JP2015068473A - 継ぎ手部材クランプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】管路材の外径の違いや継ぎ手部材のフランジの座面位置の違いに関係なく、管路材と継ぎ手部材との接合面での密着性を確保することができる継ぎ手部材クランプ装置を提供する。
【解決手段】管路下周面に捲装可能なチェーン2の一端に連結されて継ぎ手部材100のフランジの一方100Aに掛け止める保持部材3と、チェーン2の他端を長手方向一端に連結されるとともに長手方向他端をチェーンの牽引に用いる操作ネジ5Dを備えた支持レバー4に一体化された支持レバーを備え、支持レバーには操作ネジにより他方のフランジ100Bに掛け止める加圧ロッド5C3を設け、支持レバーの傾きに拘わらず、支持アームのチェーンの連結部を管路材Pの外周面に当接させて支持レバーの倒れを阻止し、支持レバーの加圧部と支持アーム3のチェーン連結部との間の間隔を短くする方向にチェーンを牽引してフランジ同士を継ぎ手部材が管路材に密着する方向に移動させる。
【選択図】図3
【解決手段】管路下周面に捲装可能なチェーン2の一端に連結されて継ぎ手部材100のフランジの一方100Aに掛け止める保持部材3と、チェーン2の他端を長手方向一端に連結されるとともに長手方向他端をチェーンの牽引に用いる操作ネジ5Dを備えた支持レバー4に一体化された支持レバーを備え、支持レバーには操作ネジにより他方のフランジ100Bに掛け止める加圧ロッド5C3を設け、支持レバーの傾きに拘わらず、支持アームのチェーンの連結部を管路材Pの外周面に当接させて支持レバーの倒れを阻止し、支持レバーの加圧部と支持アーム3のチェーン連結部との間の間隔を短くする方向にチェーンを牽引してフランジ同士を継ぎ手部材が管路材に密着する方向に移動させる。
【選択図】図3
Description
本発明は、継ぎ手部材クランプ装置に関し、さらに詳しくは、樹脂製管路材の一部に接合される分岐継ぎ手の保持機構に関する。
周知のように、ガス管や水道管などの管路材には、耐腐食性を考慮してポリエチレン管などの樹脂製管路材が用いられるようになってきている。
ところで、樹脂製管路材の一部に新たな管路を接続する工法の一つに、分岐サドルなどを樹脂製管路材に接合する工法が知られている。
新たな管路を接続するための工法として、樹脂製管路材の分岐部に分岐サドルやサービスチーなどの継ぎ手部材をエレクトロフュージョン法によって接合し、継ぎ手部材を介して新たな管路材を接続する工法が用いられる。
継ぎ手部材は、これが一体接合される管路材外周面と密着することが効率的な融着を行う上で重要となる。
ところで、樹脂製管路材の一部に新たな管路を接続する工法の一つに、分岐サドルなどを樹脂製管路材に接合する工法が知られている。
新たな管路を接続するための工法として、樹脂製管路材の分岐部に分岐サドルやサービスチーなどの継ぎ手部材をエレクトロフュージョン法によって接合し、継ぎ手部材を介して新たな管路材を接続する工法が用いられる。
継ぎ手部材は、これが一体接合される管路材外周面と密着することが効率的な融着を行う上で重要となる。
従来、継ぎ手部材を管路材外周面に密着させるために用いられるクランプ装置として、継ぎ手部材に設けられているフランジに延長方向両端が掛け止められるチェーンを管路材の下周面に掛け回し、その延長方向端部の一方を牽引する構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、上述したフランジの一方に係止される係止棒がチェーンの延長方向一端側に設けられ、フランジの他方には、フランジ上面に当接してチェーンを牽引できるネジ部材を支持している支持レバーおよび支持レバーに設けられて、ネジ部材の進退動作に応じてフランジの他方上面に対する加圧力を変更できる締め付けレバーを備えた構成が開示されている。
特許文献1に開示されている構成では、管路材の下周面にチェーンを掛け回し、チェーンの各端部に位置して継ぎ手部材のフランジに対向する係止棒および締め付けレバーを用いて継ぎ手部材を管路材の上周面に密着させることができる。
この構成においては、管路材の外径に応じて継ぎ手部材のフランジに対するチェーンの掛け止め位置を変更することで異なる外径の管路材に対する継ぎ手部材の種類に関係なくクランプ装置を共用することができる。
特許文献1には、上述したフランジの一方に係止される係止棒がチェーンの延長方向一端側に設けられ、フランジの他方には、フランジ上面に当接してチェーンを牽引できるネジ部材を支持している支持レバーおよび支持レバーに設けられて、ネジ部材の進退動作に応じてフランジの他方上面に対する加圧力を変更できる締め付けレバーを備えた構成が開示されている。
特許文献1に開示されている構成では、管路材の下周面にチェーンを掛け回し、チェーンの各端部に位置して継ぎ手部材のフランジに対向する係止棒および締め付けレバーを用いて継ぎ手部材を管路材の上周面に密着させることができる。
この構成においては、管路材の外径に応じて継ぎ手部材のフランジに対するチェーンの掛け止め位置を変更することで異なる外径の管路材に対する継ぎ手部材の種類に関係なくクランプ装置を共用することができる。
ところで、継ぎ手部材には、管路材の水平方向断面中心線上にフランジの座面を位置させる形式だけでなく、水平方向断面中心線よりも上方にフランジの座面を位置させる形式もある。
また、継ぎ手部材の本体から垂直方向に延長されている分岐部は、その延長長さや外径が種々あり、分岐部のサイズに応じて分岐部上端の開口を塞ぐキャップのサイズも種々の形式がある。
また、継ぎ手部材の本体から垂直方向に延長されている分岐部は、その延長長さや外径が種々あり、分岐部のサイズに応じて分岐部上端の開口を塞ぐキャップのサイズも種々の形式がある。
このため、特許文献1に開示されているようなチェーンの捲き掛けを利用した場合、次のような問題がある。
つまり、管路材の上周面と継ぎ手部材の密着度を高めるには、継ぎ手部材を被せる方向に平行する力、この場合には、管路材に対して垂直方向に継ぎ手部材を加圧する力を作用させることが重要となる。しかし、特許文献1に開示されている構成では、管路材の外径によってこの力を得ることが困難となる虞がある。
特許文献1に開示されている構成では、管路材の外径が小さくなると、継ぎ手部材のフランジ上面に当接する締め付けレバーを備えた支持レバーの傾きが大きくなる。これにより、継ぎ手部材を被せる方向に平行する方向の作用力、つまり上述した垂直方向の力が傾きに応じて弱くなる。
特に、支持レバーの傾きは、管路材に掛け回されるチェーンの端部位置の接線方向に平行することから、管路材の外径が小さくなるのに応じてチェーンの捲き掛け曲率半径が小さくなると、これに応じて支持レバーの傾きが水平方向に近づく。このため、フランジに作用する力は、接線方向の力が主となり、継ぎ手部材の密着に必要な垂直方向の力が充分に得られなくなる。
このように、継ぎ手部材のフランジが管路材の水平方向断面中心線上に位置する場合、管路材の外径が小さくなるほど支持レバーの傾きが水平方向に近づくことにより密着力として作用する垂直方向での力が弱くなる。
つまり、管路材の上周面と継ぎ手部材の密着度を高めるには、継ぎ手部材を被せる方向に平行する力、この場合には、管路材に対して垂直方向に継ぎ手部材を加圧する力を作用させることが重要となる。しかし、特許文献1に開示されている構成では、管路材の外径によってこの力を得ることが困難となる虞がある。
特許文献1に開示されている構成では、管路材の外径が小さくなると、継ぎ手部材のフランジ上面に当接する締め付けレバーを備えた支持レバーの傾きが大きくなる。これにより、継ぎ手部材を被せる方向に平行する方向の作用力、つまり上述した垂直方向の力が傾きに応じて弱くなる。
特に、支持レバーの傾きは、管路材に掛け回されるチェーンの端部位置の接線方向に平行することから、管路材の外径が小さくなるのに応じてチェーンの捲き掛け曲率半径が小さくなると、これに応じて支持レバーの傾きが水平方向に近づく。このため、フランジに作用する力は、接線方向の力が主となり、継ぎ手部材の密着に必要な垂直方向の力が充分に得られなくなる。
このように、継ぎ手部材のフランジが管路材の水平方向断面中心線上に位置する場合、管路材の外径が小さくなるほど支持レバーの傾きが水平方向に近づくことにより密着力として作用する垂直方向での力が弱くなる。
そこで、密着力の低下を抑えるためにチェーンに対する牽引力を強めると、密着力が高くなりすぎることがある。このように密着力が高くなりすぎると、融着時に生じる接合面での融着成分が不足することがある。つまり、融着に用いられる、溶けた樹脂の量が減少してしまい、鋳造でいうところの巣が発生するなどの新たな弊害を招く。
しかも、傾いた状態の支持レバーを用いたチェーンの牽引力を強めた場合には、チェーンが掛け回されている周面でチェーン端部の位置での接線方向に平行する牽引力が強められてしまい、フランジ同士が管路材断面中心に向けて絞り込まれる現象が発生する虞がある。
フランジ同士が管路断面中心に向け絞り込まれると、継ぎ手部材側での接合面の一部が管路材外周面から浮き上がることが考えられ、これによって接合面での均一な密着性を得られなくなる虞がある。
フランジ同士が管路断面中心に向け絞り込まれると、継ぎ手部材側での接合面の一部が管路材外周面から浮き上がることが考えられ、これによって接合面での均一な密着性を得られなくなる虞がある。
さらに、継ぎ手部材のフランジが管路材の水平方向断面中心線よりも上方に位置する場合、換言すれば、チェーンの掛け回し量が多くなると、支持レバーの傾きが管路材の断面中心側に向くことになる。これにより、継ぎ手部材の分岐管およびキャップに干渉するという新たな問題を生じる。
本発明の目的は、上記従来のクランプ装置における問題に鑑み、管路材の外径の違いや継ぎ手部材に有するフランジの座面位置の違いに関係なく、管路材と継ぎ手部材との接合面での密着性を確保することができる構成を備えた継ぎ手部材クランプ装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明は、管路材の分岐部に被せられる継ぎ手部材を管路材に融着固定する際に該継ぎ手部材を固定保持する継ぎ手部材クランプ装置であって、前記管路材の下周面に周回可能な長さを有するチェーンと、前記継ぎ手部材の周方向対称位置に位置するフランジの上面に当接可能な押圧部を有していて前記チェーンの延長方向一端側が一部に連結されている枠状の保持部材と、前記チェーンの延長方向他端側に長手方向一端が連結され、長手方向途中がヒンジ結合されて屈曲可能な関節部を有し、前記チェーンの延長方向他端側との連結位置が前記管路材の外周面に当接可能な支持アームと、前記支持アームの長手方向他端が一体化され、前記継ぎ手部材における今ひとつのフランジの上面に当接可能な加圧部を備え、該加圧部を外部操作可能な操作ねじにより進退可能に支持する支持レバーと、を備え、前記支持アームにおける前記チェーンの延長方向他端が連結されている位置を前記管路材に当接させることにより前記支持レバーが倒れるのを管路材から受ける反力により阻止すると共に、前記支持レバー側に位置する加圧部と前記支持アーム側に位置する前記チェーンとの連結部との間の間隔を前記チェーンの牽引により縮めることにより、前記フランジ同士が前記継ぎ手部材を前記管路材の接合面に向けて押し付ける向きに移動できることを特徴とする継ぎ手部材クランプ装置にある。
本発明によれば、支持レバーに一部が一体化されている支持アームがチェーンとの連結位置を管路材の外周面に当接させることができるので、支持レバーが水平方向に倒れるのを、支持アームが受ける管路材からの反力によって阻止することができる。これにより、支持レバーの水平方向への倒れによって密着に必要な垂直方向での加圧力が低下するのを防止することができる。
さらに、支持レバーの加圧部と前記支持アームにおける前記チェーン連結位置との間の垂直方向での間隔を前記チェーンの牽引により縮めることにより、押圧部3Aおよび加圧ロッド5C3と、支持アーム4のチェーン連結部とで継ぎ手部材100を掴んだ状態を呈し、継ぎ手部材のフランジに対して管路材の断面中心に向けて絞り込む力ではなく、接合面へ押し付けるための垂直方向への力を有効に作用させることができる。
この結果、管路材の外径の違いや管路材の水平方向断面中心線に対する継ぎ手部材のフランジ座面の位置の違いに拘わらず、継ぎ手部材と管路材との密着性を確保することが可能となる。
さらに、支持レバーの加圧部と前記支持アームにおける前記チェーン連結位置との間の垂直方向での間隔を前記チェーンの牽引により縮めることにより、押圧部3Aおよび加圧ロッド5C3と、支持アーム4のチェーン連結部とで継ぎ手部材100を掴んだ状態を呈し、継ぎ手部材のフランジに対して管路材の断面中心に向けて絞り込む力ではなく、接合面へ押し付けるための垂直方向への力を有効に作用させることができる。
この結果、管路材の外径の違いや管路材の水平方向断面中心線に対する継ぎ手部材のフランジ座面の位置の違いに拘わらず、継ぎ手部材と管路材との密着性を確保することが可能となる。
以下、図示実施例により本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる継ぎ手部材クランプ装置の実施例を示す図である。
同図において継ぎ手部材クランプ装置1は、図3において説明する管路材Pの分岐部に被せられる継ぎ手部材100(図3参照)融着固定する際に、継ぎ手部材を固定保持するために用いられる装置である。
継ぎ手部材1には、チェーン2,チェーン2の延長方向一端側が一部に連結されている枠状の保持部材3,チェーン2の延長方向他端側が連結されている支持アーム4が備えられている。さらに加えて、支持アーム4の一部が一体化されている支持レバー5も設けられている。チェーン2は、管路材の下周面に周回可能な長さを有し、管路材Pの外径に応じて掛け止められる駒の位置を変更することができる部材である。
図1は、本発明の実施形態にかかる継ぎ手部材クランプ装置の実施例を示す図である。
同図において継ぎ手部材クランプ装置1は、図3において説明する管路材Pの分岐部に被せられる継ぎ手部材100(図3参照)融着固定する際に、継ぎ手部材を固定保持するために用いられる装置である。
継ぎ手部材1には、チェーン2,チェーン2の延長方向一端側が一部に連結されている枠状の保持部材3,チェーン2の延長方向他端側が連結されている支持アーム4が備えられている。さらに加えて、支持アーム4の一部が一体化されている支持レバー5も設けられている。チェーン2は、管路材の下周面に周回可能な長さを有し、管路材Pの外径に応じて掛け止められる駒の位置を変更することができる部材である。
以下、各部の詳細を説明する。
保持部材3は、チェーン2の延長方向一端側に連結されて設けられ、継ぎ手部材100(図3参照)の周方向対称位置に位置する一方のフランジ100A(図2参照)上面に当接可能な押圧部3Aを有した枠状部材で構成されている。
押圧部3Aは、断面形状が矩形からなる回転ロッド部材であり、枠状の保持部材3における上片に位置し、上述したフランジ100Aの上面に矩形の平面部を対向させた状態で当接させることができる。
押圧部3Aと対向して平行する位置には、押圧部3Aと同様な矩形ロッドからなるチェーン連結ロッド3Bが設けられており、チェーン2の延長方向一端が図示しない掛け留め具により連結されている。
保持部材3は、チェーン2の延長方向一端側に連結されて設けられ、継ぎ手部材100(図3参照)の周方向対称位置に位置する一方のフランジ100A(図2参照)上面に当接可能な押圧部3Aを有した枠状部材で構成されている。
押圧部3Aは、断面形状が矩形からなる回転ロッド部材であり、枠状の保持部材3における上片に位置し、上述したフランジ100Aの上面に矩形の平面部を対向させた状態で当接させることができる。
押圧部3Aと対向して平行する位置には、押圧部3Aと同様な矩形ロッドからなるチェーン連結ロッド3Bが設けられており、チェーン2の延長方向一端が図示しない掛け留め具により連結されている。
支持アーム4は、図2に示すように、チェーン2の延長方向他端側に長手方向一端が連結され、長手方向途中がヒンジ結合された関節部40を有して屈曲可能な部材である。
このため、支持アーム4は、ヒンジ結合された関節部40を介してチェーン2の延長方向他端側が連結されるアーム部4Aと後述する支持レバー5に長手方向他端側が一体化されているアーム部4Bとを組み合わせて構成されている。
支持レバー5には、支持アーム4の関節部40のヒンジピンを基準とする揺動端に複数の係止部5B1,5B2(図2参照)が形成されており、屈曲した位置を保持されるようになっている。この保持に際しては、図示しないが、係止部5B1,5B2に向け挿入される習性を有した係止ノブ4Cを引き出して選択された係止部に再度挿入させる。
支持アーム4側で行われる屈曲による支持レバー5の傾きは、図3乃至図6において説明するが、継ぎ手部材100における分岐部100Cの外径、長さ、これの上端開口を塞ぐために用いられるキャップ101の外径によって支持レバー5が干渉するのを避けることを目的としている。このため、例えば干渉しない場合には、支持アーム4は各アーム部4A、4Bが直線状となる直立状態とされ、干渉する虞がある場合には、直立状態から屈曲させて支持レバー5の姿勢を傾けるように選択可能となっている。
このため、支持アーム4は、ヒンジ結合された関節部40を介してチェーン2の延長方向他端側が連結されるアーム部4Aと後述する支持レバー5に長手方向他端側が一体化されているアーム部4Bとを組み合わせて構成されている。
支持レバー5には、支持アーム4の関節部40のヒンジピンを基準とする揺動端に複数の係止部5B1,5B2(図2参照)が形成されており、屈曲した位置を保持されるようになっている。この保持に際しては、図示しないが、係止部5B1,5B2に向け挿入される習性を有した係止ノブ4Cを引き出して選択された係止部に再度挿入させる。
支持アーム4側で行われる屈曲による支持レバー5の傾きは、図3乃至図6において説明するが、継ぎ手部材100における分岐部100Cの外径、長さ、これの上端開口を塞ぐために用いられるキャップ101の外径によって支持レバー5が干渉するのを避けることを目的としている。このため、例えば干渉しない場合には、支持アーム4は各アーム部4A、4Bが直線状となる直立状態とされ、干渉する虞がある場合には、直立状態から屈曲させて支持レバー5の姿勢を傾けるように選択可能となっている。
支持アーム4におけるチェーン2の延長方向他端側が連結されるアーム部4Aは、チェーン2との連結位置が管路材Pの外周面に当接する部分として用いられる。
支持レバー5は、チェーン2の牽引操作および継ぎ手部材100に有する他方のフランジ100B上面を押圧するための部材である。
つまり、支持レバー5は、支持アーム4のアーム部4Bに一体化されたコア状のネジガイド部5Aと、ネジガイド部5Aの両側にそれぞれ配置されているレバー本体5Bと、レバー本体5Bの下部に一体化された基部5C1を備えた加圧部5Cと、外部操作可能な操作ネジ5Dを備えている。
つまり、支持レバー5は、支持アーム4のアーム部4Bに一体化されたコア状のネジガイド部5Aと、ネジガイド部5Aの両側にそれぞれ配置されているレバー本体5Bと、レバー本体5Bの下部に一体化された基部5C1を備えた加圧部5Cと、外部操作可能な操作ネジ5Dを備えている。
レバー本体5Bには、これの長手方向である、図において縦方向に平行する長孔によるガイド孔5B1が形成されており、ガイド孔5B1には、ネジガイド部5Aに締結されたガイドピン5Eが貫通している。
加圧部5Cは、基部5C1に一体化された支持ブラケット5C2を備え、支持ブラケット5C2には、断面矩形状の加圧ロッド5C3が回転可能に支持されている。
操作ネジ5Dは、加圧部5Cの基部5C1の上面から内部に差し込まれて図示しない係止リング等により抜け止めされている。このため、操作ネジ5Dは、軸方向において基部5C1側と反対側の端部に装着された操作ノブ6を用いて回転させることができる。
支持レバー5は、ガイド孔5B1に沿って加圧部5Cの基部5C1がフランジ100A(図3参照)に対して進退可能に支持しており、フランジ100Aに作用する押し付け力を調整することができる。
操作ネジ5Dは、加圧部5Cの基部5C1の上面から内部に差し込まれて図示しない係止リング等により抜け止めされている。このため、操作ネジ5Dは、軸方向において基部5C1側と反対側の端部に装着された操作ノブ6を用いて回転させることができる。
支持レバー5は、ガイド孔5B1に沿って加圧部5Cの基部5C1がフランジ100A(図3参照)に対して進退可能に支持しており、フランジ100Aに作用する押し付け力を調整することができる。
上述した保持部材3の押圧部3Aおよび支持レバー5の加圧ロッド5C3は、その表面が凹凸面とされて摩擦増加部分とされている。凹凸面の形式としては、フランジ100A、100Bの表面に食いつきやすいように、押圧部3A、加圧ロッド5C3の長手方向に平行する複数のスジ部等が用いられる。このような凹凸面はフランジ100A、100Bに押圧部3Aおよび加圧ロッド5C3が当接した際の滑り止め部として用いられる。
以上の構成において、フランジ100A、100Bの上面に当接する押圧部3Aおよび加圧ロッド5C3とチェーン2の延長方向端部とは直接連結されておらず、チェーン2の延長方向端部と押圧部3A、加圧ロッド5C3との間に間隔が設けられていることになる。
これにより、フランジ100A、100Bの上面にそれぞれ押圧部3A、加圧ロッド5C3が当接すると、チェーン2が締め付けられる、チェーン2の延長方向端部との間でフランジ100Aが垂直方向に移動できる余裕ができる。
チェーン2は、操作ネジ5Dの回転に応じて牽引力が調整される。チェーン2が牽引されるのに応じて上述した間隔が縮められる方向、換言すれば、垂直方向にフランジ100Aが移動できるので、継ぎ手部材100は、接合面全域を垂直方向に移動させて管路材Pに対して密着させることができる。
これにより、フランジ100A、100Bの上面にそれぞれ押圧部3A、加圧ロッド5C3が当接すると、チェーン2が締め付けられる、チェーン2の延長方向端部との間でフランジ100Aが垂直方向に移動できる余裕ができる。
チェーン2は、操作ネジ5Dの回転に応じて牽引力が調整される。チェーン2が牽引されるのに応じて上述した間隔が縮められる方向、換言すれば、垂直方向にフランジ100Aが移動できるので、継ぎ手部材100は、接合面全域を垂直方向に移動させて管路材Pに対して密着させることができる。
このように、押圧部3Aおよび加圧ロッド5C3と、支持アーム4のチェーン連結部とで継ぎ手部材100を掴んだ状態を呈し、継ぎ手部材100を管路材Pの接合面に押し付けることになるので、接合面全域での密着性を均一化することができる。
つまり、従来構造のように、チェーン2の延長方向両端によりフランジ100A、100Bを管路材Pに押し付ける方式では、チェーン2の牽引を強めることで継ぎ手部材100が管路材Pの断面中心位置に向けて絞る込まれることになる。このため、接合面の一部が管路材Pの外周面から浮き上がる可能性があり、この結果、接合面同士の密着性を均一化することができない。
これに対し、本実施例では、管路材Pと継ぎ手部材100との接合面全体を密着させることができるようにフランジ100A、100Bを共に同じ方向となる垂直方向に管路材Pに向けて押し付けることができる。これにより、管路材Pとの接合面では、フランジ同士に垂直方向への力が作用することになり、接合面全域で同じ方向の押し付け力が作用して均一な密着が行えることになる。
つまり、従来構造のように、チェーン2の延長方向両端によりフランジ100A、100Bを管路材Pに押し付ける方式では、チェーン2の牽引を強めることで継ぎ手部材100が管路材Pの断面中心位置に向けて絞る込まれることになる。このため、接合面の一部が管路材Pの外周面から浮き上がる可能性があり、この結果、接合面同士の密着性を均一化することができない。
これに対し、本実施例では、管路材Pと継ぎ手部材100との接合面全体を密着させることができるようにフランジ100A、100Bを共に同じ方向となる垂直方向に管路材Pに向けて押し付けることができる。これにより、管路材Pとの接合面では、フランジ同士に垂直方向への力が作用することになり、接合面全域で同じ方向の押し付け力が作用して均一な密着が行えることになる。
しかも、支持アーム4は、チェーン2との連結部が管路材Pの外周面に当接した状態を維持できるので、これが一体化されている支持レバー5の倒れが生じた際に管路材Pからの反力を受けて支持レバー5の倒れを阻止することができる。これにより、支持レバー5が継ぎ手部材100の形式によって傾けられた場合でも、不用意に倒れ込むのを防止して倒れた場合に生じる垂直方向での押し付け力の低下を低減することができる。
本実施例は、以上のような構成であるので、継ぎ手部材100の形式に応じた継ぎ手部材クランプ装置1の使用状態について説明する。
継ぎ手部材クランプ装置100の初期状態は、図2に示すように、支持アーム4のアーム部4A、4Bが直線状をなす状態(以下、この状態を便宜上、直立状態とする)である。
この状態から、継ぎ手部材100のサイズあるいはキャップ101(例えば、図3において符号101で示す部材)等がクランプ装置1の支持レバー5と干渉する場合には、支持アーム4の関節部40を支点として支持レバー5側が水平方向に向けた所定角度に傾けられて干渉を避けることができる。
支持レバー5の傾きは、支持アーム4の関節部40を支点として支持アーム4のアーム部4Bと一体化された端部と反対側の揺動端に設けられた係止孔5B2,5B3を選択することで規定される。
支持レバー5は、継ぎ手部材100の分岐部やキャップと干渉しない場合には直立状態で用いられ、干渉する虞がある場合、係止孔5B3が係止される位置まで揺動して干渉しない姿勢に傾けられる。
継ぎ手部材クランプ装置100の初期状態は、図2に示すように、支持アーム4のアーム部4A、4Bが直線状をなす状態(以下、この状態を便宜上、直立状態とする)である。
この状態から、継ぎ手部材100のサイズあるいはキャップ101(例えば、図3において符号101で示す部材)等がクランプ装置1の支持レバー5と干渉する場合には、支持アーム4の関節部40を支点として支持レバー5側が水平方向に向けた所定角度に傾けられて干渉を避けることができる。
支持レバー5の傾きは、支持アーム4の関節部40を支点として支持アーム4のアーム部4Bと一体化された端部と反対側の揺動端に設けられた係止孔5B2,5B3を選択することで規定される。
支持レバー5は、継ぎ手部材100の分岐部やキャップと干渉しない場合には直立状態で用いられ、干渉する虞がある場合、係止孔5B3が係止される位置まで揺動して干渉しない姿勢に傾けられる。
次に、管路材の外径および継ぎ手部材の設置形式に応じた使用状態について図3以降の図を用いて説明する。
図3は、呼び径150Aの管路材を対象とする継ぎ手部材100を用いる場合を示している。
この場合に用いられる継ぎ手部材100は、フランジ100A、100Bの位置が、管路材Pの水平方向断面中心線Hよりも上方に位置している形式である。また、同図において、継ぎ手部材100の分岐部100Bの上面開口を塞ぐキャップ101の外径は、直立状態での支持レバー5に干渉する大きさが用いられている。
この場合には、チェーン2の延長方向一端側に位置する保持部材3の凹圧部3Aがフランジ100Aの上面に当接され、支持レバー5側に位置する加圧部5Cの加圧ロッド5C3がフランジ100Bの上面に当接される。
このとき、支持レバー5の一部が継ぎ手部材100側のキャップ101に干渉するのを避けるために、支持レバー5を上述下手順により水平方向に向け傾ける。
一方、支持レバー5が傾けられた場合でも、支持アーム4のアーム部4aにおけるチェーン2との連結部は管路材Pの外周面に当接することができるので、操作ネジ5Dを回転させて加圧ロッド5C3がフランジ100Bに押し付けられると、チェーン2が延長方向に牽引される。
上述した管路材Pを対象とした場合、保持部材3の向きは、ほぼ垂直状態となる。
図3は、呼び径150Aの管路材を対象とする継ぎ手部材100を用いる場合を示している。
この場合に用いられる継ぎ手部材100は、フランジ100A、100Bの位置が、管路材Pの水平方向断面中心線Hよりも上方に位置している形式である。また、同図において、継ぎ手部材100の分岐部100Bの上面開口を塞ぐキャップ101の外径は、直立状態での支持レバー5に干渉する大きさが用いられている。
この場合には、チェーン2の延長方向一端側に位置する保持部材3の凹圧部3Aがフランジ100Aの上面に当接され、支持レバー5側に位置する加圧部5Cの加圧ロッド5C3がフランジ100Bの上面に当接される。
このとき、支持レバー5の一部が継ぎ手部材100側のキャップ101に干渉するのを避けるために、支持レバー5を上述下手順により水平方向に向け傾ける。
一方、支持レバー5が傾けられた場合でも、支持アーム4のアーム部4aにおけるチェーン2との連結部は管路材Pの外周面に当接することができるので、操作ネジ5Dを回転させて加圧ロッド5C3がフランジ100Bに押し付けられると、チェーン2が延長方向に牽引される。
上述した管路材Pを対象とした場合、保持部材3の向きは、ほぼ垂直状態となる。
支持レバー5側の操作ネジ5Dを回転させて加圧部5C3をフランジ100Bに押し付けた場合、フランジ100Bと支持アーム4とチェーン2との連結部間で垂直方向での間隔を縮める向きにフランジ100Bが移動できる。今ひとつのフランジ100A側では、チェーン2の牽引力によって保持部材3がほぼ垂直状態に移動することでフランジ100Aを垂直方向に移動させることができる。
このように、フランジ100A、100Bのいずれも垂直方向に移動することができるので、両方のフランジがチェーン2の牽引によって管路材Pの中心に向けて絞り込まれることがない。これにより、垂直方向が相当する管路材Pと継ぎ手部材100との接合面での密着に必要な力の方向であることから、接合面全域での密着度を高めることができる。
つまり、管路材Pの中心に向けフランジが絞り込まれるような力が生じると、管路材Pの曲率半径に対して継ぎ手部材100の接合面での曲率半径が変化してしまい、一部に間隙ができるなどの弊害が生じ、密着性が損ねられてします虞がある。
これに対し、本実施例では、フランジの両方に垂直方向の力を作用させて絞り込むようなことがないので、上述した弊害の発生を防止することができる。
これに対し、本実施例では、フランジの両方に垂直方向の力を作用させて絞り込むようなことがないので、上述した弊害の発生を防止することができる。
図4は、図3に示した呼び径よりも小径である100Aの管路材Pを対象とする場合を示している。
図4において(A)は、継ぎ手部材のフランジ100A、100Bが管路材Pの水平方向中心線と一致する用に座面の位置決めが行われ、キャップが図3に示した場合と同様に支持レバー5と干渉するサイズである場合を、そして、(B)(C)は、管路材Pの水平方向断面中心線Hよりも上方に継ぎ手部材100のフランジ100A,100Bが位置し、(B)では、キャップが支持レバー5と干渉しない場合を、また(C)はキャップ101が支持レバー5と干渉する場合をそれぞれ示している。
同図では、支持アーム4を直立状態で使用することが可能な場合であり、この場合には、保持部材3の向きが呼び径によって垂直方向から多少変化する。
保持部材3側の押圧部3Aおよび支持レバー5側の加圧ロッド5C3は回転できるので、フランジ100A、100Bの位置変化に拘わらず、フランジ100A、100Bの上面と均一に当接することができる。
図4において(A)は、継ぎ手部材のフランジ100A、100Bが管路材Pの水平方向中心線と一致する用に座面の位置決めが行われ、キャップが図3に示した場合と同様に支持レバー5と干渉するサイズである場合を、そして、(B)(C)は、管路材Pの水平方向断面中心線Hよりも上方に継ぎ手部材100のフランジ100A,100Bが位置し、(B)では、キャップが支持レバー5と干渉しない場合を、また(C)はキャップ101が支持レバー5と干渉する場合をそれぞれ示している。
同図では、支持アーム4を直立状態で使用することが可能な場合であり、この場合には、保持部材3の向きが呼び径によって垂直方向から多少変化する。
保持部材3側の押圧部3Aおよび支持レバー5側の加圧ロッド5C3は回転できるので、フランジ100A、100Bの位置変化に拘わらず、フランジ100A、100Bの上面と均一に当接することができる。
支持レバー5の姿勢が変化した場合、例えば、直立に近い状態(図4((B)参照)に比べて傾いている状態(図4(A)、(C)参照)においても、支持アーム4とチェーン2との連結部は管路材Pの外周面に当接するので、チェーン2が牽引された場合に生じやすい支持レバー5の倒れを管路材Pからの反力によって支えて阻止することができる。
支持レバー5側の操作ネジ5Dの回転により支持レバー5側に位置するフランジ100Bが加圧ロッド5C3により押し付けられると、フランジからの反力を受けてチェーン2が牽引される。
チェーン2が牽引されると、図3に示した場合と同様に、フランジ100A、100Bには、これらを管路中心に向け絞り込む力ではなく垂直方向の力が作用し、管路材Pに対する継ぎ手部材100の接合面に均一な密着力が作用することになる。
支持レバー5側の操作ネジ5Dの回転により支持レバー5側に位置するフランジ100Bが加圧ロッド5C3により押し付けられると、フランジからの反力を受けてチェーン2が牽引される。
チェーン2が牽引されると、図3に示した場合と同様に、フランジ100A、100Bには、これらを管路中心に向け絞り込む力ではなく垂直方向の力が作用し、管路材Pに対する継ぎ手部材100の接合面に均一な密着力が作用することになる。
図5は、呼び径が75Aの管路材Pを用い、支持レバー5の傾きおよび管路材Pのフランジ100A、100Bの位置が異なる場合を対象として、継ぎ手部材100を管路材Pに密着させる状態を示している。
図5(A)は、継ぎ手部材100を管路材Pに装着する状態を、そして図5(B)は、接合面への密着状態を示している。なお、図5(A)に示す状態は、フランジ100A、100Bの位置が図5(B)に示す位置よりもさらに上方(符号H1で示す)に位置している形式の継ぎ手部材100を用いる場合にも適用可能である。
継ぎ手部材100を管路材Pに装着する際には、継ぎ手部材100の分岐部100Cあるいはキャップ101に支持レバー5が干渉する虞があるときに、支持レバー5を干渉しない位置に向け傾ける。この場合には、支持アーム4に設けられている関節部40において支持レバー5の係止孔5B1、5B2のうちで傾けることができる係止孔5B2を選択して支持アーム4を傾ける。
図5に示すいずれの場合においても、支持アーム4のチェーン連結部が管路材Pの外周面に当接することができるので、支持レバー5の傾きに拘わらず、チェーン2の牽引による支持レバー5の倒れ込みが阻止された状態を維持できる。
また、チェーン2の牽引時には、支持アーム4側のチェーン連結部と支持レバー5側の加圧ロッド5C3との間に形成されている間隔を狭めることで、フランジ100A、100Bがそれぞれ継ぎ手部材100を管路材Pに対して密着させる向きである垂直方向に移動させて継ぎ手部材100を押し付けることができる。
フランジ100A、100Bの両方が共に垂直方向の力を受けるので、管路材Pに対する継ぎ手部材100の接合面を均一に密着させることができる。
図5(A)は、継ぎ手部材100を管路材Pに装着する状態を、そして図5(B)は、接合面への密着状態を示している。なお、図5(A)に示す状態は、フランジ100A、100Bの位置が図5(B)に示す位置よりもさらに上方(符号H1で示す)に位置している形式の継ぎ手部材100を用いる場合にも適用可能である。
継ぎ手部材100を管路材Pに装着する際には、継ぎ手部材100の分岐部100Cあるいはキャップ101に支持レバー5が干渉する虞があるときに、支持レバー5を干渉しない位置に向け傾ける。この場合には、支持アーム4に設けられている関節部40において支持レバー5の係止孔5B1、5B2のうちで傾けることができる係止孔5B2を選択して支持アーム4を傾ける。
図5に示すいずれの場合においても、支持アーム4のチェーン連結部が管路材Pの外周面に当接することができるので、支持レバー5の傾きに拘わらず、チェーン2の牽引による支持レバー5の倒れ込みが阻止された状態を維持できる。
また、チェーン2の牽引時には、支持アーム4側のチェーン連結部と支持レバー5側の加圧ロッド5C3との間に形成されている間隔を狭めることで、フランジ100A、100Bがそれぞれ継ぎ手部材100を管路材Pに対して密着させる向きである垂直方向に移動させて継ぎ手部材100を押し付けることができる。
フランジ100A、100Bの両方が共に垂直方向の力を受けるので、管路材Pに対する継ぎ手部材100の接合面を均一に密着させることができる。
図6は、管路材Pの呼び径が図5に示した場合よりもさらに小さく(50A)、フランジ100A、100Bが、図5(C)に示した場合と同様に、管路材Pの水平方向断面中心線に一致する場合を示している。
図6に示す場合は、分岐部材100の分岐部100Cと支持レバー5が干渉しない状態を示しており、このため、支持アーム4は直立状態を維持されている。
この場合においても、先に説明した使用状態と同様に、支持レバー5の倒れ込みが阻止されると共に、チェーン2を牽引した際に、支持レバー5の加圧部5C3と支持アーム4とチェーン2との連結部の間隔を容易に縮めることができる。この結果、両方のフランジ100A、100Bに対してこれらを管路材中心に向け絞り込むのではなく、管路材Pと継ぎ手部材の接合面とが密着し易い垂直方向の力を均等に作用させ易くなる。尚、図6(B)は、フランジ100A、100Bの厚さが図6(A)に示した場合よりも薄い場合を示している。
図6に示す場合は、分岐部材100の分岐部100Cと支持レバー5が干渉しない状態を示しており、このため、支持アーム4は直立状態を維持されている。
この場合においても、先に説明した使用状態と同様に、支持レバー5の倒れ込みが阻止されると共に、チェーン2を牽引した際に、支持レバー5の加圧部5C3と支持アーム4とチェーン2との連結部の間隔を容易に縮めることができる。この結果、両方のフランジ100A、100Bに対してこれらを管路材中心に向け絞り込むのではなく、管路材Pと継ぎ手部材の接合面とが密着し易い垂直方向の力を均等に作用させ易くなる。尚、図6(B)は、フランジ100A、100Bの厚さが図6(A)に示した場合よりも薄い場合を示している。
次に、上述した実施例の一部構成の変形例について説明する。
上述した実施例においては、支持レバー5に装備されている加圧ロッド5C3をフランジ100Bの上面に押し付ける作用を操作ネジ5Dに行うようになっている。そして操作ネジ5Dは、操作ノブ6の回転操作によって加圧ロッド5C3の進退量を調整できるようになっている。
このような構成では、継ぎ手部材100を管路材Pの上周面に密着させる際に必要な加圧力を経験則により得ることが多い。このため、フランジに対する加圧ロッド5C3の押し付け量を設定するには熟練が必要となる。
そこで、本実施例では、密着に必要な加圧力の設定を熟練度に関係なく設定できる構成を用いることができる。
上述した実施例においては、支持レバー5に装備されている加圧ロッド5C3をフランジ100Bの上面に押し付ける作用を操作ネジ5Dに行うようになっている。そして操作ネジ5Dは、操作ノブ6の回転操作によって加圧ロッド5C3の進退量を調整できるようになっている。
このような構成では、継ぎ手部材100を管路材Pの上周面に密着させる際に必要な加圧力を経験則により得ることが多い。このため、フランジに対する加圧ロッド5C3の押し付け量を設定するには熟練が必要となる。
そこで、本実施例では、密着に必要な加圧力の設定を熟練度に関係なく設定できる構成を用いることができる。
図7は、操作ノブ6に代えて操作ネジ5Dに取り付けられるトルクハンドル10を示している。
トルクハンドル10とは、回転操作量を設定することでフランジ100Bに当接した状態から継ぎ手部材100を管路材Pに密着させるための加圧力を割り出せる部材である。以下、この構成を説明する。
トルクハンドル10とは、回転操作量を設定することでフランジ100Bに当接した状態から継ぎ手部材100を管路材Pに密着させるための加圧力を割り出せる部材である。以下、この構成を説明する。
図7においてトルクハンドル10は、図7(A)に示すように、操作ネジ5Dの軸方向端部に一体化されて回転可能な断面形状皿形の作動環状部材10Aと不動状態を維持する指標部材10Bとを備えている。
作動環状部材10Aと操作ネジ5Dとは、作動環状部材10A内に配置されている渦巻きバネ11の各端部が係合されることにより作動環状部材10Aの回転に操作ネジ5Dが連動できるようになっている(図7(B)参照)。なお、図7(A)において符号10A1は、作動環状部材の開口面を覆う蓋材を示している。
一方、指標部材10Bは、作動環状部材10Aの平面部に平行する鍔部10B1を有する断面形状がキャップ状の部材であり、鍔部10B1の表面には、矢印などの指標が設けられている(図7(C)参照)。
指標部材10Bの指標に対して、作動環状部材10Aの表面には、回転位置に応じたトルク値(図7(C)中、符号S1で示す)あるいは管路材Pの呼び径に関する表示部(図7(C)中、符号S2で示す)が目盛り状に設けられている(図7(C)参照)。
作動環状部材10Aと操作ネジ5Dとは、作動環状部材10A内に配置されている渦巻きバネ11の各端部が係合されることにより作動環状部材10Aの回転に操作ネジ5Dが連動できるようになっている(図7(B)参照)。なお、図7(A)において符号10A1は、作動環状部材の開口面を覆う蓋材を示している。
一方、指標部材10Bは、作動環状部材10Aの平面部に平行する鍔部10B1を有する断面形状がキャップ状の部材であり、鍔部10B1の表面には、矢印などの指標が設けられている(図7(C)参照)。
指標部材10Bの指標に対して、作動環状部材10Aの表面には、回転位置に応じたトルク値(図7(C)中、符号S1で示す)あるいは管路材Pの呼び径に関する表示部(図7(C)中、符号S2で示す)が目盛り状に設けられている(図7(C)参照)。
以上の構成を備えたトルクハンドル10は、支持レバー5側の加圧ロッド5C3がフランジ100Bに当接した時点から渦巻きバネ11を捲き締める方向に作動環状部材10Aを回転させる。このときの回転量は、指標部材10Bの指標(矢印)に対して管路材Pの呼び径に応じた位置あるいは所望するトルクの目盛りが一致するまでの回転量である。
以上の構成においては、指標と所望する呼び径あるいはトルクの目盛りとを一致させるだけでフランジ100Bに対する加圧力、換言すれば、チェーン2に対する牽引力を割り出すことができる。これにより、管路材Pに対する継ぎ手部材100の接合部での密着度を熟練作業者でなくても迅速かつ容易に設定することができ、作業性を向上させることができる。
以上の構成においては、指標と所望する呼び径あるいはトルクの目盛りとを一致させるだけでフランジ100Bに対する加圧力、換言すれば、チェーン2に対する牽引力を割り出すことができる。これにより、管路材Pに対する継ぎ手部材100の接合部での密着度を熟練作業者でなくても迅速かつ容易に設定することができ、作業性を向上させることができる。
1 継ぎ手部材クランプ装置
2 チェーン
3 保持部材
3A 押圧部
4 支持アーム
4A、4B アーム部
40 関節部
5 支持レバー
5C 加圧部
5C3 加圧ロッド
5D 操作ネジ
6 操作ノブ
2 チェーン
3 保持部材
3A 押圧部
4 支持アーム
4A、4B アーム部
40 関節部
5 支持レバー
5C 加圧部
5C3 加圧ロッド
5D 操作ネジ
6 操作ノブ
Claims (4)
- 管路材の分岐部に被せられる継ぎ手部材を管路材に融着固定する際に該継ぎ手部材を固定保持する継ぎ手部材クランプ装置であって、
前記管路材の下周面に周回可能な長さを有するチェーンと、
前記継ぎ手部材の周方向対称位置に位置する一方のフランジ上面に当接可能な押圧部を有していて前記チェーンの延長方向一端側が一部に連結されている枠状の保持部材と、
前記チェーンの延長方向他端側に長手方向一端が連結され、長手方向途中がヒンジ結合されて屈曲可能な関節部を有し、前記チェーンの延長方向他端側との連結位置が前記管路材の外周面に当接可能な支持アームと、
前記支持アームの長手方向他端が一体化され、前記継ぎ手部材における他方のフランジ上面に当接可能な加圧部を備え、該加圧部を外部操作可能な操作ねじにより進退可能に支持する支持レバーと、を備え、
前記支持アームにおける前記チェーンの延長方向他端が連結されている位置を前記管路材に当接させることにより前記支持レバーが倒れるのを管路材から受ける反力により阻止すると共に、前記支持レバー側に位置する加圧部と前記支持アーム側に位置する前記チェーンとの連結部との間の間隔を前記チェーンの牽引により縮めることにより、前記フランジ同士が前記継ぎ手部材を前記管路材の接合面に向けて押し付ける向きに移動できることを特徴とする継ぎ手部材クランプ装置。 - 前記支持レバーには、前記支持アームの関節部を支点とする揺動端に前記傾きを規定する係止孔が設けられ、前記支持アームの長手方向と平行する直立状態および前記継ぎ手部材との干渉を避けられる状態のいずれかに姿勢を選択可能であることを特徴とする請求項1記載の継ぎ手部材クランプ装置。
- 前記加圧部および押圧部は、前記継ぎ手部材のフランジの面に平行する平面を有する断面矩形の回転ロッドが用いられることを特徴とする請求項1または2に記載の継ぎ手部材クランプ装置。
- 前記加圧部および押圧部を構成する回転ロッドの平面には、滑り止め部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の継ぎ手部材クランプ装置。
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JP2013205368A JP2015068473A (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | 継ぎ手部材クランプ装置 |
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