JP2015051793A - 包装装置用の台座 - Google Patents

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徳子 篠田
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春樹 松元
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Abstract

【課題】梱包用のシートに包まれた梱包物が滑りを生じにくい包装装置用の台座を提供する。
【解決手段】台座9は天面94に梱包物固定部950を備え、底面95にフィルム溶着部960を備える。梱包物固定部950は梱包シートと同じ材料を用いて作製され、梱包シートに対して自己粘着性を示すので、台座9上で梱包物を固定することができる。フィルム溶着部960はフィルムと同じ材料を用いて作製されており、フィルムをフィルム溶着部960に重ねて加熱すると溶融して互いの成分が混ざる溶着性を示す。ゆえにフィルムを台座9に溶着し、梱包物をフィルムで保持することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、包装装置によって梱包物とともに包装される台座に関する。
フィルムで梱包物の全体を包み込み、フィルムの端と端を重ねて加熱することで封止して、梱包物を包装する包装装置が知られている(例えば特許文献1参照)。また、段ボール等の台紙で作製した台座の表面に載せた梱包物にフィルムを被せ、台座ごと梱包物を包装する包装装置も知られている。このような包装装置は、梱包物の上面にフィルムの中央部を密着させ、フィルムに張力を生じさせた状態で台座の縁部を介してフィルムの両側の端部を台座の裏面側に回り込ませて、裏面に両端部を固定する。梱包物は、フィルムによって台座の表面に押しつけられた状態となり、台座上に固定される。
特開平1−111604号公報
しかしながら、梱包用のシートで包んだ梱包物を対象に包装を行う場合があり、梱包用シートは段ボール等の台座に対して比較的滑りを生じやすい。包装装置は、包装時に、フィルムに加える張力によって梱包物が台座上で滑りを生ずると、包装不良を生ずる可能性がある。また、包装を完了した梱包物が、例えば運搬時の振動や落下によって台座上で滑りを生ずると、台座に対する梱包物の固定が不十分となる可能性がある。
本発明は、梱包用のシートに包まれた梱包物が滑りを生じにくい包装装置用の台座を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、梱包シートに予め包まれた梱包物が載置され、包装装置によって前記梱包物ごとフィルムで包装される台座であって、板状体と、前記板状体を構成する辺のうち互いに対向する第一辺と第二辺との間を直線状に結ぶ二つの折り曲げ可能な部位である一対の曲折部と、前記板状体を構成する部位のうち前記一対の曲折部間の部位である第一板状部と、前記板状体を構成する部位のうち前記第一板状部に対して前記一対の曲折部のそれぞれを挟んで隣接する部位である一対の第二板状部と、前記一対の曲折部と前記第一辺および前記第二辺とがそれぞれ交差する四つの交点と、前記一対の曲折部のそれぞれの延設方向の中央部との間に設けられ、前記曲折部から前記第一板状部内へ突出する突状の切れ目によって形成される四つの突出部と、前記第一板状部の一方の面である天面で、前記第一辺に近接する二つの前記突出部間を結ぶ第一線と、前記第二辺に近接する二つの前記突出部間を結ぶ第二線との間に設けられ、溶解度パラメータ(SP値)が6[(cal/cm0.5]以上14[(cal/cm0.5]以下を示す第一材料を主成分とする梱包物固定部と、前記第一板状部の他方の面である底面で、前記第一線と前記第一辺との間、および前記第二線と前記第二辺との間にそれぞれ設けられ、SP値が6[(cal/cm0.5]以上14[(cal/cm0.5]以下を示す第二材料を主成分とするフィルム溶着部と、を備えた包装装置用の台座が提供される。
梱包物固定部は第一材料を主成分としており、第一材料もしくは第一材料のSP値に近い材料を用いて梱包物を梱包する梱包シートを作製した場合、梱包物固定部と梱包シートは自己粘着性を示す。したがって台座は、梱包シートによって梱包された梱包物を台座上に固定することができる。ゆえに、梱包物が、包装時にフィルムの張力による応力を受けたり、運搬時などに振動による応力を受けても位置ずれを生じにくく、梱包物を保護することができる。また、梱包物固定部に、梱包シートと同じ安価な材料を用いることができるので、台座の作製コストを低減することができる。
また、フィルム溶着部は第二材料を主成分としており、第二材料もしくは第二材料のSP値に近い材料を用いてフィルムを作製した場合、フィルム溶着部とフィルムは加熱によって互いの材料が混ざり合い、溶着することができる。したがって台座は、梱包物の包装時にフィルムをフィルム溶着部に溶着することによって、フィルムの端部を確実に固定して梱包物をフィルムで保持することができる。ゆえに、梱包物が運搬時などに振動による応力を受けても位置ずれを生じにくく、梱包物を保護することができる。また、フィルム溶着部に、フィルムと同じ安価な材料を用いることができるので、台座の作製コストを低減することができる。
本態様は、前記第一板状部の前記天面で、前記第一線と前記第一辺との間、および前記第二線と前記第二辺との間にそれぞれ設けられ、前記第二材料を主成分とするフィルム固定部をさらに備えてもよい。台座は天面にフィルム固定部を設けたことで、底面に設けたフィルム溶着部よりもさらに梱包物に近い位置において、フィルム固定部とフィルムとの自己粘着性によってフィルムを固定することができる。ゆえに、フィルムは張力を高めることができ、梱包物をより確実に保持することができる。また、フィルム固定部に、フィルムと同じ安価な材料を用いることができるので、台座の作製コストを低減することができる。
本態様において、前記第一材料と前記第二材料のSP値との差の絶対値が3[(cal/cm0.5]以下であってもよい。SP値の差の絶対値が3以下であれば、第一材料と第二材料は互いに自己粘着性を示し、また、互いに高い溶着性を示す。ゆえに、梱包シートとフィルムに同じ材料からなるものを用いた場合でも、梱包物固定部は梱包シートに対して自己粘着性を確保し、フィルム溶着部はフィルムに対して溶着性を確保することができる。
本態様において、前記板状体は、前記第二材料を主成分とし、少なくとも第一板状部の表面全体を覆う被覆部をさらに備えてもよい。第二材料を主成分とする被覆部で少なくとも第一板状部の表面全体を覆うことで、台座はフィルム溶着部として機能する被覆部によってフィルムとの溶着性を確保することができる。梱包シートにフィルムと同じ材料からなるものを用いた場合、台座は梱包物固定部として機能する被覆部によって梱包シートに対する自己粘着性を確保することができ、梱包物を台座上に固定することができる。ゆえに、梱包物は、包装時にフィルムの張力による応力を受けたり、運搬時などに振動による応力を受けても位置ずれを生じにくい。よって、フィルムで梱包物を保持する台座は、梱包物を保護することができる。また、梱包物固定部とフィルム溶着部をそれぞれ個別に台座に設けなくともよいので、台座の作製にかかる手間を軽減できる。
本態様において、前記板状体は、前記第二材料を主成分とする板体からなるものであってもよい。台座そのものを、第二材料を主成分として形成すれば、台座はフィルムとの溶着性を確保することができる。梱包シートにフィルムと同じ材料からなるものを用いた場合、台座は梱包シートに対して自己粘着性を確保することができ、梱包物を台座上に固定することができる。ゆえに、梱包物は、包装時にフィルムの張力による応力を受けたり、運搬時などに振動による応力を受けても位置ずれを生じにくい。よって、フィルムで梱包物を保持する台座は、梱包物を保護することができる。また、梱包物固定部とフィルム溶着部をそれぞれ個別に台座に設けなくともよいので、台座の作製にかかる手間を軽減できる。
本態様において、前記第一材料と前記第二材料とは同一の材料であってもよい。第一材料と第二材料が同じ材料であれば、台座の作製コストを低減することができる。
本態様において、前記第一材料のSP値と、前記梱包物を包む前記梱包シートのSP値との差の絶対値が3[(cal/cm0.5]以下であり、且つ、前記第二材料のSP値と、前記フィルムのSP値との差の絶対値が3[(cal/cm0.5]以下であってもよい。SP値の差の絶対値が3以下であれば、梱包物固定部は梱包シートに対して自己粘着性を得ることができる。また、SP値の差の絶対値が3以下であれば、フィルム溶着部はフィルムに対して高い溶着性を得ることができる。ゆえに、フィルムで梱包物を保持する台座は、梱包物を保護することができる。
本態様において、前記第一材料と前記梱包シートとが同一の材料からなり、且つ、前記第二材料と前記フィルムとが同一の材料からなるものであってもよい。梱包物固定部を梱包シートと同一の材料から形成すれば、梱包物固定部は梱包シートに対して自己粘着性を確実に得ることができる。また、フィルム溶着部をフィルムと同一の材料から形成すれば、フィルム溶着部はフィルムに対して高い溶着性を確実に得ることができる。ゆえに、梱包物は、包装時にフィルムの張力による応力を受けたり、運搬時などに振動による応力を受けても位置ずれを生じにくい。よって、フィルムで梱包物を保持する台座は、梱包物を保護することができる。
筐体を取り外した包装装置1を後方右側面側から見た斜視図である。 包装装置1による包装工程を説明するため、包装装置1の左右方向略中央から左方側にみた断面を簡略化して示す図である。 台座9(折り曲げていない状態)を上方からみた平面図である。 台座9(折り曲げた状態)を上方且つ後方右側からみた斜視図である。 台座9(折り曲げた状態)を下方且つ前方右側からみた斜視図である。 包装処理において高さの低い梱包物3を包装した状態を示す図である。 包装処理による包装工程を示す図である。 包装処理による包装工程を示す図である。 包装処理による包装工程を示す図である。 包装処理による包装工程を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。以下の説明では、包装装置1が受け台12,13上で台座9を搬送する方向を包装装置1の前後方向とし、受け台12に対して受け台13が配置される側を前側とする。また、受け台12,13の幅方向を左右方向とし、包装装置1を前側から見た場合の左手側を包装装置1の左側とする。受け面12A,13Aが向く側を上側とする。なお、包装装置1の前方側を搬送方向下流側といい、後方側を搬送方向上流側という場合がある。図1では、左上側、右下側、右上側、左下側、上側、下側が、それぞれ、包装装置1の前側、後側、左側、右側、上側、下側である。図2以降において、包装装置1を構成する各部の向きは、図1における包装装置1の向きに倣うものとする。
図1,図2を参照し、包装装置1の概要について説明する。なお、図1に示す包装装置1は、外装する筐体(図示略)を取り外した状態で内部構造を示すものである。包装装置1は、台座9上に載置された物品(以下、「梱包物」3という。図2参照)の上側をフィルム24で覆い、梱包物3を台座9に固定することによって、梱包物3を包装する(図10参照)。梱包物3は、台座9上に載置する前に、予め梱包シート4で梱包される。包装装置1は、後側から前側に向けて台座9を搬送しつつ、台座9および梱包物3を包装する(図7〜図10参照)。
図1に示すように、包装装置1は、平面視矩形状を有する底部10の左右方向両側の端部から上方へ向けて延びる一対の側板部111,112を備える。側板部111,112は、それぞれ包装装置1の右側および左側に設けられる。側板部111,112の形状は、上下方向を長手方向とする略長方形の板状であり、底部10の左右方向両側部に位置する部分において、板幅が前後方向に拡大されている。側板部111,112の各内面は、互いに向き合う。
側板部111,112は、それぞれの上端部の間に板状の架設板117が架け渡される。架設板117は、左右方向に水平に延びる水平部と、水平部の前側および後側の端部からそれぞれ上方へ向けて立ち上がる垂直部を備える。フィルムカセット2は、架設板117の水平部の上側に載置され、包装装置1に装着される。架設板117は、水平部の上側で側板部112寄りの位置に、トルク調節機構40を有する。トルク調節機構40は、作業者がレバー47を操作した位置に応じたトルクをフィルムカセット2の回転軸(図示略)に加え、フィルムロール22(図2参照)から繰り出されるフィルム24(図2参照)に作用する張力の大きさを調整する機構である。トルク調節機構40の構造の詳細については省略する。
側板部111は、右側面に、右方に突出し、上下方向に延びる箱状の突出部113を備える。側板部112は、左側面に、左方に突出し、上下方向に延びる箱状の突出部114を備える。突出部113,114はそれぞれ上流側の側方に板状の支持板部36,37を配置し、それぞれ上下方向へ移動可能に保持する。支持板部36は、側板部111の左側面側に配置される支持部34に接続する。支持板部37は、側板部112の右側面側に配置される支持部35に接続する。突出部113,114はそれぞれ内部に昇降機構(図示略)を配置する。昇降機構は支持板部36,37を昇降し、支持部34,35を上下方向に移動する。
図2に示すように、支持部34,35は、右側面視、略逆L字状の板状部材である。支持部34,35は、誘導ローラ31、第一補助ローラ32、および第二補助ローラ33の左右方向の端部をそれぞれ支持する。誘導ローラ31、第一補助ローラ32、および第二補助ローラ33は、前側から後側へ向けて順に並ぶ。誘導ローラ31の直径は、第一補助ローラ32および第二補助ローラ33のそれぞれの直径よりも大きい。誘導ローラ31および第一補助ローラ32は、上下方向におけるそれぞれの下端の位置が略同一である。第二補助ローラ33の下端の位置は、誘導ローラ31および第一補助ローラ32の上端の位置よりも上側である。誘導ローラ31、第一補助ローラ32、および第二補助ローラ33を支持する支持部34,35は、突出部113,114内の昇降機構(図示略)によって支持板部36,37が昇降され、最上位置(図2参照)と最下位置(図8参照)との間で上下動する。
フィルムカセット2は、フィルム24(図2参照)が巻き回されたフィルムロール22(図2参照)を内部に収容する。フィルムカセット2は、フィルムロール22に巻き回されたフィルム24の幅方向に延びる排出口(図示略)を下側に備える。フィルムロール22から繰り出されるフィルム24は、排出口から下方に排出される。梱包シート4に梱包された梱包物3(図2参照)が載置された台座9は、フィルムカセット2の下方、且つ側板部111,112間を上流側から下流側に向けて搬送され、フィルムロール22から繰り出されたフィルム24によって包装される。
側板部111,112は、下流側の端部で受け台13を揺動可能に支持する。受け台13の形状は、搬送方向を長手方向とする平面視略長方形の箱状である。受け台13は上流側を支点とし、下流側を上下方向に揺動する。受け台13は、包装が完了した台座9および梱包物3を上面で受ける。以下、受け台13の上面を「受け面」13Aという。
側板部111,112は、上流側の端部で受け台12を揺動可能に支持する。受け台12の形状は、搬送方向を長手方向とする平面視略長方形の箱状である。受け台12は下流側を支点とし、上流側を上下方向に揺動する。受け台12は、側板部111,112間に向けて上流側から搬送される台座9を上面で受ける。以下、受け台12の上面を「受け面」12Aという。
受け台12,13が揺動し、受け面12A,13Aが略水平となった場合、受け面12Aと受け面13Aは同一平面を形成する。受け台12,13は、揺動側の端部に、それぞれ脚部121,131を備える。脚部121,131は、受け面12A,13Aが略水平となった場合に受け台12,13をそれぞれ下方から支持し、受け面12A,13Aを水平に維持する。梱包シート4に梱包された梱包物3が載置された台座9は、双方の受け面12A,13Aによって形成された平面上を、上流側から側板部111,112間を通り下流側へ向けて搬送される。以下、受け面12A,13Aによって形成される平面であって、搬送される台座9の経路部分を、「搬送経路103」(図2参照)という。なお、図示しないが、作業者は受け台12,13を手動で揺動し、受け面12A,13Aをそれぞれ垂直にして互いに向き合せて配置することで、包装装置1をこぢんまりとした状態にすることができる。
受け台12、13は、右端部および左端部に、それぞれ無端状のベルト511,512を備える。ベルト511,512は繊維とウレタンゴム等の複合材で弾性変形可能に形成され、それぞれ内面側に歯を有する。ベルト511,512は、主動プーリ524および従動プーリ525(図2参照)の間に架けて設けられ、受け台12の上流側の端部から受け台13の下流側の端部に亘って延びる。
図2に示すように、主動プーリ524は、側板部112(図1参照)の左側面の搬送方向略中央に配置される。従動プーリ525は受け台12の搬送方向上流側の端部と、受け台13の搬送方向下流側の端部にそれぞれ配置される。主動プーリ524および従動プーリ525の軸心は左右方向を向く。主動プーリ524および従動プーリ525はベルト512の内側に接触する。主動プーリ524および従動プーリ525は外側面に歯を有し、ベルト512の内側の歯と噛み合う。主動プーリ524は、複数の歯車を介して駆動用のモータ(図示略)に連結する。ベルト512は、主動プーリ524が回転駆動に伴って回転する。従動プーリ525はベルト512を位置決めする。なお、図示しないが、ベルト511もベルト512と同様に、図示しない主動プーリ524および従動プーリ525と係合し、主動プーリ524の回転に伴って回転する。
図1に示すように、ベルト511,512は、それぞれの外側面に搬送部60を備える。搬送部60は、台座9と係合する。搬送部60は、ベルト511,512の回転に伴って受け台12上から受け台13上に移動し、台座9を上流側から下流側に搬送する。
前述したように、誘導ローラ31、第一補助ローラ32、および第二補助ローラ33は、支持部34,35間に支持されており、支持部34,35の移動によって上下方向に移動する。以下、上下方向に移動する誘導ローラ31の経路を、「移動経路104」(図2参照)という。誘導ローラ31が移動経路104に沿って最下位置に移動した場合(図8参照)、誘導ローラ31は搬送経路103の下側に位置する。搬送経路103と移動経路104とは交差する。
図2に示すように、包装装置1は、側板部111,112(図1参照)で挟まれる部分における搬送経路103の下側に、切断部77を備える。切断部77は、上方へ向けて刃先が斜めに突出する切断刃(図示略)を備える。切断部77は左右方向に延びるガイドレール(図示略)に案内されて、左右に移動する。切断部77の切断刃はフィルム24を幅方向に切断する。
図1,図2に示すように、包装装置1は、側板部111,112で挟まれる部分の上流側であって搬送経路103(図2参照)の下側に、案内ローラ71を備える。図1に示すように、案内ローラ71は、軸部711および複数のローラ部712を備える。軸部711は左右方向に延びる。複数のローラ部712は、軸部711の軸方向に等間隔に設けられている。案内ローラ71は、搬送経路103に沿って上流側から下流側に搬送される台座9を、受け台12,13間で下方から支持し、受け台12から受け台13に誘導する。
図1および図2に示すように、包装装置1は、案内ローラ71の下流側に、保持ローラ72を備える。保持ローラ72は左右方向に延びる。図2に示すように、保持部78は、保持ローラ72の左右の端部を回転可能に支持する。包装装置1は、保持部78を揺動可能に支持する。保持部78が揺動することによって、保持ローラ72は、案内ローラ71の下流側に近づいて配置された状態(図2参照)と、案内ローラ71に対して下方に離れて配置された状態(図8参照)とに切り替わる。保持ローラ72は、案内ローラ71の下流側に近づいて配置された場合、フィルムカセット2から排出されたフィルム24を案内ローラ71との間に挟み支持できる。
包装装置1は、保持ローラ72の下流側の近傍に、加熱部86を備える。加熱部86は上面にヒータ(図示略)を備える。ヒータは、電流が流れると加熱する抵抗加熱方式のヒータである。ヒータは、フィルム24に接触してフィルム24を加熱し、フィルム24を台座9に溶着する。なお、フィルム24の台座9への溶着の詳細については後述する。加熱部86は上下方向に移動可能であり、通常時は下方(待機位置)で待機し、溶着時に上方(加熱位置、図7参照)へ移動する。加熱部86は、待機位置に配置されるとヒータの上面が蓋部86Aに覆われる。
包装装置1は、加熱部86の下流側に回転抑制部80を備える。包装装置1は、回転抑制部80の上流側の端部にストッパ81を備える。ストッパ81の形状は断面形状が四角形の棒状であり、左右方向に延びる。ストッパ81は、上流側の側面にゴム等の弾性部材(図示略)を備える。回転抑制部80はストッパ81を前後方向に駆動する。回転抑制部80がストッパ81を後方側(搬送方向上流側)に移動した場合、ストッパ81は誘導ローラ31側に押し付けられる(図9参照)。ストッパ81は、摩擦力で誘導ローラ31の回転を制止する。
次に、台座9について説明する。図3〜図5に示すように、台座9は、略八角形状の板体である板状体90を、曲折部911,912で折り曲げて作製したものである。台座9の一例として、段ボール台紙が挙げられる。
板状体90は、二組の対向する縁部901,902および縁部903,904を備える。縁部901,902は板状体90の長手方向に延びる辺であり、縁部903,904は短手方向に延びる辺である。板状体90は、縁部901と縁部903,904との間、および縁部902と縁部903,904との間の四つ角がそれぞれ斜めに切り落とされ、さらに角部がR面取りされて、略八角形状(図3参照)に形成される。曲折部911,912は、対向する縁部901,902間を直線状に延びる。曲折部911は、板状体90の長手方向を略四等分する三つの等分線のうち、縁部903に近接する等分線の位置に配置する。曲折部911は、縁部901,902のそれぞれと、交点913,914(図3参照)で交差する。曲折部911は、上記三つの等分線のうち、縁部904に近接する等分線の位置に配置する。曲折部912は、縁部901,902のそれぞれと、交点915,916(図3参照)で交差する。曲折部911と曲折部912は、互いに平行に延びる。なお、曲折部911,912間の長さは、受け台12,13の左右方向の長さよりも僅かに大きい。
以下、板状体90の短手方向を搬送方向といい、長手方向を左右方向という。また、便宜上、縁部901側を下流側、縁部902側を上流側、縁部903側を左側、縁部904側を右側とする。板状体90のうち曲折部911,912間に挟まれた部分を、第一板状部905という。曲折部911と縁部903との間に挟まれた部分を第二板状部906といい、曲折部912と縁部904との間に挟まれた部分を第二板状部907という。
板状体90は、第一板状部905で梱包物3を載置する側の面である天面94側において、曲折部911,912の部分が凹み形成されている。台座9の作製時に、作業者は、第二板状部906,907をそれぞれ手に持ち、縁部903,904を第一板状部905に近づけるように左右方向内側へ向けて力を加えることで、曲折部911,912に沿って第二板状部906,907を容易に折り曲げることができる。
板状体90は、曲折部911,912の搬送方向略中央部に、それぞれ、側面部93を備える。2つの側面部93は、それぞれ、曲折部911,912の位置から第二板状部906,907側へ向けて、曲折部911,912の部分を残して突状に切り抜いた切れ目931によって形成される。側面部93においても曲折部911,912の凹みは形成されず、側面部93は、第二板状部906,907を折り曲げた場合に、第一板状部905とともに第二板状部906,907に対する面方向が変化する。
板状体90は、曲折部911,912において、2つの側面部93の形成位置(すなわち搬送方向略中央部)と、四つの交点913〜916との間の位置に、それぞれ、底面部92を備える。4つの底面部92は、それぞれ、曲折部911,912の位置から第一板状部905の内部側へ向けて、曲折部911,912の部分を残して突状に切り抜いた切れ目921によって形成される。上記した曲折部911,912の凹みは、底面部92には形成されない。したがって底面部92は、第二板状部906,907を折り曲げた場合に、第二板状部906,907とともに第一板状部905に対する面方向が変化する。
台座9は、第一板状部905の天面94に、梱包シート4に梱包された梱包物3を位置決めして固定するシート状の梱包物固定部950を備える。図3に示すように、梱包物固定部950は、平面視略長方形状であり、接着材等で天面94に貼り付けられる。梱包物固定部950は、天面94において、縁部901に近接する2つの底面部92間を結ぶ仮想線925と、縁部902に近接する2つの底面部92間を結ぶ仮想線926との間に設けられる。梱包物固定部950は、梱包物3を梱包する梱包シート4(図2参照)と同じ材料から作製する。本実施形態では、例えばポリエチレンを主成分とする梱包シート4が使用され、これに合わせ、梱包物固定部950も、ポリエチレンを主成分として作製される。なお、本発明において「主成分」とは、その成分が、含有される全成分のうち、もっとも多く含まれる成分であることを示す。
同じ材料から作製した2枚のシートを重ね合わせ、軽く押圧すると、2枚のシートがあたかも粘着したかのような外見を呈し、少々の引き剥がし力や剪断的な力ではシート同士が離れなくなる自己粘着性を示すことが知られている。後述するが、包装装置1が梱包物3および台座9をフィルム24で包装する工程(包装工程)において、包装装置1はフィルム24に張力を加え、梱包シート4に梱包された梱包物3を台座9の天面94に対して押しつける。したがって、包装装置1は、包装時にフィルム24に与える張力によって、梱包物3を包む梱包シート4を天面94に設けた梱包物固定部950に押しつけることで、梱包シート4と梱包物固定部950の主成分であるポリエチレン同士の自己粘着性により、台座9に梱包物3を固定することができる。これにより、梱包物3は、例えば包装時にフィルムの張力による応力を受けたり、あるいは、運搬時などに振動による応力を受けても、台座9上で位置ずれを生じにくい。
材料の自己粘着性は、溶解度パラメータ(SP値)によって示すことができる。溶解度パラメータは、分子間力を表す尺度である。2つの成分のSP値の差の絶対値が小さいほど、溶解度が大となることが経験的に知られている。すなわち、SP値が近い材料同士ほど、互いの分子間力の強さも近づくため、よく混じり合い、よく濡れ、よく接合する。例えば、ポリエチレンのSP値は7.9(SP値の単位は[(cal/cm0.5]とする。以下の説明では単位表示は省略する。)である。梱包シート4と梱包物固定部950とを、例えば同一の材料など、SP値が同じ材料から作製した場合、梱包シート4と梱包物固定部950とは高い自己粘着性を示す。また、梱包シート4と梱包物固定部950とを異なる材料から作製した場合であっても、SP値の差の絶対値が3以下となる組み合わせを選択すれば、自己粘着性を得ることができる。例えば、梱包シート4がポリエチレンを主成分に作製され、梱包物固定部950がポリウレタン(SP値10.0)を主成分に作製された場合であっても、SP値の差の絶対値が3以下であれば、梱包シート4と梱包物固定部950とは自己粘着性を示し、台座9に梱包物3を固定することができる。梱包シート4の材料と梱包物固定部950の材料とのSP値の差の絶対値が3より大きい場合、互いを重ね合わせて押圧しても、自己粘着性を確保できず、梱包物3の固定が不十分となる可能性がある。
このように、梱包シート4の主成分となる材料と、梱包物固定部950の主成分となる材料は、同一材料であることが好ましいが、SP値の差の絶対値が3以下となる組み合わせであれば、様々な材料を用いることができる。梱包シート4および梱包物固定部950の主成分として、上記のポリエチレンの他にも、ポリ塩化ビニル、オレフィン系樹脂、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアミド(ナイロン(登録商標)樹脂)、フッ素樹脂(テフロン(登録商標))、EVA樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。これら材料は、溶解度パラーメータ(SP値)が6以上14以下を示す材料である。
また、図3〜図5に示すように、台座9は、第一板状部905の天面94とは反対側の面である底面95に、フィルム24を溶着して台座9に固定するためのシート状のフィルム溶着部960を備える。図3に示すように、フィルム溶着部960は、平面視細幅な長方形状であり、接着材等で底面95に貼り付けられる。フィルム溶着部960は、底面95において、縁部901と仮想線925との間の位置と、縁部902と仮想線926との間の位置とにそれぞれ設けられる。フィルム溶着部960は、梱包物3を包装するフィルム24(図2参照)と同じ材料から作製する。本実施形態のフィルム24は、例えば、ポリプロピレン(SP値8.0)を主成分に作製され、これに合わせ、フィルム溶着部960も、ポリプロピレンを主成分として作製される。
後述する包装工程において、包装装置1はフィルム24をフィルム溶着部960に押し当てた状態でフィルム24とフィルム溶着部960を加熱し、溶着する。同じ材料同士は上記のSP値が同じ値であるため、溶着を行った場合に材料同士がよく混ざり、高い溶着性を示す。ゆえに、包装装置1は、フィルム24をフィルム溶着部960に溶着することで、フィルム24を台座9に確実に固定し、梱包シート4に梱包された梱包物3ごと台座9を包装することができる。なお、上記同様、フィルム24とフィルム溶着部960とを異なる材料から作製した場合であっても、SP値の差の絶対値が3以下であれば、溶着性を確保できる。例えば、フィルム24がポリプロピレンを主成分に作製され、フィルム溶着部960がポリ塩化ビニル(SP値9.5〜9.7)を主成分に作製されてもよい。SP値の差の絶対値が3以下であれば、フィルム24とフィルム溶着部960とを溶着することができ、台座9にフィルム24を溶着して梱包物3を包装することができる。フィルム24の材料とフィルム溶着部960の材料とのSP値の差の絶対値が3より大きい場合、溶着時に互いの成分の混ざり具合が不十分となり溶着性を確保できない可能性がある。
このように、フィルム24の主成分となる材料と、フィルム溶着部960の主成分となる材料は、同一材料であることが好ましいが、SP値の差の絶対値が3以下となる組み合わせであれば、様々な材料を用いることができることは、上記同様である。ゆえに、フィルム24およびフィルム溶着部960の主成分として、上記のポリエチレンの他にも、溶解度パラーメータ(SP値)が6以上14以下を示す、ポリ塩化ビニル、オレフィン系樹脂、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアミド(ナイロン(登録商標)樹脂)、フッ素樹脂(テフロン(登録商標))、EVA樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
さらに台座9は、図3〜図5に示すように、第一板状部905の天面94に、フィルム24に対して自己粘着性を有するシート状のフィルム固定部970を備える。図3に示すように、フィルム固定部970は、フィルム溶着部960と略同じ大きさの平面視細幅な長方形状であり、接着材等で天面94に貼り付けられる。フィルム固定部970は、天面94において、縁部901と仮想線925との間の位置と、縁部902と仮想線926との間の位置とにそれぞれ設けられる。フィルム固定部970も同様に、フィルム24(図2参照)と同じ材料、例えばポリプロピレンを用いて作製する。
フィルム固定部970は、例えば、図6に示すように、比較的高さの低い梱包物3を台座9ごとフィルム24で包装する場合に、フィルム24に与えた張力をさらに高め、台座9上における梱包物3の補助するために設けられる。後述する包装過程において、包装装置1は、梱包物3をフィルム24の張力で台座9の梱包物固定部950に対して押しつけた状態で、フィルム24の両端をフィルム溶着部960に溶着する。このとき、梱包物3の高さが比較的低ければ、第一板状部905の天面94とフィルム24との間隙は小さい。ゆえに、作業者が容易にフィルム24をフィルム固定部970に押し当てることができ、フィルム固定部970は、自己粘着性によって、フィルム24を固定することができる。フィルム24がフィルム固定部970に固定されることによってフィルム24が引っ張られた状態となり、フィルム24が梱包物3を梱包物固定部950に対して押しつける張力は増加する。その結果、梱包物3は、より確実に、梱包物固定部950に固定される。
このように、梱包物3を梱包する梱包シート4とフィルム24は、互いに異なる材料を主成分とするものであってもよいが、梱包シート4に対応して形成する梱包物固定部950の材料のSP値と、フィルム24に対応して形成するフィルム溶着部960の材料のSP値との差の絶対値は3以下となることが好ましい。梱包シート4およびフィルム24が同じ材料を主成分とする場合、例えば梱包物固定部950の材料が梱包シート4と同じ材料であれば、フィルム溶着部960の材料は、フィルム24の材料に対し、SP値の差が3以下となるので、溶着性を得ることができる。さらに、梱包物固定部950が梱包シート4に対する自己粘着性を確保し、フィルム溶着部960がフィルム24に対する溶着性を確保した状態で、梱包物固定部950の材料とフィルム溶着部960の材料とが同じであれば、台座9の作製コストを低減でき、好ましい。
一方、梱包シート4の材料とフィルム24の材料とのSP値の差の絶対値が3以下であれば、梱包物固定部950、フィルム溶着部960およびフィルム固定部970として、梱包シート4またはフィルム24のどちらか一方と同じ材料を主成分とするシートをそれぞれ作製するだけで、それぞれ、梱包シート4に対する自己粘着性、フィルム24に対する溶着性および自己粘着性を得ることができる。もっとも、梱包シート4の材料とフィルム24の材料とのSP値の差の絶対値が3より大きい場合でも、梱包物固定部950、フィルム溶着部960およびフィルム固定部970として、梱包シート4の材料のSP値との差の絶対値が3以下であり、且つ、フィルム24の材料のSP値との差の絶対値が3以下である材料を選択するとよい。
以下、図2、図7〜図10を参照し、包装装置1が梱包シート4に梱包された梱包物3および台座9をフィルム24で包装する場合の動作について説明する。以下の説明において、台座9は、包装装置1の受け面12Aに配置される場合に、縁部901が下流側に配置され、縁部902が上流側に配置されて、包装工程が行われるものとする。なお、包装装置1の各部位の動作は包装装置1のCPUが記憶部(図示略)に記憶するプログラムに従って、各種センサの検出結果に応じて駆動モータやアクチュエータの駆動を制御して行う。まず、作業者は、フィルムカセット2を架設板117に配置する(図1参照)。フィルムカセット2の突出部253は、トルク調節機構40の凹部(図示略)に嵌まる。突出部253の孔部255から外部に露出したギア273はトルク調節機構40に設けられた駆動ギア(図示略)に噛合する(図1参照)。
作業者は、フィルムカセット2の排出口26(図4参照)から排出されたフィルム24を、手動で引き出す。図2に示すように、作業者は、引き出したフィルム24の先端を案内ローラ71の下流側に配置する。作業者は、包装装置1を操作して保持部78を揺動し、保持ローラ72が案内ローラ71の下流側で近接した位置に移動する。作業者は、包装装置1を操作して保持部78を揺動し、保持ローラ72を案内ローラ71の下流側で近接した位置に移動させる。フィルムカセット2から引き出されたフィルム24の先端は、案内ローラ71および保持ローラ72によって搬送方向上流側および下流側から挟持される。前述したように、トルク調節機構40は、フィルムカセット2のギア273にトルクを加え、フィルムロール22から繰り出されるフィルム24に張力を与える。このため、フィルム24は、搬送面に対して略直交する方向(上下方向)に真っ直ぐに延びた状態になる。
作業者は、台座9の第一板状部905に切れ目921として開口する穴部を搬送部60(図1参照)に係合し、台座9を受け台12(図1参照)に載置する。作業者は、台座9に梱包物3を載置する。包装装置1はベルト511,512を正方向に回転し、搬送部60を移動させて、台座9および梱包物3を搬送方向の下流側へ向けて搬送する。図7に示すように、台座9の下流側の端部(第一板状部905の縁部901)は、受け台12、案内ローラ71、および保持ローラ72上を順に移動し、フィルム24に接触する。
包装装置1は搬送部60を移動させ、台座9を下流側に向けてさらに所定距離分送り出した後、台座9の搬送を停止する。台座9の縁部901はフィルム24を下流側に押す。フィルム24は、案内ローラ71および保持ローラ72によって先端が挟持されており、縁部901との接触部分で曲折する。フィルム24は台座9の下流側の底面95に密着する。この状態で包装装置1は、矢印143に示すように、加熱部86を待機位置(図2参照)から加熱位置へ向けて上方に移動する。加熱部86は、上面が搬送経路103の下方から台座9(第一板状部905)の底面95に近接し、底面95に設けられたフィルム溶着部960との間にフィルム24を挟む。加熱部86上面のヒータが発熱すると、ヒータはフィルム24とフィルム溶着部960を加熱する。フィルム24とフィルム溶着部960は加熱によって溶融し、成分同士が混ざり合って結合することで、フィルム24とフィルム溶着部960とが溶着する。溶着後、包装装置1は加熱部86を下方へ移動し、待機位置に戻す。包装装置1は保持部78を揺動し、保持ローラ72を案内ローラ71から離してフィルム24の先端を解放する。
包装装置1は再び搬送部60を移動させ、台座9を下流側に搬送する。台座9の下流側の底面95に溶着されたフィルム24は、トルク調節機構40によって与えられた張力を維持した状態で、台座9および梱包シート4に梱包された梱包物3の上側を覆う位置に配置される。搬送部60は、台座9をさらに下流側に搬送し、センサ(図示略)によって台座9の上流側の端部(第一板状部905の縁部902)が移動経路104よりも下流側に位置することが検知されたら、台座9の搬送を停止する。図8に示すように、包装装置1は支持部34,35(図2および図7〜図10では支持部35のみを示す。)を最下位置へ向けて、矢印147に示すように、移動経路104に沿って下方に移動する。誘導ローラ31はフィルム24に上側から接触し、下方に向けて誘導する。フィルム24は、台座9および梱包物3の上流側を覆う位置に配置される。
フィルム24は、誘導ローラ31の下方への移動に伴い、梱包物3を下方へ押圧する。梱包物3を覆う梱包シート4は、フィルム24による押圧で梱包物固定部950に密着し、自己粘着性によって梱包物固定部950に固定される。支持部34,35が最下位置まで移動すると、誘導ローラ31は、案内ローラ71の下流側、且つ回転抑制部80の上流側の位置で、ストッパ81と向き合う位置に配置される。第一補助ローラ32および第二補助ローラ33は、支持部34,35が最下位置に移動すると、それぞれ、保持ローラ72および案内ローラ71の上方に配置された状態となる。
図9に示すように、包装装置1はベルト511,512を逆方向に回転し、搬送部60を移動させて、台座9および梱包物3を、矢印148に示すように、搬送方向の上流側へ向けて移動する。フィルム24は、台座9および梱包物3の上流側を覆う位置から下方に延び、台座9の上流側の端部(第一板状部905の縁部902)に接触して、台座9の底面に沿って下流側に曲折する。フィルム24は、誘導ローラ31が下流側に移動する過程で、台座9の上流側の底面に押し付けられる。
包装装置1は、搬送部60が所定距離分移動したら、台座9および梱包物3の上流側への搬送を停止する。包装装置1は回転抑制部80を駆動し、誘導ローラ31にストッパ81を押し当てて、誘導ローラ31とストッパ81の間にフィルム24を挟む。包装装置1は、案内レール74に沿って切断部77を左右に移動する。切断部77の切断刃は、フィルム24のうち誘導ローラ31から第一補助ローラ32に向けて延びる部分を切断する。誘導ローラ31から第一補助ローラ32に向けて延びるフィルム24にはトルク調節機構40による張力が加わっており、切断部77は、フィルム24を適切に切断できる。また、ストッパ81が誘導ローラ31との間にフィルム24の後端を挟むので、台座9および梱包物3を覆う部分のフィルム24は、切断後もめくれない。
図10に示すように、包装装置1は、矢印150に示すように保持部78を揺動し、保持ローラ72と案内ローラ71との間に、フィルムロール22から延びるフィルム24の先端を挟む。包装装置1は、矢印151に示すように、加熱部86を待機位置から加熱位置へ向けて上方に移動する。加熱部86の上面は、台座9の底面95に設けられたフィルム溶着部960との間にフィルム24を挟む。ヒータは発熱し、フィルム24とフィルム溶着部960を加熱する。上記同様、フィルム24とフィルム溶着部960は加熱によって溶融し、成分同士が混ざり合って結合することで、フィルム24とフィルム溶着部960とが溶着する。溶着後、包装装置1は、矢印152に示すように、加熱部86を下方へ移動し、待機位置に戻す。包装装置1は、回転抑制部80を駆動して、誘導ローラ31からストッパ81を離し、台座9および梱包物3を包装したフィルム24の後端を解放する。
包装装置1は、包装装置1はベルト511,512を再び正方向に回転し、フィルム24に包装された台座9および梱包物3を下流側へ搬送する。包装装置1は、搬送部60が受け台13の搬送方向下流側の端部に位置する従動プーリ525の位置に到達したら、台座9および梱包物3の搬送を停止する。包装が完了した台座9および梱包物3は受け台13上に載置される。包装装置1は、支持部34,35を最上位置へ向けて、移動経路104に沿って上方に移動し、次の梱包物3の包装に備える。
以上説明したように、梱包物固定部950は、第一材料(例えばポリエチレン)を主成分としており、第一材料もしくはSP値が近い材料を用いて梱包物3を梱包する梱包シート4を作製した場合、梱包物固定部950と梱包シート4は自己粘着性を示す。したがって台座9は、梱包シート4によって梱包された梱包物3を台座9上に固定することができる。ゆえに、梱包物3が、包装時にフィルム24の張力による応力を受けたり、運搬時などに振動による応力を受けても位置ずれを生じにくく、梱包物3を保護することができる。また、梱包物固定部950に、梱包シート4と同じ安価な材料を用いることができるので、台座9の作製コストを低減することができる。
また、フィルム溶着部960は、第二材料(例えばポリプロピレン)を主成分としており、第二材料もしくはSP値が近い材料を用いてフィルム24を作製した場合、フィルム溶着部960とフィルム24は加熱によって互いの材料が混ざり合い、溶着することができる。したがって台座9は、梱包物3の包装時にフィルム24をフィルム溶着部960に溶着することによって、フィルム24の端部を確実に固定して梱包物3をフィルム24で保持することができる。ゆえに、梱包物3が運搬時などに振動を受けても梱包物3の位置ずれを生じにくく、梱包物3を保護することができる。また、フィルム溶着部960に、フィルム24と同じ安価な材料を用いることができるので、台座9の作製コストを低減することができる。
台座9の天面94にフィルム固定部970を設けたことで、底面95に設けたフィルム溶着部960よりもさらに梱包物3に近い位置において、フィルム固定部970とフィルム24との自己粘着性によってフィルム24を固定できる。ゆえに、フィルム24は張力を高めることができ、梱包物3をより確実に保持することができる。また、フィルム固定部970に、フィルム24と同じ安価な材料を用いることができるので、台座9の作製コストを低減することができる。
また、SP値の差の絶対値が3以下であれば、第一材料と第二材料は互いに自己粘着性を示し、また、互いに高い溶着性を示す。ゆえに、梱包シート4とフィルム24に同じ材料からなるものを用いた場合でも、梱包物固定部950は梱包シート4に対して自己粘着性を確保し、フィルム溶着部960はフィルム24に対して溶着性を確保することができる。そして、第一材料と第二材料が同じ材料であれば、台座9の作製コストを低減することができる。
また、SP値の差の絶対値が3以下であれば、梱包物固定部950は梱包シート4に対して自己粘着性を得ることができる。また、SP値の差の絶対値が3以下であれば、フィルム溶着部960はフィルム24に対して高い溶着性を得ることができる。ゆえに、梱包物3は、包装時にフィルム24の張力による応力を受けたり、運搬時などに振動による応力を受けても位置ずれを生じにくい。よって、フィルム24で梱包物3を保持する台座9は、梱包物3を保護することができる。
梱包物固定部950を梱包シート4と同一の材料から形成した場合、梱包物固定部950は梱包シート4に対して自己粘着性を確実に得ることができる。また、フィルム溶着部960をフィルム24と同一の材料から形成した場合、フィルム溶着部960はフィルム24に対して高い溶着性を確実に得ることができる。ゆえに、梱包物3は、包装時にフィルム24の張力による応力を受けたり、運搬時などに振動による応力を受けても位置ずれを生じにくい。よって、フィルム24で梱包物3を保持する台座9は、梱包物3を保護することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。梱包シート4とフィルム24は異なる材料(例えば梱包シート4はポリエチレン、フィルム24はポリプロピレン)から形成したものを用いたが、同じ材料を主成分に形成したものを用いてもよい。さらには、梱包シート4、フィルム24、梱包物固定部950、フィルム溶着部960およびフィルム固定部970の材料が同じ材料を主成分とするものであってもよい。この場合、梱包物固定部950、フィルム溶着部960およびフィルム固定部970として、梱包シート4およびフィルム24と同じ材料を主成分とするシートを作製し、貼設することができる。
本実施形態では、フィルム24とフィルム溶着部960との溶着を加熱部86の加熱による熱溶着で行ったが、超音波溶着、高周波溶着など、他の手段による溶着を行ってもよい。
また、台座9を構成する板状体90の少なくとも第一板状部905の表面全体を、フィルム溶着部960の材料(第二材料)でコーティングした被覆部を形成してもよい。第二材料を主成分とする被覆部で少なくとも第一板状部905の表面全体を覆うことで、台座9はフィルム溶着部960として機能する被覆部によってフィルム24との溶着性を確保することができる。梱包シート4にフィルム24と同じ材料からなるものを用いた場合、台座9は梱包物固定部950として機能する被覆部によって梱包シート4に対する自己粘着性を確保することができ、梱包物3を台座9上に固定することができる。ゆえに、梱包物3は、包装時にフィルム24の張力による応力を受けたり、運搬時などに振動による応力を受けても位置ずれを生じにくい。よって、フィルム24で梱包物3を保持する台座9は、梱包物3を保護することができる。また、梱包物固定部950とフィルム溶着部960をそれぞれ個別に台座9に設けなくともよいので、台座9の作製にかかる手間を軽減できる。
あるいは、フィルム溶着部960の材料(第二材料)を主成分に板状体90を形成し、台座9を作製してもよい。台座9そのものを第二材料を主成分として形成すれば、台座9はフィルム24との溶着性を確保することができる。梱包シート4にフィルム24と同じ材料からなるものを用いた場合、台座9は梱包シート4に対して自己粘着性を確保することができ、梱包物3を台座9上に固定することができる。ゆえに、梱包物3は、包装時にフィルム24の張力による応力を受けたり、運搬時などに振動による応力を受けても位置ずれを生じにくい。よって、フィルム24で梱包物3を保持する台座9は、梱包物3を保護することができる。また、梱包物固定部950とフィルム溶着部960をそれぞれ個別に台座9に設けなくともよいので、台座9の作製にかかる手間を軽減できる。
なお、本実施形態において、底面部92が本発明の「突出部」に相当する。仮想線925,926が、それぞれ「第一線」,「第二線」に相当する。
1 包装装置
3 梱包物
4 梱包シート
9 台座
24 フィルム
90 板状体
92 底面部
94 天面
95 底面
901,902 縁部
905 第一板状部
906,907 第二板状部
911,912 曲折部
913,914 交点
915,916 交点
921,931 切れ目
925,926 仮想線
950 梱包物固定部
960 フィルム溶着部
970 フィルム固定部

Claims (8)

  1. 梱包シートに予め包まれた梱包物が載置され、包装装置によって前記梱包物ごとフィルムで包装される台座であって、
    板状体と、
    前記板状体を構成する辺のうち互いに対向する第一辺と第二辺との間を直線状に結ぶ二つの折り曲げ可能な部位である一対の曲折部と、
    前記板状体を構成する部位のうち前記一対の曲折部間の部位である第一板状部と、
    前記板状体を構成する部位のうち前記第一板状部に対して前記一対の曲折部のそれぞれを挟んで隣接する部位である一対の第二板状部と、
    前記一対の曲折部と前記第一辺および前記第二辺とがそれぞれ交差する四つの交点と、前記一対の曲折部のそれぞれの延設方向の中央部との間に設けられ、前記曲折部から前記第一板状部内へ突出する突状の切れ目によって形成される四つの突出部と、
    前記第一板状部の一方の面である天面で、前記第一辺に近接する二つの前記突出部間を結ぶ第一線と、前記第二辺に近接する二つの前記突出部間を結ぶ第二線との間に設けられ、溶解度パラメータ(SP値)が6[(cal/cm0.5]以上14[(cal/cm0.5]以下を示す第一材料を主成分とする梱包物固定部と、
    前記第一板状部の他方の面である底面で、前記第一線と前記第一辺との間、および前記第二線と前記第二辺との間にそれぞれ設けられ、SP値が6[(cal/cm0.5]以上14[(cal/cm0.5]以下を示す第二材料を主成分とするフィルム溶着部と、
    を備えたことを特徴とする包装装置用の台座。
  2. 前記第一板状部の前記天面で、前記第一線と前記第一辺との間、および前記第二線と前記第二辺との間にそれぞれ設けられ、前記第二材料を主成分とするフィルム固定部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の包装装置用の台座。
  3. 前記第一材料と前記第二材料のSP値との差の絶対値が3[(cal/cm0.5]以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の包装装置用の台座。
  4. 前記板状体は、前記第二材料を主成分とし、少なくとも第一板状部の表面全体を覆う被覆部をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の包装装置用の台座。
  5. 前記板状体は、前記第二材料を主成分とする板体からなることを特徴とする請求項3に記載の包装装置用の台座。
  6. 前記第一材料と前記第二材料とは同一の材料であることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の包装装置用の台座。
  7. 前記第一材料のSP値と、前記梱包物を包む前記梱包シートのSP値との差の絶対値が3[(cal/cm0.5]以下であり、且つ、前記第二材料のSP値と、前記フィルムのSP値との差の絶対値が3[(cal/cm0.5]以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の包装装置用の台座。
  8. 前記第一材料と前記梱包シートとが同一の材料からなり、且つ、前記第二材料と前記フィルムとが同一の材料からなることを特徴とする請求項7に記載の包装装置用の台座。
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