JP2015072317A - 像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サーモプロテクタにグリスが付着する範囲を広げ、熱伝達性を向上させる事によって、サーモプロテクタの動作時間を短縮する。【解決手段】サーモプロテクタ表面の後退接触角を65.8度以下とする。【選択図】図7

Description

本発明は、例えば、電子写真方式・静電記録方式等の画像形成装置において、記録材上に形成担持させた未定着画像を固着画像として定着させる像加熱装置に関するものである。
従来、加熱定着装置としては、熱ローラ方式やフィルム加熱方式の加熱装置が広く用いられている。フィルム加熱方式の加熱装置は、熱ローラ方式の加熱装置との対比において、特にスタンバイ時に装置に電力を供給せず、消費電力を極力低く抑えることが可能な、オンデマンド、省エネルギー型の装置である。
その基本的な装置構成は、固定支持させた加熱ヒータと、該加熱ヒータと接触しつつ移動あるいは回転する伝熱部材と、伝熱部材を介して加熱ヒータとニップ部を形成する加圧部材と、を有し、ニップ部の伝熱部材と加圧部材との間で被加熱部材を挟持搬送して伝熱部材を介した加熱ヒータからの熱により加熱する加熱装置である。
より具体的には、加熱ヒータとしては一般にセラミックヒータが使用される。セラミックヒータは、例えばアルミナ等の電気絶縁性・良熱伝導性・低熱容量のセラミック基板(ヒータ基板)と、該基板の面に基板長手に沿って形成具備させた銀パラジウム(Ag/Pb)、TaN等の通電発熱抵抗層とを基本構成とするもので、通電発熱抵抗層に通電がなされることにより該通電発熱抵抗層が発熱して基板を含む加熱ヒータが全体的に急速昇温する。この加熱ヒータの昇温がサーミスタ等の温度検知手段で検知されて通電制御部へフィードバックされる。通電制御部は温度検知手段で検知される加熱ヒータ温度が所定のほぼ一定温度(定着温度)に維持されるように通電発熱抵抗層に対する通電を制御する。
上記のような加熱装置においては、加熱ヒータの熱暴走時の対策、すなわち何等かの故障原因により加熱ヒータの通電発熱抵抗層への通電が無制御状態に陥って通電発熱抵抗層への通電が連続化して加熱ヒータが過加熱状態になり、加熱装置が定着温度より高い高温な状態となる場合(この現象を以下「暴走」と呼ぶ)の対策として、加熱ヒータの定着フィルム摺動面とは反対側の面に、加熱ヒータの許容以上の過加熱を感知して通電発熱抵抗層への通電を強制的にシャットダウン(遮断)する温度ヒューズ、あるいはサーモスイッチ等のサーモプロテクタ(保護装置)を当接させて配設している。
サーモプロテクタはその集熱板部分を加熱ヒータの定着フィルム摺動面とは反対側の面に当接させて配設される。サーモプロテクタは加熱装置の構成や素子その物の動作時間によって、温度を検知してから通電を遮断するまでに遅延が生じる場合がある。この対策として、サーモプロテクタと加熱部材の熱伝達性を向上させるために、集熱板と加熱ヒータとの当接面に熱伝導グリスを塗布して介在させる、接触面積を大きくする(特許文献1参照)などの方法が試みられている。
特開平5−82240号公報
本発明は正常使用時のオンデマンド性を犠牲にすること無く加熱定着装置の損傷を防止することを目的とする。以下本発明の目的について説明する。
暴走状態に陥った加熱定着装置の温度は、サーモプロテクタが動作し加熱ヒータへの給電を遮断するまでに加熱ヒータが消費した電力の積算によって決まる。よって、サーモプロテクタが給電を遮断するまでに加熱定着装置が定着温度よりも高い所定の温度に達さない程度の加熱ヒータ電力を設定する必要がある。
しかしながら、立ち上げ時の加熱ヒータ電力が大きいと、印字指示から印字完了までの時間(以下 FPOT : First Print Out Time)が短縮できるので、特に卓上サイズの個人用プリンタは、設置位置とユーザとの距離が近いため(大抵の場合はPCで作業している場所から手の届く範囲に置かれる)オンデマンド性が重要視される。この様な画像形成装置では、立ち上げ時の加熱ヒータ電力をなるべく大きく設定するのが好ましい。
昨今の画像形成装置は、プリントスピードの高速化やオンデマンド性を重視するため、加熱ヒータの電力が大きく設定される傾向があり、加熱定着装置が暴走した場合に問題はないものの、ステイホルダなどのヒータに当接している樹脂が高温になり融解し、加熱定着装置の損傷が発生する。
よって、本発明は正常使用時のオンデマンド性を犠牲にすること無く、且つサーモプロテクタの動作時間を短縮する事でサーモプロテクタ動作時の加熱ヒータ温度を低下させ、加熱定着装置の損傷を防止することを目的とする。
上述の解題を解決するための本発明は、加熱体と、該加熱体の発熱抵抗体部の給電線に対して直列に接続されると共に、該加熱体に当接する様に配置され、所定温度を超えるとその温度に反応して該給電を遮断する保護装置と、該保護装置と該加熱体の間に熱伝導性グリスを有する事を特徴とした像加熱装置および該像加熱装置を用いた画像形成装置において、該保護装置の外面の後退接触角が65.8度以下であることを特徴とする。
以上に説明したように、本発明によれば、保護装置の外面の後退接触角が65.8度以下であることによって、保護装置の外面と熱伝導グリスとの接触面積が広がり、熱伝達性が向上するため、サーモプロテクタの動作時間を短縮することが出来るので、サーモプロテクタ動作時の加熱ヒータ温度が低下する為、加熱定着装置の損傷を防止することが出来る。
実施例1に係る画像形成装置の全体図(断面図) 実施例1に係る定着装置の構成図(断面図) 実施例1に係る定着装置ニップ部の構成図(断面図) 実施例1に係る定着装置の加熱ヒータおよび制御回路の構成図 実施例1に係る温度ヒューズ部分の構成図(断面図) 実施例1に係る後退接触角の定義と測定方法の説明図(断面図) 従来例に係る熱伝導グリスの状態説明図(断面図) 実施例1に係る熱伝導グリスの状態説明図(断面図) 実施例2に係るサーモプロテクタの構成図(断面図) 実施例2に係るサーモプロテクタの温度グラフ(断面図)
(実施例1)
図1は画像形成装置の一例の概略構成模型図である。本例の画像形成装置は、電子写真プロセスを用いたレーザプリンタである。
1は像担持体としての感光ドラムであり、OPC、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材料層がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基盤上に形成されている。感光ドラム1は矢印の方向に所定の周速度をもって回転駆動され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ローラ2によって所定の極性・電位に一様帯電される。
次に、画像露光装置であるレーザスキャナ3による像露光Lを受ける。レーザスキャナ3は画像情報の時系列電気デジタル画素信号に応じてON/OFF制御されたレーザビームを出力して回転する感光ドラム1上を走査露光する。これによりに感光ドラム1上に画像情報の静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置4でトナー像として現像、可視化される。現像方法としては、1成分現像系における接触現像法や、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
一方、不図示の給紙機構部から記録材(転写材)Pが給紙され、感光ドラム1と転写装置としての転写ローラ5との圧接部である転写ニップ部に所定のタイミングで搬送される。記録材Pは転写ニップ部を一定の加圧力で挟持搬送される。この転写ニップ部において、感光ドラム1上のトナー像は不図示の電源による転写バイアスの作用で記録材Pに転写される。
転写ニップ部を通過した記録材Pは、感光ドラム1面から分離され、トナー像を保持して定着装置6へと搬送され、定着装置6の定着ニップ部で加熱・加圧されてトナー像が記録材P上に定着されて固着画像となり、機外へ排出される。
一方、記録材分離後の回転感光ドラム1は感光ドラム1上に残存する転写残りがクリーニング装置7により感光ドラム1表面より除去されて清掃され、繰り返して作像に供される。
図2は加熱定着装置6の拡大横断面模型図、図3は定着ニップ部部分の拡大模型図である。本例の定着装置6は、円筒状(エンドレスベルト状)の定着フィルムを用いた、フィルム加熱方式、加圧用回転体駆動方式(テンションレスタイプ)の加熱装置である。
10は定着部材(定着ユニット、加熱ユニット)、20は加圧部材としての加圧ローラであり、両者10・20の圧接により通紙方向において所定幅の定着ニップ部Nを形成させている。
定着部材10は図面に垂直方向(通紙方向に交差する方向)を長手とする部材であり、横断面略半円弧状樋型の耐熱性・断熱性・剛性を有するステイホルダ(支持体、加熱ヒータホルダー)12と、このステイホルダ12の下面に、該ホルダーの長手に沿って設けた凹溝部に嵌め入れて固定して配設した、通電により発熱する加熱ヒータ(加熱ヒータ、加熱体;以下、ヒータと記す)11と、該加熱ヒータ11を取り付けたステイホルダ12に外嵌した、伝熱部材としての円筒状の耐熱性で薄肉の定着フィルム(可撓性スリーブ)13等からなる。
加圧部材としての加圧ローラ20は、芯金21と、該芯金上に同心一体に形成具備させたシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムあるいはシリコーンゴムを発泡して形成された弾性層22とから成る回転体である。弾性層22上にはパーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂などから成る耐熱離型性層23を形成してあってもよい。
加圧ローラ20は芯金21の両端部を装置シャーシー(不図示)の手前側と奥側の側板間に軸受部材を介して回転自由に軸受保持させて配設してある。定着部材10は、この加圧ローラ20の上側に、ヒータ11側を下向きにして加圧ローラ20に並行に配置し、ステイホルダ12の両端部を不図示のバネ等の加圧手段にて加圧ローラ20の軸線方向に附勢することで、ヒータ11の下向き面を定着フィルム13を介して加圧ローラ20の弾性層22に該弾性層の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させ、加熱定着に必要な所定幅の定着ニップ部Nを形成させてある。加圧ローラ20側を加圧手段にて定着部材10の下面に押し上げ附勢して所定幅の定着ニップ部Nを形成する装置構成にすることもできる。
加圧ローラ20は駆動手段Mにより矢印の反時計方向に所定の周速度で回転駆動される。この加圧ローラ20の回転駆動による該加圧ローラ20の外面と定着フィルム13との、定着ニップ部Nにおける圧接摩擦力により円筒状の定着フィルム13に回転力が作用して該定着フィルム13がその内面側がヒータ11の下向き面に密着して摺動しながらステイホルダ12の外周りを矢印の時計方向に従動回転状態になる。
加圧ローラ20が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着フィルム13が従動回転状態になり、またヒータ11に通電がなされ、該ヒータが昇温して所定の温度に立ち上がり温調された状態において、定着ニップ部Nの定着フィルム13と加圧ローラ20との間に未定着トナー像tを担持した被加熱材としての記録材Pが導入され、定着ニップ部Nにおいて記録材Pのトナー像担持面側が定着フィルム13の外面に密着して定着フィルム13と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この挟持搬送過程において、ヒータ11の熱が定着フィルム13を介して記録材Pに付与され、記録材P上の未定着トナー像tが紙P上に加熱・加圧されて溶融定着される。定着ニップ部Nを通過した記録材Pは定着フィルム13から曲率分離される。
このような定着用の薄いフィルム13を用いたフィルム加熱方式の加熱装置においては、加熱部材としてのセラミックヒータ11の高い剛性のために弾性層22を有している加圧ローラ20がこれを圧接させたヒータ11の扁平下面にならって圧接部で扁平になって所定幅の定着ニップ部Nを形成し、定着ニップ部Nのみを加熱することでクイックスタートの加熱定着を実現している。
ステイホルダ12は、ヒータ11を保持し、定着ニップ部Nと反対方向への放熱を防ぐための耐熱性・断熱性・剛性を有する部材であり、例えば、液晶ポリマー(LCP)、フェノール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の耐熱性プラスチック材により形成されており、円筒状の定着フィルム13が余裕をもってルーズに外嵌され、該定着フィルムの搬送ガイドも兼ねている。
伝熱部材としての定着フィルム13は、クイックスタートを可能にするために100μm以下の厚みで耐熱性、熱可塑性を有するポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、PEEK、ポリエーテルスルフォン(PES)、PPS、PFA、PTFE、FEP等の熱容量の小さなフィルムである。また、長寿命の加熱定着装置を構成するために十分な強度を持ち、耐久性に優れたフィルムとして、20μm以上の厚みが必要である。よって定着フィルム13の厚みとしては20μm以上100μm以下が最適である。さらにオフセット防止や記録材の分離性を確保するために表層にはPFA、PTFE、FEP等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単独で被覆したものである。
より具体的には、定着フィルム13は、定着ニップ部Nにおいてヒータ11の熱を効率よく被加熱材としての記録材Pに与えるため、厚みは20〜70μmとかなり薄くしている。この定着フィルム13はフィルム基層、プライマー層、離型性層の3層構成で構成されており、フィルム基層側がヒータ側であり、離型性層側が加圧ローラ側である。フィルム基層はPI、PAI、PEEK等であり、耐熱性、高弾性を有している。また、フィルム基層により定着フィルム全体の引裂強度等の機械的強度を保っている。プライマー層は厚み2〜6μm程度の薄い層で形成されている。離型性層は定着フィルム13に対するトナーオフセット防止層であり、PFA、PTFE、FEP等のフッ素樹脂を厚み10μm程度に被覆して形成してある。
また、定着フィルム13は内部のヒータ11およびステイホルダ12に摺擦しながら回転するため、ヒータ11およびステイホルダ12と定着フィルム13の間の摩擦抵抗を小さく抑える必要がある。このためヒータ11およびステイホルダ12の表面に耐熱性グリス等の潤滑剤を少量介在させてある。これにより定着フィルム13はスムーズに回転することが可能となる。
図4は本実施例における加熱ヒータ11を含む回路の長手方向断面図である。この加熱ヒータ11は、高熱伝導であるAl又はAlNなどで構成された加熱ヒータ基板106上に銀パラジウム等からなる発熱体(抵抗層)101を形成し、更にその上をガラスなどの絶縁体で覆って、絶縁保護層102を形成してある。加熱ヒータ11の発熱層101には、端部に設けられた不図示の電極、AC給電ケーブル103等を介して通電が行われる。
ヒータ11の温度制御手段として温度検知素子14を図4のようにヒータ11の裏面側に当接して配置する。温度制御装置105は温度検知素子14が感知した温度を基にAC駆動回路104を制御しヒータ温度を適切な目標温度に保つ。
上記の温度制御装置やAC駆動回路の故障により暴走状態に陥ってしまった場合の通電遮断手段として、AC給電ケーブル103によって加熱ヒータ11に対して通電回路に直列に結線されたサーモプロテクタ15を加熱ヒータ11背面の所定の位置に当接させて配設する。
サーモプロテクタ15と加熱ヒータ11との当接面には熱伝導グリスを塗布して介在させている。これにより、熱伝導グリスを介して温度ヒューズへ熱を伝達する経路が発生するため、加熱ヒータ11から温度ヒューズへの熱伝達性が向上する。ところが、熱伝導グリスの塗布量が過剰になると、熱伝導グリス自身の熱容量で温度ヒューズへの熱伝達性が低下する。また、過少である場合も熱を伝達する経路が小さくなり、熱伝達性が低下する。従って、塗布量としては10mg以上、30mg以下が好ましい。
図5は感温ペレットタイプの温度ヒューズの一例であり、(A)は平常時の縦断面図、(B)は動作時の縦断面図である。31は温度ヒューズの外装金属ケース、32は第1リード線であり、その先端部に絶縁セラミック円筒部材33を取付け、この円筒部材33をケース31内の一端側に嵌入してケースをかしめることによりケース31とは絶縁して抜け止めてある。34は第2リード線であり、その先端部をケース31内の他端側に挿入しケースをかしめて金属ケース31に電気的に導通させて抜け止めてある。
35・36・37・38・39・40はそれぞれケース31内に第1リード線32側から第2リード線34側に順次に配列内蔵させた、第1スプリング、可動電極、円板、第2スプリング、円板、感温部材である有機物から成る感温ペレットである。第1スプリング35は絶縁セラミック33と可動電極36との間に縮設してあり、第2スプリング38は円板37と円板39間に縮設してある。第2スプリング38のバネ力を第1スプリング35よりも大きくしてあり、(A)の平常時はこの第2スプリング38の円板37・39間での突っ張り力により、第1スプリング35が可動電極36と絶縁セラミック円筒部材33との間に押し縮められ、可動電極36が第1リード線32の先端部に押圧されて該第1リード線32との電気的導通が保たれる。また感温ペレット40が第2リード線34の先端に当接して受け止められ、円板39と第2リード線34の先端間にスペーサ部材として介在した状態に保たれる。可動電極36はその外周縁が金属ケース31の内面に接触していて該ケース31との電気的導通を保ってケース内を軸線方向に移動自由である。
この平常時状態において、加熱ヒータ11の電流は第1リード線32、その先端に押圧接触状態にある可動電極36、これと電気的に導通している金属ケース31、第2リード線34の経路で流れる。41はケース31内の気密性を保たせるために本例の場合は金属ケース31の第1リード線取付け側の端面と第1リード線基部にかけて塗着形成した封口(封止)樹脂部である。
この温度ヒューズ15を加熱ヒータ11に接触させて配設することにより、加熱ヒータ11の熱が金属ケース31等を介して内部の感温ペレット40に伝達される。この感温ペレット40の温度が所定の動作温度以下である限りは該温度ヒューズ15は(A)の平常時状態が保たれていて、この温度ヒューズ15を介して加熱ヒータ11への給電がなされる。
一方、感温ペレット40の温度が所定の動作温度以上になると、該感温ペレット40が溶融または昇華して(B)のように液状または消滅し、円板39と第2リード線34の先端間のスペーサ部材としての感温ペレット40がなくなる。そのため第1スプリング35のバネ力で第2スプリング38が第2リード線34側へ押し動かされて可動電極36が第1リード線32の先端から離れ状態になり、加熱ヒータ11への通電が遮断される。
本実施例では、温度ヒューズ15表面の後退接触角(定義は後述する)を65.8度以下にする事を特徴とする。後退接触角を低下させる手段は、温度ヒューズ表面に粗し処理を施す、温度ヒューズの外装や表面の材質を表面エネルギーが高いものに変更するなどの方法が好ましいが、本実施例では、紙やすりで表面を研磨し表面形状を粗す事で実現した。
次に、後退接触角θと加熱定着器の損傷状態の関係について示す。まず、図6を用いて本発明の中で定義する後退接触角θを説明する。「後退接触角θ」とは、下記で説明する「滑落法」によって測定した動的接触角の一部で、液体の固体に対する「滑り易さ」「付着力」などと相関のある測定値である。後退接触角θが大きいと基板と液体の離型性が良く、液滴が滑り落ち易い事を表している。一方、後退接触角θが小さいと基板と液体の離型性が低く、液滴が基板に強く付着していることを表している。「滑落法」とは、液滴が表面を移動する力を受けたときに進行方向と逆向きに尾を引いている部分の接触角を測定する方法である。以下に測定方法を示す。図6(a)に試料基板表面を水平に保った状態で1.4mlの純水を注射器で垂直に滴下する。次に基板面を水平に対して90度回転させる。液滴は重力に引かれ基板表面に平行に移動する力を受ける。図6(b)に示すように液滴の形状が変化し十分安定した後、重力と逆向きに液滴が尾を引いている部分の接触角を測定し、後退接触角θと定義した。本実施例では、温度20℃湿度50%の環境で測定を行った。
図8に、温度ヒューズ表面の後退接触角を減少させた場合に、温度ヒューズを被覆するグリスの面積が広がる様子を示す。図7に従来例の温度ヒューズ15の断面にグリスが付着している長さL、図8に本実施例の温度ヒューズ79の断面にグリスが付着している長さL’の模式図を示す。図8に示すように、後退接触角θが減少するとグリスの温度ヒューズ15への付着力が増すので、グリス付着長さL’が図7の従来例のLより大きくなる。よって、加熱ヒータ11の熱が温度ヒューズ15に伝わる経路が広くなるため、加熱ヒータ11から温度ヒューズ15への熱伝達性が向上する。
これにより、温度ヒューズ15の感温ペレット40の温度が素早く立ち上がり、温度ヒューズが動作して加熱ヒータへの給電が遮断されるまでの時間が短縮される。従って、温度ヒューズが動作した時点の加熱ヒータ温度は低下するため、加熱定着装置の損傷が防止される。
次に、本実施例で用いた加熱定着装置の詳細な構成説明する。形状は加圧ローラ外径φ18mm、定着フィルム外径φ18mm、定着ニップ幅(N)7.7mmである。サーモプロテクタとしてHoneywell International Inc.製の温度ヒューズ(型番:D226−002F)を用いた。この温度ヒューズの動作定格温度は228+0−6℃である。熱伝導グリスとして、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製SC−102を20mg温度ヒューズに塗布し、加熱ヒータと当接してある。加熱ヒータ11を外嵌するステイホルダ12の材質は、住友化学工業製のスミカスーパーE5204L−B(耐熱温度380℃)を用いた。定着フィルムとして、一般的なPI樹脂のエンドレスフィルム(耐熱温度500℃)を用いた。
比較例の温度ヒューズを説明する。JIS規格#2000の紙やすりで温度ヒューズの円周方向に10回研磨した後、同方向と垂直方向に10回研磨することで温度ヒューズ表面に粗し処理を施したものを使用した。同様に本実施例1aは、紙やすりJIS規格#1000を用いて比較例と同様の表面処理を行ったものを使用した。同様に本実施例1bは、紙やすりJIS規格#320を用いて比較例と同様の表面処理を行ったものを使用した。同様に本実施例1cは、紙やすりJIS規格#60を用いて比較例と同様の表面処理を行ったものを使用した。
後退接触角については、比較例として、温度ヒューズに用いられる外装の材質と同じアルミニウム合金の板金を紙やすりのJIS規格#2000で一方向に10回研磨した後、同方向と垂直方向に10回研磨し粗し処理を施した(Ra=1.0μm)ものを、上記滑落法で測定を行った。
同様に本実施例1aとして、紙やすりJIS規格#1000を用いて比較例と同様の表面処理を行った(Ra=5μm)もの、同様に本実施例1bとして 、紙やすりJIS規格#320を用いて比較例と同様の表面処理を行った(Ra=20μm)もの、同様に本実施例1cとして 、紙やすりJIS規格#60を用いて比較例と同様の表面処理を行った(Ra=100μm)もの、従来例として温度ヒューズに用いられる外装の材質と同じアルミニウム板(Ra=0.1μm)を、上記滑落法で測定した。グリスの付着長さ(L)は加熱装置に温度ヒューズを組み込み48時間放置した後に、グリスの付着長さを測定した。
温度ヒューズ動作時間(t)は、加熱定着装置に外部電源を接続し電圧を印加し、擬似的に暴走状態を作り、温度ヒューズが動作して通電が遮断されるまでの時間を測定した。加熱定着装置は停止状態で暴走させ、電力は1324Wで測定を行った。
表1に、後退接触角(θ)、グリス付着長さ(L)、温度ヒューズの動作時間(t)、暴走時の温度ヒューズ動作時のヒータ温度、加熱ヒータに接触している部材の損傷状態を調べた結果を示す。
後退接触角θの値が従来例の74.3度から比較例 の70.4度のとき、グリス付着長さは1.7mmで温度ヒューズ動作時間は6.0秒となり従来例と同じであるが、後退接触角θが65.8度以下(本実施例1a から1c)となったときグリス付着長さL’が増加し、暴走時の温度ヒューズ動作時間が短縮され、温度ヒューズ動作時のヒータ温度が低下し、加熱定着器の損傷が防止できた。
これは、後退接触角θの値が65.8度以下のとき、グリスの付着幅が従来例に比べ増加したことによって、加熱ヒータ11から温度ヒューズ15への熱伝達性が向上し、温度ヒューズの動作時間が短縮することによって、温度ヒューズ動作時のヒータ温度が低下したため、加熱ヒータに接触している部材の損傷を防止する効果が得られた事によるものである。
また、本実施例では、温度ヒューズ15表面を研磨し、表面に凹凸を設け後退接触角を制御したが、 凹凸を設ける手段は特に限定する必要は無く、サンドブラストやシボ加工などでも良い。
さらに、本実施例では、サーモプロテクタとして温度ヒューズを用いたが、熱伝導グリスを介して加熱ヒータと当接し、加熱ヒータの給電経路に直列に配置されるサーモプロテクタであれば温度ヒューズに限定する必要はない。
(実施例2)
第1実施例では暴走時の温度ヒューズ動作時間を短縮するために、温度ヒューズと加熱ヒータの熱伝達性を向上させる事を特徴とした。この様な構成では、暴走時の温度ヒューズ動作時間を短縮し加熱定着装置の損傷を軽減する事が出来たが、温度ヒューズに熱が伝わり易くなっているため通常の温調温度で動作している場合に温度ヒューズの温度が従来例に比べて高くなる。
ところで、温度ヒューズ15の寿命は感温ペレット40の残量によって決まる。一般に動作温度に近い温度に長時間晒されると感温ペレットの消耗が促進され、温度ヒューズの耐用寿命が短くなることが知られている(以下、温度ヒューズ切れ)。従って、第1実施例では従来例に比べ温度ヒューズへの熱伝達性が向上しているので、通常印刷時の温度ヒューズ温度が従来例に比べ高くなるため、温度ヒューズ切れが発生する場合がある。
表2に第1実施例中の1cの温度ヒューズ(以下、第1実施例)と従来例の温度ヒューズを、卓上サイズの個人用プリンタと小型オフィス向けプリンタに採用した場合に温度ヒューズの寿命が本体寿命を満たすかどうか調べた結果を示す。卓上サイズの個人用プリンタとして、プロセス速度150mm/sec、本体寿命50,000枚、温調温度185℃の画像形成装置を用いた。小型オフィス用プリンタとしてはプロセススピード210mm/sec、本体寿命150,000枚、温調温度225℃の画像形成装置を用いた。温度ヒューズ寿命の測定は、本実施例で示した画像形成装置においてXerox4200(75g/cm)を気温25℃/湿度50%環境で、連続通紙し温度ヒューズ切れが発生して加熱装置への通電が止まるまでの枚数をカウントした。
表2に、プリンタ種別ごとの温度ヒューズ寿命と本体寿命の関係を示す。卓上サイズの個人用プリンタでは第1実施例の温度ヒューズを用いても温度ヒューズ温度は動作温度に比べ十分低く、本体寿命以内で温度ヒューズ切れが発生することは無いが、小型オフィス用プリンタでは第1実施例の温度ヒューズを用いた場合、温度ヒューズの昇温によって本体寿命以内で温度ヒューズ切れが発生してしまう。
本実施例では
これを受けて、第2実施例では後退接触角65.8度以下となる表面処理を施す部分を温度ヒューズ外装の感温ペレット近傍に限定して設け、その他の温度ヒューズ外装の後退接触角は65.8度より大きい事を特徴とする。
これにより、加熱ヒータ暴走時は通常温調時と異なり加熱ヒータ温度が急速に上昇するため、加熱ヒータ11裏面に垂直な方向に急激な温度勾配が生じる。よって、暴走時の温度ヒューズ内の温度勾配は温度ヒューズ外装の熱伝達性によって決まる。つまり、感熱ペレット近傍は後退接触角を減少させているので熱伝達性が向上しているため、感熱ペレット近傍以外の温度ヒューズ外装部分43と比べ加熱ヒータから垂直方向の温度勾配が大きくなるため、温度ヒューズの動作時間が短縮されるので、温度ヒューズ動作時の加熱ヒータ温度が低下し、加熱定着器の損傷を防止することが出来る。
一方、通常温調時は表面処理を施す部分を限定することで加熱ヒータ11から温度ヒューズ15への熱伝達領域が減少するので、単位時間当たりに温度ヒューズ全体が受け取とっている熱量が減少するため、温度ヒューズ15の温度が低下する効果が得られる。また、通常温調時には温度ヒューズ温度が温度ヒューズ内の温度拡散速度(熱拡散率)に比べ非常にゆっくり上昇するため、温度ヒューズ内部の温度は常に均一となり、その温度は温度ヒューズ全体が受け取とっている熱量に相関がある。
従って、暴走時には感温ペレットへの熱伝達性が向上するので、温度ヒューズの動作時間が短縮することによって、温度ヒューズ動作時のヒータ温度が低下するので、加熱ヒータに接触している部材の損傷を防止することができ、且つ通常温調時の温度ヒューズ温度の上昇を抑えることが出来るので温度ヒューズ切れを防止することができる。
第2実施例の構成を説明する。画像形成装置の基本的な動作は第1実施例に示したものと同様の構成で、プロセススピードは210mm/s、スループットは35ppm(LTR)である。この画像形成装置はLTR若しくはA4サイズの用紙を150,000枚印字できるように設計されている。ここで特記しないその他の条件は第1実施例と同様であり、再度の説明は省略する。
図9は温度ヒューズ15と加熱ヒータ11を加熱装置長手方向の断面図で見た図である。第1実施例では、温度ヒューズの外面全体に粗し処理を行ったが、第2実施例では感温ペレット40に臨接する温度ヒューズ外装42に第1実施例1cと同様にJIS規格#60の紙やすりで粗し処理を行い(Ra=100μm)後退接触角を41.9°とし、その他の部分43は未処理(Ra=0.1μm)で後退接触角を74.3°を実現した。また、本実施例の加熱定着装置の温調温度は225℃である。
次に、本実施例での測定条件を説明する。温度ヒューズ動作時間の測定は第1実施例と同様に、加熱定着装置に外部電源を接続し電圧を印加し、擬似的に暴走状態を作り、温度ヒューズが動作して通電が遮断されるまでの時間を測定した。加熱定着装置は停止状態で暴走させ、電力は1324Wで測定を行った。
また、暴走時の感温ペレット40の温度として図9中のC、加熱ヒータ温度として図9中A、B、加熱ヒータ11裏面に垂直な方向で最も遠く、長手位置でA、Bと同じ位置である温度ヒューズ位置A’、B’の温度を測定した。
温度ヒューズ寿命については、本実施例で示した画像形成装置においてXerox4200(75g/cm)を気温25℃/湿度50%環境で、連続通紙し温度ヒューズ切れが発生して加熱装置への通電が止まるまでの枚数をカウントした。同時に通常温調時の温度ヒューズ温度として、暴走時の温度測定と同じ位置の温度を測定した。
表3に温度ヒューズの動作時間、通常温調時の感温ペレット40の温度、温度ヒューズの寿命を調べた結果を示す。
本実施例(第2実施例)では、暴走時の加熱定着装置の損傷はなかった。これは、感温ペレット40近傍の温度ヒューズ外装42の後退接触角を41.9度にしている為に、熱伝達性が向上して感温ペレットが素早く昇温して温度ヒューズ動作時間が短縮され、温度ヒューズ動作時の加熱ヒータ温度が低下した効果が得られたことによるものである。
一方、本実施例の通常温調時の感温ペレット40の温度は、熱伝達領域を減少させたことによって、第1実施例に比べ減少させることができ、通紙による温度ヒューズ切れを防止することが出来た。
図10に暴走時、通常温調時の温度ヒューズの温度変化を詳細に調べた結果を示す。図10(a)暴走時に本実施例(第2実施例)、第1実施例、従来例における、図9中 A’位置温度とヒータ上A,B位置温度をA’温度のグラフに、B’ 位置温度とヒータ上A,B位置温度をB’温度のグラフに、C位置温度とヒータ上A,B位置温度をC温度のグラフにプロットした。
A’温度のグラフから長手方向A’位置の温度ヒューズ外装43の後退接触角が41.9度で、熱伝達性の向上している第1実施例においてA’温度が高く、長手方向A’位置の温度ヒューズ外装43の後退接触角が74.3度で熱伝達性が向上していない従来例と第2実施例においてA’温度が低い事が分かった。これは、加熱ヒータ暴走時は通常温調時と異なり加熱ヒータ温度が急速に上昇するため、加熱ヒータ11裏面に垂直な方向に急激な温度勾配が生じるので、暴走時の温度ヒューズ内の温度勾配は温度ヒューズ外装の熱伝達性によって決まる事によるものである。
B’温度のグラフから長手方向B’位置の温度ヒューズ外装42の後退接触角が41.9度で、熱伝達性の向上している本実施例(第2実施例)と第1実施例においてB’温度が高く、長手方向B’位置の温度ヒューズ外装42の後退接触角が74.3度で熱伝達性が向上していない従来例においてB’温度が低い事が分かった。これは、A’位置と同様に暴走時の温度ヒューズ内の温度勾配は温度ヒューズ外装の熱伝達性によって決まる事によるものである。
C温度のグラフから長手方向B’位置の温度ヒューズ外装42の後退接触角が41.9度で熱伝達性の向上している本実施例(第2実施例)と第1実施例においてC温度が高く、長手方向B’位置の温度ヒューズ外装42の後退接触角が74.3度で熱伝達性が向上していない従来例においてC温度が低い事が分かった。これは、B’位置と同様に暴走時の温度ヒューズ内の温度勾配は温度ヒューズ外装の熱伝達性によって決まる事によるもので、C位置の温度はB’位置の温度に相関がある。
図10(b)に通常温調時に、本実施例(第2実施例)、第1実施例、従来例において、温度ヒューズ、加熱ヒータ温度を測定した結果を示す。
図9中の加熱ヒータA位置、B位置の温度は加熱ヒータの熱容量が非常に大きいため本実施例、第1実施例、従来例で差がなく、またA位置、B位置でも差がなかった。さらに、図9中の温度ヒューズのA’B’Cの位置の温度は、各実施例ともに通常温調時には温度ヒューズ温度が温度ヒューズ内の温度拡散速度(熱拡散率)に比べ非常にゆっくり上昇するため、温度ヒューズ内部の温度は常に均一となった。
温度ヒューズ温度は従来例、本実施例(第2実施例)、第1実施例の順に高くなった。これは、本実施例では後退接触角を41.9度とする部分を限定したために、加熱ヒータ11から温度ヒューズ15への熱伝達領域の面積が第1実施例より小さくなったために、単位時間当たりに温度ヒューズ全体が受け取とっている熱量が第1実施例より減少し、本実施例の温度ヒューズ15中のA’,B’,Cの温度が第1実施例に比べて低下する効果が得られたことによるものである。
つまり、本発明によって、温度ヒューズ外装の後退接触角を65.8度以下とし熱伝達性が向上する部分を感温ペレット部近傍に限定することによって、暴走時の温度ヒューズの動作時間は温度ヒューズの外装全体の後退接触角を65.8度以下とした場合と同じとし、後退接触角が65.8度より大きい場合と比べ温度ヒューズ動作時のヒータ温度を低下させ、加熱ヒータに接触している部材の損傷を防止するとともに、温度ヒューズ外装の後退接触角を65.8度以下とする部分を限定することによって、温度ヒューズ全体の熱伝達領域を温度ヒューズの外装全体の後退接触角を65.8度以下にした場合と比べ減少させた事によって、正常プリント時の温度ヒューズ温度を低下させることができ、正常プリント時の温度ヒューズ切れを防止した。
本実施例では、感温ペレット部の後退接触角は前実施例1の1cと同様の後退接触角を用いて説明したが、これに限ったものではなく、例えば前実施例1の1a、1bと同様の後退接触角にしても、同様の効果を発揮できる。すなわち、1a、1bは1cに比べて後退接触角が大きいので暴走時の温度ヒューズ動作時間は長くなるものの、本実施例の様に感温ペレット部のみ後退接触角を変えることで、暴走時の温度ヒューズの動作時間は変えずに、通常印字時の温度ヒューズの温度を下げることが出来る。
10‥‥定着部材(定着ユニット、加熱ユニット)
11‥‥加熱ヒータ
101‥‥加熱ヒータ発熱体
15‥‥サーモプロテクタ(温度ヒューズ/サーモスイッチ)
71‥‥熱伝導グリス
79‥‥表面粗し処理を施した温度ヒューズ
θ‥‥後退接触角

Claims (4)

  1. 加熱体と、該加熱体の発熱抵抗体部の給電線に対して直列に接続されると共に、該加熱体に当接する様に配置され、所定温度を超えるとその温度に反応して該給電を遮断する保護装置と、該保護装置と該加熱体の間に熱伝導性グリスを有する事を特徴とした像加熱装置において、
    該保護装置の外面の後退接触角が65.8度以下であることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記保護装置は感温部材が所定の温度で昇華または融解することにより加熱体の通電を遮断する温度ヒューズである事を特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記保護装置の外表面に凹凸を設け、表面粗さのRaを5.0μm以上にすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の像加熱装置。
  4. 前記温度ヒューズの感温部材近傍の外表面の後退接触角が65.8度以下であり、その他の外表面の後退接触角は65.8度より大きい事を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の像加熱装置。
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