JP2014174365A - 干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器、干渉フィルターの製造方法、及び基板間接続構造 - Google Patents

干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器、干渉フィルターの製造方法、及び基板間接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】
【発明が解決しようとする課題】一対の基板間で電気的接続をとる際に、基板間距離の変動や、基板への応力の発生を抑制できる干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器、干渉フィルターの製造方法、及び基板間接続構造を提供する。
【解決手段】波長可変干渉フィルター5は、可動基板52と、固定基板51と、可動基板52に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する可動反射膜55と、固定基板51に設けられ、可動反射膜55に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する固定反射膜54と、可動基板52に設けられた可動引出電極565と、固定基板51に設けられた可動接続電極564と、可動引出電極565に接続され、可動接続電極564に接触することで可動引出電極565及び可動接続電極564を電気的に接続する膜状の接続電極566と、を備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器、干渉フィルターの製造方法、及び基板間接続構造に関する。
従来、一対の基板を備え、一対の基板の互いに対向する面に反射膜を対向配置した干渉フィルターや、一方の基板の表面に反射膜を配置したミラーデバイス等の光学デバイスが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、ミラー基板のザグリ部に対してミラー基板側接合パッドを配置するとともに、配線基板に対して配線基板側接合パッドを配置している。そして、ミラー基板側接合パッドと配線基板側接合パッドとの間をAuバンプによる点接触接合により電気的に接続する構成が開示されている。
特開2008−261951号公報
特許文献1に記載の光学デバイスでは、基板間の接合と電気的接続を金属バンプで行っているため、熱膨張等によって金属バンプが変形することにより、基板間距離が変化するおそれがある。
また、金属バンプ等の剛性の高い構造で基板間を接合する場合、当該構造の変形により基板に応力が働く場合がある。そして、当該応力により基板が変形して光学デバイスの特性が変化するおそれがある。
本発明は、一対の基板間で電気的接続をとる際に、基板間距離の変動や、基板への応力の発生を抑制できる干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器、干渉フィルターの製造方法、及び基板間接続構造を提供することを目的とする。
本発明の干渉フィルターは、第一基板と、前記第一基板に対向する第二基板と、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜と、前記第一基板に設けられた第一電極と、前記第二基板に設けられた第二電極と、前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、第一電極は、第二電極に接触することで当該第一電極及び第二電極を電気的に接続する接続電極が設けられている。
このような膜状の接続電極では、例えば金属バンプ等を用いて第一電極及び第二電極を接続する構成等に比べて剛性が小さく、熱膨張等により接続電極が変形した場合でも、第一基板及び第二基板への応力を低減できる。これにより、各基板の変形や基板間距離の変化を抑制できる。
また、本発明では、第一電極の接続電極と第二電極との間に電位差を与えることで、接続電極を、静電引力により第二電極側に容易に変位させることができ、第二電極に接触させることができる。また、接続電極が、第二電極から離れた場合でも、電圧印加により再び接触させることができる。
本発明の干渉フィルターは、第一基板と、前記第一基板に対向する第二基板と、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜と、前記第一基板に設けられた第一電極と、前記第二基板に設けられた第二電極と、前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する棒状の接続電極と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、第一電極は、第二電極に接触することで当該第一電極及び第二電極を電気的に接続する接続電極が設けられている。
このような棒状の接続電極では、膜状の場合と同様に剛性が小さく、熱膨張等により接続電極が変形した場合でも、第一基板及び第二基板への応力を低減できる。これにより、各基板の変形や基板間距離の変化を抑制できる。
また、本発明では、第一電極の接続電極と第二電極との間に電位差を与えることで、接続電極を、静電引力により第二電極側に容易に変位させることができ、第二電極に接触させることができる。また、接続電極が、第二電極から離れた場合でも、電圧印加により再び接触させることができる。
本発明の干渉フィルターにおいて、前記接続電極に接触する複数の前記第二電極を備え、前記複数の第二電極は、前記接続電極が接触していない状態で電気的に絶縁されていることが好ましい。
上述のように、第一電極及び第二電極間で電位差を生じさせることで、接続電極を第二電極に接触させることができる。この場合、第一電極に対して直接配線を施して電位を与えることが考えられるが、干渉フィルターの基板間にこのような配線を設けることは困難である。従って、第二基板に、第一電極の接続電極ではない一部に対向する対向電極を設け、対向電極と第二電極の間に電圧を印加する。この場合、対向電極の第一電極に対向する領域と第一電極との間、第一電極の接続電極と第二電極との間にそれぞれ、対向電極及び第二電極間に印加した電圧に基づいた電位差が生じるので、接続電極が第二電極側に変位して接触する。
しかしながら、このような構成では、第二基板と、これに対向する接続電極以外の第一電極の一部との間の距離が変化しないのに対し、第二電極と、接続電極との間の距離が変動する。従って、接続電極と第二電極との間は、距離変動により静電容量が変化し、インピーダンスも変化する。従って、分圧により、接続電極と第二電極との間の電位差は、第二基板と接続電極以外の第一電極とが対向する領域における対向する電極間の電位差よりも小さくなる。従って、接続電極が第二電極に接触しないおそれもある。
これに対して、本発明では、接続電極に対して複数の第二電極が対向し、これらの複数の第二電極は接続電極が接触していない状態でそれぞれ電気的に絶縁されている。従って、これらの第二電極間に電圧を印加すると、接続電極が第二電極側に変位した場合でも、各第二電極及び接続電極の間のそれぞれに発生する電位差が同じとなる。従って、分圧により電位差に偏りが生じることがなく、静電引力が低下することがないので、接続電極をより確実に第二電極に接触させることができる。
本発明の干渉フィルターにおいて、前記第一電極は、導電層と、前記第一基板及び前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において前記導電層の一部と重なる領域に設けられ前記導電層を前記第一基板に密着する下地層と、を有し、前記接続電極は、前記平面視において前記導電層のうち前記下地層と重ならない一部により構成されたことが好ましい。
本発明では、第一電極は、導電層の一部が下地層により第一基板に密着して設けられており、少なくとも残りの一部が下地層が設けられていないため第一基板に密着しておらず、この部分により接続電極が構成される。このような構成では、接続電極は、第一基板に密着していないため、例えば上述のような静電引力等の僅かな応力により第二電極側に撓ませて接触させることができる。
本発明の干渉フィルターにおいて、前記導電層が金属であることが好ましい。
これにより、金属は、導電性が高いため、接続電極と第二電極とが接触して導通した際、接続電極と第二電極との間での接触抵抗を低減させることができる。
本発明の干渉フィルターにおいて、前記導電層が金であることが好ましい。
金は、剛性が比較的に小さいため、静電引力等の小さい応力で容易に第二電極側に撓ませることができる。また、金は、安定性が高いため酸化等の劣化を抑制できる。また、金は、電気抵抗が小さいため駆動時の省電力化を図れる。また、金は、ガラスに対する密着性が比較的に低いため、例えば、基板にガラスを用いた場合でも、剥離された接続電極が基板に再度張り付くことを抑制できる。
本発明の光学フィルターデバイスは、第一基板、前記第一基板に対向する第二基板、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜、前記第一基板に設けられた第一電極、前記第二基板に設けられた第二電極、並びに、前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極、を備えた干渉フィルターと、前記干渉フィルターを収納する筐体と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、上記発明と同様に、第一電極は、第二電極に接触することで当該第一電極及び第二電極を電気的に接続する接続電極が設けられている。
これにより、上述のように、各基板の変形や基板間距離の変化を抑制できる。また、第一電極の接続電極と第二電極との間に電位差を与えることで、接続電極を、静電引力により第二電極に容易に接触させることができる。また、接続電極が、第二電極から離れた場合でも、電圧印加により再び接触させることができる。
また、波長可変干渉フィルターが筐体内に収納されているため、大気に含まれるガス等による反射膜の劣化や、異物の付着を抑制できる。
本発明の光学モジュールは、第一基板と、前記第一基板に対向する第二基板と、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜と、前記第一基板に設けられた第一電極と、前記第二基板に設けられた第二電極と、前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極と、前記第一反射膜及び前記第二反射膜により取り出された光を検出する検出部と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、上記発明と同様に、第一電極は、第二電極に接触することで当該第一電極及び第二電極を電気的に接続する接続電極が設けられている。
これにより、上述のように、各基板の変形や基板間距離の変化を抑制でき、反射膜間距離の変化や、反射膜間の平行度の低下を抑制できる。従って、駆動特性や光学特性の変動を抑制でき、信頼性の高い光学モジュールを提供できる。
また、第一電極の接続電極と第二電極との間に電位差を与えることで、接続電極を、静電引力により第二電極に容易に接触させることができる。また、接続電極が、第二電極から離れた場合でも、電圧印加により再び接触させることができる。
本発明の光学モジュールにおいて、前記接続電極及び前記第二電極間に電位差を与える電圧印加部を備えたことが好ましい。
本発明では、電圧印加部により接続電極及び第二電極の間に電位差を与えることで、接続電極を、静電引力により第二電極側にプルインして接触させることができる。
非駆動時に接続電極が第二電極から離れた場合でも、再び電圧印加部により電位差を与えることで再接続することができる。
本発明の光学モジュールにおいて、前記接続電極に接触する複数の前記第二電極を備え、これらの複数の前記第二電極は、前記接続電極が接触していない状態で電気的に絶縁されており、前記電圧印加部は、複数の前記第二電極間に電圧を印加することで、前記接続電極及び前記各第二電極との間に電位差を与えることが好ましい。
本発明では、複数の第二電極は、接続電極に対向し、接続電極が接触していない状態でそれぞれ電気的に絶縁されている。従って、電圧印加部によりこれらの第二電極間に電圧を印加すると、接続電極が第二電極側に変位した場合でも、各第二電極及び接続電極の間のそれぞれに発生する電位差が同じとなり、接続電極をより確実に第二電極に接触させることができる。
本発明の光学モジュールにおいて、複数の前記第二電極の短絡を検知する短絡検知部を備えたことが好ましい。
本発明では、短絡検知部の検知結果に応じて、接続電極と第二電極とが接触しているか否かを検知することができ、第一電極に対して電気信号を正常に出力可能か否かを容易に判定できる。
本発明の電子機器は、第一基板、前記第一基板に対向する第二基板、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜、前記第一基板に設けられた第一電極、前記第二基板に設けられた第二電極、並びに、前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極、を備えた干渉フィルターと、前記干渉フィルターを制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、上記発明と同様に、第一電極は、第二電極に接触することで当該第一電極及び第二電極を電気的に接続する接続電極が設けられている。
これにより、上述のように、各基板の変形や基板間距離の変化を抑制でき、反射膜間距離の変化や、反射膜間の平行度の低下を抑制できる。従って、干渉フィルターの駆動特性や光学特性の変動を抑制でき、信頼性の高い電子機器を提供できる。
また、第一電極の接続電極と第二電極との間に電位差を与えることで、接続電極を、静電引力により第二電極に容易に接触させることができる。また、接続電極が、第二電極から離れた場合でも、電圧印加により再び接触させることができる。
本発明の干渉フィルターの製造方法は、第一基板、前記第一基板に対向する第二基板、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜、前記第一基板に設けられた第一電極、前記第二基板に設けられた第二電極、並びに、前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極、を備えた干渉フィルターの製造方法であって、前記第一反射膜、前記第一電極及び接続電極が設けられた前記第一基板、前記第二反射膜及び前記第二電極が設けられた前記第二基板を形成し、前記第一基板及び前記第二基板を接合する組立ステップと、前記接続電極及び前記第二電極に電位差を与えて前記接続電極を前記第二電極に接触させる電圧印加ステップと、を実行することを特徴とする。
本発明では、上記発明と同様に、第一電極は、第二電極に接触することで当該第一電極及び第二電極を電気的に接続する接続電極が設けられている。そして、第一電極の接続電極と第二電極との間に電位差を与えることで、接続電極を、静電引力により第二電極に容易に接触させることができる。
また、製造された干渉フィルターは、上述のように、各基板の変形や基板間距離の変化を抑制でき、反射膜間距離の変化や、反射膜間の平行度の低下を抑制できる。また、接続電極が、第二電極から離れた場合でも、電圧印加により再び接触させることができる。
本発明の干渉フィルターの製造方法において、前記干渉フィルターは、前記接続電極に接触する複数の前記第二電極を備え、前記複数の第二電極は、前記接続電極が接触していない状態で電気的に絶縁されており、前記電圧印加ステップは、複数の前記第二電極間に電圧を印加することで、前記接続電極及び前記各第二電極間に電位差を与えることが好ましい。
本発明では、複数の第二電極間に電圧を印加することにより、上述のように、接続電極が第二電極側に変位した場合でも、分圧により電位差に偏りが生じることがなく、静電引力が低下することがないので、接続電極をより第二電極に接触させることができる。
本発明の基板間接続構造は、第一基板と、前記第一基板に対向する第二基板と、前記第一基板に設けられた第一電極と、前記第二基板に設けられた第二電極と、前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、上記発明と同様に、第一電極は、第二電極に接触することで当該第一電極及び第二電極を電気的に接続する接続電極が設けられている。
これにより、上述のように、各基板の変形や基板間距離の変化を抑制できる。また、第一電極の接続電極と第二電極との間に電位差を与えることで、接続電極を、静電引力により第二電極に容易に接触させることができる。また、接続電極が、第二電極から離れた場合でも、電圧印加により再び接触させることができる。
第一実施形態の分光測定装置の概略構成を示すブロック図。 前記実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図。 図2の波長可変干渉フィルターのIII−III線での断面図。 図2の波長可変干渉フィルターのIV−IV線での断面図。 前記実施形態の製造工程を示すフローチャート。 前記実施形態の波長可変干渉フィルターの要部の概略構成を示す断面図。 第二実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図。 前記実施形態の製造工程を示すフローチャート。 前記実施形態の波長可変干渉フィルターの要部の概略構成を示す図。 第三実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図。 接続電極の一変形例の概略構成を示す図。 本発明の波長可変干渉フィルターを備えた測色装置(電子機器)の概略構成を示す図。 本発明の波長可変干渉フィルターを備えたガス検出装置(電子機器)の概略構成を示す図。 図13のガス検出装置の制御系を示すブロック図。 本発明の波長可変干渉フィルターを備えた食物分析装置(電子機器)の概略構成を示す図。 本発明の波長可変干渉フィルターを備えた分光カメラ(電子機器)の概略構成を示す図。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態を図面に基づいて説明する。
[分光測定装置の構成]
図1は、本発明に係る第一実施形態の分光測定装置の概略構成を示すブロック図である。
分光測定装置1は、本発明の電子機器であり、測定対象Xで反射された測定対象光に基づいて、測定対象光のスペクトルを測定する装置である。なお、本実施形態では、測定対象Xで反射した測定対象光を測定する例を示すが、測定対象Xとして、例えば液晶ディスプレイ等の発光体を用いる場合、当該発光体から発光された光を測定対象光としてもよい。
この分光測定装置1は、図1に示すように、光学モジュール10と、制御部20と、を備えている。
[光学モジュールの構成]
光学モジュール10は、波長可変干渉フィルター5と、検出部11と、I−V変換器12と、アンプ13と、A/D変換器14と、電圧制御部15と、を備えている。
光学モジュール10は、測定対象光を入射光学系(図示省略)を介して波長可変干渉フィルター5に導き、波長可変干渉フィルター5により測定対象光から所定波長の光を透過させ、透過した光を検出部11で受光する。検出部11からの検出信号は、I−V変換器12、アンプ13、及びA/D変換器14を介して制御部20に出力される。
[波長可変干渉フィルターの構成]
図2は、波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す平面図である。また、図3は、図2のIII−III線における波長可変干渉フィルター5の断面を示す断面図である。また、図4は、図2のIV−IV線における波長可変干渉フィルター5の断面を示す断面図である。 本実施形態の波長可変干渉フィルター5は、いわゆるファブリーペローエタロンである。この波長可変干渉フィルター5は、図2〜図4に示すように、本発明の第二基板に相当する固定基板51と、本発明の第一基板に相当する可動基板52とを備えている。これらの固定基板51及び可動基板52は、それぞれ例えば各種ガラスや、水晶、シリコンなどにより形成されている。そして、これらの固定基板51及び可動基板52は、固定基板51の第一接合部513及び可動基板52の第二接合部523が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜などにより構成された接合膜53により接合されることで、一体的に構成されている。
固定基板51には、固定反射膜54(第二反射膜)が設けられ、可動基板52には、可動反射膜55(第一反射膜)が設けられており、これらの固定反射膜54及び可動反射膜55は、反射膜間ギャップG(ギャップ)を介して対向配置されている。そして、波長可変干渉フィルター5には、この反射膜間ギャップGのギャップ量を調整(変更)するのに用いられる静電アクチュエーター56が設けられている。この静電アクチュエーター56は、固定基板51に設けられた固定電極561と、可動基板52に設けられた可動電極562とにより構成されている。これらの固定電極561,可動電極562は、電極間ギャップを介して対向し、静電アクチュエーター56として機能する。
(固定基板の構成)
固定基板51は、本発明の第二基板に相当し、厚みが例えば1mmに形成されたガラス基材を加工することで形成される。具体的には、図4に示すように、固定基板51には、エッチングにより電極配置溝511及び反射膜設置部512が形成されている。この固定基板51は、可動基板52に対して厚み寸法が大きく形成されており、固定電極561及び可動電極562間に電圧を印加した際の静電引力や、固定電極561の内部応力による固定基板51の撓みはない。
電極配置溝511は、フィルター平面視で、固定基板51の平面中心点Oを中心とした環状に形成されている。反射膜設置部512は、前記平面視において、電極配置溝511の中心部から可動基板52側に突出して形成される。ここで、電極配置溝511の溝底面は、固定電極561が配置される電極設置面511Aとなる。また、反射膜設置部512の突出先端面は、反射膜設置面512Aとなる。
また、固定基板51には、電極配置溝511から、固定基板51の外周縁の頂点C1,頂点C2に向かって延出する電極引出溝511B(図2参照)が設けられている。
電極配置溝511の電極設置面511Aには、固定電極561が設けられている。より具体的には、固定電極561は、電極設置面511Aのうち、後述する可動部521の可動面521Aに対向する領域内に設けられている。また、固定電極561上に、固定電極561及び可動電極562の間の絶縁性を確保するための絶縁膜が積層される構成としてもよい。
そして、固定基板51には、固定電極561の外周縁から、頂点C1方向に延出する固定引出電極563が設けられている。この固定引出電極563の延出先端部(固定基板51の頂点C1に位置する部分)は、電圧制御部15に接続される固定電極パッド563Pを構成する。
また、固定基板51の頂点C2に向かう電極引出溝511Bには、固定電極561と離間して、頂点C2方向に延出する可動接続電極564(本発明の第二電極に相当する)が設けられている。この可動接続電極564の延出先端部(固定基板51の頂点C2に位置する部分)は、電圧制御部15に接続される可動電極パッド564Pを構成する。
固定電極561、固定引出電極563、及び可動接続電極564は、固定基板51上に設けられた下地層560Aと、下地層560A上に設けられた導電層560Bとを備える積層構造を有する。
下地層560Aは、各基板及び導電層560Bと良好な密着性を有する、例えばCr,Ti,Ni等の材料を用いて、蒸着法やスパッタリング法等により成膜される。また、導電層560Bは、例えばAu,Al等の金属を用いて、蒸着法やスパッタリング法等により成膜される。なお、本実施形態では、一例として、導電層560Bは、Auを用いて成膜されている。
なお、本実施形態では、電極設置面511Aに1つの固定電極561が設けられる構成を示すが、例えば、平面中心点Oを中心とした同心円となる2つの電極が設けられる構成(二重電極構成)などとしてもよい。
反射膜設置部512は、上述したように、電極配置溝511と同軸上で、電極配置溝511よりも小さい径寸法となる略円柱状に形成され、当該反射膜設置部512の可動基板52に対向する反射膜設置面512Aを備えている。
この反射膜設置部512には、図3及び図4に示すように、固定反射膜54が設置されている。この固定反射膜54としては、例えばAg等の金属膜や、Ag合金等の合金膜を用いることができる。また、例えば高屈折層をTiO、低屈折層をSiOとした誘電体多層膜を用いてもよい。更に、誘電体多層膜上に金属膜(又は合金膜)を積層した反射膜や、金属膜(又は合金膜)上に誘電体多層膜を積層した反射膜、単層の屈折層(TiOやSiO等)と金属膜(又は合金膜)とを積層した反射膜などを用いてもよい。
また、固定基板51の光入射面(固定反射膜54が設けられない面)には、固定反射膜54に対応する位置に反射防止膜を形成してもよい。この反射防止膜は、低屈折率膜及び高屈折率膜を交互に積層することで形成することができ、固定基板51の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させる。
(可動基板の構成)
可動基板52は、厚みが例えば600μmに形成されるガラス基材を加工することで形成されている。
具体的には、可動基板52は、図2に示すようなフィルター平面視において、平面中心点Oを中心とした円形状の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持する保持部522と、保持部522の外周側に設けられる基板外周部525と、を備えている。
また、可動基板52には、図2に示すように、頂点C1に対応して切欠部524Aが形成されており、波長可変干渉フィルター5を可動基板52側から見た際に、固定電極パッド563Pが露出する。また、可動基板52には、同様に、頂点C2に対応して切欠部524Bが形成されており、可動電極パッド564Pが露出する。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態では、可動基板52(基板外周部525)の厚み寸法と同一寸法に形成されている。この可動部521は、フィルター平面視において、少なくとも反射膜設置面512Aの外周縁の径寸法よりも大きい径寸法に形成されている。そして、この可動部521の固定基板51に対向する可動面521Aには、可動反射膜55、及び可動電極562が設けられている。
可動反射膜55は、固定反射膜54と同様の素材により構成される。従って、本実施形態では、可動反射膜55としてAg合金膜が用いられている。
なお、固定基板51と同様に、可動部521の固定基板51とは反対側の面には、反射防止膜が形成されていてもよい。
可動電極562は、固定電極561に対向し、固定電極561と同一形状となる環状に形成されている。
そして、可動電極562は、頂点C2方向に延出し、固定基板51の頂点C2に向かう電極引出溝511Bに対向して配置される可動引出電極565(本発明の第一電極に相当する)を備えている。この可動引出電極565の延出先端部は、固定基板51に設けられた、可動接続電極564の基端部(フィルター平面視における内側の端部)と同じ位置か、当該基端部よりも、フィルター平面視において外側まで位置している。
可動引出電極565の延出先端部から導電層560Bが延出しており、この延出部が接続電極566を構成する。
ここで、可動電極562及び可動引出電極565のうち、接続電極566以外の領域は、固定電極561と同様に、下地層560A及び導電層560Bにより構成され、可動基板52に対して密着固定されている。
一方、接続電極566は、可動引出電極565の延出先端部において、下地層560Aが設けられておらず、導電層560Bの一部を可動基板52から剥離可能となる。そして、この接続電極566は、固定基板51側に撓むことで、可動接続電極564に接触し、当該可動接続電極と導通されている。これにより、可動電極562と可動電極パッド564Pとが電気的に接続される。
このように導電層560B一部を剥離させることにより、接続電極566を膜状に形成できる。
なお、本実施形態において、「膜状」とは、所定の値以下の剛性を有する薄膜である。また、所定の値以下の剛性(所定の柔軟性)とは、例えば接続電極566からの応力による基板51,52の変形を抑制可能であり、当該変形による波長可変干渉フィルター5の分光性能の低下を抑制可能な剛性(柔軟性)である。
より具体的には、例えば、接続電極566の膜厚は10nm〜10μmである。これにより上記分光性能の低下を抑制できる。また、例えば、接続電極566の膜厚は50nm〜300nmであり、これにより上記分光性能の低下をより確実に抑制できる。
このように構成された接続電極566は、可動接続電極564に接触したとき、可動接続電極564の表面に倣って変形する(図3参照)。その結果、接続電極566は、可動接続電極564と面で接触でき、可動接続電極564と導通を確保できる。
一方、基板51,52間に応力が加わった場合に、接続電極566は、可動接続電極564との電気的接続を維持しながら、可動接続電極564に非接触である非接触部、すなわち、薄膜のまま存在する部分で応力を吸収する。これにより、電気的接続を維持するとともに、上記分光性能の低下を抑制できる。
また、接続電極566は、可動接続電極564に接触することで、当該可動接続電極と導通されている。
ここで、「接触」とは、接続電極566が可動接続電極564と密着しておらず、可動接続電極564から剥離可能に構成されていることを意味する。これにより、接続電極566の上記非接触部で吸収できない程度の大きな応力が接続電極564に付与された場合、接続電極566と可動接続電極564との接触の少なくとも一部が剥離することにより、上記応力を逃がすことができ、上記分光性能の低下を抑制できる。
上述したような電極構成では、図2に示すように、固定電極561及び可動電極562が重なる円弧領域により、静電アクチュエーター56が構成されている。
なお、本実施形態では、図3及び図4に示すように、固定電極561及び可動電極562の間のギャップは、反射膜間ギャップGよりも大きく形成されているが、これに限定されない。例えば、測定対象光として赤外光や遠赤外光を対象とする場合等、測定対象光の波長域によっては、反射膜間ギャップGが、各電極561,562間のギャップよりも大きくなる構成としてもよい。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイヤフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。この際、可動部521が保持部522よりも厚み寸法が大きく、剛性が大きくなるため、保持部522が静電引力により固定基板51側に引っ張られた場合でも、可動部521の形状変化が抑制される。従って、可動部521に設けられた可動反射膜55の撓みも抑制され、固定反射膜54及び可動反射膜55を平行状態に維持することが可能となる。
なお、本実施形態では、ダイヤフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、平面中心点Oを中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
基板外周部525は、上述したように、フィルター平面視において保持部522の外側に設けられている。この基板外周部525の固定基板51に対向する面には、第一接合部513に対向する第二接合部523が設けられ、接合膜53を介して第一接合部513に接合される。
[検出部、I−V変換器、アンプ、A/D変換器、電圧制御部の構成]
検出部11は、波長可変干渉フィルター5の各反射膜54,55が対向する光干渉領域を透過した光を受光(検出)し、受光量に基づいた検出信号を出力する。
I−V変換器12は、検出部11から入力された検出信号を電圧値に変換し、アンプ13に出力する。
アンプ13は、I−V変換器12から入力された検出信号に応じた電圧(検出電圧)を増幅する。
A/D変換器14は、アンプ13から入力された検出電圧(アナログ信号)をデジタル信号に変換し、制御部20に出力する。
電圧制御部15は、波長可変干渉フィルター5の固定引出電極563(固定電極パッド563P)、及び可動接続電極564(可動電極パッド564P)に接続されている。電圧制御部15は、制御部20の制御に基づいて、固定電極パッド563P及び可動電極パッド564Pに電圧を印加することで、静電アクチュエーター56に対して電圧を印加する。これにより、静電アクチュエーター56の固定電極561及び可動電極562間で静電引力が発生し、可動部521が第一基板51側に変位して、反射膜間ギャップGの寸法が所定値に設定される。
[制御部の構成]
制御部20は、例えばCPUやメモリー等が組み合わされることで構成され、分光測定装置1の全体動作を制御する。この制御部20は、図1に示すように、フィルター駆動部21と、光量取得部22と、分光測定部23と、を備える。
また、制御部20は、各種データを記憶する記憶部30を備え、記憶部30には、静電アクチュエーター56を制御するためのV−λデータが記憶される。
このV−λデータには、静電アクチュエーター56に印加する電圧に対する、波長可変干渉フィルター5を透過する光のピーク波長が記録されている。
フィルター駆動部21は、波長可変干渉フィルター5により取り出す光の目的波長を設定するとともに、記憶部30に記憶されたV−λデータから設定した目的波長に対応する目標電圧値を読み込む。そして、フィルター駆動部21は、読み込んだ目標電圧値を印加させる旨の制御信号を電圧制御部15に出力する。これにより、電圧制御部15から静電アクチュエーター56に目標電圧値の電圧が印加される。
光量取得部22は、検出部11により取得された光量に基づいて、波長可変干渉フィルター5を透過した目的波長の光の光量を取得する。
分光測定部23は、光量取得部22により取得された光量に基づいて、測定対象光のスペクトル特性を測定する。
分光測定部23における分光測定方法としては、例えば、測定対象波長に対して検出部11により検出された光量を、当該測定対象波長の光量として分光スペクトルを測定する方法や、複数の測定対象波長の光量に基づいて分光スペクトルを推定する方法等が挙げられる。
分光スペクトルを推定する方法としては、例えば、複数の測定対象波長に対する光量のそれぞれを行列要素とした計測スペクトル行列を生成し、この計測スペクトル行列に対して、所定の変換行列を作用させることで、測定対象となる光の分光スペクトルを推定する。この場合、分光スペクトルが既知である複数のサンプル光を、分光測定装置1により測定し、測定により得られた光量に基づいて生成される計測スペクトル行列に変換行列を作用させた行列と、既知の分光スペクトルとの偏差が最小となるように、変換行列を設定する。
[波長可変干渉フィルターの製造方法]
次に、上述したような波長可変干渉フィルター5の製造方法について、図面に基づいて説明する。
図5は、波長可変干渉フィルター5の製造工程を示すフローチャートである。
波長可変干渉フィルター5の製造では、まず、ガラス基板に固定基板51を形成する固定基板形成工程S1を実施する。
すなわち、ガラス基板を適宜エッチング処理等により加工して、電極配置溝511、電極引出溝511B、及び反射膜設置部512を形成する。この後、ガラス基板に、蒸着法やスパッタリング法等を用いて下地層560A及び導電層560Bを成膜した後、パターニングによって固定電極561、固定引出電極563及び可動接続電極564を形成する。その後、固定反射膜54を成膜する。
次に、ガラス基板に可動基板52を形成する可動基板形成工程S2を実施する。
すなわち、ガラス基板を適宜エッチング処理等により加工して、保持部522を形成する。この後、ガラス基板に、蒸着法やスパッタリング法等を用いて下地層560A及び導電層560Bを成膜した後、パターニングによって可動電極562及び可動引出電極565を成膜する。
そして、エッチング処理等により可動引出電極565の延出先端部(すなわち、導電層560Bの接続電極566に相当する部分)の下地層560Aのみを除去し、延出先端部側の導電層560Bの一部を可動基板52から剥離させることで、接続電極566を形成する。その後、可動反射膜55を成膜する。
なお、可動電極562、可動引出電極565及び接続電極566の形成工程は上述の工程に限定されない。例えば、ガラス基板に下地層560Aを成膜した後、パターニングにより、可動電極562及び可動引出電極565の形成領域以外の下地層560Aを除去する。その後、導電層560Bを成膜した後、パターニングにより、可動電極562、可動引出電極565及び接続電極566を残して導電層560Bを除去することにより接続電極566を形成してもよい。
ここで、接続電極566は、可動接続電極564側に変形して、可動接続電極564に接触することで、可動電極562と可動電極パッド564Pとを電気的に接続する。このため、接続電極566は、可動接続電極564に接触可能な長さである必要があり、接続電極566の長さは、電極引出溝511Bの溝深さ及び可動接続電極564の膜厚により適宜設定される。従って、必要な長さの接続電極566を形成可能なように、可動引出電極565を形成しておく必要がある。
この後、基板接合工程S3を実施し、固定基板51及び可動基板52を接合する。
すなわち、固定基板51及び可動基板52のそれぞれに、ポリオルガノシロキサンを主成分としたプラズマ重合膜531,532を、例えばプラズマCVD法等により成膜する。これらプラズマ重合膜531,532に対してプラズマ処理又はUV処理を行い、活性化エネルギーを付与し、固定基板51及び可動基板52とを接合する。
なお、1つの大きな基板で複数の波長可変干渉フィルター5を同時に作製する場合は、基板接合工程後に、チップ単位で切り出し、個片化する。
その後、電極接続工程S4を実施して、接続電極566を可動接続電極564に接触させて、可動電極562と可動電極パッド564Pとを電気的に接続する。
電極接続工程S4では、固定電極パッド563Pと可動電極パッド564Pとの間に電位差を発生させる。これによって、可動接続電極564と接続電極566との間に電位差を発生させ、互いに引き合う方向の静電力を発生させる。この静電力によって、接続電極566が可動接続電極564に引っ張られ、可動接続電極564に接触する。すなわち、図6(A)に示す、可動接続電極564と接続電極566とが離れた状態から、図6(B)に示すように、可動接続電極564と接続電極566とが接触した状態となる。これにより、可動電極562と可動電極パッド564Pとが電気的に接続される。
なお、電極接続工程S4は、光学モジュール10又は分光測定装置1に組み込んだ状態で実施してもよい。この場合、電圧制御部15が、本発明の電圧印加部となり、固定電極パッド563P及び可動電極パッド564Pに電圧を印加する。
以上により、波長可変干渉フィルター5が製造される。
[第一実施形態の作用効果]
本実施形態の波長可変干渉フィルター5では、接続電極566が、可動接続電極564に接触することで可動電極562及び可動電極パッド564Pが電気的に接続される。
このように、接続電極566は、膜状なので、例えば金属バンプ等を設ける場合に比べて剛性が小さく、接続電極566が可動接続電極564に接触した際の応力を低減できる。また、熱膨張等により接続電極566が変形した場合でも、接続電極566から固定基板51及び可動基板52に加わる応力を低減させることができる。以上により、各基板51,52の変形や、各基板51,52間の距離の変化を抑制でき、波長可変干渉フィルター5の分光性能を維持できる。
また、本実施形態の波長可変干渉フィルター5では、可動接続電極564と接続電極566との間に電位差を発生させることにより、当該電位差に応じた静電引力が発生する。接続電極566は、この静電引力により、可動接続電極564に引き付けられ、可動接続電極564に接触する。このように、膜状の接続電極566では、剛性を小さくすることができるので、静電引力によって容易に変形させることができる。
接続電極566は、可動接続電極564に接触することで、当該可動接続電極と導通されている。すなわち、接続電極566が可動接続電極564と密着しておらず、可動接続電極564から剥離可能に構成されている。従って、大きな応力が接続電極564に付与された場合、接続電極566が可動接続電極564から剥離することにより、上記応力を逃がすことができ、波長可変干渉フィルター5分光性能の低下を抑制できる。
ここで、接続電極566が可動接続電極564に接触すると、表面エネルギーにより可動接続電極564と接続電極566とが吸着する吸着力が発生する。この吸着力が、接続電極566の復元力(剛性)よりも大きい場合、接続電極566は可動接続電極564に接触し続け、小さい場合、再び、接続電極566は接続電極566から離れる。
このように、接続電極566が、可動接続電極564から離れたとしても、固定電極パッド563P及び可動電極パッド564P間に駆動電圧を印加することで、可動接続電極564と接続電極566との間に静電引力を作用させることができ、再び接触させることができる。
なお、接続電極566が、上記吸着力より大きい復元力を発生させる程度の剛性を有していたとしても、上述のように膜状に構成し、所定の剛性値以下とすることにより、各基板51,52の変形や、各基板51,52間の距離の変化を抑制でき、波長可変干渉フィルター5の分光性能を維持できる。
本実施形態の波長可変干渉フィルター5では、接続電極566と可動基板52との間には、下地層560Aが設けられていない。
このような構成では、接続電極566を、可動引出電極565と一体的に形成することができる。
また、接続電極566は、下地層560Aにより可動基板52に密着していないため、可動接続電極564と接続電極566との間に静電引力を発生させることにより、に接続電極566を容易に可動接続電極564側に撓ませ、電気的に接続させることができる。
本実施形態の波長可変干渉フィルター5では、導電層560Bとして金属膜を用いる。金属は、導電性が高いため、可動接続電極564と接続電極566との間での接触抵抗を低減させることができる。
特に、本実施形態の波長可変干渉フィルター5では、導電層560BとしてAuの膜を用いる。Auは、剛性が比較的に小さいため、接続電極566の剛性を低下させることができ、容易に接続電極566を撓ませることができる。
また、Auは、耐薬品性が高く、下地層560Aを除去する際のエッチング液によって導電層560Bまで除去される不都合を回避できる。従って、エッチングにより接続電極566を容易に形成することができる。
また、Auは、固定基板51を形成する上述のガラス等の材料に対する密着性が比較的に低いため、剥離された接続電極566が固定基板51に再度張り付くことを抑制できる。
本実施形態の光学モジュール10及び分光測定装置1は、このような波長可変干渉フィルター5を備えることにより、温度変化等の環境変化によって反射膜間の距離が変化したり、反射膜間の平行度が低下することを抑制でき、環境変化に依らず高精度の測定が可能である。
[第二実施形態]
次に、本発明に係る第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
本実施形態では、本発明の第二電極を構成する、可動接続電極が複数の部分接続電極によって構成されている点で相違している。
図7は、本発明に係る第二実施形態の波長可変干渉フィルター5Aの概略構成を示す平面図である。なお、波長可変干渉フィルター5Aは、上記相違点以外は、基本的に第一実施形態の波長可変干渉フィルター5と同様の構成を有する。従って、以降の説明では、第一実施形態と同様の構成及び同一の製造工程については、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
[波長可変干渉フィルターの構成]
図7に示すように、固定基板51には、フィルター平面視において電極配置溝511よりも外側に、固定電極561と離間して、頂点C2方向に延出する第一部分接続電極564A1が設けられている。この第一部分接続電極564A1の延出先端部(固定基板51の頂点C2に位置する部分)は、電圧制御部15に接続される第一可動電極パッド564P1を構成する。
また、頂点C1,C2を通る直線に対して第一部分接続電極564A1と反対側に、第二部分接続電極564A2が設けられている。この第二部分接続電極564A2は、第一部分接続電極564A1と同様に、頂点C2方向に延出し、その延出先端部は、電圧制御部15に接続される第二可動電極パッド564P2を構成する。また、第一部分接続電極564A1及び第二部分接続電極564A2は、互いに離間している。
これら第一部分接続電極564A1及び第二部分接続電極564A2は、可動接続電極564Aを構成する。
[波長可変干渉フィルターの製造方法]
次に、上述したような波長可変干渉フィルター5Aの製造方法について、図面に基づいて説明する。
図8は、波長可変干渉フィルター5の製造工程を示すフローチャートである。
第一実施形態と同様に、固定基板形成工程S1、可動基板形成工程S2、及び基板接合工程S3を実施する。
その後、電極接続工程S5を実施して、接続電極566を可動接続電極564Aに接触させて、可動電極562と各可動電極パッド564P1,564P2とを電気的に接続する。
本実施形態の電極接続工程S5では、図9に示すように、第一可動電極パッド564P1及び第二可動電極パッド564P2間に電位差を生じさせる電圧印加部16を、各可動電極パッド564P1,564P2に接続する。そして、これら第一可動電極パッド564P1と第二可動電極パッド564P2との間に電位差を生じさせる。
これにより、第一部分接続電極564A1と接続電極566との間、及び、第二部分接続電極564A2と接続電極566との間に静電力が発生する。この静電力によって、接続電極566が第一部分接続電極564A1及び第二部分接続電極564A2に引っ張られ、接触する(図9(B)参照)。このようにして可動電極562と各可動電極パッド564P1,564P2とを電気的に接続する。
次に、接続検知工程S6を実施して、接続電極566が第一部分接続電極564A1及び第二部分接続電極564A2に接触して、可動電極562と各可動電極パッド564P1,564P2とが電気的に接続されたかを検知する。
接続検知工程S6では、図9に示すように、第一可動電極パッド564P1及び第二可動電極パッド564P2間が短絡されたかを検出する短絡検知部17を、各可動電極パッド564P1,564P2に接続する。短絡検知部17は、接続電極566が第一部分接続電極564A1及び第二部分接続電極564A2に同時に接触することで、第一部分接続電極564A1及び第二部分接続電極564A2が短絡されたことを検知する。これにより、接続されたか否かが検出される。
短絡検知部17は、図9に示すような電流計を備え、検出値から短絡を検出する等の構成が例示できる。なお、電流計や電圧計を接続し、短絡を目視で確認してもよい。
接続検知工程S6において、短絡が検知された場合は、可動電極562と各可動電極パッド564P1,564P2とが電気的に接続されていると判断する。一方、短絡が検知されない場合は、再度、電極接続工程S5を実施する。
なお、電極接続工程S5は、光学モジュール10又は分光測定装置1に組み込んだ状態で実施してもよい。この場合、光学モジュール10が、電圧印加部16を備える。また、接続検知工程S6も同様であり、この場合、光学モジュール10が、短絡検知部17を備える。
以上により、波長可変干渉フィルター5Aが製造される。
[第二実施形態の作用効果]
本実施形態の波長可変干渉フィルター5Aでは、接続電極566に対して第一部分接続電極564A1及び第二部分接続電極564A2が対向し、各部分接続電極564A1,564A2は接続電極566が接触していない状態でそれぞれ電気的に絶縁されている。
これら各部分接続電極564A1,564A2の間に電圧を印加すると、接続電極566が可動部分電極564A側に変位した場合でも、各部分接続電極564A1,564A2及び接続電極566の間のそれぞれに発生する電位差が同じとなる。従って、分圧により電位差に偏りが生じることがなく、静電引力が低下することがないので、接続電極566をより確実に可動部分電極564Aに接触させることができる。
本実施形態では、短絡検知部17は、第一部分接続電極564A1と第二部分接続電極564A2とが短絡されたことを検知することにより、接続電極566を可動接続電極564Aに接触し、可動電極562と可動接続電極564Aとが接続されたかを検知することができる。従って、可動電極562に対して電気信号を正常に出力しているか否かを容易に判定できる。
なお、本実施形態では、可動接続電極564Aが、2つの部分電極で構成されているとしたが、これに限定されず、3つ以上の部分電極で構成されていてもよい。この場合、少なくとも2つの電極間で電位差が生じるように電圧を印加すればよい。
また、本実施形態では、波長可変干渉フィルター5Aの製造工程において、接続検知工程S6を行うとしたが、省略してもよい。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図面に基づいて説明する。
上記第一実施形態の分光測定装置1では、光学モジュール10に対して、波長可変干渉フィルター5が直接設けられる構成とした。しかしながら、光学モジュールとしては、複雑な構成を有するものもあり、特に小型の光学モジュールに対して、波長可変干渉フィルター5を直接設けることが困難な場合がある。本実施形態では、そのような光学モジュールに対しても、波長可変干渉フィルター5を容易に設置可能にする光学フィルターデバイスについて、以下に説明する。
図10は、本発明に係る第三実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図である。
図10に示すように、光学フィルターデバイス600は、波長可変干渉フィルター5を収納する筐体610を備えている。
この筐体610は、底部611と、リッド612と、入射側ガラス窓613(導光部)と、射出側ガラス窓614(導光部)と、を有する。
底部611は、例えば単層セラミック基板により構成される。この底部611には、波長可変干渉フィルター5の可動基板52が設置される。また、底部611には、波長可変干渉フィルター5の反射膜(固定反射膜54,可動反射膜55)に対向する領域に、光入射孔611Aが開口形成されている。この光入射孔611Aは、波長可変干渉フィルター5により分光したい入射光(測定対象光)が入射される窓であり、入射側ガラス窓613が接合されている。なお、底部611及び入射側ガラス窓613の接合としては、例えば、ガラス原料を高温で熔解し、急冷したガラスのかけらであるガラスフリットを用いたガラスフリット接合を用いることができる。
また、底部611の上面(筐体610の内部側)には、波長可変干渉フィルター5の各電極パッド563P,564Pに対応した数の端子部616が設けられている。また、底部611は、各端子部616が設けられる位置に、貫通孔615が形成されており、各端子部616は、貫通孔615を介して、底部611の下面(筐体610の外部側)に設けられた接続端子617に接続されている。
また、底部611の外周縁には、リッド612に接合される封止部619が設けられている。
リッド612は、図10に示すように、底部611の封止部619に接合される封止部620と、封止部620から連続し、底部611から離れる方向に立ち上がる側壁部621と、側壁部621から連続し、波長可変干渉フィルター5の固定基板51側を覆う天面部622とを備えている。このリッド612は、例えばコバール等の合金又は金属により形成することができる。
このリッド612は、封止部620と、底部611の封止部619とが、例えばレーザー封止等により接合されることで、底部611に接合されている。また、リッド612の天面部622には、波長可変干渉フィルター5の各反射膜54,55に対向する領域に、光射出孔612Aが開口形成されている。この光射出孔612Aは、波長可変干渉フィルター5により分光されて取り出された光が通過する窓であり、例えばガラスフリット接合等により射出側ガラス窓614が接合されている。
[第三実施形態の作用効果]
このような光学フィルターデバイス600では、筐体610により波長可変干渉フィルター5が保護されているため、外的要因による波長可変干渉フィルター5の破損を防止できる。従って、測色センサー等の光学モジュールや電子機器に対して、波長可変干渉フィルター5を設置する際や、メンテナンス時において、他の部材との衝突等による破損を防止できる。
また、例えば工場で製造された波長可変干渉フィルター5を、光学モジュールや電子機器を組み立てる組み立てライン等まで運搬する場合に、光学フィルターデバイス600により保護された波長可変干渉フィルター5では、安全に運搬することが可能となる。
また、光学フィルターデバイス600は、筐体610の外周面に露出する接続端子617が設けられているため、光学モジュールや電子機器に対して組み込む際にも容易に配線を実施することが可能となる。
[その他の実施形態]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記各実施形態では、接続電極566として膜状に構成されているものを例示したが、図11に示すように、接続電極566が棒状に構成されていてもよい。棒状に構成されている場合であっても、接続電極566の剛性を低下させることができ、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、棒状の接続電極の長手方向と直交する断面の直径(角柱の場合は一辺の長さ)は、例えば、0.1nm〜10μmである。これにより上記分光性能の低下を抑制できる。また、例えば、1nm〜1μmであり、これにより上記分光性能の低下をより確実に抑制できる。
また、第二実施形態において、接続電極566を棒状に構成する場合、例えば第一部分接続電極564A1及び第二部分接続電極564A2のそれぞれに対向するように2つの棒状の接続電極566を設ければよい。
上記各実施形態において、接続電極566は、第一電極を構成する可動接続電極564の導電層560Bと一体的に構成されているとしたが本発明はこれに限定されない。すなわち、接続電極が、可動接続電極に別途設けられた導電部であってもよい。
また、上記各実施形態において、各電極は、下地層560Aと導電層560Bとを備える積層構成を有するとしたが、本発明はこれに限定されず、下地層560Aを備えない構成でもよい。例えば、各基板51,52に対して密着性がよい導電層560Bを基板に直接設けてもよい。また、下地層560Aと導電層560B以外の層を更に設け、3層以上の積層構成としてもよい。
また、上記各実施形態において、各電極が同一の積層構成を備える構成としたが、本発明はこれに限定されず、各電極が異なる積層構成を備えていてもよい。
上記各実施形態及び変形例では、ギャップ変更部として静電アクチュエーターを例示したが、これに限定されない。例えば、ギャップ変更部として、固定電極561の代わりに第一誘電コイルを配置し、可動電極562の代わりに第二誘電コイル又は永久磁石を配置した誘電アクチュエーターを用いる構成としてもよい。その他、圧電素子を用いて可動部521を変位させる構成、空気圧により反射膜間ギャップを変化させる構成など、反射膜間ギャップGを変化させることが可能な構成であれば、ギャップ変更部として、いかなる駆動手段を用いてもよい。
上記各実施形態及び変形例では、静電アクチュエーター56に電圧を印加するために、可動基板52に設けられた可動電極562を固定基板51に設けられた可動電極パッド564Pに接続する基板間接続構造について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、一方の基板に設けられた電極と、他方の基板に設けられた電極とを接続するための電極接続構造、例えば静電容量検出電極や帯電防止電極等の電極に対しても本発明を適用可能である。
また、上記各実施形態及び変形例では、波長可変型のファブリーペローエタロンである波長可変干渉フィルター5,5Aについて説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、静電アクチュエーター56(ギャップ変更部)を備えていない波長固定型のファブリーペローエタロンであってもよい。この場合、本発明の基板間接続構造を、例えば上記の静電容量検出電極や、帯電防止電極等の他の電極接続構造として利用することができる。
また、本発明の電子機器として、上記各実施形態では、分光測定装置1を例示したが、その他、様々な分野により本発明の波長可変干渉フィルター5、光学モジュール、及び電子機器を適用することができる。
例えば、本発明の電子機器を、色を測定するための測色装置に適用することもできる。
図12は、波長可変干渉フィルター5を備えた測色装置400の一例を示すブロック図である。
測色装置400は、図12に示すように、測定対象Xに光を射出する光源装置410と、測色センサー420(光学モジュール)と、測色装置400の全体動作を制御する制御装置430(制御部)とを備える。そして、この測色装置400は、光源装置410から射出される光を測定対象Xにて反射させ、反射された測定対象光を測色センサー420にて受光し、測色センサー420から出力される検出信号に基づいて、測定対象光の色度、すなわち測定対象Xの色を分析して測定する装置である。
光源装置410、光源411、複数のレンズ412(図12には1つのみ記載)を備え、測定対象Xに対して例えば基準光(例えば、白色光)を射出する。また、複数のレンズ412には、コリメーターレンズが含まれてもよく、この場合、光源装置410は、光源411から射出された基準光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから測定対象Xに向かって射出する。なお、本実施形態では、光源装置410を備える測色装置400を例示するが、例えば測定対象Xが液晶ディスプレイなどの発光部材である場合、光源装置410が設けられない構成としてもよい。
測色センサー420は、図12に示すように、波長可変干渉フィルター5と、波長可変干渉フィルター5を透過する光を受光する検出部11と、波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56への印加電圧を制御する電圧制御部15とを備える。また、測色センサー420は、波長可変干渉フィルター5に対向する位置に、測定対象Xで反射された反射光(測定対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー420は、波長可変干渉フィルター5により、入射光学レンズから入射した測定対象光のうち、所定波長の光を分光し、分光した光を検出部11にて受光する。
制御装置430は、本発明の制御部であり、測色装置400の全体動作を制御する。
この制御装置430としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。そして、制御装置430は、図12に示すように、光源制御部431、測色センサー制御部432、及び測色処理部433などを備えて構成されている。
光源制御部431は、光源装置410に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置410に所定の制御信号を出力して、所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部432は、測色センサー420に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー420にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の指令信号を測色センサー420に出力する。これにより、測色センサー420の電圧制御部15は、制御信号に基づいて、静電アクチュエーター56に電圧を印加し、波長可変干渉フィルター5を駆動させる。
測色処理部433は、検出部11により検出された受光量から、測定対象Xの色度を分析する。また、測色処理部433は、上記第一及び第二実施形態と同様、検出部11により得られた光量を計測スペクトルDとして、推定行列Msを用いて分光スペクトルSを推算することで測定対象Xの色度を分析してもよい。
また、本発明の電子機器の他の例として、特定物質の存在を検出するための光ベースのシステムが挙げられる。このようなシステムとしては、例えば、本発明の波長可変干渉フィルター5を用いた分光計測方式を採用して特定ガスを高感度検出する車載用ガス漏れ検出器や、呼気検査用の光音響希ガス検出器等のガス検出装置を例示できる。
このようなガス検出装置の一例を以下に図面に基づいて説明する。
図13は、波長可変干渉フィルター5を備えたガス検出装置の一例を示す概略図である。
図14は、図13のガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図である。
このガス検出装置100は、図13に示すように、センサーチップ110と、吸引口120A、吸引流路120B、排出流路120C、及び排出口120Dを備えた流路120と、本体部130と、を備えて構成されている。
本体部130は、流路120を着脱可能な開口を有するセンサー部カバー131、排出手段133、筐体134、光学部135、フィルター136、波長可変干渉フィルター5、及び受光素子137(検出部)等を含む検出装置と、検出された信号を処理し、検出部を制御する制御部138、電力を供給する電力供給部139等から構成されている。また、光学部135は、光を射出する光源135Aと、光源135Aから入射された光をセンサーチップ110側に反射し、センサーチップ側から入射された光を受光素子137側に透過するビームスプリッター135Bと、レンズ135C,135D,135Eと、により構成されている。
また、図14に示すように、ガス検出装置100の表面には、操作パネル140、表示部141、外部とのインターフェイスのための接続部142、電力供給部139が設けられている。電力供給部139が二次電池の場合には、充電のための接続部143を備えてもよい。
更に、ガス検出装置100の制御部138は、図14に示すように、CPU等により構成された信号処理部144、光源135Aを制御するための光源ドライバー回路145、波長可変干渉フィルター5を制御するための電圧制御部146、受光素子137からの信号を受信する受光回路147、センサーチップ110のコードを読み取り、センサーチップ110の有無を検出するセンサーチップ検出器148からの信号を受信するセンサーチップ検出回路149、及び排出手段133を制御する排出ドライバー回路150などを備えている。また、ガス検出装置100には、V−λデータを記憶する記憶部(図示略)を備える。
次に、上記のようなガス検出装置100の動作について、以下に説明する。
本体部130の上部のセンサー部カバー131の内部には、センサーチップ検出器148が設けられており、このセンサーチップ検出器148でセンサーチップ110の有無が検出される。信号処理部144は、センサーチップ検出器148からの検出信号を検出すると、センサーチップ110が装着された状態であると判断し、表示部141へ検出動作を実施可能な旨を表示させる表示信号を出す。
そして、例えば利用者により操作パネル140が操作され、操作パネル140から検出処理を開始する旨の指示信号が信号処理部144へ出力されると、まず、信号処理部144は、光源ドライバー回路145に光源作動の信号を出力して光源135Aを作動させる。光源135Aが駆動されると、光源135Aから単一波長で直線偏光の安定したレーザー光が射出される。また、光源135Aには、温度センサーや光量センサーが内蔵されており、その情報が信号処理部144へ出力される。そして、信号処理部144は、光源135Aから入力された温度や光量に基づいて、光源135Aが安定動作していると判断すると、排出ドライバー回路150を制御して排出手段133を作動させる。これにより、検出すべき標的物質(ガス分子)を含んだ気体試料が、吸引口120Aから、吸引流路120B、センサーチップ110内、排出流路120C、排出口120Dへと誘導される。なお、吸引口120Aには、除塵フィルター120A1が設けられ、比較的大きい粉塵や一部の水蒸気などが除去される。
また、センサーチップ110は、金属ナノ構造体が複数組み込まれ、局在表面プラズモン共鳴を利用したセンサーである。このようなセンサーチップ110では、レーザー光により金属ナノ構造体間で増強電場が形成され、この増強電場内にガス分子が入り込むと、分子振動の情報を含んだラマン散乱光、及びレイリー散乱光が発生する。
これらのレイリー散乱光やラマン散乱光は、光学部135を通ってフィルター136に入射し、フィルター136によりレイリー散乱光が分離され、ラマン散乱光が波長可変干渉フィルター5に入射する。そして、信号処理部144は、電圧制御部146に対して制御信号を出力する。これにより、電圧制御部146は、上記第一実施形態に示すように、記憶部から測定対象波長に対応する電圧値を読み込み、その電圧を波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56に印加し、検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5で分光させる。この後、分光した光が受光素子137で受光されると、受光量に応じた受光信号が受光回路147を介して信号処理部144に出力される。この場合、波長可変干渉フィルター5から目的とするラマン散乱光を精度よく取り出すことができる。
信号処理部144は、上記のようにして得られた検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光のスペクトルデータと、ROMに格納されているデータとを比較し、目的のガス分子か否かを判定し、物質の特定をする。また、信号処理部144は、表示部141にその結果情報を表示させたり、接続部142から外部へ出力したりする。
なお、上記図13及び図14において、ラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5により分光して分光されたラマン散乱光からガス検出を行うガス検出装置100を例示したが、ガス検出装置として、ガス固有の吸光度を検出することでガス種別を特定するガス検出装置として用いてもよい。この場合、センサー内部にガスを流入させ、入射光のうちガスにて吸収された光を検出するガスセンサーを本発明の光学モジュールとして用いる。そして、このようなガスセンサーによりセンサー内に流入されたガスを分析、判別するガス検出装置を本発明の電子機器とする。このような構成でも、波長可変干渉フィルター5を用いてガスの成分を検出することができる。
また、特定物質の存在を検出するためのシステムとして、上記のようなガスの検出に限られず、近赤外線分光による糖類の非侵襲的測定装置や、食物や生体、鉱物等の情報の非侵襲的測定装置等の、物質成分分析装置を例示できる。
以下に、上記物質成分分析装置の一例として、食物分析装置を説明する。
図15は、波長可変干渉フィルター5を利用した電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図である。
この食物分析装置200は、図15に示すように、検出器210(光学モジュール)と、制御部220と、表示部230と、を備えている。検出器210は、光を射出する光源211と、測定対象物からの光が導入される撮像レンズ212と、撮像レンズ212から導入された光を分光する波長可変干渉フィルター5と、分光された光を検出する撮像部213(検出部)と、を備えている。
また、制御部220は、光源211の点灯・消灯制御、点灯時の明るさ制御を実施する光源制御部221と、波長可変干渉フィルター5を制御する電圧制御部222と、撮像部213を制御し、撮像部213で撮像された分光画像を取得する検出制御部223と、信号処理部224と、記憶部225と、を備えている。
この食物分析装置200は、システムを駆動させると、光源制御部221により光源211が制御されて、光源211から測定対象物に光が照射される。そして、測定対象物で反射された光は、撮像レンズ212を通って波長可変干渉フィルター5に入射する。波長可変干渉フィルター5は電圧制御部222の制御により、波長可変干渉フィルター5は、上記第一実施形態又は第二実施形態に示すような駆動方法で駆動される。これにより、波長可変干渉フィルター5から精度よく目的波長の光を取り出すことができる。そして、取り出された光は、例えばCCDカメラ等により構成される撮像部213で撮像される。また、撮像された光は分光画像として、記憶部225に蓄積される。また、信号処理部224は、電圧制御部222を制御して波長可変干渉フィルター5に印加する電圧値を変化させ、各波長に対する分光画像を取得する。
そして、信号処理部224は、記憶部225に蓄積された各画像における各画素のデータを演算処理し、各画素におけるスペクトルを求める。また、記憶部225には、例えばスペクトルに対する食物の成分に関する情報が記憶されており、信号処理部224は、求めたスペクトルのデータを、記憶部225に記憶された食物に関する情報を基に分析し、検出対象に含まれる食物成分、及びその含有量を求める。また、得られた食物成分及び含有量から、食物カロリーや鮮度等をも算出することができる。更に、画像内のスペクトル分布を分析することで、検査対象の食物の中で鮮度が低下している部分の抽出等をも実施することができ、更には、食物内に含まれる異物等の検出をも実施することができる。
そして、信号処理部224は、上述のようにして得られた検査対象の食物の成分や含有量、カロリーや鮮度等の情報を表示部230に表示させる処理をする。
また、図15において、食物分析装置200の例を示すが、略同様の構成により、上述したようなその他の情報の非侵襲的測定装置としても利用することができる。例えば、血液等の体液成分の測定、分析等、生体成分を分析する生体分析装置として用いることができる。このような生体分析装置としては、例えば血液等の体液成分を測定する装置として、エチルアルコールを検知する装置とすれば、運転者の飲酒状態を検出する酒気帯び運転防止装置として用いることができる。また、このような生体分析装置を備えた電子内視鏡システムとしても用いることができる。
更には、鉱物の成分分析を実施する鉱物分析装置としても用いることができる。
更には、本発明の波長可変干渉フィルター、光学モジュール、電子機器としては、以下のような装置に適用することができる。
例えば、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、光学モジュールに設けられた波長可変干渉フィルター5により特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光学モジュールを備えた電子機器により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
また、電子機器としては、本発明の波長可変干渉フィルターにより光を分光することで、分光画像を撮像する分光カメラ、分光分析機などにも適用できる。このような分光カメラの一例として、波長可変干渉フィルター5を内蔵した赤外線カメラが挙げられる。
図16は、分光カメラの概略構成を示す模式図である。分光カメラ300は、図16に示すように、カメラ本体310と、撮像レンズユニット320と、撮像部330(検出部)とを備えている。
カメラ本体310は、利用者により把持、操作される部分である。
撮像レンズユニット320は、カメラ本体310に設けられ、入射した画像光を撮像部330に導光する。また、この撮像レンズユニット320は、図16に示すように、対物レンズ321、結像レンズ322、及びこれらのレンズ間に設けられた波長可変干渉フィルター5を備えて構成されている。
撮像部330は、受光素子により構成され、撮像レンズユニット320により導光された画像光を撮像する。
このような分光カメラ300では、波長可変干渉フィルター5により撮像対象となる波長の光を透過させることで、所望波長の光の分光画像を撮像することができる。
更には、本発明の波長可変干渉フィルターをバンドパスフィルターとして用いてもよく、例えば、発光素子が射出する所定波長域の光のうち、所定の波長を中心とした狭帯域の光のみを波長可変干渉フィルター5で分光して透過させる光学式レーザー装置としても用いることができる。
また、本発明の波長可変干渉フィルターを生体認証装置として用いてもよく、例えば、近赤外領域や可視領域の光を用いた、血管や指紋、網膜、虹彩などの認証装置にも適用できる。
更には、光学モジュール及び電子機器を、濃度検出装置として用いることができる。この場合、波長可変干渉フィルター5により、物質から射出された赤外エネルギー(赤外光)を分光して分析し、サンプル中の被検体濃度を測定する。
上記に示すように、本発明の波長可変干渉フィルター、光学モジュール、及び電子機器は、入射光から所定の光を分光するいかなる装置にも適用することができる。そして、本発明の波長可変干渉フィルターは、上述のように、1デバイスで複数の波長を分光させることができるため、複数の波長のスペクトルの測定、複数の成分に対する検出を精度よく実施することができる。従って、複数デバイスにより所望の波長を取り出す従来の装置に比べて、光学モジュールや電子機器の小型化を促進でき、例えば、携帯用や車載用の光学デバイスとして好適に用いることができる。
上記各実施形態及び変形例では、本発明の基板間接続構造を波長可変干渉フィルターに適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、対向して設けられた第一基板と第二基板において、第一基板に設けられた第一電極と、第二基板に設けれた第二電極とを電気的に接続するために、第一電極に接続され、第二電極に接触することで第一電極及び第二電極を電気的に接続する膜状及び棒状の少なくともいずれかの形状の接続電極を設けてもよく、波長可変干渉フィルター以外の基板間接続構造にも好適に適用できる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記各実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造などに適宜変更してもよい。
1…分光測定装置、5,5A…波長可変干渉フィルター、10…光学モジュール、11…検出部、15…電圧制御部、16…電圧印加部、17…短絡検知部、20…制御部、51…固定基板、52…可動基板、54…固定反射膜、55…可動反射膜、100…ガス検出装置、137…受光素子、138…制御部、200…食物分析装置、213…撮像部、220…制御部、300…分光カメラ、330…撮像部、400…測色装置、432…測色センサー制御部、560A…下地層、560B…導電層、564,564A…可動接続電極、564A1…第一部分接続電極、564A2…第二部分接続電極、565…可動引出電極、566…接続電極、600…光学フィルターデバイス、610…筐体。

Claims (15)

  1. 第一基板と、
    前記第一基板に対向する第二基板と、
    前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、
    前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜と、
    前記第一基板に設けられた第一電極と、
    前記第二基板に設けられた第二電極と、
    前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極と、を備えた
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  2. 第一基板と、
    前記第一基板に対向する第二基板と、
    前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、
    前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜と、
    前記第一基板に設けられた第一電極と、
    前記第二基板に設けられた第二電極と、
    前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する棒状の接続電極と、を備えた
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の干渉フィルターにおいて、
    前記接続電極に接触する複数の前記第二電極を備え、前記複数の第二電極は、前記接続電極が接触していない状態で電気的に絶縁されている
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の干渉フィルターにおいて、
    前記第一電極は、導電層と、前記第一基板及び前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において前記導電層の一部と重なる領域に設けられ前記導電層を前記第一基板に密着する下地層と、を有し、
    前記接続電極は、前記平面視において前記導電層のうち前記下地層と重ならない一部により構成された
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の干渉フィルターにおいて、
    前記導電層が金属である
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  6. 請求項5に記載の干渉フィルターにおいて、
    前記導電層が金である
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  7. 第一基板、前記第一基板に対向する第二基板、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜、前記第一基板に設けられた第一電極、前記第二基板に設けられた第二電極、並びに、前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極、を備えた干渉フィルターと、
    前記干渉フィルターを収納する筐体と、
    を備えたことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  8. 第一基板と、
    前記第一基板に対向する第二基板と、
    前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、
    前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜と、
    前記第一基板に設けられた第一電極と、
    前記第二基板に設けられた第二電極と、
    前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極と、
    前記第一反射膜及び前記第二反射膜により取り出された光を検出する検出部と、を備えた
    ことを特徴とする光学モジュール。
  9. 請求項8に記載の光学モジュールにおいて、
    前記接続電極及び前記第二電極間に電位差を与える電圧印加部を備えた
    ことを特徴とする光学モジュール。
  10. 請求項9に記載の光学モジュールにおいて、
    前記接続電極に接触する複数の前記第二電極を備え、前記複数の第二電極は、前記接続電極が接触していない状態で電気的に絶縁されており、
    前記電圧印加部は、複数の前記第二電極間に電圧を印加することで、前記接続電極及び前記各第二電極との間に電位差を与える
    ことを特徴とする光学モジュール。
  11. 請求項10に記載の光学モジュールにおいて、
    複数の前記第二電極の短絡を検知する短絡検知部を備えた
    ことを特徴とする光学モジュール。
  12. 第一基板、前記第一基板に対向する第二基板、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜、前記第一基板に設けられた第一電極、前記第二基板に設けられた第二電極、並びに、前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極、を備えた干渉フィルターと、
    前記干渉フィルターを制御する制御部と、を備えた
    ことを特徴とする電子機器。
  13. 第一基板、前記第一基板に対向する第二基板、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜、前記第一基板に設けられた第一電極、前記第二基板に設けられた第二電極、並びに、前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極、を備えた干渉フィルターの製造方法であって、
    前記第一反射膜、前記第一電極及び接続電極が設けられた前記第一基板、前記第二反射膜及び前記第二電極が設けられた前記第二基板を形成し、前記第一基板及び前記第二基板を接合する組立ステップと、
    前記接続電極及び前記第二電極に電位差を与えて前記接続電極を前記第二電極に接触させる電圧印加ステップと、を実行する
    ことを特徴とする干渉フィルターの製造方法。
  14. 請求項13に記載の干渉フィルターの製造方法において、
    前記干渉フィルターは、前記接続電極に接触する複数の前記第二電極を備え、前記複数の第二電極は、前記接続電極が接触していない状態で電気的に絶縁されており、
    前記電圧印加ステップは、複数の前記第二電極間に電圧を印加することで、前記接続電極及び前記各第二電極間に電位差を与える
    ことを特徴とする干渉フィルターの製造方法。
  15. 第一基板と、
    前記第一基板に対向する第二基板と、
    前記第一基板に設けられた第一電極と、
    前記第二基板に設けられた第二電極と、
    前記第一電極に接続され、前記第二電極に接触することで前記第一電極及び前記第二電極を電気的に接続する膜状の接続電極と、を備えた
    ことを特徴とする基板間接続構造。
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