JP2000225932A - 電気自動車の制動制御装置 - Google Patents

電気自動車の制動制御装置

Info

Publication number
JP2000225932A
JP2000225932A JP11027182A JP2718299A JP2000225932A JP 2000225932 A JP2000225932 A JP 2000225932A JP 11027182 A JP11027182 A JP 11027182A JP 2718299 A JP2718299 A JP 2718299A JP 2000225932 A JP2000225932 A JP 2000225932A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
braking force
hydraulic
regenerative
wheel
brake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11027182A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Urababa
真吾 浦馬場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP11027182A priority Critical patent/JP2000225932A/ja
Publication of JP2000225932A publication Critical patent/JP2000225932A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T2270/00Further aspects of brake control systems not otherwise provided for
    • B60T2270/60Regenerative braking
    • B60T2270/608Electronic brake distribution (EBV/EBD) features related thereto

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Braking Systems And Boosters (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、電気自動車の制動制御装置に関
し、制動力配分の変化に起因する車両の姿勢変化を抑制
することを目的とする。 【解決手段】 時刻ta までの期間Aでは、回生優先制
御により要求制動力FRE Q に等しい回生制動力が発生す
る。時刻ta において、例えば車速の低下により油圧優
先制御を開始すべきと判断され、期間Bにおいて油圧優
先制御への切り換えが行われる。この期間Bでは、前輪
の回生制動力FG が勾配δ2 で減少されると共に、前輪
の油圧制動力FH が同じ勾配δ2 で増加される。そし
て、時刻tbにおいて回生制動力FG がゼロになること
で油圧優先制御への切り換えが完了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車の制動
制御装置に係り、特に、回生制動力及び油圧制動力を発
生し得る電気自動車の制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平7−20580
0号公報に開示される如く、電気自動車の制動制御装置
が公知である。この制動制御装置は、油圧制動力を発生
する油圧制動手段と、回生制動力を発生する回生制動手
段とを備えている。油圧制動力と回生制動力とは、それ
らの和が車両に要求される制動力(以下、要求制動力と
称す)に一致するように制御される。
【0003】回生制動力が発生されると、その大きさに
応じた回生エネルギーがバッテリーに充電電流として供
給される。従って、バッテリーの充電状態を維持する観
点から、回生制動力を油圧制動力よりも優先して発生さ
せることが有利である。一方、車速が所定速以下に低下
した場合等には、十分な回生制動力を発生できなくな
る。このため、通常は回生制動力を油圧制動力よりも優
先して発生させ、十分な回生制動力を発生し得ないよう
な状況下では、油圧制動力を回生制動力よりも優先して
発生させることが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、回生制動力
は駆動輪にのみ付与される。従って、上記従来の制御装
置が、例えば前輪を駆動輪とする電気自動車に搭載され
た場合、油圧制動力は全車輪に付与されるのに対して、
回生制動力は前輪側にのみ付与される。このため、回生
制動力を優先して発生させる制動状態から油圧制動力を
優先して発生させる制動状態への切換時には、前輪側と
後輪側との制動力配分が急変し、車体姿勢が変化するこ
とがある。また、制動操作の開始時に回生制動力が優先
して発生されると、前輪側の制動力配分が過大となっ
て、やはり車両の姿勢変化を招いてしまう。
【0005】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、駆動輪に付与する制動力を回生制動力から油圧
制動力に切り換える際に、車両に生ずる姿勢変化を抑制
することが可能な電気自動車の制動制御装置を提供する
ことを第1の目的とする。また、制動操作の開始時に、
車両に生ずる姿勢変化を抑制することが可能な電気自動
車の制動制御装置を提供することを第2の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、請求
項1に記載する如く、駆動輪に回生制動力及び油圧制動
力を付与し得る電気自動車の制動制御装置であって、前
記駆動輪に付与する制動力を前記回生制動力から前記油
圧制動力に切り換える際に、前記駆動輪について、前記
回生制動力の減少変化を補うように前記油圧制動力を増
加させる切換調整手段を備える電気自動車の制動制御装
置により達成される。
【0007】請求項1記載の発明において、切換調整手
段は、駆動輪に付与する制動力を回生制動力から油圧制
動力に切り換える際に、駆動輪について、回生制動力の
減少変化を補うように油圧制動力を増加させる。このた
め、回生制動力から油圧制動力への切り換え時に、駆動
輪へ付与される制動力が保持されることで、制動力配分
の変化に伴う車両の姿勢変化が抑制される。また、回生
制動力の減少変化を補うように油圧制動力が増加される
ため、車両に作用する全制動力は、要求制動力に等しく
維持される。
【0008】また、上記第2の目的は、請求項2に記載
する如く、駆動輪に回生制動力を付与し得ると共に、少
なくとも従動輪に油圧制動力を付与し得る電気自動車の
制動制御装置において、制動操作開始時の要求制動力が
増加している過程で、前記駆動輪に前記回生制動力を付
与している場合には、前記従動輪に油圧制動力を付与す
る従動輪制動手段を備える電気自動車の制動制御装置に
より達成される。
【0009】請求項2記載の発明において、従動輪制動
手段は、制動開始時の要求制動力が増加している過程
で、駆動輪に回生制動力を付与している場合には、従動
輪に油圧制動力を付与する。このため、制動開始時に制
動力が駆動輪に過度に偏ることが防止される。従って、
本発明によれば、制動開始時に車両に生ずる姿勢変化が
抑制される。
【0010】この場合、請求項3に記載する如く、請求
項2記載の電気自動車の制動力制御装置において、前記
従動輪制動手段は、前記要求制動力の増加勾配が所定値
以下の場合には、前記従動輪に付与する油圧制動力を減
少させることとしてもよい。請求項3記載の発明におい
て、要求制動力の増加勾配が小さくなれば、要求制動力
の増加に応じて回生制動力を増加させても、制動力が駆
動輪へ過度に偏ることはない。従って、この場合には、
従動輪の油圧制動力を減少させることで、大きな回生制
動力を発生させることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例である電
気自動車の制動制御装置のシステム構成図を示す。本実
施例の制動制御装置は、回生制御用電子制御ユニット1
0(以下、回生ECU10と称す)及びブレーキ制御用
電子制御ユニット12(以下、ブレーキECU12と称
す)を備えている。回生ECU10とブレーキECU1
2とは通信ラインを介して相互に接続されている。
【0012】回生ECU10には、駆動回生装置14が
接続されている。駆動回生装置14は、駆動モータを備
えている。本実施例のシステムにおいて、左右前輪F
L,FRが駆動輪、左右後輪RR,RLが従動輪とされ
ている。図1には、駆動輪である左右前輪FL,FRの
みを示している。左右前輪FL,FRには、それぞれ、
ドライブシャフト20、21及び図示しないギヤ機構を
介して駆動モータのロータが連結されている。従って、
左右前輪FL,FRには、それぞれ、ドライブシャフト
20、21を介して駆動モータの発する駆動力が伝達さ
れる。
【0013】駆動モータにはバッテリ24が接続されて
いる。駆動モータは、バッテリ24から供給される電力
に応じた駆動トルクを発生すると共に、左右前輪FL,
FRから入力されるトルクを動力源として回生エネルギ
ーを発生する機能を備えている。駆動モータの内部に
は、所定強度の磁場を発生させる磁場発生機構、及び、
その磁場を横切って回転するコイルが内蔵されている。
磁場発生機構によって発生される磁場は、回生ECU1
0から供給される指令信号に応じて変化する。また、磁
場とコイルとは車輪が回転する際に相対的に回転する。
【0014】駆動モータの発生する回生エネルギーの大
きさは、磁場発生機構により発生される磁場の強さ、及
び、磁場とコイルとの相対的な回転速度、すなわち、左
右前輪FL,FRの車輪速に応じた値となる。従って、
回生エネルギーの大きさを、回生ECU10から供給す
る指令信号の値に応じて制御することができる。駆動モ
ータが回生エネルギーを発生する場合、左右前輪FL,
FRには、その回転を制動しようとする回生トルクが作
用する。すなわち、駆動モータが発生する回生トルク
は、左右前輪FL,FRに対して制動力として作用す
る。以下、回生トルクにより発生される制動力を、回生
制動力FG と称する。
【0015】駆動モータが発生する回生エネルギーは、
バッテリ24に対して充電電流として供給される。従っ
て、大きな回生トルクが発生されるほど、バッテリ24
は大きな充電電流で充電される。バッテリ24が受け入
れることが可能な回生エネルギーの上限は、バッテリ2
4の充電状態及び温度によって制限される。また、駆動
モータが発生し得る回生エネルギーの上限は、左右前輪
FL,FRの車輪速によって制限される。従って、回生
制動力FG の上限は、バッテリ24の充電状態、温度、
及び、左右前輪FL,FRの車輪速によって制限され
る。
【0016】本実施例の制動力制御装置は、また、油圧
ブレーキ装置32を備えている。油圧ブレーキ装置32
はマスタシリンダ34を備えている。マスタシリンダ3
4にはブレーキペダル36が連結されている。マスタシ
リンダ34にはブレーキペダル36に付与される操作量
に応じた油圧(以下、マスタシリンダ圧PM/C と称す
る)が発生する。マスタシリンダ34には油圧アクチュ
エータ38が接続されている。油圧アクチュエータ38
はブレーキECU12に接続されている。油圧アクチュ
エータ38は、ブレーキECU12から付与される指令
信号に応じたブレーキ油圧を発生させる。油圧アクチュ
エータ38には、各車輪のホイルシリンダが連通してい
る。従って、各ホイルシリンダには、油圧アクチュエー
タ38が発生するブレーキ油圧に応じた油圧が供給され
る。
【0017】ホイルシリンダはその油圧に応じた力でキ
ャリパ40、41を駆動する。キャリパ40、41が駆
動されると、キャリパ40、41に装着されたブレーキ
パッドが、ホイルシリンダの油圧(以下、ホイルシリン
ダ圧PW/C と称す)に応じた力でディスクロータ42、
43の制動面に向けて押圧される。従って、ブレーキE
CU12から油圧ブレーキ装置32に付与される指令信
号に応じた大きさの制動力が各車輪に付与される。油圧
ブレーキ装置32が発生する制動力を、以下、油圧制動
力FH と称する。
【0018】上述の如く、本実施例のシステムにおい
て、駆動輪である左右車輪FL,FRには、駆動回生装
置14が発生する回生制動力FG と、油圧ブレーキ装置
32が発生する油圧制動力FH との双方が付与される。
また、従動輪である左右後輪RL,RRには、油圧制動
力FH のみが付与される。次に、図2を参照して、油圧
ブレーキ装置32の構成を説明する。図2は、油圧ブレ
ーキ装置32の構成図を示す。図2に示す如く、油圧ブ
レーキ装置32において、ブレーキペダル36の近傍に
は、2つのストロークセンサ38、39が配設されてい
る。ストロークセンサ38、39は、ブレーキペダル3
6のストローク量に応じた信号をブレーキECU12に
向けて出力する。
【0019】マスタシリンダ34が備える2つの液圧室
34a、34bには、それぞれ、第1マスタ通路40及
び第2マスタ通路42が連通している。第1マスタ通路
40には、その内部の液圧、すなわち、液圧室34aに
発生するマスタシリンダ圧P M/C に応じた信号を出力す
るマスタ圧センサ44が配設されている。同様に、第2
マスタ通路42には、その内部の液圧、すなわち、液圧
室34bに発生するマスタシリンダ圧PM/C に応じた信
号を出力するマスタ圧センサ46が配設されている。マ
スタ圧センサ44及び46の出力信号はブレーキECU
12に供給されている。
【0020】上記の如く、ブレーキECU12には、ス
トロークセンサ38、39からペダルストロークを示す
2つの信号が供給され、また、マスタ圧センサ44、4
6からマスタシリンダ圧PM/C を示す2つの信号が供給
される。すなわち、ブレーキECU12には、ブレーキ
操作量に関連する4つの信号が供給される。ブレーキE
CU12は、これら4つの信号から多数決の原理で車両
に要求される制動力(以下、要求制動力FREQ と称す)
を検出する。従って、本実施例によれば、ストロークセ
ンサ38、39及びマスタ圧センサ44、46の一部に
異常が生じた場合にも、要求制動力FREQ を適正に検出
することができる。
【0021】第1マスタ通路40は、第1マスタカット
弁48を介して、左前ホイルシリンダ通路50に接続さ
れている。第1マスタカット弁48は、常態で第1マス
タ通路40と左前ホイルシリンダ通路50とを導通状態
とし、ブレーキECU12からオン信号を供給されるこ
とにより、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開
閉弁である。左前ホイルシリンダ通路50は左前輪FL
のホイルシリンダ52に連通している。また、左前ホイ
ルシリンダ通路50には、その内部の液圧、すなわち、
左前輪FLのホイルシリンダ圧PACC に応じた信号を出
力するホイルシリンダ圧センサ54が配設されている。
ブレーキECU12は、ホイルシリンダ圧センサ54の
出力信号に基づいて左前輪FLのホイルシリンダ圧P
W/C を検出する。
【0022】左前ホイルシリンダ通路50には、前輪カ
ット弁55を介して、右前ホイルシリンダ通路56が接
続されている。前輪カット弁55は、常態で左前ホイル
シリンダ通路50と右前ホイルシリンダ通路56とを導
通常態とし、ブレーキECU12からオン信号を供給さ
れることにより、これらの通路を遮断状態とする常開の
電磁開閉弁である。右前ホイルシリンダ通路56は右前
輪FRのホイルシリンダ58に連通している。また、右
前ホイルシリンダ通路56には、その内部の液圧、すな
わち、右前輪のホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を
出力するホイルシリンダ圧センサ60が配設されてい
る。ブレーキECU12はホイルシリンダ圧センサ60
の出力信号に基づいて、右前輪のホイルシリンダ圧P
W/C を検出する。
【0023】第2マスタ通路42は、第2マスタカット
弁62を介して、左後ホイルシリンダ通路64に接続さ
れている。第2マスタカット弁62は、常態で第2マス
タ通路42と左後ホイルシリンダ通路64とを導通状態
とし、ブレーキECU12からオン信号を供給されるこ
とにより、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開
閉弁である。左後ホイルシリンダ通路64は左前輪RL
のホイルシリンダ66に連通している。また、左後ホイ
ルシリンダ通路64には、その内部の液圧、すなわち、
左後輪RLのホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出
力するホイルシリンダ圧センサ68が配設されている。
ブレーキECU12はホイルシリンダ圧センサ68の出
力信号に基づいて左後輪RLのホイルシリンダ圧PW/C
を検出する。
【0024】左後ホイルシリンダ通路64には、後輪カ
ット弁70を介して、右後ホイルシリンダ通路72が接
続されている。後輪カット弁70は、常態で左後ホイル
シリンダ通路64と右後ホイルシリンダ通路72とを導
通常態とし、ブレーキECU12からオン信号を供給さ
れることにより、これらの通路を遮断状態とする常開の
電磁開閉弁である。右後ホイルシリンダ通路72は右後
輪RRのホイルシリンダ74に連通している。また、右
後ホイルシリンダ通路72には、その内部の液圧、すな
わち、右後輪RRのホイルシリンダ圧PW/C に応じた信
号を出力するホイルシリンダ圧センサ76が配設されて
いる。ブレーキECU12はホイルシリンダ圧センサ7
6の出力信号に基づいて右後輪RRのホイルシリンダ圧
PW /Cを検出する。
【0025】第2マスタ圧通路42には、また、シミュ
レータカット弁78を介してストロークシミュレータ8
0が接続されている。シミュレータカット弁78は、常
態で第2マスタ圧通路42とストロークシミュレータ8
0とを遮断状態とし、ブレーキECU12からオン信号
を供給されることにより、これらを導通状態とする常閉
の電磁開閉弁である。ストロークシミュレータ80は、
シミュレータカット弁78が開弁された状況下で、マス
タシリンダ34の液圧室34bに発生するマスタシリン
ダ圧PM/C に応じた量のブレーキフルードをその内部に
流入させるように構成されている。後述する如く、本実
施例においては、システムに異常が検出されない限り、
ブレーキ操作が行われると、ブレーキECU12は第1
マスタカット弁48及び第2マスタカット弁62を閉弁
状態とする。かかる状況下で、シミュレータカット弁7
8を開弁状態とすることで、マスタシリンダ圧PM/C
応じた量のブレーキフルードを液圧室34bからストロ
ークシミュレータ80へ流入させることができる。従っ
て、油圧ブレーキ装置32によれば、第1マスタカット
弁48及び第2マスタカット弁62が閉弁された状況下
で、ブレーキ踏力に応じたペダルストロークを発生させ
ることができる。
【0026】リザーバタンク18には、リザーバ通路8
2が連通している。リザーバ通路82には、ポンプ84
の吸入側が連通している。ポンプ64は、ポンプモータ
86により駆動される。ポンプ84の吐出側には、圧力
スイッチ88、アキュムレータ90、及びリリーフ弁9
2が連通している。リリーフ弁92はポンプ84の吐出
圧が所定のリリーフ圧Prel を越えると、ポンプ84の
吐出圧をリザーバ通路82側へリリーフする。また、圧
力スイッチ88はポンプ84の吐出圧が所定の下限圧P
L を下回った場合にオン信号を発生する。ポンプ84
は、圧力スイッチ68がオン信号を発すると始動するよ
うに制御される。従って、ポンプ64の吐出圧は、下限
圧PL とリリーフ圧Prel との間の圧力に維持される。
【0027】ポンプ84の吐出側は、また、高圧通路9
4に連通している。高圧通路94には、その内部の液圧
に応じた信号を出力するアキュムレータ圧センサ76が
配設されている。高圧通路94は、リニア増圧弁98、
100、102、104を介して、それぞれ、上記した
左前ホイルシリンダ通路50、右前ホイルシリンダ通路
56、左後ホイルシリンダ通路64、及び、右後ホイル
シリンダ通路72に接続されている。左前ホイルシリン
ダ通路50、右前ホイルシリンダ通路56、左後ホイル
シリンダ通路64、及び、右後ホイルシリンダ通路72
は、それぞれ、リニア減圧弁106、108、110、
112を介して、リザーバ通路82に接続されている。
【0028】上記したリニア増圧弁98〜104、及
び、リニア減圧弁106〜112は、何れも、常態で閉
弁状態をとり、ブレーキECU12から駆動信号を供給
されると、その駆動信号の大きさに応じて開度を増加さ
せるリニア制御弁である。従って、リニア増圧弁98〜
104に供給する駆動電流に基づいて、それぞれ、高圧
通路94からホイルシリンダ通路50、56、64、7
2へ流入するブレーキフルードの量をリニアに制御する
ことができる。また、リニア減圧弁106〜112に供
給する駆動電流に基づいて、それぞれ、ホイルシリンダ
通路50、56、64、72からリザーバ通路82へ流
出するブレーキフルードの量をリニアに制御することが
できる。
【0029】本実施例において、システムに異常が生じ
ていない状態でブレーキペダル12が踏み込まれると、
ブレーキECU12は、第1マスタカット弁48及び第
2マスタカット弁62を閉弁状態とすると共に、ポンプ
84を作動状態とする。かかる処理が実行されると、マ
スタシリンダ34とホイルシリンダ52、58、66、
74とが切り離される。かかる状況下では、ホイルシリ
ンダ圧PW/C はリニア増圧弁98〜104及びリニア減
圧弁106〜112の開度に応じた液圧に制御される。
従って、油圧ブレーキ装置32によれば、ブレーキEC
U12からリニア増圧弁98〜104及びリニア減圧弁
106〜112に供給する制御信号に基づいて、各輪の
ホイルシリンダ圧PW/C を独立に制御することができ
る。
【0030】本実施例の制動制御装置において、ブレー
キECU12は、要求制動力FREQを回生制動力FG
油圧制動力FH とに適宜配分することにより回生制動力
G及び油圧制動力FH のそれぞれの目標値を演算す
る。そして、演算された目標値に等しい回生制動力FG
を発生させるべき旨の指令信号を回生ECU10に向け
て送信する。回生ECU10はこの指令信号を受信する
と、駆動回生装置14に制御信号を供給することにより
所要の回生制動力FG を発生させる。また、ブレーキE
CU12は油圧制動力FH の目標値を前輪側と後輪側と
に分配し、その配分に応じた制動力が発生するように各
車輪のホイルシリンダ圧PW/C を制御する。
【0031】なお、ブレーキECU12は、システムに
異常を検出すると、第1マスタカット弁48及び第2マ
スタカット弁62を開弁状態とすると共に、リニア増圧
弁98〜104を閉弁状態とする。この場合、ホイルシ
リンダ52、58、66、74とマスタシリンダ34と
が導通状態となることで、各輪のホイルシリンダ圧P
W/C はマスタシリンダ圧PM/C と等圧に制御される。従
って、本実施例の制動制御装置によれば、システム異常
が生じた場合にも、ホイルシリンダ52、58、66、
74によって確実に油圧制動力FH を発生させることが
できる。
【0032】上述の如く、回生制動力FG が発生される
と、それに応じた回生エネルギーがバッテリー24に充
電エネルギーとして供給される。従って、バッテリー2
4の充電状態を確保するうえでは、要求制動力FREQ
その最大値を上回らない範囲で要求制動力FREQ に等し
い回生制動力FG を発生し、回生制動力FG のみでは不
足する場合にのみ、その不足分の油圧制動力FH を発生
させることが有利である。以下、このように回生制動力
G を油圧制動力FH よりも優先して発生させる制御
を、回生優先制御と称す。また、回生優先制御により実
現される前後輪の制動力配分を、回生優先配分と称す。
【0033】しかしながら、上述の如く、回生制動力F
G は駆動輪である左右前輪FL,FRにのみ付与され得
る。このため、制動操作が開始された際に、回生優先制
御が実行されるものとすると、前輪側の制動力の比率が
後輪側に対して過大となることで、車両のフロント側が
沈み込むような車両の姿勢変化が生じてしまう。これに
対して、本実施例の制動制御装置は、制動操作が開始さ
れた直後の要求制動力FREQ が増加している過程では、
前後輪への制動力配分が、例えば理想配分(すなわち、
各車輪に生ずるスリップ率が互いに等しくなるような制
動力配分)となるように、従動輪である後輪にも油圧制
動力FH を発生させることにより、上記の如き姿勢変化
を抑制し得る点に特徴を有している。以下、本実施例の
かかる特徴部について説明する。
【0034】図3は、本実施例において、制動操作が開
始された後の要求制動力FREQ の時間変化を、前輪側の
回生制動力FG と後輪側の油圧制動力FH との配分の時
間変化と共に例示する図である。図3において、時刻t
1 までの期間Iでは、制動操作量の増加に伴って要求制
動力FREQ は上昇し、時刻t1 以降、制動操作量が保持
されることで、要求制動力FREQ は、最大回生制動力F
GMAXより小さなほぼ一定に保たれている。
【0035】図3の期間Iに示す如く、制動操作が開始
された直後の要求制動力FREQ が上昇している過程で
は、理想配分が実現されるように、要求制動力FREQ
前輪側の回生制動力FG と後輪側の油圧制動力FH とに
配分される。その後、要求制動力FREQ がほぼ一定とな
った時刻t1 の後の期間IIでは、回生制動力FG が所定
の勾配δ1で増加されると共に、後輪側の油圧制動力F
H が同じ勾配δ1 で減少される。そして、時刻t2 にお
いて、油圧制動力FH がゼロまで減少すると、以後、要
求制動力FREQ に等しい回生制動力FG を発生させる制
御、すなわち、回生優先制御が実行されることで、最大
限の回生エネルギーが確保される。
【0036】なお、図3においては、時刻t1以降、要
求制動力FREQ が最大回生制動力F GMAXよりも小さな値
に保持されるものとしたが、最大回生制動力FGMAXが要
求制動力FREQ に対して不足する場合は、その不足分の
油圧制動力FH が発生される。ところで、できるだけ大
きな回生エネルギーを確保する観点からは、期間IIにお
いて回生制動力FG を大きな勾配で増加させることが有
利である。一方、回生制動力FG の増加勾配が大きくな
るほど、前後車輪への制動力の配分が大きな割合で変化
することで、車両に生ずる姿勢変化が増大する。そこ
で、期間IIにおける回生制動力FG の増加勾配(後輪側
の油圧制動力FH の減少勾配)δ1 は、車両に生ずる姿
勢変化の大きさが許容される範囲内で、なるべく大きな
値に設定される。図4は、上記の動作を実現すべくブレ
ーキECU12が実行する制御ルーチンのフローチャー
トである。なお、図4に示すルーチンは所定時間間隔で
起動される定時割り込みルーチンである。図4に示すル
ーチンが起動されると、先ずステップ150の処理が実
行される。
【0037】ステップ150では、制動操作中であるか
否かが判別される。かかる判別は、例えば、要求制動力
REQ の値に基づいて行うことができる。あるいは、ブ
レーキペダル36の近傍にブレーキスイッチを設け、そ
のオン/オフに基づいて制動操作中であるか否かを判別
してもよい。ステップ150において、制動操作中でな
ければ、次にステップ152において、制動開始フラグ
F1が「1」に設定された後、今回のルーチンは終了さ
れる。なお、後述する如く、制動開始フラグF1は制動
操作が開始された直後の要求制動力FREQ が上昇してい
る過程では「1」に保持され、要求制動力FREQ の上昇
が終了し、理想配分から回生優勢配分への切り換え処理
が完了した時点で「0」に設定される。一方、ステップ
150において制動操作の実行中であれば、次にステッ
プ154の処理が実行される。
【0038】ステップ154では、制動開始フラグF1
が「1」に設定されているか否かが判別される。その結
果、F1=1が不成立であれば、次にステップ156に
おいて、回生優先制御を実現する処理が実行された後、
今回のルーチンは終了される。一方、ステップ154に
おいてF1=1が成立する場合は、次にステップ158
の処理が実行される。
【0039】ステップ158では、要求制動力FREQ
時間変化率ΔFREQ (=dFREQ /dt)が「0」より
大きいか否かが判別される。その結果、ΔFREQ >0が
成立する場合は、次にステップ160において、理想配
分が実現されるように、前輪に回生制動力FG を発生さ
せると共に後輪に油圧制動力FH を発生させる処理が実
行された後、今回のルーチンは終了される。一方、ステ
ップ158において、ΔFREQ >0が不成立であれば、
次にステップ162の処理が実行される。
【0040】ステップ162では、回生制動力FG を上
記した勾配δ1 で増加させると共に、後輪側の油圧制動
力FH を勾配δ1 で減少させる処理が実行される。ステ
ップ162に続くステップ164では、後輪の油圧制動
力FH がゼロとなったか否かが判別される。その結果、
肯定判別されれば、回生優先配分への切り換えが完了し
たと判断され、次にステップ166において、制動開始
フラグF1が「0」に設定された後、今回のルーチンは
終了される。一方、ステップ164において後輪の油圧
制動力がゼロでなければ、ステップ166の処理は実行
されることなく今回のルーチンは終了される。
【0041】上述の如く、本実施例によれば、制動操作
が開始される際には、前輪に回生制動力FG が発生され
ると共に、後輪に油圧制動力FH が発生されることで、
制動力の前輪への過度の偏りが抑制される。このため、
本実施例の制動制御装置によれば、制動開始時に、フロ
ント側が沈み込むような車両の姿勢変化を抑制すること
ができる。
【0042】なお、上記第1実施例では、制動操作の開
始後、要求制動力FREQ が増加している過程では、理想
配分を実現するものとした。しかしながら、本発明はこ
れに限定されるものではなく、各車輪の制動力の変化に
伴って生ずる姿勢変化が許容範囲内となる限りにおい
て、要求制動力FREQ が増加している過程で回生制動力
G の比率を次第に増加させることとしてもよい。
【0043】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。上述の如く、回生制動力FG は、モータ駆動輪の回
転に伴って発生するため、低速走行時には、十分な回生
制動力FG を発生させることができない。そこで、一般
に、電気自動車の制動制御装置では、車両速度が所定値
を下回った場合に、回生制動力FG の発生を中止して要
求制動力FREQ に等しい油圧制動力FH を発生させる制
御(以下、油圧優先制御と称す)が実行される。油圧優
先制御において、通常は、前輪側の油圧制動力FH と後
輪側の油圧制動力FH とは、それらの配分が上記した理
想配分となるように制御される。しかしながら、上述の
如く、回生優先制御では、前輪の制動力が優先して発生
することになるため、油圧優先制御において常に理想配
分が実現されるものとすると、回生優先制御から油圧優
勢制御への切り換え時に、後輪側への制動力の配分が急
増することで、フロント側が浮き上がるような車両の姿
勢変化が生じてしまう。
【0044】これに対して、本実施例の制動制御装置
は、回生優先制御から油圧優先制御へ切り換える際に、
前輪側と後輪側との制動力配分を一定とすることで、上
記の姿勢変化を防止し得る点に特徴を有している。以
下、本実施例のかかる特徴部について説明する。図5
は、本実施例の制動制御装置において、回生優先制御か
ら油圧優先制御の切り換えの前後での回生制動力FG
び油圧制動力FH の時間変化を例示する。なお、油圧制
動力FH については、前輪側と後輪側との配分を併せて
示している。また、図5に例示する状況下では、要求制
動力FREQ は最大回生制動力FGMAXより小さな一定に保
持されているものとする。
【0045】図5に示す期間Aでは、回生優先制御が実
行され、要求制動力FREQ に等しい回生制動力FG が発
生している。時刻ta において油圧優先制御への切り換
えが開始され、以後、期間Bにわたって、回生制動力F
G が所定の勾配δ2 で減少されると共に、前輪側の油圧
制動力FH が、回生制動力FG の減少勾配に等しい勾配
δ2 で増加される。そして、時刻tb において回生制動
力FG がゼロに達すると、以後、期間Cにおいて前輪の
油圧制動力FH が保持される。なお、勾配δ2は、油圧
ブレーキ装置32が実現し得る油圧制動力FH の最大増
加勾配、及び、駆動回生装置14が実現し得る回生制動
力FG の最大減少勾配以下となるように設定される。
【0046】前輪の油圧制動力FH が保持された後、車
両停止直前の時刻tcにおいて、後輪側についても油圧
制動力FH が発生され始める。以後、理想配分に向けて
前輪の油圧制動力FH が所定の勾配δ3 で減少されると
共に、後輪の油圧制動力FHが勾配δ3 で増加される。
回生優先制御から油圧優先制御へ切り換える際の上記の
手法によれば、切り換えの過程で、回生制動力FG の減
少勾配に等しい勾配で前輪側の油圧制動力FHが増加さ
れることで、前輪側と後輪側との制動力配分は一定に保
持される。このため、本実施例によれば、回生優先制御
から油圧優先制御へ切り換える際に、前後車輪の制動力
配分の急変に伴う車両の姿勢変化を防止することができ
る。また、油圧優先制御への切り換え後、車両の停止直
前で、理想配分へ切り換えられることで、制動力配分の
変化に伴う車両の姿勢変化が、車両停止に伴う衝撃とほ
ぼ同時に発生し、これにより、運転者に与える違和感が
抑制される。
【0047】本実施例の制動制御装置が有する上記の性
能は、上記図1及び図2に示すシステムにおいて、ブレ
ーキECU12が図6に示す制御ルーチンを実行するこ
とにより実現される。図6に示すルーチンは、所定時間
間隔で起動される定時割り込みルーチンである。図6に
示すルーチンが起動されると、先ずステップ200の処
理が実行される。
【0048】ステップ200では、制動操作中であるか
否かが判別される。その結果、制動操作中でなければ今
回のルーチンは終了される。一方、ステップ200にお
いて制動操作中でなければ、次にステップ201の処理
が実行される。ステップ201では、油圧優先制御を実
行すべき条件(例えば、車両速度が所定値以下であるこ
と)が成立するか否かが判別される。その結果、否定判
別された場合は、次にステップ202において、回生優
先制御を実行する処理が行われた後、今回のルーチンは
終了される。一方、ステップ201において肯定判別さ
れた場合は、次にステップ203の処理が実行される。
【0049】ステップ203では、切換完了フラグF2
が「1」に設定されているか否かが判別される。後述の
如く、切換完了フラグF2は、回生優先制御から油圧優
先制御への切り換えが完了した時点で「1」に設定され
るフラグである。従って、ステップ232においてF2
=1が不成立であれば、回生優先制御から油圧優先制御
への切り換え中であると判断されて、次にステップ20
4の処理が実行される。一方、ステップ202におい
て、F2=1が成立する場合は、油圧優先制御への切り
換えは完了していると判断されて、次にステップ206
の処理が実行される。
【0050】ステップ204では、回生制動力FG を上
記した所定の勾配δ2 で減少させると共に、前輪の油圧
制動力FH を勾配δ2 で増加させる処理が実行される。
ステップ204に続くステップ208では、回生制動力
G がゼロに達したか否かが判別される。その結果、否
定判別されれば、今回のルーチンは終了される。一方、
ステップ208において肯定判別された場合は、油圧優
先制御への切り換えが完了したと判断され、次にステッ
プ210において、切換完了フラグF2が「1」に設定
された後、今回のルーチンは終了される。
【0051】ステップ206では、車両停止直前である
か否か(例えば、車速が所定値を下回ったか否か)が判
別される。その結果、車両停止直前でなければ今回のル
ーチンは終了される。一方、車両停止直前であれば、前
輪優先配分から理想配分への切り換えを行っても、車両
の姿勢変化により運転者に与える違和感は小さいと判断
されて、次にステップ212の処理が実行される。
【0052】ステップ212では、理想配分実現フラグ
F3が「1」に設定されているか否かが判別される。後
述の如く、理想配分実現フラグF3は、油圧優先制御に
おいて理想配分への移行が完了した際に「1」に設定さ
れるフラグである。従って、ステップ212において、
F3=1が成立する場合は、理想配分が実現されている
と判断されて、今回のルーチンは終了される。一方、ス
テップ212においてF3=1が不成立であれば、理想
配分への移行中であると判断されて、次にステップ21
4の処理が実行される。
【0053】ステップ214では、前輪側の油圧制動力
H を上記の勾配δ3で減少させると共に、後輪側の油
圧制動力FH を同じ勾配δ3で増加させる処理が実行さ
れる。ステップ214に続くステップ216では、前輪
側の油圧制動力FH と後輪側の油圧制動力FH との配分
が理想配分に達したか否かが判別される。その結果、理
想配分に達していなければ今回のルーチンは終了され
る。一方、ステップ216において理想配分に達してい
れば、次にステップ218において配分切換フラグF3
が「1」に設定された後、今回のルーチンは終了され
る。
【0054】なお、上記第2実施例では、車両の停止直
前の時刻tcにおいて後輪の油圧制動力FH を発生させ
ることとしたが、これに限らず、車両停止後に後輪の油
圧制動力FH を発生させることとしてもよい。車両停止
後には、制動力配分が変化しても、車両に姿勢変化が生
ずることはない。従って、車両停止後に後輪の油圧制動
力FH を発生させることとすれば、車両の姿勢変化をよ
り効果的に防止することができる。
【0055】また、上記第2実施例では、回生優先制御
から油圧優先制御へ切り換える際に、回生制動力の減少
勾配に等しい勾配で前輪側の油圧制動力FH を増加させ
ることにより、前輪側及び後輪側の制動力をそれぞれ一
定に保持することとした。しかしながら、本発明はこれ
に限定されるものではなく、各車輪の制動力の変化に伴
う車両の姿勢変化が許容範囲内となる限りにおいて、回
生優先制御から油圧優先制御へ切り換える過程で、前輪
側と後輪側との制動力の配分を変化させてもよい。例え
ば、制御の切り換えの過程(図5に示す期間B)におい
て、後輪側の油圧制動力FH を徐々に増加させるように
してもよい。
【0056】ところで、上記第1及び第2実施例では、
前輪が駆動輪、後輪が従動輪であるものとしたが、本発
明はこれに限定されるものではなく、後輪が駆動輪、前
輪が従動輪であってもよい。なお、上記第1及び第2実
施例においては、ブレーキECU12が図4に示すルー
チンの150、154、158、及び160の処理を実
行することにより特許請求の範囲に記載した従動輪制動
手段が、ブレーキECU12が図6に示すルーチンのス
テップ201、203、及び204の処理を実行するこ
とにより特許請求の範囲に記載した切換調整手段が、そ
れぞれ実現されている。
【0057】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、駆動輪に付与する制動力を回生制動力から油圧制動
力に切り換える際に車体に生ずる姿勢変化を抑制するこ
とができる。また、請求項2記載の発明によれば、制動
操作の開始時に、車体に生ずる姿勢変化を抑制すること
ができる。
【0058】更に、請求項3記載の発明によれば、要求
制動力の変化が小さくなったときに油圧制動力を減少さ
せることで、車体の姿勢変化を抑制しつつ、大きな回生
制動力を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電気自動車の制動制御
装置のシステム構成図である。
【図2】本実施例の制動制御装置が備える油圧ブレーキ
装置のシステム構成図である。
【図3】本実施例において制動操作の開始後の要求制動
力FREQ の時間変化を、回生制動力FG と後輪の油圧制
動力FH との配分と共に示す図である。
【図4】本実施例においてブレーキECUが実行するル
ーチンのフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施例において、回生優先制御か
ら油圧優先制御への切り換えの前後での回生制動力及び
油圧制動力の時間変化を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例においてブレーキECUが
実行するルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
10 回生ECU 12 ブレーキECU 14 駆動回生装置 32 油圧ブレーキ装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪に回生制動力及び油圧制動力を付
    与し得る電気自動車の制動制御装置であって、 前記駆動輪に付与する制動力を前記回生制動力から前記
    油圧制動力に切り換える際に、前記駆動輪について、前
    記回生制動力の減少変化を補うように前記油圧制動力を
    増加させる切換調整手段を備えることを特徴とする電気
    自動車の制動制御装置。
  2. 【請求項2】 駆動輪に回生制動力を付与し得ると共
    に、少なくとも従動輪に油圧制動力を付与し得る電気自
    動車の制動制御装置において、 制動操作開始時の要求制動力が増加している過程で、前
    記駆動輪に前記回生制動力を付与している場合には、前
    記従動輪に油圧制動力を付与する従動輪制動手段を備え
    ることを特徴とする電気自動車の制動制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電気自動車の制動力制御
    装置において、 前記従動輪制動手段は、前記要求制動力の増加勾配が所
    定値以下になると、前記従動輪に付与する油圧制動力を
    減少させることを特徴とする電気自動車の制動制御装
    置。
JP11027182A 1999-02-04 1999-02-04 電気自動車の制動制御装置 Pending JP2000225932A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11027182A JP2000225932A (ja) 1999-02-04 1999-02-04 電気自動車の制動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11027182A JP2000225932A (ja) 1999-02-04 1999-02-04 電気自動車の制動制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000225932A true JP2000225932A (ja) 2000-08-15

Family

ID=12213946

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11027182A Pending JP2000225932A (ja) 1999-02-04 1999-02-04 電気自動車の制動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000225932A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002145031A (ja) * 2000-11-09 2002-05-22 Aisin Seiki Co Ltd 車両のブレーキ制御装置
JP2004026146A (ja) * 2002-06-20 2004-01-29 Ford Motor Co 車両の制動方法及び装置
JP2006246614A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Nissan Motor Co Ltd 複合ブレーキの協調制御装置
JP2006290332A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Robert Bosch Gmbh 非常停止の範囲内における車両の制動方法および装置
US7136737B2 (en) 2002-12-17 2006-11-14 Nissan Motor Co., Ltd. Coordinated brake control system
JP2007276534A (ja) * 2006-04-03 2007-10-25 Advics:Kk 車両用制動装置
JP2009278840A (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 Nissan Motor Co Ltd 電動車両の回生制動制御装置
CN102343824A (zh) * 2010-07-30 2012-02-08 北汽福田汽车股份有限公司 电动车制动能量回收控制方法及其装置
EP2418132A1 (en) * 2009-04-08 2012-02-15 Honda Motor Co., Ltd. Brake device for vehicle
WO2012105043A1 (ja) * 2011-02-04 2012-08-09 スズキ株式会社 車両用制御装置
JP2014030356A (ja) * 2013-11-06 2014-02-13 Mitsubishi Electric Corp 回転電機の制御装置
JP2015067233A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 日信工業株式会社 車両用ブレーキ液圧制御システム
JP2015139293A (ja) * 2014-01-22 2015-07-30 株式会社アドヴィックス 車両の制動制御装置

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002145031A (ja) * 2000-11-09 2002-05-22 Aisin Seiki Co Ltd 車両のブレーキ制御装置
JP4543540B2 (ja) * 2000-11-09 2010-09-15 株式会社アドヴィックス 車両のブレーキ制御装置
JP2004026146A (ja) * 2002-06-20 2004-01-29 Ford Motor Co 車両の制動方法及び装置
JP4601920B2 (ja) * 2002-06-20 2010-12-22 フォード モーター カンパニー 車両の制動装置
US7136737B2 (en) 2002-12-17 2006-11-14 Nissan Motor Co., Ltd. Coordinated brake control system
JP2006246614A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Nissan Motor Co Ltd 複合ブレーキの協調制御装置
JP4539374B2 (ja) * 2005-03-03 2010-09-08 日産自動車株式会社 複合ブレーキの協調制御装置
JP2006290332A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Robert Bosch Gmbh 非常停止の範囲内における車両の制動方法および装置
DE102005016001B4 (de) 2005-04-07 2022-08-18 Robert Bosch Gmbh Abbremsen eines Fahrzeugs im Rahmen eines Nothalts
JP2007276534A (ja) * 2006-04-03 2007-10-25 Advics:Kk 車両用制動装置
JP2009278840A (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 Nissan Motor Co Ltd 電動車両の回生制動制御装置
US8794719B2 (en) 2009-04-08 2014-08-05 Honda Motor Co., Ltd. Brake device for vehicle
EP2418132A1 (en) * 2009-04-08 2012-02-15 Honda Motor Co., Ltd. Brake device for vehicle
EP2418132A4 (en) * 2009-04-08 2012-10-10 Honda Motor Co Ltd VEHICLE BRAKING SYSTEMS
CN102343824B (zh) * 2010-07-30 2013-07-10 北汽福田汽车股份有限公司 电动车制动能量回收控制方法及其装置
CN102343824A (zh) * 2010-07-30 2012-02-08 北汽福田汽车股份有限公司 电动车制动能量回收控制方法及其装置
CN103370220A (zh) * 2011-02-04 2013-10-23 铃木株式会社 车辆用控制装置
JPWO2012105043A1 (ja) * 2011-02-04 2014-07-03 スズキ株式会社 車両用制御装置
JP5668946B2 (ja) * 2011-02-04 2015-02-12 スズキ株式会社 車両用制御装置
US9290169B2 (en) 2011-02-04 2016-03-22 Suzuki Motor Corporation Vehicle control apparatus
CN103370220B (zh) * 2011-02-04 2016-04-20 铃木株式会社 车辆用控制装置
WO2012105043A1 (ja) * 2011-02-04 2012-08-09 スズキ株式会社 車両用制御装置
JP2015067233A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 日信工業株式会社 車両用ブレーキ液圧制御システム
JP2014030356A (ja) * 2013-11-06 2014-02-13 Mitsubishi Electric Corp 回転電機の制御装置
JP2015139293A (ja) * 2014-01-22 2015-07-30 株式会社アドヴィックス 車両の制動制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2460701B1 (en) Brake control system for an electrically driven vehicle
JP4466696B2 (ja) ブレーキ装置、ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法
JP4412400B2 (ja) 車両用挙動制御装置
EP1428738B1 (en) Vehicle braking control system
US8521350B2 (en) Vehicle control device and vehicle control method
US8123310B2 (en) Method for controlling a brake system of a motor vehicle
US8066339B2 (en) Vehicle and method for controlling regenerative braking
EP2474437B1 (en) Brake control device
US9180780B2 (en) Method for controlling a motor vehicle brake system
US8186773B2 (en) Method for controlling a braking system of a motor vehicle
US7925411B2 (en) Method for controlling a brake system of a motor vehicle with all-wheel drive
WO2011016095A1 (ja) ブレーキ制御装置及びブレーキ制御方法
US7597408B2 (en) Method for compensating regenerative braking amount when regenerative braking of vehicle fails
US9610930B2 (en) Vehicle brake system
US20090069149A1 (en) Brake force control device and method
JP2001270431A (ja) 回生協調ブレーキシステムの制御方法
JP2006199270A (ja) 車両用ブレーキ制御装置
JP5402578B2 (ja) ブレーキ制御装置
JP2000225932A (ja) 電気自動車の制動制御装置
JPH10297462A (ja) 制動力制御装置
JP2007196924A (ja) 車両制動装置
JP2008044554A (ja) 車両の制動制御装置
JP2001247025A (ja) 車両制動システムおよび複系統制動システム
JP2003284202A (ja) 制動トルク制御装置
JP2008148534A (ja) 制駆動力制御装置