JP2015067233A - 車両用ブレーキ液圧制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ペダルフィーリングの変化によって運転者に違和感を与えることを回避すること。【解決手段】ブレーキペダル12の操作によって作動するマスタシリンダ34と、ブレーキペダル12の操作量に対応してブレーキ液圧を発生するモータシリンダ装置16と、マスタシリンダ34とホイールシリンダWとを連通させる第1ブレーキ液流路70a、70bと、モータシリンダ装置16とホイールシリンダWとを連通させる第2ブレーキ液流路100a、100bとを備え、第1ブレーキ液流路70a、70bには、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bがそれぞれ配置され、第2ブレーキ液流路100a、100bには、開閉弁102がそれぞれ配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、ブレーキ・バイ・ワイヤ式のブレーキ装置を備える車両用ブレーキ液圧制御システムに関する。
例えば、特許文献1には、タンデム型のマスタシリンダと、電動モータの駆動によってスレーブピストンを変位させることでブレーキ圧を発生させるスレーブシリンダと、ブレーキペダルの操作量に対応する反力を発生させるストロークシミュレータとを備えたブレーキ・バイ・ワイヤ式のブレーキ装置が開示されている。スレーブシリンダは、マスタシリンダとホイールシリンダとの間に配置される。
このブレーキ・バイ・ワイヤ式のブレーキ装置では、ブレーキペダルで作動するタンデム型のマスタシリンダがバックアップ用として機能し、例えば、イグニッションOFFのときには、マスタシリンダ及びホイールシリンダ間が連通して、マスタシリンダのブレーキ液がホイールシリンダ側に直接的に供給される。
特開2010−241314号公報
ところで、特許文献1に開示されたブレーキ・バイ・ワイヤ式のブレーキ装置では、例えば、スレーブピストンが戻り側(後退側)に変位しているときに電動モータの電源が遮断されると、スレーブシリンダ内に供給されたブレーキ液圧によってスレーブピストンがさらに戻り側(後退側)に変位し、スレーブシリンダの液圧室の容積が大きくなる。
また、電源が遮断されたときには、マスタシリンダ及びホイールシリンダ間に配設された常開型電磁弁が開弁することによって、マスタシリンダとホイールシリンダとスレーブシリンダとの三者が連通するので、マスタシリンダから供給されたブレーキ液の一部は、容積が大きくなったスレーブシリンダの液圧室に充填される。このため、ブレーキペダルのペダルフィーリングが変化して運転者に違和感を与えるおそれがある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、ペダルフィーリングの変化によって運転者に違和感を与えることを回避することが可能な車両用ブレーキ液圧制御システムを提供することを目的とする。
このような課題を解決するために創案された本発明は、ブレーキ操作子の操作によって作動するマスタシリンダと、前記マスタシリンダ及びホイールシリンダ間に配置され、前記ブレーキ操作子の操作量に対応してブレーキ液圧を発生するモータシリンダ装置と、前記モータシリンダ装置を駆動制御する制御手段とを有する車両用ブレーキ液圧制御システムであって、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとを連通させる第1ブレーキ液流路と、前記モータシリンダ装置と前記ホイールシリンダとを連通させる第2ブレーキ液流路と、を備え、前記第1ブレーキ液流路には、常開弁が配置され、前記第2ブレーキ液流路には、常閉弁が配置されることを特徴とする。
このブレーキ液圧制御システムにおいては、常開弁が閉弁状態にあり且つ常閉弁が開弁状態にあるときには、第2ブレーキ液流路を介してモータシリンダ装置とホイールシリンダとが連通し、一方、常開弁が開弁状態にあり且つ常閉弁が閉弁状態にあるときには、第1ブレーキ液流路を介してマスタシリンダとホイールシリンダとが連通する。
本発明では、例えば、モータシリンダ装置のスレーブピストンが戻り側(後退側)に変位しているときにモータシリンダ装置を駆動する電動モータの電源が遮断された場合には、常閉弁によって第2ブレーキ液流路が遮断されるため、マスタシリンダから供給されたブレーキ液の一部がモータシリンダ装置側へ流入することが阻止される。この結果、本発明では、ペダルフィーリングが変化することなく、運転者に違和感を与えることを好適に回避することができる。
また、常開弁が閉弁状態にあり且つ常閉弁が開弁状態にあって、第2ブレーキ液流路を介してモータシリンダ装置とホイールシリンダとが連通状態のとき、常閉弁を閉弁状態とした後、常開弁を開弁状態としてマスタシリンダとホイールシリンダとの連通状態に切り換えるようにしてもよい。このようにすると、モータシリンダ装置とホイールシリンダとが連通する状態から、マスタシリンダとホイールシリンダとが連通する状態に切り換わる際、マスタシリンダ側から供給されるブレーキ液が常閉弁で遮断されてモータシリンダ装置側への流入を確実に阻止することができる。
さらに、常開弁が開弁状態にあり且つ常閉弁が閉弁状態にあって、第1ブレーキ液流路を介してマスタシリンダとホイールシリンダとが連通状態のとき、常開弁を閉弁状態とした後、常閉弁を開弁状態としてモータシリンダ装置とホイールシリンダとの連通状態に切り換えるようにしてもよい。このようにすると、マスタシリンダとホイールシリンダとが連通する状態から、モータシリンダ装置とホイールシリンダとが連通する状態に切り換わる際、マスタシリンダ側から供給されるブレーキ液が常閉弁で遮断されてモータシリンダ装置側への流入を確実に阻止することができる。
さらにまた、ブレーキ操作子が操作されたとき、常開弁を閉弁状態とすると共に、常閉弁を開弁状態とするようにしてもよい。このようにすると、第1ブレーキ液流路が常開弁によって遮断されると共に、第2ブレーキ液流路が常閉弁によって連通状態となり、モータシリンダ装置によって制御されたブレーキ液圧でホイールシリンダを作動することができる。このようにブレーキ操作子が操作されたときだけ常開弁及び常閉弁を作動させることで、消費電力を低減することができる。
さらにまた、ブレーキ操作子の操作が解除されたとき、常開弁を開弁状態とすると共に、常閉弁を閉弁状態とするようにしてもよい。このようにすると、ブレーキ操作子が操作されていないときには、常開弁及び常閉弁をそれぞれ原位置に復帰させることができる。このため、例えば、常開弁及び常閉弁をそれぞれソレノイドバルブで構成した場合、ソレノイドに通電する消費電力を抑制することができる。
さらにまた、常閉弁を、間欠的に開弁状態に切り換えるようにしてもよい。このようにすると、例えば、常閉弁が閉弁状態にあり、且つ、ブレーキ操作子が操作されていないとき、モータシリンダ装置側で高くなったブレーキ液を、間欠的に開弁する常閉弁を介して逃がすことができ、また、ホイールシリンダ側で高くなったブレーキ液圧を、間欠的に開弁する常閉弁を介して逃がすことができる。
さらにまた、第2ブレーキ液流路中の常閉弁とモータシリンダ装置との間に、モータシリンダ装置側のブレーキ液圧を検知する第1液圧検知手段が配置されるようにしてもよい。このようにすると、第1液圧検知手段によって検知されるモータシリンダ装置側のブレーキ液圧に対応して常閉弁を開弁状態とすることができる。
さらにまた、第1液圧検知手段による検出値が所定値以上となったとき、常閉弁を開弁状態とするようにしてもよい。このようにすると、第1液圧検知手段を介してモータシリンダ装置側のブレーキ液圧が所定値よりも高くなったことを検知したとき、常閉弁を開弁状態として高くなったブレーキ液圧を逃がすことができる。
さらにまた、第1ブレーキ液流路に配置された常開弁の下流側で、且つ、第2ブレーキ液流路に配置された常閉弁の下流側に、ホイールシリンダ側のブレーキ液圧を検知する第2液圧検知手段が配置されるようにしてもよい。このようにすると、第2液圧検知手段を介してホイールシリンダ側のブレーキ液圧が所定値よりも高くなったことを検知したとき、常閉弁を開弁状態として高くなったブレーキ液圧を逃がすことができる。
さらにまた、モータシリンダ装置の内部に配設される2つのスレーブピストンを、互いに連結されることなく後退変位が規制されていないプランジャタイプとするようにしてもよい。このようにすると、例えば、モータシリンダ装置の内部に配置されるタンデム型のスレーブピストンを簡素な構造として組付作業を簡便にすることができる。
本発明では、ペダルフィーリングの変化によって運転者に違和感を与えることを好適に回避することが可能な車両用ブレーキ液圧制御システムを得ることができる。
本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御システムの起動時の液圧回路図である。 図1に示す車両用ブレーキ液圧制御システムの非起動時の液圧回路図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御システムの起動時の液圧回路図である。 図3に示す車両用ブレーキ液圧制御システムの非起動時の液圧回路図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御システムの起動時の液圧回路図である。 図5に示す車両用ブレーキ液圧制御システムの非起動時の液圧回路図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御システムの概略構成図である。
図1に示す車両用ブレーキ液圧制御システム10は、電気信号を伝達してブレーキを作動させるバイ・ワイヤ(By Wire)式のブレーキシステムと、電源OFF及びフェイルセイフ時用として、油圧を伝達してブレーキを作動させる旧来の油圧式のブレーキシステムの双方を備えて構成される。
このため、図1に示すように、車両用ブレーキ液圧制御システム10は、基本的に、運転者(操作者)によってブレーキペダル(ブレーキ操作子)12が操作されたときにその操作を入力する入力装置14と、ブレーキ液圧を発生するモータシリンダ装置16と、車両挙動の安定化を支援する挙動安定装置18と、モータシリンダ装置16を駆動制御する制御装置(制御手段)20とを備えて構成されている。なお、入力装置14とモータシリンダ装置16とが一体的に組み付けられて構成されてもよい。また、各図中では、制御装置20に入出力される信号線を省略している。
これらの入力装置14、モータシリンダ装置16、及び、挙動安定装置18は、例えば、ホースやチューブ等の管材で形成された液圧路によって接続されていると共に、バイ・ワイヤ式のブレーキシステムとして、入力装置14とモータシリンダ装置16とは、図示しないハーネスで電気的に接続されている。
挙動安定装置18は、図1に示されるように、配管チューブを介して各ホイールシリンダWに接続されている。挙動安定装置18は、車輪ブレーキの各ホイールシリンダWに付与されるブレーキ液を適宜制御することで、例えば、アンチロックブレーキ制御や挙動安定化制御等の各種液圧制御を実行することが可能な構成を備えている。例えば、挙動安定装置18は、図示しない電磁弁やポンプ等が設けられた液圧ユニット、ポンプを駆動するためのモータ、電磁弁やモータを制御するための電子制御手段等を備えている。
なお、車両用ブレーキシステム10は、例えば、エンジン(内燃機関)のみによって駆動される自動車、ハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車等を含む各種車両に対して搭載可能に設けられる。
入力装置14は、運転者によるブレーキペダル12の踏み込み操作によってブレーキ液圧を発生可能なタンデム式のマスタシリンダ34と、マスタシリンダ34に付設された第1リザーバ36とを有する。このマスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、シリンダチューブ38の軸方向に沿って所定間隔離間する2つのピストン40a、40bが摺動自在に配設される。
一方のピストン40bは、ブレーキペダル12に近接して配置され、プッシュロッド42を介してブレーキペダル12と連結されて直動される。また、他方のピストン40aは、一方のピストン40bよりもブレーキペダル12から離間して配置される。
シリンダチューブ38の内周面には、環状溝部を介して一対のカップシール44a、44bがそれぞれ装着される。また、一方及び他方のピストン40a、40bとの間には、ばね部材50aが配設され、他方のピストン40aとシリンダチューブ38の側端部と間には、他のばね部材50bが配設される。なお、一対のカップシール44a、44bは、一対のピストン40a、40bの外周面に環状溝を介して装着されるようにしてもよい。マスタシリンダ34のシリンダチューブ38は、2つの出力ポート54a、54bを有する。また、マスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、運転者がブレーキペダル12を踏み込む踏力に対応したブレーキ液圧を発生させる第1圧力室56a及び第2圧力室56bが設けられる。
液圧路は、マスタシリンダ34とホイールシリンダWとを連通させる第1ブレーキ液流路と、モータシリンダ装置16とホイールシリンダWとを連通させる第2ブレーキ液流路とを有する。第1ブレーキ液流路は、マスタシリンダ34の第1圧力室56aと4つのホイールシリンダWのうちの2つとを接続する第1ブレーキ液流路70aと、マスタシリンダ34の第2圧力室56bと4つのホイールシリンダWのうちの他の2つとを接続する第1ブレーキ液流路70bとから構成される。
また、第2ブレーキ液流路は、第2ブレーキ液流路100aと第2ブレーキ液流路100bとから構成される。なお、第2ブレーキ液流路が第1ブレーキ液流路に接続される部位からホイールシリンダWまでの下流側流路は、第1ブレーキ液流路と共通に設けられている。第2ブレーキ液流路については、後記で詳細に説明する。
第1ブレーキ液流路70aには、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第1遮断弁(常開弁)60aが設けられる。第1遮断弁60aは、マスタシリンダ34と挙動安定装置18との間において第1ブレーキ液流路70aを開閉する。第1遮断弁60aの上流側には、第1圧力センサP1が配設される。この第1圧力センサP1は、第1遮断弁60aよりもマスタシリンダ34側において第1ブレーキ液流路70aの液圧(第1遮断弁60aが閉弁状態にあるときには、マスタシリンダ34の第1圧力室56aの液圧と等しい。)を検知するものである。第1圧力センサP1で検出された検出信号は、制御装置20に出力される。
第1ブレーキ液流路70bには、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第2遮断弁(常開弁)60bが設けられる。第2遮断弁60bは、マスタシリンダ34と挙動安定装置18との間において第1ブレーキ液流路70bを開閉する。また、第2遮断弁60bの下流側には、第2圧力センサ(第2液圧検知手段)P2が設けられる。この第2圧力センサP2は、第2ブレーキ液流路上において、第2遮断弁60b及び第2ブレーキ液流路100b中の開閉弁102よりも下流側の液圧を検知するものである。例えば、第2遮断弁60bが閉弁状態で且つ第2ブレーキ液流路100bの開閉弁102が開弁状態のとき、モータシリンダ装置16で発生したブレーキ液を検知する。また、挙動安定装置18が作動していないときには、ホイールシリンダWのブレーキ液圧を検知する。
なお、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bにおけるノーマルオープンとは、ノーマル位置(通電されていないときの弁体の位置)が開位置の状態(常時開)となるように構成されたバルブをいう。なお、図1中において、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bは、ソレノイドが通電されて、図示しない弁体が作動した閉弁状態をそれぞれ示し、図2中では、ソレノイドが通電されていない開弁状態をそれぞれ示している。
プッシュロッド42には、ブレーキペダル12を操作してもピストン40aが変位しない図示しないピストンの無効ストローク(遊びストローク)が設けられる。このピストンの無効ストロークにより、運転者のブレーキペダル12の踏み始めを検知することができる。この無効ストロークを図示しないストロークセンサで検知すると、制御装置20は、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bのソレノイドを通電し、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bが閉弁状態となる。一方、運転者がブレーキペダル12から足を離間させ、ブレーキを解除したことをストロークセンサが検知すると、制御装置20は、ソレノイドの通電を停止し、その結果、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bが、開弁状態に復帰する。
マスタシリンダ34と第2遮断弁60bとの間の第1ブレーキ液流路70bには、第1ブレーキ液流路70bから分岐する分岐液圧路58cが設けられる。分岐液圧路58cには、ノーマルクローズタイプ(常閉型)のソレノイドバルブからなる第3遮断弁62と、ストロークシミュレータ64とが直列に接続される。この第3遮断弁62におけるノーマルクローズとは、ノーマル位置(通電されていないときの弁体の位置)が閉位置の状態(常時閉)となるように構成されたバルブをいう。なお、図1中において、第3遮断弁62は、ソレノイドが通電されて、図示しない弁体が作動した開弁状態を示し、図2中では、ソレノイドが通電されていない閉弁状態を示している。この第3遮断弁62は、図示しないイグニッションスイッチがオン状態となったときに開弁状態となり、図示しないイグニッションスイッチがオフ状態となったときに閉弁状態となる。
ストロークシミュレータ64は、バイ・ワイヤ制御時において、ブレーキペダル12のストロークに対応する反力を発生させて、ブレーキペダル12に対する踏力で制動力を発生させているかのごとき感触を運転者に与える装置であり、第1ブレーキ液流路70b上であって、第2遮断弁60bよりもマスタシリンダ34側に配置されている。ストロークシミュレータ64には、分岐液圧路58cに連通する液圧室65が設けられている。液圧室65には、マスタシリンダ34の第2圧力室56bから吐出されたブレーキ液(ブレーキフルード)が流入する。
また、ストロークシミュレータ64は、互いに直列に配置されたばね定数の高い第1リターンスプリング66aとばね定数の低い第2リターンスプリング66bと、第1及び第2リターンスプリング66a、66bによって付勢されるシミュレータピストン68とを備え、ブレーキペダル12のペダルフィーリングを既存のマスタシリンダと同等となるように設けられている。
モータシリンダ装置16は、電動モータ(電動機)72及び駆動力伝達部73を有するアクチュエータ機構74と、アクチュエータ機構74によって付勢されるシリンダ機構76とを備える。
また、アクチュエータ機構74の駆動力伝達部73は、電動モータ72の回転駆動力を伝達するギヤ機構(減速機構)78と、この回転駆動力を直線運動(直線方向の軸力)に変換してシリンダ機構76の第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88b側に伝達するボールねじ構造体(変換機構)80とを有する。
電動モータ72は、制御装置20からの制御信号(電気信号)に基づいて駆動制御される、例えば、サーボモータからなる。また、電動モータ72は、図示しないストロークセンサで検出されたブレーキペダル12のペダルストロークに基づいて駆動する。
ボールねじ構造体80は、軸方向に沿った一端部がシリンダ機構76の第2スレーブピストン88bに当接するボールねじ軸(ロッド)80aと、ボールねじ軸80aの外周面に形成された螺旋状のねじ溝に沿って転動する複数のボール80bと、ギヤ機構78のリングギヤに内嵌されて該リングギヤと一体的に回動し、ボール80bに螺合される略円筒状のナット部材80cと、ナット部材80cの軸方向に沿った一端側及び他端側をそれぞれ回転自在に軸支する一対のボールベアリング80dとを備える。なお、ナット部材80cは、ギヤ機構78のリングギヤの内径面に、例えば、圧入されて固定される。
駆動力伝達部73は、このように構成されることにより、ギヤ機構78を介して伝達される電動モータ72の回転駆動力がナット部材80cに入力された後、ボールねじ構造体80によって直線方向の軸力(直線運動)に変換され、ボールねじ軸80aを軸方向に沿って進退動作させる。
モータシリンダ装置16は、電動モータ72の駆動力を、駆動力伝達部73を介してシリンダ機構76の第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bに伝達し、第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bを前進駆動させることにより、ブレーキ液圧を発生させるものである。すなわち、モータシリンダ装置16は、ペダルストロークに基づいて駆動する電動モータ72と、電動モータ72の回転に伴って進退動作し互いに連結されることなく後退変位が規制されていないプランジャタイプの2つのピストン(第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88b)とを有する。なお、以下の説明において、第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bの矢印X1方向(図1参照)への変位を「前進」とし、矢印X2方向(図1参照)への変位を「後退」として説明する。また、矢印X1は、「前方」を示し、矢印X2は、「後方」を示す場合がある。
シリンダ機構76は、有底円筒状のシリンダ本体82と、シリンダ本体82に付設された第2リザーバ84とを有する。シリンダ機構76は、シリンダ本体82内にプランジャタイプの2つのピストン(第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88b)が直列に配置されたタンデム型である。第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bを、互いに連結されることなく後退変位が規制されていない2つのピストンとすることで、例えば、モータシリンダ装置16の内部に配置されるタンデム型のピストン構造を簡素とし、シリンダ本体82内へのピストンの組付作業を簡便に行うことができる。
第2リザーバ84は、入力装置14のマスタシリンダ34に付設された第1リザーバ36と配管チューブ86で接続され、第1リザーバ36内に貯留されたブレーキ液が配管チューブ86を介して第2リザーバ84内に供給されるように設けられる。
第1スレーブピストン88aは、シリンダ本体82の前方の第1液圧室98aに臨むように配設される。第1スレーブピストン88aとシリンダ本体82の側端部(底壁)との間には、第1スレーブピストン88aを後方(矢印X2方向)に向かって押圧する第1スプリング96aが配置される。
第2スレーブピストン88bは、第1スレーブピストン88aの後方(矢印X2方向)の第2液圧室98aに臨むように配設される。第1スレーブピストン88aと第2スレーブピストン88bとの間には、第1スレーブピストン88aと第2スレーブピストン88bとを離間する方向に付勢する第2スプリング96bが配置される。
なお、第2スレーブピストン88bは、ボールねじ構造体80側に近接して配置され、ボールねじ軸80aの一端部に当接してボールねじ軸80aと一体的に矢印X1方向、又は、矢印X2方向に変位するように設けられる。また、第1スレーブピストン88aは、第2スレーブピストン88bよりもボールねじ構造体80側から離間した位置に配置される。
シリンダ本体82の内周面には、環状溝部を介して一対のカップシール94a、94bがそれぞれ装着される。なお、一対のカップシール94a、94bは、第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bの外周面に環状溝を介して装着されるようにしてもよい。
シリンダ機構76のシリンダ本体82には、2つの出力ポート24a、24bが設けられる。また、シリンダ本体82内には、出力ポート24aからホイールシリンダW側へ出力されるブレーキ液圧を制御する第1液圧室98aと、出力ポート24bからホイールシリンダW側へ出力されるブレーキ液圧を制御する第2液圧室98bとが設けられる。
第2ブレーキ液流路は、モータシリンダ装置16とホイールシリンダWとを連通させる第2ブレーキ液流路100aと第2ブレーキ液流路100bとから構成される。第2ブレーキ液流路100aは、第1遮断弁60aより下流側の第1ブレーキ液流路70aと、モータシリンダ装置16の一方の出力ポート24aとを接続する。第2ブレーキ液流路100bは、第2遮断弁60bより下流側の第1ブレーキ液流路70bとモータシリンダ装置16の他方の出力ポート24bとを接続する。
第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100bは、具体的には、入力装置14の装置本体の接続ポートとモータシリンダ装置16の出力ポート24aとを連通接続する配管チューブと、入力装置14の装置本体内に形成された孔部とから構成される。
第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100bには、ノーマルクローズタイプでスプリングリターン式のソレノイドバルブからなる開閉弁(常閉弁)102がそれぞれ設けられる。この開閉弁102は、それぞれ同一構造からなり、制御装置20から出力される弁切換信号によりソレノイドが通電されて励磁されると、図示しない弁体が着座部から離間して閉弁状態から開弁状態に切り換えられる。
本実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御システム10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
車両用ブレーキ液圧制御システム10の起動時には、図1に示されるように、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bが通電により励磁されて閉弁状態となり、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第3遮断弁62が通電により励磁されて開弁状態となる。さらに、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる開閉弁102が通電によって励磁されて開弁状態となり、第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100bを介してモータシリンダ装置16とホイールシリンダWとが連通する。従って、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bによって第1ブレーキ液流路70a及び第1ブレーキ液流路70bが遮断されているため、入力装置14のマスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧(第1のブレーキ液圧)がホイールシリンダWに伝達されることはない。
このとき、マスタシリンダ34の第2圧力室56bで発生したブレーキ液圧は、分岐液圧路58c及び開弁状態にある第3遮断弁62を経由してストロークシミュレータ64の液圧室65に伝達される。この液圧室65に供給されたブレーキ液圧によってシミュレータピストン68が第1、第2リターンスプリング66a、66bのばね力に抗して変位することにより、ブレーキペダル12のストロークが許容されると共に、擬似的なペダル反力を発生させてブレーキペダル12に付与される。この結果、運転者にとって違和感のないブレーキフィーリングが得られる。
このようなシステムの起動状態において、制御装置20は、例えば、図示しないストロークセンサからペダルストロークが出力されると、モータシリンダ装置16の電動モータ72を駆動させてアクチュエータ機構74を付勢し、第1スプリング96a及び第2スプリング96bのばね力に抗して第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bを図1中の矢印X1方向に向かって変位(前進)させる。この第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bの変位によって第1液圧室98a及び第2液圧室98b内のブレーキ液圧がバランスするように加圧されてペダルストロークに対応したブレーキ液圧が発生する。
このモータシリンダ装置16における第1液圧室98a及び第2液圧室98bのブレーキ液圧は、第2ブレーキ液流路100a、第2ブレーキ液流路100b、及び、挙動安定装置18を介してホイールシリンダWに伝達され、前記ホイールシリンダWが作動することにより各車輪に所望の制動力が付与される。
換言すると、車両用ブレーキ液圧制御システム10では、動力液圧源として機能するモータシリンダ装置16やバイ・ワイヤ制御する図示しないECU等が作動可能な状態においては、マスタシリンダ34とホイールシリンダWとの連通を第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bで遮断した状態でモータシリンダ装置16が作動する。
これに対して、例えば、モータシリンダ装置16が作動しない状況(非起動時)では、図2に示されるように、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bがそれぞれ開弁状態となり、且つ、第3遮断弁62を閉弁状態にすると共に、開閉弁102を閉弁状態として第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100bを遮断する。この結果、モータシリンダ装置16とホイールシリンダW間の連通が遮断され、マスタシリンダ34で発生するブレーキ液圧(第1のブレーキ液圧)がホイールシリンダWに付与される。
本実施形態では、例えば、モータシリンダ装置16の第1スレーブピストン88aが矢印X2方向の戻り側(後退側)に変位しているときにモータシリンダ装置16を駆動する電動モータ72の電源が遮断された場合、制御装置20から出力される弁切換信号によって開閉弁102が閉弁状態となり、第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100bが遮断された状態となると共に、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bが開弁状態となる。このため、マスタシリンダ34から供給されたブレーキ液の一部がモータシリンダ装置16側へ流通することが阻止される。この結果、本実施形態では、ペダルフィーリングが変化することなく、運転者に違和感を与えることを好適に回避することができる。
また、本実施形態では、第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100bを介してモータシリンダ装置16とホイールシリンダWとが連通する状態からマスタシリンダ34とホイールシリンダWとが連通する状態に切り換えるときには、制御装置20により、開閉弁102を閉弁状態とした後、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bを開弁状態とする。先に開閉弁102を閉弁状態とし続いて第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bを開弁状態することで、図1の状態から図2の状態に切り換わった際、マスタシリンダ34側から供給されるブレーキ液は、開閉弁102で遮断されることになり、したがって、モータシリンダ装置16側へのブレーキ液の流入を確実に阻止することができる。これによりモータシリンダ装置16側に余分なブレーキ液が供給されることを回避することができる。
さらに、本実施形態では、マスタシリンダ34とホイールシリンダWとが連通する状態からモータシリンダ装置16とホイールシリンダWとが連通する状態に切り換えるときには、制御装置20により、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bを閉弁状態とした後、開閉弁102を開弁状態とする。先に第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bを閉弁状態とし続いて開閉弁102を開弁状態とすることで、図2の状態から図1の状態に切り換わった際、マスタシリンダ34側から供給されるブレーキ液は、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bで遮断されることになり、したがって、モータシリンダ装置16側への流入を確実に阻止することができる。
さらにまた、本実施形態において、図示しないストロークセンサによってブレーキペダル12の踏み込み操作が開始されたことを検知したとき、制御装置20は、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bを閉弁状態とすると共に、開閉弁102を開弁状態としている。本実施形態では、第1ブレーキ液流路70a及び第1ブレーキ液流路70bが第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bによって遮断されると共に、第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100bが開閉弁102によって連通状態となり、モータシリンダ装置16によって制御されたブレーキ液圧でホイールシリンダWを作動することができる。このようにブレーキペダル12が操作されたときだけ第1遮断弁60a、第2遮断弁60b及び開閉弁102を作動させることで、消費電力を低減することができる。
さらにまた、本実施形態において、例えば、図示しないストロークセンサを介して運転者によるブレーキペダル12の踏み込み操作が解除されたことを検知したとき(運転者がブレーキペダル12から足を離したとき)、制御装置20は、第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bを開弁状態とすると共に、開閉弁102を閉弁状態とする。本実施形態では、運転者によってブレーキペダル12が操作されていないとき、例えば、復帰スプリング等のばね力により第1遮断弁60a、第2遮断弁60b及び開閉弁102をそれぞれ原位置に容易に復帰させることができる。このため、本実施形態では、例えば、第1遮断弁60a、第2遮断弁60b及び開閉弁102をそれぞれソレノイドバルブで構成した場合、ソレノイドに通電する消費電力を抑制することができる。
さらにまた、本実施形態では、例えば、開閉弁102が閉弁状態にあり、且つ、ブレーキペダル12が操作されていないとき、開閉弁102を、間欠的に開弁状態に切り換えるようにしている。間欠的に開閉弁102を開弁状態とする(例えば、数秒間毎に開閉弁102を開弁状態に切換制御する)ことで、モータシリンダ装置16側で高くなったブレーキ液を、間欠的に開弁する開閉弁102を介して挙動安定装置18側に逃がすことができる。また、例えば、ホイールシリンダW側で高くなったブレーキ液圧を、間欠的に開弁する開閉弁102を介してモータシリンダ装置16側に好適に逃がすことができる。
さらにまた、本実施形態では、制御装置20から出力される弁切換信号を介して第1遮断弁60a及び第2遮断弁60bをそれぞれ閉弁状態とし、且つ、開閉弁102を閉弁状態とすることで、挙動安定装置18内のブレーキ液圧を所定圧に保持することができる。あるいは、電動モータ72により第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bを所定位置に保持することで、挙動安定装置18内のブレーキ液圧を所定圧に保持することができる。このように挙動安定装置18内のブレーキ液圧を所定圧に保持することで、例えば、登り坂で停車した際の車両発進時に車輪ブレーキで車輪を一時的に係止する、いわゆるヒルスタートアシスト制御を行うことができる。
さらにまた、本実施形態では、第1ブレーキ液流路70a及び第1ブレーキ液流路70bのうちのいずれか一方が失陥したとき(片系統失陥時)、制御装置20により、開閉弁102を閉弁状態として第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100bをそれぞれ遮断することで、モータシリンダ装置16側へ余分なブレーキ液が流入することを阻止することができる。
さらにまた、本実施形態では、制御装置20を介して、開閉弁102を閉弁状態として第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100bをそれぞれ遮断することで、第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bの変位によってモータシリンダ装置16内の第1液圧室98a及び第2液圧室98bの容積が増大する状態を好適に回避することができる。
この場合、第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bの変位(所定位置からの戻り過ぎ)を阻止するために、例えば、シリンダ本体82に固定された連結ピンを介して第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bの変位を規制することが考えられるが、このようにするとモータシリンダ装置16のシリンダ機構76が複雑となり製造コストが高騰する。本実施形態では、常閉弁からなる開閉弁102を第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100b中に配設することで安価に第1スレーブピストン88a及び第2スレーブピストン88bの戻り過ぎを防止することができる。
図3は、本発明の他の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御システムの起動時の液圧回路図、図4は、図3に示す車両用ブレーキ液圧制御システムの非起動時の液圧回路図である。なお、以下に示す他の実施形態において、図1及び図2に示す前記実施形態と同一の構成要素には同一の参照符号を付しその詳細な説明を省略する。
図3及び図4に示される車両用ブレーキ液圧制御システム10aでは、開閉弁102と並列にチェック弁104を設けている点で前記実施形態と相違している。チェック弁104は、開閉弁102のモータシリンダ装置16側(上流側)から下流側へのブレーキ液の流入のみを許容するように配置されている。このチェック弁104のチェック機能によって、例えば、モータシリンダ装置16側のブレーキ液圧が高圧となったときに開閉弁102で第2ブレーキ液流路100a及び第2ブレーキ液流路100bが遮断された場合であっても、チェック弁104を介してブレーキ液を挙動安定装置18側に逃がすことができる。
図5は、本発明のさらに他の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御システムの起動時の液圧回路図、図6は、図5に示す車両用ブレーキ液圧制御システムの非起動時の液圧回路図である。
図5及び図6に示される車両用ブレーキ液圧制御システム10bでは、第2ブレーキ液流路100a中の開閉弁102とモータシリンダ装置16との間に、モータシリンダ装置16の第1液圧室98aのブレーキ液圧を検知する圧力センサP(第1液圧検知手段)が配置されている点で前記実施形態と相違している。
モータシリンダ装置16で制御された液圧は、圧力センサPによって検出され、制御液圧に対応する検出信号が圧力センサPから制御装置20に出力される。このようにすると、制御装置20は、圧力センサPによって検知されるモータシリンダ装置16の第1液圧室98aのブレーキ液圧に対応して、開閉弁102を開弁状態とすることができる。
例えば、圧力センサPの検出値が所定以上となったとき、制御装置20は、開閉弁102を開弁状態とする。このようにすると、圧力センサPを介してモータシリンダ装置16の第1液圧室98aのブレーキ液圧が所定値よりも高くなったことを検知したとき、開閉弁102を開弁状態としてブレーキ液を挙動安定装置18側に逃がすことができる。
10、10a、10b 車両用ブレーキ液圧制御システム
12 ブレーキペダル(ブレーキ操作子)
16 モータシリンダ装置
20 制御装置(制御手段)
34 マスタシリンダ
60a 第1遮断弁(常開弁)
60b 第2遮断弁(常開弁)
70a 第1ブレーキ液流路
70b 第1ブレーキ液流路
88a 第1スレーブピストン
88b 第2スレーブピストン
100a 第2ブレーキ液流路
100b 第2ブレーキ液流路
102 開閉弁(常閉弁)
W ホイールシリンダ

Claims (10)

  1. ブレーキ操作子の操作によって作動するマスタシリンダと、
    前記マスタシリンダ及びホイールシリンダ間に配置され、前記ブレーキ操作子の操作量に対応してブレーキ液圧を発生するモータシリンダ装置と、
    前記モータシリンダ装置を駆動制御する制御手段とを有する車両用ブレーキ液圧制御システムであって、
    前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとを連通させる第1ブレーキ液流路と、
    前記モータシリンダ装置と前記ホイールシリンダとを連通させる第2ブレーキ液流路と、
    を備え、
    前記第1ブレーキ液流路には、常開弁が配置され、
    前記第2ブレーキ液流路には、常閉弁が配置されることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御システム。
  2. 請求項1記載の車両用ブレーキ液圧制御システムにおいて、
    前記制御手段は、前記常開弁が閉弁状態にあり且つ前記常閉弁が開弁状態にある状態から、前記常開弁が開弁状態で且つ前記常閉弁が閉弁状態となる状態に移行する際、前記常閉弁を閉弁状態とした後、前記常開弁を開弁状態とすることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車両用ブレーキ液圧制御システムにおいて、
    前記制御手段は、前記常開弁が開弁状態にあり且つ前記常閉弁が閉弁状態にある状態から、前記常開弁が閉弁状態でかつ前記常閉弁が開弁状態となる状態に移行する際、前記常開弁を閉弁状態とした後、前記常閉弁を開弁状態とすることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の車両用ブレーキ液圧制御システムにおいて、
    前記制御手段は、前記ブレーキ操作子が操作されたとき、前記常開弁を閉弁状態とすると共に、前記常閉弁を開弁状態とすることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御システム。
  5. 請求項4記載の車両用ブレーキ液圧制御システムにおいて、
    前記制御手段は、前記ブレーキ操作子の操作が解除されたとき、前記常開弁を開弁状態とすると共に、前記常閉弁を閉弁状態とすることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御システム。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の車両用ブレーキ液圧制御システムにおいて、
    前記常閉弁が閉弁状態にあり、且つ、前記ブレーキ操作子が操作されていないとき、
    前記制御手段は、前記常閉弁を間欠的に開弁状態とすることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御システム。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の車両用ブレーキ液圧制御システムにおいて、
    前記第2ブレーキ液流路中の前記常閉弁と前記モータシリンダ装置との間には、前記モータシリンダ装置側のブレーキ液圧を検知する第1液圧検知手段が配置されることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御システム。
  8. 請求項7記載の車両用ブレーキ液圧制御システムにおいて、
    前記第1液圧検知手段による検出値が所定値以上となったとき、
    前記制御手段は、前記常閉弁を開弁状態とすることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御システム。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の車両用ブレーキ液圧制御システムにおいて、
    前記第1ブレーキ液流路に配置された前記常開弁の下流側で、且つ、前記第2ブレーキ液流路に配置された前記常閉弁の下流側には、前記ホイールシリンダ側のブレーキ液圧を検知する第2液圧検知手段が配置されることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御システム。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の車両用ブレーキ液圧制御システムにおいて、
    前記モータシリンダ装置の内部に配設される2つのスレーブピストンは、互いに連結されることなく後退変位が規制されていないプランジャタイプであることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御システム。
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