JP2015059173A - 凸部が設けられたシート - Google Patents

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【課題】本発明は、優れた離型性および耐久性を有するローラを実現するための、凸部が設けられたシートを提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係るシートは、シリコーン樹脂製の複数の凸部が片面に設けられており、凸部の各々の高さおよび底面の直径は、1.00mm≰底面の直径≰3.00mm、および0.050≰高さ/底面の直径≰0.350という関係を満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、凸部が設けられたシートに関する。
引用文献1には、複数のローラを用いて、ウェブとしての不織布を搬送および処理することでおむつを製造する方法が開示されている。このように、ローラを用いてウェブを搬送する技術は、製紙やフィルムといった種々の製品を製造する上で重要な技術となっている。
引用文献2にも、この技術を用いておむつを製造する方法が開示されているが、この方法では、ウェブに対してホットメルト樹脂を塗布する工程が含まれている(段落0078および図7)。このように、ホットメルト樹脂が塗布されたウェブをローラによって搬送する場合、ホットメルト樹脂がローラの表面に付着し、ウェブとの間でホットメルト樹脂を取り合う結果、糸状に凝固したホットメルト樹脂(ケバ、糸ひき)が発生してウェブに巻きついたりする問題がある。
そのような問題を回避するためにローラの表面にエンボス加工等を行う場合であっても、それによって形成された表面形状は、ローラの使用に伴って摩耗し、ローラの交換を余儀なくされる。
特開2012−214921号公報 特開2012−075566号公報
本発明は、優れた離型性および耐久性を有するローラを実現するための、凸部が設けられたシートを提供することを目的とする。
本発明に係るシートは、シリコーン樹脂製の複数の凸部が片面に設けられており、凸部の各々の高さおよび底面の直径は、1.00mm≦底面の直径≦3.00mm、および0.050≦高さ/底面の直径≦0.350という関係を満たす。
図1は、実施形態に係るシートを模式的に示す断面図である。 図2は、実施形態に係るシートにおける凸部の配列の例を示す図である。 図3は、実施形態に係るシートにおける凸部の配列の別の例を示す図である。 図4は、実施形態に係るシートにおける凸部の形状を模式的に示す図である。 図5は、実施形態に係るシートにおける凸部の形状の例を示す図である。 図6は、実施形態に係るシートにおける凸部の形状の別の例を示す図である。 図7は、実施形態に係るシートにおける凸部が摩耗した状態における形状の例を示す図である。
実施形態の1つは、シートである。
図1は、実施形態に係るシートを模式的に示す断面図である。図1に示されるように、実施形態に係るシート1は、シリコーン層2、中間層3および基材4が積層された構造を有している。シリコーン層2の2つの面のうち、中間層3と接していない面には複数の凸部2´が設けられている。
図1は、実施形態に係るシートの一例を示しているに過ぎず、複数の凸部2´が設けられているという構成以外については、図1に示されるものとは異なっていてもよい。例えば、中間層3または基材4が省略されてもよい。あるいは、中間層3または基材4の表面に凸部2´が設けられ、シリコーン層2が省略されてもよい。
シリコーン層2および凸部2´は、シリコーン樹脂から成る。シリコーン層2の厚さは、凸部2´を支持するのに十分な強度が達成できるように設定され、例えば200から310μmである。シリコーン層2および凸部2´は、凸部2´の摩耗を目視にて確認し易くするために、着色してもよく、例えば白色に着色される。
中間層3は、シリコーン層2と基材4とを接着する材料から成る。中間層3は、例えばシリコーン樹脂から成る。中間層3の厚さは、接着を達成するのに十分な厚さであればよく、例えば50から150μmである。中間層3は、凸部2´の摩耗を目視にて確認し易くするために、着色してもよく、例えば白色に着色される。
基材4は、シリコーン層2および中間層3を支持するために適切な強度を有した材料から成る。基材4は、例えばフィルムである。このフィルムの具体例は、ウレタン系エラストマー(TPU)フィルムおよびポリエチレンテレフタラート(PET)フィルムである。あるいは、基材4は、織布または不織布であってよい。織布の例は、ガラスクロスである。フィルムは、織布および不織布と異なり、製造段階においてケバ(糸ほつれ)が生じないため、ケバが製品に混入するといった問題が発生しないため、基材4としてフィルムを選択することが好ましい。基材4の厚さは、適切な強度を達成するために十分な厚さであればよく、例えば50から150μmである。
凸部2´は、シリコーン層2の一方の面において、ランダムに配列していてよく、または規則的に配列していてよい。凸部2´の配列は、ウェブに塗布されたホットメルト樹脂の離型性等の観点から適宜選択される。また、凸部2´とホットメルト樹脂との接点の数に着目して調整することで、個々の凸部2´にかかる負担を分散させ、凸部2´の欠落、欠損および摩耗等を低減させることもできる。
図2に、凸部2´を規則的に配列する場合の例を示す。図2は、シリコーン層2において凸部2´が設けられた面に対して垂直な位置からシリコーン層2を見た様子である。図2(a)では、1つの凸部2´に対して隣接する凸部2´は4つであるのに対し、図2(b)では、1つの凸部2´に対して隣接する凸部2´は6つである。すなわち、図2(b)の配列の方が、凸部2´はより密に存在している。隣接する凸部2´同士の距離は、接していてもよく、または離れていてもよい。
図3には、実施形態に係るシートにおける凸部の配列の別の例が示される。図3(a)は、シリコーン層2において凸部2´が設けられた面に対して垂直な位置からシリコーン層2を見た様子である。図3(b)は、図3(a)中のA−A部分の断面図である。図3(a)に示される配列では、1つの凸部2´とそれに隣接する6つの凸部2´とから成る凸部2´の集まりが単位となり、その単位がさらに配列している様子がわかる。
凸部2´の形状は、様々なものを選択することができ、例えば、錐体型、円柱型、角柱型、半円型とすることができる。錐体型の例は、多角錐および円錐である。半円型の例として、半楕円体型である。錐体型は、頭頂部が鋭角であるため欠損および摩耗し易いものの、ホットメルト樹脂との接触面積が少ないため離型性が良好となる。円柱型および角柱型は、シートの表面に対して平行な方向にせん断力を受けた場合に底部からの欠落を生じやすいものの、摩耗が生じてもホットメルト樹脂との接触面の形状は一定に維持される。半円型は、錐体型と、円柱型および角柱型との中間的な性質を示し、ホットメルト樹脂に対する良好な離型性、欠損、欠落および摩耗に対して良好な耐性を示す。好ましくは、凸部2´の形状は半円型であり、特に好ましくは半楕円体型である。
図4には、半楕円体型の凸部2´の形状が模式的に示されている。凸部2´の底面の直径φおよび高さhは、ホットメルト樹脂との接触面積の観点や、耐久性等の観点から適宜設定することができる。底面の直径φは、小さすぎると凸部2´全体が小さくなり耐久性が落ち、大きすぎるとホットメルト樹脂との接触面積が大きくなる。また、高さhと底面の直径φとの比(高さh/底面の直径φ)は、凸部2´の尖り具合の目安となり、この比が大きすぎると(すなわち尖りすぎると)耐久性が落ち、この比が小さすぎると(すなわち尖りの程度が小さくなりすぎると)接触面積が大きくなる。したがって、凸部2´の底面の直径φおよび高さhは、適切な範囲で設定することが好ましい。
好ましくは、凸部2´の底面の直径φおよび高さhは、
1.00mm≦底面の直径φ≦3.00mm、および
0.050≦高さh/底面の直径φ≦0.350
という関係を満たす。
より好ましくは、凸部2´の底面の直径φおよび高さhは、
1.00mm≦底面の直径φ≦2.00mm、および
0.080≦高さh/底面の直径φ≦0.250
という関係を満たす。
さらに好ましくは、凸部2´の底面の直径φおよび高さhは、
1.30mm≦底面の直径φ≦1.70mm、および
0.180≦高さh/底面の直径φ≦0.220
という関係を満たす。
実施形態に係るシート1は、裏面に、すなわち基材4の中間層3と接していない面に粘着層を更に有していてもよい。粘着層は、シート1をローラ等に貼り付けることを可能にするような粘着性を有した材料から成る。また、この材料は、使用済みのシート1をローラ等から容易に剥がすことが可能となるようなものであることが好ましい。好ましい粘着層の材料は、シリコーン系粘着剤である。粘着層は着色してもよい。この場合、シリコーン層2とは対照的な色に着色することで、凸部2´が摩耗の程度が、粘着層の色の透過の程度によって測ることができるため好ましい。例えば、粘着層は黒色に着色される。
実施形態に係るシートは、ウェブの運搬のために一般的に使用されるローラの外周面に貼り付けることができる。このとき、シートは、凸部が存在する面を表面とした場合に、裏面とローラの外周面とが接触するように貼り付けられる。シートが張り付けられたローラは、例えば、ホットメルト樹脂がコーティングされたウェブの搬送のために使用することができる。シートの凸部が摩耗した場合等には、必要に応じてシートを張り替えることができる。
本願発明の別の実施形態は、上述のようなシートが張り付けられたローラである。ローラは、ウェブの運搬のために一般的に使用されるものであってよい。シートは、ローラの外周面に貼り付けられる。シートは、凸部が存在する面を表面とした場合に、裏面とローラの外周面とが接触するように貼り付けられている。シートのローラへの固定は、上述したような粘着層を利用して行うことができる。
実施形態に係るローラは、例えば、ホットメルト樹脂がコーティングされたウェブの搬送のために使用することができる。シートの凸部が摩耗した場合等には、必要に応じてシートを張り替えることができる。
実施形態に係るシート、および実施形態に係るローラによれば、優れた離型性および耐久性を有するローラを実現することが可能となる。すなわち、ホットメルト樹脂が塗布されたウェブを搬送する場合であっても、複数の凸部によってローラとウェブとの滑りが防止され、的確に搬送することが可能となる。また、複数の凸部の存在により、ホットメルト樹脂がロール表面に張り付いたり、ケバ(糸ひき)が発生したりすることを防止できる。さらに、凸部が特定の形状となっていることにより、欠損、欠落および摩擦に強く、また摩擦により凸部の一部がある程度欠損したとしても、当初の機能を一定の割合で維持できる。
ウェブ搬送用のローラへの使用という観点から、実施形態に係るシートの条件を検討した。
1.凸部の形状の選択
円錐型、円柱型または半楕円体型の形状の凸部が設けられた3種のシートを製造し、離型性および耐久性を検討した。
3種の凸部はいずれも、底面の直径を1mmとし、高さを0.2mmとした。凸部の配列は、図2(a)に示されるようなものとし、隣接する凸部の間の距離は0.25mmとし、25mm内に400個(20×20個)の凸部を設けたシートを製造した。
それぞれの凸部形状に対応した型を作り、そこへシリコーン樹脂を塗工した後、型から硬化したシリコーン樹脂をはがすことでシートを得た。
得られた3種のシートについて、テーバー摩耗試験を実施し、耐久性を評価した。テーバー摩耗試験の条件としては、以下の通りとした。
摩耗輪 :H−22
回転速度:60rpm
荷重 :500g
吸引高さ:3.0mm
総回転数:1,000回転
評価方法:凸部の形状観察
また、得られた3種のシートについて、ホットメルト樹脂を塗布したウェブを貼り付け、再度剥がすという処理を行い、離型性を評価した。
耐久性および離型性の評価結果を以下の表1にまとめる。
Figure 2015059173
表1に示されるように、半楕円体型の凸部を有するシートは、頭頂部の欠損および底面部からの欠落が生じにくく、最も良好であることがわかった。
2.凸部の配列の選択
凸部の配列について評価した。
凸部を図2(a)に示される配列のように設けたシート、および凸部を図2(b)に示される配列のように設けたシートを製造した。凸部の形状は半楕円体型とした。それぞれの凸部の数は25mm内に120個および100個とした。また、いずれのシートにおいても、凸部の底面直径は2.42mmとし、凸部の高さは0.2mmとした。
製造した2種のシートについて、テーバー摩耗試験を行った。試験の条件としては、以下の通りとした。
摩耗輪 :H−22
回転速度:60rpm
荷重 :500g
吸引高さ:3.0mm
総回転数:1,000回転
評価方法:凸部の形状観察
その結果、図2(a)に示される配列のシートの方が、図2(b)に示される配列のシートに比べて、凸部の摩耗が進行していた。図2(b)の配列では凸部の密度がより高いため、荷重が分散し摩耗しにくかったためだと考えられる。
3.凸部の寸法の選択
寸法が異なる凸部を有したシートを複数製造し、それぞれを評価した。
最初に、図5に示されるような、寸法が異なる7種の凸部をそれぞれ有するシートを製造した。図5に示される7種の凸部では、高さはいずれも0.2mmである。一方、凸部の底面の直径については、図5(a)では2.42mmであり、図5(b)では1.92mmであり、図5(c)では1.50mmであり、図5(d)では1.32mmであり、図5(e)では1.00mmであり、図5(f)では0.54mmであり、図5(g)では0.40mmである。なお、凸部の密度については、25mm内に、図5(a)では100個、図5(b)では169個、図5(c)では256個、図5(d)では361個、図5(e)では625個、図5(f)では2116個、図5(g)では3844個となった。
これらの7種のシートについて、ホットメルト樹脂に対する離型性および耐久性を評価した。
図5(a)の凸部を有するシートでは、ウェブの巻きつきが発生し、その他のシートと比較して離型性に劣る結果となった。これは、底面の直径が大きいことに起因して、凸部の先端部分の大きさも大きくなり、その結果、ホットメルト樹脂との接触面積が大きくなったためであると考えられる。一方、耐久性に関しては、良好であった。
図5(b)の凸部を有するシートでは、ホットメルト樹脂との離型性は良好であったが、耐久性は目標の80%程度であった。
図5(c)の凸部を有するシートでは、ホットメルト樹脂との離型性は良好であったが、耐久性は目標の80%程度であった。
図5(d)の凸部を有するシートでは、ホットメルト樹脂との離型性は良好であったが、耐久性は目標の80%程度であった。
図5(e)の凸部を有するシートでは、ホットメルト樹脂との離型性は良好であったが、耐久性は目標の80%程度であった。
図5(f)の凸部を有するシートでは、ホットメルト樹脂との離型性は図5(b)から図5(e)に比べて若干劣り、耐久性は目標の50%程度であった。
図5(g)の凸部を有するシートでは、耐久性が他のシートに比べて劣る結果となった。さらに、ホットメルト樹脂との離型性は、初期にはその他のシートと比較して若干劣る程度であったが、凸部の欠損が生じると、離型性は悪化した。図5(g)のように、高さ/直径の比が大きく、いわゆる「尖りすぎる」凸部では、一般的に生じる摩耗に加えて、凸部の一部が突然欠落し、その部分から急激な摩耗が生じる異常摩耗という現象が起こるようであった。
以上の結果を、以下の表2にまとめる。表中には、高さと底面の直径との比(高さ/直径)も記載する。これは、尖り具合の指標となる。
Figure 2015059173
次に、図5(c)の凸部を基準として、高さを変化させたものについて検討した。すなわち、図6に示される3種の凸部をそれぞれ有するシートを製造した。いずれの底面の直径も、図5(c)と同様に、1.50mmとした。図6(a)の凸部の高さは0.1mmとし、図6(b)の凸部の高さは0.2mmとし、図6(c)の凸部の高さは0.3mmとした。凸部の密度はいずれも、25mm内に250個となった。なお、図6(b)の凸部の形状は、図5(c)と同一である。
これらの3種のシートについて、ホットメルト樹脂に対する離型性および耐久性を評価した。
図6(a)から(c)のいずれについても、良好な離型性であった。一方、耐久性については、図6(a)の凸部では目標の50%となり、図6(b)の凸部では目標の80%となり、図6(c)の凸部では目標の100%となった。
Figure 2015059173
表3に示される通り、耐久性の観点では、図6(c)の凸部の形状が優れていることがわかった。
4.耐用期間の評価
図6(c)の凸部を有するシートについて、耐用期間を評価した。
シートの耐用期間の指標として、凸部とホットメルト樹脂との離型状態を判断した。一般に、凸部が摩耗すると離型性が悪化し、ホットメルト樹脂との間で糸ひき現象が生じる。この現象が発生すると、シートに対して、ホットメルト樹脂が塗布されたウェブが巻きつき、ライントラブルの原因となる。
図6(c)の凸部を有するシートをロールに貼り付け、ホットメルト樹脂が塗布されたウェブの運搬に使用した。そして、巻きつきが発生したときの凸部の高さを測定した。その高さは、図7(b)に示されるように0.053mmであった。当初の高さは、図7(a)に示されるように0.3mmであったため、当初の高さを基準とすると約17.7%が残った状態であり、約82.3%程度摩耗したことになる。
以下の表4は、凸部の摩耗の程度と、摩耗した凸部とホットメルト樹脂とが接触する面積との関係を示したものである。「摩耗率」は、使用前の摩耗が生じていない状態からの凸部の高さの低下量を、使用前の高さを基準としてパーセンテージで表したものである。「凸部250個当たりの総接触面積」とは、摩耗した形状から理論的に予想される先端部分の断面積を算出し、250倍したものである。
Figure 2015059173
試験結果および表4から、シートの耐用期間は総接触面積が482.43mmとなるまでと考えられる。
5.基材との複合化
上述のように製造した凸部を有するシートを、図1のように、基材4と貼り合わせて複合化した。シリコーン層2と基材4との貼り合わせには中間層3として、シリコーン樹脂を使用した。なお、このシリコーン樹脂は、凸部の摩耗が目視にて確認し易くなるように着色を行った。
基材4としては、ウレタン系エラストマーフィルムを使用した。
このように製造したシートは、織布や不織布を使用していないため、ケバ(糸ほつれ)が発生せず、製品にケバが混入することが無かった。
6.シートの粘着テープ化
上述のように基材4と貼り合わせたシートに対し、さらに粘着層としてシリコーン系粘着剤を塗布した。シリコーン系粘着剤は再粘着性に優れ、一度ロールに貼り付けた後も貼り直しが容易に行えるため、作業性が向上する。また、使用済みのシートを剥がす際にも、ロール表面に粘着剤が残らず清掃する必要がない。
異なる会社から入手した3種の粘着剤をそれぞれ使用して、実施形態に係るシートを製造した。凸部の形状は図6(c)の形状とした。また、同じ3種の粘着剤をそれぞれ使用して、従来のシートを製造した。これら、6種のシートをそれぞれロールに貼り付け、不織布にホットメルト樹脂を塗布したものを運搬した際の耐久性、糊残り、ケバの発生および離型性を評価した。その結果、以下の表5の通りとなった。
Figure 2015059173
耐久性については、シートの種類および粘着剤の種類にかかわらず、ほぼ同等の性能であった。
糊残りについては、実施形態に係るシートについては、どの粘着剤を使用した場合であっても、糊残りの発生が無く、ロールからシートを剥がした後もロールの清掃を行う必要がなく、良好な結果が得られた。
ケバについては、基材としてクロスが使用されている従来品と異なり、実施形態に係るシートについては、ケバが発生し、製品に混入することもなかった。
離型性は、従来のシートと比較して、実施形態に係るシートの方が良好であった。
1…シート、2…シリコーン層、2´…凸部、3…中間層、4…基材。

Claims (4)

  1. シリコーン樹脂製の複数の凸部が片面に設けられたシートであって、前記凸部の各々の高さおよび底面の直径は、
    1.00mm≦底面の直径≦3.00mm、および
    0.050≦高さ/底面の直径≦0.350
    という関係を満たすシート。
  2. 前記凸部の各々の高さおよび底面の直径は、
    1.00mm≦底面の直径≦2.00mm、および
    0.080≦高さ/底面の直径≦0.250
    という関係を満たす請求項1に記載のシート。
  3. 前記凸部の各々の高さおよび底面の直径は、
    1.30mm≦底面の直径≦1.70mm、および
    0.180≦高さ/底面の直径≦0.220
    という関係を満たす請求項1に記載のシート。
  4. 前記凸部が外側に位置するように、請求項1から3の何れか1項に記載のシートが外周面に貼り付けられているローラ。
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