JP2015066642A - 基板の製造方法、および基板の機械加工装置 - Google Patents

基板の製造方法、および基板の機械加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板を保持したキャリアを遊星運動させながら、基板に機械加工処理を施した場合に、キャリアを、変形、損傷させることなく取り出せ、連続的に使用することのできる基板の製造方法及び基板の機械加工装置を提供する。【解決手段】本発明の基板の製造方法は、前記基板を保持したキャリアをサンギアおよびインターナルギアに係合させるとともに、前記基板を上定盤と下定盤で挟持し、前記キャリアを遊星運動させながら前記基板の主表面を機械加工する機械加工処理と、前記機械加工処理の後、前記インターナルギアが周方向に分割されてなる2以上の分割ギア部のうち少なくとも1つを、前記キャリアから離れるよう前記サンギアの径方向の外側に水平方向に移動させた後、前記上定盤と前記下定盤で挟持された前記基板を保持するキャリアを、前記上定盤および前記下定盤の間から取り出す取出処理と、を備えることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、基板の製造方法、および基板の機械加工装置に関する。
ハードディスクドライブ(HDD)装置等の磁気ディスク装置に用いられる基板の主表面を研磨するための装置として、一対の上下の定盤と、遊星歯車機構とを備えた研磨装置が知られている。上定盤および下定盤には、基板の主表面に当接する研磨パッドが設けられている。この研磨装置を用いて研磨処理を行う場合、まず、基板を保持したキャリアをサンギアおよびインターナルギアに係合させ、キャリアに保持された基板を上定盤と下定盤で挟持する。このとき、基板は、研磨パッドを介して上定盤および下定盤に挟まれている。この状態で、研磨パッドと基板の間に研磨砥粒を供給しながら、キャリアを遊星運動させて基板と研磨パッドとを相対的に移動させることで、基板の主表面が研磨される。研磨処理の後は、上定盤を上方に移動させて、下定盤との間にスペースをつくり、キャリアに保持された基板を取り出す。
ところで、近年、基板の主表面の平滑化に伴って、上記した研磨装置に用いられる研磨パッドには、より硬質なものが使用され、研磨砥粒には、より微細なものが用いられるようになっている。このような状況で、研磨処理後、上定盤を上方に移動させると、上定盤の研磨パッドに基板がランダムに貼り付いてしまう問題が顕在化している。このような基板の貼り付きは、取り出しの作業性を低下させるとともに、基板を研磨パッドから取り外そうとする際に基板を落下させ、損傷させるおそれがある。
そこで、従来、基板を上定盤と下定盤の間に挟んだ状態で、基板を保持したキャリアを水平方向に移動させて取り出す方法が既に提案されている(特許文献1参照)。この方法では、研磨処理の後、インターナルギアが下定盤の高さ位置より低くなるよう、インターナルギアと下定盤とを相対的に移動させる。これにより、基板を保持したキャリアを水平方向に移動させて、上定盤と下定盤の間から取り出すことができる。
特開2008−6578号公報
上記した遊星歯車機構を備えた研磨装置では、研磨処理が終了した時点で、キャリアが強い力でインターナルギアに押し付けられている。また、キャリアと係合するインターナルギアの部分は、研磨処理の間、キャリアから繰り返し押圧力を受けることで摩耗し、研磨終了時点で、キャリアが入り込んでいる場合がある。このため、特許文献1の方法を用いてキャリアを取り出そうとした場合、インターナルギアを下方向に移動させると、キャリアの端部がインターナルギアに引っかかって、キャリアが変形あるいは損傷する場合がある。キャリアの変形、損傷が生じると、次のバッチの研磨処理を連続的に行うことができない。
本発明は、基板を保持したキャリアを遊星運動させながら、基板に機械加工処理を施した場合に、キャリアを、変形、損傷させることなく取り出せ、連続的に使用することのできる基板の製造方法及び基板の機械加工装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、基板の製造方法であって、
前記基板を保持したキャリアをサンギアおよびインターナルギアに係合させるとともに、前記基板を上定盤と下定盤で挟持し、前記キャリアを遊星運動させながら前記基板の主表面を機械加工する機械加工処理と、
前記機械加工処理の後、前記インターナルギアが周方向に分割されてなる2以上の分割ギア部のうち少なくとも1つを、前記キャリアから離れるよう前記サンギアの径方向の外側に水平方向に移動させた後、前記上定盤と前記下定盤で挟持された前記基板を保持するキャリアを、前記上定盤および前記下定盤の間から取り出す取出処理と、を備えることを特徴とする。
上記方法において、前記取出処理では、前記分割ギア部を移動させた後、さらに、前記サンギアの径方向と直交する高さ方向に見たとき、前記移動させた分割ギア部の上端の高さ位置が前記キャリアより下方に位置するよう、前記分割ギア部と前記下定盤とを相対的に移動させることが好ましい。
上記方法は、前記基板は、磁気ディスク用ガラス基板である場合に好適である。
本発明の別の一態様は、一対の上定盤および下定盤と、
周方向に分割された2以上の分割ギア部からなるインターナルギア、サンギア、および、前記インターナルギアおよび前記サンギアに係合し、基板を保持するキャリア、を有し、前記基板の主表面を機械加工するために、前記基板を前記上定盤と前記下定盤で挟持し、前記キャリアを遊星運動させる遊星歯車機構と、
前記分割ギア部のうち少なくとも1つを、前記キャリアから離れるよう前記サンギアの径方向の外側に水平方向に移動させるギア部移動機構と、を備えることを特徴とする基板の機械加工装置である。
前記ギア部移動機構は、さらに、前記サンギアの径方向と直交する高さ方向に見たとき、前記移動させた分割ギア部の上端の高さ位置が前記キャリアより下方に位置するよう、前記ギア部と前記下定盤とを相対的に移動させることが好ましい。
本発明の基板の製造方法および基板の機械加工装置によれば、基板を保持したキャリアを遊星運動させながら、基板に機械加工処理を施した場合に、キャリアを、変形、損傷させることなく取り出せ、連続的に使用することができる。
本実施形態の研磨装置の分解斜視図である。 図1の研磨装置の外周部の領域の一部を、上定盤側から見て示す図である。 (a)〜(c)は、本実施形態の取出処理を説明する、図1の研磨装置の断面図である。
以下、本発明の基板の製造方法及び基板の機械加工装置について詳細に説明する。
(基板の機械加工装置)
本実施形態の機械加工装置を、図1を参照しながら説明する。図1に、本実施形態の研磨装置1の分解斜視図を示す。
研磨装置1は、ガラス基板Gの両側の主表面に研磨処理を施すための装置である。図1に示すように、研磨装置1は、一対の上定盤40および下定盤60、インターナルギア62、サンギア61、キャリア30、および受け皿90を有している。以降、上定盤40及び下定盤60を総称して説明するとき、単に定盤という。
上定盤40および下定盤60は、研磨処理を行う際に、互いに向かい合うよう配置され、キャリア30に保持されたガラス基板Gを挟持する。上定盤40および下定盤60には、それぞれ研磨パッドが設けられ、上定盤40、下定盤60は研磨パッドを介してガラス基板Gを挟持する。なお、図1には、便宜的に下定盤60側の研磨パッド10のみを示す。研磨パッドは、円板状の部材であり、例えば、硬質発泡ウレタン樹脂ポリッシャが用いられる。上定盤40および下定盤60の外径は、図2に示すように、インターナルギア62との間に径方向に隙間があく大きさである。図2は、図1の研磨装置の外周部の領域の一部を、上定盤側から見て示す図である。これにより、後述する取出処理の際に、キャリア30の一部を、研磨装置1の上方から確認することができる。
サンギア61は、下定盤60の上面の中央部分に設けられている。サンギア61の外周部には、キャリア30と係合するギアが形成されている。サンギア61の中心は、上定盤40および下定盤60の中心と一致している。
インターナルギア62は、キャリア30と係合するギアが内周部に形成された円環状の部材である。インターナルギア62は、円筒状の支持台64の上に設けられている。インターナルギア62は、耐腐食性に優れる点で、例えばステンレスを材質とする。
インターナルギア62は、周方向に分割された4つの分割ギア部62a,62b,62c,62dで構成される。なお、分割ギア部の数は、4つに限定されず、2つ、3つ、あるいは、5つ以上であってもよい。支持台64は、分割ギア部62a〜62dに対応する周方向位置で分割され、4つの台座64a,64b,64c,64dで構成される。4つの台座64a〜64dはそれぞれ、4つの分割ギア部62a〜62dのそれぞれと対応する周方向領域に配置され、各台座は、対応する1つの分割ギア部を支持している。
分割ギア部62a〜62dと、対応するそれぞれの台座64a〜64dとの間には、分割ギア部を台座に対してサンギア61の径方向(以降、単に径方向という)に移動させるための図示されない移動機構が設けられている。これにより、分割ギア部62a〜62dのそれぞれは、下定盤60に対し水平方向に移動して退避又は接近することができる。
台座64a〜64dはそれぞれ、独立して上下方向に移動可能するよう図示されない移動機構を備えている。これにより、台座64a〜64dはそれぞれ、対応する分割ギア部62a〜62dを、下定盤60に対して上下方向に移動させることができる。なお、他の実施形態では、下定盤60が上下方向に移動することで、インターナルギア62に対して上下方向に移動するようになっていてもよい。
受け皿90は、研磨処理の後、取り出されたキャリア30を所定の場所に移動させるための部材である。受け皿90は、インターナルギア62の外周側に配されており、図示されない移動機構によって下定盤60に対して接近又は退避することができる。受け皿90の上面には、キャリア30に保持されたガラス基板Gを傷つけないよう、例えば上記研磨パッドと同様のパッド部材が設けられていることが好ましい。受け皿90の上面は、下定盤60側の研磨パッド10の上面とほぼ同じ高さ位置に配置され、取り出されたキャリア30をスムーズに受け取ることができるようになっている。なお、受け皿90は、複数設けられてもよく、例えば、分割ギア部62a〜62dのそれぞれに対応させて1つずつ設けられてもよい。
キャリア30は、ガラス基板Gを保持するための部材であり、ガラス基板Gを収容する複数の保持孔32が形成されている。キャリア30は、ガラス基板Gが上定盤40と下定盤60で挟持されるよう、ガラス基板Gよりも厚みが小さくなっている。キャリア30は、サンギア61およびインターナルギア62とともに、遊星歯車機構を構成する。キャリア30の外周部には、サンギア61及びインターナルギア62に係合するギア部31が形成されている。キャリア30は、上定盤40および下定盤60によりガラス基板Gを狭持した状態で、上定盤40または下定盤60のいずれか一方または双方を操作して、上定盤40と下定盤60を相対回転させることで、遊星ギアとして自転しながら公転し、これにより、ガラス基板Gと研磨パッドが相対的に移動し、ガラス基板Gの両主表面が研磨される。キャリア30の材質は、特に限定されないが、耐摩耗性に優れる点で、ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させてなるガラス繊維強化エポキシ樹脂が好ましい。
研磨装置1は、さらに、研磨処理の間、ガラス基板Gと研磨パッドの間に、遊離砥粒を含む研磨液(スラリー)を供給するための、図示されない供給タンクを備える。
研磨装置は、以降の説明において、両面研磨装置ともいう。
なお、本発明の機械加工装置は、以上説明した研磨装置に限定されず、研削装置であってもよい。研削装置は、研磨装置とほぼ同様に構成される。研削装置では、例えば、定盤には、研磨パッドが設けられる代わりに、多数の固定砥粒を貼り付けられる。固定砥粒には、例えば、樹脂で固めたダイヤモンド粒子を用いることができる。また、研削装置では、ガラス基板と定盤の間には、スラリーに代えて、研削液(クーラント)が供給される。
(基板の製造方法)
本実施形態の製造方法では、まず、一対の主表面を有する板状のガラスブランクを形成する成形処理が行われる。ガラスブランクは、磁気ディスクに用いられるガラス基板の素材である。次に、このガラスブランクに粗研削処理が施される。この後、ガラスブランクに形状加工処理が施されてガラス基板が形成され、さらに端面研磨処理が施される。この後、ガラス基板に固定砥粒を用いた精研削処理が施される。この後、第1研磨処理、および第2研磨処理がガラス基板に施される。なお、本実施形態では、上記流れで行うが、これに制限されず、処理によっては適宜省略できる。以下、上記した各処理について説明する。
(a)ガラスブランクの成形処理
成形処理では、例えばプレス成形法を用いて成形を行う。プレス成形法により、円板状のガラスブランクを得ることができる。プレス法に代えて、ダウンドロー法、リドロー法、フュージョン法などの公知の成形方法を用いて、ガラスブランクを製造してもよい。これらの方法で作られた板状ガラスブランクに対し、後述する形状加工処理を適宜施すことによって、磁気ディスク用ガラス基板の元となる円板状のガラス基板が得られる。
(b)粗研削処理
次に、粗研削処理が行われる。粗研削処理では、上記ガラスブランクを、周知の両面研削装置のキャリアに保持させながら、ガラスブランクの両側の主表面の研削を行う。具体的には、ガラスブランクを、キャリアに設けられた保持孔に保持させるとともに、上定盤と下定盤の間に挟持し、研削剤を含む研削液(クーラント)を供給しつつ、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作させることで、ガラス基板と定盤とを相対的に移動させて、ガラス基板の両主表面を研削する。研削剤として、例えば遊離砥粒が用いられる。粗研削処理では、ガラスブランクが目標とする板厚寸法及び主表面の平坦度に略近づくように研削される。なお、粗研削処理は、成形されたガラスブランクの寸法精度あるいは表面粗さに応じて行われるが、適宜省略できる。
(c)形状加工処理
次に、形状加工処理が行われる。形状加工処理では、ガラスブランクに、公知の加工方法を用いて円孔を形成することにより、円孔を有する円板状のガラス基板を得る。その後、ガラス基板の端面の面取りを行う。面取りは、ガラス基板の内周側および外周側の両方の端面に対して行われる。面取りが行われることで、ガラス基板の端面には、主表面と直交する側壁面と、側壁面と主表面を繋ぐ面取り面(介在面)とが形成される。
(d)端面研磨処理
次に、ガラス基板の端面研磨処理が行われる。端面研磨処理では、研磨ブラシとガラス基板の端面との間に遊離砥粒を含む研磨液を供給して、研磨ブラシとガラス基板とをガラス基板の厚み方向に相対的に移動させることにより研磨を行う。端面研磨処理によって、ガラス基板の内周側及び外周側の端面が研磨され、鏡面状態にされる。
(e)精研削処理
次に、ガラス基板の主表面に精研削処理が施される。精研削処理では、定盤に固定砥粒を貼り付けた両面研削装置を用いて、ガラス基板の主表面に対して研削を行う。具体的には、上記固定砥粒の代わりに遊離砥粒を用いて研削を行う点を除いて、上記粗研削処理とほぼ同様に、ガラス基板の両主表面を研削する。精研削処理では、固定砥粒が貼り付けられた定盤の研削面とガラス基板の主表面とを接触させてガラス基板の主表面を研削するが、これに代えて、遊離砥粒を用いた研削を行ってもよい。
(f)第1研磨処理
次に、ガラス基板の主表面に第1研磨処理が施される。第1研磨処理は、周知の両面研磨装置を用いて、ガラス基板を、キャリアに保持させてガラス基板の両側の主表面の研磨を行う。第1研磨処理では、遊離砥粒を用いて、定盤に貼り付けられた研磨パッドをガラス基板の主表面と接触させて研磨を行う。遊離砥粒は特に限定されないが、例えば、酸化セリウム砥粒、あるいはジルコニア砥粒などが用いられる。第1研磨処理では、例えば固定砥粒による研削を行った場合に主表面に残留するクラックや歪みの除去、あるいは、結晶化処理により主表面に生じた微小な表面凹凸の除去をする。取代量を適宜調整することで、主表面の端部の形状が過度に落ち込んだり突出したりすることを防止しつつ、主表面の表面粗さ、例えば算術平均粗さRaを低減することができる。
(g)第2研磨(鏡面研磨)処理
次に、第2研磨処理が施される。第2研磨処理は、主表面の鏡面研磨を目的とする。第2研磨処理では、研磨パッドを除いて第1研磨処理で用いたのと同様の両面研磨装置が用いられる。これにより、主表面の端部の形状が過度に落ち込んだり突出したりすることを防止しつつ、主表面の粗さを低減することができる。なお、第1研磨処理とは異なる両面研磨装置が用いられてもよい。
研磨による取代量は、例えば数μm〜20μm程度である。このとき、上定盤40あるいは下定盤60がガラス基板Gを押圧する圧力は50〜160g/cmであることが、研磨を効果的に行う点で好ましい。第2研磨処理が第1研磨処理と異なる点は、遊離砥粒の種類が異なり及び粒子サイズが小さくなることと、研磨パッドの樹脂ポリッシャの硬度が軟らかくなることである。遊離砥粒には、例えば平均粒径が10nm〜40nmのコロイダルシリカ等の微粒子が用いられる。研磨パッドには、軟質ポリウレタンパッドを用いることができる。
第2研磨処理は、必須な処理ではないが、ガラス基板の主表面の表面凹凸のレベルをさらに良好なものとすることができる点で、実施することが好ましい。なお、第2研磨処理の後、取出処理の前に、さらに他の研磨処理が行われてもよい。この場合、当該他の研磨処理においても、第2研磨処理で用いたのと略同様の構成の両面研磨装置を用いて研磨を行うことができる。
(h)取出処理
次に、ガラス基板を両面研磨装置1から取り出す取出処理が行われる。取出処理を、図3を参照しながら説明する。第2研磨処理が終了した時点で、研磨装置1では、図3(a)に示されるように、キャリア30がインターナルギア62に係合している。このとき、キャリア30は、インターナルギア62に対し強い圧接力でインターナルギア62を押圧している。取出処理では、まず、図3(b)に示されるように、上定盤40および下定盤60でガラス基板を挟持させたまま、例えば分割ギア部62aをキャリア30から離れるよう、径方向外側に水平方向に移動させる。これにより、インターナルギア62に対するキャリア30の押圧力は解除される。次いで、図3(c)に示されるように、分割ギア部62aを支持する台座64aを、分割ギア部62aの上面がキャリア30の下面より下方に位置するよう下方向に移動させ、受け皿90を下定盤60に接近させる。
この状態で、キャリア30を上定盤40と下定盤60の間から取り出し、受け皿90の上に移動させる。このとき、キャリア30が、受け皿90と対向する周方向位置にない場合は、例えば上定盤40を操作して、キャリア30を受け皿90と対向する位置まで移動させる。この作業は、上定盤40とインターナルギア62との間の隙間からキャリア30の位置を確認しながら行うことができる。受け皿90に移動させたキャリア30は、ガラス基板Gごと受け皿90の上面に沿って所定の場所まで搬送される。なお、取出処理は、受け皿90を用いずに行ってもよい。以上の取出処理の後、キャリア30からガラス基板Gを取り外して洗浄することで、ガラス基板が得られる。
なお、分割ギア部の水平方向への移動、および、移動させた分割ギア部の下方向への移動は、自動または手動により行うことができる。また、取出処理の際、2つ以上の分割ギア部を径方向外側に退避させてもよい。この場合、キャリアを取り出せる周方向領域が広くなり、効率よく取出処理を行える。
本実施形態の製造方法によれば、上記説明した取出処理を行うことで、第2研磨が終了した時点で、インターナルギア62に強く圧接しているキャリア30を変形または損傷させることなく取り出すことができ、次のバッチの研磨処理に連続して用いることができる。また、本実施形態の製造方法によれば、ガラス基板を、上定盤40と下定盤60で挟持したまま取り出せるため、上定盤40側の研磨パッドにガラス基板が貼り付くことで生じる、取り出しの作業性の低下、および、基板を落下させ、損傷させることを回避できる。したがって、取出処理の作業性が向上し、ガラス基板の生産性が改善される。
また、分割ギア部を径方向外側に水平方向に移動させた後に、さらに、分割ギア部の上面がキャリアの下面より下方に位置するよう、分割ギア部を移動させることで、受け台90を下定盤60に対し接近させることができ、これにより、研磨装置1から取り出したキャリアを、ガラス基板を保持させたままスムーズに移動させることができる。
さらに、上定盤40とインターナルギア62の間に隙間がある場合、第2研磨処理の終了時点では、キャリアは、図2に示されるようにインターナルギアに圧接され(オーバーハングが生じ)ているため、この状態で、従来のようにインターナルギアを上下方向に移動させると、キャリアがインターナルギアに引っかかった場合の変形量が大きくなり、損傷する可能性が高くなる。しかし、上記取出処理によれば、インターナルギアを、径方向外側に退避させてから上下方向に移動させるため、上記隙間がある場合のキャリアの変形、損傷を抑制できる。
(実験例)
本実施形態の効果を確認するために、上記実施形態の両面研磨装置1を用いて第2研磨処理および取出処理を繰り返し10回行って、キャリアの損傷の有無を確認した(実施例)。
一方、従来の両面研磨装置を用いて、実施例と同様に、第2研磨処理および取出し処理を繰り返し10回行った後、キャリアの損傷の有無を確認した(比較例)。
なお、第2研磨処理では、実施例、比較例ともに、ガラス繊維強化エポキシ樹脂製のキャリアを用いた。また、比較例で用いた両面研磨装置には、インターナルギアは周方向に分割されていないが、下定盤に対し下方向に移動させることができるものを用いた。キャリアの損傷の有無は、光学顕微鏡でキャリアの外周部を観察して、割れまたは欠けが生じたか否かにより判断した。観察結果を下記表に示す。
Figure 2015066642
表1に示されるように、取出処理の際に、インターナルギアを径方向外側に退避させてから、下方向へ移動させた場合は(実施例)、キャリアの損傷は確認されなかったのに対し、インターナルギアの径方向外側への退避を行わずに、下方に移動させた場合は、キャリアの損傷が確認された。
以上、本発明の基板の製造方法及び基板の機械加工装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本実施形態では、基板として、磁気ディスク用ガラス基板を例に説明したが、他の用途に用いられるガラス基板が用いられてもよく、材質もガラスに限定されず、例えば、アルミニウム基板、シリコンウエハ等が用いられてもよい。
1 研磨装置
30 キャリア
40 上定盤
60 下定盤
61 サンギア
62 インターナルギア
62a〜62d 分割ギア部
G ガラス基板

Claims (5)

  1. 基板の製造方法であって、
    前記基板を保持したキャリアをサンギアおよびインターナルギアに係合させるとともに、前記基板を上定盤と下定盤で挟持し、前記キャリアを遊星運動させながら前記基板の主表面を機械加工する機械加工処理と、
    前記機械加工処理の後、前記インターナルギアが周方向に分割されてなる2以上の分割ギア部のうち少なくとも1つを、前記キャリアから離れるよう前記サンギアの径方向の外側に水平方向に移動させた後、前記上定盤と前記下定盤で挟持された前記基板を保持するキャリアを、前記上定盤および前記下定盤の間から取り出す取出処理と、を備えることを特徴とする基板の製造方法。
  2. 前記取出処理では、前記分割ギア部を移動させた後、さらに、前記サンギアの径方向と直交する高さ方向に見たとき、前記移動させた分割ギア部の上端の高さ位置が前記キャリアより下方に位置するよう、前記分割ギア部と前記下定盤とを相対的に移動させる、請求項1に記載の基板の製造方法。
  3. 前記基板は、磁気ディスク用ガラス基板である、請求項1または2に記載の基板の製造方法。
  4. 一対の上定盤および下定盤と、
    周方向に分割された2以上の分割ギア部からなるインターナルギア、サンギア、および、前記インターナルギアおよび前記サンギアに係合し、基板を保持するキャリア、を有し、前記基板の主表面を機械加工するために、前記基板を前記上定盤と前記下定盤で挟持し、前記キャリアを遊星運動させる遊星歯車機構と、
    前記分割ギア部のうち少なくとも1つを、前記キャリアから離れるよう前記サンギアの径方向の外側に水平方向に移動させるギア部移動機構と、を備えることを特徴とする基板の機械加工装置。
  5. 前記ギア部移動機構は、さらに、前記サンギアの径方向と直交する高さ方向に見たとき、前記移動させた分割ギア部の上端の高さ位置が前記キャリアより下方に位置するよう、前記ギア部と前記下定盤とを相対的に移動させる、請求項4に記載の基板の機械加工装置。
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