JP2010246247A - 絶縁コイル、及び回転電機機器 - Google Patents

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Tetsushi Okamoto
徹志 岡本
Fumio Sawa
史雄 澤
Takashi Harakawa
崇 原川
Hiroshi Hatano
浩 幡野
Ken Nagakura
謙 長倉
Masasane Sakuma
将実 佐久間
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Abstract

【課題】回転電機機器の構成要素であるコイル部材の絶縁特性を改善及び向上させる。
【解決手段】複数の素線を結束してなる導体と、前記導体の少なくとも角部に形成されたアスペクト比が1対100以上である鱗片状の粒子及び樹脂を含む第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層を被覆するように形成された、アスペクト比が1対100以上である鱗片状の粒子を含む樹脂膜及び裏打ち材が少なくとも1ずつ積層されてなる第2の絶縁層とを具え、前記第1の絶縁層の厚さが、前記樹脂膜の厚さよりも大きくなるようにして絶縁コイルを構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁コイル及び回転電機機器に関する。
回転電機機器は、20年、30年と使用される機器であり、特に高電圧回転機器を構成するコイル等の構成部品は、高電圧のストレスに耐えうる絶縁が要求される。現在、前記コイル等に使用されている絶縁材は、無機材料であるマイカとエポキシ樹脂やポリエステル樹脂などの樹脂との複合体である。マイカは、耐熱性と耐放電性に優れた材料であることから放電を許容する高電圧回転機器の絶縁としては長く使用されてきている。
一般的に、上記絶縁材は、ガラスクロスやフィルムを裏打ち材として使用し、そこに抄紙したマイカ紙を貼り付け、テーピングによって形成される場合が多い。また、はがしマイカと呼ばれる大きなマイカ鱗片を貼り付けながらテープを巻き回し形成する手法も用いられてきた。いずれもガラスクロスやフィルムを用いてマイカを固定する手法であり、ガラスクロス中の樹脂や高分子フィルムの電気絶縁性がマイカと比較して低いため、この部分が制限因子となり、電気絶縁性を決めていた。そこで、マイカテープメーカーであるISOVOLTA 社は、ガラスクロスの厚みを薄くすることによって高い絶縁性を持つマイカテープを開発した。
Ladstatter W. Marek P., Crubelnik W., Senn F.:New Insulation Technology impacts Generator Design, Power-Gen International Conference 2006 Orland
このように、これまでの回転電機機器の絶縁に関する開発経緯を見ても、回転電機機器の構成部品であるコイル等に対して如何に高い電気絶縁性能を付与するかという課題は、回転電機機器の信頼性を確保する観点から重要である。また、前記コイル等の構成部品に対して高い絶縁性能を付与することができれば、絶縁厚みを薄くすることができ、また、前記導体断面積等を大きくできる。したがって、回転電機機器の大容量化、あるいは、同じ電流密度で考えれば小型化を実現することができる。
本発明は、上記回転電機機器の構成要素であるコイル部材の絶縁特性を改善及び向上させることを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の一態様は、複数の素線を結束してなる導体と、前記導体の少なくとも角部に形成されたアスペクト比が1対100以上である鱗片状の粒子及び樹脂を含む第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層を被覆するように形成された、アスペクト比が1対100以上である鱗片状の粒子を含む樹脂膜及び裏打ち材が少なくとも1ずつ積層されてなる第2の絶縁層とを具え、前記第1の絶縁層の厚さが、前記樹脂膜の厚さよりも大きいことを特徴とする、絶縁コイルに関する。
導体に電流を流した際には、特に前記導体の角部に電界が集中し、かかる部分の絶縁耐力が問題となる。しかしながら、上記態様では、前記導体の前記角部において、従来の裏打ち材に相当する第2の絶縁層に加えて、アスペクト比が1対100以上である鱗片状の粒子及び樹脂を含む第1の絶縁層を設けるようにしている。したがって、前記第1の絶縁層の特に鱗片状の粒子が前記角部において発生する前記電界を遮蔽するようになるので、かかる部分における絶縁耐力を向上させることができ、高い絶縁耐力を有する絶縁コイルを提供できるようになる。
なお、上記第2の絶縁層もアスペクト比が1対100以上である鱗片状の粒子を含む樹脂膜を有しているので、上記第1の絶縁層が上述した作用効果を奏するようにするためには、前記第1の絶縁層の厚さを前記樹脂膜の厚さよりも大きくすることが要求される。
また、本発明の一例において、前記第1の絶縁層は、前記導体の外周を覆うようにして形成することができる。これによって、上記導体の角部のみならず、前記導体の外周面から発生する総て電界を有効に遮蔽することができる。したがって、前記導体の絶縁耐力をより向上させることができる。
さらに、本発明の一例において、前記第1の絶縁層中の前記粒子は、前記導体の外周面と前記粒子の主面とが略平行となるようにして配置することが好ましい。この場合、前記導体から発生する電界成分と前記粒子の主面とが略垂直な関係となるため、前記粒子による前記電界の遮蔽効果が増大し、前記導体に対する絶縁耐力を増大させた絶縁コイルを提供することができる。
また、本発明の一例において、前記第2の絶縁層は、熱伝導率が1W/m・K以上の熱伝導率を有する充填材を含むことが好ましい。この場合、前記第2の絶縁層、すなわち前記絶縁コイルの熱伝導性が向上するようになるので、前記絶縁コイルの冷却性能を向上させることができる。なお、上記充填材を含有することによって前記第2の絶縁層の絶縁特性は多少劣化してしまうが、本態様の絶縁コイルにおける絶縁耐力は、主として上記第1の絶縁層が担っているので、前記絶縁コイルの絶縁耐力が全体として劣化することはない。
さらに、本発明の一例では、前記導体と前記第1の絶縁層との間にフィルム層を形成することができる。前記第1の絶縁層で前記導体を被覆した場合、特に前記導体の隣接する素線間の界面に形成されるV字状の隙間に上記粒子が入り込み、その結果、その外周側にボイドが発生する場合がある。このようなボイドが発生すると、かかる部分で放電が発生し、前記絶縁コイルの絶縁耐力を劣化させてしまう場合がある。
したがって、上述のように、前記導体と前記第1の絶縁層との間に上記樹脂層を設けることによって、上述したような、前記粒子の前記隙間への入り込みを防止し、上述のようなボイドの発生を抑制することができる。したがって、前記ボイドに起因した上記不利益を防止することができる。
なお、前記フィルム層は、1Ω〜1MΩの表面抵抗率を有することが好ましい。この場合、フィルム層と導体間にボイドが残留したとしても、このボイド内で生成する電界(すなわち電荷)が前記樹脂層で吸収されてしまうため、ボイド内における放電の発生を抑制することができるようになる。
以上、本発明によれば、回転電機機器の構成要素であるコイル部材の絶縁特性を改善及び向上させることができる。
第1の実施形態に関する絶縁コイルの断面構成図である。 図1に示す絶縁コイルの、第1の絶縁層の構成を示す図である。 図1に示す絶縁コイルにおける第2の絶縁層の構成を、前記絶縁コイルの長さ方向において示す図である。 第2の絶縁層の変形例の構成を示す図である。 第1の実施形態の変形例に関する絶縁コイルの断面構成図である。 第2の実施形態に関する絶縁コイルの断面構成図である。 第2の実施形態における絶縁コイルの作用効果を説明するための図である。 第2の実施形態における絶縁コイルの作用効果を説明するための図である。 第2の実施形態の変形例に関する絶縁コイルの断面構成図である。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に関する絶縁コイルの断面構成図であり、図2は、図1に示す絶縁コイルの、第1の絶縁層の構成を示す図であり、図3は、第2の絶縁層の構成を、紙面に垂直な方向、すなわち前記絶縁コイルの長さ方向において示す図である。
図1に示すように、本実施形態における絶縁コイル10は、導体11と、この導体11の外周を覆うようにして形成された第1の絶縁層12と、この第1の絶縁層12を被覆するようにして形成された第2の絶縁層13とを有している。
導体11は、電気的良導体である複数の素線111、例えば、銅、アルミニウム、銀等から構成され、素線111が縦及び横方向に並列するとともに結束してなる。本実施形態では、素線111を横に2列、縦に8列で並列させて結束させているが、その数及び配列構成については特に限定されるものではない。
また、第1の絶縁層12は、アスペクト比が1対100以上の鱗片状の粒子121と樹脂122とを含む。具体的には、図2に示すように、樹脂122からなるマトリックス中に鱗片状の粒子121が分散しているような構成を呈する。なお、ここでいうアスペクト比とは、粒子121の厚さを1とした場合の、その主面の大きさを特徴づけるような長さ、例えば直径等の大きさに対する比を意味するものである。すなわち、前記厚さを1とした場合に、その直径等の大きさが100以上であることを意味するものである。
なお、図2では、粒子121は、その主面が導体11の外周面と略平行となるように構成されている。粒子121は比較的大きなアスペクト比を有するので、このような粒子121を樹脂122中に分散させると、粒子121は、その主面が自ずと層12の主面と略平行となる傾向がある。したがって、本実施形態において、導体11の外周を覆うようにして第2の絶縁層12を形成した場合、図2に示すような構成は自己整合的に形成される。
但し、第2の絶縁層12の形成手法に変更を加えて、例えば第2の絶縁層12の形成過程において、圧力を局所的に印加し、また、樹脂122の硬化速度を早める等の手法を採ることによって、粒子121の主面が導体11の前記外周面と略平行とならないような構成を採ることもできる。しかしながら、以下に説明するように、第2の絶縁層12を図2に示すような構成とすることによって、本実施形態の絶縁コイル10の絶縁耐力を向上させることができるので、あえて第2の絶縁層12の形成手法に変更を加えて、図2に示す以外の構成を採用することは望ましくない。
粒子121としては、マイカ、シリケート及びアルミナからなる群より選ばれる少なくとも一種とすることが好ましい。これらの材料は、上述した比較的大きなアスペクト比の粒子121を簡易に形成することができるとともに、以下に説明するように絶縁特性に優れ、電界に対する遮蔽効果が高い。樹脂122は、汎用の熱硬化性樹脂から構成することができる。
第2の絶縁層13は、同じくアスペクト比が1対100以上である鱗片状の粒子を含む樹脂膜131と裏打ち材132とが少なくとも1ずつ積層されてなる。具体的には、樹脂膜131及び裏打ち材132が対となって1つの膜133を形成し、この膜133が少なくとも1層以上積層されてなる。具体的には、膜133はテープ状とすることができ、図3に示すように、第1の絶縁層12の外周面を隣接する端部同士が互いに重なり合うようにして複数巻回されてなる。
樹脂膜131を構成する樹脂は汎用の熱硬化性樹脂とすることができ、裏打ち材132は、ガラスクロスやガラスフィルム等とすることができる。
なお、層数は、図3に示すように例えば6〜30であり、この結果、第2の絶縁層13は、6層から30層の膜133が積層されたような構成を呈する。図3においては、第2の絶縁層13の構成上の特徴を明確にすべく、複数の膜133を分離させて描いているが、実際には、隣接する膜133同士は互いに密着するようにして巻回されている。
また、本実施形態においては、本発明に従って、第1の絶縁層12の厚さが、樹脂膜131の厚さよりも大きいことが要求される。
導体11に電圧を印加すると、導体11の外周面からは前記電流に起因した電界が前記外周面に対して略垂直方向に生成するようになり、特に導体11の角部における電界の生成が顕著となる。しかしながら、本実施形態では、導体11の外周を覆うようにして、従来の裏打ち材に相当する第2の絶縁層13に加えて、第1の絶縁層12を設けるようにしている。したがって、第1の絶縁層12の、特に粒子121の鱗片状の主面が前記電界を遮蔽するようになるので、上述のような電界が生成した場合においても、絶縁コイル10全体の絶縁耐力を向上させることができるようになる。
なお、本実施形態では、図2に示すように、粒子121の主面が導体11の外周面と略平行となるように構成されているので、粒子121による前記電界の遮蔽効果が増大する。
また、第1の絶縁層12中の樹脂122の量は、第1の絶縁層12全体の30体積%以下であることが好ましい。樹脂122の量が30体積%を超えると、粒子121の量が相対的に減少してしまうため、絶縁コイル10の絶縁耐力が減少してしまう場合がある。なお、樹脂122の量の下限値は10体積%とすることができる。樹脂122の量の下限値が10体積%よりも小さいと、第1の絶縁層中にボイドが発生し、粒子121による絶縁耐力を向上させることができない場合がある。
さらに、第1の絶縁層12の厚さが3mm以下であるとともに、第1の絶縁層12及び第2の絶縁層13の合計の厚さに対して10%以下であることが好ましい。第1の絶縁層12の厚さが増大してくると、第1の絶縁層12で導体11を被覆した場合、特に導体11の隣接する素線111同士の界面近傍においてボイドが発生する場合がある。このようなボイドが発生すると、かかる部分で放電が発生し、絶縁コイル10の絶縁耐力を劣化させてしまう場合がある。
しかしながら、第1の絶縁層12の厚さを3mm以下とすることによって、上述したボイドの発生を効果的に抑制することができる。一方、第1の絶縁層12の厚さが減少することによって、第1の絶縁層12に起因した絶縁コイル10の絶縁耐力を劣化させてしまう恐れがあるが、絶縁コイル10の設計上、第1の絶縁層12の厚さを第1の絶縁層12及び第2の絶縁層13の合計の厚さに対して10%以上とすれば、上述した不都合を回避することができる。
但し、この場合は、絶縁コイル10は、上記設計に沿った使用態様で使用することになる。
なお、第1の絶縁層12の厚さの、第1の絶縁層12及び第2の絶縁層13の合計の厚さに対する上限値は、50%とすることができる。第1の絶縁層12の厚さがこれより大きくなっても、絶縁耐力の向上には大きく寄与しない。
また第2の絶縁層13は、熱伝導率が1W/m・K以上の熱伝導率を有する充填材を含むことが好ましい。この場合、第2の絶縁層13、すなわち絶縁コイル10の熱伝導性が向上するようになるので、絶縁コイル10の冷却性能を向上させることができる。なお、上記充填材を含有することによって第2の絶縁層13の絶縁特性は多少劣化してしまうが、本実施形態の絶縁コイル10における絶縁耐力は、主として第1の絶縁層12が担っているので、絶縁コイル10の絶縁耐力が全体として劣化することはない。
上記充填材としては、窒化ボロンやアルミナや水和アルミナやマグネシア等から構成することができる。
また、上記充填材は、主として第2の絶縁層13の裏打ち材132中に含有させる。また、第2の絶縁層13に隣接させて、例えば図4に示すように、樹脂膜131の内側に前記充填材を含有した高熱伝導層134を樹脂膜131の内方に形成することもできる。
また、図1に示すような構成に代えて、図5に示すように、第1の絶縁層12を導体11の角部のみに形成するようにすることもできる。上述したように、導体11に電流を流した際には、特に導体11の角部に電界が集中するようになる。したがって、図5に示すような態様においても、導体11の角部からの電界を効果的に遮蔽することができるので、絶縁コイル10の絶縁耐力を向上させることができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に関する絶縁コイルの断面構成図であり、図7及び図8は、本実施形態の絶縁コイルの作用効果を説明するための図である。なお、第1の実施形態に係わる図1〜4に示す絶縁コイル10の構成要素と同一あるいは類似の構成要素に関しては、同一の参照数字を用いて表している。
本実施形態における絶縁コイル20は、導体11と第1の絶縁層12との間に樹脂層24が設けられている点で上記第1の実施形態と相違し、その他の点では、上記第1の実施形態と同様である。したがって、以下においては、樹脂層24及びその作用効果について説明する。
一方、第1の絶縁層12で導体11を被覆した場合、図7に示すように、特に導体11の隣接する素線111間の界面に形成されるV字状の隙間12Aに粒子121が入り込み、その結果、その外周側にボイド26が発生する場合がある。このようなボイド26が発生すると、かかる部分で放電が発生し、絶縁コイル20の絶縁耐力を劣化させてしまう場合がある。
このような不都合を回避すべく、本実施形態においては、図6及び図8に示すように、導体11と第1の絶縁層12との間にフィルム層24を設けている。これによって、上述したような、粒子121の隙間12Aへの入り込みを防止し、ボイド26の発生を抑制することができる。したがって、ボイド26に起因した上記不利益を防止することができる。
なお、第1の実施形態においても、第1の絶縁層12の厚さを3mm以下とすることによって、ボイド26の発生を効果的に抑制することができるが、本実施形態では、上述したようなフィルム層24を設けていることによって、上述のような厚さの制限を受けることなく、ボイド26の発生を抑制することができる。
フィルム層24は、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルムやポリイミド等のイミドテープの他、ポリプロピレンやポリエチレン等の汎用のオレフィンフィルムから構成することができる。
また、フィルム層24は、1Ω〜1MΩの表面抵抗率を有することが好ましい。この場合、ボイド26が残留したとしても、ボイド26内で生成する電界(すなわち電荷)がフィルム層24で吸収されてしまうため、ボイド内26における放電の発生を抑制することができるようになる。
なお、フィルム層24が上述した表面抵抗率を有するようにするためには、フィルム層24中に導電性の充填材を含有させる。具体的には、銅、銀、アルミニウム等の電気的良導体からなる充填材の他、強度をも付与する目的でステンレス等の充填材を含有させることもできる。その他、カーボン等を用いることもできる。
本実施形態では、フィルム層24を導体11と第1の絶縁層12との間の全体に亘って形成したが、図8に示すように、導体11と第1の絶縁層12との間において、所定の間隔で離間させるようにして形成することもできる。
以上、第1の実施形態及び第2の実施形態の絶縁コイルによれば、回転電機機器の構成要素であるコイル部材の絶縁特性を改善及び向上させることができる。したがって、高い絶縁耐力を有することによって高い信頼性を有し、小型化、大容量化した回転電器機器を提供することができる。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
10,20 絶縁コイル
11 導体
111 素線
12 第1の絶縁層
121 鱗片状の粒子
122 樹脂
13 第2の絶縁層
131 樹脂膜
132 裏打ち材
133 樹脂膜及び裏打ち材からなる層
134 高熱伝導層
24 フィルム層
26 ボイド

Claims (9)

  1. 複数の素線を結束してなる導体と、
    前記導体の少なくとも角部に形成されたアスペクト比が1対100以上である鱗片状の粒子及び樹脂を含む第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層を被覆するように形成された、アスペクト比が1対100以上である鱗片状の粒子を含む樹脂膜及び裏打ち材が少なくとも1ずつ積層されてなる第2の絶縁層とを具え、
    前記第1の絶縁層の厚さが、前記樹脂膜の厚さよりも大きいことを特徴とする、絶縁コイル。
  2. 前記第1の絶縁層は、前記導体の外周を覆うようにして形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の絶縁コイル。
  3. 前記第1の絶縁層中の前記粒子は、前記導体の外周面と前記粒子の主面とが略平行となるようにして配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の絶縁コイル。
  4. 前記第1の絶縁層中の前記樹脂の量が、前記第1の絶縁層全体の30体積%以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の絶縁コイル。
  5. 前記第1の絶縁層の厚さが3mm以下であるとともに、前記第1の絶縁層及び前記第2の絶縁層の合計の厚さに対して10%以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の絶縁コイル。
  6. 前記第2の絶縁層は、熱伝導率が1W/m・K以上の熱伝導率を有する充填材を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載の絶縁コイル。
  7. 前記導体と前記第1の絶縁層との間に形成されたフィルム層を具えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載の絶縁コイル。
  8. 前記樹脂層は、1Ω〜1MΩの表面抵抗率を有することを特徴とする、請求項7に記載の絶縁コイル。
  9. 請求項1〜8のいずれか一に記載の絶縁コイルを具えることを特徴とする、回転電機機器。
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