JP2015058676A - カラー印刷機とカラー印刷機の加熱パルス制御方法 - Google Patents

カラー印刷機とカラー印刷機の加熱パルス制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷媒体としてカラー感熱紙を使用してワンパスでサーマルヘッドによる多色印刷を行うときのカラー発色時の発色特性を向上させることが可能なカラー印刷機とカラー印刷機の加熱パルス制御方法を提供すること。
【解決手段】カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスがサーマルヘッド102の対応する各「カラー発熱素子」である各発熱素子102Aにそれぞれ印加される際には、サーマルヘッド102の主走査方向Dで当該「カラー発熱素子と隣接する当該「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに、カラー感熱紙にカラー発色させない程度の補助加熱パルスが印加される。
【選択図】図4

Description

本発明は、印刷媒体の搬送が一度行われるだけ(ワンパス)でサーマルヘッドによるカラー印刷を行うカラー印刷機とカラー印刷機の加熱パルス制御方法に関する。
従来より、カラー印刷機とカラー印刷機の加熱パルス制御方法において、ワンパスでサーマルヘッドによるカラー印刷を行う場合には、サーマルヘッドの各発熱素子は、印刷媒体にカラー印刷を行うカラー発熱素子と、印刷媒体にカラー印刷を行わない非印字発熱素子と、に区分けされる。この点、例えば、下記特許文献1に記載された印刷装置においては、ワンパスでサーマルヘッドによるカラー印刷を行う際に、サーマルヘッドのカラー発熱素子に対して発色加熱が与えられる一方で、サーマルヘッドの非印字発熱素子又はカラー発熱素子に対して補助加熱(印刷媒体にカラー印刷を行わない程度の加熱)が印字速度に応じて与えられる。
特開2012−76351号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された印刷装置は、感熱紙に対するモノクロ印刷や、インクリボンからの転写を利用した印刷媒体に対するカラー印刷など、ワンパスでサーマルヘッドによる単色印刷を行う印刷装置に適用されるものであった。従って、上記特許文献1に記載された印刷装置の技術については、印刷媒体としてカラー感熱紙を使用してワンパスでサーマルヘッドによる多色印刷を行うカラー印刷機とカラー印刷機の加熱パルス制御方法に適用することはできなかった。
更に、このようなカラー印刷機とカラー印刷機の加熱パルス制御方法においては、印刷媒体としてカラー感熱紙を使用してワンパスでサーマルヘッドによる多色印刷を行うときの色毎に、サーマルヘッドのカラー発熱素子に対して与えられる発色加熱がそれぞれ異なる態様となる。よって、印刷媒体としてカラー感熱紙を使用してワンパスでサーマルヘッドによる多色印刷を行うときの色がどんな色であっても、サーマルヘッドの非印字発熱素子の一部又は全部に対して与えられる補助加熱が一律の態様であることは望ましくない。
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、印刷媒体としてカラー感熱紙を使用してワンパスでサーマルヘッドによる多色印刷を行うときのカラー発色時の発色特性を向上させることが可能なカラー印刷機とカラー印刷機の加熱パルス制御方法を提供することを課題とする。
この課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対してカラー感熱紙の搬送が一度行われるだけで前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー印刷機であって、前記カラー感熱紙は、基材と、前記カラー感熱紙の搬送時に前記サーマルヘッドが存在する上層側から第一発色層と第二発色層とが順番に前記基材に積層され、前記第一発色層と前記第二発色層とはそれぞれ異なる発色温度を持ち、前記上層側と対向した下層側にある前記第二発色層の発色温度は前記上層側にある前記第一発色層の発色温度よりも低温であり、且つ、前記下層側にある前記第二発色層を発色させるには前記上層側にある前記第一発色層よりも長時間の加熱を必要とし、前記サーマルヘッドの各発熱素子が、前記カラー感熱紙をカラー発色させるときに、前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー発熱素子と前記カラー感熱紙をカラー発色させない非印字発熱素子とに区分けされ、当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスが前記サーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加される際には、前記サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、当該カラー発熱素子によって前記カラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加されること、を特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対してカラー感熱紙の搬送が一度行われるだけで前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー印刷機であって、前記カラー感熱紙は、基材と、前記カラー感熱紙の搬送時に前記サーマルヘッドが存在する上層側から第一発色層と第二発色層と第三発色層とが順番に前記基材に積層され、前記第一発色層と前記第二発色層と前記第三発色層とはそれぞれ異なる発色温度を持ち、前記上層側と対向した下層側にある前記第三発色層の発色温度は前記下層側と前記上層側の中間位置にある前記第二発色層の発色温度よりも低温であると共に前記中間位置にある前記第二発色層の発色温度は前記上層側にある前記第一発色層の発色温度よりも低温であり、且つ、前記下層側にある前記第三発色層を発色させるには前記中間位置にある前記第二発色層よりも長時間の加熱を必要とすると共に前記中間位置にある前記第二発色層を発色させるには前記上側層にある前記第一発色層よりも長時間の加熱を必要とし、前記サーマルヘッドの各発熱素子が、前記カラー感熱紙をカラー発色させるときに、前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー発熱素子と前記カラー感熱紙をカラー発色させない非印字発熱素子とに区分けされ、当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスが前記サーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加される際には、前記サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、当該カラー発熱素子によって前記カラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加されること、を特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対してカラー感熱紙の搬送が一度行われるだけで前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー印刷機の加熱パルス制御方法であって、前記カラー感熱紙は、基材と、前記カラー感熱紙の搬送時に前記サーマルヘッドが存在する上層側から第一発色層と第二発色層とが順番に前記基材に積層され、前記第一発色層と前記第二発色層とはそれぞれ異なる発色温度を持ち、前記上層側と対向した下層側にある前記第二発色層の発色温度は前記上層側にある前記第一発色層の発色温度よりも低温であり、且つ、前記下層側にある前記第二発色層を発色させるには前記上層側にある前記第一発色層よりも長時間の加熱を必要とし、前記サーマルヘッドの各発熱素子が、前記カラー感熱紙をカラー発色させるときに、前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー発熱素子と前記カラー感熱紙をカラー発色させない非印字発熱素子とに区分けされ、当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスが前記サーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加される際には、前記サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、当該カラー発熱素子によって前記カラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加されること、を特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対してカラー感熱紙の搬送が一度行われるだけで前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー印刷機の加熱パルス制御方法であって、前記カラー感熱紙は、基材と、前記カラー感熱紙の搬送時に前記サーマルヘッドが存在する上層側から第一発色層と第二発色層と第三発色層とが順番に前記基材に積層され、前記第一発色層と前記第二発色層と前記第三発色層とはそれぞれ異なる発色温度を持ち、前記上層側と対向した下層側にある前記第三発色層の発色温度は前記下層側と前記上層側の中間位置にある前記第二発色層の発色温度よりも低温であると共に前記中間位置にある前記第二発色層の発色温度は前記上層側にある前記第一発色層の発色温度よりも低温であり、且つ、前記下層側にある前記第三発色層を発色させるには前記中間位置にある前記第二発色層よりも長時間の加熱を必要とすると共に前記中間位置にある前記第二発色層を発色させるには前記上側層にある前記第一発色層よりも長時間の加熱を必要とし、前記サーマルヘッドの各発熱素子が、前記カラー感熱紙をカラー発色させるときに、前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー発熱素子と前記カラー感熱紙をカラー発色させない非印字発熱素子とに区分けされ、当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスが前記サーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加される際には、前記サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、当該カラー発熱素子によって前記カラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加されること、を特徴とする。
すなわち、請求項1に係る発明であるカラー印刷機、及び請求項6に係る発明であるカラー印刷機の加熱パルス制御方法は、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対して、カラー感熱紙の搬送が一度行われるだけ(ワンパス)で、カラー感熱紙をカラー発色させる。そのカラー感熱紙は、カラー感熱紙の搬送時にサーマルヘッドが存在する上層側から第一発色層と第二発色層とが順番に基材に積層されている。この点、第一発色層と第二発色層とは、それぞれ異なる発色温度を持つ。上層側と対向した下層側にある第二発色層の発色温度は、上層側にある第一発色層の発色温度よりも低温である。且つ、下層側にある第二発色層を発色させるには、上層側にある第一発色層よりも長時間の加熱を必要とする。また、サーマルヘッドの各発熱素子は、カラー感熱紙をカラー発色させるときに、カラー感熱紙をカラー発色させるカラー発熱素子とカラー感熱紙をカラー発色させない非印字発熱素子とに区分けされる。さらに、当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスがサーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加される際には、サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、カラー感熱紙にカラー発色させない程度の補助加熱パルスが印加される。つまり、サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子が有る場合と無い場合とでは、発色加熱が与えられることによって当該カラー発熱素子が到達する温度に影響を及ぼす。その影響は、当該カラー発熱素子がカラー感熱紙にカラー発色させる色毎に異なるため、当該カラー発熱素子によってカラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加される。これによって、カラー感熱紙を使用してワンパスでサーマルヘッドによる多色印刷を行うときの色に対応した発色加熱がサーマルヘッドのカラー発熱素子に対して与えられる際に、当該色に適切な補助加熱がサーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に対して与えられる。従って、請求項1に係る発明であるカラー印刷機、及び請求項6に係る発明であるカラー印刷機の加熱パルス制御方法では、カラー感熱紙を使用してワンパスでサーマルヘッドによる多色印刷を行うときのカラー発色時の発色特性を向上させることが可能である。
また、請求項2に係る発明であるカラー印刷機、及び請求項7に係る発明であるカラー印刷機の加熱パルス制御方法では、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対して、カラー感熱紙の搬送が一度行われるだけ(ワンパス)で、カラー感熱紙をカラー発色させる。そのカラー感熱紙は、カラー感熱紙の搬送時にサーマルヘッドが存在する上層側から第一発色層と第二発色層と第三発色層とが順番に基材に積層されている。この点、第一発色層と第二発色層と第三発色層とは、それぞれ異なる発色温度を持つ。上層側と対向した下層側にある第三発色層の発色温度は、下層側と上層側の中間位置にある第二発色層の発色温度よりも低温である。と共に中間位置にある第二発色層の発色温度は、上層側にある第一発色層の発色温度よりも低温である。且つ、下層側にある第三発色層を発色させるには、中間位置にある第二発色層よりも長時間の加熱を必要とする。と共に中間位置にある第二発色層を発色させるには、上側層にある第一発色層よりも長時間の加熱を必要とする。また、サーマルヘッドの各発熱素子は、カラー感熱紙をカラー発色させるときに、カラー感熱紙をカラー発色させるカラー発熱素子とカラー感熱紙をカラー発色させない非印字発熱素子とに区分けされる。さらに、当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスがサーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加される際には、サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、カラー感熱紙にカラー発色させない程度の補助加熱パルスが印加される。つまり、サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子が有る場合と無い場合とでは、発色加熱が与えられることによって当該カラー発熱素子が到達する温度に影響を及ぼす。その影響は、当該カラー発熱素子がカラー感熱紙にカラー発色させる色毎に異なるため、当該カラー発熱素子によってカラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加される。これによって、カラー感熱紙を使用してワンパスでサーマルヘッドによる多色印刷を行うときの色に対応した発色加熱がサーマルヘッドのカラー発熱素子に対して与えられる際に、当該色に適切な補助加熱がサーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に対して与えられる。従って、請求項2に係る発明であるカラー印刷機、及び請求項7に係る発明であるカラー印刷機の加熱パルス制御方法では、カラー感熱紙を使用してワンパスでサーマルヘッドによる多色印刷を行うときのカラー発色時の発色特性を向上させることが可能である。
本発明の第1、第2実施形態に係るカラー印刷機を表した平面図である。 同カラー印刷機を表した側面図である。 同カラー印刷機のブロック図である。 同カラー印刷機のサーマルヘッドが拡大されて表された図である。 本発明の第1実施形態に係るカラー印刷機で使用されるカラー感熱紙の断面図である。 同カラー印刷機の発色加熱パルステーブルを表した図である。 同カラー印刷機の補助加熱パルステーブルを表した図である。 印刷フローチャートが表された図である。 1ラインのテーブルデータ選択処理のフローチャートが表された図である。 注目ドットxのテーブルデータ選択処理を説明するためにサーマルヘッドの発熱素子の一部が表されたモデル図である。 1個の発熱素子である1ドットに対するデータテーブルが表されたモデル図である。 注目ドットxのテーブルデータ選択処理のフローチャートが表された図である。 (a)は、カラー発色の対象である画像の1ドットの色がイエロー「(Y色)」である場合に、イエロー「(Y色)」に対応した発色加熱パルスの印加態様が時間と温度とで表された図である。(b)は、カラー発色の対象である画像の1ドットの色がブルー「(B色)」である場合に、ブルー「(B色)」に対応した発色加熱パルスの印加態様が時間と温度とで表された図である。 本発明の第2実施形態に係るカラー印刷機で使用されるカラー感熱紙の断面図である。
<1.第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態に係るカラー印刷機、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101の加熱パルス制御方法について説明する。
[1−1.カラー印刷機]
第1実施形態に係るカラー印刷機について、図1乃至図4を参照しつつ説明する。第1実施形態に係るカラー印刷機101は、図1及び図2に表した筐体104を有する。また、第1実施形態に係るカラー印刷機101は、図3に表されたように、サーマルヘッド102や、プラテンローラ103、制御部111、ヘッド駆動回路117、搬送モーター駆動回路118、媒体搬送モーター119、サーミスタ121、温度測定装置122を有する。尚、サーミスタ121は、サーマルヘッド102に設けられ、サーマルヘッド102の温度を検知する。温度測定装置122は、筐体104内でサーマルヘッド102の付近に設けられ、サーマルヘッド102の付近の温度を検知する。また、サーマルヘッド102とプラテンローラ103との間に挟まれたカラー感熱紙1は、多色印刷時には、プラテンローラ103の回転により一方向のみに搬送される。つまり、第1実施形態に係るカラー印刷機101では、ワンパス(カラー感熱紙1の搬送が一度行われるだけ)の多色印刷が行われる。
制御部111は、CPU112や、CG−ROM113、EEPROM114、ROM115、RAM116により構成される。CPU112は、第1実施形態に係るカラー印刷機101における各種制御の中枢を担う中央演算処理装置である。従って、CPU112は、各種制御プログラム等に基づき、第1実施形態に係るカラー印刷機101そのものを制御する。CG−ROM113は、印字される文字や記号の画像データがコードデータと対応させてドットパターンで記憶されるキャラクタージェネレータ用メモリである。EEPROM114は、記憶内容の書込・消去ができる不揮発性メモリである。ROM115には、第1実施形態に係るカラー印刷機101における各種制御プログラムやデータが記憶される。RAM116は、CPU112での演算結果等が一時的に記憶される記憶装置である。さらに、RAM116には、例えば、編集された印字データ等が記憶される。
制御部111には、ヘッド駆動回路117や搬送モーター駆動回路118が接続される。ヘッド駆動回路117は、CPU112からの制御信号に基づいてサーマルヘッド102に駆動信号を供給し、サーマルヘッド102の駆動状態を制御する回路である。搬送モーター駆動回路118は、CPU112からの制御信号に基づいて媒体搬送モーター119に駆動信号を供給し、媒体搬送モーター119の駆動制御を介してプラテンローラ103の回転を制御する回路である。サーマルヘッド102とプラテンローラ103との間に挟まれたカラー感熱紙1は、多色印刷時において、プラテンローラ103の回転により一方向のみに搬送される際には、プラテンローラ103によってサーマルヘッド102に押し付けられる。サーマルヘッド102は、図4に表されたように、カラー感熱紙1の幅方向と同方向である主走査方向Dに、複数(ここでは、540個)の発熱素子102Aを1列に列設させたラインヘッド102B等で構成される。
[1−2.カラー感熱紙]
第1実施形態に係るカラー印刷機101で使用されるカラー感熱紙1は、図5に表されたように、基材2を有する。基材2は白色であり、基材2上には、イエロー・マゼンタ・シアンの順で各発色層5,4,3が積層されている。さらに、シアン発色層3上にはオーバーコート層6が積層されている。この点、サーマルヘッド102とプラテンローラ103との間に挟まれたカラー感熱紙1は、多色印刷時において、プラテンローラ103の回転により一方向のみに搬送される。その際、サーマルヘッド102とプラテンローラ103との間に挟まれたカラー感熱紙1は、プラテンローラ103によって、サーマルヘッド102に押し付けられる。このとき、カラー感熱紙1は、シアン発色層3上にあるオーバーコート層6の側がサーマルヘッド102に押し付けられる。つまり、カラー感熱紙1は、カラー感熱紙1の搬送時にサーマルヘッド102が存在する上層側から、シアン発色層3とマゼンタ発色層4とイエロー発色層5とが順番に基材2に積層されている。
サーマルヘッド102は、カラー感熱紙1を発色させるための熱エネルギーである発色加熱を与えるものである。また、サーマルヘッド102は、カラー感熱紙1を発色させない程度の熱エネルギーである補助加熱を与えるものでもある。上述したように、カラー感熱紙1が有するシアン発色層3上にあるオーバーコート層6がサーマルヘッド102に対して押し付けられることから、サーマルヘッド102の熱エネルギー(発色加熱と補助加熱)は、カラー感熱紙1が有するシアン発色層3上にあるオーバーコート層6の側から与えられる。そして、多色印刷時には、カラー感熱紙1で発色させようとするシアン・マゼンタ・イエローの各発色層3,4,5の発色特性に応じ、制御部111及びヘッド駆動回路117によってサーマルヘッド102が制御される。
すなわち、制御部111及びヘッド駆動回路117は、一印字周期(ここでは、7000μs)の中で、サーマルヘッド102への駆動電圧の印加時間と印加タイミングを制御することで、カラー感熱紙1で発色させようとするシアン・マゼンタ・イエローの各発色層3,4,5の発色特性に応じて、サーマルヘッド102の各発熱素子102Aの発熱温度と発熱時間を発色加熱又は補助加熱として制御する。尚、多色印刷時において、カラー感熱紙1を発色させるための熱エネルギーである発色加熱が与えられるサーマルヘッド102の各発熱素子102Aを「カラー発熱素子」といい、その他のサーマルヘッド102の各発熱素子102Aを「非印字発熱素子」という。「非印字発熱素子」であるサーマルヘッド102の各発熱素子102Aには、補助加熱が与えられる。つまり、サーマルヘッド102の主走査方向Dにて「カラー発熱素子」の発熱素子102Aと隣接する「非印字発熱素子」の発熱素子102Aには、補助加熱が与えられる。
すなわち、制御部111及びヘッド駆動回路117は、カラー感熱紙1をカラー発色させる際にて、カラー感熱紙1で発色させようとするシアン・マゼンタ・イエローの各発色層3,4,5の発色特性に応じ、サーマルヘッド102の「カラー発熱素子」である各発熱素子102Aに発色加熱パルスをそれぞれ印加する一方、サーマルヘッド102の主走査方向Dにて当該「カラー発熱素子」と隣接する「非印字発熱素子」である各発熱素子102Aには補助加熱パルスをそれぞれ印加する。尚、図3に表したカラー感熱紙1の断面図では、カラー感熱紙1の断面が煩雑になって見辛くなることを回避するため、基材2や、シアン・マゼンタ・イエローの各発色層3,4,5、オーバーコート層6の各断面を表すそれぞれの平行斜線を省略している。
[1−3.カラー感熱紙の発色特性]
上述したように、シアン・マゼンタ・イエローの各発色層3,4,5は、それぞれ異なる発色特性を持っている。シアン発色層3は、カラー感熱紙1の搬送時にサーマルヘッド102が存在する上層側にあり、比較的に、高温・短時間で発色が開始される。イエロー発色層5は、カラー感熱紙1の搬送時にサーマルヘッド102が存在する上層側と対向した下層側にあり、比較的に、低温・長時間で発色が開始される。マゼンタ発色層4は、下層側と上層側の中間位置にあり、比較的に、中温・中時間で発色が開始される。つまり、シアン・マゼンタ・イエローの各発色層3,4,5は、それぞれ異なる発色温度を持つ。上層側と対向した下層側にあるイエロー発色層5の発色温度は、下層側と上層側の中間位置にあるマゼンタ発色層4の発色温度よりも低温である。と共に、中間位置にあるマゼンタ発色層4は、上層側にあるシアン発色層3の発色温度よりも低温である。且つ、下層側にあるイエロー発色層5を発色させるには、中間位置にあるマゼンタ発色層4よりも長時間の加熱を必要とする。と共に中間位置にあるマゼンタ発色層4を発色させるには、上側層にあるシアン発色層3よりも長時間の加熱を必要とする。
また、第1実施形態では、シアン・マゼンタ・イエローの各発色層3,4,5は、白色の基材2上で発色させる発色層を組み合わせることによって、カラー感熱紙1に5色を発色させることができる。5色とは、イエロー(以下、「Y色」という)、レッド(以下、「R色」という)、ブルー(以下、「B色」という)、ホワイト(以下、「W色」という)、及びブラック(以下、「Bk色」という)である。「Y色」は、イエロー発色層5の単独色である。「R色」は、マゼンタ発色層4とイエロー発色層5との複合色である。「B色」は、シアン発色層3とマゼンタ発色層4との複合色である。「W色」は、シアン・マゼンタ・イエローの各発色層3,4,5を発色させない色である。「Bk色」は、シアン発色層3とマゼンタ発色層4とイエロー発色層5との複合色である。
図6に表された発色加熱パルステーブルのように、カラー感熱紙1に発色させる色によって、サーマルヘッド102の「カラー発熱素子」である発熱素子102Aに印加される発色加熱パルスはそれぞれ異なる。さらに、カラー感熱紙1に発色させる色は、「W色」及び「Bk色」を除いて、「1」「2」「3」「4」の4段階の濃淡をもってカラー感熱紙1に発色させることができる。ここで、図6に表された発色加熱パルステーブルの読み方を説明する。例えば、「R色」で濃淡が「1」である「150+30/110*35」の場合は、メインパルスが150μsである。その後のチョッパ制御について、周期が110μs、デューティー比が27%(=30/110)、及びチョッパのON−OFFが35回である。「Bk色」については、「500+40/80*40」の発色加熱パルスが、サーマルヘッド102の「カラー発熱素子」である発熱素子102Aに印加される。一方、「W色」については、「カラー発熱素子」への発色加熱パルスの印加はなく、サーマルヘッド102の主走査方向Dにて当該「カラー発熱素子」と隣接する「非印字発熱素子」である各発熱素子102Aに、下記図7に表された補助加熱パルスの印加がある。
また、図7に表された補助加熱パルステーブルのように、サーマルヘッド102の「カラー発熱素子」である発熱素子102Aがカラー感熱紙1に発色させる色によって、当該「カラー発熱素子」とサーマルヘッド102の主走査方向Dで隣接する「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに印加される補助加熱パルスはそれぞれ異なる。補助加熱パルスでは、「非印字発熱素子」である発熱素子102Aの温度が、「Y色」では60℃、「R色」では50℃、「B色」では25℃、「Bk色」では30℃、及び「W色」では45℃となるように設定されている。ここで、図7に表された補助加熱パルステーブルの読み方を説明する。例えば、「R色」である「20/200*50」の場合は、チョッパ制御について、周期が200μs、デューティー比が10%(=20/200)、及びチョッパのON−OFFが25回である。尚、「非印字発熱素子」である発熱素子102Aについては、サーマルヘッド102の主走査方向Dの両側で「カラー発熱素子」である発熱素子102Aと隣接する場合がある。さらに、そのような場合には、双方の「カラー発熱素子」である発熱素子102Aに印加される発色加熱パルス(すなわち、カラー感熱紙1に発色させる色)が異なるときがある。そのようなときは、「Y色」、「R色」、「W色」、「Bk色」、「B色」の記載順で優先して決められた色に対応した補助加熱パルスが選ばれる(下記図12参照)。また、「W色」については、「20/240*21」の補助加熱パルスが、サーマルヘッド102の「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに印加される。図6の発色加熱パルステーブルや図7の補助加熱パルステーブルは、ROM115に記憶されている。
[1−4.印刷フローチャート(加熱パルス制御方法)]
次に、第1実施形態に係るカラー印刷機101の印刷フローチャートについて説明する。図8、図9、及び図12の各フローチャートは、ROM115に記憶されており、RAM116をワークエリアとして、CPU112により実行される。先ず、図8に表されたように、S11では、サーマルヘッド102のラインヘッド102Bに対する1ライン画像データが転送される。S12では、サーミスタ121によりサーマルヘッド102の温度が読み取られる。S13では、上記S12で読み取られた温度に基づいて、温度制御テーブルにより、STB通電%が選択される。尚、温度制御テーブルは、図示しないが、ROM115に記憶されている。
次に、S14では、図9に表された1ラインのテーブルデータ選択処理が行われる。図9に表されたように、S31では、変数xに「1」が代入される。次に、S32では、図12に表された注目ドットxのテーブルデータ選択処理が行われる。図12に表された注目ドットxのテーブルデータ選択処理を説明するため、図10のモデル図を使用する。図10に表されたように、主走査方向Dに並んだ3個の発熱素子102Aのうち、中央に位置する1個の発熱素子102Aが「注目ドットx」である。これに対し、「注目ドットx」の両側に位置する2個の発熱素子102Aが「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」である。尚、サーマルヘッド102のラインヘッド102Bの端に位置する1個の発熱素子102Aが「注目ドットx」の場合には、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」は、いずれか一つしか存在しない。
図12に表されたように、注目ドットxのテーブルデータ選択処理では、先ず、S41において、「注目ドットx」が印字ドットであるか否かが判定される。「注目ドットx」のxは、変数xの値に一致する。印字ドットとは、「Y色」、「R色」、「B色」、「W色」、又は「Bk色」のいずれか1色をカラー感熱紙1に印刷する発熱素子102Aをいう。尚、この判定処理は、上記図8のS11で転送された1ライン画像データに基づいて行われる。
ここで、「注目ドットx」が印字ドットである場合(S41:YES)には、S42に進む。S42では、発色加熱パルステーブル(図6参照)から、印字ドットの色(4段階の濃淡を含む)に相当する発色加熱パルスが選択される。その選択された発色加熱パルスは、データテーブルにおいて、当該「注目ドットx」に該当するフィールドに書き込まれる。その後は、S43に進む。S43では、注目ドットxのテーブルデータ選択処理を完了させ、上記図9のS33に進む。これに対して、上記S41にて、「注目ドットx」が印字ドットでない場合(S41:NO)には、S44に進む。S44では、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「Y色」の印字ドットであるか否かが判定される。尚、この判定処理は、上記図8のS11で転送された1ライン画像データに基づいて行われる。
ここで、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「Y色」の印字ドットである場合(S44:YES)には、S45に進む。S45では、補助加熱パルステーブル(図7参照)から、印字ドットの色である「Y色」に相当する補助加熱パルスが選択される。その選択された補助加熱パルスは、データテーブルにおいて、当該「注目ドットx」に該当するフィールドに書き込まれる。その後は、S43に進む。S43では、注目ドットxのテーブルデータ選択処理を完了させ、上記図9のS33に進む。これに対して、上記S44にて、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「Y色」の印字ドットでない場合(S44:NO)には、S46に進む。S46では、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「R色」の印字ドットであるか否かが判定される。尚、この判定処理は、上記図8のS11で転送された1ライン画像データに基づいて行われる。
ここで、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「R色」の印字ドットである場合(S46:YES)には、S47に進む。S47では、補助加熱パルステーブル(図7参照)から、印字ドットの色である「R色」に相当する補助加熱パルスが選択される。その選択された補助加熱パルスは、データテーブルにおいて、当該「注目ドットx」に該当するフィールドに書き込まれる。その後は、S43に進む。S43では、注目ドットxのテーブルデータ選択処理を完了させ、上記図9のS33に進む。これに対して、上記S46にて、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「R色」の印字ドットでない場合(S46:NO)には、S48に進む。S48では、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「W色」の印字ドットであるか否かが判定される。尚、この判定処理は、上記図8のS11で転送された1ライン画像データに基づいて行われる。
ここで、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「W色」の印字ドットである場合(S48:YES)には、S49に進む。S49では、補助加熱パルステーブル(図7参照)から、印字ドットの色である「W色」に相当する補助加熱パルスが選択される。その選択された補助加熱パルスは、データテーブルにおいて、当該「注目ドットx」に該当するフィールドに書き込まれる。その後は、S43に進む。S43では、注目ドットxのテーブルデータ選択処理を完了させ、上記図9のS33に進む。これに対して、上記S48にて、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「W色」の印字ドットでない場合(S48:NO)には、S50に進む。S50では、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「Bk色」の印字ドットであるか否かが判定される。尚、この判定処理は、上記図8のS11で転送された1ライン画像データに基づいて行われる。
ここで、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「Bk色」の印字ドットである場合(S50:YES)には、S51に進む。S51では、補助加熱パルステーブル(図7参照)から印字ドットの色である「Bk色」に相当する補助加熱パルスが選択される。その選択された補助加熱パルスは、データテーブルにおいて、当該「注目ドットx」に該当するフィールドに書き込まれる。その後は、S43に進む。S43では、注目ドットxのテーブルデータ選択処理を完了させ、上記図9のS33に進む。これに対して、上記S50にて、「隣接ドットy」又は「隣接ドットz」が「Bk色」の印字ドットでない場合(S50:NO)には、S52に進む。S52では、補助加熱パルステーブル(図7参照)から印字ドットの色である「B色」に相当する補助加熱パルスが選択される。その選択された補助加熱パルスは、データテーブルにおいて、当該「注目ドットx」に該当するフィールドに書き込まれる。その後は、S43に進む。S43では、注目ドットxのテーブルデータ選択処理を完了させ、上記図9のS33に進む。
上記図9に戻って、S33では、変数xに「1」が加算される。その後は、S34に進む。S34では、変数xの値が540以下であるか否かが判定される。ここで、変数xの値が540以下である場合(S34:YES)には、上記S32に戻って、注目ドットxのテーブルデータ選択処理が行われる。これに対して、変数xの値が540以下でない場合(S34:NO)には、S35に進んで、1ラインのテーブルデータ選択処理を完了させる。つまり、1ラインのテーブルデータ選択処理では、サーマルヘッド102のラインヘッド102Bを構成する540個の発熱素子102Aに印加される発色加熱パルス又は補助加熱パルスがデータテーブルに格納される。
その後は、上記図8のS15に進む。S15乃至S21の各処理を説明するため、図11のモデル図を使用する。図11では、1個の発熱素子102Aである1ドットに対するデータテーブルが表されている。ここでは、上述したように、一印字周期は、7000μsである。これに対して、制御できる最低単位時間であるサブライン周期が10μsである。従って、1個の発熱素子102Aである1ドットに対するデータテーブルには、700(=7000/10)個の「1」又は「0」のデータが格納される。上記図8のS15では、変数mに「1」が代入される。S16では、変数nに「1」が代入される。S17では、nドット目でm番目のサブライン周期のデータがヘッド駆動回路117に転送される。nドット目とは、サーマルヘッド102のラインヘッド102Bを構成する540個の発熱素子102Aのうち、変数nの値に相当する順番に位置する発熱素子102Aを意味する。m番目のサブライン周期のデータとは、700個で構成されるデータテーブル(図11参照)のうち、変数mの値に相当する順番に位置するサブライン周期の「1」又は「0」のデータを意味する。
S18では、変数nに「1」が加算される。S19では、変数nの値が540以下であるか否かが判定される。ここで、変数nの値が540以下である場合(S19:YES)には、上記S17に戻って、上記S17以降の処理が繰り返される。これに対して、変数nの値が540以下でない場合(S19:NO)には、S20に進む。S20では、変数mに「1」が加算される。S21では、変数mの値が700以下であるか否かが判定される。ここで、変数mの値が700以下である場合(S21:YES)には、上記S16に戻って、上記S16以降の処理が繰り返される。これに対して、変数mの値が700以下でない場合(S21:NO)には、S22に進む。S22では、ヘッド駆動回路117に対して、LATCH・STB・加熱を行わせる。これにより、1ラインの画像データの多色印刷が完了する(S23)。このようにして、図8、図9、及び図12の各フローチャートを、画像データが有するライン数分を繰り返すことにより、画像データの多色印刷が完了する。
[1−5.まとめ]
すなわち、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101の加熱パルス制御方法は、複数の発熱素子102Aを有するサーマルヘッド102に対して、カラー感熱紙1の搬送が一度行われるだけ(ワンパス)で、カラー感熱紙1をカラー発色させる。そのカラー感熱紙1は、カラー感熱紙1の搬送時にサーマルヘッド102が存在する上層側から、シアン発色層3とマゼンタ発色層4とイエロー発色層5とが順番に基材2に積層されている。この点、シアン・マゼンタ・イエローの各発色層3,4,5は、それぞれ異なる発色特性を持っている。シアン発色層3は、カラー感熱紙1の搬送時にサーマルヘッド102が存在する上層側にあり、比較的に、高温・短時間で発色が開始される。イエロー発色層5は、カラー感熱紙1の搬送時にサーマルヘッド102が存在する上層側と対向した下層側にあり、比較的に、低温・長時間で発色が開始される。マゼンタ発色層4は、下層側と上層側の中間位置にあり、比較的に、中温・中時間で発色が開始される。つまり、シアン・マゼンタ・イエローの各発色層3,4,5は、それぞれ異なる発色温度を持つ。上層側と対向した下層側にあるイエロー発色層5の発色温度は、下層側と上層側の中間位置にあるマゼンタ発色層4の発色温度よりも低温である。と共に、中間位置にあるマゼンタ発色層4は、上層側にあるシアン発色層3の発色温度よりも低温である。且つ、下層側にあるイエロー発色層5を発色させるには、中間位置にあるマゼンタ発色層4よりも長時間の加熱を必要とする。と共に中間位置にあるマゼンタ発色層4を発色させるには、上側層にあるシアン発色層3よりも長時間の加熱を必要とする。
また、サーマルヘッド102の各発熱素子102Aは、カラー感熱紙1をカラー発色させるときに、カラー感熱紙1をカラー発色させる「カラー発熱素子」とカラー感熱紙1をカラー発色させない「非印字発熱素子」とに区分けされる。さらに、当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスがサーマルヘッド102の対応する各「カラー発熱素子」である各発熱素子102Aにそれぞれ印加される際には、サーマルヘッド102の主走査方向Dで当該「カラー発熱素子と隣接する当該「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに、カラー感熱紙1にカラー発色させない程度の補助加熱パルスが印加される。つまり、サーマルヘッド102の主走査方向Dで当該「カラー発熱素子」と隣接する当該「非印字発熱素子」である発熱素子102Aが有る場合と無い場合とでは、発色加熱が与えられることによって当該「カラー発熱素子」である発熱素子102Aが到達する温度に影響を及ぼす。その影響は、当該「カラー発熱素子」である発熱素子102Aがカラー感熱紙1にカラー発色させる色毎に異なるため、当該「カラー発熱素子」である発熱素子102Aによってカラー感熱紙1にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに印加される。これによって、カラー感熱紙1を使用してワンパスでサーマルヘッド102による多色印刷を行うときの色に対応した発色加熱がサーマルヘッド102の「カラー発熱素子」である発熱素子102Aに対して与えられる際に、当該色に適切な補助加熱がサーマルヘッド102の主走査方向Dで当該「カラー発熱素子」と隣接する当該「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに対して与えられる。従って、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101の加熱パルス制御方法では、カラー感熱紙1を使用してワンパスでサーマルヘッド102による多色印刷を行うときのカラー発色時の発色特性を向上させることが可能である。
また、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101の加熱パルス制御方法では、例えば、「B色」や「Bk色」を発色させる場合には、カラー感熱紙1の搬送時にサーマルヘッド102が存在する上層側のシアン発色層3を発色させる必要があるが、シアン発色層3は、比較的に、高温・短時間で発色が開始される。そのために、サーマルヘッド102の「カラー発熱素子」である発熱素子102Aに対して大きなエネルギーの発色加熱パルスを一気に印加することにより、カラー感熱紙1を高温にする必要がある。この場合は、サーマルヘッド102の「カラー発熱素子」である発熱素子102Aの到達温度が高いため、サーマルヘッド102の主走査方向Dで当該「カラー発熱素子」と隣接する「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに与えられる補助加熱パルスのエネルギーが大きいと、カラー感熱紙1において「非印字発熱素子」である発熱素子102Aによる発色がなされるおそれがある。そのため、「B色」や「Bk色」を発色させる当該「カラー発熱素子」とサーマルヘッド102の主走査方向Dで隣接する「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに与えられる補助加熱パルスのエネルギーは、比較的に小さく設定されている(図7参照)。従って、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101の加熱パルス制御方法では、シアン発色層3を含まない色を「カラー発熱素子」である発熱素子102Aでカラー感熱紙1にカラー発色させるときにサーマルヘッド102の主走査方向Dで「カラー発熱素子」と隣接する「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに与えられる1ドット当たりの補助加熱パルスのエネルギーは、シアン発色層3を含む色を「カラー発熱素子」である発熱素子102Aでカラー感熱紙1にカラー発色させるときにサーマルヘッド102の主走査方向Dで「カラー発熱素子」と隣接する「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに与えられる1ドット当たりの補助加熱パルスのエネルギーよりも大きい。これにより、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101の加熱パルス制御方法では、カラー感熱紙1を使用してワンパスでサーマルヘッド102による多色印刷を行うときのカラー発色時の発色特性をより向上させることが可能である。
また、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101の加熱パルス制御方法では、当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスが、サーマルヘッド102の対応する各「カラー発熱素子」である各発熱素子102Aにそれぞれ印加される。と同時に、サーマルヘッド102の主走査方向Dで当該「カラー発熱素子」と隣接する当該「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに、当該「カラー発熱素子」である発熱素子102Aによってカラー感熱紙1にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに印加される。例えば、図13(a)には、当該カラー発色の対象である画像の1ドットの色が「Y色」である場合に、「Y色」に対応した発色加熱パルスの印加態様が時間と温度とで表されている。ここで、「Y色」に対応した発色加熱パルスが印加中の時間Ty内において、サーマルヘッド102の主走査方向Dで当該「カラー発熱素子」と隣接する当該「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに注目する。その注目した発熱素子102Aには、当該「カラー発熱素子」である発熱素子102Aによってカラー感熱紙1にカラー発色させる「Y色」に対応した補助加熱パルスが印加される。また、図13(b)には、当該カラー発色の対象である画像の1ドットの色が「B色」である場合に、「B色」に対応した発色加熱パルスの印加態様が時間と温度とで表されている。ここで、「B色」に対応した発色加熱パルスが印加中の時間Tb内において、サーマルヘッド102の主走査方向Dで当該「カラー発熱素子」と隣接する当該「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに注目する。その注目した発熱素子102Aには、当該「カラー発熱素子」である発熱素子102Aによってカラー感熱紙1にカラー発色させる「B色」に対応した補助加熱パルスが印加される。これにより、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101の加熱パルス制御方法では、カラー感熱紙1を使用してワンパスでサーマルヘッド102による多色印刷を行うときのカラー発色時の発色特性をより一層に向上させることが可能である。
また、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101の加熱パルス制御方法では、図7の補助加熱パルステーブルに表されたように補助加熱パルスが規定される。すなわち、補助加熱パルスは、チョッパ制御時間(周期)と、そのチョッパ制御時間でのオン時間とオフ時間との割合(デューティー比)とにより、「非印字発熱素子」である発熱素子102Aに印加される。このように補助加熱パルスが規定されることにより、補助加熱パルスが印加されるサーマルヘッド102の「非印字発熱素子」である発熱素子102Aの温度については、サーマルヘッド102の主走査方向Dで当該「非印字発熱素子」と隣接する当該「カラー発熱素子」である発熱素子102Aによってカラー感熱紙1にカラー発色させる色に対応した温度にすることができる。これにより、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101では、カラー感熱紙1を使用してワンパスでサーマルヘッド102による多色印刷を行うときのカラー発色時の発色特性を更に向上させることが可能である。
<2.第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るカラー印刷機、及び第2実施形態に係るカラー印刷機の加熱パルス制御方法について説明する。
[2−1.カラー印刷機]
第2実施形態に係るカラー印刷機、及び第2実施形態に係るカラー印刷機の加熱パルス制御方法は、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101と同様である。従って、第2実施形態に係るカラー印刷機やフローチャートについては、説明を省略するとともに、第1実施形態に係るカラー印刷機101やフローチャートと同じ符号を用いる。
[2−2.カラー感熱紙]
第2実施形態に係るカラー印刷機101で使用されるカラー感熱紙は、図14に表されたカラー感熱紙1001が使用され得る。従って、図3では、カラー感熱紙の符号1は、カラー感熱紙の符号である1001に代わる。尚、第2実施形態に係るカラー印刷機101で使用されるカラー感熱紙1001において、第1実施形態に係るカラー印刷機101で使用されるカラー感熱紙1と同様な構成要素は、第1実施形態に係るカラー印刷機101で使用されるカラー感熱紙1の構成要素と同じ符号を用いる。
図14に表されたカラー感熱紙1001は、基材2を有する。基材2は白色であり、基材2上には、マゼンタ・シアンの順で各発色層4,3が積層されている。さらに、シアン発色層3上にはオーバーコート層6が積層されている。この点、サーマルヘッド102とプラテンローラ103との間に挟まれたカラー感熱紙1001は、多色印刷時において、プラテンローラ103の回転により一方向のみに搬送される。その際、サーマルヘッド102とプラテンローラ103との間に挟まれたカラー感熱紙1001は、プラテンローラ103によって、サーマルヘッド102に押し付けられる。
このとき、カラー感熱紙1001は、シアン発色層3上にあるオーバーコート層6の側がサーマルヘッド102に押し付けられる。つまり、カラー感熱紙1001は、カラー感熱紙1001の搬送時にサーマルヘッド102が存在する上層側から、シアン発色層3とマゼンタ発色層4とが順番に基材2に積層されている。
サーマルヘッド102は、カラー感熱紙1001を発色させるための熱エネルギーである発色加熱を与えるものである。また、サーマルヘッド102は、カラー感熱紙1001を発色させない程度の熱エネルギーである補助加熱を与えるものでもある。上述したように、カラー感熱紙1001が有するシアン発色層3上にあるオーバーコート層6がサーマルヘッド102に対して押し付けられることから、サーマルヘッド102の熱エネルギー(発色加熱と補助加熱)は、カラー感熱紙1001が有するシアン発色層3上にあるオーバーコート層6の側から与えられる。そして、多色印刷時には、カラー感熱紙1001で発色させようとするシアン・マゼンタの各発色層3,4の発色特性に応じ、制御部111及びヘッド駆動回路117によってサーマルヘッド102が制御される。
すなわち、制御部111及びヘッド駆動回路117は、一印字周期(ここでは、7000μs)の中で、サーマルヘッド102への駆動電圧の印加時間と印加タイミングを制御することで、カラー感熱紙1001で発色させようとするシアン・マゼンタの各発色層3,4の発色特性に応じて、サーマルヘッド102の各発熱素子102Aの発熱温度と発熱時間を発色加熱又は補助加熱として制御する。尚、多色印刷時において、カラー感熱紙1001を発色させるための熱エネルギーである発色加熱が与えられるサーマルヘッド102の各発熱素子102Aを「カラー発熱素子」といい、その他のサーマルヘッド102の各発熱素子102Aを「非印字発熱素子」という。「非印字発熱素子」であるサーマルヘッド102の各発熱素子102Aには、補助加熱が与えられる。つまり、サーマルヘッド102の主走査方向Dにて「カラー発熱素子」の発熱素子102Aと隣接する「非印字発熱素子」の発熱素子102Aには、補助加熱が与えられる。
すなわち、制御部111及びヘッド駆動回路117は、カラー感熱紙1001をカラー発色させる際にて、カラー感熱紙1001で発色させようとするシアン・マゼンタの各発色層3,4の発色特性に応じ、サーマルヘッド102の「カラー発熱素子」である各発熱素子102Aに発色加熱パルスをそれぞれ印加する一方、サーマルヘッド102の主走査方向Dにて当該「カラー発熱素子」と隣接する「非印字発熱素子」である各発熱素子102Aには補助加熱パルスをそれぞれ印加する。尚、図3に表したカラー感熱紙1001の断面図では、カラー感熱紙1001の断面が煩雑になって見辛くなることを回避するため、基材2や、シアン・マゼンタの各発色層3,4、オーバーコート層6の各断面を表すそれぞれの平行斜線を省略している。
[2−3.まとめ]
第2実施形態に係るカラー印刷機、及び第2実施形態に係るカラー印刷機の加熱パルス制御方法では、このようなカラー感熱紙1001を使用するが、第1実施形態に係るカラー印刷機101、及び第1実施形態に係るカラー印刷機101と同様の効果を奏する。
[3.その他]
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
1 カラー感熱紙 2 基材 3 シアン発色層
4 マゼンタ発色層 5 イエロー発色層 101 カラー印刷機
102 サーマルヘッド 102A 発熱素子 103 プラテンローラ
111 制御部 117 ヘッド駆動回路 118 搬送モーター駆動回路
119 媒体搬送モーター 121 サーミスタ D サーマルヘッドの主走査方向

Claims (7)

  1. 複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対してカラー感熱紙の搬送が一度行われるだけで前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー印刷機であって、
    前記カラー感熱紙は、
    基材と、
    前記カラー感熱紙の搬送時に前記サーマルヘッドが存在する上層側から第一発色層と第二発色層とが順番に前記基材に積層され、
    前記第一発色層と前記第二発色層とはそれぞれ異なる発色温度を持ち、
    前記上層側と対向した下層側にある前記第二発色層の発色温度は前記上層側にある前記第一発色層の発色温度よりも低温であり、且つ、前記下層側にある前記第二発色層を発色させるには前記上層側にある前記第一発色層よりも長時間の加熱を必要とし、
    前記サーマルヘッドの各発熱素子が、前記カラー感熱紙をカラー発色させるときに、前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー発熱素子と前記カラー感熱紙をカラー発色させない非印字発熱素子とに区分けされ、
    当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスが前記サーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加される際には、
    前記サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、当該カラー発熱素子によって前記カラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加されること、を特徴とするカラー印刷機。
  2. 複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対してカラー感熱紙の搬送が一度行われるだけで前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー印刷機であって、
    前記カラー感熱紙は、
    基材と、
    前記カラー感熱紙の搬送時に前記サーマルヘッドが存在する上層側から第一発色層と第二発色層と第三発色層とが順番に前記基材に積層され、
    前記第一発色層と前記第二発色層と前記第三発色層とはそれぞれ異なる発色温度を持ち、
    前記上層側と対向した下層側にある前記第三発色層の発色温度は前記下層側と前記上層側の中間位置にある前記第二発色層の発色温度よりも低温であると共に前記中間位置にある前記第二発色層の発色温度は前記上層側にある前記第一発色層の発色温度よりも低温であり、且つ、前記下層側にある前記第三発色層を発色させるには前記中間位置にある前記第二発色層よりも長時間の加熱を必要とすると共に前記中間位置にある前記第二発色層を発色させるには前記上側層にある前記第一発色層よりも長時間の加熱を必要とし、
    前記サーマルヘッドの各発熱素子が、前記カラー感熱紙をカラー発色させるときに、前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー発熱素子と前記カラー感熱紙をカラー発色させない非印字発熱素子とに区分けされ、
    当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスが前記サーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加される際には、
    前記サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、当該カラー発熱素子によって前記カラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加されること、を特徴とするカラー印刷機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するカラー印刷機であって、
    前記第一発色層を含まない色を前記カラー発熱素子で前記カラー感熱紙にカラー発色させるときに前記サーマルヘッドの主走査方向で前記カラー発熱素子と隣接する前記非印字発熱素子に与えられる1ドット当たりの補助加熱パルスのエネルギーが、前記第一発色層を含む色を前記カラー発熱素子で前記カラー感熱紙にカラー発色させるときに前記サーマルヘッドの主走査方向で前記カラー発熱素子と隣接する前記非印字発熱素子に与えられる1ドット当たりの補助加熱パルスのエネルギーよりも大きいこと、を特徴とするカラー印刷機。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載するカラー印刷機であって、
    当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスが前記サーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加されると同時に、
    前記サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、当該カラー発熱素子によって前記カラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加されること、を特徴とするカラー印刷機。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載するカラー印刷機であって、
    チョッパ制御時間と、前記チョッパ制御時間でのオン時間とオフ時間との割合とにより、前記非印字発熱素子に印加される補助加熱パルスが規定されること、を特徴とするカラー印刷機。
  6. 複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対してカラー感熱紙の搬送が一度行われるだけで前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー印刷機の加熱パルス制御方法であって、
    前記カラー感熱紙は、
    基材と、
    前記カラー感熱紙の搬送時に前記サーマルヘッドが存在する上層側から第一発色層と第二発色層とが順番に前記基材に積層され、
    前記第一発色層と前記第二発色層とはそれぞれ異なる発色温度を持ち、
    前記上層側と対向した下層側にある前記第二発色層の発色温度は前記上層側にある前記第一発色層の発色温度よりも低温であり、且つ、前記下層側にある前記第二発色層を発色させるには前記上層側にある前記第一発色層よりも長時間の加熱を必要とし、
    前記サーマルヘッドの各発熱素子が、前記カラー感熱紙をカラー発色させるときに、前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー発熱素子と前記カラー感熱紙をカラー発色させない非印字発熱素子とに区分けされ、
    当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスが前記サーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加される際には、
    前記サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、当該カラー発熱素子によって前記カラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加されること、を特徴とするカラー印刷機の加熱パルス制御方法。
  7. 複数の発熱素子を有するサーマルヘッドに対してカラー感熱紙の搬送が一度行われるだけで前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー印刷機の加熱パルス制御方法であって、
    前記カラー感熱紙は、
    基材と、
    前記カラー感熱紙の搬送時に前記サーマルヘッドが存在する上層側から第一発色層と第二発色層と第三発色層とが順番に前記基材に積層され、
    前記第一発色層と前記第二発色層と前記第三発色層とはそれぞれ異なる発色温度を持ち、
    前記上層側と対向した下層側にある前記第三発色層の発色温度は前記下層側と前記上層側の中間位置にある前記第二発色層の発色温度よりも低温であると共に前記中間位置にある前記第二発色層の発色温度は前記上層側にある前記第一発色層の発色温度よりも低温であり、且つ、前記下層側にある前記第三発色層を発色させるには前記中間位置にある前記第二発色層よりも長時間の加熱を必要とすると共に前記中間位置にある前記第二発色層を発色させるには前記上側層にある前記第一発色層よりも長時間の加熱を必要とし、
    前記サーマルヘッドの各発熱素子が、前記カラー感熱紙をカラー発色させるときに、前記カラー感熱紙をカラー発色させるカラー発熱素子と前記カラー感熱紙をカラー発色させない非印字発熱素子とに区分けされ、
    当該カラー発色の対象である画像の1ドット毎の各色に対応した発色加熱パルスが前記サーマルヘッドの対応する各カラー発熱素子にそれぞれ印加される際には、
    前記サーマルヘッドの主走査方向で当該カラー発熱素子と隣接する当該非印字発熱素子に、当該カラー発熱素子によって前記カラー感熱紙にカラー発色させる色に対応した補助加熱パルスが当該非印字発熱素子に印加されること、を特徴とするカラー印刷機の加熱パルス制御方法。
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