JP6089674B2 - 波長可変干渉フィルター、波長可変干渉フィルターの製造方法、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の波長可変干渉フィルターは、下部基板と上部基板とを接合した波長可変干渉フィルターであり、下部基板の上部基板に対向する面に下部ミラーが設けられ、上部基板の下部基板に対向する面に下部ミラーと対向する上部ミラーが設けられている。
また、上部基板には、平面視にて上部ミラーを囲う領域に、ダイアフラムが設けられ、このダイアフラムが上下方向に変位することで、下部ミラー及び上部ミラーの間の寸法が変化する。
ここで、ダイアフラムは、上部基板にウェットエッチングを施して溝を形成することで得られる。
上記の本発明に係る波長可変干渉フィルターは、第一基板と、前記第一基板に対向して配置された第二基板と、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し一部を透過する第二反射膜と、を備え、前記第二基板は、可動部、及び、前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、前記可動部の外に設けられた溝を備え、前記溝は、溝深さ寸法が均一となる底面と、前記底面に連続する側面とを有し、前記側面は、前記第二基板を基板厚み方向に沿って切断した断面視において、複数の円弧状の曲面部により構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、溝の側面が1つの曲面部のみにより構成されている場合と比べて、平面視における溝の側面の領域を縮小できる。これにより、溝の幅を狭くすることができ、波長可変干渉フィルターを小型化できる。
この構成によれば、平面視における溝の側面の領域をさらに縮小できる。
これに対して、本発明では、溝は第一エッチング工程と第二エッチング工程とにより形成される。さらに、第二マスクは、溝の底面に対応する領域が開口しているため、第二エッチング工程におけるサイドエッチングの起点は、溝の底面と側面との境界から、第二基板の基板厚み方向に沿った仮想直線上に位置する。
このため、第一マスクを用いた1回のウェットエッチングにより同じ深さの溝を形成する場合と比べて、サイドエッチング寸法を短くすることができる。
これにより、第二基板に形成される溝の幅を狭くすることができ、波長可変干渉フィルターを小型化できる。
これに対して、本発明では、レジストに電着レジストを用いているため、第一溝の側面を覆うマスク部材に、レジストを信頼性高く定着させることができる。これにより、レジストのパターニングを精度よく行うことができる。
マスク部材を覆うレジストが、例えば、ネガ型のレジストである場合、第一溝の側面上にレジストを残すため、この側面上のレジストを露光する必要がある。しかしながら、第一溝の側面には光が届きにくいため、この側面上のレジストが十分に露光されず、現像の結果、この側面上のレジストが除去されてしまうことがある。
これに対して、本発明によれば、レジストがポジ型のため、第一溝の側面上にレジストを残すために、この側面上のレジストを露光する必要がない。このため、レジストのパターニングをさらに精度よく行うことが可能となる。
本発明では、上記発明と同様、第二基板に形成される溝の幅を狭くすることができ、光学モジュールを小型化できる。
以下、本発明に係る第一実施形態を図面に基づいて説明する。
[分光測定装置の構成]
図1は、本発明に係る一実施形態の分光測定装置の概略構成を示すブロック図である。
分光測定装置1は、本発明に係る電子機器の一例であり、測定対象Xで反射された測定対象光に基づいて、測定対象光のスペクトルを測定する装置である。なお、本実施形態では、測定対象Xで反射した測定対象光を測定する例を示すが、測定対象Xとして、例えば液晶パネル等の発光体を用いる場合、当該発光体から発光された光を測定対象光としてもよい。
この分光測定装置1は、図1に示すように、光学モジュール10と、制御部20と、を備えている。
次に、光学モジュール10の構成について、以下に説明する。
光学モジュール10は、図1に示すように、波長可変干渉フィルター5と、ディテクター11と、I−V変換器12と、アンプ13と、A/D変換器14と、電圧制御部15とを備えて構成される。
I−V変換器12は、ディテクター11から入力された検出信号を電圧値に変換し、アンプ13に出力する。
アンプ13は、I−V変換器12から入力された検出信号に応じた電圧(検出電圧)を増幅する。
A/D変換器14は、アンプ13から入力された検出電圧(アナログ信号)をデジタル信号に変換し、制御部20に出力する。
図2は、波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す平面図であり、図3は、図2のIII-III線における波長可変干渉フィルター5の断面図である。
波長可変干渉フィルター5は、本発明の波長可変干渉フィルターの製造方法により製造される。なお、波長可変干渉フィルターの製造方法については後述する。
この波長可変干渉フィルター5は、図2に示すように、例えば平面正方形状の板状の光学部材である。この波長可変干渉フィルター5は、図3に示すように、本発明の第一基板である固定基板51、及び本発明の第二基板である可動基板52を備えている。これらの固定基板51及び可動基板52は、それぞれ例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラスなどの各種ガラスや、水晶などにより形成されている。そして、これらの固定基板51及び可動基板52は、固定基板51の第一接合部513及び可動基板の第二接合部523が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜などにより構成された接合膜53(第一接合膜531及び第二接合膜532)により接合されることで、一体的に構成されている。
また、波長可変干渉フィルター5を固定基板51(可動基板52)の基板厚み方向から見た図2に示すようなフィルター平面視において、固定基板51及び可動基板52の平面中心点Oは、固定反射膜54及び可動反射膜55の中心点と一致し、かつ後述する可動部521の中心点と一致する。
なお、以降の説明に当たり、固定基板51または可動基板52の基板厚み方向から見た平面視、つまり、固定基板51、接合膜53、及び可動基板52の積層方向から波長可変干渉フィルター5を見た平面視を、フィルター平面視と称する。
固定基板51は、厚みが例えば1mmに形成されたガラス基材を加工することで形成される。具体的には、図3に示すように、固定基板51には、エッチングにより電極配置溝511及び反射膜設置部512が形成されている。この固定基板51は、可動基板52に対して厚み寸法が大きく形成されており、固定電極561及び可動電極562間に電圧を印加した際の静電引力や、固定電極561の内部応力による固定基板51の撓みはない。
また、固定基板51の頂点C1(図2参照)には、切欠部514が形成されており、波長可変干渉フィルター5の固定基板51側に、後述する可動電極パッド564Pが露出する。
また、固定基板51には、電極配置溝511から、固定基板51の外周縁の頂点C1,頂点C2に向かって延出する電極引出溝511B(図2参照)が設けられている。
そして、固定基板51には、固定電極561の外周縁から、頂点C2方向に延出する固定引出電極563が設けられている。これらの固定引出電極563の延出先端部(固定基板51の頂点C2に位置する部分)は、電圧制御部15に接続される固定電極パッド563Pを構成する。
なお、本実施形態では、電極設置面511Aに1つの固定電極561が設けられる構成を示すが、例えば、平面中心点Oを中心とした同心円となる2つの電極が設けられる構成(二重電極構成)などとしてもよい。
この反射膜設置部512には、図3に示すように、固定反射膜54が設置されている。この固定反射膜54としては、例えばAg等の金属膜や、Ag合金等の合金膜を用いることができる。また、例えば高屈折層をTiO2、低屈折層をSiO2とした誘電体多層膜を用いてもよい。さらに、誘電体多層膜上に金属膜(又は合金膜)を積層した反射膜や、金属膜(又は合金膜)上に誘電体多層膜を積層した反射膜、単層の屈折層(TiO2やSiO2等)と金属膜(又は合金膜)とを積層した反射膜などを用いてもよい。
可動基板52は、厚みが例えば600μmに形成されるガラス基材を加工することで形成されている。
具体的には、可動基板52は、図2に示すようなフィルター平面視において、平面中心点Oを中心とした円形状の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持する保持部522と、保持部522の外側に設けられた基板外周部525と、を備えている。
また、可動基板52には、図2に示すように、頂点C2に対応して、切欠部524が形成されており、波長可変干渉フィルター5を可動基板52側から見た際に、固定電極パッド563Pが露出する。
なお、固定基板51と同様に、可動部521の固定基板51とは反対側の面には、反射防止膜が形成されていてもよい。このような反射防止膜は、低屈折率膜及び高屈折率膜を交互に積層することで形成することができ、可動基板52の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させることができる。
可動反射膜55は、可動部521の可動面521Aの中心部に、固定反射膜54と反射膜間ギャップG1を介して対向して設けられる。この可動反射膜55としては、上述した固定反射膜54と同一の構成の反射膜が用いられる。
なお、本実施形態では、反射膜間ギャップG1が電極間ギャップG2よりも小さい構成を例示するが、これに限定されない。つまり、反射膜間ギャップG1及び電極間ギャップG2は、波長可変干渉フィルター5により取り出す光の波長域によって決定することができ、例えば反射膜間ギャップG1と電極間ギャップG2とが同一寸法であってもよく、反射膜間ギャップG1が電極間ギャップG2よりも大きく設定される構成であってもよい。
第一曲面部526Aは、可動基板52の表面52Bと連続した面である。第一曲面部526Aは、表面52Bと同一平面上であり、かつ、フィルター平面視にて底面526Cの端部E52と重なる仮想の第一点O1を中心として円弧状に形成された曲面部である。
第二曲面部526Bは、底面526Cと連続した面である。第二曲面部526Bは、第一点O1よりも底面526C側に位置し且つフィルター平面視にて底面526Cの端部E52と重なる仮想の第二点O2を中心として円弧状に形成された曲面部である。
すなわち、底面526Cの端部E52は、底面526Cと第二曲面部526Bとの境界に相当する。そして、この端部E52から可動基板52の厚み方向に沿った仮想直線L上に、第一点O1及び第二点O2は位置している。
ここで、第二点O2は、第一曲面部526Aの円弧延長上に位置している。
このように、可動基板52に溝526が形成されることで、保持部522が得られる。
このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。この際、可動部521が保持部522よりも厚み寸法が大きく、剛性が大きくなるため、保持部522が静電引力により固定基板51側に引っ張られた場合でも、可動部521の形状変化が起こらない。したがって、可動部521に設けられた可動反射膜55の撓みも生じず、固定反射膜54及び可動反射膜55を常に平行状態に維持することが可能となる。
なお、本実施形態では、ダイアフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、平面中心点Oを中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
電圧制御部15は、波長可変干渉フィルター5の固定引出電極563(固定電極パッド563P)、可動引出電極564(可動電極パッド564P)に接続されている。
そして、電圧制御部15は、制御部20から測定対象波長に対応した電圧指令信号を受信すると、対応する電圧を固定引出電極563及び可動引出電極564間に印加する。これにより、波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56(固定電極561及び可動電極562間)に、印加電圧に基づいた静電引力が発生し、可動部521が固定基板51側に変位して、反射膜間ギャップG1の大きさが変化する。
制御部20は、例えばCPUやメモリー等が組み合わされることで構成され、分光測定装置1の全体動作を制御する。この制御部20は、図1に示すように、フィルター駆動部21と、光量取得部22と、分光測定部23と、を備える。
また、制御部20は、各種データを記憶する記憶部(図示略)を備え、記憶部には、静電アクチュエーター56を制御するためのV−λデータが記憶される。
このV−λデータには、静電アクチュエーター56に印加する電圧(V)に対する、波長可変干渉フィルター5を透過する光のピーク波長(λ)が記録されている。
光量取得部22は、ディテクター11により取得された光量に基づいて、波長可変干渉フィルター5を透過した目的波長の光の光量を取得する。
分光測定部23は、光量取得部22により取得された光量に基づいて、測定対象光のスペクトル特性を測定する。
分光測定部23における分光測定方法としては、例えば、測定対象波長に対してディテクター11により検出された光量を、当該測定対象波長の光量として分光スペクトルを測定する方法や、複数の測定対象波長の光量に基づいて分光スペクトルを推定する方法等が挙げられる。
分光スペクトルを推定する方法としては、例えば、複数の測定対象波長に対する光量のそれぞれを行列要素とした計測スペクトル行列を生成し、この計測スペクトル行列に対して、所定の変換行列を作用させることで、測定対象となる光の分光スペクトルを推定する。この場合、分光スペクトルが既知である複数のサンプル光を、分光測定装置1により測定し、測定により得られた光量に基づいて生成される計測スペクトル行列に変換行列を作用させた行列と、既知の分光スペクトルとの偏差が最小となるように、変換行列を設定する。
次に、上述したような波長可変干渉フィルター5の製造方法について、図面に基づいて説明する。
図5は、波長可変干渉フィルター5の製造工程を示すフローチャートである。
波長可変干渉フィルター5の製造では、まず、固定基板51を形成するための第一ガラス基板51P、可動基板52を形成するための第二ガラス基板52Pを用意し、固定基板形成工程ステップS1及び可動基板形成工程ステップS2を実施する。この後、基板接合工程ステップS3を実施し、固定基板形成工程ステップS1により加工された第一ガラス基板51Pと、可動基板形成工程ステップS2により加工された第二ガラス基板52Pとを接合し、チップ単位で波長可変干渉フィルター5を切り出す。
以下、各工程ステップS1〜ステップS3について、図面に基づいて説明する。
図6は、固定基板形成工程ステップS1における第一ガラス基板51Pの状態を示す図である。
固定基板形成工程ステップS1では、まず、固定基板51の製造素材である第一ガラス基板51P(例えば厚み寸法が1mm)の両面を、表面粗さRaが1nm以下となるまで両面を精密研磨する。
次に、図6(B)に示すように、第一ガラス基板51Pを例えば0.5μmの深さ寸法までエッチングする。ここでのエッチングとしては、例えばフッ酸水溶液等のフッ酸系のエッチング液を用い、ウェットエッチングを行う。これにより、第一ガラス基板51Pに反射膜設置面512Aが形成される。
これにより、図6(D)に示すように、電極配置溝511、電極引出溝511B(図示略)、及び反射膜設置部512が形成された固定基板51の基板形状が決定される。
この第一成膜工程では、まず、第一ガラス基板51Pに固定電極561を形成する電極材料を成膜する。固定電極561及び固定引出電極563としては、いかなる電極材料を用いてもよいが、本実施形態では、0.1μmのITO膜を、スパッタリング法等を用いて形成する。この後、電極材料をパターニングすることで、図6(E)に示すように、固定電極561及び固定引出電極563(図示略)を形成する。このパターニングでは、例えば、形成されたITO上に、固定電極561及び固定引出電極563の形成位置にレジストパターンを施す。そして、硝酸及び塩酸の混合液を用いてITOをエッチングし、エッチング後にレジストパターンを除去する。
また、固定電極561上に絶縁層を成膜する場合、固定電極561の形成後、例えばプラズマCVD等により固定基板51の可動基板52に対向する面全体に、例えば100nm程度の厚みの絶縁膜(例えばTEOSやSiO2)を成膜する。そして、固定電極パッド563P上の絶縁膜を、例えばドライエッチング等により除去する。
なお、固定反射膜54として誘電体多層膜を形成する場合では、例えばリフトオフプロセスにより形成することができる。この場合、フォトリソグラフィ法などにより、固定基板51上の反射膜形成部分以外にレジスト(リフトオフパターン)を形成する。この後、固定反射膜54を形成するための材料(例えば、高屈折層をTiO2、低屈折層をSiO2とした誘電体多層膜)をスパッタリング法または蒸着法等により成膜する。そして、固定反射膜54を成膜した後、リフトオフにより、不要部分の膜を除去する。
また、誘電体多層膜上に更に金属膜や金属合金膜を積層した固定反射膜54を用いる場合や、誘電体膜(例えばTiO2やTa2O5等の高屈折層)上に金属膜や金属合金膜を積層した固定反射膜54を用いる場合では、上述のようにリフトオフプロセスにより誘電体多層膜(誘電体膜)を形成した後、スパッタリング法や蒸着法等により、金属膜や金属合金膜を成膜し、フォトリソグラフィ法等を用いてパターニングをする。
以上により、固定基板51が複数アレイ状に配置された第一ガラス基板51Pが形成される。
次に、可動基板形成工程ステップS2について説明する。図7〜図9は、可動基板形成工程ステップS2における第二ガラス基板52Pの状態を示す図である。
可動基板形成工程ステップS2では、まず、可動基板52の製造素材である第二ガラス基板52P(例えば厚み寸法が0.6mm)の表面粗さRaが1nm以下となるまで両面を精密研磨する。
そして、図7(A)に示すように、第二ガラス基板52Pの両面にCr膜/Au膜の積層膜E1を、スパッタリング法により成膜する。ここで、Cr膜及びAu膜の膜厚寸法は特に限定されないが、本実施形態では、Cr膜を50nm、Au膜を500nmに形成する。
次に、図7(B)に示すように、第二ガラス基板52Pの両面に、スピンコート法によりレジストを塗布して、積層膜E1を覆うレジストRE1を形成する。
そして、このパターニングされたレジストRE1を用いて、積層膜E1をエッチングして第一マスクM11を形成する。このとき、積層膜E1を構成するAu膜をヨウ素及びヨウ化カリウムの混合液でエッチングし、Cr膜を硝酸セリウムアンモニウム水溶液でエッチングする。
ここで、等方性エッチングにより、第一溝T1の深さと略同一寸法のサイドエッチングが進行する。これにより、側面T1Aは、第一マスクM11の開口端M11Aを中心として円弧状に形成された曲面となる。
なお、第一マスクM11の開口端M11Aは、可動基板52の仮想の第一点O1に相当し、側面T1Aは、可動基板52の溝526の第一曲面部526Aを構成する。
次に、図7(E)に示すように、パターニングされたレジストRE1及び第一マスクM11を除去する。
次に、図8(B)に示すように、第二ガラス基板52Pの両面に、積層膜E2を覆う電着レジストを材料とするレジストRE2を形成する。ここで、レジストRE2は、ポジ型のレジストである。
次に、図8(C)に示すように、フォトリソグラフィ法により、レジストRE2を露光・現像し、可動基板52における溝526の底面526Cに対応する領域が開口するようにパターニングする。
そして、このパターニングされたレジストRE2を用いて、積層膜E2をエッチングして第二マスクM21を形成する。このとき、積層膜E2を構成するAu膜をヨウ素及びヨウ化カリウムの混合液でエッチングし、Cr膜を硝酸セリウムアンモニウム水溶液でエッチングする。
ここで、等方性エッチングにより、第二溝T2の深さと略同一寸法のサイドエッチングが進行する。これにより、側面T2Aは、第二マスクM21の開口端M21Aを中心として円弧状に形成された曲面となる。
なお、第二マスクM21の開口端M21Aは、可動基板52の仮想の第二点O2に相当し、底面T2Bは、可動基板52の溝526の底面526Cに相当し、側面T2Aは、可動基板52の溝526の第二曲面部526Bに相当する。
次に、図8(E)に示すように、パターニングされたレジストRE2及び第二マスクM21を除去する。
これにより、第二ガラス基板52Pに、溝526が形成され、厚みが例えば30μmの保持部522が得られる。
以上により、可動基板52が複数アレイ状に配置された第二ガラス基板52Pが製造される。
次に、基板接合工程ステップS3について説明する。図10は、基板接合工程ステップS3における第一ガラス基板51P及び第二ガラス基板52Pの状態を示す図である。
この基板接合工程ステップS3では、まず、第一ガラス基板51Pの第一接合部513と、第二ガラス基板52Pの第二接合部523とに、ポリオルガノシロキサンを主成分としたプラズマ重合膜(接合膜53)を、例えばプラズマCVD法等により成膜する。接合膜53の厚みとしては、例えば10nmから1000nmとすればよい。
プラズマ重合膜に活性化エネルギーを付与した後、これらの第一ガラス基板51P及び第二ガラス基板52Pのアライメント調整を行い、プラズマ重合膜を介して第一ガラス基板51P及び第二ガラス基板52Pを重ね合わせ、接合部分に例えば98(N)の荷重を10分間かける。これにより、第一ガラス基板51P及び第二ガラス基板52P同士が接合される。
本実施形態の波長可変干渉フィルター5は、溝526の側面は、第一曲面部526A及び第二曲面部526Bにより構成され、第一曲面部526A及び第二曲面部526Bの円弧の中心点である第一点O1及び第二点O2は、溝526における底面526Cの端部E52から可動基板52の基板厚み方向に沿った仮想直線L上に位置する。
この構成によれば、溝526の側面が1つの曲面部のみにより構成されている場合と比べて、平面視における溝526の側面の領域を縮小できる。これにより、溝526の幅を狭くすることができ、波長可変干渉フィルター5を小型化できる。
このため、第一マスクM11を用いた1回のウェットエッチングにより同じ深さの溝526を形成する場合と比べて、サイドエッチング寸法を短くすることができる。
例えば、第一エッチング工程におけるエッチングの深さ寸法と、第二エッチング工程におけるエッチングの深さ寸法とを、略同一にすることで、サイドエッチング寸法を約半分にすることができる。
これにより、溝526の幅を狭くすることができ、波長可変干渉フィルター5を小型化できる。
例えば、レジストRE2を、スピンコート法を用いて形成した場合には、第一溝T1の側面T1Aを覆う積層膜E2に、レジストRE2が上手く定着しない可能性がある。
これに対して、本発明では、レジストRE2に電着レジストが用いられているため、第一溝T1の側面T1Aを覆う積層膜E2に、レジストRE2を信頼性高く定着させることができる。これにより、レジストRE2のパターニングを精度よく行うことができる。
例えば、レジストRE2がネガ型である場合、第一溝T1の側面T1A上にレジストRE2を残すため、側面T1A上のレジストRE2を露光する必要がある。しかしながら、側面T1Aには光が届きにくいため、側面T1A上のレジストRE2が十分に露光されず、現像の結果、側面T1A上のレジストRE2が除去されてしまうことがある。
これに対して、本発明によれば、レジストRE2がポジ型のため、側面T1A上にレジストRE2を残すために、側面T1A上のレジストRE2を露光する必要がない。このため、レジストRE2のパターニングをさらに精度よく行うことが可能となる。
次に、本発明の第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
上記第一実施形態の分光測定装置1では、光学モジュール10に対して、波長可変干渉フィルター5が直接設けられる構成とした。しかしながら、光学モジュールとしては、複雑な構成を有するものもあり、特に小型化の光学モジュールに対して、波長可変干渉フィルター5を直接設けることが困難な場合がある。本実施形態では、そのような光学モジュールに対しても、波長可変干渉フィルター5を容易に設置可能にする光学フィルターデバイスについて、以下に説明する。
図11は、本発明に係る第二実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図である。
筐体601は、ベース基板610と、リッド620と、ベース側ガラス基板630と、リッド側ガラス基板640と、を備える。
また、ベース基板610は、各内側端子部615が設けられる位置に対応して、貫通孔614が形成されており、各内側端子部615は、貫通孔614に充填された導電性部材を介して、ベース基板610のベース内側面612とは反対側のベース外側面613に設けられた外側端子部616に接続されている。
そして、ベース基板610の外周部には、リッド620に接合されるベース接合部617が設けられている。
このリッド620は、リッド接合部624と、ベース基板610のベース接合部617とが、接合されることで、ベース基板610に密着接合されている。
この接合方法としては、例えば、レーザー溶着の他、銀ロウ等を用いた半田付け、共晶合金層を用いた封着、低融点ガラスを用いた溶着、ガラス付着、ガラスフリット接合、エポキシ樹脂による接着等が挙げられる。これらの接合方法は、ベース基板610及びリッド620の素材や、接合環境等により、適宜選択することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
この場合、平面視における溝526を構成する側面の領域をさらに縮小できる。
また、上記第一実施形態では、レジストRE2にポジ型のレジストを用いているが、露光が好適に行われる場合には、ネガ型のレジストを用いてもよい。
例えば、固定基板51に設けられる第一誘電コイルと、可動基板52に設けられる第二誘電コイルまたは永久磁石とにより構成される誘電アクチュエーターを用いる構成としてもよい。
さらに、静電アクチュエーター56の代わりに圧電アクチュエーターを用いる構成としてもよい。この場合、例えば保持部522に下部電極層、圧電膜、及び上部電極層を積層配置させ、下部電極層及び上部電極層の間に印加する電圧を入力値として可変させることで、圧電膜を伸縮させて保持部522を撓ませることができる。
さらには、電圧印加により反射膜間ギャップG1の大きさを変化させる構成に限られず、例えば、波長可変干渉フィルター5の外の空気圧に対する、固定基板51及び可動基板52の間の空気圧を変化させることで、反射膜間ギャップG1の大きさを調整する構成なども例示できる。
図12は、波長可変干渉フィルター5を備えた測色装置400の一例を示すブロック図である。
この測色装置400は、図12に示すように、検査対象Aに光を射出する光源装置410と、測色センサー420(光学モジュール)と、測色装置400の全体動作を制御する制御装置430(制御部)とを備える。そして、この測色装置400は、光源装置410から射出される光を検査対象Aにて反射させ、反射された検査対象光を測色センサー420にて受光し、測色センサー420から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち検査対象Aの色を分析して測定する装置である。
この制御装置430としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。そして、制御装置430は、図12に示すように、光源制御部431、測色センサー制御部432、及び測色処理部433などを備えて構成されている。
光源制御部431は、光源装置410に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置410に所定の制御信号を出力して、所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部432は、測色センサー420に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー420にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の指令信号を測色センサー420に出力する。これにより、測色センサー420の電圧制御部15は、制御信号に基づいて、静電アクチュエーター56に電圧を印加し、波長可変干渉フィルター5を駆動させる。
測色処理部433は、ディテクター11により検出された受光量から、検査対象Aの色度を分析する。また、測色処理部433は、上記第一と同様、ディテクター11により得られた光量を計測スペクトルDとして、推定行列Msを用いて分光スペクトルSを推算することで検査対象Aの色度を分析してもよい。
このようなガス検出装置の一例を以下に図面に基づいて説明する。
図14は、図13のガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図である。
このガス検出装置100は、図13に示すように、センサーチップ110と、吸引口120A、吸引流路120B、排出流路120C、及び排出口120Dを備えた流路120と、本体部130と、を備えて構成されている。
本体部130は、流路120を着脱可能な開口を有するセンサー部カバー131、排出手段133、筐体134、光学部135、フィルター136、波長可変干渉フィルター5、及び受光素子137(検出部)等を含む検出装置と、検出された信号を処理し、検出部を制御する制御部138、電力を供給する電力供給部139等から構成されている。なお、波長可変干渉フィルター5の代わりに、光学フィルターデバイス600を用いてもよい。また、光学部135は、光を射出する光源135Aと、光源135Aから入射された光をセンサーチップ110側に反射し、センサーチップ側から入射された光を受光素子137側に透過するビームスプリッター135Bと、レンズ135C,135D,135Eと、により構成されている。
また、図14に示すように、ガス検出装置100の表面には、操作パネル140、表示部141、外部とのインターフェイスのための接続部142、電力供給部139が設けられている。電力供給部139が二次電池の場合には、充電のための接続部143を備えてもよい。
さらに、ガス検出装置100の制御部138は、図14に示すように、CPU等により構成された信号処理部144、光源135Aを制御するための光源ドライバー回路145、波長可変干渉フィルター5を制御するための電圧制御部146、受光素子137からの信号を受信する受光回路147、センサーチップ110のコードを読み取り、センサーチップ110の有無を検出するセンサーチップ検出器148からの信号を受信するセンサーチップ検出回路149、及び排出手段133を制御する排出ドライバー回路150などを備えている。また、ガス検出装置100には、V−λデータを記憶する記憶部(図示略)を備える。
本体部130の上部のセンサー部カバー131の内部には、センサーチップ検出器148が設けられており、このセンサーチップ検出器148でセンサーチップ110の有無が検出される。信号処理部144は、センサーチップ検出器148からの検出信号を検出すると、センサーチップ110が装着された状態であると判断し、表示部141へ検出動作を実施可能な旨を表示させる表示信号を出す。
これらのレイリー散乱光やラマン散乱光は、光学部135を通ってフィルター136に入射し、フィルター136によりレイリー散乱光が分離され、ラマン散乱光が波長可変干渉フィルター5に入射する。そして、信号処理部144は、電圧制御部146に対して制御信号を出力する。これにより、電圧制御部146は、上記第一実施形態に示すように、記憶部から測定対象波長に対応する電圧値を読み込み、その電圧を波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56に印加し、検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5で分光させる。この後、分光した光が受光素子137で受光されると、受光量に応じた受光信号が受光回路147を介して信号処理部144に出力される。この場合、波長可変干渉フィルター5から目的とするラマン散乱光を精度よく取り出すことができる。
信号処理部144は、上記のようにして得られた検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光のスペクトルデータと、ROMに格納されているデータとを比較し、目的のガス分子か否かを判定し、物質の特定をする。また、信号処理部144は、表示部141にその結果情報を表示させたり、接続部142から外部へ出力したりする。
以下に、上記物質成分分析装置の一例として、食物分析装置を説明する。
この食物分析装置200は、図15に示すように、検出器210(光学モジュール)と、制御部220と、表示部230と、を備えている。検出器210は、光を射出する光源211と、測定対象物からの光が導入される撮像レンズ212と、撮像レンズ212から導入された光を分光する波長可変干渉フィルター5と、分光された光を検出する撮像部213(検出部)と、を備えている。なお、波長可変干渉フィルター5の代わりに、光学フィルターデバイス600を用いてもよい。
また、制御部220は、光源211の点灯・消灯制御、点灯時の明るさ制御を実施する光源制御部221と、波長可変干渉フィルター5を制御する電圧制御部222と、撮像部213を制御し、撮像部213で撮像された分光画像を取得する検出制御部223と、信号処理部224と、記憶部225と、を備えている。
そして、信号処理部224は、上述のようにして得られた検査対象の食物の成分や含有量、カロリーや鮮度等の情報を表示部230に表示させる処理をする。
さらには、鉱物の成分分析を実施する鉱物分析装置としても用いることができる。
例えば、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、光学モジュールに設けられた波長可変干渉フィルター5により特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光学モジュールを備えた電子機器により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
図16は、分光カメラの概略構成を示す模式図である。分光カメラ300は、図16に示すように、カメラ本体310と、撮像レンズユニット320と、撮像部330(検出部)とを備えている。
カメラ本体310は、利用者により把持、操作される部分である。
撮像レンズユニット320は、カメラ本体310に設けられ、入射した画像光を撮像部330に導光する。また、この撮像レンズユニット320は、図16に示すように、対物レンズ321、結像レンズ322、及びこれらのレンズ間に設けられた波長可変干渉フィルター5を備えて構成されている。
撮像部330は、受光素子により構成され、撮像レンズユニット320により導光された画像光を撮像する。
このような分光カメラ300では、波長可変干渉フィルター5により撮像対象となる波長の光を透過させることで、所望波長の光の分光画像を撮像することができる。
また、本発明の波長可変干渉フィルターを生体認証装置として用いてもよく、例えば、近赤外領域や可視領域の光を用いた、血管や指紋、網膜、虹彩などの認証装置にも適用できる。
Claims (7)
- 第一基板と、
前記第一基板に対向して配置された第二基板と、
前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し、他の一部を透過する第一反射膜と、
前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し、他の一部を透過する第二反射膜と、
を備え、
前記第二基板は、可動部、及び、前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、前記可動部の外に設けられた溝を備え、
前記溝は、溝深さ寸法が均一となる底面と、前記底面に連続する側面とを有し、
前記側面は、前記第二基板を基板厚み方向に沿って切断した断面視において、複数の円弧状の曲面部により構成されていることを特徴とする波長可変干渉フィルター。 - 請求項1に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
前記断面視において、複数の前記曲面部の円弧中心点は、前記底面と前記側面との境界から前記第二基板の基板厚み方向に沿った仮想直線上に位置することを特徴とする波長可変干渉フィルター。 - 第一基板を形成し、当該第一基板に、光の一部を反射し、他の一部を透過する第一反射膜を設ける第一基板形成工程と、
第二基板を形成する第二基板形成工程と、
前記第二基板に設定された可動部形成領域に、光の一部を反射し、他の一部を透過する第二反射膜を形成する第二反射膜形成工程と、
前記第一基板と前記第二基板とを、前記第一反射膜及び前記第二反射膜が対向するように接合する接合工程と、
を有し、
前記第二基板形成工程は、前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、前記可動部形成領域の外に、溝深さ寸法が均一となる底面、及び前記底面に連続する側面を有する溝を形成する溝形成工程を含み、
前記溝形成工程は、
前記第二基板の表面上に、前記底面に対応する領域が開口した第一マスクを形成する第一マスク形成工程と、
前記第一マスクを用いて前記第二基板をウェットエッチングして、第一溝を形成する第一エッチング工程と、
前記第一マスクを除去した後、前記第二基板の表面上に、前記底面に対応する領域が開口した第二マスクを形成する第二マスク形成工程と、
前記第二マスクを用いて前記第二基板をウェットエッチングして、第二溝を形成する第二エッチング工程と、
を有し、
前記第二マスク形成工程は、
前記第一溝が形成された前記第二基板の表面上に、前記第一溝を構成する側面及び底面を覆うマスク部材を形成する工程と、
前記マスク部材が形成された前記第二基板の表面上に、前記マスク部材を覆う電着レジストを材料とするレジストを形成する工程と、
形成された前記レジストをパターニングする工程と、
パターニングされた前記レジストをマスクにして前記マスク部材をエッチングすることで前記第二マスクを形成する工程と、
を有することを特徴とする波長可変干渉フィルターの製造方法。 - 請求項3に記載の波長可変干渉フィルターの製造方法において、
前記レジストは、ポジ型のレジストであることを特徴とする波長可変干渉フィルターの製造方法。 - 第一基板、前記第一基板に対向して配置された第二基板、前記第一基板に設けられ、入光の一部を反射し、他の一部を透過する第一反射膜、及び、前記第二基板に設けられ、
前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し、他の一部を透過する第二反射膜を備えた波長可変干渉フィルターと、
前記波長可変干渉フィルターを収納する筐体と、
を備え、
前記第二基板は、可動部、及び、前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、前記可動部の外に設けられた溝を備え、
前記溝は、溝深さ寸法が均一となる底面と、前記底面に連続する側面とを有し、
前記側面は、前記第二基板を基板厚み方向に沿って切断した断面視において、複数の円弧状の曲面部により構成されていることを特徴とする光学フィルターデバイス。 - 第一基板と、
前記第一基板に対向して配置された第二基板と、
前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し、他の一部を透過する第一反射膜と、
前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し、他の一部を透過する第二反射膜と、
前記第一反射膜と前記第二反射膜との間に入射した光が干渉した波長の光を検出する検出部と、
を備え、
前記第二基板は、可動部、及び、前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、前記可動部の外に設けられた溝を備え、
前記溝は、溝深さ寸法が均一となる底面と、前記底面に連続する側面とを有し、
前記側面は、前記第二基板を基板厚み方向に沿って切断した断面視において、複数の円弧状の曲面部により構成されていることを特徴とする光学モジュール。 - 第一基板、前記第一基板に対向して配置された第二基板、前記第一基板に設けられ、入射光の一部を反射し、他の一部を透過する第一反射膜、及び、前記第二基板に設けられ、前記第一反射膜に対向し、入射光の一部を反射し、他の一部を透過する第二反射膜を備えた波長可変干渉フィルターと、
前記波長可変干渉フィルターを制御する制御部と、
を備え、
前記第二基板は、可動部、及び、前記第二基板を基板厚み方向から見た平面視において、前記可動部の外に設けられた溝を備え、
前記溝は、溝深さ寸法が均一となる底面と、前記底面に連続する側面とを有し、
前記側面は、前記第二基板を基板厚み方向に沿って切断した断面視において、複数の円弧状の曲面部により構成されていることを特徴とする電子機器。
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