JP2011051232A - サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】副走査方向の温度分布の偏りを是正する。
【解決手段】サーマルプリントヘッド10は、絶縁基板34,36、第1抵抗部41、第2抵抗部42、第3抵抗部43、第1折返し導電部46、第2折返し導電部47、および、電極51,52を有する。第1抵抗部41、第2抵抗部42および第3抵抗部43は、絶縁基板34,36の表面において、副走査方向92に延びて、互いに主走査方向91に間隔を空けて順に並んで配列されている。第1折返し導電部46は、第2抵抗部42の一端42aと第1抵抗部41の一端41aとを接続し、第2折返し導電部47は、第2抵抗部42の他端42bと第3抵抗部43の一端43bとを接続している。電圧を印加すると、第1抵抗部41、第1折返し導電部46、第2抵抗部42、第2折返し導電部47および第3抵抗部43の順に通電する。
【選択図】図3

Description

本発明は、サーマルプリントヘッド、および、これを用いたサーマルプリンタに関する。
従来のサーマルプリントヘッドについて、図8および図9を用いて説明する。図8は、従来のサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、発熱体板の概略上面図とともに、保護膜表面における副走査方向の温度分布を示した模式図である。図9は、従来のサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、発熱体板の概略上面図とともに、保護膜表面における主走査方向の温度分布を示した模式図である。図8および図9に示した発熱体板の上面図は、最表面に配置された保護膜を取り除いた図である。
サーマルプリントヘッドは、発熱領域に配列された複数の抵抗体を発熱させ、その熱により感熱記録紙などの感熱記録媒体に文字や図形などの画像を形成する出力用デバイスである(例えば、特許文献1を参照)。このサーマルプリントヘッドは、バーコードプリンタ、デジタル製版機、ビデオプリンタ、イメージャー、シールプリンターなどの記録機器に広く利用されている。
サーマルプリントヘッドは、放熱板と、放熱板の同一表面上に配置された発熱体板および回路基板とを備えている。
発熱体板は、支持基板上にグレーズ層が形成された絶縁基板を有している。絶縁基板上には、複数の抵抗体層140が形成されている。各抵抗体層140は、略U字状のパターンに形成されている。複数の抵抗体層140は、互いに間隔を空けて主走査方向91に並んで配置されている。各抵抗体層140は、それぞれ1つの発熱素子としての役割を果たし、記録媒体に1ドットを出力する。
略U字状の抵抗体層140は、第1抵抗部141、折返し抵抗部、第2抵抗部142が一連となって構成されている(以下、「1回折返し構造」という。)。第1抵抗部141および第2抵抗部142は、それぞれ副走査方向92に延びて、互いに主走査方向91に間隔を空けて配列されている部分である。折返し抵抗部は、第1抵抗部141の一端と第2抵抗部142の一端を接続している部分である。第1抵抗部141の他端、および、第2抵抗部142の他端には、それぞれ個別電極151,153が接続されている。
折返し抵抗部の表面には、それぞれ折返し導電部146が積層されていて、折返し導電部146は、第1抵抗部141の一端と第2抵抗部142の一端とを電気的に接続している。個別電極151,153間に電圧を印加すると、主走査方向91に配列された第1抵抗部141および第2抵抗部142が発熱して、主走査方向91に帯状に延びた発熱領域132を形成する。なお、発熱体板上には、絶縁基板、抵抗体層140、電極151,153などを覆う保護膜が形成されている。
このような「1回折返し構造」を採用する理由として、
(1)図9に示したように、第1抵抗部141と第2抵抗部142との間にスリット(発熱しない部分)150が形成されているため、保護膜表面における主走査方向の中央の温度ピークが下がり、記録媒体へのダメージが低減するため、
(2)「1回折返し構造」を採用しないと、構造上の理由から一方の電極に共通電極を採用する必要があり、その結果、コモンドロップによる画質の劣化が生じてしまうため、
などが挙げられる。
なお、図9に示した実線は、従来のサーマルプリントヘッドにおける保護層表面における温度分布186を示している。また、図9に示した点線は、第1抵抗部141および第2抵抗部142がそれぞれ単独で発熱した場合の仮想的な保護層表面における温度分布187,188を示している。
一方、回路基板には、抵抗体層140に電力を供給する駆動回路となる駆動用ICなどの電気部品が実装されている。
このようなサーマルプリントヘッドを用いたサーマルプリンタは、一般的にプラテンローラを備えている。このプラテンローラは、主走査方向91を軸として、その側面が発熱領域132に接するように配置され、その軸を中心に回転可能に設けられている。サーマルプリンタは、プラテンローラを回転させることによって、プラテンローラと発熱領域132との間に挿入された感熱記録媒体を発熱領域132に押し付けつつ、感熱記録媒体を副走査方向92に移動させる。加えて、感熱記録媒体の移動に伴って、発熱領域132の発熱パターンを変化させることによって、所望の画像を感熱記録媒体上に形成する。
特開2006−205520号公報
上述の「1回折返し構造」においては、個別電極151,153と折返し導電部146とは、発熱領域132を挟んで、対向して配置されている。個別電極151,153および折返し導電部146は、例えばアルミニウムなどの熱伝導性が比較的高い導体からなる。そのため、第1抵抗部141および第2抵抗部142からの発熱の一部は、個別電極151,153および折返し導電部146を介して放熱される。
ここで、個別電極151,153は、発熱体板上を回路基板付近まで延びているため、放熱性が高い。そのため、個別電極151,153付近の保護膜表面における温度は低下しやすい。一方、折返し導電部146は、個別電極151,153に比べて、表面積が小さいため、放熱性が低く、熱溜めとなる。そのため、折返し導電部146付近の保護膜表面における温度は低下しにくい。その結果、図8に示したように、保護膜表面における副走査方向92の温度ピークは、発熱領域132の副走査方向92の中央183から外れて、保護膜表面における副走査方向92の温度分布181は、折返し導電部146側(副走査方向92の正の方向)に偏ってしまう。
このように、保護膜表面における副走査方向92の温度分布181に偏りがあると、記録媒体に記録される画像を形成する各ドットの濃度分布も偏り、画質が低下してしまう。
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、副走査方向の温度分布の偏りを是正することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係るサーマルプリントヘッドは、絶縁基板と、前記絶縁基板の表面において記録媒体が走行する副走査方向に延びて互いに主走査方向に間隔を空けて順に並んで配列された第1抵抗部、第2抵抗部および第3抵抗部と、前記第2抵抗部の一端と当該一端に近接した前記第1抵抗部の一端とを接続する第1折返し導電部と、前記第2抵抗部の他端と当該他端に近接した前記第3抵抗部の一端とを接続する第2折返し導電部と、前記第1抵抗部、前記第1折返し導電部、前記第2抵抗部、前記第2折返し導電部および前記第3抵抗部の順に通電させる電極とを具備したことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係るサーマルプリンタは、絶縁基板と、前記絶縁基板の表面において記録媒体が走行する副走査方向に延びて互いに主走査方向に間隔を空けて順に並んで配列された第1抵抗部、第2抵抗部および第3抵抗部と、前記第2抵抗部の一端と当該一端に近接した前記第1抵抗部の一端とを接続する第1折返し導電部と、前記第2抵抗部の他端と当該他端に近接した前記第3抵抗部の一端とを接続する第2折返し導電部と、前記第1抵抗部、前記第1折返し導電部、前記第2抵抗部、前記第2折返し導電部および前記第3抵抗部の順に通電させる電極とを有するサーマルプリントヘッドを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、副走査方向の温度分布の偏りを是正できる。
本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリントヘッドの斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリンタの部分断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、保護層を除いた発熱体板の一部を拡大した上面図である。 図3におけるIV−IV矢視断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、発熱体板の概略上面図とともに、保護膜表面における副走査方向の温度分布を示した模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、発熱体板の概略上面図とともに、保護膜表面における主走査方向の温度分布を示した模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、保護層を除いた発熱体板の一部を拡大した上面図である。 従来のサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、発熱体板の概略上面図とともに、保護膜表面における副走査方向の温度分布を示した模式図である。 従来のサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、発熱体板の概略上面図とともに、保護膜表面における主走査方向の温度分布を示した模式図である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタについて説明する。
まず、第1の実施形態に係るサーマルプリントヘッド10およびサーマルプリンタの概要について、図1および図2を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリントヘッドの斜視図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリンタの部分断面図である。
サーマルプリントヘッド10は、放熱板20、発熱体板30、および、回路基板60を有している。発熱体板30および回路基板60は、放熱板20の同一表面上に載置されている。
放熱板20は、例えばアルミニウムなどの金属からなり、主走査方向91に延びている。
発熱体板30は、放熱板20上に載置されて、主走査方向91に延びている。発熱体板30には、主走査方向91に延びる発熱領域32が形成されている。
回路基板60は、放熱板20上に載置されて、発熱体板30と並行して主走査方向91に延びている。回路基板60には、駆動用IC62およびコネクタ64,65などが実装されている。駆動用IC62は、発熱領域32を発熱させる駆動回路としての役割を果たす。また、発熱領域32に所定の発熱パターンを形成するための制御信号や駆動電力は、コネクタ64,65を介して入力される。
発熱体板30と駆動用IC62とは、例えばボンディングワイヤ66によって電気的に接続されている。また、駆動用IC62と回路基板60に形成された配線パターンとは、例えばボンディングワイヤ67によって電気的に接続されている。駆動用IC62およびボンディングワイヤ66,67は、例えば樹脂68によって封止されている。
サーマルプリンタは、所定の弾性を持つ材料からなり、円筒状に形成されたプラテンローラ70を有している。このプラテンローラ70は、主走査方向91を軸72として、この軸72を中心に回転可能に設けられている。プラテンローラ70は、その側面74が発熱領域32に接するように配置されている。
サーマルプリンタの使用時には、プラテンローラ70と発熱領域32との間に、感熱記録媒体76が挿入される。この感熱記録媒体76は、例えば感熱紙であって、熱印刷温度以上に加熱されると発色する。サーマルプリンタは、プラテンローラ70を回転させることによって、感熱記録媒体76を発熱領域32に押し付けつつ、その感熱記録媒体76を主走査方向91に対して垂直な副走査方向92に移動させる。加えて、サーマルプリンタは、感熱記録媒体76の移動に伴って、発熱領域32の発熱パターンを変化させることによって、所望の画像を感熱記録媒体76上に形成させる。
次に、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド10の発熱体板30の詳細について、図3および図4を用いて説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、保護層を除いた発熱体板の一部を拡大した上面図である。図4は、図3におけるIV−IV矢視断面図である。
発熱体板30は、例えばアルミナなどの絶縁体からなる支持基板34の一方の表面にグレーズ層36が形成された絶縁基板を有している。
絶縁基板のグレーズ層36の表面上には、複数の抵抗体層40が形成されている。各抵抗体層40は、略S字状のパターンに形成されている。複数の抵抗体層40は、互いに間隔を空けて主走査方向91に並んで配置されている。
各抵抗体層40の一端には、個別電極51が形成され、各抵抗体層40の他端には、共通電極52が形成されている。電極51,52は、例えばアルミニウムなどにより形成されている。電極51,52は、例えばボンディングワイヤ66を介して、駆動用IC62に接続されている。各抵抗体層40は、発熱素子としての役割を果たし、感熱記録媒体76に1ドットを出力する。
略S字状の抵抗体層40は、第1抵抗部41、第1折返し抵抗部、第2抵抗部42、第2折返し抵抗部、および、第3抵抗部43が一連となって構成されている。
第1抵抗部41、第2抵抗部42、および、第3抵抗部43は、それぞれ副走査方向92に延びて、互いに主走査方向91に間隔を空けて順に並んで配列されている部分である。第1抵抗部41と第2抵抗部42との間、および、第2抵抗部42と第3抵抗部43との間には、発熱されないスリット50が形成されている。なお、サーマルプリントヘッド10のドット密度が300dpiである場合には、各抵抗部41〜44の幅は、例えば20μmに形成され、スリット50の幅は、例えば8μmに形成されている。
第1折返し抵抗部は、第2抵抗部42の一端42aと当該一端42aに近接した第1抵抗部41の一端41aとを接続している部分である。また、第2折返し抵抗部は、第2抵抗部42の他端42bと当該他端42bに近接した第3抵抗部43の一端43bとを接続している部分である。
第1抵抗部41の他端41bには、個別電極51が接続され、第3抵抗部43の他端43aには、共通電極52が接続されている。
抵抗体層40の第1折返し抵抗部および第2折返し抵抗部の表面には、それぞれ第1折返し導電部46および第2折返し導電部47が積層されている(よって、図3では、第1折返し抵抗部および第2折返し抵抗部が視認できない。)。すなわち、第1折返し導電部46は、第2抵抗部42の一端42aと当該一端42aに近接した第1抵抗部41の一端41aとを電気的に接続している。また、第2折返し導電部47は、第2抵抗部42の他端42bと当該他端42bに近接した第3抵抗部43の一端43bとを電気的に接続している。
ここで、本実施形態に係るサーマルプリンタにおいて、感熱記録媒体76は、個別電極51側から発熱領域32を通って共通電極52側に向かって走行する(すなわち、副走査方向92の正の方向に走行する。)。このサーマルプリンタにおいて、サーマルプリントヘッド10は、第2折返し導電部47の表面積A2が第1折返し導電部46の表面積A1に比べて小さく設計されている。
第1折返し導電部46および第2折返し導電部47は、それぞれアルミニウムなどの導体により形成されている。したがって、電極51,52間に電圧を印加すると、第1抵抗部41、第1折返し導電部46、第2抵抗部42、第2折返し導電部47、および、第3抵抗部43の順に、あるいは、その逆の順に通電する。
電極51,52間に電圧を印加すると、主走査方向91に配列された複数の抵抗体層40の第1抵抗部41、第2抵抗部42、および、第3抵抗部43が発熱する。なお、発熱領域32とは、第1抵抗部41、第2抵抗部42、および、第3抵抗部43が配列された帯状の領域を指す。
ここで、発熱体板30は、例えば、次のようにして形成される。まず、セラミックスからなる支持基板34を形成し、その表面にガラスからなるグレーズ層36を融着させる。次に、グレーズ層36の表面全体に、スパッタ装置などの薄膜形成装置によって、抵抗体および導電体を順に積層する。
その後、フォトエングレービングプロセスによって、抵抗体層40、第1折返し導電部46、第2折返し導電部、および、電極51,52を所定の形状に形成する。その後、抵抗体層40、第1折返し導電部46、第2折返し導電部、および、電極51,52を覆う保護膜58を形成し、ボンディングワイヤ66と接続する部分の電極51,52の表面にフォトエングレービングプロセスで開口を形成する。
本実施形態に係るサーマルプリントヘッド10およびサーマルプリンタの効果について、図5および図6を用いて説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、保護膜表面における副走査方向の温度分布を示した模式図である。図6は、本発明の第1の実施形態に係るサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、保護膜表面における主走査方向の温度分布を示した模式図である。図5および図6に示した発熱体板30の上面図は、保護膜58を取り除いた図である。
上述したとおり、従来のサーマルプリントヘッドのように「1回折返し構造」を採用すると、電極151,153が高い放熱性を有するのに対し、折返し導電部146が熱溜りとなって、図8に示したように、保護膜表面における副走査方向92の温度分布181が折返し導電部146側(副走査方向92の正の方向)に偏ってしまう。
一方、本実施形態においては、熱溜りとなる第1折返し導電部46および第2折返し導電部47がそれぞれ発熱領域32の副走査方向92の両側に形成されている。そのため、本実施形態に係るサーマルプリントヘッド10は、従来のサーマルプリントヘッドに比べて、保護膜58表面における副走査方向92の温度ピーク82が個別電極51側(副走査方向92の負の方向)にシフトして、保護膜58表面における副走査方向92の温度分布81の偏りが是正される。
ここで、上述のとおり、感熱記録媒体76は、個別電極51側から発熱領域32を通って共通電極52側に向かって走行する。感熱記録媒体76が発熱領域32に近づく際に、個別電極51付近の保護膜58が感熱記録媒体76により冷却されることを考慮すると、保護膜58表面の副走査方向92の温度分布81は、個別電極51側(副走査方向92の負の方向)に偏っていることが望ましい。
本実施形態においては、第2折返し導電部47の表面積A2が第1折返し導電部46の表面積A1に比べて小さく設計されている。そのため、第2折返し導電部47には、第1折返し導電部46に比べて、熱が溜まりやすい。したがって、発熱領域32の副走査方向92の温度分布81は、個別電極51側に偏る。
加えて、本実施形態によれば、第2折返し導電部47によって、感熱記録媒体76が発熱領域32に挿入される前に暖められるため、画質が向上する。
なお、本実施形態においては、放熱性の高い電極51,52がそれぞれ発熱領域32の副走査方向92の両側に形成されている。そのため、温度分布81の偏りに対する電極51,52の影響は小さい。
ところで、上述したとおり、従来のサーマルプリントヘッドのように「1回折返し構造」を採用すると、第1抵抗部141と第2抵抗部142との間に1つのスリット(発熱しない部分)150が形成されているため、保護膜表面における主走査方向の温度ピークが下がり、記録媒体へのダメージが低減する。
本実施形態においては、3つの抵抗部41〜43が形成され、第1抵抗部41と第2抵抗部42との間、および、第2抵抗部42と第3抵抗部43との間に、2つのスリット50が形成されている。
図6のグラフ中の点線87〜89は、3つの抵抗部41〜43がそれぞれ単独で発熱した場合の仮想的な保護膜58表面の温度分布87〜89を示している。3つの抵抗部41〜43が同時に発熱すると、図6のグラフ中の実線86に示したように、保護膜表面における主走査方向の温度分布86が平坦化する。温度分布86の平坦化により、感熱記録媒体のダメージを低減し、エネルギー効率を向上することができる。
本実施形態に係るサーマルプリントヘッドは、従来のサーマルプリントヘッドに比べて、1ドットあたりの抵抗部およびスリットの数が多いため、保護膜58表面における主走査方向91の温度分布86を平坦化しやすい。
また、この平坦化は、3つの抵抗部41〜43の幅および厚さ、あるいは、2つのスリット50の幅などにより決まるが、本実施形態によれば、従来のサーマルプリントヘッドに比べて、1ドットあたりの抵抗部およびスリットの数が多いため、この調整が容易となる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係るサーマルプリントヘッドについて、図7を用いて説明する。図7は、本発明の第2の実施形態に係るサーマルプリントヘッドを説明するための図であって、保護層を除いた発熱体板の一部を拡大した上面図である。なお、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であるため、重複説明を省略する。
本実施形態においては、各抵抗体層40は、略M字状のパターンに形成されている。略M字状の抵抗体層40は、第1抵抗部41、第1折返し抵抗部、第2抵抗部42、第2折返し抵抗部、第3抵抗部43、第3折返し抵抗部48、および、第4抵抗部44が一連となって構成されている。
4つの抵抗部41〜44は、それぞれ副走査方向92に延びて、互いに主走査方向91に間隔を空けて順に並んで配列された部分である。なお、なお、サーマルプリントヘッド10のドット密度が300dpiである場合には、各抵抗部41〜44の幅は、例えば15μmに形成され、隣接する抵抗部41〜44間の間隔は、例えば8μmに形成されている。
第1折返し抵抗部は、第2抵抗部42の一端42aと第1抵抗部41の一端41aとを接続している部分である。第2折返し抵抗部は、第2抵抗部42の他端42bと第3抵抗部43の一端43bとを接続している部分である。また、第3折返し抵抗部は、第3抵抗部43の他端43aと当該他端43aに近接した第4抵抗部44の一端44aとを接続している部分である。
抵抗体層40の第1折返し抵抗部、第2折返し抵抗部、および、第3折返し抵抗部の表面には、それぞれ第1折返し導電部46、第2折返し導電部47、および、第3折返し導電部48が積層されている。すなわち、第1折返し導電部46は、第2抵抗部42の一端42aと第1抵抗部41の一端41aとを電気的に接続し、第2折返し導電部47は、第2抵抗部42の他端42bと第3抵抗部43の一端43bとを電気的に接続している。また、第3折返し導電部48は、第3抵抗部43の他端43aと当該他端43aに近接した第4抵抗部44の一端44aとを電気的に接続している。
第1抵抗部41の他端41bには、個別電極51が接続され、第4抵抗部44の他端44aには、個別電極53が接続されている。
電極51,53間に電圧を印加すると、第1抵抗部41、第1折返し導電部46、第2抵抗部42、第2折返し導電部47、第3抵抗部43、第3折返し導電部48、第4抵抗部44の順に、あるいは、その逆の順に通電する。
本実施形態によっても、第1の実施形態と同様に、副走査方向92の温度分布を是正できる。
なお、本実施形態においては、放熱性の高い個別電極51,53が、ともに発熱領域32の片側に配置されている。一方、熱溜めとなる第1折返し導電部46および第3折返し導電部48が、ともに発熱領域32の個別電極51,53とは反対側に配置されている。したがって、第2折返し導電部47の表面積A2を、第1折返し導電部46の表面積A1および第3折返し導電部48の表面積A3に比べて小さくすることが望ましい。このように、各折返し導電部46〜48の表面積を変化させることにより、保護層58表面の副走査方向92の温度分布を調整することができる。
本実施形態においては、第1の実施形態と異なり、共通電極52を採用していない。そのため、コモンドロップによる画質の劣化が生じず、さらには、共通電極52のスペースが不要になり、サーマルプリントヘッド10の小型化に寄与できる。
[他の実施形態]
第1および第2の実施形態は単なる例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、1つの抵抗体層40が5つ以上の抵抗部および4つ以上の折返し抵抗部により形成されていても良い。
また、第1および第2の実施形態においては、平坦なグレーズ層36を採用したが、発熱領域32に沿って盛り上がった、凸状のグレーズ層を採用しても良い。
1…サーマルプリンタ、10…サーマルプリントヘッド、20…放熱板、30…発熱体板、32…発熱領域、34…支持基板、36…グレーズ層、40…抵抗体層、41…第1抵抗部、42…第2抵抗部、43…第3抵抗部、44…第4抵抗部、46…第1折返し導電部、47…第2折返し導電部、48…第3折返し導電部、50…スリット、51…個別電極,52…共通電極,53…個別電極,58…保護膜、60…回路基板、62…駆動用IC、64,65…コネクタ、66,67…ボンディングワイヤ、68…樹脂、70…プラテンローラ、72…プラテンローラの軸、74…プラテンローラの側面、76…感熱記録媒体、81…保護膜表面における副走査方向の温度分布、82…保護膜表面における副走査方向の温度ピーク、83…発熱領域の副走査方向の中央位置、91…主走査方向、92…副走査方向

Claims (8)

  1. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板の表面において記録媒体が走行する副走査方向に延びて互いに主走査方向に間隔を空けて順に並んで配列された第1抵抗部、第2抵抗部および第3抵抗部と、
    前記第2抵抗部の一端と当該一端に近接した前記第1抵抗部の一端とを接続する第1折返し導電部と、
    前記第2抵抗部の他端と当該他端に近接した前記第3抵抗部の一端とを接続する第2折返し導電部と、
    前記第1抵抗部、前記第1折返し導電部、前記第2抵抗部、前記第2折返し導電部および前記第3抵抗部の順に通電させる電極と、
    を具備したことを特徴とするサーマルプリントヘッド。
  2. 前記電極は、前記第1抵抗部の他端に接続された第1電極および前記第3抵抗部の他端に接続された第2電極を有することを特徴とする請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。
  3. 前記絶縁基板の表面において前記第3抵抗部と間隔を空けて前記第3抵抗部の前記第2抵抗部とは反対側に配列されて副走査方向に延びた第4抵抗部と、
    前記第3抵抗部の他端と当該他端に近接した前記第4抵抗部の一端とを接続する第3折返し導電部と、
    を具備したサーマルプリントヘッドであって、
    前記電極は、前記第1抵抗部の他端に接続された第1電極および前記第4抵抗部の他端に接続された第3電極を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。
  4. 前記第2折返し導電部が前記第1折返し導電部に対して前記記録媒体の走行方向の上流側に配置されたサーマルプリントヘッドであって、
    前記第2折返し導電部の表面積が前記第1折返し導電部の表面積に比べて小さいこと
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のサーマルプリントヘッド。
  5. 絶縁基板と、前記絶縁基板の表面において記録媒体が走行する副走査方向に延びて互いに主走査方向に間隔を空けて順に並んで配列された第1抵抗部、第2抵抗部および第3抵抗部と、前記第2抵抗部の一端と当該一端に近接した前記第1抵抗部の一端とを接続する第1折返し導電部と、前記第2抵抗部の他端と当該他端に近接した前記第3抵抗部の一端とを接続する第2折返し導電部と、前記第1抵抗部、前記第1折返し導電部、前記第2抵抗部、前記第2折返し導電部および前記第3抵抗部の順に通電させる電極とを有するサーマルプリントヘッドを具備したことを特徴とするサーマルプリンタ。
  6. 前記電極は、前記第1抵抗部の他端に接続された第1電極および前記第3抵抗部の他端に接続された第2電極を有することを特徴とする請求項5に記載のサーマルプリンタ。
  7. 前記サーマルプリントヘッドは、前記絶縁基板の表面において前記第3抵抗部と間隔を空けて前記第3抵抗部の前記第2抵抗部とは反対側に配列されて副走査方向に延びた第4抵抗部と、前記第3抵抗部の他端と当該他端に近接した前記第4抵抗部の一端とを接続する第3折返し導電部とを有し、前記電極は、前記第1抵抗部の他端に接続された第1電極および前記第4抵抗部の他端に接続された第3電極を有することを特徴とする請求項5に記載のサーマルプリンタ。
  8. 前記第2折返し導電部が前記第1折返し導電部に対して前記記録媒体の走行方向の上流側に配置されて、前記第2折返し導電部の表面積が前記第1折返し導電部の表面積に比べて小さいことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか一項に記載のサーマルプリンタ。
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