JP2015054535A - 電力供給装置 - Google Patents

Abstract

【課題】外部機器に電力を供給する場合において、運転者の入力操作を必要とすることなく、車両の走行出力を制限する頻度を抑えるハイブリッド車両の電力供給装置を提案する。
【解決手段】発電機と、電動機と、発電機により発電された電力を充電可能であるとともに、電動機に電力を供給可能な蓄電装置と、外部機器に蓄電装置から電力を供給する外部給電部とを備え、蓄電装置の蓄電残量が低下した時に電動機に供給する電力を制限する電力供給装置において、外部給電部から外部機器に供給される外部供給電力を算出する外部供給電力算出部と、外部機器が接続された時に、外部供給電力算出部によって外部供給電力を算出し、外部供給電力と外部機器が接続されていない場合の発電電力とを加算して発電要求電力を算出する発電要求電力算出部とを備えている。
【選択図】図１

Description

この発明は電力供給装置に係り、特にハイブリッド車両の蓄電装置から外部機器へ電力を供給する電力供給装置に関するものである。

また、ガソリンで駆動されるエンジンと蓄電装置によって駆動する電動機とを駆動源とするハイブリッド車両では、エンジンに接続された発電機で発電して車両の走行に必要な電力を蓄電装置に充電している。
現在、電気が使用できない状況でも家電製品のような外部機器を活用するために、ハイブリッド車両に搭載されている蓄電装置から外部機器に電力を供給する電力供給装置の外部給電部の需要が高まっている。

特開２０１３−１０７５１９号公報 特許第４４１２２６０号公報

ところで、従来の電力供給装置においては、一般的に、ガソリンで駆動されるエンジン搭載車では、電源が１２Ｖしか搭載されていないため、容量・電圧が足りず、外部給電を行おうとすると、大電流を流すための非常に太いケーブルが必要となるという不都合がある。
そのため、エンジン搭載車では、前記電力供給装置の搭載にあまり適していない。
基本的には、高電圧バッテリ・ケーブルを搭載し、かつ、発電が可能なハイブリッド車両や電気自動車が前記電力供給装置の搭載に適している。
しかし、外部給電を使用すると、現在の車両に必要な使用電力量に加えて、外部給電で使用している電力量も上乗せされるため、バッテリ残量が外部給電を使用していない時よりも、早く低下してしまい、走行出力が通常よりも早く制限される可能性があり、改善が望まれていた。

そして、外部機器に電力を供給する場合、車両の走行に必要な電力に加えて外部機器に供給するための電力が必要となるため、蓄電装置の残存容量が外部機器に電力を供給しない場合に比べて消費電力が多くなり、走行出力を制限する頻度が高くなるという不都合がある。

なお、上記の特許文献１〜２に開示されるものは、外部機器の種類や使用時間を運転者が入力し、外部機器の使用電力に基づいて蓄電装置の発電電力を設定する電力供給装置が提案されている。

この発明は、外部機器に電力を供給する場合において、運転者の入力操作を必要とすることなく、車両の走行出力を制限する頻度を抑えるハイブリッド車両の電力供給装置を提案することを目的とする。
つまり、この発明においては、電力供給装置の外部給電部を備えるハイブリッド車両において、外部給電の消費電力があった場合は、発電要求電力に外部給電の消費電力分を上乗せして発電を行うものである。
なお、「発電要求電力」とは、駆動に必要なモータ電力、Ａ／Ｃやライトなどで使用する補機電力、バッテリを充放電する電力を指している。
このため、走行時に外部給電を使用した場合は、使用分を上乗せして発電を行うことを能とし、バッテリ残量の低下抑制を図っている。（外部給電未使用時と同じバッテリ残量の減り方を実現する。）

そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、発電機と、電動機と、前記発電機により発電された電力を充電可能であるとともに、前記電動機に電力を供給可能な蓄電装置と、車両外部の外部機器に前記蓄電装置から電力を供給する外部給電部と、を備え、前記蓄電装置の蓄電残量が低下した時に前記電動機に供給する電力を制限する電力供給装置において、前記外部給電部から前記外部機器に供給される外部供給電力を算出する外部供給電力算出部と、前記外部機器が接続された時に、前記外部供給電力算出部によって前記外部供給電力を算出し、前記外部供給電力と前記外部機器が接続されていない場合の発電電力とを加算して発電要求電力を算出する発電要求電力算出部とを備えたことを特徴とする。

この発明によれば、前記外部機器が接続された場合に、車両が走行するために必要な電力と外部供給電力とを加算して前記要求発電電力を算出するため、外部機器を接続することによって走行出力を制限する頻度を抑えることができる。
また、前記外部機器が接続された時に、外部給電電力を算出するため、外部機器接続時の運転者の操作を減らすことができる。

図１はハイブリッド車両の電力供給装置の制御用フローチャートである。（実施例） 図２はハイブリッド車両の電力供給装置の概略構成図である。（実施例） 図３は電力供給装置のシステム図である。（実施例）

以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。

図１〜図３はこの発明の実施例を示すものである。
図２において、１はハイブリッド車両である。
このハイブリッド車両１は、例えばシリーズハイブリット車からなり、エンジン２と、発電機（「ジェネレータ」ともいう。）３と、電動機（「モータ」ともいう。）４とを備えている。
そして、前記ハイブリッド車両１は、通常の制御状態においては、ガソリンタンク５内のガソリンにより前記エンジン２を駆動させ、前記発電機３にて発電し、インバータ６を介した後、駆動用バッテリからなる蓄電装置７に電力を充電している。
このとき、前記ハイブリッド車両１の走行時には、前記蓄電装置７に蓄えられた電力を持ち出し、前記電動機４を駆動させ、車輪軸８を介して車輪９を駆動している。
また、前記ハイブリッド車両１の蓄電装置７は、外部給電装置１０も備えている。
そして、蓄電装置７から外部給電装置１０に供給された電流は、ＤＣＡＣコンバータ１１を用いて直流電流を交流電流（１００Ｖ）に変換して使用可能としている。
更に、前記蓄電装置７からの電流は、ＤＣＤＣコンバータ１２を用いて直流電流（１２Ｖ）を使用可能としている。

前記ハイブリッド車両１は、電力供給装置１３を備えている。
この電力供給装置１３は、図３に示す如く、前記発電機３と、前記電動機４と、前記発電機３により発電された電力を充電可能であるとともに、前記電動機４に電力を供給可能な前記蓄電装置７と、車両外部の外部機器に前記蓄電装置７から電力を供給する外部給電部１４と、を備えている。
そして、前記電力供給装置１３は、前記蓄電装置７の蓄電残量が低下した時に前記電動機４に供給する電力を制限している。

また、前記電力供給装置１３は、前記外部給電部１４から前記外部機器に供給される外部供給電力を算出する外部供給電力算出部１５と、前記外部機器が接続された時に、前記外部供給電力算出部１５によって前記外部供給電力を算出し、前記外部供給電力と前記外部機器が接続されていない場合の発電電力とを加算して発電要求電力を算出する発電要求電力算出部１６とを備える構成とする。
詳述すれば、前記電力供給装置１３において、前記外部供給電力算出部１５は、図３に示す如く、電圧センサ１７と電流センサ１８とを接続し、これらの電圧センサ１７及び電流センサ１８の出力信号を入力して、前記外部機器に供給される外部供給電力を算出している。
そして、前記発電要求電力算出部１６は、前記外部供給電力算出部１５によって外部供給電力を算出した後に、外部供給電力と外部機器が接続されていない場合の発電電力とを加算して発電要求電力を算出している。

これにより、前記外部機器が接続された場合に、前記発電要求電力算出部１６によって、前記ハイブリッド車両１が走行するために必要な電力と外部供給電力とを加算して前記要求発電電力を算出するため、外部機器を接続することによって走行出力を制限する頻度を抑えることができる。
また、前記外部機器が接続された時に、外部給電電力を算出するため、外部機器接続時の運転者の操作を減らすことができる。

追記すれば、前記外部給電部１４を備える前記ハイブリッド車両１において、外部給電の消費電力があった場合は、発電要求電力に外部給電の消費電力分を上乗せして発電を行うものである。
よって、走行時に外部給電を使用した場合、使用分を上乗せして発電を行うことが可能となるため、前記蓄電装置７のバッテリ残量の低下を抑えることができる。
換言すれば、この実施例の制御においては、外部給電未使用時と同じ前記蓄電装置７のバッテリ残量の減り方をするものである。

前記外部給電部１４は、前記ハイブリッド車両１の消費電力が前記発電要求電力より大きくなった場合に、前記電動機４への給電の制限に優先して、前記外部機器への給電を制限している。
これにより、前記ハイブリッド車両１の消費電力が発電要求電力より大きくなった場合に、前記電動機４への給電の制限に優先し、外部機器の給電を制限するため、発電された電力をハイブリッド車両１の走行に使用することができ、走行出力を制限する頻度を抑えることができる。

次に、図１の前記ハイブリッド車両１の電力供給装置１３の制御用フローチャートに沿って作用を説明する。

このハイブリッド車両１の電力供給装置１３の制御用プログラムがスタート（１０１）すると、外部機器が接続されたか否かの判断（１０２）に移行する。
この判断（１０２）においては、外部給電電力の使用有無を判定している。
そして、外部機器が接続されたか否かの判断（１０２）において、この判断（１０２）がＹＥＳの場合には、外部供給電力を算出する処理（１０３）に移行する。
この処理（１０３）においては、前記電圧センサ１７及び前記電流センサ１８を接続した前記外部供給電力算出部１５によって、外部機器に供給される外部供給電力を算出する。
上述の外部機器が接続されたか否かの判断（１０２）がＮＯの場合、及び、外部供給電力を算出する処理（１０３）の後には、発電要求電力を算出する処理（１０４）に移行する。
この処理（１０４）において、上述の外部機器が接続されたか否かの判断（１０２）がＮＯの場合には、外部機器が接続されていないため、前記発電要求電力算出部１６によって、外部機器が接続されていない場合の発電電力のみを使用して発電要求電力を算出する。
また、処理（１０４）において、上述の外部供給電力を算出する処理（１０３）の後には、外部機器が接続されているため、前記発電要求電力算出部１６によって、前記ハイブリッド車両１が走行するために必要な電力と算出した外部供給電力とを加算して要求発電電力を算出する。
この発電要求電力を算出する処理（１０４）の後には、消費電力が発電要求電力以上、つまり、
消費電力≧発電要求電力
であるか否かの判断（１０５）に移行する。
この判断（１０５）においては、実際の消費電力と算出した発電要求電力とを比較する。
そして、消費電力が発電要求電力以上、つまり、
消費電力≧発電要求電力
であるか否かの判断（１０５）において、判断（１０５）がＮＯの場合には、消費電力が発電要求電力未満であるため、後述する前記ハイブリッド車両１の電力供給装置１３の制御用プログラムのエンド（１０９）に移行する。
また、判断（１０５）がＹＥＳの場合には、外部機器への給電停止の処理（１０６）に移行する。
この処理（１０６）においては、前記ハイブリッド車両１の消費電力が算出した発電要求電力以上となっているため、前記外部給電部１４によって、前記電動機４への給電の制限に優先して、外部機器への給電を制限する。
外部機器への給電停止の処理（１０６）の後には、外部機器への給電停止後の消費電力が発電要求電力以上、つまり、
消費電力≧発電要求電力
であるか否かの判断（１０７）に移行する。
この判断（１０７）においては、前記電動機４への給電の制限に優先して外部機器への給電を制限した後に、実際の消費電力と算出した発電要求電力とを比較する。
そして、外部機器への給電停止後の消費電力が発電要求電力以上、つまり、
消費電力≧発電要求電力
であるか否かの判断（１０７）において、判断（１０７）がＮＯの場合には、外部機器への給電停止後の消費電力が発電要求電力未満となったため、前記ハイブリッド車両１の電力供給装置１３の制御用プログラムのエンド（１０９）に移行する。
また、判断（１０７）がＹＥＳの場合には、前記電動機４への給電の制限を行う処理（１０８）に移行し、その後に、前記ハイブリッド車両１の電力供給装置１３の制御用プログラムのエンド（１０９）に移行する。

１ ハイブリッド車両
２ エンジン
３ 発電機（「ジェネレータ」ともいう。）
４ 電動機（「モータ」ともいう。）
５ ガソリンタンク
６ インバータ
７ 蓄電装置
８ 車輪軸
９ 車輪
１０ 外部給電装置
１１ ＤＣＡＣコンバータ
１２ ＤＣＤＣコンバータ
１３ 電力供給装置
１４ 外部給電部
１５ 外部供給電力算出部
１６ 発電要求電力算出部
１７ 電圧センサ
１８ 電流センサ

Claims (2)

1. 発電機と、電動機と、前記発電機により発電された電力を充電可能であるとともに、前記電動機に電力を供給可能な蓄電装置と、車両外部の外部機器に前記蓄電装置から電力を供給する外部給電部と、を備え、前記蓄電装置の蓄電残量が低下した時に前記電動機に供給する電力を制限する電力供給装置において、前記外部給電部から前記外部機器に供給される外部供給電力を算出する外部供給電力算出部と、前記外部機器が接続された時に、前記外部供給電力算出部によって前記外部供給電力を算出し、前記外部供給電力と前記外部機器が接続されていない場合の発電電力とを加算して発電要求電力を算出する発電要求電力算出部とを備えたことを特徴とする電力供給装置。
2. 前記外部給電部は、前記車両の消費電力が前記発電要求電力より大きくなった場合に、前記電動機への給電の制限に優先して、前記外部機器への給電を制限することを特徴とする請求項１記載の電力供給装置。

Images