JP2015060898A - ウエハ搭載用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエハ搭載用部材表面に形成されるSiC膜の光透過性を変化させることによって、化合物半導体の結晶を成長させるウエハ表面の温度分布の均一性をより向上させ、ウエハに形成される半導体薄膜の品質をより向上させることができるウエハ搭載用部材を提供する。
【解決手段】基体の表面に、所定膜厚のSiC膜が形成されたウエハ搭載用部材において、前記基体表面に形成された特定領域のSiC膜の光透過率と、前記基体表面に形成された特定領域以外の他の領域のSiC膜の光透過率とが異なる。
【選択図】図4

Description

本発明はウエハ搭載用部材に関し、例えば、化合物半導体の製造装置に用いられ、サファイア基板等のウエハを載置するウエハ搭載用部材に関する。
従来、特許文献1に示された化合物半導体の製造装置が提案されている。この化合物半導体の製造装置にあっては、原料ガスが供給されるプロセスチャンバの内部に、化合物半導体結晶の成長対象となる複数の基板(ウエハ)を、グラファイトで形成された基板ホルダ(ウエハ搭載用部材)にそれぞれ結晶の成長面が上方となるように搭載し、前記基板ホルダを回転させることで基板を回転させながら化合物半導体結晶の成長を行っている。
具体的には、プロセスチャンバ内に導入された原料ガスが反応することにより生成した化合半導体の結晶を、回転する前記基板ホルダを介して加熱されたサファイア基板上にエピタキシャル成長させる。
尚、前記化合半導体の結晶の成長において、前記サファイア基板(ウエハ)表面の温度を均一になすために、前記基板ホルダを回転させることで前記サファイア基板を回転させている。
また、特許文献2には、基板(ウエハ)表面の温度の均一性をより高めるために、前記基板ホルダ(ウエハ搭載用部材)と基板とが直接接触しないように、前記基板ホルダの表面に形成された所定の支持部材上に、基板を載置する技術が提案されている。
特表2004−507619号公報 特開2012−44030号公報
ところで、特許文献2に示された、ウエハをウエハ搭載用部材の表面に形成された支持部材上に載置した場合、ウエハを支持する支持部材の位置や形状によって、ウエハの反り(変形)が異なり、その結果ウエハ表面に温度差が生じ、満足できるウエハ表面温度の均一性を得ることができなかった。
また、ウエハ毎にウエハの反り(変形)を予測し、ウエハ毎に支持する支持部材の位置や形状を変更することは、歩留まりの低下、コスト高につながるという課題があった。
また、例えば、ウエハ搭載用部材の表面に、いわゆるざぐり(例えば、底面中央部が凸状のざぐり)が形成され、ウエハを凸状に反った状態でウエハ搭載用部材に載置し、ウエハ表面に化合物半導体の結晶成長を行う場合がある。
この場合、ウエハ搭載用部材の表面の中央部が他の部分と比べて温度が高くなり、ウエハ表面温度の均一性を得ることができなかった。
そこで、本発明者は、前記した状況に鑑みて、ウエハ表面の温度差をより抑制し、化合物半導体の結晶成長の均一性をより向上させることができるウエハ搭載用部材を鋭意研究した。
尚、この研究に際しては、ウエハ搭載用部材の基体の表面に、一般的に用いられているSiC膜が形成されたウエハ搭載用部材を前提とした。
そして、ウエハ搭載用部材表面に形成されるSiC膜の光透過性を変化させることにより、即ちウエハ搭載用部材の所定領域と他の領域の光透過率を変化させることにより、前記所定領域と他の領域の熱吸収率を変化させ、ウエハ表面の温度を制御することを知見した。
その結果、化合物半導体の結晶成長の均一性がより向上し、ウエハに形成される半導体薄膜の品質をより向上させることができ、本発明を完成するに至った。
本発明の目的とするところは、ウエハ搭載用部材表面に形成されるSiC膜の光透過性を領域によって変化させることにより、化合物半導体の結晶を成長させるウエハ表面の温度分布の均一性をより向上させ、ウエハに形成される半導体薄膜の品質をより向上させることができるウエハ搭載用部材を提供することにある。
前記した課題を解決するためになされた本発明にかかるウエハ搭載用部材は、基体の表面に、所定膜厚のSiC膜が形成されたウエハ搭載用部材であって、前記基体表面に形成された特定領域のSiC膜の光透過率と、前記基体表面に形成された特定領域以外の他の領域のSiC膜の光透過率とが異なることを特徴としている。
このように、本発明にかかるウエハ搭載用部材は、基体表面に形成された特定領域のSiC膜の光透過率と、前記特定領域以外の他の領域のSiC膜の光透過率とが異なるため、特定領域と他の領域との間に、赤外線の吸収に差が生じる。
前記SiC膜の光透過率が低い場合には、赤外線がSiC膜に吸収され易く、ウエハは加熱され難くい。前記SiC膜の光透過率が高い場合には、赤外線がSiC膜に吸収され難く、ウエハは加熱され易い。
この性質を利用して、例えば、ウエハ搭載用部材のいわゆるザグリに、加熱しやすい領域と加熱し難い領域を設けることにより、載置されるウエハ表面の温度分布の均一性をより向上させることができる。
一般的には、ウエハ搭載用部材は、ウエハ搭載用部材の表面が全域に亘って均一な温度分布となるように、SiC膜の光透過率も一定に設定される。
しかしながら、本発明にあっては、特定領域のSiC膜の光透過率と、前記基体表面に形成された特定領域以外の他の領域のSiC膜の光透過率とを異ならしめて、あえてウエハ搭載用部材の基体の表面上に、加熱されやすい領域と、加熱され難い領域を形成した点に顕著なる特徴がある。
即ち、化合物半導体の結晶を成長させる工程において、ウエハが加熱され易い領域に対応する、例えばウエハ搭載用部材のざぐり中央部のSiC膜の光透過率を低くすることにより、ウエハ面内の加熱の不均一性を是正しようとするものである。
この本発明にかかるウエハ搭載用部材を用いることにより、化合物半導体の結晶を成長させるウエハ表面の温度分布の均一性がより向上するため、ウエハに形成される半導体薄膜の品質をより向上させることができる。
ここで、前記SiC膜は、カーボンあるいは多孔質SiCからなる基体の表面に、CVD法により形成されたSiC膜であることが望ましい。
カーボンあるいは多孔質SiCからなる基体の表面に、SiC膜をCVD法により形成することにより、特定領域、特定領域以外の領域において光透過率の異なるSiC膜を容易に得ることができる。
また、前記特定領域が前記基体の中心を含む所定半径内の中央部領域であり、特定領域以外の他の領域が所定半径外の外周部領域であって、前記中央部領域の光透過率と前記外周部領域の光透過率が異なり、かつ前記中央部領域の光透過率が、前記外周部領域の光透過率より小さいことが望ましい。
例えば、前記したように、ウエハ搭載用部材の表面に、いわゆるざぐり(例えば、底面中央部が凸状のざぐり)が形成され、ウエハを凸状に反った状態でウエハ搭載用部材に載置し、化合物半導体の結晶成長を行う場合には、ウエハ搭載用部材の中央部領域が、外周部領域に比べて温度が高くなることがある。
この場合、前記ウエハ搭載用部材の中央部領域の光透過率が、外周部領域の光透過率より小さいことによって、外周部領域よりも赤外線は透過し難く、加熱され難くなる。
SiC膜の光透過率が小さい場合には、SiC膜自体は加熱されやすいがウエハ載置用部材の体積の大部分を占めるカーボン基体が加熱され難く、対応した領域のウエハ表面の実際の温度は低くなる。
その結果、ウエハ搭載用部材に載置された、ウエハ表面の実際の温度差は小さくなり(抑制され)、化合物半導体の結晶成長の均一性がより向上し、ウエハに形成される半導体薄膜の品質は向上する。
また、前記外周部領域に形成されたSiC膜の光透過率が、前記中央部領域のSiC膜の光透過率の1.2倍以上2.1倍以下であることが望ましい。
外周部領域に形成されたSiC膜の光透過率が、中央部領域のSiC膜の光透過率の1.2倍未満である場合には、中央部領域の温度が低下せず、ウエハ面内の温度均一性が劣るため、好ましくない。
一方、外周部領域に形成されたSiC膜の光透過率が、中央部領域のSiC膜の光透過率が、中央部領域のSiC膜の光透過率の2.1倍を超える場合には、中央部領域の温度が低くなり過ぎてしまい、好ましくない。
また、前記基体の半径をRとした場合、前記基体の中央部領域は、中心を含んで、半径1/5Rから1/2Rの範囲内であることが好ましい。
前記半径が1/5R未満の場合のように狭い領域において、SiC膜の結晶成長を制御することは困難であり、一方半径が1/2Rを超えると、光透過率を制御したい範囲(領域)を超えるため、好ましくない。
本発明によれば、ウエハ搭載用部材表面に形成されるSiC膜の光透過率を変化させることによって、化合物半導体の結晶を成長させるウエハ表面の温度分布の均一性をより向上させ、ウエハに形成される半導体薄膜の品質をより向上させることができるウエハ搭載用部材を得ることができる。
ウエハ搭載用部材のCVD−SiC膜の結晶粒界がβ−SiCの柱状結晶のみで形成されている場合を示す模式図である。 ウエハ搭載用部材のCVD−SiC膜の結晶粒界がβ−SiCの柱状結晶とα−SiCの微細結晶から形成されている場合を示す模式図である。 ウエハ搭載用部材のCVD−SiC膜を形成するCVD装置の概略構成図である。 実施例1にかかるウエハ搭載用部材の光透過率を示す図である。 図4に示したウエハ搭載用部材を用いて、積層されたInGaN系膜のPL波長分布を示す図である。 実施例2にかかるウエハ搭載用部材の光透過率を示す図である。 図6に示したウエハ搭載用部材を用いて、積層されたInGaN系膜のPL波長分布を示す図である。 実施例3にかかるウエハ搭載用部材の光透過率を示す図である。 図8に示したウエハ搭載用部材を用いて、積層されたInGaN系膜のPL波長分布を示す図である。 比較例1にかかる光透過率を示す図である。 図10に示したウエハ搭載用部材を用いて、積層されたInGaN系膜のPL波長分布を示す図である。 比較例2にかかる光透過率を示す図である。 図12に示したウエハ搭載用部材を用いて、積層されたInGaN系膜のPL波長分布を示す図である。
本発明にかかるウエハ搭載用部材の一実施形態について説明する。
本発明にかかるウエハ搭載用部材は、基体の表面に、所定膜厚のSiC膜が形成され、かつ前記基体表面に形成された特定領域のSiC膜の光透過率と、前記基体表面に形成された特定領域以外の他の領域のSiC膜の光透過率とが異なる構成を備えている。
このウエハ搭載用部材の基体は、カーボン(黒鉛)もしくは、多孔質SiCから構成されている。
また、この基体の表面に形成されるSiC膜は、CVD−SiC膜であり、その膜厚は40μm以上120μm以下に形成されている。
この膜厚が40μm未満の場合には、カーボンや多孔質SiCの基体表面をCVD−SiC膜で隙間なく覆うことは困難であり、好ましくなく、また膜厚が120μmを超える場合には、ウエハ加熱に必要な時間が延びてしまい、好ましくない。
前記CVD−SiC膜は、通常、基体から垂直方向に多結晶の成長が見られる。従って、結晶粒界もこの方向に存在している。そのために、光がSiC膜に入射した場合は結晶粒界が入射光とほぼ平行に位置する場合には、光の透過が阻害されることが少なく、一定の量の赤外線を透過する。
具体的には、図1示されるように、CVD−SiC膜1の結晶粒界が入射光と平行なβ−SiCの柱状結晶2で形成されている場合には、CVD−SiC膜1が赤外線を透過するため、CVD−SiC膜1は加熱され難く、基体が加熱される割合が高い。その結果、基体からウエハへの伝熱量が大きい。
一方、図2示されるように、結晶粒界を基体に対して垂直方向のみでなく、基体と平行方向にα−SiCの微細結晶3を成長させることによって、入射光はこれと垂直に位置する粒界によって散乱され、CVD−SiC膜1おいて赤外線吸収により加熱され、基体が加熱される割合は低下する。即ち、基体からウエハへの伝熱量が小さくなる。
したがって、結晶粒界が入射光と平行なβ−SiCの柱状結晶2と、結晶成長が入射光の方向と垂直の方向のα−SiCの微細結晶3の割合を変化させることにより、光透過率を変化させることができる。
また、β−SiCの柱状結晶2の大きさ、α−SiCの微細結晶3の大きさが大きくなるにつれて、断面積当りの粒界の数が減少し、入射光が粒界で散乱する割合が低減され、光透過率が高くなる。
即ち、CVD−SiC膜1の形成の際の処理温度が1100未満の場合には、α−SiCの微細結晶3が生成されず、1150℃を超えると粗大となる。一方、β−SiCの柱状結晶2は処理温度が低温では微細となり、また高温では粗大となる。
こうしたことから、図2に示すようにβ−SiCの柱状結晶2に、α−SiCの微細結晶3が併存する必要から、少なくとも前記処理温度が1150℃以上である必要がある。
本発明は、この結晶粒界の成長方向を制御する技術を応用して、ウエハ搭載用部材の基体表面に形成された特定領域のSiC膜の光透過率と、前記特定領域外の領域のSiC膜の光透過率とが異ならしめ、即ち、赤外線吸収を変化させ、前記特定領域と、前記特定領域以外からウエハへの伝熱量を制御する。
即ち、ウエハ搭載用部材の特定領域と特定領域以外において、この結晶粒界が入射光と平行なβ−SiCの柱状結晶2と、結晶成長が入射光の方向と垂直の方向のα−SiCの微細結晶3との割合を変化させる、あるいはβ−SiCの柱状結晶2の大きさ、α−SiCの微細結晶3の大きさを変化させることにより、ウエハへの伝熱量を制御する。
特に、前記処理温度を1350℃以上1500℃以下になし、β−SiCの柱状結晶の大きさ及びα−SiCの微細結晶の大きさを変化させ、光透過率をより高くし、ウエハへの伝熱量を制御するのが好ましい。
例えば、図3に示すようなCVD装置10によって、前記したCVD−SiC膜を形成することができる。
このCVD装置10は、石英ガラスからなる反応管11の外部側面に設けられた発熱部(ヒータ部)12と、前記反応管11の側面から反応管内部に原料ガスを導入する原料ガス導入口13、前記反応管11の上面部中央に設けられた反応管内部の雰囲気を排気する真空排気口14と、基体20が載置される回転可能なテーブル15とを備えている。
また、テーブル15の内部には発熱部(ヒータ部)16が設けられ、反応管11の外部には、前記テーブル15を回転駆動するモータ17が設けられている。
そして、前記テーブル15上に、例えばカーボンからなる基体20を載置し、CVD−SiC膜を生成させる。
原料ガスは、シラン系ガス、炭化水素ガス、水素を用い、ガス供給はパルス的供給とし、例えば30秒間欠のパルス的供給とする。その際のガスの最大供給量と最小供給量の比率は5倍〜7倍が好ましい。
前記したように、β−SiCの柱状結晶に、α−SiCの微細結晶が併存し、より光透過率を高くするために、前記加熱温度(処理温度)が1350以上1500℃以下であることが好ましい。
そして、基体が載置されるテーブルを回転させながら、基体20の外周部から原料ガスを供給し、基体20の表面を流れて中央部から基体20の上方に位置する排気口14から排気される。
このように構成されたCVD装置10によって、前記したCVD−SiC膜を形成する際、前記基体20の表面にざぐりが形成されている場合等には、テーブルに載置された基体の温度は、中央部が低く、外周部側が高い温度となる。
即ち、基体に形成されたCVD−SiCの膜は、表面全域において柱状結晶(β−SiC)にα−SiCが併存し、中央部(特定領域)のβ−SiCの柱状結晶及びα−SiCの結晶の大きさが、外周部(特定領域以外の)領域のβ−SiCの柱状結晶及びα−SiCの結晶の大きさより小さく形成される。
このように、前記基体表面に形成された中央部のβ−SiCの柱状結晶及びα−SiCの結晶が小さく形成されるため、前記中央部(特定領域)のSiC膜の光透過率は、前記基体表面に形成された外周部(特定領域以外)の他の領域のSiC膜の光透過率より小さくなり、熱吸収率は大きくなる。
また、共析したα−SiC結晶が微細であっても、β−SiCと同様に基材に垂直方向に成長してしまっては、図2に示すような結晶は得られない。そこで、本発明ではα−SiCを基体と平行に成長させるために、原料ガスを間欠的(パルス的)に供給するのが好ましい。
β−SiCの柱状結晶にとって1150℃〜1350℃の処理温度は比較的安定領域であるので、原料ガスをパルス的に導入しても結晶成長に与える影響は少なく、その結晶は基体に垂直の方向に成長する。
これに対して、α−SiC結晶は原料ガスのパルス的導入により核形成と結晶成長を交互に繰り返すこととなって、結果として基体と垂直に結晶が成長できず、β−SiCの柱状結晶を基体と見立てて、β−SiCの柱状結晶対して垂直に結晶が成長することになる。
そして、この場合のパルス導入の間隔は60秒以下が好ましく、またガスの最大供給量と最小供給量の比率は、5倍〜7倍とすること好ましい。
(実施例1)
基体として、冷間等方圧加圧法(CIP)にて成型した、かさ密度1.9g/cm3程度のカーボン基体を用いた。また、前記カーボン基体の表面に中央部が11μm凸状に盛り上がったざぐりを形成した。
そして、図3に示すCVD装置を用いて、回転させつつ、熱CVD法によりCVD−SiC膜を形成した。
原料ガスとして規定流量2.9slmのSiCl4と、規定流量0.9slmのC38ガスと、キャリアガスとして流量20slmのH2を用いた。尚、前記ガス供給は30秒間欠のパルス的供給とした。その際のガスの最大供給量と最小供給量の比率は6倍とした。
SiCl4とC38ガスを、1350℃に加熱したカーボン基体に、3kPaの全圧下で、CVDを行った。
そして、カーボン基体上に、80μmのSiC膜を形成し、ウエハ搭載部材を得た。尚、SiC膜の表面粗さは、0.72μm〜1.05μmであった。
その後、前記ウエハ搭載部材を酸化処理によりカーボン基体を焼き飛ばした後、酸洗浄による酸化膜除去を経てサンプルを準備した。
前記サンプルの透過率測定のための光源にはハロゲンランプを用いた。波長2.5〜20μmの赤外線測定結果を図4に示す。
図4に示すように、中央部が12%、中央以外の箇所が17.0〜19.5%(中央部の光透過率の1.42倍〜1.63倍)の光透過率であった。
尚、図4は、ウエハ搭載部材の径方向の光透過率を示し、横軸の「0」はウエハ搭載部材の中心、「R」はウエハ搭載部材の外周端、「R/2」はウエハ搭載部材の中心と外周端の中間位置を示している。また、縦軸は、入射光に対する透過光の比率である透過率を示している。
一方、同様にして得られたウエハ搭載部材を用いて、Aixtron(アイクストロン)製MOCVD装置により、従来と同様にして、化合物半導体結晶をサファイア基板上成長させ、InGaN系膜を形成した。
そして、得られた前記InGaN系膜のPL(エレクトロルミネッセンス)波長分布を得た。
その結果を図5に示す。尚、図5は、サファイア基板の径方向の発光波長を示し、横軸の「0」はウエハ搭載部材の中心、「R」はウエハ搭載部材の外周端、「R/2」はウエハ搭載部材の中心と外周端の中間位置を示している。また、縦軸は、発光波長を示している。
図5から明らかなように、発光波長が448nm〜451nmの範囲にあり、基板の全体に亘り略一定であることが判明した。
即ち、ウエハ搭載用部材表面に形成されるSiC膜の光透過性を変化させることによって、ウエハ表面の温度分布の均一になすことができ、ウエハに形成される半導体薄膜の品質をより向上させることができることが確認された。
(実施例2)
実施例1の比較として、CVD時の温度を1325℃に変更し、CVD−SiC膜を形成した。
そして、実施例1と同様にして透過率の測定を行った。その測定結果を図6に示す。その結果、中央部が10.3%、中央部以外の箇所が12.9〜13.8%(中央部の光透過率の1.25倍〜1.34倍)であった。
尚、図6は、図4と同様に、横軸の「0」はウエハ搭載部材の中心、「R」はウエハ搭載部材の外周端、「R/2」はウエハ搭載部材の中心と外周端の中間位置を示し、縦軸は、入射光に対する透過光の比率である透過率を示している。
また、同様にして得られたウエハ搭載部材を用いて、Aixtron(アイクストロン)製MOCVD装置により、従来と同様にして、化合物半導体結晶をサファイア基板上成長させ、InGaN系膜を形成した。
そして、得られた前記InGaN系膜のPL(エレクトロルミネッセンス)波長分布を得た。
その結果を図7に示す。尚、図7は、図5と同様に、サファイア基板の径方向の発光波長を示し、横軸の「0」はウエハ搭載部材の中心、「R」はウエハ搭載部材の外周端、「R/2」はウエハ搭載部材の中心と外周端の中間位置を示している。また、縦軸は、発光波長を示している。
図7から明らかなように、発光波長が449nm〜452nmの範囲にあり、基板の全体に亘り略一定であることが判明した。
(実施例3)
実施例1の比較として、CVD時の温度を1450℃に変更し、原料ガスとして規定流量1.16slmのSiCl4と、規定流量0.36slmのC38ガスと、キャリアガスとして流量8slmのH2としてCVD−SiC膜を形成した。
そして、実施例1と同様にして透過率の測定を行った。その測定結果を図8に示す。その結果、中央部が14.8%、中央部以外の箇所が26.6〜30.6%(中央部の光透過率の1.80倍〜2.07倍)であった。
尚、図8は、図4と同様に、横軸の「0」はウエハ搭載部材の中心、「R」はウエハ搭載部材の外周端、「R/2」はウエハ搭載部材の中心と外周端の中間位置を示し、縦軸は、
また、同様にして得られたウエハ搭載部材を用いて、Aixtron(アイクストロン)製MOCVD装置により、従来と同様にして、化合物半導体結晶をサファイア基板上成長させ、InGaN系膜を形成した。
そして、得られた前記InGaN系膜のPL(エレクトロルミネッセンス)波長分布を得た。
その結果を図9に示す。尚、図9は、図5と同様に、サファイア基板の径方向の発光波長を示し、横軸の「0」はウエハ搭載部材の中心、「R」はウエハ搭載部材の外周端、「R/2」はウエハ搭載部材の中心と外周端の中間位置を示している。また、縦軸は、発光波長を示している。
図9から明らかなように、発光波長が446nm〜449nmの範囲にあり、基板の全体に亘り略一定であることが判明した。
(比較例1)
実施例1の比較として、CVD時の温度を1300℃に変更し、CVD−SiC膜を形成した。尚、前記ガス供給は一定供給とした。
そして、実施例1と同様にして透過率の測定を行った。その測定結果を図10に示す。その結果、中央部が14.7%、中央部以外の箇所が16〜17.5%(中央部の光透過率の1.09倍〜1.19倍)であった。
尚、図10は、図4と同様に、横軸の「0」はウエハ搭載部材の中心、「R」はウエハ搭載部材の外周端、「R/2」はウエハ搭載部材の中心と外周端の中間位置を示し、縦軸は、入射光に対する透過光の比率である透過率を示している。
また、同様にして得られたウエハ搭載部材を用いて、Aixtron(アイクストロン)製MOCVD装置により、従来と同様にして、化合物半導体結晶をサファイア基板上成長させ、InGaN系膜を形成した。
そして、得られた前記InGaN系膜のPL(エレクトロルミネッセンス)波長分布を得た。
その結果を図11に示す。尚、図11は、図5と同様に、サファイア基板の径方向の発光波長を示し、横軸の「0」はウエハ搭載部材の中心、「R」はウエハ搭載部材の外周端、「R/2」はウエハ搭載部材の中心と外周端の中間位置を示している。また、縦軸は、発光波長を示している。
図11から明らかなように、発光波長が453nm〜460nmとPL(エレクトロルミネッセンス)波長分布にばらつきがあり、半導体薄膜の品質が良好でないことが認められた。
(比較例2)
実施例1の比較として、CVD時の温度を1500℃に変更し、原料ガスとして規定流量1.16slmのSiCl4と、規定流量0.36slmのC38ガスと、キャリアガスとして流量8slmのH2としてCVD−SiC膜を形成した。
そして、実施例1と同様にして透過率の測定を行った。その測定結果を図12に示す。その結果、中央部が19.1%、中央部以外の箇所が43.9〜45.8%(中央部の光透過率の2.29倍〜2.40倍)であった。
尚、図12は、図4と同様に、横軸の「0」はウエハ搭載部材の中心、「R」はウエハ搭載部材の外周端、「R/2」はウエハ搭載部材の中心と外周端の中間位置を示し、縦軸は、入射光に対する透過光の比率である透過率を示している。
また、同様にして得られたウエハ搭載部材を用いて、Aixtron(アイクストロン)製MOCVD装置により、従来と同様にして、化合物半導体結晶をサファイア基板上成長させ、InGaN系膜を形成した。
そして、得られた前記InGaN系膜のPL(エレクトロルミネッセンス)波長分布を得た。
その結果を図13に示す。尚、図13は、図5と同様に、サファイア基板の径方向の発光波長を示し、横軸の「0」はウエハ搭載部材の中心、「R」はウエハ搭載部材の外周端、「R/2」はウエハ搭載部材の中心と外周端の中間位置を示している。また、縦軸は、発光波長を示している。
図13から明らかなように、発光波長が447nm〜453nmとPL(エレクトロルミネッセンス)波長分布にばらつきがあり、半導体薄膜の品質が良好でないことが認められた。
このように、ざぐり形状が凸状である場合、中央部領域のCVD−SiC膜の透過率と、外周部領域のCVD−SiC膜の透過率との、差が大きい実施例と比べて、中央部領域と外周部領域のCVD−SiC膜の透過率の差が小さい比較例の方が、半導体の結晶を成長させるウエハ表面の温度分布にばらつきが大きくなり、半導体薄膜の品質が良好でないことが判明した。
1 CVD−SiC膜
2 β−SiCの柱状結晶
3 α−SiCの微細結晶
10 CVD装置
11 反応管
12 発熱部(ヒータ部)
13 原料ガス導入口
14 真空排気口
15 テーブル
16 発熱部(ヒータ部)
17 モータ

Claims (5)

  1. 基体の表面に、所定膜厚のSiC膜が形成されたウエハ搭載用部材であって、
    前記基体表面に形成された特定領域のSiC膜の光透過率と、前記基体表面に形成された特定領域以外の他の領域のSiC膜の光透過率とが異なることを特徴とするウエハ搭載用部材。
  2. 前記SiC膜は、カーボンあるいは多孔質SiCからなる基体の表面に、CVD法により形成されたSiC膜であることを特徴とする請求項1記載のウエハ搭載用部材。
  3. 前記特定領域が前記基体の中心を含む所定半径内の中央部領域であり、特定領域以外の他の領域が所定半径外の外周部領域であって、
    前記中央部領域の光透過率と前記外周部領域の光透過率が異なり、かつ前記中央部領域の光透過率が、前記外周部領域の光透過率より小さいことを特徴とする請求項1または請求項2記載のウエハ搭載用部材。
  4. 前記外周部領域に形成されたSiC膜の光透過率が、前記中央部領域のSiC膜の光透過率の1.2倍以上2.1倍以下であることを特徴とする請求項3のいずれかに記載のウエハ搭載用部材。
  5. 前記基体の半径をRとした場合、前記中央部領域は、中心を含んで、半径1/5Rから1/2Rの範囲内であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のウエハ搭載用部材。
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