JP2015063772A - 織物の切断方法及び織物の切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 織物の生産工程において、安定した切断作業を簡易に行うことが可能な織物の切断方法並びに織物の切断装置を提供する。
【解決手段】 織物の切断装置1は、織機100に取付固定する棒状部材4と、熱風ヒータ2と、熱風ヒータ2を棒状部材4に位置調整可能に取り付けるホルダー3と、ヒータ温度とエア圧力のいずれかないしは両方を制御するコントローラ9を備え、所定間隔で配された熱風ヒータ2によって、織物200を構成する熱融着糸の融点以上の温度の熱風a1を吹き付けて、熱風ヒータ2と織物200が非接触にて、織物200を切断する構成である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、織物の切断方法及び織物の切断装置に関する。
高分子材料を原料とした合成繊維は、工業生産に適しており広く普及している。一般に、織物は織機で生産され、ロール巻きされて原反となり、次工程にて追加工されるか又はメーカ等の顧客に送られて使用される。合成繊維の織物は、衣料用途のみならず、産業用資材としても使用されている。
幅広の生地を幅方向に分断する方法としては、例えば、織機で1ロットを生産した後、別工程で巻き返しを行い、その巻き返し工程において回転刃などの刃物を生地に当てて切断する方法がある。しかし、この回転刃などの刃物による方法では生地の切断箇所にほつれが発生するため、同時に切断部の縫込み又は熱融着を行わなければならない。また、切断工具を回転刃から超音波カッタに替えた場合、超音波にて切断可能な生地の厚みが0.3mm以下の薄地に限定され、条件によっては生地の切断箇所にほつれが発生するため、同時に切断部の縫込み又は熱融着を行わなければならない。縫込みは生産性が著しく低く、外観上好ましくない場合もある。熱融着はヒータを生地に当てて行われるが、ヒータに合成繊維の屑が付着するため安定した作業をすることが難しい。
上記方法よりも生産性を高めた方法としては、織物を幅広の生地で生産し、ヒートカッタを生地に当てて所定幅にカットしてからロール巻きして原反とする方法がある。この場合においても、ヒートカッタに合成繊維の屑が付着するため安定した切断をすることが難しい。また、織機が生産途中で停止した場合、ヒートカッタの余熱で生地切断位置のみならず周辺まで溶けてしまうことが多々あり、ヒートカッタの余熱で溶けた箇所の生地幅が規格外で狭くなってしまい、製品欠点となってしまうという不具合がある。
特許文献1には、織機に仕掛かり中の織物の広巾布地を連動して多列直線的にヒートカットして細巾布地とするに際し、ニクロム線によって金属刃や金属針等を熱したヒートカッタに温風吹き付けを併用することが記載されている(その課題を解決するための手段)。引用文献1では、ヒートカッタを生地に当てており、ヒートカッタに合成繊維の屑が付着するため安定した切断をすることが難しい。引用文献1記載の温風吹き付けは低速時にヒートカッタが過熱しないようにするためのものであり、切断作業には寄与していない。
特許文献2には、テーブル上にカーテン用の布帛を固定し、ボイル地はヒートカッタで切断し、ボイル地以外は回転刃で切断することが記載されている(その段落0012)。引用文献2では、ヒートカッタを生地に当てた場合、ヒートカッタに合成繊維の屑が付着するため安定した切断をすることが難しく、また、回転刃を生地に当てた場合、生地の切断箇所にほつれが発生するという問題点がある。
特許文献3には、エラストマー樹脂を平織物の基布に塗布、積層したエアバッグ基布をレーザカッタにて切断することが記載されている(その段落0005)。引用文献3では、レーザカッタを用いている。レーザカッタによる切断作業は、生産性が著しく低くなり、加工装置が高額となるという問題点がある。
特開平6−184925号公報 特開2000−158399号公報 特開平11−48893号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2のようなヒートカッタを生地に当てて切断する方法は、ヒートカッタに合成繊維の屑が付着するため安定した切断をすることが難しい。また、織機などの生産機械が生産途中で停止した場合、ヒートカッタの余熱で生地切断位置のみならず周辺まで溶けてしまうことで、ヒートカッタの余熱で溶けた箇所の生地幅が規格外で狭くなってしまい、製品欠点となってしまう。また、特許文献2のような回転刃を生地に当てて切断する方法は、生地の切断箇所にほつれが発生するため、同時に、縫込みや熱融着をしなければならず、安定した作業をすることが難しい。そして、特許文献3のようなレーザカッタにて生地を切断する方法は、生産性が著しく低くなり、加工装置が高額となる。これらのことから、装置コストを余り掛けずに、安定した切断作業を簡易に行う方法は未だ見出されていないのが実情である。
そこで、本発明の目的は、織物の生産工程において、安定した切断作業を簡易に行うことが可能な織物の切断方法並びに織物の切断装置を提供することにある。
本発明の織物の切断方法は、織物の生産工程において、熱風ヒータを用いて、前記織物を構成する熱可塑性樹脂からなる合成繊維の融点以上の温度の熱風を吹き付けて、前記熱風ヒータと前記織物が非接触にて、前記織物を切断することを特徴とする。
本発明によれば、接触式のヒータにて問題となっているような合成繊維の屑がヒータに付着することがなく、尚且つ、機械式の刃物にて問題となっているような合成繊維がほつれることがない。すなわち、本発明によれば、熱風ヒータによって熱風を吹き付けて、熱風ヒータと織物が非接触で前記織物を切断するので、合成繊維とヒータが接触すること自体がないから安定した切断作業を簡易に行うことができる。そして、前記熱風ヒータを用いることで、切断箇所は切断と同時に融着されるので合成繊維の糸がほつれることがない。前記熱風ヒータは、非接触で局所的に合成繊維を切断するため、接触式のヒータよりも熱容量の小さなもので済む。
前記織物は、熱可塑性樹脂の合成繊維から構成される。熱可塑性樹脂の合成繊維としては、ナイロン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、ポリプロピレン等が挙げられる。熱可塑性樹脂の合成繊維からなる織物であることで、切断後にほつれ難くすることが容易である。
本発明は、前記織物を織機にて製織しながら、所定の位置で前記織物を切断し、所定間隔で切断された前記織物を巻き取り機で巻き取ることを特徴とする。
本発明によれば、前記織物を製織し、切断し、巻き取る、という一連の作業が合理的に実施できる。
本発明は、巻き取りロールなどの巻き取り機で巻き取る手前の段階、又は、巻き返しロールなどの巻き返し機で巻き返す手前の段階で、前記織物の平坦面に前記熱風を吹き付けて切断することが好ましい。前記巻き取りロールで巻き取る手前の段階で前記織物の平坦面に前記熱風を吹き付けて切断する場合には、織機で生産しながら正確な位置で所定幅に切断することができる。また、前記巻き返しロールで巻き返す手前の段階で前記織物の平坦面に前記熱風を吹き付けて切断する場合には、既存のロール巻きされた原反を、正確な位置で所定幅に切断することができる。
本発明は、前記織機には前記織物をストレートに引き出すためのガイドバーが備わっており、前記ガイドバーの手前の位置で前記織物がストレートに引き出された平坦面に前記熱風ヒータからの熱風を通過させることを特徴とする。前記ストレートに引き出す方向としては、鉛直方向や水平方向が挙げられる。
本発明によれば、前記織機で生産しながら正確な位置で所定幅に切断することができる。
例えば、前記織機が生産途中で停止した場合には、それと同時に、熱風ヒータの熱源は遮断するがエアは遮断しないことで切断装置に過負荷を与えずに製品欠点を防止できる。
本発明において、生産性を高めるためには、巻き取り速度又は巻き返し速度を50mm/分以上とすることが好ましい。本発明において、切断箇所の品質を維持するためには、前記織物は、最大厚みが0.5mmであることが好ましい。
本発明は、複数の細幅織物が継ぎ部で連結された広幅織物として前記織物を製織しながら、前記織機に所定間隔で配された前記熱風ヒータからの熱風によって前記継ぎ部を切断することを特徴とする。
本発明によれば、同時に多数の細幅織物を生産することと同じ効果が得られ、細幅織物の生産性が飛躍的に向上する。
本発明は、前記継ぎ部をより切断し易くするために、前記継ぎ部は少なくとも1本の経糸を抜いて製織することを特徴とする。
本発明によれば、前記継ぎ部を経糸が抜かれた状態とすることで、前記熱風ヒータからの熱風を前記継ぎ部の正面側に吹き付けると、その熱風が前記継ぎ部の背面側に抜け易くなるので前記継ぎ部の周辺組織に熱風が当たって硬化する虞がない。そして、前記継ぎ部の熱風が通過する箇所を緯糸のみとすることで切断がきわめて容易となり、切断箇所の品位がより高められる。
本発明の織物の切断装置は、織機に取付可能な棒状部材と、熱風ヒータと、熱風ヒータを所定間隔で配するために前記棒状部材に取り付けるホルダーと、ヒータ温度とエア圧力のいずれかないしは両方を制御するコントローラを備え、前記熱風ヒータのノズルから、前記織物を構成する熱可塑性樹脂からなる合成繊維の融点以上の温度の熱風が吹き付けられることで、前記熱風ヒータと前記織物が非接触にて、前記織物が切断されることを特徴とする。
本発明によれば、織機に棒状部材を取り付けるなどして固定し、当該棒状部材に取り付けられた熱風ヒータによって織物を構成する熱可塑性樹脂からなる合成繊維の融点以上の温度の熱風を吹き付けて、熱風ヒータと織物が非接触で前記織物を切断するので、合成繊維の屑が前記熱風ヒータに付着するようなことがなく、安定した切断作業を簡易に行うことができる。尚且つ、前記織物を製織し、切断し、巻き取る、という一連の作業が合理的に実施できる構成となる。
本発明は、前記コントローラによって、ヒータ温度とエア圧力のいずれかないしは両方が制御される。例えば、ヒータ温度が高いほど切断し易くなり、エア圧力が高いほど切断し易くなる。その一方で、前記織物の熱風を吹き付ける所定範囲以外の周辺組織に熱風が当たって硬化する可能性が高くなるため、ヒータ温度、並びにエア圧力は切断可能な下限値付近としたほうが好ましい。
本発明は、前記織機には前記織物をストレートに引き出すためのガイドバーが備わっており、前記棒状部材を前記ガイドバーと平行に配置すると、前記熱風ヒータのノズルが前記織物に向き合う構成とされ、前記ガイドバーの手前の位置で前記織物がストレートに引き出された平坦面に前記熱風ヒータからの熱風を通過させることを特徴とする。
本発明によれば、前記織機で生産しながら正確な位置で所定幅に切断することができる。ここで、前記ストレートに引き出す方向としては、鉛直方向や水平方向が挙げられる。例えば、前記織物を鉛直方向に引き出す構成とすれば、装置の設置面積を小さくすることが容易となる。
本発明は、前記棒状部材の両側には腕部が延設されており、これら腕部が前記ガイドバーに取り付けられる構成となっていることを特徴とする。
本発明によれば、本発明の織物の切断装置を簡易かつ正確な位置で前記織機に取付固定することが容易となる。前記織物の切断装置と前記織機とを組み合わせた、新たな織機という見方ができる。そして、前記織機が生産途中で停止した場合には、それと同時に、熱風ヒータの熱源は遮断するがエアは遮断しないことで切断装置に過負荷を与えずに製品欠点を防止できる。
前記熱風ヒータは、前記ノズルの吐出断面積が1mm未満の場合、必要な空気流量が確保できず、ヒータがオーバーロードする危険がある。その一方で、前記ノズルの吐出断面積が15mm超の場合、熱量が大きすぎて、切断の切り幅が大きくなってしまう。
本発明は、前記熱風ヒータは、前記ノズルの吐出断面積が1mm以上かつ15mm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、生地を容易に切断できるうえ、生地の切断の切り幅も少なくて済む。
前記ノズル形状としては、円形状、楕円形状、長丸形状、四角形状、長四角形状などが挙げられる。例えば前記ノズル形状が円形状の場合、熱風ヒータのノズルの吐出断面積は、π×(ノズルの内径×0.5)で求められる。例えば前記ノズル形状が長四角形状の場合、熱風ヒータのノズルの吐出断面積は、ノズルの幅×長さで求められる。
本発明は、前記熱風ヒータのノズルは、その吐出断面形状が長四角形状又は長丸形状若しくは楕円形状であるとともに、前記ノズルの長手方向が前記織物の進行方向と一致していることを特徴とする。
本発明によれば、前記ノズルの吐出断面形状が長四角形状又は長丸形状若しくは楕円形状であるとともに、前記ノズルの長手方向が前記織物の進行方向と一致していることで、前記織物には、切断と同時に融着された融着点に、適度なサイズの融着玉が形成され、合成繊維の糸がほつれる虞がない丈夫で高品位の織物となる。
本発明の織物の切断方法によれば、熱風ヒータによって熱風を吹き付けて、熱風ヒータと織物が非接触で前記織物を切断するので、合成繊維とヒータが接触すること自体がないから安定した切断作業を簡易に行うことができる。そして、前記熱風ヒータを用いることで、切断箇所は切断と同時に融着されるので合成繊維の糸がほつれることがない。本発明によれば、前記織物を製織し、切断し、巻き取る、という一連の作業が合理的に実施でき、前記織機で生産しながら正確な位置で所定幅に切断することができる。さらに、本発明によれば、同時に多数の細幅織物を生産することと同じ効果が得られ、細幅織物の生産性が飛躍的に向上する。
本発明の織物の切断装置によれば、織機に棒状部材を取り付けるなどして固定し、当該棒状部材に取り付けられた熱風ヒータによって織物を構成する熱可塑性樹脂からなる合成繊維の融点以上の温度の熱風を吹き付けて、熱風ヒータと織物が非接触で前記織物を切断するので、合成繊維の屑が前記熱風ヒータに付着するようなことがなく、安定した切断作業を簡易に行うことができる。尚且つ、前記織物を製織し、切断し、巻き取る、という一連の作業が合理的に実施できる構成となる。また、本発明によれば、前記織機で生産しながら正確な位置で所定幅に切断することができる。本発明の織物の切断装置は、簡易かつ正確な位置で前記織機に取付固定することができる。さらに、本発明によれば、前記熱風ヒータのノズルの長手方向が前記織物の進行方向と一致していることで、前記織物には、切断と同時に融着された融着点に、適度なサイズの融着玉が形成され、合成繊維の糸がほつれる虞がない丈夫で高品位の織物となる。
本発明の実施形態の織物の切断装置を織機に取り付けたときの配置構成を模式的に示す側面図である。 本実施形態の織物の切断装置を織機に取り付けたときの配置構成を示す斜視図である。 本実施形態の織物の切断装置の他の例を織機に取り付けたときの配置構成を示す斜視図である。 織物を例示する図であり、(a)は正面図であり、(b)はA−A断面図である。 本発明によって上記織物を切断した状態を例示する正面図である。 本発明に係る織物を例示する図であり、(a)は正面図であり、(b)は底面図である。 本発明に係る熱風ヒータのノズルを示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 本発明に係る熱風ヒータのノズルの他の例を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を引用しながら説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施形態の織物の切断装置を織機に取り付けたときの配置構成を模式的に示す側面図である。図2は本実施形態の織物の切断装置を織機に取り付けたときの配置構成を示す斜視図である。織機100は織機であり、上流側(図1では右上)から下流側(図1では左下)に向かって、織物200が製織される。織機100は、既知の織機であることからその説明を一部省略することとし、図1では、本発明に係る主要部のみを簡略化して表している。織機100は、上流側から順に、筬105、摩擦ロール107、ガイドバー108、巻き取りロール109が配されている(図1)。摩擦ロール107は、複数の回転ローラ(図1では3つの回転ローラ)からなり、そのロール回転速度によって織物200の生地密度を決定している。ガイドバー108は、織物200をストレートに引き出すためのガイドであり、図1では、織物200が鉛直方向(矢印b1の方向)に引き出される。巻き取りロール109は、出来上がった生地を巻き取る巻き取り機である。織物200は、摩擦ロール107とガイドバー108によって張力を付与されることで鉛直方向に平坦な平坦面が形成される。
本実施形態の織物の切断装置1は、織機100に取付固定する棒状部材4と、熱風ヒータ2と、熱風ヒータ2を棒状部材4に位置調整可能に取り付けるホルダー3と、ヒータ温度とエア圧力の両方を制御するコントローラ9を備えている(図1、図2)。
図1と図2に示す例では、棒状部材4は、四角形の棒部41と、棒部41の両端側から水平方向に延設された腕部42からなり、これらの腕部42が、フック等の係止手段にてガイドバー108の両端側に係止されボルト等の固定金具にて固定される。棒状部材4は、平面視でコ字形状となっており、ガイドバー108と平行に配されている。
図2に示す例では、複数の熱風ヒータ2が、ホルダー3を介して、所定間隔で棒状部材4の棒部41に取り付けられている。ホルダー3は、L字形状の金具31とL字形状の金具32を組み合わせたものであり、ボルト33を緩ませることで、熱風ヒータ2と熱風ヒータ2の互いの間隔を調整することやそれぞれの熱風ヒータ2の横方向の位置調整ができる。また。ボルト34を緩ませることで熱風ヒータ2と織物200との間隔を調整することができる。そして、棒状部材4を織機100の筬105と巻き取りローラ109の間の位置に取り付けると熱風ヒータ2のノズル21が織物200の平坦面に向き合う配置となる。
本実施形態によれば、ガイドバー108の手前の位置で織物200が鉛直方向に引き出された平坦面に熱風ヒータ2からの熱風を通過させる構成であるから、織機100で生産しながら正確な位置で所定幅に切断することができる。
図3は、本実施形態の織物の切断装置の他の例を織機に取り付けたときの配置構成を示す斜視図である。図3に示す例では、棒状部材4は、四角形の棒部41と、棒部41の両端側から鉛直方向に延設された脚部43からなり、これらの脚部43が、床面に配されボルト等の固定金具にて固定される。棒状部材4は、ガイドバー108と平行に配されている。本実施形態によれば、切断装置1を織機100と機械的に連結しなくてもよいので、切断装置1の配置の自由度が大きくなる。
図7は、本発明に係る熱風ヒータ2のノズル21を示す図であり、図7(a)は正面図であり、図7(b)は側面図である。図7に示す例では、ノズル21の開口部は、縦長で細幅のスリット形状となっている。ノズル21の開口部が細幅となっているのは、熱風(図1と図2にて符号a1で示す矢印)を集中させることで効果的に織物200を構成する熱融着糸の融点以上の温度の熱風を細幅で吹き付けて、非接触で織物200を切断するためである。ノズル21の開口部が縦長となっているのは、織物200の進行方向(図1と図2にて符号b1で示す矢印)に沿う形状とすることで、熱風を吹き付けて、熱風ヒータ2と織物200が非接触で当該織物200を切断しつつ切断面にほつれができないように熱処理するためである。熱風a1は、ドライエアである。ヒータ温度とエア圧力はコントローラ9によって制御され、エア圧力は0.1MPa以上かつ0.7MPa以下の範囲で調整される。
本実施形態では、熱風ヒータ2は、ノズル21の吐出断面積S2が、1mm以上かつ15mm以下となっている。これは、ノズル21の吐出断面積S2が1mm未満の場合、必要な空気流量が確保できず、ヒータがオーバーロードする危険があるからである。その一方で、前記熱風ヒータのノズルの吐出断面積が15mm超の場合、熱量が大きすぎて、切断の切り幅が大きくなってしまうからである。本実施形態によれば、織物200の生地を容易に切断できるうえ、生地の切断の切り幅も少なくて済む。図7(a)に示すノズル21の幅S21は、0.1mm以上かつ1.5mm以下となっている。そして、図7(a)に示すノズル21の形状は、長四角形状であり、図1〜図3に示すように、前記ノズルの長手方向が、前記織物の進行方向(図1と図2にて符号b1で示す矢印)と一致している。
図4は、織物200を例示する図である。図4(a)は正面図である。図4(b)は、図4(a)のA−A断面図である。図4に示す例では、織物200は平織組織となっており、経糸211と緯糸212とが交差して、組織点213をつくっている。経糸211と緯糸212は、いずれも熱可塑性樹脂の合成繊維からなる。熱可塑性樹脂の合成繊維としては、ナイロン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、ポリプロピレン等が挙げられる。
図5は、本実施形態の織物の切断装置1によって、図4に示す織物200を切断した状態を例示する正面図である。上述のとおり、本実施形態によれば、織物200には、切断と同時に融着された融着点214に、適度なサイズの融着玉が形成され、合成繊維の糸がほつれる虞がない丈夫で高品位の織物となる。
織物200は、上記平織の例に限定されず、綾織や朱子織などの、既知の織組織が適用できる。
図8は、本発明に係る熱風ヒータ2のノズル21の他の例を示す図である。図8(a)は正面図であり、図8(b)は側面図である。図8に示す例では、ノズル21の開口部は、小さな丸穴形状となっている。例えば、織物2の厚みが0.5mm未満であり、繊維密度もある程度低い場合には、図8に示すようなノズル21とする場合がある。これ以外にも、織物200の材質、厚み、密度等に対応させて、熱風ヒータ2のノズル21の形状を適宜設定することができる。
図6は、本発明に係る織物200を例示する図である。図6(a)は正面図であり、図6(b)は底面図である。図6に示す例では、細幅で袋状の織物が継ぎ部203で連結された広幅織物となっている。符号201は袋状部であり、袋状部201の両端が耳部202となっている。そして細幅で袋状の織物が継ぎ部203で連結された広幅織物200となっている。本実施形態によれば、同時に多数の細幅織物を生産することとなり、生産性が飛躍的に向上する。
図6に示す例では、継ぎ部203は少なくとも1本の経糸を抜いて製織し、熱風ヒータ2によって、継ぎ部203の緯糸を切断する。好ましくは、継ぎ部203は3本以上の経糸を抜いて製織し、熱風ヒータ2によって、継ぎ部203の緯糸を切断する。本実施形態によれば、経糸が抜かれた状態の継ぎ部203は、熱風ヒータ2からの熱風(図1と図2にて符号a1で示す矢印)が反対側に抜け易いので周辺組織に熱風が当たって硬化する虞がない。そして、継ぎ部203の熱風が通過する箇所は緯糸のみとなっているので切断が容易となり、切断箇所の品位がより高められる。
織物200は、熱可塑性樹脂の合成繊維から構成される。熱可塑性樹脂の合成繊維としては、ナイロン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、ポリプロピレン等が挙げられる。熱可塑性樹脂の合成繊維からなる織物200であることで、切断後にほつれ難くすることが容易である。
図1と図2に示す例では、織物200に対して熱風a1が直交する向きとなるように、熱風ヒータ2が等間隔で配置されている。これは、熱風a1の熱エネルギを効率的に織物200の熱融着糸に伝えて切断するためである。これ以外にも、織物200の材質、厚み、密度等に対応させて、熱風ヒータ2のノズル21の向きを適宜設定することができる。
上述した実施の形態では、熱風ヒータ2を織機100の筬105と巻き取りローラ109の間の位置で機外となる外側位置に取り付ける例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、熱風ヒータ2を機内となる内側位置に取り付けることも可能である。また例えば、巻き返しローラで巻き返す手前の段階で、織物200に熱風を吹き付ける構成とすることも可能である。熱風ヒータ2からの熱風の進行方向は織物200に対して直交する向きには限定されず、斜めに進行するようにしてもよい。熱風ヒータ2は、複数配置には限定されず、単数配置としてもよい。熱風ヒータ2を支持する部材は、棒状部材には限定されず、床面に台座を設けて熱風ヒータ2を支持する構成としてもよい。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
1 本発明の織物の切断装置、
2 熱風ヒータ、21 ノズル、a1 熱風、
3 ホルダー、
4 棒状部材、
9 コントローラ、
100 織機、
200 織物

Claims (10)

  1. 織物の生産工程において、熱風ヒータを用いて、前記織物を構成する熱可塑性樹脂からなる合成繊維の融点以上の温度の熱風を吹き付けて、前記熱風ヒータと前記織物が非接触にて、前記織物を切断することを特徴とする織物の切断方法。
  2. 前記織物を織機にて製織しながら、所定の位置で前記織物を切断し、所定間隔で切断された前記織物を巻き取り機で巻き取ることを特徴とする請求項1記載の織物の切断方法。
  3. 前記織機には前記織物をストレートに引き出すためのガイドバーが備わっており、前記ガイドバーの手前の位置で前記織物がストレートに引き出された平坦面に前記熱風ヒータからの熱風を通過させることを特徴とする請求項1または2記載の織物の切断方法。
  4. 複数の細幅織物が継ぎ部で連結された広幅織物として前記織物を製織しながら、前記織機に所定間隔で配された前記熱風ヒータからの熱風によって前記継ぎ部を切断することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の織物の切断方法。
  5. 前記継ぎ部をより切断し易くするために、前記継ぎ部は少なくとも1本の経糸を抜いて製織することを特徴とする請求項4記載の織物の切断方法。
  6. 織機に取付可能な棒状部材と、熱風ヒータと、熱風ヒータを所定間隔で配するために前記棒状部材に取り付けるホルダーと、ヒータ温度とエア圧力のいずれかないしは両方を制御するコントローラを備え、前記熱風ヒータのノズルから、前記織物を構成する熱可塑性樹脂からなる合成繊維の融点以上の温度の熱風が吹き付けられることで、前記熱風ヒータと前記織物が非接触にて、前記織物が切断されることを特徴とする織物の切断装置。
  7. 前記織機には前記織物をストレートに引き出すためのガイドバーが備わっており、前記棒状部材を前記ガイドバーと平行に配置すると、前記熱風ヒータのノズルが前記織物に向き合う構成とされ、前記ガイドバーの手前の位置で前記織物がストレートに引き出された平坦面に前記熱風ヒータからの熱風を通過させることを特徴とする請求項6記載の織物の切断装置。
  8. 前記棒状部材の両側には腕部が延設されており、これら腕部が前記ガイドバーに取り付けられる構成となっていることを特徴とする請求項7記載の織物の切断装置。
  9. 前記熱風ヒータのノズルは、その吐出断面形状が長四角形状又は長丸形状若しくは楕円形状であるとともに、前記ノズルの長手方向が前記織物の進行方向と一致していることを特徴とする請求項7記載の織物の切断装置。
  10. 前記熱風ヒータは、前記ノズルの吐出断面積が1mm以上かつ15mm以下であることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項記載の織物の切断装置。
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