JP2013241632A - 真空バルブ用接点材料 - Google Patents

真空バルブ用接点材料 Download PDF

Info

Publication number
JP2013241632A
JP2013241632A JP2012113865A JP2012113865A JP2013241632A JP 2013241632 A JP2013241632 A JP 2013241632A JP 2012113865 A JP2012113865 A JP 2012113865A JP 2012113865 A JP2012113865 A JP 2012113865A JP 2013241632 A JP2013241632 A JP 2013241632A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contact
contact material
vacuum valve
temperature
sintered body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012113865A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisei Seki
経世 関
Hiroki Sekimori
裕希 関森
Kiyoshi Osabe
清 長部
Kosuke Sasage
浩資 捧
Hiromichi Somei
宏通 染井
Kiyotaka Miyata
清隆 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2012113865A priority Critical patent/JP2013241632A/ja
Publication of JP2013241632A publication Critical patent/JP2013241632A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

【課題】アークによる接点割れを抑制するとともに、相対密度を向上させたAg−WC系接点材料を得る。
【解決手段】接離自在の一対の接点5、6を有する真空バルブあって、この接点5、6をAgとWCと結合助材となるCo、Ni、Feの少なくとも1種類を含有する接点材料を用いる。製造においては、これらの混合粉末を所定圧力で成形し、Agの融点以下の温度で焼結し、この焼結体にAgを溶浸するものであり、室温からAgの融点までの熱膨張率を温度上昇とともに上昇していく特性とすることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、接離自在の一対の接点を有する真空バルブに用いられる真空バルブ用接点材料に関する。
真空バルブの特性は、接点材料に依存するところが大きく、特に低サージ性を重視する真空バルブでは、導電成分にAgを使用し、耐アーク成分にWCを使用するAg−WC系接点材料が用いられている。但し、Ag−WC系接点材料は、Cu−Cr系接点材料などの他の接点材料に比べて耐電圧性能や遮断性能が劣る傾向にある。
この要因として、導電成分であるAgがCuと比較して、蒸気圧が高く且つ低融点であるため、アークによる蒸気発生量が過多になる。また、耐アーク成分であるWCが炭化物の非金属成分であるため、高温まで固体であり熱電子放出が大きくなることなどが考えられる。更には、遮断試験などを行った後の接点表面を観察すると、接点内部まで進展した割れが見られる。なお、Cu−Cr系接点材料では、溶融凝固に起因すると思われる割れが観察されるものの、接点内部まで進展するものは見られない。
このようなAg−WC系接点材料の製造方法は、一般的に次の二通りがある。
一つは、先ず、AgとWCと焼結助材(Co、Ni、Fe)を混合、成形した後、水素雰囲気中で仮焼結を行い、仮焼結体を得る。次いで、仮焼結体の残存空孔中にAgを水素雰囲気中で溶浸してAg−WC合金を得る方法(溶浸法)である(例えば、特許文献1参照。)。
もう一つは、AgとWCを混合、成形した後、真空雰囲気中で相変体を伴わない焼結を行い、Ag−WC合金を得る方法(固相法)である(例えば、特許文献2参照。)。また、これに類似した方法として、通電軸と接点を一体製造するものがある(例えば、特許文献3参照。)。
二方法につき、接点割れを調査したところ、溶浸法では割れが発生し易く、固相法では割れが発生し難い傾向にあった。しかしながら、固相法では、接点の相対密度が低く、通電軸とのろう付け時にろう材が接点中に吸い込まれ、十分な接合強度が得られないことがあった。
特開平5−74284号公報 特開2008−19481号公報 特開2007−323850号公報
上述したように、溶浸法ではアークエネルギーにより内部まで進展する接点割れが発生し易く、固相法では接点割れは発生し難いが、相対密度が低下する傾向にあった。そこで、本発明が解決しようとする課題は、アークによる接点割れを抑制するとともに、相対密度を向上させたAg−WC系接点を用いた真空バルブ用接点材料を提供することにある。
上記課題を解決するために、実施形態の真空バルブ用接点材料は、AgとWCとを含有する真空バルブ用接点材料において、室温からAgの融点までの熱膨張率特性が温度上昇とともに上昇していくことを特徴とする。
本発明の実施例に係る真空バルブ用接点材料を用いた真空バルブの構成を示す断面図。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
先ず、真空バルブの構成を図1を参照して説明する。図1に示すように、アルミナ磁器からなる筒状の絶縁容器1の両端開口端面には、固定側封着金具2と可動側封着金具3が封着されている。固定側封着金具2には、一方の電路となる固定側通電軸4が貫通固定され、絶縁容器1内の端部に固定側接点5が固着されている。必要により、固定側接点5には、固定側コイル5a、固定側電極5bが設けられる。固定側接点5に対向し、接離自在の可動側接点6が可動側封着金具3の開口部を移動自在に貫通する他方の電路となる可動側通電軸7端部に固着されている。固定側と同様に、必要により、可動側接点6には、可動側コイル6a、可動側電極6bが設けられる。可動側通電軸7の中間部には、ベローズカバー8と、伸縮自在のベローズ9の一方端が封着され、他方端が可動側封着金具3の開口部に封着されている。これにより、絶縁容器1の真空を保って可動側通電軸7を軸方向に移動させることができる。接点5、6の周りには、金属蒸気などが絶縁容器1内面に付着しないように筒状のアークシールド10が設けられている。
次に、接点割れという事象を材料物性面から考えると、アークによる熱衝撃が挙げられる。このため、熱膨張率を測定してみると、固相法では、熱膨張率の測定可能なAgの融点近傍まで、温度上昇とともに上昇していく傾向にあった。溶浸法では、温度依存性が小さく、温度が上昇しても熱膨張率の変化は少なく、温度400〜600℃あたりで最大値を示し、それ以降は低下していく傾向にあった。溶浸法での熱膨張率の温度依存性が小さい要因としては、WCと焼結助材の反応により、焼結体のWC同士の結合力が強固になり、靭性が低下したためと考えられる。これらのことより、接点割れに対しては、熱膨張率を評価することが有効であることが分かった。
以下、製造方法を種々検討し、熱膨張率を測定した。Ag含有量は32〜40質量%、焼結助材Co、Ni、Feの合計含有量は1質量%以下、残部をWCとした。
(比較例1)
平均粒径3.5μmのWC粉末と、#325以下の焼結助材のCo粉末と、#325以下のAg粉末を原料とし、79質量%WC−1質量%Co−20質量%Agの配合比で混合した。1ton/cm2の成形圧力で成形した後、十分に露点の低い非酸化性雰囲気の水素雰囲気中で1200℃×1Hrの焼結条件で焼結を行い、焼結体(仮焼結体)を得た。この焼結体の残存空孔部に水素雰囲気中で1100℃×20minの条件でAgを溶浸した。
この接点は、37質量%Ag−0.6質量%Co−残部WCであった。相対密度は99%であり、ろう付けおよび通電上、問題ないレベルであった。室温の50℃を基準として熱膨張率を測定したところ、温度400〜500℃でピークを示すものであった。200℃:10×10−6/K、400℃:10.8×10−6/K、800℃:9.8×10−6/K。
(実施例1)
比較例1と同様の混合粉末を2ton/cm2の成形圧力で成形した後、水素雰囲気中でAgの融点以下の800℃×3Hrの条件で焼結を行い、焼結体(仮焼結体)を得た。その後、この焼結体を再度8ton/cm2の成形圧力で再成形した後、この再成形焼結体の残存空孔部に水素雰囲気中で1000℃×20minの条件でAgを溶浸した。
この接点は、36質量%Ag−0.6質量%Co−残部WCであった。相対密度は99%であり、ろう付けおよび通電上、問題ないレベルであった。50℃を基準として熱膨張率を測定したところ、温度の上昇とともに熱膨張率が大きくなる傾向にあった。200℃:10×10−6/K、400℃:10.6×10−6/K、800℃:12.5×10−6/K。
(比較例2)
平均粒径9μm、3.5μm、1μmのWC粉末と、#325以下の焼結助材のCo、Fe、Ni粉末と、#325以下のAg粉末を原料とした。WC総量を66質量%、Co+Ni+Feを1質量%、Agを33質量%とした混合粉末を2ton/cm2の成形圧力で成形した後、水素雰囲気中で850℃×3Hrの条件で焼結(仮焼結)し、更に、8ton/cm2の成形圧力で再成形した。その後、上記と同一条件で再度焼結をした。この接点は、相対密度が85%以下であり、接点として満足できるものではなかった。
(実施例2)
平均粒径3.5μmのWC粉末と、#325以下のCo粉末と、#325以下のAg粉末を原料とした。94質量%WC−1質量%Co−5質量%Agの配合比で混合し、2ton/cm2の成形圧力で成形した後、水素雰囲気中で800℃×3Hrの条件で焼結を行い、焼結体(仮焼結体)を得た。その後、再成形を行わず、焼結体の残存空孔部に水素雰囲気中で1000℃×20minの条件でAgを溶浸した。
この接点は、39質量%Ag−0.6質量%Co−残部WCであった。相対密度は95%であり、ろう付けおよび通電上、問題ないレベルであった。相対密度95%以上がろう付け性を阻害しないものとなる。50℃を基準として熱膨張率を測定したところ、温度の上昇とともに熱膨張率が大きくなる傾向にあった。200℃:10.5×10−6/K、400℃:11.5×10−6/K、800℃:13.6×10−6/K。
上記実施例の真空バルブ用接点材料によれば、WC−Co系の混合粉をAgの融点以上の1200℃という高温で焼結すると、WCとCoの結合が促進され、熱膨張率の温度依存性が小さくなり、熱衝撃に対する良好な特性を得難くなる。しかしながら、Agの融点以下の800℃という低温で焼結すると、WCとCoの結合が抑制され、熱膨張率が温度上昇とともに直線的に上昇し、熱衝撃による接点割れを防止することができる。また、低温で焼結した焼結体にAgを溶浸することによって、相対密度を所定に維持することができ、ろう付け性を向上させることができる。
なお、上述の実施例のほかにも、本組成範囲内であれば、溶浸工程でAgを溶浸させていることから、Agが溶融し、WCとCoが著しく結合しないような温度に設定すれば、焼結体を再成形することによって、実施例のような熱膨張率が温度上昇とともに上昇する熱膨張率特性を得ることができる。
また、比較例2に記載した固相法の成形、焼結を複数回繰り返すことによっても、成形雰囲気、焼結体の保管雰囲気などを考慮することによってろう付けを阻害しない密度を得ることができる。Ag−WC系接点材料であって温度上昇とともに上昇する熱膨張率特性と、ろう付け性を阻害しない相対密度とが得られれば、特に、接点の製造方法を特定するものではない。
以上述べたような実施形態によれば、Ag−WC系接点材料であって、温度上昇とともに上昇する熱膨張率特性と、ろう付け性を阻害しない相対密度とを得ることにより、アークによる接点割れを抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 絶縁容器
2、3 封着金具
4、7 通電軸
5、6 接点
5a、6a コイル
5b、 6b 電極
8 ベローズカバー
9 ベローズ
10 アークシールド

Claims (5)

  1. AgとWCとを含有する真空バルブ用接点材料において、室温からAgの融点までの熱膨張率特性が温度上昇とともに上昇していくことを特徴とする真空バルブ用接点材料。
  2. AgとWCとを含む混合粉末を所定圧力で成形し、非酸化性雰囲気中にてAgの融点以下の温度で焼結し、この焼結体に非酸化性雰囲気中にてAgを溶浸したことを特徴とする請求項1に記載の真空バルブ用接点材料。
  3. AgとWCとを含む混合粉末を所定圧力で成形し、非酸化性雰囲気中にてAgの融点以下の温度で焼結して焼結体とし、この焼結体を所定圧力で再成形し、この再成形焼結体に非酸化性雰囲気中にてAgを溶浸したことを特徴とする請求項1に記載の真空バルブ用接点材料。
  4. AgとWCとの混合粉末は、Co、Ni、Feの少なくとも1種類を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の真空バルブ用接点材料。
  5. Ag量が32〜40質量%、Co、Ni、Feの合計量が1質量%以下、残部がWCであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の真空バルブ用接点材料。
JP2012113865A 2012-05-17 2012-05-17 真空バルブ用接点材料 Pending JP2013241632A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012113865A JP2013241632A (ja) 2012-05-17 2012-05-17 真空バルブ用接点材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012113865A JP2013241632A (ja) 2012-05-17 2012-05-17 真空バルブ用接点材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013241632A true JP2013241632A (ja) 2013-12-05

Family

ID=49842802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012113865A Pending JP2013241632A (ja) 2012-05-17 2012-05-17 真空バルブ用接点材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013241632A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114086014A (zh) * 2021-11-10 2022-02-25 浙江福达合金材料科技有限公司 基于发泡熔渗工艺制备AgNi电接触材料的方法及其产品

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001076595A (ja) * 1999-09-02 2001-03-23 Mitsubishi Electric Corp 真空バルブ用接点材料及びその製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001076595A (ja) * 1999-09-02 2001-03-23 Mitsubishi Electric Corp 真空バルブ用接点材料及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114086014A (zh) * 2021-11-10 2022-02-25 浙江福达合金材料科技有限公司 基于发泡熔渗工艺制备AgNi电接触材料的方法及其产品
CN114086014B (zh) * 2021-11-10 2022-08-05 浙江福达合金材料科技有限公司 基于发泡熔渗工艺制备AgNi电接触材料的方法及其产品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5614708B2 (ja) 真空遮断器用電極材料の製造方法及び真空遮断器用電極材料
WO2011162398A1 (ja) 真空遮断器用電極材料の製造方法、真空遮断器用電極材料及び真空遮断器用電極
JP5862695B2 (ja) 電極材料の製造方法
JP2007018835A (ja) 真空遮断器用電気接点およびその製法
JP2005135778A (ja) 電気接点とその製造法及び真空バルブ用電極とそれを用いた真空バルブ並びに真空遮断器
WO2018142709A1 (ja) 電極材料の製造方法及び電極材料
JP6253494B2 (ja) 真空バルブ用接点材料及び真空バルブ
EP3062327A1 (en) Electrical contact for vacuum valve and process for producing same
JP2012134014A (ja) 真空バルブ用接点材料
JP2013241632A (ja) 真空バルブ用接点材料
JP6145285B2 (ja) 電気接点材料およびその製造方法ならびに電気接点
CN105761956A (zh) 一种触头材料、真空灭弧室触头及其制备方法
JP6048966B2 (ja) 真空バルブ用接点材料及びその製造方法
JP2007066753A (ja) 真空バルブ用接点材料及びその製造方法
JP5539265B2 (ja) 接点材料、その製造方法及び真空バルブ
JP5920408B2 (ja) 電極材料の製造方法
JP4209183B2 (ja) 真空バルブ用接点材料
JP6068127B2 (ja) 真空バルブ用接点材料
JP2006120373A (ja) 真空遮断器,真空バルブ及び電極とその製法
JP5002398B2 (ja) 真空遮断器用接点材料
JP6055176B2 (ja) 真空バルブ用接点材料
JP4761932B2 (ja) 真空バルブ用接点材料
JP2006032036A (ja) 真空バルブ用接点材料
JP2013222497A (ja) 真空バルブ用接点材料
JP3859393B2 (ja) 真空バルブ接点材料の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140812

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20150218

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150331

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160115

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20160422

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160602