JP2015065096A - 試験用三極セル、および、試験用二極セル - Google Patents

試験用三極セル、および、試験用二極セル Download PDF

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Abstract

【課題】構造が簡単で、コンパクトな構造で、コストを低減することができ、正確な参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能な三極測定用電池セルを提供する。
【解決手段】容器本体12の収容部14内に相互に絶縁状態で収容された一方の電極16と他方の電極34と絶縁状態で、容器本体12内に配置された参照電極62と、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66を外部から絶縁状態で貫通して、参照電極62に電気的に接続される参照電極用電気接続部材58とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、封入容器内に封入された、例えば、パソコン、携帯電話、デジタルカメラなどの電子機器に用いられる、マンガン電池、アルカリ電池、リチウム電池等の一次電池や、鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル・水素電池、リチウムイオン電池などの二次電池、二重層キャパシター、コンデンサーなど(以下、単に「蓄電池」と言う)に関する。
より詳細には、大学を始めとする各種研究機関において、蓄電池の内部に封入される研究開発中の電極材料などの内容物(正電極、セパレーター、負電極、電解液など)の性能を評価するために、セルと呼ばれる密閉容器内に、内容物を封入し、セルに充放電装置を電気的にケーブル接続して、セルに封入された電極体を繰り返し充放電して、蓄電池に使用される電極材料としての、その充放電特性や温度特性や安全特性など、蓄電池として必要とされる性能を評価する、例えば、参照電極を用いた三電極式の測定により、充放電を行った際に、参照電極に対する正極の電位、負極の電位を測定するための試験用三極セルに関する。
また、本発明は、試験用三極セルを用いて二極化して、従来の試験用二極セルと同様に使用でき、このような研究開発中の電極材料の性能を評価するために、例えば、充放電を行った際に、その充放電特性といった基本測定を始め、熱電対によるセル内部の温度測定、圧力ゲージによるセル内部の圧力測定、ガスパイプによるセル内部で発生するガスの収集など、各種測定試験を実施するための試験用二極セルに関する。
従来より、ノート型パソコンや携帯電話、PDA(Personal Digital Assistance)などの電子機器の電源として、繰り返し充放電可能な蓄電池が用いられている。
このような蓄電池には、例えば、ニッケル水素二次電池等の水系電池、リチウムイオン二次電池等の非水系電池、電気二重層キャパシター等のキャパシター、コンデンサーなどがある。
近年、このような繰り返し充放電可能な蓄電池において、小型軽量化及び大容量化への要求が高まっている。
このような蓄電池におけるその研究開発において、実際の蓄電池の内部において、どのような温度、濃度、電圧、圧力、発生ガスの挙動が発生しているのか知ることは重要であり、蓄電池について、例えば、充放電の試験の際に蓄電池内の電極の変化を観察する目的、蓄電池の安全性を確認する目的などために、各種の研究、試験が行う必要がある。
従来、このような試験用二極セルとしては、特許文献1(特許3731142号公報)などが提案されている。
図30は、従来の試験用二極セルの一般的な構造を示す斜視図、図31は、図30の試験用二極セルのJ−J線での断面図、図32は、図31の部分拡大断面図、図33〜図34は、図30の試験用二極セルの分解斜視図である。
図30〜図32に示したように、従来の試験用二極セル100は、図30〜図32に示したように、略カップ形状の容器本体102を備えている。容器本体102は、円筒形状に窪んだ収容部104を備えており、この収容部104内に、蓄電池の内容物を収容するように構成されている。
なお、この試験用二極セル100は、測定試験を実施する際に、後述する一方の電極106、セパレーター116、他方の電極124、電解液などの蓄電池の内容物を収容するものである。以下には、収容容器を構成する二極測定用電池セル100内に、上記蓄電池の内容物を収容する場合について説明する。
なお、容器本体102は、例えば、SUS304などのステンレス鋼などの電気伝導性を有する金属から構成されている。そして、容器本体102は、円板形状の一方の電極106、例えば、負電極に電気的に接続されるようになっている。
図33〜図34に示したように、この容器本体102には、上部に環状のフランジ108が形成されており、このフランジ108には、中心角度90°で相互に離間して配置された4本の埋め込みボルト110が立設されている。なお、埋め込みボルト110は、例えば、SUS304などのステンレス鋼などの電気伝導性を有する金属から構成されている。
また、埋め込みボルト110の基端部の外周には、例えば、PTFE樹脂などのフッ素樹脂などの絶縁材料から構成される絶縁ワッシャー110bが装着されている。
また、フランジ108の内周側には、例えば、PTFE樹脂などのフッ素樹脂から構成されるOリング形状の内側シール部材112が装着されている。
さらに、図33〜図34に示したように、容器本体102の収容部104の底部には、後述する絶縁ガイド部材118を位置決め収容する凹部形状のガイド溝部114と、電極用溝部105とが形成されており、例えば、負電極からなる一方の電極106が、凹部形状の電極用溝部105に収容される。
なお、図33〜図34に示したように、容器本体102の収容部104の内周壁と、絶縁ガイド部材118の外周の側壁118aとの間には、隙間101が設けられており、この隙間から、ピンセットなどを用いて、絶縁ガイド部材118をガイド溝部114内に配置できるようになっている。
そして、この一方の電極106の上面に、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂などの合成樹脂からなり、イオンが移動できる多孔質の絶縁フィルムからなる円板形状のセパレーター116が、介装、積層されている。
また、このセパレーター116の上面に、例えば、ポリプロピレン樹脂などの絶縁材料から構成される略円筒形状の絶縁ガイド部材118が、一方の電極106の外周に位置するように配置されている。
この絶縁ガイド部材118は、上方に環状の液溜まり用の溝部120が形成されており、この液溜まり用の溝部120には、上下に貫通する注液孔122が、複数個一定中心角度離間して形成されている。
そして、絶縁ガイド部材118の内周側に、円板形状の他方の電極124、例えば、正電極が配置されている。
この他方の電極124の上面には、図32に示したように、絶縁ガイド部材118の内周側に嵌合するように配置された電極押さえ部材126が配置されている。この電極押さえ部材126は、円盤形状の押さえ部材本体128と、この押さえ部材本体128の中心から立設された小径のバネ支持部130とから構成されている。このバネ支持部130の外周に、圧縮状態で圧縮バネ132が介装されている。
これらの押さえ部材本体128のバネ支持部130と圧縮バネ132の上面には、容器本体102の開口部102aを脱着自在に閉蓋する略円板形状の蓋部材134が配置されている。
なお、押さえ部材本体128と、圧縮バネ132と、蓋部材134は、例えば、SUS304などのステンレス鋼などの電気伝導性を有する金属から構成されている。従って、蓋部材134は、押さえ部材本体128のバネ支持部130と圧縮バネ132を介して、容器本体102の収容部104内に収容された他方の電極124に電気的に接続されている。
また、図30〜図31、図33〜図34に示したように、蓋部材134には、容器本体102の4本の埋め込みボルト110に対応した位置に、4本の締結孔136が形成されている。そして、この締結孔136の内周には、例えば、PTFE樹脂などのフッ素樹脂などの絶縁材料から構成される円筒形状の絶縁ブシュ138が装着されている。
さらに、図31に示したように、蓋部材134の下面には、例えば、PTFE樹脂などのフッ素樹脂から構成されるOリング形状の外側シール部材140が装着されている。
そして、容器本体102の収容部104内に、すなわち、絶縁ガイド部材118の液溜まり用の溝部120内に、例えば、電解質としてLiPFなどのリチウム塩を含んだ電解液を、シリンジ等を使用して注入する。これにより、絶縁ガイド部材118の液溜まり用の溝部120、注液孔122を介して、容器本体102の収容部104内に収容された、一方の電極106、セパレーター116、他方の電極124が電解液に浸漬された状態になる。
なお、電解液を注入する手順として、すでに電解液が含浸した状態の一方の電極106、セパレーター116、他方の電極124を使用しても構わない。また、絶縁ガイド部材118を容器本体102の収容部104内に収容した状態で、圧縮バネ132と電極押さえ部材126を取り外して、絶縁ガイド部材118の内周側より注液しても構わない。
その後、容器本体102の埋め込みボルト110を、蓋部材134の締結孔136の絶縁ブシュ138の内周に挿着して、その上部を容器本体102の上面から突出させるようにして、突出したネジ部分110aを、例えば、SUS304などのステンレス鋼などの電気伝導性を有する金属から構成される締結ナット142で締結する。これにより、蓋部材134が、容器本体102の開口部102aを脱着自在に閉蓋される。
なお、蓋部材134を閉蓋した際、圧縮バネ132は圧縮し、積層された各部材の当接面同士が、圧縮バネ132により加圧密着された状態となる。このため、各当接面間の電気的な接触抵抗が下がり、蓄電池として充放電が可能な状態となる。
さらに、図30、図33〜図34に示したように、容器本体102には、環状のフランジ108の下面に、端子ネジ144が形成されており、蓋部材134の上面には、端子ネジ146が形成されている。
そして、これらの端子ネジ144、端子ネジ146から配線ケーブル介して、図示しない、例えば、ポテンショスタットなどの充放電装置に接続し、充放電試験を行うなどして、蓄電池の電極材料としての評価試験が行われている。
特許3731142号公報
ところで、このような蓄電池に使用される電極材料の研究開発において、研究開発中の電極材料などの性能を評価するために、例えば、参照電極を用いた第三電極測定法により、充放電を行った際に、参照電極に対する正極の電位、負極の電位を測定するための試験用三極セルが開発されている。
図35は、このような従来の試験用三極セルの構造を示す分解斜視図である。なお、上記図30〜図34に示した構成部材と同じ構成部材については、その材質について、詳細な説明を省略する。
従来の試験用三極セル200は、図34に示したように、略円盤形状の下本体202と、略円盤形状の上本体204と、これらの下本体202と上本体204との間で挟持される略円柱形状の参照電極用本体206を備えている。
これらの下本体202と上本体204と参照電極用本体206の内周とで形成される収容部208に、例えば、リチウム金属からなり、リング形状の参照電極210が収容されている。そして、参照電極210の上下に、円板形状の下方セパレーター212と上方セパレーター214がそれぞれ積層されている。
そして、下方セパレーター212の下方には、例えば、負電極からなる円板形状の一方の電極216が配置され、この一方の電極216の外周に、略円筒形状の下方側絶縁ガイド部材218が配置されている。
また、一方の電極216の下面には、下方側絶縁ガイド部材218の内周側に嵌合するように配置された下方側電極押さえ部材220が配置されている。この下方側電極押さえ部材220は、円盤形状の押さえ部材本体222と、この押さえ部材本体222の中心から立設された小径のバネ支持部224とから構成されている。このバネ支持部224の外周に、圧縮状態で下方側圧縮バネ226が介装されている。
また、同様に、上方セパレーター214の上方には、例えば、正電極からなる円板形状の他方の電極228が配置され、この他方の電極228の外周に、略円筒形状の上方側絶縁ガイド部材230が配置されている。
また、他方の電極228の上面には、上方側絶縁ガイド部材230の内周側に嵌合するように配置された上方側電極押さえ部材232が配置されている。この上方側電極押さえ部材232は、円盤形状の押さえ部材本体234と、この押さえ部材本体234の中心から立設された小径のバネ支持部236とから構成されている。このバネ支持部236の外周に、圧縮状態で上方側圧縮バネ238が介装されている。
そして、電解液を注入し、下本体202と、上本体204と、これらの下本体202と上本体204との間で挟持される参照電極用本体206を、締め付けナット240、242で締結することによって、試験用三極セル200を組み立てている。
下本体202に接続した端子244、上本体204に接続した端子246、参照電極用本体206に接続した端子248を、図示しない、パソコンなどに接続された試験装置に接続することによって、参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施するように構成されている。
しかしながら、このような従来の試験用三極セル200では、参照電極用本体206、下方側絶縁ガイド部材218、上方側絶縁ガイド部材230、下方側電極押さえ部材220、下方側圧縮バネ226などの余分な構成部本が別途が必要で、構造が複雑で、コストが高くつき、大型化してしまうことになる。
また、図30〜図34に示したような従来の試験用三極セルの構成部品を殆ど使用できず、新たな形状の構成部品(例えば、図30〜図34に示した構成と相違する形状の下本体202と、上本体204)を準備しなければならず、汎用性に欠け、コストも高くつくことになる。
さらに、従来の試験用三極セル200では、構成部品が、試験用三極セル専用で特殊な構造の構成部品から構成されているので、これを二極化し
て、例えば、熱電対によるセル内部の温度の測定、圧力の測定、セル内部で発生するガスの収集、参照電極による正負極の電位測定のためなどの測定試験など多種類の測定試験を行う構成にすることは不可能である。
本発明は、このような現状に鑑み、構造が簡単で、コンパクトな構造で、コストを低減することができ、正確な参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能な試験用三極セルを提供することを目的とする。
また、本発明は、従来の試験用二極セルの構成部品を殆ど使用でき、新たな形状の構成部品を殆ど準備する必要がなく、汎用性に富み、コストも低減することができる試験用三極セルを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、このような試験用三極セルを用いて、これを簡単に二極化して、従来の試験用二極セル用いた充放電試験を行うことができ、更に、例えば、熱電対によるセル内部の温度測定、圧力ゲージによるセル内部の圧力測定、セル内部で発生するガスの収集などの測定試験など多種類の測定試験を行う構成にすることができる試験用二極セルを提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の試験用三極セルは、
三電極式の測定により蓄電池に使用される電極材料などを試験評価するための密閉容器であって、
前記蓄電池の内容物を収容する収容部を備え、前記収容部内に収容された一方の電極に電気的に接続される容器本体と、
前記容器本体の開口部を脱着自在に閉蓋し、前記容器本体の収容部内に収容された他方の電極に電気的に接続される蓋部材と、
前記容器本体の収容部内に相互に絶縁状態で収容された一方の電極と他方の電極と絶縁状態で、前記容器本体内に配置される参照電極に対して、電気的に接続するための参照電極用電気接続部材であって、前記蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を外部から絶縁状態で貫通して配置される参照電極用電気接続部材と、
を備えることを特徴とする。
このように構成することによって、容器本体内に参照電極が配置されるとともに、参照電極に電気的に接続される参照電極用電気接続部材が、蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を外部から絶縁状態で貫通して配置されているので、構造が簡単で、コンパクトな構造で、コストを低減することができる。
しかも、蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を貫通して外部に突出する参照電極用電気接続部材を介して、正確な参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能である。
また、従来の試験用二極セルの蓋部材に参照電極用貫通孔を設けるだけで、従来の試験用二極セルの構成部品を殆ど使用でき、新たな形状の構成部品を殆ど準備する必要がなく、汎用性に富み、コストも低減することができる。
さらに、後述するように、このような試験用三極セルを用いて、これを簡単に二極化して、例えば、熱電対による電池内部の温度の測定、セル内部の圧力の測定、セル内部で発生するガスの収集、正負極の電位測定のためなどの測定試験など多種類の測定試験を行う構成にすることができる試験用二極セルを提供することができる。
また、本発明の試験用三極セルは、前記一方の電極と他方の電極の外周に配置され、参照電極を収容する絶縁ガイド部材を備えていることを特徴とする。
このように構成することによって、参照電極が、一方の電極と他方の電極の外周に配置された絶縁ガイド部材内に配置されているので、参照電極が、一方の電極と他方の電極と短絡することなく、正確な参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能である。
しかも、参照電極をコンパクトに、かつ簡単に試験用三極セルに配置できるとともに、従来の絶縁ガイド部材を参照電極保持用として使用することができ、汎用性に富み、コストも低減することができる。
また、本発明の試験用三極セルは、前記蓋部材に形成された参照電極用貫通孔と、前記絶縁ガイド部材に形成された参照電極用電気接続部材を挿入するための挿入孔が合致する位置に形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、例えば、参照電極用電気接続部材を交換したり、二極化する際に、参照電極用電気接続部材を外部に容易に取り出せることができる。
また、本発明の試験用三極セルは、前記絶縁ガイド部材には、参照電極収容用溝部と、参照電極収容用溝部内に収容される参照電極を絶縁状態で覆う溝蓋部材とを備えていることを特徴とする。
このように構成することによって、参照電極収容用溝部内に参照電極を配置して、溝蓋部材によって、参照電極を絶縁状態で覆うことができるので、一方の電極と他方の電極と短絡することなく、正確な参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能であり、しかも、参照電極をコンパクトに、かつ簡単に試験用三極セルに配置できる。
また、本発明の試験用三極セルは、前記蓋部材には、参照電極用電気接続部材を支持する支持部材が、前記参照電極用貫通孔に固着されていることを特徴とする。
このように構成することによって、蓋部材には、参照電極用電気接続部材を支持する支持部材が、例えば、溶接などを用いて、参照電極用貫通孔に固着されているので、参照電極用貫通孔は、支持部材との接合部は確実に密閉シールされ、蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を貫通して外部に突出する参照電極用電気接続部材を用いて、参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能である。
また、本発明の試験用三極セルは、前記蓋部材には、参照電極用電気接続部材を支持する支持部材が、前記参照電極用貫通孔に螺着されていることを特徴とする。
このように構成することによって、蓋部材と支持部材が異なる材質同士であっても、蓋部材にネジ穴を構成する参照電極用貫通孔を設けるだけで、参照電極用電気接続部材を支持する外ネジを形成した支持部材を、シール部材を使用して、螺着することができ、参照電極用貫通孔は、支持部材との接合部は密閉シールされ、蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を貫通して外部に突出する参照電極用電気接続部材を用いて、参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能である。
また、本発明の試験用三極セルは、前記支持部材の貫通孔に脱着自在に閉蓋されることにより、前記蓋部材の参照電極用貫通孔を脱着自在に閉蓋する閉蓋部材を備え、前記試験用三極セルを組み立てる際に、前記閉蓋部材を支持部材の貫通孔から取り外すように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、試験用三極セルを組み立てる際に、閉蓋部材を支持部材の貫通孔から取り外して、支持部材を参照電極用貫通孔に螺着するだけで良いので、組み立てが容易である。
しかも、後述するように、このような試験用三極セルを用いて、これを二極化する場合には、蓋部材に形成した参照電極用貫通孔に、閉蓋部材を閉蓋するだけで簡単に二極化することができるので、従来の試験用二極セルと同様に使用することが可能となる。
また、本発明の試験用三極セルは、前記蓋部材の参照電極用貫通孔を脱着自在に閉蓋する閉蓋部材を備え、前記試験用三極セルを組み立てる際に、前記閉蓋部材を参照電極用貫通孔から取り外すように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、試験用三極セルを組み立てる際に、閉蓋部材を参照電極用貫通孔から取り外して、前記支持部材を参照電極用貫通孔に螺着するだけで良いので、組み立てが容易である。
しかも、後述するように、このような試験用三極セルを用いて、これを二極化する場合には、蓋部材に形成した参照電極用貫通孔に、閉蓋部材を閉蓋するだけで簡単に二極化することができるので、従来の試験用二極セルと同様に使用することが可能となる。
また、後述するように、このような試験用三極セルを用いて、これを二極化する場合に、閉蓋部材を参照電極用貫通孔から取り外せば、この参照電極用貫通孔を介して、例えば、熱電対による電池内部の温度の測定、セル内部の圧力の測定、セル内部で発生するガスの収集など多種類の測定試験行う構成にすることができる。
また、本発明の試験用三極セルは、前記容器本体に形成した締結用フランジと、前記蓋部材の外周部とを、締結部材で締結することによって、蓋部材で容器本体の開口部を脱着自在に閉蓋するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、容器本体に形成した締結用フランジと、蓋部材の外周部とを、締結部材で締結することによって、蓋部材で容器本体の開口部を脱着自在に閉蓋することができるので、組み立て、分解が容易である。
また、本発明の試験用三極セルは、前記容器本体に形成した締結用フランジと、前記蓋部材の外周部との間に、少なくとも2個のシール部材が配設されていることを特徴とする。
このように構成することによって、容器本体に形成した締結用フランジと、前記蓋部材の外周部との間に、少なくとも2個のシール部材が配設されているので、容器本体に収容した電解液、発生するガスが外部に漏洩することがなく、正確な参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能である。
また、本発明の試験用三極セルは、前記試験用三極セルが、コイン型蓄電池に使用される電極材料などを試験評価するための密閉容器であることを特徴とする。
このように構成することによって、例えば、CR2032やCR2016などのリチウムイオン二次電池などのコイン型の蓄電池の電極サイズに使用される試験用三極セルとして使用することができる。
また、本発明の試験用二極セルは、前述のいずれかに記載の試験用三極セルにおいて、前記参照電極用電気接続部材を取り外して二極化したことを特徴とする。
このように構成することによって、上記した試験用三極セルにおいて、参照電極用電気接続部材を取り外すだけで、簡単に二極化でき、このため、従来の試験用二極セルと同様に使用することが可能となる。さらに、例えば、熱電対による電池内部の温度の測定、セル内部の圧力の測定、セル内部で発生するガスの収集など、多種類の測定試験を行う構成にすることができる。
また、本発明の試験用二極セルは、前記蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を、脱着自在な閉塞部材で閉塞したことを特徴とする。
このように構成することによって、蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を閉塞部材で閉塞するだけで、簡単に二極化することができ、このため、従来の試験用二極セルと同様に使用することができる。例えば、充放電試験などの測定試験を行うことができる。
また、本発明の試験用二極セルは、前記蓋部材に形成された参照電極用貫通孔に、脱着自在に熱電対を装着したことを特徴とする。
このように構成することによって、蓋部材に形成された参照電極用貫通孔に、熱電対を装着するだけで、簡単に二極化でき、熱電対による電池内部の温度の測定試験を行う構成にすることができる。
また、本発明の試験用二極セルは、前記蓋部材に形成された参照電極用貫通孔に、脱着自在にガスパイプを装着したことを特徴とする。
このように構成することによって、蓋部材に形成された参照電極用貫通孔に、ガスパイプを装着るだけで、簡単に二極化でき、セル内部の圧力の測定、セル内部で発生するガスの収集など多種類の測定試験を行う構成にすることができる。
本発明によれば、容器本体内に参照電極が配置されるとともに、参照電極に電気的に接続される参照電極用電気接続部材が、蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を外部から絶縁状態で貫通して配置されているので、構造が簡単で、コンパクトな構造で、コストを低減することができる。
しかも、蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を貫通して外部に突出する参照電極用電気接続部材を介して、正確な参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能である。
また、従来の試験用二極セルの蓋部材に参照電極用貫通孔を設けるだけで、従来の試験用二極セルの構成部品を殆ど使用でき、新たな形状の構成部品を殆ど準備する必要がなく、汎用性に富み、コストも低減することができる。
さらに、上記した試験用三極セルにおいて、参照電極と、参照電極用電気接続部材を取り外すだけで、簡単に二極化でき、例えば、熱電対による電池内部の温度の測定、セル内部の圧力の測定、セル内部で発生するガスの収集、正負極の電位測定のためなどの測定試験など多種類の測定試験を行う構成にすることができる。
図1は、本発明の試験用三極セルの斜視図である。 図2は、図1の試験用三極セルのA−A線での断面図である。 図3は、図2の試験用三極セルのB部分の部分拡大断面図である。 図4は、図1の試験用三極セルの上方向から見た分解斜視図である。 図5は、図1の試験用三極セルの下方向から見た分解斜視図である。 図6は、図1の試験用三極セルの上方向から見た部分分解斜視図である。 図7は、本発明の試験用三極セルの容器本体の上方向から見た斜視図である。 図8は、本発明の試験用三極セルの容器本体の下方向から見た斜視図である。 図9は、図7の容器本体のC−C線での断面図である。 図10は、本発明の試験用三極セルの参照電極と絶縁ガイド部材と溝蓋部材の上方向から見た部分分解斜視図である。 図11は、本発明の試験用三極セルの参照電極と絶縁ガイド部材と溝蓋部材の下方向から見た部分分解斜視図である。 図12は、発明の試験用三極セルの参照電極と絶縁ガイド部材と溝蓋部材を組み立てた状態を説明する斜視図である。 図13は、図13(A)は、図12のD−D線での断面図、図13(B)は、図13(A)のE部分の部分拡大断面図である。 図14は、本発明の試験用三極セルの蓋部材の上方向から見た斜視図である。 図15は、本発明の試験用三極セルの蓋部材の下方向から見た斜視図である。 図16は、図15の蓋部材のF−F線での断面図である。 図17(A)は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の溝蓋部材64の上面図、図17(B)は、図17(A)の溝蓋部材64に参照電極62を配置した状態を示す上面図、図17(C)は、図17(A)の溝蓋部材64に参照電極62を配置した状態を示す斜視図である。 図18(A)は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の参照電極用電気接続部材58の正面図、図18(B)は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の参照電極用電気接続部材58の正面図、図18(C)は、図18(B)の参照電極用電気接続部材58の側面図、図18(D)は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の参照電極用電気接続部材58の正面図である。 図19は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の絶縁ガイド部材28の斜視図である。 図20は、図19の絶縁ガイド部材28上面図である。 図21は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の斜視図である。 図22は、図21のL-L線での断面図である。 図23は、本発明の試験用二極セルの斜視図である。 図24は、図23の試験用二極セルのG−G線での断面図である。 図25は、本発明の別の実施例の試験用二極セルの斜視図である。 図26は、図25の試験用二極セルのH−H線での断面図である。 図27は、本発明の別の実施例の試験用三極セルの斜視図である。 図28は、図26の試験用二極セルのI−I線での断面図である。 図29は、本発明の別の実施例の試験用二極セルの斜視図である。 図30は、従来の試験用二極セルの斜視図である。 図31は、図30の従来の試験用二極セルのJ−J線での断面図である。 図32は、図31の図30の従来の試験用二極セルのK部分の部分拡大断面図である。 図33は、図30の従来の試験用二極セルの上方向から見た分解斜視図である。 図34は、図30の従来の試験用二極セルの下方向から見た分解斜視図である。 図35は、図1の従来の試験用三極セルの分解斜視図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明の試験用三極セルの斜視図、図2は、図1の試験用三極セルのA−A線での断面図、図3は、図2の試験用三極セルのB部分の部分拡大断面図、図4は、図1の試験用三極セルの上方向から見た分解斜視図、図5は、図1の試験用三極セルの下方向から見た分解斜視図、図6は、図1の試験用三極セルの上方向から見た部分分解斜視図である。
ところで、大学を始めとする研究開発機関において、現在携帯電話などに使用されているリチウムイオン二次電池に使用する電極材料などの研究開発が盛んに行われている。また、リチウムイオン二次電池は、非水系二次電池であるので、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で製造される必要がある。研究開発機関では、グローブボックスと呼ばれるアルゴンなどの不活性ガスが充満したボックス内にて、リチウムイオン二次電池を製造している。
また、リチウムイオン二次電池は、その形状は円柱形状から角型形状など、そのサイズも車載用の大型からコインサイズの小型まで、多岐に渡る。研究開発機関では、小型の電極サイズを用いて研究開発を進めるため、例えば、CR2032やCR2016などのコイン型蓄電池といった小さいサイズ、電極面積(2cm)程度の薄い略円板形状した電極径16mm程度の電極材料が使用されている。
また、グローブボックス内にて、コインケースなどの実装ではなく、「セル」と呼ばれる簡易的な試験用密閉容器に、電極材料などの蓄電池に収容される内容物を封入し、グローブボックス外にて、セルを充放電装置に接続して、充放電試験などを行い、電極材料などの評価が行われている。
以下の実施例では、このような各種研究開発機関において行われる、例えば、リチウムイオン二次電池に使用される電極材料などの試験方法ついて説明する。
すなわち、このような各種研究開発機関では、コインサイズに用いられる電極径16mm程度の薄い円板形状の電極材料などを用いて、グローブボックス内にて、「セル」と呼ばれる簡易的な密閉容器に封入している。
そして、セルをグローブボックス外(外気)に取り出して、セルを充放電装置に接続して、繰り返し充放電を行うような充放電試験などを行うことで、リチウムイオン二次電池に使用される電極材料などの評価試験が行われている。以下では、このようなセルの使用法について説明する。
ところで、簡易的に試験に用いられるセルには、二つの電極(例えば、正極と負極)を有し、二電極式の測定に用いられる「二極セル」と、参照電極を用いた三つの電極を有し、三電極式の測定に用いられる「三極セル」などがある。
二電極式の測定では、電圧(二つの電極の電位差)のみしか測定できないため、二つの電極間では、同時に反応(酸化還元反応)が起きているので、一方の電極(例えば、正極)でどのような反応が起こっているのか知ることが出来ない。
これに対して、三電極式の測定では、参照電極(基準となる電極)に対して、二つの各電極(例えば、正極と負極)の電位を測定できるため、一方の電極(例えば、正極)でどのような反応が起きているのか知ることができる。このため、三電極式の測定では、他方の電極(例えば、負極)でどのような反応が起きていることも知ることができる。従って、三電極式の測定は、有効な電気化学測定法として広く用いられている。
ところで、研究開発機関では、セル以外にも、実際のコインケースを用いて実装されたコイン型蓄電池を製造し、試験評価を行っている。このような実装されたコイン型蓄電池は、分解組み立てを繰り返すことが困難である。このため、分解組み立てが容易な試験用2極セルが用いられる。また、実装されたコイン型蓄電池は、三電極式の測定は行えず、また、蓄電池内で発生するガスなどを採取できない。このため、試験用三極セルが用いられる。
以下の実施例では、このような各種研究開発機関において行われる、コインサイズの外径16mm程度の薄い円板形状の電極材料などを用いて、グローブボックス内にて「セル」と呼ばれる簡易的な密閉容器に封入し、セルをグローブボックス外(外気)に取り出して、セルを充放電装置に接続して繰り返し充放電を行うような充放電試験などを行うことで、リチウムイオン二次電池に使用される電極材料などを評価するためのセルの使用方法ついて説明する。
図1〜図6において、符号10は、全体で本発明の試験用三極セルを示している。
なお、この試験用三極セル10は、測定試験を実施する際に、後述する一方の電極16、セパレーター26、他方の電極34、参照電極62、電解液などの蓄電池の内容物を収容するものである。以下には、収容容器を構成する試験用三極セル100内に、上記蓄電池の内容物を収容する場合について説明する。
図1〜図6に示したように、本発明の試験用三極セル10は、略カップ形状の容器本体12を備えている。容器本体12は、円筒形状に窪んだ収容部14を備えており、この収容部14内に、蓄電池の内容物を収容するように構成されている。
なお、容器本体12は、例えば、SUS304などのステンレス鋼などの電気伝導性を有する金属から構成されている。そして、容器本体12は、円板形状(外径16.15mm)の一方の電極16、例えば、銅箔の片面に負極材としてグラファイトなどの炭素材料が塗られ、乾燥された負電極が電気的に接続されるようになっている。
図1〜図9に示したように、この容器本体12には、上部に環状の締結用フランジ18が形成されており、この締結用フランジ18には、中心角度90°で相互に離間して配置された4本の埋め込みボルト20が立設されている。なお、埋め込みボルト20は、例えば、SUS304などのステンレス鋼などの電気伝導性を有する金属から構成されている。
また、埋め込みボルト20の基端部の外周には、例えば、PTFE樹脂などのフッ素樹脂などの絶縁材料から構成される絶縁ワッシャー20bが装着されている。
また、締結用フランジ18の内周側には、例えば、PTFE樹脂などのフッ素樹脂から構成されるOリング形状の内側シール部材22が装着されている。
さらに、図1〜図9、特に、図3〜図4に示したように、容器本体12の収容部14の底部には、後述する絶縁ガイド部材28を位置決め収容する凹部形状のガイド溝部24と、電極用溝部15とが形成されており、例えば、負電極からなる一方の電極16が、凹部形状の電極用溝部15に収容される。
なお、図3〜図4に示したように、容器本体12の収容部14の内周壁と、絶縁ガイド部材28の外周の側壁28aとの間には、隙間11が設けられており、この隙間11から、ピンセットなどを用いて、絶縁ガイド部材28をガイド溝部24内に配置できるようになっている。
また、この隙間は、後述するように、絶縁ガイド部材28の外周側に設けた切欠き形状の注液孔32d、絶縁ガイド部材28の底面側の側壁28aに設けた切欠き形状の注液孔32eを介して、電解液を注入し易くする効果もある。
なお、このように容器本体12の収容部14の底部に、凹部形状の電極用溝部15を設けたことにより、一方の電極16を位置決め載置することが可能となる。しかしながら、容器本体12の収容部14の底部に、凹部形状の電極用溝部15を設けなくても良い。
例えば、図示しないが、リング状の薄板を別途用意し、その薄板の外径が、ガイド溝部部24に嵌合し、薄板の内径が、一方の電極16の外径と一致するような寸法にして、収容部14に薄板を収容するようにしても良い。これにより、容器本体12の収容部14の底部に、凹部形状の電極用溝部15を設けたこと同じことになる。
そして、この一方の電極16の上面に、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂などの合成樹脂からなり、イオンが移動できる多孔質の絶縁フィルムからなる円板形状(例えば、外径19mm)のセパレーター26が、介装、積層されている。
また、このセパレーター26の上面に、例えば、ポリプロピレン樹脂などの絶縁材料から構成される略円筒形状の絶縁ガイド部材28が、ガイド溝部24に嵌合し、一方の電極16の外周に位置するように配置されている。
この絶縁ガイド部材28は、上方に環状の液溜まり用の溝部30が形成されており、この液溜まり用の溝部30には、上下に貫通する注液孔32が、複数個一定中心角度離間して形成されている。
なお、注液孔32のその穴の位置と大きさは、例えば、図10〜図12に示したように、後述する参照電極用電気接続部材58を挿入するために設けられた、上下に貫通する挿入孔32aと同じにすることも可能である。このため、注入孔32は、挿入孔32aとして使用しても構わない。
また、例えば、絶縁ガイド部材28の上下端面の双方に溝を設けた場合、同じ溝の大きさ、深さに形成することが可能である。このため、上方向を向いた溝部30を、例えば、反対に下方向に向けて配置すれば、後述する、参照電極62を収容するために設けられた、参照電極用収容溝60として、使用しても構わない。
そして、絶縁ガイド部材28の内周側に、円板形状(例えば、外径15.95mm)の他方の電極34、例えば、アルミ箔の片面に正極材としてコバルト酸リチウムを塗布し、乾燥された正電極が配置されている。
この他方の電極34の上面には、図2〜図5に示したように、絶縁ガイド部材28の内周側に嵌合するように配置された電極押さえ部材36が配置されている。この電極押さえ部材36は、円盤形状の押さえ部材本体38と、この押さえ部材本体38の中心から立設された小径のバネ支持部40とから構成されている。このバネ支持部40の外周に、圧縮状態で圧縮バネ42が介装されている。
これらの押さえ部材本体38のバネ支持部40と圧縮バネ42の上面には、容器本体12の開口部12aを脱着自在に閉蓋する略円板形状の蓋部材44が配置されている。
なお、押さえ部材本体38と、圧縮バネ42と、蓋部材44は、例えば、SUS304などのステンレス鋼などの電気伝導性を有する金属から構成されている。従って、蓋部材44は、押さえ部材本体38のバネ支持部40と圧縮バネ42を介して、容器本体12の収容部14内に収容された他方の電極34に電気的に接続されている。
また、図1、図4〜図6に示したように、蓋部材44には、容器本体12の4本の埋め込みボルト20に対応した位置に、4本の締結孔46が形成されている。そして、この締結孔46の内周には、例えば、PTFE樹脂などのフッ素樹脂などの絶縁材料から構成される円筒形状の絶縁ブシュ48が装着されている。
さらに、図2、図5に示したように、蓋部材44の下面には、例えば、シリコンなどのゴム材からなるOリング形状の外側シール部材50が装着されている。
そして、容器本体12の収容部14内に、すなわち、絶縁ガイド部材28の液溜まり用の溝部30内に、例えば、電解質としてLiPFなどのリチウム塩を含んだ電解液を、シリンジなどを用いて注入する。これにより、絶縁ガイド部材28の液溜まり用の溝部30、注液孔32、後述する溝蓋部材64の注液孔64aを介して、容器本体12の収容部14内に収容された、一方の電極16、セパレーター26、他方の電極34、後述する参照電極62が、電解液に浸漬された状態になる。
なお、電解液を注入する手順として、すでに電解液が含浸した状態の一方の電極16、セパレーター26、他方の電極34、参照電極62を使用しても構わない。また、絶縁ガイド部材28を容器本体12の収容部14内に収容した状態で、圧縮バネ42と電極押さえ部材36を取り外して、絶縁ガイド部材28の内周側より注液しても構わない。
その後、容器本体12の埋め込みボルト20を、蓋部材44の締結孔46の絶縁ブシュ48の内周に挿着して、その上部を容器本体12の上面から突出させるようにして、突出したネジ部分20aを、例えば、SUS304などのステンレス鋼などの電気伝導性を有する金属から構成される締結ナット52で締結する。これにより、蓋部材44が、容器本体12の開口部12aを脱着自在に閉蓋される。
なお、作業性の悪いグローブボックス内での作業において、試験用三極セル10は、組み立て分解などの操作が容易であることは好ましい。このため、工具なども極力使わないように構成されることが好ましい。このため、締結ナット52の形状は、六角ナットではなく、蝶ナットが好ましい。
また、内側のシール部材22と外側シール部材50を用いた2重構造にすることで、容器本体12の開口部12aを蓋部材44にて閉蓋した際、そのシール性を向上させている。
なお、内側のシール部材22は、閉蓋された試験用三極セル10をハンドリングした際に、内側シール部材22には、電解液が直接触れるおそれがあるので、その材質には耐薬品性が求められる。
このため、内側シール部材22には、例えば、テフロン(登録商標)などの樹脂材が用いることが好ましい。
すなわち、内側シール部材22のシート面積は比較的大きいので、その材質に通常の樹脂材を用いた場合、蝶ナットで軽く締める程度では、変形せず、シール性が十分に確保されないおそれがある。
また、内側シール部材22には、電解液が反応するおそれがあり、シール性を上げるために、シール材を塗ることができない。例えば、内側シール部材22に変形が容易なゴム材として、バイトン(登録商標)などのフッ素ゴムを用いても、ほとんどの電解液に溶けてしまうので、カルレッツ(登録商標)などの高価なフッ素ゴムを使う必要があるし、グリースなどのシール剤を塗ることができないからである。
一方、外側シール部材50には、直接電解液が触れないので、安価なシリコンなどの変形が容易なゴム材を用いることができ、また、ゴム材の周りには、グリースなどのシール剤を塗ることも可能である。
このため、外側シール部材50には、例えば、テフロン(登録商標)などの耐薬品性がある樹脂材を用いることが可能である。また、主に電解液(液体)を封止する、外側シール部材50には、グリースなどのシール剤を塗ることも可能であり、シリコンなどの変形が容易な安価なゴム材を用いることができる。この場合、外側シール部材50は、主に外気(グローブボックス外の水分を含む大気)を封止するものである。
なお、蓋部材44を閉蓋した際、圧縮バネ42は圧縮し、積層された各部材の当接面同士が、圧縮バネ42により加圧密着された状態となる。このため、各当接面間の電気的な接触抵抗が下がり、蓄電池として充放電が可能な状態となる。
さらに、図1、図4、図6に示したように、容器本体12には、環状の締結用フランジ18の下面に、端子ネジ54が形成されており、蓋部材44の上面には、端子ネジ56が形成されている。
また、図1〜図6、図10〜図13に示したように、絶縁ガイド部材28の挿入孔32aに、例えば、SUS304などのステンレス鋼などの電気伝導性を有する金属から構成される棒状の参照電極用電気接続部材58(例えば、外径1.5mm)の下端58aが挿着されている。
そして、図3〜図6に示したように、絶縁ガイド部材28の下面には、参照電極収容用溝部60が環状に形成されており、参照電極用電気接続部材58の下端58aが、参照電極収容用溝部60に形成された挿入孔32aから露出するようになっている。
この参照電極収容用溝部60には、参照電極用電気接続部材58の下端58aと当接して電気的に接続されるように、例えば、リチウム金属からなり、板片形状の参照電極62が収容されている。なお、参照電極62は、この実施例では、板片形状の参照電極62としたが、その形状は、適宜変更することができ、従来のように、金属箔を打ち抜いたり、金属ワイヤーなどを用いたりして、リング形状とすることも可能である
この場合、リチウム金属は、チューインガムのように、柔らかく粘着性があるので、参照電極62として使用する場合、リチウム金属箔を適当な寸法にカットして、板片形状にして、参照電極用収容溝60内に、挿入孔32aを塞ぐような位置に貼り付けて、収容すれば良い。
また、このように絶縁ガイド部材28の下面の参照電極収容用溝部60内に収容された参照電極62を絶縁状態で覆うように、例えば、ポリプロピレン樹脂などの絶縁材料から構成されるリング形状の溝蓋部材64が、参照電極収容用溝部60に嵌合されている。
なお、図3、図5、図6に示したように、溝蓋部材64にも、絶縁ガイド部材28の注液孔32に対応する注液孔64aが貫通して形成されている。
この溝蓋部材64の注液孔64aにより、参照電極62と一方の電極16が、電解液で繋がり、また、一方の電極16と他方の電極34は、セパレーター20により電解液で繋がる。このように、3つの電極が電解液で繋がることにより、三電極式の測定が可能となる。
また、この場合、溝蓋部材64の絶縁ガイド部材28の下面の参照電極収容用溝部60への嵌合は、溝蓋部材64が、絶縁ガイド部材28より脱落せず、着脱が容易な、軽圧入程度のいわゆる「しまりばめ」が好適である。
このように構成することにより、参照電極62が収容され、溝蓋部材64が嵌合された絶縁ガイド部材28は一体化され、グローブボックス内にて、そのハンドリングが容易となる。
なお、この実施例では、挿入孔32aは、その穴の大きさが、参照電極用電気接続部材58と隙間嵌めで嵌合し、挿入孔32aにガイドされ、上下に移動できるような穴の大きさを有している。
このように構成することにより、参照電極部材用電気接続部材58は、絶縁ガイド部材28に装着された状態で、蓋部材44を用いて、容器本体12を閉蓋することができる。
この場合、挿入孔32aのその穴のサイズは、何ら限定されるものではなく、例えば、参照電極用電気接続部材58の外径に対して、ガタになるような大きな穴のサイズとすることができる。これにより、参照電極用電気接続部材58が、参照電極コネクター部材68に装着された状態で、蓋部材44を用いて、容器本体12を閉蓋することができる。
また、絶縁ガイド部材28の挿入孔32aと蓋部材44の参照電極用貫通孔66に、参照電極用電気接続部材58を挿入するためには、その穴の位置同士が重なる(合致する位置に形成されている)必要がある。また、穴の設けられた位置は、それぞれの部材の中心からの距離が一致させているが、その角度も一致させる必要がある。
このように構成することによって、例えば、参照電極用電気接続部材58を交換したり、二極化する際に、参照電極用電気接続部材58を外部に容易に取り出せることができる。
また、絶縁ガイド部材28は、容器本体12に嵌合して収容されているが、絶縁ガイド部材28の容器本体12への嵌合は、従来の試験用二極セル100と同様に、機械部品(軸と穴)の嵌合に多用される隙間嵌め(H9/e9程度)である。
これにより、、絶縁ガイド部材28は、容器本体12に収容された状態で回転することができる。例えば、容器本体12に絶縁ガイド部材28を収容し、次に、絶縁ガイド部材28の挿入孔32aに参照電極用電気接続部材58を装着する。
そして、この状態で、後述する蓋部材44の参照電極用貫通孔66に、絶縁チューブ72を介して、参照電極用電気接続部材58を挿入する。この際、参照電極用電気接続部材58は長いので、蓋部材44の参照電極用貫通孔66を目視しながら、参照電極用電気接続部材58を挿入できる。
次に、従来の試験用二極セル100を閉蓋するのと同様に、蓋部材44の締結孔46に、絶縁ブッシュ48を介して、容器本体12の埋め込みボルト20を挿入して、蓋部材44を、内側シール部材22などを介して容器本体12に載置する。
この際、参照電極用電気接続部材58は、後述するように、絶縁フェルール76を介して、参照電極コネクター部材68により、蓋部材44に支持されている状態である。
このため、蓋部材44を把持して、蓋部材44の締結孔46と埋め込みボルト20の位置を合わした際に、同時に絶縁ガイド部材28は、容器本体12に収容された状態で回転する。
これにより、絶縁ガイド部材28の挿入孔32aと蓋部材44の参照電極用貫通孔66とは、その穴の位置同士が重なる状態となる。
すなわち、蓋部材44を把持するだけで、嵌合される穴(蓋部材44の締結孔46と絶縁ガイド部材28の挿入孔32a)と、軸(参照電極用電気接続部材58)の位置合わせが、目視できる状態で行うことができるので、作業が容易である。
また、略円形状の嵌合される軸と穴において、その角度も一致させる場合、一般的には、嵌合部を一部カットする、また、ピンやキーなどを使用する。
従って、容器本体12を別途用意する必要があるが、図示しないが、絶縁ガイド部材28の外周部を一部カットし、そのカット部の形状に合うように、容器本体12の収容部14設けても構わない。
このように構成することによって、容器本体12に絶縁ガイド部材28を収容するだけで、絶縁ガイド部材28の挿入孔32aと、蓋部材44の参照電極用貫通孔66の穴の位置同士を重ねることが可能となる。
また、試験用三極セル10を組み立てる際、ナットを閉める順番であるが、まず、締結ナット52を締めて蓋部材44により、容器本体12をシールする。
次に、参照電極用電気接続部材58の上端部58bを押して、下端58aを参照電極62に当接させてから、コネクターナット78を締めて、参照電極用電気接続部材58をシールする。
なお、参照電極62にリチウム金属を使用した場合は、リチウム金属の特性により、参照電極用電気接続部材58の下端58aと溝蓋部材64に挟まれる形で押されて、参照電極62が変形し、下端58aに張り付いた形で密着して、導通が確実に行われる。
また、溝蓋部材64は、容器本体12の底面に当接しているが、溝蓋部材64により、参照電極62は容器本体12と短絡せず、絶縁状態で絶縁ガイド部材28に収容される。
そして、試験用三極セル10をグローブボックス外に取り出して、試験用三極セル10を、例えば、ポテンショスタットなどの測定器に接続して、三電極式の測定を行う。
なお、ポテンショスタットなどの測定器への接続は、一方の極16は、容器本体12の端子ネジ54より、他方の極34は、蓋部材44の端子ネジ56より、参照電極62は、参照電極用電気接続部材58の上端部58bより、それぞれケーブル配線にて接続される。
また、測定を終えたら、試験用三極セル10をグローブボックス内に収容し、試験用三極セル10を分解して、電極などを取り出せば良い。
なお、ナットを外す順番であるが、先ず、締結ナット52を緩めて、次に、コネクターナット78を緩めればよい。
また、電極材料の種類により、試験用三極セル10において、導通が必要とされる金属材料からなる、容器本体12、蓋部材44、電極押さえ部材36、参照電極用電気接続部材58は、例えば、全てSUS304などのステレス鋼材でも構わない。
また、容器本体12のみを、例えば、A5056などのアルミ材に変更しても、また、これらの部材全てをアルミ材に変更しても構わない。また、これらの部材の表面に対して、表面処理として、例えば、金メッキやニッケルメッキなどの表面処理をしても構わない。
また、これらの部材のうち、集電が必要な箇所のみ、例えば、一方の電極16を収容する、容器本体12の収容部14のガイド溝部24の表面のみを、一部メッキをしても構わない。さらに、容器本体12の、その他集電が不要な箇所は、テフロン(登録商標)コートなどの絶縁処理を行っても構わない。
このように構成される本発明の試験用三極セル10によれば、参照電極用電気接続部材58、参照電極62が、一方の電極16と他方の電極の外周に配置された絶縁ガイド部材28内に絶縁状態で配置されていることになるので、参照電極用電気接続部材58、参照電極62が、一方の電極と他方の電極と短絡することなく、参照電極62による三電極式の測定を実施することが可能である。
しかも、参照電極62をコンパクトに、かつ簡単に試験用三極セル10に配置できるとともに、従来の絶縁ガイド部材に参照電極収容用溝部60を設けて、参照電極保持用として使用することができ、汎用性に富み、コストも低減することができる。
一方、図1〜図6、図14〜図16に示したように、蓋部材44には、上下に貫通する参照電極用貫通孔66が形成されており、この参照電極用貫通孔66を貫通するように、参照電極用電気接続部材58の上端部58bが挿通されている。
また、この参照電極用貫通孔66には、参照電極用電気接続部材58を支持する支持部材を構成する、例えば、SUS316などのステンレス鋼などの金属から構成される参照電極コネクター部材68が固着されている。図2に示したように、この参照電極コネクター部材68には、その内部に貫通孔70が形成されている。
また、図2、図6に示したように、参照電極用電気接続部材58の上端部58bの外周には、例えば、PTFE樹脂などのフッ素樹脂などの絶縁材料から構成される絶縁チューブ72が装着されている。
この状態で、参照電極用電気接続部材58の上端部58bが、参照電極コネクター部材68の貫通孔70に挿通される。そして、参照電極用電気接続部材58の上端部58bが、参照電極コネクター部材68の上端68aから突出するように挿着される。
また、参照電極コネクター部材68の上端68aに形成された傾斜凹部74に、例えば、PTFE樹脂などのフッ素樹脂などの絶縁材料から構成されるクサビ形状の絶縁フェルール76が装着されている、そして、この絶縁フェルール76の貫通孔76aを貫通して、参照電極用電気接続部材58の上端部58bが、参照電極コネクター部材68の上端68aから突出するように挿着される。
そして、この状態で、参照電極コネクター部材68の上端68aの外周に形成されたネジに螺合するように、例えば、SUS304などのステンレス鋼などの金属から構成されるコネクターナット78が装着される。この状態で、参照電極用電気接続部材58の上端部58bが、コネクターナット78の貫通孔78aを介して、コネクターナット78の上方に突出するようになっている。これにより、参照電極用電気接続部材58が、参照電極コネクター部材68によって支持され固定されている。
この場合、コネクターナット78の形状は、六角ナットを用いているが、ローレットナットなどの他の形状であっても構わない。なお、絶縁フェルール82のシート面積が小さいために、テフロン(登録商標)などの樹脂材でも簡単に変形するので、グローブボックス内でコネクターナット78を締める際、スパナなどの工具を使わなくても、手で締める程度でシール性が確保される。
また、蓋材部44の下側を下方向に向けた際、外側シール部材50と絶縁チューブ72は、蓋材部44より脱落しないように構成されているのが好適である。蓋部材44の上側を下方向に向けた際、絶縁ブシュ48は、蓋部材44より脱落しないように構成されているのが好適である。
このように構成される本発明の試験用三極セル10によれば、蓋部材44には、参照電極用電気接続部材58を支持する支持部材である参照電極コネクター部材68が、参照電極用貫通孔66に固着されているので、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66を貫通して外部に突出する参照電極用電気接続部材58が破損損傷することがなく、参照電極用電気接続部材58を介して、正確な参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能である。
そして、このように構成される本発明の試験用三極セル10は、容器本体12の締結用フランジ18の下面に形成した端子ネジ54、蓋部材44の上面に形成した端子ネジ56、参照電極コネクター部材68から上方に突出する参照電極コネクター部材68の上端68aを、図示しない、パソコンなどに接続された試験装置に接続することによって、例えば、充放電の試験の際に蓄電池内の電極の変化を観察する目的、蓄電池の安全性を確認する目的などために、各種の研究、試験が行われるようになっている。
このように構成される本発明の試験用三極セル10によれば、容器本体12内に参照電極62が配置されるとともに、参照電極62に電気的に接続される参照電極用電気接続部材58が、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66を外部から絶縁状態で貫通して配置されているので、構造が簡単で、コンパクトな構造で、コストを低減することができる。
しかも、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66を貫通して外部に突出する参照電極用電気接続部材58を介して、正確な参照電極62による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能である。
また、従来の試験用二極セルの蓋部材に参照電極用貫通孔66を設けるだけで、従来の試験用二極セルの構成部品を殆ど使用でき、新たな形状の構成部品を殆ど準備する必要がなく、汎用性に富み、コストも低減することができる。
さらに、本発明の試験用三極セル10によれば、容器本体12に形成した締結用フランジ18と、蓋部材44の外周部とを、締結部材である締結ナット52で締結することによって、蓋部材44で容器本体12の開口部12aを脱着自在に閉蓋することができるので、組み立て、分解が容易である。
また、本発明の試験用三極セル10によれば、容器本体12に形成した締結用フランジ18と、蓋部材44の外周部との間に、少なくとも2個のシール部材(内側シール部材22と外側シール部材50)が配設されているので、容器本体12に収容した電解液、発生するガスが外部に漏洩することがなく、正確な参照電極62による正負極の電位測定などの測定を実施することが可能である。
さらに、後述するように、このような本発明の試験用三極セル10を用いて、これを簡単に二極化して、従来の試験用二極セル用いた充放電試験を行うことができる。
さらに、後述するように、例えば、熱電対によるセル内部の温度測定、圧力ゲージによるセル内部の圧力測定、セル内部で発生するガスの収集などの測定試験など多種類の測定試験を行う構成にすることができる試験用二極セルを提供するこができる。
図17(A)は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の溝蓋部材64の上面図、図17(B)は、図17(A)の溝蓋部材64に参照電極62を配置した状態を示す上面図、図17(C)は、図17(A)の溝蓋部材64に参照電極62を配置した状態を示す斜視図である。
この実施例の試験用三極セル10は、図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10では、溝蓋部材64は、リング形状を有しているが、この実施例の試験用三極セル10では、溝蓋部材64は、リング形状をカットして、切欠きを設けた形状としている。
このような切欠きを設ければ、切欠きより、参照電極62と一方の電極16が、電解液で繋がるので、3極測定が可能となる。このため、溝蓋部材64に、別途注液孔64aを設けなくても構わない。
図18(A)は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の参照電極用電気接続部材58の正面図、図18(B)は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の参照電極用電気接続部材58の正面図、図18(C)は、図18(B)の参照電極用電気接続部材58の側面図、図18(D)は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の参照電極用電気接続部材58の正面図である。
この実施例の試験用三極セル10は、図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10では、参照電極用電気接続部材58が、略円柱形状であったが、この実施例の参照電極用電気接続部材58は、その長手方向の略中央の位置に径が太くなった段部58cを形成している。
例えば、試験用三極セル10を分解する際、充放電中に電極などからガスが発生し、セル内の内圧が上がっていた場合、作業者が誤って、ナットを外す順番を、先にコネクターナット78を緩めてしまったら、参照電極用電気接続部材58が、絶縁フェルール76より飛び出してしまうおそれがある。
このため、この実施例の参照電極用電気接続部材58には、絶縁フェルール76と絶縁ガイド部材28の挿入孔32aに掛からない位置に、段部58cが形成されている。
このような段部58cを形成することにより、作業者が誤って先にコネクターナット78を緩めたとしても、参照電極用電気接続部材58の段部58cが、絶縁フェルール76に係止されることになる。
これにより、参照電極用電気接続部材58が、絶縁フェルール76より飛び出ずに、コネクターナット78のネジ部よりガスが先に抜けることになる。
この場合、段部58cを形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、図18(A)に示したように、参照電極用電気接続部材58の外径を太くし、絶縁ガイド部材28と絶縁フェルール76に挿入できるように、両端を研磨することによって、段部58cを形成することができる。
また、図18(B)〜図18(C)に示したように、参照電極用電気接続部材58の長手方向の略中央の位置を、例えば、プレスなどで潰すことによって、平らに膨出した形状の段部58cを形成することができる。
さらに、図18(D)に示したように、参照電極用電気接続部材58の長手方向の略中央の位置に、例えば、電解液に反応しないテフロン(登録商標)コートを施したり、電解液に反応しないカプトン(登録商標)などのテープを巻いても良い。
なお、参照電極用電気接続部材58に段部58cを形成する方法については、公知の方法を採用することができ、上記の形成方法に限定されるものではない。
図19は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の絶縁ガイド部材28の斜視図、図20は、図19の絶縁ガイド部材28上面図である。
この実施例の試験用三極セル10は、図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10では、絶縁ガイド部材28に設けられた注液孔32と挿入孔32aは、その位置と大きさが合致するように形成している。
これに対して、この実施例の絶縁ガイド部材28では、注液孔32と挿入孔32aは、その作用効果が異なるので、図19〜図20に示したように、注液孔32は、様々な位置や大きさにて設けることができる。
すなわち、注液孔32を設けている理由は、絶縁ガイド部材28を容器本体12に収容した状態でも、シリンジなどを用いて、電解液を注液しやすくするための孔である。
従って、注液孔32は、例えば、図19〜図20に示したように、完全に円周が繋がっていない切欠きでも良く、絶縁ガイド部材28の内周側に設けた切欠き形状の注液孔32c、絶縁ガイド部材28の外周側に設けた切欠き形状の注液孔32dとすることができる。
さらに、注液孔32は、例えば、図19〜図20に示したように、絶縁ガイド部材28の底面側の側壁28aに設けた切欠き形状の注液孔32eとすることができる。
なお、これらの切欠き形状の注液孔32c〜32eは、その切欠き形状を円弧形状の切欠きとしたが、何らこの形状の切欠きに限定されるものではなく、例えば、矩形形状、三角形状の切欠きとすることができる。
なお、上記のように、これらの切欠き形状の注液孔32c〜32eを組み合わせても、また、単独で設けることも可能である。また、それらの個数、配置は何ら限定されるものではない。
なお、例えば、底面側の側壁28aに設けた切欠き形状の注液孔32eだけを設けた場合でも、電解液を注入することが可能である。
さらに、注液孔32が設けられていなくて、前述したように、圧縮バネ42と電極押さえ部材36を取り外して、絶縁ガイド部材28の内周側より電解液を注液できることはもちろんである。
図21は、本発明の別の実施例の試験用三極セル10の斜視図、図22は、図21のL-L線での断面図である。
この実施例の試験用三極セル10は、図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
なお、図21〜図22では、絶縁チューブ72、絶縁フェルール76、コネクターナット78を省略して図示している。
図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10では、蓋部材44に、参照電極用電気接続部材58を支持する支持部材である参照電極コネクター部材68を、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66に、例えば、溶接などを用いて固着するように構成している。
これに対して、この実施例の試験用三極セル10では、図21〜図22に示したように、参蓋部材44の参照電極用貫通孔66の内周に、内ネジ66aが形成されている。これに対応するように、参照電極用電気接続部材58を支持する支持部材である参照電極コネクター部材68の下端68bの外周に、外ネジ68cが形成されている。
これにより、蓋部材44に、参照電極用電気接続部材58を支持する支持部材である参照電極コネクター部材68を、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66に螺着することができる。
例えば、蓋部材44と参照電極コネクター部材68とが、異種の材料から構成される場合(例えば、蓋部材44をアルミニウムから構成し、参照電極コネクター部材68をSUSなどのステンレス鋼から構成する場合)に、例えば、溶接などの固定方法が採用できない場合に有用である。
なお、参照電極コネクター部材68を、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66に脱着自在に螺着することももちろん可能である。
また、これらの蓋部材44と参照電極用貫通孔66との接合部には、図21〜図22に示したように、例えば、テフロン(登録商標)などから構成される平パッキン形状のシール部材65を装着してシール性を向上するのが望ましい。
なお、平パッキン形状のシール部材65の代わりに、参照電極コネクター部材68の下端68bの外ネジ68cに、シールテープを巻装して使用することも可能である。
このように構成することによって、従来の試験用二極セルの蓋部材にネジ穴を構成する参照電極用貫通孔66を設けるだけで、参照電極用電気接続部材58を支持する外ネジを形成した支持部材である参照電極コネクター部材68を螺着することができ、従来の試験用二極セルの構成部品を殆ど使用でき、新たな形状の構成部品を殆ど準備する必要がなく、汎用性に富み、コストも低減することができる。
また、図示しないが、蓋部材44には、参照電極用貫通孔66に脱着自在に閉蓋される例えば、止めネジ形状の閉蓋部材(例えば、図示しないが、貫通孔76aを設けない、絶縁フェルール76など)を備え、試験用三極セル10を組み立てる際に、閉蓋部材を参照電極用貫通孔66から取り外して、支持部材である参照電極コネクター部材68を参照電極用貫通孔66に螺着するように構成しても良い。
このように構成することによって、試験用三極セル10を組み立てる際に、閉蓋部材を参照電極用貫通孔66から取り外して、支持部材である参照電極コネクター部材68参照電極用貫通孔66に螺着するだけで良いので、組み立てが容易である。
しかも、後述するように、このような試験用三極セル10を用いて、これを二極化する場合には、蓋部材44に形成した参照電極用貫通孔66に、閉蓋部材を閉蓋するだけで簡単に二極化することができ、例えば、正負極の電位測定のためなどの測定試験を行うことができる。
なお、この場合、閉蓋部材として、図示しないが、絶縁フェルール76に貫通孔76aを設けない絶縁フェルール76として使用することも可能である。
この場合、試験用三極セル10として使用する場合には、貫通孔76aを設けない絶縁フェルール76を準備し、また、二極化するために、貫通孔76aを設けない絶縁フェルール76の双方を準備して、これらをセットとして、顧客に提供するようにすることも可能である。
また、閉蓋部材として、直接、蓋部材44の参照電極用貫通孔66を脱着自在に閉蓋するプラグ形状の閉蓋部材を用いて、二極化する場合に、このような閉蓋部材を蓋部材44の参照電極用貫通孔66から取り外して、参照電極コネクター部材68を、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66に脱着自在に螺着することももちろん可能である。
図23は、本発明の試験用二極セルの斜視図、図24は、図23の試験用二極セルのG−G線での断面図である。
この実施例の試験用二極セル80は、図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の試験用二極セル80は、基本的には、図23〜図24に示したように、図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10において、参照電極62と、参照電極用電気接続部材58とを取り外して二極化した構成である。
また、絶縁ガイド部材28の下面のリング形状の溝蓋部材64、絶縁チューブ72を取り外している。さらに、絶縁フェルール76に貫通孔76aを設けない絶縁フェルール82を使用している。
このように構成することによって、実施例1の試験用三極セル10において、参照電極62と、参照電極用電気接続部材58を取り外すだけで、簡単に二極化でき、例えば、正負極の電位測定のためなどの測定試験など多種類の測定試験を行う構成にすることができる。
また、本発明の試験用二極セル80は、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66を、脱着自在な閉塞部材である絶縁フェルール76に貫通孔76aを設けない盲フェルール82で閉塞している。
なお、この実施例において、盲フェルール82は、絶縁フェルール76と同じ絶縁材料(テフロン(登録商標))を用いているが、絶縁材である必要はないので、SUS316などの金属材料でも構わない。
このように構成することによって、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66を閉塞部材である絶縁フェルール76で閉塞するだけで、簡単に二極化することができ、例えば、従来の試験用二極セル100同様、充放電試験を行うことができる。
なお、図示しないが、溝蓋部材64、絶縁チューブ72を取り外さないでそのまま使用することも可能である。
図25は、本発明の別の実施例の試験用二極セルの斜視図、図26は、図25の試験用二極セルのH−H線での断面図である。
この実施例の試験用二極セル80は、図23〜図24に示した実施例2の試験用二極セル80と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の試験用二極セル80は、基本的には、図25〜図26に示したように、図23〜図24に示した実施例2と同様に、図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10において、参照電極62と、参照電極用電気接続部材58を取り外して二極化した構成である。
この実施例の試験用二極セル80では、絶縁チューブ72を取り外すとともに、熱電対84の外径と参照電極用電気接続部材58の外径と同寸法にしているため、絶縁フェルール76に貫通孔76aを設けた実施例1の絶縁フェルール76を使用している。
また、参照電極用電気接続部材58の代わりに、脱着自在に装着した熱電対84を用いており、熱電対84の下端84aを、絶縁ガイド部材28の注液孔32の一つに、挿着されている。そして、熱電対84の下端84aが、参照電極収容用溝部60に形成された注液孔32近傍まで延びて、露出するようになっている。さらに、熱電対84の上端部84bが、コネクターナット78の貫通孔78aから上方に突出している。
このように構成することによって、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66に、熱電対84を装着するだけで、簡単に二極化できる。
また、このように二極化した試験用二極セル80を、例えば、恒温槽内に入れて、高温環境や低温環境の状況下において、充放電試験を行う際に、恒温槽内の温度ではなく、熱電対84により実際のセル内部の温度が測定可能となる。
図27は、本発明の別の実施例の試験用二極セルの斜視図、図28は、図26の試験用二極セルのI−I線での断面図である。
この実施例の試験用二極セル80は、図14〜図16に示した実施例2の試験用二極セル80と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の試験用二極セル80は、基本的には、図27〜図28に示したように、図23〜図24に示した実施例2と同様に、図1〜図16に示した実施例1の試験用三極セル10において、参照電極62と、参照電極用電気接続部材58を取り外して二極化した構成である。
また、この実施例の試験用二極セル80では、絶縁ガイド部材28の下面のリング形状の溝蓋部材64、絶縁チューブ72を取り外している。さらに、絶縁フェルール76に貫通孔76aを設けた実施例1の絶縁フェルール76を使用している。
また、参照電極用電気接続部材58の代わりに、脱着自在に装着したガスパイプ86を装着している。
これにより、ガスパイプ86、参照電極コネクター部材68の貫通孔70、蓋部材44の参照電極用貫通孔66、絶縁ガイド部材28の注液孔32、絶縁ガイド部材28の下面の注液孔32、および、参照電極収容用溝部60に至るガス通路が形成されていることになる。
このように構成することによって、簡単に二極化でき、蓋部材44に形成された参照電極用貫通孔66に、ガスパイプ86を装着るだけで、図示しない圧力ゲージやバルブやその両方を、取り付ける事が可能となり、例えば、充放電試験を行った際に、圧力ゲージによりセル内部の圧力が測定でき、内部で発生するガスの収集など多種類の測定試験を行う構成にすることができる。
なお、ガスパイプ86は、その先に接続される圧力ゲージやバルブなどの配管アクセサリを接続しやすいように、規格のパイプサイズ(外径1/8インチ)用いた方が好適である。このため、絶縁フェルール76を交換して、図示しないが、規格のパイプサイズに合わせた金属製の別のフェルール76を用いれば良い。
図29は、本発明の別の実施例の試験用二極セルの斜視図である。
この実施例の試験用二極セル80は、図27〜図28に示した実施例4の試験用二極セル80と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の試験用二極セル80は、図27〜図28に示した実施例4の試験用二極セル80のガスパイプ86に、開閉バルブ88を設けた構成である。
このように構成することによって、簡単に二極化でき、充放電試験を行った際に、開閉バルブ88を開閉することによって、容易にセル内部に発生したガスを採取することができ、発生ガスの成分分析を行うことができる。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、いわゆる略円盤形状の試験用三極セル10、試験用二極セル80に適用したが、四角柱形状の角型の試験用三極セル10、試験用二極セル80に適用することも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、封入容器内に封入された、例えば、パソコン、携帯電話、デジタルカメラなどの電子機器に用いられる、マンガン電池、アルカリ電池、リチウム電池等の一次電池や、鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル・水素電池、リチウムイオン電池などの二次電池、二重層キャパシター、コンデンサーなどに適用することができる。
より詳細には、このような蓄電池において、封入容器内の内容物に対して、実際の蓄電池の内部において、どのような電圧の挙動が発生しているのかなどを知るために、例えば、参照電極による正負極の電位測定などの測定を実施するための試験用三極セル、および、試験用三極セルを用いて二極化して、従来の試験用二極セルと同様に使用でき、さらに、例えば、熱電対による電池内部の温度の測定、圧力の測定、内部で発生するガスの収集などの測定試験を実施するための試験用二極セルに適用することができる。
10 試験用三極セル
11 隙間
12 容器本体
12a 開口部
14 収容部
15 電極用溝部
16 一方の電極
18 締結用フランジ
20 埋め込みボルト
20a ネジ部分
20b 絶縁ワッシャー
22 内側シール部材
24 ガイド溝部
26 セパレーター
28 絶縁ガイド部材
28a 側壁
30 溝部
32 注液孔
32a 挿入孔
32c、32d、32e 注液孔
34 他方の電極
36 電極押さえ部材
38 押さえ部材本体
40 バネ支持部
42 圧縮バネ
44 蓋部材
46 締結孔
48 絶縁ブシュ
50 外側シール部材
52 締結ナット
54 端子ネジ
56 端子ネジ
58 参照電極用電気接続部材
58a 下端
58b 上端部
58c 段部
60 参照電極収容用溝部
62 参照電極
64 溝蓋部材
64a 注液孔
65 シール部材
66 参照電極用貫通孔
66a 内ネジ
68 参照電極コネクター部材
68a 上端
68b 下端
68c 外ネジ
70 貫通孔
72 絶縁チューブ
74 傾斜凹部
76 絶縁フェルール
76a 貫通孔
78 コネクターナット
78a 貫通孔
80 試験用二極セル
82 盲フェルール
84 熱電対
84a 下端
84b 上端部
86 ガスパイプ
88 開閉バルブ
100 従来の試験用二極セル
101 隙間
102 容器本体
102a 開口部
104 収容部
105 電極用溝部
106 一方の電極
108 フランジ
110 埋め込みボルト
110a ネジ部分
110b 絶縁ワッシャー
112 内側シール部材
114 ガイド溝部
116 セパレーター
118 絶縁ガイド部材
118a 側壁
120 溝部
122 注液孔
124 他方の電極
126 電極押さえ部材
128 の押さえ部材本体
130 バネ支持部
132 圧縮バネ
134 蓋部材
136 締結孔
138 絶縁ブシュ
140 外側シール部材
142 締結ナット
144 端子ネジ
146 端子ネジ
200 従来の試験用三極セル
202 下本体
204 上本体
206 参照電極用本体
208 収容部
210 参照電極
212 下方セパレーター
214 上方セパレーター
216 一方の電極
218 下方側絶縁ガイド部材
220 下方側電極押さえ部材
222 押さえ部材本体
224 バネ支持部
226 下方側圧縮バネ
228 他方の電極
230 上方側絶縁ガイド部材
232 上方側電極押さえ部材
234 押さえ部材本体
236 バネ支持部
238 上方側圧縮バネ
240 締め付けナット
244 端子
246 端子

Claims (15)

  1. 三電極式の測定により蓄電池に使用される電極材料などを試験評価するための密閉容器であって、
    前記蓄電池の内容物を収容する収容部を備え、前記収容部内に収容された一方の電極に電気的に接続される容器本体と、
    前記容器本体の開口部を脱着自在に閉蓋し、前記容器本体の収容部内に収容された他方の電極に電気的に接続される蓋部材と、
    前記容器本体の収容部内に相互に絶縁状態で収容された一方の電極と他方の電極と絶縁状態で、前記容器本体内に配置される参照電極に対して、電気的に接続するための参照電極用電気接続部材であって、前記蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を外部から絶縁状態で貫通して配置される参照電極用電気接続部材と、
    を備えることを特徴とする試験用三極セル。
  2. 前記一方の電極と他方の電極の外周に配置され、参照電極を収容する絶縁ガイド部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の試験用三極セル。
  3. 前記蓋部材に形成された参照電極用貫通孔と、前記絶縁ガイド部材に形成された参照電極用電気接続部材を挿入するための挿入孔が合致する位置に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の試験用三極セル。
  4. 前記絶縁ガイド部材には、参照電極収容用溝部と、参照電極収容用溝部内に収容される参照電極を絶縁状態で覆う溝蓋部材とを備えていることを特徴とする請求項2から3のいずれかに記載の試験用三極セル。
  5. 前記蓋部材には、参照電極用電気接続部材を支持する支持部材が、前記参照電極用貫通孔に固着されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の試験用三極セル。
  6. 前記蓋部材には、参照電極用電気接続部材を支持する支持部材が、前記参照電極用貫通孔に螺着されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の試験用三極セル。
  7. 前記支持部材の貫通孔に脱着自在に閉蓋されることにより、前記蓋部材の参照電極用貫通孔を脱着自在に閉蓋する閉蓋部材を備え、前記試験用三極セルを組み立てる際に、前記閉蓋部材を支持部材の貫通孔から取り外すように構成されていることを特徴とする請求項5から6のいずれかに記載の試験用三極セル。
  8. 前記蓋部材の参照電極用貫通孔を脱着自在に閉蓋する閉蓋部材を備え、前記試験用三極セルを組み立てる際に、前記閉蓋部材を参照電極用貫通孔から取り外すように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の試験用三極セル。
  9. 前記容器本体に形成した締結用フランジと、前記蓋部材の外周部とを、締結部材で締結することによって、蓋部材で容器本体の開口部を脱着自在に閉蓋するように構成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の試験用三極セル。
  10. 前記容器本体に形成した締結用フランジと、前記蓋部材の外周部との間に、少なくとも2個のシール部材が配設されていることを特徴とする請求項9に記載の試験用三極セル。
  11. 前記試験用三極セルが、コイン型蓄電池に使用される電極材料などを試験評価するための密閉容器であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の試験用三極セル。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の試験用三極セルにおいて、前記参照電極用電気接続部材を取り外して二極化したことを特徴とする試験用二極セル。
  13. 前記蓋部材に形成された参照電極用貫通孔を、脱着自在な閉塞部材で閉塞したことを特徴とする請求項12に記載の試験用二極セル。
  14. 前記蓋部材に形成された参照電極用貫通孔に、脱着自在に熱電対を装着したことを特徴とする請求項12から13のいずれかに記載の試験用二極セル。
  15. 前記蓋部材に形成された参照電極用貫通孔に、脱着自在にガスパイプを装着したことを特徴とする請求項12から13のいずれかに記載の試験用二極セル。
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