JP2002178552A - マルチサーマルヘッド駆動方法およびマルチサーマルヘッドプリンタ - Google Patents

マルチサーマルヘッド駆動方法およびマルチサーマルヘッドプリンタ

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JP2002178552A
JP2002178552A JP2000379462A JP2000379462A JP2002178552A JP 2002178552 A JP2002178552 A JP 2002178552A JP 2000379462 A JP2000379462 A JP 2000379462A JP 2000379462 A JP2000379462 A JP 2000379462A JP 2002178552 A JP2002178552 A JP 2002178552A
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thermal head
pulse
strobe
thermal
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Kanetoshi Mizuno
金寿 水野
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Ricoh Elemex Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単体のサーマルヘッドプリンタの場合と同程
度の電源容量にて、かつ、簡単な制御で各サーマルヘッ
ドによる印画の位置ずれを回避可能なマルチサーマルヘ
ッド駆動方法およびマルチサーマルヘッドプリンタを提
供すること。 【解決手段】 3個(N個)のサーマルヘッド101〜
103をほぼ同時に駆動してカラー画像の印画を行うマ
ルチサーマルヘッドプリンタにおいて、各サーマルヘッ
ド101〜103の1ラインを印画するためのストロー
ブパルスをそれぞれDuty=1/N以下のストローブ
マルチパルスとし、かつ、各サーマルヘッドにおけるス
トローブマルチパルスの出力周期の位相を1/Nずつず
らして出力するマルチパルス出力手段(イエローデータ
発生ヘッド駆動部309、マゼンタデータ発生ヘッド駆
動部310およびシアンデータ発生ヘッド駆動部31
1)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のサーマルヘ
ッドをほぼ同時に駆動してカラー画像の印画を行うマル
チサーマルヘッド駆動方法およびマルチサーマルヘッド
プリンタに関し、より詳細には、複数のサーマルヘッド
をほぼ同時に駆動して、1パスで画像を形成するマルチ
サーマルヘッド駆動方法およびマルチサーマルヘッドプ
リンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプリンタとして、例えば、サーマ
ルヘッドで感熱発色リボンを加熱し、感熱発色リボンの
インクを受像紙に印画することにより、画像を形成する
サーマルヘッドプリンタがある。また、サーマルヘッド
プリンタにおいても、イエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラック等のカラー感熱発色リボンをそれぞれ重ねて受像
紙に印画することで、単色だけでなくカラー画像を形成
することが可能である。この場合、複数の感熱発色リボ
ンを印画する際に、複数のサーマルヘッドを用いて1回
の工程で印画する方式と1個のサーマルヘッドを用いて
複数回の工程で印画する方式がある。
【0003】一方、サーマルヘッドプリンタにおいてカ
ラー画像を印画する方式の一例として、熱転写方式や昇
華方式がある。このうち、前者は階調表現はできない
が、安価な構成であり、後者は発熱素子を精細に駆動さ
せることで階調表現を行うことができる反面、高価であ
り、主に業務用として用いられている。
【0004】ところが、上記複数のサーマルヘッドを用
いたマルチサーマルヘッドプリンタでは、通常、複数の
サーマルヘッドをパラレルに駆動しているため、ピーク
時電源が大きくなるという不具合があった。したがっ
て、電源容量が大きくなり、製造コストも増大するとい
う不具合もあった。
【0005】このため、これを解決するものとして、特
開平6−143644号公報の「カラー感熱記録方法」
には、記録速度が各感熱記録層ともに一定となる1パス
方式のカラー感熱記録方法において、1画素の記録に際
して、熱記録感度に応じて各サーマルヘッドへの通電時
間を変えるとともに、これらの各通電時間が重なること
のないようにずらすことにより、3ヘッド方式でも、瞬
時最大電力を1ヘッド方式並に低くすることができる方
法が開示されている。このため、この分だけ電源容量を
小さくすることができ、製造コストを低減することがで
きる。換言すれば、各サーマルヘッドの駆動時間を印画
順にずらすことにより、ピーク時電源においても単一サ
ーマルヘッドと同程度の電源容量で対応することができ
るようにしている。
【0006】図12は、従来のカラー感熱記録方法にお
ける各サーマルヘッドの供給電力と通電時間の一例を示
す説明図である。ここでは、1画素を印画する時間を3
個のサーマルヘッドに割り当てており、それぞれ、イエ
ロー、マゼンタ、シアンを印画する。T0は1画素を印
画するトータルの時間であり、T1はイエローサーマル
ヘッドの駆動時間(ストローブパルスの出力時間)、T
2はマゼンタサーマルヘッドの駆動時間(ストローブパ
ルスの出力時間)、T3はシアンサーマルヘッドの駆動
時間(ストローブパルスの出力時間)である。図12か
ら明らかなように、それぞれのサーマルヘッドの駆動時
間が重ならないように順次駆動されている。ここで、図
12から明らかなように、T1<T2<T3となってい
る。これは、積層型の感熱リボンを想定しているため
で、色毎に感熱時間の差を設けて選択的に印画を行える
ようにしているからである。これに対して、感熱リボン
の巻き取り方向に縞状に各色相が配置された、色毎の感
熱時間の差がないカラー感熱リボンも従来からある。
【0007】図13は、図12に示した各サーマルヘッ
ドの駆動時間(T1、T2、T3)における駆動パルス
の一例を示す波形図である。各サーマルヘッドのストロ
ーブパルスはそれぞれバイアスパルスPbと階調パルス
Pgとからなり、駆動時間T1、T2、T3はそれぞれ
バイアスパルス加熱時間Tb、階調パルス加熱時間Tg
からなる。また、階調パルスPgはマルチパルスであ
る。したがって、各パルス間には休止時間が設けられて
いる。これは、サーマルヘッドの発熱素子自体の温度が
高くなりすぎて、耐パルス寿命を悪化させないためであ
り、マルチパルス駆動方式として知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6−143644号公報によれば、各サーマルヘッ
ドの駆動時間が重ならないように順次駆動させるため、
高速印刷の際に受像紙を連続送りし、かつ、積層型のカ
ラー感熱リボンを使用した場合、カラー感熱リボンの色
毎による感熱時間の差から、同一位置に印画することが
難しくなり、色ずれが発生し、画質劣化を招く虞がある
という問題点があった。
【0009】また、特開平6−143644号公報によ
れば、高速印刷の際に受像紙を連続送りした場合、感熱
時間の差による色ずれの発生を防ぐために印画位置の補
正処理が必要となるため、制御が複雑になるという問題
点があった。
【0010】また、感熱時間の差がないカラー感熱リボ
ンを使用した場合においても、各サーマルヘッドを順次
駆動させるため、先行して印画したサーマルヘッドは、
後続のサーマルヘッドが駆動している間、空送りされる
状態となり、各印画のラインに間隔が発生することとな
る。故に搬送速度および印画位置の補正処理が必要とな
るため、制御が複雑になるという問題点があった。
【0011】また、昇華型の階調印刷において各サーマ
ルヘッドは、バイアスパルスと階調パルスにより駆動さ
れており、このうち階調パルスについて階調数のマルチ
パルスとし、休止時間を設けている。これは、サーマル
ヘッドの発熱素子自体の温度が高くなりすぎて、耐パル
ス寿命を悪化させないためであり、昇華型サーマルヘッ
ドプリンタの駆動方式として知られている。ところが、
この階調パルスの休止時間が存在することにより、休止
時間の間は電源を有効に利用できないという問題点や、
高速化の妨げになるという問題点があった。
【0012】この発明は上記に鑑みてなされたものであ
って、単体のサーマルヘッドプリンタの場合と同程度の
電源容量にて、かつ、簡単な制御で各サーマルヘッドに
よる印画の位置ずれを回避可能なマルチサーマルヘッド
駆動方法およびマルチサーマルヘッドプリンタを提供す
ることを目的とする。
【0013】また、この発明は上記に鑑みてなされたも
のであって、昇華型サーマルヘッドプリンタにおいて、
電源を有効に利用でき、かつ、印画時間の短縮を図れる
マルチサーマルヘッド駆動方法およびマルチサーマルヘ
ッドプリンタを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係るマルチサーマルヘッドの駆動方法
は、N個のサーマルヘッドをほぼ同時に駆動してカラー
画像の印画を行うマルチサーマルヘッドの駆動方法にお
いて、各サーマルヘッドの1ラインを印画するためのス
トローブパルスをそれぞれDuty=1/N以下のスト
ローブマルチパルスとし、かつ、各サーマルヘッドにお
けるストローブマルチパルスの出力周期の位相を1/N
ずつずらすことを特徴とする。
【0015】この発明によれば、N個のサーマルヘッド
を駆動する際に、各サーマルヘッドの1ラインを印画す
るためのストローブパルスがDuty=1/N以下のス
トローブマルチパルスであるので、N個のストローブマ
ルチパルスをサーマルヘッドの1ラインを印画する時間
内に収めることができ、さらに各サーマルヘッドにおけ
るストローブマルチパルスの出力周期の位相を1/Nず
つずらすことで、N個のサーマルヘッドのストローブマ
ルチパルスが重なり合うことなく、サーマルヘッドの1
ラインを印画する時間内に収めることができる。
【0016】また、請求項2に係るマルチサーマルヘッ
ドの駆動方法は、請求項1に記載のマルチサーマルヘッ
ドの駆動方法において、さらに、1ラインを印画するた
めの基調となるバイアスパルスをDuty=1/N以下
のバイアスマルチパルスとし、かつ、各サーマルヘッド
における前記バイアスマルチパルスの出力周期の位相を
1/Nずつずらすことを特徴とする。
【0017】この発明によれば、バイアスパルスをDu
ty=1/N以下のバイアスマルチパルスとし、かつ、
各サーマルヘッドにおけるバイアスマルチパルスの出力
周期の位相を1/Nずつずらすことで、N個のサーマル
ヘッドのバイアスマルチパルスが重なり合うことがな
い。
【0018】また、請求項3に係るマルチサーマルヘッ
ドの駆動方法は、複数のサーマルヘッドをほぼ同時に駆
動してカラー画像の印画を行うマルチサーマルヘッドの
駆動方法において、各サーマルヘッドのストローブパル
スをそれぞれマルチパルスとし、かつ、先行して印画す
るサーマルヘッドのストローブマルチパルスの立ち下が
り位置と次のサーマルヘッドのストローブマルチパルス
の立ち上がり位置とを同期させることを特徴とする。
【0019】この発明によれば、各サーマルヘッドのス
トローブパルスをマルチパルスとすることで、各サーマ
ルヘッドを順次駆動させるのではなく、各サーマルヘッ
ドの休止時間を他のサーマルヘッドの駆動時間に割り当
て、ほぼ同時に駆動させる時間的な余裕を作ることがで
き、さらに先行して印画するサーマルヘッドのストロー
ブマルチパルスの立ち下がり位置と次のサーマルヘッド
のストローブマルチパルスの立ち上がり位置とを同期さ
せることで、複数のサーマルヘッドのストローブマルチ
パルスが重なり合わないようにすることができる。
【0020】また、請求項4に係るマルチサーマルヘッ
ドの駆動方法は、請求項3に記載のマルチサーマルヘッ
ドの駆動方法において、前記マルチサーマルヘッドが、
昇華型マルチサーマルヘッドであり、前記ストローブパ
ルスが、階調マルチパルスおよびバイアスパルスからな
ることを特徴とする。
【0021】この発明によれば、マルチサーマルヘッド
を昇華型マルチサーマルヘッドとし、ストローブパルス
を階調マルチパルスおよびバイアスパルスとすること
で、階調マルチパルスおよびバイアスパルスをそれぞれ
マルチパルスとし、各サーマルヘッドのパルスが重なり
合わないようにすることができる。
【0022】また、請求項5に係るマルチサーマルヘッ
ドプリンタは、N個のサーマルヘッドをほぼ同時に駆動
してカラー画像の印画を行うマルチサーマルヘッドプリ
ンタにおいて、各サーマルヘッドの1ラインを印画する
ためのストローブパルスをそれぞれDuty=1/N以
下のストローブマルチパルスとし、かつ、各サーマルヘ
ッドにおける前記ストローブマルチパルスの出力周期の
位相を1/Nずつずらして出力するマルチパルス出力手
段を備えたことを特徴とする。
【0023】この発明によれば、マルチパルス出力手段
が、各サーマルヘッドの1ラインを印画するためのスト
ローブパルスをDuty=1/N以下のストローブマル
チパルスとすることにより、N個のストローブマルチパ
ルスをサーマルヘッドの1ラインを印画する時間内に収
めることができ、さらに各サーマルヘッドにおけるスト
ローブマルチパルスの出力周期の位相を1/Nずつずら
すことにより、N個のサーマルヘッドのストローブマル
チパルスが重なり合うことなく、サーマルヘッドの1ラ
インを印画する時間内に収めることができる。
【0024】また、請求項6に係るマルチサーマルヘッ
ドプリンタは、1ラインを印画するための基調となるバ
イアスパルスをDuty=1/N以下のバイアスマルチ
パルスとし、かつ、各サーマルヘッドにおけるバイアス
マルチパルスの出力周期の位相を1/Nずつずらすバイ
アスマルチパルス出力手段を特徴とする。
【0025】この発明によれば、バイアスマルチパルス
出力手段が、1ラインを印画するための基調となるバイ
アスパルスをDuty=1/N以下のバイアスマルチパ
ルスとすることにより、N個のバイアスマルチパルスを
サーマルヘッドの1ラインを印画する時間内に収めるこ
とができ、さらに各サーマルヘッドにおけるバイアスマ
ルチパルスの出力周期の位相を1/Nずつずらすことに
より、N個のサーマルヘッドのバイアスマルチパルスが
重なり合うことなく、サーマルヘッドの1ラインを印画
する時間内に収めることができる。
【0026】また、請求項7に係るマルチサーマルヘッ
ドプリンタは、複数のサーマルヘッドをほぼ同時に駆動
してカラー画像の印画を行うマルチサーマルヘッドプリ
ンタにおいて、1ラインを印画するためのストローブパ
ルスをそれぞれマルチパルスとし、かつ、先行して印画
するサーマルヘッドのストローブマルチパルスの立ち下
がり位置と次のサーマルヘッドのストローブマルチパル
スの立ち上がり位置とを同期させる同期手段を備えたこ
とを特徴とする。
【0027】この発明によれば、同期手段が、1ライン
を印画するためのストローブパルスをそれぞれマルチパ
ルスとすることで、各サーマルヘッドを順次駆動させる
のではなく、各サーマルヘッドの休止時間を他のサーマ
ルヘッドの駆動時間に割り当て、ほぼ同時に駆動させる
ことができ、さらに先行して印画するサーマルヘッドの
ストローブマルチパルスの立ち下がり位置と次のサーマ
ルヘッドのストローブマルチパルスの立ち上がり位置と
を同期させることで、複数のサーマルヘッドのストロー
ブマルチパルスが重なり合わないようにすることができ
る。
【0028】また、請求項8に係るマルチサーマルヘッ
ドプリンタは、昇華型マルチサーマルヘッドであり、前
記ストローブパルスは、階調マルチパルスおよびバイア
スパルスからなることを特徴とする。
【0029】この発明によれば、マルチサーマルヘッド
を昇華型マルチサーマルヘッドとし、ストローブパルス
を階調マルチパルスおよびバイアスパルスとすること
で、階調マルチパルスおよびバイアスパルスをそれぞれ
マルチパルスとし、各サーマルヘッドのパルスが重なり
合わないようにすることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、本発
明に係るマルチサーマルヘッド駆動方法およびマルチサ
ーマルヘッドプリンタの好適な実施の形態を詳細に説明
する。
【0031】(実施の形態1)実施の形態1のマルチサ
ーマルヘッド駆動方法およびマルチサーマルヘッドプリ
ンタは、N個のサーマルヘッドをほぼ同時に駆動してカ
ラー画像の印画を行うマルチサーマルヘッドの駆動方法
において、各サーマルヘッドの1ラインを印画するため
のストローブパルスをそれぞれDuty=1/N以下の
ストローブマルチパルスとし、かつ、各サーマルヘッド
におけるストローブマルチパルスの出力周期の位相を1
/Nずつずらすものである。
【0032】図1は、実施の形態1のマルチサーマルヘ
ッドプリンタのエンジン部分を示す説明図である。な
お、ここでは、昇華型マルチサーマルヘッドプリンタを
例とするが、特に限定するものではなく、例えば、転写
型サーマルヘッドプリンタでも良い。
【0033】実施の形態1のサーマルヘッドプリンタ
は、それぞれライン状に複数の発熱素子が配列された3
つのサーマルヘッド101〜103と、受像紙104を
図中の矢印方向に搬送する受像紙搬送ベルト105と、
受像紙搬送ベルト105によって搬送される受像紙10
4と同一方向に所定速度で、かつ、サーマルヘッド10
1〜103と受像紙104の間を搬送されるマルチ昇華
リボン106と、受像紙104およびマルチ昇華リボン
106をサーマルヘッド101〜103に押し当てるた
めのプラテンローラ107〜109と、を備えている。
【0034】なお、ここでは説明を判り易くするために
サーマルヘッド101〜103の間隔を目視できる程度
に広く記述するが、実際にはサーマルヘッド101〜1
03は近接する位置に配置されている。
【0035】図2は、マルチ昇華リボン106の断面図
を示す。図示の如く、マルチ昇華リボン106は、イエ
ロー感熱発色層106Y、マゼンタ感熱発色層106M
およびシアン感熱発色層106Cの3層が感熱体支持体
106H上に配置された構成である。各発色層106
Y、106M、106Cはそれぞれ発色までの感熱時間
が異なり、下層へ行くにつれて感熱時間が長くなるよう
に設定されている。したがって、イエローよりマゼン
タ、シアンの感熱時間が長いので、イエローを印画する
場合、イエロー以外の発色(すなわち、印画)はない。
また、イエロー感熱発色層106Yで発色しなかった部
分については、発色層中のジアゾニウム塩化合物を特定
の波長域の光により光分解することで発色能力を消失さ
せることができ、これにより次のマゼンタの発色の際に
混濁することなく、マゼンタを選択的に発色させること
ができる。以下、同様にマゼンタの発色の際に、感熱時
間の差によりシアンを発色させないで印画することがで
きる。
【0036】以上の構成において、実施の形態1のサー
マルヘッドプリンタの概略動作について説明する。サー
マルヘッドプリンタによる画像形成(印画)は、先ず、
プラテンローラ107〜109をそれぞれ対応するサー
マルヘッド101〜103に対して押し当て、受像紙搬
送ベルト105により受像紙104をサーマルヘッド1
01〜103の印画位置へ搬送する。続いて、受像紙1
04が所定位置に到達すると、サーマルヘッド101〜
103を駆動して加熱し、マルチ昇華リボン106に熱
エネルギーを加えることにより、マルチ昇華リボン10
6を発色させて受像紙104に印画することで行われ
る。なお、受像紙搬送ベルト105による紙送りについ
ては、段階的に受像紙104を搬送する方式と、ある一
定速度にて連続的に搬送する方式があるが、ここでは、
高速印刷が可能な後者を例として説明する。
【0037】図3は、実施の形態1のサーマルヘッドプ
リンタの制御ブロック図を示したものである。外部装置
から画像データを入力する画像データ入力部301と、
入力した画像データを一時的に記憶するフレームメモリ
302と、フレームメモリ302から画像データを読み
出してガンマ補正、カラーマッチングなどの画像補正処
理を行う画像処理CPU303と、画像処理CPU30
3から転送されてきた画像データに対して各種熱補正処
理を施す熱補正演算部304と、それぞれイエロー、マ
ゼンタ、シアンの1ライン分の画像データを記憶するラ
インメモリ305〜307と、サーマルヘッド101〜
103に電源を供給する印画電源308と、ラインメモ
リ305の画像データに基づいてイエローデータ(イエ
ローデータ用のストローブパルス)を発生し、イエロー
用のサーマルヘッド101を駆動するイエローデータ発
生ヘッド駆動部309と、ラインメモリ306の画像デ
ータに基づいてマゼンタデータ(マゼンタデータ用のス
トローブパルス)を発生し、マゼンタ用のサーマルヘッ
ド102を駆動するマゼンタデータ発生ヘッド駆動部3
10と、ラインメモリ307の画像データに基づいてシ
アンデータ(シアンデータ用のストローブパルス)を発
生し、シアン用のサーマルヘッド103を駆動するシア
ンデータ発生ヘッド駆動部311と、図1に示した受像
紙搬送ベルト105、プラテンローラ107〜109、
マルチ昇華リボン106の駆動制御を行うメカ制御CP
U312、ドライバ313、モータ314と、から構成
される。
【0038】なお、図3において、イエローデータ発生
ヘッド駆動部309、マゼンタデータ発生ヘッド駆動部
310およびシアンデータ発生ヘッド駆動部311が、
本発明のマルチパルス出力手段に相当する。また、CK
はクロック信号を示す。実施の形態1では、イエローデ
ータ発生ヘッド駆動部309、マゼンタデータ発生ヘッ
ド駆動部310およびシアンデータ発生ヘッド駆動部3
11が、それぞれこのクロック信号CKをカウントし
て、それぞれのタイミングでパルスを出力するものとす
る。
【0039】以上の構成において、その制御動作につい
て説明する。画像データ入力部301に入力された画像
データは、画像処理CPU303によってフレームメモ
リ302にDMA転送される。1画面分の画像データが
転送完了すると画像処理CPU303はメカ制御CPU
312に対してメカ駆動開始指示を送る。
【0040】次に、画像処理CPU303は、フレーム
メモリ302から画像データを読み出し、ガンマ補正、
カラーマッチングなどの処理を行った後、画像データを
熱補正演算部304へ転送し、熱補正演算部304に対
し印画開始指示を出力する。熱補正演算部304は、転
送された画像データに、立ち上げ立ち下げ補正、隣接履
歴補正、均一補正などの熱補正処理を行った後、各ライ
ンメモリ305〜307へそれぞれ該当するカラーの1
ライン分の画像データを書き込む。
【0041】前述したようにイエローデータ発生ヘッド
駆動部309は、ラインメモリ305から画像データを
入力し、画像データに基づいてストローブマルチパルス
を発生し、イエロー用のサーマルヘッド101に出力す
る。このとき、イエローデータ発生ヘッド駆動部309
は、ストローブパルスをDuty=1/N以下(実施の
形態1では、N=3)のマルチパルスとして出力する。
なお、ここでは説明を簡単にするために、Duty=1
/N以下のマルチパルスとして、Duty=1/3のマ
ルチパルスを例に説明する。
【0042】Duty=1/3のマルチパルスとは、具
体的には、Dutyが単にON/(ON+OFF)の比
を示すものであるため、マルチパルスの出力周期をf
〔Hz〕とした場合、1/f〔s〕間隔で、サーマルヘ
ッド101に(1/3)/f〔s〕のパルスを出力する
ことを意味する。これによって印画電源308が、f
〔Hz〕の周期で(1/3)/f〔s〕の時間、サーマ
ルヘッド101に割り当てられることになる。換言すれ
ば、イエローデータ発生ヘッド駆動部309は、クロッ
ク信号CKに基づいてパルスを1/3/f〔s〕の間出
力し、2/3/f〔s〕間休止するタイムスケジュール
で駆動する。
【0043】マゼンタデータ発生ヘッド駆動部310
は、ラインメモリ306から画像データを入力し、画像
データに基づいてストローブマルチパルスを発生し、マ
ゼンダ用のサーマルヘッド102に出力する。このと
き、クロック信号CKに基づいてマゼンタデータ発生ヘ
ッド駆動部310から出力されるパルスは、イエローデ
ータ発生ヘッド駆動部309から出力されるパルスに対
して、1/3/f〔s〕ずつ遅れて出力される。
【0044】同様にシアンデータ発生ヘッド駆動部31
1は、ラインメモリ307から画像データを入力し、画
像データに基づいてストローブマルチパルスを発生し、
シアン用のサーマルヘッド103に出力する。このと
き、クロック信号CKに基づいてシアンデータ発生ヘッ
ド駆動部311から出力されるパルスは、マゼンタデー
タ発生ヘッド駆動部310から出力されるパルスに対し
て、1/3/f〔s〕ずつ遅れて出力される。換言すれ
ば、イエローデータ発生ヘッド駆動部309から出力さ
れるパルスに対して、2/3/f〔s〕ずつ遅れて出力
される。
【0045】上記の動作によって、イエローデータ発生
ヘッド駆動部309、マゼンタデータ発生ヘッド駆動部
310およびシアンデータ発生ヘッド駆動部311は、
各サーマルヘッド101〜103の1ラインを印画する
ためのストローブパルスをそれぞれDuty=1/3
(すなわち、1/N)以下のストローブマルチパルスと
し、かつ、各サーマルヘッドにおけるストローブマルチ
パルスの出力周期の位相を1/Nずつずらして出力する
ことになる。
【0046】図4および図5は、ストローブマルチパル
スの出力例を示す説明図である。図4では、ストローブ
パルスを構成するバイアスパルスを単に位相を1/Nず
らして出力しており、図5では、ストローブパルスを構
成するバイアスパルスをそれぞれの階調マルチパルスと
同じ間隔のバイアスマルチパルスとし、位相を1/Nず
らして出力している。また、図4、図5どちらも階調マ
ルチパルスについては、1階調パルスずつ位相を1/N
ずらして出力している。このため、図5における構成の
方がバイアスパルスおよび階調マルチパルスを一元的に
制御でき、かつ、イエロー、マゼンタ、シアンのサーマ
ルヘッドがほぼ同時にバイアス加熱を完了できる。これ
により、より理想に近い形で階調マルチパルスの段階へ
移行できる。
【0047】前述したように実施の形態1によれば、N
個のサーマルヘッドを駆動する際に、各サーマルヘッド
の1ラインを印画するためのストローブパルスがDut
y=1/N以下のストローブマルチパルスであるので、
N個のストローブマルチパルスをサーマルヘッドの1ラ
インを印画する時間内に収めることができ、さらに各サ
ーマルヘッドにおけるストローブマルチパルスの出力周
期の位相を1/Nずつずらすことで、N個のサーマルヘ
ッドのストローブマルチパルスが重なり合うことなく、
サーマルヘッドの1ラインを印画する時間内に収めるこ
とができる。
【0048】換言すれば、従来の技術(特開平6−14
3644号公報)のように、サーマルヘッド毎に順次駆
動するのではないので、各サーマルヘッドによる印画の
位置ずれを回避可能なマルチサーマルヘッド駆動方法お
よびマルチサーマルヘッドプリンタを提供することがで
きる。
【0049】また、N個のサーマルヘッドのストローブ
マルチパルスが重なり合うことがないので、ピーク時電
源対応可能電源を必要とせず、単体のサーマルヘッドプ
リンタの場合と同程度の電源容量にて駆動することがで
きる。
【0050】(実施の形態2)実施の形態2のマルチサ
ーマルヘッド駆動方法およびマルチサーマルヘッドプリ
ンタは、複数のサーマルヘッドをほぼ同時に駆動してカ
ラー画像の印画を行うマルチサーマルヘッドの駆動方法
において、各サーマルヘッドの1ラインを印画するため
のストローブパルスをそれぞれマルチパルスとし、か
つ、先行して印画するサーマルヘッドのストローブマル
チパルスの立ち下がり位置と次のサーマルヘッドのスト
ローブマルチパルスの立ち上がり位置とを同期させるも
のである。実施の形態2における基本的な構成および感
熱リボンおよび受像紙搬送に伴う概略動作については実
施の形態1で示した内容と同様であるため、ここでは異
なる部分のみを説明する。
【0051】また、実施の形態2では、昇華型マルチサ
ーマルヘッドプリンタを例として説明するが、特に限定
するものではなく、例えば、転写型サーマルヘッドプリ
ンタでも良い。
【0052】図6は、実施の形態1のサーマルヘッドプ
リンタの制御ブロック図を示したものである。基本的な
構成および動作は実施の形態1と同様である。図6にお
いて、イエローデータ発生ヘッド駆動部601、マゼン
タデータ発生ヘッド駆動部602およびシアンデータ発
生ヘッド駆動部603が、本発明のマルチパルス出力手
段に相当する。
【0053】また、Dy、Dm、Dcは同期信号を示
す。実施の形態2では、イエローデータ発生ヘッド駆動
部601、マゼンタデータ発生ヘッド駆動部602およ
びシアンデータ発生ヘッド駆動部603は、それぞれ同
期信号Dy、Dm、Dcに同期してパルスを出力する。
【0054】以上の構成において、その制御動作につい
て説明する。画像データ入力部301に画像データを入
力し、各ラインメモリ305〜307へそれぞれ該当す
るカラーの1ライン分の画像データを書き込む部分まで
は、実施の形態1と同様である。
【0055】ラインメモリ305に1ライン分の画像デ
ータを書き込んだ後、イエローデータ発生ヘッド駆動部
601に対して開始指示を出す。イエローデータ発生ヘ
ッド駆動部601は、イエロー用のサーマルヘッド10
1に対して図7における時間間隔Tybのバイアスパル
スを出力し、イエロー用のサーマルヘッド101を駆動
させる。イエローデータ発生ヘッド駆動部601は、バ
イアスパルス出力後、Tyb時間経過した後、同期信号
Dyをマゼンタデータ発生ヘッド駆動部602へ送信す
る。マゼンタデータ発生ヘッド駆動部602は、同期信
号Dy受信により、マゼンタ用のサーマルヘッド102
に対して図7における時間間隔Tmbのバイアスパルス
を出力し、マゼンタ用のサーマルヘッド102を駆動さ
せる。マゼンタデータ発生ヘッド駆動部602は、バイ
アスパルス出力後、Tmb時間経過した後、同期信号D
mをシアンデータ発生ヘッド駆動部603へ送信する。
同様にシアンデータ発生ヘッド駆動部603は、同期信
号Dm受信により、シアン用のサーマルヘッド103に
対して図7における時間間隔Tcbのバイアスパルスを
出力し、シアン用のサーマルヘッド103を駆動させ
る。シアンデータ発生ヘッド駆動部603は、バイアス
パルス出力後、Tcb時間経過した後、同期信号Dcを
イエローデータ発生ヘッド駆動部601へ送信する。
【0056】次いで、イエローデータ発生ヘッド駆動部
601は、同期信号Dc受信により、各画素における階
調パルスを図7における時間間隔Typの階調マルチパ
ルスとし、イエロー用のサーマルヘッド101に対して
Typ時間分の階調パルスを出力し、イエロー用のサー
マルヘッド101を駆動させる。イエローデータ発生ヘ
ッド駆動部601は、階調パルス出力後、Typ時間経
過した後、同期信号Dyをマゼンタデータ発生ヘッド駆
動部602へ送信する。マゼンタデータ発生ヘッド駆動
部602は、同期信号Dy受信により、各画素における
階調パルスを図7における時間間隔Tmpの階調マルチ
パルスとし、マゼンタ用のサーマルヘッド102に対し
てTmp時間分の階調パルスを出力し、マゼンタ用のサ
ーマルヘッド102を駆動させる。マゼンタデータ発生
ヘッド駆動部602は、階調パルス出力後、Tmp時間
経過した後、同期信号Dmをシアンデータ発生ヘッド駆
動部603へ送信する。同様にシアンデータ発生ヘッド
駆動部603は、同期信号Dm受信により、各画素にお
ける階調パルスを図7における時間間隔Tcpの階調パ
ルスとし、シアン用のサーマルヘッド103に対してT
cp時間分の階調パルスを出力し、シアン用のサーマル
ヘッド103を駆動させる。シアンデータ発生ヘッド駆
動部603は、階調パルス出力後、Tcp時間経過した
後、同期信号Dcをイエローデータ発生ヘッド駆動部6
01へ送信する。イエローデータ発生ヘッド駆動部30
9は同様に残りの階調マルチパルスを出力して行く。
【0057】ここでは、同期信号を用いて説明したが、
タイムスケジュールにより、別CPUから統括的に制御
してもよい。
【0058】図7および図8は、ストローブマルチパル
スの出力例を示す説明図である。図7では、ストローブ
パルスを構成するバイアスパルスを単にずらして出力し
ており、図8では、ストローブパルスを構成するバイア
スパルスをそれぞれの階調マルチパルスと同じ間隔のバ
イアスマルチパルスとし、ずらして出力している。
【0059】階調マルチパルスについては、図7、図8
どちらもそれぞれ各サーマルヘッドの1階調パルスずつ
同期を取って出力している。このため、図8における構
成の方がバイアスパルスおよび階調マルチパルスを一元
的に制御でき、かつ、イエロー、マゼンタ、シアンのサ
ーマルヘッドがほぼ同時にバイアス加熱を完了できる。
これにより、より理想に近い形で階調の印画を行うこと
ができる。
【0060】前述したように実施の形態2によれば、複
数のサーマルヘッドを駆動する際に、各サーマルヘッド
の1ラインを印画するためのストローブパルスをそれぞ
れマルチパルスとし、かつ、先行して印画するサーマル
ヘッドのストローブマルチパルスの立ち下がり位置と次
のサーマルヘッドのストローブマルチパルスの立ち上が
り位置とを同期させることで、複数のサーマルヘッドの
ストローブマルチパルスが重なり合うことなく、印画す
ることができる。すなわち、実施の形態2においても実
施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0061】(実施の形態3)実施の形態3のマルチサ
ーマルヘッド駆動方法およびマルチサーマルヘッドプリ
ンタは、N個のサーマルヘッドをほぼ同時に駆動してカ
ラー画像の印画を行うマルチサーマルヘッドの駆動方法
において、各サーマルヘッドの1ラインを印画するため
のストローブパルスをそれぞれDuty=1/N以下の
ストローブマルチパルスとし、かつ、各サーマルヘッド
におけるストローブマルチパルスの出力周期の位相を1
/Nずつずらすものである。実施の形態3における基本
的な構成および感熱リボンおよび受像紙搬送に伴う概略
動作については実施の形態1で示した内容と同様である
ため、ここでは異なる部分のみを説明する。
【0062】また、実施の形態3では、昇華型マルチサ
ーマルヘッドプリンタを例として説明するが、特に限定
するものではなく、例えば、転写型サーマルヘッドプリ
ンタでも良い。
【0063】図9は、実施の形態3におけるマルチサー
マルヘッドプリンタのエンジン部分を示す説明図であ
る。
【0064】実施の形態3のサーマルヘッドプリンタ
は、それぞれライン状に複数の発熱素子が配列された3
つのサーマルヘッド901〜903と、マルチ昇華リボ
ン904と、を備えており、その他の部分は実施の形態
1と同様である。なお、ここでは説明を判り易くするた
めにサーマルヘッド901〜903の間隔を目視できる
程度に広く記述するが、実際にはサーマルヘッド901
〜903は、マルチ昇華リボン904の縞状に配置され
た受像紙の1/15程度の色相間隔と同じ間隔である。
【0065】図10は、マルチ昇華リボン904の縞状
に配置されたインクリボン表面を示す図である。図示の
如く、マルチ昇華リボン904は、イエローインク面9
04Y、マゼンタインク面904M、シアンインク面9
04Cがマルチ昇華リボン904の巻き取り方向に対し
て縞状に配置された構成である。
【0066】図11は、実施の形態3のサーマルヘッド
プリンタの制御ブロック図を示したものである。基本的
な構成および動作は実施の形態1と同様である。図11
において、イエロー用のサーマルヘッド901、マゼン
タ用のサーマルヘッド902、シアン用のサーマルヘッ
ド903の配置間隔が、各色相が縞状に配置されたマル
チ昇華リボン904の間隔に対応している。
【0067】以上の構成において、その制御動作につい
て説明する。なお、受像紙搬送ベルト105による紙送
りについては、段階的に受像紙104を搬送する方式
と、ある一定速度にて連続的に搬送する方式があるが、
ここでは、高速印刷が可能な後者を例として説明する。
【0068】サーマルヘッドプリンタによる画像形成
(印画)は、先ず、各サーマルヘッドへ対応する各イン
ク面が来るように、マルチ昇華リボン904を送り出
す。続いて、受像紙104を搬送し、イエロー開始位置
がイエロー用のサーマルヘッド901へ来た所で、サー
マルヘッド901を駆動して加熱し、イエローのインク
を昇華させ、印画を開始する。続いて、マゼンタ、シア
ンの順に各所定位置へ来た所で各サーマルヘッドを駆動
して加熱し、それぞれマゼンタ、シアンのインクを昇華
させ、印画を開始していく。また、この例では、受像紙
104とマルチ昇華リボン904の搬送速度における相
対速度は15:1程度を想定している。その他の動作に
ついては、実施の形態1と同様である。
【0069】前述したように実施の形態3によれば、実
施の形態1と同様にN個のサーマルヘッドを駆動する際
に、各サーマルヘッドの1ラインを印画するためのスト
ローブパルスがDuty=1/N以下のストローブマル
チパルスであるので、N個のストローブマルチパルスを
サーマルヘッドの1ラインを印画する時間内に収めるこ
とができ、さらに各サーマルヘッドにおけるストローブ
マルチパルスの出力周期の位相を1/Nずつずらすこと
で、N個のサーマルヘッドのストローブマルチパルスが
重なり合うことなく、サーマルヘッドの1ラインを印画
する時間内に収めることができる。
【0070】換言すれば、従来の技術(特開平6−14
3644号公報)のように、サーマルヘッド毎に順次駆
動するのではないので、各サーマルヘッドによる印画の
位置ずれを回避可能なマルチサーマルヘッド駆動方法お
よびマルチサーマルヘッドプリンタを提供することがで
きる。
【0071】また、N個のサーマルヘッドのストローブ
マルチパルスが重なり合うことがないので、ピーク時電
源対応可能電源を必要とせず、単体のサーマルヘッドプ
リンタの場合と同程度の電源容量にて駆動することがで
きる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、単体のサーマルヘッドの場合と同程度の
電源容量にて、かつ、簡単な制御で各サーマルヘッドに
よる印画の位置ずれを回避可能なマルチサーマルヘッド
の駆動方法を実現できる。また、昇華型サーマルヘッド
の駆動方式において、電源を有効に利用でき、かつ、印
画時間の短縮を図ることができる。
【0073】また、請求項2に記載の発明によれば、バ
イアスパルスもDuty=1/N以下のバイアスマルチ
パルスとし、かつ、各サーマルヘッドにおける前記バイ
アスマルチパルスの出力周期の位相を1/Nずつずらす
ことで、請求項1の発明よりも、さらに印画の位置ずれ
を回避可能なマルチサーマルヘッドの駆動方法を実現で
きる。
【0074】また、請求項3に記載の発明によれば、単
体のサーマルヘッドプリンタの場合と同程度の電源容量
にて、かつ、簡単な制御で請求項1および2の発明より
も、さらに各サーマルヘッドによる印画の位置ずれを回
避可能なマルチサーマルヘッドの駆動方法を実現でき
る。また、請求項1および2の発明よりも、さらに電源
を有効に利用でき、かつ、印画時間の短縮を図ることが
できる。
【0075】また、請求項4に記載の発明によれば、単
体のサーマルヘッドプリンタの場合と同程度の電源容量
にて、かつ、簡単な制御で請求項1、2および3の発明
よりも、さらに各サーマルヘッドによる印画の位置ずれ
を回避可能なマルチサーマルヘッドの駆動方法を実現で
きる。また、請求項1および2の発明よりも、さらに電
源を有効に利用でき、かつ、印画時間の短縮を図ること
ができる。
【0076】また、請求項5に記載の発明によれば、単
体のサーマルヘッドプリンタの場合と同程度の電源容量
にて、かつ、簡単な制御で各サーマルヘッドによる印画
の位置ずれを回避できる。また、昇華型サーマルヘッド
プリンタにおいて、電源を有効に利用でき、かつ、印画
時間の短縮を図ることができる。
【0077】また、請求項6に記載の発明によれば、バ
イアスパルスもDuty=1/N以下のバイアスマルチ
パルスとし、かつ、各サーマルヘッドにおける前記バイ
アスマルチパルスの出力周期の位相を1/Nずつずらす
ことで、請求項5の発明よりも、さらに印画の位置ずれ
を回避できる。
【0078】また、請求項7に記載の発明によれば、単
体のサーマルヘッドプリンタの場合と同程度の電源容量
にて、かつ、簡単な制御で請求項1および2の発明より
も、さらに各サーマルヘッドによる印画の位置ずれを回
避できる。また、請求項5および6の発明よりも、さら
に電源を有効に利用でき、かつ、印画時間の短縮を図る
ことができる。
【0079】また、請求項8に記載の発明によれば、単
体のサーマルヘッドプリンタの場合と同程度の電源容量
にて、かつ、簡単な制御で請求項5、6および7の発明
よりも、さらに各サーマルヘッドによる印画の位置ずれ
を回避できる。また、請求項5および6の発明よりも、
さらに電源を有効に利用でき、かつ、印画時間の短縮を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のマルチサーマルヘッド
プリンタのエンジン部分を示す説明図である。
【図2】実施の形態1のマルチ昇華リボンの断面図であ
る。
【図3】実施の形態1のサーマルヘッドプリンタの制御
ブロック図である。
【図4】実施の形態1における各サーマルヘッドのスト
ローブマルチパルスの出力例を示す説明図である。
【図5】実施の形態1における各サーマルヘッドのスト
ローブマルチパルスの出力例を示す説明図である。
【図6】実施の形態2のサーマルヘッドプリンタの制御
ブロック図である。
【図7】実施の形態2における各サーマルヘッドのスト
ローブマルチパルスの出力例を示す説明図である。
【図8】実施の形態2における各サーマルヘッドのスト
ローブマルチパルスの出力例を示す説明図である。
【図9】実施の形態3におけるマルチサーマルヘッドプ
リンタのエンジン部分を示す説明図である。
【図10】マルチ昇華リボンの縞状に配置されたインク
リボン表面を示す図である。
【図11】実施の形態3のサーマルヘッドプリンタの制
御ブロック図である。
【図12】従来のカラー感熱記録方法における各サーマ
ルヘッドの供給電力と通電時間の一例を示す説明図であ
る。
【図13】図12に示した各サーマルヘッドの駆動時間
(T1、T2、T3)における駆動パルスの一例を示す
波形図である。
【符号の説明】
101〜103 サーマルヘッド 104 受像紙 105 受像紙搬送ベルト 106 マルチ昇華リボン 107〜109 プラテンローラ 309 イエローデータ発生ヘッド駆動部 310 マゼンタデータ発生ヘッド駆動部 311 シアンデータ発生ヘッド駆動部 601 イエローデータ発生ヘッド駆動部 602 マゼンタデータ発生ヘッド駆動部 603 シアンデータ発生ヘッド駆動部 901〜903 サーマルヘッド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N個のサーマルヘッドをほぼ同時に駆動
    してカラー画像の印画を行うマルチサーマルヘッドの駆
    動方法において、 各サーマルヘッドの1ラインを印画するためのストロー
    ブパルスをそれぞれDuty=1/N以下のストローブ
    マルチパルスとし、かつ、各サーマルヘッドにおけるス
    トローブマルチパルスの出力周期の位相を1/Nずつず
    らすことを特徴とするマルチサーマルヘッドの駆動方
    法。
  2. 【請求項2】 さらに、1ラインを印画するための基調
    となるバイアスパルスをDuty=1/N以下のバイア
    スマルチパルスとし、かつ、各サーマルヘッドにおける
    前記バイアスマルチパルスの出力周期の位相を1/Nず
    つずらすことを特徴とする請求項1に記載のマルチサー
    マルヘッドの駆動方法。
  3. 【請求項3】 複数のサーマルヘッドをほぼ同時に駆動
    してカラー画像の印画を行うマルチサーマルヘッドの駆
    動方法において、 各サーマルヘッドのストローブパルスをそれぞれマルチ
    パルスとし、かつ、先行して印画するサーマルヘッドの
    ストローブマルチパルスの立ち下がり位置と次のサーマ
    ルヘッドのストローブマルチパルスの立ち上がり位置と
    を同期させることを特徴とするマルチサーマルヘッドの
    駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記マルチサーマルヘッドは、昇華型マ
    ルチサーマルヘッドであり、前記ストローブパルスは、
    階調マルチパルスおよびバイアスパルスからなることを
    特徴とする請求項3に記載のマルチサーマルヘッドの駆
    動方法。
  5. 【請求項5】 N個のサーマルヘッドをほぼ同時に駆動
    してカラー画像の印画を行うマルチサーマルヘッドプリ
    ンタにおいて、 各サーマルヘッドの1ラインを印画するためのストロー
    ブパルスをそれぞれDuty=1/N以下のストローブ
    マルチパルスとし、かつ、各サーマルヘッドにおける前
    記ストローブマルチパルスの出力周期の位相を1/Nず
    つずらして出力するマルチパルス出力手段を備えたこと
    を特徴とするマルチサーマルヘッドプリンタ。
  6. 【請求項6】 さらに、前記マルチパルス出力手段は、
    1ラインを印画するための基調となるバイアスパルスを
    Duty=1/N以下のバイアスマルチパルスとし、か
    つ、各サーマルヘッドにおけるバイアスマルチパルスの
    出力周期の位相を1/Nずつずらすことを特徴とする請
    求項5に記載のマルチサーマルヘッドプリンタ。
  7. 【請求項7】 複数のサーマルヘッドをほぼ同時に駆動
    してカラー画像の印画を行うマルチサーマルヘッドプリ
    ンタにおいて、 1ラインを印画するためのストローブパルスをそれぞれ
    マルチパルスとし、かつ、先行して印画するサーマルヘ
    ッドのストローブマルチパルスの立ち下がり位置と次の
    サーマルヘッドのストローブマルチパルスの立ち上がり
    位置とを同期させる同期手段を備えたことを特徴とする
    マルチサーマルヘッドプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記マルチサーマルヘッドは、昇華型マ
    ルチサーマルヘッドであり、前記ストローブパルスは、
    階調マルチパルスおよびバイアスパルスからなることを
    特徴とする請求項7に記載のマルチサーマルヘッドプリ
    ンタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100636195B1 (ko) 2004-11-20 2006-10-19 삼성전자주식회사 프린터헤드의 구동 방법 및 그를 이용한 화상 형성 장치.
CN111591057A (zh) * 2020-03-29 2020-08-28 许铂 一种多热敏头打印机打印方法

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