JP2015072106A - 加湿装置 - Google Patents

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【課題】加湿装置の運転を開始したときの加湿の効率を高め、短時間で室内を所望の湿度に加湿する。【解決手段】2つの吸着熱交換器31,32に冷媒を流通させて、交互に蒸発器又は凝縮器として機能させる冷媒回路と、室外から室内、及び室内から室外へ流れる2系統の空気流を生成しかつ2つの吸着熱交換器31,32に各系統の空気流を交互に通過させる空気流生成機構13と、蒸発器を通過する室内の空気の水分を吸着剤に吸着させて当該空気を室外へ排出し、かつ凝縮器を通過する室外の空気に吸着剤から脱離した水分を付与して当該空気を室内に供給することによって加湿運転を実行する運転制御部とを備え、運転制御部は、加湿運転を停止している間、空気流生成機構によって室内又は室外の空気を吸着熱交換器31,32に供給したあと室内又は室外に戻す空気流を生成し、当該空気に含まれる水分を吸着剤に吸着させる蓄湿運転を実行可能である。【選択図】図1

Description

本発明は加湿装置に関する。
下記特許文献1には、冷媒を循環させることによって冷凍サイクル動作を行う冷媒回路を備えた調湿装置が開示されている。この調湿装置の冷媒回路は、吸着剤が担持された2つの吸着熱交換器と、圧縮機と、膨張弁と、四路切換弁と、これらを接続する冷媒配管とを備えている。また、冷媒回路は、四路切換弁で所定時間おきに冷媒の循環方向を切り換えることによって、2つの吸着熱交換器の一方に高圧冷媒が流れかつ他方に低圧冷媒が流れる冷凍サイクル動作と、一方に低圧冷媒が流れかつ他方に高圧冷媒が流れる冷凍サイクル動作とを交互に行うことが可能となっている。
低圧冷媒が流れる吸着熱交換器は蒸発器となり、冷媒の吸熱によって空気に含まれる水分を吸着剤に吸着(回収)することができる。また、高圧冷媒が流れる吸着熱交換器は凝縮器となり、冷媒の熱によって吸着剤に吸着されていた水分を脱離し、空気に付与することができる。このように、各吸着熱交換器では、四路切換弁の切り換えに伴って水分を吸着する動作(回収動作)と水分を脱離する動作(再生動作)とが交互に行われる。
また、調湿装置は、冷媒回路を収容したケーシングの内部に室外空気と室内空気とをそれぞれ取り込み、各吸着熱交換器に流通させた後に、室内と室外とにそれぞれ排出する空気の流れを生成する。そして、加湿運転を行う場合は、ケーシング内に取り込んだ室外空気を凝縮器となる吸着熱交換器に流通させ、吸着剤から脱離した水分を当該空気に付与した後、当該空気を室内に供給する。また、ケーシング内に取り込んだ室内空気を、蒸発器となる吸着熱交換器に流通させ、当該空気中の水分を吸着剤に吸着させた後、当該空気を室外に排出する。
特開2009−109120号公報
上述したように、調湿装置によって加湿運転を行う場合は、ケーシング内に取り込んだ室内空気を蒸発器となる吸着熱交換器に流通させて当該空気中の水分を吸着剤に吸着させ、その後、この吸着剤に吸着された水分をケーシング内に取り込んだ室外空気に付与して室内に供給するようになっている。したがって、ケーシング内に取り込んだ室内空気からより多くの水分を蒸発器の吸着剤に吸着させることができれば、室内の加湿を迅速に行うことが可能となる。
しかしながら、加湿運転を開始した直後は、室内の湿度が低く、室内の空気に含まれる水分が少ない場合が多いため、当該空気から多くの水分を蒸発器の吸着剤に吸着させることは困難であり、室内の加湿を迅速に行うことができない。その結果、室内を所望の湿度に高めるために長い時間を要していた。
本発明は、加湿運転を開始したときの加湿の効率を高め、可及的に短時間で室内を所望の湿度に加湿することができる加湿装置を提供することを目的とする。
本発明は、水分の吸着と脱離とが可能な吸着剤が設けられた2つの吸着熱交換器を含み、かつ2つの前記吸着熱交換器に冷媒を流通させて、交互に蒸発器又は凝縮器として機能させる冷媒回路と、
室外から室内、及び室内から室外へ流れる2系統の空気流を生成し、かつ2つの前記吸着熱交換器に各系統の空気流を交互に通過させる空気流生成機構と、
前記蒸発器を通過する室内の空気の水分を前記吸着剤に吸着させて当該空気を室外へ排出し、かつ前記凝縮器を通過する室外の空気に前記吸着剤から脱離した水分を付与して当該空気を室内に供給することによって加湿運転を実行する運転制御部と、を備えている加湿装置であって、
前記運転制御部は、前記加湿運転を停止している間、前記空気流生成機構によって室内又は室外の空気を前記吸着熱交換器に供給したあと室内又は室外に戻す空気流を生成し、当該空気に含まれる水分を前記吸着剤に吸着させる蓄湿運転を実行可能である。
以上の構成によれば、加湿運転を停止している間に、室内又は室外の空気に含まれる水分を吸着熱交換器の吸着剤に吸着させることができる。したがって、その後加湿運転を開始したときに、室内に供給する空気により多くの水分を付与することが可能となり、効率よく室内を加湿することができる。その結果、室内を所望の湿度に短時間で加湿することが可能となる。
また、冬場等においては、通常、室外よりも室内の湿度が高いため、蓄湿運転の際に室内の空気を吸着熱交換器に供給すると、短時間でより多くの水分を吸着剤に吸着させることができる。また、蓄湿運転の際に室外の空気を吸着熱交換器に供給する場合は、室内の空気の移動を伴わないため、蓄湿運転中に室内に人が居たとしても不快感等を与えることもない。
前記運転制御部は、前記加湿運転を停止した直後に、室内の空気を前記吸着熱交換器に供給することによって蓄湿運転を実行することが好ましい。
加湿運転を停止した直後は、通常、室内の湿度は比較的高い状態にあるので、この室内の空気を吸着熱交換器に供給することによってより多くの水分を吸着剤に吸着させることができる。
また、前記運転制御部は、前記蓄湿運転中、前記吸着熱交換器に供給する室内又は室外の空気の温度が所定以上上昇したときに、当該蓄湿運転を停止することが好ましい。
蓄湿運転中に室内又は室外の空気の温度が上昇すると、その空気を吸着熱交換器に供給したときに吸着剤に吸着された水分が脱離してしまう可能性がある。したがって、このような場合は、蓄湿運転を停止することによって吸着剤に水分が吸着された状態を維持することができる。
前記運転制御部は、前記蓄湿運転の際に、前記室内又は室外の空気を2つの吸着熱交換器に順次供給するように前記空気流生成機構を制御してもよい。
また、前記運転制御部は、前記蓄湿運転の際に、前記室内又は室外の空気を2つの吸着熱交換器に同時に供給するように前記空気流生成機構を制御してもよい。
本発明の加湿装置によれば、加湿装置の運転を開始したときの加湿の効率を高め、可及的に短時間で室内を所望の湿度に加湿することができる。
本発明の一実施の形態に係る調湿装置の内部の平面説明図である。 図1におけるA−A線矢視方向から見た調湿装置の内部の説明図である。 図1におけるB−B線矢視方向から見た調湿装置の内部の説明図である。 調湿装置の冷媒回路を示す配管系統図である。 加湿運転時の調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図である。 加湿運転時の調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図である。 加湿運転時の調湿装置内の空気流通路と熱交換器室との間の空気の流れを示す説明図である。 加湿運転時の調湿装置内の空気流通路と熱交換器室との間の空気の流れを示す説明図である。 蓄室運転の第1の運転例を示す説明図であって、(a)は調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図、(b)は調湿装置内の空気流通路と熱交換器室との間の空気の流れを示す説明図である。 同じく第1の運転例を示す説明図であって、(a)は調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図、(b)は調湿装置内の空気流通路と熱交換器室との間の空気の流れを示す説明図である。 蓄室運転の第2の運転例を示す、調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図である。 蓄室運転の第3の運転例を示す説明図であって、(a)は調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図、(b)は調湿装置内の空気流通路と熱交換器室との間の空気の流れを示す説明図である。 同じく第3の運転例を示す説明図であって、(a)は調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図、(b)は調湿装置内の空気流通路と熱交換器室との間の空気の流れを示す説明図である。 蓄室運転の第4の運転例を示す、調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の調湿装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る調湿装置の内部の平面説明図である。図2は、図1におけるA−A線矢視方向から見た調湿装置の内部の説明図である。図3は、図1におけるB−B線矢視方向から見た調湿装置の内部の説明図である。
本実施の形態に係る調湿装置10は、室内の換気を行いながら除湿又は加湿を行うものであり、ケーシング11と、冷媒回路12と、空気流生成機構13等を備えている。
ケーシング11は、平面形状が長方形で扁平な直方体の箱形に形成されている。具体的に、ケーシング11は、底板18と、天板19と、4枚の側板(第1〜第4側板)21〜24とを備えている。これら底板18、天板19、及び側板21〜24によって囲まれた空間内に冷媒回路12の一部や空気流生成機構13等が収容されている。また、ケーシング11の一側面(第1側板21の外面)には、電装品ユニット15が設けられている。なお、以下の説明においては、ケーシング11の平面形状(長方形状)における長辺に沿った方向を前後方向とし、短辺に沿った方向を左右方向とする。また、前後方向については、第1側板21側を前側とし、第4側板24側を後側とする。
図4は、調湿装置10の冷媒回路12を示す配管系統図である。冷媒回路12は、第1熱交換器31、四路切換弁(切換機構)26、圧縮機27、第2熱交換器32、及び電動膨張弁(膨張機構)28を冷媒配管29によって接続してなり、冷媒を循環させることによって蒸気圧縮式の冷凍サイクルを実行するように構成されている。
圧縮機27は、その吐出側が四路切換弁26の第1のポートに接続され、その吸入側が四路切換弁26の第2のポートに接続されている。第1熱交換器31の一端は、四路切換弁26の第3のポートに接続されている。第1熱交換器31の他端は、電動膨張弁28に接続されている。第2熱交換器32の一端は、四路切換弁26の第4のポートに接続されている。第2熱交換器32の他端は、電動膨張弁28に接続されている。
圧縮機27は、いわゆる全密閉型であり、インバータによって回転数が制御される容量可変型の圧縮機とされている。
第1熱交換器31及び第2熱交換器32は、いずれも、伝熱管と多数のフィンとを備えた、いわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ式熱交換器により構成されている。また、第1熱交換器31及び第2熱交換器32の外表面には、その概ね全面に亘ってゼオライト等の吸着剤が担持されている。
四路切換弁26は、第1のポートと第3のポートが連通しかつ第2のポートと第4のポートが連通する状態(図4(a)参照)と、第1のポートと第4のポートが連通しかつ第2のポートと第3のポートが連通する状態(図4(b)参照)とに切り換え可能に構成されている。そして、冷媒回路12は、この四路切換弁26のポートの連通状態を切り換えることにより、冷媒循環方向を反転させ、第1熱交換器31が凝縮器として機能し、第2熱交換器32が蒸発器として機能する第1の冷凍サイクル動作と、第1熱交換器31が蒸発器として機能し、第2熱交換器32が凝縮器として機能する第2の冷凍サイクル動作とを行うことができる。
図1〜3に示されるように、空気流生成機構13は、ケーシング11内に室外空気及び室内空気を取り込み、それぞれ熱交換器31,32を通過させた後にケーシング11から室内及び室外に吹き出す空気流を生成するものである。具体的に、空気流生成機構13は、ケーシング11内から空気を吹き出す第1ファン34及び第2ファン35を備えている。
第1ファン34及び第2ファン35は、シロッコファンにより構成されている。シロッコファンは、図1に示されるように、モータ36によって回転する多翼の羽根車37をファンケーシング38内に設けたものである。ファンケーシング38は円筒形に形成され、ファンケーシング38の側面には吸込口が形成され、外周面には吹出口38aが形成されている(図2〜3参照)。また、第1ファン34及び第2ファン35は、インバータ制御によって風量を調整可能に構成されている。
また、空気流生成機構13は、図1〜3に示されるように、第1,第2ファン34,35によってケーシング11内に取り込まれた空気の流通路を制御する複数のダンパ41〜48を備えている。このダンパ41〜48の具体的な動作については後述する。
図1に示されるように、ケーシング11の第2側板22には、室外の空気をケーシング11内に取り入れるための外気取入口52と、ケーシング11から室外に空気を排出するための排気吹出口51とが形成されている。排気吹出口51は、ケーシング11の前部側に形成されており、外気取入口52は、ケーシング11の前後方向の略中央部に形成されている。そして、排気吹出口51の近傍には、排気吹出用の第1ファン34が配置されている。排気吹出口51と外気取入口52とには、それぞれダクトD1,D2の一端が接続され、これらのダクトD1,D2の他端側は室外(屋外)に接続されている。
ケーシング11の第3側板23には、室内の空気をケーシング11内に取り入れるための内気取入口54と、ケーシング11から室内に空気を供給するための給気吹出口53とが形成されている。給気吹出口53は、ケーシング11の前部側に形成されており、内気取入口54は、ケーシング11の前後方向の略中央部に形成されている。そして、給気吹出口53の近傍には、給気吹出用の第2ファン35が配置されている。給気吹出口53と内気取入口54とには、それぞれダクトD3,D4の一端が接続され、これらのダクトD3,D4の他端側は室内に接続されている。
以上の構成により、室外と室内とは、ダクトD1〜D4及びケーシング11を介して相互に連通されている。
なお、以下の説明においては、図1に示されるように、外気取入口52からケーシング11内に取り入れられる空気をOA、内気取入口54からケーシング11内に取り入れられる空気をRA、排気吹出口51からケーシング11外へ排出される空気をEA、給気吹出口53からケーシング11外へ排出される空気をSAと表記することがある。
図1に示されるように、ケーシング11の内部には、第1ファン34及び第2ファン35が配置される送風室56a,56bと、その後方の空間とを区画する第1区画壁61が設けられている。また送風室56a,56bは、第2区画壁62によって、排気吹出用の第1ファン34が配置される第1送風室56aと、給気吹出用の第2ファン35が配置される第2送風室56bとに区画されている。第2送風室56bは第1送風室56aよりも左右方向に広く形成されている。
第1ファン34と第2ファン35との間における第2送風室56b内のスペースSには、冷媒回路12を構成する電動膨張弁28や四路切換弁26等(図4参照)が配置されている。このスペースSから第1側板21を貫通して引き出された冷媒配管29には、ケーシング11の外部に設置された圧縮機27が接続されている。ただし、圧縮機27はケーシング11内のスペースSに配置されていてもよい。
ケーシング11内における第1,第2送風室56a,56bの後方には、熱交換器室57,58と空気流通路59,60とが形成されている。具体的に、第1区画壁61の後方には、前後方向に沿って延びる第3区画壁63と第4区画壁64とが左右方向に並べて設けられている。第3区画壁63及び第4区画壁64の前端は第1区画壁61に接続され、後端は第4側板24に接続されている。第3区画壁63と第4区画壁64との間には、第1,第2熱交換器31,32が配置される熱交換器室57,58が形成されている。第3区画壁63と第2側板22との間、及び、第4区画壁64と第3側板23との間には、それぞれ第1空気流通路59及び第2空気流通路60が形成されている。
熱交換器室57,58は、第5区画壁65によって前後に区画されている。そして、前側の第1熱交換器室57には第1熱交換器31が配置され、後側の第2熱交換器室58には第2熱交換器32が配置されている。本実施の形態では、第1熱交換器31及び第2熱交換器32は、図7及び図8に示されるように、それぞれ第1空気流通路59側が第2空気流通路60側よりも高くなるように傾斜した姿勢で配置されている。そのため、第1及び第2熱交換器室57,58内の空気流は、第1及び第2熱交換器31,32を左右方向かつ上下方向に流通するようになっている。このように第1及び第2熱交換器31,32を傾斜した姿勢で配置することで、空気の流通面積を拡大し、熱交換効率の向上及び吸着剤による水分の吸着効率の向上を図ることができる。なお、第1及び第2熱交換器31,32は、図7及び図8の例示とは逆方向に傾斜していてもよい。また、第1及び第2熱交換器31,32は、互いに逆方向に傾斜していてもよい。
図2に示されるように、第1空気流通路59は、第6区画壁66によって上下2段に区画されている。下段側の第1空気流通路59bは、開口部61aを介して第1送風室56aに連通している。第1送風室56a内に配置された第1ファン34の吹出口38aは、排気吹出口51に接続されている。
また、外気取入口52は、上段側の第1空気流通路59aに連通している。また、上段側の第1空気流通路59aには、エアフィルタ71(図1参照)が配設されている。このエアフィルタ71は、吸込ダクトであるダクトD2の中心線と直交して配置されている。
図3に示されるように、第2空気流通路60は、第7区画壁67によって上下2段に区画されている。上段側の第2空気流通路60aは、開口部61bを介して第2送風室56bに連通している。第2送風室56bに配置された第2ファン35の吹出口38aは、給気吹出口53に接続されている。
また、内気取入口54は、下段側の第2空気流通路60bに連通している。そして、下段側の第2空気流通路60bには、エアフィルタ71(図1参照)が配設されている。このエアフィルタ71は、吸込ダクトであるダクトD4の中心線と直交して配置されている。
第1空気流通路59には、外気取入口52から取り入られる室外空気の湿度や温度等を検出するセンサ類72が設けられ、第2空気流通路60には、内気取入口54から取り入れられる室内空気の湿度や温度等を検出するセンサ類73が設けられている。
図1に示されるように、第1側板21の前面に配置された電装品ユニット15は、電装品箱内に、調湿装置10全体の制御基板、圧縮機27や第1,第2ファン34,35の制御基板(インバータ基板)等の電気部品を収容してなる。この電装品ユニット15の点検や部品交換等を行うため、ケーシング11の前方にはメンテナンス用の作業スペースが形成される。また、第1,第2ファン34,35に対するメンテナンスや冷媒回路12における膨張弁28や四路切換弁26等のメンテナンスも第1側板21を取り外すことによってケーシング11の前方の作業スペースにおいて行うことができる。
すなわち、本実施の形態では、電装品ユニット15、第1,第2ファン34,35、及び冷媒回路12の一部28,26がケーシング11の一側部である前部側の領域(第1側板21の近傍の領域)に集中して配置されているので、これらのメンテナンスのための作業スペースもケーシング11の前側に集中して形成することができる。その結果、当該作業スペースをケーシング11の周囲に分散して形成する場合に比べて、作業スペース全体の平面的な面積を可及的に小さくすることができるとともに、調湿装置10の周囲全体に広くスペースを確保する必要がなくなるので、調湿装置10の設置場所の制約が少なくなり、調湿装置10の設置の自由度を高めることができる。
また、排気吹出口51及び外気取入口52は、ケーシング11の第2側板22に形成され、給気吹出口53及び内気取入口54は、ケーシング11の第3側板23に形成されている。そのため、第2側板22及び第3側板23の周囲にはダクトD1〜D4を配設するためのスペースを確保する必要がある。一方、ケーシング11の第4側板24には、開口も形成されず、部品も設けられていないので、第4側板24の周囲には特にスペースを確保する必要がない。そのため、第4側板24を建物の壁際等に配置するような調湿装置10の設置が可能となり、これによっても調湿装置10の設置場所の制約を少なくし、設置の自由度を高めることができる。
また、第2側板22に形成された排気吹出口51及び外気取入口52には、それぞれ室外へ向けて配設されるダクトD1,D2が接続されている。第3側板23に形成された給気吹出口53及び内気取入口54には、それぞれ室内に向けて配設されるダクトD3,D4が接続されている。したがって、いずれのダクトD1〜D4も、同一の場所へ向けて配設されるものがケーシング11の同一の側板22,23に接続されている。このような構成によって、ダクトの曲げ回数を少なくする等、配設経路を簡素化することができ、ダクトの設置に要するスペースを小さくすることができる。
図2に示されるように、第3区画壁63には、4つの通気口81〜84が前後上下に並べて形成されている。これらの通気口81〜84は、それぞれダンパ41〜44によって開閉可能に構成されている。
また、図3に示されるように、第4区画壁64には、4つの通気口85〜88が前後上下に並べて形成されている。これらの通気口85〜88は、それぞれダンパ45〜48によって開閉可能に構成されている。
図2に示されるように、第3区画壁63に形成された上段側の通気口83,84は、上段側の第1空気流通路59aに連通している。また、下段側の通気口81,82は、下段側の第1空気流通路59bに連通している。
図3に示されるように、第4区画壁64に形成された上段側の通気口85,86は、上段側の第2空気流通路60aに連通している。また、下段側の通気口87,88は、下段側の第2空気流通路60bに連通している。
また、第3,第4区画壁63,64に形成された通気口81〜88のうち、前側に配置された4つの通気口81,83,85,87は、前側の第1熱交換器室57(図1参照)に連通し、後側に配置された4つの通気口82,84,86,88は、後側の第2熱交換器室58(図1参照)に連通している。
次に、ダンパ41〜48の具体的な開閉動作とケーシング11内の空気流について説明する。各ダンパ41〜48は、加湿運転及び除湿運転を行う場合に、次の開閉パターンに従って開閉動作を行う。
図2に示されるように、第3区画壁63に設けられたダンパ41〜44のうち、上段側の前後のダンパ43,44は交互に開閉し(一方が開いたときに他方が閉じ、他方が開いたときに一方が閉じる)、同様に、下段側の前後のダンパ41,42も交互に開閉する。また、前側の上下のダンパ43,41は交互に開閉し、後側の上下のダンパ44,42も交互に開閉する。
図3に示されるように、第4区画壁64に設けられたダンパ45〜48のうち、上段側の前後のダンパ45,46は交互に開閉し、下段側の前後のダンパ47,48も交互に開閉する。また、前側の上下のダンパ45,47は交互に開閉し、後側の上下のダンパ46,48も交互に開閉する。
また、第3,第4区画壁63,64に設けられた下段側のダンパ41,42,47,48のうち、前側に配置された2つのダンパ41,47が組となって同時に開閉し(一方が開いたときに他方も開き、一方が閉じたときに他方も閉じる)、後側に配置された2つのダンパ42,48が組となって同時に開閉する。
同様に、第3,第4区画壁63,64に設けられた上段側のダンパ43,44,45,46のうち、前側に配置された2つのダンパ43,45が組となって同時に開閉し、後側に配置された2つのダンパ44,46が組となって同時に開閉する。
そして、本実施の形態では、以上のようなダンパ41〜48の開閉パターンの組み合わせによって、図5に示される態様と、図6に示される態様とに空気流が切り換えられる。
図5に示される態様は、第1ファン34によって内気取入口54から取り入れられた室内空気が第1熱交換器室57を通過して排気吹出口51から排出され、第2ファン35によって外気取入口52から取り入れられた室外空気が第2熱交換器室58を通過して給気吹出口53から排出される態様である。また、図6に示される態様は、第1ファン34によって内気取入口54から取り入れられた室内空気が第2熱交換器室58を通過して排気吹出口51から排出され、第2ファン35によって外気取入口52から取り入れられた室外空気が第1熱交換器室57を通過して給気吹出口53から排出される態様である。
図7は、図5に示される空気流の態様に対応した、第1,第2空気流通路59,60と第1,第2熱交換器室57,58との間の空気流れを示す説明図である。
図7(a)に示されるように、内気取入口54から下段側の第2空気流通路60bに流入した空気流は、第4区画壁64の下段前側に形成された通気口87を介して第1熱交換器室57に流入する。その後、当該空気流は、第1熱交換器31を通過し、第3区画壁63の下段前側に形成された通気口81を介して下段側の第1空気流通路59bに流入し、開口部61aを介して排気吹出口51から室外に排出される。
同時に、図7(b)に示されるように、外気取入口52から上段側の第1空気流通路59aに流入した空気流は、第3区画壁63の上段後側に形成された通気口84を介して第2熱交換器室58に流入する。その後、当該空気流は、第2熱交換器32を通過し、第4区画壁64の上段後側に形成された通気口86を介して上段側の第2空気流通路60aに流入し、開口部61bを介して給気吹出口53から室内に供給される。
図8は、図6に示される空気流の態様に対応した、第1,第2空気流通路59,60と第1,第2熱交換器室57,58との間の空気の流れを示す説明図である。
図8(a)に示されるように、内気取入口54から下段側の第2空気流通路60bに流入した空気流は、第4区画壁64の下段後側に形成された通気口88を介して第2熱交換器室58に流入する。その後、当該空気流は、第2熱交換器32を通過し、第3区画壁63の下段後側に形成された通気口82を介して下段側の第1空気流通路59bに流入し、開口部61aを介して排気吹出口51から室外に排出される。
同時に、図8(b)に示されるように、外気取入口52から上段側の第1空気流通路59aに流入した空気流は、第3区画壁63の上段前側に形成された通気口83を介して第1熱交換器室57に流入する。その後、当該空気流は、第1熱交換器31を通過し、第4区画壁64の上段前側に形成された通気口85を介して上段側の第2空気流通路60aに流入し、開口部61bを介して給気吹出口53から室内に供給される。
図5及び図7に示される空気流の態様と図6及び図8に示される空気流の態様とは、図4に示される冷媒循環方向の切換動作(第1及び第2の冷凍サイクル動作)に合わせて所定時間毎(例えば、3分毎)に交互に繰り返して実行される。これによって調湿装置10は、除湿運転と加湿運転とを行うことが可能となっている。なお、電装品ユニット15(図1参照)に含まれる制御基板等は、以下に説明する加湿運転、除湿運転、及び蓄湿運転を実行するために圧縮機27や空気流生成機構13(第1,第2ファン34,35、ダンパ41〜48等)を制御するための運転制御部(コントローラ)を構成している。
(加湿運転の説明)
まず、加湿運転について説明する。第1の冷凍サイクル動作は、図4(a)に示されるように、圧縮機27から吐出された冷媒が、第1熱交換器31で放熱して凝縮し、その後に電動膨張弁28へ送られて減圧される。減圧された冷媒は、第2熱交換器32で吸熱して蒸発し、その後に圧縮機27に吸入されて圧縮され、再び吐出される。したがって、第1の冷凍サイクル動作では、第1熱交換器31が凝縮器として機能し、第2熱交換器32が蒸発器として機能する。
このとき、図6及び図8に示されるように、外気取入口52から取り入れられた室外空気OAは第1熱交換器31を通過し、熱交換後の空気SAが給気吹出口53から供給される。また、内気取入口54から取り入れられた室内空気RAは第2熱交換器32を通過し、熱交換後の空気EAが排気吹出口51から排出される。具体的に、凝縮器としての第1熱交換器31においては、吸着剤に吸着されていた水分が冷媒の熱によって脱離し、室外空気OAに取り込まれる。これにより、第1熱交換器31の吸着剤が再生されるとともに、室外空気OAが加湿され、加湿後の空気SAが給気吹出口53から室内に供給される。また、蒸発器としての第2熱交換器32においては、冷媒の吸熱によって室内空気RAに含まれる水分が吸着剤に吸着(回収)され、室内空気RAが除湿される。除湿後の空気EAは排気吹出口51から室外に排出される。
第2の冷凍サイクル動作は、図4(b)に示されるように、圧縮機27から吐出された冷媒が、第2熱交換器32で放熱して凝縮し、その後に電動膨張弁28へ送られて減圧される。減圧された冷媒は、第1熱交換器31で吸熱して蒸発し、その後に圧縮機27へ吸入されて圧縮され、再び吐出される。したがって、第2の冷凍サイクル動作では、第1熱交換器31が蒸発器として機能し、第2熱交換器32が凝縮器として機能する。
このとき、図5及び図7に示されるように、外気取入口52から取り入れられた室外空気OAは第2熱交換器32を通過し、熱交換後の空気SAが給気吹出口53から供給される。内気取入口54から取り入れられた室内空気RAは第1熱交換器31を通過し、熱交換後の空気EAが排気吹出口51から排出される。具体的に、凝縮器としての第2熱交換器32においては、吸着剤に吸着されていた水分が冷媒の熱によって脱離し、室外空気OAに取り込まれる。これにより、第2熱交換器32の吸着剤が再生されるとともに、室外空気OAが加湿され、加湿後の空気SAは給気吹出口53から室内に供給される。また、蒸発器としての第1熱交換器31においては、冷媒の吸熱によって室内空気RAに含まれる水分が吸着剤に吸着(回収)され、室内空気RAが除湿される。除湿後の空気EAは、排気吹出口51から室外に排出される。
(除湿運転の説明)
次に、除湿運転について説明する。図4(a)に示される第1冷凍サイクル動作では、第1熱交換器31が凝縮器として機能し、第2熱交換器32が蒸発器として機能する。このとき、図5及び図7に示されるように、外気取入口52から取り入れられた室外空気OAは第2熱交換器32を通過し、熱交換後の空気SAが給気吹出口53から供給される。内気取入口54から取り入れられた室内空気RAは第1熱交換器31を通過し、熱交換後の空気EAが排気吹出口51から排出される。具体的に、凝縮器としての第1熱交換器31においては、吸着剤に吸着されていた水分が冷媒の熱によって脱離し、室内空気RAに取り込まれる。これにより、吸着剤が再生されるとともに室内空気RAが加湿され、加湿後の空気EAが排気吹出口51から室外に排出される。また、蒸発器としての第2熱交換器32においては、冷媒の吸熱によって室外空気OAに含まれる水分が吸着剤に吸着(回収)され、室外空気OAが除湿される。除湿後の空気SAは、給気吹出口53から室内へ供給される。
図4(b)に示される第2の冷凍サイクル動作では、第1熱交換器31が蒸発器として機能し、第2熱交換器32が凝縮器として機能する。このとき、図6及び図8に示されるように、外気取入口52から取り入れられた室外空気OAは第1熱交換器31を通過し、熱交換後の空気SAが給気吹出口53から供給される。内気取入口54から取り入れられた室内空気RAは第2熱交換器32を通過し、熱交換後の空気EAが排気吹出口51から排出される。具体的に、凝縮器としての第2熱交換器32においては、吸着剤に吸着されていた水分が冷媒の熱によって脱離し、室内空気RAに取り込まれる。これにより、吸着剤が再生されるとともに室内空気RAが加湿され、加湿後の空気EAが排気吹出口51から室外に排出される。また、蒸発器としての第1熱交換器31においては、冷媒の吸熱によって室外空気OAに含まれる水分が吸着剤に吸着(回収)され、室外空気OAが除湿される。除湿後の空気SAは、給気吹出口53から室内へ供給される。
(蓄湿運転の説明)
以上のような加湿運転を開始しようとするとき、通常、室内の湿度は低い状態にあるため、内気取入口54から取り込んだ室内空気を蒸発器として機能する熱交換器に通過させてもその吸着剤に十分に水分を吸着させることができない。したがって、その後、この熱交換器が凝縮器となったときに、外気取入口52から取り入れた室外空気を通過させたとしても、水分を十分に付与することができず、効率よく室内を加湿することが困難である。
そこで、本実施の形態の調湿装置10においては、加湿運転を開始するまでの間に、予め第1,第2熱交換器31,32の吸着剤に水分を蓄える「蓄湿運転」を行い、加湿運転を開始したときには、当該吸着剤に蓄えた水分を外気取入口52から取り入れた室外空気に付与することによって、効率よく室内を加湿できるようにしている。
以下、蓄湿運転について4つの運転例を説明する。いずれの運転例においても、蓄湿運転は、圧縮機27を停止した状態でファン34,35のみを動作させる運転となっている。
(第1の運転例)
図9及び図10は、蓄湿運転の第1の運転例を示す説明図であり、(a)は調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図、(b)は調湿装置内の空気流通路と熱交換器室との間の空気の流れを示す説明図である。
第1の運転例では、加湿運転の停止中に、室内の空気をケーシング11内に取り込み、当該空気に含まれる水分を第1,第2熱交換器31,32の吸着剤に吸着させた後、当該空気を再び室内に戻すように構成されている。
具体的に、蓄湿運転は、図9に示される第1の態様と、図10に示される第2の態様とを順番に行うことによって、第1,第2熱交換器31,32の吸着剤に水分を吸着する。
第1の態様は、第2ファン35によって内気取入口54から取り入れた室内空気が、第1熱交換器室57を通過して給気吹出口53から排出される態様である。具体的には、図9(b)に示されるように、内気取入口54から下段側の第2空気流通路60bに流入した空気は、第4区画壁64の下段前側に形成された通気口87を介して第1熱交換器室57に流入する。そして、当該空気は、第1熱交換器31に触れた後に第4区画壁64の上段前側に形成された通気口85を介して上段側の第2空気流通路60aに流入し、開口部61bを介して給気吹出口53から室内に戻される。
一方、図10に示される第2の態様は、第2ファン35によって内気取入口54から取り入れられた室内空気が、第2熱交換器室58を通過して給気吹出口53から排出される態様である。具体的には、図10(b)に示されるように、内気取入口54から下段側の第2空気流通路60bに流入した空気は、第4区画壁64の下段後側に形成された通気口87を介して第2熱交換器室58に流入する。そして、当該空気は、第2熱交換器32に触れた後に、第4区画壁64の上段後側に形成された通気口86を介して上段側の第2空気流通路60aに流入し、開口部61bを介して給気吹出口53から室内に戻される。
以上のように、加湿運転の停止中に室内の空気を第1,第2熱交換器31,32に触れさせると、当該室内空気に含まれている水分が吸着剤に吸着され、蓄えられる。そのため、加湿運転を開始してからしばらくの間は、室内空気から取り込んだ水分に加えて、予め吸着剤に蓄えた水分を室内の加湿のために用いることができ、効率よく加湿を行うことができる。したがって、蓄湿運転を行うことによって加湿運転の立ち上がりをよくし、その結果、室内を所望の湿度まで短時間で高めることが可能となる。
なお、加湿運転の性能を表す指標として水分回収率と呼ばれるものがあり、これは、ケーシング11に取り込まれた室内空気RAに含まれる水分量のうち、どの程度の水分量が供給空気SAとして室内に戻されるかを表すものである。具体的には、水分回収率Wは、以下の式(1)で表すことができる。
W=(SAh−OAh)/RAh×100(%) ・・・(1)
ただし、RAh、OAh、及びSAhは、それぞれ室内空気、室外空気、及び室内に供給される空気の水分量(絶対湿度)である。
本出願の発明者らは、蓄湿運転を行わない場合と行った場合とで水分回収率を比較したところ、蓄湿運転を行わない場合は、水分回収率が80〜85%程度であったのに対して、上記の蓄湿運転を行った場合、加湿運転を開始してからしばらくの間は水分回収率が100%以上となり、その後80〜85%程度に安定することを見出した。したがって、加湿運転を開始した当初は、蓄湿運転で蓄えた水分が好適に室内の加湿のために用いられていることがわかる。
以上のような蓄湿運転は、加湿運転を停止した直後に実行することが好ましい。加湿運転を停止した直後は、室内の湿度が比較的高い状態にあるため、室内空気からより多くの水分を取り込むことができるからである。なお、蓄湿運転を行うことによって、室内の湿度はより早く低下することになるが、蓄湿運転を行わなくても加湿運転を停止していれば自然に湿度は低下し、いずれは蓄湿運転を行った場合と同程度の湿度に落ち着くため、特に問題となることはない。
上記において、第1の態様と第2の態様とは、実行時間を同一とすることができる。例えば、第1の態様による蓄湿運転を30分間行った後、第2の態様による蓄湿運転を30分間行うように構成することができる。
ただし、室内の湿度は、蓄湿運転を行っている間に徐々に低下するため、吸着剤に吸着させることができる水分量も徐々に減少する。そのため、第1,第2熱交換器31,32の吸着剤に蓄える水分量のばらつきを小さくする場合は、先に実行する態様よりも後に実行する態様の時間を長くすることが好ましい。また、第1の態様と第2の態様とを短時間(例えば、10分)で複数回ずつ交互に実行することによっても、吸着剤に蓄える水分量のばらつきを小さくすることが可能となる。
蓄湿運転中、室内に外気や日光が侵入したり、暖房運転が実行されたりすると、室内の温度が上昇するが、その室内の空気が熱交換器に触れると、吸着剤に蓄えた水分が脱離してしまう可能性がある。そのため、蓄湿運転中における室内の温度を検出しておき、当該温度が所定値(例えば、3〜5℃)以上上昇した場合には、蓄湿運転を停止するように運転を制御することが好ましい。
(蓄湿運転の第2の運転例)
図11は、蓄湿運転の第2の運転例を示す、調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図である。
この第2運転制御は、上述の第1の運転例における第1の態様と第2の態様とを組み合わせて同時に実行するものである。具体的には、第2ファン35によって内気取入口54から取り入れられた室内空気が第1及び第2熱交換器室57,58に同時に流入し、第1及び第2熱交換器31,32に触れた後に給気吹出口53から排出されるようになっている。
この第2の運転例では、第1及び第2熱交換器31,32の吸着剤に同時に水分を蓄えることができるので、両方の吸着剤に蓄えられる水分量のバラツキを少なくすることができる。したがって、第1の運転例のように、第1の態様と第2の態様との時間調整を行う必要が無く、運転制御を容易に行うことができる。
(蓄湿運転の第3の運転例)
以上の第1,第2の運転例は、いずれも室内空気に含まれる水分を第1,第2熱交換器31,32の吸着剤に蓄えるものであったが、次に説明する第3の運転例は、室外空気に含まれる水分を第1,第2熱交換器31,32の吸着剤に蓄えるようにしたものである。
図12及び図13は、蓄湿運転の第3の運転例を示す説明図であり、(a)は調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図、(b)は調湿装置内の空気流通路と熱交換器室との間の空気の流れを示す説明図である。
第3の運転例による蓄湿運転は、図12に示される態様(第1の態様)と、図13に示される態様(第2の態様)とを順番に行うことによって、第1,第2熱交換器31,32の吸着剤に水分を吸着する。
第1の態様は、第1ファン34によって外気取入口52から取り入れた室外空気が、第1熱交換器室57を通過して排気吹出口51から排出される態様である。具体的には、図12(b)に示されるように、外気取入口52から上段側の第1空気流通路59aに流入した空気は、第3区画壁63の上段前側に形成された通気口83を介して第1熱交換器室57に流入する。そして、当該空気は、第1熱交換器31に触れた後に第3区画壁63の下段前側に形成された通気口81を介して下段側の第1空気流通路59bに流入し、開口部61aを介して排気吹出口51から室外に排出される。
一方、図13に示される第2の態様は、第1ファン34によって外気取入口52から取り入れられた室外空気が、第2熱交換器室58を通過して排気吹出口51から排出される態様である。具体的には、図13(b)に示されるように、外気取入口52から上段側の第1空気流通路59aに流入した空気は、第3区画壁63の上段後側に形成された通気口84を介して第2熱交換器室58に流入する。そして、当該空気は、第2熱交換器32に触れた後に、第3区画壁63の下段後側に形成された通気口82を介して下段側の第1空気流通路59bに流入し、開口部61aを介して排気吹出口51から室外に排出される。
以上のように、加湿運転の停止中に室外の空気を第1,第2熱交換器31,32に触れさせると、当該室外空気に含まれている水分が吸着剤に吸着され、蓄えられる。そのため第1,第2の運転例と同様に、加湿運転を開始してからしばらくの間は、室内空気から取り込んだ水分に加えて、予め吸着剤に蓄えた水分を室内の加湿のために用いることができ、効率よく加湿を行うことができる。したがって、蓄湿運転を行うことによって加湿運転の立ち上がりをよくし、室内を所望の湿度まで短時間で高めることが可能となる。
また、第3の運転例においては、室外空気の水分を吸着剤に蓄えるため、第1,第2の運転例のように加湿運転を停止した直後に限らず、次の加湿運転を開始するまでの期間であればいつ実行してもよい。
また、第3の運転例では、室外空気をケーシング11内に取り込んで水分を蓄えた後に室外に排出するため、室内の空気の移動を伴わない。そのため、居室者に対して風が当たったり、室内の湿度が急に変化したりすることがなく、居室者に対して不快感を与えることもほとんどない。また、蓄湿運転に伴う音が室内に伝達されることも少なくなる。
(蓄湿運転の第4の運転例)
図14は、蓄湿運転の第4の運転例を示す、調湿装置内の空気の流れを示す平面説明図である。
この第4運転制御は、上述の第3の運転例における第1の態様と第2の態様とを組み合わせて同時に実行するものである。具体的には、第1ファン34によって外気取入口52から取り入れられた室外空気が第1及び第2熱交換器室57,58に同時に流入し、第1及び第2熱交換器31,32に触れた後に排気吹出口51から排出されるようになっている。
この第4の運転例では、第1及び第2熱交換器31,32の吸着剤に同時に水分を蓄えることができるので、両方の吸着剤に蓄えられる水分量のバラツキを少なくすることができる。したがって、第1,第3の運転例のように、第1の態様と第2の態様との時間調整を行う必要が無く、運転制御を容易に行うことができる。
〔その他の変形例〕
本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において適宜変更することができる。
例えば、上記実施の形態の調湿装置10は、除湿と加湿との両方が可能な装置とされているが、除湿を行わない加湿専用の装置であってもよい。
また、上記実施の形態の調湿装置10は、図1に示されるように、ファン34,35から離れて配置された外気取入口52及び内気取入口54から室内や室外の空気をケーシング11内に取り入れ、ファン34,35の近傍に配置された排気吹出口51及び給気吹出口53から空気を吹き出すように構成された、空気吸込タイプの調湿装置(加湿装置)10であったが、ファン34,35の近傍に配置された外気取入口及び内気取入口から室内や室外の空気をケーシング11内に取り入れ、ファン34,35から離れて配置された排気吹出口及び給気吹出口から空気を吹き出すように構成された、空気押し込みタイプの調湿装置にも採用することができる。
また、空気流生成機構13における具体的な空気流の態様についても適宜変更可能である。例えば、上記各実施の形態では、上側の空気流通路59a,60aから熱交換器室57,58を通過した空気流は同じく上側の空気流通路60a,59aに流入し、下側の空気流通路59b,60bから熱交換器室57.58を通過した空気流は、同じく下側の空気流通路60b,59bに流入するように構成されているが、これとは異なり、上側の空気流通路59a,60aから熱交換器室57,58を通過した空気流は下側の空気流通路60b,59bに流入し、又は、下側の空気流通路59b,60bから熱交換器室57,58を通過した空気流は上側の空気流通路60a,59aに流入するように構成されていてもよい。
12 :冷媒回路
13 :空気流生成機構
31 :第1熱交換器(吸着熱交換器)
32 :第2熱交換器(吸着熱交換器)

Claims (5)

  1. 水分の吸着と脱離とが可能な吸着剤が設けられた2つの吸着熱交換器(31,32)を含み、かつ2つの前記吸着熱交換器(31,32)に冷媒を流通させて、交互に蒸発器又は凝縮器として機能させる冷媒回路(12)と、
    室外から室内、及び室内から室外へ流れる2系統の空気流を生成し、かつ2つの前記吸着熱交換器に各系統の空気流を交互に通過させる空気流生成機構(13)と、
    前記蒸発器を通過する室内の空気の水分を前記吸着剤に吸着させて当該空気を室外へ排出し、かつ前記凝縮器を通過する室外の空気に前記吸着剤から脱離した水分を付与して当該空気を室内に供給することによって加湿運転を実行する運転制御部と、を備えている加湿装置であって、
    前記運転制御部は、前記加湿運転を停止している間、前記空気流生成機構(13)によって室内又は室外の空気を前記吸着熱交換器(31,32)に供給したあと室内又は室外に戻す空気流を生成し、当該空気に含まれる水分を前記吸着剤に吸着させる蓄湿運転を実行可能である、加湿装置。
  2. 前記運転制御部は、前記加湿運転を停止した直後に、室内の空気を前記吸着熱交換器(31,32)に供給することによって蓄湿運転を実行する、請求項1に記載の加湿装置。
  3. 前記運転制御部は、前記蓄湿運転中に、前記吸着熱交換器(31,32)に空気を供給する室内又は室外の温度が所定以上上昇したときに、当該蓄湿運転を停止する、請求項1又は2に記載の加湿装置。
  4. 前記運転制御部は、前記蓄湿運転の際に、前記室内又は室外の空気を2つの吸着熱交換器(31,32)に順次供給するように前記空気流生成機構(13)を制御する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の加湿装置。
  5. 前記運転制御部は、前記蓄湿運転の際に、前記室内又は室外の空気を2つの吸着熱交換器に同時に供給するように前記空気流生成機構(13)を制御する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の加湿装置。
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