JP2015069673A - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な方法で有機物の発生を抑制しながらも、加工の効率化を図ることができる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】研磨ポリッシュ工程において用いる研磨スラリーは、塩素濃度が0.4ppm以上であって、工程水中に添加した次亜塩素酸ナトリウムの添加量に対して必要量以上の添加量のアスコルビン酸ナトリウムを添加して、中和水を作製し、この中和水に撹拌を行いながら、分散剤、酸化セリウム等の研磨材を投入して作製を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハードディスクドライブ(HDD)に搭載する磁気ディスクとして好適に用いられる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法に関する。
ハードディスクドライブは、近年増々高密度化および高容量化されてきており、それに伴い搭載されている磁気ディスクを形成するガラス基板には高精度化が求められている。特に、近年のハードディスクドライブにおいて磁気ディスク上を浮上するヘッドの浮上量を下げる傾向があり、磁気ディスク表面の平面度が低い場合には、ヘッドクラッシュなどハードディスクに致命的な問題が発生する恐れがある。そのため、このようなハードディスクドライブに搭載される磁気ディスクには、主表面および端面(内外周面)においてこれまで以上の高い平面度が求められている。このような平面度は、ガラス基板の清浄度と大きな関係がある。
ガラス基板の清浄度は、製造工程内で発生する種々の付着物により悪化することが知られている。このため、ガラス基板を製造する各工程において、付着物の付着を排除して清浄度を保つために厳重な管理を行っている。ところが、ガラス基板を製造する各工程において、清浄度を保つため厳重に管理しているにもかかわらず、ガラスディスクの清浄度が低下したことによる不具合が多発する現象が生じた。調査の結果、ガラス基板の清浄度の低下は、有機物の付着が原因であると特定された。この有機物の分析を進めた結果、バクテリア由来のものであることが判明し、更にバクテリアの発生源の調査を進めてゆく内に、ガラス基板の様々な工程でバクテリアの影響があることが判明した。工程水系で懸念されるバクテリア等の発生に対しては、予め各工程で工程水系の洗浄を含む保守点検を定期的に実施している。しかしながら、工程水系の配管内の一部で工程水の滞留等が生ずることは避けられず、これがバクテリアの繁殖を招くことが懸念された。
特に水資源に恵まれた国内の工場の場合、比較的清浄な水を工業用水として豊富に使用できるので、バクテリアの影響は稀な現象ととらえることができる。一方、高温多湿な環境の新興国に工場を設置する場合、インフラとして工場に供給される工業用水を用いざるを得ず、その管理を厳密に行うことは一般的に困難である。しかし、純水などを工業用水として使用すると莫大なコストがかかる。そこで、工業用水におけるバクテリアの発生の対策が急務となっている。
バクテリアの発生対策としては、国内の水道水でも用いられている次亜塩素酸ナトリウムを添加することにより、バクテリアを塩素殺菌することが有効であることが一般的に知られている。しかるに、塩素は経時変化により水から消失してしまうため、残留塩素濃度の低下によりバクテリアの発生を招く恐れがある。そこで、工業排水中に少なくとも残留塩素が0.4ppm以上、含まれるように、供給元の工業用水に次亜塩素酸ナトリウムを添加して、各工程で使用される工程水として用いることが行われている。
ところで、次亜塩素酸ナトリウムを添加した工程水を用いることで、バクテリアの発生を抑制できるにも関わらず、ガラス基板の研磨ポリッシュの工程で不具合が生じることが確認された。具体的には、特許文献1に示すような研磨スラリーを作製して用いたところ、加工性悪化、研磨パッドの使用可能時間低下などの問題があることが指摘された。
特開2012−121086号公報
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、簡素な方法で有機物の発生を抑制しながらも、加工の効率化を図ることができる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法は、
少なくとも一部の工程において、次亜塩素酸ナトリウムを含む水を用いる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、
次亜塩素酸ナトリウムを含む水に対して中和剤を投与することで、塩素濃度を低減させた中和水を作製し、
前記中和水に研磨材を分散させて研磨スラリーを作製し、
前記研磨スラリーを研磨パッドに供給し、
前記研磨パッドを用いてガラス基板を研磨することを特徴とする。
本発明者は鋭意研究の結果、ガラス基板の研磨ポリッシュの工程における不具合が、加工装置、加工日時等々に限定されず、ランダムに発生しているが、少なくともバクテリア対策用として次亜塩素酸ナトリウムを添加した工程水を研磨スラリーの作製に用いた場合に発生するという事実を突き止めた。また、不具合が生じた研磨パッドと、不具合が生じていない研磨パッドとを比較調査したところ、不具合が生じた研磨パッドでは研磨材の目詰まりが顕著に生じていることが確認された。以上より、この研磨パッドの目詰まりが、研磨スラリー中の研磨材の凝集に起因したものであり、加工中の研磨材の分散性を維持する働きのある分散剤の効果が薄れている可能性があり、それは次亜塩素酸ナトリウムを添加した工程水を用いたことが原因ではないかという疑いが浮上した。
一般的に、研磨スラリーは分散剤を添加することにより、研磨スラリー作製時の研磨材の分散と加工中の凝集を防止することで、研磨材の安定した分散性を維持している。よって、研磨材が凝集するということは、分散剤の分散効果が低下していることを示しており、更にバクテリア対策のため次亜塩素酸ナトリウムを添加する前には生じなかった事象であるから、次亜塩素酸ナトリウムが分散剤に影響を与えている可能性が強く疑われた。そこで本発明者は、次亜塩素酸ナトリウムが酸化剤としても使用されることから、次亜塩素酸ナトリウムの酸化還元作用により分散剤に構造変化が生じたという仮説を立て、次亜塩素酸ナトリウムを添加した工程水を用いて作製した研磨スラリー中でのゲル浸透クロマトグラフ(GPC分析)による分散剤の分子量の測定を実施した。その結果、分散剤の分子量の低下が確認されたので、分散剤自体の構造が次亜塩素酸ナトリウムにより変化し、分散性が低下することが原因と推認された。
一方、研磨パッドの目詰まり発生がランダムである理由については、次亜塩素酸ナトリウムが不安定な物質であり、容易に有機物等と反応し分解が進むことから、分散剤に強く作用する前に、他の物質との反応で分解する可能性が推測された。
しかしながら、上述したように、次亜塩素酸ナトリウムの添加は、バクテリアの繁殖を抑制し工程水系の清浄度を保つ効果があり、ガラス基板の高い清浄度には必要不可欠な対策であるため、次亜塩素酸ナトリウムの添加を中止することはできない。また、研磨スラリーに使用する水についても、工程水系より供給される水を使用することが異物混入の防止や作業性の観点から良好であり、よって本発明者は、次亜塩素酸ナトリウムを添加した工程水を使用しながらも、研磨ポリッシュ工程の不具合を抑制する方法を検討した。
本発明者は、製造工程を通してみたときに、次亜塩素酸ナトリウムの影響は研磨スラリー中の分散剤のみに及んでいると判断し、研磨スラリーの作製時に存在する次亜塩素酸ナトリウムの化学反応を抑えることで、研磨ポリッシュ工程の不具合対策が可能と考えた。
次亜塩素酸ナトリウムは、酸化還元反応をする物質と反応させることで、次亜塩素酸ナトリウムの酸化還元作用を抑えることが可能であり、次亜塩素酸ナトリウムに対する酸化還元反応は、水道水中の塩素除去の方法として一般的に知られているアスコルビン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等が考えられる。ここでは、次亜塩素酸ナトリウムを含む水中に添加することで、塩素濃度を低減する作用のあるものを「中和剤」という。
次亜塩素酸ナトリウムとの酸化還元反応は、上記のアスコルビン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム以外にも酸化還元反応が起こる物質であれば使用が可能である。しかし、水に溶けやすい性質や別名ビタミンCとして食品添加物として使用さされているアスコルビン酸ナトリウムであれば人体への影響は殆どないと考えられており、しかも取り扱いに優れ容易に入手できることも考慮すると妥当であると判断し、本発明者は、中和剤の代表としてアスコルビン酸ナトリウムを使用し、次亜塩素酸ナトリウムの酸化還元を試みた。
より具体的には、工程水中に添加した次亜塩素酸ナトリウムの添加量に対するアスコルビン酸ナトリウムの必要量を試算し、研磨スラリー作製に用いる工程水を規定量計量した後、撹拌を行いながら試算した添加量のアスコルビン酸ナトリウムを添加して、中和水を作製した。更に、残留塩素の測定に使用されるパックテストと称される検査キットを用い、中和水中から次亜塩素酸ナトリウム(残留塩素)が消失していることを確認した。その後、この中和水に撹拌を行いながら分散剤、研磨材を投入し研磨スラリーの作製を行った。得られた研磨スラリーにて研磨ポリッシュ加工を行ったところ、以前と同様な加工性、研磨パッドの使用可能時間などを確認できたのである。
請求項2に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法は、請求項1に記載の発明において、前記中和剤を投与する前の水の塩素濃度は0.4ppm以上であり、前記中和水の塩素濃度は0.1ppm未満であることを特徴とする。
これにより、工程水中のバクテリアの繁殖を有効に抑えながらも、研磨ポリッシュ工程の不具合を抑制できる。
請求項3に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法は、請求項1又は2に記載の発明において、前記中和剤は、前記中和剤を投与する前の水に含まれる次亜塩素酸ナトリウムを中和するのに必要な量以上、投与されることを特徴とする。
これにより次亜塩素酸ナトリウムを有効に中和できるので、研磨ポリッシュ工程の不具合を抑制できる。尚、中和水を用いて作製された研磨スラリーはすぐに使用される場合には、バクテリアの繁殖が生じないので問題はなく、また万が一保存する場合にも撹拌等を行うことでバクテリアの繁殖を抑えることができる。
本発明によれば、簡素な方法で有機物の発生を抑制しながらも、加工の効率化を図ることができる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供することが可能である。
研磨工程に用いる研磨装置の斜視図である。 キャリアに保持されたガラス基板GLの断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ハードディスク用ガラス基板の製造方法としては、通常、例えば、溶融工程(ガラスブランクス製造工程)、形状加工工程、粗研削工程(第1研削工程)、精研削工程(第2研削工程)、粗研磨工程(1次研磨工程)、洗浄工程、化学強化工程、精密研磨工程(2次研磨工程)、及び最終洗浄工程等を備える方法等が挙げられる。そして、前記各工程を、この順番で行うものであってもよいし、化学強化工程と精密研磨工程(2次研磨工程)との順番が入れ替わったものであってもよい。さらに、これら以外の工程を備える方法であってもよい。例えば、上記以外に、熱処理工程、形状加工工程、コアリング工程、端面研磨工程や検査工程を行ってもよい。
ここでは、粗研磨工程及び精密研磨(研磨ポリッシュ)工程について説明する。図1は、研磨ポリッシュ工程に用いる研磨装置の斜視図である。研磨装置10は、研磨定盤11を有する。研磨定盤11は、円形皿状の下定盤11aと、円形板状の上定盤11bとを有する。
下定盤11aは、円形板状の基部11cと、その周縁から上方に延在する円環状の側壁部11dとから構成されている。側壁部11dの内周面は、インターナルギア11eが全周にわたって形成されている。基部11cの上面には、中央部を除いてウレタン製などの研磨パッド12が配置されている。
基部11cの中央には、回転軸13に連結されたサンギア14が回転可能に設けられている。下定盤11aの上部を覆うようにして、上定盤11bが配置されている。上定盤11bは、回転軸13を挿通可能な中央開口11fを有する。又、上定盤11bの下面には、ウレタン製などの研磨パッド15が配置されている。
サンギア14とインターナルギア11eとの間に、複数の円形状のキャリア16が配置されており、キャリア16の外周に形成されたギア16aがサンギア14とインターナルギア11eの双方に噛合している。キャリア16は、ガラス基板GLを保持するために多数の開口16bを有している。
図2は、キャリア16に保持されたガラス基板GLの断面図である。開口16bは、ガラス基板GLの外周を保持している。ガラス基板GLは、表裏の平面(主表面という)GL1と、外周面に相当する端面GL2と、平面GL1と端面GL2との間のつなぎ面であるチャンファ面GL3とを有する。研磨装置10にセットされた状態で、キャリア16に保持されたガラス基板GLの平面GL1は、研磨パッド12,15に接触するようになっている。
研磨パッド12,15は、不図示の吐出口から研磨スラリーを供給された状態である。研磨スラリーは、以下のようにして作製する。まず、塩素濃度が0.4ppm以上であって、次亜塩素酸ナトリウムを含む工程水中に添加した次亜塩素酸ナトリウムの添加量に対するアスコルビン酸ナトリウムの必要量を試算する。次いで、研磨スラリー作製に用いる工程水を規定量計量した後、撹拌を行いながら試算した以上の添加量のアスコルビン酸ナトリウムを添加して、中和水を作製する。中和水の塩素濃度は0.1ppm未満であると好ましい。その後、この中和水に撹拌を行いながら、特開2012−121086に示すごとき分散剤、酸化セリウム等の研磨材を投入し研磨スラリーの作製を行うことができる。
以下に、本実施形態に係るハードディスク用ガラス基板の製造方法の一実施態様において実施されうる具体的な工程(溶融工程(ガラスブランクス製造工程)、形状加工工程、粗研削工程(第1研削工程)、精研削工程(第2研削工程)、粗研磨工程(1次研磨工程)、洗浄工程、化学強化工程、精密研磨工程(2次研磨工程)、及び最終洗浄工程等)について説明するが、本実施形態はこれらに限定されない。
なお、本実施形態では、後述する各工程のうちいずれか1つまたは複数の工程において、それぞれの工程に適した、上述の端部形状を調整する処理工程を行う。
<溶融(ガラスブランクス製造)工程>
本実施形態において、ハードディスク用ガラス基板の材料として用いられるガラス素材は、ハードディスク用ガラス基板の素材として通常用いられる素材であれば特に限定されない。
具体的には、例えば、ガラス素材の材料としては、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス、Li2O−SiO2系ガラス、Li2O−Al23−SiO2系ガラス、R’O−Al23−SiO2系ガラス(R’=Mg、Ca、Sr、Ba)等を使用することができる。なかでも、アルミノシリケートガラスは、化学強化を施すことができ、また主表面の平坦性及び基板強度において優れた磁気ディスク用基板を供給することができるという利点がある。
ガラスの溶融方法としては特に限定されず、通常は上記ガラス素材を公知の温度、時間にて高温で溶融する方法を採用することができる。ブランクスを得る方法としては特に限定されず、たとえば溶融したガラス素材を下型に流し込み、上型によってプレス成型して円板状のガラス基板(ブランクス)を得る方法を採用することができる。なお、ブランクスは、プレス成型に限られず、たとえばダウンドロー法やフロート法等で形成したシートガラスを研削砥石で切り出して作製してもよい。
この成型工程において、ブランクスの表面近傍には、異物や気泡が混入し、あるいはキズがついて、欠陥が発生する。この欠陥を以下の工程で修正し、ガラス基板を製造する。
ブランクスの大きさとしては特に限定されず、たとえば、外径が2.5インチ、1.8インチ、1インチ、0.8インチ等の種々の大きさのブランクスを作製することができる。ガラス基板の厚みについては特に限定されず、たとえば、2mm、1mm、0.8mm、0.63mm等の種々の厚みのブランクスを作製することができる。
プレス成型や切り出しによって作製されたブランクスは、耐熱部材のセッターと交互に積層し、高温の電気炉を通過させることにより、反りの低減やガラスの結晶化を促進させることができる。
<熱処理工程>
熱処理工程は、ガラスブランクスの平坦度の修正および内部歪みの除去を目的とする工程である。熱処理の方法としては特に限定されないが、たとえばセッター(アルミナ、ジルコニア等)を用いて、ガラスブランクスと交互に積み重ねて熱処理炉に入れて熱を加える方法を採用することができる。
熱処理の条件としては特に制限されない。たとえば、熱処理時の温度としては、ガラスブランクスのTgからTg+100(℃)の温度範囲で行うことができる。当該温度範囲内で熱処理を行うことにより、ガラスブランクスの平坦度を充分に修正することができるとともに、ガラスブランクスの形状の悪化を低減し、さらにセッターとの間の融着に起因する粘着痕の発生する可能性を低減することができる。
<コアリング工程>
コアリング工程は、得られたガラスブランクスの表面の中心部にダイヤモンドコアドリルを用いて内孔(中心孔)を形成する工程である。このコアリング工程によって、ガラスブランクスの中心が決定される。なお、本実施形態において、ガラスブランクスとは、コアリング工程を終え、後述する主平面の研削工程(第1研削工程)が行われる前のガラス成形物をいう。
<形状加工工程>
次に、形状加工工程においては、コアリング(内周カット)処理が施されたガラスブランクスを、中心部の孔に対向する内周端面、および、外周端面を、ダイヤモンド砥石によって研削し、所定の寸法に調整された後、面取り加工も実施される。例えば2.5インチ型ハードィスクの場合は外径を65mm、内径(中心部に形成する円孔の直径)を20mmとした後、所定の面取り加工が実施される。このときのガラスブランクスの端面の面粗さは、Rmaxで2μm程度である。
<粗研削(第1研削)工程>
次に、第1研削工程においては、成形されたガラスブランクスの両方の主表面に対して、寸法精度および形状精度の向上を目的として、表面研削処理が施される。
研削処理は、例えば、遊星歯車機構を利用した両面研削(ラッピング)装置を用いて行なわれる。具体的には、上記で得られたガラスブランクスの両主表面に上下からラップ定盤を押圧させ、研削液を両主表面上に供給し、ガラスブランクスとラップ定盤とを相対的に移動させて、研削処理が行なわれる。研削処理によって、ガラス基板としてのおおよその平行度、平坦度および厚みなどが予備調整され、おおよそ平坦な主表面を有するガラス基板(ガラス母材)が得られる。研削液としては、例えば、粒度#400のアルミナ砥粒(粒径約40〜60μm)を含有する研削液を用い、上定盤の荷重を100kg程度に設定することによって、ガラスブランクスの両面を面精度0μm〜1μm、表面粗さRmaxで6μm程度に仕上げてもよい。
好ましくは、ダイヤモンド粒子を樹脂もしくはセラミック、金属に担持させた固定砥粒式の研削パッド(例えば、シート状のもの)を用いて研削を行ってもよく、それにより研削速度と研削後の品質のバランスが良くなるという利点がある。ダイヤモンドの粒子径は目的よって適宜変更可能であるが、第1研削で使用する平均粒径は2μm〜10μmが好ましい。ダイヤモンドの粒子径2μm未満となると加工速度が不足し、ガラス基板の主表面(上下面)に生じたクラックの除去を行なえない場合がある。ダイヤモンドの粒子径が10μmを超えると、逆にダイヤモンドによってガラス基板GLの表面GL1にクラックが発生するおそれがある。
<精研削(第2研削)工程>
次に、第2研削工程においては、ガラス基板の両主表面について、第1研削工程と同様に、研削処理が施される。この第2研削工程を行なうことにより、前工程の第1ラッピングまたは端面加工においてガラス基板の両主表面に形成された微細なキズや突起物などの、微細な凹凸形状及び加工ダメージを予め除去しておくことができ、後工程の主表面の研磨時間を精密に制御が可能となり、その短縮化も可能となる。
第2研削工程にダイヤモンド粒子を担持させた研削パッドを用いる場合は第1研削で用いたダイヤモンド粒子の粒径より小さいものを用いることが好ましく、そうすることにより、次工程である研磨にふさわしい表面性状を形成出来る。好ましくは、平均粒径の1μm〜5μmのダイヤモンド粒子が用いられる。近年の高密度化に伴い、ダイヤモンド粒子径は小さくなりつつあるが、加工性のバランスが必要であることから、1.5μm〜4μmがさらに好ましい。
なお、この第1、第2研削工程では、ガラス基板主表面(上下面)で50μm〜250μm程度の研削を行なう。
<内周研磨工程>
次に、内周研磨工程においては、ガラス基板の内周端面について、ブラシ研磨による精密研磨が行なってもよい。具体的には、研磨ブラシに研磨材を含む研磨液を供給し、ガラス基板の内周端面に接触するように研磨ブラシを配置した上で、ガラス基板を回転させながら、研磨ブラシをあてることにより、ガラス基板の内周端面を研磨する。上記の研磨材は通常、酸化セリウムが選択され適度な濃度で研磨液として供給される。また研磨ブラシは、端面に傷をつけることなく軟らかい研磨できるように適度な硬さと直径をもつブラシが選定される。
<外周研磨工程>
次に、さらに外周研磨工程を行ってもよく、この工程においては、ガラス基板の外周端面について、ブラシ研磨による精密研磨が行なわれる。具体的には、研磨ブラシに研磨材を含む研磨液を供給し、ガラス基板の外周端面に接触するように研磨ブラシを配置した上で、ガラス基板を回転させながら、研磨ブラシをあてることにより、ガラス基板の外周端面を研磨する。上記の研磨材および研磨ブラシは、ガラス基板の内周端面の研磨の際に使用される研磨材および研磨ブラシと同様に選定される。
<粗研磨工程>
粗研磨工程は、後続する精密研磨工程において最終的に必要とされる面粗さが効率よく得られるように、ガラス基板の両主表面を、研磨スラリーを用いて研磨加工する工程である。この工程で採用される研磨方法としては特に限定されず、本発明においては、上述した中和水を用いた研磨スラリーと、図1に示す両面研磨機を用いて研磨することが可能である。
使用する研磨パッドは、研磨パッドの硬度が研磨による発熱により低下すると研磨面の形状変化が大きくなるため、硬質パッドを使用することが好ましく、例えば、発泡ウレタンパッドやスエードパッドを用いることができ、特にスエードパッドを用いることが好ましい。
研磨液は、平均一次粒子径が0.6〜2.5μmの酸化セリウムを使用することができ、そのような酸化セリウムを溶媒に分散させてスラリー状にして用いる。溶媒としては特に限定されず、中和水であれば、中性の水や、酸性・アルカリ性の水溶液を採用することができるが、中性水が好ましい。また、これら溶媒には、分散剤を添加することができ、アクリル酸−マレイン酸共重合体からなるポリマー分散を添加できる。平均一次粒子径が0.6μm未満の場合には、研磨パッドは、両主表面を良好に研磨できない傾向がある。一方、平均一次粒子径が2.5μmを超える場合には、研磨パッドは、端面の平坦度を悪化させたり、傷を発生する可能性がある。
溶媒と酸化セリウムとの混合比率は、酸化セリウム:溶媒=0.5:9.5〜3:7程度である。
研磨スラリーの供給量としては特に限定されず、たとえば、5〜10L/分である。
粗研磨工程におけるガラス基板の研磨量は、通常20〜40μm程度である。ガラス基板の研磨量が20μm未満の場合には、キズや欠陥が充分に除去されない傾向がある。一方、ガラス基板の研磨量が40μmを超える場合には、ガラス基板は、必要以上に研磨されることになり、製造効率が低下する傾向がある。
粗研磨工程を終えたガラス基板は、中性洗剤、純水、IPA等で洗浄することが好ましい。この場合には、塩素濃度が0.4ppm以上であって、次亜塩素酸ナトリウムを含む工程水を用いて洗浄するのが好ましい。さらに洗浄工程を設けても良く、前工程の研磨材酸化セリウムを除去する目的で硫酸およびまたはフッ化水素酸などを含む洗浄液を用いてガラス基板の表面をエッチングしながら洗浄する。ガラス基板の表面に付着していた酸化セリウムなどの研磨スラリーは、硫酸およびまたはフッ化水素酸などの強酸性の洗浄液によって適切に除去される。その後、ガラス基板は酸性の洗浄液を用いて洗浄される。
洗浄工程において用いられる洗浄液は、ガラス基板の耐化学性によっても異なるが、硫酸であれば1%〜30%程度の濃度が好ましく、フッ化水素酸であれば0.2%〜5%程度の濃度が好ましい。これらの洗浄液を用いた洗浄は、水溶液が貯留された洗浄機の中で超音波を印加しながら行なわれるとよい。この際に用いられる超音波の周波数は、78kHz以上であることが好ましい。
<化学強化工程>
化学強化工程は、ガラス基板を強化処理液に浸漬し、ガラス基板の耐衝撃性、耐振動性及び耐熱性等を向上させる工程である。
化学強化工程は、ガラス基板に化学強化を施す工程である。化学強化に用いる強化処理液としては、たとえば、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)の混合溶液などを挙げることができる。化学強化においては、強化処理液を300℃〜400℃に加熱し、ガラス基板を200〜300℃に予熱し、強化処理液中に3〜4時間浸漬することによって行うことができる。この浸漬の際に、ガラス基板の両主表面全体が化学強化されるように、複数のガラス基板の端面を保持するホルダに収納した状態で行うことが好ましい。
なお、化学強化工程後に、ガラス基板を大気中に待機させる待機工程や、水浸漬工程を採用して、ガラス基板の表面に付着した強化処理液を除去するとともに、ガラス基板の表面を均質化することが好ましい。このような工程を採用することにより、化学強化層が均質に形成され圧縮歪が均質となり変形が生じ難く平坦度が良好で、機械的強度も良好となる。待機時間や水浸漬工程の水温は特に限定されず、たとえば大気中に1〜60秒待機させ、35〜100℃程度の水に浸漬させるとよく、製造効率を考慮して適宜決めればよい。
<精密(鏡面)研磨工程>
精密研磨工程は、ガラス基板の両主表面をさらに精密に研磨加工する工程である。精密研磨工程では、粗研磨工程で使用する両面研磨機と同様の両面研磨機を使用することができる。図1,2の研磨装置10を用いて、研磨定盤11とサンギア14とを逆方向に回転させると、キャリア16が自転及び好転するが、キャリア16に保持されたガラス基板GLの平面GL1が、研磨パッド12,15に対して、研磨スラリーを介在させつつ相対的に摺動し、これにより平面GL1を精度良く研磨できる。
研磨パッドは、粗研磨工程で使用する研磨パッドよりも低硬度の軟質パッドを使用することが好ましく、例えば、スウェードバッドを使用するのが好ましい。
研磨スラリーとしては、粗研磨工程で用いたものと同様に中和水を用いて作製された、酸化セリウム等を含有するスラリーを用いることができるが、ガラス基板の表面をより滑らかにするために、砥粒の粒径がより細かくバラツキが少ない研磨スラリーを用いるのが好ましい。たとえば、平均一次粒子径が40〜70nmのコロイダルシリカを溶媒に分散させてスラリー状にしたものを研磨スラリーとして用いることが好ましい。溶媒としては特に限定されず、中和水であれば、中性の水や、酸性アルカリ性の水溶液を採用することができる。また、これら溶媒には、分散剤を添加することができる。溶媒とコロイダルシリカとの混合比率は、1:9〜3:7程度が好ましい。
研磨材スラリーの供給量としては特に限定されず、たとえば、0.5〜1L/分である。
精密研磨工程での研磨量は、2〜5μm程度とするのが好ましい。研磨量をこのような範囲とすることにより、得られるガラス基板は、ガラス基板の表面に発生した微小な荒れやうねり、あるいはこれまでの工程で発生した微小なキズ痕といった微小欠陥が良好に除去される。その結果、本発明のガラス基板の製造方法は、得られるガラス基板の平坦度を向上させることができ、端部領域において磁気ヘッドがより安定して浮上し得るガラス基板を作製することができる。
また、本工程では、精密研磨工程の研磨条件を適宜調整することにより、ガラス基板の両主表面の平坦度を3μm以下、ガラス基板の両主表面の面粗さRaを0.1nmまで小さくすることができる。
<最終洗浄工程>
最終洗浄工程は、ガラス基板を洗浄し、清浄にする工程である。洗浄方法としては特に限定されず、精密研磨工程後のガラス基板の表面を清浄にできる洗浄方法であればよい。本実施形態では、スクラブ洗浄を採用する。
スクラブ洗浄としては、たとえば、洗剤または純水等の洗浄液が用いられる。スクラブ洗浄に用いられる洗浄液のpHは、9.0以上12.2以下であるとよい。この範囲内であれば、ζ電位を容易に調整でき、効率的にスクラブ洗浄を行なうことが可能となる。スクラブ洗浄としては、洗剤によるスクラブ洗浄と、純水によるスクラブ洗浄との双方を行なってもよい。洗剤および純水を用いることによって、より適切にガラス基板GLを洗浄できる。洗剤によるスクラブ洗浄と純水によるスクラブ洗浄との間に、ガラス基板GLを純水でさらにリンス処理してもよい。
スクラブ洗浄を行なった後に、ガラス基板に対して超音波洗浄をさらに行なってもよい。洗剤および純水によるスクラブ洗浄を行なった後に、硫酸水溶液等の薬液による超音波洗浄、純水による超音波洗浄、洗剤による超音波洗浄、IPAによる超音波洗浄、およびまたは、IPAによる蒸気乾燥等を更に行なってもよい。
洗浄されたガラス基板は、必要に応じて超音波による洗浄および乾燥工程を行う。乾燥工程は、ガラス基板の表面に残る洗浄液をイソプロピルアルコール(IPA)等により除去した後、ガラス基板の表面を乾燥させる工程である。たとえば、スクラブ洗浄後のガラス基板に水リンス洗浄工程を2分間行ない、洗浄液の残渣を除去する。次いで、IPA洗浄工程を2分間行い、ガラス基板の表面に残る水をIPAにより除去する。最後に、IPA蒸気乾燥工程を2分間行い、ガラス基板の表面に付着している液状のIPAをIPA蒸気により除去しつつ乾燥させる。ガラス基板の乾燥工程としては特に限定されず、たとえばスピン乾燥、エアーナイフ乾燥などの、ガラス基板の乾燥方法として公知の乾燥方法を採用することができる。
<検査工程>
最終洗浄工程を経たガラス基板をさらに出荷前に検査工程に供してもよい。検査工程は、上記工程を経たガラス基板に対して、キズ、割れ、異物の付着等の有無を検査する工程である。検査は、目視や光学表面アナライザ(たとえば、KLA−TENCOL社製の「OSA6100」)を用いて行う。検査後、ガラス基板は、異物等が表面に付着しないように、清浄な環境中で、専用収納カセットに収納され、真空パックされた後、出荷される。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。まず、以下の方法によりガラス基板を作製した。
[ガラスブランクス準備工程]
ガラス素材として、SiO2、Al23、R2O(R=K、Na、Li)を主成分としたアルミノシリケートガラスを用い、溶融したガラス素材をプレス成形して、外径が67mmの円板状のブランクスを作製した。ブランクスの厚みは1.0mmとした。
[ガラス基板形成/研削工程]
ブランクスの両主表面を、両面研削機を用いて研削加工した。
次いで、円筒状のダイヤモンド砥石を備えたコアドリルを用いてブランクスの中心部に直径が約19.6mmの円形の中心孔を開けた。鼓状のダイヤモンド砥石を用いて、ブランクスの外周端面および内周端面を、外径65mm、内径20mmに内・外径加工した。
次に、ブランクスを100枚重ね、この状態で、ブランクスの外周端面および内周端面を、端面研磨機を用いて研磨加工した。研磨機のブラシ毛として、直径が0.2mmのナイロン繊維を用いた。研磨液は、平均一次粒子径が3μmの酸化セリウムを砥粒(研磨液成分)として含有するスラリーを用いた。
その後、ブランクスの両表面を、両面研削機にてダイヤモンドシートを用いて研削加工を行った。
ダイヤモンドシートで仕上げたガラス基板をポリッシュ(鏡面研磨)第一工程として、酸化セリウムスラリーとスエードパッドの組み合わせにて加工をした。このとき、研磨スラリーとして、以下の実施例と比較例を用いた。尚、分散剤、研磨材の量及び種類は同じである。
(比較例1)
次亜塩素酸ナトリウムが投入されていない工程水系より水(塩素濃度0.1ppm以下)を採取し、容器内で水の撹拌を行いながら、分散剤、研磨材の順で投入し研磨スラリーを作製した。その後、ダイヤモンドシート加工後のガラス基板を、研磨ポリッシュ加工した。
(比較例2)
次亜塩素酸ナトリウムが投入された工程水系より水(塩素濃度0.4ppm以上)を採取し、容器内で水の撹拌を行いながら、分散剤、研磨材の順で投入し研磨スラリーを作製した。その後、ダイヤモンドシート加工後のガラス基板を、研磨ポリッシュ加工した。
(実施例1)
次亜塩素酸ナトリウムが投入された工程水系より水(塩素濃度0.4ppm以上)を採取し、容器内で水の撹拌を行いながら、アスコルビン酸ナトリウムを次亜塩素酸ナトリウムの酸化還元反応に必要な量だけ投入し、十分撹拌を行った後、撹拌を行いながら分散剤、研磨材の順で投入し研磨スラリーを作製した。その後、ダイヤモンドシート加工後のガラス基板を、研磨ポリッシュ加工した。
(実施例2)
次亜塩素酸ナトリウムが投入された工程水系より水(塩素濃度0.4ppm以上)を採取し、容器内で水の撹拌を行いながら、アスコルビン酸ナトリウムを、次亜塩素酸ナトリウムとの酸化還元反応後に0.1ppm残留する量だけ投入し、十分撹拌を行った後、撹拌を行いながら分散剤、研磨材の順で投入し研磨スラリーを作製した。その後、ダイヤモンドシート加工後のガラス基板を、研磨ポリッシュ加工した。
(実施例3)
次亜塩素酸ナトリウムが投入された工程水系より水(塩素濃度0.4ppm以上)を採取し、容器内で水の撹拌を行いながら、アスコルビン酸ナトリウムを、次亜塩素酸ナトリウムとの酸化還元反応後に1ppm残留する量だけ投入し、十分撹拌を行った後、撹拌を行いながら分散剤、研磨材の順で投入し研磨スラリーを作製した。その後、ダイヤモンドシート加工後のガラス基板を、研磨ポリッシュ加工した。
表1に試験結果を示す。尚、表1において、「有機物付着」評価は、ガラス基板に有機物の付着の有無で判定した。「加工レート」評価は、比較例1と同等の加工時間であれば○、比較例1に対して加工時間が5%以上長くなった場合を×とした。更に、「レート持続性」評価は、研磨パッドの使用時間が比較例1と同等であれば○、比較例に対して研磨パッドの使用時間が5%以上短くなれば×とした。
Figure 2015069673
表1に示すように、次亜塩素酸ナトリウムが投入されない工程水を用いた研磨スラリー(比較例1)による研磨ポリッシュ工程を経た場合、ガラス基板に有機物の付着が認められた。一方、次亜塩素酸ナトリウムが投入された工程水から直接作製した研磨スラリー(比較例2)による研磨ポリッシュ工程を経た場合、研磨パッドの目詰まりによる「加工レート」、「レート持続性」の悪化が認められた。
これに対し、次亜塩素酸ナトリウムが投入された工程水に、アスコルビン酸ナトリウムを添加して作製した研磨スラリー(実施例1〜3)による研磨ポリッシュ工程を経た場合、研磨パッドの目詰まりによる「加工レート」、「レート持続性」の悪化もなく、しかも有機物の付着もないことが確認された。
10 研磨装置
11 研磨定盤
11a 下定盤
11b 上定盤
11c 基部
11d 側壁部
11e インターナルギア
11f 中央開口
12,15 研磨パッド
13 回転軸
14 サンギア
15 研磨パッド
16 キャリア
16a ギア
16b 開口
GL ガラス基板
GL1 平面
GL2 端面
GL3 チャンファ面

Claims (3)

  1. 少なくとも一部の工程において、次亜塩素酸ナトリウムを含む水を用いる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、
    次亜塩素酸ナトリウムを含む水に対して中和剤を投与することで、塩素濃度を低減させた中和水を作製し、
    前記中和水に研磨材を分散させて研磨スラリーを作製し、
    前記研磨スラリーを研磨パッドに供給し、
    前記研磨パッドを用いてガラス基板を研磨することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記中和剤を投与する前の水の塩素濃度は0.4ppm以上であり、前記中和水の塩素濃度は0.1ppm未満であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記中和剤は、前記中和剤を投与する前の水に含まれる次亜塩素酸ナトリウムを中和するのに必要な量以上、投与されることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
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