JP2015068036A - 水切取付具および水切取付構造 - Google Patents

水切取付具および水切取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】柱の設置角度に関わらず、基礎の縁など建物の外周部に対して平行に土台水切を取付けることのできる水切取付具および水切固定構造を提供する。
【解決手段】水切取付構造は、基礎(1)の縁に沿って配置される土台水切(20)と、基礎(1)上に設置された柱(16)と、柱(16)よりも外部空間側に配置され、土台水切(20)を取付けるための水切取付具(5)とを備える。水切取付具(5)は、柱(16)に固定される柱固定部材(6)と、柱固定部材(6)に対して角度調整可能に取付けられ、土台水切(20)を支持する支持部材(8)とを含む。柱固定部材(6)に含まれるベース部材(7)と支持部材(8)とは、連結軸によって回動可能に連結されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、水切取付具および水切取付構造に関し、特に、建物の基礎に沿って土台水切を取付けるための水切取付具、および、これを含む水切取付構造に関する。
一般的に、住宅等の建物には、基礎の縁に沿って土台水切が設けられている。土台水切は、外壁下地材にビスなどで直接固定されたり、専用の取付具(金物)を用いて固定または支持される。後者の例としては、たとえば特開2012−149405号公報(特許文献1)では、外壁下地材に固定された支持部材によって、土台水切が支持されている。
特開2012−149405号公報
上述のように、水切取付具が、外壁下地材のような基礎の縁に対し平行に設置された部材に固定される構造の場合、その水切取付具に取付けられた土台水切も、基礎の縁に対して平行となる。
一方で、水切取付具が柱に固定される構造の場合、柱が基礎の縁に対し傾いて設置されていると、基礎の縁に対して平行に土台水切を取付けることができない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、柱の設置角度に関わらず、基礎の縁など建物の外周部に対して平行に土台水切を取付けることのできる水切取付具および水切取付構造を提供することである。
この発明のある局面に従う水切取付構造は、建物の基礎における水切取付構造であって、基礎の縁に沿って配置される土台水切と、基礎上に設置された柱と、柱よりも外部空間側に配置され、土台水切を取付けるための水切取付具とを備える。水切取付具は、柱に固定される柱固定部材と、柱固定部材に対して角度調整可能に取付けられ、土台水切を支持する支持部材とを含む。
好ましくは、水切取付具は、柱固定部材に対する支持部材の角度の範囲を規制する角度規制手段をさらに含む。
好ましくは、柱固定部材は、基礎上に載置されるベース部材を含み、ベース部材と支持部材とは、連結軸によって回動可能に連結されている。
また、柱固定部材は、柱の側面に固定され、外壁パネルの下端部が載置されるパネル受け部材と、ベース部材の底壁を基礎上に押し付けるように配置され、パネル受け部に固定されたボルトとをさらに含んでいてもよい。この場合、支持部材は、連結軸を中心としてボルトの軸部の外周面に接する外接円上に位置し、ボルトの軸部に当接する外側当接部を有していることが望ましい。
また、ベース部材は、連結軸を中心としてボルトの軸部の外周面に接する内接円上に位置し、ボルトの軸部に当接する内側当接部を有していることが望ましい。
パネル受け部材には、柱の側面に対して平行に配置され、かつ、連結軸から等距離に位置する2本のボルトが貫通されていてもよい。この場合、支持部材は、ボルトごとに外側当接部を有しており、ベース部材は、ボルトごとに内側当接部を有していることが望ましい。
好ましくは、土台水切は、上下方向に延び、外気取入口を有する前方立壁部と、前方立壁部の下端部より外部空間側に位置し、略水平方向に延びる底壁部と、前方立壁部よりも内部空間側において、前方立壁部と略平行に延びる後方立壁部と、前方立壁部の上端部と後方立壁部の上端部とを連結し、略水平方向に延びる上壁部とを含む。この場合、土台水切は、後方立壁部が支持部材に固定されることによって、基礎の縁に沿って配置されてもよい。
この発明の他の局面に従う水切取付具は、建物の基礎の縁に沿って土台水切を取付けるための水切取付具であって、基礎上に設置された柱に固定される柱固定部材と、柱固定部材に対して角度調整可能に取付けられ、土台水切を支持する支持部材とを備える。
本発明によれば、柱の設置角度に関わらず、基礎の縁など建物の外周部に対して平行に土台水切を取付けることができる。
本発明の実施の形態に係る水切取付構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る水切取付具の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る水切取付具を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る水切取付具に含まれるベース部材および支持部材を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態における、ベース部材および支持部材の取付状態を示す図である。 本発明の実施の形態において、支持部材の角度調整範囲を示す図である。 (A)〜(C)は、本発明の実施の形態に係る水切取付具を用いた場合における、柱の設置角度と支持部材との位置関係を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態における土台水切の形状を示す斜視図である。 図8のXI−XI線で切断した場合の土台水切の断面図である。 本発明の実施の形態に係る水切取付構造における、強風時の空気の流れを示す図である。 (A)〜(C)は、本発明の実施の形態の変形例に係る水切取付具に含まれるベース部材および支持部材の構成例を示すとともに、柱の設置角度と支持部材との位置関係を模式的に示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
はじめに、図1および図2を参照しながら、本実施の形態に係る水切取付構造の前提について説明する。図1は、本実施の形態に係る水切取付構造を示す断面図である。図2は、本実施の形態に係る水切取付具5の構成を示す斜視図である。
図1および図2を参照して、本実施の形態に係る水切取付構造は、基礎1と、基礎1上に間隔をあけて配置される外壁パネル10と、基礎1上に設置された柱16と、基礎1の縁に沿って配置される土台水切20と、土台水切20を取付けるための水切取付具5とを備えている。本実施の形態において、基礎1の縁は、建物の外周部に沿って真直ぐ延びているものとする。図2において、基礎1の縁に平行な方向を矢印A1で示しており、この方向を以下「幅方向」という。また、水平面上において幅方向に直交する方向を矢印A2で示しており、この方向を以下「前後方向」という。幅方向および前後方向は、それぞれ、外壁パネル10の横幅方向および厚み方向に一致している。なお、前後方向のうち、外部空間(屋外)側が前方であり、内部空間側が後方であるものとする。
図1に示されるように、外壁パネル10は、外部空間側から、第1の壁部材11、第2の壁部材12、および、断熱材14を含んでいる。断熱材14の下端部は、パネルフレーム15内に配置されている。外壁パネル10の第1の壁部材11と第2の壁部材12との間には、防湿のために第1の通気路31が形成されている。また、基礎1と外壁パネル10(パネルフレーム15)との間に、床下へ続く第2の通気路32が形成されている。土台水切20は、通常時において、第1の通気路31および第2の通気路32の両方に外気を送り込む、換気部材として機能する。そのため、土台水切20は、下方より外気を取入れる外気取入口21と、外気取入口21から第1の通気路31にまで至る第1通気経路41と、外気取入口21から第2の通気路32にまで至る第2通気経路42とを有している。土台水切20は、たとえば、図8に示されるような所定長さの複数の水切部品が長手方向に隣接して並べられることによって形成されている。土台水切20の具体的な形状例については後述する。
本実施の形態では、外壁パネル10の下端部は、柱16に固定されたパネル受け部材60に載置されている。より具体的には、外壁パネル10を下方から支えるパネルフレーム15が、パネル受け部材60に載置されている。柱16は、矩形状断面を有しており、幅方向に沿って間隔を置いて配置されている。パネル受け部材60は、たとえば柱16ごとに設けられており、各々に、2本のボルト52が貫通されている。ボルト52は、高さ調整ボルトであり、パネル受け部材60は、ボルト52に取付けられたナット56によってその高さが調整されている。ボルト52は、基礎1上において上下方向に延びているため、本実施の形態では、ボルト52を利用して土台水切20が取付けられる。
しかしながら、柱16の前面が基礎1の縁に対して平行に設置されていない場合、2本のボルト52の整列方向は基礎1の縁に対して傾斜した状態となる。したがって、土台水切20を支持する支持部材が、傾斜して配置されたボルト52に対して真直ぐ固定されると、支持部材自体も傾いて配置されてしまうため、土台水切20を適切に取付けることができない。また、これに対処するために、支持部材にボルト52用のルーズ穴を形成して、支持部材の位置を全方向に調整可能とすることも考えられるが、この場合、土台水切20の前後方向位置が狂ってしまうため望ましくない。
これに対し、本実施の形態に係る水切取付具5は、ボルト52を利用しつつ、土台水切20を適切に取付けることができる。水切取付具5の構造例について、以下に、詳細に説明する。
<水切取付具の構造について>
図1〜図3を参照して、本実施の形態に係る水切取付具5の構造例について説明する。図3は、本実施の形態に係る水切取付具5を示す断面図である。
図1〜図3に示されるように、水切取付具5は、柱16よりも外部空間側に配置されている。水切取付具5は、柱16に固定される柱固定部材6と、柱固定部材6に対して角度調整可能に取付けられ、土台水切20を支持する支持部材8とを含んでいる。
柱固定部材6は、上記パネル受け部材60およびボルト52と、基礎1上に載置されるベース部材7とを含んでいる。パネル受け部材60に固定されたボルト52は、ベース部材7の底壁71を基礎1上に押し付けるように配置されている。これにより、ベース部材7は、柱16に間接的に固定される。ベース部材7と支持部材8とは、連結軸54によって回動可能に連結されている。連結軸54は、2本のボルト軸53の軸心から等距離の位置に配置されている。
パネル受け部材60は、L字状断面を有しており、パネルフレーム15が載置される載置部61と、柱16の側面(前面)に当接される柱当接部62とで構成されている。載置部61には、ボルト52の軸部(以下「ボルト軸」という)53を挿通するための2つの貫通穴61a,61bが形成されている。柱当接部62には、たとえば1つの貫通穴62aが形成されている。この貫通穴62aおよび柱16の側面に、ビス51等の締結具が貫通されることによって、パネル受け部材60が柱16に固定される。
ベース部材7および支持部材8の構造については、図4〜図6をさらに参照して説明する。図4は、ベース部材7および支持部材8を示す分解斜視図である。図5は、ベース部材7および支持部材8の取付状態を示す図である。図6は、支持部材8の角度調整範囲を示す図である。なお、図5に示されるように、支持部材8とベース部材7(すなわち2本のボルト軸53)とが角度調整されることなく真直ぐ配置されている状態における、ベース部材7に対する支持部材8の配置位置を「標準位置」という。
図1〜4に示されるように、ベース部材7は、たとえば、基礎1上に配置される底壁71と、底壁71の後方側端部より上方に立ち上がる立壁72と、立壁72の上端部より前方に向かって延びる上壁73と、底壁71の前方側端部より上方に立ち上がる立壁74とを有している。上壁73の前方側端部には、2本のボルト軸53をそれぞれ受入れる円弧状の切欠き部75,76が形成されている。図5に示されるように、ベース部材7の切欠き部75,76の曲率半径は、ボルト軸53の半径と略同一である。そのため、切欠き部75,76の側面は、常に、ボルト軸53に当接する当接部(内側当接部)として機能する。上壁73には、切欠き部75,76から等距離の位置に、連結軸54が挿通される貫通穴73aが形成されている。
支持部材8は、たとえば、水平方向に延在する板状の水平板部81と、水平板部81の前方側端部に連結され、上下方向に延びる板状の取付部82とを有している。水平板部81は、ベース部材7の上壁73と重なって配置される。水平板部81の前方側端部は、立壁74上に載置される。水平板部81にも、2本のボルト軸53をそれぞれ受入れる円弧状の切欠き部84,85が形成されている。支持部材8の切欠き部84,85の曲率半径は、ボルト軸53の半径よりも大きい。そのため、支持部材8は、連結軸54を中心として所定の範囲内において回動可能とされる。切欠き部84,85から等距離の位置に、連結軸54が挿通される貫通穴81aが形成されている。
水平板部81の切欠き部84,85の側面(円弧面)側には、支持部材8の回動範囲内において、ボルト軸53の外周面に当接する当接部(外側当接部)86,87が形成されていることが望ましい。当接部86,87は、図5に示す外接円C1上に位置していることが望ましい。「外接円」は、連結軸54を中心とし、ボルト軸53の外周面に接する2つの円C1,C2のうち、外側の円C1を表わしている。当接部86,87は、たとえば、水平板部81の上面より上方に突出している。なお、連結軸54が挿入される貫通穴73a,81aの遊びを考慮して、当接部86,87は、その当接面が、連結軸54の軸心とボルト軸53の軸心とを結ぶ直線に対し90°となるように形成されていてもよい。
取付部82は、たとえば、水平板部81の前方側端部より下方側へ延びている。取付部82の幅方向一端側および他端側には、締結具としてのビス55(図1)が挿通される貫通穴82a,82bがそれぞれ形成されている。なお、土台水切20が複数の水切部品により構成されている場合、取付部82には、隣接する2つの水切部品の端部がそれぞれ固定されてもよい。つまり、一方の貫通穴82aには、第1の水切部品の長手方向一端部(図8に示す貫通穴25b)を挿通するビス55が貫通され、他方の貫通穴82bには、第2の水切部品の長手方向他端部(図8に示す貫通穴25a)を挿通するビス55が貫通されてもよい。
本実施の形態では、上述のように、支持部材8に切欠き部84,85が形成されているため、ベース部材7に対する支持部材8の角度の範囲を規制することができる。より具体的には、図6の実線で示すように、支持部材8が一方側へ回動された場合に、ボルト軸53の外周面と切欠き部85の側面の一部とが接することで、それ以上の回動が規制される。また、図6の一点鎖線で示すように、支持部材8が他方側へ回動された場合には、ボルト軸53の外周面と切欠き部84の側面の一部とが接することで、それ以上の回動が規制される。なお、図6に示されるように、本実施の形態では、支持部材8の取付部82の角度は、たとえば最大5°変更可能とされている。つまり、支持部材8は、標準位置から両方向に2.5°程度ずつ調整可能である。
このように、支持部材8の回動角度の範囲が規制されることで、支持部材8の調整を容易にすることができる。また、水切取付具5に土台水切20を取付けた後に、支持部材8に何らかの外圧がかかったとしても、支持部材8が大きく歪んでしまうことを避けることができる。
図7(A)〜(C)は、本実施の形態に係る水切取付具5を用いた場合の、柱16の設置角度と支持部材8との位置関係を模式的に示す図である。図7には、基礎1の縁が一点鎖線にて示されている。図7(A)を参照して、柱16が基礎1の縁に対し平行に設置されている場合、2本のボルト軸53も幅方向に真直ぐ整列されるため、ベース部材7は基礎1の縁に対して平行に配置される。したがって、この場合、支持部材8は、標準位置のままで、適切に配置される。
これに対し、図7(B),(C)に示すように、柱16が基礎1上にひねって設置されている場合、2本のボルト軸53も幅方向に対し斜めに整列した状態となるため、ベース部材7も基礎1の縁に対し傾いて配置される。しかし、本実施の形態では、支持部材8が回動可能であるため、作業者は、支持部材8の取付部82が基礎1の縁に対し平行となるように、支持部材8の角度を調整することができる。つまり、支持部材8を、標準位置からいずれか一方に回動することで、取付部82を適切な位置に配置することができる。
このように、本実施の形態によれば、柱16が基礎1上にひねって取付けられている場合でも、土台水切20を基礎1の縁に対し平行に取付けることができる。したがって、土台水切20が複数の水切部品で構成されている場合でも、水切部品を隙間なく取りつけることができる。その結果、水切部品間の隙間からの雨水の浸入等を防止することができる。また、土台水切20全体の美観を向上させることができる。
また、ベース部材7に対して支持部材8がどの角度に位置している場合でも、ボルト軸53は、ベース部材7の切欠き部75,76の側面と支持部材8の当接部86,87とによって挟み込まれている。そのため、ベース部材7は、ボルト52によって基礎1上に押え付けられているだけであるが、基礎1上におけるベース部材7の位置ずれを防止することができる。したがって、ベース部材7および支持部材8の前後方向のずれを防止することができる。その結果、基礎1の側面と土台水切20との間の間隔(すなわち、土台水切20の出方向位置)を揃えることができる。
なお、ベース部材7には、ボルト軸53を受入れる円弧状の切欠き部75,76が設けられることとしたが、ベース部材7とボルト軸53とは、少なくとも、図5に示す内接円C2上に位置する点(線)が互いに当接していればよい。「内接円」は、連結軸54を中心とし、ボルト軸53の外周面に接する2つの円C1,C2のうち、内側の円C2を表わしている。
<土台水切について>
次に、本実施の形態における土台水切20の形状例および配置例について説明する。
図8は、本実施の形態における土台水切20の形状を示す斜視図である。図9は、図8のXI−XI線で切断した場合の土台水切20の断面図である。土台水切20は、図8に示すような所定長さの水切部品を長手方向に並べることによって形成される。
図1、図8および図9を参照して、本実施の形態における土台水切20は、前方立壁部22と、底壁部23と、前方側壁部24と、後方立壁部25と、上壁部26と、傾斜部27と、後方側壁部28とを含む。前方立壁部22は、上下方向に延び、複数の矩形形状の外気取入口21を有している。外気取入口21は、たとえばメッシュ材で覆われている。底壁部23は、前方立壁部22の下端部より前方側に位置し、略水平方向に延びている。前方側壁部24は、底壁部23の前方側端部より上方に立ち上がり、外壁パネル10の第1の壁部材11の下端部裏面に当接される。なお、第1の壁部材11の下端は、第2の壁部材12およびパネルフレーム15の下端よりも下方、かつ、基礎1の上面よりも上方に位置している。
後方立壁部25は、前方立壁部22よりも後方側において、前方立壁部22と略平行に延び、長手方向一端部および他端部には、ビス51挿通用の貫通穴25a,25bがそれぞれ設けられている。つまり、土台水切20は、この後方立壁部25が水切取付具5の支持部材8に固定されることによって、基礎1の縁に沿って取り付けられる。なお、後方立壁部25は、貫通穴25aが、水切取付具5の支持部材8における取付部82の貫通穴82b(図2)に合うように取り付けられ、貫通穴25bが、異なる水切取付具5の支持部材8における取付部82の貫通穴82a(図2)に合うように取付けられる。
上壁部26は、前方立壁部22の上端部と後方立壁部25の上端部とを連結し、略水平方向に延びている。傾斜部27は、後方立壁部25の下端部より後方側へ向かって斜め上方に延びている。後方側壁部28は、傾斜部27の後方側端部より上方に立ち上がり、基礎1の側面に当接される。
ここで、このような形状の土台水切20が図1のように配置されることで、外壁部材(外壁パネル10)を含む水切取付構造は、負圧発生構造を有していることが望ましい。なお、負圧発生構造を備えた外壁換気構造については、特願2013−008269号として出願済である。
「負圧発生構造」とは、外壁パネル10近傍の風速が所定値以上になったときに、外気取入口21から取入れた外気を、第1通気経路41を経由して第1の通気路31に優先的に送り込み、第2の通気経路42内の空気を第1通気経路41側に向かわせる負圧を発生させる構造をいう。負圧発生構造は、風速10m/sのときに負圧を発生していることが望ましいが、少なくとも風速15m/sのときに負圧を発生していればよい。
すなわち、第1の負圧発生構造として、図1に示されるように、外気取入口21から第1の通気路31まで至る第1通気経路41がほぼ直線的な主経路となり、外気取入口21から第2の通気路32まで至る第2通気経路42が側方に分岐する分岐経路となるよう、土台水切20が配置されている。より具体的には、土台水切20の外気取入口21が、第2の壁部材12の前方側(外部空間側)の面のほぼ真下に、縦に配置され、かつ、底壁部23および上壁部26が、基礎1の上端面と平行となるように取付けられている。これにより、第1通気経路41が主経路とされている。したがって、図1の矢印F11に示されるように、通常時において、外気取入口21から取入れられた外気は、ほぼ直線状に上方に位置する第1通気経路41に向かい、途中で、第2通気経路42に分岐する。
また、第2の負圧発生構造として、図1に示されるように、第1の通気路31の入口寸法L1よりも第2の通気路32の入口寸法L2の方が小さくなるように、土台水切20が配置されている。本実施の形態において、寸法L2は、土台水切20における上壁部26と、その直上に位置する外壁パネル10(第2の壁部材12)の下端部との間隔を示している。なお、本実施の形態における第2の通気路32の入口寸法L2は、通常時における所定の換気量を確保するための下限値以上とされているものとする。
また、第3の負圧発生構造として、土台水切20の前方立壁部22が、第2通気経路42への外気の流れに対して抵抗を与える衝立壁を兼ねるように形成および配置されている。具体的には、図8および図9に示されるように、外気取入口21は、前方立壁部22の上側の一部(以下「上側側面」という)220を除外して形成されており、当該上側側面220が、第2通気経路42への外気の流れに対し、角度をもって存在することで、衝立壁としての役割を果たす。なお、本実施の形態では、前方立壁部22が衝立壁を兼ねる構成としたが、たとえば前方立壁部22よりも後方側に、専用の衝立壁が設けられてもよい。
本実施の形態では、上記第1〜第3の負圧発生構造を採用することで、強風時においても、第2の通気路32へ雨水が入り込むことを抑制することができる。
図10は、本発明の実施の形態に係る水切取付構造における、強風時の空気の流れを示す図である。図10を参照して、本実施の形態に係る水切取付構造を有する建物の近傍の天候が、強風かつ雨降りであるとする。その場合、雨水を含んだ強風は、矢印F12に示されるような流れで、第1通気経路41を経由して第1の通気路31に送り込まれる。また、第2の通気路32側には負圧が発生されるため、第2通気経路42内の空気は、矢印F13に示されるような流れで、第1通気経路41側に送り込まれる。第1通気経路41側に送り込まれた第2通気経路42内の空気は、外気取入口21から取入れられた外気(雨水を含んだ強風)とともに第1の通気路31内に引き込まれる。したがって、第2の通気路32への雨水の流入は阻止される。
なお、本実施の形態に係る水切取付構造は上記第1〜第3の負圧発生構造を有していれば、土台水切20の形状および配置位置は上記例に限定されない。たとえば、外気取入口21は、底壁部23に形成されていてもよい。その場合、底壁部23が斜め前方に向くよう、土台水切20が傾斜して配置されていてもよい。
また、本実施の形態に係る水切取付構造では、上記第1〜第3の負圧発生構造を採用した。しかしながら、これらの全てを採用する必要はなく、少なくとも風速10m/sのときに第2の通気路32側に負圧が発生していれば、これらのうちいずれか1つだけを採用してもよい。
また、上記第1〜第3の負圧発生構造に限定されず、さらに他の負圧発生構造を採用してもよい。たとえば、第2通気経路42を経由して第2の通気路32に入り込む流路抵抗を、第1通気経路41を経由して第1の通気路31に入り込む流路抵抗よりも大きくすることとしてもよい。具体的には、第2の通気路32の入口付近、すなわち、図1において寸法L2で示される隙間の全体または一部分に、メッシュ材等を配置してもよい。
<水切固定具の他の例>
上記実施の形態では、水切取付具5の柱固定部材6は、柱16に固定されたパネル受け部材60を含むことを前提としたが、パネル受け部材60を含まなくてもよい。つまり、柱固定部材6は、ベース部材7と複数のボルト52とで構成されていてもよい。この場合、複数のボルト52は、上記実施の形態のように、パネルフレーム15の高さを調整する機能を有していなくてよい。また、ベース部材7が直接、柱16に固定されていてもよい。
ベース部材7が直接、柱16に固定される形態の場合、柱固定部材6に含まれるボルト52は1本であってもよい。この場合の水切取付具5の構造例を、本実施の形態の変形例として図11を参照しながら説明する。
図11は、本発明の実施の形態の変形例に係る水切取付具5に含まれるベース部材7Aおよび支持部材8Aの構成例を示す模式図であり、(A)〜(C)には、柱16の設置角度と支持部材8Aとの位置関係が模式的に示されている。図11においても、基礎1の縁が一点鎖線にて示されている。
図11(A)を参照して、変形例においては、ベース部材7Aは、柱16の前面と平行に配置されるように、たとえば連結部材(図示せず)によって柱16に取付けられている。ベース部材7Aの上壁73は、上記2つの切欠き部75,76に代えて、1本のボルト軸53を受入れる1つの切欠き部77を含む。切欠き部77も、基本的には、上記切欠き部75,76と同様の機能を有している。
支持部材8Aの水平板部81は、上記2つの切欠き部84,85に代えて、1本のボルト軸53を受入れる1つの楕円形状の受入穴88を含む。連結軸54の軸心および受入穴88の中心は、いずれも水平板部82の幅方向中央に位置している。受入穴88は、その前方側の一部の円弧面が、連結軸54の外接円上に位置するように形成されている。これにより、受入穴88の側面の一部が、支持部材8Aの回動範囲内においてボルト軸53の外周面に当接する当接部86Aとして機能する。
本変形例においても、図11(A)に示されるように、柱16が基礎1の縁に対し平行に設置されている場合、ベース部材7Aも基礎1の縁に対して平行に配置される。したがって、この場合、支持部材8Aは標準位置のままで、適切に配置される。
これに対し、図11(B),(C)に示すように、柱16が基礎1上にひねって設置されている場合、ベース部材7Aも、基礎1の縁に対して、柱16と同じ角度だけずれて配置される。したがって、この場合も、支持部材8Aを標準位置からいずれか一方に回動させることによって、支持部材8Aの取付部82は、基礎1の縁に対して平行に角度調整される。これにより、本変形例においても、柱16の設置角度に関わらず、土台水切20を基礎1の縁に対し平行に取付けることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 基礎、5 水切取付具、6 柱固定部材、7,7A ベース部材、8,8A 支持部材、10 外壁パネル、11 第1の壁部材、12 第2の壁部材、14 断熱材、15 パネルフレーム、16 柱、20 土台水切、21 外気取入口、22 前方立壁部、23 底壁部、24 前方側壁部、25 後方立壁部、26 上壁部、27 傾斜部、28 後方側壁部、31 第1の通気路、32 第2の通気路、41 第1通気経路、42 第2通気経路、52 ボルト、53 ボルト軸、54 連結軸、60 パネル受け部材、61 載置部、62 柱当接部、71 底壁、72,74 立壁、73 上壁、75,76,77,84,85 切欠き部、81 水平板部、82 取付部、86,87,86A 当接部、88 受入穴。

Claims (8)

  1. 建物の基礎における水切取付構造であって、
    前記基礎の縁に沿って配置される土台水切と、
    前記基礎上に設置された柱と、
    前記柱よりも外部空間側に配置され、前記土台水切を取付けるための水切取付具とを備え、
    前記水切取付具は、
    前記柱に固定される柱固定部材と、
    前記柱固定部材に対して角度調整可能に取付けられ、前記土台水切を支持する支持部材とを含む、水切取付構造。
  2. 前記水切取付具は、前記柱固定部材に対する前記支持部材の角度の範囲を規制する角度規制手段をさらに含む、請求項1に記載の水切取付構造。
  3. 前記柱固定部材は、前記基礎上に載置されるベース部材を含み、
    前記ベース部材と前記支持部材とは、連結軸によって回動可能に連結されている、請求項1または2に記載の水切取付構造。
  4. 前記柱固定部材は、前記柱の側面に固定され、外壁パネルの下端部が載置されるパネル受け部材と、前記ベース部材の底壁を前記基礎上に押し付けるように配置され、前記パネル受け部に固定されたボルトとをさらに含み、
    前記支持部材は、前記連結軸を中心として前記ボルトの軸部の外周面に接する外接円上に位置し、前記ボルトの軸部に当接する外側当接部を有している、請求項3に記載の水切取付構造。
  5. 前記ベース部材は、前記連結軸を中心として前記ボルトの軸部の外周面に接する内接円上に位置し、前記ボルトの軸部に当接する内側当接部を有している、請求項4に記載の水切取付構造。
  6. 前記パネル受け部材には、前記柱の側面に対して平行に配置され、かつ、前記連結軸から等距離に位置する2本の前記ボルトが貫通されており、
    前記支持部材は、前記ボルトごとに前記外側当接部を有しており、
    前記ベース部材は、前記ボルトごとに前記内側当接部を有している、請求項5に記載の水切取付構造。
  7. 前記土台水切は、上下方向に延び、外気取入口を有する前方立壁部と、前記前方立壁部の下端部より外部空間側に位置し、略水平方向に延びる底壁部と、前記前方立壁部よりも内部空間側において、前記前方立壁部と略平行に延びる後方立壁部と、前記前方立壁部の上端部と前記後方立壁部の上端部とを連結し、略水平方向に延びる上壁部とを含み、
    前記土台水切は、前記後方立壁部が前記支持部材に固定されることによって、基礎の縁に沿って配置される、請求項1に記載の水切取付構造。
  8. 建物の基礎の縁に沿って土台水切を取付けるための水切取付具であって、
    前記基礎上に設置された柱に固定される柱固定部材と、
    前記柱固定部材に対して角度調整可能に取付けられ、前記土台水切を支持する支持部材とを備える、水切取付具。
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