JP2015063747A - 高強度アルミニウム合金押出薄肉形材およびその製造方法 - Google Patents

高強度アルミニウム合金押出薄肉形材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【目的】耐力700MPa以上の強度を得ることを可能とするAl−Zn−Mg−Cu系の高強度アルミニウム合金押出薄肉形材を提供する。
【構成】Zn:9.0〜13.0%(質量%、以下同じ)、Mg:2.0〜3.0%、Cu:1.0〜2.0%、Zr:0.05〜0.30%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなり、結晶粒内に円相当径5〜20nmの微細析出物が1μmあたり4000〜6000個分散していることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、高強度アルミニウム合金押出薄肉形材、特に航空機材料などの輸送機やバットなどのスポーツ用品に好適に使用されるAl−Zn−Mg−Cu系高強度アルミニウム合金押出薄肉形材およびその製造方法に関する。
航空機やヘリコプタ、自動二輪車などの輸送機やバットなどのスポーツ用品の材料には高強度アルミニウム合金、特にAl−Zn―Mg−Cu系アルミニウム合金が多用されており、更なる軽量化のために、700MPa以上の耐力を有するAl−Zn―Mg−Cu系アルミニウム合金の押出薄肉形材の開発が切望されている。
これまで、Al−Zn−Mg−Cu系アルミニウム合金押出材の強度を高めることを目的として、アトマイズ法による急冷凝固粉末を固化成形することによりアルミニウム合金を得る方法が提案されている。例えば、Zn:5〜11%、Mg:2〜4.5%、Cu:0.5〜2%およびAg:0.01〜0.5%を含み、残部が実質的にAlからなるAl合金急冷凝固粉末から粉末冶金法により作製した成形体をT6処理することにより引張強度を約900MPaまで増大できることが開示されている。
しかしながら、急冷凝固粉末を用いるため、工場生産が複雑でコスト高になることが避けられず、そのために、強度は低くとも圧延や押出により製造した展伸材が使用されてきた。展伸材においても、高強度が得られ易い丸棒形状の押出材において700MPa以上の耐力が得られているが、押出薄肉形材では700MPa以上の高強度を得ることが難しいという問題がある。
特開平7−316601号公報
軽金属、vol.60、第75頁
Al−Zn―Mg−Cu系アルミニウム合金において、板厚5mm以下の押出薄肉形材では押出方向の主方位がBrass方位となり易く、そのために700MPa以上の高強度を得ることができないため、高強度薄肉材を得るために、Brass方位が少なく、高強度になり易いP方位が主方位の丸棒形状や厚肉形状で押出を行い、薄肉材に切削加工していた。
本発明は、板厚5mm以下のAl−Zn―Mg−Cu系高強度アルミニウム合金押出薄肉形材についての従来の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、耐力700MPa以上の強度を得ることを可能とするAl−Zn−Mg−Cu系の高強度アルミニウム合金押出薄肉形材およびその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための請求項1による高強度アルミニウム合金押出薄肉形材は、Zn:9.0〜13.0%(質量%、以下同じ)、Mg:2.0〜3.0%、Cu:1.0〜2.0%、Zr:0.05〜0.30%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなり、結晶粒内に円相当径5〜20nmの微細析出物が1μmあたり4000〜6000個分散していることを特徴とする。
請求項2による高強度アルミニウム合金押出薄肉形材は、請求項1において、耐力が700MPa以上でかつ伸びが9%以上であることを特徴とする。
請求項3による高強度アルミニウム合金押出薄肉形材の製造方法は、Zn:9.0〜13.0%、Mg:2.0〜3.0%、Cu:1.0〜2.0%、Zr:0.05〜0.30%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなる組成を有するアルミニウム合金を造塊し、得られた鋳塊を常法に従って均質化処理したのち熱間押出加工を行い、得られた熱間押出材を溶体化処理、焼き入れ処理および時効処理し、時効処理は、100〜130℃の温度に6〜48時間保持した後、室温まで冷却する一段目時効処理と、0.5℃/秒以上の昇温速度で160〜180℃の温度まで昇温して該温度に10(分)以上、10(分)以下の時間保持した後、0.02℃/秒以上の冷却速度で室温まで冷却する二段目時効処理と、100〜130℃の温度に6〜48時間保持した後、室温まで冷却する三段目時効処理からなることを特徴とする。但し、X=−0.03×保持温度+5.11、Y=−0.03×保持温度+7.07である。
本発明によれば、押出方向にBrass方位が主方位となり易い肉厚5mm以下の押出薄肉形材の場合にも、三段の時効処理を行うことにより、円相当径5〜20nmの微細析出物が結晶粒内で1μmあたり4000〜6000個分散する性状を有し、耐力700MPa以上、伸び9%以上の特性を得ることを可能とするAl−Zn−Mg−Cu系の高強度アルミニウム合金押出薄肉形材が提供される。
本発明による高強度押出薄肉形材を構成するアルミニウム合金の成分元素の意義および限定理由について説明すると、Znは、Mgと共存してη’相やMgZnを形成し、強度を向上するよう機能する。好ましい含有量は9.0〜13.0%の範囲であり、9.0%未満では強度が十分でなく、13.0%を超えると延性が低下する。
Mgは、Znと共存してη’相やMgZnを形成し強度を向上するよう機能する。好ましい含有量は2.0〜3.0%の範囲であり、2.0%未満では強度が十分でなく、3.0%を超えると延性が低下する。
Cuは、強度を向上するよう機能する。好ましい含有量は1.0〜2.0%の範囲であり、1.0%未満では強度が十分でなく、2.0%を超えると延性が低下する。
Zrは、AlZrとして析出して再結晶を抑制する効果があり、繊維状組織を形成させ、強度を向上するよう機能する。好ましい含有量は0.05〜0.30%の範囲であり、0.05%未満では強度低下が生じ、0.30%を超えて含有されると、鋳造時に粗大晶出物を生成し延性の低下を招く。
なお、上記の合金成分以外の不可避的不純物として、0.30%以下のSi、0.30%以下のFeなどが含有されていてもよい。また、鋳造組織の微細化のために、0.05%以下のTi、0.01%以下のBの含有も許容される。
本発明によるアルミニウム合金押出薄肉形材は、上記の組成を有するアルミニウム合金を好ましくは半連続鋳造により押出用ビレットに造塊し、得られたビレットを常法に従って均質化処理したのち熱間押出加工を行い、得られた熱間押出材を溶体化処理、焼き入れ処理および時効処理することにより製造される。時効処理は、一段目時効処理、二段目時効処理および三段目時効処理からなる。
一段目時効処理は、100〜130℃の温度に6〜48時間保持した後、室温まで冷却する熱処理であり、この処理により十分な析出を得る。処理温度が100℃未満では十分な析出が得られず、処理温度が130℃を超えるとη相が析出し強度が低下する。なお、室温までの冷却速度は本発明の効果に影響を与えることはなく、特に限定されない。
二段目時効処理は、0.5℃/秒以上の昇温速度で160〜180℃の温度まで昇温して該温度に10(分)以上、10(分)以下の時間保持した後、0.02℃/秒以上の冷却速度で室温まで冷却する熱処理であり、粒内の析出物をマトリックス中に再溶解させることを目的として行われる。但し、X=−0.03×保持温度+5.11、Y=−0.03×保持温度+7.07である。保持時間が10(分)未満だと粒内の析出物の再溶解が十分に起こらず、強度が低下する。保持時間が10(分)を超えると粗大なη相が析出し強度及び延性が低下する。
処理温度が160℃未満では析出物の溶解が不十分となる。また180℃を超えると熱処理時間が短くなって工業生産が困難となる。処理温度までの昇温速度が0.5℃/秒未満では昇温中にη相が析出して強度低下が生じるとともに延性の低下を招く。処理温度からの冷却速度が0.02℃/秒未満では、冷却中に析出物の成長が進行して強度低下が生じるとともに、延性も低下する。
三段目時効処理は、100〜130℃の温度に6〜48時間保持した後、室温まで冷却する熱処理である。二段目時効処理によって粒界上にη’相が残り、粒内の析出物がほぼ溶解してマトリックス単相となるが、三段目時効処理は、これを加熱することにより、η’相を再析出させて析出強化による強度向上を意図して行われる。処理温度が100℃未満では十分な析出が得られず、130℃を超えるとη相が析出して強度低下が生じる。なお、室温までの冷却速度は本発明の効果に影響を与えることはなく、特に限定されない。
上記本発明によるアルミニウム合金押出薄肉形材は、ASTM E9に規定される0.2%耐力が700MPa以上であり、押出方向にBrass方位が集積した押出形材でも、軽量化に対応した強度特性を得ることができる。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明し、その効果を実証する。なお、これらの実施例は本発明の一実施形態を示すものであり、本発明はこれらに限定されない。
実施例1、比較例1
表1に示す組成を有するアルミニウム合金を溶解し、半連続鋳造法により、直径90mmの押出用ビレットに造塊し、得られたビレットを470℃で10時間均質化処理し、均質化処理温度から250℃までを48分で冷却(平均冷却速度250℃/h)し、引き続き室温まで冷却した。このビレットを誘導加熱炉にて昇温時間5分で420℃に加熱し、1分間の保持を行った後、熱間押出により厚さ4mm、幅60mmの板状押出形材を作製した。押出時のダイス出側の押出速度を1m/minとした。
得られた押出形材を昇温速度50℃/hで470℃まで昇温し、470℃の温度で60分間保持した後、20〜30℃の水中に焼入れを行い、ついで、120℃の温度に24時間保持した後、空冷(冷却速度25℃/秒)により室温まで冷却する一段目時効処理、3℃/秒の昇温速度で160℃の温度まで昇温して120分間保持した後、空冷(冷却速度25℃/秒)により室温まで冷却する二段目時効処理、120℃の温度に24時間保持した後、空冷(冷却速度25℃/秒)により室温まで冷却する三段目時効処理を行うことにより、試験材1〜16を得た。上記二段目時効処理における保持温度での保持時間は、10(分)以上、10(分)以下の条件(X=−0.03×保持温度+5.11、Y=−0.03×保持温度+7.07)を満足している。なお、表1において、本発明の条件を外れたものにも下線を付した。
得られた試験材1〜16について、引張り性能および微細析出物の数を以下の方法により測定した。測定結果を表2に示す。なお、表2において、微細析出物の数が本発明の条件を外れたものには下線を付した。また、引張り性能が合格と判定されなかったものにも下線を付した。
(引張り性能の測定)
得られた試験材から、ASTM E9に準拠する方法により引張試験片を採取し、引張強さ、耐力および伸びの測定を行い、耐力700MPa以上、伸び9%以上を示すものを合格とした。
(微細析出物数の測定)
得られた試験材について、押出方向と垂直な断面の中央部(厚さ方向に2mm、幅方向に30mmの部位)を、日本電子株式会社製JEM−2010を用いて、50,000倍の倍率でTEM観察し、明視野像において暗色コントラストとして観察される微細析出物のうち、円相当径が5〜20nmの微細析出物の数密度(個/μm)を求めた。観察は3視野(18*10nm/1視野)で行い、平均値を採用した。
Figure 2015063747
Figure 2015063747
表2に示すように、本発明に従う試験材1〜8はいずれも、結晶粒内に円相当径5〜20nmの微細析出物が1μmあたり4000〜6000個分散する組織性状を示し、また、いずれも耐力700MPa以上、伸び9%以上の引張り性能を有し、強度、延性において優れていた。
これに対して、本発明の条件を満たさない試験材9〜16は耐力、伸びのいずれかにおいて合格ラインに達しなかった。試験材9はZn含有量が低すぎるため、強度向上効果が十分に得られず耐力が劣っていた。試験材10はZn含有量が高すぎるため、粒界析出が生じ十分な伸びが得られなかった。試験材11はMg含有量が低すぎるため、強度向上効果が十分に得られず耐力が劣っていた。試験材12はMg含有量が高すぎるため、粒界析出が生じ十分な伸びが得られなかった。
試験材13はCu含有量が低すぎるため、強度向上効果が十分に得られず、耐力が劣っていた。試験材14はCu含有量が高すぎるため、粒界析出が生じ十分な伸びが得られなかった。試験材15はZr含有量が低すぎるため、再結晶組織となり、強度向上効果が十分に得られず耐力が劣っていた。試験材16はZr含有量が高すぎるため、粗大晶出物により延性が低下し十分な伸びが得られなかった。
実施例2
表3に示す組成を有するアルミニウム合金を溶解し、半連続鋳造法により、直径90mmの押出用ビレットに造塊し、得られたビレットを470℃で10時間均質化処理し、均質化処理温度から250℃までを48分で冷却(平均冷却速度250℃/h)し、引き続き室温まで冷却した。このビレットを誘導加熱炉にて昇温時間5分で420℃に加熱し、1分間の保持を行った後、熱間押出により厚さ4mm、幅60mmの板状押出形材を作製した。押出時のダイス出側の押出速度を1m/minとした。
得られた押出形材を昇温速度50℃/hで470℃まで昇温し、470℃の温度で60分間保持した後、20〜30℃の水中に焼入れを行い、ついで、表4に示す条件(a1〜a13)で、一段目時効処理、二段目時効処理および三段目時効処理を行って試験材17〜29を得た。一段目時効処理において、保持温度から室温までは空冷(冷却速度25℃/秒)により冷却し、三段目時効処理において、保持温度から室温までは空冷(冷却速度25℃/秒)により冷却した。上記二段目時効処理における保持温度での保持時間は、10(分)以上、10(分)以下の条件(X=−0.03×保持温度+5.11、Y=−0.03×保持温度+7.07)を満足している。
得られた試験材17〜29について、実施例1と同じ方法により引張り性能および微細析出物の数を測定した。測定結果を表5に示す。
Figure 2015063747
Figure 2015063747
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表5に示すように、本発明に従う試験材17〜29はいずれも、結晶粒内に円相当径5〜20nmの微細析出物が1μmあたり4000〜6000個分散する組織性状を示し、また、いずれも耐力700MPa以上、伸び9%以上の特性をそなえ、強度、延性において優れていた。
比較例2
表3に示す組成を有するアルミニウム合金を用いて実施例2と同様にして、厚さ4mm、幅60mmの板状押出形材を作製し、得られた押出形材を昇温速度50℃/hで470℃まで昇温し、470℃の温度で60分間保持した後、20〜30℃の水中に焼入れを行い、ついで、表6に示す条件(b1〜b26)で、一段目時効処理、二段目時効処理および三段目時効処理を行って試験材30〜55を得た。一段目時効処理において、保持温度から室温までは空冷(冷却速度25℃/秒)により冷却し、三段目時効処理において、保持温度から室温までは空冷(冷却速度25℃/秒)により冷却した。なお、表6において、本発明の条件を外れたものには下線を付した。
得られた試験材30〜55について、実施例1と同じ方法により引張り性能および微細析出物の数を測定した。測定結果を表7に示す。なお、表7において、微細析出物の数が本発明の条件を外れたものには下線を付した。また、引張り性能が合格と判定されなかったものにも下線を付した。
Figure 2015063747
Figure 2015063747
表7に示すように、本発明の条件を満たさない試験材30〜55は耐力、伸びのいずれかまたは両方において合格ラインに達しなかった。試験材30、31は二段目時効処理温度が低いため微細な析出物の再固溶が十分でなく、三段目時効処理において十分な析出硬化が得られず、耐力が劣っていた。
試験材32、34、36は二段目時効処理における保持時間が短いためη’相の再固溶が進まず、そのため三段目時効処理での析出硬化が十分でなく耐力が劣っていた。試験材33、35、37は二段目時効処理における保持時間が長いため粗大なη相の析出が進行し、延性が劣るととともに、三段目時効処理での析出硬化が十分でなく耐力が劣っていた。
試験材38は二段目時効処理における昇温速度が遅いため昇温中に粗大なη相の析出が進行し、延性が劣るとともに、三段目時効処理での析出硬化が十分でなく耐力が劣っていた。試験材39は二段目時効処理における冷却速度が遅いため降温中に粗大なη相の析出が進行し、延性が劣るとともに、三段目時効処理での析出硬化が十分でなく耐力が劣っていた。
試験材40は一段目時効処理における保持時間が短いため、十分な析出硬化が得られず耐力が劣っていた。試験材41は一段目時効処理における保持時間が長いため粗大なη相が形成し、耐力が劣っていた。試験材42は三段目時効処理における保持時間が短いため、十分な析出硬化が得られず耐力が劣っていた。試験材43は三段目時効処理における保持時間が長いため粗大なη相が形成し、そのため耐力が劣っていた。
試験材44は一段目時効処理における保持時間が短いため十分な析出硬化が得られず、耐力が劣っていた。試験材45は一段目時効処理における保持時間が長いため粗大なη相が形成し、そのため耐力が劣っていた。試験材46は三段目時効処理における保持時間が短いため十分な析出硬化が得られず、耐力が劣っていた。試験材47は三段目時効処理における保持時間が長いため粗大なη相が形成し、そのため耐力が劣っていた。
試験材48、49は一段目時効処理における保持温度が低いため十分な析出硬化が得られず、耐力が劣っていた。試験材50、51は三段目時効処理における保持温度が低いため十分な析出硬化が得られず、耐力が劣っていた。試験材52、53は一段目時効処理における保持温度が高いため十分な析出硬化が得られず、耐力が劣っていた。試験材54、55は三段目時効処理における保持温度が高いため十分な析出硬化が得られず、耐力が劣っていた。

Claims (3)

  1. Zn:9.0〜13.0%(質量%、以下同じ)、Mg:2.0〜3.0%、Cu:1.0〜2.0%、Zr:0.05〜0.30%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなり、結晶粒内に円相当径5〜20nmの微細析出物が1μmあたり4000〜6000個分散していることを特徴とする高強度アルミニウム合金押出薄肉形材。
  2. 耐力が700MPa以上でかつ伸びが9%以上であることを特徴とする請求項1記載の高強度アルミニウム合金押出薄肉形材。
  3. Zn:9.0〜13.0%、Mg:2.0〜3.0%、Cu:1.0〜2.0%、Zr:0.05〜0.30%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなる組成を有するアルミニウム合金を造塊し、得られた鋳塊を常法に従って均質化処理したのち熱間押出加工を行い、得られた熱間押出材を溶体化処理、焼き入れ処理および時効処理し、時効処理は、100〜130℃の温度に6〜48時間保持した後、室温まで冷却する一段目時効処理と、0.5℃/秒以上の昇温速度で160〜180℃の温度まで昇温して該温度に10(分)以上、10(分)以下の時間保持した後、0.02℃/秒以上の冷却速度で室温まで冷却する二段目時効処理と、100〜130℃の温度に6〜48時間保持した後、室温まで冷却する三段目時効処理からなることを特徴とする高強度アルミニウム合金押出薄肉形材の製造方法。但し、X=−0.03×保持温度+5.11、Y=−0.03×保持温度+7.07。
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