JP2015052310A - 電動オイルポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】組み付けに際して巻き終わり端部に移動動作を与える外力が加わっても、ステータの収納空間から駆動制御部に至る巻線の巻き終わり端部が移動するのを抑制することができる新規な電動オイルポンプを提供することにある。【解決手段】駆動制御部に隣接する収納空間に配置したステータの絶縁部に駆動制御部に向けて植立した絶縁性の係止突起部を設け、巻線の巻き終わり端部をこの係止突起部に係止し、続けて駆動制御部の挿通孔を通して中性端子に接続した。巻線の巻き終わり端部が突起部に係止されているので、巻線の一部が移動するのを抑制でき、結果としてショートの発生を避けることができるようになる。【選択図】図5A

Description

本発明は電動オイルポンプに係り、特に電動機部に隣接して固定された駆動制御部を備えた電動オイルポンプに関するものである。
従来、自動車のトランスミッションなどに搭載される電動オイルポンプとしては、トロコイド式の内接歯車ポンプが多く採用されている。内接歯車ポンプは、駆動回転軸によってポンプロータが回転し、ポンプロータの外歯と噛み合う内歯を有するアウタロータが回転することで、アウタロータの内歯とポンプロータの外歯との間に形成される複数の容積室の容積を連続的に変化させ、オイルを吸入、吐出するものである。
この電動オイルポンプは、電動機部への通電を制御する駆動制御部と、電動機部を構成し駆動制御部からの通電によって起磁力を発生させる巻線と鉄芯を有するステータ部と、これも電動機部を構成しステータ部の内周側空間で永久磁石を有して起磁力により回転するロータ部と、このロータ部へ圧入等の手段で固定されて一体回転する駆動回転軸と、この駆動回転軸に圧入等の手段で一体回転するポンプロータ部とを有している。このような電動オイルポンプは、例えば特開2012−207638号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2012−207638号公報
このような電動オイルポンプにおいて、電動機部を構成するステータの鉄心に巻回された各相の巻線の巻き始め端部と巻き終わり端部は、電動機部に隣接して固定された合成樹脂製の筺体として形成された駆動制御部内に誘引されている。つまり、各相の巻線の巻き始め端部と巻き終わり端部は、駆動制御部に設けた挿通孔を通して駆動制御部のインバータ基板に設けたインバータ回路に接続されている。ここで、各相(U相、V相、W相)の巻線はステータの内周側に放射状に突出した複数の突極部に巻回されており、突極部に巻回される同相の巻線は渡り線を介して接続される構成となっている。
そして、各相の巻線の巻き終わり端部の内の2本の巻き終わり端部は、渡り線とステータに設けた絶縁樹脂で形成された絶縁部の間を通って駆動制御部の挿通孔の方に延び、最後の1本の巻き終わり端部は、そのまま駆動制御部の挿通孔の方に自由に延びる構成となっている。この理由は、最後の1本の巻き終わり端部が来るボビンの周辺領域には渡り線が存在しないからである。このため、上述した2本の巻き終わり端部のように渡り線と絶縁部の間を通すことができないようになっている。
そして、各相(U相、V相、W相)の巻線の巻き始め端部と巻き終わり端部を駆動制御部の挿通孔に挿通して駆動制御部内に設けてある入力端子と中性端子に熱圧着法等を利用して固定する場合、何らかの原因によって各相の巻線の巻き終わり端部に移動動作を与える外力が加わり、以下のような現象が発現した。
すなわち、各相の巻線の巻き終わり端部の内の2本の巻き終わり端部は、渡り線と絶縁部の間を通って駆動制御部の挿通孔の方に延びるようにしているので、この2本の巻き終わり端部は渡り線と絶縁部の間で移動を規制される。このため、巻き終わり端部から延びる巻線の一部が、ステータが収納されている収納部の底面壁部に接触することはない。
ところが、最後の1本の巻き終わり端部はそのまま駆動制御部の挿通孔の方に自由に延びる構成となっている。このため、組み付けに際して、巻き終わり端部に移動動作を与える外力が加わって、ステータが収納されている収納部の底面壁部の方向に巻線の一部が押し付けられて底部面と接触する場合がある。
この状態で電動ポンプの組み付けが終了して実際の自動車に搭載して使用された時、巻線はエナメル等によって絶縁被覆されているが、振動によって収納部の底面壁部と巻線との間で擦れ現象が生じてエナメルの被覆が剥がれることがある。エナメルの被覆が剥がれると、この部分で巻線が接地される状態となってショートを発生することになる。
尚、巻き始め端部は、巻線が上側から順次巻かれていくため巻き始め端部に続く巻線が移動することはないものである。
本発明の目的は、組み付けに際して巻き終わり端部に移動動作を与える外力が加わっても、ステータの収納空間から駆動制御部に至る巻線の巻き終わり端部が移動するのを抑制することができる新規な電動オイルポンプを提供することにある。
本発明の特徴は、駆動制御部に隣接する収納空間に配置したステータの絶縁部に駆動制御部に向けて植立した絶縁性の係止突起部を設け、巻線の巻き終わり端部の一部をこの係止突起部に係止し、続けて駆動制御部の挿通孔を通して中性端子に接続した、ところにある。
更に詳しくは、ステータ部は、U相の複数の巻線部と、V相の複数の巻線部と、W相の複数の巻線部を備え、各相の同相の複数の巻線部は渡り線で繋がれており、少なくとも2相の巻線の巻き終わり端部は自身の渡り線以外の渡り線と絶縁部の間を通って筺体の挿通孔に挿通されて中性端子に接続され、残りの1相の巻き終わり端部の一部は係止突起部に係止された後に筺体の挿通孔に挿通されて中性端子に接続されている、ところにある。
本発明によれば、巻線の巻き終わり端部の一部が突起部に係止されているので、巻線の一部が移動するのを抑制でき、結果としてショートの発生を避けることができるようになる。
本発明が適用される電動オイルポンプの全体斜視図である。 図1に示す電動オイルポンプの分解斜視図である。 図1に示す電動オイルポンプの縦断面図である。 本発明の一実施例になる巻線を施していないステータ部の斜視図である。 図4Aに示すP部の拡大斜視図である。 本発明の一実施例になる巻線を施したステータ部の斜視図である。 図5Aに示すQ部の拡大斜視図である。 ステータと駆動制御部の間の突起部に巻回された巻線の状態を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
以下、本発明になる電動オイルポンプの実施形態を図面に基づいて説明する。電動オイルポンプは、例えば、アイドルストップ機能を備えた車両の自動変速機用に搭載されるポンプである。この自動変速機はベルト式無段変速機であり、エンジンにより駆動される機械式ポンプを別途備えている。
そして、アイドルストップ制御によるエンジンの停止時には、機械式ポンプによる油圧が確保できず、また、ベルト式無段変速機内の摩擦締結要素やプーリからのリーク等によって油圧が低下すると、再発進時に必要な油圧を確保するまでに時間がかかるため運転性の低下を招く。そこで、機械式ポンプとは別に、エンジンの作動状態にかかわらず油圧を吐出可能な電動オイルポンプを備え、摩擦締結要素やプーリからのリーク分の油圧を担保することで、エンジン再始動および再発進時の運転性を向上している。
図1は電動オイルポンプの全体構成を示す斜視図であり、図2はこの電動オイルポンプを分解した斜視図である。電動オイルポンプ10は電動機部10Aと、この電動機部10Aに隣接して固定された駆動制御部10Bと、電動機部10Aによって駆動されるポンプ部10Cとより構成されている。
図2にあるように、電動機部10Aは少なくともロータ部16とステータ部18とより構成されている。この電動機部10Aは例えば、アルミ合金等で作られた金属製のハウジング20の一方に設けた電動機部収納部24に収納されている。
また、このハウジング20の他方にはポンプ10Cを収納するポンプ部収納部22が形成されている。駆動制御部10Bは少なくとも筺体44と、この筺体44に収納された制御基板46と、この制御基板46を収納するように筺体44に固定されるカバー48より構成されている。ポンプ部10Cは少なくとも外歯歯車を有するポンプロータ12と内歯歯車を有するアウタロータ14とから構成されている。このポンプロータ12とアウタロータ14はハウジング20の他方に設けたポンプ収納部22に収納されている。
電動オイルポンプ10の更に詳細な構造について図3を用いて説明する。電動オイルポンプ10は、外歯歯車を有するポンプロータ12と内歯歯車を有するアウタロータ14とから構成されるポンプ部10Cと、ポンプロータ12に結合されたロータ部16とステータ部18とから構成される電動機部10Aとを有する。ステータ部18には巻線18Aが巻回されており、この巻線は後述する駆動制御回路42内に引き込まれている。
これらポンプ部10c及び電動機部10Aはハウジング20の一端面に設けたポンプ部収納部22と、他端面に設けた電動機部収納部24に収容されている。つまり、ハウジング20は一端面側の内部にアウタロータ14を回転可能に収納するポンプ部収容部22が形成され、他端面側の開口の内周側においてステータ部18を固定支持すると共に内部にロータ部16等を収容する電動機部収納部24が形成され、更に電動機部収納部24よりも軸方向外側には、自動変速機に取り付けるためのブラケット26が形成されている。
また、ハウジング20内部には、ポンプロータ12とロータ部16を連結する駆動回転軸28を回転可能に支持する円筒状の軸受部30と、この軸受部30をハウジング20の外周と連結すると共にポンプ部収容部22と電動機部収納部24との間を隔離する隔壁を有している。そして、軸受部30の内周で駆動回転軸28を軸支する構成とされている。更に、駆動回転軸28と軸受部30の上側には駆動回転軸28をシールするシール部材32が設けられている。
ポンプカバー34は、ポンプ部10Cの吐出口と連通する円筒状に延在された吐出ポート36と、ポンプ部10Cの吸入口と連通する吸入ポート38とを有している。吐出ポート36の先端外周には、シールリング40が取り付けられている。
ハウジング20の電動機部収納部24側には駆動制御部42を構成する筺体44が電動機部収納部24を密閉するようにして固定されている。ここで図1、図2では駆動制御部10Cと表記しているが、図3で示す駆動制御部42と同じものである。駆動制御部42はハウジング20に固定される合成樹脂からなる筺体44と、この筺体44に収納される制御基板46と、筺体44に固定され制御基板46を覆う合成樹脂からなるカバー48とから構成されている。制御基板46には電動機部10Aのステータ部18に巻かれた巻線18Aに制御された電流を供給するインバータ回路が搭載されている。筺体44とカバー48の間にはコネクタ端子50が取り付けられ、制御基板46に電力を供給している。
このような電動オイルポンプ10において、電動機部10Aを構成するステータ部18に巻かれた巻線18Aの巻き始め端部、及び巻き終わり端部は、電動機部収納部24に隣接して固定された駆動制御部42の筺体44に設けた挿通孔(図示せず)を通して筺体44に設けた入力端子(図示せず)と中性端子(図示せず)に接続されている。したがって、インバータ回路で制御された駆動信号が巻線18Aに供給されて電動機部10Aのロータ部16を回転させ、最終的にポンプロータ12を回転させてポンプ作用を行っているものである。
ところで、上述したように巻線18Aの巻き始め端部と巻き終わり端部はステータ部18が収納された電動機部収納部24から駆動制御部42の筺体44の内部に挿通されているが、巻き始め端部と巻き終わり端部を筺体44に設けられた入力端子と中性端子に接続するように組み付ける際に、巻き終わり端部に移動動作を与える外力が加わり以下のような現象が発現した。
中性端子に接続される各相の巻線の巻き終わり端部の内の2本の巻き終わり端部は、渡り線とステータ部18に設けた絶縁部の間を通って筺体44の挿通孔の方に延びるようにしているので、この2本の巻き終わり端部は渡り線と絶縁部の間で移動を規制される。このため、ステータ部18が収納されている電動機部収納部24の底面壁部に巻線の一部が接触することはない。
ところが、残りの1本の巻き終わり端部はそのまま駆動制御部の挿通孔の方に自由に延びる構成となっているので、組み付けに際して、ステータ部18が収納されている電動機部収納部24の底面壁部の方向に巻線の一部が押し付けられて底面壁部と接触する場合がある。
この状態で電動ポンプ10の組み付けが終了して実際の自動車に搭載して使用された時、巻線はエナメル等によって絶縁被覆されているが、振動によって電動機部収納部24の底面壁部と巻線18Aとの間で擦れ現象が生じてエナメルの被覆が剥がれることがある。エナメルの被覆が剥がれると、この部分で巻線18Aが接地される状態となってショートを発生することになる。
このような課題に対応するため、本実施例ではステータ部18の鉄心18Bと巻線18Aとの絶縁を確保する絶縁部に、巻線18Aの巻き終わり端部を係止する係止突起部を設けるようにして、巻線18Aの移動を抑制するようにしたものである。以下その詳細な構成について説明する。
図4Aは本発明の一つの実施形態になる巻線を施していないステータ部18の斜視図であり、図4Bは図4Aに示すP部の拡大斜視図である。図4Aにおいて、ステータ部18を構成する鉄心18Bは、積層されたケイ素鋼板等から構成されたもので、内周側に向けて放射状に延びた9個の突極部を有している。突極部の周囲には絶縁性の合成樹脂からなるボビン部18Cが設けられている。このボビン部18Cは自身の周囲に巻回される巻線と突極部との絶縁を確保するための機能を有している。
9個の突極部は互いに隣り合うように配置されており、ボビン部18Cと鉄心18Bの内周部には絶縁部18Dが設けられている。ボビン部18Cと絶縁部18Dとは絶縁性の合成樹脂を射出して一体的に成形されたものである。絶縁部18Dは鉄心18Bの軸方向に所定の長さだけ突出して形成されており、その径方向の絶縁部表面18Eは略平坦な形状に形成されている。この絶縁部表面18Eには各相の巻線部を繋ぐ渡り線を案内する渡り線ガイド(図示せず)が各ボビン部18Cの間に植立するように形成されている。この渡り線ガイドは絶縁部表面18Eの円周上に点在するように植立している。また、同様に渡り線ガイドとして絶縁部表面18Dから外側に突出したボビン部28Cの背面側(外周側)にも渡り線を案内するガイドが形成されている。これらのガイドは渡り線を収納する案内収納溝が形成されている。
突極部を覆うボビン部18Cは各相の巻線18Aが巻回されるもので、通常はU相、V相、W相の順番で配置されている。また、本実施例では各相の巻線を3個に分けて巻き込むため、9個のボビン部18Cが鉄心18Bに形成されている。図4Aにおいて、U相のボビン部18C−U1、V相のボビン部18C−V1、W相のボビン部18C−W1が一つの組みとされ、U相のボビン部18C−U2、V相のボビン部18C−V2、W相のボビン部18C−W2が一つの組みとされ、U相のボビン部18C−U3、V相のボビン部18C−V3、W相のボビン部18C−W3が一つの組みとされ、これらは順番に配置されている。
そして、U相のボビン部18C−U1とW相のボビン部18C−W3の間の絶縁部表面18Eに巻線の巻き終わり端部を係止する係止突起部52が植立している。この係止突起部52は渡り線ガイドと同じ円周上に位置し、電動機部10Aに対向する筺体44の対向面の方向に延びるように植立されている。また、この係止突起部52はボビン部10Cと絶縁部18Dとを形成する合成樹脂によって一体的に同時成形されて作られている。
ここで、U相のボビン部18C−U1とW相のボビン部18C−W3の間の絶縁部表面18Eに係止突起部52を植立している理由は次の通りである。つまり、U相のボビン部18C−U1は最初のU相の巻線の巻き始め端部が巻き込まれるものであり、W相のボビン部18C−W3は最後のW相の巻線の巻き終わり端部が引き出されるものである。したがって、W相のボビン部18C−W3からの巻線の巻き終わり端部は渡り線と絶縁部18Dの隙間を利用できないものである。このため、U相のボビン部18C−U1とW相のボビン部18C−W3の間の絶縁部表面18Eに巻線の巻き終わり端部を係止する係止突起部52を設けるようにしている。
また、図4Bに示すように、この係止突起部52は4隅の角部が面取りされた面取り部52Aが形成されて荷重が集中しない構造になっている。更に、係止突起部52の高さは後述するが、少なくとも巻線が1回だけ巻回できる長さ以上に決められている。尚、この係止突起部52はボビン部10Cと絶縁部18Dとを形成する合成樹脂とは別体に製作し、絶縁部表面18Eに設けた取り付け孔に差し込んで固定するようにも良いものである。
次に、図4Aに示したステータ部18に巻線を巻き込んだ状態のステータ部18の形状について図5A、図5Bを用いて説明する。図5Aは巻線を施したステータ部18の斜視図であり、図5Bは図5Aに示すQ部の拡大斜視図である。
図5Aにあるように、U相の巻き始め端部(入力部)18A−UIN、V相の巻き始め端部(入力部)18A−VIN、及びW相の巻き始め端部(入力部)18A−WINから延びる各巻線は、同相のボビン部18C−U1〜18C−U3、18C−V1〜18C−V3、18CW1〜18C−W3に渡り線を介して夫々巻かれている。
つまり、U相の巻線は、U相のボビン部18C−U1に巻回されて巻線部18A−U1とされ、巻き終わったU相の巻線は図示しない渡り線ガイドに案内されてU相のボビン部18C−U2に巻回されて巻線部18A−U2とされ、同様に巻き終わったU相の巻線は渡り線ガイドに案内されてU相のボビン部18C−U3に巻回されて巻線部18A−U3とされ、これに続いて巻き終わり端部18A−UOUTとなる。この巻き終わり端部18A−UOUTは筺体44内に誘引されて中性端子に接続されるようになっている。
また、V相の巻線は、V相のボビン部18C−V1に巻回されて巻線部18A−V1とされ、巻き終わったV相の巻線は図示しない渡り線ガイドに案内されてV相のボビン部18C−V2に巻回されて巻線部18A−V2とされ、同様に巻き終わったV相の巻線は渡り線ガイドに案内されてV相のボビン部18C−V3に巻回されて巻線部18A−V3とされ、これに続いて巻き終わり端部18A−VOUTとなる。この巻き終わり端部18A−VOUTは筺体44内に誘引されて中性端子に接続されるようになっている
同様に、W相の巻線は、W相のボビン部18C−W1に巻回されて巻線部18A−W1とされ、巻き終わったW相の巻線は図示しない渡り線ガイドに案内されてW相のボビン部18C−W2に巻回されて巻線部18A−W2とされ、同様に巻き終わったW相の巻線は渡り線ガイドに案内されてW相のボビン部18C−W3に巻回されて巻線部18A−W3とされ、これに続いて巻き終わり端部18A−WOUTとなる。この巻き終わり端部18A−WOUTは筺体44内に誘引されて中性端子に接続されるようになっている
そして、U相の巻線の巻き終わり端部18A−UOUTは、自身の渡り線とは異なるV相とW相の渡り線と絶縁部表面18Eとの間を折れ曲がって筺体44側に引き出されている。ここでは渡り線と渡り線ガイドを省略して図示している。同様に、V相の巻線の巻き終わり端部18A−VOUTは、自身の渡り線とは異なるW相の渡り線と絶縁部表面18Eとの間を折れ曲がって筺体44側に引き出されている。したがって、U相の巻線の巻き終わり端部18A−UOUTとV相の巻線の巻き終わり端部18A−VOUTは、絶縁部表面18Eよって移動が規制されるようになっている。つまり、絶縁部表面18Eが巻き終わり端部18A−UOUT、巻き終わり端部18A−VOUTの移動規制作用を行っていることになる。
一方、W相の巻線の巻き終わり端部18A−WOUTは、U相とV相が既に巻き終わっているので渡り線は存在しなく自由状態となる。したがって、これによって上述したように、組み付けに際して、ステータ部18が収納されている電動機部収納部24の底部方向にW相の巻線18A−Wの一部が押し付けられて電動機部収納部24の底面壁部と接触する恐れがある。これを対策するため、本実施例では絶縁部表面18Eに植立するように設けた係止突起部52にW相の巻線の巻き終わり端部18A−WOUTの一部を巻き付けるようにしている。
図5Bに示しているように、ボビン部18C−W3での巻線の巻き終り端部がボビン部18C−W3の外周側に位置するので、W相の巻線の巻き終わり端部18A−WOUTの一部は外側から係止突起部52に巻き掛けられ、係止突起部52に1回以上、本実施例では2回だけ巻回されて筺体44側に引き出されている。
したがって、筺体44に設けた挿通孔を介して筺体44内に設けた中性端子に各巻き終わり端部18A−UOUT〜18A−WOUTを固定して組み付ける際に、W相の巻線の巻き終わり端部18A−WOUTの動きは係止突起部52によって規制される。このため、組み付けに際して、ステータ部18が収納されている電動機部収納部24の底面壁部の方向にW相の巻線の一部が押し付けられて底部と接触することが無いようになる。
このような構成を採用することによって、従来の電動ポンプのように、振動によって電動機部収納部24の底面壁部と巻線18Aとの間で擦れ現象が生じてエナメルの被覆が剥がれ、これによって巻線18Aが接地される状態となってショートを発生するといった現象を回避することができるようになる。
ここで、本実施例では係止突起部52にW相の巻線の巻き終わり端部18A−WOUTを巻き掛けて係止する構成としているが、この構成以外に例えば、係止突起部52の先端に切り欠きを形成し、切り欠きの先端に巻線挿通孔を設けるようにしても良い。この構成によれば、巻線の巻き終わり端部18A−WOUTを切り欠きに挿入すると弾性によって切り欠き部分が拡開し、巻線挿通孔に巻き終わり端部18A−WOUTが到達すると弾性によって切り欠きが元の状態に戻り、巻き終わり端部18A−WOUTを確実に係止しておくことができる。
この場合、巻線挿通孔の径を巻き終わり端部18A−WOUTの径より若干小さくしておくことで更に係止効果を高めることができる。このように、係止突起部52はW相の巻線の巻き終わり端部18A−WOUTの移動を規制すれば良く、その具体的な方法は実施例に限定されないものである。
次に、本実施例で提案した係止突起部52の長さについて説明する。組み付けの際の巻線の巻き終わり端部18A−WOUTの移動の規制は係止突起部52によって行うことができる。しかしながら、この状態で電動ポンプの組み付けが終了して実際の自動車に搭載して使用された時、係止突起部52の先端と筺体44の表面との間の隙間の長さが巻線18Aの径より大きいと、巻き掛けられた巻き終わり端部18A−WOUTがこの隙間を通り抜けて自由な状態になることが想定される。
このように、巻き掛けられた巻き終わり端部18A−WOUTが係止突起部52の先端と筺体44の表面との間の隙間を通り抜けて自由な状態になると、巻線の一部が上述したように、電動機部収納部24の底面壁部方向に移動して底面壁部と接触する、或いは電動機部収納部24の側面壁部の方向に移動して側面壁部と接触するといった事象が発生する。このため、振動によって、電動機部収納部24の底面壁部、或いは側面壁部との間で擦れ現象が生じてエナメルの被覆が剥がれることがある。エナメルの被覆が剥がれると、この部分で巻線が接地される状態となってショートを発生することになる。
このような課題を解決するため、本実施例では次のような対策を提案している。図6に示してあるように、係止突起部52の先端部52Bと、これに向き合う筺体44の表面44Aとの間の隙間の長さLを次のように設定している。ここで、係止突起部52の先端部52Bの付近の筺体44には巻き終わり端部18A−UOUT〜18A−WOUTが挿通する挿通孔44Bが形成されている。
いま、巻線18Aの直径をDとすると、係止突起部52の先端部52Bと筺体44の表面44Aとの間の隙間の長さLは、D>Lの関係を有するように決められている。このように、係止突起部52の先端部52Bと筺体44の表面44Aとの間の隙間の長さLを巻線18Aの直径Dより小さくすることによって、係止突起部52に巻き掛けた巻き終わり端部18A−UOUTは、係止突起部52の先端部52Aと筺体44の表面44Aの間の隙間から抜け出すことができない。したがって、巻き掛けられた巻線が抜け出すことによって、電動機部収納部24の底面壁部の方向に移動して底面壁部と接触する、或いは電動機部収納部24の側面壁部の方向に移動して側面壁部と接触するといった事象を回避することが可能となる。
ここで、係止突起部52の先端部52Bと筺体44の表面44Aとの間の隙間をぴったり合うように寸法を管理できれば良いが、現実的には難しいものである。このため、係止突起部52の先端部52Bを尖らせたりして変形し易い先端形状とすることも可能である。
このようにすると、係止突起部52の先端部52Bが変形するので、筺体44の表面44Aと係止突起部52の先端部52Bをぴったり合せることができ、係止突起部52に巻き掛けた巻き終わり端部18A−UOUTは、係止突起部52の先端部52Aと筺体44の表面44Aの間の隙間から抜け出すことができないようになる。
本発明によれば、駆動制御部に隣接する収納空間に配置したステータの絶縁部に駆動制御部に向けて植立した絶縁性の係止突起部を設け、巻線の巻き終わり端部の一部をこの係止突起部に係止し、続けて駆動制御部の挿通孔を通して中性端子に接続した構成とした。これによって、巻線の巻き終わり端部が突起部に係止されているので、巻線の一部が移動するのを抑制でき、結果としてショートの発生を避けることができるようになる。
10…電動オイルポンプ、12…ポンプロータ12、14…アウタロータ、16…ロータ部16、18…ステータ部、18C−U1〜18C−U3、18C−V1〜18C−V3、18C−W1〜18C−W3…ボビン部、18A−U1〜18A−U3、18A−V1〜18A−V3、18A−W1〜18A−W3…各相の巻線部、18A−UOUT、18A−VOUT、18A−WOUT…巻き終わり端部、20…ハウジング、22…ポンプ部収納部、24…電動機部収納部24、28…駆動回転軸、30…軸受部30、42…駆動制御部、44…筺体、46…制御基板、48…カバー、52…係止突起部。

Claims (5)

  1. ポンプロータとアウタロータとから構成されるポンプ部と、ロータ部とステータ部から構成される電動機部と、前記電動機部を駆動制御する駆動制御部とより構成され、前記駆動制御部からの駆動信号を前記ステータ部に巻回された巻線に供給することによって前記電動機部の前記ロータ部を回転させて前記ポンプ部の前記ポンプロータを駆動する電動オイルポンプにおいて、
    前記電動機部を収納する電動機部収納部と前記駆動制御部を構成する筺体とを対向するように固定すると共に、前記電動機部収納部に配置したステータ部の絶縁部に前記筺体に向けて植立した絶縁性の係止突起部を設け、前記ステータ部に巻回された巻線の巻き終わり端部の一部をこの係止突起部に係止すると共に、前記巻き終わり端部を前記筺体に設けた挿通孔を通して前記筺体に設けた中性端子に接続したことを特徴とする電動オイルポンプ。
  2. 請求項1に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記ステータ部は、U相の複数の巻線部と、V相の複数の巻線部と、W相の複数の巻線部を備え、前記各相の同相の複数の巻線部は渡り線で繋がれており、少なくとも2相の巻線の巻き終わり端部は自身の渡り線以外の渡り線と前記絶縁部の間を通って前記筺体の前記挿通孔に挿通され、残りの1相の巻き終わり端部は前記係止突起部に係止された後に前記筺体の前記挿通孔に挿通されていることを特徴とする電動オイルポンプ。
  3. 請求項1に記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記ステータ部は、U相の複数の巻線部と、V相の複数の巻線部と、W相の複数の巻線部を備え、前記各相の同相の複数の巻線部は渡り線で繋がれており、少なくともU相とV相の巻線の巻き終わり端部は自身の渡り線以外の渡り線と前記絶縁部の間を通って前記筺体の前記挿通孔に挿通され、残りのW相の巻き終わり端部は前記係止突起部に係止された後に前記筺体の前記挿通孔に挿通されていることを特徴とする電動オイルポンプ。
  4. 請求項1乃至請求3のいずれかに記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記係止突起部と前記筺体の間の隙間野長さは前記係止突起部に係止された巻線の直径より短いことを特徴とする電動オイルポンプ。
  5. 請求項1乃至請求3のいずれかに記載の電動オイルポンプにおいて、
    前記渡り線を案内する渡り線ガイドは前記絶縁部の円周上に点在して植立されており、前記係止突起部は、前記渡り線ガイドが位置する前記絶縁部の円周上に植立されていることを特徴とする電動オイルポンプ。
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