JP2015063587A - 再剥離型粘着剤 - Google Patents

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朋之 青谷
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Tomoyo Ishizu
智世 石津
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Abstract

【課題】本発明は、アルキッド樹脂等の安価な剥離剤を使用した剥離ライナーを用いたときにも、軽い剥離力が得られるため作業性が良好であり、長期間経過した後にも剥離力が変化し難い粘着剤層が形成可能な再剥離性粘着剤および粘着テープの提供を目的とする。【解決手段】エステル結合を有する重量平均分子量3万〜150万のポリマー(A)、エステル結合を有する分子量150〜3000の化合物(B)、硬化剤を含み、前記ポリマー(A)100重量部に対して化合物(B)を1〜40重量部、前記エステル結合を有する化合物は、炭素数7〜13の脂肪酸とアルコールのエステル、芳香族カルボン酸とアルコールのエステルおよびポリエステルポリオールからなる群より選択する少なくともいずれかである、再剥離型粘着剤。【選択図】なし

Description

本発明は、再剥離型粘着テープ等に使用可能な再剥離型粘着剤に関する。
電子機器に使用するプリント配線板は、その製造時に粘着テープを使用する場合があるが、剥離層にシリコーンを使用した剥離ライナーを用いた粘着テープは、シリコーンが粘着剤層に移行するため長期間使用すると粘着テープからシロキサンガスを発生させる原因になる。このシロキサンガスは、電子機器の内部を腐食させることで、電子機器の動作不良や誤作動を引き起こすと考えられているため、プリント配線板用途で使用する粘着テープは、シリコーンを使用しない、アルキッド樹脂、アミノ樹脂または長鎖アルキル基含有ポリマーの剥離剤を使用した剥離ライナーが使用されている(特許文献1)。
次に、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ等(以下、ディスプレイという)は、携帯電話、スマートフォンおよびタブレット端末等の携帯情報端末を製造するための必須部材として使用されている。前記ディスプレイは、表面に反射防止等のコーティング等が施されているため傷つき安いため携帯情報端末に組み込む製造工程では、表面保護用の粘着テープが貼り付けられた状態で使用されている。この粘着テープは、粘着剤層に剥離ライナーが使用されているが、剥離ライナーにはシリコーンの剥離剤を使用するのが一般的であった。
しかし、携帯情報端末は、多機能化のために組み込まれるプリント配線板が高密度実装されているため従来、問題にならなかった微量のシリコーンの存在によって端末の動作不良等が発生する場合があった。そこでディスプレイの表面保護テープの剥離ライナーに使用する剥離剤は、上記のような非シリコーン剥離剤が使用されるようになっている。
そこで、特許文献2には、アクリル粘着剤および剥離剤としてフッ素樹脂を使用した剥離ライナーを使用した粘着テープが開示されている。
特開2006−32194号公報 特開2010−161167号公報
しかし、特許文献2の粘着テープは、高価なフッ素樹脂を使用しているため携帯情報端末等の電子機器の製造コストが増える原因になる。一方、特許文献1の粘着テープは、剥離剤に安価な、アルキッド樹脂、アミノ樹脂または長鎖アルキル基含有ポリマーを使用しているため粘着剤層から剥離ライナーを剥がすときの剥離力が高いため、表面保護フィルムをディスプレイに貼り付ける際、作業者が剥離ライナーを剥がし難く作業性が低下することで携帯情報端末等の生産性が低下する問題があった。また、アルキッド等の剥離剤を使用した剥離ライナーは、粘着テープの製造から長期間経過すると剥離力が次第に高くなる問題があった。
本発明は、アルキッド樹脂等の安価な剥離剤を使用した剥離ライナーを用いたときにも、軽い剥離力が得られるため作業性が良好であり、長期間経過した後にも剥離力が変化し難い粘着剤層が形成可能な再剥離性粘着剤および粘着テープの提供を目的とする。
本発明の再剥離型粘着剤は、エステル結合を有する重量平均分子量3万〜120万のポリマー(A)、エステル結合を有する分子量150〜3000の化合物(B)、硬化剤を含み、前記ポリマー(A)100重量部に対して化合物(B)を1〜40重量部、前記エステル結合を有する化合物(B)は、炭素数7〜14の脂肪酸とアルコールのエステル、芳香族カルボン酸とアルコールのエステルおよびポリエステルポリオールからなる群より選択する少なくともいずれかである。
上記構成の本発明によれば、ポリマー(A)と分子量150〜3000の化合物(B)は、共にエステル結合を有することで適度な親和性が得られる(両者が良くなじむ)。そのため本発明の再剥離型粘着剤を使用すると、前記化合物(B)を使用したことで、粘着剤層と剥離ライナーとの間には、剥離力が低すぎず、かつ高すぎない適度な剥離力が得られる密着性を保持できる。さらに前記化合物(B)を使用したことで、長期間保存された後でも剥離力の変化が少ないという効果が得られた。さらに剥離剤の種類を選ばずに軽い剥離力で剥離ライナーを剥がすことができる生産性が高い粘着テープを製造できる効果も得られた。
本発明により、アルキッド樹脂等の安価な剥離剤を使用した剥離ライナーを用いたときにも、軽い剥離力が得られるため作業性が良好であり、長期間経過した後にも剥離力が変化し難い粘着剤層が形成可能な再剥離性粘着剤および粘着テープを提供できた。
本発明の再剥離型粘着剤は、エステル結合を有する重量平均分子量3万〜120万のポリマー(A)、エステル結合を有する分子量150〜3000の化合物(B)、硬化剤を含む。
本発明の再剥離型粘着剤は、粘着テープの粘着剤層に使用することが好ましい。前記粘着テープは、剥離剤の種類に因らず軽い剥離力が得られるため、ディスプレイ等の表面保護テープとして使用することが好ましいが、一般的なガラスやプラスチックの表面保護用として使用することも好ましい。なお、本発明で粘着テープ、粘着シートおよび粘着フィルムは同義語である。また、剥離力は、粘着剤層から剥離ライナーを剥がすときに必要な力をいい、粘着力は、粘着テープ(粘着剤層)を被着体(例えば、ガラス、プラスチック等の部材)から剥がすときに必要な力をいう。
また、前記分子量は、例えば、脂肪酸エステルのように化学式の式量で分子量を特定できる場合は式量をいう。一方、例えばポリエステルポリオールのように重合で得る化合物は、分子量を特定の化学式で一義的に特定することが難しく、一般に分子量分布を有するため数平均分子量で特定する。
本発明の再剥離型粘着剤は、エステル結合を有する重量平均分子量3万〜120万のポリマー(A)(以下、ポリマー(A)ともいう)を含む。前記ポリマー(A)は、エステル結合を有する粘着性ポリマーである。ポリマー(A)はエステル結合を有することでエステル結合を有する分子量150〜3000の化合物(B)と適度な親和性を得られることで軽い剥離力が得られる。具体的には、アクリルポリマーおよびポリエステルポリオールを原料に使用したウレタンポリマー等が好ましい。
本発明においてウレタンポリマーは、ポリオールおよび有機イソシアネートを合成することで得られる。前記ポリオールは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が好ましい。
前記ポリエステルポリオールは、酸成分とグリコール成分を合成して得られる。
前記酸成分は、例えばテレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等が挙げられる。
前記グリコール成分は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルペンタンジオール、ポリオール成分としてグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
その他、ポリカプロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)、ポリバレロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール等も挙げられる。
ポリエステルポリオールの数平均分子量は500〜5,000が好ましい。数平均分子量が500以上になることで合成時の反応制御がより容易になる、また、数平均分子量が5,000以下になることで反応完了までの時間を短縮しやすくなり、粘着剤層の凝集力を維持し易くなることで再剥離性がより向上する。
ポリエステルポリオールは、ウレタンポリマーの合成に使用するポリオールの合計100モル%のうち10〜70モル% が好ましい。
前記ポリエーテルポリオールは、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが好ましい。ポリエーテルポリオールの製造は、低分子量ポリオールを開始剤として用いて環状エーテル化合物を重合させることで得られる。
前記低分子量ポリオールは、例えばプロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
前記環状エーテル化合物は、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールの数平均分子量は1,000〜5,000が好ましい。数平均分子量が1,000以上になることで合成時の反応制御がより容易になる、また、数平均分子量が5,000以下になることで反応完了までの時間を短縮しやすくなり、粘着剤層の凝集力を維持し易くなることで再剥離性がより向上する。またポリエーテルポリオールは、通常2つの水酸基を有するが、3つ以上の水酸基を有することもできる。3つ以上の水酸基を有するポリエーテルポリオールを使用すると粘着剤層の凝集力の調整が容易になる。
ポリエーテルポリオールは、ウレタンポリマーの合成に使用するポリオールの合計100モル%のうち20〜80モル%が好ましい。
本発明においてポリオールは、ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオールを併用することで剥離力および粘着力をより向上できる。
前記有機イソシアネートは公知の化合物を使用できる。具体的には、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、および脂環族ポリイソシアネート等が好ましい。
前記芳香族ポリイソシアネートは、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしてはトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香脂肪族ポリイソシアネートとしてはω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
さらに、これらの有機イソシアネートは、トリメチロールプロパンと反応させたアダクト体、水と反応させたビュウレット体、およびイソシアヌレート環に反応させた3量体等のイソシアネート基を3つ以上有する化合物に変性して使用することもできる。
有機イソシアネートとは、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)等がより好ましい。
ウレタンポリマーの合成には適宜触媒を使用できる。触媒の使用により反応時間を短縮できる。前記触媒は、3級アミン系化合物、有機金属系化合物等が好ましい。
前記3級アミン系化合物としてはトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7(DBU)等が挙げられる。
前記有機金属系化合物は、錫系化合物および非錫系化合物が挙げられる。
前記錫系化合物は、例えばジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
前記非錫系化合物としては、例えばジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチルアセトネートなどの鉄系、安息香酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
触媒は、ポリオールと有機ポリイソシアネートの合計100重量部に対して0.01〜1重量部使用することが好ましい。
本発明ではポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオールを併用してウレタンポリマーを合成することが好ましいが、両ポリオールは反応性が相違するため、2種類の触媒を併用することが好ましい。
ウレタンポリマーの合成は、(1)ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、触媒、有機ポリイソシアネートを全量フラスコに仕込む方法、(2)ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、触媒をフラスコに仕込んで有機ポリイソシアネ−トを滴下する添加する方法が好ましい。
ウレタンポリマーの合成には溶剤を使用できる。具体的には、例えば、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレンおよびアセトン等が挙げられる。
ウレタンポリマーの重量平均分子量(Mw)は、3万〜40万であることが好ましく、5万〜30万であることがより好ましい。重量平均分子量が3万以上になると再剥離性がより向上する。また、40万以下になると粘着力がより向上する。
本発明においてアクリルポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分としたモノマーを有機溶剤中で溶液重合することで得る。なお(メタ)アクリレートは、アクリレートおよびメタクリレートを含む。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、例えばn−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でもn−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートを使用すると粘着力がより向上するため好ましい。これらは単独または2種以上使用できる。
モノマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外に反応性官能基含有モノマーおよびビニルモノマーを使用できる。前記反応性官能基は、水酸基およびカルボキシル基等が好ましい。
前記水酸基含有モノマーは、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート等などのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシメチルシクロへキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記カルボキシル基含有モノマーは、例えば(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等があげられる
前記ビニルモノマーは、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロへキシルメチル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどのアルキレンオキサイド鎖含有モノマー;、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートや2−メトキシエチルアクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニルカプロラクタム、(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、イミド基含有モノマー、N−アクリロイルモルホリン、ビニルエーテルモノマーなどのその他ビニルモノマーが挙げられる。
アクリルポリマーの重量平均分子量(Mw)は、40万〜150万が好ましく、60万〜120万がより好ましい。重量平均分子量が40万以上になると再剥離性がより向上する。また150万以下になると粘着力がより向上する。
本発明においてエステル結合を有する分子量150〜3000の化合物(B)(以下、化合物(B)ともいう)は、エステル結合の存在によりポリマー(A)となじみ易く、適度な親和性が得られることで、粘着剤層と剥離ライナーとの間で剥離力が低すぎず、かつ高すぎない適度な密着性が得られる。なお前記分子量は、式量または数平均分子量である。下記(ア)および(イ)の化合物は式量を使用し、下記(ウ)の化合物は数平均分子量を使用する。
なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算の値である。具体的には、SCL−6B(島津製作所製)を使用して、カラム(昭和電工(株)製KF−805L、KF−803L、及びKF−802)の温度を40℃として、溶離液としてTHFを用い、流速を0.2ml/minとし、検出をRI、試料濃度を0.02%とし、標準試料としてポリスチレンを用いて行ったものである。
前記化合物(B)は、(ア)炭素数7〜13の脂肪酸とアルコールのエステル、(イ)芳香族カルボン酸とアルコールのエステルおよび(ウ)ポリエステルポリオールの中から少なくとも1種類以上使用すれば良く、2種類以上使用しても良い。
(ア)炭素数7〜13の脂肪酸とアルコールのエステルの原料は下記の通りである。
炭素数7〜13の脂肪酸は、例えばオクタン酸、デカン酸(カプリン酸)、ラウリル酸、ミリスチン酸、2-エチルヘキサン酸等が挙げられる。また、アルコールは、例えばメチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-オクチルアルコール、および2-エチルへキシルアルコール等が挙げられる。具体的なエステルは、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル、ヤシ脂肪酸メチルなどが挙げられる。なお、上記脂肪酸の炭素数とはカルボキシル基の炭素は含まず、アルキル基のみの炭素数を意味する。
(イ)芳香族カルボン酸とアルコールのエステルの原料は下記の通りである。
芳香族カルボン酸は、例えば、フタル酸、トリメリット酸、およびピロメリット酸等ならびにこれらの酸無水物が挙げられる。また、アルコールは、上段で例示したアルコールを使用できる。具体的なエステルは、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジブチル、トリメリット酸トリオクチル、ピロメリット酸2−エチルへキシルなどが挙げられる。
(ウ)ポリエステルポリオールは、前記ポリマー(A)で例示した原料を使用できる。
化合物(B)は、(ア)炭素数7〜13の飽和脂肪酸とアルコールのエステルがより好ましく、炭素数10〜13の飽和脂肪酸とアルコールのエステルがさらに好ましい。前記炭素数が10〜13になるとより長期間剥離力の維持が可能になる。
前記化合物(B)の分子量は、150〜3,000が好ましく、200〜1,000がより好ましく、250〜700がさらに好ましい。分子量が150以上になることで粘着剤層の凝集力が向上することで適度な粘着力が得易くなる。分子量が3,000以下になること剥離ライナーとの適切な剥離力が得易くなる。
化合物(B)は、ポリマー(A)に対して、1〜40重量部用いることが好ましく、5〜37重量部がより好ましく、10〜35重量部がさらに好ましい。
化合物(B)を1重量部以上することで所望の効果が得られる。40重量部以下になることで凝集力および再剥離性を維持し易い。
本発明の再剥離型粘着剤は、さらに硬化剤を含む。前記硬化剤は、ポリイソシアネート化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、およびエポキシ化合物等が好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物は、前記有機イソシアネート化合物が好ましく、イソシアネート基を3つ以上有する化合物がより好ましい。
前記アジリジン化合物は、例えばN,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N’−ジフェニルメタン4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−(2−メチルアジリジン)プロピオネートなどが挙げられる。
前記金属キレート化合物は、例えばアセチルアセトン金属キレート化合物が好ましい。前記金属は、ニッケル、アルミニウム、クロム、鉄、チタン、亜鉛、コバルト、マンガン、銅、スズ、ジルコニウムなどが挙げられる。具体的な化合物は、例えば第二鉄トリスアセチルアセトネート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。
前記エポキシ化合物としては、ビスフェノールA、エピクロルヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジアミングリシジルアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンおよび1,3−ビス(N,N’−ジアミングリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
前記硬化剤は、ポリマー(A)100重量部に対して、1〜35重量部用いることが好ましく、5〜30重量部がより好ましい。硬化剤を1〜35重量部用いることで凝集力、粘着力および剥離力のバランスを取ることが容易になる。
本発明の再剥離型粘着剤は、剥離速度30M/分で測定した剥離力と、剥離速度0.3M/分で測定した剥離力との差が150mN/25mm以下であることがより好ましい。剥離力の差が150mN/25mm以下になることで、剥離力が剥離剤の種類により依存し難くなる。
本発明の再剥離型粘着剤は、さらに帯電防止剤を含むことができる。帯電防止剤は、界面活性剤、無機塩、多価アルコール化合物が好ましく、イオン性液体がより好ましい。
イオン性液体は、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオンなどの陽イオンと、BF4 、PF6 などの陰イオンから成る塩で常温溶融塩ともいい常温(25℃)で液体の化合物である。
具体的には、イミダゾリウムイオンを含むイオン性液体は、例えば1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1,3−ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドおよび1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドなどが挙げられる。ピリジニウムイオンを含むイオン性液体は、例えば1−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−ブチルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−ヘキシルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−オクチルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウムヘキサフルオロリン酸塩、1−オクチル−4−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、1−メチルピリジニウムビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミドおよび1−メチルピリジニウムビス(パーフルオロブチルスルホニル)イミドなどが挙げられる。これらは単独または2種以上使用できる。
帯電防止剤は、ポリマー(A)100重量部に対して0.01〜10重量部配合できる。なお配合量は0.1〜5がより好ましい。
本発明の再剥離型粘着剤は、さらにシランカップリング剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、光安定剤、耐候安定剤、軟化剤、硬化促進剤、硬化遅延剤等の添加剤を含むことができる。
本発明の粘着テープは、前記再剥離型粘着剤から形成した粘着剤層と基材を備える。
前記粘着テープは、(1)剥離ライナーに再剥離型粘着剤を塗工して粘着剤層を形成した後、基材を貼り合わせる方法。または、(2)基材に再剥離型粘着剤を塗工して粘着剤層を形成した後、剥離ライナーを貼り合わせる方法で製造できる。前記(1)の方法で基材の代わりに剥離ライナーを貼り合わせるとキャスト粘着テープが製造できる。また前記(2)の方法で、粘着剤層の形成後に基材の反対面の粘着剤層を形成すると両面粘着テープが製造できる。前記粘着剤は、再剥離型粘着剤に加えて他の粘着剤を使用できる。なお、粘着剤層は、粘着テープを使用する直前まで剥離ライナーで保護されていることが通常である。本発明の粘着テープは、表面を再剥離用途に使用することが好ましいが、再剥離を必要としない用途に使用することを妨げない。
粘着剤の塗工は、例えばロールコーター法、コンマコーター法、リップコーター法、ダイコーター法、リバースコーター法、シルクスクリーン法、グラビアコーター法等の公知の方法が使用できる。塗工後は、熱風オーブン、赤外線ヒーター等で乾燥することができる。
前記粘着剤層の厚みは、1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましく、10〜100μmがさらに好ましい。
前記基材は、不織布、紙、プラスチック、合成紙等粘着剤の基材として使用できる部材が使用できる。両面粘着テープの基材(芯材)として使用する場合は、不織布およびプラスチックが好ましい。
前記プラスチックは、例えばポリエチレンおよびポロプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ナイロン、トリアセチルセルロース、シクロオレフィン、ポリイミドおよびポリアミド等が挙げられる。また基材は、前記プラスチックに所望塗工液を塗工した、反射防止(AR)フィルム、偏光板、位相差板など光学部材であっても良い。
また、基材は、粘着剤層との密着性を高めるため易接着処理を施しても良い。前記井接着処理は、コロナ放電を行う乾式法およびアンカーコート剤と塗工する湿式法等の公知の方法を使用できる。
また、基材は、帯電防止層を形成することができる。帯電防止剤は上段で説明した帯電防止剤の他に、導電性カーボン粒子、導電性金属粒子および導電性ポリマー等の少なくともいずれかを必要に応じて樹脂と配合した組成物が好ましい、または基材に金属蒸着または金属メッキを施すことで帯電防止層を形成できる。
本発明で基材の厚さは特に制限されないが、5〜1000μmが好ましい。
前記剥離ライナーは、紙、プラスチック、合成紙等の基材に、剥離剤を塗工して形成した剥離層を有する。剥離剤は、例えばシリコーン、アルキド樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。本発明の再剥離型粘着剤は、剥離力が剥離剤の種類に依存し難い効果が得られる。なお、剥離ライナーの厚さは特に制限はないが10〜150μm程度である。
本発明の粘着テープは、ディスプレイの表面保護、特にディスプレイの製造工程用の表面保護に使用することが好ましい。具体的には、透明電極(酸化インジウムスズ膜)の保護、タッチスクリーンやカバーガラスの保護、液晶モジュールの保護などである。これらの中でも、カバーガラスなどガラス面を保護する用途がより好ましい。さらには、本発明の粘着テープは、上記用途に限らず再剥離性が必要とされる用途に幅広く使用することができる。
以下に、本発明を実施例によってより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお例中、「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を意味するものとする。
[合成例1]
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、ポリエステルポリオールP−2050(2官能ポリエステルポリオール、OH価53〜59、分子量2,000、クラレ株式会社製)46.4重量部、ポリエーテルポリオールAM−302(3官能ポリエーテルポリオール、OH価54〜58、分子量3,000、旭電化株式会社製)176重量部、ヘキサメチレンジイソシアネート16.1重量部、トルエン160重量部、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.06重量部、2−エチルヘキサン酸錫0.024重量部を仕込み、90℃まで徐々に昇温し2時間反応を行った。IRで残存イソシアネート基の消滅を確認した上で冷却し反応を終了することでポリウレタンポリオール(ポリマー1)の溶液を得た。このポリウレタンポリオール溶液は不揮発分60%、粘度=3,800cps、樹脂の重量平均分子量=102,000であった。なお重量平均分子量は、GPCの測定でもとめたポリスチレン換算の重量平均分子量であり、測定条件は以下のとおりである。
装置:東ソー社製HCL8820GPC
カラム:東ソー社製TSKgelGMH3本を連結して使用。
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.5ml/min
温度:40℃
試料濃度:0.1wt%
試料注入量:100μl
[合成例2]
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート16.3重量部、2−エチルヘキシルアクリレート23.5重量部 、酢酸ビニル9.6重量部、溶剤として酢酸エチル、開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを適量仕込み、n−ブチルアクリレート16.3重量部、2−エチルヘキシルアクリレート23.5重量部、酢酸ビニル9.6重量部、アクリル酸を1.2重量部に、酢酸エチル、アゾビスイソブチロニトリルを適量添加して混合した溶液を窒素雰囲気下約80℃で約1時間かけて滴下し、5時間反応を行った。反応終了後、冷却し、酢酸エチルで希釈し、アクリルポリマー(ポリマー2)の溶液を得た。このアクリルポリマー溶液は不揮発分41%、粘度=3,500cps、重量平均分子量=400,000であった。
[実施例1]
ポリマー1を100重量部、化合物(B)としてビス(2−エチルヘキシル)フタレート(以下、DOP:チッソ株式会社製)を35.0重量部、ポリイソシアネート化合物としてヘキサメチレンジイソシアネートトリメチロールプロパンアダクト体75重量%酢酸エチル溶液を18.0重量部、溶剤としてトルエンを20重量部配合し、ディスパーで攪拌することで再剥離型粘着剤を得た。
得られた再剥離型粘着剤を、基材として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(ルミラーT−60 東レ社製)に乾燥後の厚みが10μmになるように塗工し、100℃で2分間乾燥し、厚さ50μmの剥離ライナー(シリコーン剥離層)を貼り合わせた。次いで室温で1週間放置し、粘着テープを得た。
〔実施例2〜13、比較例1〜7〕
表1に示す原料・配合量に換えた以外は、実施例1と同様に行うことで実施例2〜13、比較例1〜7の粘着テープを得た。また使用した剥離ライナーは表2、化合物(B)は表3に示す。
Figure 2015063587
表中の略号は下記の通りである。また、配合量は、ポリマーの不揮発分に対する不揮発分換算の添加量である。
HDI-TMP:ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト体の75%酢酸エチル溶液
PZ-33:2,2'−ビスヒドロキシメチルブタノールトリス[3-(1-アジリジニル)プロピオネート]の10%トルエン溶液
BMP-IL:1−ブチル−3−メチルピリゾニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(日本カーリット製 BMP−IL)
Figure 2015063587
Figure 2015063587
得られた粘着テープを用いて、以下の物性評価を行った。
<粘着力>
得られた粘着テープを幅25mm・長さ100mmの大きさに準備し測定試料とした。次いで23℃−50%RHの雰囲気下、剥離ライナーを剥がして、露出した粘着剤層を厚さ0.4mmのステンレス板(SUS304)に貼着し、2kgロールで圧着した後、24時間放置した。その後、JISZ0237に準拠して引張試験機を用いて、剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で粘着力を測定した。
<水接触角>
使用する剥離ライナーを幅30mm・長さ100mmの大きさに準備し測定試料とした。次いで23℃−50%RH雰囲気下、測定試料の剥離層の水接触角を測定した。水接触角は、協和界面科学(株)製DM−501を用いて、水を滴下した1秒後の接触角を測定した。ここでは、θ/2法で算出した値を測定値とした。
<剥離力>
得られた粘着テープを幅25mm・長さ100mmの大きさに準備し測定試料とした。次いで23℃−50%RH雰囲気下、測定試料の基材面を両面粘着テープでステンレス板に固定し、引張試験機を使用して剥離角度180°、剥離速度30m/minの条件で剥離ライナーを剥がすことで剥離力1を測定した。また前記同様に剥離速度0.3m/minの条件で剥離ライナーを剥がすことで剥離力2を測定した。
なお、Δ剥離力=剥離力1−剥離力2で得た数値である。
<剥離力の経時安定性>
得られた粘着テープを幅25mm・長さ100mmの大きさに準備し測定試料とした。その後測定試料を40℃雰囲気下、1週間放置した。次いで23℃−50%RH雰囲気下、30分間放置した後、測定試料の基材面を両面粘着テープでステンレス板に固定し、引張試験機を使用して剥離角度180°、剥離速度0.3m/minの条件で剥離ライナーを剥がすことで剥離力を測定した。得られた剥離力を上記<剥離力>で得られた剥離力1の差の絶対値を「剥離力の経時安定性」として下記基準で評価した。
◎:剥離力の差が0mN/25mm以上、50mN/25mm未満
○:剥離力の差が50mN/25m以上、100mN/25mm未満
×:剥離力の差が100mN/25mm以上
得られた粘着テープを幅25mm・長さ100mmの大きさに準備し測定試料とした。次いで測定試料から剥離ライナーを剥がし、粘着剤層が露出した状態で、全光線透過率(JIS K7361−1準拠 光源:D65)およびHAZE(JIS K7165準拠 光源:D65)を測定した。なお、測定は、Turbidimeter NDH5000W(日本電色工業社製)を使用した。評価基準は以下の通りである。
<全光線透過率>
◎:全光線透過率が90%以上 (実用上、全く問題なし)
○:全光線透過率が85%以上90%未満 (実用上、問題なし)
△:全光線透過率が80%以上85%未満 (実用上、若干問題が生じる場合がある)
×:全光線透過率が80%未満 (実用上、問題あり)
<HAZE>
◎:HAZEが2.0未満 (実用上、全く問題なし)
○:HAZEが2.0以上3.0未満 (実用上、問題なし)
△:HAZEが3.0以上4.0未満 (実用上、若干問題が生じる場合がある)
×:HAZEが4.0以上 (実用上、問題あり)
<再剥離性>
得られた粘着テープを、幅50mm・長さ100mmの大きさに準備し測定試料とした。次いで測定試料から剥離ライナーを剥がし、露出した粘着剤層をガラス板に貼着した後、60℃−95%RH雰囲気下、24時間放置した。さらに23℃−50%RH雰囲気下、30分間放置した後、粘着テープを剥離し、剥離後のガラス板の表面を目視で評価することで再剥離性を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:ガラス板への粘着剤層移行の全くないもの (実用上、全く問題なし)
○:ガラス板への粘着剤層移行が極わずかあるもの(実用上、問題なし)
△:ガラス板への粘着剤層移行が部分的にあるもの(実用上、問題が生じる場合がある)
×:ガラス板への粘着剤層移行が完全に移行しているもの(実用上、問題あり)
<ガラス密着性>
得られた粘着テープを、幅50mm・長さ100mmの大きさに準備し測定試料とした。次いで測定試料から剥離ライナーを剥がし、粘着テープの両端を手で持ちながら露出した粘着剤層の中心部をガラス板に接触させた後、手を離した。そして前記粘着テープの自重で粘着剤層全体がガラス板に密着するまでの時間を測定することでガラス密着性を評価した。ガラス板と密着するまでの時間が短いほどガラス密着性が高く表面保護用途として実用性が高い。評価基準は以下の通りである。
◎:3秒未満 (実用上、全く問題なし)
○:3秒以上、5秒未満 (実用上、問題なし)
△:5秒以上 (実用上、問題が生じる場合がある)
×:粘着剤層全体がガラス板に密着しなかった。(実用上、問題あり)
<汚染性>
得られた粘着テープを幅50mm・長さ100mmの大きさに準備し測定試料とした。次いで測定試料から剥離ライナーを剥がし、露出した粘着剤層をガラス板に貼着した後、40℃−95%RH雰囲気下、24時間放置した。その後、23℃−50%RH雰囲気下、30分間放置した後、測定試料を剥がし、ガラス板の試料が貼り付けられていた部分の水接触角(試験後)を測定した。ガラス板に粘着テープに由来する汚染が生じている場合は水接触角の数値が高くなる。評価は試料を貼り付けていない場所の水接触角値(ブランク)と比較して下記の基準で評価した。
◎:ブランクの水接触角に対し、試験後の水接触角が±5度未満
○:ブランクの水接触角に対し、試験後の水接触角が±5度以上±10度未満
△:ブランクの水接触角に対し、試験後の水接触角が±10度以上±15度未満
×:ブランクの水接触角に対し、試験後の水接触角が±15度以上
Figure 2015063587
Figure 2015063587

Claims (3)

  1. エステル結合を有する重量平均分子量3万〜150万のポリマー(A)、エステル結合を有する分子量150〜3000の化合物(B)、硬化剤を含み、
    前記ポリマー(A)100重量部に対して化合物(B)を1〜40重量部、
    前記エステル結合を有する化合物(B)は、炭素数7〜13の脂肪酸とアルコールのエステル、芳香族カルボン酸とアルコールのエステルおよびポリエステルポリオールからなる群より選択する少なくともいずれかである、再剥離型粘着剤。
  2. さらに、帯電防止剤を含む、請求項1記載の再剥離型粘着剤。
  3. 基材、請求項1または2記載の再剥離型粘着剤から形成してなる粘着剤層を備えた、粘着テープ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017031278A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 日東電工株式会社 セパレータ付き光学用表面保護フィルム
JP2017145279A (ja) * 2016-02-15 2017-08-24 サイデン化学株式会社 偏光板用粘着剤組成物
JP2019194337A (ja) * 2019-06-24 2019-11-07 日東電工株式会社 セパレータ付き光学用表面保護フィルム
JPWO2019240115A1 (ja) * 2018-06-13 2021-05-06 積水化学工業株式会社 粘着テープ

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