JP2011148241A - 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置 - Google Patents

記録ヘッドおよびこれを備える記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011148241A
JP2011148241A JP2010012656A JP2010012656A JP2011148241A JP 2011148241 A JP2011148241 A JP 2011148241A JP 2010012656 A JP2010012656 A JP 2010012656A JP 2010012656 A JP2010012656 A JP 2010012656A JP 2011148241 A JP2011148241 A JP 2011148241A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat generating
substrate
spacer particles
bonding layer
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010012656A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5473630B2 (ja
Inventor
Hidenobu Nakagawa
秀信 中川
Yoichi Moto
洋一 元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2010012656A priority Critical patent/JP5473630B2/ja
Publication of JP2011148241A publication Critical patent/JP2011148241A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5473630B2 publication Critical patent/JP5473630B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

【課題】 記録媒体に対する傾斜角度を簡単な構成によって調整可能な記録ヘッドおよびこれを備える記録装置を提供する。
【解決手段】 本発明の記録ヘッドXは、放熱体1と、放熱体1上に配置された平面視長方形状の基板5、および基板5の一方の長辺に沿って基板5上に配列された複数の発熱部6からなる発熱部列を有するヘッド基体2と、基板5と放熱体1とを接合する接合層と、接合層における発熱部列の直下の第1領域3内に配置され、基板5の下面および放熱体1の双方に接触している複数の第1スペーサ粒子13aと、接合層における第1領域3よりも基板5の他方の長辺側の第2領域4内に配置され、基板5の下面および放熱体1の双方に接触している複数の第2スペーサ粒子13bとを備え、第1スペーサ粒子13aの熱伝導率は、接合層の第1領域3の熱伝導率よりも高く、第1スペーサ粒子13aの粒径と第2スペーサ粒子13bの粒径とが異なっていることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、記録ヘッドおよびこれを備える記録装置に関する。
従来、ファクシミリやビデオプリンタ等の印画デバイスとして、サーマルヘッド等の種々の記録ヘッドが提案されている。例えば、特許文献1に記載のサーマルヘッド(サーマルプリントヘッド)では、複数の発熱部が上面に一列に配列された支持基板を、放熱性接着剤を介して放熱板上に配置している。そして、この放熱性接着剤からなる層の内部には、この層の厚さと略同じ粒径を有するアルミナセラミックス等からなる粉体が含有されている。この粉体は放熱性接着剤からなる層より硬質であるため、プラテンローラによって記録媒体が発熱部上に押圧された際に、放熱性接着剤からなる層の収縮をなくし、意図しない支持基板の傾きを防止するという効果を奏している。また、特許文献1には、このような効果は、支持基板の一縁部に沿って断面山形の蓄熱層(グレーズ層)が形成され、この蓄熱層上に発熱部が配列されたいわゆるニアエッジ構造のサーマルヘッドにより顕著に奏される旨、記載されている。
このニアエッジ構造のサーマルヘッドは、硬質のカード等の記録媒体への印画に適用されることが多い。この場合、硬質のカード等の記録媒体は、通常、プラテンローラによってサーマルヘッドの発熱部上に押圧されつつ、サーマルヘッド上を直線的に搬送される。そのため、ニアエッジ構造のサーマルヘッドは、サーマルヘッドに設けられた駆動IC等と記録媒体との接触を避けるために、発熱部が形成されていない側の端部を記録媒体から遠ざけるように、記録媒体に対して傾斜させて設置面に設置される。
特開2008−201013号公報
ニアエッジ構造のサーマルヘッドでは、上記のように断面山形の蓄熱層上に発熱部が形成されているため、蓄熱層の形状の成形ばらつき等によって、蓄熱層上の発熱部とプラテンローラとの位置関係が変わり、記録媒体が所定の押圧力で発熱部上に押圧されないなどといった問題があった。そのため、特許文献1に記載のニアエッジ構造のサーマルヘッドを、上記のような硬質のカード等の記録媒体への印画に適用した場合には、蓄熱層の形状の形成ばらつき等に応じて、例えば、サーマルヘッドを設置する設置面と放熱板との間にステンレス板等のスペーサを配置し、記録媒体に対するサーマルヘッドの傾斜角度を調整することによって、発熱部を所定の位置に配置することが考えられる。しかしながら、この場合、ステンレス板等の部材が必要となり、構成が繁雑になるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、記録媒体に対する傾斜角度を簡単な構成によって調整可能な記録ヘッドおよびこれを備える記録装置を提供することを目的とする。
本発明の記録ヘッドは、放熱体と、該放熱体上に配置された平面視長方形状の基板、および該基板の一方の長辺に沿って該基板上に配列された複数の発熱部からなる発熱部列を有するヘッド基体と、前記基板の下面と前記放熱体との間に介在し、前記基板と前記放熱
体とを接合する接合層と、前記接合層における前記発熱部列の直下の第1領域内に配置され、前記基板の下面および前記放熱体の双方に接触しているとともに、前記接合層よりも弾性率が高い複数の第1スペーサ粒子と、前記接合層における前記第1領域よりも前記基板の他方の長辺側の第2領域内に配置され、前記基板の下面および前記放熱体の双方に接触しているとともに、前記接合層よりも弾性率が高い複数の第2スペーサ粒子とを備え、前記第1スペーサ粒子の熱伝導率は、前記接合層の前記第1領域の熱伝導率よりも高く、前記第1スペーサ粒子の粒径と前記第2スペーサ粒子の粒径とが異なっていることを特徴とする。
本発明の上記記録ヘッドにおいて、前記第1スペーサ粒子の熱伝導率は、前記発熱部の配列方向において、前記接合層の前記第1領域の両端部に配置された第1スペーサ粒子よりも中央部に配置された第1スペーサ粒子の方が高くなるように構成されていてもよい。
また、前記接合層の前記第1領域内に配置された前記第1スペーサ粒子の密度が、前記発熱部の配列方向における前記第1領域の両端部よりも中央部で高くなっていてもよい。
また、前記第2スペーサ粒子の熱伝導率は、前記接合層の前記第2領域の熱伝導率よりも高くなるように構成されていてもよい。
また、前記接合層は、前記第1領域を構成する第1接合層と、前記第2領域を構成する第2接合層とを有しており、前記第1接合層および前記第2接合層がそれぞれ、前記発熱部の配列方向に延びていてもよい。この場合、前記第1接合層は、接着剤からなっていてもよい。また、前記第2接合層は、両面テープからなっていてもよい。
また、本発明の上記記録ヘッドにおいて、前記接合層の前記第1領域および前記第2領域は、両面テープによって一体で構成されていてもよい。
また、本発明の記録装置は、上記のように構成された本発明の記録ヘッドと、前記ヘッド基体の前記発熱部上に記録媒体を押圧するプラテンローラとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体に対する傾斜角度を簡単な構成によって調整可能な記録ヘッドおよびこれを備える記録装置を提供することができる。
本発明の記録ヘッドの一実施形態であるサーマルヘッドの概略構成を示す平面図である。 図1のサーマルヘッドの要部拡大図である。 図2のサーマルヘッドのIII−III断面図である。 図1に示すヘッド基体と放熱体との接合状態を示す概略構成図である。なお、(a)は、ヘッド基体の図示を省略した平面図である。(b)は、(a)のIVb−IVb断面図であり、(c)は、(a)のIVc−IVc断面図である。 本発明の記録装置の一実施形態であるサーマルプリンタの概略構成を示す図である。 (a)は、図1に示すヘッド基体と放熱体との接合状態の変形例を概略構成で示す平面図である。(b)は、(a)のVIb−VIb断面図であり、(c)は、(a)のVIc−VIc断面図である。 (a)は、図1に示すヘッド基体と放熱体との接合状態の変形例を概略構成で示す平面図である。(b)は、(a)のVIIb−VIIb断面図であり、(c)は、(a)のVIIc−VIIc断面図である。
以下、本発明の記録ヘッドの一実施形態であるサーマルヘッドについて、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態のサーマルヘッドXは、放熱体1と、放熱体1上に配置されたヘッド基体2と、放熱体1とヘッド基体2との間に介在する接着剤層3および両面テープ4とを備えている。
放熱体1は、例えば、銅またはアルミニウム等の金属材料で形成されており、放熱体1の上面に接着剤層3および両面テープ4によって接合されたヘッド基体2を支持するとともに、後述するようにヘッド基体2の発熱部6で発生した熱のうち、印画に寄与しない熱の一部を放熱する機能を有している。
ヘッド基体2は、平面視長方形状の基板5と、基板5の一方の長辺(図1では上側の長辺)に沿って配列された複数の発熱部6と、各発熱部6の一端部(図1では下側の端部)に接続された第1電極配線7と、各発熱部6の他端部(図1では上側の端部)に接続された第2電極配線8とを備えている。なお、複数の発熱部6は、図1および図2の矢印Lで示す主走査方向に沿って配置されている。この主走査方向とは、サーマルヘッドXを適用した記録装置(例えば、後述するサーマルプリンタY)において、記録媒体の搬送方向と直交する方向である。
基板5は、アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料や単結晶シリコン等の半導体材料等によって形成されている。
図3に示すように、基板5の上面には、蓄熱層9が形成されている。この蓄熱層9は、基板5の上面全体に形成された下地部9aと、複数の発熱部6の配列方向に沿って帯状に延び、断面が略半楕円形状の隆起部9bとを有している。この隆起部9bは、後述する記録媒体Pを、発熱部6上に形成された保護層12に良好に押し当てるように作用する。
また、蓄熱層9は、例えば、熱伝導性の低いガラスで形成されており、発熱部6で発生する熱の一部を一時的に蓄積することで、発熱部6の温度を上昇させるのに要する時間を短くし、サーマルヘッドXの熱応答特性を高めるように作用する。この蓄熱層9は、例えば、ガラス粉末に適当な有機溶剤を添加・混合して得た所定のガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷等によって基板5の上面に印刷・塗布し、これを高温で焼き付けることで形成される。
図3に示すように、蓄熱層9の上面側には、後述する電気抵抗層11を介して第1電極配線7および第2電極配線8が設けられている。第1電極配線7は、図2に示すように、発熱部6の一端部(図2では下側の端部)に個別に接続された個別配線部7aと、隣接する2つの発熱部6の双方の一端部(図2では下側の端部)に接続された共通配線部7bとで構成されている。
より詳細には、図2に示すように、個別配線部7aおよび共通配線部7bは、隣接する4つの発熱部6を一組とした各発熱部列6Aに対して規則的に接続されている。つまり、個別配線部7aは、その一端部(図2では上側の端部)が、各発熱部列6Aの両端に配置された2つの発熱部6にそれぞれ接続されている。共通配線部7bは、その一端部(図2では上側の端部)が、各発熱部列6Aの中央に配置された2つの発熱部6の双方に接続されている。
また、図1に示すように、複数の発熱部6は、後述する第2電極配線8により接続される隣接する2つの発熱部6によって、複数の第1発熱部群61を形成している。そして、第1発熱部群61はさらに、連続して配置された複数の第1発熱部群61によって複数の第2発熱部群62を形成しており、基板5上に、この第2発熱部群62のそれぞれに対応して駆動IC10が設けられている。なお、駆動IC10については、説明の便宜上、図1に破線にて、概略的な配置位置のみを示している。駆動IC10は、後述するように、内部に設けられたスイッチング素子がオン状態のときに、通電状態となる公知のものを用いることができる。
図1および図2に示すように、各駆動IC10は、対応する第2発熱部群62に接続された第1電極配線7に接続されている。より具体的には、図2に示すように、各駆動IC10は、第1電極配線7における個別配線部7aの他端部(図2では下側の端部)に接続されている。また、この個別配線部7aの他端部は、駆動IC10を介して、図示しない外部電源のプラス端子およびマイナス端子のうちの一方に電気的に接続されている。なお、第1電極配線7における共通配線部7bの他端部(図2では下側の端部)は、駆動IC10を介さず、図示しない外部電源のプラス端子およびマイナス端子のうちの他方に電気的に接続されている。
第2電極配線8は、図1および図2に示すように、平面視で略逆U字形状を有しており、隣接する2つの発熱部6からなる第1発熱部群61ごとに、隣接する2つの発熱部6の他端部(図1では上側の端部)間を接続するように構成されている。より詳細には、図2に示すように、各発熱部列6Aは2つの第1発熱部群61で構成されている。そして、第2電極配線8は、各発熱部列6Aの左側の第1発熱部群61における2つの発熱部6の双方、および右側の第1発熱部群61における2つの発熱部6の双方にそれぞれに接続されている。
各第2電極配線8の形状について詳細に説明する。図2に示すように、各第2電極配線8は、主走査方向に直交する副走査方向(図2では上下方向)に延びる2つの副配線部8aと、この副配線部8a間に設けられた主配線部8bとを備えている。そして、各副配線部8aの一端部(図2では下側の端部)が各第1発熱部群61の2つの発熱部6の双方に接続されるとともに、各副配線部8aの他端部(図2では上側の端部)間が主配線部8bによって接続されている。
第1電極配線7および第2電極配線8は、導電性を有する材料で形成されており、発熱部6に電流を供給可能になっている。第1電極配線7および第2電極配線8は、例えば、アルミニウム、金、銀、銅のいずれか一種の金属またはこれらの合金によって形成される。
以上のように第1電極配線7および第2電極配線8が各発熱部6に接続されていることにより、各発熱部列6Aにおいて個別配線部7aと共通配線部7bとの間に電圧が印加されたときに、発熱部6に電流が供給される。
図3に示すように、第1電極配線7および第2電極配線8と蓄熱層9との間には、電気抵抗層11が形成されている。この電気抵抗層11は、図1および図2に示すように、平面視において、第1電極配線7および第2電極配線8と同形状に形成された領域と、第1電極配線7と第2電極配線8との間から露出した領域とを有している。なお、図1および図2では、第1電極配線7及び第2電極配線8と同形状の電気抵抗層11の領域は、第1電極配線7及び第2電極配線8に隠されている。
第1電極配線7と第2電極配線8との間から露出した領域は、上記の発熱部6を形成している。そして、この露出した領域(発熱部6)が、図3に示すように、蓄熱層9の隆起部9b上に配置されるとともに、図1および図2に矢印Lで示される主走査方向に沿って配列されている。発熱部6は、説明の便宜上、図1及び図2で簡略化して記載しているが、例えば、600dpi(dot per inch)等の密度で配置される。
電気抵抗層11は、例えば、TaN系、TaSiO系、TaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系またはNbSiO系等の電気抵抗の比較的高い材料によって形成されている。そのため、各発熱部列6Aにおいて個別配線部7aと共通配線部7bとの間に電圧が印加され、発熱部6に電流が供給されたときに、ジュール発熱によって発熱部6が発熱する。
なお、本実施形態では、共通配線部7bが、正電位(例えば20V〜24V)に保持された外部電源(不図示)のプラス端子に接続され、個別配線部7aが、駆動IC10を介して、接地電位(例えば0V〜1V)に保持された外部電源(不図示)のマイナス端子に接続されている。これにより、駆動IC10内のスイッチング素子がオン状態のとき、発熱部6に電流が供給され、発熱部6が発熱する。また、駆動IC10内のスイッチング素子のオン・オフ状態を制御することで、第1発熱部群61ごとに発熱部6を選択的に発熱させることができる。
上記の電気抵抗層11、第1電極配線7および第2電極配線8は、例えば、各々を構成する材料層を蓄熱層9上に、例えばスパッタリング法等の従来周知の薄膜成形技術によって順次積層した後、この積層体を従来周知のフォトリソグラフィー技術やエッチング技術等を用いて所定のパターンに加工することにより形成される。
図3に示すように、発熱部6、第1電極配線7、第2電極配線8および蓄熱層9上には、発熱部6、第1電極配線7の一部、第2電極配線8、および蓄熱層9の一部を被覆する保護層12が形成されている。なお、図1および図2では、説明の便宜上、保護層12の図示を省略している。この保護層12は、発熱部6、第1電極配線7および第2電極配線8を、大気中に含まれている水分等の付着による腐食や、後述する記録媒体Pとの接触による摩耗から保護するためのものである。この保護層12は、例えば、SiC系、SiN系、SiO系およびSiON系等の材料で形成することができる。また、この保護層12は、スパッタリング法、蒸着法等の従来周知の薄膜成形技術や、スクリーン印刷法等の厚膜成形技術を用いて形成することができる。
図4は、本実施形態のサーマルヘッドXにおけるヘッド基体2と放熱体1との接合状態を示す概略構成図である。図4に示すように、放熱体1上にはヘッド基体2が配置されており、ヘッド基体2と放熱体1との間には、接着剤層3および両面テープ4が介在している。
より詳細には、接着剤層3は、基板5の下面における発熱部列(複数の発熱部6からなる列)の直下の領域(以下、第1下面領域という)と放熱体1との間に介在し、発熱部6の配列方向に延びるとともに、この第1下面領域と放熱体1とを接着している。両面テープ4は、基板5の下面における第1下面領域以外の領域(以下、第2下面領域という)と放熱体1との間に介在し、発熱部6の配列方向に延びるとともに、この第2下面領域と放熱体1とを接着している。このように、ヘッド基体2を接着剤層3および両面テープ4によって放熱体1上に接着した理由は、基板5と放熱体1との熱膨張率の差によってヘッド基体2を湾曲させるような力が作用したときに、両面テープ4の面内方向の柔軟性により、ヘッド基体2と放熱体1との熱膨張による延びの差を吸収し、ヘッド基体2の湾曲を抑制するためである。
なお、図4(a)では、説明の便宜上、図4(b)および図4(c)で示すヘッド基体2の図示を省略し、図4(b)では、ヘッド基体2を基板5のみで示し、図4(c)では、ヘッド基体2を基板5および蓄熱層9の隆起部9bのみで示している。なお、図4(c)では、駆動IC10が配置される位置を破線にて示す。また、図4(c)に示すように、本実施形態おいて、本発明における「接合層」は、接着剤層3および両面テープ4によって構成されており、より詳細には、複数の発熱部6からなる発熱部列の直下の領域(以下、第1領域という)が接着剤層3によって構成され、この第1領域(つまり、接着剤層3)よりも基板5の他方の長辺側(図4(c)では左側の長辺側)の領域(以下、第2領域という)が両面テープ4によって構成されている。また、本実施形態では、接着剤層3および両面テープ4がそれぞれ、本発明における「第1接合層」および「第2接合層」に相当する。
接着剤層3は、放熱性樹脂からなる接着剤で形成されており、例えばフィラーを含有する、シリコーン樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、およびポリエステル系樹脂などの熱硬化型、常温硬化型、または化学反応硬化型のもので形成されている。
図4に示すように、接着剤層3の内部には、基板5の下面および放熱体1の双方に接触している複数の第1スペーサ粒子13aが配置されている。より詳細には、各第1スペーサ粒子13aは、同じ粒径を有する球形状を成しており、発熱部6の配列方向における接着剤層3の両端部(図4(a)および図4(b)では、左側および右側の端部)にそれぞれ1個ずつ配置されているとともに、中央部に1個配置されている。また、これらの3つの第1スペーサ粒子13aは、複数の発熱部6の配列方向に沿う直線上に配置されている。
両面テープ4は、不織布等の基材がない粘着剤によって形成されたものであり、例えば、アクリル系粘着剤によって形成されている。
図4に示すように、両面テープ4の内部には、第1スペーサ粒子13aよりも小さい粒径を有するとともに、基板5の下面および放熱体1の双方に接触している複数の第2スペーサ粒子13bが配置されている。より詳細には、各第2スペーサ粒子13bは、同じ粒径を有する球形状を成しており、発熱部6の配列方向における両面テープ4の両端部(図4(a)および図4(b)では、左側および右側の端部)にそれぞれ1個ずつ配置されているとともに、中央部に1個配置されている。また、これらの3つの第2スペーサ粒子13bは、複数の発熱部6の配列方向に沿う直線上に配置されている。
なお、図4(a)では、理解を容易にするため、接着剤層3に埋設された第1スペーサ粒子13aおよび両面テープ4に埋設された第2スペーサ粒子13bの外形をそれぞれ実線で示している。また、本発明において、第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bがそれぞれ、「同じ粒径」を有するとは、完全に同一の粒径を有する場合だけではなく、実質的に同一の粒径を有する場合を含んでおり、誤差範囲が±5%の粒径を有するものも含む。
また、第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bは、各々が埋設される接着剤層3および両面テープ4よりも弾性率が高くなるように形成されており、例えば、セラミック粒子、ガラスセラミック粒子、ガラス粒子、プラスチック粒子、金属粒子等が用いられる。セラミック粒子としては、例えば、アルミナ、ジルコニアで形成されたものが挙げられる。ガラスセラミック粒子としては、例えば、フィラーとしてアルミナを含有するガラスで形成されたものが挙げられる。ガラス粒子としては、例えば、ソーダガラス、
ホウケイ酸ガラスで形成されたものが挙げられる。プラスチック粒子としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ジビニルベンゼンで形成されたものが挙げられる。金属粒子としては、例えば、金、銀、銅、アルミウム、ニッケルで形成されたものが挙げられる。また、第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bは、ヘッド基体2の平坦度維持という観点からはセラミック粒子を用いることが好ましく、記録媒体のスクラッチ傷の抑制という観点からは、プラスチック粒子を用いることが好ましい。また、プラスチック粒子を用いる場合には、放熱性を向上すべく、表面を金属で被覆してもよい。
上記のように、第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bの弾性率がそれぞれ、接着剤層3および両面テープ4の弾性率よりも高くなっていることにより、ヘッド基体2と放熱体1とを接着剤層3および両面テープ4を介して接合した際に、基板5の下面および放熱体1の上面の双方に第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bがそれぞれ当接する。これにより、ヘッド基体2の下面と放熱体1の上面との間隔が、第1スペーサ粒子13aのが配置された位置で第1スペーサ粒子13aの粒径と略同じ大きさになり、第2スペーサ粒子13bのが配置された位置で第2スペーサ粒子13bの粒径と略同じに大きさになる。このとき、第2スペーサ粒子13bの粒径が第1スペーサ粒子13aの粒径よりも小さくなっているため、ヘッド基体2(より詳細には、基板5)は、放熱体1の上面に対して傾斜して接合される。
また、第1スペーサ粒子13aは、接着剤層3よりも熱伝導率が高くなるように形成されており、例えば、接着剤層3をシリコーン樹脂で形成した場合、ジビニルベンゼンからなるプラスチック粒子の表面を金等の金属で被覆したもので構成することができる。発熱部6で発生した熱のうち、印画に寄与しない熱の一部は、接着剤層3および両面テープ4を介して放熱体1へ伝導し、放熱体1から外部へ放熱される。このとき、本実施形態では、上記のように接着剤層3に第1スペーサ粒子13aを埋設し、第1スペーサ粒子13aの熱伝導率を高くすることで、印画に寄与しない熱の放熱体1への放熱性を高めている。なお、第1スペーサ粒子13aと同様に、第2スペーサ粒子13bの熱伝導率が両面テープ4の熱伝導率よりも高くなるように第2スペーサ粒子13bを形成した場合には、印画に寄与しない熱の放熱体1への放熱性をより高めることができる。
なお、第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bは、例えば、ヘッド基体2を放熱体1上の接着剤層3および両面テープ4と接着する前に、この接着剤層3および両面テープ4の上面に第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bをそれぞれ載せ、この第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bを基板5の下面で押圧することにより、接着剤層3および両面テープ4内に埋没させ、放熱体1の上面に当接させることで、基板5および放熱体1の双方に接触した状態にすることができる。
また、図3および図4(c)に示すように、放熱体1の上面において、接着剤層3が設けられる領域と両面テープ4が設けられる領域の間には、発熱部6の配列方向に延びる溝1aが形成されている。この溝1aは、放熱体1上へのヘッド基体2の接合時に、放熱体1における接着剤層3が設けられる上面(図4(c)では、溝1aより右側の上面)からはみ出る接着剤層3を形成する接着剤を収容するために形成されている。
次に、本実施形態の記録装置の一実施形態であるサーマルプリンタについて、図5を参照しつつ説明する。図5は、本実施形態のサーマルプリンタYの概略構成図である。
図5に示すように、本実施形態のサーマルプリンタYは、上述のサーマルヘッドX、搬送機構20および駆動手段30を備えている。サーマルヘッドXは、サーマルプリンタYの筐体(不図示)に設けられた設置台40の設置面40a上に取り付けられている。
搬送機構20は、カード等の硬質の記録媒体PをサーマルヘッドXにおける複数の発熱部6に(より詳細には、保護層12を介して)接触させた状態で、図5の矢印S方向に搬送するためのものであり、プラテンローラ21および搬送ローラ23,25,27,29を有している。
プラテンローラ21は、記録媒体PをサーマルヘッドXの発熱部6上に押圧するためのものであり、発熱部6に接触した状態で回転可能となるように両端部が支持されている。プラテンローラ21は、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体21aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材21bにより被覆して構成されている。
搬送ローラ23,25,27,29は、記録媒体Pを所定の経路に沿って搬送するためのものである。すなわち、搬送ローラ23,25,27,29は、サーマルヘッドXの発熱部6とプラテンローラ21との間に記録媒体Pを供給するとともに、発熱部6とプラテンローラ21との間から記録媒体Pを引き抜くためのものである。この搬送ローラ23,25,27,29は、プラテンローラ21と同様に構成することができる。
駆動手段30は、サーマルヘッドXに備えられた駆動IC10に印画信号を供給するためのものである。すなわち、駆動手段30は、サーマルヘッドXの発熱部6を選択的に発熱させるために、第1電極配線7および第2電極配線8を介して発熱部6に供給される電流の供給状態を制御するための印画信号を供給するためのものである。
本実施形態のサーマルプリンタYは、図5に示すように、搬送機構20によって記録媒体PをサーマルヘッドX上に搬送しつつ、駆動手段30によってサーマルヘッドXの発熱部6を選択的に発熱させることで、記録媒体Pに所定の印画を行うことができる。
本実施形態のサーマルヘッドXでは、図4に示すように、接着剤層3内に配置された第1スペーサ粒子13aおよび両面テープ4内に配置された第2スペーサ粒子13bが、基板5の下面および放熱体1の双方に接触している。そして、両面テープ4が接着剤層3よりも基板5の他方の長辺側(図4(c)では左側の長辺側)に配置されており、接着剤層3内に配置された第1スペーサ粒子13aの粒径が、両面テープ4内に配置された第2スペーサ粒子13bの粒径よりも大きくなっている。そのため、本実施形態のサーマルヘッドXによれば、基板5を放熱体1の上面に対して傾斜して接合することができ、印字対象である記録媒体に対する傾斜角度を簡単な構成によって調整することができる。
つまり、従来例のニアエッジ構造のサーマルヘッドでは、支持基板と放熱板との間に同じ粒径を有する粉体を介在させて支持基板と放熱板とを接合しており、支持基板と放熱板との間の間隔は一定となっている。そのため、記録媒体に対する傾斜角度を調整するためには、放熱板と設置面との間に介在させるステンレス板等の部材が新たに必要になる。これに対し、本実施形態のサーマルヘッドXによれば、基板5と放熱体1との間に介在する第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bの大きさを異ならせることにより、基板5の下面と放熱体1との間の間隔が、第1スペーサ粒子13aの配置位置と第2スペーサ粒子13bの配置位置とで異なるようになる。これにより、放熱体1の上面に対して基板5を傾斜させることができ、ひいては、記録媒体に対するサーマルヘッドXの傾斜角度を調整することができる。したがって、本実施形態のサーマルヘッドXによれば、大きさの異なる第1スペーサ粒子13aと第2スペーサ粒子13bとを、基板5と放熱体1との間に介在させた簡単な構成によって、記録媒体に対する傾斜角度を調整することができる。また、これにより、サーマルヘッドXの発熱部6をプラテンローラに対して所定位置に配置し、記録媒体を所定の押圧力で発熱部6上に押圧することができるため、所定の濃度で記録媒体への印画を行うことができる等、優れた効果を奏する。
さらに、本実施形態によれば、第1スペーサ粒子13aが、発熱部列の直下に配置された接着剤層3内に配置されているとともに、接着剤層3よりも熱伝導率が高くなるように形成されている。そのため、上記のように、発熱部6で発生した熱のうち、印画に寄与しない熱の一部を、放熱体1へ伝導し易くなっている。そのため、この印画に寄与しない熱の放熱体1への放熱性を向上させることができ、例えば、本実施形態のサーマルヘッドXを用いて連続印画を行った場合に、印画濃度が所定の濃度より高くなるのを抑制することができる。
したがって、本実施形態のサーマルヘッドXによれば、上記のように記録媒体に対する傾斜角度の調整に寄与する第1スペーサ粒子13aを、発熱部6から放熱体1への放熱性の向上にも寄与させている。そのため、この傾斜角度の調整と放熱性の向上という2つの作用効果を同時に、第1スペーサ粒子13aを利用した簡単な構成によって発揮させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態のサーマルヘッドXでは、図4に示すように、第2スペーサ粒子13bの粒径を第1スペーサ粒子13aの粒径よりも小さくすることにより、放熱体1に対してヘッド基体2を傾斜させているが、第1スペーサ粒子13aの粒径と第2スペーサ粒子13bの粒径とが異なっている限り、これに限定されるものではない。例えば、逆に、第1スペーサ粒子13aの粒径が第2スペーサ粒子13bの粒径よりも小さくなるように構成してもよい。この場合、発熱部列の直下において、ヘッド基体2の基板5の下面と放熱体1の上面との距離が短くなるため、発熱部6で発生した熱のうちの印画に寄与しない熱の一部の放熱性が向上する。なお、第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bの粒径は、例えば、放熱体1上への接合前のヘッド基体2において、蓄熱層12の隆起部12bの形状の形成ばらつきによって生じる発熱部6の形成位置のずれ量を予め測定し、ヘッド基体2の放熱体1上への接合後に放熱体1の上面に対してヘッド基体2が傾斜して発熱部6が所定の位置に配置され得るように、その測定されたずれ量に応じて決定することができる。また、放熱体1に対するヘッド基体2の傾斜角度は、第1スペーサ粒子13aと第2スペーサ粒子13bとの離間距離を変更することによっても調整可能である。
また、上記実施形態のサーマルヘッドXでは、本発明における「接合層」が、第1領域を構成する接着剤層3と第2領域を構成する両面テープ4とで形成されているが、放熱体1とヘッド基体2とを接合することができる限り、これに限定されるものではない。例えば、図6に示すように、第1領域および第2領域が両面テープ4によって一体で構成されていてもよい。
また、上記実施形態のサーマルヘッドXでは、本発明における「第1接合層」が接着剤層3で構成され、本発明における「第2接合層」が両面テープ4で構成されているが、ヘッド基体2と放熱体1とを接合可能なものであれば、これに限定されるものではない。例えば、ヘッド基体2の下面における第1下面領域と放熱体1とを接合する第1接合層を両面テープで構成し、ヘッド基体2の下面における第2下面領域と放熱体1とを接合する第2接合層を接着剤層で構成してもよい。また、この「第1接合層」および「第2接合層」の双方を両面テープで構成してもよい。
また、上記実施形態のサーマルヘッドXでは、第1スペーサ粒子13aおよび第2スペーサ粒子13bのそれぞれが同じ材料で形成されているため、同じ熱伝導率を有しているが、これに限定されるものではない。例えば、第1スペーサ粒子13aの熱伝導率が、発熱部6の配列方向における接着剤層3の両端部に配置された第1スペーサ粒子13aより
も、中央部に配置された第1スペーサ粒子13aの方が高くなるように構成してもよい。この場合、例えば、ポリプロピレンからなる第1スペーサ粒子13aを接着剤層3の両端部に配置し、ソーダガラスからなる第1スペーサ粒子13aを中央部に配置すればよい。或いは、例えば、両端部の第1スペーサ粒子13aをアルミナで形成し、中央部の第1スペーサ粒子13aニッケルで形成してもよい。こうすることで、ヘッド基体2は、蓄熱が大きくなる傾向がある発熱部6の配列方向における中央部において、ヘッド基体2から第1スペーサ粒子13aへ熱が逃げ易くなり、この第1スペーサ粒子13aに伝わった熱がさらに放熱体1へと逃げるため、両端部よりも中央部での放熱性が向上する。これにより、発熱部6の配列方向における各発熱部6の温度のばらつきが小さくなり、発熱部6の配列方向におけるサーマルヘッドXの印画濃度のムラを抑制することができる。
なお、第2スペーサ粒子13bも、第1スペーサ粒子13aと同様に、第2スペーサ粒子13bの熱伝導率が、発熱部6の配列方向における両面テープ4の両端部に配置された第2スペーサ粒子13bよりも、中央部に配置された第2スペーサ粒子13bの方が高くなるように構成してもよい。
また、上記実施形態のサーマルヘッドXでは、図4に示すように、各第1スペーサ粒子13aが、同じ粒径を有する球形状を成しており、発熱部6の配列方向における接着剤層3の両端部にそれぞれ1個ずつ配置されているとともに、中央部に1個配置されているが、第1スペーサ粒子13aの粒径と第2スペーサ粒子13bの粒径とが異なっている限り、その配置個数や配置位置は、これに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、各第1スペーサ粒子13aを同じ粒径を有する球形状で形成するとともに、接着剤層3の中に配置された第1スペーサ粒子13aの密度が、発熱部6の配列方向における接着剤層3の両端部よりも中央部で高くなるように配置してもよい。これにより、基板5の下面の接着剤層3との接合領域における単位面積あたりの第1スペーサ粒子13aとの接触面積が、発熱部6の配列方向の両端部よりも中央部で大きくなる。こうすることで、例えば、接着剤層3の中央部に配置された第1スペーサ粒子13aの熱伝導率を高くすることによってもなお、ヘッド基体2の中央部での放熱量が足りない場合に、ヘッド基体2から第1スペーサ粒子13aへ熱を逃がし易くし、中央部での放熱性を向上させることができる。
なお、第2スペーサ粒子13bも、第1スペーサ粒子13aと同様に、各第2スペーサ粒子13bを同じ粒径を有する球形状で形成するとともに、両面テープ4の中に配置された第2スペーサ粒子13bの密度が、発熱部6の配列方向における両面テープ4の両端部よりも中央部で高くなるように配置してもよい。
X サーマルヘッド(記録ヘッド)
Y サーマルプリンタ(記録装置)
1 放熱体
2 ヘッド基体
3 接着剤層(接合層の第1領域)
4 両面テープ(接合層の第2領域)
5 基板
6 発熱部
13a 第1スペーサ粒子
13b 第2スペーサ粒子

Claims (9)

  1. 放熱体と、
    該放熱体上に配置された平面視長方形状の基板、および該基板の一方の長辺に沿って該基板上に配列された複数の発熱部からなる発熱部列を有するヘッド基体と、
    前記基板の下面と前記放熱体との間に介在し、前記基板と前記放熱体とを接合する接合層と、
    前記接合層における前記発熱部列の直下の第1領域内に配置され、前記基板の下面および前記放熱体の双方に接触しているとともに、前記接合層よりも弾性率が高い複数の第1スペーサ粒子と、
    前記接合層における前記第1領域よりも前記基板の他方の長辺側の第2領域内に配置され、前記基板の下面および前記放熱体の双方に接触しているとともに、前記接合層よりも弾性率が高い複数の第2スペーサ粒子と
    を備え、
    前記第1スペーサ粒子の熱伝導率は、前記接合層の前記第1領域の熱伝導率よりも高く、前記第1スペーサ粒子の粒径と前記第2スペーサ粒子の粒径とが異なっていることを特徴とする記録ヘッド。
  2. 前記第1スペーサ粒子の熱伝導率は、前記発熱部の配列方向において、前記接合層の前記第1領域の両端部に配置された第1スペーサ粒子よりも中央部に配置された第1スペーサ粒子の方が高いことを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 前記接合層の前記第1領域内に配置された前記第1スペーサ粒子の密度が、前記発熱部の配列方向における前記第1領域の両端部よりも中央部で高くなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の記録ヘッド。
  4. 前記第2スペーサ粒子の熱伝導率は、前記接合層の前記第2領域の熱伝導率よりも高いことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録ヘッド。
  5. 前記接合層は、前記第1領域を構成する第1接合層と、前記第2領域を構成する第2接合層とを有しており、
    前記第1接合層および前記第2接合層がそれぞれ、前記発熱部の配列方向に延びていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の記録ヘッド。
  6. 前記第1接合層は、接着剤からなることを特徴とする請求項5に記載の記録ヘッド。
  7. 前記第2接合層は、両面テープからなることを特徴とする請求項5または6に記載の記録ヘッド。
  8. 前記接合層の前記第1領域および前記第2領域は、両面テープによって一体で構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の記録ヘッド。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の記録ヘッドと、前記記録ヘッド上に記録媒体を搬送する搬送機構とを備え、
    該搬送機構は、前記ヘッド基体の前記発熱部上に記録媒体を押圧するプラテンローラを有していることを特徴とする記録装置。
JP2010012656A 2010-01-23 2010-01-23 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置 Expired - Fee Related JP5473630B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010012656A JP5473630B2 (ja) 2010-01-23 2010-01-23 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010012656A JP5473630B2 (ja) 2010-01-23 2010-01-23 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011148241A true JP2011148241A (ja) 2011-08-04
JP5473630B2 JP5473630B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=44535692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010012656A Expired - Fee Related JP5473630B2 (ja) 2010-01-23 2010-01-23 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5473630B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015058683A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 東芝ホクト電子株式会社 サーマルヘッド
WO2023157210A1 (ja) * 2022-02-18 2023-08-24 三菱電機株式会社 素子実装体

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09201993A (ja) * 1996-01-30 1997-08-05 Kyocera Corp サーマルヘッド
JP2002264377A (ja) * 2001-03-12 2002-09-18 Aoi Electronics Co Ltd サーマルヘッドの製造方法
JP2004224034A (ja) * 2002-11-29 2004-08-12 Kyocera Corp サーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタ
JP2007245671A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Sony Corp サーマルヘッド及びプリンタ装置
JP2008201013A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Toshiba Hokuto Electronics Corp サーマルプリントヘッド
JP2008230178A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Toshiba Hokuto Electronics Corp サーマルプリントヘッドおよびそれを用いたプリンタ、ならびに、サーマルプリントヘッドおよびプリンタの製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09201993A (ja) * 1996-01-30 1997-08-05 Kyocera Corp サーマルヘッド
JP2002264377A (ja) * 2001-03-12 2002-09-18 Aoi Electronics Co Ltd サーマルヘッドの製造方法
JP2004224034A (ja) * 2002-11-29 2004-08-12 Kyocera Corp サーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタ
JP2007245671A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Sony Corp サーマルヘッド及びプリンタ装置
JP2008201013A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Toshiba Hokuto Electronics Corp サーマルプリントヘッド
JP2008230178A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Toshiba Hokuto Electronics Corp サーマルプリントヘッドおよびそれを用いたプリンタ、ならびに、サーマルプリントヘッドおよびプリンタの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015058683A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 東芝ホクト電子株式会社 サーマルヘッド
WO2023157210A1 (ja) * 2022-02-18 2023-08-24 三菱電機株式会社 素子実装体

Also Published As

Publication number Publication date
JP5473630B2 (ja) 2014-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5836825B2 (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP5918383B2 (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP5473630B2 (ja) 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置
JP6584641B2 (ja) サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ
JP2012071467A (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP4949521B2 (ja) 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置
JP5473634B2 (ja) 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置
JP2012071522A (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP5937309B2 (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JPWO2017018415A1 (ja) サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ
JP5441667B2 (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP6290632B2 (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP6927767B2 (ja) サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ
JP5754888B2 (ja) サーマルヘッドおよびサーマルヘッドアレイ、ならびにサーマルヘッドを備えるサーマルプリンタ
JP5676954B2 (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP5908764B2 (ja) サーマルヘッドアレイおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP5700993B2 (ja) 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置
JP5441665B2 (ja) 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置
JP5340094B2 (ja) 記録ヘッドおよび記録装置
JP5952134B2 (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP5340095B2 (ja) 記録ヘッドおよび記録装置
JP5783709B2 (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ、ならびにサーマルヘッドの製造方法
JP2021107142A (ja) サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ
JP2015024620A (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP2011051232A (ja) サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5473630

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees