JP2015058683A - サーマルヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】サーマルヘッドのサーマルプリンタへの実装において、そのプラテンローラに対するサーマルヘッドの角度調整を簡便にできるようにする。【解決手段】発熱体基板20と回路基板40が放熱板30の発熱体基板載置面31に載置されている。発熱体基板20は絶縁基板21と、グレーズ層22のライン状に延びる突条部23と、突条部23のラインに沿い主走査方向に配列される複数の発熱抵抗体26を備える。また、放熱板30のプリンタ取り付け面33に突起部34が適宜に設けられている。突起部34により、サーマルヘッドの実装において、サーマルプリンタ側にある放熱板支持体の放熱板載置平面51に対し、主走査方向を軸とする回動方向に放射板30が所定の角度に傾斜する。そして、プラテンローラ60に対する発熱抵抗体26の角度配置が補正角度αにより補正される。【選択図】図3
Description
本発明は、画像記録デバイスとして用いられサーマルヘッドに関する。
サーマルヘッドは、たとえばインクリボンの熱転写式あるいは感熱記録方式により文字や図形などの画像を記録媒体(以下、単に媒体ともいう)に形成する出力用デバイスである。このサーマルヘッドは、カードプリンタ、バーコードプリンタ、デジタル製版機、ビデオプリンタ、シールプリンタなどの記録機器に広く用いられている。
一般的なサーマルヘッドは、放熱板、この放熱板の一主面上に取り付けられた発熱体基板および回路基板を備える構造になっている。発熱体基板には、その放熱板に相対する面の反対側の表面に、複数の発熱抵抗体が所定の間隔で直線状に配列され、主走査方向に帯状に延びる発熱領域が形成されている。また、回路基板には、発熱抵抗体を駆動する駆動回路の一部となる駆動用IC(Integrated Circuit)などの電気部品が搭載されている。
サーマルヘッドが用いられるサーマルプリンタは、一般的に、所定の弾性を持つ材料で円筒状に形成されたプラテンローラを備えている。このプラテンローラは、発熱抵抗体が配列された主走査方向を軸として、その側面が発熱体基板の発熱領域に接するように配置され、その軸を中心に回転可能に設けられる。このプラテンローラの回転によって、プラテンローラと発熱領域の間に挿入された媒体は、主走査方向に垂直な副走査方向に搬送される。ここで、プラテンローラにより媒体は発熱領域に圧接され、その副走査方向への移動と共に発熱抵抗体の発熱パターンが変化する。このようにして、所望の画像が媒体に印画される。
上記サーマルプリンタ動作の媒体搬送において、媒体が回路基板上の駆動用ICの保護層に接触しないように、発熱抵抗体が突条に形成されたグレーズ層の駆動用ICから遠いほうの斜面に発熱抵抗体を設ける、いわゆるニアエッジ構造のサーマルヘッドが知られている(たとえば、特許文献1参照)。通常、駆動用ICの保護層はICを封止する樹脂からなる。
サーマルプリンタの画像形成において高品位の画像を得るためには、サーマルヘッドの発熱抵抗体の法線上近傍にプラテンローラの回転軸を位置させる必要がある。サーマルヘッドのグレーズ層はガラスの溶融で形成され、突条の曲率にばらつきが生じやすい。このため突条に形成されたグレーズ層の傾斜面に発熱抵抗体が設けられた場合、発熱抵抗体上の接線角度にばらつきが避けられず、サーマルプリンタへの実装において、副走査方向に移動したり、主走査方向に伸びる軸を基準にして回動されて、プラテンローラに対する姿勢が調節される。ところが、上記サーマルヘッドの回動における角度調整の作業には手間がかかり、サーマルプリンタの製造コストの増加を招くようになる。
また、たとえばサーマルヘッドの駆動用ICの保護層あるいは保護層を保護する金属カバーのような構成部品に媒体が接触する搬送干渉があると、保護層が削られ駆動用ICの破損が生じる。あるいは、記録媒体の画像の品位性が低下するようになる。そこで、たとえばカードプリンタのようなサーマルプリンタにあっては、硬質の記録媒体が搬送干渉を受けない安定したストレートな搬送パスを確保することが必要になる。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、サーマルヘッドのサーマルプリンタへの実装において、そのプラテンローラに対するサーマルヘッドの角度調整を簡便にできるようにすることを主目的とする。また、硬質媒体のストレートな搬送パスが安定して確保できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかるサーマルヘッドは、プラテンローラと放熱板支持体を有するサーマルプリンタの前記放熱板支持体に載置され前記プラテンローラとの間で圧接されて副走査方向に移動する記録媒体に印画するサーマルヘッドであって、絶縁基板と、前記絶縁基板の上面から凸面状に突出し前記副走査方向と直交する主走査方向に沿ってライン状に延びる突条部と、前記突条部の表面に配列され、前記突条部のラインに沿って帯状の発熱領域を形成する複数の発熱抵抗体とを具備する発熱体基板と、前記発熱体基板に接合され前記発熱体基板から生じる熱を放熱する放熱板と、を具備し、前記放熱板は載置される前記放熱板支持体側の面に突起部を有し、前記突起部により前記放熱板支持体の放熱板載置平面に対して、前記主走査方向を軸とする回動方向に前記放熱板が所定の角度に傾斜して取り付け可能とされ、前記プラテンローラに対する前記発熱抵抗体の角度配置が補正できるようになっている。
本発明によれば、サーマルヘッドの発熱抵抗体の法線上近傍にプラテンローラの中心軸が位置する高精度の角度調整が簡便にできる。また、硬質の記録媒体のストレートな搬送パスが安定して確保できる。
本発明の実施形態にかかるサーマルヘッドについて図1乃至図5を参照して説明する。以下、互いに同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は一部省略される。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なる。本明細書においては、本発明にかかるサーマルヘッド構造の説明を簡潔で判り易くするため、「上面」および「下面」という文言が用いられている。「上面」と「下面」とは、サーマルヘッドにおいて積層構造に形成される構成部品が互いに表裏の関係にあることを意味し、空間的な上下を意味するものではない。
本実施形態のサーマルヘッド10は、発熱体基板20および放熱板30を有している。
発熱体基板20は、絶縁基板21およびグレーズ層22を有する。絶縁基板21は、アルミナなどの絶縁材料で形成された例えば長方形の平板である。絶縁基板21の下面は放熱板30と向かい合っており、絶縁基板21の上面にはグレーズ層22が融着している。グレーズ層22は、たとえばガラスなどの絶縁体材料で形成されている。すなわちグレーズ層はガラス粉末のスラリーやガラス厚膜を絶縁基板上面に被着して溶融して形成される。グレーズ層22には、絶縁基板21の表面から突出した凸曲面状の突条部23が基板形成されている。突条部23は、長い方形の絶縁基板21の副走査方向の一方の縁端に近接して主走査方向にほぼ直線状に延びている。
グレーズ層22の表面には、突条部23が延びる方向に沿って間隔を置いて突条部23を跨ぐように抵抗体層24が形成されている。また、抵抗体層24の表面には、金属配線層25が形成されている。金属配線層25には突条部23の一部を跨ぐ切欠部が形成されていて、抵抗体層24の金属配線層25と重なり合わない部分が発熱抵抗体26となっている。このようにして発熱抵抗体26が突条部23の表面に間隔を置いて複数配列され、突条部23のラインに沿った帯状の発熱領域27が主走査方向に形成されている。
発熱体基板20には、グレーズ層22、金属配線層25および抵抗体層24の保護のために、これらを覆う絶縁保護層28が形成されている。絶縁保護層28のうち突条部23を覆う曲面は、たとえば円筒の一部のようになっている。すなわち発熱体基板20を主走査方向の側面から見た場合、絶縁保護層28のうち突条部23を覆う部分は円弧状のような凸曲線状になる。発熱領域27は、突条部23の凸面における頂点部分ではなく、頂点部分から絶縁基板21の一方の縁端側にオフセットした位置に形成されている。そして、発熱領域27における発熱抵抗体26は、その法線N1が放熱板30の主面の法線N2に対する傾斜角θを有し、傾斜している。
また、サーマルヘッド10は、発熱領域27を発熱させる駆動回路を有している。その駆動回路は、たとえば発熱体基板20と同じ側の表面で放熱板30の上面に載置された回路基板40に形成されている。回路基板40には、発熱領域27に所定の発熱パターンを形成するための制御信号や駆動電力が入力される。この駆動回路は、たとえば回路基板40に設けられた駆動用IC42などの電気部品を有する。
発熱体基板20と駆動回路とは、たとえば発熱体基板20と回路基板40との間に架け渡されたボンディングワイヤ44によって電気的に接続される。さらに、回路基板40の表面に形成された配線パターンと駆動用IC42との間もボンディングワイヤ44で電気的に接続される。駆動用IC42およびボンディングワイヤ44は、たとえば樹脂46によって封止される。通常、この樹脂46は、駆動用IC42の大きさやボンディングワイヤ44のたわみなどに起因して、発熱体基板20の突条部23を覆う絶縁保護層28よりも高く盛り上がった形状になる。
放熱板30は、たとえばアルミニウムなどの金属で形成された長方形の平板で、その上面(一主面)として発熱体基板20を接合、載置する長方形の発熱体基板載置面31を持つ。発熱体基板20は、発熱体基板載置面31において主走査方向と直交する副走査方向の縁端にある第1の縁辺32に突条部23を近接させるよう配置される。
そして、平板状の放熱板30には、その一主面の発熱体基板載置面31に対向した他主面(下面)のプリンタ取付け面33に突起部34が設けられている。ここで、突起部34は、たとえば、プリンタ取付け面33の所定の位置に穿設された凹部35に嵌め込まれ固定され、プリンタ取付け面33から所定寸法だけ突き出るようになる。
この凹部35は、たとえば図2に示すように、放熱板30のプリンタ取付け面33に種々の形状に形成される。図2(a)では、帯状凹部35aが放熱板30の第1の縁辺32に沿いサーマルヘッドの主走査方向に延伸して設けられる。そして、突起部34は帯状凹部35aに嵌め込まれる細長い構造に形成される。また、図2(b)では、矩形状凹部35bが主走査方向に配設される。この場合、突起部34はその外形が矩形構造に形成され、それぞれの矩形状凹部35bに嵌め込まれる。ここで、矩形状凹部35bの離間距離は同一、不同一のどちらでもよい。同様に、図2(c)では、円形状凹部35cが主走査方向に配設される。そして、突起部34はその外形が円形構造に形成され、それぞれの円形状凹部35cに嵌め込まれる。
その他に、突起部34あるいは凹部35は種々の構造にすることができる。たとえば突起部34はネジ頭の高さを所定の寸法にしたネジで形成することができる。また放熱板長が60mm等の短いものでは両端近傍に各1つの突起部を形成すればよい。いずれにしても、その詳細は後述されるが、突起部34は、サーマルヘッドのサーマルプリンタへの実装において、プラテンローラに対する姿勢を調節するための角度調節部材となるように形成される。
突起部34は、放熱板30と同様に熱伝導率のよい材質であり、たとえばステンレス、アルミニウムのような金属材からなる。その他に、熱伝導率のよい樹脂のような有機素材あるいは無機素材が用いられても構わない。
このサーマルヘッド10のサーマルプリンタへの実装では、たとえば図3に示すように、サーマルヘッド10は、サーマルプリンタにおける放熱板支持体50に支持されるように放熱板載置平面51に載置される。ここで、放熱板30は、そのプリンタ取り付け面33において副走査方向の縁端にある第2の縁辺36を基点として、プリンタ取り付け面33が所定の傾斜角度をもつようになる。すなわち、放熱板30は、その突起部34により、熱板支持平面51に対して図3に示す補正角度αだけ傾斜するようになる。
そして、サーマルヘッド10を放熱板載置平面51に沿って平行移動させることにより、容易にプラテンローラ60の中心軸62が発熱抵抗体26の表面の法線N1上に位置するようになる。また、プラテンローラ60の側面64が絶縁保護層28に接することができるようになる。その後、プリンタ取り付け面33および突起部34と放熱板載置平面51は、それ等の間隙52が熱伝導性のよい樹脂材で充填され、接着される。このようにして、サーマルヘッド10はサーマルプリンタの放熱板支持体50に固定されて取り付けられる。そして、図3に示すように、サーマルプリンタの放熱板載置平面51の法線N3とプラテンローラ60の中心軸62がある法線N1との角度が(θ−α)になる。
したがって、発熱抵抗体26が突条部23の斜面における傾斜角θが設計基準値の範囲より大きくなる場合であっても、上記補正角度αによりみかけの傾斜角(θ−α)として小さくなるように簡便に補正できる。このように、サーマルヘッド10のサーマルプリンタへの実装において、プラテンローラ60に対する発熱抵抗体26の角度配置が簡便に補正できる。このため、サーマルヘッド10全体を発熱領域27が延びる主走査方向を軸として回動させ、プラテンローラに対するサーマルヘッド10の姿勢を調節する必要はなくなる。よって、サーマルプリンタの組み立てに要する時間が短くなり、コストが低減される。
なお、放熱板支持体50とプラテンローラ60の間の配置角度が可変にできるサーマルプリンタ構造の場合、サーマルヘッド10の実装において配置角度を調整することができる。しかし、この場合であっても、その調整角度が微細になると、サーマルプリンタ側での配置角度の微細調整が難しいことから、サーマルプリンタの組み立てに要する時間が長くなり、コスト低減は難しくなる。
上述した補正角度αをもつ突起部34の取付けは、たとえば以下のようにして行う。凹部35の形成された放熱板30の上面に発熱体基板20の絶縁基板21の下面および回路基板40の下面をたとえば接着剤などにより接合させた後に、例えば表面粗さ計、レーザー測定器などにより上述した発熱抵抗体26の傾斜角θを計測する。ここで、サーマルヘッドの製造工程において、突条部23の大きさあるいはその表面の曲率にバラツキが生じるために、傾斜角θはサーマルヘッドにより少しずつ異なっている。
ここで、サーマルヘッド製造管理において、傾斜角θの設計基準値をθ0とし、そのバラツキ許容範囲を±Δθ0とする。そして、実測した傾斜角θが(θ0+Δθ0)<θとなる場合、放熱板30の第2の縁辺36から所定の離間距離に設けられた凹部35に突起部34を嵌め込み固定する。ここで、凹部35は例えば図2に説明したような形状に設けられ、補正角度αに合わせて適度な高さ寸法の突起部34が取り付けられる。なお、補正角度αは、図3で説明したみかけの傾斜角(θ−α)が(θ0−Δθ0)≦(θ−α)≦(θ0+Δθ0)をたとえば満たすように決められる。
図4にはその一例が示されている。凹部35の放熱板30のプリンタ取り付け面33からの深さを1.5mmとし、凹部35中心の第2の縁辺36からの距離を20.6mmとしたときの、突条部34の高さ寸法Hと上記補正角度αがまとめられている。ここで、たとえば設計基準値θ0を10度程度にしてΔθ0を1度にした場合に、補正角度αは1度〜4度程度の間で突条部34の高さ寸法Hはサーマルヘッド製品に適用できる値になっている。なお、突条部34の高さ寸法Hを図4に示す以外に変化させることで、補正角度αは更に微細化にできる。
本実施形態では、上述したような突起部34によりサーマルヘッド10の角度調整が自在にできることから、そのサーマルプリンタへの実装において、従来のサーマルヘッド10全体の回動によるプラテンローラに対する調節が不要になる。また、上記補正角度αは微細にできることから、サーマルヘッドがたとえ高精度化してもサーマルヘッド10の角度調整の作業は短時間にでき、サーマルプリンタの製造コストの増加を招くことはない。
また、発熱抵抗体26の傾斜角度θを意図的に設計基準値θ0より大きくすることにより、図3に示した搬送パスPでは、たとえば回路基板40上の封止用の樹脂46との俯角が大きくなる。ここで、搬送パスPは法線N1に対する直交面である。このため、たとえばカードプリンタのようなサーマルプリンタにあって、硬質の記録媒体の搬送干渉が低減し、サーマルヘッド10の高信頼性化と共に、記録媒体の画像の高品位性が向上する。
次に、上述した実施形態のサーマルヘッド10の変形例について図5を用いて説明する。図5のサーマルヘッド70は、放熱板30のプリンタ取り付け面33において、サーマルヘッドの副走査方向に複数の凹部35が設けられ、所定の凹部35に突起部34が嵌め込まれ固定される以外は、その構造を上記実施形態の場合と同じにする。図5中において、図1と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
サーマルヘッド70において、図5に示した副走査方向に設けられた複数の凹部35は、たとえば図2に示したようにサーマルヘッドの主走査方向に配設される。そして、上記発熱抵抗体26の傾斜角θの実測に基づいて第2の縁辺36からの配置位置が決められ、所定の凹部35に突起部34が嵌め込まれ固定される。そして、上述したように第2の縁辺36を基点とした補正角度αが自在に得られる。この変形例では、突起部34の高さ寸法Hと共に突起部34の副走査方向における配置位置が自在に選択できる。
上記変形例では、上記実施形態で説明したのと同様の効果が得られる。更に、突起部34の高さ寸法Hとその副走査方向における配置位置を適宜に組み合わせることにより、サーマルヘッド70のサーマルプリンタ実装においてその調整範囲が拡がる。
上記実施形態およびその変形例では、発熱抵抗体26の実測した傾斜角θが(θ0+Δθ0)<θとなる場合について説明している。サーマルヘッドの製造においては、傾斜角θがθ<(θ0−Δθ0)となる場合がある。この場合には、突起部34は、放熱板30のプリンタ取り付け面33においてたとえば第2の縁辺36側に取り付けられる。そして、サーマルヘッドは、第2の縁辺36に対向する第3の縁辺38が放熱板載置平面51に接するように、放熱板支持体50に取り付けられる。このようにして、サーマルヘッドは第3の縁辺38を基点として上記実施形態およびその変形例の場合とは逆方向に回動しサーマルプリンタとの姿勢が調節される。
このような角度調整においては、実施形態およびその変形例の場合と同様に、サーマルヘッドのサーマルプリンタ実装において、サーマルヘッドの角度調整の作業は短時間にでき、サーマルプリンタの製造コストの増加を招くことはない。しかし、この場合には、カード類のような硬質の記録媒体において、その搬送パスの確保が実施形態およびその変形例の場合よりも制限される。
なお、発熱抵抗体26の実測した傾斜角θが(θ0−Δθ0)≦θ≦(θ0+Δθ0)となる場合、図1あるいは図5のサーマルヘッドにおいてその放熱板30の下面の凹部35に突起部34は取り付けられなくてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、上述した実施形態は本発明を限定するものでない。当業者にあっては、具体的な実施態様において本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種々の変形・変更を加えることが可能である。
上記実施形態およびその変形例では、ニアエッジ構造のサーマルヘッドの場合について説明されているが、突条部23は絶縁基板21の副走査方向の縁端以外に配置される構造になっていても、本発明は同様に適用される。但し、この場合には、発熱領域27は突条部23の凸面の頂点部分の位置に形成されても構わない。いずれにしても、放熱板の下面に設けられた突起部により、放射板30が主走査方向を軸とする回動方向に所定の角度に傾斜する。そして、サーマルプリンタへの実装において、そのプラテンローラ60に対する発熱抵抗体26の角度配置が簡便に補正できる。
また、突起部34は、凹部35に取り付けられないで、放熱板30の下面に接合するように設けられてもよい。あるいは、放熱板30の下面が突起状に加工されて形成されたものであっても構わない。
また、上述したサーマルヘッドでは、サーマルヘッドにおいて、駆動用IC42は回路基板40でなく、絶縁基板21上に搭載されるようになっていてもよい。
あるいは、回路基板40はサーマルヘッドとは別のところに配置されても構わない。例えば、サーマルプリンタの制御装置に取り付けられ例えば駆動用IC42の出力がたとえばフレキシブル配線板を介して発熱体基板20に伝送されるようになっていてもよい。
また、駆動用IC42は、ボンディングワイヤ44の外に、たとえばボールバンプを用いたフリップチップボンディング等により、回路基板40の表面に形成された配線パターンおよび発熱体基板20の金属配線層25に接続されるようになっていてもよい。この場合には、駆動用IC42を封じる樹脂46の高さが低減し、搬送パスPの確保が容易になる。
また、絶縁基板21の表面に突条部23のみが形成された構造のサーマルヘッドであっても構わない。
10,70…サーマルヘッド、20…発熱体基板、21…絶縁基板、22…グレーズ層、23…突条部、24…抵抗体層、25…金属配線層、26…発熱抵抗体、27…発熱領域、28…絶縁保護層、30…放熱板、31…発熱体基板載置面(放熱板の上面)、32…第1の縁辺、33…プリンタ取り付け面(放熱板の下面)、34…突起部、35…凹部、35a…帯状凹部、35b…矩形状凹部、35c…円形状凹部、36…第2の縁辺、38…第3の縁辺、40…回路基板、42…駆動用IC、44…ボンディングワイヤ、50…放熱板支持体、51…放熱板載置平面、60…プラテンローラ、62…中心軸、64…側面、θ…傾斜角、α…補正角度
Claims (5)
- プラテンローラと放熱板支持体を有するサーマルプリンタの前記放熱板支持体に載置され前記プラテンローラとの間で圧接されて副走査方向に移動する記録媒体に印画するサーマルヘッドであって、
絶縁基板と、前記絶縁基板の上面から凸面状に突出し前記副走査方向と直交する主走査方向に沿ってライン状に延びる突条部と、前記突条部の表面に配列され、前記突条部のラインに沿って帯状の発熱領域を形成する複数の発熱抵抗体とを具備する発熱体基板と、
前記発熱体基板と接合され前記発熱体基板から生じる熱を放熱する放熱板と、を具備し、
前記放熱板は載置される前記放熱板支持体側の面に突起部を有し、前記突起部により前記放熱板支持体の放熱板載置平面に対して、前記主走査方向を軸とする回動方向に前記放熱板が所定の角度に傾斜して取り付け可能とされ、前記プラテンローラに対する前記発熱抵抗体の角度配置が補正できるようになっていることを特徴とするサーマルヘッド。 - 前記突起部は、前記発熱抵抗体の表面の法線と前記放熱板載置平面の法線との間の角度を調整し、前記プラテンローラの中心軸が前記発熱抵抗体の表面の法線上に位置するように、設けられることを特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
- 前記絶縁基板において、前記突条部は前記副走査方向の縁端に近接して形成され、前記発熱抵抗体は前記突条部の凸面の前記副走査方向の縁端側の傾斜面に配列されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサーマルヘッド。
- 前記突起部は、前記発熱抵抗体の表面の法線と前記放熱板載置平面の法線との間の角度が、前記発熱抵抗体の表面の法線と前記放熱板の下面の法線との間の角度より小さくなるように、放熱板載置平面に対して前記放熱板を傾斜させることを特徴とする請求項3に記載のサーマルヘッド。
- 前記突起部は、前記放熱板の下面に穿設された凹部に取り付けられることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のサーマルヘッド。
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