JP2015066611A - アクチュエーターの駆動システム、光学モジュール及び電子機器 - Google Patents

アクチュエーターの駆動システム、光学モジュール及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度に駆動電圧を制御可能であり、かつ、製造コストの増大を抑制可能なアクチュエーターの駆動システム光学モジュール及び電子機器を提供する。
【解決手段】アクチュエーターの駆動システムは、各静電アクチュエーター55,56と、各静電アクチュエーター55,56のそれぞれに駆動電圧V1,V2を印加する電圧制御部15と、を具備し、電圧制御部15は、各静電アクチュエーター55,56による全駆動量に対応した8ビットの駆動用変数Pを、4ビットの各個別駆動用変数p1,p2に分割するデジタル制御器17と、第一個別駆動用変数p1に基づく第一駆動電圧信号s1を発生させる第一DAC181、及び第二個別駆動用変数p2に基づく第二駆動電圧信号s2を発生させる第二一DAC182と、を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、アクチュエーターの駆動システム、光学モジュール及び電子機器に関する。
従来、互いに対向する一対の基板と、各基板にそれぞれ配置されて互いに対向する反射膜と、各基板にそれぞれ配置されて互いに対向する電極(アクチュエーター)と、を備えた波長選択受光素子(波長可変干渉フィルター)が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の波長可変干渉フィルターと、上記対向する電極間に駆動電圧を印加する電圧制御部と、を備える光学モジュールでは、アクチュエーターに印加された駆動電圧に応じて電極間に発生した静電引力により基板間距離が変更されて、反射膜間に設けられたギャップの寸法が変更され、当該ギャップ寸法に応じた波長の光が選択的に取り出される。
特開平2−257676号公報
ところで、特許文献1に記載の波長可変干渉フィルターでは、目的波長の光に対応するギャップ寸法を高精度に設定するために、アクチュエーターに印加される駆動電圧を細かく調整する必要がある。
このようなアクチュエーターの駆動電圧を調整する電圧制御部として、例えば、マイコン等のデジタル制御器から出力されたデジタル信号を駆動電圧信号発生器(例えば、デジタル‐アナログ変換器(DAC:Digital to Analog Converter)や、電圧制御パルス幅変調器(PWM:Pulse Width Modulator)等)に入力し、出力された駆動電圧信号を(駆動電圧)をアクチュエーターに印加するものがある。
上述の電圧制御部は、デジタル信号のビット数が多いほど(例えば、16ビット等)、駆動電圧を細かく調整でき、アクチュエーターの駆動量を細かく変更できる。このために、例えば、波長可変干渉フィルターにおいて、取り出される光の目的波長に対してギャップ寸法を高精度に制御可能である。
しかしながら、駆動電圧信号発生器は、ビット数が多いデジタル信号を処理可能なものほど高価である。このため、電圧制御部の製造コストが増大するという課題がある。
本発明の目的は、高精度に駆動電圧を制御可能であり、かつ、製造コストの増大を抑制可能なアクチュエーターの駆動システム、光学モジュール及び電子機器を提供することである。
本発明のアクチュエーターの駆動システムは、駆動電圧に応じた駆動量で駆動する複数のアクチュエーターと、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに前記駆動電圧を印加する電圧制御部と、を具備し、前記電圧制御部は、前記複数のアクチュエーターによる全駆動量に対応した複数桁の駆動用変数を、少なくとも1以上の桁単位であり、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対応した個別駆動用変数に分割する変数分割手段と、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対して設けられ、前記個別駆動用変数に基づいて、前記駆動電圧に対応する駆動電圧信号を発生させる信号発生手段と、を備えたことを特徴とする。
ここで、駆動用変数が、複数のアクチュエーターによる全駆動量に対応するとは、全アクチュエーターに駆動電圧が印加された際の駆動量の総和に対応していることを意味する。
また、変数出力手段により分割される個別駆動用変数は、同じ桁数であってもよく、それぞれ異なる桁数であってもよい。例えば、8bitの駆動用変数を、上位4bitの第一個別駆動用変数と、下位4bitの第二個別駆動用変数とに分割してもよく、上位3bitの第一個別駆動用変数と、下位5bitの第二個別駆動用変数とに分割してもよい。
本発明では、電圧制御部の変数出力手段が、複数桁の駆動用変数を、所定の桁単位の個別駆動用変数に分割する。この個別駆動用変数は、複数のアクチュエーターのそれぞれに印加される駆動電圧に対応づけられている。そして、信号発生手段は、複数のアクチュエーターのそれぞれに対して設けられ、アクチュエーターに対して設定(分割)された個別駆動用変数に基づいた駆動電圧信号を発生させる。電圧制御部は、駆動電圧信号に対応する駆動電圧をアクチュエーターに印加する。なお、信号発生手段から出力された駆動電圧信号そのものが直流電圧の信号であり、これを直接アクチュエーターに印加する構成の他、適宜アンプ等により電圧を増幅してアクチュエーターに印加する構成も本発明に含まれるものとする。また、駆動電圧信号が、パルス幅変調が施された電圧信号であることも本発明に含まれ、この場合、駆動電圧とは、変調された電圧信号によりアクチュエーターに印加される電圧の平均値を意味する。
このような構成では、電圧制御部は、駆動用変数を1以上の桁単位の個別駆動用変数に分割して信号発生手段に入力する。このため、信号発生手段に入力される個別駆動用変数の桁数は、分割前の駆動用変数の桁数よりも少なくなる。これにより、駆動用変数をそのまま信号発生手段に入力させる場合と比べて、信号発生手段が処理可能な桁数を少なくすることができ、より安価な信号発生手段を用いることができる。また、駆動用変数の桁数を変化させることがないので、このような信号発生手段を用いた場合でも、駆動精度が低下することがない。したがって、高精度に駆動電圧を制御可能で、かつ、製造コストの増大を抑制可能なアクチュエーターの駆動システムを提供できる。
また、駆動用変数をそのまま信号発生手段に入力する場合と比べて、信号発生手段が処理する桁数を少なくできるので、信号発生手段における処理の高速化を図ることができ、アクチュエーターをより高速で駆動させることができる。
本発明のアクチュエーターの駆動システムにおいて、前記複数のアクチュエーターは、前記駆動電圧に対する前記駆動量がそれぞれ異なることが好ましい。
本発明では、複数のアクチュエーターは、所定の駆動電圧が印加された際の駆動量がそれぞれ異なっている。これにより、複数のアクチュエーターを組み合わせて、例えば、駆動量が大きなもの(粗動用)と、小さなもの(微動用)とを組み合わせて全駆動量を制御することができる。したがって、全駆動量の変動幅を大きくしつつ、この変動幅の間で全駆動量を細かく制御できる。
本発明のアクチュエーターの駆動システムにおいて、前記複数の個別駆動用変数は、前記駆動用変数の上位の桁から下位の桁に向かって順に当該駆動用変数を分割したものであり、前記複数のアクチュエーターは、前記駆動電圧に対する前記駆動量が小さい前記アクチュエーターほど、前記駆動用変数のより下位の桁を含む前記個別駆動用変数が対応づけられたことが好ましい。
本発明では、駆動用変数は、値が増大するのに伴い、対応する全駆動量が増大するように設定されており、個別駆動用変数は、この駆動用変数を上位の桁から下位の桁に向かって順に分割したものである。例えば、8bitの駆動用変数を、上位4bitの第一個別駆動用変数と、下位4bitの第二個別駆動用変数と、に分割する。
そして、複数の個別駆動用変数が、駆動電圧に対する駆動量が小さいアクチュエーターほど駆動用変数のより下位の桁を含むように対応づけられている。例えば、上記の例では、下位の第二個別駆動用変数が、駆動量が小さいアクチュエーターに対応した信号変換器に入力される。
このような構成では、複数のアクチュエーターによる全駆動量の大小を、駆動用変数の大小に対応させることができる。これにより、駆動用変数を新たに設定する必要がなく、従来から使用していた駆動用変数を使用することができる。
本発明のアクチュエーターの駆動システムにおいて、前記電圧制御部は、前記個別駆動用変数に対応する前記駆動電圧の各値が、前記複数のアクチュエーターに対して同じ値であることが好ましい。
本発明では、複数のアクチュエーターに対して、個別駆動用変数が同じ場合は、同じ駆動電圧が印加されるように構成されている。そして、複数のアクチュエーターは、駆動電圧が同じでも変化量がそれぞれ異なるように構成されている。
このような構成では、個別駆動用変数が同じでも、出力される駆動電圧が異なるように、電圧制御部を構成する必要がない。このため、各アクチュエーターに対して同じ信号発生手段を設け、対応づけられたアクチュエーターに関わらず駆動電圧信号を同様に処理して駆動電圧を印加するように電圧制御部を構成することができる。これにより、電圧制御部の設計及び製造を簡単にでき、コストを抑制できる。
また、各アクチュエーターによる変化量の和が、駆動用変数に対応する変化量となるように、各アクチュエーターを設計すればよく、光学モジュールの設計を容易とすることができる。
本発明のアクチュエーターの駆動システムにおいて、前記アクチュエーターは、対向して設けられた一対の駆動電極を備える静電アクチュエーターであり、前記複数のアクチュエーターは、前記一対の駆動電極の対向領域の面積がそれぞれ異なることが好ましい。
本発明では、アクチュエーターが静電アクチュエーターであり、複数の静電アクチュエーターは、それぞれ、一対の駆動電極の対向領域の面積(以下、対向面積とも称する)がそれぞれ異なる。
静電アクチュエーターの一対の駆動電極間に発生する静電引力は対向面積に比例しており、対向面積が小さいほど駆動電圧に対する駆動量が小さく、対向面積が大きいほど駆動電圧に対する駆動量が大きくなる。
このような構成では、複数の静電アクチュエーターの対向面積を適宜設定することで、駆動用変数に対応づけられた変化量だけギャップ寸法が変化するように構成することができる。したがって、光学モジュールの設計をより容易とすることができる。
本発明のアクチュエーターの駆動システムにおいて、前記複数のアクチュエーターは、前記駆動電圧に対する前記駆動量が最も近い2つのアクチュエーターのうちの一方の前記アクチュエーターにおいて、対応した前記個別駆動用変数を1ステップ分変化させた際の前記駆動量が、他方の前記アクチュエーターにおいて、前記1ステップ分変化させた際の前記駆動量及び最大駆動電圧印加時の前記駆動量の和となることが好ましい。
本発明では、個別駆動用変数が1ステップ分の駆動量が最も近い2つのアクチュエーターにおいて、駆動量が大きい方のアクチュエーターの1ステップ分の駆動量をD、駆動量が小さい方のアクチュエーターの1ステップ分の変化量をd、最大駆動電圧印加時の駆動量をdとすると、Dが、d+dと同じ又は略一致する。このような関係が、複数のアクチュエーターのうちの、個別駆動用変数の1ステップ分の駆動量が最も近い2つのアクチュエーター間において成立している。
このような構成では、信号発生手段において、最小出力電圧から最大出力電圧において、n段階で駆動電圧を変化させることができる場合に、駆動量が大きい方のアクチュエーターによる1ステップ分の駆動量を、駆動量が小さいアクチュエーターの1ステップ分の駆動量の変化量でn分割することができる。したがって、全駆動量が0から最大値の間の全区間において、設定可能な全駆動量の値の間隔が広い区間や狭い区間が発生することを抑制できる。これにより、全駆動量を全区間に亘って略均一に設定でき、高精度な駆動制御を実施できる。
本発明のアクチュエーターの駆動システムにおいて、前記信号発生手段は、デジタル‐アナログ変換器であることが好ましい。
本発明では、信号発生手段として、デジタル‐アナログ変換器(DAC)を用いる。
DACは、簡易な構成を有するため、電圧制御部の設計を容易とすることができる。また、DACは、比較的に安価な信号発生手段であるため、電圧制御部の製造コストを抑制できる。さらに、DACは、直流電圧を発生させるため、高周波ノイズの発生を抑制でき、電圧制御部による高精度の駆動電圧の制御を可能とする。
本発明のアクチュエーターの駆動システムにおいて、前記信号発生手段は、定電圧に対してパルス幅変調処理を施して駆動電圧信号を発生させるパルス幅変調器であることが好ましい。
本発明では、信号発生手段として、パルス幅変調器(PWM)を用いる。
PWMを用いた場合、PWMが備えるタイマー回路の桁数を少なくすることができ、安価なPWMを用いることができる。
また、PWMからの出力である駆動電圧信号を増幅させるアンプを設ける場合、このアンプとしてD級アンプ(デジタルアンプ)を配置することができる。D級アンプは、増幅効率が高く、小型化が可能である。したがって、電圧制御部の駆動効率の向上及び小型化を図ることができる。
本発明のアクチュエーターの駆動システムにおいて、前記全駆動量を検出する駆動量検出部を備え、前記電圧制御部は、前記駆動量検出部による前記全駆動量の検出結果に基づいて、前記駆動電圧を制御することが好ましい。
本発明では、駆動量検出部によって検出された全駆動量に基づいて、電圧制御部が駆動電圧を制御する。
このような構成では、電圧制御部が、検出された全駆動量を用いた駆動電圧のフィードバック制御を行うことにより、全駆動量を精度よく制御できる。
本発明のアクチュエーターの駆動システムにおいて、前記駆動量検出部は、互いに対向する一対の容量検出電極を備え、前記容量検出電極間の静電容量を検出することが好ましい。
本発明では、駆動量検出部として、一対の容量検出電極間の静電容量を検出する。
このような構成では、駆動量検出部を構成する容量検出電極を薄くすることができ、駆動システムの小型化を図ることができる。
本発明の光学モジュールは、互いに対向する一対の反射膜と、駆動電圧に応じた駆動量で駆動し、前記一対の反射膜間のギャップの寸法を変更する複数のアクチュエーターと、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに前記駆動電圧を印加する電圧制御部と、を具備し、前記電圧制御部は、前記複数のアクチュエーターによる全駆動量に対応した複数桁の駆動用変数を、少なくとも1以上の桁単位であり、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対応した個別駆動用変数に分割する変数分割手段と、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対して設けられ、前記個別駆動用変数に基づいて、前記駆動電圧に対応する駆動電圧信号を発生させる信号発生手段と、を備えたことを特徴とする。
ここで、駆動用変数が、複数のアクチュエーターによる全駆動量に対応するとは、全アクチュエーターに駆動電圧が印加された際の駆動量の総和(ギャップ寸法の変化量)に対応していることを意味し、それ以外にも、当該変化量だけ変化した最終的なギャップ寸法の値(目標値)に対応することや、ギャップ寸法が目標値となったときに波長可変干渉フィルターによって取り出される光の波長(目標波長)に対応することも含む。
本発明では、上記発明と同様に、電圧制御部は、複数桁の駆動用変数を、所定の桁単位の個別駆動用変数に分割し、個別駆動用変数に基づいた駆動電圧を対応するアクチュエーターに印加する。
このような構成では、上述のように、高精度に駆動電圧を制御可能で、かつ、製造コストの増大を抑制可能な光学モジュールを提供できる。
本発明の電子機器は、互いに対向する一対の反射膜、及び、駆動電圧に応じた駆動量で駆動し、前記一対の反射膜間のギャップの寸法を変更する複数のアクチュエーターを備える波長可変干渉フィルターと、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに前記駆動電圧を印加する電圧制御部と、前記電圧制御部に前記駆動電圧を印加させる駆動制御部と、を具備し、前記電圧制御部は、前記複数のアクチュエーターによる全駆動量に対応した複数桁の駆動用変数を、少なくとも1以上の桁単位であり、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対応した個別駆動用変数に分割する変数分割手段と、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対して設けられ、前記個別駆動用変数に基づいて、前記駆動電圧に対応する駆動電圧信号を発生させる信号発生手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、上記発明と同様に、電圧制御部は、複数桁の駆動用変数を、所定の桁単位の個別駆動用変数に分割し、個別駆動用変数に基づいた駆動電圧を対応するアクチュエーターに印加する。
このような構成では、上述のように、高精度に駆動電圧を制御可能で、かつ、製造コストの増大を抑制可能な電子機器を提供できる。
本発明に係る第一実施形態の分光測定装置の概略構成を示すブロック図。 上記実施形態の光学モジュールの概略構成を示す図。 駆動用変数と反射膜間ギャップ寸法の変化量との関係の一例を示すグラフ。 駆動用変数の値と駆動電圧との関係の一例を示すグラフ。 本発明に係る第二実施形態の光学モジュールの概略構成を示す図。 本発明に係る第三実施形態の光学モジュールの概略構成を示す図。 本発明に係る光学モジュールの一変形例の概略構成を示す図。 本発明に係る電子機器の一例である測色装置の概略構成を示す図。 本発明に係る電子機器の一例であるガス検出装置の概略構成を示す図。 図9のガス検出装置の制御系を示すブロック図。 本発明に係る電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図。 本発明に係る電子機器の一例である分光カメラの概略構成を示す図。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態を図面に基づいて説明する。
[分光測定装置の構成]
図1は、本発明に係る第一実施形態の分光測定装置の概略構成を示すブロック図である。
分光測定装置1は、本発明の電子機器であり、測定対象Xで反射された測定対象光における所定波長の光強度を分析し、分光スペクトルを測定する装置である。なお、本実施形態では、測定対象Xで反射した測定対象光を測定する例を示すが、測定対象Xとして、例えば液晶パネル等の発光体を用いる場合、当該発光体から発光された光を測定対象光としてもよい。
この分光測定装置1は、図1に示すように、光学モジュール10と、ディテクター11(検出部)と、I−V変換器12と、アンプ13と、A/D変換器14と、制御部20と、を備えている。また、光学モジュール10は、波長可変干渉フィルター5と、電圧制御部15とを備えて構成されている。
ディテクター11は、光学モジュール10の波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光し、受光した光の光強度に応じた検出信号(電流)を出力する。
I−V変換器12は、ディテクター11から入力された検出信号を電圧値に変換し、アンプ13に出力する。
アンプ13は、I−V変換器12から入力された検出信号に応じた電圧(検出電圧)を増幅する。
A/D変換器14は、アンプ13から入力された検出電圧(アナログ信号)をデジタル信号に変換し、制御部20に出力する。
電圧制御部15は、制御部20の制御に基づいて、波長可変干渉フィルター5を駆動させ、波長可変干渉フィルター5から所定の目的波長の光を透過させる。
[光学モジュールの構成]
(波長可変干渉フィルターの構成)
光学モジュール10の波長可変干渉フィルター5について、以下説明する。
波長可変干渉フィルター5は、例えば四角形板状の光学部材であり、図2に示すように、固定基板51(第一基板)、可動基板52(第二基板)、一対の反射膜541,542、第一静電アクチュエーター55、第二静電アクチュエーター56を備えている。
波長可変干渉フィルター5は、電圧制御部15から各静電アクチュエーター55,56に駆動電圧が印加されることで、一対の反射膜541,542間のギャップG1の寸法を制御し、当該ギャップG1の寸法に応じた波長の光を干渉光として取り出すことができる。
なお、本発明のアクチュエーターの駆動システムは、各静電アクチュエーター55,56及び電圧制御部15を少なくとも備え構成される。
波長可変干渉フィルター5では、固定基板51及び可動基板52は、それぞれ各種ガラスや水晶等により形成されている。固定基板51の第一接合部513及び可動基板52の第二接合部523が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜などにより構成された接合膜53により接合されることで、一体的に構成されている。
固定基板51には、固定反射膜541が設けられ、可動基板52には、可動反射膜542が設けられている。固定反射膜541及び可動反射膜542は、本発明の一対の反射膜に相当し、反射膜間ギャップG1を介して対向配置されている。反射膜間ギャップG1のギャップ量は、固定反射膜541及び可動反射膜542の表面間の距離に相当する。
(固定基板の構成)
固定基板51は、図2に示すように、例えばエッチング等により形成された電極配置溝511及び反射膜設置部512を備える。
電極配置溝511は、フィルター平面視で、固定基板51の外周部を除く位置に設けられた溝である。電極配置溝511の溝底面は、各静電アクチュエーター55,56を構成する電極が配置される電極設置面511Aとなる。
この電極設置面511Aには、第一静電アクチュエーター55を構成する第一固定電極551、及び第二静電アクチュエーター56を構成する第二固定電極561が設けられている。第一固定電極551は、反射膜設置部512の外周側で第二固定電極561の内周側に設けられている。
なお、図2では、図示を省略しているが、固定基板51には、電極配置溝511に連続し、基板の外周部に向かう電極引出溝が設けられている。そして、第一固定電極551及び第二固定電極561は、電極配置溝511及び電極引出溝に設けられ、基板外周部で外部に露出する接続電極を備えている。この接続電極の露出部分は、接地されている。
反射膜設置部512は、電極配置溝511の中心部から可動基板52側に突出して形成されている。反射膜設置部512の突出先端面は反射膜設置面512Aとなり、固定反射膜541が設置されている。
この固定反射膜541としては、例えばAg等の金属膜や、Ag合金等、導電性の合金膜を用いることができる。また、例えば高屈折層をTiO、低屈折層をSiOとした誘電体多層膜を用いてもよく、この場合、誘電体多層膜の最下層又は表層に導電性の金属合金膜が形成されていることが好ましい。
また、固定基板51の光入射面(固定反射膜541が設けられない面)には、固定反射膜541に対応する位置に反射防止膜を形成してもよい。この反射防止膜は、低屈折率膜及び高屈折率膜を交互に積層することで形成することができ、固定基板51の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させる。
そして、固定基板51の可動基板52に対向する面のうち、電極配置溝511、及び反射膜設置部512が形成されない面は、第一接合部513を構成する。この第一接合部513は、接合膜53により、可動基板52の第二接合部523に接合される。
(可動基板の構成)
可動基板52は、その中心部分に例えば円形状の可動部521と、可動部521を保持する保持部522と、保持部522の外側に設けられた基板外周部524と、を備えている。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態では、可動基板52の厚み寸法と同一寸法に形成されている。この可動部521の固定基板51に対向する可動面521Aには、可動反射膜542、第一可動電極552及び第二可動電極562が設けられている。
なお、固定基板51と同様に、可動部521の固定基板51とは反対側の面には、反射防止膜が形成されていてもよい。
可動反射膜542は、可動部521の可動面521Aの中心部に、固定反射膜541と反射膜間ギャップG1を介して対向して設けられる。この可動反射膜542としては、上述した固定反射膜541と同一の構成の反射膜が用いられる。
また、可動面521Aには、第一静電アクチュエーター55を構成する第一可動電極552、及び第二静電アクチュエーター56を構成する第二可動電極562が設けられている。第一可動電極552は、可動反射膜542の外周側で第二可動電極562の内周側に設けられている。
第一可動電極552及び第二可動電極562は、基板厚み方向から見た平面視において、それぞれ第一固定電極551及び第二固定電極561に対して電極間ギャップG2を介して対向配置されている。
第一静電アクチュエーター55は、第一固定電極551及び第一可動電極552を備える。第二静電アクチュエーター56は、第二固定電極561及び第二可動電極562を備える。なお、各静電アクチュエーター55,56の詳細については後述する。
なお、図2では、図示を省略しているが、第一可動電極552及び第二可動電極562は、それぞれ外周縁の一部から、固定基板51に形成された上述の第一可動電極引出溝に対向する位置に沿って配置され、基板外周部で外部に露出する接続電極を備えている。この接続電極の露出部分は、例えばFPC(Flexible printed circuits)やリード線等により電圧制御部15に接続されている。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイアフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。なお、本実施形態では、ダイアフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、フィルター中心点Oを中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
基板外周部524は、上述したように、フィルター平面視において保持部522の外側に設けられている。この基板外周部524の固定基板51に対向する面には、第一接合部513に対向する第二接合部523が設けられ、接合膜53を介して第一接合部513に接合される。
(電圧制御部の構成)
電圧制御部15は、図2に示すように、マイコン16と、デジタル制御器17と、駆動電圧出力器18と、を備える。
マイコン16は、後述する制御部20からの波長設定指令として駆動用変数Pを取得し、この駆動用変数Pを、静電アクチュエーター55,56を駆動させるための制御信号をデジタル制御器17に出力する。なお、マイコン16は、上述の動作以外に、電圧制御部15の各部の動作を制御する。
ここで、駆動用変数Pは、複数ビットからなるデジタル信号であり、初期寸法から、目標波長に対応する反射膜間ギャップG1の寸法に変更するための、反射膜間ギャップG1の寸法の変化量、すなわち各静電アクチュエーター55,56による全駆動量に対応している。
デジタル制御器17は、本発明の変数出力器に相当し、マイコン16から出力された駆動用変数Pを分割し、分割された各個別駆動用変数(本発明の個別駆動用変数に相当)を駆動電圧出力器18に出力する。
具体的には、デジタル制御器17は、駆動用変数Pを格納する格納部171を備える。以下の説明では、一例として、駆動用変数Pが8ビットのデジタル情報として説明する。
デジタル制御器17は、8ビットの信号である駆動用変数Pの最上位ビット(MSB:Most Significant Bit)から最下位ビット(LSB:Least Significant Bit)までの各桁の値を順に格納部171に記憶させる。
デジタル制御器17は、格納部171に記憶された駆動用変数Pを上位4ビットと、下位4ビットとの二つに分割し、上位4ビットに対応する第一個別駆動用変数p1と、下位4ビットに対応する第二個別駆動用変数p2をそれぞれ駆動電圧出力器18に出力する。
駆動電圧出力器18は、デジタル制御器17からの各個別駆動用変数p1,p2に基づいて、各静電アクチュエーター55,56に電圧を印加する。この駆動電圧出力器18は、第一DAC181と、第二DAC182と、各DAC181,182に対してそれぞれ接続されたアンプ183,184と、を備える。
なお、第一DAC181が、第一静電アクチュエーター55に対応する本発明の信号発生手段に相当し、第二DAC182が、第二静電アクチュエーター56に対応する本発明の信号発生手段に相当する。
本実施形態では、第一DAC181及び第二DAC182は、入力される個別駆動用変数が異なる点以外は同様に構成される。また、アンプ183,184は、入力及び出力先が異なる以外、増幅率等は同様に構成される。すなわち、駆動電圧出力器18は、各個別駆動用変数p1,p2が同一の値の場合は、同じ大きさの駆動電圧を出力する。
第一DAC181は、デジタル制御器17からの第一個別駆動用変数p1をアナログ信号に変換し、第一駆動電圧信号s1としてアンプ183に出力する。すなわち、第一DAC181は、4ビットのデジタル信号をアナログ信号に変換可能なDACである。
アンプ183は、第一DAC181からの第一駆動電圧信号s1の電圧値を増幅し、第一駆動電圧V1として第一可動電極552、すなわち第一静電アクチュエーター55に印加する。
第二DAC182は、デジタル制御器17からの第二個別駆動用変数p2をアナログ信号に変換し、第二駆動電圧信号s2としてアンプ184に出力する。
アンプ184は、第二DAC182からの第二駆動電圧信号s2の電圧値を増幅し、第二駆動電圧V2として第二可動電極562、すなわち第二静電アクチュエーター56に印加する。
(駆動用変数の具体例)
図3は、駆動用変数Pと、当該駆動用変数Pの各値に対するギャップG1の寸法の変化量、すなわち、各静電アクチュエーター55,56による全駆動量との関係の一例を模式的に示すグラフである。
本実施形態では、図3に示すように、駆動用変数Pの値の増加に応じて、各静電アクチュエーター55,56による静電引力が増大し、可動部521の変化量(全駆動量)が増大するように、駆動用変数Pが定められている。駆動用変数Pが8ビットの場合、電圧制御部15は、上記変化量を、256ステップ分、段階的に変更できる。すなわち、駆動用変数Pが1つ増加すると、変化量が1ステップ分増大する。
(電圧制御部による駆動電圧の制御)
図4は、駆動用変数の値と、第一静電アクチュエーター55に印加される第一駆動電圧V1、及び、第二静電アクチュエーター56に印加される第二駆動電圧V2と、駆動用変数Pとの関係の一例を示すグラフである。
図4に示すように、駆動用変数Pが0から15(10進数)の間では、第二個別駆動用変数p2(下位4ビット)のみが変更され、第一個別駆動用変数p1(上位4ビット)は変更されない。したがって、第一駆動電圧V1は0Vのまま変更されず、第二駆動電圧V2が、0Vから15Vの間で段階的に変更される。
駆動用変数Pが16の場合、第一個別駆動用変数p1(上位4ビット)の値が1となり、第二個別駆動用変数p2の値が0となる。第一駆動電圧V1は、1ステップ分の駆動電圧の1Vとなり、第二駆動電圧V2は、0Vとなる。
そして、駆動用変数Pが16から31の間、第二個別駆動用変数p2(下位4ビット)のみが変更される。したがって、第一駆動電圧V1は1Vのまま変更されず、第二駆動電圧V2が、0Vから15Vの間で段階的に変更される。
このように、駆動用変数Pが16増大する度に、第一駆動電圧V1は1ステップ分の1V増大し、第二駆動電圧V2は、最小電圧である0Vから最大電圧である15Vとの間で段階的に変更される。そして、駆動用変数Pが255の場合、第一個別駆動用変数p1及び第二個別駆動用変数p2のそれぞれが最大値の16となり、第一駆動電圧V1及び第二駆動電圧V2のそれぞれが最大電圧である15Vとなる。
以上のように、本実施形態では、8ビットの駆動用変数Pを、上位4ビットの第一個別駆動用変数p1と、下位4ビットの第二個別駆動用変数p2と、に分割することで、256段階の駆動制御を行うことができる。
(静電アクチュエーターの構成)
第一静電アクチュエーター55は、本発明のアクチュエーターに相当し、電極間ギャップG2を介して対向配置された第一固定電極551と第一可動電極552とを備える。
第二静電アクチュエーター56は、同様に、本発明のアクチュエーターに相当し、電極間ギャップG2を介して対向配置された第二固定電極561と第二可動電極562とを備える。電極間ギャップG2のギャップ量は、対向する電極の表面間の距離に相当する。
ここで、第一静電アクチュエーター55の各電極551,552が対向する領域の面積(以下、静電アクチュエーターの各電極が対向する領域の面積を対向面積とも称する)S1、第二静電アクチュエーター56の対向面積S2とする。
各静電アクチュエーター55,56の対向面積S1,S2は、S1>S2の関係になっている。静電アクチュエーターでは、発生する静電引力の大きさが対向面積に比例する。したがって、第一静電アクチュエーター55は、所定の駆動電圧が印加された際の静電引力が、第二静電アクチュエーター56よりも大きくなっており、このため、所定の駆動電圧が印加された際の駆動量が、第二静電アクチュエーター56よりも大きくなっている。本実施形態では、第一静電アクチュエーター55は、粗動用として、第二静電アクチュエーター56は、微動用のアクチュエーターとして用いられる。
また、第一静電アクチュエーター55において、第一個別駆動用変数p1の1ステップ分に対応する駆動量(反射膜間ギャップG1の寸法の変化量)をdとする。また、第二静電アクチュエーター56において、第二個別駆動用変数p2の1ステップ分に対応する駆動量をdとし、第二駆動電圧V2の最大値(本実施形態では15V)が印加された際の駆動量をd2Mとすると、dが、d+d2Mと同じ又は略一致している。
本実施形態では、各静電アクチュエーター55,56は、駆動量(反射膜間ギャップG1の寸法の変化量)が、駆動電圧の変化量に対して上述の関係を満たし、かつ、全駆動量が駆動用変数Pの値に対応づけられた値となるように、各アンプ183,184の増幅率に応じて、対向面積S1,S2が設定されている。
このように構成された第一静電アクチュエーター55に第一個別駆動用変数p1に対応する第一駆動電圧V1が印加され、第二静電アクチュエーター56に第二個別駆動用変数p2に対応する第二駆動電圧V2が印加されると、静電引力により可動基板52のダイアフラム部が固定基板51側に撓み、反射膜間ギャップG1の寸法が、駆動用変数Pに対応する全駆動量だけ変化する。そして、波長可変干渉フィルター5は、変更された反射膜間ギャップG1の寸法に応じた波長の光を取り出すことが可能となる。
[制御部の構成]
図1に戻り、分光測定装置1の制御部20について、説明する。
制御部20は、本発明の処理部に相当し、例えばCPUやメモリー等が組み合わされることで構成され、分光測定装置1の全体動作を制御する。この制御部20は、図1に示すように、波長設定部21と、光量取得部22と、分光測定部23と、を備えている。
また、制御部20は、各種データを記憶する記憶部30を備え、記憶部30には、各静電アクチュエーター55,56を制御するための駆動用変数P等、分光測定装置1の制御に必要な各種のデータが記憶される。
波長設定部21は、記憶部30から目的波長に対応する駆動用変数Pを取得し、この駆動用変数Pを波長設定指令として電圧制御部15に出力する。
光量取得部22は、ディテクター11により取得された光量に基づいて、波長可変干渉フィルター5を透過した目的波長の光の光量を取得する。
分光測定部23は、光量取得部22により取得された光量に基づいて、測定対象光のスペクトル特性を測定する。
[第一実施形態の作用効果]
本実施形態では、電圧制御部15のデジタル制御器17が、駆動用変数Pを2つの個別駆動用変数p1,p2に分割する。第一個別駆動用変数p1は、第一静電アクチュエーター55に印加される第一駆動電圧V1に対応づけられ、第二個別駆動用変数p2は、第二静電アクチュエーター56に印加される第二駆動電圧V2に対応づけられている。そして、駆動電圧出力器18では、第一静電アクチュエーター55に対して第一DAC181が、第二静電アクチュエーター56に対して第二DAC182が設けられており、第一DAC181に第一個別駆動用変数p1が入力され、第二DAC182に第二個別駆動用変数p2が入力される。駆動電圧出力器18では、各個別駆動用変数p1,p2に基づいて各DAC181,182器が発生させた駆動電圧信号s1,s2をアンプ183,184で増幅させた駆動電圧V1,V2を、各静電アクチュエーター55,56に印加する。各静電アクチュエーター55,56にそれぞれ駆動電圧V1,V2が印加されると、反射膜間ギャップG1の寸法が変化する。そして、波長可変干渉フィルター5は、変更された反射膜間ギャップG1の寸法に応じた波長の光を取り出すことが可能となる。
このような構成では、電圧制御部15は、目的波長、すなわち所望の反射膜間ギャップG1の寸法を得るための全駆動量に対応する駆動用変数Pを各ビットの桁単位で分割し、分割された各個別駆動用変数p1,p2を、それぞれDAC181,182に入力する。このため、DAC181,182に入力される個別駆動用変数p1,p2の桁数(4ビット)を、分割前の駆動用変数P(8ビット)よりも少なくすることができる。これにより、駆動用変数PをそのままDACに入力させる場合と比べて、DACが処理可能なデジタル信号の桁数を少なくすることができ、より安価なDACを用いることができる。例えば、駆動用変数Pが16ビットである場合、従来の構成では、16ビットの駆動用変数を処理可能なDACを採用する必要があったが、本実施形態では、例えば8ビットの個別駆動用変数を処理可能なDACを二つ配置することで、16ビット相当の駆動制御を行うことができる。この際に、駆動用変数の桁数を少なくすることがないので、駆動精度が低下することがない。
ここで、通常、桁数が多いデジタル信号(例えば16)を処理可能なDACと比較して、桁数が少ない(例えば8ビット)デジタル信号を処理可能なDACは安価である。また、8ビットを処理可能なDACを複数内蔵している安価な1チップマイコンも一般に製造されている。したがって、光学モジュール10は、ビット数が多い駆動用変数Pを用いて高精度に駆動電圧を制御可能で、かつ、光学モジュール10の製造コストの低減できる。
また、桁数が多い駆動用変数PをそのままDACに入力する場合と比べて、個別駆動用変数p1,p2を入力する方が、DACが処理するデジタル信号の桁数を少なくできるので、DACにおける処理の高速化を図ることができ、アクチュエーターをより高速で駆動させることができる。
さらに、分光測定装置1は、上述の光学モジュール10を備えることにより、製造コストを低減しつつも、高速かつ高精度に分光測定を行うことができる。
本実施形態では、第一静電アクチュエーター55は粗動用であり、第二静電アクチュエーター56は微動用である。これら各静電アクチュエーター55,56は、個別駆動用変数p1,p2が1ステップ変化した際の、駆動量(反射膜間ギャップG1の寸法の変化量)がそれぞれ異なっている。
このような構成では、各静電アクチュエーター55,56を組み合わせて、反射膜間ギャップG1の寸法を制御することができ、反射膜間ギャップG1の寸法の変動幅を大きくしつつ、この変動幅の間で反射膜間ギャップG1の寸法の変動量を細かく制御できる。
本実施形態では、駆動用変数Pの大小が、全駆動量(反射膜間ギャップG1の寸法の変化量)の大小に対応しており、各個別駆動用変数p1,p2は、駆動用変数Pの上位ビット側を個別駆動用変数p1に、下位ビット側を個別駆動用変数p2に分割したものである。そして、駆動量が大きい粗動用の第一静電アクチュエーター55に、下位ビット側の個別駆動用変数p2が、同駆動量が小さい微動用の第二静電アクチュエーター56に対応づけられている。
このような構成では、各静電アクチュエーター55,56による全駆動量の大小を、駆動用変数Pの大小に対応させることができる。これにより、駆動用変数Pを新たに設定する必要がなく、従来から使用していた駆動用変数Pを使用することができる。
本実施形態では、各DAC181,182は同様の構成を有し、各アンプ183,184も同様の構成を有する。すなわち、全静電アクチュエーター55,56に対して、個別駆動用変数p1,p2が同じ場合は、同じ駆動電圧が印加されるように構成されている。そして、各静電アクチュエーター55,56は、対向面積がそれぞれ異なり、駆動電圧が同じでも対応する変化量がそれぞれ異なるように構成されている。
このような構成では、各静電アクチュエーター55,56は、対向面積を異なせることによって、個別駆動用変数p1,p2の値が同じでも変化量が互いに異なるようにしている。このため、各静電アクチュエーター55,56において、個別駆動用変数p1,p2に対する変化量を互いに異ならせるために、各静電アクチュエーター55,56に対して、それぞれ増幅率が異なるアンプや、異なる駆動電圧信号を発生させるDACを設ける必要がなく、同じDAC及びアンプを設けることができる。これにより、電圧制御部15の設計及び製造を簡単にでき、コストを抑制できる。
また、静電アクチュエーター55,56において、一対の電極間に発生する静電引力は対向面積に比例している。したがって、静電アクチュエーターを用いて反射膜間ギャップG1の寸法を制御する本実施形態のような構成では、各静電アクチュエーター55,56による全駆動量が、駆動用変数Pに対応する全駆動量となるように、静電アクチュエーター55,56の対向面積を設計すればよく、光学モジュール10の設計を容易とすることができる。
本実施形態では、第一静電アクチュエーター55における、第一個別駆動用変数p1の1ステップ分に対応する駆動量dが、第二静電アクチュエーター56における、第二個別駆動用変数p2の1ステップ分に対応する駆動量d、及び第二駆動電圧V2の最大値が印加された際の駆動量d2Mの和とが同じ又は略一致している。
このような構成では、0から最大値まで変化する全駆動量の全区間において、取り得る値の間隔が広い区間や、狭い区間が発生し、値間の間隔に不均一が生じることを抑制できる。これにより、全駆動量の全区間において全駆動量を高精度に制御でき、反射膜間ギャップG1の寸法を高精度に制御できる。
本実施形態では、DACを用いて、個別駆動用変数p1,p2を駆動電圧信号s1,s2に変換している。
このように、DACを用いた場合、DACは、駆動電圧信号を発生可能な信号発生手段としては、例えば、パルス幅変調器等と比較して、簡易な構成を有するため、電圧制御部15の設計を容易とすることができる。また、DACは、比較的に安価な信号発生器であるため、電圧制御部15の製造コストを抑制できる。さらに、DACは、直流電圧を発生させるため、高周波ノイズの発生を抑制でき、電圧制御部15による高精度の駆動電圧の制御を可能とする。
[第二実施形態]
次に、本発明に係る第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
本実施形態では、信号発生器としてDACの代わりに、電圧制御パルス幅変調器(PWM)を用いる点で、第一実施形態と相違している。
図5は、本発明に係る第二実施形態の光学モジュール10Aの概略構成を示すブロック図である。なお、以降の説明にあたり、既に説明した構成については、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
光学モジュール10Aは、図5に示すように、波長可変干渉フィルター5と、電圧制御部15Aと、を備えている。
電圧制御部15Aは、マイコン16と、デジタル制御器17と、駆動電圧出力器18Aと、を備える。
駆動電圧出力器18Aは、第一PWM185と、第二PWM186と、各PWM185,186に対してそれぞれ接続されたアンプ183,184と、を備える。
本実施形態では、第一PWM185及び第二PWM186は、入力される駆動用変数が異なる点以外は同様に構成される。
第一PWM185は、デジタル制御器17からの第一個別駆動用変数p1に対応するデューティー比を有するパルス波を発生させて、第一駆動電圧V1に対応する第一駆動電圧信号s1としてアンプ183に出力する。第一PWM185は、第一個別駆動用変数p1の値に対応する第一駆動電圧V1を出力するのに必要なデューティー比を有する第一駆動電圧信号s1を出力する。なお、第一PWM185は、デューティー比が1の場合は、図4に示すように15Vの第一駆動電圧V1に対応する第一駆動電圧信号s1を出力する。
アンプ183は、第一PWM185からの第一駆動電圧信号s1の電圧値を増幅し、第一駆動電圧V1として第一可動電極552、すなわち第一静電アクチュエーター55に印加する。
第二PWM186は、デジタル制御器17からの第二個別駆動用変数p2に対応するデューティー比を有するパルス波を発生させて、第二駆動電圧信号s2としてアンプ184に出力する。
アンプ184は、第二PWM186からの第二駆動電圧信号s2の電圧値を増幅し、第二駆動電圧V2として第二可動電極562、すなわち第二静電アクチュエーター56に印加する。
[第二実施形態の作用効果]
本実施形態では、2つのPWM185,186を用いて各個別駆動用変数p1,p2をそれぞれ駆動電圧信号s1,s2に変換している。
PWMを用いた場合も、第一実施形態と同様に、8ビットのデジタル信号を処理可能なPWMを用いて、16ビット相当の高精度な駆動制御を高速に行うことができる。
また、PWMが備えるタイマー回路の桁数を少なくすることができ、安価なPWMを用いることができる。
また、PWMからの出力である各駆動電圧信号s1,s2を増幅させるアンプとして、D級アンプ(デジタルアンプ)を用いることができる。D級アンプは、増幅効率が高く、小型化が可能である。したがって、電圧制御部15Aの駆動効率の向上及び小型化を図ることができる。
[第三実施形態]
次に、本発明に係る第三実施形態について、図面に基づいて説明する。
本実施形態では、反射膜間ギャップG1の寸法を検出するギャップ検出部を備え、検出結果に基づいて、駆動電圧を制御する点で第二実施形態と相違している。
図6は、本発明に係る第三実施形態の光学モジュール10Bの概略構成を示すブロック図である。
光学モジュール10Bは、図6に示すように、波長可変干渉フィルター5Aと、電圧制御部15Bと、を備えている。
波長可変干渉フィルター5Aでは、固定反射膜541及び可動反射膜542が、各反射膜541,542間の静電容量を検出するための容量検出電極として用いられる。
波長可変干渉フィルター5Aは、固定反射膜541及び可動反射膜542のそれぞれに連続する引出電極を備え、この引出電極は、固定基板51又は可動基板52の基板外周部で外部に露出し、露出部分が後述するギャップ検出器19に接続されている。
電圧制御部15Bは、マイコン16Aと、デジタル制御器17と、駆動電圧出力器18Aと、ギャップ検出器19と、を備える。
ギャップ検出器19は、C/V変換器(Capacitance to Voltage Converter)191と、アナログ‐デジタル変換器(ADC:Analog to Digital Converter)192と、を備える。
C/V変換器191は、各反射膜541,542に接続され、各反射膜541,542間のギャップG1の寸法に応じた静電容量を検出し、検出した静電容量を電圧に変換してADC192に出力する。
ADC192は、静電容量に対応する電圧値をデジタル信号に変換し、マイコン16Aに出力する。
マイコン16Aは、ADC192からの入力値(電圧値)及び、制御部20から入力される波長設定指令に基づいて、フィードバック制御を行う。このフィードバック制御としては、例えば、反射膜間ギャップG1の寸法や、全駆動量を算出し、この算出値と目標値との偏差に基づいて、駆動用変数Pを補正し、補正された駆動用変数Pをデジタル制御器17に出力する。その他、マイコン16Aは、PID制御等によるフィードバック制御を行ってもよい。
電圧制御部15Bは、マイコン16Aにより補正された駆動用変数Pに基づいて、各静電アクチュエーター55,56に駆動電圧を印加する。
なお、固定反射膜541、可動反射膜542、マイコン16A、及びギャップ検出器19は、全駆動量を検出しており、本発明の駆動量検出部に相当する。
[第三実施形態の作用効果]
本実施形態では、電圧制御部15Bが、反射膜間ギャップG1の寸法に対応する検出値を用いて駆動電圧のフィードバック制御を行うことにより、反射膜間ギャップG1の寸法、すなわち全駆動量を一層精度よく制御できる。
また、一対の反射膜541,542を容量検出電極として利用し、一対の反射膜541,542間の静電容量を検出している。これにより反射膜間ギャップG1の寸法を高精度に検出できる。さらに、一対の反射膜541,542を容量検出電極として用いてギャップG1の寸法を検出するので、例えば、歪みゲージ等によりギャップG1の寸法を検出する構成と比べて、ギャップ寸法検出部の小型化を図ることができ、波長可変干渉フィルター5A及び光学モジュール10Bの小型化を図ることができる。
[実施形態の変形]
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び各実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
例えば、上記各実施形態では、反射膜間ギャップG1を変更するアクチュエーターとして、静電アクチュエーターを例示したが、本発明はこれに限定されず、電磁アクチュエーターや圧電アクチュエーターを用いてもよい。
図7は、アクチュエーターの一例である電磁アクチュエーターを採用した波長可変干渉フィルターを備えた光学モジュール10Cの概略構成を示す図である。
光学モジュール10Cは、図7に示すように、波長可変干渉フィルター5Bと、電圧制御部15Aと、を備える。
波長可変干渉フィルター5Bは、可動部521を固定基板51側に変位させるアクチュエーターとして第一電磁アクチュエーター55A及び第二電磁アクチュエーター56Aを備える。波長可変干渉フィルター5Bでは、上記各実施形態における第一固定電極551及び第二固定電極561の代わりに、永久磁石553が配置され、第一可動電極552の代わりに第一誘電コイル552Aが配置され、第二可動電極562の代わりに第二誘電コイル562Aが配置されている。
第一誘電コイル552Aは、アンプ183に接続されており、第一駆動電圧V1が印加され。第二誘電コイル562Aは、アンプ184が接続され、第二駆動電圧V2が印加される。各誘電コイル552A,562Aは、駆動電圧に応じた電流が流れることにより発生するローレンツ力によって、固定基板51側に引き付けられることで、可動部521を変位させる。
本実施形態でも、第一電磁アクチュエーター55Aにおいて、第一個別駆動用変数p1の1ステップ分に対応する駆動量をdとし、第二電磁アクチュエーター56Aにおいて、第二個別駆動用変数p2の1ステップ分に対応する駆動量をdとし、第二駆動電圧V2の最大値が印加された際の駆動量をd2Mとすると、dが、d+d2Mと同じ又は略一致している。
本実施形態では、各電磁アクチュエーター55A,56Aは、それぞれの駆動量が、駆動電圧の変化量に対して上述の関係を満たし、かつ、全駆動量が駆動用変数Pの値に対応づけられた値となるように、各アンプ183,184の増幅率に応じて、コイルの巻き数が設定されている。なお、第一電磁アクチュエーター55Aは、第二電磁アクチュエーター56Aよりも巻き数が多くなっている。
なお、図7には、各電磁アクチュエーター55A,56Aのそれぞれが、可動反射膜542を挟んで二つ配置された例を示すが、これに限定されず、各電磁アクチュエーター55A,56Aがそれぞれ可動反射膜542の周囲に3つ以上配置されてもよい。この場合、可動反射膜542の中心位置に対して、それぞれ回転対称となる位置に各電磁アクチュエーター55A,56Aを設けることで、固定反射膜541に対して平行を維持したまま、可動部521を変位させることができる点で好ましい。
また、電磁アクチュエーターを用いる場合、可動反射膜542を囲むようにコイルが巻回された誘電コイルを用いてもよい。
更に、アクチュエーターとして圧電アクチュエーターを用いる構成としてもよい。この場合、例えば保持部522に下部電極層、圧電膜、及び上部電極層を積層配置させ、下部電極層及び上部電極層の間に印加する電圧を入力値として可変させることで、圧電膜を伸縮させて保持部522を撓ませる。
上記各実施形態では、アクチュエーター(静電アクチュエーター)を二つ備える構成を例示したが、これに限定されず、3つ以上のアクチュエーターを備える構成としてもよい。この場合、各アクチュエーターに対して、それぞれ駆動用信号発生器(DACやPWM等)を設け、駆動用変数をアクチュエーターの数の個別駆動用変数に分割する。
上記各実施形態では、複数のアクチュエーターのうち、所定の駆動電圧を印加された際の駆動量が最も近い2つのアクチュエーターにおいて、駆動量が大きい方のアクチュエーターの1ステップ分に対応する駆動量dが、駆動量が小さい方のアクチュエーターの1ステップ分に対応する駆動量dと、駆動量が小さい方のアクチュエーターの最大駆動電圧印加時の駆動量d2Mとの和に同じ又は略一致するとしたが、これに限定されない。
例えば、複数のアクチュエーターのうち、少なくとも2つのアクチュエーターにおいて上記関係が成り立つように構成してもよいし、全てのアクチュエーターで上記関係が成り立たないように構成してもよい。
上記各実施形態では、駆動用変数の大小が、全駆動量の大小に対応しており、個別駆動用変数は、この駆動用変数を上位の桁から下位の桁に向かって順に分割したものである。そして、所定の駆動電圧印加時の駆動量が小さいアクチュエーターほど駆動用変数のより下位の桁を含むように、複数の個別駆動用変数と複数のアクチュエーターとが対応づけられている構成としたが、これに限定されない。
例えば、個別駆動用変数と、アクチュエーターとの対応づけは、アクチュエーターの1ステップ分の変化量や、桁の上位・下位等に関わらず、任意に対応づけられていてもよい。また、駆動用変数の大小が、全駆動量の大小に対応していなくてもよい。
より具体的には、例えば、2つのアクチュエーターを備える場合、駆動用変数の偶数桁を第一個別駆動用変数、奇数桁を第二個別駆動用変数となるように駆動用変数を分割してもよい。このような場合、複数のアクチュエーターのそれぞれに対応づけられた複数の個別駆動用変数を適宜組み合わせることで、駆動用変数を設定すればよい。
上記各実施形態では、複数のアクチュエーターにおいて、静電アクチュエーターの対向面積や、電磁アクチュエーターのコイルの巻き数を異ならせることで、個別駆動用変数の1ステップ分に駆動量がそれぞれ異なる構成としたが、これに限定されない。例えば、電圧制御部において、アンプ183,184の増幅率に差異を設けることで、個別駆動用変数の1ステップ分に対応する駆動電圧の変化量が、各アクチュエーター間で互いに異なるように構成してもよい。
また、アクチュエーターとして静電アクチュエーターを用いる場合、各静電アクチュエーター間で、電極間ギャップG2が互いに異なるように構成することで、駆動電圧に対する駆動量が互いに異なるように構成してもよい。
上記各実施形態では、複数のアクチュエーターにおいて、個別駆動用変数の1ステップ分に対応する駆動量がそれぞれ異なる構成としたが、これに限定されない。例えば、複数のアクチュエーターのうち、個別駆動用変数の1ステップ分に対応する駆動量が同じものが存在する構成としてもよいし、全てが同じとなる構成としてもよい。
上記第三実施形態では、ギャップ検出部として静電容量を検出する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、歪みゲージ等により、可動基板52(保持部522)の湾曲状態を検出して、反射膜間ギャップG1の寸法や駆動量を検出する構成としてもよく、波長可変干渉フィルターの外部に反射膜間ギャップG1の寸法や駆動量を検出するための光センサーを設ける構成としてもよい。
上記各実施形態において、波長可変干渉フィルターを収容する筐体を備える構成としてもよい。この場合、筐体内部を真空状態又は減圧状態とすることにより、波長可変干渉フィルターの劣化を抑制でき、かつ、制御精度を向上できる。
また、上記各実施形態では、波長可変干渉フィルター5として、一対の基板51,52と、各基板51,52のそれぞれに設けられた一対の反射膜54,55を備える構成を例示したが、これに限定されない。例えば、可動基板52が設けられない構成としてもよい。この場合、例えば、基板(固定基板)の一面に第一反射膜、ギャップスペーサ、及び第二反射膜を積層形成し、第一反射膜と第二反射膜とがギャップを介して対向する構成とする。当該構成では、一枚の基板からなる構成となり、分光素子をより薄型化することができる。
また、上記各実施形態では、アクチュエーターの駆動システムの適用例として、波長可変干渉フィルターに適用した構成を例示したが、これに限定されず、例えば、可動基板の固定基板と対向する側と反対側の面にミラーが設けられ、当該ミラーの位置や傾斜角度をアクチュエーターを用いて制御するミラーデバイス等にも利用可能である。
また、本発明の電子機器として、上記各実施形態では、分光測定装置1を例示したが、その他、様々な分野により本発明の光学モジュール、及び電子機器を適用することができる。
例えば、図8に示すように、本発明の電子機器を、色を測定するための測色装置に適用することもできる。
図8は、波長可変干渉フィルターを備えた測色装置400の一例を示すブロック図である。
この測色装置400は、図8に示すように、測定対象Xに光を射出する光源装置410と、測色センサー420(光学モジュール)と、測色装置400の全体動作を制御する制御装置430とを備える。そして、この測色装置400は、光源装置410から射出される光を測定対象Xにて反射させ、反射された測定対象光を測色センサー420にて受光し、測色センサー420から出力される検出信号に基づいて、測定対象光の色度、すなわち測定対象Xの色を分析して測定する装置である。
光源装置410、光源411、複数のレンズ412(図8には1つのみ記載)を備え、測定対象Xに対して例えば基準光(例えば、白色光)を射出する。また、複数のレンズ412には、コリメーターレンズが含まれてもよく、この場合、光源装置410は、光源411から射出された基準光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから測定対象Xに向かって射出する。なお、本実施形態では、光源装置410を備える測色装置400を例示するが、例えば測定対象Xが液晶ディスプレイなどの発光部材である場合、光源装置410が設けられない構成としてもよい。
測色センサー420は、図8に示すように、波長可変干渉フィルター5と、波長可変干渉フィルター5を透過する光を受光するディテクター11と、波長可変干渉フィルター5で透過させる光の波長に応じた電圧を印加させる電圧制御部15とを備える。波長可変干渉フィルター5及び電圧制御部15が、光学モジュール10を構成する。また、測色センサー420は、波長可変干渉フィルター5に対向する位置に、測定対象Xで反射された反射光(測定対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー420は、波長可変干渉フィルター5により、入射光学レンズから入射した測定対象光のうち、所定波長の光を分光し、分光した光をディテクター11にて受光する。なお、光学モジュール10の代わりに、上述の光学モジュール10A,10B,10Cが設けられる構成としてもよい。
制御装置430は、測色装置400の全体動作を制御する。
この制御装置430としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。そして、制御装置430は、図8に示すように、光源制御部431、測色センサー制御部432、及び測色処理部433などを備えて構成されている。
光源制御部431は、光源装置410に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置410に所定の制御信号を出力して、所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部432は、測色センサー420に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー420にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の制御信号を測色センサー420に出力する。これにより、測色センサー420の電圧制御部15は、制御信号に基づいて、静電アクチュエーター56に電圧を印加し、波長可変干渉フィルター5を駆動させる。
測色処理部433は、ディテクター11により検出された受光量から、測定対象Xの色度を分析する。
また、本発明の電子機器として、例えば、特定物質の存在を検出するための光ベースのシステムとして用いることができる。このようなシステムとしては、例えば、本発明の光学フィルターデバイスを用いた分光計測方式を採用して特定ガスを高感度検出する車載用ガス漏れ検出器や、呼気検査用の光音響希ガス検出器等のガス検出装置を例示できる。
このようなガス検出装置の一例を以下に図面に基づいて説明する。
図9は、光学フィルターデバイスを備えたガス検出装置の一例を示す概略図である。
図10は、図9に示すガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図である。
ガス検出装置100は、図9に示すように、センサーチップ110と、吸引口120A、吸引流路120B、排出流路120C、及び排出口120Dを備えた流路120と、本体部130と、を備えて構成されている。
本体部130は、流路120を着脱可能な開口を有するセンサー部カバー131、排出手段133、筐体134、光学部135、フィルター136、波長可変干渉フィルター5、及び受光素子137(検出部)等を含む検出装置と、検出された信号を処理し、検出部を制御する制御部138、電力を供給する電力供給部139等から構成されている。また、光学部135は、光を射出する光源135Aと、光源135Aから入射された光をセンサーチップ110側に反射し、センサーチップ側から入射された光を受光素子137側に透過するビームスプリッター135Bと、レンズ135C,135D,135Eと、により構成されている。
また、図9に示すように、ガス検出装置100の表面には、操作パネル140、表示部141、外部とのインターフェイスのための接続部142、電力供給部139が設けられている。電力供給部139が二次電池の場合には、充電のための接続部143を備えてもよい。
さらに、ガス検出装置100の制御部138は、図10に示すように、CPU等により構成された信号処理部144、光源135Aを制御するための光源ドライバー回路145、波長可変干渉フィルター5を制御するための電圧制御部146、受光素子137からの信号を受信する受光回路147、センサーチップ110のコードを読み取り、センサーチップ110の有無を検出するセンサーチップ検出器148からの信号を受信するセンサーチップ検出回路149、及び排出手段133を制御する排出ドライバー回路150などを備えている。
次に、上記のようなガス検出装置100の動作について、以下に説明する。
本体部130の上部のセンサー部カバー131の内部には、センサーチップ検出器148が設けられており、このセンサーチップ検出器148でセンサーチップ110の有無が検出される。信号処理部144は、センサーチップ検出器148からの検出信号を検出すると、センサーチップ110が装着された状態であると判断し、表示部141へ検出動作を実施可能な旨を表示させる表示信号を出す。
そして、例えば利用者により操作パネル140が操作され、操作パネル140から検出処理を開始する旨の指示信号が信号処理部144へ出力されると、まず、信号処理部144は、光源ドライバー回路145に光源作動の信号を出力して光源135Aを作動させる。光源135Aが駆動されると、光源135Aから単一波長で直線偏光の安定したレーザー光が射出される。また、光源135Aには、温度センサーや光量センサーが内蔵されており、その情報が信号処理部144へ出力される。そして、信号処理部144は、光源135Aから入力された温度や光量に基づいて、光源135Aが安定動作していると判断すると、排出ドライバー回路150を制御して排出手段133を作動させる。これにより、検出すべき標的物質(ガス分子)を含んだ気体試料が、吸引口120Aから、吸引流路120B、センサーチップ110内、排出流路120C、排出口120Dへと誘導される。なお、吸引口120Aには、除塵フィルター120A1が設けられ、比較的大きい粉塵や一部の水蒸気などが除去される。
また、センサーチップ110は、金属ナノ構造体が複数組み込まれ、局在表面プラズモン共鳴を利用したセンサーである。このようなセンサーチップ110では、レーザー光により金属ナノ構造体間で増強電場が形成され、この増強電場内にガス分子が入り込むと、分子振動の情報を含んだラマン散乱光、及びレイリー散乱光が発生する。
これらのレイリー散乱光やラマン散乱光は、光学部135を通ってフィルター136に入射し、フィルター136によりレイリー散乱光が分離され、ラマン散乱光が波長可変干渉フィルター5に入射する。そして、信号処理部144は、電圧制御部146を制御し、波長可変干渉フィルター5に印加する電圧を調整し、検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5で分光させる。この後、分光した光が受光素子137で受光されると、受光量に応じた受光信号が受光回路147を介して信号処理部144に出力される。
信号処理部144は、上記のようにして得られた検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光のスペクトルデータと、ROMに格納されているデータとを比較し、目的のガス分子か否かを判定し、物質の特定をする。また、信号処理部144は、表示部141にその結果情報を表示させたり、接続部142から外部へ出力したりする。
なお、上記図9及び図10において、ラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5により分光して分光されたラマン散乱光からガス検出を行うガス検出装置100を例示したが、ガス検出装置として、ガス固有の吸光度を検出することでガス種別を特定するガス検出装置として用いてもよい。この場合、センサー内部にガスを流入させ、入射光のうちガスにて吸収された光を検出するガスセンサーを本発明の光学モジュールとして用いる。そして、このようなガスセンサーによりセンサー内に流入されたガスを分析、判別するガス検出装置を本発明の電子機器とする。このような構成でも、光学フィルターデバイスを用いてガスの成分を検出することができる。
また、特定物質の存在を検出するためのシステムとして、上記のようなガスの検出に限られず、近赤外線分光による糖類の非侵襲的測定装置や、食物や生体、鉱物等の情報の非侵襲的測定装置等の、物質成分分析装置を例示できる。
以下に、上記物質成分分析装置の一例として、食物分析装置を説明する。
図11は、波長可変干渉フィルター5を利用した電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図である。
この食物分析装置200は、図11に示すように、検出器210(光学モジュール)と、制御部220と、表示部230と、を備えている。検出器210は、光を射出する光源211と、測定対象物からの光が導入される撮像レンズ212と、撮像レンズ212から導入された光を分光する波長可変干渉フィルター5と、分光された光を検出する撮像部213(検出部)と、を備えている。
また、制御部220は、光源211の点灯・消灯制御、点灯時の明るさ制御を実施する光源制御部221と、波長可変干渉フィルター5を制御する電圧制御部222と、撮像部213を制御し、撮像部213で撮像された分光画像を取得する検出制御部223と、信号処理部224と、記憶部225と、を備えている。
この食物分析装置200は、システムを駆動させると、光源制御部221により光源211が制御されて、光源211から測定対象物に光が照射される。そして、測定対象物で反射された光は、撮像レンズ212を通って波長可変干渉フィルター5に入射する。波長可変干渉フィルター5は電圧制御部222の制御により所望の波長を分光可能な電圧が印加されており、分光された光が、例えばCCDカメラ等により構成される撮像部213で撮像される。また、撮像された光は分光画像として、記憶部225に蓄積される。また、信号処理部224は、電圧制御部222を制御して波長可変干渉フィルター5に印加する電圧値を変化させ、各波長に対する分光画像を取得する。
そして、信号処理部224は、記憶部225に蓄積された各画像における各画素のデータを演算処理し、各画素におけるスペクトルを求める。また、記憶部225には、例えばスペクトルに対する食物の成分に関する情報が記憶されており、信号処理部224は、求めたスペクトルのデータを、記憶部225に記憶された食物に関する情報を基に分析し、検出対象に含まれる食物成分、及びその含有量を求める。また、得られた食物成分及び含有量から、食物カロリーや鮮度等をも算出することができる。さらに、画像内のスペクトル分布を分析することで、検査対象の食物の中で鮮度が低下している部分の抽出等をも実施することができ、さらには、食物内に含まれる異物等の検出をも実施することができる。
そして、信号処理部224は、上述のようにして得られた検査対象の食物の成分や含有量、カロリーや鮮度等の情報を表示部230に表示させる処理をする。
また、図11において、食物分析装置200の例を示すが、略同様の構成により、上述したようなその他の情報の非侵襲的測定装置としても利用することができる。例えば、血液等の体液成分の測定、分析等、生体成分を分析する生体分析装置として用いることができる。このような生体分析装置としては、例えば血液等の体液成分を測定する装置として、エチルアルコールを検知する装置とすれば、運転者の飲酒状態を検出する酒気帯び運転防止装置として用いることができる。また、このような生体分析装置を備えた電子内視鏡システムとしても用いることができる。
さらには、鉱物の成分分析を実施する鉱物分析装置としても用いることができる。
さらには、本発明の干渉フィルター、光学モジュール、及び電子機器は、以下のような装置に適用することができる。
例えば、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、本発明の干渉フィルターを備える光学モジュールにおいて、干渉フィルターにより特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光学モジュールを備えた電子機器により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
また、電子機器としては、本発明の光学フィルターデバイスが備える干渉フィルターにより光を分光することで、分光画像を撮像する分光カメラ、分光分析機などにも適用できる。このような分光カメラの一例として、波長可変干渉フィルターを内蔵した赤外線カメラが挙げられる。
図12は、分光カメラの概略構成を示す模式図である。分光カメラ300は、図12に示すように、カメラ本体310と、撮像レンズユニット320と、撮像部330(検出部)とを備えている。
カメラ本体310は、利用者により把持、操作される部分である。
撮像レンズユニット320は、カメラ本体310に設けられ、入射した画像光を撮像部330に導光する。また、この撮像レンズユニット320は、図12に示すように、対物レンズ321、結像レンズ322、及びこれらのレンズ間に設けられた波長可変干渉フィルター5を備えて構成されている。
撮像部330は、受光素子により構成され、撮像レンズユニット320により導光された画像光を撮像する。
このような分光カメラ300では、波長可変干渉フィルター5により撮像対象となる波長の光を透過させることで、所望波長の光の分光画像を撮像することができる。
さらには、本発明の干渉フィルターを備える光学フィルターデバイスをバンドパスフィルターとして用いてもよく、例えば、発光素子が射出する所定波長域の光のうち、所定の波長を中心とした狭帯域の光のみを干渉フィルターで分光して透過させる光学式レーザー装置としても用いることができる。
また、本発明の干渉フィルターを備える光学フィルターデバイスを生体認証装置として用いてもよく、例えば、近赤外領域や可視領域の光を用いた、血管や指紋、網膜、虹彩などの認証装置にも適用できる。
さらには、光学モジュール及び電子機器を、濃度検出装置として用いることができる。この場合、干渉フィルターにより、物質から射出された赤外エネルギー(赤外光)を分光して分析し、サンプル中の被検体濃度を測定する。
上記に示すように、本発明の干渉フィルター、光学モジュール、及び電子機器は、入射光から所定の光を分光するいかなる装置にも適用することができる。そして、本発明の干渉フィルターを備える光学フィルターデバイスは、上述のように、1デバイスで複数の波長を分光させることができるため、複数の波長のスペクトルの測定、複数の成分に対する検出を精度よく実施することができる。従って、複数デバイスにより所望の波長を取り出す従来の装置に比べて、光学モジュールや電子機器の小型化を促進でき、例えば、携帯用や車載用の光学デバイスとして好適に用いることができる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記各実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造などに適宜変更してもよい。
1…分光測定装置、5,5A,5B…波長可変干渉フィルター、10,10A,10B,10C…光学モジュール、15,15A,15B…電圧制御部、17…デジタル制御器、19…ギャップ検出器、20…制御部、55…第一静電アクチュエーター、55A…第一電磁アクチュエーター、56…第二静電アクチュエーター、56A…第二電磁アクチュエーター、100…ガス検出装置、138…制御部、181…第一DAC、182…第二DAC、183,184…アンプ、185…第一PWM、186…第二PWM、200…食物分析装置、220…制御部、300…分光カメラ、400…測色装置、430…制御装置、541…固定反射膜、542…可動反射膜、551…第一固定電極、552…第一可動電極、552A…第一誘電コイル、553…永久磁石、561…第二固定電極、562…第二可動電極、562A…第二誘電コイル。

Claims (12)

  1. 駆動電圧に応じた駆動量で駆動する複数のアクチュエーターと、
    前記複数のアクチュエーターのそれぞれに前記駆動電圧を印加する電圧制御部と、を具備し、
    前記電圧制御部は、
    前記複数のアクチュエーターによる全駆動量に対応した複数桁の駆動用変数を、少なくとも1以上の桁単位であり、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対応した個別駆動用変数に分割する変数分割手段と、
    前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対して設けられ、前記個別駆動用変数に基づいて、前記駆動電圧に対応する駆動電圧信号を発生させる信号発生手段と、を備えた
    ことを特徴とするアクチュエーターの駆動システム。
  2. 請求項1に記載のアクチュエーターの駆動システムにおいて、
    前記複数のアクチュエーターは、前記駆動電圧に対する前記駆動量がそれぞれ異なる
    ことを特徴とするアクチュエーターの駆動システム。
  3. 請求項2に記載のアクチュエーターの駆動システムにおいて、
    前記複数の個別駆動用変数は、前記駆動用変数の上位の桁から下位の桁に向かって順に当該駆動用変数を分割したものであり、
    前記複数のアクチュエーターは、
    前記駆動電圧に対する前記駆動量が小さい前記アクチュエーターほど、前記駆動用変数のより下位の桁を含む前記個別駆動用変数が対応づけられた
    ことを特徴とするアクチュエーターの駆動システム。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のアクチュエーターの駆動システムにおいて、
    前記電圧制御部は、前記個別駆動用変数に対応する前記駆動電圧の各値が、前記複数のアクチュエーターに対して同じ値である
    ことを特徴とするアクチュエーターの駆動システム。
  5. 請求項4に記載のアクチュエーターの駆動システムにおいて、
    前記アクチュエーターは、対向して設けられた一対の駆動電極を備える静電アクチュエーターであり、
    前記複数のアクチュエーターは、前記一対の駆動電極の対向領域の面積がそれぞれ異なる
    ことを特徴とするアクチュエーターの駆動システム。
  6. 請求項2から請求項5のいずれかに記載のアクチュエーターの駆動システムにおいて、
    前記複数のアクチュエーターは、前記駆動電圧に対する前記駆動量が最も近い2つのアクチュエーターのうちの一方の前記アクチュエーターにおいて、対応した前記個別駆動用変数を1ステップ分変化させた際の前記駆動量が、他方の前記アクチュエーターにおいて、前記1ステップ分変化させた際の前記駆動量及び最大駆動電圧印加時の前記駆動量の和となる
    ことを特徴とするアクチュエーターの駆動システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のアクチュエーターの駆動システムにおいて、
    前記信号発生手段は、デジタル‐アナログ変換器である
    ことを特徴とするアクチュエーターの駆動システム。
  8. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のアクチュエーターの駆動システムにおいて、
    前記信号発生手段は、定電圧に対してパルス幅変調処理を施して前記駆動電圧信号を発生させるパルス幅変調器である
    ことを特徴とするアクチュエーターの駆動システム。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載のアクチュエーターの駆動システムにおいて、
    前記全駆動量を検出する駆動量検出部を備え、
    前記電圧制御部は、前記駆動量検出部による前記全駆動量の検出結果に基づいて、前記駆動電圧を制御する
    ことを特徴とするアクチュエーターの駆動システム。
  10. 請求項9に記載のアクチュエーターの駆動システムにおいて、
    前記駆動量検出部は、互いに対向する一対の容量検出電極を備え、前記容量検出電極間の静電容量を検出する
    ことを特徴とするアクチュエーターの駆動システム。
  11. 互いに対向する一対の反射膜と、
    駆動電圧に応じた駆動量で駆動し、前記一対の反射膜間のギャップの寸法を変更する複数のアクチュエーターと、
    前記複数のアクチュエーターのそれぞれに前記駆動電圧を印加する電圧制御部と、を具備し、
    前記電圧制御部は、
    前記複数のアクチュエーターによる全駆動量に対応した複数桁の駆動用変数を、少なくとも1以上の桁単位であり、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対応した個別駆動用変数に分割する変数分割手段と、
    前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対して設けられ、前記個別駆動用変数に基づいて、前記駆動電圧に対応する駆動電圧信号を発生させる信号発生手段と、を備えた
    ことを特徴とする光学モジュール。
  12. 互いに対向する一対の反射膜、及び、駆動電圧に応じた駆動量で駆動し、前記一対の反射膜間のギャップの寸法を変更する複数のアクチュエーターを備える波長可変干渉フィルターと、
    前記複数のアクチュエーターのそれぞれに前記駆動電圧を印加する電圧制御部と、
    前記電圧制御部に前記駆動電圧を印加させる駆動制御部と、を具備し、
    前記電圧制御部は、
    前記複数のアクチュエーターによる全駆動量に対応した複数桁の駆動用変数を、少なくとも1以上の桁単位であり、前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対応した個別駆動用変数に分割する変数分割手段と、
    前記複数のアクチュエーターのそれぞれに対して設けられ、前記個別駆動用変数に基づいて、前記駆動電圧に対応する駆動電圧信号を発生させる信号発生手段と、を備えた
    ことを特徴とする電子機器。
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