JP2015062379A - 水田作業車 - Google Patents

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Abstract

【課題】横カバーが手動操作具の回転操作の邪魔になり難い水田作業車が要望されている。
【解決手段】横カバー70の下部に、伝動軸37の軸心方向において手動ハンドル71の回転軌跡Sよりも横内方に凹入する凹入部70Cが形成されている。
【選択図】図11

Description

本発明は、水田作業車に関する。具体的には、機体の後部に左右方向に亘って設けられ、田面に農用資材を供給する農用資材供給装置と、農用資材供給装置の右又は左の端部に設けられ、農用資材供給装置による農用資材の田面への供給量を変更する供給量変更装置と、農用資材供給装置に動力を伝達する左右向きの伝動軸と、伝動軸の上方で、供給量変更装置の横外側部を覆う横カバーと、伝動軸の横外端部に着脱可能に取り付けられ、横カバーよりも横外方で伝動軸を人為的に回転操作するための手動操作具と、を備えた水田作業車に関する。
上記のような水田作業車として、例えば、特許文献1に記載の水田作業機が既に知られている。特許文献1に記載の水田作業機では、エンジンからの動力が伝動軸(駆動軸)を介して農用資材供給装置(施肥装置)に伝達されることにより、農用資材供給装置が駆動する。また、伝動軸の横外端部に手動操作具を取り付けて、手動操作具を回転操作することにより、農用資材供給装置を駆動させることもできる。
特開2011−120482号公報
上記構成では、供給量変更装置(調節機構)の横外側部が、伝動軸の上方で横カバー(取付カバー)によって覆われているところ、手動操作具と横カバーの下部とが干渉し易い。したがって、横カバーが手動操作具の回転操作の邪魔になり易い。
上記状況に鑑み、横カバーが手動操作具の回転操作の邪魔になり難い水田作業車が要望されている。
本発明の特徴は、
機体の後部に左右方向に亘って設けられ、田面に農用資材を供給する農用資材供給装置と、
前記農用資材供給装置の右又は左の端部に設けられ、前記農用資材供給装置による農用資材の田面への供給量を変更する供給量変更装置と、
前記農用資材供給装置に動力を伝達する左右向きの伝動軸と、
前記伝動軸の上方で、前記供給量変更装置の横外側部を覆う横カバーと、
前記伝動軸の横外端部に着脱可能に取り付けられ、前記横カバーよりも横外方で前記伝動軸を人為的に回転操作するための手動操作具と、を備え、
前記横カバーの下部に、前記伝動軸の軸心方向において前記手動操作具の回転軌跡よりも横内方に凹入する凹入部が形成されていることにある。
本特徴構成によれば、手動操作具の回転軌跡が凹入部に入り込むため、手動操作具と横カバーの下部とが干渉し難い。したがって、横カバーが手動操作具の回転操作の邪魔になり難い。
さらに、前記凹入部は、前記横カバーの下部における前端と後端とに亘っていると好適である。
本特徴構成によれば、手動操作具を前方と後方とに亘って回転操作しても、手動操作具を握る手と横カバーの下部とが干渉し難い。
さらに、前記横カバーの下端は、前記伝動軸よりも下方に位置し、
前記凹入部は、前記横カバーの下端まで至っていると好適である。
本特徴構成によれば、手動操作具を下方まで回転操作しても、手動操作具を握る手と横カバーの下部とが干渉し難い。
乗用型田植機の全体側面図である。 乗用型田植機の全体平面図である。 施肥装置の正面図である。 施肥装置の平面図である。 肥料を作溝器に供給する状態の施肥装置の概略平面図である。 肥料を排出ダクトの排出口から排出する状態の施肥装置の概略平面図である。 所定面積当たりの繰り出し部の肥料の繰り出し量が多くなる状態の供給量変更装置の側面図である。 供給量変更装置の正面図である。 供給量変更装置の調節部の付近の縦断正面図である。 所定面積当たりの繰り出し部の肥料の繰り出し量が少なくなる状態の供給量変更装置の側面図である。 横カバーの側面図である。
[1]
図1に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体の後部に、上下揺動自在なリンク機構3が備えられて、リンク機構3を介して8条植型式の苗植付装置5が昇降自在に支持され、リンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ4が備えられて、水田作業車の一例である乗用型田植機が構成されている。
次に、苗植付装置5について説明する。
図1及び図2に示すように、苗植付装置5は、4個の伝動ケース6、伝動ケース6の後部に回転駆動自在に支持された一対の回転ケース7、回転ケース7の両端に備えられた一対の植付アーム8、接地フロート9及び苗のせ台10等を備えて構成されている。
図1及び図2に示すように、エンジン17の動力が、ミッションケース18に備えられた走行用の静油圧式無段変速装置(図示せず)、株間変速装置(図示せず)、植付クラッチ(図示せず)から伝動軸19及びPTO軸20を介して、苗植付装置5に伝達される。これにより、苗のせ台10が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース7が回転駆動されて、苗のせ台10の下部から植付アーム8が交互に苗を取り出して田面に植え付ける。
[2]
次に、施肥装置11(農用資材供給装置に相当)について説明する。
図1及び図2に示すように、運転座席31の後側に、粉粒状の肥料(農用資材に相当)を貯留するホッパー12及び2つの植付条に対応した4個の繰り出し部13が備えられており、運転座席31の下側にブロア14が備えられている。接地フロート9に作溝器15が固定されて、8個の作溝器15が備えられており、繰り出し部13と作溝器15とに亘って8本のホース16が接続されている。
以上のように、ホッパー12、繰り出し部13、ブロア14、作溝器15及びホース16等により、施肥装置11が構成されている。
図2,3,4に示すように、ブロア14は電動モータ25により駆動されるように構成されて、ブロア14の吸入ダクト32がエンジン17の付近に延出されており、エンジン17の付近の高温の空気をブロア14が吸入するように構成されている。ブロア14に二股状の分岐ダクト26が接続されて、分岐ダクト26と繰り出し部13の前部とに亘って供給ダクト27が接続されており、繰り出し部13の吸入部13aが供給ダクト27に挿入されている(図5参照)。
図4及び図5に示すように、繰り出し部13の後部に排出口13b及び排出口13bを開閉するシャッタ28が備えられて、繰り出し部13の排出口13bに亘って排出ダクト29が接続されており、供給ダクト27と排出ダクト29とに亘って接続ダクト30が接続されている。分岐ダクト26及び接続ダクト30にシャッタ33,34が備えられ、繰り出し部13の前部の左右方向に亘って操作軸35が回転自在に支持されており、操作軸35とシャッタ28,33,34とに亘って連係部材36が接続されている。
図5に示す状態は、操作軸35によりシャッタ28,34を閉位置に操作し、シャッタ33を開位置に操作している状態であり、ブロア14の送風が分岐ダクト26及び供給ダクト27を介して繰り出し部13に供給される。
これにより、ホッパー12から肥料が所定量ずつ繰り出し部13により繰り出されるとて、ブロア14の送風により肥料がホース16を通って作溝器15に供給され、作溝器15を介して肥料が田面に供給される。
植付作業が終了した後、ホッパー12に残る肥料を回収する場合、図6に示すように、操作軸35の取っ手部35aを持って操作軸35を回動操作して、シャッタ28,34を開位置に操作し、シャッタ33を閉位置に操作する。
これにより、ホッパー12の肥料が繰り出し部13の排出口13bから排出ダクト29に出るのであり、ブロア14の送風が分岐ダクト26、左の供給ダクト27及び接続ダクト30を介して排出ダクト29に供給されて、排出ダクト29に出た肥料が送られて排出ダクト29の排出口29aから排出される。
[3]
次に、施肥装置11への伝動系について説明する。
図1,3,4に示すように、エンジン17の動力が、走行用の静油圧式無段変速装置(図示せず)及び施肥クラッチ(図示せず)から伝動軸21に伝達されている。施肥装置11の右側後部の左右方向に沿って伝動軸22が回転自在に支持されており、伝動軸21の後端部に固定されたアーム21aと、伝動軸22の左端部(中央側の端部)に固定されたアーム22aとに亘って連係ロッド23が接続されている。
これにより、伝動軸21の回転動力が、伝動軸21のアーム21a及び連係ロッド23により上下の往復運動に変換され、所定角度A1(図7参照)の範囲での往復回転運動として伝動軸22に伝達される。
図3及び図4に示すように、施肥装置11の右端部に供給量変更装置24が備えられており、後述の[4]に記載のように、伝動軸22の右端部が供給量変更装置24に接続されている。繰り出し部13の後部の左右方向に沿って伝動軸37が回転自在に支持されており、後述の[4]に記載のように、伝動軸37の右端部が供給量変更装置24に接続されている。また、後述の[9]の記載のように、伝動軸37の上方で、供給量変更装置24の右側部は、横カバー70によって覆われている。
図4に示すように、回転に伴って肥料を所定量ずつ繰り出す繰り出しロール(図示せず)が繰り出し部13に内装されており、繰り出しロールに接続された入力ギヤ13cが繰り出し部13の右の横側面に備えられている。伝動軸37に駆動ギヤ37aが固定されており、伝動軸37の駆動ギヤ37aが繰り出し部13の入力ギヤ13cに咬合している。
以上の構造により図3,4,7に示すように、伝動軸21の回転動力が伝動軸21のアーム21a及び連係ロッド23により上下の往復運動に変換され、所定角度A1の範囲での往復回転運動として伝動軸22に伝達されて、供給量変更装置24に伝達される。供給量変更装置24において、後述する所定角度A2が大小に変更されて、一方向クラッチ38により一定方向の回転運動に変換されて伝動軸37に伝達されるのであり、伝動軸37により繰り出しロールが回転駆動されて、繰り出し部13から肥料が繰り出される。
[4]
次に、供給量変更装置24の構造について説明する。
図7,8,9に示すように、板材を箱状に折り曲げて構成された支持枠39が施肥装置11の右端部に固定されており、支持枠39の底部39aに縦壁状の右及び左の支持部材40が固定されている。支持部材40の下部のボス部40aに伝動軸22の右端部が回転自在に支持されており、支持部材40の左右方向の横軸芯P2周りに上下揺動自在に支持されたアーム41と、伝動軸22の右端部に固定されたアーム22bとに亘って、連係ロッド42が接続されている。
図7及び図9に示すように、支持部材40に前後方向に沿った横向きの長孔40bが形成されており、支持部材40の長孔40bに軸受け部材43がスライド自在に支持され、軸受け部材43に亘って支点ピン44が支持されて、支点ピン44にカラー45が外嵌されている。板材を断面U字状に折り曲げて天秤アーム46が構成されて、天秤アーム46の横側面に長孔46aが形成されており、天秤アーム46の長孔46aに支点ピン44が挿入されて、天秤アーム46が支点ピン44の左右方向の横軸芯P1周りに上下に揺動自在に支持されている。
図7及び図8に示すように、連係ロッド42がアーム41に接続されるのに加えて、天秤アーム46の後側の端部にも接続されている、支持部材40の下部に固定されたブラケット47のボス部47aに伝動軸37の右端部が回転自在に支持されて、伝動軸37の右端部に一方向クラッチ38が外嵌されており、一方向クラッチ38のアーム38aと天秤アーム46の前端部とに亘って、連係ロッド48が接続されている。
以上の構造により、前項[3]に記載のように、伝動軸21の回転動力が伝動軸21のアーム21a及び連係ロッド23により上下の往復運動に変換され、所定角度A1の範囲での往復回転運動として伝動軸22に伝達されると、伝動軸22のアーム22b及び連係ロッド42を介して、天秤アーム46が横軸芯P1周りに上下揺動する。天秤アーム46により連係ロッド48が上下に往復運動して、連係ロッド48の上下の往復運動が一方向クラッチ38により一定方向の回転運動に変換されて伝動軸37に伝達される。
図9に示すように、支点ピン44に固定された板状の規制部材44aが上方に延出されて、支持部材40の上辺部に近接するように配置されている。これにより、支点ピン44が横軸芯P1周りに回転しようとしても、支点ピン44の規制部材44aが支持部材40の上辺部に接当することにより、支点ピン44の回転が止められる。
[5]
次に、供給量変更装置24において、支点ピン44の位置を支持部材40の長孔40bに沿って変更することにより、伝動軸37の回転速度を変更する構造(所定面積当たりの繰り出し部13の肥料の繰り出し量を変更する構造)について説明する。
図7及び図9に示すように、支持枠39の前側の縦壁部39b及び後側の縦壁部39cに軸受け部49が固定されて、ネジ軸50が軸受け部49に回転自在に支持されている。鋳物により一体的に構成された調節部51が備えられており、調節部51の上部のボス部51a(内面に雌ネジが形成されている)に、ネジ軸50が挿入されている。調節部51の下部に一対のアーム部51bが備えられており、調節部51のアーム部51bの開孔に支点ピン44が挿入されている。
以上の構造により図7に示すように、ネジ軸50を回転駆動して、調節部51をネジ軸50に沿って移動させることにより、支点ピン44の位置を支持部材40の長孔40bに沿って変更することができる。この場合、天秤アーム46は連係ロッド42を介してアーム41に接続されているので、支点ピン44の移動に連れて移動することはなく、支点ピン44は天秤アーム46の長孔46aに沿って移動する。
図7に示す状態は、調節部51を紙面左端部に位置させている状態(支点ピン44を天秤アーム46の長孔46aの紙面左端部に位置させている状態)である。伝動軸22の往復回転運動の所定角度A1の範囲は一定であるので、図7に示す状態において、天秤アーム46の前端部が横軸芯P1周り上下揺動する所定角度A2が大きなものとなる。これにより、天秤アーム46の前端部の1回の揺動に伴って伝動軸37が大きく回転する状態となって、伝動軸37の回転速度が高速になる(所定面積当たりの繰り出し部13の肥料の繰り出し量が多くなる状態)。
図10に示す状態は、調節部51を紙面右端部に位置させている状態(支点ピン44を天秤アーム46の長孔46aの紙面右端部に位置させている状態)である。伝動軸22の往復回転運動の所定角度A1の範囲は一定であるので、図10に示す状態において、天秤アーム46の前端部が横軸芯P1周り上下揺動する所定角度A2が小さなものとなる。これにより、天秤アーム46の1回の揺動に伴って伝動軸37が小さく回転する状態となって、伝動軸37の回転速度が低速になる(所定面積当たりの繰り出し部13の肥料の繰り出し量が少なくなる状態)。
[6]
次に、供給量変更装置24において、ネジ軸50を回転駆動する構造及び調節部51の位置を検出する構造について説明する。
図7及び図8に示すように、ネジ軸50が支持枠39の前側の縦壁部39bから前方に突出しており、ネジ軸50の前端部に入力ギヤ50aが固定されている。
図7及び図8に示すように、支持枠39の前側の縦壁部39bに板状の支持部材52が固定されており、支持部材52に電動モータ53及び減速機構54が固定され、減速機構54のピニオンギヤ54aがネジ軸50の入力ギヤ50aに咬合している。これにより、電動モータ53により減速機構54のピニオンギヤ54aを正方向及び逆方向に回転駆動することによって、ネジ軸50を正方向及び逆方向に回転駆動する。
図7及び図9に示すように、支持部材40に板状の支持部材55が固定されており、ポテンショメータにより構成された位置センサー56が支持部材55に固定されている。板材を折り曲げて構成された表示部57が備えられて、表示部57が調節部51にボルト58により固定されており、位置センサー56の検出アーム56aのピン56bが表示部57の上下向きの長孔57aに挿入されている。
この場合、調節部51と表示部57とを鋳物により一体的に形成してもよい。このように構成すると、位置センサー56の検出アーム56a(ピン56b)を、調節部51(表示部57)に直接に接続する構造となる。
図7及び図9に示すように、ネジ軸50に沿って調節部51及び表示部57が一体で移動するのに伴って、位置センサー56の検出アーム56aが左右方向の横軸芯P3周りに揺動する。これによって、位置センサー56により調節部51及び表示部57の位置を検出するのであり、調節部51及び表示部57の位置を、所定面積当たりの繰り出し部13の肥料の繰り出し量として検出する。
図7及び図9に示すように、位置センサー56は支持板59に固定されており、支持板59が支持部材55にボルト60により固定されている。この場合、支持板59の長孔59aにボルト60が挿入されて、支持板59が支持部材55に固定されているので、支持部材55に対する支持板59及び位置センサー56の位置を、横軸芯P3周りに微調節することができるのであり、位置センサー56の検出値と調節部51及び表示部57の位置との関係を微調節することができる。
[7]
次に、供給量変更装置24において、表示部57及び目盛部材61について説明する。
図7及び図9に示すように、支持枠39の前側及び後側の縦壁部39b,39cに亘って、目盛部材61が前後方向の横軸芯P4周りに向き変更自在に支持されており、目盛部材61の後端部に目盛部材61の向きを変更する為の取っ手部61dが備えられている。
図7及び図9に示すように、目盛部材61は四角柱状であり、3面の各々に3種類の目盛ラベル61a,61b,61cが貼り付けられている。目盛部材61の3面の目盛ラベル61a,61b,61cは各々異なるものであり、肥料の種類に応じた比重(標準)の目盛ラベル61a、比重(小)の目盛ラベル61b及び比重(大)の目盛ラベル61cとなっている。これにより、目盛部材61の取っ手部61dを持って目盛部材61を横軸芯P4周りに回転させて向きを変更することにより、目盛部材61のうち所望の目盛ラベル61a,61b,61cを上側に位置させることができる。
図7及び図9に示す状態は、目盛部材61の目盛ラベル61bを上側に位置させている状態であり、表示部57の先端部57bが目盛部材61の目盛ラベル61bの上側に位置している状態である。この状態において、前述のようにネジ軸50に沿って調節部51及び表示部57が移動するのに伴い、表示部57の先端部57bが目盛部材61の目盛ラベル61bの上側に沿って移動する。
これにより、表示部57の先端部57bと目盛部材61の目盛ラベル61bとを目視することにより、調節部51及び表示部57の位置を読み取ることができるのであり、所定面積当たりの繰り出し部13の肥料の繰り出し量を読み取ることができる。この後、肥料を変更した場合には、目盛部材61のうち変更した肥料に対応した目盛ラベル61a,61b,61cを上側に位置させればよい。
この場合、肥料の粒径の大小に応じて異なる目盛ラベルを目盛部61に貼り付けるように構成してもよく、肥料の性状に応じて異なる目盛ラベルを目盛部61に貼り付けるように構成してもよい。肥料の種類に応じて2枚の目盛ラベルを張り付けたり、4枚以上の目盛ラベルを貼り付けたりしてもよい。
図8に示すように、表示部57は、正面視において、上部が下部よりも横内方(左方)に位置するように、上部と下部との間で屈曲している。これにより、表示部57と手動スイッチ65(操作部65b)との干渉を回避することができる。
また、伝動軸37の右端部には、伝動軸37を人為的に回転操作するための手動ハンドル71(手動操作具に相当)が着脱可能に取り付けられる。具体的には、伝動軸37の右端部は、断面が六角形状に形成され、手動ハンドル71に、伝動軸37の右端部の形状に嵌合する六角形状の孔が形成されている。
こうして、手動ハンドル71の孔に伝動軸37の右端部を差し込むことにより、伝動軸37の右端部に、手動ハンドル71を着脱可能に取り付けることができる。そして、横カバー70よりも右方で手動ハンドル71によって伝動軸37を人為的に回転操作(一方向クラッチ38が空転する方向に伝動軸37を人為的に回転操作)することにより、繰り出し部13の繰り出しロールが回転駆動されて、繰り出し部13から肥料が繰り出される。
[8]
次に、電動モータ53を操作する手動スイッチ65について説明する。
図7及び図8に示すように、板材を折り曲げて構成された支持ブラケット62が支持枠39の前側の縦壁部39bに固定されており、合成樹脂製の支持部材63が支持ブラケット62に固定されている。ポテンショメータで構成された位置センサー64が支持部材63に固定されており、位置センサー64の検出軸64aが支持部材63の開口部63aを通りネジ軸50に向けて突出している。
図7及び図8に示すように、手動スイッチ65が位置センサー64の検出軸64aに固定されて、手動スイッチ65が支持ブラケット62の開口部62aを通って上方に突出している。手動スイッチ65は目盛部材61の右の横外側の前側に位置する状態となり、手動スイッチ65が左右方向の横軸芯P5(位置センサー64の検出軸64a)周りに、前後方向に揺動自在に支持されている。
図7及び図8に示すように、手動スイッチ65は側面視で扇形状の基部65aと、基部65aに備えられた凸部状の操作部65bを備えて、合成樹脂により一体的に形成されている。手動スイッチ65の基部95aの上面の横幅が、支持ブラケット62の開口部62aの横幅と略同じに設定されているので、手動スイッチ65の基部65aの上面により支持ブラケット62の開口部62aが塞がれた状態となっており、支持ブラケット62の開口部62aを通して下側が見えない状態となっている。
図7及び図8に示すように、手動スイッチ65の基部65aの裏側上部と、支持部材63の下部とに亘って、板バネ66が固定されており、板バネ66により手動スイッチ65が中央の中立位置に付勢されている。これにより、手動スイッチ65を中立位置から後側の増大位置に操作しても、手動スイッチ65から手を離せば手動スイッチ65は中立位置に戻るのであり、手動スイッチ65を中立位置から前側の減少位置に操作しても、手動スイッチ65から手を離せば手動スイッチ5は中立位置に戻る。
〔9〕
次に、横カバー70について説明する。
図8及び図11に示すように、横カバー70には、左方に凹入する上凹入部70A及び下凹入部70C(凹入部に相当)、並びに右方に膨出する膨出部70Bが形成されている。
上凹入部70Aは、横カバー70の上部に形成されている。上凹入部70Aは、横カバー70の上部における前端と後端とに亘っている。上凹入部70Aは、後部ほど上下高さが大きくなっている。また、横カバー70の上部には、開口部70cが形成され、当該開口部70cからは、平面視において、目盛部材61、手動スイッチ65及び表示部57の先端部57bが露出している(図4参照)。
膨出部70Bは、上凹入部70Aと下凹入部70Cとの間の部分、つまり、横カバー70の上下中間部に形成されている。膨出部70Bは、横カバー70の上下中間部における前端と後端とに亘っている。膨出部70Bは、後部ほど上下高さが小さくなっている。膨出部70Bには、電動モータ53が入り込んでいる。
下凹入部70Cは、横カバー70の下部に形成されている。下凹入部70Cは、横カバー70の下部における前端と後端とに亘っている。下凹入部70Cの下部には、伝動軸37との干渉を避けるための切欠部70bが形成されている。また、横カバー70の下端部には、下方に延出する延出部70Dが形成されている。延出部70Dの前縁70aは、側面視において略S字形状に湾曲するように形成されている。延出部70Dの下端は、伝動軸37よりも下方に位置している。つまり、下凹入部70Cは、延出部70Dの下端まで至っている。また、横カバー70の下部には、開口部70dが形成され、当該開口部70dからは、ブラケット47及び連係ロッド48が延び出ている。
ここで、上述のように、伝動軸37の右端部には、手動ハンドル71が着脱可能に取り付けられるところ、下凹入部70Cは、伝動軸37の軸心方向において手動ハンドル71の回転軌跡Sよりも左方に凹入している。これにより、手動ハンドル71の回転軌跡Sが下凹入部70Cに入り込むため、手動ハンドル71と横カバー70の下部とが干渉し難い。したがって、横カバー70が手動ハンドル71の回転操作の邪魔になり難い。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態において、下凹入部70Cは、横カバー70の下部における前端と後端とに亘っているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、横カバー70のうち側面視において手動ハンドル71の回転軌跡Sで囲まれた範囲と重複する部分にだけ、下凹入部70Cが形成されていてもよい。
(2)上記実施形態において、横カバー70(延出部70D)の下端は、伝動軸37よりも下方に位置しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、横カバー70の下端部に、延出部70Dを形成せずに、横カバー70の下端が伝動軸37よりも上方に位置するようにしてもよい。
(3)上記実施形態において、供給量変更装置24は、施肥装置11の右端部に設けられているが、施肥装置11の左端部に設けられていてもよい。
(4)上記実施形態において、「農用資材供給装置」は、施肥装置11であるが、田面に種籾を供給する播種装置でもよい。
(5)上記実施形態において、乗用型田植機は、八条植えであったが、八条植えに限定するものではなく、例えば、三条植え、四条植え、五条植え、六条植え又は十条植えであってもよい。
本発明は、乗用型田植機以外に直播機にも利用可能である。
11 施肥装置(農用資材供給装置)
24 供給量変更装置
37 伝動軸
70 横カバー
70C 下凹入部(凹入部)
71 手動ハンドル(手動操作具)
S 回転軌跡

Claims (3)

  1. 機体の後部に左右方向に亘って設けられ、田面に農用資材を供給する農用資材供給装置と、
    前記農用資材供給装置の右又は左の端部に設けられ、前記農用資材供給装置による農用資材の田面への供給量を変更する供給量変更装置と、
    前記農用資材供給装置に動力を伝達する左右向きの伝動軸と、
    前記伝動軸の上方で、前記供給量変更装置の横外側部を覆う横カバーと、
    前記伝動軸の横外端部に着脱可能に取り付けられ、前記横カバーよりも横外方で前記伝動軸を人為的に回転操作するための手動操作具と、を備え、
    前記横カバーの下部に、前記伝動軸の軸心方向において前記手動操作具の回転軌跡よりも横内方に凹入する凹入部が形成されている水田作業車。
  2. 前記凹入部は、前記横カバーの下部における前端と後端とに亘っている請求項1に記載の水田作業車。
  3. 前記横カバーの下端は、前記伝動軸よりも下方に位置し、
    前記凹入部は、前記横カバーの下端まで至っている請求項1又は2に記載の水田作業車。
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