JP7272195B2 - 不織布の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷却手段を備える不織布の製造装置に関する。
不織布の製造装置において、フィラメントから不織布を形成するものがある。例えば、その製造装置の一つであるスパンボンド製法によるものにおいては、紡糸手段により、紡糸口金の多数の紡糸孔から熱可塑性樹脂を溶融紡糸して、フィラメントの束であるフィラメント集合体を形成する。このフィラメント集合体は、冷却手段により、制御された一様流である冷却エアーが水平方向から供給され、所望の硬さに冷却された後に、延伸手段により、垂直方向に引っ張られる。これにより、フィラメント集合体の繊維強度と繊維径が調整されるものである。その後、搬送手段により、直接捕集ベルト上に堆積するフィラメント集合体が搬送されるとともに、絡合手段により、フィラメント集合体同士を絡合させ不織布を形成している。
ここで、例えば、特許文献1には、スパンボンド不織布の製造装置が備える一対の冷却装置であって、フィラメント集合体を所定の温度まで冷却するために、捕集ベルトの幅方向に長い横長形状の吹出口から、水平方向の冷却エアーを供給するものが開示されている。この特許文献1には、具体的に記載されていないが、冷却エアーを層流かつ一様流とするために、冷却手段の吹出口に整流格子を設けることが考えられる。しかしながら、吹出口の形状は、横長形状であるため、この形状に対応させた整流格子を用いると、整流格子が自重で簡単に歪んでしまう現象が生じるおそれがあった。
特開2007-031876号公報
そこで、従来技術では、この整流格子の歪みを抑制するために、水平方向に整流格子を複数個に分割し配列させるとともに、各整流格子の周りを、縦支持枠及び横支持枠からなる枠体により取り囲むことにより補強支持していた(図3(a)参照)。
しかしながら、特に、縦支持枠近傍の整流格子を通過した冷却エアーは、縦支持枠の後端から剥離渦として交互に放出されるために、層流から乱流へと遷移する現象が生じていた。さらに、縦支持枠はフィラメントの延在方向と一致して延在しているため、縦支持枠により生じる乱流の影響が、縦支持枠近傍の特定のフィラメントに集中し、特定のフィラメントを揺れ続けさせる現象が生じていた。この現象により、特定のフィラメントは、固化する前の周辺のフィラメントと融着し、内部まで冷却されることなく柔らかい状態で延伸され、糸切れを生じさせる原因となっていた。
そこで、本発明の目的は、冷却手段からの冷却エアーによる糸切れを抑制することができる不織布の製造装置を提供することである。
上記課題を解決するために、不織布の製造装置は、溶融した熱可塑性樹脂をフィラメントから構成されるフィラメント集合体として押し出す紡糸手段と、前記フィラメント集合体を延伸する延伸手段と、前記紡糸手段と前記延伸手段との間に配置され、冷却エアーを前記フィラメント集合体に供給し冷却する冷却手段と、を備え、前記冷却手段は、前記フィラメント集合体に対向する吹出口を備え、それぞれの前記吹出口には、水平方向に並んで配置される少なくとも2つの整流格子と、前記整流格子を取り囲むように支持する横支持枠と縦支持枠とからなる枠体と、が設けられ、前記整流格子を通過する前記冷却エアーは層流であり、前記縦支持枠と前記フィラメントとの交差する角度が、5°以上とするものである。
また、上記不織布の製造装置は、前記冷却手段は、前記フィラメント集合体を挟んだ一対の吹出口を備えることを特徴とするものとしてもよい。
また、上記不織布の製造装置は、一対の吹出口におけるそれぞれの縦支持枠を吹出し方向から重ねて見たときに、フィラメント集合体の幅方向長さに対する水平面に投影した縦支持枠の幅方向長さの占める割合が、0.7以下とすることを特徴とするものとしてもよい。
また、上記不織布の製造装置は、一対の吹出口におけるそれぞれの縦支持枠を吹出し方向から重ねて見たときに、フィラメント集合体の幅方向長さに対する水平面に投影した縦支持枠同士が重複する幅方向長さの占める割合が、0.4以下とすることを特徴とするものとしてもよい。
また、上記不織布の製造装置は、前記冷却風吹出口部分の貫通孔の形状がハニカム状、あるいはコルゲート状であることを特徴とするものとしてもよい。
本発明によれば、冷却手段からの冷却エアーによる糸切れを抑制することができる不織布の製造装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る不織布製造装置の一例を示す概略図である。 図1に示される一対の冷却用送風機の吹出口を説明する斜視図である。 一方の冷却用送風機の吹出口を示すように、図2のIII-III断面線で切断した断面図であり、(a)従来技術における吹出口、(b)本実施形態における吹出口、をそれぞれ表す。 一対の冷却用送風機のそれぞれの吹出口を示すように、図2のIV-IV断面線で切断した断面図であり、(a)分散領域が重複しない状態、(b)分散領域が重複する状態、をそれぞれ表す。 本実施形態に用いられる整流格子を説明する図であり、(a)ハニカム形状の整流格子における斜視図、(b)ハニカム形状の整流格子における平面図、(c)コルゲート形状の整流格子における斜視図、(d)コルゲート形状の整流格子における平面図、をそれぞれ表す。
本発明の実施形態について、図1から図5を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は本実施形態の態様に限定されるものではない。
<不織布製造装置>
本実施形態によるフィラメント集合体3及びこれを含む不織布5は、特別な装置を用いることなく、通常の複合溶融紡糸法による不織布製造装置により得ることができる。中でも、生産性に優れるスパンボンド法による不織布製造装置が好ましく用いられる。
図1は、本発明の一実施形態に係る不織布製造装置の一例における概略図を、限定目的ではなく例示目的で示す。図中の白抜きの矢印A、矢印B及び黒矢印Cは、フィラメント集合体3の紡出方向、フィラメント集合体3の搬送方向(MD方向)及び捕集ベルト51の周回方向をそれぞれ表している。また、図中の白抜きの矢印D、矢印E及び矢印Fは、冷却エアー、分離ガス及び高圧エアーをそれぞれ表している。さらに、図中のX軸方向は、搬送方向Bを示すものであり、Z軸方向は、X軸方向と直交するとともに紡出方向Aと平行な方向を示すものである。
スパンボンド不織布製造装置100は、第1の押出機11及び第2の押出機12(紡糸手段)と、紡糸口金20(紡糸手段)と、一対の冷却用送風機30L,30R(冷却手段)と、イジェクター40(延伸手段)と、捕集コンベア50と、熱エンボスロール60と、ワインダー70と、から構成される。以下、それらの概要を順に説明する。
第1の押出機11は、第1の原料樹脂1を溶融しながら、螺旋状の第1のローター13の回転により、所定流量の溶融物を紡糸口金20(紡糸手段)へと送液する。同様に、第2の押出機12は、第2の原料樹脂2を溶融しながら、螺旋状の第2のローター14の回転により、所定流量の溶融物を紡糸口金20へと送液する。
(第1の原料樹脂)
第1の原料樹脂1は、熱可塑性樹脂を主成分とする。すなわち、第1の原料樹脂1は、第1の原料樹脂1の全固形分を基準にして90質量%以上100質量%以下の量で熱可塑性樹脂を含むことができる。第1の原料樹脂1に適用可能な熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン系の樹脂が挙げられる。複合繊維からなるフィラメントの紡糸性等の観点から、熱可塑性樹脂には、ポリプロピレン(PP)が好ましく使用される。
(第2の原料樹脂)
第2の原料樹脂2は、熱可塑性樹脂を主成分とする。詳細には、第2の原料樹脂2は、第2の原料樹脂2の全固形分を基準にして90質量%以上100質量%以下の量で熱可塑性樹脂を含む。
第2の原料樹脂2の主成分に適用可能な熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種類を使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。複合繊維からなるフィラメントの触り心地などの風合いの観点から、熱可塑性樹脂には、ポリエチレン(PE)を好ましく使用することができる。
(添加物)
複合繊維からなるフィラメントは、第1の原料樹脂1及び第2の原料樹脂2のそれぞれにおいて、熱可塑性樹脂に加えて、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて添加物を含有していてもよい。
添加物の原料としては、例えば、公知の耐熱安定剤及び耐候安定剤などの各種の安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)等の老化防止剤;テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエステル、2,2’-オキザミドビス[エチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフェノール系酸化防止剤;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、1,2-ヒドロキシステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩;グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート等の多価アルコール脂肪酸エステルなどを挙げることができる。また、これらを組み合わせて用いることもできる。
滑剤としては、例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド等が挙げられる。
また、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン等の充填剤を含有していてもよい。
紡糸口金20は、所望の繊維構造を形成して吐出するように構成された複数の複合紡糸ノズル(不図示)を有し、第1の押出機11及び第2の押出機12からのそれぞれ溶融物が複合した複合繊維からなる複数のフィラメントの束3(以下、「フィラメント集合体」という)を重力方向に紡出する。
一対の冷却用送風機30L,30Rは、オープン型であり、紡出されたフィラメント集合体3に対し、紡出方向Aと直交する方向であるX軸方向の冷却エアーDを送風し、フィラメント集合体3を冷却する。また、フィラメント集合体3から排出される高温の分離ガスEは、紡出方向Aに沿わず、一対の冷却用送風機30L,30Rの上方へと排気されることから、フィラメント集合体3を効率的に冷却することができる。
イジェクター40は、オープン型であり、駆動流体である高圧エアーFを紡出方向Aの成分をもたせてボディー42内へと噴射させ、ボディー42内に低圧部を生成させる。この生成された低圧部により、フィラメント集合体3は、ボディー42内に吸引され、高圧エアーFとともに、紡出方向Aへと延伸される。
捕集コンベア50は、捕集ベルト51と、捕集ベルト51の逆台形型の周回軌道の頂点に掛け回される第1乃至第4のロール55~58と、上側周回軌道における捕集ベルト51の下方に対向配置される吸引ボックス59と、を備える。この捕集ベルト51は、第1乃至第4のロール55~58の少なくとも一つの駆動回転に伴い、時計回りに周回軌道を周回方向Cに移動する。イジェクター40から延伸されたフィラメント集合体3は、直接、捕集コンベア50の捕集ベルト51上に所定の厚さに堆積されるとともに、搬送方向Bにある熱エンボスロール60へと搬送される。
熱エンボスロール60は、所定温度に加熱された凹凸の円筒面と、平らな円筒面とを有する一対の円筒ロールを備える。一対の円筒ロールは、堆積されたフィラメント集合体3を圧搾し、圧力と熱によりフィラメント集合体3の一部を絡合させ、不織布5を形成する。この交絡処理は、熱エンボス法ともいわれ、この方法により得られる不織布5は、表面にエンボスのパターンが現れる。
本実施形態による不織布5には、熱エンボス法の他、繊維の交絡処理の方法として、ニードルパンチ、ウォータージェット、超音波等の手段を用いる方法、またはホットエアースルーにより熱融着させる方法を採用することができる。ニードルパンチ手段は、ニードルをフィラメント集合体3に差し込んで絡合させる方法である。ウォータージェット手段は、高圧の水をフィラメント集合体3に噴射して、絡合させる方法である。超音波手段は、超音波を利用して、一部のフィラメントを溶かして、絡合させる方法である。ホットエアースルーは、ホットエアーをフィラメント集合体3に吹き出して、一部のフィラメントを溶かして絡合させる方法である。
(不織布)
本実施形態による不織布5は、フィラメント集合体3からなり、1つの層からなる単層構成を有していてもよく、また、複数の層からなる多層構成を有していてもよい。
ワインダー70は、連続する不織布5に皺の発生させることなく、所定の巻き硬さで巻き取る。
<冷却用送風機の吹出口について>
図2は、図1に示される一対の冷却用送風機30L,30Rの吹出口を説明する斜視図である。図中のY軸方向は、X軸方向及びZ軸方向とそれぞれ直交するCD方向を示すものである。ここで、図2は、一対の冷却用送風機30L,30Rの吹出口を説明するために模式的に誇張された図であり、実際における、一対の冷却用送風機30L,30R及びフィラメント集合体3の配置関係とは異なる。
一対の冷却用送風機30L,30Rは、図2に示すように、フィラメント集合体3が位置する冷却領域を挟んでX軸方向に対向配置されている。この冷却領域は、X軸方向からみて、一対の冷却用送風機30L,30Rの吹出口30ALの領域と一致する。これにより、二方向から冷却エアーDが冷却領域へ供給されるため、フィラメント集合体3を均一に冷却することができる。一対の冷却用送風機30L,30Rの吹出口30ALは、それぞれY軸方向とZ軸方向に平行なYZ平面上にあり、Y軸方向に延在する矩形形状を有する。この冷却用送風機30Lの吹出口30ALは、冷却エアーDを層流かつ一様流とするために、Y軸方向に分割配列された整流格子31Lと、整流格子31Lを補強支持するために、各整流格子31Lの周りを取り囲む縦支持枠32AL及び横支持枠32BLからなる枠体32Lと、を備える。この枠体32Lは、整流格子31Lと一体に形成され、吹出口30ALに対して着脱可能に設けられる。また、冷却用送風機30Rの吹出口(不図示)にも、整流格子31L及び枠体32Lと同一の構成である整流格子(不図示)及び枠体(不図示)が設けられている。
本実施形態において、フィラメント集合体3が、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン系の樹脂からなる場合は、結晶分散温度を上回る適宜の温度まで冷却できるように、一対の冷却用送風機30L,30Rの風速等を適宜設定することが好ましい。また、本実施形態において、一対の冷却用送風機30L,30Rから供給される冷却エアーDが整流格子31Lを通過する際のレイノルズ数は、整流格子31L(例えば、内径0.01(m))内における流れが層流となる2000以下(例えば、温度12.5(℃)及び風速1.0(m/s)等)となるように設定されている。ここで、整流格子31Lにおけるレイノルズ数が上限値を超えると、冷却エアーDが乱流遷移しやすくなる、又は、乱流になるため、連続的な乱流の影響を受けるフィラメント集合体3は、揺れの振幅が増幅されるとともに糸切れが生じる。
以下において、吹出口における縦支持枠及び横支持枠の影響を検討するにあたり、実際には、一対の冷却用送風機30L,30Rの吹出口から二方向の冷却エアーDが供給されるものであるが、説明の便宜上、冷却用送風機30Lの吹出口30ALから供給される一方向の冷却エアーDのみを考慮する。
<吹出口における縦支持枠の影響について>
図3(a)は、本実施形態における一方の冷却用送風機30Lの吹出口30ALを、図2のIII-III断面線で切断した断面図を用いて、従来技術を説明するものである(従来技術の符号については本実施形態の符号にダッシュ(’)を付するものとする)。ここで、図3(a)におけるフィラメント集合体3は、説明のために透過させて示している。また、従来技術における冷却エアーDについて、縦支持枠32AL’の影響のみを検討する。
従来技術における冷却エアーDが供給される冷却領域は、Y軸方向に沿って、一様流かつ層流である領域(以下、「層流領域」という)101Lと、乱流が集中する領域(以下、「集中領域」という)102Lと、に大別することができる。
層流領域101Lに対応する吹出口30AL’には、縦支持枠32AL’が含まれていない。よって、冷却エアーDは、制御された一様流かつ層流であるため、フィラメントの揺れを生じさせることなく、所望の冷却を行うことができる。
一方、集中領域102Lに対応する吹出口30AL’には、縦支持枠32AL’が含まれている。よって、集中領域102Lにおける冷却エアーDは、縦支持枠32AL’近傍の整流格子31L’を通過するまでは、層流であるが、この整流格子31L’から下流側に吐出されると、Z軸中心に時計回り及び反時計回りに回転する二つの剥離渦が、縦支持枠32AL’の後流側両縁部より交互に放出される。この交互に放出される剥離渦は、Y軸方向及びX軸方向への変動を与えるものである。これにより、集中領域102Lにおける冷却エアーDは、整流格子31L’を通過するものの、縦支持枠32AL’の影響により、層流から、Y軸方向及びX軸方向への変動を与える乱流へと遷移する。また、縦支持枠32AL’は、フィラメント集合体3の延在方向と一致して延在しているため、縦支持枠32AL’により生じる乱流の影響が、縦支持枠32AL’近傍の特定のフィラメントに集中する。この特定のフィラメントは、延在方向の全ての冷却領域において、常に乱流の影響を受けるため、揺れの振幅が増幅される。ここで、フィラメント間の距離は、例えば、約3mmと近接しているため、固化する前の周辺のフィラメントと融着し、内部まで冷却されずに柔らかい状態で延伸され、フィラメントに糸切れを生じさせていた。このため、冷却領域に乱流の影響が集中する集中領域102Lが含まれていると、詳細は後述するが、「糸切れ難さの評価」が低下していた(表1の比較例1参照)。
本明細書において、「縦支持枠近傍」とは、整流格子から層流として下流側に吐出された冷却エアーDが、縦支持枠の後流側から剥離渦として放出されて乱流に遷移する領域をいう。具体的には、「縦支持枠近傍」とは、縦支持枠のY軸方向両側から離間する方向に、それぞれ縦支持枠の幅の0~50%の領域をいう。
<吹出口における横支持枠の影響について>
ここでは、従来技術における冷却エアーDについて、横支持枠32BL’の影響のみを検討する。図3(a)に示すように、冷却エアーDは、横支持枠32BL’の影響により層流から乱流へと遷移するが、横支持枠32BL’は縦支持枠32AL’とは異なり、交互に放出される剥離渦は形成されない代わりに、縦支持枠32AL’の後流側へと巻き込まれるとともに、Y軸中心に回転する剥離渦が生じる。この剥離渦は、縦支持枠32AL’の後流側に安定的に存在するため、下流側に渦放出されることなく、また、冷却エアーDは、縦支持枠32AL’の後流側に定在する剥離渦により、縦支持枠32AL’の後流側に若干引き寄せられるように曲げられのみであるから、フィラメント集合体3には揺れが生じるものではない。よって、縦支持枠32AL’と比べ横支持枠32BL’が冷却エアーDに与える影響は極めて小さく、フィラメントの糸切れを生じさせることも少ないことから、本実施形態では縦支持枠の影響についてのみ考慮する。
<本実施形態の吹出口における縦支持枠の影響について>
図3(b)は、本実施形態における一方の冷却用送風機30Lの吹出口30ALを、図2のIII-III断面線で切断した断面図を用いて、本実施形態を説明するものである。ここで、図3(b)におけるフィラメント集合体3は、説明のために透過させて示している。また、従来技術における吹出口30AL’(図3(a)参照)と、本実施形態における吹出口30AL(図3(b)参照)との違いは、従来技術における縦支持枠32AL’が、フィラメント集合体3の延在方向に延在しているのに対し、本実施形態における縦支持枠32ALが、フィラメント集合体3の延在方向から傾いた角度αの方向に延在している点であり、その他の構成は同一である。
図3(b)に示すように、本実施形態における冷却エアーDが供給される冷却領域は、Y軸方向に沿って、層流領域101Lと、乱流が分散される領域(以下、「分散領域」という)103Lと、に大別することができる。ここで、層流領域101Lは、前述の従来技術における層流領域101Lと同じであることから、説明を省略する。
分散領域103Lに対応する吹出口30ALには、縦支持枠32ALが含まれており、冷却エアーDは、前述の従来技術における集中領域102と同様に、縦支持枠32ALの影響により、層流から、Y軸方向及びX軸方向への変動を与える乱流へと遷移する。しかしながら、縦支持枠32ALは、フィラメント集合体3の延在方向から傾いた角度αの方向に延在しているため、縦支持枠32ALにより生じる乱流の影響は、前述の従来技術における縦支持枠32AL’と比べて、縦支持枠32AL近傍の広い範囲のフィラメントへと分散される。これにより、この乱流の影響が分散されたフィラメントには、乱流の影響により連続的な揺れが生じるものの、この乱流の影響は、延在方向の一部の冷却領域においてのみであることから、揺れの振幅は増幅されることはない。よって、乱流の影響が分散されたフィラメントは、周辺のフィラメントと融着することは抑制され、糸切れを生じるおそれは少なくなる。
本実施形態における枠体32Lは、整流格子31Lと一体に形成され、吹出口30ALに対して着脱可能に設けられるものであるが、これに限らず、例えば、冷却用送風機30Lの吹出口30AL自体を枠体32Lとして、この枠体32Lに整流格子31Lを固定するものであっても良い。また、本実施形態における縦支持枠32ALの幅は、例えば、10~20mmとするものであるが、これに限らない。ここで、縦支持枠32ALの幅が広くなるほど、縦支持枠32ALの後流側両縁部より交互に放出される剥離渦の規模が大きくなり、乱流の影響がより強いものとなるため、縦支持枠32ALの幅は狭い方が好ましい。
<一対の冷却用送風機の吹出口における縦支持枠の配置関係について>
図4は、一対の冷却用送風機30L,30Rのそれぞれの吹出口30ALを示すように、図2のIV-IV断面線で切断した断面図であり、(a)分散領域が重複しない状態、(b)分散領域が重複する状態、をそれぞれ表す。ここで、図4におけるフィラメント集合体3は、説明のために透過させて示している。また、図4における一対の冷却用送風機30L,30Rのそれぞれの吹出口30ALは重なって配置されており、一方の冷却用送風機30Lの吹出口30ALに設けられる枠体32Lは、実線で示し、他方の冷却用送風機30Rの吹出口(不図示)に設けられる枠体は、縦支持枠32ARのみを破線で示している。この縦支持枠32ARはフィラメント集合体3の延在方向から傾いた角度β(例えば、角度αと同一)の方向に延在している。
図4(a)には、一方の冷却用送風機30Lの吹出口30ALに設けられる縦支持枠32ALの影響により生じる分散領域103Lと、他方の冷却用送風機30Rの吹出口(不図示)に設けられる縦支持枠32ARの影響により生じる分散領域103Rとが重複しない状態を示している。この分散領域103L,103Rにおけるフィラメントには、乱流の影響により連続的な揺れが生じるものの、この乱流の影響は、延在方向の一部の冷却領域においてのみであることから、揺れの振幅は増幅されることはない。よって、分散領域103L,103Rにおけるフィラメントは、周辺のフィラメントと融着することは抑制され、糸切れを生じるおそれは少なくなる。より好ましくは、フィラメント集合体3の幅方向長さWに対する分散領域103L,103Rの長さd1,d2を合計した長さD1,D2の占める割合((D1+D2)-S)/W)を低くするとよい。これにより、フィラメントに連続的な乱流が供給されることなく、フィラメント集合体3における冷却度合いにムラが生じにくくなり、繊維径が揃いやすくなり、製造された不織布の地合が均一になりやすい(表1の実施例8~10参照)。ここで、詳細は後述するが、Sは、分散重複領域104の長さsを合計したものを表す。
本実施形態における角度βは、例えば、角度αと同一にするものであるが、これに限らず、異ならせても良い。一対の冷却用送風機30L,30Rのそれぞれの吹出口30ALは、Y方向やZ方向にずらして配置してもよい。
一方、図4(b)には、分散領域103Lと分散領域103Rとが重複する領域、つまり、分散重複領域104が形成されている状態を示している。この分散重複領域104におけるフィラメントには、分散領域103L及び分散領域103Rと同様に、乱流の影響により連続的な揺れが生じるものの、この乱流の影響は、延在方向の一部の冷却領域においてのみであることから、フィラメントの糸切れが生じるおそれは少なくなる。フィラメント集合体3の幅方向長さWに対する分散重複領域104の長さsを合計した長さSの占める割合(S/W)は、詳細は後述するが、「手触り感の評価」に影響するおそれがあり、低い方が好ましい(表1の実施例7~10参照)。
本実施形態における分散重複領域104は、分散領域103Lと分散領域103Rとの重複する領域としたが、これに限らず、例えば、分散領域103L同士の重複する領域、及び、分散領域103R同士の重複する領域も含まれる。
<整流格子について>
図5は、本実施形態に用いられる整流格子31を説明する図であり、(a)ハニカム形状の整流格子31の斜視図、(b)ハニカム形状の整流格子31における平面図、(c)コルゲート形状の整流格子31における斜視図、(d)コルゲート形状の整流格子31における平面図、をそれぞれ表す。
整流格子31には、図5に示すような、空隙率が高く軽量かつ高強度で、整流効果を有するハニカム形状やコルゲート形状を採用することができる。ここで、整流格子31は、整流効果を高めるために、整流格子31における貫通孔の孔径に対する貫通孔の深さの比を1以上とすることが好ましい。
本実施形態において、軽量かつ高強度であるハニカム形状やコルゲート形状の整流格子31を採用することにより、枠体32Lにより整流格子31を強硬に補強支持する必要はなくなるため、枠体32L、特に、縦支持枠32AL,32ARのY軸方向の幅を狭くすることができる。これにより、縦支持枠32AL,32ARの後流側両縁部より交互に放出される剥離渦の規模を小さくできるため、乱流の影響を弱くすることができる。
本実施形態におけるハニカム形状の整流格子31は、図5(a),(b)に示すように、例えば、材料を薄いアルミ材とし、セルサイズを6(mm)以下、セル数を10~1000(セル/in2)、及び、空隙率を91~95(%)とするものであるが、これに限らず、材料を硬質塩化ビニールシート等にし、セルサイズ、セル数及び空隙率は、整流効果を有するように設定することができる。
本実施形態におけるコルゲート形状の整流格子31は、図5(c),(d)に示すように、例えば、材料を薄いアルミ材とし、セルサイズを0.8~6(mm)、セル数を10~1000(セル/in2)、及び、空隙率を91~95(%)とするものであるが、これに限らず、材料を薄いポリプロピレン(PP)フィルム等にし、セルサイズ、セル数及び空隙率は、整流効果を有するように設定することができる。
<縦支持枠及び分散領域についての比較評価>
本発明の実施例1乃至実施例10の各実施例に係る縦支持枠及び分散領域についての比較評価において、物性に係る9個のパラメータについて、比較例1及び比較例2に対する比較評価を行った。この比較評価について、以下の表1に示す。ここで、比較評価における共通する条件として、フィラメントの材質は、ポリプロピレン樹脂とした。また、フィラメント集合体3において、幅方向長さWを4mとし、紡糸口金20からイジェクター40までの延在する距離Lを1.5mとした(図3(b)参照)。さらに冷却用送風機30L,30Rにおいて、吹き出し速度を一定(1(m/s))とし、冷却エアーDの温度を一定(12.5(℃))とし、整流格子31を通過する際のレイノルズ数を一定(Re=693)とした。整流格子31において、ハニカム形状を採用し、整流格子31のZ軸方向の高さhを1(m)とし、整流格子31の幅方向長さtを4.2(m)とした(図3(b)参照)。
Figure 0007272195000001
<糸切れ難さの評価について>
フィラメントに糸切れが生じると、不織布5中に塊状のフィラメントとして出現する。よって、糸切れ難さの評価は、欠陥検出器(COGNEX社製のSmartView自動欠陥検査システム)を用いて、不織布5の面積120000m2当たりの塊状(凸状)のフィラメントの個数、つまり、欠陥数を測定し、欠陥数が10個以上であれば、糸切れの発生が多いため「×」、6個以上10個未満であれば、糸切れの発生が少ないため「△」、3個以上6個未満であれば、糸切れの発生がほぼないため「○」、3個未満であれば、糸切れの発生がないため「◎」とした。
<地合の均一性の評価について>
不織布には、フィラメントの太さのばらつきなどによりムラが生じる。よって、地合の均一性の評価は、地合計(野村商事株式会社製のFMT-MIII地合評価システム)を用いて、不織布5の光透過画像を取得し、地合指数(吸光度の変数係数であり、値が小さいほど地合が良好)を測定し、平均値が400以上であれば「×」、平均値が350以上400未満であれば「△」、平均値が300以上350未満であれば「○」、平均値が300未満であれば「◎」とした。
<手触り感の評価について>
実施例1乃至実施例10、比較例1及び比較例2に係る不織布5に対し、手触り感について水準を隠した状態で官能評価を実施した。評価は次の基準で行った。製造した各不織布5の両端10cmを除き、縦20cm×横20cmの試験片を任意に5枚採取して測定用サンプルとし、30人のモニターに触ってもらい、不織布の「手触り感」について、「特に優れている」と感じたものを3点、「優れている」と感じたものを2点、「やや劣る」と感じたものを1点、「劣る」と感じたものを0点とした4段階の評価を行ってもらった。
本実施形態の不織布の「手触り感」(表1参照)については、それぞれ、30人全体の評価点の平均値が0.75点未満であれば「×」、0.75点以上1.5点未満であれば「△」、1.5点以上2.25点未満であれば「○」、2.25以上であれば「◎」とした。
<縦支持枠の角度α(°)について>
縦支持枠の角度α(°)は、フィラメント集合体3の延在方向に対して縦支持枠32ALの傾いた角度を示している。ここで、縦支持枠32ARとフィラメント集合体とのなす角β(°)は、縦支持枠32ALの角度α(°)と同一とした。この縦支持枠32ALの角度α(°)は、「糸切れ難さ」に影響を及ぼすパラメータである。
本実施形態の縦支持枠の角度α(°)(表1参照)は、5(°)以上であるのが好ましい。ここで、縦支持枠の角度α(°)が5(°)以上であれば、縦支持枠により生じる乱流の影響が、特定のフィラメントに集中(図3(a)参照)せずに分散されるため(図3(b)参照)、分散された乱流の影響を受けるフィラメントは、揺れの振幅が増幅されることはないため、周辺のフィラメントと融着しづらくなり、「糸切れ難さの評価」を向上させることができる。
<縦支持枠の本数について>
縦支持枠の本数は、図3(b)に示すように、X軸方向からみて、一方の冷却用送風機30Lの吹出口30ALに設けられる縦支持枠32ALが、フィラメント集合体3と重なる本数を示す。ここで、縦支持枠32ALは、Y軸方向に等間隔に配置されているとともに、一対の冷却用送風機30L,30Rの吹出口30ALに設けられるそれぞれの縦支持枠32AL,32ARは、同一の構成を有するものとした。
<一方の分散領域長さD1(m)について>
一方の分散領域長さD1(m)は、図4(a)に示すように、X軸方向からみて、一方の各縦支持枠32ALにより形成された乱流が分散される領域(分散領域)103Lの長さd1の合計を示す。ここで、他方の各縦支持枠32ARにより形成された乱流が分散される領域(分散領域)103Rの長さd2の合計D2(m)は、D1(m)と同一とした。
<分散重複領域長さS(m)について>
分散重複領域長さS(m)は、図4(b)に示すように、X軸方向からみて、一方の分散領域103Lと他方の分散領域103Rとが重複する長さsの合計を示す。
<分散領域の割合について>
分散領域の割合は、図4(a)に示すように、フィラメント集合体3の幅方向長さWに対する分散領域長さD1,D2が占める割合((D1+D2)-S)/W)を示す。ここで、Sは、分散重複領域104の長さsを合計したものを表す。この分散領域の割合は、「地合の均一性」に影響を及ぼすパラメータである。
本実施形態の分散領域の割合(表1参照)は、0.7以下であるのが好ましい。ここで、分散領域103L,103Rでは、フィラメントに連続的な乱流が供給されることにより、フィラメント集合体3における冷却度合いにムラが生じるため、繊維径が不均一となるフィラメントが出現するおそれがある。よって、分散領域の割合が0.7以下であれば、フィラメント集合体3において冷却度合いにムラが生じるおそれのある分散領域の範囲を制限でき、この制限された分散領域から繊維径が不均一となるフィラメントが出現することを制限できるため、「地合の均一性の評価」を向上させることができる。
<分散重複領域の割合について>
分散重複領域の割合は、図4(b)に示すように、フィラメント集合体3の幅方向長さWに対する分散重複領域長さSが占める割合(S/W)を示す。この分散重複領域の割合は、「手触り感」に影響を及ぼすパラメータである。
本実施形態の分散重複領域の割合(表1参照)は、0.4以下であるのが好ましい。ここで、分散重複領域104では、分散領域103L,103Rと比べ、フィラメントに複雑な乱流が連続的に供給されることにより、フィラメント集合体3における冷却度合いにさらにムラが生じるため、繊維径がさらに不均一となるフィラメントが出現するおそれがある。よって、分散重複領域の割合が0.4以下であれば、フィラメント集合体3において冷却度合いにさらにムラが生じるおそれのある分散重複領域の範囲を制限でき、この制限された分散重複領域から繊維径がさらに不均一となるフィラメントが出現することを制限できるため、「手触り感の評価」を向上させることができる。
<縦支持枠及び分散領域についての比較評価結果>
実施例1乃至実施例10の評価の対比から明らかなように、縦支持枠の角度α(°)を5°以上とすれば、「糸切れ難さの評価」が「△」以上となり、高めることができるとの結論を得た。
ここで、縦支持枠の角度α(°)が30°以上であれば、「糸切れ難さの評価」が「◎」となり、さらに高めることができる(実施例7~10参照)。また、分散領域の割合を0.7以下とすれば、「地合の均一性の評価」が「△」以上となり、高めることができる(実施例1~7参照)。さらに、分散重複領域の割合を0.4以下とすれば、「手触り感の評価」が「△」以上となり、高めることができる(実施例1~6参照)。
以上に対し、比較例1又は2では、縦支持枠の角度α(°)が好ましい数値範囲外であることから、「糸切れ難さの評価」が「×」となり、低下している。この際、糸切れが非常に多くなり、イジェクター40の詰まりや、エンボスが十分かからないことが生じ、不織布を作成することができない。よって、比較例1又は2では、「地合の均一性の評価」や「手触り感の評価」は、評価不能となっている。
<その他>
本発明は、上述した各形態や、各実施例、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。
1 第1の原料樹脂
2 第2の原料樹脂
3 フィラメント集合体
5 不織布
11 第1の押出機(紡糸手段)
12 第2の押出機(紡糸手段)
20 紡糸口金(紡糸手段)
30L,30L’,30R 冷却用送風機(冷却手段)
30AL’,30AL 吹出口
31,31L,31L’,31R 整流格子
32L,32L’ 枠体
32AL,32AL’,32AR 縦支持枠
32BL,32BL’横支持枠
40 イジェクター(延伸手段)
50 捕集コンベア
51 捕集ベルト
59 吸引ボックス
100 スパンボンド不織布製造装置
101L 層流領域
102L 集中領域
103L,103R 分散領域
104 分散重複領域

d1,d2 分散領域の長さ
D1,D2 分散領域合計長さ
L 紡糸口金からイジェクターまでの距離
s 分散重複領域の長さ
S 分散重複領域の合計長さ
W フィラメント集合体の幅方向長さ
α,β フィラメント集合体の延在方向に対する縦支持枠の角度

Claims (5)

  1. 溶融した熱可塑性樹脂をフィラメントから構成されるフィラメント集合体として押し出す紡糸手段と、
    前記フィラメント集合体を延伸する延伸手段と、
    前記紡糸手段と前記延伸手段との間に配置され、冷却エアーを前記フィラメント集合体に供給し冷却する冷却手段と、
    を備える不織布の製造装置であって、
    前記冷却手段は、前記フィラメント集合体に対向する吹出口を備え、
    それぞれの前記吹出口には、水平方向に並んで配置される少なくとも2つの整流格子と、前記整流格子を取り囲むように支持する横支持枠と縦支持枠とからなる枠体と、が設けられ、
    前記整流格子を通過する前記冷却エアーは層流であり、
    前記縦支持枠と前記フィラメントとの交差する角度が、5°以上とすることを特徴とする不織布の製造装置。
  2. 前記冷却手段は、前記フィラメント集合体を挟んだ一対の吹出口を備えることを特徴とする請求項1の製造装置。
  3. 前記一対の吹出口におけるそれぞれの縦支持枠を吹出し方向から重ねて見たときに、フィラメント集合体の幅方向長さに対する水平面に投影した縦支持枠の幅方向長さの占める割合が、0.7以下とすることを特徴とする請求項2に記載の不織布の製造装置。
  4. 前記一対の吹出口におけるそれぞれの縦支持枠を吹出し方向から重ねて見たときに、フィラメント集合体の幅方向長さに対する水平面に投影した縦支持枠同士が重複する幅方向長さの占める割合が、0.4以下とすることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の不織布の製造装置。
  5. 前記冷却風吹出口部分の貫通孔の形状がハニカム状、あるいはコルゲート状であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の不織布の製造装置。
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