JP2015070035A - 高電圧コンデンサ及びその高電圧コンデンサを用いた高電圧発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】導体箔が形成された誘電体フィルムをロール状に巻き付けた高電圧コンデンサの内部に絶縁油が浸入するのを防止する。
【解決手段】誘電体フィルムの一面の幅方向に間隔を空けて長手方向に複数の帯状の導体箔を形成した2枚の誘電体フィルムを重ねて巻き付けて形成され、2枚の誘電体フィルムは、導体箔の幅及び間隔がそれぞれ同一に形成され、かつ、誘電体フィルムを挟んで重なり合う一方の導体箔の両端部が他方の隣り合う2つの導体箔と対向するように互いに幅方向の位置をずらして形成されてなるコンデンサ本体50を備え、コンデンサ本体50の外周に不織布にレジンを含浸したシートが巻き付けてなるレジン絶縁層56、58が形成され、レジン絶縁層56、58とコンデンサ本体50との境界面にレジン絶縁層56、58を熱処理して形成された接着層59が介在されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、高電圧コンデンサ及びその高電圧コンデンサを用いた高電圧発生装置に係り、特に、高電圧コンデンサの絶縁耐力等を含む性能の劣化を防止する技術に関する。
高電圧コンデンサは、例えばX線撮像装置のX線管に供給する直流高電圧の平滑用として用いられる。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、絶縁油中に浸漬して用いる高電圧コンデンサに関する。例えば、特許文献1に記載されている高電圧コンデンサは、電力の貯蔵に用いられるものであるが、コンデンサの電極になる金属蒸着膜(導体箔)を表面に形成した誘電体フィルムを2枚重ねてロール状に巻き付け、円筒の容器内に収容して鉱油(絶縁油)などの誘電性液体を充填したものである。
特許文献1に記載されているように、誘電体フィルムとしてポリプロピレン又はポリエステルなどの熱可塑性樹脂を用いた場合、誘電体フィルムが絶縁油などの誘電性液体により膨潤され、導体箔に亀裂が入って開回路が急激に発生するという問題がある。同文献1では、誘電体フィルムの膨潤を解決するため、導体箔の層をアクリレート層で被覆して誘電性液体が誘電体フィルムに浸入するのを防止することを提案している。
一方、誘電体フィルムを巻き付けて形成した高電圧コンデンサのロール内に絶縁油が浸入しないようにするためは、一般の電気機器のように、樹脂により全体をモールドすることが考えられる。
特表平8−512256号公報
しかし、特許文献1に記載の技術によれば、誘電体フィルムをロール状に巻き付けて形成した誘電体フィルムのロール端部から、絶縁油が浸入するおそれがあることについて配慮されていない。
また、誘電体フィルムをロール状に巻き付けて形成した高電圧コンデンサの全体を樹脂でモールドすれば、誘電体フィルムのロール端部から内部に絶縁油が浸入するのを防止できる。しかし、樹脂でモールドする場合、成形型の設計及び製造の過程で、成形型とロール状に巻き付けた誘電体フィルムとの間隙を精度よく保持して樹脂を射出成型するのは難しい。例えば、少しでも樹脂が浸入しない部分あるいはボイドがあると、高電圧コンデンサの性能劣化、さらには絶縁破壊に至るおそれがあるので、品質管理の問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、導体箔が形成された誘電体フィルムをロール状に巻き付けた高電圧コンデンサの内部に絶縁油が浸入するのを防止することにある。
本発明が適用対象とする高電圧機器に供給する直流高電圧は、極めて高い電圧(例えば、数10kv)である。そのような高電圧を平滑する高電圧コンデンサは、特許文献1のように、導体箔を蒸着した誘電体フィルムを2枚重ねてロール状に巻き付けて高電圧コンデンサを形成すると、高電圧コンデンサの耐電圧の所望値を満たすために直列数が多くなり、高電圧コンデンサが大型化する。
本発明は、小型化可能な高電圧コンデンサを提供するため、誘電体フィルムの一面の幅方向に間隔を空けて長手方向に複数の帯状の導体箔を形成した第1と第2の誘電体フィルムを重ねてロール状に巻き付けて形成され、前記第1と第2の誘電体フィルムは、前記導体箔の幅及び前記間隔がそれぞれ同一に形成され、かつ、誘電体フィルムを挟んで重なり合う一方の前記導体箔の両端部が他方の隣り合う2つの導体箔と対向するように互いに幅方向の位置をずらして形成され、前記第1と第2の誘電体フィルムの巻き付け両端部を覆って前記導体箔に電極が接続され、該電極に接続されたリード線が外部に引き出され、前記電極及び前記リード線の接続部がレジン層で覆われてなるコンデンサ本体を備えてなることを基本構成とする。
特に、上記の課題を解決するため、本発明は、前記コンデンサ本体の外周に不織布にレジンを含浸したレジン含浸シートを巻き付けてなるレジン絶縁層が形成され、前記レジン絶縁層と前記コンデンサ本体との境界面に該レジン絶縁層を熱処理して形成された接着層が介在されていることを特徴とする。
このような構成の高電圧コンデンサによれば、絶縁油中に浸漬される高電圧コンデンサのコンデンサ本体の外周から浸入する絶縁油は、外周に形成されたレジン絶縁層により遮断される。特に、レジン絶縁層を熱処理すると、レジン絶縁層とコンデンサ本体との境界面にレジンの軟化した接着層が形成される。その結果、レジン絶縁層とコンデンサ本体との密着性が高まり、絶縁油の浸入を効果的に遮断できる。また、前記電極及び前記リード線の接続部がレジン層で覆われているから、コンデンサ本体の誘電体フィルムの巻き付け端部から高電圧コンデンサ内部に絶縁油が浸入するのを防止することができる。
さらに、本発明の高電圧コンデンサによれば、誘電体フィルムを挟んで重なり合う一方の導体箔の両端部が他方の隣り合う2つの導体箔と対向するように互いに幅方向の位置をずらして形成されているから、第1と第2の誘電体フィルムの導体箔が対向する領域にそれぞれ単位コンデンサが形成され、それらの単位コンデンサが互いに直列接続した関係になる。その結果、ロール状の1つの高電圧コンデンサの耐電圧を高くできるから、所望の耐電圧を満たすための高電圧コンデンサの直列数を少なくすることができる。
本発明によれば、体箔が形成された誘電体フィルムをロール状に巻き付けた高電圧コンデンサの内部に絶縁油が浸入するのを防止することができる。
本発明の実施形態1の高電圧コンデンサが用いられた高電圧発生装置の構成図である。 図1の高電圧発生装置を用いた一例のX線撮像装置の全体構成図である。 本発明の実施形態1の高電圧コンデンサの基本構成を説明する斜視図である。 本発明の実施形態1のコンデンサスタックの部分断面図である。 本発明の実施形態1の高電圧コンデンサの軸方向に沿った部分断面図である。 本発明の実施形態1のコンデンサスタックを構成する高電圧コンデンサの接続構成を示す結線図である。 本発明の実施形態2のコンデンサスタックの部分断面図である。 本発明の実施形態3の高電圧コンデンサの軸方向に沿った部分断面図である。 本発明の実施形態3のコンデンサスタックを構成する高電圧コンデンサの接続構成を示す図である。 本発明の実施形態3の電界緩和導体の具体例を示す斜視図である。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1の高電圧コンデンサが用いられた高電圧発生装置1は、図1に示すように筐体2内に収容して構成されている。図に示すように、本実施形態の高電圧発生装置1は、正の高電圧(例えば、0〜70kv)、負の高電圧(例えば、0〜−70kv)を発生する高電圧発生部を2系統備えて構成されている。各系統の高電圧発生部は、極性が異なるだけで基本構成は同一であることから、1系統の高電圧発生部について説明し、他の系統の説明は省略する。また、本発明の高電圧コンデンサは、本実施形態の高電圧発生装置1に適用が限られるものではなく、種々の高電圧発生装置に適用できることは言うまでもない。
図1に示すように、高電圧発生装置1は、図示していない交流電源から入力される交流電圧を昇圧する高電圧変圧器3と、高電圧変圧器3の出力を整流する高電圧整流器4と、高電圧整流器4の出力を平滑する複数の高電圧コンデンサ5を直列接続してなるコンデンサスタック6と、コンデンサスタック6により平滑された直流高電圧を筐体2の外部に引き出す高電圧出力コネクタ7をそれぞれ2系統備えて構成されている。高電圧出力コネクタ7には、図示していないX線管に接続された高電圧線のコネクタが嵌合されるようになっている。また、高電圧発生装置1には、X線管のフィラメントを加熱するための加熱変圧器8が設けられている。
高電圧変圧器3と高電圧整流器4とコンデンサスタック6は、筐体2の天井部材2aから垂下されたフレーム部材9に固定して支持されている。高電圧変圧器3は変圧器取付金具10を介してフレーム部材9に取り付けられ、コンデンサスタック6は、コンデンサ支持部材11を介してフレーム部材9に取り付けられている。高電圧出力コネクタ7と加熱変圧器8は、それぞれ天井部材2aに取り付けられている。このように形成された高電圧発生装置1の筐体2の内部には、絶縁油13が充填され、図2に示すX線撮像装置100のスキャナ101の内部に組付けられるようになっている。スキャナ101は、撮像対象の被検体が横臥されたベッド103の上面に備えられる天板104が差し込まれる円形開口の撮像空間102を備えている。スキャナ101の内部には撮像空間102を中心にして回転する例えばC型アーム又はリング状部材が組み込まれている。C型アーム又はリング状部材には、撮像空間102の中心を挟んで対称位置にX線管とX線検出器とが取り付けられている。高電圧発生装置1は、X線管とX線検出器との間のC型アーム又はリング状部材に取り付けられる。X線撮像は、C型アーム又はリング状部材を被検体の周りに回転させて行われる。
本実施形態の高電圧コンデンサ5は、図1に示したように、1系統あたり複数個(図示例では、6個)の高電圧コンデンサ5から構成されるコンデンサスタック6を備えている。コンデンサスタック6は、高電圧コンデンサ5を複数個の高電圧コンデンサ5を適宜分けて、例えば図示例では3個ずつコンデンサ支持部材11に固定して形成されている。高電圧コンデンサ5は、図3の斜視図に示すように、誘電体フィルム51の一面の幅方向に間隔52を空けて、長手方向に複数の帯状の導体箔53を形成した第1と第2の誘電体フィルムである誘電体フィルム51A、51Bを重ねて巻き付けて形成される。誘電体フィルム51A、51Bは誘電体として、例えば、ポリプロピレン(PP)又はポリエステル(PE又はPET)などのプラスチックフィルムを用いることができる。
誘電体フィルム51A、51Bの導体箔53の幅及び間隔52は、それぞれ同一に形成されている。また、誘電体フィルム51A、51Bは、一の誘電体フィルム51Aを挟んで重なり合う一方の導体箔53の両端部が、他方の誘電体フィルム51Bの隣り合う2つの導体箔53と対向するように、互いに幅方向の位置をずらして形成されている。このようにロール状に形成されたコンデンサ本体50の誘電体フィルム51A、51Bの巻き付け両端部は、導体箔53に接続された円板状の電極54により覆われている。そして、電極54に接続されたリード線55が外部に引き出され、電極54及びリード線55の接続部がレジン封止層12で覆われている。誘電体フィルム51A、51Bの巻き数は、高電圧コンデンサ5の静電容量に基づいて定められる。
このように巻回されたコンデンサ本体50の外周に、図4、図5に示すように、レジン含浸シートを巻き付けてなるレジン絶縁層56が形成されている。また、レジン絶縁層56の外周にコンデンサ間絶縁シートを巻き付けてなるコンデンサ間絶縁層57が形成されている。コンデンサ間絶縁層57の外周にレジン含浸シートを巻き付けてなるレジン絶縁層58が形成されている。なお、図4の高電圧コンデンサ5は、断面が矩形状に形成されているが、図3に示したように円形断面の高電圧コンデンサ5であってもよい。ただし、高電圧コンデンサ5を矩形断面にすれば、図1に示すように、複数の高電圧コンデンサ5を束ねてコンデンサスタック6を形成する場合、占有体積を小さくすることができる。
レジン絶縁層56,58を形成するレジン含浸シートには、絶縁材の不織布にエポキシ樹脂を含浸して形成するシートを適用することができる。また、コンデンサ間絶縁層57を形成するコンデンサ間絶縁シートには、絶縁油13の浸透性を有するシート(例えば、クラフト紙)を用いることができる。また、クラフト紙に代えて、多孔質のセラミック粒子をバインダーで結合してシート状に形成したものを適用することができる。
図4、図5のように形成された高電圧コンデンサ5は、後述する熱処理によってレジン絶縁層56,58に形成される接着層59を用いてコンデンサ支持部材11に固定されている。高電圧コンデンサ5を必要な個数(図示例では3個)ずつ束ねて構成されるコンデンサスタック6の全体をコンデンサ支持部材11とともに加熱炉に入れて熱処理する。これにより、レジン絶縁層56、58の両面のレジンが溶融して粘着性を有する接着層59が形成される。熱処理後、これらの接着層59によりコンデンサ本体50とレジン絶縁層56との境界面、レジン絶縁層56とコンデンサ間絶縁層57との境界面、コンデンサ間絶縁層57とレジン絶縁層58の境界面、及びレジン絶縁層58とコンデンサ支持部材11の境界面が、それぞれ密着して固定される。
図6に、コンデンサスタック6の結線図を示す。図示のように、6個の高電圧コンデンサ5(C1〜C6)は直列に接続され、C1の一端は接地され、C1、C2、C3、C4、C5、C6の順に各高電圧コンデンサ5のリード線が連結線60を介して接続される。C6の他端は、高電圧出力コネクタ7に接続される。
以上説明した本実施形態の高電圧コンデンサ5によれば、絶縁油13中に浸漬されるコンデンサ本体50の誘電体フィルム51A,51Bの巻き付け体の外周(側面)から浸入する絶縁油13は、少なくとも外周に巻き付けられたレジン絶縁層56により遮断される。特に、レジン絶縁層56と誘電体フィルム51との境界面にレジンの軟化した接着層59が形成されるから、レジン絶縁層56がコンデンサ本体50に強固に固着される。しかも、電極54及びリード線55の接続部がレジン封止層12で覆われているから、ロール状のコンデンサ本体50の両端部(誘電体フィルム51の巻き付け端部)からコンデンサ本体50の内部に絶縁油13が浸入するのを防止することができる。なお、電極54及びレジン封止層12は、その外周面がレジン絶縁層56の接着層59により強固に固着されるので、電極54及びレジン封止層12の外周とレジン絶縁層56との隙間から絶縁油13が浸入するのを防止できる。これにより、誘電体フィルム51が絶縁油13により膨潤することによる問題、例えば、導体箔53の亀裂、誘電体のtanδの劣化、電極54の剥離、ボイドの発生などの問題を軽減でき、性能の劣化を抑制することができる。
さらに、コンデンサ間絶縁層57は、絶縁油13の浸透性を有することから、絶縁油13中に浸漬することによりコンデンサ間絶縁層57内に絶縁油13が浸透して、コンデンサスタック6を構成する各高電圧コンデンサ5間の絶縁を強化することができる。これにより、レジン絶縁層56の絶縁耐力に、コンデンサ間絶縁層57の絶縁耐力が加わり、高電圧コンデンサ5の絶縁を強化することができる。さらに、レジン絶縁層58により、高電圧コンデンサ5の絶縁構造が、コンデンサ間絶縁層57を2つのレジン絶縁層56、58で挟んだサンドイッチ構造になるから、さらに高電圧コンデンサ5の絶縁を強化することができる。例えば、レジン絶縁層56の絶縁耐力は7kV/mm程度であるが、コンデンサ間絶縁層57に絶縁油13が浸透すれば、絶縁耐力は20kV/mm以上にすることもできる。さらに、絶縁油13による冷却も期待できる。その結果、レジン絶縁層56のみをコンデンサ本体50の周囲に形成した場合よりも絶縁を強化できるから、コンデンサスタック6の実装密度を上げて小型化することができる。
また、レジン絶縁層58を設けることにより、接着層59を介して高電圧コンデンサ5同士を強固に束ねることができ、かつコンデンサ支持部材11に高電圧コンデンサ5を強固に固定できる。また、スキャナ101のC型アーム又はリング状部材を高速で回転したときに高電圧コンデンサ5及びコンデンサスタック6に遠心力(例えば、20G)が加わっても、接着層59によりそれらの形状及び位置を保持できる。また、レジン絶縁層58とコンデンサ支持部材11が接着層59により強固に固定されるから、上述の遠心力が加わっても高電圧コンデンサ5及びコンデンサスタック6の位置ずれを安価に防止することができる。例えば、高電圧発生装置内では、高電圧を発生しており、遠心力などにより高電圧コンデンサ5及びコンデンサスタック6の部品の位置ずれがおきると、電界集中あるいは放電を招き、高電圧発生装置の停止につながってしまうおそれがあるが、本実施形態によれば、そのような問題を解決することができる。また、本実施形態によれば、高電圧コンデンサ5及びコンデンサスタック6にとって障害となる金属ネジやケーブルタイなどを使用することなく、実装密度を上げて小型化できる。また、検査時間の短縮化を図るために、スキャナ101の回転スピードを高速化すると、高電圧コンデンサ5及びコンデンサスタック6に加わる遠心力が増加するので、高電圧コンデンサ5及びコンデンサスタック6をしっかりとフレーム9に固定することが要請される。
上述の実施の形態1では、コンデンサ本体50の最外周にレジン絶縁層58を形成したが、絶縁耐力の要求によっては、省略することができる。この場合、レジン絶縁層58とコンデンサ支持部材11との間の接着層59は形成されないから、高電圧コンデンサ5同士、及びコンデンサスタック6のコンデンサ支持部材11への固定は、ケーブルタイなどのバンドで行う。
(実施形態2)
図7に、本発明の高電圧コンデンサの実施形態2を示す。本実施形態は、実施形態1のコンデンサ間絶縁層57に、軸方向に沿って両端に開口した絶縁油通路61を形成したことを特徴とする。コンデンサ間絶縁層57には、絶縁シートでなく、絶縁板63を挟みこんで、絶縁油通路61を形成している。コンデンサ間の絶縁板63には、実施例1と同様に、絶縁油の浸透する材料を用いており、例えば、プレスボードやセラミクスの板を使用することができる。その他の点は、実施形態1と同じであることから、各部に同一符号を付して説明を省略する。図7では、コンデンサ間絶縁層57に4本の絶縁油通路61を形成した例を示すが、絶縁油通路61の数はこれに限られるものではない。
本実施形態によれば、絶縁油通路61を流通する絶縁油13によりコンデンサ本体50が冷却されることから、発熱量が大きいコンデンサ本体50に適用することができ、高電圧コンデンサ5の信頼性を向上することができる。
(実施形態3)
図8〜図10に、本発明の高電圧コンデンサの実施形態3を示す。本実施形態は、実施形態1の図6の連結線60に代えて、電界緩和導体62を介して高電圧コンデンサ5(C1〜C6)のリード線55を連結接続したことにある。その他の点は、実施形態1と同じであることから、各部に同一符号を付して説明を省略する。電界緩和導体62には、例えば図10(a)に示すような断面円形のリング状導体62aを用いることができる。また、同図(b)に示すような矩形平板の角部を面取して形成した面取平板導体62bを用いることができる。
本実施形態の電界緩和導体62の配置例を図9(a)〜(e)を参照して説明する。まず、コンデンサ支持部材11を図9に示すように、コンデンサスタック6の分割に合わせて、複数のコンデンサ支持部材11aに分割して形成する。そして、直列接続する高電圧コンデンサ5同士のリード線55をコンデンサ支持部材11aの縁部の外側に配置して接続する。その接続部近くのコンデンサ支持部材11aの裏面に電界緩和導体62を設け、直列接続する高電圧コンデンサ5のリード線55を共通の電界緩和導体62に接続する。なお、本実施形態のコンデンサ支持部材11aは、絶縁材により形成する。そして、複数のコンデンサ支持部材11aを十分な絶縁距離を離して、金属部材で形成されたコンデンサ支持部材11を介してフレーム部材9に支持させればよい。
本実施形態によれば、電界緩和導体62により、高電圧コンデンサ5の周囲の部品に対する電界緩和することができる。すなわち、リード線55は線径が細いからリード線55の周囲の電界強度がシャープになるが、リード線55を電界緩和導体62に接続することで、リード線55のシャープな電位を電界緩和導体62の大きな電位の塊に隠すことができる。例えば、図1において、高電圧コンデンサ5の下側に配置される高電圧整流器4や、側面に配置されるフレーム部材9に対して、電界緩和をすることができる。その結果、高電圧コンデンサ5と他の部品との離間距離を狭くすることができるので、高電圧発生装置1を小型化することができる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の主旨の範囲で変形又は変更された形態で実施することが可能であることは、当業者にあっては明白なことであり、そのような変形又は変更された形態が本願の特許請求の範囲に属することは当然のことである。
1 高電圧発生装置
2 筐体
3 高電圧変圧器
4 高圧整流器
5 高電圧コンデンサ
6 コンデンサスタック
7 高電圧出力コネクタ
9 フレーム部材
11 コンデンサ支持部材
11a コンデンサ支持部材
12 レジン封止層
50 コンデンサ本体
51 誘電体フィルム
52 間隔
53 導体箔
54 電極
55 リード線
56 レジン絶縁層
57 コンデンサ間絶縁層
58 レジン絶縁層
59 接着層

Claims (6)

  1. 誘電体フィルムの一面の幅方向に間隔を空けて長手方向に複数の帯状の導体箔を形成した第1と第2の誘電体フィルムを重ねてロール状に巻き付けて形成され、前記第1と第2の誘電体フィルムは、前記導体箔の幅及び前記間隔がそれぞれ同一に形成され、かつ、誘電体フィルムを挟んで重なり合う一方の前記導体箔の両端部が他方の隣り合う2つの導体箔と対向するように互いに幅方向の位置をずらして形成され、前記第1と第2の誘電体フィルムの巻き付け両端部を覆って前記導体箔に電極が接続され、該電極に接続されたリード線が外部に引き出され、前記電極及び前記リード線の接続部がレジン層で覆われてなるコンデンサ本体を備え、
    前記コンデンサ本体の外周に不織布にレジンを含浸したレジン含浸シートを巻き付けてなるレジン絶縁層が形成され、前記レジン絶縁層と前記コンデンサ本体との境界面に該レジン絶縁層を熱処理して形成された接着層が介在されている高電圧コンデンサ。
  2. さらに、前記レジン絶縁層の外周に絶縁油の浸透性を有するコンデンサ間絶縁層を有することを特徴とする請求項1に記載の高電圧コンデンサ。
  3. 前記コンデンサ間絶縁層は、両端に開口した絶縁油通路が形成されてなることを特徴とする請求項2に記載の高電圧コンデンサ。
  4. 前記コンデンサ本体を互いに直列接続する前前記リード線を、電界緩和導体を介して接続してなることを特徴とする請求項2に記載の高電圧コンデンサ。
  5. 前記レジン含浸シートは、絶縁材の不織布にエポキシ樹脂を含浸して形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の高電圧コンデンサ。
  6. 高電圧変圧器と、該高電圧変圧器の出力を整流する高電圧整流器と、該高電圧整流器の出力を平滑する複数の高電圧コンデンサを直列接続してなるコンデンサスタックとを収容してなる筐体内に絶縁油を充填して形成され、前記コンデンサスタックの出力をX線発生装置に供給する高電圧発生装置において、前記高電圧コンデンサは、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の高電圧コンデンサであることを特徴とする高電圧発生装置。
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