JP2015064044A - 密封装置 - Google Patents

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【課題】デフレクタの環状突部の変形を防止する。【解決手段】上記課題を解決する密封装置10は、芯金11の外円環部17に固定されている外固定部35と、当該外固定部35から軸方向のフランジ8の側面28へ近づく側に延びて当該側面28に隙間を有して対向する環状突部41、及び外固定部35から軸方向のフランジ8の側面28と離れる側へ延びて外輪2の端部外周面22aに弾性変形によって当接する円筒状の外リップ部45で構成されるデフレクタ40と、を備えている。そして、芯金11の外円環部17は、当該外円環部17の先端部17eに至るまで径外方向へ直線的に延びており、当該先端部17eが外輪2の端部外周面22aよりも径方向外側に位置している。【選択図】 図2

Description

本発明は、車輪用転がり軸受装置が備えている内軸と外輪との間の環状空間に装着され、この環状空間に泥水(異物)が侵入するのを防ぐ密封装置に関する。
自動車等の車両に搭載され車輪を回転可能に支持する車輪用転がり軸受装置は、同心状に配置された内軸と外輪とを備えており、これら内軸と外輪との間に介在する転動体(玉やテーパローラ)によって、例えば、外輪に対して内軸が回転可能となる。内軸の軸方向車両外側の端部には、径外方向へ延びたフランジが設けられており、このフランジに車輪及びブレーキディスクが取り付けられる。
このような車輪用転がり軸受装置では、内軸と外輪との間に形成され、転動体が配設されている環状空間に泥水(異物)が侵入するのを防ぐために、この環状空間の軸方向両端部に密封装置が装着されている。
図3に示すように、環状空間109の軸方向車両外側の端部に装着されている密封装置110として、外輪102に嵌合している芯金111と、この芯金111に固定されているシール部材112とを備えたものがある。
図示例では、芯金111は、外輪102の端部内周面121に嵌合して当該外輪102に固定される円筒部116、及び当該円筒部116から径外方向へ直線的に延びて一部が外輪102の軸方向端面120に接触する外円環部117を有している。
また、シール部材112は、弾性部材からなり、外円環部117に固定されている外固定部135、及び外輪102よりも径方向外側において、当該外固定部135から軸方向に延びる円筒状のデフレクタ140を有している。
デフレクタ140は、軸方向におけるフランジ108の側面128に近づく側へ延びて当該側面128に隙間を有して対向する環状突部141と、外固定部135から軸方向におけるフランジ108の側面128と離れる側へ延びる円筒状の外リップ部145とで構成されている。芯金111の外円環部117の先端部117eは、外輪102の端部内周面122aよりも径方向内側に位置している。環状突部141は、その軸方向端部141eの内周縁141fとフランジ108の側面128との軸方向の間隔s1が1.0±0.5mmとなる寸法に形成されている。また、外リップ部145の軸方向端部145eの内周側には、径内方向へ突出する環状の密封部148が形成されている。この密封部148は、外輪102に密封装置110が装着されることによって、外リップ部145が径外方向へ弾性変形することで、外輪102の端部外周面122aに当接している。
上述の密封装置110によれば、軸方向端部141eの内周縁141fと側面128との軸方向の間隔s1を1.0±0.5mmに設定していることで、高速回転(例えば1000rpm)時において、軸方向端部141eの内周縁141fとフランジ108の角部129bとの間に表面張力による水の膜が形成される。密封装置110は、この水の膜により泥水が内リップ部131,132,133側へ侵入することを防止している。これにより、泥水が内リップ部131,132,133近傍で滞留して内軸103の内リップ部摺動部分が錆びることにより、内リップ部131,132,133が摩耗して不具合が発生することが回避される。
しかし、前記密封装置110は、外リップ部145の密封部148が外輪102の端部外周面122aに当接することで、外リップ部145の軸方向端部145eが側面128方向且つ径外方向に向かうとともに、環状突部141の軸方向端部141eが側面128方向且つ径内方向に向かうように、デフレクタ140が変形することがある。このような変形が生じると、環状突部141の軸方向端部141eとフランジ108の側面128との軸方向の間隔s1が想定よりも狭くなり、この間隔s1に泥、砂、小石等の異物が詰まり易くなったり、軸方向端部141eが側面128に接触したりして、車輪用転がり軸受装置に不具合が生じる虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、デフレクタの環状突部の変形を防止することができる密封装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明は、同心状に配置された内軸と外輪とを備え、当該外輪の軸方向端面に隙間を有して対向する側面を有したフランジが前記内軸の端部に設けられた車輪用転がり軸受装置に用いられ、前記内軸と前記外輪との間の環状空間に泥水が侵入するのを防ぐ密封装置であって、
前記外輪の端部内周面に嵌合して当該外輪に固定される円筒部、及び当該円筒部から径外方向へ延びる外円環部を有する芯金と、
前記円筒部に固定されている内固定部と、当該内固定部から延びて前記内軸に設けられているシール面に摺接する内リップ部と、を有する第1シール部と、
前記外円環部に固定されている外固定部と、当該外固定部から軸方向の前記フランジの前記側面に近づく側へ延びて当該側面に隙間を有して対向する環状突部、及び前記外固定部から軸方向の前記フランジの前記側面と離れる側へ延びて前記外輪の端部外周面に弾性変形することで当接する円筒状の外リップ部で構成されるデフレクタと、を有する第2シール部と、を備え、
前記芯金の前記外円環部は、当該外円環部の先端部に至るまで径外方向へ直線的に延びており、当該先端部が前記外輪の端部外周面よりも径方向外側に位置していることを特徴とする。
本発明の密封装置において、芯金の外円環部は、当該外円環部の先端部に至るまで径外方向へ直線的に延びており、当該先端部が外輪の端部外周面よりも径方向外側に位置している。本発明の密封装置は、この構成により、当該先端部が外輪の端部外周面よりも径方向内側に位置している従来の密封装置に比べてデフレクタの剛性が高くなる。このため、外輪に密封装置が装着されることでデフレクタの外リップ部が弾性変形するのに伴って、デフレクタの環状突部がフランジの側面方向且つ径内方向に向かって変形することを抑制することができる。その結果、環状突部の軸方向端部とフランジの側面との間隔が想定よりも狭くなって異物が詰まったり、環状突部の軸方向端部がフランジの側面に接触したりして、車輪用転がり軸受装置に不具合が生じることを確実に防止することができる。
また、デフレクタの剛性が高くなることで、外輪の端部外周面に対する外リップ部の当接力が前記従来の密封装置に比べて強くなるので、外リップ部と外輪の端部外周面との間から泥水が侵入することをより確実に防止することができる。その結果、外リップ部と外輪の端部外周面との間から泥水が侵入して外輪と密封装置との間に錆が発生して、車輪用転がり軸受装置に不具合が生じることを確実に回避することができる。
本発明の密封装置によれば、デフレクタの環状突部の変形を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る密封装置が装着されている車輪転がり軸受装置の断面説明図である。 本発明の一実施形態に係る密封装置の断面説明図である。 従来の密封装置の断面説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る密封装置10が用いられている車輪用転がり軸受装置1を示す断面説明図である。また、図2は、図1における密封装置10の断面説明図である。図2では、外輪2及び内軸3(フランジ8及び軸本体部6)を二点鎖線で示している。車輪用転がり軸受装置1(以下、単に「軸受装置」ともいう。)は、自動車の車体に設けられている懸架装置50に対して車輪を回転可能に支持するためのものであり、図1に示すように、外輪2と内軸3とを備えている。
外輪2は円筒形状の部材であり、車体側の懸架装置50に固定される。
内軸3は、軸本体部6と、この軸本体部6の車両内側A1の端部に外嵌して固定されている環状の内輪部材7とを有している。外輪2と内軸3との間には2列で且つ各列に複数の玉4が介在している。外輪2と内軸3とは同心状に配置され、本実施形態では、外輪2に対して内軸3が回転自在となる。また、この軸受装置1は、複数の玉4を保持する保持器5を備えている。
内軸3の車両外側A2の端部には、車輪及びブレーキディスク(図示せず)を取り付けるためのフランジ8が設けられている。このフランジ8が有する車両内側A1の側面28の一部は、外輪2の軸方向端面20と、隙間Sを有して対向している。
以上の構成により、軸受装置1は、複列のアンギュラ玉軸受を構成し、図示しない車輪及びブレーキディスクをフランジ8において固定した内軸3を、車両に対して回転可能に支持することができる。
フランジ8の側面28は、図2に示すように、第1側面28aと第2側面28bと第3側面28cとを有している。第1側面28aは、軸本体部6の外周面6aと滑らかに連続している。第2側面28bは、第1側面28aの径外方向において第1側面28aよりも軸方向車両外側A2に設けられている。第3側面28cは、第2側面28bの径外方向において第2側面28bよりもさらに軸方向車両外側A2に設けられている。第1側面28aと第2側面28bとの間には鈍角の第1角部29aが形成されており、第2側面28bと第3側面28cとの間には略直角の第2角部29bが形成されている。第1側面28aは第1角部29aに至るまで滑らかに連続しており、第2側面28bは第1角部29aから第2角部29bに至るまで滑らかに連続している。また、フランジ8の側面28は第2側面28bと第3側面28cとの間に外周面28dを有しており、外周面28dと第3側面28cとは滑らかに連続している。
図1に示すように、外輪2の軸方向両端部と内軸3との間には、密封装置10,60が取り付けられている。これら密封装置10,60は、外輪2の径方向外側から外輪2と内軸3との間に形成される環状空間9に泥水(異物)が侵入するのを防ぐ役割を有する。そして、これら密封装置10,60のうち、車両外側A2の密封装置10が本発明の一実施形態に係る密封装置10である。
この密封装置10は、図2に示すように、外輪2の軸方向一端部に固定されている円環状の芯金11と、この芯金11に取り付けられたシール部材12とを備えている。
芯金11は、SPCC等の鋼板をプレス加工することによって環状に形成されている。芯金11は、外輪2の端部内周面21に嵌合して外輪2に固定されている円筒部16と、この円筒部16の軸方向車両外側A2の端部から径外方向へ延びて外輪2の軸方向端面20に当接する外円環部17とを有している。また、芯金11は、円筒部16の軸方向車両内側A1の端部に連続する屈曲部18と、この屈曲部18から径内方向へ延びる内円環部19とを有している。
外円環部17は、外輪2の軸方向端面20に当接することで、密封装置10全体を軸方向に関して位置決めする。また、外円環部17は、外輪2の軸方向端面20に当接した状態で、フランジ8の第2側面28bと、シール部材12の一部(後述の外固定部35)を挟んで対向するように配置されている。
シール部材12は、ニトリルゴム等のゴムを円環状に形成したものであり、芯金11に加硫接着している。シール部材12のゴムの硬度は、JIS−K6253に基づきデュロメータタイプAにより23℃の環境下で測定したデュロメータA硬さで、例えば70〜80度のものが用いられている。シール部材12は、第1シール部13と第2シール部14とで構成されている。第1シール部13は、芯金11の円筒部16、屈曲部18及び内円環部19に固定されている部分であり、第2シール部14は、芯金11の外円環部17に固定されている部分及びその径方向外側の部分である。なお、本実施形態では、第1シール部13と第2シール部14とは一体形成されている。
以下、シール部材12を詳細に説明する。第1シール部13は、芯金11の円筒部16、屈曲部18及び内円環部19に固定されている内固定部30と、この内固定部30から内軸3へ向かって延びている内リップ部31,32,33とを有している。そして、内リップ部31,32,33は、内軸3に設けられているシール面に摺接する。
本実施形態では、第1の内リップ部31が摺接するシール面は、フランジ8の側面28(第1側面28a)であり、第2の内リップ部32及び第3の内リップ部33が摺接するシール面は、軸本体部6の外周面6aである。これら内リップ部31,32,33は、外輪2の径外方向(つまり、外部)の泥水、砂、小石等の異物が侵入するのを防止する機能、及び環状空間9に設けられている玉4用の潤滑剤が外部へ漏れるのを防止する機能を有している。
第2シール部14は、芯金11の外円環部17に固定されている外固定部35と、この外固定部35と一体であるデフレクタ40とを有している。
ここで、芯金11の外円環部17は、外輪2の軸方向端面20に接触している当接部17aと、この当接部17aが軸方向端面20に接触した状態で当該軸方向端面20に非接触となる非当接部17bとを有している。当接部17aは外円環部17の基端側(径方向内側)を構成し、非当接部17bは外円環部17の先端側(径方向外側)を構成している。非当接部17bは当接部17aに比べて厚さ(軸方向寸法)が薄くなっており、外円環部17のフランジ8側の面は平坦であるが外円環部17の外輪2側の面は段部を有している。なお、非当接部17bを素材の切削によって形成してもよいし、当接部17aと非当接部17bとをプレス加工によって形成してもよい。
そして、第2シール部14の外固定部35は、外円環部17(当接部17a及び非当接部17b)よりもフランジ8側の本体部35aと、非当接部17bと軸方向端面20との間の第1密封部35bとを有している。第1密封部35bは、芯金11の当接部17aよりも軸方向の外輪2側に突出した環状の凸部35b−1と、当接部17aの当接面よりも軸方向のフランジ8側に凹んでいる環状の凹部35b−2,35b−3とを有している。凹部35b−2,35b−3は、凸部35b−1の径方向外側及び内側にそれぞれ配設されている。
芯金11の当接部17aが軸方向端面20に当接した状態で、凸部35b−1は、押圧されて軸方向端面20と密着する。凹部35b−2,35b−3は、凸部35b−1の押圧による非圧縮変形を妨げない機能を有する。
第2シール部14のデフレクタ40は、外固定部35の径方向外側の端部からフランジ8の側面28に近づく側へ延びる環状突部41と、外固定部35の径方向外側の端部からフランジ8の側面28と離れる側へ延びる外リップ部45とで構成されている。デフレクタ40は、数mm程度の厚さを有する円筒状に形成されている。
芯金11の外円環部17は、その先端部17eに至るまで径外方向へ直線的に延びており、当該先端部17eが外輪2の端部外周面22a及び外リップ部45の基端部内周面49よりも径方向外側、且つ、デフレクタ40の内部に位置している。先端部17eとデフレクタ40の外周面との間のゴムの厚さは、加硫成形時に生ゴムを先端部17eとデフレクタ40の外周面を形成する金型の間から通過可能とするために、例えば0.5mm以上とすればよい。このため、外円環部17は、図2に示すように、デフレクタ40の外周面の近傍まで延びている構成とすることができる。
環状突部41は、環状に形成されており、その軸方向端部41eがフランジ8の側面28と隙間を有して対向している。本実施形態では、軸方向端部41eの内周縁41fは、図2に示すように、側面28の第2角部29bよりもやや径方向内側に位置しており、軸方向端部41eは、その内周縁41f側の端部のみが第2側面28bと対向している。
また、環状突部41は、密封装置10を外輪2に装着した状態で、軸方向端部41eの内周縁41fと側面28の第2角部29bとの軸方向の間隔s1が、例えば1.0mm程度(0.5〜1.5mm)となるように形成されている。この程度の間隔を生じさせることで、高速回転(例えば1000rpm)時において、軸方向端部41eの内周縁41fとフランジ8の第2角部29bとの間に表面張力による水の膜が形成される。そして、密封装置10は、この水の膜により泥水が内リップ部31側へ侵入することを防止している。
外リップ部45は、円筒状に形成されており、外輪2の端部外周面22aに当接している。外リップ部45の軸方向端部45eの内周側には、径内方向へ突出した環状の第2密封部48が形成されている。この第2密封部48は、外輪2に対して密封装置10を装着する際に、外リップ部45の軸方向端部45eが径外方向へ拡径するように変形することで生じる外リップ部45の弾性力により、外輪2の端部外周面22aに当接している。また、この第2密封部48よりも外リップ部45の基端側の部分は、端部外周面22aとの間に隙間が形成されている。これにより、第2密封部48を端部外周面22aに全周にわたって線接触させて密封性能を高めている。
また、外リップ部45の軸方向端面、すなわちデフレクタ40における軸方向車両内側A1の端面には、端面溝46が形成されている。端面溝46は、外リップ部45の周方向に沿って全周に亘って設けられている。また、端面溝46は、軸方向車両外側A2に向かって凹状に形成されている。
さらに、デフレクタ40の外周面には、周面溝47が軸方向に等間隔に複数(図示例では5つ)形成されている。周面溝47は、外リップ部45の周方向に沿って全周に亘って設けられている。また、周面溝47は、径内方向へ向かって凹状に形成されている。
上述の本発明の実施形態に係る密封装置10において、芯金11の外円環部17は、当該外円環部17の先端部17eに至るまで径外方向へ直線的に延びており、先端部17eが外輪2の端部外周面22aよりも径方向外側に位置している。本発明の実施形態に係る密封装置10は、この構成により、先端部117eが外輪102の端部外周面122aよりも径方向内側に位置している図3に示した従来の密封装置110に比べてデフレクタ40の剛性が高くなる。このため、外輪2に密封装置10が装着されることでデフレクタ40の外リップ部45が弾性変形するのに伴ってデフレクタ40の環状突部41がフランジ8の側面28方向且つ径内方向に向かって変形することを抑制することができる。その結果、環状突部41の軸方向端部41eとフランジ8の側面28との間隔s1が想定よりも狭くなって異物が詰まったり、環状突部41の軸方向端部41eがフランジ8の側面28に接触したりして、車輪用転がり軸受装置1に不具合が生じることを確実に防止することができる。
また、デフレクタ40の剛性が高くなることで、外輪2に装着された密封装置10は、外輪2の端部外周面22aに対する外リップ部45の当接力が前記従来の密封装置110に比べて強くなるので、外リップ部45と外輪2の端部外周面22aとの間から泥水が侵入することをより確実に防止することができる。その結果、外リップ部45と外輪2の端部外周面22aとの間から泥水が侵入して外輪2と密封装置10との間に錆が発生し、車輪用転がり軸受装置1に不具合が生じることを回避することができる。
次に、外輪2,102に密封装置10,110を装着した際のデフレクタ40,140の変形量をFEM解析によって検証した結果について説明する。実施例のFEMモデルとして、外輪2の端部外周面22aの直径が77.10mmであり、これに対して芯金17の先端17eの直径が77.50mmであるものを用いた。一方、比較例のFEMモデルとして、外輪102の端部外周面122aの直径が77.10mmであり、これに対して芯金117の先端117eの直径が76.90mmであるものを用いた。なお、その他の寸法及び材料特性は、実施例及び比較例で同一としている。
解析は、外輪の表面を構成する節点を、実際の外輪2,102の外側面(図2及び図3における端部外周面22a,122a、端部内周面21,121及び軸方向端面20,120)の位置まで外輪が徐々に大きくなるように移動させることで行った。このようにして外輪2,102に密封装置10,110を装着させた状態において、比較例ではデフレクタ140の環状突部141の軸方向端部141eの外周縁141gは径内方向に0.104mm、軸方向のフランジ108側に0.047mm移動するのに対して、実施例では前記外周縁41gは径内方向に0.077mm、軸方向のフランジ側に0.026mm移動するにとどまった。なお、比較例と実施例とで内リップ部31〜33,131〜133の移動量は同一であった。上述のように、FEM解析によって、本発明の密封装置10は、従来の密封装置110に比べてデフレクタ40の環状突部41が変形し難いことが実証された。
[変形例]
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、デフレクタ40の外リップ部45は、外輪2に密封装置10を装着する際に弾性変形して端部外周面22aに当接すればよく、第2密封部48を備えていない構成であってもよい。また、芯金11の外円環部17は、非当接部17bの厚さ(軸方向寸法)と当接部17aの厚さ(軸方向寸法)とが同じ構成であってもよい。さらに、芯金11の外円環部17は、軸方向の幅が一定であり、外輪2の軸方向端面20の全面に接触して、外輪2の端部外周面22a及び外リップ部45の基端部内周面49よりも径方向外側まで延びている構成であってもよい。
1:車輪用転がり軸受装置、2:外輪、3:内軸、6a,28a:シール面、8:フランジ、9:環状空間、10:密封装置、11:芯金、13:第1シール部、14:第2シール部、16:円筒部、17:外円環部、20:外輪の軸方向端面、21:外輪の端部内周面、22a:外輪の端部外周面、28:側面、30:内固定部、31,32,33:内リップ部、35:外固定部、40:デフレクタ、41:環状突部、45:外リップ部、49:外リップ部の基端部内周面、S:隙間

Claims (1)

  1. 同心状に配置された内軸と外輪とを備え、当該外輪の軸方向端面に隙間を有して対向する側面を有したフランジが前記内軸の端部に設けられた車輪用転がり軸受装置に用いられ、前記内軸と前記外輪との間の環状空間に泥水が侵入するのを防ぐ密封装置であって、
    前記外輪の端部内周面に嵌合して当該外輪に固定される円筒部、及び当該円筒部から径外方向へ延びる外円環部を有する芯金と、
    前記円筒部に固定されている内固定部と、当該内固定部から延びて前記内軸に設けられているシール面に摺接する内リップ部と、を有する第1シール部と、
    前記外円環部に固定されている外固定部と、当該外固定部から軸方向の前記フランジの前記側面に近づく側へ延びて当該側面に隙間を有して対向する環状突部、及び前記外固定部から軸方向の前記フランジの前記側面と離れる側へ延びて前記外輪の端部外周面に弾性変形することで当接する円筒状の外リップ部で構成されるデフレクタと、を有する第2シール部と、を備え、
    前記芯金の前記外円環部は、当該外円環部の先端部に至るまで径外方向へ直線的に延びており、当該先端部が前記外輪の端部外周面よりも径方向外側に位置していることを特徴とする密封装置。
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