JP2015057506A - 製鋼用フォーミング抑制材 - Google Patents

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【課題】製銑・製鋼工程における溶銑、溶鋼又は溶融スラグのフォーミング現象を抜本的に抑制(鎮静化)するための新らしいフォーミング抑制材を提供する。【解決手段】廃家電又は/及び廃自動車を破砕して、有用金属を回収する際に発生するシュレッダーダストと、シリコンウエハーを切断する際に発生する微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素と、有機物を燃焼する際に発生する燃焼灰とを混合し、必要に応じてバインダーも添加した上、ブリケットに成形・固化した。【選択図】図1

Description

本発明は製銑・製鋼工程における溶銑、溶鋼又は溶融スラグのフォーミング現象を抑制(鎮静化)するためのフォーミング抑制材に関する。
一般に、鋼の製造は鉄鉱石をコークスやフラックスと共に高炉へ装入し、鉱石に含まれる酸素をコークスにより還元して、銑鉄を作ることから始まる。高炉から取り出された溶融状態の鉄は、溶銑と呼ばれている。
ところが、その溶銑は炭素(C)や珪素(Si)、リン(P)、硫黄(S)などの不純物を多く含有していて、脆く発錆しやすいなどの欠点があるため、溶けた状態で次工程に運ばれ、転炉において不純物を除去するなどの作業が行われ、クリーンで強靱な鋼に仕上げられることとなる。
高炉から取り出された上記溶銑は脱Si、脱S、脱P、脱Cなどの精錬(転炉)工程を経由することになるが、その工程中には溶銑、溶鋼又は溶融スラグ内の溶存酸素と炭素(C)が化学的に結合し、一酸化炭素(CO)ガスを生成することに起因して、その溶銑、溶鋼又は溶融スラグの突然に湧き上がり膨張するフォーミング(突沸/発泡)現象が発生する。
そして、このような溶銑、溶鋼又は溶融スラグ内にCOガスが生成されると、炉内や取鍋内のメタルやスラグを押し上げて、外部へ溢れ出してしまうことになり、作業者にとって甚だ危険であるほか、貴重な鉄源の損失も招くため、上記フォーミング現象を感知した場合、即刻これを抑制(鎮静化)しなければならない。
従来の製鋼用フォーミング抑制材としては環境負担を考慮した産業廃棄物活用の立場から、例えば特許文献1〜4のように、製紙工場より発生するペーパースラッジと、粉砕スラグや廃土、廃プラスチック、衛生陶器排水汚泥などとを混合した後、押出成形又は圧縮成形したものが提案されている。
特開平7−145417号公報 特開平8−269521号公報 特開2004−225108号公報 特開2009−256755号公報
しかし、近年製紙工場ではバイオマスボイラーの設置が旺盛であって、発生するペーパースラッジを燃料として自家消費するようになって来ているため、これを成形固化したフォーミング抑制材が激減し、その代わりとなる新らたなフォーミング抑制材の開発を余儀なくされている。
又、シュレッダーダストなどの廃プラスチックを押出成形したフォーミング抑制材の場合、その製造が困難であって、未だ量産効果を得られず、更には溶銑などへ投入する時、黒煙が大量に発生するため、却って環境を悪化させてしまう問題もある。
何れにしても、従来のフォーミング抑制材はそのものを自燃させて、COガスを生成し、そのCOガスが浮上する際に、溶融スラグ層を突き破って、ガス抜き孔を形成し、鋼中での化学的結合により生成されたCOガスを、炉外や取鍋外へ逃がし出すようになっている。
つまり、ペーパースラッジなどの有機物を自燃させて、一旦COガスを生成し、そのCOガスがガス抜き孔を形成するようになっており、そもそもCOガスの生成を阻止しない点で、未だ消極的・間接的な抑制材であるに過ぎず、フォーミング現象の積極的・抜本的な抑制材であるということができない。
本発明のフォーミング抑制材では、従来のようなCOガスによるガス抜き孔の形成という消極的な抑制作用に代えて、酸素と結合しやすいミクロンサイズのシリコン(Si)により、上記溶銑、溶鋼又は溶融スラグ内の溶存酸素を、気体ではなく液体シリカ(SiO2 )という形態に固定化して、COガスの生成そのものを阻止するようになっている。

即ち、本発明のフォーミング抑制材は上記問題の抜本的な解決を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では廃家電又は/及び廃自動車を破砕して、有用金属を回収する際に発生するシュレッダーダストと、シリコンウエハーを切断する際に発生する微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素と、有機物を燃焼する際に発生する燃焼灰とを混合し、必要に応じてバインダーも添加した上、ブリケット(塊状物)に成形・固化したことを特徴とする。
又、請求項2ではシュレッダーダストと微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素と燃焼灰との混合比率が、質量比で20:30:50であることを特徴とする。
請求項3ではブリケットが1.5〜2.0g/ccの見掛け比重を備えた多角柱状であることを特徴とする。
請求項4では微粉シリコンが太陽電池用の多結晶シリコンインゴット又は単結晶シリコンインゴットをスライスする際に発生するシリコンスラッジであり、微粉炭化珪素がやはり太陽電池用の多結晶シリコンインゴット又は単結晶シリコンインゴットをスライスする際に発生する炭化珪素スラッジであることを特徴とする。
請求項5ではシュレッダーダストが10mm以下の粒度を備えた破片であることを特徴とする。
請求項6では燃焼灰が重油系燃料を燃焼する際に発生する煤であることを特徴とする。
請求項7では燃焼灰が石炭を燃焼する際に発生するフライアッシュであることを特徴とする。
更に、請求項8ではバインダーがセメントであることを特徴とする。
請求項1の構成によれば、反応性に優れたミクロンサイズのシリコン(Si)が、溶銑、溶鋼又は溶融スラグ内の溶存酸素とすばやく反応して、その酸素を炭素(C)と結合する前に、気体ではなく液体シリカ(二酸化珪素)(SiO2 )という形で固定化するため、COガスが生成されず、上記溶銑、溶鋼又は溶融スラグのフォーミング現象を確実に抑制できる効果がある。
しかも、シュレッダーダストと微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素と燃焼灰はすべて取扱いや処分に困難を極める厄介物であり、これらを構成原料として成形・固化されたフォーミング抑制材であるため、製鉄・製鋼所での原価低減に大きく寄与することもできることとなる。
特に、請求項2の構成を採用するならば、転炉鋼に含まれる溶存酸素の約8割以上を、液体シリカ(SiO2 )として固定することができ、COガスの生成を確実に阻止し得る効果がある。
又、溶鋼や溶融スラグ中でシュレッダーダストを燃焼させることにより発生したCOガスやH2 Oガスが、スラグ層にガス抜き孔を形成することにもなるため、フォーミング現象の重畳的な抑制に役立ち、その効果がますます向上するのである。
更に、燃焼灰は気孔の多いポーラス状をなし、その気孔が上記微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素に含有されている多量のグリコールを吸収するため、フォーミング抑制材をドライ状態として、容易に成形・固化できる効果もある。
請求項3の構成を採用するならば、フォーミング抑制材がホッパー内で棚吊り状態となることや、ベルトコンベヤでの搬送中に転がり落下することなどを防止できるほか、スラグ層への投入時その溶鋼中へ確実に沈降させ得る効果もある。
請求項4の構成を採用するならば、取扱い困難な微粉として、言わば廃棄される運命にあるシリコンスラッジ又は/及び炭化珪素スラッジの強い還元力(脱酸力)と、アルミニウムよりも安価な量産性とを活用して、COガスの生成を阻止することにより、フォーミング現象を起させない効果を得られるのであり、シリコンと炭化珪素とを分離する必要がないこととも相俟って、実用性に著しく優れる。
請求項5の構成を採用するならば、ブリケットへの成形性が向上し、大きさ・形状・比重の安定したフォーミング抑制材を得られる効果がある。
本発明に係る製鋼用フォーミング抑制材の製造工程を示すフロー図である。
本発明に係る製鋼用フォーミング抑制材の原料は、廃家電又は/及び廃自動車を破砕して、鉄や非鉄金属などの有用金属を回収する際に発生するシュレッダーダスト(SR & ASR)と、シリコンウエハーを切断加工する際に発生する微粉シリコン(Si)又は/及び微粉炭化珪素(SiC)と、各種有機物を燃焼する際に発生する燃焼灰であり、これらの3種はすべて取り扱いや処分に困る厄介物として、言わば廃棄される運命にあるため、容易に入手できる安価な原料と言え、本発明の製造コストを低減することに役立つ。
そして、上記フォーミング抑制材はこれら3種の構成原料を、必要であればバインダーも含めて、混合機により充分混合した上、成形・固化されたブリケット(塊状物)であり、溶銑、溶鋼又は溶融スラグへ投入使用されることになる。
先ず、上記原料のシリコンとその働きについて説明すると、シリコンは近年脚光を浴びている太陽電池の素材であり、その太陽電池に用いられるシリコンウエハーは、ウエハー工場において多結晶シリコン又は単結晶シリコンのインゴットをワイヤーソーでスライスしたものであり、その際にミクロン単位の微粉シリコンが多量に発生する。
又、シリコンインゴットのスライスはクーラント液(通常、水とグリコールとの混合液)中で行われるため、その時に発生する微粉シリコンがシリコン(Si)又は/及び炭化珪素(SiC)を含むスラリーとして排出されるのである。つまり、シリコン(Si)単体を含むスラリーと、シリコン(Si)と炭化珪素(SiC)との双方を含むスラリーとの2種があることになる。
これらスラリーの活用を図るためには、シリコン(Si)と炭化珪素(SiC)とを分離しなければならず、莫大なコストを要求されることになるが、その双方は同等の脱酸力(還元力)を有するので、本発明に係るフォーミング抑制材の製造上、そのシリコン(Si)と炭化珪素(SiC)とを分離する必要はなく、何れも支障なく利用することができる。
更に、上記クーラント液中の水分は真空加熱装置などによって、蒸発除去されることになるが、グリコールはシリコン(Si)又は/及び炭化珪素(SiC)を含む状態で残存する。しかし、本発明のフォーミング抑制材は投入使用時に燃焼するだけであるため、燃焼ガスを増加させることはあっても、フォーミング現象の抑制作用を阻害するものではなく、グリコールの存在によって悪影響を受けるおそれはない。
何れにしても、上記微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素はその保有する強い還元力によって、COガスを生成する鋼中の溶存酸素を捕捉し、液体シリカ(SiO2 )として固定化するために用いる。化学的に結合する相手の炭素(C)が存在しても、溶銑、溶鋼又は溶融スラグ内に溶存酸素が無ければ、COガスの生成もなく、その結果フォーミング現象は起らないのである。
この点、強い還元力はアルミニウムでも発揮されるが、シリコンに比して著しく高価であるため、実用上好ましくない。
次に、上記原料の有機物としては廃家電などを粉砕したSR(shredder Residue) 又は/及び廃自動車からエアバッグ類やフロン類などを取り除いて粉砕したASR
(Automobile shredder Residue)、その他のシュレッダーダストを初め、廃プラスチック、ペーパースラッジ、廃木材、紙屑、コーヒー滓などの食品絞り滓、その他の各種を広く使用することができる。
その場合、特に燃焼時のガス発生量や発熱量が多い有機系原料を用いることが好ましい。具体的に言えば、上記シュレッダーダストを溶銑、溶鋼又は溶融スラグ中において燃焼させると、多量のCOガス並びにH2 Oガスが発生する。
そして、これらの発生ガスはスラグ層にガス抜き孔を形成するため、上記鋼中で生成されたCOガスがそのガス抜き孔を通じて、炉外や取鍋外へスムースに逃がし出されることとなり、フォーミング現象を抑制できるのである。
上記した有機系原料、就中廃プラスチックは、成形時の摩擦熱(例えば70〜90℃)により一部軟化するため、その成形物(ブリケット)を強固に形成するバインダーの役目も担う。このような働きを行うバインダーとしては、セメントを使用することもできる。
上記シュレッダーダストには10mmを超える粒度の破片が含まれる場合があるが、そうすると適当な大きさのブリケット(塊状物)に成形できず、フォーミング抑制材として過大になるため、望ましくない。10mm以下の粒度を備えた破片(縦・横・高さが何れも10mm以下の破片)に破砕したものの採用が好ましい。
更に、上記原料の燃焼灰とその働きについて説明すると、その燃焼灰としては成形品(ブリケット)の比重を上げて、フォーミング抑制効果を昂めるため、基本的に比重の重いメタル酸化物を多く含み、しかも多孔質なものが好ましい。多孔質のポーラス状態であれば、上記シリコン(Si)又は/及び炭化珪素(SiC)が保有する多量のグリコールを、効率良く吸収することができ、ドライ状態としてブリケットへの成形を容易に行え、強度のあるブリケット(成形品)を得られることになる。
具体的には、例えば重油系燃料を燃焼する際に発生する煤や石炭火力発電所から発生する集塵灰(フライアッシュ)、産業廃棄物焼却炉又は都市ゴミ焼却炉から発生する焼却灰などを挙げることができる。これらの焼却灰はポーラス状態の微粉であり、鉄や銅、マンガンなどの酸化物を多く含有しているため、採用に値いする。
図1は本発明に係るフォーミング抑制材の製造工程を示しており、その製造に当っては予じめホッパー中に貯蔵されている上記3種の原料(シュレッダーダストと微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素と燃焼灰)が、各々所定比率のもとで切り出され、混合機へ装入されて、その混合機により充分混合される。
転炉鋼には溶存酸素が500ppm 程度含まれる。その酸素の約8割を液体シリカ(二酸化珪素)(SiO2 )として固定化すれば、フォーミング現象を抑制(鎮静化)できるため、上記構成原料のうちの微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素としては、少なくとも30質量%だけ混合する。
又、上記シリコン又は/及び炭化珪素が保有するグリコールを吸収するためには、50質量%の燃焼灰が必要となる。更に、COガス並びにH2 Oガスを発生するシュレッダーダスト(就中ASR)は、多くとも20質量%だけ混合する。20質量%よりも多く混合すると、黒煙の発生原因となり好ましくない。
上記混合比率を確保すれば、その構成原料が各々所期する機能を発揮して、フォーミング現象の誘発を根本的に阻止することができる。
上記混合機によって混合する場合に、必要があればバインダーも添加して、上記原料と一緒に混合することができる。混合機としてはバッチ式でもさしつかえないが、連続式のそれを使用する方が作業効率に優れる点で望ましい。
混合機により充分混合された混合物は、次工程の成形機によって適当な大きさ・形状のブリケット(塊状物)に成形・固化される。成形機としては特に限定されないが、搬送中に破損しない強固な成形品(ブリケット)を得るためには、押出成形機やプレス機などを使用することが好ましい。
ブリケット(成形品)の形状としては、地上から炉頂位置の貯蔵ホッパーや切り出しホッパーへ、傾斜状態のベルトコンベヤにより搬送される過程において転がり落下したり、又そのホッパー内において棚吊り現象が発生したりするおそれのない形状として、球状や円柱状ではなく、多角柱状に成形することが望ましい。
又、ブリケット(成形品)の大きさとしては、その過大であると貯蔵ホッパーからの切り出しや取り扱いが困難となるほか、溶鋼内での燃焼・溶融に長時間を要し、フォーミング現象をすばやく抑制することも困難となる。他方、過小であると貯蔵ホッパーからの切り出し・投入時における加速度を得られ難く、スラグ層を突き破り貫通して溶鋼内へ確実に沈降しないおそれがある。
そのため、上記ブリケット(成形品)の大きさは個体の容積として100〜200cc程度が望ましく、更に比重は1.5〜2.0g/cc程度が好ましい。そのブリケットの比重は転炉スラグの比重(通常約2.5g/cc)よりも大きくなければならないが、炉頂位置にある貯蔵ホッパーから切り出し・投入される時に、加速度が作用するため、上記数値の比重があれば、スラグ層を突き破り貫通して、溶鋼内へ確実に到達すると考えられる。
更に、ブリケット(成形品)の機械的強度は圧潰強度として80kg程度あれば良い。製鉄所以外の製造場所からダンプカーによって運搬され、製鉄所内の貯蔵ホッパーへ搬送される過程において、万一破損すると、フォーミング抑制材としての機能を果せず、作業環境を悪化させることにもなるため、上記数値の強度を与えておくことが現実的である。
何れにしても、本発明のフォーミング抑制材ではその構成原料の微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素が、溶銑、溶鋼又は溶融スラグ内の溶存酸素を固定化して、COガスの生成そのものを阻止するようになっているため、フォーミング現象を積極的・抜本的に抑制し得る効果がある。
しかも、上記の反応性に優れた微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素と、廃家電又は/及び廃自動車の破砕により発生するシュレッダーダストと、各種有機物の燃焼灰とは何れも取り扱いが困難であり、廃棄処分や埋立て処分を受けている現状であるところ、これらの3種を本発明の入手しやすい安価な原料として有効に再利用できる点で、著しく実益大であると言える。
試験のために下記混合比率(質量%)のフォーミング抑制材を5000kg製造した。
シリコンスラッジ(含40%グリコール) 30%
ASR(10mm以下の粒度を有する破片) 20%
燃焼灰 50%
フォーミング抑制材のブリケット(成形品)は八角柱状であり、その大きさは直径:50mm×長さ:60mmであった。
そして、上記試供品を製鉄所に持ち込み、150トン転炉においてNo.1〜6の6回試験した。その結果は表1に示すとおりであり、試供品を投入してからフォーミング現象が沈静化するまでの所要時間を評価したところ、No.5を除く何れについても充分満足できる鎮静(抑制)効果を得られた。
Figure 2015057506

Claims (8)

  1. 廃家電又は/及び廃自動車を破砕して、有用金属を回収する際に発生するシュレッダーダストと、シリコンウエハーを切断する際に発生する微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素と、有機物を燃焼する際に発生する燃焼灰とを混合し、必要に応じてバインダーも添加した上、ブリケットに成形・固化したことを特徴とする製鋼用フォーミング抑制材。
  2. シュレッダーダストと微粉シリコン又は/及び微粉炭化珪素と燃焼灰との混合比率が、質量比で20:30:50であることを特徴とする請求項1記載の製鋼用フォーミング抑制材。
  3. ブリケットが1.5〜2.0g/ccの見掛け比重を備えた多角柱状であることを特徴とする請求項1記載の製鋼用フォーミング抑制材。
  4. 微粉シリコンが太陽電池用の多結晶シリコンインゴット又は単結晶シリコンインゴットをスライスする際に発生するシリコンスラッジであり、微粉炭化珪素が同じく太陽電池用の多結晶シリコンインゴット又は単結晶シリコンインゴットをスライスする際に発生する炭化珪素スラッジであることを特徴とする請求項1又は2記載の製鋼用フォーミング抑制材。
  5. シュレッダーダストが10mm以下の粒度を備えた破片であることを特徴とする請求項1又は2記載の製鋼用フォーミング抑制材。
  6. 燃焼灰が重油系燃料を燃焼する際に発生する煤であることを特徴とする請求項1又は2記載の製鋼用フォーミング抑制材。
  7. 燃焼灰が石炭を燃焼する際に発生するフライアッシュであることを特徴とする請求項1又は2記載の製鋼用フォーミング抑制材。
  8. バインダーがセメントであることを特徴とする請求項1記載の製鋼用フォーミング抑制材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016196686A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 司郎 原口 スラグフォーミング抑制材及びその製造方法

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