JP2002350749A - 光変調素子駆動システム及びその駆動装置、並びに投映システム - Google Patents

光変調素子駆動システム及びその駆動装置、並びに投映システム

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JP2002350749A
JP2002350749A JP2001153459A JP2001153459A JP2002350749A JP 2002350749 A JP2002350749 A JP 2002350749A JP 2001153459 A JP2001153459 A JP 2001153459A JP 2001153459 A JP2001153459 A JP 2001153459A JP 2002350749 A JP2002350749 A JP 2002350749A
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Kikuo Tanida
喜久雄 谷田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光変調素子(PLV)をデジタルで駆動する
ことが可能であり、これによりD/Aコンバータを不要
とし、カットオフ調整もなくし、高画質及び高信頼性、
低コストの光変調素子駆動システム、及びこれを用いる
投映システムを提供することにある。 【解決手段】 反射面3が設けられた圧電体2を有し、
この圧電体の逆圧電効果により反射面3にて入射光が反
射又は回折されて変調されるように構成した光変調素子
(PLV)1からの変調光を走査する際、この光変調素
子(PLV)1を少なくともパルス幅変調(PWM)で
デジタル駆動するための変調信号を発生する変調信号発
生手段51〜55、61〜63を有する光変調素子駆動
システム、及びこれを用いた投映システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば投映式映像
装置や電子写真方式のプリンタ等の高速性能が要求され
るデバイスに好適な光変調素子駆動システム及びその駆
動装置、並びに投映システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プロジェクターと称される投映装置は、
陰極線管:CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプ
レイ:LCD(Liquid Crystal Display)、及びディジタ
ル・ミラー・デバイス:DMD(Digital Mirror Devic
e)等が一般的であるが、これらはフレーム面を投映する
ことにより画像を形成している。中でも、LCDやDM
Dはピクセル数が多いので、製造方法が複雑になり、コ
ストアップにつながる。
【0003】また、回折格子を用いたデバイスが特表平
10−510374号公報に開示されているが、これは
静電力(又は静電引力)によってピクセル部を可動させ
るものである。しかし、その製造方法が複雑であるた
め、回折格子の寸法、精度等にばらつきを生じ、コスト
アップにもなる。
【0004】この回折格子を用いたデバイスは、例えば
図17及び図18に示すように、上面に光反射材104
Aが設けられた分岐状の可動リボン100の対が、交互
に噛み合う如くに対向配置されていて、このような可動
リボンの複数個が基板102上に高さH:λ/2(λは
入射光の波長)を隔てて配置され、更に各リボン100
間には基板102上に光反射材104が固定されてい
る。
【0005】そして、リボン100及び基板102間に
適切な電圧を印加することにより、図19に示すよう
に、リボン100は静電力によって基板102に吸着さ
れ、基板102上のリボン100の高さH(即ち、リボ
ンの厚さに相当)がλ/4に変化する。従って、入射し
た光の反射光L2は、吸着されたリボン100と固定の
光反射材104とでは位相がλ/2分ずれ、光が回折す
ることになり、この回折によって光変調し、所定の画像
を形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したCR
T等のデバイス、及び回折格子を用いたGLV(Gratin
g Light Valve)は、次のような問題点を有している。
【0007】1.CRT、LCD及びDMDにおける問
題点 (1)これらはいずれもフレーム映像用の面デバイスで
あるため、ピクセル数の増大で面欠陥が生じ易く、歩留
りが悪化し易い。従って、UXGA(Ultra Extended G
raphics Array)以上は限界であり、また高度で高価な
大型製造設備が必要となる。 (2)デバイス構造及び周辺回路(液晶駆動、垂直水平
駆動用)が複雑で高価である。 (3)普及しているランプ光、演色性の良いレーザー光
を選択できるデバイスが少なく、高価である。 (4)CRTは重量が重く、大型になり、卓上プロジェ
クタ等には不向きであり、また、衝撃に弱い。 (5)CRTやLCDでは、スクリーン上に色むらが生
じ易く、色再現性の悪化につながる。 (6)LCDは、偏光子や検光子を用いるため、また液
晶自体で光透過率が悪く、発光効率が悪い。 (7)CRTに比べてLCDは高価であるが、DMDは
更に高価であり、大型映像機器の普及に際して価格がネ
ックである。 (8)CRTやLCDの発光源である蛍光体又はカラー
フィルターを通したランプ光は、レーザー光より色度が
狭い。 (9)LCD及びDMDはデジタル駆動であるため、デ
ータ量が少ないと、階調縞が現われる。 (10)LCDやDMDでは、格子縞及び格子によるモ
ワレ縞が発生する。 (11)デバイスの構造上、アスペクト対応が難しく、
またレンズ補正を行うと画歪みや画質劣化を伴う。 (12)CRTは、倍速対応やパーソナルコンピュータ
のモード切換え等で水平及び垂直偏向周波数を変える必
要があり、その結果、高圧値の変動によるために高圧制
御回路等に、またビームの掃引速度の上昇のためにR
(赤)、G(緑)、B(青)の出力回路にも、電力やコ
ストが大幅にかかる。 (13)CRTは、輝度向上を図る場合に発熱防止用に
液体等での冷却が必要であり、重量増加の要因になる。
【0008】2.回折格子によるデバイスにおける問題
点 (1)製造プロセスが複雑である。 (2)鏡面可動部が静電力で作動するので、不安定であ
り、しかも外来の静電気や電磁気で誤動作し易い。 (3)可動部の鏡面部が歪み(そり等)を有し、反射効
率が低下する。 (4)鏡面可動部の動作点がばらつき易い(初期時、温
度特性あり、経時変化)。 (5)可動鏡面部と非可動鏡面部の高さを一定に揃える
ことが難しい。 (6)鏡面部への強烈なビームの入射により、伸び縮み
して部分的に特性が変化し易い。 (7)衝撃や振動により誤動作し易い。 (8)可動部の移動量が機構的に決まるので、作製後は
修正できない。 (9)可動部はアナログ量でコントロールが難しい。 (10)製作費が高い。
【0009】
【発明に至る経過】本発明者は、反射光等を用いて良好
な投映が可能であって上記の如き問題点を解消すること
のできる光変調素子又は光変調装置を特願2000−3
52787において既に提起した(以下、これを先願発
明と称する)。
【0010】この先願発明は、光を反射する反射面が設
けられた圧電体を有し、この圧電体の逆圧電効果により
前記反射面にて入射光が反射又は回折されて変調される
ように構成したものである。
【0011】先願発明によれば、反射面が設けられた圧
電体の逆圧電効果により、この圧電体への電圧印加の有
無又は大小によりこの圧電体に歪みが生じるため、この
反射面で入射光が反射又は回折されて変調されることに
なる。従って、圧電体への印加電圧の差又は選択的な電
圧の印加又はその大小により、所望の反射方向又は回折
光が得られ、アナログ制御(又は変調)及びライン駆動
が可能であり、構造も簡略化された投映及び映像システ
ム等を提供することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、この先願
発明について検討を加えたところ、圧電体を用いた光変
調素子:PLV(Piezoelectric Light Valve)は通
常、アナログ電圧による駆動が一般的である。しかし、
PLVのように、多くのピクセルを個別に駆動しなけれ
ばならないデバイスでは、ドライバーICが下記の理由
によりコスト高となる上、品質が劣化し易い。
【0013】(1)ドライバーICへの結線を少なくし
たり、パーソナルコンピュータやデジタルテレビジョン
(DTV)等の機器によるデジタルでの接続等の理由に
より、信号をデジタル化したり、デジタルのまま取扱っ
たりする必要があるので、アナログ駆動では、高価なD
/Aコンバータが必要となり、チップが大きくなる。
【0014】(2)また、D/Aコンバータによる信号
変換を行うために、S/Nの悪化や直線性の悪化等が生
じ易い。こうした画質劣化を最小にするには、高性能な
D/Aコンバータが必要となり、これもコスト高を助長
することになる。
【0015】(3)圧電素子は一般的に容量が大きく、
アナログ駆動の場合は大電流OPアンプが必要である
が、駆動電流には限界がある。
【0016】(4)圧電素子は、印加電圧−反射光量の
間に、圧電体特有の電歪効果によるヒステリシスがあ
り、これが画質に影響を与えることがある。
【0017】(5)アナログ駆動では、全ピクセルのカ
ットオフを正確に調整し、全ピクセルとも一致させない
と、調整ずれが画像上に線として見えてしまう。即ち、
PLVからの反射光量がアナログ変化するため、これを
例えば遮蔽用のミラーでカットオフする場合に、カット
オフしきれない分が存在するとこれが画像の中に不要な
線として現われ、画質を劣化させてしまう。
【0018】本発明の目的は、先願発明の特長を生かし
ながら、光変調素子を用いて画像を投映する場合、PL
Vをデジタルで駆動することが可能であり、これにより
D/Aコンバータを不要とし、カットオフ調整もなく
し、高画質及び高信頼性、低コストの光変調素子駆動シ
ステム及びその駆動装置、並びにその駆動システムを用
いる投映システムを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、光を反
射する反射面が設けられた圧電体を有し、この圧電体の
逆圧電効果により前記反射面にて入射光が反射又は回折
されて変調されるように構成した光変調素子を駆動する
システムであって、前記光変調素子からの変調光を走査
する走査手段と、前記光変調素子を少なくともパルス幅
変調でデジタル駆動するための変調信号を発生する変調
信号発生手段とを有する光変調素子駆動システム(以
下、本発明の駆動システムと称する。)に係るものであ
る。
【0020】本発明はまた、本発明の駆動システムの駆
動装置であって、前記光変調素子を少なくともパルス幅
変調でデジタル駆動するための変調信号発生手段と、前
記光変調素子のドライバー手段と、前記光変調素子への
照射光源の駆動手段とが集積化されている駆動装置(以
下、本発明の駆動装置と称する。)に係るものである。
【0021】本発明は更に、本発明の駆動システムを具
備し、前記反射光又は回折光が画像形成面上で走査され
るように構成した投映システム(以下、本発明の投映シ
ステムと称する。)も提供するものである。
【0022】本発明によれば、先願発明と同様に、圧電
体の逆圧電効果によりその反射面にて光が反射又は回折
されて変調されるに際し、圧電体の駆動を少なくともパ
ルス幅変調(PWM)で行うため、下記の如き優れた作
用効果が得られる。
【0023】(1)少なくともパルス幅変調(PWM)
によるデジタル駆動であるため、先願発明におけるよう
な圧電体への印加電圧の大小による電圧変調(アナログ
駆動)ではなく、印加電圧を一定として電圧レベルをパ
ルス幅の大小に置き換えてデジタル駆動させることが可
能となり、またこれに加えて、パルス電圧の大小(振
幅)もデジタル量に置き換えて駆動することができるこ
とから、D/Aコンバータが不要となり、低コストであ
ってチップも小さくなり、信号変換に伴う画質劣化もな
い。
【0024】(2)デジタル信号入力により、全てデジ
タル処理が可能となり、信号変換が行われないので、S
/Nや直線性が良好となり、忠実度及び信頼度が高くな
る。
【0025】(3)圧電素子は一般的に容量が大きい
が、アナログ駆動の場合のような大電流OPアンプが不
要となり、またPWM駆動によるためにCMOS出力で
のドライブが可能となる。
【0026】(4)圧電体特有の電歪効果によるヒステ
リシスの画質への悪影響は、デジタル駆動によってなく
すことができる。
【0027】(5)アナログ駆動では、カットオフを全
ピクセルとも一致させなければならないが、デジタル駆
動ではゼロレベルを決めることにより、全ピクセルとも
同じカットオフ特性を示し、またカットオフの調整も不
要となる。PLVは一般に細長い棒状に作製されるた
め、大きいサイズの場合に反りが発生し易い。このた
め、ピクセルをブロック毎に分割して組み立てる必要が
あって高度な位置や角度合わせが必要となるが、デジタ
ル化によりカットオフ調整が不要となり、組み立てが簡
単となる。
【0028】こうして、本発明によって、圧電体を少な
くともパルス幅変調でデジタル駆動することにより、所
望の反射方向又は回折光が得られ、常に高画質、高信頼
性のライン駆動が可能であり、構造も簡略化された投映
及び映像システム等が得られる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の駆動システム、駆動装置
及び投映システムにおいては、前記光変調素子の各ピク
セルに、少なくともパルス幅を変調させる変調信号発生
回路が接続されてよい。この場合、前記走査の帰線期間
(ブランキング期間)内に基準信号を発生し、この基準
信号に基づいて得られる前記光変調素子からの反射光又
は回折光の検出時点からの時間に応じて(検出に同期し
てカウントを開始し、そのカウント数に応じて)前記変
調信号を発生するのがよい。
【0030】そして、前記走査のラインセンターに対し
等分となるような変調パルス幅で前記光変調素子の各ピ
クセルを駆動することにより、ラインのセンターでパル
スを等分に振分けて発生させることができるため、ライ
ンが一直線となり、画質が向上する。
【0031】前記走査の帰線期間内に前記基準信号を発
生する基準信号発生手段と、前記基準信号に基づいて得
られる前記光変調素子からの反射光又は回折光を検出す
るフォトディテクタ等の検出手段と、前記検出手段によ
る検出に基づいて前記光変調素子に対する前記変調信号
を制御する制御手段とを有してよい。
【0032】この場合、ポリゴンミラースキャナー等の
前記走査手段からの反射光が前記検出手段としての受光
素子に入射し、この受光素子による検出値が前記光変調
素子の駆動制御部に入力され、また前記駆動制御部によ
って前記変調信号が制御されると共に、前記走査手段の
駆動も制御されてよい。
【0033】また、圧電体特有の共振周波数付近では駆
動制御が不能となるので、これを避けるには、前記光変
調素子の共振周波数を前記走査のライン周波数の2.2
倍以上とすることが望ましい。
【0034】また、パルス幅変調は、容量素子の充放電
を利用するものであるので、その際の電流による発熱を
防止するために、前記光変調素子を少なくともパルス幅
変調で駆動するに際し、電流リミッタ又は定電流源、又
は前記光変調素子の放熱によって充電用電流量及び放電
用電流量を制御することが望ましい。
【0035】この場合、パルスの立上り及び立下りの波
形を制御して高画質を得るために、前記充電用電流量と
前記放電用電流量とがそれぞれ独立してリミッタをかけ
られる回路を有するのがよい。
【0036】これらの独立したリミット値を個々に調整
し、リミット値を前記走査手段による掃引速度に応じて
決め、またリミット値を前記圧電体の可動速度の限界以
下の値とするのがよい。そして、投映時の画像の切れを
パルス立上りと立下りで等しくなるように、リミット値
を駆動パルスの立下り時よりも立上り時で低くするのが
よい。
【0037】前記光変調素子をパルス幅とパルス電圧値
を共にデジタル量として駆動すると、中間値での駆動も
デジタル制御して画質の向上と信頼性の向上が得られ
る。例えば、前記パルス電圧値もデジタル量に変換し
て、デジタル演算処理によって前記変調信号を発生させ
ることができる。この場合も、電流リミッタを用いるの
がよい。
【0038】本発明の投映システムでは、前記光変調素
子からなる可動型ミラーデバイス又は角度可変型ミラー
デバイス、又はその他の角度可変型ミラーデバイスがイ
ンライン状に並べられ、この反射光の光量がミラー等の
遮断手段によって制御されるのがよい。
【0039】なお、本発明の駆動システム、駆動装置及
び投映システムにおいては、前記圧電体の伸縮量と前記
入射光の反射角度又は回折量とが比例し、前記圧電体へ
の少なくともパルス幅の制御により光量が定量的に制御
されることが望ましい。
【0040】また、前記圧電体がインライン方向に共通
に若しくは分割して設けられていることが望ましい。こ
の場合、前記インライン方向の反射又は回折光が水平又
は垂直方向に掃引されてよい。そして、前記反射又は回
折光の光量が光路中に設けられた遮蔽手段によって制御
されるのが望ましい。
【0041】また、前記入射光の反射又は回折が、その
誤差に対応する電圧分を前記印加電圧に重畳して正規の
値に補正されるのがよい。
【0042】また、フレーム数を固定するように演算処
理された制御電圧が前記圧電体に印加されることが望ま
しい。
【0043】そして、前記反射面が、前記圧電体を覆う
反射膜で形成されていてよく、前記圧電体が接地電極で
部分的に覆われていてよい。
【0044】また、前記圧電体が交互に配置された固定
部と可動部とからなり、前記可動部に印加される電圧に
応じてこの可動部が伸縮されてもよく、前記可動部の上
昇時に前記反射面が傾斜するようにしてもよく、更に、
前記固定部の両側に前記可動部が配置され、これらの可
動部の回折光が互いに干渉しないように回折方向が決め
られていることが望ましい。
【0045】また、前記圧電体が圧電素子の積層体から
なり、その積層方向において電極が設けられ、かつ前記
積層方向又は他の方向において前記反射面が形成されて
いることが望ましい。
【0046】この場合、単一の圧電体板を個々の前記圧
電体に切り出すことが望ましく、また前記単一の圧電体
板を途中まで切断し、一端側が連設された圧電体群を形
成してもよい。
【0047】前記圧電体として圧電セラミックス又は電
歪セラミックスが用いられ、また前記入射光としてレー
ザ光等の単波長光、赤外光又は紫外光が用いられ、前記
入射光として帯状光線が用いられることが望ましい。
【0048】上記のように構成することにより、投映
用、投射用、印画用、転写用又は光スイッチ用として好
適に使用することができ、前記圧電体からの反射光又は
回折光を走査系によって掃引し、画像化することができ
る。
【0049】次に、本発明の好ましい実施の形態を具体
的に説明する。
【0050】本実施の形態によれば、主にプロジェクタ
等の投射又は投映式映像装置に使用される光デバイスに
おいて、上述した先願発明と同様に、ピクセルを構成す
る圧電体の電気エネルギーを機械的エネルギーに変換す
る逆圧電効果を利用し、光を反射するミラー面(反射
面)をシングルインラインに並べ、逆圧電効果による伸
縮によりその反射方向をコントロールするに際し、圧電
体のミラー面をパルス幅変調でデジタル駆動し、単波長
光(赤外線、紫外線を含む。)や可視光のオン/オフ又
は光量の制御をデジタル的に行うものである。
【0051】図13は、この光デバイスを構成する光変
調素子(PLV:Piezoelectric Light Valve)の基本
的構成の平面図、図14(a)はそのXIV−XIV線断面図
である。
【0052】図14(a)に示すように、この光変調素
子(以下、圧電素子又はPLVと称することがある。)
1は、例えばチタン酸・ジルコン酸鉛(PbTiO3
PbZrO3=PZT)からなる圧電材料で形成された
積層圧電体2の上面にミラー面(鏡面)3としてアルミ
ニウム又は金の膜(更に、必要あればカラーフィルター
4)を設けた積層構造として、セラミックス等の基板
(図示せず)上に形成されている。この積層圧電体2の
積層の段数は圧電体の材質や厚み、印加電圧及び必要可
動量に応じて決めればよく、1段以上の任意の段数で形
成されてよい。この場合、基板として安価な素材のセラ
ミックスを使用することにより、安価な上に、耐衝撃
性、耐振動性、耐熱性が良く、高信頼性の光デバイスと
なる。
【0053】また、この光変調素子1は、図13に示す
ように、電極(簡略化のため図示せず)を設けたシング
ルインライン状の積層圧電体2は、一定の間隔の間隙を
置いてピクセル群2l〜2nとして分割されている。例え
ば、長さL:350μm、幅W:150μmのピクセル
群2l〜2nが、間隙l=50μmで計1024個インラ
イン状に配列され、これらは同一の材質のブロックから
切り出されるため、全て同一の材質で同一構造に形成さ
れるという特徴を有している。
【0054】そして、これらのピクセル群2l〜2nは、
少なくともパルス幅変調された印加電圧に応じて仮想線
のように例えば0〜0.5度の範囲で鏡面3が傾斜する
ことにより、入射光L1の反射光L2の方向が変化するた
め、この反射光量をデジタル的に制御して導くことがで
きる。
【0055】この場合、上記したように、全ピクセルが
同一材質、同一構造からなっているので、電圧無印加時
に鏡面3が温度変化や経時変化しても、各ピクセルが同
等に変化するためにその影響をキャンセルし、相対位置
が一定に保たれて品質が低下することはなく、また、電
圧印加時においても相対位置が安定し、良好な反射角度
が得られる。
【0056】また、図13に示すように、ピクセルをシ
ングルインライン状に並べることにより、DMDやLC
D等の面デバイスに比べてピクセル数を減らし、構造を
簡単にできるため、製造が容易であり、歩留りも良くな
る。これに対し、超高画質UXGA(1600個×12
00個)では、インライン画素対面画素で1600:1
920000となって1200倍もの差が生じ、これは
生産性及び歩留りの差や技術上の限界の差となり、面画
素デバイスの開発に限界があるものと予想される。
【0057】また、ピクセルに印加する電圧は、少なく
ともパルス幅変調されたデジタル量で印加されることが
特徴的である。通常、既述した如き静電力による可動方
法では、アナログ量で駆動してもばらつきが生じるた
め、使用しにくいが、上記の圧電素子1は逆圧電効果を
利用した固体素子であって可動時間と駆動パルス幅とが
ほぼ比例関係にあるため、デジタル使用が可能となり、
これによって任意の輝度(光変調)が得られる。
【0058】また、圧電素子1を実装する場合、塵埃及
び外力からPLVを保護するために、ガラス等で表面を
覆う等の密閉措置が必要であるが、セラミックス基板も
それに加えて放熱のために熱伝導性に優れたものを選択
することが望ましい。なお、カラーフィルタ4は、白色
光源の使用時に、赤、青、緑の3色の分光操作を省く場
合に取り付けることができ、ダイクロイックミラーやプ
リズム等を使用する必要がない。但し、後述のように、
走査系のポリゴンミラーの反射面にカラーフィルタを取
り付けると、圧電素子上のカラーフィルタ4は省略して
よい。
【0059】なお、鏡面3の角度は、ピクセル製造時に
ばらつきが生じても、ピクセル2毎に駆動電圧を制御す
ることにより各鏡面角度を一定にすることができるが、
ヒステリシスが少ないために通常は、素子にそうした制
御をかける必要がない。
【0060】圧電素子1の光源はレーザ光であるのが望
ましいが、レーザ光の発生装置はコスト、大きさ、安全
性等で改良の余地があるものの、色の再現性が良く、プ
ロジェクタに適している。PLVは、上記のようにミラ
ー反射であるため、レーザ光及び白色ランプ光でも使用
可能であり、発展性の高いデバイスである。
【0061】上記した圧電素子1の各ピクセルは、図1
4(b)に示すように構成してよい。即ち、積層圧電体
2が、図14(a)と同様に上下方向(矢印方向)に積
層され、断面コ字状のアルミニウム等の筐体(例えば負
極)8の内側に、一方に空間10を残して配される。そ
して、不図示の正極−陰極間に所定の幅変調されたパル
ス電圧を印加することにより、逆圧電効果によって積層
圧電体2が歪み、電極8の開放部12側が変形し、鏡面
3が仮想線のように例えば0〜0.5度の範囲で傾斜す
るため、この鏡面3への入射光L1の反射光L2の光路が
変化する。
【0062】図15及び図16は光変調素子の他の例を
示し、上記したと同様に、電気エネルギーを機械的エネ
ルギーに変換する逆圧電効果を利用するが、光を反射す
る鏡面を有し、光回折するための可動部と固定部を構成
する積層圧電体2の群からなっている。
【0063】即ち、この光変調素子1は、図15に示す
ように分割された多数のピクセルからなり、そのXVI−X
VI線断面である図16に示すように、セラミックス等の
基板18上に正電極42a、積層圧電体2、負電極42
bがこの順に複数段に積層され、コの字状に形成された
正電極42aに絶縁材45を挟んで対向配置されてい
る。そして、一方の側面で連結された負電極42bが、
上下方向に配された積層圧電体2を正電極42aとの間
に挟み、最上段の積層圧電体2の一方の側面は負電極4
2bのみで覆われ、その上面には負電極42bに連結さ
れたアルミニウムや金の蒸着膜によって鏡面3が形成さ
れ、それぞれの電極はその外側で基板18に設けた銅箔
43a、43bに半田41で接続されている。
【0064】この光変調素子1は、図16に示すよう
に、例えば幅w:5μmごとに分割されてピクセル5l
〜5nが6480個配列され、各ピクセル間の間隙の幅
lが0.5μm〜1.0μmに形成され、例えばピクセ
ル51が固定部、ピクセル52が可動部として、これらが
交互に配置され、上述した例と同様にデジタル的にライ
ン駆動される。
【0065】この積層圧電素子は、回折光を利用し、図
18及び図19で述べたと同等の現象で光変調するもの
であるが、その段数は圧電素子の材質や厚み、印加電圧
及び可動部の必要可動量(例えばλ/4)に応じて決め
ればよい。また、上述したと同様に、単一の積層圧電体
ブロックを分割して作製するため、全てのピクセルが同
一材質で同一構造に形成されている。
【0066】次に、本実施の形態による光変調素子1を
組み込んだ光変調素子駆動システム又は投映システム
(プロジェクタ)を図3について説明する。
【0067】光変調素子1はコントローラ24によって
駆動制御され、白色ランプ光源(図示せず)からの出射
光L1がコリメーションレンズ39(平行光用)又は仮
想線で示すシリンドリカルレンズ40(収束光用)を経
由して導かれて各ピクセルの鏡面3に入射し、変調され
た反射光L2を生じる。この反射光のうち、不要な反射
光L2’が遮蔽材としての反射鏡23によって光吸収体
35へ導かれて吸収され、このように輝度補正された必
要な反射光L2が投射レンズ(プロジェクションレン
ズ)29を介して投射光L3として光変調部20から出
射する。
【0068】そして、プロジェクションレンズ29で集
束された光L3はスキャナーとしてのポリゴンミラー3
0によって反射され、スクリーン34上で走査される。
即ち、ポリゴンミラー30は矢印方向へ回転するため、
ポリゴンミラー30の各反射面30aによって反射され
た光L4がf−θレンズ(及び投映レンズ)31を介し
てスクリーン34上を掃引され、これによってスクリー
ン34に画像等が投映される。なお、ポリゴンミラー3
0の反射面には、緑フィルタG1及びG2、青フィルタB
1及びB2、赤フィルタR1及びR2が交互に形成され、白
色光の色分離を行っている。
【0069】図4は、緑、青、赤の各色用の光源を用い
た場合であり、特に緑色レーザ光源22を詳細に示す
が、これは図3に示したものと同様の構成である(但
し、23a、23b、23cはミラー、26a、26b
はダイクロイックミラーである)。光誘導部28には、
緑色用の光変調部20と同様な構成の青色光源25及び
赤色光源27を更に有しており、それぞれ専用の緑色光
透過性の反射鏡26a、緑色及び青色光透過性の反射鏡
26bが設けられているため、各色の変調光は光誘導部
28から出射し、いずれも帯状光線L2となってプロジ
ェクションレンズ29へ入射する。
【0070】上記の光変調素子駆動システムによる掃引
方法は、垂直挿引と水平挿引の2通りが可能である。垂
直挿引では、光誘導部28からプロジェクションレンズ
29を経由するポリゴンミラー30への光の入射位置を
変え、スクリーン34の上端部より下端部方向へ掃引投
映し、また水平掃引は、ポリゴンミラー30への光の入
射角度を変え、スクリーン34の左端部より右端部方向
へ掃引投映するものであり、いずれも掃引周波数は60
Hz又はそれ以上の低い周波数で行うことができる。
【0071】以上に説明した光変調素子駆動システム、
駆動装置又は投映システムは、光変調素子1を積層圧電
体で形成し、圧電体の逆圧電効果によりその反射面にて
圧電体へのパルス幅変調(PWM)された電圧印加の有
無又はパルス幅の大小により圧電体に歪みが生じるた
め、この反射面の光が反射又は回折されて変調されるこ
とになる。従って、圧電体への印加電圧の差により、所
望の方向への反射光又は回折光が得られ、デジタル制御
(又は変調)によるライン駆動が可能であり、構造も簡
略化された投映及び映像システム等が得られる。
【0072】ここで、注目すべき構成は、光変調素子
(PLV)1からの変調光L3を投射光L4としてポリゴ
ンミラー30でスクリーン34上を走査する時に、図1
に示すように、帰線(ブランキング)期間内に光変調素
子のパルス幅変調(PWM)駆動用の基準信号を発生さ
せ、この基準信号に基づいて得られる光変調素子1から
の反射光(又は回折光)L5を図3及び図5に示すよう
にフォトディテクタ32又は33で検出し、この検出値
に基づいて光変調素子1に対するPWM変調信号を制御
していることである。
【0073】即ち、フレームデータ(変調信号)出力前
(画像投映の開始前)の帰線期間内に、同期確認用の基
準信号を発生させ、ポリゴンミラー30によって反射し
た基準信号の光L5をポリゴンミラー30に対向した固
定の受光素子32又は33で受け、この検出に同期して
カウントを開始し、このカウント数に対応したタイミン
グで、パルス幅変調されるフレームデータを発生させ
る。
【0074】例えば、図1に示すPWM駆動時の波形と
掃引時の軌跡において、フレームデータのパルス幅変調
(PWM)は、相当するアナログデータの印加電圧に対
応した輝度量をPLVへのパルス印加時間(但し、電圧
一定)によって変化させるものである。こうして、パル
ス幅変調で設定された輝度量の各フレームデータを基準
信号検出に同期したカウント数に応じて発生させてい
る。
【0075】従って、アナログ駆動のようなD/Aコン
バータを使用しないで、アナログ駆動と同等の輝度量を
パルス幅に置き換え、PLVをパルス幅変調でデジタル
駆動することができる。
【0076】なお、上記のフォトディテクタ32又は3
3の受光部は、図5(a)に示すように、PLV1の各
ピクセルに一対一に対応して分割され、それぞれにおい
てピクセル毎にモニターすることが、パルス幅変調を各
ピクセル毎に行うために必要なことである。そして、図
5(b)に示すように、PLV1を複数個配置してピク
セル数を増加すると、画素数の増加により画質が向上す
るが、この場合には、フォトディテクタ32又は33も
複数個設け、各ピクセルに一対一に対応して受光部を分
割する。
【0077】即ち、モニター用の受光素子32又は33
による検出は、図5(a)に示すように、PLV1のピ
クセル毎に行うことが望ましいが、PLV1はその製造
上、5百ピクセル以上とすることは現状では困難である
ため、SVGA/XGA/UXGAと画像グレードが上
がるにつれて分割使用が必要となり、その分割数も多く
なる。即ち、図5(b)に示すように、PLV1を複数
個のブロック1a、1b・・・(図面では簡略化のため
に2個のみ示す。)に分割してピクセル数を増やす場
合、分割単位間で性能が同一でない組み合せが起こるた
めに、色バランスが分割単位でばらつくことがある。従
って、モニター用受光素子32a、32b・・・と複数
のブロックに分け、PLVの分割数だけ取り付けること
が望ましい。即ち、モニター用受光部は全ピクセルと対
に取り付けることにより、性能が同一でないブロック毎
の検出が可能となり、高い品質が得られることになる。
【0078】ここで、基準信号の検出を2つのフォトデ
ィテクタ32、33で行うと、一方の受光素子による検
出値をその次に検出される検出値と比較することによ
り、その間の輝度変動分を補正し、データ出力を微調整
することもできる。但し、受光素子は1つのみ(例えば
受光素子32のみ)を設ければ十分である。
【0079】一般的に、圧電体のデジタル駆動は行われ
ないが、これは、その使用目的がアクチュエータ等によ
る伸縮量を利用する場合が多いからであると考えられ
る。但し、本実施の形態のように、PLVを高速でPW
M駆動して投映した場合、下記の欠点を生じる。 (1)そのまま投映すると、ラインが輝度変化(パルス
幅の変化)により直線にならなくなり、ライン投映位置
が変化する。 (2)圧電体固有の共振周波数付近では、制御不能にな
る。 (3)容量性であるため、高速充放電電流により発熱し
易い。
【0080】そこで、上記(1)の解決方法として、P
WMパルスをそれぞれのラインの上部で発生させるので
はなく、補正をかけてラインのセンターで等分に振分け
て発生させる。通常、PWMの波形発生タイミングは、
基準クロックにより立上げて開始をするため、掃引する
と、図2(A)に示すようにラインが一直線にならず、
でこぼこになってしまい、画質が低下する。これに対
し、本実施の形態では、図2(B)に示すように、予め
そのタイミングをラインのセンターから等分に発生させ
るように演算して補正を行うので、ラインセンターがス
ムーズになり、画質の劣化が起きない。
【0081】また、上記(2)の解決方法として、PL
Vの共振周波数をライン周波数の2.2倍以上になるよ
うに設計する。一般的に、固体を振動させると、形状や
大きさにより決まる共振周波数を持ち、圧電素子におい
ても同様の共振現象が認められるが、この共振時の特徴
として、印加電圧と比例しない振れ幅になるために印加
電圧による正確なコントロールができず、またタイムラ
グも生じる。この状態では、画像素子としては用をなさ
ない。そこで、圧電素子は、共振点以外では印加電圧に
高速で応答できるために、PWM駆動が可能となるが、
この共振点に入らないように工夫することが必要であ
る。本実施の形態では、ライン周波数の2.2倍以上の
共振点を持つ圧電体を使用することにより、PWM駆動
時においても共振現象を回避することができる。一般的
に、弾性固有振動(共振)は形状が小型になる程高くな
り、圧電体においても同様である。共振周波数は周波数
定数を長さ又は厚みで割った値で表されるので、長さや
厚みを小さくすることが望ましい。
【0082】また、上記(3)の解決方法として、PL
Vドライバー回路に電流リミッタ又は定電流源を設け、
充放電電流量を制限することにより対応するのがよい。
また、PLVを取り付ける基板の放熱や、ファンによる
空冷等、PLVを放熱することも有効である。即ち、本
実施の形態によるPWM駆動は、PLV1が高速応答す
るため、その駆動時の充電及び放電電流を大きくする
と、圧電体の破壊や積層電極の剥れが発生し易いので、
これを回避するために例えば電流リミッタをかける。
【0083】例えば印加電圧20Vで、圧電体の容量が
1000pFの圧電体を1μsで動作させたい場合に
は、 I=C×V/S=0.001μF×20/1μs=0.
02A となり、20mAで電流リミッタをかけることにより、
信頼性が向上する。電流リミッタは、半導体等の能動素
子により行ってよく、単に抵抗により行ってもよい。
【0084】なお、図3において、シリンドリカルレン
ズ40を挿入することにより、PLV1とミラー23と
の間を短縮し、或いはPLV1の鏡面角度を小さくする
ことも可能である。また、PLV1の鏡面を長方形等に
して大きくしたとき、シリンドリカルレンズ40を挿入
することにより、輝度を上げる効果が期待できる。
【0085】図6は、本発明の駆動システム又は投映シ
ステムの駆動制御回路(駆動装置)の一例を示し、受光
素子32(33)の検出値に基づいてコントローラ部2
4からPLV1及びポリゴンミラースキャナードライバ
ー38に対し、同期信号がそれぞれ供給され、かつPL
V1にはパルス幅変調されたデータ出力が指示され、こ
れによりPLV1及びポリゴンミラースキャナー30が
駆動する。このような多様な制御又は変調信号に対し
て、DSP(Digital Signal Processor)やPLD(Pr
ogrammable Logic Device)等のソフトでの対応が可能
であり、またハード側の光学システムやスキャンシステ
ムを設計変更することなく対応が可能である。なお、P
LV1の光源ランプ36も作動制御される。
【0086】この駆動制御回路は、図7に示すPLV駆
動用パルス幅変調信号の発生手段と、PLV1のドライ
バー回路(更には必要に応じて、ミラースキャナー30
のドライバー回路等)と、ランプ36の駆動回路等と
が、コントローラ24内に集積化(IC化)されたもの
である。
【0087】なお、一般的なディスプレイ装置では、画
像信号がない期間においては帰線の発生防止のためにブ
ランキングをかけるのが通常であるが、本発明はその帰
線期間をパルス幅変調の基準信号の発生に効果的に利用
したものである。
【0088】本発明に基づいてPLV1の各ピクセルを
パルス幅変調(PWM)でデジタル駆動するには、例え
ば図7に示す如くに構成された回路を用いることができ
る。
【0089】即ち、図7においてPLV1の各ピクセル
l〜2nのPWM駆動制御回路50は、マイクロコンピ
ュータにより構成されており、PWM信号発生手段5
1、52、53・・・と、デューティ比コントロール手
段54と、デューティ比設定デコーダ55とからなって
いる。
【0090】例えば、PWM信号発生回路51からのP
WM信号はPWM駆動回路61を介してピクセル2l
供給されることにより、ピクセル2lの反射面(鏡面)
は、供給されるPWM信号のデューティ比に応じた時間
だけ図14に示した如くに傾斜して設定された反射光量
を得る。
【0091】同様に、PWM信号発生回路52からのP
WM信号はPWM駆動回路62を介してピクセル2
2に、PWM信号発生回路53からのPWM信号はPW
M駆動回路63を介してピクセル23にそれぞれ供給さ
れ、各ピクセルの反射面(鏡面)は、供給されるPWM
信号のデューティ比に応じた時間だけ傾斜する。
【0092】デューティ比コントロール手段54は、P
WM信号発生手段51、52、53・・・からの各PW
M信号のデューティ比を制御すると共に、各PWM信号
の発生・停止を制御する。
【0093】PLV1をアナログ駆動(電圧変調)する
場合には、図8に示すように、逆圧電効果による電歪効
果の重畳のために光変調素子への印加電圧の上昇時と下
降時では特性が異なる(ヒステリシスがある)が、本実
施の形態によるパルス幅変調でのデジタル駆動では、図
1に示したように、電圧を最大電圧以下で一定にして駆
動するために、上記の如きヒステリシスは発生せず、そ
の影響はない。
【0094】以上に説明した本実施の形態によるシステ
ムの特徴をまとめると、次の通りである。
【0095】(1)PWM変調によるデジタル駆動であ
るため、D/Aコンバータが不要となり、安上がりであ
って信号変換に伴う画質劣化もない。
【0096】(2)デジタル信号入力により、全てデジ
タル処理が可能となり、信号変換が行なわれないので、
忠実度/信頼度が高い。
【0097】(3)圧電素子は一般的に容量が大きく、
アナログ駆動の場合には大電流OPアンプが必要である
が、PWM駆動ではCMOS出力でのドライブ(低電流
駆動)が可能となる。
【0098】(4)PWMパルスをそれぞれのラインの
センターで等分に振分けるので、ラインが歪んだり、で
こぼこせず、画質が向上する。
【0099】(5)電流リミッタにより破壊を防止し
て、高速使用が可能となる。
【0100】(6)共振点を避ける設計をすることによ
り、ノーコントロール領域(印加電圧と比例しない部
分)がなくなる。
【0101】(7)圧電体特有の電歪効果によるヒステ
リシスが、デジタル駆動になるために影響しない。
【0102】(8)アナログ使用時では、カットオフを
全ピクセルとも一致させないと線になって現れるが、デ
ジタル駆動によりそれが発生せず、カットオフの調整も
不要となる。
【0103】(9)PLVは細長い棒状に作られるた
め、大きいサイズの場合に反りが発生し易い。このた
め、分割して組み立てる必要があり、高度な位置や角度
合わせが必要となるが、デジタル化によりカットオフ調
整が不要となり、組み立てを簡単に行える。
【0104】(10)デジタル駆動により、シリンドリ
カルレンズを挿入し易く、より小型化や省エネが見込め
る。
【0105】次に、上述した電流リミッタについて更に
詳細に説明する。
【0106】先願発明において、PLVからの反射光を
遮光板に当てることにより光量を増減させ、立上がり時
間と立下がり時間とが投映時に等しくなるように演算処
理したが、立上がり/立下がり時間が短かすぎると圧電
素子がダメージを受け、程度の大きい場合には破損が生
じ、軽い場合でも多層電極部分の剥離やPZTの部分ク
ラックが生じることが分かった。この防止対策として電
流リミッタを入れた場合は、充電時/放電時ともに同じ
電流値で規制されるために、投映時に画質が劣化し易
い。
【0107】即ち、駆動電圧及び電流と投映イメージを
示す図9において、投映時の軌跡が一番良好であるの
は、電流制限無の場合(A)であるが、素子の劣化が起
こる。そこで、電流リミッタを挿入し、充電時と放電時
で同じ電流にする(B)と、印加電圧は左右対称になる
が、投映時の軌跡が左右非対称になり、このために画質
の劣化が発生する。この理由は、図3に矢印aで立上り
時の光軸移動方向、矢印b(矢印aと逆方向)で立下り
時の光軸移動方向を示すが、立上り時間/立下がり時間
のそれぞれに回転方向の時間成分が加わり、立上り時間
は相殺方向、立下り時間は延びる方向となり、立下り時
に像が延びてしまう。
【0108】そこで、本実施の形態によれば、図9
(C)のように、立上り時の電流リミット値を立下り時
の電流リミット値より低く押さえることにより、PLV
駆動電圧のスロープを緩やかにし、これにより、投映時
の軌跡は左右対称となり、立上り/立下りで画質の切れ
が等価となり、バランスの良い画像が得られる。なお、
回転ミラー30の回転方向や配置方法により、前記リミ
ット値が逆となる場合もある。このためには、PLV駆
動出力回路において電流リミッタを充電専用と放電専用
に2つ挿入して、個々のリミット電流を回転ミラーの回
転スピードに合わせて独立して可変できるようにする。
【0109】図10は、その電流駆動回路の例である
が、PLV1のピクセルに対し立上り時と立下り時の電
流リミッタAとBがCMOSトランジスタにそれぞれ接
続され、駆動出力素子はpチャンネルMOSFETQ1
とnチャンネルMOSFETQ2からなっている。な
お、電流リミット値はミラー30の掃引スピードと同期
して自動的に可変することが望ましく、またリミット値
をPLVの可動速度の限界以下の値とするのがよい。
【0110】このように、立上り時と立下り時とでリミ
ット値を変えることにより、PLVの劣化や破損が防止
され、投映時の画質の切れが立上り/立下がりで等価と
なり、このための演算が不要である。これによって、P
WM駆動がし易くなり、PLVドライバーへの信号が矩
形波でも支障がない。
【0111】上述した例はいずれも、パルス幅変調(P
WM)による駆動に関するものであるが、このPWM駆
動には、次のような問題点が残されていることが分っ
た。
【0112】図11は、PWMによる2値の駆動電圧を
例示するものであるが、通常のPWM駆動(A)では、
0又は1(フルスイング)の印加電圧であるので、低輝
度の白色を同輝度で投映される場合の図12に示すイメ
ージ図において、フルスイングでのPWMではハイレベ
ル(40V印加時)の幅が短かくなり、図12(A)の
ように点や線状に投映され易い等、次のような問題点が
ある。
【0113】(1)PLVが常時フルスイングするた
め、信頼性や寿命が低下する(クラックや層の剥離)。 (2)低輝度時の投映ドットが点や線状になり、ざらつ
き感がある。 (3)電流リミッタで立上り/立下がりに傾斜が発生
し、暗い点ではフルスイングさせないうちに立下げる必
要があるため、投映輝度にばらつきが生じ易い。 (4)PWMによるフルスイング時は、駆動用デバイス
に長い時間充放電電流を流すことになるため、負担が大
きくなる上に、消費電力も大きくなる。 (5)PWMのみで輝度の階調をきめ細かくするには、
10ビット程度必要であるが、デバイスが高価となる。
【0114】これに対し、本実施の形態によれば、図1
1(B)のように、印加電圧を中間値(20V)とフル
スイング値(40V)の2値とし、入力電圧が0〜2V
である場合、0〜1Vを中間値にてPWMを行ない、
又、1V以上においてはフルスイング値にてPWMを行
う。中間値でのPWMでは、フルスイング値でのPWM
に比べて駆動回路の充電時間及び放電時間が1/2に短
縮されるので、駆動回路の電力軽減となる。
【0115】こうして、PWMのみの場合と比べて、入
力電圧に応じて印加電圧のハイレベルの幅が約2倍とな
り、低輝度で広く面状に投映される。これにより、図1
2(B)のように画像のざらつき感やS/Nを改善でき
ることになる。
【0116】このためには、PWMによるパルス幅と、
そのパルス幅の振幅(電圧値)とを変え、パルス幅のみ
ならず振幅値もデジタル量に変換して、A/D変換後の
デジタル信号を全てデジタル演算により処理して(アナ
ログ値に戻さず)出力できる駆動回路を構成する。この
場合、図9及び図10で述べたような電流リミッタを併
用してもよい。なお、この例では2値の駆動電圧を使用
したが、3値以上にすることにより効果を大きくするこ
とができる。但し、あまり多くすれば、上述したアナロ
グ駆動と類似したものとなり、その欠点が生じてくるの
で、信頼性と画質及びコストパフォーマンスを踏まえて
駆動電圧を決める必要がある。
【0117】上記のように、PWM駆動時にパルス電圧
変調も同時に行うことにより得られる利点をまとめる
と、次の通りとなる。 (1)フルスイングの回数が減少することにより、PL
Vや駆動デバイスの信頼性が上がる。 (2)低輝度時の画質が点や線状から面状になり、ざら
つき感やS/Nが向上する。 (3)中間値の電圧をPLVに印加するものの、その駆
動電圧をゼロまで戻すため、圧電体特有のヒステリシス
の影響を受けず、また駆動時の消費電力も相対的に少な
くなる。 (4)駆動デバイスのPWMビット数が下げられ、安価
となる。 (5)PWMビット数に電圧分割数を掛けたデータ数と
なるため、結果として輝度の階調数が上がり、高画質に
できる。
【0118】上述した実施の形態は、本発明の技術的思
想に基づいて変形することができる。
【0119】例えば、圧電素子の材料、積層構造、形
状、寸法等は種々変更してよい。また、圧電素子を固定
部と可動部とに分ける以外にも、全てを可動部とし、印
加電圧の制御により選択的に動作量を異ならせてもよ
く、ピクセルの動作は上昇方向に限らず、下降方向によ
って鏡面を変化させることもできる。
【0120】また、基準信号の波形や発生タイミング等
は上述したものに限られることはなく、スキャナーの構
成、更には受光素子の配置や個数等も変更してよい。上
述の例では、PLVの反射光を用いたが、回折光も同様
に扱うことができる。
【0121】また、上述した基準信号が一定期間検出さ
れない場合は、ポリゴンミラースキャナー30が停止し
たこと等のトラブルが生じたものと考えられるので、光
源ランプ36への電源供給を停止することにより、装置
の損傷を防止することができる。
【0122】なお、上述した実施の形態による光変調素
子は単独で使用するのがよいが、これと併用して、例え
ばDMDの如き面デバイスのミラーをインライン状に配
置し、変調された反射光の光量を遮断手段で制御してラ
イン駆動させることもできる。
【0123】
【発明の作用効果】本発明は、上述した如く、圧電体の
逆圧電効果によりその反射面にて光が反射又は回折され
て変調されるに際し、圧電体の駆動を少なくともパルス
幅変調(PWM)で行うため、下記の如き優れた作用効
果が得られる。
【0124】(1)少なくともパルス幅変調(PWM)
によるデジタル駆動であるため、印加電圧を一定として
電圧レベルをパルス幅の大小に置き換えたり、またこれ
に加えてパルス電圧の大小(振幅)もデジタル量に置き
換えてデジタル駆動することができることから、D/A
コンバータが不要となり、低コストであってチップも小
さくなり、信号変換に伴う画質劣化がない。
【0125】(2)デジタル信号入力により全てデジタ
ル処理が可能となり、信号変換が行なわれないので、S
/Nや直線性が良好となり、忠実度及び信頼度が高くな
る。
【0126】(3)アナログ駆動の場合のような大電流
OPアンプが不要となり、またPWM駆動によるために
CMOS出力でのドライブが可能となり、低電流駆動と
なる。
【0127】(4)圧電体特有の電歪効果によるヒステ
リシスの画質への悪影響は、デジタル駆動によってなく
すことができる。
【0128】(5)デジタル駆動では、ゼロレベルを決
めることにより、全ピクセルとも同じカットオフ特性を
示し、またカットオフの調整も不要となる。PLVは一
般に細長い棒状に作製されるため、大きいサイズの場合
に反りの発生を防ぐため、ピクセルをブロック毎に分割
して組み立てる必要があって高度な位置や角度合わせが
必要となるが、デジタル化によりカットオフ調整が不要
となり、組み立てが簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による基準信号の発生を含
むデジタル駆動波形のタイミングチャートである。
【図2】同、掃引投映時の軌跡を比較して示すタイミン
グチャートである。
【図3】同、光変調素子(PLV)を用いた駆動システ
ム又は投映システムの概略構成図である。
【図4】同、このシステムの光学系の光源側の概略図で
ある。
【図5】同、このシステムの光変調素子(PLV)に対
する基準信号検出用受光素子の配置を示す概略図であ
る。
【図6】同、このシステムの駆動制御回路のブロック図
である。
【図7】同、このシステムのパルス幅変調部のブロック
図である。
【図8】同、この光変調素子(PLV)の電歪効果によ
る電圧対鏡面角度の関係を示すグラフである。
【図9】同、この光変調素子(PLV)の立上りと立下
りの投映状態のイメージを比較して示す波形図である。
【図10】同、この光変調素子(PLV)の駆動時に用
いる電流リミッタの等価回路図である。
【図11】同、この光変調素子(PLV)の駆動波形を
比較して示す図である。
【図12】同、この光変調素子(PLV)の低輝度時の
投映状態を比較して示すイメージ図である。
【図13】同、この光変調素子(PLV)の概略平面図
である。
【図14】図13のXIV−XIV線概略断面図(a)と他の
構造例の概略断面図(b)である。
【図15】同、他の例による光変調素子(PLV)の概
略断面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線断面図である。
【図17】従来例による光変調素子の概略平面図であ
る。
【図18】図17のXVIII−XVIII線一部拡大断面図であ
る。
【図19】同、動作時の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…光変調素子(PLV又は圧電素子)、2、2l
n、5l〜5n…積層圧電体又はピクセル、3…反射面
(鏡面)、4、G1、G2、B1、B2、R1、R2…カラー
フィルタ、20…光変調部、22…緑色レーザ光源、2
3、23a、23b、23c、26a、26b…反射鏡
(ミラー)、24…コントローラ、25…青色光源、2
7…赤色光源、28…光誘導部、29、31…プロジェ
クションレンズ、30…ポリゴンミラー(スキャナ
ー)、30a…反射面、32、33…受光素子、34…
スクリーン、35…光吸収体、36…ランプ、38…ミ
ラースキャナードライバー、39…コリメーションレン
ズ、40…シリンドリカルレンズ、41…半田、42a
…正極、42b…負極、43a、43b…銅箔電極、4
5…絶縁材、50…マイクロコンピュータ、51、5
2、53…PWM信号発生手段(回路)、54…デュー
ティ比コントロール手段、55…デューティ比設定デコ
ーダ、61、62、63…PWM駆動回路、L1…入射
光、L2〜L5…反射光
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月18日(2001.6.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】プロジェクターと称される投映装置は、
陰極線管:CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプ
レイ:LCD(Liquid Crystal Display)、及びディジタ
ル・ミラー・デバイス:DMD(Digital Micro Mirror
Device)等が一般的であるが、これらはフレーム面を投
映することにより画像を形成している。中でも、LCD
やDMDはピクセル数が多いので、製造方法が複雑にな
り、コストアップにつながる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を反射する反射面が設けられた圧電体
    を有し、この圧電体の逆圧電効果により前記反射面にて
    入射光が反射又は回折されて変調されるように構成した
    光変調素子を駆動するシステムであって、 前記光変調素子からの変調光を走査する走査手段と、 前記光変調素子を少なくともパルス幅変調でデジタル駆
    動するための変調信号を発生する変調信号発生手段とを
    有する光変調素子駆動システム。
  2. 【請求項2】 前記光変調素子の各ピクセルに、少なく
    ともパルス幅を変調させる変調信号発生回路が接続され
    ている、請求項1に記載した光変調素子駆動システム。
  3. 【請求項3】 前記走査の帰線期間内に基準信号を発生
    し、この基準信号に基づいて得られる前記光変調素子か
    らの反射光又は回折光の検出時点からの時間に応じて前
    記変調信号を発生する、請求項1又は2に記載した光変
    調素子駆動システム。
  4. 【請求項4】 前記走査のラインセンターに対し等分と
    なるような変調パルス幅で前記光変調素子の各ピクセル
    を駆動する、請求項1又は2に記載した光変調素子駆動
    システム。
  5. 【請求項5】 前記走査の帰線期間内に前記基準信号を
    発生する基準信号発生手段と、前記基準信号に基づいて
    得られる前記光変調素子からの反射光又は回折光を検出
    する検出手段と、前記検出手段による検出に基づいて前
    記光変調素子に対する前記変調信号を制御する制御手段
    とを有する、請求項3に記載した光変調素子駆動システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記走査手段からの反射光が前記検出手
    段としての受光素子に入射し、この受光素子による検出
    値が前記光変調素子の駆動制御部に入力される、請求項
    5に記載した光変調素子駆動システム。
  7. 【請求項7】 前記駆動制御部によって前記変調信号が
    制御されると共に、前記走査手段の駆動も制御される、
    請求項6に記載した光変調素子駆動システム。
  8. 【請求項8】 前記光変調素子の共振周波数を前記走査
    のライン周波数の2.2倍以上とする、請求項1に記載
    した光変調素子駆動システム。
  9. 【請求項9】 前記光変調素子を少なくともパルス幅変
    調で駆動するに際し、電流リミッタ又は定電流源、又は
    前記光変調素子の放熱によって充電用電流量及び放電用
    電流量を制御する、請求項1に記載した光変調素子駆動
    システム。
  10. 【請求項10】 前記充電用電流量と前記放電用電流量
    とがそれぞれ独立してリミッタをかけられる回路を有す
    る、請求項9に記載した光変調素子駆動システム。
  11. 【請求項11】 独立したリミット値を個々に調整す
    る、請求項10に記載した光変調素子駆動システム。
  12. 【請求項12】 リミット値を前記走査手段による掃引
    速度に応じて決める、請求項10に記載した光変調素子
    駆動システム。
  13. 【請求項13】 リミット値を前記圧電体の可動速度の
    限界以下の値とする、請求項10に記載した光変調素子
    駆動システム。
  14. 【請求項14】 リミット値を駆動パルスの立下り時よ
    りも立上り時で低くする、請求項10に記載した光変調
    素子駆動システム。
  15. 【請求項15】 パルス幅とパルス電圧値を共にデジタ
    ル量として前記光変調素子を駆動する、請求項1に記載
    した光変調素子駆動システム。
  16. 【請求項16】 前記パルス電圧値もデジタル量に変換
    して、デジタル演算処理によって前記変調信号を発生さ
    せる、請求項15に記載した光変調素子駆動システム。
  17. 【請求項17】 前記圧電体の伸縮量と前記入射光の反
    射角度又は回折量とが比例し、前記圧電体への少なくと
    もパルス幅の制御により光量が定量的に制御される、請
    求項1に記載した光変調素子駆動システム。
  18. 【請求項18】 前記圧電体がインライン方向に共通に
    若しくは分割して設けられている、請求項1に記載した
    光変調素子駆動システム。
  19. 【請求項19】 前記インライン方向の反射光又は回折
    光が水平又は垂直方向に掃引される、請求項19に記載
    した光変調素子駆動システム。
  20. 【請求項20】 前記反射光又は回折光の光量が、その
    光路中に設けられた遮蔽手段によって制御される、請求
    項1に記載した光変調素子駆動システム。
  21. 【請求項21】 前記圧電体が圧電素子の積層体からな
    り、その積層方向において電極が設けられ、かつ前記積
    層方向又は他の方向において前記反射面が形成されてい
    る、請求項1に記載した光変調素子駆動システム。
  22. 【請求項22】 前記圧電体として圧電セラミックス又
    は電歪セラミックスが用いられる、請求項1に記載した
    光変調素子駆動システム。
  23. 【請求項23】 投映用、投射用、印画用、転写用又は
    光スイッチ用として使用される、請求項1に記載した光
    変調素子駆動システム。
  24. 【請求項24】 請求項1〜23のいずれか1項に記載
    した光変調素子駆動システムの駆動装置であって、 前記光変調素子を少なくともパルス幅変調でデジタル駆
    動するための変調信号発生手段と、 前記光変調素子のドライバー手段と、 前記光変調素子への照射光源の駆動手段とが集積化され
    ている駆動装置。
  25. 【請求項25】 請求項1〜23のいずれか1項に記載
    した光変調素子駆動システムを具備し、前記反射光又は
    回折光が画像形成面上で走査されるように構成した投映
    システム。
  26. 【請求項26】 前記光変調素子からなる可動型ミラー
    デバイス又は角度可変型ミラーデバイス、又はその他の
    角度可変型ミラーデバイスがインライン状に並べられ、
    この反射光の光量がミラー等の遮断手段によって制御さ
    れる、請求項25に記載した投映システム。
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