JP2015061179A - 画像処理装置、色調整方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】特色信号を含む画像データを目標の色で印刷するための色調整の簡易化を実現できる画像処理装置、色調整方法及びプログラムを提供する。【解決手段】特色信号以外の画像信号をCMYK信号に変換する第1の色変換処理部(34C)を経て生成された第1のCMYK信号と、特色信号をCMYK信号に置き換える第2の色変換処理部(34D)を経て生成された第2のCMYK信号とを信号合成処理部(38)で合成した第3のCMYK信号の色バランスを異ならせた複数の色調整量変更画像データを印刷し、複数の色調整量変更画像データの中から、目標の色が再現されている画像及び画像位置を選択する。選択に係る画像位置に対応した信号値に基づいて、特色信号以外の画像信号の補正に用いる第1の補正パラメータと、CMYK信号に置き換えられた特色信号の補正に用いる第2の補正パラメータとを生成する。【選択図】図4
Description
本発明は画像処理装置、色調整方法及びプログラムに係り、特に、特色信号を含んだ画像データをシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の色材を用いて印刷する際の信号変換処理技術に関する。
印刷分野では、一般的にC,M,Y,Kの色材を用いて印刷が行われる。また、プリンタにおける色再現域の拡大や出力色の安定性等を実現するため、C,M,Y,Kの基本色に加えて、基本色以外の特色の色材を用いて印刷を行うプリンタが知られている。印刷対象の画像データが特色の信号値を含んでいる場合に、特色に対応していないプリンタ(例えば、CMYK4色のみの色材を用いるプリンタ)で印刷するには、特色信号をCMYK信号に置き換えて、疑似的にCMYKの色材の組み合わせによって特色を表現する必要がある(特許文献1)。
特許文献1には、特色に相当する色版データをCMYKのプロセスカラーに色分解して、特色に相当する色分解データを生成し、このCMYKに置き換えた特色の色分解データを他のCMYKのオリジナル成分と合成して出力する画像処理方法が開示されている。特色信号を含む画像データを印刷する際の色調整に関して、特許文献1に記載の画像処理方法は、ダイレクトデジタルカラープルーフにおいて、特色の色分解前の色版データと、オリジナルのCMYK各色に相当する色版データとに対し、それぞれ印刷の際に生じるドットゲインを加味して色補正を行う。そして、色補正後の特色の色補正値から色分解データを得て、色補正後のCMYKの色補正値と合成し、この合成データに対してキャリブレーション補正を行うことで出力画像データを得ている(特許文献1の図2参照)。
しかし、従来の色調整方法では、一般に、CMYK信号に置き換えた特色信号と、特色信号以外のオリジナルのCMYK信号とを合成した場合に、実際にどのような色として印刷されるかは出力装置であるプリンタに依存するため、実際にプリントした結果を確認して、色の調整量を変更しながら、目標の色が再現されるように試行錯誤で色調整することが必要である。
通常、このような色調整を行う場合は、CMYK信号に置き換えた特色信号とオリジナルのCMYK信号とを合成したCMYK信号に対して、階調変換曲線のカーブ調整を行うことで補正をする。かかる方法では、オリジナルのCMYK信号のみの部分を色調整する場合や、特色信号のみの部分を色調整する場合に、特色信号とオリジナルのCMYK信号とが重ね合わされている混合部のCMYK信号の色バランスも変わってしまうため、再度、色調整を行う必要が生じる。
また、上記のような色調整は、実際の印刷画像に対して実施することが望ましいが、従来の補正方法では、調整に試行錯誤性を伴い、調整が難しい。その一方で、一般的な色調整の手法としてカラーパッチの出力結果を測定(測色)する方法も知られているが、実際に印刷しようとする印刷画像においては必ずしも測定に必要なサイズの色領域が存在するとは限らず、測定可能なサイズの色領域が存在しない画像についての色の合わせ込みができないという問題がある。したがって、プルーファーソフトに見られるような、実際に印刷しようとしている絵柄に対して簡単に印刷画像の色を合わせる仕組みを導入することが必要である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、特色信号を含む画像データを印刷する際に目標とする色の色再現を可能とし、また、その色調整の簡易化を実現することができる画像処理装置、色調整方法及びプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、次の発明態様を提供する。
(第1態様):第1態様に係る画像処理装置は、特色の信号値を表す特色信号と、特色以外の色の信号値を表す画像信号との組み合わせで構成された画像データをシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色の信号値を示すCMYK信号に変換する画像処理装置であって、特色信号以外の画像信号をCMYK信号に変換する第1の色変換処理部と、特色信号をCMYK信号に置き換えて、特色信号に対応するCMYK信号を生成する第2の色変換処理部と、第1の色変換処理部による処理を経て生成された第1のCMYK信号と第2の色変換処理部による処理を経て生成された第2のCMYK信号とを合成する信号合成処理部と、信号合成処理部による合成処理を経て生成された第3のCMYK信号の色バランスを異ならせた複数の色調整量変更画像データを生成する色バランス変更部と、複数の色調整量変更画像データの印刷結果を基に、複数の色調整量変更画像データの中から目標の色が再現されている画像及び画像位置を1つ以上選択する選択部と、選択部により選択された画像の画像位置に対応した色調整量変更画像データの信号値に基づいて、特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第1の補正パラメータと、特色信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第2の補正パラメータとのうち少なくとも一方の補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部と、第1の補正パラメータを用いて特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第1の階調変換処理部と、第2の補正パラメータを用いて特色信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第2の階調変換処理部と、を備える画像処理装置である。
第1態様に係る画像処理装置によれば、特色信号以外の画像信号に対応したCMYK信号の補正パラメータである第1の補正パラメータと、CMYK信号に置き換えられた特色信号の補正パラメータである第2の補正パラメータとが分離されており、複数の色調整量変更画像データの印刷結果から、目標の色が再現されている画像とその画像位置を選択する操作を行うことで、選択に係る画像位置に対応する信号値の情報から、第1の補正パラメータ、又は第2の補正パラメータ、或いは、これらの両方が生成される。
第1態様によれば、特色信号以外の画像信号に対応したCMYK信号の色調整と、特色信号の色調整とを別々に行うことができ、特色信号と特色信号以外の画像信号との組み合わせで構成される画像データであっても、色調整を試行錯誤することなく、簡単に目標の色に合わせることができる。
(第2態様):第1態様に記載の画像処理装置において、選択に係る画像位置が、特色信号の成分を含まない特色不使用部であるか、CMYK信号に置き換えられた特色信号の成分を含む特色使用部であるかを判別して、選択に係る画像位置の情報を分類する情報分類処理部を有し、特色不使用部の選択に係る画像位置の信号値を用いて、第1の補正パラメータが生成され、特色使用部の選択に係る画像位置の信号値を用いて、第2の補正パラメータが生成される構成とすることができる。
(第3態様):第1態様又は第2態様に記載の画像処理装置において、補正パラメータ生成部は、特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の信号値に対する第1の補正量と、CMYK信号に置き換えられた特色信号に対する補正量とついての第2の補正量とを分離して、第1の補正量の補正を行う第1の補正パラメータと、第2の補正量の補正を行う第2の補正パラメータと、を生成する構成とすることができる。
(第4態様):第1態様から第3態様のいずれか1項に記載の画像処理装置において、第2の補正パラメータは、特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の色信号と、CMYK信号に置き換えられた特色信号の色信号との2次元入力値に対して、色信号出力値が得られる形式のものである構成とすることができる。
(第5態様):第1態様から第4態様のいずれか1項に記載の画像処理装置において、画像データの画像内から色調整の対象とする一部の画像領域を選択する色調整対象領域選択部と、画像データから色調整対象領域選択部にて選択された画像領域を切り出し、拡大又は縮小の処理を行う画像データ加工処理部と、を備え、画像データ加工処理部による処理を経て生成された画像領域の加工済み画像データについて複数の色調整量変更画像データが生成される構成とすることができる。
(第6態様):第1態様から第5態様のいずれか1項に記載の画像処理装置において、色バランス変更部は、第3のCMYK信号におけるC信号、M信号、Y信号の各値を、増加させるプラス方向と、減少させるマイナス方向のそれぞれの方向に段階的に変化させて、複数の色調整量変更画像データを生成する構成とすることができる。
(第7態様):第1態様から第6態様のいずれか1項に記載の画像処理装置において、色バランス変更部において生成する複数の色調整量変更画像データの個数を設定する情報を与える条件設定部を備える構成とすることができる。
(第8態様):第1態様から第7態様のいずれか1項に記載の画像処理装置において、複数の色調整量変更画像データを配列させて印刷用の色調整画像を生成する色調整画像生成部を備え、色調整画像をプリンタに出力する構成とすることができる。
(第9態様):第1態様から第8態様のいずれか1項に記載の画像処理装置において、入力された画像データから特色信号と、特色信号以外の画像信号とを分離する信号分離処理部を備える構成とすることができる。
(第10態様):第10態様に係る色調整方法は、特色の信号値を表す特色信号と、特色以外の色の信号値を表す画像信号との組み合わせで構成された画像データをシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色材を用いて印刷する際の色調整方法であって、特色信号以外の画像信号をCMYK信号に変換する第1の色変換処理工程と、特色信号をCMYK信号に置き換えて、特色信号に対応するCMYK信号を生成する第2の色変換処理工程と、第1の色変換処理工程による処理を経て生成された第1のCMYK信号と第2の色変換処理工程による処理を経て生成された第2のCMYK信号とを合成する信号合成処理工程と、信号合成処理工程による合成処理を経て生成された第3のCMYK信号の色バランスを異ならせた複数の色調整量変更画像データを生成する色バランス変更工程と、複数の色調整量変更画像データをプリンタに出力する色調整画像出力工程と、複数の色調整量変更画像データの印刷結果を基に、複数の色調整量変更画像データの中から目標の色が再現されている画像及び画像位置を1つ以上選択する選択工程と、選択工程により選択された画像の画像位置に対応した色調整量変更画像データの信号値に基づいて、特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第1の補正パラメータと、特色信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第2の補正パラメータとのうち少なくとも一方の補正パラメータを生成する補正パラメータ生成工程と、第1の補正パラメータを用いて特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第1の階調変換処理工程と、第2の補正パラメータを用いて特色信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第2の階調変換処理工程と、を含む色調整方法である。
第10態様の色調整方法について、第2態様から第9態様に記載した画像処理装置の特定事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。その場合、画像処理装置において特定される処理や機能を担う手段としての処理部や機能部は、これに対応する処理や動作の「工程(ステップ)」の要素として把握することができる。
(第11態様):第10態様に記載の色調整方法において、特色信号と特色信号以外の画像信号との組み合わせで構成された画像データの印刷結果から、色調整の対象とする画像領域を選択する色調整対象領域選択工程と、画像データから色調整対象領域選択工程にて選択された画像領域を切り出し、拡大又は縮小の処理を行う画像データ加工処理工程と、を有し、画像データ加工処理工程による処理を経て生成された画像領域の加工済み画像データについて複数の色調整量変更画像データを生成する構成とすることができる。
(第12態様):第12態様に係るプログラムは、コンピュータに、特色の信号値を表す特色信号と、特色以外の色の信号値を表す画像信号との組み合わせで構成された画像データをシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色の信号値を示すCMYK信号に変換する画像処理機能を実現させるためのプログラムであって、特色信号以外の画像信号をCMYK信号に変換する第1の色変換処理機能と、特色信号をCMYK信号に置き換えて、特色信号に対応するCMYK信号を生成する第2の色変換処理機能と、第1の色変換処理機能による処理を経て生成された第1のCMYK信号と第2の色変換処理機能による処理を経て生成された第2のCMYK信号とを合成する信号合成処理機能と、信号合成処理機能による合成処理を経て生成された第3のCMYK信号の色バランスを異ならせた複数の色調整量変更画像データを生成する色バランス変更機能と、複数の色調整量変更画像データの印刷結果を基に、複数の色調整量変更画像データの中から目標の色が再現されている画像及び画像位置を1つ以上選択する選択機能と、選択機能により選択された画像の画像位置に対応した色調整量変更画像データの信号値に基づいて、特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第1の補正パラメータと、特色信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第2の補正パラメータとのうち少なくとも一方の補正パラメータを生成する補正パラメータ生成機能と、第1の補正パラメータを用いて特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第1の階調変換処理機能と、第2の補正パラメータを用いて特色信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第2の階調変換処理機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
第12態様のプログラムについて、第2態様から第9態様に記載した画像処理装置の特定事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。その場合、画像処理装置において特定される処理や機能を担う手段としての処理部や機能部は、これに対応する処理や動作を行うプログラムの「機能」の要素として把握することができる。
本発明によれば、特色信号を含む画像データを印刷する際の色調整の作業を簡易化することができ、実際の印刷画像に対して簡単に目標の色に合わせることができる。これにより、目標の色に合った印刷画像を生成することができる。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳述する。
<印刷システムの構成>
図1は、本発明の実施形態に係る印刷システムの構成を示すブロック図である。ここでは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の4種の色材を使用して印刷を行う印刷システムを例に説明する。本実施形態に係る印刷システム10は、画像の出力装置としてのプリンタ12と、そのプリンタ12を制御する制御装置としてのコントローラ14と、を備える。プリンタ12の種類や、使用する色材の種類は特に限定されない。プリンタ12として、例えば、インクジェットプリンタ、電子写真プリンタ、レーザープリンタなど、各種のデジタルプリンタを採用できる。色材には、プリンタ12の種類に応じて、インクやトナー等を使用することができる。「プリンタ」という用語は、印刷機、印刷装置、画像記録装置、画像形成装置、画像出力装置などの用語と同義である。
図1は、本発明の実施形態に係る印刷システムの構成を示すブロック図である。ここでは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の4種の色材を使用して印刷を行う印刷システムを例に説明する。本実施形態に係る印刷システム10は、画像の出力装置としてのプリンタ12と、そのプリンタ12を制御する制御装置としてのコントローラ14と、を備える。プリンタ12の種類や、使用する色材の種類は特に限定されない。プリンタ12として、例えば、インクジェットプリンタ、電子写真プリンタ、レーザープリンタなど、各種のデジタルプリンタを採用できる。色材には、プリンタ12の種類に応じて、インクやトナー等を使用することができる。「プリンタ」という用語は、印刷機、印刷装置、画像記録装置、画像形成装置、画像出力装置などの用語と同義である。
コントローラ14は、入力装置16と、表示部18とを備えている。入力装置16と表示部18はユーザーインターフェース(UI)として機能する。入力装置16は、キーボード、マウス、タッチパネル、トラックボールなど、各種の手段を採用することができ、これらの適宜の組み合わせであってもよい。なお、タッチパネルを表示部18の画面上に配置した構成のように、表示部18と入力装置16とが一体的に構成されている形態も可能である。
ユーザーは、表示部18の画面に表示される内容を見ながら入力装置16を使って印刷条件の入力、画質モードの選択、付属情報の入力・編集、情報の検索など各種情報の入力を行うことができ、印刷システム10を操作することができる。また、入力内容その他の各種情報は表示部18の表示を通じて確認することができ、表示部18を通じて、システムの状態等を把握(確認)することが可能である。
コントローラ14は、画像データ入力部22と、画像データ入力部22から取り込んだ画像データ20を格納しておく画像データベース24と、印刷対象の画像データ20に対して、データ加工や色変換などの信号処理を行う画像処理部26と、画像処理部26で生成した画像データをプリンタ12に受け渡す画像データ出力部28と、目標の色を再現する色調整のための補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部30と、を備える。画像処理部26は、色変換処理系として機能する処理部であり、画像処理部26と補正パラメータ生成部30とを含むコントローラ14が「画像処理装置」に相当する。なお、コントローラ14の各部の機能は、プリンタ12の制御装置として用いるコンピュータのハードウエア及びソフトウェア(プログラム)の組み合わせによって実現することができる。
コントローラ14の制御機能の1つとして、コントローラ14は外部から画像データ20を受け取って、画像データを画像データベース24に保管して管理し、印刷時に指定された画像データをプリンタ12に渡すことを行う。コントローラ14は、プリンタ12に画像データを渡す際に、色変換処理系(画像処理部26)にてユーザーの指定に係る色条件で画像データを処理する。
画像データ入力部22は、印刷システム10によって印刷しようとする画像内容を表す画像データ20を取り込むためのデータ取得部として機能する。画像データ入力部22は、外部又は装置内の他の信号処理部から画像データを取り込むデータ入力端子で構成することができる。また、画像データ入力部22には、有線又は無線の通信インターフェース部を採用してもよいし、メモリカードなどの外部記憶媒体(リムーバブルディスク)の読み書きを行うメディアインターフェース部を採用してもよく、若しくは、これら態様の適宜の組み合わせであってもよい。
画像データベース24に登録された画像データの一覧からユーザーがプリントしたい画像データを選択し、プリント実行を指示すると、当該選択された画像データが画像データベース24から取り出され、画像処理部26による処理を経てプリンタ12に転送される。プリンタ12は、受け取った画像データをプリンタ内部の信号処理系にて印刷制御用の信号(マーキング信号)に変換して印刷を行う。
図2は、画像処理部26の構成を示すブロック図である。画像処理部26の色変換処理系は、図2に示すようなデータフローになっている。画像処理部26は、信号分離処理部32、色変換処理部34、階調変換処理部36、信号合成処理部38、合成後階調変換処理部40を備える。また、コントローラ14(図1参照)の内部には、図2に示すように、色変換処理部34に適用するカラープロファイルデータが登録されているプロファイルデータベース42と、特色に関する情報が登録されている特色データベース44と、階調変換ルックアップテーブル(LUT)が登録されている階調変換LUTデータベース46と、を備えている。
画像データベース24(図1参照)に登録される画像データの形式は、様々な形式が可能であり、本例で登録される画像データは、CMYK信号、RGB信号、グレースケール信号、特色信号のいずれか、或いは、これらの適宜の組み合わせで構成されている。本例の場合、CMYK信号、RGB信号、グレースケール信号が「特色以外の色の信号値を示す画像信号」、「特色信号以外の画像信号」に相当する。これらの画像信号は、対応する信号成分について画素毎に階調を表す信号値が与えられている。特色は、基本色以外の色であり、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)、橙(O)、紫(V)などを用いることができる。特色信号は、特色についての画素毎に階調を表す信号値が与えられている。
ユーザーが印刷対象の画像データを指定して印刷実行の指示を入力すると、指定に係る画像データが画像データベース24から信号分離処理部32(図2参照)に渡される。
信号分離処理部32は、画像データを構成している信号の種類を判別して信号を分離する。すなわち、信号分離処理部32は、画像データがCMYK信号、RGB信号、グレースケール信号、特色信号のいずれであるかを識別して、これらを信号種別に分離する処理を行う。分離された各信号種別の画像信号には、後段の信号合成処理部38における合成処理のために、画像の位置を示す位置情報(画像面内における座標を表す情報)が付属情報として付加される。
信号分離処理部32にて分離された画像信号は、色変換処理部34にてそれぞれCMYK信号に変換される。色変換処理部34は、入力の信号種別に対応して複数の色変換処理部34A、34B、34C、34Dを備える。すなわち、色変換処理部34は、グレースケール信号に対して色変換を行いCMYK信号を生成する色変換処理部34Aと、RGB信号に対して色変換を行いCMYK信号を生成する色変換処理部34Bと、CMYK信号に対して色変換を行いCMYK信号を生成する色変換処理部34Cと、特色信号に対して色変換を行いCMYK信号を生成する色変換処理部34Dと、を含んでいる。色変換処理部34A、34B、34Cのそれぞれが「第1の色変換処理部」に相当し、各色変換処理部34A、34B、34Cによる変換処理の工程が「第1の色変換処理工程」に相当する。また、色変換処理部34Dが「第2の色変換処理部」に相当し、色変換処理部34Dによる変換処理の工程が「第2の色変換処理工程」に相当する。
ここでは、異なる信号種別の各画像信号における色変換方法の一例を説明する。
[1]グレースケール信号の処理例:グレースケール信号については、色変換処理部34Aにおいて、入力されたグレースケール信号をCMYK信号のK信号に割り当てる変換を行う。
[2]RGB信号の処理例:RGB信号については、色変換処理部34Bにおいて、インターナショナル・カラー・コンソーシアム(International Color Consortium:ICC)のプロファイル(以下「ICCプロファイル」という。)を使ってCMYK信号に変換する。例えば、ユーザーがGUI(Graphical User Interface)で指定した画像データのRGB信号のターゲットカラーを定義したICCプロファイル形式の「ターゲットプロファイル」と、プリンタ12のCMYK信号に対する色を定義したICCプロファイル形式の「プリンタプロファイル」とをプロファイルデータベース42から色変換処理部34Bにセットする。
色変換処理部34Bは、セットされたターゲットプロファイルと、プリンタプロファイルからデバイスリンクプロファイルを作成する。デバイスリンクプロファイルは、ターゲットプロファイルに記述されたRGB→Labの離散的な関係を記述したテーブルと、プリンタプロファイルに記述されたLab→CMYKの離散的な関係を記述したテーブルから、RGB→Lab→CMYKの関係に基づき、RGB→CMYKの離散的な関係を生成したものである。色変換処理部34Bは、このデバイスリンクプロファイルを使ってRGB信号をCMYK信号に変換する。
なお、「Lab」の表記は、L*a*b*表色系による色空間(L*a*b色空間)を示している。使用される表色系については、L*a*b表色系に限らず、XYZ表色系(輝度(明るさ)を含む刺激値Y、色の刺激値X,Z)、Yxy表色系(輝度Y、色度座標x,y)、L*u*v*表色系その他の各種表色系を用いることも可能である。
[3]CMYK信号の処理例:CMYK信号については、色変換処理部34Cにおいて、ICCプロファイルを使ってCMYK→CMYKの変換を行う。ユーザーがGUIで指定した画像データのCMYK信号のターゲットカラーを定義したICCプロファイル形式の「ターゲットプロファイル」とプリンタのCMYK信号に対する色を定義したICCプロファイル形式の「プリンタプロファイル」を色変換処理部34Cにセットする。色変換処理部34Cは、ターゲットプロファイルとプリンタプロファイルからデバイスリンクプロファイルを作成する。
例えば、このデバイスリンクプロファイルは、ターゲットプロファイルに記述されたCMYK→Labの離散的な関係を記述したテーブルと、プリンタプロファイルに記述されたLab→CMYKの離散的な関係を記述したテーブルから、CMYK→Lab→CMYKの関係からCMYK→CMYKの離散的な関係を生成したものである。このテーブルを使ってCMYK信号をCMYK信号に変換する。
[4]特色信号の処理例:特色信号については、色変換処理部34Dにおいて、ICCプロファイルを使って特色→CMYKの変換を行う。特色に関して、コントローラ14内部に特色データベース44がある。特色データベース44には、特色名の情報と、特色信号の信号値が100%(最大階調値)のときのLab値(明度値L*、色度値a*,b*)が登録されている。画像データには特色名がヘッダー情報に記述されており、その特色名に対応した特色のLab値を特色データベース44から取得する。次にICCプロファイル形式のプリンタプロファイルに記述されたLab→CMYKの離散的な関係を記述したテーブルからLab→CMYK変換をする。
この変換で得られたCMYK値と変換前の特色信号から以下のような式でC’M’Y’K’信号に変換する。
C’=C×s/100
M’=M×s/100
Y’=Y×s/100
K’=K×s/100
sは特色信号(0−100%で規格化された信号)の信号値である。
M’=M×s/100
Y’=Y×s/100
K’=K×s/100
sは特色信号(0−100%で規格化された信号)の信号値である。
上記の演算式に従う信号変換により、特色信号の信号値sに対応したCMYK信号が得られる。
色変換処理部34A〜34Dにより得られた変換後の各画像信号は、階調変換処理部36でCMYK信号からCMYK信号に変換される。階調変換処理部36は、グレースケール信号の色変換機能に対応した色変換処理部34Aで生成されたCMYK信号に対して階調変換を行う階調変換処理部36Aと、RGB信号の色変換機能に対応した色変換処理部34Bで生成されたCMYK信号に対して階調変換を行う階調変換処理部36Bと、CMYK信号の色変換機能に対応した色変換処理部34Cで生成されたCMYK信号に対して階調変換を行う階調変換処理部36Cと、特色信号の色変換機能に対応した色変換処理部34Dで生成されたCMYK信号に対して階調変換を行う階調変換処理部36Dと、を含んでいる。
各階調変換処理部36A〜36DにおけるCMYK→CMYKの変換方法の一例として、例えば、C信号、M信号、Y信号、K信号のそれぞれに、入力信号と出力信号の対応関係を規定した1次元LUTがあり、この1次元LUTを用いて変換を行う。また、上記の1次元LUTを用いる態様以外に、多次元LUTを使って変換する方法も可能である。
グレースケール信号から色変換処理部34Aと階調変換処理部36Aによる処理を経て生成されるCMYK信号、RGB信号から色変換処理部34Bと階調変換処理部36Bによる処理を経て生成されるCMYK信号、CMYK信号から色変換処理部34Cと階調変換処理部36Cによる処理を経て生成されるCMYK信号、のそれぞれのCMYK信号が「第1のCMYK信号」に相当する。また、特色信号から色変換処理部34Dと階調変換処理部36Dによる処理を経て生成されるCMYK信号が「第2のCMYK信号」に相当する。
なお、説明の便宜上、特色信号以外の画像信号(グレースケール信号、RGB信号、CMYK信号)から生成されるCMYK信号を「オリジナルのCMYK信号」と呼び、CMYK信号に置き換えられた特色信号(特色信号に対応するCMYK信号)と区別して表現する。
階調変換処理部36A〜36Dにより得られた変換後の各画像信号は、信号合成処理部38で合成される。信号合成処理部38において合成処理を行う工程が「信号合成処理工程」に相当する。
ここでは、画像データが信号分離処理部32にてCMYK信号、RGB信号、グレースケール信号、特色信号で分けられた際に、信号種別の画像データに付属された座標情報(位置情報)を基に、元の画像座標上に画像信号をマッピングして合成する。画像データのマッピングは、画像データを階層構造にしたレイヤーの有無で処理の方法が異なる。
レイヤーがない場合は、画像データの各座標に対して、CMYK信号、RGB信号、グレースケール信号、特色信号のいずれか1つをマッピングする。
レイヤーがある場合は、画像データの各座標に対して、CMYK信号、RGB信号、グレースケール信号、特色信号の複数を加算した上でマッピングする。例えば座標AではCMYK信号と特色信号が定義されている場合は、CMYK信号の値(C1,M1,Y1,K1,)、特色信号の値(C2,M2,Y2,K2)を以下の式で加算する。
C=(100−kc)/100×C1+kc/100×C2
M=(100−km)/100×M1+km/100×M2
Y=(100−ky)/100×Y1+ky/100×Y2
K=(100−kk)/100×K1+kk/100×K2
kc、km、ky、kkは透明度を表し、0−100%で規格化された信号である。
M=(100−km)/100×M1+km/100×M2
Y=(100−ky)/100×Y1+ky/100×Y2
K=(100−kk)/100×K1+kk/100×K2
kc、km、ky、kkは透明度を表し、0−100%で規格化された信号である。
透明度は、画像を重ね合わせしたときの色の混色度を表す指標であり、上に重ねた色で下の色が完全に見えなくなってしまう場合は0、下の色が少し透けて上の色と加算されたような色になる場合は、1−100の値のいずれかを与える。透明度は、レイヤーの重なりの組み合わせ別に定義することができ、さらに色相に応じて値を変更することも可能である。
信号合成処理部38による合成処理で生成された合成画像信号が「第3のCMYK信号」に相当する。信号合成処理部38によって合成処理されて得られた合成画像信号は、合成後階調変換処理部40で階調変換され、CMYK信号から変換後のCMYK信号が生成される。この合成後階調変換の1例として、C信号、M信号、Y信号、K信号それぞれに1次元LUTがあり、この1次元LUTで変換する構成を採用することができる。また、1次元LUTを用いる方法以外に多次元LUTを使って変換する方法もある。
上述の処理を経て生成された画像データ48がプリンタ12(図1参照)に渡される。
<色調整方法について>
次に、本実施形態による色調整方法の具体例として、CMYKの基本4色の画像信号(CMYK信号)と特色信号とが組み合わされて構成された画像データを印刷する場合を例に説明する。
次に、本実施形態による色調整方法の具体例として、CMYKの基本4色の画像信号(CMYK信号)と特色信号とが組み合わされて構成された画像データを印刷する場合を例に説明する。
図3は本実施形態による色調整方法の手順を概説したフローチャートである。CMYK信号と特色信号とが組み合わされて構成された画像データの色調整は概ね次のような手順(1)〜(7)で行われる。
(1)まず、印刷対象の画像データをプリンタ12に出力し、試し刷りの印刷を行う(ステップS12)。
(2)ユーザーは、この試し刷りの印刷結果を見て、画像内から色の調整が必要と判断される画像領域を色調整対象領域として選択する(ステップS14、「色調整対象領域選択工程」に相当)。この選択操作は、印刷システム10(図1参照)の表示部18に表示される色調整用のGUIを通じて行われる。
(3)この選択された色調整対象領域についてCMYKの色バランスを変更する複数の色調整量を反映した画像データ(「色調整量変更画像データ」という。)を生成する(ステップS16、「色バランス変更工程」に相当)。K以外のC,M,Yの各色信号の信号値を修正する(増加させる又は減少させることにより色バランスを異ならせることができる。各色について信号値の修正量としての色調整量を段階的に変化させ、これらの組み合わせ条件に対応した複数の色調整量変更画像データを生成する。
(4)こうして生成された複数の色調整量変更画像データを、色調整量の水準別に並べてレイアウトした色調整プリント用の色調整画像を生成し、プリンタ12(図1参照)に出力する(ステップS18、「色調整画像出力工程」に相当)。
(5)ユーザーは、色調整画像の印刷物を見て、色調整画像の中から、目標の色に近い色を含む画像と、その画像内における合わせたい色の位置を選択する(ステップS20、「選択工程」に相当)。「目標の色に近い色を含む画像」とは、許容できる差異の範囲で目標の色が再現されている調整量変更画像データの画像である。「合わせたい色の位置」は、その画像内で目標の色に近似している色として許容できる色の画像位置であり、画像内の点又は領域として指定される。ユーザーが選択した画像の画像位置(「選択位置」という。)の色が調整目標の色(「調整色」という。)となる。この調整色を選択する選択操作は、色調整条件を選択する操作に相当しており、印刷システム10(図1参照)の表示部18に表示される色調整用のGUIを通じて行われる。ユーザーは、色調整画像の印刷物を確認しながら、表示部18のモニタ表示上で、少なくとも1つの色調整量変更画像を選択し、当該選択に係る色調整量変更画像の中から少なくとも1つの画像位置を選択する。このとき、複数の選択位置が選択されることが望ましい。
(6)ユーザーが選択した選択位置のCMYK値の情報から、オリジナルのCMYK信号に対する補正パラメータ(「第1の補正パラメータ」という。)と、CMYK信号に置き換えられた特色信号の補正パラメータ(「第2の補正パラメータ」)とのうち少なくとも一方の補正パラメータを生成する(ステップS22、「補正パラメータ生成工程」に相当)。本実施形態では、オリジナルのCMYK信号の補正に用いる第1の補正パラメータと、CMYK信号に置き換えられた特色信号の補正に用いる第2の補正パラメータとを分離して、それぞれ個別の補正パラメータとして生成する。
ステップS20の工程で、複数の選択位置が選択され、これら複数の選択位置の中に、CMYK信号に置き換えられた特色信号を含まない特色不使用部の選択位置(オリジナルのCMYK信号のみで構成される画像位置)と、CMYK信号に置き換えられた特色信号の成分を含む特色使用部の選択位置(特色信号のみで構成される画像位置、又は特色信号とオリジナルのCMYK信号の重ね合わせによる画像位置)と、が含まれている場合には、第1の補正パラメータと、第2の補正パラメータとの両方が生成される。
1つ以上選択された選択位置のすべてが、特色不使用部の選択位置である場合には、第1の補正パラメータのみが生成される。
1つ以上選択された選択位置のすべてが、特色使用部の選択位置である場合には、第2の補正パラメータのみが生成される。
第1の補正パラメータは、オリジナルのCMYK信号の階調変換曲線を補正した補正後階調変換LUTとして作成され、オリジナルのCMYK信号の階調補正に用いられる。
第2の補正パラメータは、CMYK信号に置き換えられた特色信号の階調変換曲線を補正した補正後階調変換LUTとして作成され、CMYK信号に置き換えられた特色信号の階調補正に用いられる。
(7)こうして、生成された補正パラメータを画像処理部26(図2参照)の階調変換処理部36に適用し、印刷対象の画像データを変換する(ステップS24)。ステップS24で得られた変換後の画像データをプリンタ12に出力して印刷を行うことで、目標の色が再現された印刷物を得ることができる。
<色調整機能を実現するシステム構成例>
図4は、CMYK信号と特色信号とが組み合わされて構成された画像データ20Aを印刷する際の色調整機能を実現するシステム構成図である。説明を簡単にするために、図4中、図2で説明した画像処理部26の色変換処理系については、以下の説明で使用するCMYK信号と特色信号の処理系部分のみを抜き出した構成(図4中、符号26として図示)で説明する。
図4は、CMYK信号と特色信号とが組み合わされて構成された画像データ20Aを印刷する際の色調整機能を実現するシステム構成図である。説明を簡単にするために、図4中、図2で説明した画像処理部26の色変換処理系については、以下の説明で使用するCMYK信号と特色信号の処理系部分のみを抜き出した構成(図4中、符号26として図示)で説明する。
本実施形態の印刷システム10における色調整機能は、図1で説明したコントローラ14に付属する表示部18の画面表示を利用した色調整GUI50(図4参照)を通じて制御される。色調整GUI50は、印刷する画像データの中で色調整をしたい領域(色調整対象領域)を選択する画面、印刷した色調整画像から色が目標の色に合っている部分を選択する画面、色調整条件を登録する画面などを含む。
色調整GUI50からの指示は、色調整画像生成制御部52に入力される。色調整画像生成制御部52は色調整GUI50からの指示を受け取り、色調整のために印刷する色調整プリント用の画像(「色調整画像」という。)の生成に必要な画像データの加工制御や、色変換処理で使用するパラメータの制御を行う。
画像データ加工処理部54は、入力された画像データ20Aから一部の画像領域を切り出す(抽出する)処理を行う切り出し処理機能と、切り出した画像領域の画像データの拡大又は縮小処理を行う拡大/縮小処理機能とを有する。画像データ加工処理部54は、色調整GUI50で指定された画像データの画像領域を切り出し(抽出し)、色調整画像に適したサイズにサイズ調整するための拡大/縮小の処理を行う。画像データ加工処理部54によって加工されたデータ(「加工済み画像データ」)はメモリ56に記憶される。この加工済み画像データから、色バランスを異ならせた複数の色調整量変更画像データが生成され、これらを色調整量の水準別にレイアウトして色調整画像が作成される。
画像データ加工処理部54による加工処理後の画像処理部26による色変換処理系の各ブロックの処理機能は図2で説明したため、ここでの説明を省略する。なお、色変換処理系におけるCMYK信号に対する色変換処理部34Cと階調変換処理部36Cの処理経路を「CMYK信号パス」と呼び、特色信号に対する色変換処理部34Dと階調変換処理部36Dの処理経路を「特色信号パス」と呼ぶ。
色調整画像を作成する場合は、画像処理部26の色変換処理系における合成後階調変換処理部40の階調変換処理にて、CMY信号の各信号値をそれぞれ少しずつ多段階に変更するように、合成後階調変換処理部40に適用する階調変換LUTを切り換えながら、色バランスが異なる複数の色調整量変更画像データを生成する。
合成後階調変換処理部40にて階調変換LUTを変更しながら色バランスの異なる複数の色調整量変更画像データを生成する処理機能部が「色バランス変更部」に相当する。
色調整画像生成部58は、色調整画像のために作成した色バランスの異なる複数の色調整量変更画像データを画像面内にレイアウトして印刷用の画像にするための処理を行う。
<CMYK信号と特色信号とで構成された画像データの色調整方法の手順>
図5は、本実施形態による色調整処理の流れを示したフローチャートである。ここでは、図4で説明したシステム構成においてCMYK信号と特色信号と構成された画像データの色調整処理のフローを説明する。入力される画像データは、レイヤー構造を有し、CMYK画像(CMYK信号で表される画像)と特色画像(特色信号で表される画像)とが重ね合わされた画像データを取り扱う場合を例に説明する。
図5は、本実施形態による色調整処理の流れを示したフローチャートである。ここでは、図4で説明したシステム構成においてCMYK信号と特色信号と構成された画像データの色調整処理のフローを説明する。入力される画像データは、レイヤー構造を有し、CMYK画像(CMYK信号で表される画像)と特色画像(特色信号で表される画像)とが重ね合わされた画像データを取り扱う場合を例に説明する。
図5に示すように、まず、色調整の対象とする画像データを指定して色調整対象画像を試し刷りする(ステップS110、「試し刷り工程」)。この試し刷り工程のときは、色変換処理系におけるCMYK信号パスと特色信号パスのそれぞれの階調変換処理部36C、36D(図4参照)、及び合成後階調変換処理部40の各階調変換LUTは補正が行われていない状態にする。
ユーザーは試し刷りによって得られた印刷物を見て、画像内のどの画像領域の色を調整したいかを決め、色調整する画像領域(色調整対象領域)を選択する操作を行う(ステップS114、「色調整対象領域選択工程)。また、複数の色調整量を反映した色調整対象領域の画像データをプリントするときの画像レイアウト数を選択する操作を行う(ステップS118)。ここでいう画像レイアウト数は、ステップS114で選択した画像領域について、色バランスの条件(色調整量)を少しずつ変えて、色バランスの異なる複数の画像データ(色調整量変更画像データ)を作成する際の画像の数を制御する情報となる。つまり、画像レイアウト数は、色バランスを何段階変化させるかという、異なる条件のバリエーション数を反映した値であり、色調整量を段階的に振って色バランスを少しずつ変化させる色調整量の水準数(段階数)を反映した値である。
ステップS114、S118の操作は、図4で説明した色調整GUI50を通じて行われる。
図6は、色調整対象領域の選択操作を行うためのGUI画面の例である。図4で説明した色調整GUI50において図6のような色調整対象領域選択画面60が用意されている。色調整対象領域選択画面60は、試し刷りの対象画像の内容を表示する画像表示部62を有し、この画像表示部62に表示される画像において、ユーザーは色調整を行う領域として指定したい画像領域(色調整対象領域)を選択枠64によって特定する。本例では矩形の選択枠64を例示しているが、任意の囲み形状とすることも可能であり、選択枠64の位置や大きさは自由に変更することができる。
ユーザーはポンティングデバイスなどの入力装置16(図1参照)を通じて、所望の画像領域を選択することができる。選択する画像領域は、1つに限らず、複数の画像領域を選択することができる。また、複数の画像から複数領域を選択してもよい。選択枠64によって色調整対象領域を選択することができるユーザーインターフェースの構成が「色調整対象領域選択部」に相当する。
色調整対象領域選択画面60には、画像表示部62の他に、色調整プリント用の色調整画像の生成において色バランスの条件を段階的に変化させるための段階数を指定する入力ボックス66と、OKボタン68と、キャンセルボタン70とが設けられている。
本実施形態では、色調整プリント用の画像(色調整画像)を印刷する際に、現在の設定から色バランスを少しずつ段階的に変更した画像データ(色調整量変更画像データ)を並べて出力し、その出力結果の中からターゲットカラー(目標の色)に近い色の条件を選択する操作を行う。
そのため、色調整対象領域選択画面60において、色調整の対象とする画像領域の選択を行う手段を提供し、かつ、上記の色バランスを少しずつ変更した画像データを何条件出力するかを指定する手段を提供する。本例では、色バランスを異ならせた画像データを何条件出力するかを指定する方法の一例として、画像データにおけるKを除くC、M、Y信号のそれぞれをプラス方向、マイナス方向に変更して色バランスを変えた条件を何段階振るかという「段階数」を選択する方法が採用されている。
入力ボックス66には、適宜の自然数Nを入力することができる。プルダウンメニューで数値を選択してもよいし、所望の数値をキー入力してもよい。入力ボックス66に入力される数値は、色調整画像に配置する色の条件を変えた画像のレイアウト数を特定するものとなる。つまり、段階数の入力ボックス66に入力する数値が「画像レイアウト数」に対応するものとなる。例えば、入力ボックス66において段階数として「N」を指定すると、色調整画像の印刷時に色バランスの条件の基準値(現在の設定に係る基準条件)に対して、プラス方向に「N段階」、マイナス方向に「N段階」、それぞれ条件を変更した画像データが並べられて出力される。C,M,Y信号の各信号についてプラス方向とマイナス方向にそれぞれN段階で条件を振ることになる。つまり、色バランスを異ならせる色調整量の水準数は、基準条件を加えて、各色につき「2×N+1」となる。
なお、色調整画像における色の変更量の単位は、CMY信号方向に限らない。例えば、CMY信号方向以外に、Lab方向やLch方向などに色の条件を異ならせた色調整量変更画像データを複数個配列させて色調整画像を作成してもよい。Lchの表色系は、色空間における任意の色の位置を曲座標形式で表すものであり、Lは明度、cは彩度、hは色相角を表す。
入力ボックス66に入力する段階数の値が「複数の色調整量変更画像データの個数を設定する情報」に相当しており、入力ボックス66を含むユーザーインターフェースの構成が「条件設定部」に相当する。
OKボタン68は、色調整画像の印刷処理を開始させる実行指令を与えるGUIボタンである。キャンセルボタン70は、入力操作を取り消す指令を与えるGUIボタンである。色調整対象領域選択画面60にてユーザーが画像領域の選択操作、段階数(画像レイアウト数)の選択操作を行い、OKボタン68を押すと、色調整画像の作成及びその印刷処理が開始される。図5のフローチャートでその処理内容について説明する。
図5のステップS122では、色調整画像の印刷実行が指示されたか否かの判定を行う。OKボタン68(図6参照)が押されていなければ、図5のステップS122にてNo判定となり、ステップS126に進む。ステップS126ではキャンセルボタン70(図6参照)からのキャンセル指示の有無を判定する。ステップS126でキャンセルボタン70(図6参照)が押されると、処理が終了する。
ステップS126でキャンセルボタン70が押されていなければ図5のステップS126にてNO判定となり、ステップS122に戻って、ユーザーからの指示の入力を待つ。ここでOKボタン68が押されると、ステップS122にてYes判定となり、ステップS130に進む。
ステップS130では、選択に係る画像領域(「色調整対象領域」)に対応した画像データを生成するための画像データの加工(編集)が行われる。色調整画像生成制御部52(図4参照)は、画像データベース24(図1参照)から印刷対象の画像データ20A(図4参照)を取り出し、色調整GUI50で指定された画像領域に対応した座標の画像部分の切り出し処理を行わせる。画像データ加工処理部54(図4参照)は、色調整画像生成制御部52から与えられる制御信号に従い、画像データ20Aから指定に係る画像領域を抽出する切り出し処理を行う。
また、色調整画像生成制御部52は、画像レイアウト数(色バランスを少しずつ変化させる色調整量の水準の数を反映した値、ここでは「段階数」)と、色調整画像を出力する印刷用紙の用紙サイズの情報を基に、色調整画像に配列される色調整量変更画像データの1画像あたりの画像サイズをどのくらいのサイズにするかを求め、その画像サイズに収まるように、選択に係る画像領域の画像データを拡大又は縮小させる拡大/縮小処理の制御を行う。
画像データ加工処理部54(図4参照)は、色調整画像生成制御部52から与えられる制御信号に従い、画像データ20Aから切り出した画像領域の画像データを拡大又は縮小処理する。色調整量変更画像データの画像サイズについては、選択枠64(図6参照)に従って切り出した画像領域のアスペクト比を変えない方が画像を比較しやすいため、切り出した画像領域のアスペクト比を変えずに拡大/縮小処理を行う。
つまり、ステップS130の画像データ加工処理工程では、色調整画像が印刷物に収まるように、選択に係る画像領域の画像データを拡大/縮小処理する。こうして、拡大/縮小処理して得られた加工済み画像データは、一旦メモリ56(図4参照)に蓄えておく。
続いて、ステップS130で生成した加工済み画像データに対して、画像処理部26(図4参照)の色変換処理系の処理を実施して、色バランスを異ならせた複数の色調整量変更画像データを生成する(ステップS134〜S154)。すなわち、加工済み画像データから、C,M,Y信号のそれぞれをプラス方向(信号値を増加させる方向)とマイナス方向(信号値を減少させる方向)にそれぞれ変更した画像を色調整量の水準別に作成する。
ステップS134では、信号分離処理から信号合成処理までの処理経路におけるCMYK信号パスと、特色信号パスのそれぞれの色変換処理部34C,34D(図4参照)と、階調変換処理部36C,36Dに条件を設定する。CMY信号パスと、特色信号パスの各2ブロックに設定するパラメータとして、以下の条件をセットする。
CMYK信号パスの色変換処理部34Cには、試し刷り(図5のステップS110)の際に画像データの印刷条件で指定した色変換条件に対応するパラメータを設定する。CMYK信号パスの階調変換処理部36Cには、入出力の結果が変化しない条件(入力値と出力値が等しい入出力関係)を設定する。
特色信号パスの色変換処理部34Dには、試し刷り(図5のステップS110)の際に画像データの印刷条件で指定した色変換条件に対応するパラメータを設定する。特色信号パスの階調変換処理部36Dには、入出力の結果が変化しない条件(入力値と出力値が等しい入出力関係)を設定する。
また、信号合成後の階調変換処理部(図4の合成後階調変換処理部40)には、C信号、M信号、Y信号のそれぞれの階調変換曲線をプラス方向、マイナス方向にそれぞれ段階的に変更した階調変換LUTがセットされる(図5のステップS138)。合成後階調変換処理部40に適用する階調変換LUTを変更することで合成画像信号の色バランスが変更されることになる。
ステップS134及びステップS138による設定を行った色変換処理系(図4の画像処理部26)を用いて、拡大/縮小処理済みの画像データ(加工済み画像データ)の処理を行うことで、合成後階調変換処理部40にセットした階調変換LUTに従った階調変換処理が行われる(ステップS142)。すなわち、加工済み画像データを信号分離し、CMYK信号パス、特色信号パスを通して、色変換処理及び階調変換処理を行い、合成処理後に階調変換を行う。
こうして得られた階調変換処理済みの画像データ(色調整量変更画像データ)をメモリ56に記憶する(ステップS146)。次いで、指定された画像レイアウト数に応じた色バランスの条件変更のバリエーションに対応するすべての条件について色調整量変更画像データを生成し終えたか否かを判定し(ステップS150)、未完了であれば、ステップS154に進み、色バランスの条件を変えて、ステップS138に戻り、異なる条件の階調変換LUTをセットする。
ステップS138〜S154の処理を繰り返し、必要とされるすべての色調整量変更画像データの生成が終了すると、ステップS156に進む。
ステップS156では、色バランスの条件を少しずつ異ならせて作成した水準別の複数の色調整量変更画像データをレイアウトして色調整画像を作成する。すなわち、色バランスを変えながらステップS142で作成した複数の色調整量変更画像データは色調整量の水準別に並べられ、色調整画像として1つの画像にまとめられる。
図7は、色調整画像の例である。色調整画像80は、色バランスを少しずつ異ならせた複数の色調整量変更画像82が色調整量の水準別に並べられている。ここでは、縦方向(列方向)と横方向(行方向)に5行×5列の25個の色調整量変更画像82が二次元配列でレイアウトされた色調整画像を例示している。また、色調整画像80は、条件を異ならせた各色調整量変更画像82を識別するための識別符号(縦方向のA〜E、横方向の1〜5)が付されている。すなわち、二次元配列における行方向の位置を特定する行符号A,B,C,D,Eと、列方向の位置を特定する列符号1,2,3,4,5とが付されている。各画像は行符号と列符号とを組み合わせて特定することができる。例えば、図7において左上隅(1行1列の位置)の画像は、[A−1]と表すことができる。
図7に例示した色調整画像80は、色バランスの条件を基準条件のレベルからプラス方向、マイナス方向のそれぞれに2段階変化させたものとなっており、基準レベルを含む5段階の水準で信号値が変更されている。
例えば、縦方向はマゼンタ(M)の信号値を変化させたもの、横方向はイエロー(Y)の信号値を変化させたものに対応する。図7の上から3行目の行符号Cの行がマゼンタ(M)についての基準条件レベル(調整量=0)であり、行符号Bの行はマゼンタの色調整量が「+1段階」、行符号Aの行はマゼンタの色調整量が「+2段階」、行符号Dの行はマゼンタの色調整量が「−1段階」、行符号Eの行はマゼンタの色調整量が「−2段階」にそれぞれ調整されたものである。
また、横方向について、左から3列目の列符号3の列がイエロー(Y)についての基準条件レベル(調整量=0)であり、列符号4の行はイエローの色調整量が「+1段階」、行符号5の行はイエローの色調整量が「+2段階」、列符号2の行はイエロー(Y)の色調整量が「−1段階」、列符号1の行はイエローの色調整量が「−2段階」にそれぞれ調整されたものである。
図7は、シアン(C)の色調整量をある1つのレベル(例えば、基準条件レベル)に固定したものとなっており、図示されていないが、シアン(C)の色調整量の水準が異なるもの(±1段階、±2段階)について、それぞれ図7と同じような配列の画像群のブロックが階層的に形成される。
こうして作成された色調整画像がプリンタ12(図1参照)によって印刷される(図5のステップS160)。なお、図7では、CMYの各信号成分について色調整量を変更した(画像色調整量変更画像)をレイアウトした色調整画像を例示したが、色調整画像における色の変更方法はこの例に限らず、CMY信号方向以外に、Lab方向やLch方向に色を異ならせた画像(色調整量変更画像)を変更量の水準別に配列させて色調整画像を作成してもよい。
色調整画像をプリントしたら、図8のフローチャートに進む。
ユーザーは色調整画像の印刷物を見て、色調整画像80の中から、目標とする色(ターゲットカラー)に近似した色を探し、色調整GUI50(図4参照)でその近似した色を含む色調整量変更画像82とその画像位置を指定する操作を行う(図8のステップS210)。
図9は色調整GUIにおける色調整条件の入力画面の例を示している。色調整条件入力画面90は、印刷された色調整画像80(図7参照)の中から特定の色調整量変更画像82を指定する識別符号を入力するための画像指定部92と、指定された色調整量変更画像82の絵柄を表示する画像表示部94と、OKボタン96と、キャンセルボタン98とを含む。
画像指定部92は、色調整画像における縦方向の識別符号を指定する入力ブロック92Aと、横方向の識別符号を指定する入力ブロック92Bとを有する。
画像指定部92で指定された識別符号に該当する色調整量変更画像82の絵柄が画像表示部94に表示され、画像表示部94に表示された画像の中から、目標の色が再現されている画像位置(目標とする調整色の点)を指定する。図9では、クロスマーク「+」(符号95)で示した画像位置の色が目標の色に概ね合致するものとして指定された位置である。1つの画像の中から複数の画像位置を指定することができる。図9においては、画像内から2箇所の画像位置を選択した様子が示されている。
また、選択される色調整量変更画像は1つである必要はなく、複数の画像を選択することができる。例えば、図7で説明した行符号Aの行内の画像(「水準A画像」という。)から1点、行符号Bの行内の画像(「水準B画像」という。)から1点のような選択ができる。
グラデーションのような画像は、階調変換LUTの機械的な変更ではすべての領域を合わせ込むことは難しく、一部の領域の色は合っているが、別の領域の色は合っていないというような画像になってしまい、どれか1つの水準の画像を選ぶことは困難である。そのため、本実施形態では、複数の画像から、色が合っている領域だけを抽出することで、それぞれの階調の色から補正量を求める構成を採用している。
このように、色調整画像の中から複数の色調整量変更画像を指定して、その画像毎に、目標の色に近い点を指定することができる。複数の色調整量変更画像を指定する際に、画像を区別するために、選択画像の切換ボタン102が複数用意されている。異なる色調整量変更画像から調整色の画像位置を選択する際には、該当する切換ボタン102を押して画像を切り換える。
ユーザーが1つ以上の画像位置を選択して、OKボタン96を押すと、選択に係る画像位置(選択点という。)のCMYK値の情報を基に色調整用の階調変換LUTの作成が行われる(ステップS214〜ステップS216)。
図9で説明した色調整条件入力画面90によるユーザーインターフェースの構成が「選択部」に相当する。
<色調整用の階調変換LUTの作成方法について>
ここで、ユーザーによって選択された複数の選択点を基に、階調変換LUTを作成する方法について説明する。
ここで、ユーザーによって選択された複数の選択点を基に、階調変換LUTを作成する方法について説明する。
ユーザーによって選択された複数の選択点は、[1]オリジナルのCMYK信号のみの画像位置(特色不使用部の選択点)であるか、[2]特色信号を含む画像位置(特色使用部の選択点)であるか、によって分類される。
まず、オリジナルのCMYK信号のみで構成された選択点の情報を抽出し、階調変換曲線において、その選択点の信号値を通るような補正曲線を求める。
図10は補正曲線の求め方の説明図である。図10の左図に示すように、各水準別に合成後階調変換処理部40(図4参照)で設定した階調変換LUTから、基準条件に対してどれだけ補正したか補正量(Δ量)を求める。例えば、水準B画像から選択された選択点の階調(網%で表記)の補正量は基準条件に対して+Δ1階調であり、水準A画像から選択された選択点の階調の補正量は基準条件に対して+Δ2階調である。図10において、太線の矢印で示した信号値の修正量が補正量(Δ量)を示している。なお、図10は、補正量がプラスの値の場合を例示しているが、選択点によっては、補正量がマイナスの値になる場合もある。
こうして、選択点における補正量を求め、図10の右図に示したように、それぞれの選択点において、補正量の点を通るように、補正曲線を作成し、CMYK信号パスの階調変換処理部36C(図4参照)に設定する階調変換LUTのデータにする。こうして、第1の補正パラメータに相当する階調変換LUTを作成する工程が図8のステップS214である。
CMYK信号パスの階調変換処理部36Cに適用する補正曲線の補正量が「第1の補正量」に相当する。
次に、特色信号を含む画像位置(特色使用部の選択点)の情報を基に、特色信号パスの階調変換処理で使う階調変換LUTの作成を行う(ステップS216)。図11〜図13を参照して、その作成方法を説明する。
まず、特色信号を含む画像位置の選択点を特色の色相別に分類し、各色に対して、以下の処理[a]〜[c]を行う。なお、図11〜図13では、C信号に関する補正を例示しているが、M,Y,K信号も同様である。
[a]特色信号のみで構成された選択点と、オリジナルのCMYK信号及び特色信号の組み合わせで構成された選択点とを抽出し、特色信号のみで構成された選択点については、図11のように、特色信号パスのC信号が「CMYK信号パスのC信号=0」のときの変換曲線TC0上で、各水準別に合成後階調変換処理部40(図4参照)で設定した階調変換LUTから、基準条件に対してどれだけ補正したのかの修正量(Δ量)を求める。
また、オリジナルのCMYK信号及び特色信号の組み合わせで構成された選択点については、CMYK信号パスの各色信号値に対応した階調変換曲線TCj上で、図11のように、各水準別に合成後階調変換処理部40(図4参照)で設定した階調変換LUTから基準条件に対してどれだけ補正したのかの補正量を求める。
[b]次に、CMYK信号パスの各色信号値に対応した階調変換曲線ごとに、[a]で求めた補正量の値を通るように補正曲線CAjを作成する(図12参照)。なお、図12はC信号の例であるが、M、Y、K信号でも同様である。
[c]さらに、上記の[b]で得られた補正曲線CAjに対して、CMYK信号パスの各色信号値に対応した補正曲線ごとに、CMYK信号パス側の補正量分(図10参照)を差し引く。こうして、図13のように、特色信号パス及びCMYK信号パスのそれぞれのC信号に対する補正量(「第2の補正量」に相当)を表す2次元ルックアップテーブル(LUT)を求める。
この場合、図13に示すように、補正曲線CAjからCMYK信号パス側の補正量uに相当する一定の値が差し引かれ、その結果、マイナスの値の領域に補正曲線CBjが来る場合もある。また、CMYK信号パス側の補正量uがマイナスの値であることにより補正曲線CAjに一定の値が加算された場合は、出力信号の最大値より大きな値を持つこともできる。例えば、出力信号が8ビット階調の場合、255以上の260、280などの値でLUTを定義できる。図13はC信号の例であるが、M、Y、K信号でも同様である。上述の処理[a]〜[c]によって作成される2次元LUTが「第2の補正パラメータ」に相当する。この2次元LUTは、CMYK信号パスの色信号と、特色信号パスの色信号の2次元入力値に対して、色信号出力値が得られる形式のものである。
<色調整で求めた階調変換LUTの登録について>
図8のステップS214、S216で作成した階調変換LUTは、画像データに関連付けて登録される。したがって、次回、この画像データを印刷するときは、当該画像データに関連付けられた階調変換LUTをCMYK信号パスと特色信号パスの各階調変換処理部36C、36Dにセットし(図8のステップS220)、これら階調変換LUTを用いて色変換処理をして出力する。
図8のステップS214、S216で作成した階調変換LUTは、画像データに関連付けて登録される。したがって、次回、この画像データを印刷するときは、当該画像データに関連付けられた階調変換LUTをCMYK信号パスと特色信号パスの各階調変換処理部36C、36Dにセットし(図8のステップS220)、これら階調変換LUTを用いて色変換処理をして出力する。
CMYK信号パスの階調変換処理部36Cが「第1の階調変換処理部」に相当し、この階調変換処理部36Cによる階調変換処理の工程が「第1の階調変換処理工程」に相当する。また、特色信号パスの階調変換処理部36Dが「第2の階調変換処理部」に相当し、この階調変換処理部36Dによる階調変換処理の工程が「第2の階調変換処理工程」に相当する。
<色調整後の再調整について>
上述した色調整の処理を行うことで、オリジナルのCMYK信号のみの部分、特色信号のみの部分、オリジナルのCMYK信号と特色信号とが組み合わされた部分(「CMYK+特色信号」と表記する。)のそれぞれの画像領域の色は目標の色に合った状態になっている。この状態で、さらに、色の修正が必要になった場合は、以下のようにして、階調変換LUTを修正することで、オリジナルのCMYK信号、特色信号、CMYK+特色信号のそれぞれを独立に修正することが可能である。
上述した色調整の処理を行うことで、オリジナルのCMYK信号のみの部分、特色信号のみの部分、オリジナルのCMYK信号と特色信号とが組み合わされた部分(「CMYK+特色信号」と表記する。)のそれぞれの画像領域の色は目標の色に合った状態になっている。この状態で、さらに、色の修正が必要になった場合は、以下のようにして、階調変換LUTを修正することで、オリジナルのCMYK信号、特色信号、CMYK+特色信号のそれぞれを独立に修正することが可能である。
<1>CMYK信号を修正する場合
オリジナルのCMYK信号を修正する場合はCMYK信号パスの階調変換処理部36Cの階調変換LUTを修正する。この階調変換LUTを修正することにより、CMYK画像の色を自由に調整できる。また、この場合、特色信号パスの階調変換処理部36Dの階調変換LUTに対して、CMYK信号パスの信号変更分を反映させる。例えば、CMYK信号パスのC信号をδu分増やしたら、特色信号パス側のCMYK信号のC信号に対応する補正曲線をδu分だけ減らす。これにより、CMYK+特色信号は、信号合成処理後も信号値は変化せず、CMYK+特色信号の色は変化しない。
オリジナルのCMYK信号を修正する場合はCMYK信号パスの階調変換処理部36Cの階調変換LUTを修正する。この階調変換LUTを修正することにより、CMYK画像の色を自由に調整できる。また、この場合、特色信号パスの階調変換処理部36Dの階調変換LUTに対して、CMYK信号パスの信号変更分を反映させる。例えば、CMYK信号パスのC信号をδu分増やしたら、特色信号パス側のCMYK信号のC信号に対応する補正曲線をδu分だけ減らす。これにより、CMYK+特色信号は、信号合成処理後も信号値は変化せず、CMYK+特色信号の色は変化しない。
<2>特色信号を修正する場合
特色信号を修正する場合は、特色信号パスの階調変換処理部36Dの階調変換LUT(2次元LUT)のうち、CMYK信号パスの信号値が「0」に対応する補正曲線を修正する。
特色信号を修正する場合は、特色信号パスの階調変換処理部36Dの階調変換LUT(2次元LUT)のうち、CMYK信号パスの信号値が「0」に対応する補正曲線を修正する。
<3>CMYK+特色信号を修正する場合
オリジナルのCMYK信号と特色信号とが重なり合った画像部分の色を修正する場合は、特色信号パスの階調変換処理部36Dの階調変換LUT(2次元LUT)のうち、CMYK信号パスの信号値がCMYK信号に対応する補正曲線に対して修正を行う。これにより信号合成処理後の信号値は、CMYK+特色信号のみ変化し、CMYK信号、特色信号には色の変換を与えない。
オリジナルのCMYK信号と特色信号とが重なり合った画像部分の色を修正する場合は、特色信号パスの階調変換処理部36Dの階調変換LUT(2次元LUT)のうち、CMYK信号パスの信号値がCMYK信号に対応する補正曲線に対して修正を行う。これにより信号合成処理後の信号値は、CMYK+特色信号のみ変化し、CMYK信号、特色信号には色の変換を与えない。
<補正パラメータ生成部の構成について>
図14は、補正パラメータ生成部30(図1参照)の機能ブロック図である。補正パラメータ生成部30は、ユーザーが選択した選択点の情報を記憶しておく選択点情報記憶部120と、選択点の情報を分類する情報分類処理部122と、特色不使用部の選択点の情報124に基づいてCMYK信号の補正量を求めるCMYK信号補正量決定部126と、CMYK信号の補正量に基づきCMYK信号パスの階調変換LUT(第1の階調変換LUT)を生成する第1の階調変換LUT生成部128と、特色使用部の選択点の情報134に基づきCMYKの補正量も考慮して特色信号の成分を含む信号の補正量を決定する特色信号補正量決定部136と、特色信号の成分を含む信号の補正量に基づき特色信号パスの階調変換LUT(第2の階調変換LUT)を生成する第2の階調変換LUT生成部138と、を備える。補正パラメータ生成部30は、図8〜図13で説明した補正パラメータの生成処理を行う。
図14は、補正パラメータ生成部30(図1参照)の機能ブロック図である。補正パラメータ生成部30は、ユーザーが選択した選択点の情報を記憶しておく選択点情報記憶部120と、選択点の情報を分類する情報分類処理部122と、特色不使用部の選択点の情報124に基づいてCMYK信号の補正量を求めるCMYK信号補正量決定部126と、CMYK信号の補正量に基づきCMYK信号パスの階調変換LUT(第1の階調変換LUT)を生成する第1の階調変換LUT生成部128と、特色使用部の選択点の情報134に基づきCMYKの補正量も考慮して特色信号の成分を含む信号の補正量を決定する特色信号補正量決定部136と、特色信号の成分を含む信号の補正量に基づき特色信号パスの階調変換LUT(第2の階調変換LUT)を生成する第2の階調変換LUT生成部138と、を備える。補正パラメータ生成部30は、図8〜図13で説明した補正パラメータの生成処理を行う。
情報分類処理部122は、ユーザーが選択した選択点が、特色信号の成分を含まない特色不使用部であるか、CMYK信号に置き換えられた特色信号の成分を含む特色使用部であるかを判別して、その判別結果に従って選択点の情報を分類する。
CMYK信号補正量決定部126は、図10で説明した補正曲線の補正量(第1の補正量)を求める処理を行う。第1の階調変換LUT生成部128(図14参照)は、CMYK信号補正量決定部126で求めた補正量を反映させた第1の階調変換LUTを生成する。
特色信号補正量決定部136は、図13で説明した特色信号に対する補正量(第2の補正量)を求める処理を行う。第2の階調変換LUT生成部138(図14参照)は、特色信号補正量決定部136で求めた補正量を反映させた2次元LUTである第2の階調変換LUTを生成する。第1の階調変換LUT生成部128で生成された第1の階調変換LUTと、第2の階調変換LUT生成部138で生成された第2の階調変換LUTは、階調変換LUTデータベース46(図2、図4参照)に登録される。
<コンピュータを画像処理装置として機能させるプログラムについて>
上述の実施形態で説明した色調整機能をコンピュータに実現させるためのプログラムをCD−ROMや磁気ディスクその他のコンピュータ可読媒体(有体物たる非一時的な情報記憶媒体)に記録し、該情報記憶媒体を通じて当該プログラムを提供することが可能である。このような情報記憶媒体にプログラムを記憶させて提供する態様に代えて、インターネットなどの通信ネットワークを利用してプログラム信号をダウンロードサービスとして提供することも可能である。
上述の実施形態で説明した色調整機能をコンピュータに実現させるためのプログラムをCD−ROMや磁気ディスクその他のコンピュータ可読媒体(有体物たる非一時的な情報記憶媒体)に記録し、該情報記憶媒体を通じて当該プログラムを提供することが可能である。このような情報記憶媒体にプログラムを記憶させて提供する態様に代えて、インターネットなどの通信ネットワークを利用してプログラム信号をダウンロードサービスとして提供することも可能である。
<実施形態の利点>
上述した実施形態によれば、色調整画像の印刷結果を見て、目標の色に近い画像位置をGUI上で選択するという簡単な操作によって、オリジナルのCMYK信号に対する補正を行う第1の階調変換LUTと、特色信号に対する補正を行う第2の階調変換LUTとが分離されて別々のLUTとして作成される。これにより、オリジナルのCMYK信号のみの画像部分の色調整、特色信号のみの画像部分の色調整、オリジナルのCMYK信号と特色信号とが重ね合わされた画像部分の色調整を、いずれも簡単に行うことができる。
上述した実施形態によれば、色調整画像の印刷結果を見て、目標の色に近い画像位置をGUI上で選択するという簡単な操作によって、オリジナルのCMYK信号に対する補正を行う第1の階調変換LUTと、特色信号に対する補正を行う第2の階調変換LUTとが分離されて別々のLUTとして作成される。これにより、オリジナルのCMYK信号のみの画像部分の色調整、特色信号のみの画像部分の色調整、オリジナルのCMYK信号と特色信号とが重ね合わされた画像部分の色調整を、いずれも簡単に行うことができる。
本実施形態によれば、色調整を試行錯誤することなく、簡単に目標の色に合わせることができる。
<変形例>
図9では、目標の色に近い画像位置を選択するに際して、画像内の点を指定する方法を採用しているが、画像内の領域を指定する構成とすることも可能である。
図9では、目標の色に近い画像位置を選択するに際して、画像内の点を指定する方法を採用しているが、画像内の領域を指定する構成とすることも可能である。
以上説明した本発明の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜構成要件を変更、追加、削除することが可能である。本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有するものにより、多くの変形が可能である。
10…印刷システム、12…プリンタ、14…コントローラ、16…入力装置、18…表示部、26…画像処理部、32…信号分離処理部、34…色変換処理部、36…階調変換処理部、38…信号合成処理部、40…合成後階調変換処理部、50…色調整GUI、52…色調整画像生成制御部、54…画像データ加工処理部、58…色調整画像生成部、60…色調整対象領域選択画面、64…選択枠、80…色調整画像、82…色調整量変更画像、90…色調整条件入力画面、120…選択点情報記憶部、122…情報分類処理部、126…CMYK信号補正量決定部、128…第1の階調変換LUT生成部、136…特色信号補正量決定部、138…第2の階調変換LUT生成部
Claims (12)
- 特色の信号値を表す特色信号と、特色以外の色の信号値を表す画像信号との組み合わせで構成された画像データをシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色の信号値を示すCMYK信号に変換する画像処理装置であって、
前記特色信号以外の画像信号をCMYK信号に変換する第1の色変換処理部と、
前記特色信号をCMYK信号に置き換えて、特色信号に対応するCMYK信号を生成する第2の色変換処理部と、
前記第1の色変換処理部による処理を経て生成された第1のCMYK信号と前記第2の色変換処理部による処理を経て生成された第2のCMYK信号とを合成する信号合成処理部と、
前記信号合成処理部による合成処理を経て生成された第3のCMYK信号の色バランスを異ならせた複数の色調整量変更画像データを生成する色バランス変更部と、
前記複数の色調整量変更画像データの印刷結果を基に、前記複数の色調整量変更画像データの中から目標の色が再現されている画像及び画像位置を1つ以上選択する選択部と、
前記選択部により選択された画像の画像位置に対応した色調整量変更画像データの信号値に基づいて、前記特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第1の補正パラメータと、前記特色信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第2の補正パラメータとのうち少なくとも一方の補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部と、
前記第1の補正パラメータを用いて前記特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第1の階調変換処理部と、
前記第2の補正パラメータを用いて前記特色信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第2の階調変換処理部と、
を備える画像処理装置。 - 前記選択に係る画像位置が、特色信号の成分を含まない特色不使用部であるか、CMYK信号に置き換えられた特色信号の成分を含む特色使用部であるかを判別して、前記選択に係る画像位置の情報を分類する情報分類処理部を有し、
前記特色不使用部の前記選択に係る画像位置の信号値を用いて、前記第1の補正パラメータが生成され、
前記特色使用部の前記選択に係る画像位置の信号値を用いて、前記第2の補正パラメータが生成される請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記補正パラメータ生成部は、特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の信号値に対する第1の補正量と、CMYK信号に置き換えられた特色信号に対する補正量とついての第2の補正量とを分離して、前記第1の補正量の補正を行う前記第1の補正パラメータと、前記第2の補正量の補正を行う前記第2の補正パラメータと、を生成する請求項1又は2に記載の画像処理装置。
- 前記第2の補正パラメータは、特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の色信号と、CMYK信号に置き換えられた特色信号の色信号との2次元入力値に対して、色信号出力値が得られる形式のものである請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記画像データの画像内から色調整の対象とする一部の画像領域を選択する色調整対象領域選択部と、
前記画像データから前記色調整対象領域選択部にて選択された画像領域を切り出し、拡大又は縮小の処理を行う画像データ加工処理部と、
を備え、
前記画像データ加工処理部による処理を経て生成された前記画像領域の加工済み画像データについて前記複数の色調整量変更画像データが生成される請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記色バランス変更部は、前記第3のCMYK信号におけるC信号、M信号、Y信号の各値を、増加させるプラス方向と、減少させるマイナス方向のそれぞれの方向に段階的に変化させて、前記複数の色調整量変更画像データを生成する請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記色バランス変更部において生成する前記複数の色調整量変更画像データの個数を設定する情報を与える条件設定部を備える請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記複数の色調整量変更画像データを配列させて印刷用の色調整画像を生成する色調整画像生成部を備え、
前記色調整画像をプリンタに出力する請求項1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 入力された前記画像データから前記特色信号と、前記特色信号以外の画像信号とを分離する信号分離処理部を備える請求項1から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 特色の信号値を表す特色信号と、特色以外の色の信号値を表す画像信号との組み合わせで構成された画像データをシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色材を用いて印刷する際の色調整方法であって、
前記特色信号以外の画像信号をCMYK信号に変換する第1の色変換処理工程と、
前記特色信号をCMYK信号に置き換えて、特色信号に対応するCMYK信号を生成する第2の色変換処理工程と、
前記第1の色変換処理工程による処理を経て生成された第1のCMYK信号と前記第2の色変換処理工程による処理を経て生成された第2のCMYK信号とを合成する信号合成処理工程と、
前記信号合成処理工程による合成処理を経て生成された第3のCMYK信号の色バランスを異ならせた複数の色調整量変更画像データを生成する色バランス変更工程と、
前記複数の色調整量変更画像データをプリンタに出力する色調整画像出力工程と、
前記複数の色調整量変更画像データの印刷結果を基に、前記複数の色調整量変更画像データの中から目標の色が再現されている画像及び画像位置を1つ以上選択する選択工程と、
前記選択工程により選択された画像の画像位置に対応した色調整量変更画像データの信号値に基づいて、前記特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第1の補正パラメータと、前記特色信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第2の補正パラメータとのうち少なくとも一方の補正パラメータを生成する補正パラメータ生成工程と、
前記第1の補正パラメータを用いて前記特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第1の階調変換処理工程と、
前記第2の補正パラメータを用いて前記特色信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第2の階調変換処理工程と、
を含む色調整方法。 - 前記特色信号と前記特色信号以外の画像信号との組み合わせで構成された画像データの印刷結果から、色調整の対象とする画像領域を選択する色調整対象領域選択工程と、
前記画像データから前記色調整対象領域選択工程にて選択された画像領域を切り出し、拡大又は縮小の処理を行う画像データ加工処理工程と、
を有し、
前記画像データ加工処理工程による処理を経て生成された前記画像領域の加工済み画像データについて前記複数の色調整量変更画像データを生成する請求項10に記載の色調整方法。 - コンピュータに、
特色の信号値を表す特色信号と、特色以外の色の信号値を表す画像信号との組み合わせで構成された画像データをシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色の信号値を示すCMYK信号に変換する画像処理機能を実現させるためのプログラムであって、
前記特色信号以外の画像信号をCMYK信号に変換する第1の色変換処理機能と、
前記特色信号をCMYK信号に置き換えて、特色信号に対応するCMYK信号を生成する第2の色変換処理機能と、
前記第1の色変換処理機能による処理を経て生成された第1のCMYK信号と前記第2の色変換処理機能による処理を経て生成された第2のCMYK信号とを合成する信号合成処理機能と、
前記信号合成処理機能による合成処理を経て生成された第3のCMYK信号の色バランスを異ならせた複数の色調整量変更画像データを生成する色バランス変更機能と、
前記複数の色調整量変更画像データの印刷結果を基に、前記複数の色調整量変更画像データの中から目標の色が再現されている画像及び画像位置を1つ以上選択する選択機能と、
前記選択機能により選択された画像の画像位置に対応した色調整量変更画像データの信号値に基づいて、前記特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第1の補正パラメータと、前記特色信号に対応するCMYK信号の補正に用いる第2の補正パラメータとのうち少なくとも一方の補正パラメータを生成する補正パラメータ生成機能と、
前記第1の補正パラメータを用いて前記特色信号以外の画像信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第1の階調変換処理機能と、
前記第2の補正パラメータを用いて前記特色信号に対応するCMYK信号の階調変換を行う第2の階調変換処理機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013193159A JP2015061179A (ja) | 2013-09-18 | 2013-09-18 | 画像処理装置、色調整方法及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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---|---|
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ID=52818384
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JP2013193159A Withdrawn JP2015061179A (ja) | 2013-09-18 | 2013-09-18 | 画像処理装置、色調整方法及びプログラム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016215511A (ja) * | 2015-05-21 | 2016-12-22 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置および画像確認方法 |
JP2018207328A (ja) * | 2017-06-06 | 2018-12-27 | セイコーエプソン株式会社 | プロファイル調整方法、プロファイル調整プログラム、及び、プロファイル調整システム |
-
2013
- 2013-09-18 JP JP2013193159A patent/JP2015061179A/ja not_active Withdrawn
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