JP2015058672A - 液体カートリッジ、画像記録装置 - Google Patents

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聖子 濱本
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良太 ▲高▼橋
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政弘 唐澤
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政弘 唐澤
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Abstract

【課題】開閉可能な液体カートリッジに収容された液体パックが破損して、液体パックから液体が漏れ出た状態で液体カートリッジを開いても、液体カートリッジの温度上昇を抑制できる技術を提供する。【解決手段】本体ケースと、本体ケースを開閉する扉とを備え、光の照射によって発熱しつつ硬化する光硬化性の液体を収容する液体パックを、扉を閉じて扉と本体ケースとの内部に収容可能であり、本体ケースは、閉じられた扉を上側に向けた際に底となる底部に金属部材を有する。【選択図】図15

Description

この発明は、液体を収容する液体パックをケース内に保持する液体カートリッジおよび当該液体カートリッジを備えた画像記録装置に関する。
従来、インクカートリッジから供給されるインクを用いて印刷を行うプリンターが知られている。例えば、特許文献1のインクカートリッジは、インクを収容するインクパックをカートリッジケース内に保持して、インクパック内のインクをプリンターへ供給する。カートリッジケースは、上ケースと下ケースとをヒンジで接続して、下ケースに対して上ケースを開閉できる構成を具備しており、下ケースに上ケースを重ねて形成される内部空間にインクパックが収容される。
特開2007−083680号公報
ところで、光の照射によって硬化する光硬化性の液体をインクとして用いることができる。ただし、液体を収容する液体パックを上述のような開閉可能なケースの中に収容する液体カートリッジでは、液体パックが何らかの原因で破損した状態でケースが開かれると、液体パックから漏れ出た液体が光の照射を受けて硬化反応を起こす。この際、硬化反応に伴う液体の発熱で液体カートリッジが変形する場合があった。
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、開閉可能な液体カートリッジに収容された液体パックが破損して、液体パックから液体が漏れ出た状態で液体カートリッジを開いても、液体カートリッジの変形を抑制できる技術の提供を目的とする。
本発明にかかる液体カートリッジは、上記目的を達成するために、本体ケースと、本体ケースを開閉する扉とを備え、光の照射によって発熱しつつ硬化する光硬化性の液体を収容する液体パックを、扉を閉じて扉と本体ケースとの内部に収容可能であり、閉じられた扉を上側に向けた際に底となる本体ケースの底部は、金属部材を有する。
本発明にかかる画像記録装置は、上記目的を達成するために、光の照射によって発熱しつつ硬化する光硬化性の液体を収容する液体パックを収容する液体カートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、カートリッジ装着部に装着された液体カートリッジから供給される液体により画像記録を行う画像記録部とを備え、本体ケースと、本体ケースを開閉する扉とを備え、光の照射によって発熱しつつ硬化する光硬化性の液体を収容する液体パックを、扉を閉じて扉と本体ケースとの内部に収容可能であり、閉じられた扉を上側に向けた際に底となる本体ケースの底部は、金属部材を有する。
本発明(液体カートリッジ、画像記録装置)のように、本体ケースを扉で開閉する液体カートリッジを用いた場合、作業者は、扉を上側に向けて液体カートリッジを載置することで扉を開く作業を簡便に行うことができ、換言すれば、扉を開く作業は扉を上に向けた状態で行うことが合理的となる。一方、本体ケースは、閉じられた扉を上側に向けた際に底となる底部を有している。そのため、扉を開く作業のために扉を上側に向けると、液体パックから流出した液体は自重によって底部に集まる。したがって、扉が開かれるのに伴って照射された光により液体が硬化すると、主として本体ケースの底部が暖められることとなる。これに対して、底部は金属部材を有するため、底部の熱は金属部材により放出することができる。このように本発明では、扉を開く作業の際に液体が自重で集まる底部に金属部材を設けることで、液体パックから液体が漏れ出た状態で液体カートリッジを開いても、液体カートリッジの温度上昇を抑制することが可能となっている。
また、本体ケースは、液体パックから流出した液体を排出可能な孔を底部に有するように、液体カートリッジを構成しても良い。このような構成では、液体パックから流出した液体を本体ケースから排出することができる。そのため、扉を開いた際に本体ケースに残存する液体の量を減少させることができ、液体カートリッジの温度上昇を効果的に抑制できる。
また、少なくとも一部が本体ケース内に設けられて底部に対して傾斜する傾斜部を有し、傾斜部に液体パックが載置されるように、液体カートリッジを構成しても良い。このような構成では、液体パックから傾斜部に流出した液体を傾斜部の傾斜に沿って底部に集めて、液体の硬化に伴う熱を底部に設けられた金属部材で放出することができる。その結果、液体カートリッジの温度上昇を効果的に抑制できる。
また、傾斜部は、底部に対して傾斜して液体パックが載置される載置部と、液体パックが載置される側へ向けて載置部から突出する突出部とを有するように、液体カートリッジを構成しても良い。このような構成では、液体パックから傾斜部に流出した液体を載置部や突出部に沿って底部に集めて、液体の硬化に伴う熱を底部に設けられた金属部材で放出することができる。その結果、液体カートリッジの温度上昇を効果的に抑制できる。
また、本体ケースは、閉じられた扉および本体ケースの側面に樹脂部材を有するように、液体カートリッジを構成しても良い。このような構成では、例えば液体カートリッジを落下させたような場合には、樹脂部材をダンパーとして機能させて、液体カートリッジ内の液体パックに加わる衝撃を緩和できる。その結果、液体パックの破損に伴う液体パックからの液体の流出を抑えることができ、液体カートリッジの温度上昇の抑制にとって有利となる。
また、金属部材は、アルミニウム製であるように、液体カートリッジを構成しても良い。 アルミニウムのような軽金属で金属部材を構成することで、液体カートリッジを軽量化できる。したがって、例えば液体カートリッジを落下させたような場合に、液体カートリッジ内の液体パックに加わる衝撃を緩和できる。その結果、液体パックの破損に伴う液体パックからの液体の流出を抑えることができ、液体カートリッジの温度上昇の抑制にとって有利となる。
本発明を適用可能なプリンターの概略構成を模式的に例示する正面図。 インク供給システムとヘッドユニットの吐出ヘッドとを模式的に例示した図。 プリンターの外観を例示する斜視図。 インクカートリッジを保持するカートリッジ保持部を例示する斜視図。 インクカートリッジの外観構成を例示する斜視図。 図5のインクカートリッジに収容されるインクパックを例示する斜視図。 インクパックが取り外された状態におけるインクカートリッジを例示する図。 インクパックが取り外された状態におけるインクカートリッジを例示する図。 インクパックが取り外された状態におけるインクカートリッジを例示する図。 インクパックが載置された状態におけるインクカートリッジを例示する図。 インクパックが載置された状態におけるインクカートリッジを例示する図。 インクパックが載置された状態におけるインクカートリッジを例示する図。 インクパックが固定された状態におけるインクカートリッジを例示する図。 インクパックが固定された状態におけるインクカートリッジを例示する図。 インクパックが固定された状態におけるインクカートリッジを例示する図。 カートリッジ保持部を部分的に例示する斜視図。 カートリッジ保持部を部分的に例示する斜視図。 インク供給姿勢のインクカートリッジを挿入した状態を例示する斜視図 インク供給姿勢のインクカートリッジを挿入した状態を例示する拡大図。 インク供給姿勢のインクカートリッジを挿入した状態を例示する斜視図 インク供給姿勢のインクカートリッジを挿入した状態を例示する拡大図。 反転姿勢のインクカートリッジを保持した状態を例示する斜視図。 インクカートリッジを移動させる動作態様を例示する模式図。 インクパックが固定された状態のインクカートリッジの変形例を示す図。
図1は、本発明を適用可能なプリンターの概略構成を模式的に例示する正面図である。なお、図1や以下の図面では必要に応じて、装置各部の配置関係を明確にするために、プリンター1の左右方向X、前後方向Yおよび鉛直方向Zに対応したXYZ直交座標系を表示する。
図1に示すように、プリンター1では、その両端が繰出軸20および巻取軸40にロール状に巻き付けられた1枚のシートS(ウェブ)が搬送経路Pcに沿って張架されており、シートSは、繰出軸20から巻取軸40へ向かう搬送方向Dsへ搬送されつつ、画像記録を受ける。シートSの種類は、紙系とフィルム系に大別される。具体例を挙げると、紙系には上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙等があり、フィルム系には合成紙、PET(Polyethylene terephthalate)、PP(polypropylene)等がある。概略的には、プリンター1は、繰出軸20からシートSを繰り出す繰出部2(繰出領域)と、繰出部2から繰り出されたシートSに画像を記録するプロセス部3(プロセス領域)と、プロセス部3で画像の記録されたシートSを巻取軸40に巻き取る巻取部4(巻取領域)とを備え、X方向に並ぶこれら機能部2、3、4をハウジング10に収容する。さらに、プリンター1は、CPU(Central Processing Unit)やメモリーで構成された制御部100をハウジング10に内蔵し、各機能部2、3、4を制御部100によって制御する。なお、以下の説明では、シートSの両面のうち、画像が記録される面を表面と称する一方、その逆側の面を裏面と称する。
繰出部2は、シートSの端を巻き付けた繰出軸20と、繰出軸20から引き出されたシートSを巻き掛ける従動ローラー21とを有する。繰出軸20は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き付けて支持する。そして、繰出軸20が図1の紙面において時計回りに回転することで、繰出軸20に巻き付けられたシートSが従動ローラー21を経由してプロセス部3へと繰り出される。ちなみに、シートSは、繰出軸20に着脱可能な芯管(図示省略)を介して繰出軸20に巻き付けられている。したがって、繰出軸20のシートSが使い切られた際には、ロール状のシートSが巻き付けられた新たな芯管を繰出軸20に装着して、繰出軸20のシートSを取り換えることが可能となっている。
プロセス部3は、繰出部2から繰り出されたシートSを回動ドラム30で支持しつつ、回動ドラム30の外周面に沿って配置されたプロセスユニットPUにより処理を適宜行って、シートSに画像を印刷するものである。このプロセス部3では、回動ドラム30の両側に前駆動ローラー31と後駆動ローラー32とが設けられており、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSが回動ドラム30に支持されて、画像の印刷を受ける。
前駆動ローラー31は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、繰出部2から繰り出されたシートSを裏面側から巻き掛ける。そして、前駆動ローラー31は図1の紙面において時計回りに回転することで、繰出部2から繰り出されたシートSを搬送経路の下流側へと搬送する。なお、前駆動ローラー31に対してはニップローラー31nが設けられている。このニップローラー31nは、前駆動ローラー31側へ付勢された状態でシートSの表面に当接しており、前駆動ローラー31との間でシートSを挟み込む。これによって、前駆動ローラー31とシートSの間の摩擦力が確保され、前駆動ローラー31によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
回動ドラム30は、Y方向に平行な中心線を持つ円筒形状のドラムであり、その外周面にシートSを巻き掛ける。さらに回動ドラム30は、その円筒形状の中心線を通って軸方向に延びる回動軸300を有している。回動軸300は、図示を省略する支持機構によって回動可能に支持されており、回動ドラム30は、回動軸300を中心に回動する。
このような回動ドラム30の外周面に、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSが裏面側から巻き掛けられる。そして、回動ドラム30は、シートSとの間の摩擦力を受けてシートSの搬送方向Dsに従動回転しつつ、シートSを裏面側から支持する。ちなみに、プロセス部3では、回動ドラム30への巻き掛け部の両側でシートSを折り返す従動ローラー33、34が設けられている。これらのうち従動ローラー33は、前駆動ローラー31と回動ドラム30の間でシートSの表面を巻き掛けて、シートSを折り返す。一方、従動ローラー34は、回動ドラム30と後駆動ローラー32の間でシートSの表面を巻き掛けて、シートSを折り返す。このように、回動ドラム30に対して搬送方向Dsの上・下流側それぞれでシートSを折り返すことで、回動ドラム30へのシートSの巻き掛け部を長く確保することができる。
後駆動ローラー32は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、回動ドラム30から従動ローラー34を経由して搬送されてきたシートSを裏面側から巻き掛ける。そして、後駆動ローラー32は図1の紙面において時計回りに回転することで、シートSを巻取部4へと搬送する。なお、後駆動ローラー32に対してはニップローラー32nが設けられている。このニップローラー32nは、後駆動ローラー32側へ付勢された状態でシートSの表面に当接しており、後駆動ローラー32との間にシートSを挟み込む。これによって、後駆動ローラー32とシートSの間の摩擦力が確保され、後駆動ローラー32によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
このように、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSは、回動ドラム30の外周面に支持される。また、プロセス部3では、回動ドラム30に支持されるシートSの表面に対してカラー画像を印刷するために、プロセスユニットPUが設けられている。このプロセスユニットPUは、ヘッドユニット36a〜36f、UV照射器37a〜37eおよびインク供給システム7をキャリッジ51で支持した構成を具備する。
搬送方向Dsに順番に並ぶ6個のヘッドユニット36a〜36fは、ホワイト、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックおよびクリアー(透明)に対応し、インクジェット方式で対応する色のインクをノズルから吐出する。各ヘッドユニット36a〜36fは、図2を用いて後述する吐出ヘッド360を先端に取り付けた構成を具備している。各ヘッドユニット36a〜36fの吐出ヘッド360(図2)では、Y方向にシートSの幅に渡って複数のノズルが配列されたノズル列が設けられて、ノズル列の各ノズルからインクが吐出される。これら6個のヘッドユニット36a〜36fは回動ドラム30の回動軸300から放射状に配置されて、回動ドラム30の外周面に沿って並ぶ。そして、各ヘッドユニット36a〜36fは、キャリッジ51によって回動ドラム30に対して位置決めされ、若干のクリアランス(ペーパーギャップ)を空けて回動ドラム30に対向する。これによって、各ヘッドユニット36a〜36fは、所定のペーパーギャップを空けて、回動ドラム30に巻き掛けられたシートS表面に対向する。こうしてキャリッジ51によってペーパーギャップが規定された状態で、各ヘッドユニット36a〜36fがインクを吐出することで、シートS表面の所望の位置にインクが着弾して、シートS表面にカラー画像が形成される。
ちなみに、ホワイトのインクを吐出するヘッドユニット36aは、透明のシートSに画像を印刷する場合に、ホワイトの背景をシートSに形成するために用いられる。具体的には、ヘッドユニット36aは、画像形成の対象となる領域の全面を埋め尽くすようにホワイトのインクを吐出して背景を形成する。そして、イエロー、シアン、マゼンタおよびブラックのインクを吐出するヘッドユニット36b〜36eが、白色の背景に重ねてカラー画像を形成する。また、ヘッドユニット36fは、カラー画像に重ねてクリアーのインクを吐出して、カラー画像をクリアーのインクで覆う。これによって、光沢感やマット感などの質感がカラー画像に与えられる。
ヘッドユニット36a〜36fで使用するインクとしては、紫外線(光)を照射することで硬化するUV(ultraviolet)インク(光硬化性インク)が用いられる。そこで、インクを硬化させてシートSに定着させるために、UV照射器37a〜37eが設けられている。なお、このインク硬化は、本硬化と仮硬化とを使い分けて実行される。ここで、本硬化は、比較的強い照射強度の紫外線をインクに照射することで、インクの濡れ広がりが停止する程度にインクを硬化させる処理であり、仮硬化は、比較的弱い照射強度の紫外線をインクに照射することで、インクの濡れ広がり方が紫外線を照射しない場合に比べて十分遅くなる程度にインクを硬化させる処理であり、インクを本硬化させるものではない。
具体的には、ホワイトのヘッドユニット36aとシアンのヘッドユニット36bの間には、本硬化用のUV照射器37aが配置されている。したがって、ヘッドユニット36aによって形成されたホワイトの背景は、ヘッドユニット36b〜36fからのインクが重ねられる前に、UV照射器37aからの紫外線を受けて本硬化する。イエロー、シアン、マゼンタおよびブラックのヘッドユニット36b〜36eの各間には、仮硬化用のUV照射器37b〜37dが配置されている。したがって、ヘッドユニット36b〜36dそれぞれが吐出したインクは、搬送方向Dsの下流側のヘッドユニット36c〜36eからのインクが重ねられる前に、UV照射器37b〜37dからの紫外線を受けて仮硬化する。これによって、ヘッドユニット36b〜36eそれぞれから吐出されたインクが混ざり合うといった混色の発生が抑制されている。ブラックのヘッドユニット36eとクリアーのヘッドユニット36fの間には、本硬化用のUV照射器37eが配置されている。したがって、ヘッドユニット36b〜36eにより形成されたカラー画像は、ヘッドユニット36fからのインクが重ねられる前に、UV照射器37eからの紫外線を受けて本硬化する。
また、キャリッジ51の後側(−Y側)には、2個のインク供給システム7がX方向に並んで取り付けけられている。左側(+X側)のインク供給システム7は、ホワイト、イエロー、シアンのインクを供給する機構(インク流動制御機構)を色毎に有してハウジング70に収容した構成を具備しており、3個のヘッドユニット36a、36b、36cのそれぞれへ対応する色のインクを供給する。右側(+X側)のインク供給システム7は、マゼンタ、ブラック、クリアーのインクを供給する機構(インク流動制御機構)を色毎に有してハウジング70に収容した構成を具備しており、3個のヘッドユニット36d、36e、36fのそれぞれへ対応する色のインクを供給する。
ここで、インク供給システムがヘッドユニットにインクを供給する構成の詳細について、図2を用いて説明しておく。図2は、インク供給システムとヘッドユニットの吐出ヘッドとを模式的に例示したブロック図である。インク供給システム7はインク流動制御機構71を色毎に具備するが、インク流動制御機構71の構成は各色で同様であるため、同図では1個のインク流動制御機構71のみが模式的に例示されている。また、ヘッドユニット36a〜36fそれぞれが先端に具備する吐出ヘッド360の構成も各色で同様であるため、同図では1個の吐出ヘッド360のみが模式的に例示されている。
吐出ヘッド360は、ノズル形成面NSに開口するノズルNと、インクを一時的に貯留するリザーバーRSと、ノズルNとリザーバーRSとを連通するキャビティCVとを有し、リザーバーRSからキャビティCVを介してノズルNへインクが供給される。そして、キャビティCVがインクに圧力を加えることで、ノズルNからインクが吐出される。
一方、インク供給システム7が内蔵するインク流動制御機構71は、インクを貯留するタンク710(サブタンク)と吐出ヘッド360との間でインクを循環させる。具体的には、インク流動制御機構71は、タンク710の他に、リザーバーRSとタンク710を接続する供給流路711(供給用配管)、供給流路711に設けられた循環ポンプ712、およびリザーバーRSとタンク710を接続する回収流路713(回収用配管)を有する。こうして、タンク710、供給流路711、リザーバーRS、回収流路713およびタンク710をこの順番でインクが流動する循環経路71Cが形成され、循環ポンプ712が順方向に回転することで、インクが循環経路71Cを循環する。つまり、循環ポンプ712を順回転させることで、供給流路711(往路)を介してタンク710からリザーバーRSへインクを供給できるとともに、回収流路713(復路)を介してリザーバーRSからタンク710へインクを回収できる。
なお、供給流路711のうち、インク供給システム7のハウジング70から出てヘッドユニット36に到るまでは、可撓性の配管711aで構成されている。また、回収流路713のうち、ヘッドユニット36から出てインク供給システム7のハウジング70に到るまでは、可撓性の配管713aで構成されている。
また、インク流動制御機構71は、供給流路711を開閉する弁714を有する。この弁714は、循環経路71Cに沿って循環ポンプ712からリザーバーRSに到る途中に設けられている。したがって、弁714を開くことで、タンク710からリザーバーRSへのインクの供給を実行できるとともに、弁714を閉じることで、タンク710からリザーバーRSへのインクの供給を停止できる。
さらに、インク流動制御機構71は、タンク710にインク(UVインク)を供給するインク供給路715(インク供給用配管)と、タンク710内の圧力を調整する圧力調整流路716(圧力調整用配管)を有する。インク供給流路715は、カートリッジ保持部8に接続されており、カートリッジ保持部に装着されたインクカートリッジ内のインクパックからタンク710へインクを供給する。ちなみに、タンク710へ供給されるインクは、例えば28℃〜40度において15[mPa・s]の粘度を有する。また、圧力調整流路716は、ポンプに接続されており、このポンプを回転させることでタンク710内の圧力を調整する。これによって、タンク710の圧力を、負圧・大気圧・正圧のそれぞれに調整することができる。
図1に戻って説明を続ける。上述したように6個のヘッドユニット36a〜36f、5個のUV照射器37a〜37eおよび2個のインク供給システム7がキャリッジ51に搭載されて、プロセスユニットPUが構成されている。なお、キャリッジ51のX方向(搬送方向Ds)の両端部それぞれに対向して、Y方向へ延びるガイドレール52が配置されており、キャリッジ51は、2本のレール52に架け渡されている。したがって、キャリッジ51は、ヘッドユニット36a〜36f、UV照射器37a〜37eおよびインク供給システム7を伴ってガイドレール52上をY方向へ移動可能となっている。
また、プロセス部3では、ヘッドユニット36fに対して搬送方向Dsの下流側には、本硬化用のUV照射器38が設けられている。したがって、ヘッドユニット36fによってカラー画像に重ねて吐出されたクリアーのインクは、UV照射器38からの紫外線を受けて本硬化する。なお、UV照射器38は、キャリッジ51には搭載されていない。
プロセス部3によりカラー画像の形成されたシートSは、後駆動ローラー32によって巻取部4へと搬送される。この巻取部4は、シートSの端を巻き付けた巻取軸40の他に、巻取軸40と後駆動ローラー32の間でシートSを裏面側から巻き掛ける従動ローラー41を有する。巻取軸40は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き取って支持する。つまり、巻取軸40が図1の紙面において時計回りに回転すると、後駆動ローラー32から搬送されてきたシートSが従動ローラー41を経由して巻取軸40に巻き取られる。ちなみに、シートSは、巻取軸40に着脱可能な芯管(図示省略)を介して巻取軸40に巻き取られる。したがって、巻取軸40に巻き取られたシートSが満杯になった際には、芯管ごとシートSを取り外すことが可能となっている。
ところで、図3、図4等を用いて次に説明するように、上述のプリンター1には、カートリッジ保持部8が設けられており、各カートリッジ保持部8は、インクカートリッジ9を着脱可能に保持して、インクカートリッジ9に収容されたインクをサブタンク710へ供給する。特に、カートリッジ保持部8が保持可能なインクカートリッジ9の姿勢は2通りあり、インクカートリッジ9からインク供給が可能なインク供給姿勢(第1姿勢)、およびインク供給姿勢に対して上下反転した反転姿勢(第2姿勢)のいずれかの姿勢で、カートリッジ保持部8はインクカートリッジ9を保持可能である。続いては、かかるカートリッジ保持部8やインクカートリッジ9の詳細について説明する。
図3は、プリンター1の外観を例示する斜視図である。図4は、インクカートリッジ9を保持するカートリッジ保持部8を例示する斜視図であり、特にインクカートリッジ9がインク供給姿勢で保持されている状態を例示する。図3に示すように、プリンター1のハウジング10の右側(−X)の側面には、12個のカートリッジ保持部8が、Z方向に6行でY方向に2列のマトリックス状に配列されている。異なる行に属するカートリッジ保持部8は、異なる色のインクを収容するインクカートリッジ9を保持する。一方、同一行に属してY方向に隣り合う2個のカートリッジ保持部8は、同じ色のインクを収容するインクカートリッジ9を保持する。つまり、プリンター1は、1色につき複数(具体的には2個)のインクカートリッジ9を保持することができる。そのため、例えばある色について、一方のインクカートリッジ9に後述する撹拌等の作業を実行しながら、他方のインクカートリッジ9でサブタンク710へインクを供給して印刷を継続できる(すなわち、ホットスワップが実行可能である)。
図4に示すように、各カートリッジ保持部8は、−X方向へ開口する保持部本体81と、保持部本体81の開口A81を開閉する扉82とを有し、保持部本体81内部の収容空間80にインクカートリッジ9を着脱可能に収容する。開口A81の−Y側では蝶番831が保持部本体81に取り付けられており、扉82の端(閉状態での−Y側の端)は蝶番831を介して保持部本体81に接続される。したがって、扉82は蝶番831を中心として180度の範囲で回動できる。こうして、蝶番831の機能によって、扉82は保持部本体81に開閉可能に取り付けられている。ちなみに、扉82はハウジング10に対してY方向の内側へ向けて開かれ、開状態にある扉82がハウジング10からY方向へ突出しないように構成されている。その結果、ハウジング10の+Y側で作業をする作業者の邪魔にならずに、扉82を開くことができる。
また、開口A81の+Y側では、マグネットスイッチ832(電磁開閉器)が保持部本体81に取り付けられており、マグネットスイッチ832の磁力によって、扉82を閉状態に維持することができる。さらに、マグネットスイッチ832は、扉82の開閉状態を示す開閉信号を制御部100(図1)に出力し、制御部100は、当該開閉信号に基づいて扉82の状態を把握できる。そして、扉82を開くことで、保持部本体81の収容空間80に対するインクカートリッジ9の着脱が可能となるとともに、扉82を閉じることで、保持部本体81の収容空間80に対する作業者のアクセスを制限したり、収容空間80への光の入射を制限したりすることができる。特に、収容空間80への光の入射を制限することで、インクカートリッジ9が光に晒されるのを抑えて、インクカートリッジ9内に漏れ込んだ光によってインクカートリッジ9に収容される光硬化性インクが硬化することを抑制できる。
ちなみに、プリンター1では、1色につき2個のカートリッジ保持部8が設けられている。これに対して、共通の色に対応する2個のカートリッジ保持部8に対しては、共通の扉82を設けるのではなく、1個のカートリッジ保持部8につき1枚の扉82を設けている。そのため、インクカートリッジ9に対して後述する撹拌等の作業が必要なカートリッジ保持部8の扉82のみを開くことができ、インクカートリッジ9が不要に光に晒されるのを抑制できる。
図5は、インクカートリッジの外観構成を例示する斜視図であり、インク供給姿勢にあるインクカートリッジ9の外観を例示する。インクカートリッジ9は、下側(−Z側)の本体ケース91と、本体ケース91の上側(+Z側)に設けられて本体ケース91を開閉可能な扉92とを有し、本体ケース91と扉92とでカートリッジケースC9が構成されている。本体ケース91および扉92はアルミニウムを基材とする。具体的には、本体ケース91の−Z側の底部、+Y側の側部および−Y側の側部は、それぞれアルミニウムで構成されている。また、閉状態における扉92の+Z側の上部、+Y側の側部および−Y側の側部も、それぞれアルミニウムで構成されている。ただし、本体ケース91の+X側の側部および−X側の側部には、樹脂部材91p(プラスチック)が締結されており、閉状態における扉92の+X側の側部および−X側の側部には、樹脂部材92p(プラスチック)が締結されている。これによって、X方向の両端における角部が樹脂部材91p、92pによって保護されている。
図5に示すように、本体ケース91と扉92とは、+Y側に設けられた2個の蝶番931により相互に接続されており、蝶番931の機能によって、扉92は、本体ケース91に開閉可能に取り付けられている。本体ケース91の−Y側には留め具932が取り付けられており、扉92に留め具932を係合させることで、扉92を閉状態に維持することができる。扉92の上側(+Z側)の面には、凹状の取手933が設けられており、取手933を操作することで、作業者は扉92を容易に開閉できる。また、本体ケース91の−X側の面には、取手934が取り付けられており、作業者は、取手934を操作することで、後述するインクカートリッジ91の撹拌等を容易に実行できる。
図6は、図5のインクカートリッジに収容されるインクパックを例示する斜視図である。インクパック6は、可撓性の素材で構成されたパック本体61内にインクを収容した概略構成を具備する。パック本体61は、Z方向に厚い胴部61aと、Z方向に窄みつつ胴部61aから+X方向に延びる肩部61bと、肩部61bの+X方向の先端に設けられてZ方向に薄い首部61cとを有する。このインクパック6は、パック本体61の他に、パック本体61の+X方向の首部61cに取り付けられたインク供給口62、識別用部材63および誤装着防止部材64を有する。インク供給口62は、Y方向の中央部に配置されて、パック本体61から+X方向へ突出する。
識別用部材63は、識別用IC(Integrated Circuit)631と、識別用IC631をパック本体61に取り付ける取付具632と、取付具632から下側(−Z側)に突出する2本のピン633とを有する。識別用IC631には、インクパック6が収容するインクの量やインク使用履歴を記憶するメモリー回路、およびメモリー回路へのアクセスを制御するインターフェース回路等が搭載されている。
誤装着防止部材64は、嵌合部641と、嵌合部641をパック本体61に取り付ける取付具642と、取付具642から下側(−Z側)に突出する2本のピン643とを有する。嵌合部641は、インクパック6が収容するインクの色に固有の形状を有し、後述するように、カートリッジ保持部8に対応する色とは異なる色のインクを収容するインクパック6がカートリッジ保持部8に装着されるのを防止するために用いられる。
そして、図5のインクカートリッジ9に、図6のインクパック6が着脱可能に保持される。続いては、作業者がインクカートリッジ9にインクパックを装着する手順の説明を通して、インクカートリッジおよびインクパックの構成を詳述する。
図7、図8および図9は、インクパックが取り外された状態におけるインクカートリッジを例示する図である。特に、図7は、扉92が開いたインクカートリッジ9を例示する斜視図であり、図8は、+X側から見たインクカートリッジ9の内部構成を例示する図であり、図9は、扉92が閉じたインクカートリッジ9を例示する部分断面図である。なお、これらの図で座標が示す方向は、カートリッジ保持部8にインク供給姿勢でインクカートリッジ9を装着した場合に対応する。
インクカートリッジ9は、本体ケース91と扉92で構成されるカートリッジケースC9を備え、扉92を閉じることで本体ケース91と扉92の内部に形成される収容空間90にインクパック6を保持する。こうして、カートリッジケースC9でインクパック6を覆うことで、外部の光からインクパックを保護することができると共にインクパック6の取り扱いを容易にすることができる。インクカートリッジ9の本体ケース91は、底部91aおよび側部91b〜91eにより収容空間90を下側から囲む。底部91aは、平板形状を有するアルミニウム製の金属部材で構成されており、インクカートリッジ9の−Z側の底面を構成する。側部91bおよび側部91cは互いにX方向から対向して、インクカートリッジ9の+X側および−X側の面をそれぞれ構成する。なお、側部91bには、Y方向に延びるスリット状の開口935と円形状の開口936とが、Z方向に並びつつX方向に貫通している。さらに、側部91bでは、+Y側の端に配置された開口A63および−Y側の端に配置された開口A64が、それぞれX方向に貫通している。また、側部91dおよび側部91eはアルミニウム製の金属部材であり、互いにY方向から対向して、インクカートリッジ9の+Y側および−Y側の面をそれぞれ構成する。
インクカートリッジ9の底部91aには、アルミニウム製の傾斜部材94が上側(+Z側)から取り付けられている。この傾斜部材94は、上側からインクパック6が載置される載置板941と、載置されたインクパック6のY方向へのずれを抑制する突出板942とを有する。載置板941は、+X側へ向かうに連れて下がるように底部91aに対して傾斜している。突出板942は、Y方向の両端のそれぞれにおいて載置板941に対して垂直に設けられて、インクパック6が載置される側へ向けて載置板941から突出する。
また、インクカートリッジ9の底部91aには、傾斜部材94に+X側から接続されて、傾斜部材94と一体形成されたアルミニウム製の屈曲部材95が取り付けられている。屈曲部材95は、底部91aから立設しつつ+X側に向けて傾斜する傾斜板951と、傾斜板951の上側(+Z側)の端から+X側へ水平に延びる平板952とを有する。かかる屈曲部材95は、インクパック6の肩部61bから首部61cへの形状に沿って屈曲した形状を有しており、傾斜板951でインクパック6の肩部61bを下側(−Z側)から支持するとともに、平板952でインクパックの首部61cを下側(−Z側)から支持する。
さらに、インクカートリッジ9の底部91aには、屈曲部材95に対してX方向へ部分的に重複しつつ+X側から隣り合う取付部96が設けられている。取付部96は、インクパック6の首部61cを本体ケース91に対して保持するために設けられている。取付部96は、屈曲部材95の平板952から+X方向に延設された支持平板961と、支持平板961を底部91aに対して固定する固定具962とを有する。支持平板961は、Y方向に長尺な形状を有し、収容空間90のY方向の略全域に渡って設けられている。この支持平板961には、識別用部材63に対して設けられたピン633が係合可能な孔961aと、誤装着防止部材64に対して設けられたピン643が係合可能な孔961bとが空いている。また、この支持平板961には、上側(+Z側)へ突出するピン961cおよびネジ孔961dが設けられている。具体的には、平板961の上側(+Z側)の面では、2個のピン961cがY方向に並ぶとともに、2個のネジ孔961dがY方向に並ぶ。
さらに、取付部96は、支持平板961の+X側に配置されてZ方向に立設する供給口係合板963と、供給口係合板963を本体ケース91に固定する固定具964とを有する。供給口係合板963はY方向に長尺な形状を有し、収容空間90のY方向の略全域に渡って設けられている。この供給口係合板963は、上側(+Z側)に開口する係合凹部963aをY方向の略中央に有する。この係合凹部963aは、本体ケース91の側部91bに設けられた開口936にX方向から対向する。そして、インクパック6のインク供給口62は、係合凹部963aに上側(+Z側)から係合して、供給口係合板963により下側(−Z側)から支持される。ちなみに、上述した2個のピン961cは、X方向において中央に係合凹部963aを挟んで配置され、2個のネジ孔961dは、X方向において中央に係合凹部963aを挟んで配置されている。
図10、図11および図12は、インクパックが載置された状態におけるインクカートリッジを例示する図である。特に、図10は、扉92が開いたインクカートリッジ9を例示する斜視図であり、図11は、+X側から見たインクカートリッジ9の内部構成を例示する図であり、図12は、扉92が閉じたインクカートリッジ9を例示する部分断面図である。なお、これらの図で座標が示す方向は、カートリッジ保持部8にインク供給姿勢でインクカートリッジ9を装着した場合に対応する。
これらの図に示すように、インクカートリッジ9にインクパック6を収容するにあたっては、インクパック6のパック本体61が傾斜部材94の載置板941に載置される。上述のとおり、載置板941は傾斜しているため、パック本体61は+X側へ向かうに連れて下がるように底部91aに対して傾斜する。こうして、インクパック6はインク供給口62を下側にして支持されて、インクパック6内のインクを自重によってインク供給口62へ導くことが可能となっている。
また、インクパック6のインク供給口62は、供給口係合板963の係合凹部963aに係合する。これによって、インク供給口62が本体ケース91に対して位置決めされる。上述のとおり、係合凹部963aは、本体ケース91の側部91bに設けられた開口936にX方向から対向するため、インク供給口62は、開口936にX方向から対向して、開口936を介して本体ケース91の外部に露出する。
さらに、インクパック6の識別用部材63に対して設けられたピン633は、支持平板961の孔961aに係合する。これによって、識別用部材63が本体ケース91に対して位置決めされて、側部91bを貫通する開口A63にX方向から対向する。同様に、インクパック6の誤装着防止部材64に対して設けられたピン643は、支持平板961の孔961bに係合する。これによって、誤装着防止部材64が本体ケース91に対して位置決めされて、側部91bを貫通するA64にX方向から対向する。
作業者は、図10〜図12に示すようにインクパック6をインクカートリッジ内に載置すると、続いてインクパック6を本体ケース9に固定する。図13、図14および図15は、インクパックが固定された状態におけるインクカートリッジを例示する図である。特に、図13は、扉92が開いたインクカートリッジ9を例示する斜視図であり、図14は、+X側から見たインクカートリッジ9の内部構成を例示する図であり、図15は、扉92が閉じたインクカートリッジ9を例示する部分断面図である。なお、これらの図で座標が示す方向は、カートリッジ保持部8にインク供給姿勢でインクカートリッジ9を装着した場合に対応する。
これらの図に示すように、インクカートリッジ9にインクパック6を固定するにあたっては、アルミニウム製のインクパック保持部材97が用いられる。インクパック保持部材97は、パック本体61に上側(+Z側)から載置されて用いられる。この際、インクパック保持部材97を貫通する孔971aを支持平板961のピン961cの先端に係合させることで、インクパック保持部材97は本体ケース91に位置決めされた状態で、パック本体61に載置される。さらに、支持平板961に設けられたネジ孔961dにネジ98をねじ込むと、インクパック保持部97は、ネジ98のネジ頭によって下側(−Z側)へ押圧されつつ、ピン961cによって下側(−Z側)から支持される。こうして、インクパック保持部97が本体ケース91に対して固定される。
インクパック保持部材97は、パック本体61の首部61cの上側(+Z側)に配置される挟持板971を有する。この挟持板971は、固定部9710と、固定部9710のY方向の中央に設けられた第1挟持部9711と、固定部9710の−Y側に設けられた第2挟持部9712と、固定部9710の+Y側に設けられた第3挟持部9713とを一体形成した構成を有する。固定部9710は平板形状を有しており、ピン961cやネジ98のネジ頭に当接しつつこれらに支持される。つまり、インクパック保持部材97は、固定部9710にて本体ケース91に対して固定される。
第1挟持部9711は、係合凹部963aの上側(+Z側)に位置しつつ、固定部9710より下側(−Z側)に若干突出して板バネとして機能する。そして、この第1挟持部9711は、係合凹部963aに係合するインク供給口62を、係合凹部963aとの間に挟持する。これによって、インク供給口62が本体ケース91に対して固定される。
第2挟持部9712は、識別用部材63の取付具632の上側(+Z側)に位置しつつ、固定部9710との間の段差を介して固定部9710より下側(−Z側)に突出して板バネとして機能する。そして、この第2挟持部9712は、支持平板961に係合する識別用部材63を支持平板961との間に挟持する。これによって、識別用部材63が本体ケース91に対して固定される。
第3挟持部9713は、誤装着防止部材64の取付具642の上側(+Z側)に位置しつつ、固定部9710との間の段差を介して固定部9710より下側(−Z側)に突出して板バネとして機能する。そして、この第3挟持部は、支持平板961に係合する誤装着防止部材64を支持平板961との間に挟持する。これによって、誤装着防止部材64が本体ケース91に対して固定される。
また、インクパック保持部材97は、挟持板971と一体形成された支持板972を有する。この支持板972は、挟持板971から−X側に突出しつつ斜め上側(+Z側)に延びて、パック本体61の肩部61bの上側(+Z側)に+X側から接する。かかる支持板972は、作業者がインクカートリッジ9を運搬するとき等に効果的に機能する。つまり、インクカートリッジの−X側の側部91cには、取手934が取り付けられている。そのため、作業者が取手934を把持してインクカートリッジ9を運搬する際には、図13〜図15に示した−X側が上側を向き、+X側が下側を向く。したがって、+X側からインクパック6に接する支持板972を設けておけば、インクパック6を下側から支持することができ、運搬中のインクカートリッジ9内に収容されたインクパック6を安定させることができる。
さらに、この支持板972と同様の機能を、屈曲部材95の傾斜板951も発揮することができる。つまり、傾斜板951は、パック本体61の肩部61bの下側(−Z側)に+X側から対向する。したがって、作業者が取手934を把持してインクカートリッジ9を運搬する際には、傾斜板951によってインクパック6を下側から支持することができ、運搬中のインクカートリッジ9内に収容されたインクパック6を安定させることができる。
このように、インクパック6をインクカートリッジ9に装着する際には、インクパック6がインクカートリッジ9内に載置される。続いて、インクパック保持部材9をインクパック6に載置してねじ止めすることで、インクパック6のインク供給口62、識別用部材63および誤装着防止部材64が挟持されて、インクパック6がインクカートリッジ9に保持される。一方、ねじ止めを外してインクパック保持部材9を外すことで、インクパック6をインクカートリッジ9から取り外すことができる。
図4を用いて上述したように、カートリッジ保持部8は、このようなインクカートリッジ9を着脱可能に保持する。続いては、カートリッジ保持部8によるインクカートリッジ9の保持機構や、カートリッジ保持部8とインクカートリッジ9の関係の詳細について説明する。図16および図17は、カートリッジ保持部8を部分的に例示する斜視図であり、図17では、側壁81b、81cを取り払った状態が示されている。カートリッジ保持部8の保持部本体81は、+X側の奥壁81aおよびY方向から互いに対向する側壁81b、81cによって収容空間80を側方から囲う。また、カートリッジ保持部8は、収容空間80の下部に配置されたトレイ84を有する。トレイ84は、載置されたインクカートリッジ9を保持可能であるとともに、側壁81b、81cの内側に取り付けられたレール85によって保持部本体81に対してX方向に移動可能である。したがって、作業者は、保持部本体81から−X側に引き出したトレイ84にインクカートリッジ9を載置してから、インクカートリッジ9を伴ってトレイ84を+X側に移動させることで、カートリッジ保持部8の収容空間80にインクカートリッジ9を収容できる。なお、トレイ84は、インクカートリッジ9を保持する役割の他、何らかの原因でインクカートリッジ9から流出したインクを受けるインク受け(オイルパン)としての役割も果たす。
カートリッジ保持部8の奥壁81aには、インク供給針861、ICリーダー863、誤装着防止部材864、ピン865およびストッパー866が−X側に突出する。インク供給針861はインクタンク710(図2)に接続された中空の針で、インク供給姿勢でトレイ84に載置されたインクカートリッジ9の開口936にX方向から対向する。ICリーダー863は、インクパック6の識別用IC63にアクセスして情報のリードおよびライトを実行可能であり、インク供給姿勢でトレイ84に載置されたインクカートリッジ9の開口A63にX方向から対向する。誤装着防止部材864(保持部側誤装着防止部材)は、インクの色に固有の形状を有しており、対応する色に応じた形状の誤装着防止部材64にのみ嵌合可能であって、インク供給姿勢でトレイ84に載置されたインクカートリッジ9の開口A64にX方向から対向する。ピン865は、インク供給姿勢でトレイ84に載置されたインクカートリッジ9に係合して、インクカートリッジ9をカートリッジ保持部8に対して位置決めするために用いられる。ストッパー866は、インク供給針861、ICリーダー863、誤装着防止部材864およびピン865よりも奥壁81aを起点に−X方向に長い(換言すれば、最も−X側に突出している)。かかるストッパー866は、インク供給姿勢でトレイ84に載置されたインクカートリッジ9の開口935にX方向から対向する一方、反転姿勢でトレイ84に載置されたインクカートリッジ9の開口935にはX方向から対向せずに、Z方向へ外れる。
かかる構成を具備するカートリッジ保持部8に対して、インク供給姿勢のインクカートリッジ9をインク供給位置にまで挿入することで、インクカートリッジ9からインクを供給することが可能となる。図18は、インク供給姿勢のインクカートリッジをカートリッジ保持部に対してインク供給位置の手前まで挿入した状態を例示する斜視図であり、図19は、インク供給姿勢のインクカートリッジをカートリッジ保持部に対してインク供給位置の手前まで挿入した状態を例示する部分拡大斜視図である。図20は、インク供給姿勢のインクカートリッジをカートリッジ保持部に対してインク供給位置まで挿入した状態を例示する斜視図である。図21は、インク供給姿勢のインクカートリッジをカートリッジ保持部に対してインク供給位置まで挿入した状態を例示する部分拡大斜視図である。
トレイ84によってインクカートリッジ9を+X側へ移動させると、図18および図19に示すように、インク供給針861、ICリーダー863および誤装着防止部材864が、それぞれ開口936、A63、A64を介してインクカートリッジ9内に進入する。これと並行して、ストッパー866が開口935を介してインクカートリッジ9内に進入する。さらに、トレイ84によってインクカートリッジ9を+X側へ移動させると、インクカートリッジ9をインク供給位置Psに位置させることができる(図20、図21)。
インクカートリッジ9がインク供給位置Psに位置する状態では、ピン865がインクカートリッジ9に係合して、インクカートリッジ9をカートリッジ保持部8に対して位置決めする。また、開口936を介して進入したインク供給針861はインクパック6のインク供給口62に刺さって、インクパック6内のインクをサブタンク710(図2)へ供給できる。
開口A63を介して進入したICリーダー863は、識別用部材63の識別用IC631に接続されて、識別用IC631のメモリーに対してリードあるいはライトを実行する。この際、ICリーダー863は、メモリーから読み出した情報を制御部100(図1)に出力する。したがって、制御部100は、ICリーダー863からの情報に基づいて、インクカーリッジ9がインク供給位置Psにセットされたことや、当該インクカートリッジ9に収容されるインクの量や使用履歴を知ることができる。ちなみに、制御部100は、ICリーダー863からの情報に基づいてインクカートリッジ9のインク供給位置Psへのセットを確認するとともに、マグネットスイッチ832からの情報に基づいて扉82の閉状態を確認すると、インクカートリッジ9からサブタンク710のインク供給を許可する。
開口A64を介して進入した誤挿入防止部材864は、誤挿入防止部材64の嵌合部641に嵌合して接続される。ただし、誤挿入防止部材864、64は、互いに同一の色に対応する場合にのみ相互に接続され、そうでない場合は接続されない。つまり、カートリッジ保持部8に対して当該カートリッジ保持部8に対応する色のインクを収容するインクカートリッジ9が挿入された場合にのみ、誤挿入防止部材864、64は相互に接続される。一方、カートリッジ保持部8に対して当該カートリッジ保持部8に対応しない色のインクを収容するインクカートリッジ9が挿入された場合には、誤挿入防止部材864、64は相互に接続されず、インクカートリッジ9をインク供給位置Psまで挿入できない。したがって、インクカートリッジ9をカートリッジ保持部8に装着する作業者は、インクカートリッジ9に収容されるインクの色が誤っていることに容易に気付くことができる。
ちなみに、上述したように、カートリッジ保持部8はインク供給姿勢(すなわち、扉92が上側(+Z側)に位置し、本体ケース91が下側(−Z側)に位置する姿勢)と、反転姿勢(すなわち、本体ケース91が上側(+Z側)に位置し、扉92が下側(−Z側)に位置する姿勢)でインクカートリッジ9を保持できる。図22は、反転姿勢のインクカートリッジをカートリッジ保持部に保持した状態を例示する斜視図である。上述したように、インクカートリッジ9が反転姿勢にある状態では、ストッパー866は、インクカートリッジ9の開口935に対して対向せずにZ方向へ外れる。したがって、+X側へ向けて挿入されたインクカートリッジ9は、その側部91bでストッパー866に接触する。つまり、ストッパー866は、インク供給位置Psに移動してくるインクカートリッジ9に接触して、インク供給針861、ICリーダー863および誤装着防止部材864からインクカートリッジ9をX方向へ離隔させる。
このように、インクカートリッジ9は、インク供給姿勢および反転姿勢の異なる2通りの姿勢でカートリッジ保持部8に保持することができる。したがって、図23に示すように、各姿勢でインクカートリッジ9をカートリッジ保持部で保持しつつ、インクカートリッジ9を移動させることができる。図23は、インクカートリッジをカートリッジ保持部に対して移動させる動作態様を例示する模式図である。同図(A)(B)では、インク供給姿勢でカートリッジ保持部8に保持されるインクカートリッジ9が示され、同図(C)(D)では、反転姿勢でカートリッジ保持部8に保持されるインクカートリッジが示される。
図23(A)に示すように、保持部本体81から−X側に引き出されたトレイ84に対して、インク供給姿勢のインクカートリッジ9を着脱できる。そして、着脱位置Paでトレイ84に載置されたインクカートリッジ9は、インク供給姿勢を取っているため、ストッパー866に移動を規制されることなく、+X側のインク供給位置Psまで移動できる(図23(B))。また、上述したとおり、インク供給姿勢でインク供給位置Psに位置するインクカートリッジ9に対しては、ストッパー866が進入するとともに、インク供給針861、ICリーダー863および誤装着防止部材864が進入してインクパック6にアクセスする。
また、図23(C)に示すように、保持部本体81から−X側に引き出されたトレイ84に対して、反転姿勢のインクカートリッジ9を着脱できる。ただし、着脱位置Paでトレイ84に載置されたインクカートリッジ9は、反転姿勢を取っているため、+X側のインク供給位置Psに移動する途中でストッパー866に接触する(図23(D))。こうして、インクカートリッジ9は、規制位置Peより+X側へ移動することができず、インク供給針861、ICリーダー863および誤装着防止部材864からX方向に離隔される。ただし、カートリッジ保持部8に反転姿勢で保持されたインクカートリッジ9も、規制位置Peより−X側の範囲では移動可能である。
このように、カートリッジ保持部8に保持されたインクカートリッジ9を、インク供給姿勢および反転姿勢のいずれの姿勢においてもX方向へ移動させることができる。したがって、作業者は、インクカートリッジ9をX方向へ往復移動させてインクカートリッジ9内のインクパック6に収容されたインクを撹拌する作業を、インク供給姿勢および反転姿勢のそれぞれで実行できる。このように、上下に互いに反転する各姿勢で撹拌を行うことができるため、インクに含有される顔料の沈殿を効果的に解消することができる。特に、ホワイトのインクの顔料は沈殿しやすいが、かかる構成によれば、ホワイトの顔料の沈殿も効果的に解消することができる。しかも、カートリッジ保持部8にインクカートリッジ9を保持しつつ、各姿勢でインクカートリッジ9を移動させることができるため、撹拌作業を安定して行えるといった利点もある。
以上に説明した本実施形態のように、本体ケース91を扉92で開閉するインクカートリッジ9を用いた場合、作業者は、扉92を上側に向けてインクカートリッジを載置することで扉92を開く作業を簡便に行うことができ、換言すれば、扉92を開く作業は扉92を上に向けた状態で行うことが合理的となる。一方、本体ケースは、閉じられた扉92
を上側に向けた際に底となる底部91aを有している。そのため、扉92を開く作業のために扉92を上側に向けると、インクパック6から流出したインクは自重によって底部91aに集まる。したがって、扉92が開かれるのに伴って照射された光によりインクが硬化すると、主として本体ケース91の底部91aが暖められることとなる。これに対して、底部91aはアルミニウム(金属部材)を有するため、底部91aの熱は金属部材により放出することができる。このように本実施形態では、扉92を開く作業の際にインクが自重で集まる底部91aにアルミニウム(金属部材)を設けることで、インクパック6からインクが漏れ出た状態でインクカートリッジ9を開いても、熱によるインクカートリッジ9の変形を抑制することが可能となっている。
また、少なくとも一部が本体ケース91内に設けられて、底部91aに対して傾斜する傾斜部材94が具備されている。そして、傾斜部材94にインクパック6が載置される。このような構成では、インクパック6から傾斜部材94に流出したインクを傾斜部材94の傾斜に沿って底部91aに集めて、インクの硬化に伴う熱を底部91aに設けられたアルミニウム(金属部材)で放出することができる。その結果、インクカートリッジ9の温度上昇を効果的に抑制できる。
また、傾斜部材94は、底部91aに対して傾斜してインクパックが載置される載置板941と、インクパックが載置される側へ向けて載置板941から突出する突出板942とを有する。このような構成では、インクパックから傾斜部材94に流出したインクを載置板941や突出板942に沿って底部91aに集めて、インクの硬化に伴う熱を底部91aに設けられたアルミニウム(金属部材)で放出することができる。その結果、インクカートリッジ9の温度上昇を効果的に抑制できる。
また、本体ケース91は、閉じられた扉92および本体ケース91の側面に樹脂部材91p、92pを有する。このような構成では、例えばインクカートリッジ9を落下させたような場合には、樹脂部材91p、92pをダンパーとして機能させて、インクカートリッジ9内のインクパック6に加わる衝撃を緩和できる。その結果、インクパック6の破損に伴うインクパック6からのインクの流出を抑えることができ、インクカートリッジ9の温度上昇の抑制にとって有利となる。
また、上記実施形態では、本体ケース91および扉92はアルミニウム製の金属部材を基材として構成されている。アルミニウムのような軽金属で金属部材を構成することで、インクカートリッジ9を軽量化できる。したがって、例えばインクカートリッジ9を落下させたような場合に、インクカートリッジ9内のインクパックに加わる衝撃を緩和できる。その結果、インクパックの破損に伴うインクパックからのインクの流出を抑えることができ、インクカートリッジ9の温度上昇の抑制にとって有利となる。
このように、本実施形態では、プリンター1が本発明の「画像記録装置」の一例に相当し、インクカートリッジ9が本発明の「液体カートリッジ」の一例に相当し、本体ケース91が本発明の「本体ケース」の一例に相当し、扉92が本発明の「扉」に相当し、液体パック6が本発明の「液体パック」の一例に相当し、傾斜部材94が本発明の「傾斜部」の一例に相当し、載置板941が本発明の「載置部」の一例に相当し、突出板942が本発明の「突出部」の一例に相当し、樹脂部材91p、92pが本発明の「樹脂部材」の一例に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。したがって、図24に示すようにインクカートリッジを構成しても良い。図24は、インクパックが固定された状態におけるインクカートリッジの変形例を示す部分断面図である。なお、同図で座標が示す方向は、カートリッジ保持部8にインク供給姿勢でインクカートリッジ9を装着した場合に対応する。ここでは、変形例と上記の例との差異点を中心に説明して、共通点については相当符号を付して説明を省略する。同図に示すように、インクカートリッジ9では、扉92の内側に支持板921が取り付けられている。扉92を閉じた状態において、この支持板921は、扉92から−X側に突出しつつ斜め下側(−Z側)に延びて、傾斜部材94に載置されたパック本体61の胴部61aの上側(+Z側)に−X側から接する。したがって、例えば、−X側の側部91cを下側にしてインクカートリッジ9が落下したような場合等には、支持板921がインクパック6を下側から支持して、インクパック6にかかる衝撃を緩和できるといった利点がある。
さらに、図24の変形例では、インクカートリッジ9の底部91aにインク排出孔A91が貫通する。したがって、何らかの原因でインクパック6からインクが流出した場合は、このインクをインク排出口A91からインクカートリッジ9の外へ排出することが可能となっている。この際、こうして排出されたインクが、カートリッジ保持部8のトレイ84を介して排インク回収部に回収されるように構成することもできる。ちなみに、インク排出孔A91の位置は適宜変更できるが、この変形例では、インク排出孔A91は載置板941の下端のやや+X側に設けられており、例えばインクパック6から流出して載置板941を伝って流れてきたインクが集まる位置に設けられている。
このように、本体ケース91の底部に、インクパック6から流出したインクを排出可能なインク排出孔A91を設けた構成では、インクパック6から流出したインクを本体ケース91から排出することができる。そのため、扉92を開いた際に本体ケース91に残存するインクの量を減少させることができ、インクカートリッジ9の温度上昇を効果的に抑制できる。
また、インクカートリッジ9を構成する素材は、上記のアルミニウムのような軽金属に限られず、鉄などの他の金属や、樹脂などの他の素材であっても良い。インクカートリッジ9の寸法、形状等についても適宜変更が可能であり、インクカートリッジ9に設けられた取手934の位置、寸法、形状等について適宜変更が可能である。あるいは、取手934をインクカートリッジ9から排しても構わない。
インクカートリッジ9を構成する各部品の構成態様も、上記のものに限られない。例えば、インクパック6を保持する挟持板971は、本体ケース91から完全に取り外せるように本体ケースと別体で構成されていたが、挟持板971を本体ケース91と一体形成しても構わない。あるいは、上記実施形態で一体形成されていた各部品をそれぞれ別体で形成しても構わないし、上記実施形態で別体で形成されていた部品をそれぞれ一体で形成しても構わない。
インクカートリッジ9を保持するカートリッジ保持部8の具体的構成についても適宜変更が可能である。したがって、インクカートリッジ9をカートリッジ保持部9に対して移動可能にする具体的構成は、上記のようにインクカートリッジ9が載置されるトレイ84をレール85で移動させる構成に限られない。
また、上記実施形態では、円筒形のドラム(回動ドラム30)でシートSを支持するプリンター1に本発明を適用した場合を例示した。しかしながら、シートSを支持する具体的構成はこれに限られない。したがって、平面でシートSを支持するように構成しても構わない。
また、印刷ヘッド36a〜36fの個数、配置、吐出する色等についても適宜変更が可能である。UVランプ37a〜37e、38の個数、配置、紫外線強度等についても適宜変更が可能である。さらには、シートSの搬送態様についても、適宜変更が可能であり、上記のようなロール・トゥ・ロール以外の態様でシートSを搬送するように構成しても構わない。
また、上記実施形態では、UVインクを吐出する印刷ヘッド36a〜36fを備えたプリンター1に本発明を適用していた。しかしながら、UVインク以外のインク、例えばレジンインク等の水性インクを吐出する印刷ヘッドを備えたプリンターに対して本発明を適用しても構わない。あるいは、インク以外のものを用いて印刷を行うプリンターに対して本発明を適用しても構わない。
1…プリンター、6…インクパック、62…インク供給口、9…インクカートリッジ、91…本体ケース、92…扉、91a…底部(金属部材)、971…挟持板、972…支持板、951…傾斜板、94…傾斜部材、941…載置部、942…突出部

Claims (7)

  1. 本体ケースと、
    前記本体ケースを開閉する扉と
    を備え、
    光の照射によって発熱しつつ硬化する光硬化性の液体を収容する液体パックを、前記扉を閉じて前記扉と前記本体ケースとの内部に収容可能であり、
    閉じられた前記扉を上側に向けた際に底となる前記本体ケースの底部は、金属部材を有する液体カートリッジ。
  2. 前記本体ケースは、前記液体パックから流出した液体を排出可能な孔を前記底部に有する請求項1に記載の液体カートリッジ。
  3. 少なくとも一部が前記本体ケース内に設けられて前記底部に対して傾斜する傾斜部を有し、前記傾斜部に前記液体パックが載置される請求項1または2に記載の液体カートリッジ。
  4. 前記傾斜部は、前記底部に対して傾斜して前記液体パックが載置される載置部と、前記液体パックが載置される側へ向けて前記載置部から突出する突出部とを有する請求項3に記載の液体カートリッジ。
  5. 前記本体ケースは、閉じられた前記扉および前記本体ケースの側面に樹脂部材を有する請求項1ないし4のいずれか一項に記載の液体カートリッジ。
  6. 前記金属部材は、アルミニウム製である請求項1ないし5のいずれか一項に記載の液体カートリッジ。
  7. 光の照射によって発熱しつつ硬化する光硬化性の液体を収容する液体パックを収容する液体カートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、
    前記カートリッジ装着部に装着された前記液体カートリッジから供給される液体により画像記録を行う画像記録部と
    を備え、
    本体ケースと、
    前記本体ケースを開閉する扉と
    を備え、
    光の照射によって発熱しつつ硬化する光硬化性の液体を収容する液体パックを、前記扉を閉じて前記扉と前記本体ケースとの内部に収容可能であり、
    閉じられた前記扉を上側に向けた際に底となる前記本体ケースの底部は、金属部材を有する画像記録装置。
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