JP2015055796A - 光学フィルム及び表示装置 - Google Patents

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直美 保田
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成彦 青野
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Ryuta Takegami
竜太 竹上
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Abstract

【課題】本発明は、耐衝撃性とフィルムの滑り性に優れ、かつ虹ムラの発生が抑制された光学フィルムを提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、環状オレフィン系樹脂とエラストマーを含む光学フィルムであって、光学フィルムの全質量に対して、エラストマーの含有率は、5〜40質量%であり、厚み40μm換算での厚み方向のレタデーション(Rth)が6〜90nmである光学フィルムに関する。【選択図】なし

Description

本発明は、光学フィルム及び表示装置に関する。具体的には、本発明は、環状オレフィン系樹脂とエラストマーを含む光学フィルムであって、特定範囲の厚み方向のレタデーション(Rth)を有する光学フィルムに関する。さらに、本発明は、該光学フィルムを用いた表示装置に関する。
近年、液晶表示装置、有機EL表示装置、タッチパネル等の用途が拡大している。このようなデバイスでは支持体や保護フィルム等に、各種の樹脂フィルムが用いられている。中でも、環状オレフィン系樹脂から形成されるフィルムは、耐熱性が高く、吸水率が低いために、寸法安定性に優れるため好ましく用いられている。また、環状オレフィン共重合体は、低光弾性係数であるために複屈折を低く抑えることができるため、光学特性にも優れた素材である。
表示装置やタッチパネルに対する薄膜化や軽量化の要求はますます高まってきており、特に、樹脂フィルムの薄膜化や軽量化は重要な検討課題となっている。環状オレフィン系樹脂は、上記のような利点を有する一方で、靭性に劣るため、薄膜化した際に、その衝撃強度が弱化するという問題がある。このように、環状オレフィン系樹脂フィルムは耐衝撃性が十分ではないため、取り扱いが難しく、応用が制限されていた。
環状オレフィン系樹脂フィルムの衝撃強度の改良方法としては、エラストマー等のゴムの添加や、延伸により分子配向を持たせることが検討されている。例えば、特許文献1には、環状オレフィン系樹脂とエラストマーからなる光学フィルムが開示されている。ここでは、光学フィルムを環状オレフィン系樹脂とエラストマーから構成することによって、靭性や透明性を高めることが提案されている。
また、特許文献2には、延伸工程を経て形成された環状オレフィン系樹脂を用いた光学フィルムが開示されている。ここでは、延伸工程を設けることで脆性を改善することが提案されている。
特開2004−156048号公報 国際公開2009/041310号パンフレット
しかしながら、特許文献1及び2のように靭性等を改良した環状オレフィン系樹脂を用いた光学フィルムであっても、その耐衝撃性は十分ではなく、さらなる改良が求められていた。
また、従来の環状オレフィン系樹脂を用いた光学フィルムにおいては、視野角を変化させたときに、虹ムラが発生する場合があり問題となっていた。このような虹ムラの発生は、光学フィルムを表示装置等に用いた際に表示性能に悪影響を与えることとなるため問題となる。
さらに、従来の環状オレフィン系樹脂を用いた光学フィルムにおいては、フィルム同士のすべり性が悪い場合があることが本発明者らの検討により明らかとなった。フィルム同士のすべり性が悪いと、フィルムの製造時において不具合が発生しやすくなる。特に、フィルムを巻き取る際に、フィルム同士のすべり性が悪いと、巻き取り時にフィルムが破断したり、傷がついたりするため問題となる。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、耐衝撃性とフィルムの滑り性に優れ、かつ虹ムラの発生が抑制された光学フィルムを提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、環状オレフィン系樹脂とエラストマーを含む光学フィルムにおいて、エラストマーの含有率を所定の範囲内とし、かつ光学フィルムの厚み方向のレタデーション(Rth)を6〜90nmとすることにより耐衝撃性とフィルムの滑り性に優れ、かつ虹ムラの発生が抑制された光学フィルムを得ることができることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1]環状オレフィン系樹脂とエラストマーを含む光学フィルムであって、前記光学フィルムの全質量に対して、前記エラストマーの含有率は、5〜40質量%であり、厚み40μm換算での厚み方向のレタデーション(Rth)が6〜90nmである光学フィルム。
[2]前記環状オレフィン系樹脂と前記エラストマーの屈折率差が0.02以下である[1]に記載の光学フィルム。
[3]前記光学フィルムの厚みが、10〜100μmである[1]又は[2]に記載の光学フィルム。
[4]前記光学フィルムの厚みが、10〜50μmである[1]〜[3]のいずれか1項に記載の光学フィルム。
[5]前記環状オレフィン系樹脂がエチレン単位とノルボルネン単位を含む付加共重合体である[1]〜[4]のいずれか1項に記載の光学フィルム。
[6]前記エラストマーが芳香族ビニル系化合物を共重合成分として含む[1]〜[5]のいずれか1項に記載の光学フィルム。
[7]前記エラストマーが、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体又はスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体である[1]〜[6]のいずれか1項に記載の光学フィルム。
[8]少なくとも1軸方向に延伸されてなる[1]〜[7]のいずれか1項に記載の光学フィルム。
[9]2軸延伸されてなる[1]〜[8]のいずれか1項に記載の光学フィルム。
[10][1]〜[9]のいずれか1項に記載の光学フィルムと、透明導電層を有する透明導電性フィルム。
[11][10]に記載の透明導電性フィルムを有するタッチパネル。
[12][1]〜[9]のいずれか1項に記載の光学フィルムを用いた表面保護フィルム。
[13][1]〜[9]のいずれか1項に記載の光学フィルムを用いた表示装置。
本発明によれば、耐衝撃性とフィルムの滑り性に優れ、かつ虹ムラの発生が抑制された光学フィルムを得ることができる。本発明の光学フィルムは、上記のような特性を有するため、表示装置やタッチパネル用のフィルムとして好ましく用いられる。
また、本発明の光学フィルムは、優れた滑り性を有するため、製造工程におけるハンドリング性が良く、生産適性が高い。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(光学フィルム)
本発明の光学フィルムは、環状オレフィン系樹脂とエラストマーを含む。エラストマーの含有率は、光学フィルムの全質量に対して、5〜40質量%である。また、光学フィルムの厚み40μm換算での厚み方向のレタデーション(Rth)は6〜90nmである。
光学フィルムの厚み40μm換算での厚み方向のレタデーション(Rth)は6〜90nmであればよく、8〜85nmであることが好ましく、10〜80nmであることがより好ましい。本発明では、単位厚み(40μm)当たりに換算した厚み方向のレタデーション(Rth)は、低く抑えられており、光学フィルムを表示装置等に用いた場合に虹ムラが発生することを抑制することができる。
光学フィルムの面内方向のレタデーション(Re)は、0〜20nmであることが好ましく、0〜10nmであることがより好ましい。
光学フィルムの面内方向のレタデーション(Re)は、下記式(1)で規定され、厚み方向のレタデーション(Rth)は、下記式(2)で規定される。
Re=(nx−ny)×d (1)
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d (2)
式(1)及び(2)中、nxは光学フィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyは光学フィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzは光学フィルムの厚み方向の屈折率であり、dは光学フィルムの厚さを表す。
光学フィルムの面内方向のレタデーション(Re)と厚み方向のレタデーション(Rth)は、王子計測機器(株)製KOBRA 21ADH又はWRを使用し、光線波長550nmで測定することができる。Reは、入射光線がフィルム面に垂直な状態で測定したものである。
Rthは、入射光線とフィルム面との角度を少しずつ変えそれぞれの角度での位相差値を測定し、公知の屈折率楕円体の式でカーブフィッティングすることにより三次元屈折率であるnx、ny、nzを求め、Rth={(nx+ny)/2−nz}×dに代入することにより求めた。本発明では、単位厚み(40μm)のRthを、dに40とすることにより算出した。
なお測定の際には、フィルムの平均屈折率が必要となるが、別にアッベ屈折計((株)アタゴ社製商品名「アッベ屈折計2−T」)を用いて測定することができる。
本発明の光学フィルムに含まれる環状オレフィン系樹脂とエラストマーの屈折率差は、0.02以下であることが好ましく、0.01以下であることがより好ましく、0.005以下であることがさらに好ましい。本発明では、環状オレフィン系樹脂とエラストマーの屈折率差を上記範囲内とすることにより、光学フィルムの透明性を高めることができ、光学フィルムのヘイズの上昇を抑制することができる。なお、ここで、環状オレフィン系樹脂とエラストマーの屈折率差が0.02以下であることは、屈折率差の絶対値が0.02以下であることを意味している。
本発明の光学フィルムの膜厚は、10〜100μmであり、10〜60μm以下であることが好ましく、10〜50μm以下であることがより好ましい。このように、本発明の光学フィルムは、薄膜化することが可能である。ここで、光学フィルムの膜厚とは、フィルムの平均膜厚を意味している。
本発明の光学フィルムは、縦(MD)又は横(TD)の少なくとも1軸方向に延伸されてなることが好ましく、縦(MD)及び横(TD)に2軸延伸されてなることがより好ましい。縦及び横に2軸延伸する場合は、縦→横、横→縦のように逐次で行なってもよく、同時に2方向に延伸しても構わない。さらに、例えば縦→縦→横、縦→横→縦、縦→横→横のように多段で延伸することとしてもよい。
通常、環状オレフィン系樹脂を延伸し、フィルムを形成した場合、膜厚を薄くすることができるが、面内方向又は厚み方向のレタデーションが大きくなる傾向となる。しかし、本発明では、環状オレフィン系樹脂とエラストマーを含む光学フィルムにおいて、エラストマーの含有率を所定の範囲内とし、製造条件を後述する条件とすることにより、薄膜化しつつも、厚み方向のレタデーションを低く抑えることができる。
(環状オレフィン系樹脂)
環状オレフィン系樹脂とは、環状オレフィン構造を有する重合体樹脂のことを表す。環状オレフィン構造を有する重合体樹脂の例には、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィンの重合体、(3)環状共役ジエンの重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及び(1)〜(4)の水素化物などがある。
本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂は、エチレン単位とノルボルネン単位を含む付加共重合体であることが好ましい。
<ノルボルネン単位>
本発明の環状オレフィン系樹脂の原料となるノルボルネン樹脂(ノルボルネン単位)として、以下に記載する飽和ノルボルネン樹脂−Aと飽和ノルボルネン樹脂−Bを好ましい例として挙げることができる。これらの飽和ノルボルネン樹脂は、いずれも後述の溶液製膜法、溶融製膜法により製膜することができるが、飽和ノルボルネン樹脂−Aは溶融製膜法により製膜することがより好ましく、飽和ノルボルネン樹脂−Bは溶液製膜法により製膜することがより好ましい。
(飽和ノルボルネン樹脂−A)
飽和ノルボルネン樹脂−Aとして、(1)ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体に対して、必要に応じてマレイン酸付加、シクロペンタジエン付加のようなポリマー変性を行ない、その後さらに水素添加して得られた樹脂、(2)ノルボルネン系モノマーを付加型重合させて得られた樹脂、(3)ノルボルネン系モノマーとエチレンやα−オレフィンなどのオレフィン系モノマーとを付加型共重合させて得られた樹脂などを挙げることができる。重合方法および水素添加方法は、常法により行なうことができる。
ノルボルネン系モノマーとしては、例えば、ノルボルネン、およびそのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体(例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等)、これらのハロゲン等の極性基置換体;ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒドロナフタレン、そのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、およびハロゲン等の極性基置換体(例えば、6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン等);シクロペンタジエンとテトラヒドロインデン等との付加物;シクロペンタジエンの3〜4量体(例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセン)等が挙げられる。これらのノルボルネン系モノマーは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(飽和ノルボルネン樹脂−B)
飽和ノルボルネン樹脂−Bとして、下記一般式(1)〜(4)で表わされるものを挙げることができる。これらのうち、下記一般式(1)で表されるものが特に好ましい。
Figure 2015055796
一般式(1)〜(4)中、R1〜R12は、各々独立に水素原子または1価の置換基(好ましくは有機基)を示し、これらのうち少なくとも1つは極性基であることが好ましい。これらの飽和ノルボルネン樹脂の質量平均分子量は、通常5,000〜1,000,000が好ましく、より好ましくは8,000〜200,000である。
上記の置換基としては、特許第5009512号公報の段落[0036]に記載されたものを例示することができる。また、上記の極性基としては、特許第5009512号公報の段落[0037]に記載されたものを例示することができる。
本発明で用いることができる飽和ノルボルネン樹脂としては、例えば、特開昭60−168708号公報、特開昭62−252406号公報、特開昭62−252407号公報、特開平2−133413号公報、特開昭63−145324号公報、特開昭63−264626号公報、特開平1−240517号公報、特公昭57−8815号公報などに記載されている樹脂などを挙げることができる。
これらの樹脂の中でも、ノルボルネン系モノマーの開環重合体を水素添加して得られる水添重合体が特に好ましい。
本発明では、飽和ノルボルネン樹脂として、下記一般式(5)で表わされる少なくとも1種のテトラシクロドデセン誘導体を単独で、あるいは、当該テトラシクロドデセン誘導体と、これと共重合可能な不飽和環状化合物とをメタセシス重合して得られる重合体を水素添加して得られる水添重合体を用いることもできる。
Figure 2015055796
一般式(5)中、R13〜R16は、各々独立に水素原子または1価の置換基(好ましくは有機基)を示し、これらのうち少なくとも1つは極性基であることが好ましい。ここでいう置換基と極性基の具体例と好ましい範囲については、一般式(1)〜(4)について説明したのと同一である。
上記一般式(5)で表わされるテトラシクロドデセン誘導体において、R13〜R16のうち少なくとも1つが極性基であることにより、他の材料との密着性、耐熱性などに優れた光学フィルムを得ることができる。さらに、この極性基が−(CH2nCOOR(ここで、Rは炭素数1〜20の炭化水素基、nは0〜10の整数を示す。)で表わされる基であることが、最終的に得られる水添重合体(偏光フィルムの基材)が高いガラス転移温度を有するものとなるので好ましい。特に、この−(CH2nCOORで表わされる極性置換基は、一般式(5)のテトラシクロドデセン誘導体の1分子あたりに1個含有されることが吸水率を低下させる点から好ましい。上記極性置換基において、Rで示される炭化水素基の炭素数が多くなるほど得られる水添重合体の吸湿性が小さくなる点では好ましいが、得られる水添重合体のガラス転移温度とのバランスの点から、当該炭化水素基は、炭素数1〜4の鎖状アルキル基または炭素数5以上の(多)環状アルキル基であることが好ましく、特にメチル基、エチル基、シクロヘキシル基であることが好ましい。
さらに、−(CH2nCOORで表わされる基が結合した炭素原子に、炭素数1〜10の炭化水素基が置換基として結合されている一般式(5)のテトラシクロドデセン誘導体は、得られる水添重合体の吸湿性が低いものとなるので好ましい。特に、この置換基がメチル基またはエチル基である一般式(5)のテトラシクロドデセン誘導体は、その合成が容易な点で好ましい。具体的には、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ〔4,4,0,12.5,17.10〕ドデカ−3−エンが好ましい。これらのテトラシクロドデセン誘導体、およびこれと共重合可能な不飽和環状化合物の混合物は、例えば特開平4−77520号公報第4頁右上欄12行〜第6頁右下欄第6行に記載された方法によってメタセシス重合、水素添加することができる。
これらのノルボルネン系樹脂は、クロロホルム中、30℃で測定される固有粘度(ηinh)が、0.1〜1.5dl/gであることが好ましく、さらに好ましくは0.4〜1.2dl/gである。また、水添重合体の水素添加率は、60MHz、1H−NMRで測定した値が50%以上であることが好ましく、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは98%以上である。水素添加率が高いほど、得られる飽和ノルボルネンフィルムは、熱や光に対する安定性が優れたものとなる。該水添重合体中に含まれるゲル含有量は5質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは1質量%以下である。
(その他の開環重合可能なシクロオレフィン類)
本発明においては、本発明の目的を損なわない範囲内において、開環重合可能な他のシクロオレフィン類を併用することができる。このようなシクロオレフィンの具体例としては、例えば、シクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエンなどのごとき反応性の二重結合を1個有する化合物が例示される。これらの開環重合可能なシクロオレフィン類の含有量は、上記ノルボルネン系モノマーに対して0モル%〜50モル%であることが好ましく、0.1モル%〜30モル%であることがより好ましく、0.3モル%〜10モル%であることが特に好ましい。
<エチレン単位>
本発明で用いられるエチレン単位は、−CH2CH2−で表される繰り返し単位である。エチレン単位が、上述したノルボルネン単位とビニル重合することによって、環状オレフィン共重合体が得られる。
本発明では、ノルボルネン単位とエチレン単位の共重合比率が、80:20〜60:40であることが好ましく、80:20〜65:35であることが好ましく、80:20〜70:30であることがより好ましい。
なお、環状オレフィン共重合体は、エチレン単位とノルボルネン単位以外にも本発明の目的を損ねない範囲で他の共重合可能なビニルモノマーからなる繰り返し単位を少量含有していてもよい。他のビニルモノマーとしては、具体的に、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンのような炭素数3〜18のα−オレフィン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3−メチルシクロヘキセン、シクロオクテンのようなシクロオレフィン等を挙げることができる。このようなビニルモノマーは単独であるいは2種類以上組み合わせて用いてもよく、またその繰り返し単位が全体の10モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましい。
環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、120〜210℃であることが好ましく、130〜200℃であることがより好ましく、130〜190℃であることがさらに好ましい。このように、環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)を上記範囲内とすることにより、環状オレフィン系樹脂からフィルムを形成し、該フィルムを各種表示装置等に用いた場合に、フィルムにシワが発生することを抑制することができる。
(エラストマー)
本発明に用いることができるエラストマーとしては、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、アクリル系エラストマー及びシリコーン系エラストマー等が挙げられる。本発明の光学フィルムには、これらの1種又は2種以上が用いられる。
本発明では、上述したエラストマーの中でも、芳香族ビニル系化合物を共重合成分として含むものであることが好ましく、スチレン系エラストマーであることが特に好ましい。
<スチレン系エラストマー>
スチレン系エラストマーとしては、スチレンとブタジエンもしくはイソプレン等の共役及び/又はその水素添加物ジエンの共重合体が挙げられる。スチレン系エラストマーは、スチレンをハードセグメント、共役ジエンをソフトセグメントとしたブロック共重合体であり、加硫工程が不用であり、好ましく用いられる。また、水素添加をしたものは熱安定性が高く、より好ましく用いられる。
スチレン系エラストマーの例としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック重合体、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体等を挙げることができる。中でも、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体又はスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体であるであることが好ましい。
スチレン系エラストマーを構成する成分としては、スチレンのほかに、α−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン等のスチレン誘導体を用いることができる。具体的には、タフプレン、ソルプレンT、アサプレンT、タフテック(以上、旭化成工業株式会社製)、エラストマーAR(アロン化成株式会社製)、クレイトンD、クレイトンG、カリフレックス(以上、クレイトンポリマージャパン株式会社製)、JSR−TR、TSR−SIS、ダイナロン(以上、JSR株式会社製)、デンカSTR(電気化学工業株式会社製)、クインタック(日本ゼオン株式会社製)、TPE−SBシリーズ(住友化学株式会社製)、ラバロン(三菱化学株式会社製)、セプトン,ハイブラ−(以上、クラレ株式会社製)、レオストマー、アクティマ−(以上、リケンテクノス株式会社製)等が挙げられる。
本発明で用いるスチレン系エラストマーは、その屈折率が、環状オレフィン系樹脂の屈折率に対して、屈折率差が0.02以下であることが好ましく、0.01以下であることがより好ましく、0.005以下であることがさらに好ましい。水素添加されたスチレン系エラストマーを用いる場合、エラストマーのスチレン成分量が40〜70重量%であると、環状オレフィン系樹脂に対して、屈折率差を上記範囲以内にすることができる。
エラストマーの含有率は、光学フィルムの全質量に対して、5〜40質量%であればよく、10〜30質量%であることが好ましい。エラストマーの含有率を上記範囲内とすることにより、光学フィルムの靭性や耐衝撃性を高めることができる。
環状オレフィン系樹脂/スチレン系エラストマーの質量%比は、99/1〜50/50、好ましくは95/5〜50/50、より好ましくは93/7〜60/40、特に好ましくは90/10〜65/35(両者の合計は100質量%である。)である。スチレン系エラストマーの添加比率が上記範囲内とすることにより、機械的強度を高めることができる。
スチレン系エラストマーの構造には、特に制限はなく、鎖状でも、分岐状でも、架橋状でもよいが、好ましくは直鎖状である。
また、スチレン系エラストマーの分子量は、GPC法による数平均分子量が5000〜30万、好ましくは1万〜15万、さらに好ましくは2万〜10万である。スチレン系エラストマーの分子量を上記範囲内とすることにより、機械的強度や成形性を高めることができる。
本発明で用いることができるエラストマーとしては、スチレン系エラストマーの他に下記のものも挙げることができる。なお、下記のエラストマーは、スチレン系エラストマーと併用することが好ましい。
<オレフィン系エラストマー>
オレフィン系エラストマーは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン等の炭素数2〜20のα−オレフィンの共重合体であり、例えば、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)等が挙げられ、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブタジエン、イソプレン等の炭素数2〜20の非共役ジエンとα−オレフィン共重合体などが挙げられる。また、ブタジエン−アクニロニトリル共重合体にメタクリル酸を共重合したカルボキシ変性NBRが挙げられる。具体的には、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム、プロピレン・α−オレフィン共重合体ゴム、ブテン・α−オレフィン共重合体ゴム等が挙げられる。
<ウレタン系エラストマー>
ウレタン系エラストマーは、低分子のエチレングリコールとジイソシアネートからなるハードセグメントと高分子(長鎖)ジオールとジイソシアネートからなるソフトセグメントとの構造単位からなり、高分子(長鎖)ジオールとして、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリ(1、4−ブチレンアジペート)、ポリ(エチレン・1,4−ブチレンアジペート)、ポリカプロラクトン、ポリ(1,6−ヘキシレンカーボネート)、ポリ(1,6−へキシレン・ネオペンチレンアジペート)等が挙げられる。高分子(長鎖)ジオールの数平均分子量は、500〜10,000が好ましい。エチレングリコールの他に、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ビスフェノールA等の短鎖ジオールを用いることができ、短鎖ジオールの数平均分子量は、48〜500が好ましい。
<ポリエステル系エラストマ―>
ポリエステル系エラストマーは、ジカルボン酸又はその誘導体とジオール化合物又はその誘導体を重縮合して得られる。ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びこれらの芳香核の水素原子がメチル基、エチル基、フェニル基等で置換された芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸、及びシクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。これらの化合物は2種以上用いることができる。ジオール化合物の具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール等の脂肪族ジオール及び脂環式ジオール、又は、ビスフェノールA、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−プロパン、レゾルシン等の芳香族環式ジオールなどが挙げられる。これらの化合物は2種以上用いることができる。
また、芳香族ポリエステル(例えば、ポリブチレンテレフタレート)部分をハードセグメント成分に、脂肪族ポリエステル(例えば、ポリテトラメチレングリコール)部分をソフトセグメント成分にしたマルチブロック共重合体を用いることもできる。ハードセグメントとソフトセグメントの種類、比率、分子量の違いによりさまざまなグレードのものがある。
<ポリアミド系エラストマー>
ポリアミド系エラストマーは、ハード相にポリアミドを、ソフト相にポリエーテルやポリエステルを用いたポリエーテルブロックアミド型とポリエーテルエステルブロックアミド型の2種類に大別され、ポリアミドとしては、ポリアミド−6、11、12等が用いられ、ポリエーテルとしては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリテトラメチレングリコール等が用いられる。
アクリル系エラストマーは、アクリル酸エステルを主成分とし、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート等が用いられ、また、架橋点モノマーとして、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等が用いられる。さらに、アクリルニトリルやエチレンを共重合することもできる。具体的には、アクリロニトリル−ブチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブチルアクリレト−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
<シリコーン系エラストマー>
シリコーン系エラストマーとしては、オルガノポリシロキサンを主成分したもので、ポリジメチルシロキサン系、ポリメチルフェニルシロキサン系、ポリジフェニルシロキサン系に分けられる。一部をビニル基、アルコキシ基等で変性したものもある。
<ゴム変性エポキシ化合物>
また、上記のエラストマー以外に、ゴム変性エポキシ化合物を用いることができる。ゴム変性エポキシ化合物としては、例えば、具体的には、エポキシ化ポリブタジエン(PB3600、PB4700、ダイセル化学工業株式会社製)、エポキシ化ブタジエン−スチレン共重合体(エポキシ化ブタジエン−スチレン エポブレンドAT014等、ダイセル化学工業株式会社製)、あるいはポリジメチルシロキサンのエポキシ化合物 X22−163B,KF100T(信越シリコン株式会社製)等が挙げられる。また、上述のビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の一部又は全部のエポキシ基を、両末端カルボン酸変性ブタジエン−アクリロニトリルゴム、末端アミノ変性シリコーンゴム等で変性することによって得られるゴム変性エポキシ化合物を用いることもできる。
(その他添加剤)
本発明の光学フィルムには、本発明の目的を損なわない範囲で、他の添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、易滑剤、帯電防止剤を挙げることができる。特に、光学フィルムが各種デバイスの表面に設置される場合には、紫外線吸収剤を含むことが好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾル系紫外線吸収剤、アクリルニトリル系紫外線吸収剤などを用いることができる。
(光学フィルムの製造方法)
光学フィルムは溶液製膜法、溶融製膜法のいずれの方法でも製膜することができる。これらの製膜法について、以下に詳しく説明する。
(溶融製膜)
(1)溶融
環状オレフィン系樹脂は溶融製膜に先立ち、混合しペレット化するのが好ましい。ペレット化することによって、溶融押出し機のホッパーでのサージングを抑制し、安定供給が可能となる。好ましいペレットの大きさは断面積が1mm2〜300mm2、長さが1mm〜30mmである。
この環状オレフィン系樹脂のペレットとエラストマーを溶融押出し機に入れ、100℃〜200℃で1分〜10時間脱水した後、混練押出しする。混練は1軸あるいは2軸の押出し機を使用して行うことができる。
押出し機の種類として、一般的には設備コストの比較的安い単軸押出し機が用いられることが多く、フルフライト、マドック、ダルメージ等のスクリュータイプがあるが、フルフライトタイプが好ましい。また、スクリューセグメントを変更することにより、途中でベント口を設けて不要な揮発成分を脱揮させながら押出しができる二軸押出機を用いることが可能である。二軸押出し機には大きく分類して同方向と異方向のタイプがありどちらも用いることが可能であるが、滞留部分が発生し難くセルフクリーニング性能の高い同方向回転のタイプが好ましい。二軸押出し機は、混練性が高く、樹脂の供給性能が高いため、低温での押出しが可能となるため、本発明の製膜に適している。
(2)濾過
樹脂中の異物濾過のためや異物によるギアポンプ損傷を避けるために、押出し機出口にフィルター濾材を設けるいわゆるブレーカープレート式の濾過を行うことが好ましい。またさらに精度高く異物濾過をするために、ギアポンプ通過後にいわゆるリーフ型ディスクフィルターを組み込んだ濾過装置を設けることが好ましい。濾過は、濾過部を1カ所設けて行うことができ、また複数カ所設けて行う多段濾過でも良い。フィルター濾材の濾過精度は高い方が好ましいが、濾材の耐圧や濾材の目詰まりによる濾圧上昇から、濾過精度は15μm〜3μmが好ましく、さらに好ましくは10μm〜3μmである。特に最終的に異物濾過を行うリーフ型ディスクフィルター装置を使用する場合では品質の上で濾過精度の高い濾材を使用することが好ましく、耐圧、フィルターライフの適性を確保するために装填枚数にて調整することが可能である。濾材の種類は、高温高圧下で使用される点から鉄鋼材料を用いることが好ましく、鉄鋼材料の中でも特にステンレス鋼、スチールなどを用いることが好ましく、腐食の点から特にステンレス鋼を用いることが望ましい。濾材の構成としては、線材を編んだものの他に、例えば金属長繊維あるいは金属粉末を焼結し形成する焼結濾材が使用でき、濾過精度、フィルターライフの点から焼結濾材が好ましい。
(3)ギアポンプ
厚み精度を向上させるためには、吐出量の変動を減少させることが重要であり、押出機とダイスの間にギアポンプを設けて、ギアポンプから一定量の樹脂を供給することが好ましい。ギアポンプとは、ドライブギアとドリブンギアとからなる一対のギアが互いに噛み合った状態で収容され、ドライブギアを駆動して両ギアを噛み合い回転させることにより、ハウジングに形成された吸引口から溶融状態の樹脂をキャビティ内に吸引し、同じくハウジングに形成された吐出口からその樹脂を一定量吐出するものである。押出機先端部分の樹脂圧力が若干の変動があっても、ギアポンプを用いることにより変動を吸収し、製膜装置下流の樹脂圧力の変動は非常に小さなものとなり、厚み変動が改善される。ギアポンプを用いることにより、ダイ部分の樹脂圧力の変動巾を±1%以内にすることが可能である。
ギアポンプによる定量供給性能を向上させるために、スクリューの回転数を変化させて、ギアポンプ前の圧力を一定に制御する方法も用いることができる。また、ギアポンプのギアの変動を解消した3枚以上のギアを用いた高精度ギアポンプも有効である。
(4)ダイ
上記の如く構成された押出機によって樹脂が溶融され、必要に応じ濾過機、ギアポンプを経由して溶融樹脂がダイに連続的に送られる。ダイはダイス内の溶融樹脂の滞留が少ない設計であれば、一般的に用いられるTダイ、フィッシュテールダイ、ハンガーコートダイの何れのタイプを用いることができる。また、ダイの直前に樹脂温度の均一性アップのためのスタティックミキサーを入れてもよい。ダイ出口部分のクリアランスは一般的にフィルム厚みの1.0〜5.0倍が良く、好ましくは1.2〜3倍、さらに好ましくは1.3〜2倍である。リップクリアランスがフィルム厚みの1.0倍以上であれば、製膜により面状の良好なシートを得やすいため好ましい。また、リップクリアランスがフィルム厚みの5.0倍以下であれば、シートの厚み精度を高くしやすいため好ましい。ダイはフィルムの厚み精度を決定する非常に重要な設備であり、厚み調整が厳密にコントロールできるものが好ましい。また、ダイの温度ムラや巾方向の流速ムラのできるだけ少ない設計が重要である。
(5)キャスト
上記方法にて、ダイよりシート上に押し出された溶融樹脂をキャスティングドラム上で冷却固化し、未延伸フィルムを得る。この時、静電印加法、エアナイフ法、エアーチャンバー法、バキュームノズル法、タッチロール法等の方法を用い、キャスティングドラムと溶融押出ししたシートの密着を上げることが好ましい。このような密着向上法は、溶融押出しシートの全面に実施してもよく、一部に実施しても良い。特にエッジピニングと呼ばれる、フィルムの両端部にのみを密着させる方法が取られることも多いが、これに限定されるものではない。
キャスティングドラムは複数本用いて徐冷することがより好ましい、特に一般的には3本の冷却ロールを用いることが比較的よく行われているが、この限りではない。ロールの直径は50mm〜5000mmが好ましく、複数本あるロールの間隔は、面間で0.3mm〜300mmが好ましい。
キャスティングドラムは、環状オレフィン系樹脂のTg−70℃〜Tg+20℃が好ましく、より好ましくはTg−50℃〜Tg+10℃、さらに好ましくはTg−30℃〜Tg+5℃である。
また、いわゆるタッチロール法を用いる場合、タッチロール表面は、ゴム、テフロン(登録商標)等の樹脂でもよく、金属ロールでも良い。さらに、金属ロールの厚みを薄くすることでタッチしたときの圧力によりロール表面が若干くぼみ、圧着面積が広くなりフレキシブルロールと呼ばれる様なロールを用いることも可能である。
タッチロール温度はTg−70℃〜Tg+20℃が好ましく、より好ましくはTg−50℃〜Tg+10℃、さらに好ましくはTg−30℃〜Tg+5℃である。
(6)延伸
上記のようにキャストドラム上に押し出されたキャストフィルム(未延伸原反)は縦(MD)又は横(TD)の少なくとも1軸方向に延伸されることが好ましく、縦(MD)及び横(TD)に2軸延伸されることがより好ましい。縦及び横に2軸延伸する場合は、縦→横、横→縦のように逐次で行なってもよく、同時に2方向に延伸しても構わない。さらに、例えば縦→縦→横、縦→横→縦、縦→横→横のように多段で延伸することも好ましい。
縦延伸は、通常2対以上のニップロールを設置、その間を加熱した原反を通しながら、出口側ニップロールの周速を入口側より速くすることで達成できる。この時、上記のように表裏に温度差を付与することが好ましい。
また、縦延伸の前に原反を予熱することが好ましい。予熱温度は環状オレフィン共重合樹脂のTg−50〜Tg+30℃が好ましく、より好ましくはTg−40〜Tg+15℃、さらに好ましくはTg−30〜Tgである。このような予熱は、加熱ロールと接触させてもよく、放射熱源(IRヒーター、ハロゲンヒーター等)を用いても良く、熱風を吹き込んでも良い。
縦延伸はTg−10〜Tg+50℃で行なうのが好ましく、より好ましくはTg〜Tg+40℃、さらに好ましくはTg〜Tg+30℃で行なうのが好ましい。延伸倍率は1.1〜5.5倍が好ましく、より好ましくは1.3〜3倍である。なお、ここでいう延伸倍率は以下の式によって求めた値である。
延伸倍率=(延伸後の長さ−延伸前の長さ)/(延伸前の長さ)
縦延伸後、冷却するのが好ましく、Tg−50〜Tgが好ましく、より好ましくはTg−45〜Tg−5℃がより好ましくは、さらに好ましくはTg−40〜Tg−10℃である。このような冷却は、冷却ロールに接触させても良く、冷風を吹き付けても良い。
横延伸はテンターを用いて行なうのが好ましい。即ちポリエステルフィルムの両端をクリップで把持しながら熱処理ゾーンを搬送しながら、クリップを幅方向に拡げることで行うことができる。
好ましい延伸温度はTg−10〜Tg+50℃、より好ましくはTg〜Tg+40℃、さらに好ましくはTg〜Tg+30℃である。延伸倍率は1.1〜5.5倍が好ましく、より好ましくは1.3〜3倍である。
延伸工程においては、延伸処理後に、フィルムに熱処理を行なうのが好ましい。
熱処理とは、Tg+10〜Tg+50℃程度(更に好ましくは、Tg+15〜Tg+30℃)で1〜60秒間(更に好ましくは2〜30秒間)の熱処理をフィルムに施すことをいう。熱固定は、横延伸に引き続き、テンター内でチャックに把持した状態で行なうのが好ましく、この際チャック間隔は横延伸終了時の幅で行なっても、さらに拡げても、あるいは幅を縮めて行なっても良い。熱処理を施すことによって、Re、Rthを本発明の範囲内に調整することができる。
(7)巻き取り
このようにして得たシートは両端をトリミングし、巻き取ることが好ましい。トリミングされた部分は、粉砕処理された後、或いは必要に応じて造粒処理や解重合・再重合等の処理を行った後、同じ品種のフィルム用原料として、または異なる品種のフィルム用原料として再利用してもよい。トリミングカッターはロータリーカッター、シャー刃、ナイフ等の何れのタイプの物を用いても構わない。材質についても、炭素鋼、ステンレス鋼何れを用いても構わない。一般的には、超硬刃、セラミック刃を用いると刃物の寿命が長く、また切り粉の発生が抑えられて好ましい。
また、巻き取り前に、少なくとも片面にラミフィルムを付けることも、傷防止の観点から好ましい。好ましい巻き取り張力は1kg/m幅〜50kg/m幅、より好ましくは2kg/m幅〜40kg/m幅、さらに好ましくは3kg/m幅〜20kg/m幅である。巻き取り張力が1kg/m幅以上であれば、フィルムを均一に巻き取りやすいため好ましい。また、巻き取り張力が50kg/m幅以下であれば、フィルムが堅巻きになることがなく、巻き外観が美しく、フィルムのコブの部分がクリープ現象により延びてフィルムの波うちの原因になったり、フィルムの伸びによる残留複屈折が生じるようなこともない。巻き取り張力は、ラインの途中のテンションコントロールにより検知し、一定の巻き取り張力になるようにコントロールされながら巻き取ることが好ましい。製膜ラインの場所により、フィルム温度に差がある場合には熱膨張により、フィルムの長さが僅かに異なる場合があるため、ニップロール間のドロー比率を調整し、ライン途中でフィルムに規定以上の張力がかからない様にすることが必要である。
巻き取り張力はテンションコントロールの制御により、一定張力で巻き取ることもできるが、巻き取った直径に応じてテーパーをつけ、適正な巻取り張力にすることがより好ましい。一般的には巻き径が大きくなるにつれて張力を少しずつ小さくするが、場合によっては、巻き径が大きくなるにしたがって張力を大きくする方が好ましい場合もある。このような巻き取り方法は、下述の溶液製膜法にも同様に適用できる。
(溶液製膜)
(1)製膜
光学フィルムを溶液製膜法により製膜するときには、まず環状オレフィン系樹脂とエラストマーを溶媒に溶解させる。溶媒に溶解させる際の環状オレフィン系樹脂とエラストマーの合計濃度は3〜50質量%が好ましく、より好ましくは5〜40質量%、さらに好ましくは10〜35質量%である。得られる溶液の室温における粘度は、通常は1〜1,000,000(mPa・s)、好ましくは10〜100,000(mPa・s)、さらに好ましくは100〜50,000(mPa・s)、特に好ましくは1,000〜40,000(mPa・s)である。
使用する溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、1−メトキシ−2−プロパノール等のセロソルブ系溶媒、ジアセトンアルコール、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、エチルシクロヘキサノン、1,2−ジメチルシクロヘキサン等のケトン系溶媒、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル系溶媒、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン含有溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、1−ペンタノール、1−ブタノール等のアルコール系溶媒を挙げることができる。
また、上記以外でも、SP値(溶解度パラメーター)が通常10〜30(MPa1/2)の範囲の溶媒を使用するのが好ましい。上記溶媒は単独であるいは2種以上併用して使用することができる。溶媒を2種以上併用する場合には、混合物としてのSP値の範囲を上記範囲内とすることが好ましい。このとき、混合物としてのSP値の値は、その質量比から求めることができ、例えば二種の混合物の場合は、各溶媒の質量分率をW1,W2、また、SP値をSP1,SP2とすると混合溶媒のSP値は下記式により計算した値として求めることができる。
SP値=W1・SP1+W2・SP2
さらに光学フィルムの表面平滑性を向上させるためにレベリング剤を添加してもよい。一般的なレベリング剤であれば何れも使用できるが、例えば、フッ素系ノニオン界面活性剤、特殊アクリル樹脂系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤などを使用することができる。
光学フィルムを溶剤キャスト法により製造する方法としては、上記溶液をダイスやコーターを使用して金属ドラム、スチールベルト、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、ポリテトラフルオロエチレン製ベルトなどの基材の上に塗布し、その後溶剤を乾燥・除去して基材よりフィルムを剥離する方法が一般に挙げられる。
また、スプレー、ハケ、ロールスピンコート、ディッピングなどの手段を用いて、樹脂溶液を基材に塗布し、その後溶剤を乾燥・除去して基材よりフィルムを剥離することにより製造することもできる。なお、塗布の繰り返しにより厚みや表面平滑性等を制御してもよい。
また、基材としてポリエステルフィルムを使用する場合には、表面処理されたフィルムを使用してもよい。表面処理の方法としては、一般的に行われている親水化処理方法、例えばアクリル系樹脂やスルホン酸塩基含有樹脂をコーテイングやラミネートにより積層する方法、あるいは、コロナ放電処理等によりフィルム表面の親水性を向上させる方法等が挙げられる。
(2)乾燥
上記溶剤キャスト法の乾燥(溶剤除去)工程については、特に制限はなく一般的に用いられる方法、例えば多数のローラーを介して乾燥炉中を通過させる方法等で実施できるが、乾燥工程において溶媒の蒸発に伴い気泡が発生すると、フィルムの特性を著しく低下させるので、これを避けるために、乾燥工程を2段以上の複数工程とし、各工程での温度あるいは風量を制御することが好ましい。
また、光学フィルム中の残留溶媒量は、通常は10質量%以下である。このように残留溶剤を少なくすることで、より一層粘着跡故障を軽減することができるため、好ましい。
(3)延伸
上述のようにして得られた光学フィルムは、縦(MD)又は横(TD)の少なくとも1軸方向に延伸されることが好ましく、縦(MD)及び横(TD)に2軸延伸されることがより好ましい。延伸方法としては、溶融製膜時の延伸方法を採用することができる。
(表面保護フィルム)
本発明の光学フィルムは、表面保護フィルムとして用いることができる。例えば、偏光板用保護フィルム等として用いることができる。本発明の光学フィルムは、表示装置用表面フィルムとして好適に用いられる。
(偏光板)
本発明の光学フィルムは、偏光子と組み合わせて偏光板としてもよい。偏光板は、偏光子と、該偏光子の両側に設けられた保護フィルムとを有するものであって、該保護フィルムの少なくとも一方が本発明の光学フィルムである。光学フィルムは、光散乱層や反射防止層を有する側とは反対側の透明支持体の表面、すなわち偏光子と貼り合わせる側の表面の水に対する接触角が10〜50度の範囲にあることが好ましい。例えば、本発明の光学フィルムの片面に粘着層を設けてディスプレイの最表面に配置することができる。
(表示装置)
本発明の光学フィルムや、上述した本発明の光学フィルムを有する偏光板は、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)等の各種表示装置に用いることができる。本発明の光学フィルム又は偏光板は、画像表示装置の表示画面の視認側に配置されることが好ましい。
<液晶表示装置>
本発明の光学フィルム又は偏光板は、特に液晶表示装置等のディスプレイの最表層に用いることが好ましい。液晶表示装置は、液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板を有し、液晶セルは、二枚の電極基板の間に液晶を担持している。さらに、光学異方性層が、液晶セルと一方の偏光板との間に一枚配置されるか、あるいは液晶セルと双方の偏光板との間に二枚配置されることもある。
液晶セルは、TNモード、VAモード、OCBモード、IPSモードまたはECBモードであることが好ましい。
TNモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向し、さらに60〜120゜にねじれ配向している。
TNモードの液晶セルは、カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。
VAモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向している。
VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of Tech. Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載)および(4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。
OCBモードの液晶セルは、棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルであり、米国特許第4583825号、同5410422号の各明細書に開示されている。棒状液晶性分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Bend)液晶モードと呼ばれる。ベンド配向モードの液晶表示装置は、応答速度が速いとの利点がある。
IPSモードの液晶セルは、ネマチック液晶に横電界をかけてスイッチングする方式であり、詳しくはProc.IDRC(Asia Display ’95),p.577−580及び同p.707−710に記載されている。
ECBモードの液晶セルは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向している。ECBモードは、最も単純な構造を有する液晶表示モードの一つであって、例えば特開平5−203946号公報に詳細が記載されている。
<プラズマディスプレイパネル(PDP)>
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、一般に、ガス、ガラス基板、電極、電極リード材料、厚膜印刷材料、蛍光体により構成される。ガラス基板は、前面ガラス基板と後面ガラス基板の二枚である。二枚のガラス基板には電極と絶縁層を形成する。後面ガラス基板には、さらに蛍光体層を形成する。二枚のガラス基板を組み立てて、その間にガスを封入する。
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、既に市販されているものを用いることできる。プラズマディスプレイパネルについては、特開平5−205643号、同9−306366号の各公報に記載がある。
前面板をプラズマディスプレイパネルの前面に配置することがある。前面板はプラズマディスプレイパネルを保護するために充分な強度を備えていることが好ましい。前面板は、プラズマディスプレイパネルと隙間を置いて使用することもできるし、プラズマディスプレイ本体に直貼りして使用することもできる。
プラズマディスプレイパネルのような画像表示装置では、光学フィルターをディスプレイ表面に直接貼り付けることができる。また、ディスプレイの前に前面板が設けられている場合は、前面板の表側(外側)または裏側(ディスプレイ側)に光学フィルターを貼り付けることもできる。
(有機EL素子)
本発明の光学フィルムは、有機EL素子等の基板(基材フィルム)や保護フィルムとして用いることができる。本発明のフィルムを有機EL素子等に用いる場合には、特開平11−335661号、特開平11−335368号、特開2001−192651号、特開2001−192652号、特開2001−192653号、特開2001−335776号、特開2001−247859号、特開2001−181616号、特開2001−181617号、特開2002−181816号、特開2002−181617号、特開2002−056976号等の各公報記載の内容を応用することができる。また、特開2001−148291号、特開2001−221916号、特開2001−231443号の各公報記載の内容と併せて用いることが好ましい。
(透明導電性フィルム)
本発明の光学フィルムは、透明導電性フィルムに用いることができる。透明導電性フィルムは、導電層と、透明樹脂フィルムとして光学フィルムを有する。導電層は層状に形成されてもよいが、間欠部を有するように形成されることが好ましい。間欠部とは、導電層が設けられていない部分をいい、間欠部の外周は導電層により囲まれていることが好ましい。本発明では、間欠部を有するように導電層が形成されることを、パターン状やメッシュ状に導電層が形成されるともいう。導電層としては、例えば、特開2013−1009号公報、特開2012−216550号公報、特開2012−151095号公報、特開2012−25158号公報、特開2011−253546号公報、特開2011−197754号公報、特開2011−34806号公報、特開2010−198799号公報、特開2009−277466号公報、特開2012−216550号公報、特開2012−151095号公報、国際公開2010/140275号パンフレット、国際公開2010/114056号パンフレットに記載された導電層を例示することができる。
本発明で用いる導電層は、銀と親水性樹脂を含むことがより好ましい。水溶性樹脂としては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。これらは、官能基のイオン性によって中性、陰イオン性、陽イオン性の性質を有する。これらの中で特に好ましいのが、ゼラチンである。
本発明で用いる導電層には、ハロゲン化銀写真感光材料を用いることが特に好ましい。ハロゲン化銀写真感光材料を用いる場合、導電層の製造方法には、感光材料と現像処理の形態によって、次の3通りの形態が含まれる。
(1) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を化学現像又は熱現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(2) 物理現像核をハロゲン化銀乳剤層中に含む感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を溶解物理現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(3) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料と、物理現像核を含む非感光性層を有する受像シートを重ね合わせて拡散転写現像して金属銀部を非感光性受像シート上に形成させる態様。
上記(1)の態様は、一体型黒白現像タイプであり、感光材料上に光透過性導電膜等の透光性導電性膜が形成される。得られる現像銀は化学現像銀又は熱現像銀であり、高比表面のフィラメントである点で後続するめっき又は物理現像過程で活性が高い。
上記(2)の態様は、露光部では、物理現像核近縁のハロゲン化銀粒子が溶解されて現像核上に沈積することによって感光材料上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。これも一体型黒白現像タイプである。現像作用が、物理現像核上への析出であるので高活性であるが、現像銀は比表面の小さい球形である。
上記(3)の態様は、未露光部においてハロゲン化銀粒子が溶解されて拡散して受像シート上の現像核上に沈積することによって受像シート上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。いわゆるセパレートタイプであって、受像シートを感光材料から剥離して用いる態様である。
いずれの態様もネガ型現像処理及び反転現像処理のいずれの現像を選択することができる、なお、拡散転写方式の場合は、感光材料としてオートポジ型感光材料を用いることによってネガ型現像処理が可能となる。
ここでいう化学現像、熱現像、溶解物理現像、拡散転写現像は、当業界で通常用いられている用語どおりの意味であり、写真化学の一般教科書、例えば菊地真一著「写真化学」(共立出版社、1955年刊行)、C.E.K.Mees編「The Theory of Photographic Processes, 4th ed.」(Mcmillan社、1977年刊行)に解説されている。本件は液処理に係る発明であるが、その他の現像方式として熱現像方式を適用する技術も参考にすることができる。例えば、特開2004−184693号、同2004−334077号、同2005−010752号の各公報、特願2004−244080号、同2004−085655号公報の各明細書に記載された技術を適用することができる。
本発明において導電層となる銀塩乳剤層は、銀塩とバインダーの他、溶媒や染料等の添加剤を含有してもよい。銀塩としては、ハロゲン化銀等の無機銀塩及び酢酸銀等の有機銀塩が挙げられる。本発明では、光センサーとしての特性に優れるハロゲン化銀を用いることが好ましい。
銀塩乳剤層の形成に用いられる溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
銀塩乳剤層の上には、保護層を設けてもよい。本発明において保護層とは、ゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために感光性を有する銀塩乳剤層上に形成される。その厚みは0.5μm以下が好ましい。保護層の塗布方法及び形成方法は特に限定されず、公知の塗布方法及び形成方法を適宜選択することができる。例えば、保護層に関しては、特開2008−250233号公報等の記載を参照することができる。
さらに、本発明では、下塗り層や帯電防止層といった他の機能層を設けてもよい。下塗り層としては、特開2008−250233号公報の段落[0021]〜[0023]のものを適用できる。また、帯電防止層としては、特開2008−250233号公報の段落[0012]、[0014]〜[0020]のものを適用できる
(タッチパネル)
上述した透明導電性フィルムは、タッチパネル用途に好適であり、例えば、特開2009−176608の段落[0073]〜[0075]の記載に従い、タッチパネルを作成することができる。
本発明のタッチパネルは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTディスプレイ、電子ペーパー等の表示装置等に組み込むことで、入力デバイスとして利用することができる。本発明のタッチパネルを利用することで、干渉ムラの発生が抑制され、かつ、良好な色味のタッチパネルとすることができる。
タッチパネルの構成については、抵抗膜型、静電容量型などがあり、静電容量型の入力装置は、単に一枚の基板に透光性導電膜を形成すればよいという利点があるため、静電容量型であることが好ましい。かかる静電容量型の入力装置では、例えば、前記透明電極層として互いに交差する方向に電極パターンを延在させて、指などが接触した際、電極間の静電容量が変化することを検知して入力位置を検出するタイプのものを好ましく用いることができる。このようなタッチパネルの構成については、例えば、特開2010−86684号公報、特開2010−152809号公報、特開2010−257492号公報等の記載を参酌できる。
タッチパネルを構成要素として備えた画像表示装置の構成については、『最新タッチパネル技術』(2009年7月6日発行(株)テクノタイムズ)、三谷雄二監修、“タッチパネルの技術と開発”、シーエムシー出版(2004,12)、FPD International 2009 Forum T−11講演テキストブック、Cypress Semiconductor Corporation アプリケーションノートAN2292等に開示されている構成を適用することができる。
また、タッチパネルを組み込むことができる液晶ディスプレイの構成については、特開2002−48913号公報等の記載も参酌できる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
(光学フィルムの作成)
環状オレフィン系樹脂としてTopas5013(ポリプラスチックス株式会社製)80質量%と、エラストマーとしてクレイトンRP6935(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)(クレイトンポリマージャパン株式会社製))20質量%を260℃で溶融し、2軸混練押出し機を用い混練し押出した。このとき押出し機とダイの間にスクリーンフィルター、ギアポンプ、リーフディスクフィルターをこの順に配置し、これらをメルト配管で連結し、幅450mm、リップギャップ1mmのダイから押出した。
次いで、ガラス転移温度Tg、(Tg+5)℃、(Tg−10)℃に設定した3連のキャストロール上にキャストし、最上流側のキャストロールに、特開平11−235747の実施例1に記載の、Tg−5℃に調温したタッチロールを接触させ、未延伸フイルムを製膜した。
固化したメルトをキャストドラムから剥ぎ取り、巻き取り直前に両端(全幅の各5%)をトリミングした後、両端に幅10mm、高さ50μmの厚みだし加工(ナーリング)をつけた後、30m/分で幅2.0m、長さ500mの、厚み160μmの未延伸フィルムを得た。
得られた未延伸フィルムを、表1記載の延伸温度・倍率で、周速の異なる2対のニップロールの間に通し、縦方向行い、テンターにて横延伸を行い、実施例1の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。
(実施例2〜6)
エラストマーの種類と混合量、未延伸フィルムの厚みを表1に従って変更し、延伸条件を表1の通りとした以外は、実施例1と同様にし、実施例2〜6の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。
(実施例7)
環状オレフィン系樹脂としてTopas6017(ポリプラスチックス株式会社製)を用い、未延伸フィルムの厚みを表1に従って変更した以外は、実施例1と同様にし、実施例7の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。
(実施例8〜11)
エラストマーの種類と混合量、未延伸フィルムの厚みを表1に従って変更した以外は、実施例7と同様にし、実施例8〜11の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。なお、クレイトンMD1537は、クレイトンポリマージャパン株式会社製のものを用いた。
(実施例12〜16)
エラストマーの種類と混合量、未延伸フィルムの厚みを表1に従って変更し、延伸条件を表1の通りとした以外は、実施例1と同様にし、実施例12〜16の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。なお、セプトン2104は、クラレ株式会社製のものを用いた。
(実施例17)
環状オレフィン系樹脂としてARTON D4540(JSR株式会社製)を用い、エラストマーの混合量を表1の通りとした以外は実施例1と同様にし、実施例17の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例1)
環状オレフィン系樹脂としてTopas5013を用いて比較例1の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。未延伸フィルムを得る工程までの製造工程は、実施例1と同様にした。なお、比較例1では、エラストマーは混合せず、フィルムの延伸は行なわなかった。
(比較例2)
エラストマーとして、クレイトンRP6935(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS))20質量%を混合した以外は、比較例1と同様にして比較例2の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例3)
表1の条件で延伸工程を設けた以外は、比較例1と同様にして比較例3の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例4)
表1の条件で延伸工程を設けた以外は、実施例1と同様にして比較例4の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例5)
環状オレフィン系樹脂としてTopas6017 80質量%と、エラストマーとしてクレイトンMD1537(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)(クレイトンポリマージャパン株式会社製)) 20質量%を用い、それ以外の条件は比較例1と同様にして比較例5の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。
(比較例6)
環状オレフィン系樹脂としてTopas6017を用い、表1の条件に従って延伸工程を設けた以外は、比較例1と同様にして比較例6の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。なお、比較例6では、エラストマーは混合しなかった。
(比較例7)
環状オレフィン系樹脂としてARTON D4540を用いた以外は、比較例1と同様にして、比較例7の環状オレフィン系樹脂フィルムを得た。なお、比較例7では、エラストマーは混合せず、フィルムの延伸は行なわなかった。
(評価)
(衝撃強度)
温度23℃、湿度65%の環境下で、東洋精機製作所(株)製のフィルムインパクトテスターを使用し、環状オレフィン系樹脂フィルムの衝撃強度を測定した。
(内部ヘイズ)
各フィルムのヘイズ値は、ヘイズメーター(濁度計 HZ−1型(スガ試験機(株)製)で測定した。表面形状によるヘイズへの影響をキャンセルするため、セル中に、リン酸トリトリルを入れ、サンプルをこの中に浸漬させた状態で測定した。
(虹ムラ)
本願で作成した透明導電性フィルムを、タッチパネルに組み込んで、暗室及び明室にて斜めから見たときの色味変化を3段階で評価した。なお、C評価以上のものを実用可能レベルと判断した。
A:暗室でも明室でも色味変化は生じなかった。
B:暗室で僅かに色味変化は生じたが、明室では生じなかった。
C:明室でも僅かに色味変化が生じた。
D:色味変化が生じ、表示装置の品質を悪化させた。
(面状)
肉眼でフィルムの表面状態を観察し、下記のように評価した。なお、B評価以上のものを実用可能レベルと判断した。
A:目立った異物はほとんど確認できない。
B:僅かに異物が確認された。
C:異物がフィルム全体に多数確認できる。
(すべり性)
2枚のフィルムを重ね合わせ、指で動かしたときの感触を、下記のように評価した。なお、B評価以上のものを実用可能レベルと判断した。
A:滑る。
B:少し抵抗があるが、滑る。
C:滑らない。
Figure 2015055796
表1からわかるように、実施例1〜17で得られた環状オレフィン系樹脂フィルムは、衝撃強度が高く、虹ムラの発生が抑制されている。さらに、良好なすべり性を有していることがわかる。すなわち、実施例1〜17で得られた環状オレフィン系樹脂フィルムは、高い衝撃強度、虹ムラ発生の抑制、良好な滑り性の全てを兼ね備えていることがわかる。
一方、比較例1〜3、5及び6では、十分な衝撃強度が得られていない。また、比較例1、3、6では、フィルムのすべり性が悪く、巻き取りフィルムとした際に不具合が生じることがわかった。さらに、比較例6では、若干の虹ムラの発生が確認された。
比較例4では、衝撃強度は高いが、虹ムラが発生しており、環状オレフィン系樹脂フィルムとして不適である。
比較例7では、フィルムのすべり性が悪く、巻き取りフィルムとした際に不具合が生じることがわかった。
このように、本発明では、単にエラストマーを添加するだけではなく、製造方法と光学フィルムの組成を厳選することにより、高い衝撃強度、虹ムラ発生の抑制、良好な滑り性の全てを兼ね備えた光学フィルムを得ることに成功した。
本発明によれば、耐衝撃性とフィルムの滑り性に優れ、かつ虹ムラの発生が抑制された光学フィルムを得ることができる。このため、本発明の光学フィルムは、上記のような特性を有するため、表示装置やタッチパネル用のフィルムとして好ましく用いられる。また、本発明の光学フィルムは、優れた滑り性を有するため、製造工程におけるハンドリング性が良く、生産適性が高く、産業上の利用可能性が高い。

Claims (13)

  1. 環状オレフィン系樹脂とエラストマーを含む光学フィルムであって、
    前記光学フィルムの全質量に対して、前記エラストマーの含有率は、5〜40質量%であり、
    厚み40μm換算での厚み方向のレタデーション(Rth)が6〜90nmである光学フィルム。
  2. 前記環状オレフィン系樹脂と前記エラストマーの屈折率差が0.02以下である請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記光学フィルムの厚みが、10〜100μmである請求項1又は2に記載の光学フィルム。
  4. 前記光学フィルムの厚みが、10〜50μmである請求項1〜4に記載の光学フィルム。
  5. 前記環状オレフィン系樹脂がエチレン単位とノルボルネン単位を含む付加共重合体である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  6. 前記エラストマーが芳香族ビニル系化合物を共重合成分として含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  7. 前記エラストマーが、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体又はスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体である請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  8. 少なくとも1軸方向に延伸されてなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  9. 2軸延伸されてなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学フィルムと、透明導電層を有する透明導電性フィルム。
  11. 請求項10に記載の透明導電性フィルムを有するタッチパネル。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学フィルムを用いた表面保護フィルム。
  13. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学フィルムを用いた表示装置。
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