTE)が支持基板の熱線膨張率に近く、低CTEであることが求められる。CTEを低くするために、酸二無水物として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましく、ジアミンとして2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、trans−1,4−ジアミノシクロへキサンが好ましい。
本発明に用いられるポリイミド樹脂は、分子量を好ましい範囲に調整するために末端封止剤により両末端を封止してもよい。酸二無水物と反応する末端封止剤としては、モノアミンや一価のアルコールなどが挙げられる。また、ジアミン化合物と反応する末端封止剤としては、酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物、二炭酸エステル類、ビニルエーテル類などが挙げられる。また、末端封止剤を反応させることにより、末端基として種々の有機基を導入することができる。
酸無水物基末端の封止剤に用いられるモノアミンとしては、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、4−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−8−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−ヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−ヒドロキシナフタレン、1−カルボキシ−8−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−4−アミノナフタレン、1−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−カルボキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−カルボキシナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−4−アミノナフタレン、2−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−カルボキシナフタレン、2−アミノニコチン酸、4−アミノニコチン酸、5−アミノニコチン酸、6−アミノニコチン酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、アメライド、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、5−アミノ−8−メルカプトキノリン、4−アミノ−8−メルカプトキノリン、1−メルカプト−8−アミノナフタレン、1−メルカプト−7−アミノナフタレン、1−メルカプト−6−アミノナフタレン、1−メルカプト−5−アミノナフタレン、1−メルカプト−4−アミノナフタレン、1−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−メルカプト−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−メルカプトナフタレン、2−メルカプト−7−アミノナフタレン、2−メルカプト−6−アミノナフタレン、2−メルカプト−5−アミノナフタレン、2−メルカプト−4−アミノナフタレン、2−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−メルカプトナフタレン、3−アミノ−4,6−ジメルカプトピリミジン、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール、2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、2,4−ジエチニルアニリン、2,5−ジエチニルアニリン、2,6−ジエチニルアニリン、3,4−ジエチニルアニリン、3,5−ジエチニルアニリン、1−エチニル−2−アミノナフタレン、1−エチニル−3−アミノナフタレン、1−エチニル−4−アミノナフタレン、1−エチニル−5−アミノナフタレン、1−エチニル−6−アミノナフタレン、1−エチニル−7−アミノナフタレン、1−エチニル−8−アミノナフタレン、2−エチニル−1−アミノナフタレン、2−エチニル−3−アミノナフタレン、2−エチニル−4−アミノナフタレン、2−エチニル−5−アミノナフタレン、2−エチニル−6−アミノナフタレン、2−エチニル−7−アミノナフタレン、2−エチニル−8−アミノナフタレン、3,5−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,5−ジエチニル−2−アミノナフタレン、3,6−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,6−ジエチニル−2−アミノナフタレン、3,7−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,7−ジエチニル−2−アミノナフタレン、4,8−ジエチニル−1−アミノナフタレン、4,8−ジエチニル−2−アミノナフタレン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
酸無水物基末端の封止剤として用いられる一価のアルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、1−ノナノール、2−ノナノール、1−デカノール、2−デカノール、1−ウンデカノール、2−ウンデカノール、1−ドデカノール、2−ドデカノール、1−トリデカノール、2−トリデカノール、1−テトラデカノール、2−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、2−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、2−ヘキサデカノール、1−へプタデカノール、2−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、2−オクタデカノール、1−ノナデカノール、2−ノナデカノール、1−イコサノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−プロピル−1−ペンタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、4−メチル−3−ヘプタノール、6−メチル−2−ヘプタノール、2, 4,4−トリメチル−1−ヘキサノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、イソノニルアルコール、3,7ジメチル−3−オクタノール、2,4ジメチル−1−ヘプタノール、2−ヘプチルウンデカノール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール1−メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルシクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロペンタンモノメチロール、ジシクロペンタンモノメチロール、トリシクロデカンモノメチロール、ノルボネオール、テルピネオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アミノ基末端の封止剤として用いられる酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物およびモノ活性エステル化合物としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物等の酸無水物、2−カルボキシフェノール、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、2−カルボキシチオフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−8−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−4−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−3−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−8−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−4−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−3−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−2−カルボキシナフタレン、2−カルボキシベンゼンスルホン酸、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸、2−エチニル安息香酸、3−エチニル安息香酸、4−エチニル安息香酸、2,4−ジエチニル安息香酸、2,5−ジエチニル安息香酸、2,6−ジエチニル安息香酸、3,4−ジエチニル安息香酸、3,5−ジエチニル安息香酸、2−エチニル−1−ナフトエ酸、3−エチニル−1−ナフトエ酸、4−エチニル−1−ナフトエ酸、5−エチニル−1−ナフトエ酸、6−エチニル−1−ナフトエ酸、7−エチニル−1−ナフトエ酸、8−エチニル−1−ナフトエ酸、2−エチニル−2−ナフトエ酸、3−エチニル−2−ナフトエ酸、4−エチニル−2−ナフトエ酸、5−エチニル−2−ナフトエ酸、6−エチニル−2−ナフトエ酸、7−エチニル−2−ナフトエ酸、8−エチニル−2−ナフトエ酸等のモノカルボン酸類およびこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、およびテレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、3−ヒドロキシフタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、1,2−ジカルボキシナフタレン、1,3−ジカルボキシナフタレン、1,4−ジカルボキシナフタレン、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、1,8−ジカルボキシナフタレン、2,3−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレン、2,7−ジカルボキシナフタレン等のジカルボン酸類のモノカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物が挙げられる。
アミノ基末端の封止剤として用いられる二炭酸エステル化合物としては、二炭酸ジ−tert−ブチル、二炭酸ジベンジル、二炭酸ジメチル、二炭酸ジエチルが挙げられる。
アミノ基末端の封止剤として用いられるビニルエーテル化合物としては、クロロギ酸−tert−ブチル、クロロギ酸−n−ブチル、クロロギ酸イソブチル、クロロギ酸ベンジル、クロロギ酸アリル、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピルなどのクロロギ酸エステル類、イソシアン酸ブチル、イソシアン酸1−ナフチル、イソシアン酸オクタデシル、イソシアン酸フェニルなどのイソシアナート化合物類、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテルなどが挙げられる。
アミノ基末端の封止剤として用いられるその他の化合物としては、クロロギ酸ベンジル、ベンゾイルクロリド、クロロギ酸フルオレニルメチル、クロロギ酸2,2,2−トリクロロエチル、クロロギ酸アリル、メタンスルホン酸クロリド、p−トルエンスルホン酸クロリド、フェニルイソシアネ−トなどが挙げられる。
酸無水物基末端の封止剤の導入割合は、酸二無水物成分に対して、0.1〜60モル%の範囲が好ましく、特に好ましくは5〜50モル%である。また、アミノ基末端の封止剤の導入割合は、ジアミン成分に対して、0.1〜100モル%の範囲が好ましく、特に好ましくは5〜90モル%である。複数の末端封止剤を反応させることにより、複数の異なる末端基を導入してもよい。
ポリイミド前駆体樹脂やポリイミド樹脂に導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入されたポリマーを酸性溶液に溶解し、ポリマーの構成単位であるアミン成分と酸無水成分に分解し、これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMR測定することにより、末端封止剤を容易に検出できる。その他に、末端封止剤が導入されたポリマーを直接、熱分解ガスクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトルおよび13C NMRスペクトル測定でも、容易に検出可能である。
上記のようなポリイミド前駆体樹脂またはポリイミド樹脂を有機溶剤に溶解し、溶液とすることができる。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、ガンマブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジプロピルエチレンジアミン、N,N’−ジイソプロピルエチレンジアミン、N,N’−ジブチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性の非プロトン性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン類、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチルなどのエステル類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などを単独、または2種以上使用することができる。
本発明に用いられるポリイミド前駆体樹脂やポリイミド樹脂の溶液は、界面活性剤を含有していてもよい。界面活性剤としては、フロラード(商品名、住友3M株式会社製)、メガファック(商品名、DIC株式会社製)、スルフロン(商品名、旭硝子株式会社製)等のフッ素系界面活性剤があげられる。また、KP341(商品名、信越化学工業株式会社製)、DBE(商品名、チッソ株式会社製)、グラノール(商品名、共栄社化学株式会社製)、BYK(ビック・ケミー株式会社製)等の有機シロキサン界面活性剤が挙げられる。エマルミン(三洋化成工業(株)等のポリオキシアルキレンラウリエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびポリオキシエチレンセチルエーテル界面活性剤が挙げられる。さらに、ポリフロー(商品名、共栄社化学株式会社製)等のアクリル重合物界面活性剤が挙げられる。
本発明に用いられるポリイミド前駆体樹脂やポリイミド樹脂の溶液は、内部離型剤を含有することができる。内部離型剤としては、長鎖脂肪酸等が挙げられる。
本発明に用いられるポリイミド前駆体樹脂やポリイミド樹脂の溶液は、熱架橋剤を含有していてもよい。熱架橋剤としては、エポキシ化合物やアルコキシメチル基またはメチロール基を少なくとも2つ有する化合物が好ましい。これらの基を少なくとも2つ有することで、樹脂および同種分子と縮合反応して架橋構造体が形成され、加熱処理後の硬化膜の機械強度や耐薬品性を向上させることができる。
エポキシ化合物の好ましい例としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリメチル(グリシジロキシプロピル)、シロキサン等のエポキシ基含有シリコーンなどを挙げることができるが、本発明は何らこれらに限定されない。具体的には、エピクロン850−S、エピクロンHP−4032、エピクロンHP−7200、エピクロンHP−820、エピクロンHP−4700、エピクロンEXA−4710、エピクロンHP−4770、エピクロンEXA−859CRP、エピクロンEXA−1514、エピクロンEXA−4880、エピクロンEXA−4850−150、エピクロンEXA−4850−1000、エピクロンEXA−4816、エピクロンEXA−4822(以上商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、リカレジンBEO−60E、リカレジンBPO−20E、リカレジンHBE−100、リカレジンDME−100(以上商品名、新日本理化(株)製)、EP−4003S,EP−4000S(以上商品名、(株)アデカ製)、PG−100、CG−500、EG−200(以上商品名、大阪ガスケミカル(株)製)、NC−3000、NC−6000(以上商品名、日本化薬(株)製)、EPOX−MK R508、EPOX−MK R540、EPOX−MK R710、EPOX−MK R1710、VG3101L、VG3101M80(以上商品名、(株)プリンテック製)、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085(以上商品名、ダイセル化学工業(株)製)などが挙げられる。
アルコキシメチル基またはメチロール基を少なくとも2つ有する化合物としては、例えば、DML−PC、DML−PEP、DML−OC、DML−OEP、DML−34X、DML−PTBP、DML−PCHP、DML−OCHP、DML−PFP、DML−PSBP、DML−POP、DML−MBOC、DML−MBPC、DML−MTrisPC、DML−BisOC−Z、DML−BisOCHP−Z、DML−BPC、DML−BisOC−P、DMOM−PC、DMOM−PTBP、DMOM−MBPC、TriML−P、TriML−35XL、TML−HQ、TML−BP、TML−pp−BPF、TML−BPE、TML−BPA、TML−BPAF、TML−BPAP、TMOM−BP、TMOM−BPE、TMOM−BPA、TMOM−BPAF、TMOM−BPAP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP、HMOM−TPPHBA、HMOM−TPHAP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、NIKALAC(登録商標) MX−290、NIKALAC MX−280、NIKALAC MX−270、NIKALAC MX−279、NIKALAC MW−100LM、NIKALAC MX−750LM(以上、商品名、(株)三和ケミカル製)が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
熱架橋剤は、ポリイミド前駆体樹脂100重量部に対し、0.01〜50重量部含有することが好ましい。
本発明に用いられるポリイミド前駆体樹脂やポリイミド樹脂の溶液は、無機フィラーを含有していてもよい。無機フィラーとしては、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、ジルコニア微粒子などが挙げられる。
無機フィラーの形状は特に限定されず、球状、楕円形状、偏平状、ロット状、繊維状などが挙げられる。
含有させた無機フィラーは光の散乱を防ぐため粒径が小さいことが好ましい。平均粒径は0.5〜100nmであり、0.5〜30nmの範囲が好ましい。
無機フィラーの含有量は、ポリイミド前駆体樹脂に対し、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%である。含有量の増加に伴い、可とう性や耐折性が低下する。
ポリイミド前駆体樹脂やポリイミド樹脂の溶液に無機フィラーを含有させる方法としては、種々公知の方法を用いることができる。例えば、オルガノ無機フィラーゾルをポリイミド前駆体樹脂と混合させることが挙げられる。オルガノ無機フィラーゾルは、有機溶剤に無機フィラーを30重量%程度の割合で分散させたもので、有機溶剤としては、メタノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、エチレングリコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ガンマブチルラクトンなどが挙げられる。
無機フィラーのポリイミド前駆体樹脂に対する分散性を向上させるために、オルガノ無機フィラーゾルをシランカップリング剤で処理してもよい。シランカップリング剤の末端官能基に、エポキシ基やアミノ基を有していると、ポリアミド酸のカルボン酸と結合することで、ポリイミド前駆体樹脂および、硬化処理後のポリイミド樹脂との親和性が高まり、より効果的な分散を行うことができる。
エポキシ基を有するものとしては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
アミノ基を有するものとしては、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
オルガノ無機フィラーゾルのシランカップリング剤による処理方法としては、種々公知の方法を用いることができる。例えば、濃度を調整したオルガノ無機フィラーゾルにシランカップリング剤を添加し、室温〜80℃で0.5〜2時間、撹拌することにより処理することができる。
本発明に用いられるポリイミド前駆体樹脂やポリイミド樹脂の溶液は、光酸発生剤を含有していてもよい。光酸発生剤を含有することにより、露光パターンが描かれたマスクを介して光を照射すると露光部に酸が発生し、露光部のアルカリ水溶液に対する溶解性が増大するため、ポジ型感光性樹脂として用いることができる。
本発明に用いられる光酸発生剤としては、キノンジアジド化合物、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩などが挙げられる。中でも優れた溶解抑止効果を発現し、高感度かつ低膜減りのポジ型感光性樹脂組成物を得られるという点から、キノンジアジド化合物が好ましく用いられる。また、光酸発生剤を2種以上含有してもよい。これにより、露光部と未露光部の溶解速度の比をより大きくすることができ、高感度なポジ型感光性樹脂を得ることができる。
キノンジアジド化合物としては、ポリヒドロキシ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合したもの、ポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がスルホンアミド結合したもの、ポリヒドロキシポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合および/またはスルホンアミド結合したものなどが挙げられる。これらポリヒドロキシ化合物やポリアミノ化合物の全ての官能基がキノンジアジドで置換されていなくても良いが、官能基全体の50モル%以上がキノンジアジドで置換されていることが好ましい。このようなキノンジアジド化合物を用いることで、一般的な紫外線である水銀灯のi線(波長365nm)、h線(波長405nm)、g線(波長436nm)により反応するポジ型感光性樹脂を得ることができる。
本発明において、キノンジアジド化合物は5−ナフトキノンジアジドスルホニル基、4−ナフトキノンジアジドスルホニル基のいずれも好ましく用いられる。同一分子中にこれらの基を両方有する化合物を用いてもよいし、異なる基を用いた化合物を併用してもよい。
本発明に用いられるキノンジアジド化合物は、特定のフェノール化合物から、次の方法により合成される。例えば5−ナフトキノンジアジドスルホニルクロライドとフェノール化合物をトリエチルアミン存在下で反応させる方法が挙げられる。フェノール化合物の合成方法は、酸触媒下で、α−(ヒドロキシフェニル)スチレン誘導体を多価フェノール化合物と反応させる方法などが挙げられる。
光酸発生剤の含有量は、ポリイミド前駆体樹脂100重量部に対して、好ましくは3〜40重量部である。光酸発生剤の含有量をこの範囲とすることにより、より高感度化を図ることができる。さらに増感剤などを必要に応じて含有してもよい。
ポジ型感光性樹脂のパターンを形成するには、ポジ型感光性樹脂のワニスを基板上に塗布し、露光後、現像液を用いて露光部を除去する。現像液としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。現像後は水にてリンス処理をすることが好ましい。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしてもよい。
以下では、本発明に用いられるポリイミド前駆体樹脂の製造方法について説明する。ポリアミド酸やポリアミド酸エステル、ポリアミド酸シリルエステルなどのポリイミド前駆体樹脂は、ジアミン化合物と酸二無水物又はその誘導体との反応により合成することができる。誘導体としては該酸二無水物のテトラカルボン酸、酸塩化物、テトラカルボン酸のモノ、ジ、トリまたはテトラエステルなどが挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n―ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などでエステル化された構造が挙げられる。重合反応の反応方法は、目的のポリイミド前駆体樹脂が製造できれば特に制限はなく、公知の反応方法を用いることができる。
具体的な反応方法としては、所定量の全てのジアミン成分および反応溶媒を反応器に仕込み溶解させた後、所定量の酸二無水物成分を仕込み、室温〜80℃で0.5〜30時間撹拌する方法などが挙げられる。
以下では、上記のようなポリイミド前駆体樹脂溶液やポリイミド樹脂溶液を用いてポリイミド樹脂膜を製造する方法について説明する。なお、ポリイミド樹脂膜には、前述の界面活性剤、内部離型剤、熱架橋剤、着色剤、無機フィラー、光酸発生剤等が含まれていてもよい。以下の例はポリイミド前駆体樹脂溶液を用いる場合について説明するが、ポリイミド樹脂溶液を用いる場合にも概ね同様の手順がとられる。
まず、ポリイミド前駆体樹脂組成物を基板上に塗布する。基板としては例えばシリコンウエハー、セラミックス類、ガリウムヒ素、ソーダ石灰硝子、無アルカリ硝子などが用いられるが、これらに限定されない。塗布方法は、例えば、スリットコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ロールコート法、バーコート法などの方法があり、これらの手法を組み合わせて塗布してもかまわない。これらの中でも、スピンコートもしくはスリットコートによる塗布法が好ましい。
次に、ポリイミド前駆体樹脂組成物を塗布した基板を乾燥して、ポリイミド前駆体樹脂組成物膜を得る。乾燥はホットプレート、オーブン、赤外線、真空チャンバーなどを使用する。ホットプレートを用いる場合、プレート上に直接、もしくは、プレート上に設置したプロキシピン等の治具上に被加熱体を保持して加熱する。プロキシピンの材質としては、アルミニウムやステレンレス等の金属材料、あるいはポリイミド樹脂や“テフロン”(登録商標)等の合成樹脂があり、いずれの材質のプロキシピンを用いてもかまわない。プロキシピンの高さは、基板のサイズ、被加熱体である樹脂層の種類、加熱の目的等により様々であるが、例えば300mm×350mm×0.7mmのガラス基板上に塗布した樹脂層を加熱する場合、プロキシピンの高さは2〜12mm程度が好ましい。
ポリイミド前駆体またはポリイミド樹脂の溶液は、塗布工程では、粘度が低い方がより高速で塗布することが可能で生産性が向上するので好ましいので、溶液の濃度も低い方が好ましい。一方で、乾燥工程では溶液の濃度が高く溶剤が少ないほうが速く乾燥が進むので好ましい。乾燥時間が長くなると、乾燥中の温度ムラの影響で膜厚ムラが発生するので好ましくない。このため塗布した後に減圧乾燥して溶剤を除去することが好ましい。減圧乾燥では、乾燥溶媒が減圧チャンバー内壁に再凝縮するのを防ぐために、減圧チャンバー内を100℃以下の加熱することが好ましい。100℃以上の加熱をすると、減圧チャンバー内壁からの輻射熱によって、塗膜に部分的に熱ムラが発生するので好ましくない。減圧乾燥の圧力は、使用する溶剤の蒸気圧以下になるまで減圧することが好ましく、チャンバー内圧力は1〜1000Paにすることが好ましい。減圧乾燥時間は10〜600秒が好ましい。
減圧乾燥により表面平坦性を損ねることなく塗膜中の溶剤を減少させることができるので、その後の加熱乾燥工程で塗膜ムラを抑制することができる。
次に、イミド化のための加熱を行う。ポリイミド前駆体樹脂組成物膜を180℃以上400℃以下の範囲で加熱してポリイミド樹脂膜に変換する。本発明のポリイミド樹脂膜は、酸素濃度が5%以下の雰囲気で加熱して得ることが好ましい。一般的に、酸素濃度を低くすることで、加熱時のポリイミド樹脂膜の酸化着色を低減し、高い透明性を保つことができるが、一方で、ppmオーダーでの酸素濃度管理は、製造現場では困難であることが多い。本発明のポリイミド樹脂膜は、加熱硬化時の酸素濃度が5%以下であればより高い透明性を保つことができるため好ましい。
また、イミド化のための加熱温度には、5〜90分かけて昇温することが好ましく、製造ラインのオーブンの加熱形式にあわせた昇温方法を選択することができる。
このポリイミド樹脂膜を基板から剥離するには、機械的に剥離する方法や、フッ酸などの薬液や水に浸漬する方法や、レーザーを硬化膜と基板の界面に照射する方法などが挙げられるがいずれの方法を用いても構わない。
ポリイミド樹脂は必要に応じてパターン加工することができる。パターン加工する場合の一例は以下の通りである。基板上に塗布し、乾燥したポリイミド前駆体樹脂膜上にポジ型レジストを塗布し、真空乾燥を行い、80〜110℃の熱風オーブン又はホットプレートでポジ型レジストのプリベークを行い、レジスト膜を形成する。その後、プロキシミティ露光機又はプロジェクション露光機等により、フォトマスクを介して紫外線により選択的に露光を行った後、1.5〜3質量%の水酸化カリウム又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルカリ現像液に20〜300秒浸漬してポジレジストの露光部を除去すると共に、ポジレジストのパターン通りにポリイミド前駆体樹脂膜をアルカリ現像液に溶解させてパターン加工する。現像後に剥離液を用いてポジレジストを剥離することでポリイミド前駆体樹脂のパターンを得ることができる。その後、ポリイミド前駆体樹脂膜をイミド化する。
また、ポリイミド前駆体樹脂溶液に感光性機能を付与している場合はこれを利用してもよい。
<ガスバリア層>
ポリイミド樹脂膜上のガスバリア層は水蒸気や酸素等の透過を防ぐ役割を果たすものである。特に有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)では、水分による素子の劣化が著しいので、基板にガスバリア性を付与することが必要である。
本発明では、ガスバリア性能と耐屈曲性に優れ、さらにCF形成工程での耐溶剤性にも優れたガスバリア層とするため、ガスバリア層は2層以上の積層体であり、最上層以外のガスバリア層にガスバリア性能と耐屈曲性が、着色画素やブラックマトリックスなどと接する最上層のガスバリア層に耐溶剤性が付与されている。そのために、最上層のガスバリア層は酸化ケイ素からなる。
フレキシブルCFでは、ポリイミド樹脂膜上にガスバリア層を形成した上に着色画素やブラックマトリックス等を形成してCFとする。このとき、まずブラックマトリックスから形成することが好ましい。ブラックマトリックスは黒色顔料を分散した溶液を塗布して形成するので、ガスバリア層の耐溶剤性が悪い場合は、ガスバリア性能が低下する。本発明においては最上層のガスバリア層が耐溶剤性に優れるため、ガスバリア性が保たれる。
ガスバリア層の組成分析は、X線光電子分光法(XPS法)を使用して各元素を定量分析することにより行うことができる。
ガスバリア層の合計の厚さは、20〜600nmであることが好ましく、30〜300nmであることがさらに好ましい。最上層以外のガスバリア層は合計で15〜400nmであることが好ましく、最上層のガスバリア層は5〜200nmであることが好ましい。
ガスバリア層の厚みは、通常は透過型電子顕微鏡(TEM)による断面観察により測定することが可能である。
ガスバリア層の上層と下層の境界領域の組成が傾斜的に変化している等の理由によりTEMで明確な界面が視認できない場合には、まず、厚み方向の組成分析を行い厚み方向の元素の濃度分布を求めた上で、濃度分布の情報を基に層の境界および、層の厚さを求めるものとする。厚み方向の組成分析の手順および各層の層の境界ならびに層の厚さの定義を以下に記す。
まず、透過型電子顕微鏡によりガスバリア層の断面を観察し、総厚みを測定する。次いで、深さ方向に元素の組成分析が可能な以下の測定を適用して、ガスバリア層の厚み位置に対応する元素の濃度の分布(厚み方向の濃度プロファイル)をえる。このときに適用する組成分析方法としては、電子エネルギー損失分光法(以降EELS分析と記す)、エネルギー分散型X線分光法(以降EDX分析と記す)、二次イオン質量分析法(以降SIMS分析と記す)、X線光電子分光法(XPS分析と記す)、オージェ電子分光法(以降AES分析分析と記す)、が挙げられるが、感度および精度の観点から、EELS分析がもっとも好ましい。従って、まず、EELS分析を行い、以降先にあげた順(EELS分析→SIMS分析→AES分析→XPS分析→EDX分析)で分析を行って、より上位の分析で特定できない成分について、下位の分析のデータを適用するようにする。
ガスバリア層の厚み方向の原子濃度の分布が、隣接ガスバリア層の濃度分布の50%になる位置を境界とすることで、積層されたガスバリア層の膜厚を定義することができる。
ガスバリア層の最上層の組成は、ケイ素原子に対する酸素原子の原子数比が1.5〜2.0であることが好ましい。さらに好ましくは1.4〜1.8の範囲である。その組成分析は、X線光電子分光法(XPS法)を使用して、各元素の原子量を定量分析し、ケイ素原子に対する酸素原子の原子数比の組成比を知ることができる。
最上層以外のガスバリア層を構成する材料としては、金属酸化物、金属窒化物および金属酸窒化物が好ましく用いることができる。例えば、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、チタン(Ti)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、カルシウム(Ca)などの金属酸化物、金属窒化物および金属酸窒化物を挙げることができる。特に少なくともZn、Sn、Inの金属酸化物、金属窒化物および金属酸窒化物を含むガスバリア層は、耐屈曲性が高く好ましい。さらに、Zn、Sn、Inの原子濃度が20〜40%であるガスバリア層は耐屈曲性がより高く好ましい。ガスバリア層には二酸化ケイ素、酸化アルミニウムを共存させた組成も耐屈曲性が良好で好ましい。したがって、ガスバリア層の最上層以外の少なくとも1層が亜鉛、錫およびインジウムからなる群より選ばれる一種以上の酸化物、窒化物または酸窒化物を含むことが好ましい。
ガスバリア層は、スパッタ、蒸着、イオンプレーティング、CVDなどの方法で形成することができる。スパッタ法では、金属ターゲットを酸素含有雰囲気でスパッタする反応性スパッタをすることで製膜速度を向上させることができる。
ポリイミド樹脂は耐熱性が高いので、ガスバリアを形成するときの基板温度を上げて製膜することも可能である。基板温度は高いほど結晶性が向上するのでガスバリア性能が向上し、ガスバリア層の製膜温度を80〜400℃とすることでガスバリア性能の向上が期待できるので好ましい。一方で製膜温度が高いと耐屈曲性が低下する。このため、製膜温度はガスバリア層の目的に合わせて適宜選択することが重要であり、ガスバリア層の製膜温度は100〜300℃であることが好ましい。
<ブラックマトリックス>
ブラックマトリックスは、黒色顔料を樹脂に分散した樹脂ブラックマトリックスであることが好ましい。黒色顔料の例としては、カーボンブラック、チタンブラック、酸化チタン、酸化窒化チタン、窒化チタン又は四酸化鉄が挙げられる。特に、カーボンブラック、チタンブラックが好適である。また赤顔料、緑顔料、青顔料を混合して黒色顔料として用いることもできる。
樹脂ブラックマトリックスに使用する樹脂としては、細いパターンが形成し易いため、ポリイミド樹脂が好ましい。ポリイミド樹脂は、酸無水物とジアミンとから合成されたポリアミック酸を、パターン加工後に熱硬化してポリイミド樹脂とすることが好ましい。
酸無水物、ジアミンおよび溶剤の例としては、前述のポリイミド樹脂で挙げたものを用いることができる。
樹脂ブラックマトリックスに使用する樹脂としては、感光性アクリル樹脂を用いることもできる。黒色顔料分散した、アルカリ可溶性のアクリル樹脂、光重合性モノマーおよび高分子分散剤および添加剤からなる。
アルカリ可溶性樹脂の例としては、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物との共重合体が挙げられる。不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸又は酸無水物が挙げられる。
光重合性モノマーの例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート又はジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。
光重合開始剤の例としては、ベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン又は2−クロロチオキサントンが挙げられる。
感光性アクリル樹脂を溶解するための溶媒の例としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセト酢酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、メトキシブチルアセテート又は3−メチル−3−メトキシブチルアセテートが挙げられる。
ガスバリア層上にブラックマトリックスが形成されるので、ガスバリア層はブラックマトリックス用樹脂の溶剤に対してガスバリア性能が低下しない耐溶剤性があることが必要になる。特にブラックマトリックスがポリイミド樹脂である場合は、N−メチル−2−ピロリドン又はγ−ブチロラクトンなどの極性溶剤が利用され、それを含む溶液がガスバリア層上に塗布され、加熱される。このような場合には特に顕著にガスバリア性が悪化するので、それを防ぐため、ガスバリア層の最上層が酸化ケイ素からなることが重要である。
<着色画素>
ブラックマトリックスを形成した後に、着色画素を形成する。着色画素は、赤、緑、青の3色の着色画素からなる。また3色の着色画素に加えて、無色透明または、ごく薄く薄着した第4色の画素を形成することで、表示装置の白色表示の明るさを向上させることもできる。
カラーフィルターの着色画素は、着色剤として顔料または染料を含む樹脂が用いることができる。
赤の着色画素に使用する顔料の例としては、PR254、PR149、PR166、PR177、PR209、PY138、PY150又はPYP139が挙げられ、緑の着色画素に使用する顔料の例としては、PG7、PG36、PG58、PG37、PB16、PY129、PY138、PY139、PY150又はPY185が挙げられ、青の着色画素に使用する顔料の例としては、PB15:6又はPV23が挙げられる。
青色染料の例としては、C.I.ベイシックブルー(BB)5、BB7、BB9又はBB26が挙げられ、赤色染料の例としては、C.I.アシッドレッド(AR)51、AR87又はAR289が挙げられる。
赤緑青の着色画素に使用する樹脂の例としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂又はポリイミド系樹脂が挙げられるが、CFの製造コストを安くできるため、感光性アクリル系樹脂が好ましい。感光性アクリル系樹脂は、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマーおよび光重合開始剤を含有することが一般的である。
アルカリ可溶性樹脂の例としては、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物との共重合体が挙げられる。不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸又は酸無水物が挙げられる。
光重合性モノマーの例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート又はジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。
光重合開始剤の例としては、ベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン又は2−クロロチオキサントンが挙げられる。
感光性アクリル系樹脂を溶解するための溶媒の例としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセト酢酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、メトキシブチルアセテート又は3−メチル−3−メトキシブチルアセテートが挙げられる。
CFの表面を平坦化するために、CF上に平坦化膜を形成することが好ましい。平坦化膜の形成に使用する樹脂の例としては、エポキシ樹脂、アクリルエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シロキサン樹脂又はポリイミド樹脂が挙げられる。平坦化膜の膜厚としては、表面が平坦になる膜厚が好ましく、0.5〜5.0μmがより好ましく、1.0〜3.0μmがさらに好ましい。
<フレキシブルカラーフィルターの製造方法>
次に、本発明のCFの製造方法の一例を説明する(図1参照)。透明基板1上にポリイミド樹脂膜2および下層のガスバリア層3、上層のガスバリア層4を上記の方法で作成する。その上に、カーボンブラックまたはチタンブラックからなる黒色顔料を分散したポリアミック酸からなるブラックマトリックス用ペーストをスピンコーター又はダイコーター等の方法でキュア後の膜厚が1μmになるように塗布し、60Pa以下まで減圧乾燥した後に、110〜140℃の熱風オーブン又はホットプレートでセミキュアを行う。
ポジ型レジストをスピンコーター又はダイコーター等の方法で、プリベーク後の膜厚が1.2μmになるように塗布後、80Paまで減圧乾燥を行い、80〜110℃の熱風オーブン又はホットプレートでプリベークを行い、レジスト膜を形成する。その後、プロキシミティ露光機又はプロジェクション露光機等により、フォトマスクを介して紫外線により選択的に露光を行った後、1.5〜3質量%の水酸化カリウム又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルカリ現像液に20〜300秒浸漬することにより露光部を除去する。剥離液を用いてポジレジストを剥離後、200〜300℃の熱風オーブン又はホットプレートで10〜60分加熱することで、ポリアミック酸をポリイミドに転換させることで樹脂ブラックマトリックス5を形成する。
CFの着色画素は、着色剤と樹脂とを用いて作製する。着色剤として顔料を使用する場合には、顔料に高分子分散剤および溶媒を混合して分散処理を行った後、アルカリ可溶性樹脂、モノマーおよび光重合開始剤等を添加して作製する。一方、着色剤として染料を使用する場合には、染料に溶媒、アルカリ可溶性樹脂、モノマーおよび光重合性開始剤等を添加して作製する。この場合の全固形分は、樹脂成分である高分子分散剤、アルカリ可溶性樹脂およびモノマーと、着色剤との合計である。
得られた着色剤組成物を、樹脂ブラックマトリックスが形成された透明基板上に、スピンコーター又はダイコーター等の方法で加熱処理後の膜厚が0.8〜3.0μmの目的の膜厚になるように塗布後、80Paまで減圧乾燥を行い、80〜110℃の熱風オーブン又はホットプレートでプリベークを行い、着色剤の塗膜を形成する。
次に、プロキシミティ露光機又はプロジェクション露光機等によりフォトマスクを介して、紫外線等により選択的に露光を行う。その後、0.02〜1質量%の水酸化カリウム又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルカリ現像液に20〜300秒浸漬することにより未露光部を除去する。得られた塗膜パターンを180〜250℃の熱風オーブン又はホットプレートで5〜40分加熱処理することで、着色画素を形成する。着色画素の色毎に作製した着色剤組成物を使用して、上記のようなパターンニング工程を赤の着色画素6R、緑の着色画素6Gおよび青の着色画素6Bについて順次行う。
その後、アクリル樹脂をスピンコーター又はダイコーター等の方法で塗布後、真空乾燥し、80〜110℃の熱風オーブン又はホットプレートでプリベイクを行い、150〜250℃の熱風オーブン又はホットプレートで5〜40分加熱することで平坦化膜7を形成することで、本発明のフレキシブルCFの画素が作製できる。なお、着色画素のパターンニングの順序は特に限定されない。
本発明のフレキシブルCF上に発光素子を貼り合わせることにより、フレキシブル発光デバイスを得ることができる。例えば、本発明のフレキシブルCFと、発光素子である有機エレクトロルミネッセンス素子を形成した基板とを貼り合わせたフレキシブル有機ELディスプレイとすることができる。
以下実施例等をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
(1)透明性評価
ポリイミド樹脂の透過率は、顕微分光光度計(例えば、MCPD−2000;大塚電子(株)製)を用いて波長380nmから720nmまでの透過率を測定した。測定波長全領域で透過率が80%以上の場合に、透明性は良であると判断した。
(2)色度評価
CFの色度は顕微分光光度計を用いて各着色画素の透過率スペクトルを測定後、(Y)および色度(x、y)がCIE1931規格に基づいて算出した。
(3)ガスバリア性評価
ガスバリア性能は、温度40℃、湿度90%RH、測定面積50cmの条件で、英国、テクノロックス(Technolox)社製の水蒸気透過率透過率測定装置(機種名:“DELTAPERM”(登録商標))を使用して測定した。サンプル数は水準当たり2検体とし、測定回数は同一サンプルについて各10回とし、その平均値を水蒸気透過率(g/(m・24h)としてガスバリア性評価の指標とした。
(4)耐屈曲性評価
ガラス板から剥離したフレキシブルカラーフィルター8を100mm×140mmにサンプリングし、カラーフィルターを形成した面上の中央部に直径30mmの金属円柱9を固定し、この円柱に沿って、円柱の抱き角0°(サンプルが平面の状態)の状態に置き(図2参照)、円柱への抱き角が180°(円柱で折り返した状態)となる範囲(図3参照)で、100回折り曲げ動作を行った。耐屈曲性は、曲げ動作前後の水蒸気透過率を指標とし、曲げ動作後の水蒸気透過率が曲げ動作前の値に対して2倍以下の場合に良好と判定した。
(5)ガスバリア層の組成分析
ガスバリア層の組成は、X線電子分光法(XPS)により組成を測定した。
(6)ガスバリア層の膜厚測定
ガスバリア層の膜厚は、透過型電子顕微鏡により断面膜を観察することにより、膜厚を測定した。
調製例1;ポリアミック酸樹脂溶液(A)の調製
乾燥窒素気流下、200mL4つ口フラスコに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物15.8137g(53.7mmol)、trans−1,4−ジアミノシクロへキサン6.1375g(53.7mmol)、N−メチル−2−ピロリドン100gを入れて65℃で加熱撹拌した。6時間後、冷却してワニスとした。
調製例2;ポリアミック酸樹脂溶液(B)の調製
4,4’−ジアミノフェニルエーテル(0.30モル当量)、パラフェニレンジアミン(0.65モル当量)およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(0.05モル当量)を、850gのγ−ブチロラクトンおよび850gのN−メチル−2−ピロリドンと共に仕込み、3,3’,4,4’−オキシジフタルカルボン酸二無水物(0.9975モル当量)を添加し、80℃で3時間反応させた。無水マレイン酸(0.02モル当量)を添加し、更に80℃で1時間反応させ、ポリアミック酸樹脂(樹脂の濃度20質量%)溶液を得た。
調製例3;ブラックマトリックスを形成するための黒色遮光剤組成物の作製
調製例2のポリアミック酸樹脂溶液(B)250gに、50gのカーボンブラック(MA100;三菱化学(株)製)および200gのN−メチル−2−ピロリドンを混合し、ダイノーミルKDL−Aを用いて、直径0.3mmのジルコニアビーズを使用して、3200rpmで3時間の分散処理を行い、遮光剤分散液1を得た。
この遮光剤分散液1を50gに、49.9gのN−メチル−2−ピロリドンおよび0.1gの界面活性剤(LC951;楠本化学(株)製)を添加して、非感光性の遮光剤組成物を得た。
調製例4;ブラックマトリックスを形成するための黒色遮光剤組成物の作製
調製例2のポリアミック酸樹脂溶液(B)250gに、100gのチタンブラック(窒化チタン試薬、和光純薬工業(株)製、窒化チタン粒子径50nm)および200gのN−メチル−2−ピロリドンを混合しホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、予備分散液1を得た。その後、直径0.40mmのジルコニアビーズを使用して4時間の分散処理を行い、遮光剤分散液2を得た。
この遮光剤分散液2を50gに、49.9gのN−メチル−2−ピロリドンおよび0.1gの界面活性剤(LC951;楠本化学(株)製)を添加して、非感光性の遮光剤組成物を得た。
調製例5;赤の着色画素を形成するための赤色着色剤組成物の作製
着色剤として、50gのPR177(クロモファイン(登録商標)レッド6125EC;大日精化製)および50gのPR254(イルガフォア(登録商標)レッドBK−CF;チバ・スペシャルティケミカルズ(株)製)を混合した。この着色剤中に、100gの高分子分散剤(BYK2000;樹脂濃度40質量%;ビックミージャパン(株)製)、67gのアルカリ可溶性樹脂(サイクロマー(登録商標)ACA250;樹脂濃度45質量%;ダイセル化学製)、83gのプロピレングリコールモノメチルエーテルおよび650gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合して、スラリーを作製した。スラリーを入れたビーカーを循環式ビーズミル分散機(ダイノーミルKDL−A;ウイリー・エ・バッコーフェン社製)とチューブでつなぎ、メディアとして直径0.3mmのジルコニアビーズを使用して、3200rpm、4時間の分散処理を行い、着色剤分散液を得た。
この着色剤分散液45.7gに、7.8gのサイクロマーACA250、3.3gの光重合性モノマー(カヤラッド(登録商標)DPHA;日本化薬製)、0.2gの光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)907;チバ・スペシャルティケミカルズ製)、0.1gの光重合開始剤(カヤキュアー(登録商標)DETX−S;日本化薬製)、0.03gの界面活性剤(BYK333;ビックケミージャパン(株)製)および42.9gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加し、着色剤組成物を得た。着色剤組成物における全固形分中の着色剤の濃度は、31質量%であり、各着色剤の質量混合比は、PR177:PR254=50:50であった。
調製例6;緑の着色画素を形成するための緑色着色剤組成物の作製
着色剤として、65gのPG7(ホスタパーム(登録商標)グリーンGNX;クラリアントジャパン社製)および35gのPY150(E4GNGT;ランクセス(株)製)を混合した。この着色剤に、100gのBYK2000、67gのサイクロマーACA250、83gのプロピレングリコールモノメチルエーテルおよび650gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合し、ダイノーミルKDL−Aを用いて、直径0.3mmのジルコニアビーズを使用して、3200rpm、6時間の分散処理を行い、着色剤分散液を得た。
この着色剤分散液51.7gに、6.3gのサイクロマーACA250、2.9gのカヤラッドDPHA、0.2gのイルガキュア907、0.1gのカヤキュアーDETX−S、0.03gのBYK333および38.8gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加し、着色剤組成物を得た。着色剤組成物における全固形分中の着色剤の濃度は35質量%であり、PG7:PY150=65:35であった。
調製例7;青の着色画素を形成するための青色着色剤組成物の作製
着色剤として、100gのPB15:6(リオノール(登録商標)ブルー7602;東洋インキ社製)を使用し、この着色剤中に100gのBYK2000、67gのサイクロマーACA250、83gのプロピレングリコールモノメチルエーテルおよび650gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合して、スラリーを作製した。スラリーを分散機ダイノーミルKDL−Aを用いて、直径0.3mmのジルコニアビーズを使用して、3200rpm、3時間の分散処理を行い、着色剤分散液を得た。
この着色剤分散液41.3gに、8.9gのサイクロマーACA250、3.5gのカヤラッドDPHA、0.2gのイルガキュア907、0.1gのカヤキュアーDETX−S、0.03gのBYK333および46gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加し、着色剤組成物を得た。着色剤組成物における全固形分中の着色剤の濃度は28質量%であり、PB15:6単独であった。
調製例8;透明保護膜を形成するための樹脂組成物の作製
65.05gのトリメリット酸に、280gのガンマブチロラクトンおよび74.95gのγ−アミノプロピルトリエトキシシランを添加し、120℃で2時間加熱した。得られた溶液20gに、7gのビスフェノキシエタノールフルオレンジグリシジルエーテルおよび15gのジエチレングリコールジメチルエーテルを添加し、樹脂組成物を得た。
実施例1;フレキシブルCFの作製
300×350mmの無アルカリガラス基板上(AN100;旭硝子(株)製)に、調製例1で得られたポリアミック酸樹脂溶液(A)をスリットコーターにより塗布し、チャンバー内壁温度60℃にした減圧乾燥機にて、40Paまで減圧して溶媒を乾燥させた。その後熱風オーブン中140℃で20分加熱処理した。さらに酸素濃度3%の熱風オーブン中300℃で30分加熱処理して、ポリイミド樹脂膜を得た。
次に、酸化亜鉛と二酸化ケイ素と酸化アルミの比率が62/35/3の混合焼結ターゲットを用いて、10%酸素を含むアルゴン雰囲気下でスパッタリングを行い、膜厚150nmのガスバリア層(下層)を得た。このときの圧力は3×10−1Pa、基板温度は150度で3kWの直流電源を用いてスパッタリングを行った。その後、真空を維持したまま、酸化ケイ素からなるターゲットを用いて、アルゴン雰囲気下でスパッタリングを行い、膜厚50nmの酸化ケイ素膜からなるガスバリア層(上層)を得た。このときの圧力は2×10−1Pa、基板温度は150℃で13.56MHzの交流電源を用いてスパッタリングを行い、2層の積層構成のガスバリア層を形成した。
その上に、調製例3で作製した、黒色遮光剤組成物を加熱硬化後の膜厚が1.0μmになるようにスリットコーターにより塗布し、チャンバー内壁温度40℃にした減圧乾燥機にて、40Paまで減圧して溶媒を乾燥させた。その後熱風オーブン中140℃で20分加熱処理した。続いて、ポシ型レジスト(LC100;ローム・アンド・ハース電子材料(株)製)をスピナーで塗布し、90℃で10分間乾燥した。ポジ型レジストの膜厚は1.5μmとした。露光機LE4000A((株)日立ハイテクノロジーズ製)を用い、フォトマスクを介して、露光を行った。フォトマスクは、着色画素の開口部の短辺幅が26μm、長辺幅が116μmになり、かつ、ブラックマトリックスの幅が4.0μmになる設計とした。フォトマスク下面とガラス基板上面とのプロキシミティギャップは、100μmとした。次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを2.4質量%含んだ23℃の水溶液を現像液に用い、基板を現像液に浸漬させ、同時に10cm幅を5秒で1往復するように基板を揺動させて、ポジ型レジストの現像とポリイミド前駆体樹脂のエッチングとを同時に行った。その後、メチルセルソルブアセテートに浸漬してポジ型レジストを剥離した。その後、熱風オーブン中280℃で30分間保持することにより、ポリイミド前駆体樹脂を硬化させ、樹脂ブラックマトリックスを得た。
樹脂ブラックマトリックスが形成されたガラス基板上に、調製例5で得られた赤色着色剤組成物をスピナーにより塗布し、その後熱風オーブン中90℃で10分加熱処理することにより、赤色着色膜を得た。次に、露光機LE4000Aを用い、フォトマスクを介して、露光を行った。フォトマスクは、露光部(赤の着色画素部)がストライプ状に形成される設計とした。その後、0.04質量%の水酸化カリウム水溶液に、非イオン界面活性剤(エマルゲン(登録商標)A−60;花王(株)製)を現像液総量に対して0.1質量%添加したアルカリ現像液で90秒間揺動しながら浸漬を行い、続いて純水洗浄することにより、未露光部を除去し、パターンニング基板を得た。その後、熱風オーブン中220℃で30分保持することで、アクリル系樹脂を硬化させ、幅30μmのストライプ状の赤の着色画素を得た。得られた赤の着色画素の色度(x,y)は(0.630,0.311)、(Y)は19.6であった。
調製例6で得られた緑色着色剤組成物を使用し、赤の着色画素と同様にして、緑の着色画素を形成した。得られた緑の着色画素の色度(x,y)は(0.223,0.601)、(Y)は43.6であった。
調製例7で得られた青色着色剤組成物を使用し、赤の着色画素と同様にして、青の着色画素を形成した。得られた青の着色画素の色度(x,y)は(0.134,0.120)、(Y)は14.7であった。
次に、調製例8で得られた樹脂組成物をスピナーにより硬化後の膜厚が1.5μmとなるように塗布し、その後熱風オーブン中130℃で5分のプリベークを行った。次に、熱風オーブン中210℃で30分の加熱処理を行い、樹脂を硬化させて、フレキシブルCFを作製した。
得られたフレキシブルCFについて、上述の方法で各ガスバリア層の組成分析、透明性評価、ガスバリア性評価および耐屈曲性評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2;フレキシブルCFの作製
下層のガスバリア層を形成する際に酸化亜鉛と二酸化ケイ素と酸化アルミの比率が50/47/3の混合焼結ターゲットを用いたこと以外は実施例1同様にしてフレキシブルCFを作製した。得られたフレキシブルCFについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3;フレキシブルCFの作製
下層のガスバリア層を形成する際に酸化亜鉛と二酸化ケイ素と酸化アルミの比率が80/17/3の混合焼結ターゲットを用いたこと以外は実施例1同様にしてフレキシブルCFを作製した。得られたフレキシブルCFについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4;フレキシブルCFの作製
実施例1と同様にポリイミド樹脂を形成した。その後、酸化亜鉛と二酸化ケイ素と酸化アルミの比率が62/35/3の混合焼結ターゲットを用いて、10%酸素を含むアルゴン雰囲気下でスパッタリングを行い、膜厚150nmのガスバリア層(下層)を得た。このときの圧力は3×10−1Pa、基板温度は150℃で3kWの直流電源を用いてスパッタリングを行った。その後、真空を維持したまま、酸化ケイ素からなるターゲットを用いて、5%酸素を含むアルゴン雰囲気下でスパッタリングを行い、膜厚50nmの酸化ケイ素膜からなるガスバリア層(上層)を得た。このときの圧力は2×10−1Pa、基板温度は150℃で13.56MHzの交流電源を用いてスパッタリングを行い、2層の積層構成のガスバリア層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてフレキシブルCFを作製した。得られたフレキシブルCFについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5;フレキシブルCFの作製
実施例1と同様にポリイミド樹脂を形成した。その後、酸化錫と二酸化ケイ素と酸化アルミの比率が62/35/3の混合焼結ターゲットを用いて、10%酸素を含むアルゴン雰囲気下でスパッタリングを行い、膜厚150nmのガスバリア層(下層)を得た。このときの圧力は3×10−1Pa、基板温度は150℃で3kWの直流電源を用いてスパッタリングを行った。その後、真空を維持したまま、酸化ケイ素からなるターゲットを用いて、アルゴン雰囲気下でスパッタリングを行い、膜厚50nmの酸化ケイ素膜からなるガスバリア層(上層)を得た。このときの圧力は2×10−1Pa、基板温度は150℃で13.56MHzの交流電源を用いてスパッタリングを行い、2層の積層構成のガスバリア層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてフレキシブルCFを作製した。得られたフレキシブルCFについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例6;フレキシブルCFの作製
実施例1と同様にポリイミド樹脂を形成した。その後、酸化インジウムと二酸化ケイ素と酸化アルミの比率が62/35/3の混合焼結ターゲットを用いて、10%酸素を含むアルゴン雰囲気下でスパッタリングを行い、膜厚150nmのガスバリア層(下層)を得た。このときの圧力は3×10−1Pa、基板温度は150℃で3kWの直流電源を用いてスパッタリングを行った。その後、真空を維持したまま、酸化ケイ素からなるターゲットを用いて、アルゴン雰囲気下でスパッタリングを行い、膜厚50nmの酸化ケイ素膜からなるガスバリア層(上層)を得た。このときの圧力は2×10-1Pa、基板温度は150℃で13.56MHzの交流電源を用いてスパッタリングを行い、2層の積層構成のガスバリア層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてフレキシブルCFを作製した。得られたフレキシブルCFについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例7;フレキシブルCFの作製
実施例1と同様にポリイミド樹脂およびガスバリア層を形成した。その後、調製例4で作製した、黒色遮光剤組成物を用いてブラックマトリックスを形成したこと以外は、実施例1と同様にしてフレキシブルCFを作製した。得られたフレキシブルCFについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1;ガスバリア層を形成しなかったフレキシブルCFの作製
ガスバリア層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてフレキシブルCFを作製した。得られたフレキシブルCFについて上述の方法で各ガスバリア層の組成分析、透明性評価およびガスバリア性評価を行った。結果を表1に示す。ガスバリア性が悪かったため耐屈曲性評価は行わなかった。
比較例2;ガスバリア層を1層しか形成しなかったフレキシブルCFの作製
実施例1と同様にポリイミド樹脂を形成した。その後、酸化亜鉛と二酸化ケイ素と酸化アルミの比率が62/35/3の混合焼結ターゲットを用いて、10%酸素を含むアルゴン雰囲気下でスパッタリングを行い、膜厚150nmのガスバリア層を得た。このときの圧力は3×10−1Pa、基板温度は150度で3kWの直流電源を用いてスパッタリングを行った。その後、実施例1と同様にしてフレキシブルCFを作製した。得られたフレキシブルCFについて上述の方法で各ガスバリア層の組成分析、透明性評価およびガスバリア性評価を行った。結果を表1に示す。ガスバリア性が悪かったため耐屈曲性評価は行わなかった。
比較例3;ガスバリア層を1層しか形成しなかったフレキシブルCFの作製
実施例1と同様にポリイミド樹脂を形成した。その後、酸化ケイ素からなるターゲットを用いて、アルゴン雰囲気下でスパッタリングを行い、膜厚50nmの酸化ケイ素膜を得た。このときの圧力は2×10−1Pa、基板温度は150℃で13.56MHzの交流電源を用いてスパッタリングを行い酸化ケイ素膜を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてフレキシブルCFを作製した。得られたフレキシブルCFについて上述の方法で各ガスバリア層の組成分析、透明性評価およびガスバリア性評価を行った。結果を表1に示す。ガスバリア性が悪かったため耐屈曲性評価は行わなかった。
表1に示したとおり、実施例1〜4のフレキシブルCFでは、ガスバリア性および耐屈曲性が良好であった。
比較例1では、ガスバリア層を形成しなかったので、ガスバリア性が悪いフレキシブルCFとなった。
比較例2では、ガスバリア性が悪いフレキシブルCFとなった。CF作製工程でガスバリア層が劣化したと考えられる。
比較例3では、酸化ケイ素単層膜であったために、ガスバリア性が悪いフレキシブルCFとなった。
1 透明基板
2 ポリイミド樹脂膜
3 下層のガスバリア層
4 上層のガスバリア層
5 ブラックマトリックス
6R 赤の着色画素
6G 緑の着色画素
6B 青の着色画素
7 平坦化膜
8 フレキシブルカラーフィルター
9 金属円柱

Claims (8)

  1. ポリイミド樹脂膜と、前記ポリイミド樹脂膜上のガスバリア層と、前記ガスバリア層上のブラックマトリックスおよび着色画素とを有するフレキシブルカラーフィルターであって、前記ガスバリア層が2層以上の積層体であり、その最上層が酸化ケイ素からなることを特徴とする、フレキシブルカラーフィルター。
  2. 前記ガスバリア層の最上層以外の少なくとも1層が亜鉛、錫およびインジウムからなる群より選ばれる一種以上の酸化物、窒化物または酸窒化物を含む請求項1記載のフレキシブルカラーフィルター。
  3. 前記ブラックマトリックスが、ポリイミド樹脂に黒色顔料を分散した樹脂ブラックマトリックスである請求項1または2のいずれかに記載のフレキシブルカラーフィルター。
  4. 前記黒色顔料がカーボンブラックである請求項3記載のフレキシブルカラーフィルター。
  5. 前記黒色顔料がチタンブラックである請求項3記載のフレキシブルカラーフィルター。
  6. 枚葉基板上にポリイミド前駆体樹脂溶液またはポリイミド樹脂溶液を塗布した後に減圧乾燥する工程を含む請求項1から5のいずれかに記載のフレキシブルカラーフィルターの製造方法
  7. 請求項1から5のいずれかに記載のフレキシブルカラーフィルターに発光素子を貼り合わせたフレキシブル発光デバイス。
  8. 前記発光素子が有機EL素子である請求項7記載のフレキシブル発光デバイス。
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