JP2015060773A - 真空バルブ用接点材料及びその製造方法、並びに真空バルブ - Google Patents
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Abstract
【課題】耐電圧性能に優れた真空バルブ用接点材料を提供する。【解決手段】Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程と、炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ前記炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で前記多孔質成形体にCu溶浸する工程とを含むことを特徴とする真空バルブ用接点材料の製造方法とする。或いは、Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程と、前記多孔質成形体にCu溶浸した後、前記Cu溶浸した多孔質成形体を炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ前記炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で保持する工程とを含むことを特徴とする真空バルブ用接点材料の製造方法とする。【選択図】図1
Description
本発明は、高耐圧性能が要求される真空バルブ用接点材料及びその製造方法、並びに真空バルブに関する。
真空遮断器の大容量化、高耐圧化、小型化に伴い、真空遮断器に搭載される真空バルブの性能向上が要求されている。真空バルブは、高真空に保たれた絶縁容器内部で、固定電極と可動電極とが同軸対向配置された構造を有しており、過負荷電流又は短絡電流が発生した際に、これらの電極を瞬時に開極することで電流を遮断することができる。このような真空バルブの固定電極と可動電極との接触部に使用される接点材料には、遮断性能、耐電圧性能、耐溶着性能及び低サージ性能が主に要求される。接点材料に要求されるこれらの性能は、互いに相反する性質であるため、接点材料を単一の元素からなる材料を用いて製造することは困難である。そのため、従来の接点材料は、二種以上の元素を組み合わせた材料を用いて製造されている。
例えば、高耐圧向けの真空バルブ用接点材料には、高耐圧(耐弧性)成分であるCrを高導電性成分のCu又はAgに分散させたCu−Cr系、Ag−Cr系の接点材料が一般に用いられている。また、真空バルブの遮断性能の向上を目的として、遮断時のアーク継続を抑制する方法が各種検討されており、例えば、Cu−Cr系の接点材料に50〜200ppmの炭素を添加することにより、接点材料の実質的な融点を高め、遮断時の金属蒸気の発生を抑制してアークを消滅し易くする方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の接点材料は、表面の炭素濃度が50〜200ppmと低いため、耐溶着性能が低く、十分な耐電圧性能が得られないという問題がある。この問題は、接点材料中の炭素濃度に起因しているため、炭素濃度を高めることによって解決することができると考えられる。しかしながら、特許文献1は、炭素雰囲気処理によって炭素を含有したCr粉末(表面に炭化Crを有するCr粉末)を予め作製し、このCr粉末を原料として用い、粉末冶金法又は溶浸法等で所定形状に加工することで接点材料を製造しているところ、炭素雰囲気処理によって多量の炭素を含有させると、Cr粉末の表面に生成する炭化Cr量が増大し、CuとCrとの間の濡れ性が低下してしまう。その結果、溶浸法においては、Cu溶浸が阻害され、接点材料の密度が低下し、十分な耐電圧性能が得られない。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、耐電圧性能に優れた真空バルブ用接点材料及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、上記の特性を有する真空バルブ用接点材料を備えた真空バルブを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意研究した結果、溶浸法を用いたCu−Cr系の接点材料の製造において、炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ炭化水素ガスの含有量が所定の範囲にある混合ガス雰囲気下でCu溶浸することにより、溶融Cuの浸透中及び浸透後に、炭化水素ガスを溶融Cuに溶解して拡散させることができ、接点材料の密度を低下させることなく炭素濃度の高い(特に、表面に炭素濃化層を有する)接点材料を製造し得ることを見出した。また、本発明者らは、溶浸法を用いたCu−Cr系の接点材料の製造において、Cu溶浸後に、炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ炭化水素ガスの含有量が所定の範囲にある混合ガス雰囲気下で保持することにより、炭化水素ガスを溶融Cuに溶解して拡散させることができ、接点材料の密度を低下させることなく炭素濃度の高い(特に、表面に炭素濃化層を有する)接点材料を製造し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程と、炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ前記炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で前記多孔質成形体にCu溶浸する工程とを含むことを特徴とする真空バルブ用接点材料の製造方法である。
また、本発明は、Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程と、前記多孔質成形体にCu溶浸した後、前記Cu溶浸した多孔質成形体を炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ前記炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で保持する工程とを含むことを特徴とする真空バルブ用接点材料の製造方法である。
また、本発明は、Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程と、前記多孔質成形体にCu溶浸した後、前記Cu溶浸した多孔質成形体を炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ前記炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で保持する工程とを含むことを特徴とする真空バルブ用接点材料の製造方法である。
また、本発明は、Cr粉末を主体とする粉末からなる多孔質成形体と、前記多孔質成形体の空孔内に充填されたCuとを含む真空バルブ用接点材料であって、表面から0.5mmの範囲の深さにおいて炭素濃化層が形成されていると共に、理論密度に対する相対密度が98%以上であることを特徴とする真空バルブ用接点材料である。
さらに、本発明は、上記の真空バルブ用接点材料からなる接点を有することを特徴とする真空バルブである。
さらに、本発明は、上記の真空バルブ用接点材料からなる接点を有することを特徴とする真空バルブである。
本発明によれば、耐電圧性能に優れた真空バルブ用接点材料及びその製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、上記の特性を有する真空バルブ用接点材料を備えた真空バルブを提供することができる。
以下、本発明の真空バルブ用接点材料及びその製造方法、並びに真空バルブの好適な実施の形態について説明する。
実施の形態1.
本実施の形態の真空バルブ用接点材料(以下、「接点材料」と省略することがある。)の製造方法は、Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程(第1工程)と、炭化水素ガス及び水素ガスを含み且つ炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で多孔質成形体にCu溶浸する工程(第2工程)とを含む。
本実施の形態の真空バルブ用接点材料(以下、「接点材料」と省略することがある。)の製造方法は、Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程(第1工程)と、炭化水素ガス及び水素ガスを含み且つ炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で多孔質成形体にCu溶浸する工程(第2工程)とを含む。
第1工程は、Cu−Cr系の接点材料の溶浸法を用いた製造方法において一般に行われている工程であり、この公知の方法に準じて行うことができる。
多孔質成形体を与える粉末としては、耐弧性粉末であるCr粉末を主体とするものであれば特に限定されない。例えば、多孔質成形体を与える粉末は、Cr粉末以外にも、Mo等の他の公知の耐弧性粉末を含むことができる。また、多孔質成形体を与える粉末は、つなぎ材としてCu粉末を含むこともできる。
多孔質成形体を与える粉末としては、耐弧性粉末であるCr粉末を主体とするものであれば特に限定されない。例えば、多孔質成形体を与える粉末は、Cr粉末以外にも、Mo等の他の公知の耐弧性粉末を含むことができる。また、多孔質成形体を与える粉末は、つなぎ材としてCu粉末を含むこともできる。
多孔質成形体を与える粉末におけるCr粉末の割合は、特に限定されないが、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、より好ましくは100質量%である。粉末の粒径は、特に限定されないが、好ましくは1μm以上100μm以下、より好ましくは10μm以上80μm以下であることが好ましい。ここで、本明細書において「粒径」とは、所定の目空き径を有する篩を通して決定される粒径のことを意味する。
粉末の成形方法としては、特に限定されないが、例えば、粉末をプレス成形機の金型に充填し、所定の圧力で加圧成形すればよい。加圧成形時の圧力としては、特に限定されないが、好ましくは100MPa以上150MPa以下である。
成形後の焼結方法としては、特に限定されないが、成形体を真空又は水素雰囲気等の非酸化性雰囲気中で1100℃以上1200℃以下の焼結温度に加熱すればよい。焼結温度が1100℃未満であると、焼結が不十分となり、接点材料が脆くなることがある。一方、焼結温度が1200℃を超えると、粉末(特に、Cu粉末)が溶融して形状維持性が低下してしまうことがある。また、焼結時間は、作製する接点材料の大きさ等に応じて適宜調整すればよく、特に限定されない。
成形後の焼結方法としては、特に限定されないが、成形体を真空又は水素雰囲気等の非酸化性雰囲気中で1100℃以上1200℃以下の焼結温度に加熱すればよい。焼結温度が1100℃未満であると、焼結が不十分となり、接点材料が脆くなることがある。一方、焼結温度が1200℃を超えると、粉末(特に、Cu粉末)が溶融して形状維持性が低下してしまうことがある。また、焼結時間は、作製する接点材料の大きさ等に応じて適宜調整すればよく、特に限定されない。
第2工程は、第1工程で得られた多孔質成形体にCu溶浸する工程であり、炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ炭化水素ガスの含有量が所定の範囲にある混合ガス雰囲気下でCu溶浸を行うことを特徴としている。このような混合ガス雰囲気下でCu溶浸を行うことにより、溶融Cuの浸透中又は浸透後に炭化水素ガスが溶融Cuに溶解し、多孔質成形体の内部に拡散する。具体的には、Cu溶浸の昇温過程において、温度がCuの融点(1083℃)に達した際に多孔質成形体の内部に溶融Cuが速やかに浸透し始め、温度が1150℃に達した際に溶融Cuに炭化水素ガスが溶解して内部に拡散する。そして、溶融Cuに溶解した炭化水素ガスは、多孔質成形体を構成するCr粉末の表面の一部を炭化させて炭化物を生成し、また、Cu溶浸後の冷却過程において炭素粒子(遊離炭素)として析出し、表面に炭素濃化層を形成する。なお、溶融Cuの浸透中には、炭化水素ガスだけでなく還元性ガスも溶融Cuに溶解して拡散するが、還元性ガスは、Cu溶浸後の冷却過程において外部へ放出される。したがって、この方法によれば、溶融Cu中に炭素成分を直接拡散させることができるため、溶融Cuと多孔質成形体との間の濡れ性が低下することを防止しつつCu溶浸を効率的に行うことができると共に、接点材料中の炭素濃度を高めることができる。その結果、Cu溶浸を阻害することなく、接点材料の密度が高くなり、耐電圧性能を向上させることが可能となる。
混合ガスは、炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である。混合ガス中の炭化水素ガスの含有量が5体積%未満であると、適切な炭素濃度を有する炭素濃化層が表面に形成されず、耐電圧性能に優れた接点材料を製造することができない。また、混合ガス中の炭化水素ガスの含有量が25体積%を超えると、接点材料が脆化してしまい、耐電圧性能に優れた接点材料を製造することができない。
炭化水素ガスとしては、特に限定されず、例えば、メタンガスが挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
還元性ガスとしては、特に限定されず、例えば、水素ガス、一酸化炭素ガス、硫化水素ガス、二酸化硫黄ガス等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その中でも、還元性ガスとして水素ガスを用いることが好ましい。
また、混合ガスは、炭化水素ガス及び還元性ガスの他に、アルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガスを含んでいてもよい。
還元性ガスとしては、特に限定されず、例えば、水素ガス、一酸化炭素ガス、硫化水素ガス、二酸化硫黄ガス等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その中でも、還元性ガスとして水素ガスを用いることが好ましい。
また、混合ガスは、炭化水素ガス及び還元性ガスの他に、アルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガスを含んでいてもよい。
溶浸させるCuの量は、特に限定されないが、接点材料中のCuと多孔質成形体(主に、多孔質成形体を構成するCr粉末)との質量割合が35:65〜65:35であるようにすればよい。Cuの質量割合が高すぎると、耐弧性成分であるCrの割合が低くなり、耐電圧性能等の特性が十分に得られないことがある。一方、Cuの質量割合が低すぎると、導電性を担うCuの割合が低くなり、遮断性能等の特性が十分に得られないことがある。
Cu溶浸の際の加熱温度としては、Cuの融点(1083℃)以上であれば特に限定されないが、1200℃を超えると、溶融Cuの表面張力が低くなり、溶浸性が低下することがある。したがって、加熱温度は、Cuの融点以上1200℃以下であることが好ましい。
溶浸時間としては、多孔質成形体中の空孔全体に溶融Cuを浸透させるのに十分な時間であれば特に限定されないが、一般に2時間以上3時間以下である。
溶浸時間としては、多孔質成形体中の空孔全体に溶融Cuを浸透させるのに十分な時間であれば特に限定されないが、一般に2時間以上3時間以下である。
上記のようにして製造される接点材料は、Cr粉末を主体とする粉末からなる多孔質成形体と、多孔質成形体の空孔内に充填されたCuとを含み、表面から0.5mmの範囲の深さにおいて炭素濃化層が形成されていると共に、理論密度に対する相対密度が98%以上であるという特徴を有する。
以下、接点材料について図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態の接点材料の断面模式図である。なお、この断面模式図は、表面部分のみ状態を示しており、表面部分よりも下の状態は示していない。
図1において、接点材料は、Cr粉末を主体とする粉末1からなる多孔質成形体と、多孔質成形体の空孔内に充填されたCu2とを含む。Cu2中には炭素粒子3が析出して分散していると共に、多孔質成形体を構成するCr粉末を主体とする粉末1の表面の一部は炭化されて炭化物となっている(図示していない)。炭素粒子3及び炭化物は、接点材料の表面から0.5mmの範囲の深さの表層部に主に存在しており、接点材料の内部に比べて炭素濃度が高い炭素濃化層が接点材料の表層部に形成されている。なお、図1は表面部分のみ状態を示しているため、Cr粉末を主体とする粉末1同士は接触していないが、実際は、Cr粉末を主体とする粉末1同士は接触して多孔質成形体を形成している。また、接点材料中には、原料に含まれる微量の不可避不純物(Ag、Al、Fe、Si、P、O、N、H等)が含まれていてもよい。
図1は、本実施の形態の接点材料の断面模式図である。なお、この断面模式図は、表面部分のみ状態を示しており、表面部分よりも下の状態は示していない。
図1において、接点材料は、Cr粉末を主体とする粉末1からなる多孔質成形体と、多孔質成形体の空孔内に充填されたCu2とを含む。Cu2中には炭素粒子3が析出して分散していると共に、多孔質成形体を構成するCr粉末を主体とする粉末1の表面の一部は炭化されて炭化物となっている(図示していない)。炭素粒子3及び炭化物は、接点材料の表面から0.5mmの範囲の深さの表層部に主に存在しており、接点材料の内部に比べて炭素濃度が高い炭素濃化層が接点材料の表層部に形成されている。なお、図1は表面部分のみ状態を示しているため、Cr粉末を主体とする粉末1同士は接触していないが、実際は、Cr粉末を主体とする粉末1同士は接触して多孔質成形体を形成している。また、接点材料中には、原料に含まれる微量の不可避不純物(Ag、Al、Fe、Si、P、O、N、H等)が含まれていてもよい。
炭素濃化層における炭素濃度は、接点材料の中央部における炭素濃度の100倍以上1000倍以下である。炭素濃化層における炭素濃度が接点材料の中央部における炭素濃度の100倍未満であると、耐溶着性能が低く、十分な耐電圧性能が得られない。一方、炭素濃化層における炭素濃度が接点材料の中央部における炭素濃度の1000倍を超えると、接点材料が脆化してしまい、十分な耐電圧性能が得られない。
接点材料は、理論密度に対する相対密度が98%以上、好ましくは99%以上である。本実施の形態の接点材料は、表面のみに炭素濃化層を形成することで炭素を局在化させているので、全体の密度が低下することがない。ここで、本明細書において「理論密度に対する相対密度」とは、理論密度に対する測定密度の密度比のことを意味する。密度の測定方法としては、特に限定されないが、例えば、アルキメデス法を用いて測定することができる。相対密度が98%以上であれば、接点材料の内部の残留ガスが十分に少なく、耐電圧性能の低下を防止することができる。相対密度が98%未満であると、接点材料の内部の残留ガスが多くなり、十分な耐電圧性能を得ることができない。
実施の形態2.
本実施の形態の真空バルブ用接点材料の製造方法は、Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程(第1工程)と、多孔質成形体にCu溶浸した後、Cu溶浸した多孔質成形体を炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で保持する工程(第2工程)と
を含む。本実施の形態の真空バルブ用接点材料の製造方法は、第2工程のみが実施の形態1の真空バルブ用接点材料の製造方法と異なるため、当該相違点についてのみ説明する。
本実施の形態の真空バルブ用接点材料の製造方法は、Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程(第1工程)と、多孔質成形体にCu溶浸した後、Cu溶浸した多孔質成形体を炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で保持する工程(第2工程)と
を含む。本実施の形態の真空バルブ用接点材料の製造方法は、第2工程のみが実施の形態1の真空バルブ用接点材料の製造方法と異なるため、当該相違点についてのみ説明する。
本実施の形態では、第2工程は、多孔質成形体にCu溶浸した後、Cu溶浸した多孔質成形体を炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ炭化水素ガスの含有量が所定の範囲にある混合ガス雰囲気下で保持することを特徴としている。
Cu溶浸は、Cu−Cr系の接点材料の溶浸法を用いた製造方法において一般に行われている工程であり、この公知の方法に準じて行うことができる。例えば、水素ガス等の還元性ガス雰囲気下でCu溶浸を行えばよい。また、Cu溶浸時の雰囲気以外の各種条件は、実施の形態1と同様にすることができる。
Cu溶浸は、Cu−Cr系の接点材料の溶浸法を用いた製造方法において一般に行われている工程であり、この公知の方法に準じて行うことができる。例えば、水素ガス等の還元性ガス雰囲気下でCu溶浸を行えばよい。また、Cu溶浸時の雰囲気以外の各種条件は、実施の形態1と同様にすることができる。
Cu溶浸後、Cu溶浸した多孔質成形体を炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ炭化水素ガスの含有量が所定の範囲にある混合ガス雰囲気下で保持する。Cu溶浸した多孔質成形体を、このような混合ガス雰囲気下で保持することにより、炭化水素ガスが溶融Cuに溶解し、多孔質成形体の内部に拡散する。そして、溶融Cuに溶解した炭化水素ガスは、多孔質成形体を構成するCr粉末の表面の一部を炭化させて炭化物を生成し、また、その後の冷却過程において炭素粒子(遊離炭素)として析出し、表面に炭素濃化層を形成する。したがって、この方法によれば、溶融Cu中に炭素成分を直接拡散させることができるため、溶融Cuと多孔質成形体との間の濡れ性が低下することを防止しつつCu溶浸を効率的に行うことができると共に、接点材料中の炭素濃度を高めることができる。その結果、Cu溶浸を阻害することなく接点材料の密度が高くなり、耐電圧性能を向上させることが可能となる。
混合ガス雰囲気下での保持温度としては、Cuの融点(1083℃)以上であれば特に限定されず、Cu溶浸時の加熱温度を保持すればよい。例えば、Cu溶浸時の加熱温度と同様に、Cuの融点以上1200℃以下とすることが好ましい。
混合ガス雰囲気下での保持時間としては、炭化水素ガスが溶融Cuに溶解して多孔質成形体の内部に拡散するのに十分な時間であれば特に限定されないが、30分以上1時間以下であることが好ましい。
上記のようにして製造される接点材料は、実施の形態1の接点材料と同様の特徴を有するため、説明を省略する。
混合ガス雰囲気下での保持時間としては、炭化水素ガスが溶融Cuに溶解して多孔質成形体の内部に拡散するのに十分な時間であれば特に限定されないが、30分以上1時間以下であることが好ましい。
上記のようにして製造される接点材料は、実施の形態1の接点材料と同様の特徴を有するため、説明を省略する。
実施の形態3.
本実施の形態の真空バルブは、実施の形態1及び2の真空バルブ用接点材料からなる接点を有することを特徴とする。
以下、本実施の形態の真空バルブについて図面を用いて説明する。
図2は、本実施の形態の真空バルブの断面模式図である。図2において、真空バルブ10は、遮断室11を内部に備えている。遮断室11は、円筒状に形成された絶縁容器12と、封止金具13a,13bによって絶縁容器12の両端に固定された金属蓋14a,14bとから区画形成され、真空密封されている。遮断室11内には、固定電極棒15と可動電極棒16とが、互いに対向するように設けられている。固定電極棒15及び可動電極棒16の対向面には、固定電極17及び可動電極18がそれぞれロウ付けによって取り付けられている。固定電極17と可動電極18との接触部には、固定接点19及び可動接点20がそれぞれロウ付けによって取り付けられている。可動電極棒16には、遮断室11の内部を真空気密に保持しながら、可動電極18を軸方向に移動可能とするベローズ21が取り付けられている。ベローズ21の上部には、ベローズ21にアーク蒸気が付着することを防止するために、金属製のベローズ用アークシールド22が設けられている。また、遮断室11内には、絶縁容器12がアーク蒸気で覆われることを防止するために、固定電極17及び可動電極18を覆うように、金属製の絶縁容器用アークシールド23が設けられている。
本実施の形態の真空バルブは、実施の形態1及び2の真空バルブ用接点材料からなる接点を有することを特徴とする。
以下、本実施の形態の真空バルブについて図面を用いて説明する。
図2は、本実施の形態の真空バルブの断面模式図である。図2において、真空バルブ10は、遮断室11を内部に備えている。遮断室11は、円筒状に形成された絶縁容器12と、封止金具13a,13bによって絶縁容器12の両端に固定された金属蓋14a,14bとから区画形成され、真空密封されている。遮断室11内には、固定電極棒15と可動電極棒16とが、互いに対向するように設けられている。固定電極棒15及び可動電極棒16の対向面には、固定電極17及び可動電極18がそれぞれロウ付けによって取り付けられている。固定電極17と可動電極18との接触部には、固定接点19及び可動接点20がそれぞれロウ付けによって取り付けられている。可動電極棒16には、遮断室11の内部を真空気密に保持しながら、可動電極18を軸方向に移動可能とするベローズ21が取り付けられている。ベローズ21の上部には、ベローズ21にアーク蒸気が付着することを防止するために、金属製のベローズ用アークシールド22が設けられている。また、遮断室11内には、絶縁容器12がアーク蒸気で覆われることを防止するために、固定電極17及び可動電極18を覆うように、金属製の絶縁容器用アークシールド23が設けられている。
上記のような構成を有する真空バルブにおいて、固定接点19及び可動接点20が実施の形態1及び2の真空バルブ用接点材料を用いて形成される。実施の形態1及び2の真空バルブ用接点材料は、密度が高く且つ表面に炭素濃化層が形成されているため、耐溶着性能が高く、耐電圧性能に優れている。そのため、実施の形態1及び2の真空バルブ用接点材料を固定接点19及び可動接点20として用いることにより、遮断性能が良好であり、耐久性及び信頼性に優れた真空バルブとすることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明の詳細を説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
Cr粉末を目空き径45μm及び20μmのふるいに通して、20μm以上45μm以下の粒径とし、これにつなぎ材として数μmの粒径のCu粉末を少量添加して撹拌混合した後、内径90mmの金型内に充填して100MPaで加圧し、外径90mmの成形体を形成した。次に、得られた成形体を真空雰囲気中、1100℃で2時間の焼結を行うことによって多孔質成形体を得た。
次に、得られた多孔質成形体の表面に外径75mmのCu板を配置し、メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が5体積%である混合ガス雰囲気下にて、1150℃で1時間の加熱を行い、Cu板を溶解して多孔質成形体の内部に浸透させることにより、外径90mm×板厚10mmの接点材料を得た。ここで、接点材料中のCuとCrとの質量割合は60:40となるように調整した。
(実施例1)
Cr粉末を目空き径45μm及び20μmのふるいに通して、20μm以上45μm以下の粒径とし、これにつなぎ材として数μmの粒径のCu粉末を少量添加して撹拌混合した後、内径90mmの金型内に充填して100MPaで加圧し、外径90mmの成形体を形成した。次に、得られた成形体を真空雰囲気中、1100℃で2時間の焼結を行うことによって多孔質成形体を得た。
次に、得られた多孔質成形体の表面に外径75mmのCu板を配置し、メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が5体積%である混合ガス雰囲気下にて、1150℃で1時間の加熱を行い、Cu板を溶解して多孔質成形体の内部に浸透させることにより、外径90mm×板厚10mmの接点材料を得た。ここで、接点材料中のCuとCrとの質量割合は60:40となるように調整した。
(実施例2)
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が10体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
(実施例3)
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が15体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
(実施例4)
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が25体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
(実施例5)
実施例1と同様にして得られた多孔質成形体の表面に外径75mmのCu板を配置し、水素ガス雰囲気下にて、1150℃で1時間の加熱を行い、Cu板を溶解して多孔質成形体の内部に浸透させた後、メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が5体積%である混合ガス雰囲気下にて、1150℃で30分間保持することにより、外径90mm×板厚10mmの接点材料を得た。ここで、接点材料中のCuとCrとの質量割合は60:40となるように調整した。
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が10体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
(実施例3)
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が15体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
(実施例4)
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が25体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
(実施例5)
実施例1と同様にして得られた多孔質成形体の表面に外径75mmのCu板を配置し、水素ガス雰囲気下にて、1150℃で1時間の加熱を行い、Cu板を溶解して多孔質成形体の内部に浸透させた後、メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が5体積%である混合ガス雰囲気下にて、1150℃で30分間保持することにより、外径90mm×板厚10mmの接点材料を得た。ここで、接点材料中のCuとCrとの質量割合は60:40となるように調整した。
(比較例1)
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が1体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
(比較例2)
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が2体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
(比較例3)
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が40体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が1体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
(比較例2)
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が2体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
(比較例3)
メタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が40体積%である混合ガス雰囲気下にてCu溶浸を行ったこと以外は実施例1と同様にして接点材料を作製した。
上記で作製した接点材料について、表面から0.5mmの範囲の深さの炭素濃化層の炭素濃度、接点材料の密度、及び耐電圧性能を評価した。
炭素濃化層の炭素濃度は、EPMAにより電子線の加速電圧15kV、照射電流10nAの条件で定量分析を行うことによって評価した。なお、実施例1〜5及び比較例1〜3の接点材料いずれも、接点材料の中心部の炭素濃度が100質量ppmであった。
接点材料の密度は、板厚方向の中央部から外径80mm×板厚5.5mmの円板を切り出し、アルキメデス法を用いて密度を測定した後、測定密度を理論密度と比較して密度比(相対密度)を求めた。
耐電圧性能評価では、板厚方向の中央部から外径20mm×板厚5.5mmの円板を切り出して真空バルブに組み付けた後、接点間距離2mmの条件でインパルス電圧を徐々に上げながら破壊電圧を計測し、電圧印加回数の増加に伴う破壊電圧の増大プロファイルを計測し、その飽和値から耐電圧性能を評価した。なお、破壊電圧の計測前にはAC100kVの電圧コンディショニングを行った。
上記の評価結果を表1に示す。
炭素濃化層の炭素濃度は、EPMAにより電子線の加速電圧15kV、照射電流10nAの条件で定量分析を行うことによって評価した。なお、実施例1〜5及び比較例1〜3の接点材料いずれも、接点材料の中心部の炭素濃度が100質量ppmであった。
接点材料の密度は、板厚方向の中央部から外径80mm×板厚5.5mmの円板を切り出し、アルキメデス法を用いて密度を測定した後、測定密度を理論密度と比較して密度比(相対密度)を求めた。
耐電圧性能評価では、板厚方向の中央部から外径20mm×板厚5.5mmの円板を切り出して真空バルブに組み付けた後、接点間距離2mmの条件でインパルス電圧を徐々に上げながら破壊電圧を計測し、電圧印加回数の増加に伴う破壊電圧の増大プロファイルを計測し、その飽和値から耐電圧性能を評価した。なお、破壊電圧の計測前にはAC100kVの電圧コンディショニングを行った。
上記の評価結果を表1に示す。
表1に示されているように、実施例1〜4の接点材料では、メタンガス(炭化水素ガス)及び水素ガス(還元性ガス)を含み且つメタンガスの含有量が所定の範囲にある混合ガス雰囲気下でCu溶浸しているため、適切な炭素濃度の炭素濃化層が表面に形成されると共に密度の低下も生じず、その結果として高い耐電圧性能が得られた。特に、EPMAによる面分析において、表面から0.5mmの深さにおいて炭素濃度が高い炭素濃化層が存在していることが確認された。また、実施例5の接点材料についても、Cu溶浸後にメタンガス及び水素ガスを含み且つメタンガスの含有量が所定の範囲にある混合ガス雰囲気下で保持しているため、適切な炭素濃度の炭素濃化層が表面に形成されると共に密度の低下も生じず、その結果として高い耐電圧性能が得られ、EPMAによる面分析において表面から0.5mmの深さにおいて炭素濃度が高い炭素濃化層が存在していることが確認された。
一方、比較例1及び2の接点材料では、混合ガス中のメタンガスの含有量が少ないため、メタンガスが溶融Cuに溶解して多孔質成形体の内部に拡散する量が少なくなってしまった。その結果、表面の炭素濃化層の炭素濃度が低くなり、十分な耐電圧性能が得られなかった。また、比較例3の接点材料では、混合ガス中のメタンガスの含有量が多すぎたため、メタンガスが溶融Cuに溶解して多孔質成形体の内部に拡散する量が多くなってしまった。その結果、表面の炭素濃化層の炭素濃度が高くなり過ぎてしまい、脆化の影響によって耐電圧性能が低下するという結果に至った。
一方、比較例1及び2の接点材料では、混合ガス中のメタンガスの含有量が少ないため、メタンガスが溶融Cuに溶解して多孔質成形体の内部に拡散する量が少なくなってしまった。その結果、表面の炭素濃化層の炭素濃度が低くなり、十分な耐電圧性能が得られなかった。また、比較例3の接点材料では、混合ガス中のメタンガスの含有量が多すぎたため、メタンガスが溶融Cuに溶解して多孔質成形体の内部に拡散する量が多くなってしまった。その結果、表面の炭素濃化層の炭素濃度が高くなり過ぎてしまい、脆化の影響によって耐電圧性能が低下するという結果に至った。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、耐電圧性能に優れた真空バルブ用接点材料及びその製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、上記の特性を有する真空バルブ用接点材料を備えた真空バルブを提供することができる。
1 Cr粉末を主体とする粉末、2 Cu、3 炭素粒子、10 真空バルブ、11 遮断室、12 絶縁容器、13a、13b 封止金具、14a、14b 金属蓋、15 固定電極棒、16 可動電極棒、17 固定電極、18 可動電極、19 固定接点、20 可動接点、21 ベローズ、22 ベローズ用アークシールド、23 絶縁容器用アークシールド。
Claims (5)
- Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程と、
炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ前記炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で前記多孔質成形体にCu溶浸する工程と
を含むことを特徴とする真空バルブ用接点材料の製造方法。 - Cr粉末を主体とする粉末を成形及び焼結して多孔質成形体を得る工程と、
前記多孔質成形体にCu溶浸した後、前記Cu溶浸した多孔質成形体を炭化水素ガス及び還元性ガスを含み且つ前記炭化水素ガスの含有量が5体積%以上25体積%以下である混合ガス雰囲気下で保持する工程と
を含むことを特徴とする真空バルブ用接点材料の製造方法。 - 前記還元性ガスが水素ガスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の真空バルブ用接点材料の製造方法。
- Cr粉末を主体とする粉末からなる多孔質成形体と、前記多孔質成形体の空孔内に充填されたCuとを含む真空バルブ用接点材料であって、表面から0.5mmの範囲の深さにおいて炭素濃化層が形成されていると共に、理論密度に対する相対密度が98%以上であることを特徴とする真空バルブ用接点材料。
- 請求項4に記載の真空バルブ用接点材料からなる接点を有することを特徴とする真空バルブ。
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2013
- 2013-09-20 JP JP2013195009A patent/JP2015060773A/ja active Pending
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