以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。包装装置1は、台紙等の台紙2上に載置された物品3(図21等参照)を帯状のフィルム24で覆い、物品3を台紙2に固定することによって、物品3を包装する。以下、このようにして物品3を包装することを、「台紙2及び物品3を包装する」という。包装装置1は、図1の右斜め下側から左斜め上側に向けて、物品3が載置された台紙2を搬送し、台紙2及び物品3を包装する。図1の上側、下側、左斜め下側、及び右斜め上側を、それぞれ、包装装置1の上側、下側、右側、及び左側という。図1の右斜め下側及び左斜め上側を、それぞれ、搬送方向の上流側及び下流側という。
<筐体800>
図1に示すように、包装装置1は筐体800を備える。筐体800の形状は、上下方向を長手方向とする略直方体である。筐体800は、上筐体801及び下筐体803を備える。上筐体801は、2つの立設部802Aと架設部802Bとを備える。2つの立設部802Aは、それぞれ、下筐体803の左右両端部から上方に延びる。架設部802Bは、2つの立設部802Aのそれぞれの上端部の間に架設される。右側の立設部802Aに、各種情報を表示可能な表示部207が設けられている。
2つの立設部802Aは、それぞれ後述の側板部材111,112(図2参照)を右側及び左側から覆う。架設部802Bは、後述のフィルムロール22(図2参照)を上側から覆う。下筐体803、2つの立設部802A、及び架設部802Bで囲まれた部分が、筐体800の内部空間を形成する。筐体800の内部空間は、筐体800の上流側及び下流側に形成された開口部805を介して、筐体800の外部と連通する。下筐体803の形状は、左右方向を長手方向とする略直方体である。ユーザが包装装置1に包装動作の開始又は停止を指示するための操作部206が、下筐体803に設けられている。
<受け台12,13>
下筐体803の上流側の側面の上端部から上流側に向けて、受け台12が水平方向に延びる。下筐体803の下流側の側面の上端部から下流側に向けて、受け台13が水平方向に延びる。受け台12,13の形状は、搬送方向を長手方向とする平面視略長方形の箱状である。受け台12は、開口部805に向けて搬送される台紙2を上面で受ける。受け台13は、包装が完了した台紙2及び物品3を上面で受ける。脚部121,131はそれぞれ受け台12,13を下方から支持する。
受け台12の上面を「受け面12A」といい、受け台13の上面を「受け面13A」という。受け面12A,13Aは、それぞれ水平であり、且つ互いに略同一の平面を形成する。従って受け面12A,13Aは、台紙2をスムーズに搬送可能な平面である。受け面12A,13A上において台紙2が搬送される部分を、「搬送経路103」(図21等参照)という。
図2に示すように、包装装置1は、底部10及び側板部材111,112を備える。底部10の形状は、平面視矩形状である。側板部材111は、底部10の右端部から上方垂直方向に延びる。側板部材112は、底部10の左端部から上方垂直方向に延びる。側板部材111,112の各形状は、何れも上下方向を長手方向とする略長方形の板状である。側板部材111,112の各内面は対向する。受け台12は、側板部材111,112の上流側の端部に支持される。受け台13は、側板部材111,112の下流側の端部に支持される。
<搬送機構50>
図3に示すように、受け台12、13の右端部及び左端部に、それぞれ、無端状のベルト511,512が設けられる。ベルト511,512は、それぞれ内側面に歯を有する。ベルト511は、一対のプーリ52A,52Bに架け渡される。プーリ52Aは、受け台12の右側面の上流側に回転可能に設けられる。プーリ52Bは、受け台13の右側面の下流側に回転可能に設けられる。プーリ52A,52Bは、ベルト511の内側に接触し、ベルト511を回転可能に支持する。ベルト512は、一対のプーリ53A,53Bに架け渡される。プーリ53Aは、受け台12の左側面の上流側に回転可能に設けられる。プーリ53Bは、受け台13の左側面の下流側に回転可能に設けられる。プーリ53A,53Bは、ベルト512の内側に接触し、ベルト512を回転可能に支持する。
ベルト511,512の外側面のうち上方を向く部分が、受け面12A,13Aに露出して、搬送方向に延びている。ベルト511,512のそれぞれの外側面に、搬送部60が設けられる。搬送部60は、ベルト511に設けられる右搬送部61と、ベルト512に設けられる左搬送部62とをそれぞれ含む。右搬送部61は、ベルト511の外側面に対して垂直方向且つ外方向に突出する。左搬送部62は、ベルト512の外側面に対して垂直方向且つ外方向に突出する。搬送部60では、右搬送部61と左搬送部62とが左右方向に対向する。
右搬送部61は、第1搬送部61A及び第2搬送部61Bを備える。第1搬送部61A及び第2搬送部61Bは、搬送方向に離隔する。第1搬送部61Aは、上流側の側面のうちベルト511に近接する部分が、下流側に凹む。左搬送部62は、第1搬送部62A、及び第2搬送部62Bを備える。第1搬送部62A及び第2搬送部62Bは、搬送方向に離隔する。第1搬送部62Aは、上流側の側面のうちベルト512に近接する部分が、下流側に凹む。第1搬送部61A、62Aは、後述する台紙2を上方から保持する。第2搬送部61B、62Bは、台紙2を上流側又は下流側に押す。
モータ222(図17参照)は、プーリ52B,53Bを回転駆動する。モータ222がプーリ52B,53Bを右側面視にて反時計回り方向に回転した場合、ベルト511,512は反時計回り方向に回転する。これに伴って、搬送部60は、後述するように台紙2を上流側から下流側に搬送する。一方、モータ222がプーリ52B,53Bを右側面視にて時計回り方向に回転した場合、ベルト511,512は時計回り方向に回転する。これに伴って、搬送部60は、後述するように台紙2を下流側から上流側に搬送する。以下、台紙2を上流側から下流側に搬送させる場合のモータ222及びベルト511、512の回転方向を、「正方向」といい、正方向と逆向きの回転方向を、「逆方向」という。ベルト511,512、搬送部60、モータ222を総称し、「搬送機構50」という。なお、以下における回転方向(時計回り又は反時計回り)の説明は、特段の限定がない限り、包装装置1を右側から見た時の方向を示すものとする。
<センサ205>
センサ205(図17参照)は、受け台13の内部空間に設けられる。センサ205は、ベルト512の下方に設けられた非接触式センサ(反射型センサ)である。センサ205は、ベルト512に設けられた反射板を検出可能である。
<装着部材141、142>
図4に示すように、側板部材111の上端部の左側面に装着部材141が設けられ、側板部材112の上端部の右側面に装着部材142が設けられる。装着部材141、142の形状は左右対称である。装着部材141は、側板部材111に対して左側に離隔した板状部材141Aを備える。板状部材141Aの上端に、下方に凹んだ凹部141Dが設けられる。装着部材142は、側板部材112に対して右側に離隔した板状部142Aを備える。板状部142Aの上端に、下方に凹んだ凹部142Dが設けられる。側板部材111、112間に架設板117Aが架設される。架設板117Aの形状は板状である。架設板117Aは水平に延びる。架設板117Aは、装着部材141の下側で側板部材111に接続し、装着部材142の下側で側板部材112に接続する。後述するフィルムロール22(図5等参照)は、架設板117Aの上側に着脱可能に装着される。
架設板117Aの上流側の端部よりも上流側に、架設板117Bが設けられる。架設板117Bは、側板部材111、112間に架設される。架設板117Aの下流側の端部から上方に向けて、架設板117Cが延びる。装着部材141、142に装着されたフィルムロール22から繰り出される帯状のフィルム24は、架設板117Aの上流側の端部と架設板117Bとの間の隙間を通り、筐体800(図1参照)の内部空間まで下方に排出される。物品3が載置された台紙2は、筐体800の内部空間を上流側から下流側に向けて搬送されるときに、フィルム24によって包装される。
図5は、装着部材141、142に装着された状態のフィルムロール22を示す。凹部141Dの下流側に連結ギヤ651が配置される。連結ギヤ651は、互いに噛合する複数のギヤを含む。連結ギヤ651の右側に板状部材16Aが設けられる。連結ギヤ651は、板状部材141A、16Aの間に回転可能に支持される。
連結ギヤ651の下側に連結ギヤ652が配置される。連結ギヤ652は、互いに噛合する複数のギヤを含む。連結ギヤ652の右側に板状部材16Bが設けられる。連結ギヤ652は、板状部材141Aに回転可能に支持される。板状部材16Bに、ソレノイド16C(図17参照)のプランジャ(図示略)が接続されている。連結ギヤ652は、ソレノイド16Cによって巻き取り位置と繰り出し位置とに移動可能である。
連結ギヤ652の上流側に第1プーリ(図示略)が設けられ、第1プーリの更に上流側に第2プーリ(図示略)が設けられる。第1プーリと第2プーリとの間に伝達ベルト653が架け渡される。第1プーリ及び第2プーリと伝達ベルト653とは連動して回転する。装着部材141、142に装着された状態のフィルムロール22の上流側に、繰り出しローラ654A、654B(図4参照)が設けられる。繰り出しローラ654A、654Bの左右方向の長さは、フィルム24の幅と略同一である。繰り出しローラ654Bは第2プーリに接続する。繰り出しローラ654Aは、繰り出しローラ654Bの上流側に設けられ、繰り出しローラ654Bに上流側から接触可能である。
図4に示すように、モータ227は、装着部材141の板状部材141Aの左側、且つ、架設板117Cの上流側に設けられる。モータ227の回転軸は、右側に水平に延び、板状部材141Aに設けられた穴に挿通する。図5に示すように、回転軸の右端にモータギヤ670が固定される。モータギヤ670は連結ギヤ652に噛合する。
連結ギヤ652がソレノイド16Cによって巻き取り位置に移動した場合、連結ギヤ652は連結ギヤ651に連結する。この場合、モータ227の回転駆動力は、モータギヤ670及び連結ギヤ652を介して、連結ギヤ651に伝達される。一方、連結ギヤ652がソレノイド16Cによって繰り出し位置に移動した場合、連結ギヤ652は第1プーリに連結する。この場合、モータ227の回転駆動力は、モータギヤ670、連結ギヤ652、第1プーリ、伝達ベルト653、及び、第2プーリを介して、繰り出しローラ654Bに伝達される。なお、連結ギヤ652が巻き取り位置に移動した場合、モータ227の回転駆動力は繰り出しローラ654Bに伝達されない。又、連結ギヤ652が繰り出し位置に移動した場合、モータ227の回転駆動力は連結ギヤ651に伝達されない。
<フィルムロール22>
フィルムロール22は、フィルム24及び巻き軸23を有する。フィルム24は帯状であり、巻き軸23に巻回される。巻き軸23は略円柱体であり、左右方向に延びる。巻き軸23の左右方向の長さは、フィルム24の左右方向の長さと略等しい。巻き軸23は、右側面から右側に突出する右凸部23Aを備える。フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、右凸部23Aは、装着部材141の凹部141Dに接触する。図示されていないが、巻き軸23は、右凸部23Aと同一形状の左凸部を左側面に備える。左凸部は、フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、装着部材142の凹部142D(図4参照)に接触する。巻き軸23は、装着部材141、142によって回転可能に支持される。右凸部23Aの右側面に、フィルムギヤ23Bが設けられる。又、フィルムロール22から繰り出されたフィルム24は、繰り出しローラ654A、654Bによって搬送方向の両側から挟まれる。
フィルムギヤ23Bは、フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、連結ギヤ651に上流側から噛合する。連結ギヤ652が巻き取り位置に移動した状態で、モータ227(図4参照)の回転駆動力は、モータギヤ670及び連結ギヤ651、652を介して、フィルムギヤ23Bに伝達される。モータ227の回転に応じ、フィルムギヤ23Bは反時計回りに回転する。フィルムギヤ23Bが反時計回りに回転した場合、フィルムロール22にフィルム24が巻き取られる方向に、フィルムロール22は回転する。
一方、連結ギヤ652が繰り出し位置に移動した状態で、モータ227の回転駆動力は繰り出しローラ654Bに伝達される。モータ227の回転に応じ、繰り出しローラ654Bは時計回りに回転する。繰り出しローラ654Bが時計回りに回転した場合、繰り出しローラ654Bは、繰り出しローラ654Aとの間に挟んだ状態のフィルム24を、フィルムロール22から繰り出す。
<押下機構39>
図2に示すように、側板部材111の右側面に、モータ221の回転によって駆動するキャリッジ349が設けられる。キャリッジ349は、支持部材341(図6参照)に連結される。側板部材112の左側面に、キャリッジ350が設けられる。キャリッジ350は、支持部材342に連結される。
図6、図7に示すように、支持部材341、342の形状は左右対称である。支持部材341、342は、左右方向に離隔して配置される。支持部材341、342の左右方向の長さは、受け台12,13(図2参照)の左右方向の長さよりも僅かに短い。以下、支持部材341について説明し、支持部材342の説明は省略する。支持部材341は、基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dを有する。基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dは板状である。基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dのそれぞれの各面は左右方向を向く。
基部341Aの形状は、側面視にて略長方形である。基部341Aには、上流側の部分に上下方向に並んだ2つの穴部が形成される。第1延設部341Bは、基部341Aの下流側の端部の下側の部分から、下流側に向けて水平に延びる。第1延設部341Bの形状は、側面視にて略長方形である。第1延設部341Bの上端及び下端は、下流側に向けて水平に延びる。第2延設部341Cは、基部341Aの下流側の端部の上側の部分から、下流側に向けて水平に延びる。第2延設部341Cの形状は、側面視にて略長方形である。第2延設部341Cの上端及び下端は、下流側に向けて水平に延びる。第1延設部341Bの上端及び第2延設部341Cの下端は、上下方向に離隔し、搬送方向に延びる隙間3414を形成する。隙間3414は、基部341Aから下流側に向けて同一幅の状態で延びる。第3延設部341Dは、基部341Aの上端の上流側の部分から、上方に垂直に延びる。第3延設部341Dの形状は、側面視にて略長方形である。第3延設部341Dは、上下方向に並ぶ3つの穴部を有する。なお、基部341A及び第3延設部341Dの複数の穴部には、支持部材341をキャリッジ349(図2参照)に連結するためのねじが挿通される。
図6に示すように、支持部材342の基部342A、第1延設部342B、第2延設部342C、及び、第3延設部342Dは、それぞれ、支持部材341の基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dに対応する。第1延設部342Bと第2延設部342Cとの間の隙間3424は、第1延設部341Bと第2延設部341Cとの間の隙間3414に対応する。基部342A及び第3延設部342Dの複数の穴部には、支持部材342をキャリッジ350(図2参照)に連結するためのねじが挿通される。以下、支持部材341,342を総称して、「一対の支持部材34」という。基部341A、342Aを総称して、「一対の基部34A」という。第1延設部341B、342Bを総称して、「一対の第1延設部34B」という。第2延設部341C、342Cを総称して、「一対の第2延設部34C」という。
押下ローラ30、31、32は、一対の第1延設部34Bの下流側の部分の間に配置される。押下ローラ30〜32の右端は、第1延設部341Bによって支持される。押下ローラ30〜32の左端は、第1延設部342Bによって支持される。押下ローラ33は、一対の基部34Aの間に配置される。押下ローラ33の右端は、基部341Aによって支持される。押下ローラ33の左端は、基部342Aによって支持される。架設部材35は、一対の第2延設部34Cの上流側の部分に配置される。架設部材35の左端は、第2延設部341Cによって支持される。架設部材35の左端は、第2延設部342Cによって支持される。
図6、図7に示すように、押下ローラ30は、左右方向に延びる歯車である。押下ローラ30は、左右方向に貫通する穴部を有する。軸部材30Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材30Cの右端は、第1延設部341Bの下流側の端部の近傍に設けられた穴部に嵌る。図示されていないが、軸部材30Cの左端は、第1延設部342Bの下流側の端部の近傍に設けられた穴部に嵌る。押下ローラ30は、軸部材30Cに対して回転可能である。押下ローラ31は、左右方向に延びる円筒体である。押下ローラ31は、軸線に沿って貫通する穴部を有する。軸部材31Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材31Cの右端は、第1延設部341Bのうち、軸部材30Cが嵌る穴に対して上流側且つ上側に設けられた穴部に嵌る。軸部材31Cの左端は、第1延設部342Bのうち、軸部材30Cが嵌る穴に対して上流側且つ上側に設けられた穴部に嵌る。押下ローラ31は、軸部材30Cに対して回転可能である。押下ローラ32は、左右方向に延びる円筒体である。押下ローラ32は、軸線に沿って貫通する穴部を有する。軸部材32Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材32Cの右端は、第1延設部341Bのうち、軸部材31Cが嵌る穴に対して上流側且つ下側に設けられた穴部に嵌る。軸部材32Cの左端は、第1延設部342Bのうち、軸部材31Cが嵌る穴に対して上流側且つ下側に設けられた穴部に嵌る。押下ローラ32は、軸部材32Cに対して回転可能である。押下ローラ33は、左右方向に延びる円筒体である。押下ローラ33は、軸線に沿って貫通する穴部を有する。軸部材33Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材33Cの右端は、基部341Aに設けられた穴部に嵌る。軸部材33Cの左端は、基部342Aに設けられた穴部に嵌る。押下ローラ33は、軸部材33Cに対して回転可能である。架設部材35は、第2延設部341Cの上流側の端部分と、第2延設部342Cの上流側の端部分との間に亙って延びる。
図7に示すように、押下ローラ30、32は水平に並ぶ。押下ローラ30、32の下端は、第1延設部341Bの下端よりも下方に僅かに突出する。押下ローラ31は、押下ローラ30、32よりも上側に配置される。押下ローラ31の上端は、第1延設部341Bの上端よりも上方に僅かに突出する。押下ローラ33は、押下ローラ31よりも上側、且つ、押下ローラ30〜32よりも上流側に配置される。以下、一対の支持部材34、押下ローラ30〜33、及び、架設部材35を、「押下機構39」という。
図2に示すように、モータ221は、キャリッジ349,350を介して、押下機構39を上下方向に移動可能である。図21は、押下機構39が最上位に配置された状態を示す。この状態で、一対の支持部材34の支持部材342のうち、第3延設部342Dは、フィルムロール22の上流側かつ下側の近傍に配置される。第1延設部34B(342B及び第2延設部34C(342C)は、フィルムロール22よりも下方に配置される。押下ローラ30〜32は、フィルムロール22の下側に配置される。押下ローラ33は、繰り出しローラ654Bの下方に配置される。押下ローラ33と繰り出しローラ654Bとは、鉛直方向に並ぶ。フィルムロール22から繰り出されたフィルム24は、繰り出しローラ654A、654Bの間を通過し、押下ローラ33の上流側の部分に接触して更に下方まで延びる。繰り出しローラ654A、654Bがフィルム24を挟んだ状態において、フィルム24は、繰り出しローラ654Aの周壁の下流側の部分、及び、繰り出しローラ654Bの周壁の上流側の部分に接触する。又、フィルム24は、押下ローラ33の周壁の上流側の部分に接触する。
図25は、押下機構39が最下位に配置された状態を示す。この状態で、一対の支持部材34の支持部材342のうち第1延設部34B(342B)は、搬送経路103の下側に配置される。一対の第1延設部34Bによって支持される押下ローラ30〜32は、搬送経路103の下側に配置される。第2延設部342Cは、搬送経路103を挟んで第1延設部34B(342B)の上側に配置される。押下ローラ33及び架設部材35は、搬送経路103の上側に配置される。隙間3414、3424(図6、図7参照)は、搬送経路103に沿って配置される。以下、一対の支持部材34の移動に伴う押下ローラ30の移動経路を、「移動経路104」という。搬送経路103と移動経路104とが交差する位置を、「交差位置105」という。
<台紙ガイド部材71、保持部材72>
図8、図9に示すように、側板部材111,112(図2参照)で挟まれる部分の上流側、且つ搬送経路103(図21参照)の下側に、台紙ガイド部材71が設けられる。台紙ガイド部材71は、搬送経路103に下側から接する平面部71Aを有する。平面部71Aは、搬送経路103に沿って上流側から下流側に搬送される台紙2を、受け台12,13間で下方から支持し、受け台12から受け台13に誘導する。台紙ガイド部材71の下流側の上端部に、下流側に延びる複数の凹凸部が設けられる。複数の凹凸部は、左右方向に延びる。以下、台紙ガイド部材71のうち、複数の凸部が設けられた下流側の上端部を、「保持部71B」という。台紙ガイド部材71は、平面部71Aの下方に支持部70を有する。支持部70は箱状である。支持部70は、平面部71Aを下方から支持する。
図9に示すように、支持部70の左右側面の外側に、一対の支持部材78が設けられる。一対の支持部材78は、台紙ガイド部材71の支持部70の左右側面から左右外側に突出する突出部70Dを支点として、回転可能である。一対の支持部材78のうち、突出部70Dによって支持された側と反対側に、保持部材72が設けられる。保持部材72の形状は、左右方向に延びる略四角柱である。保持部材72の左右端部は、一対の支持部材78によって支持される。保持部材72は、複数の凹凸部を有する。複数の凹凸部は左右方向に延びる。
一対の支持部材78は、モータ226(図17参照)によって回転する。一対の支持部材78の回転によって、保持部材72は、搬送経路103の下側を移動し、台紙ガイド部材71の保持部71Bに近接した状態(図8、図9参照)と、台紙ガイド部材71の保持部71Bから下方に離隔した状態(図10、図11参照)とに切り替わる。保持部材72が台紙ガイド部材71の保持部71Bに近接した場合、保持部材72の凹凸部と、保持部71Bの凹凸部とは嵌合する。このとき、フィルムロール22から供給されたフィルム24が、それぞれの複数の凹凸によって挟まれ、搬送経路103の下側で保持される。
以下、台紙ガイド部材71の保持部71Bに保持部材72が近接したときの一対の支持部材78の位置(図8、図9参照)を、「近接位置」という。台紙ガイド部材71の保持部71Bから保持部材72が離隔したときの一対の支持部材78の位置(図10、図11参照)を、「離隔位置」という。
<加熱機構86>
図9に示すように、台紙ガイド部材71の支持部70の下流側に、加熱機構86が設けられる。加熱機構86は、5つの加熱ユニット861、及び、支持部材862を有する。各加熱ユニット861は略直方体状である。各加熱ユニット861は、上面にヒータ861A(図17参照)を有する。ヒータ861Aは、電流を流すことによって加熱する抵抗加熱方式のヒータである。支持部材862は、5つの加熱ユニット861を下方から支持する。支持部材862は、下流側の側面の右端にラックギヤ862Aを有する。ラックギヤ862Aは、下流側に歯を向けた状態で、上下方向に延びる。支持部材862の下流側に、モータ223(図17参照)が設けられる。モータ223の回転軸に接続するピニオンギヤは、ラックギヤ862Aに噛合する。モータ223が回転することによって、支持部材862は上下方向に移動する。これによって、5つの加熱ユニット861も上下方向に移動する。5つの加熱ユニット861が最下位に配置された場合、それぞれの上面のヒータ861Aは、搬送経路103(図21参照)から下方に離隔する。一方、5つの加熱ユニット861が最上位に配置された場合、それぞれの上面のヒータ861Aは、搬送経路103よりも僅かに上方に配置される。
蓋部材87は、台紙ガイド部材71の支持部70の下流側に設けられる。蓋部材87は略長方形状の板状部材である。蓋部材87の長手方向は左右方向に延びる。蓋部材87は、支持部70の下流側の側面に、回転可能に支持される。蓋部材87の平面は、5つの加熱ユニット861が最下位に配置された状態で、略水平に延びる。蓋部材87は、各加熱ユニット861の上側のヒータ861Aを上方から覆う。一方、各加熱ユニット861は、最下位から最上位に向けて移動する過程で蓋部材87に下方から接触する。各加熱ユニット861は、蓋部材87を上方に押し上げる。蓋部材87は回転する。5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態で、蓋部材87は、各加熱ユニット861の上側のヒータ861Aを上方から覆わない。
<抑制機構80>
抑制機構80は、加熱機構86よりも下流側に設けられる。抑制機構80は、グリップローラ81、軸部材81C、及び、電磁ブレーキ82(図10参照)を備える。グリップローラ81は、左右方向に延びる歯車である。グリップローラ81は、搬送経路103(図21参照)よりも下側に配置される。グリップローラ81の左右方向の長さは、押下機構39の押下ローラ30(図7参照)の左右方向の長さと略等しい。
グリップローラ81は、回転中心に沿って左右方向に貫通する穴部を有する。軸部材81Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。グリップローラ81は、左右両端に配置されるカラー81Dによって、軸部材81Cに対する左右方向の位置が固定されている。軸部材81Cは、左右全域に亘ってDカットされている。軸部材81Cの左右両端部は回転可能に支持されている。グリップローラ81は、軸部材81Cが回転したとき、軸部材81Cと連動して回転する。
電磁ブレーキ82は、軸部材81C及びグリップローラ81の回転を抑制する力を、軸部材81Cに付与可能である。つまり、電磁ブレーキ82は、軸部材81C及びグリップローラ81の回転トルクを調整できる。電磁ブレーキ82は、通電される電流に応じて、軸部材81C及びグリップローラ81の回転トルクを調整できる。
図10、図11は、押下機構39が最下位に移動したときの状態を示す。軸部材81Cは、最下位に配置された状態の支持部材341の第1延設部341Bよりも下側に配置される。グリップローラ81は、最下位に配置された状態の押下機構39の押下ローラ30に近接する。この状態で、グリップローラ81の歯車と、押下ローラ30の歯車とは嵌合する。例えばこの状態で、電磁ブレーキ82に通電された場合、通電される電流値に応じた大きさの回転トルクが、グリップローラ81、及び、押下ローラ30に作用する。
<切断部77>
図8、図9に示すように、グリップローラ81の上流側、且つ、搬送経路103の下側に、左右方向に延びるガイドレール74が設けられる。切断部77は左右方向に貫通する穴を有する。図9に示すように、切断部77は、ガイドレール74に沿って左右方向に移動可能である。ガイドレール74の左端よりも左側に、モータ225が設けられる。モータ225は、連結ギヤ772及びベルト(図示略)を介して、切断部77に接続する。モータ225は、切断部77をガイドレール74に沿って左右方向に移動させることができる。図11に示すように、切断部77は、上方に向けて突出し且つ左右方向に延びる刃部771を備える。押下機構39が最下位に配置された場合、切断部77の刃部771は、押下ローラ30、32との間、及び、押下ローラ31の下側に配置される。
<フィルム移動機構25>
図9に示すように、フィルム移動機構25は、保持部材261、262、及び、移動部材27を有する。保持部材261、262の形状は左右対称である。以下、保持部材261について説明し、保持部材262についての説明は省略する。保持部材261の形状は細長い板状である。保持部材261の各面は左右方向を向く。保持部材261は、第1部分261A及び第2部分261Bを有する。第1部分261Aは直線状に延びる。第2部分261Bは、第1部分261Aの一端部から略円弧状に湾曲して延びる。第1部分261Aのうち、第2部分261Bが接続する端部と反対側の端部は、抑制機構80の下方の支持板29に回転可能に支持される。支持板29に固定されたモータ224は、保持部材261の第1部分261Aのうち、第2部分261Bが接続する端部と反対側の端部に、連結ギヤ28を介して連結する。連結ギヤ28は、モータ224の回転駆動力を保持部材261に伝達させることによって、保持部材261、262を回転させることができる。
保持部材262は、第1部分262A及び第2部分262Bを有する。第1部分262A及び第2部分262Bは、それぞれ、保持部材261の第1部分261A及び第2部分261Bに対応する。第1部分262Aのうち、第2部分262Bが接続する端部と反対側の端部は、抑制機構80の下方の支持板に回転可能に支持される。保持部材261、262は、グリップローラ81の左右方向の長さと略同一長さ分、左右方向に離隔する。第2部分261Bのうち、第1部分261Aが接続する側と反対側の端部と、第2部分262Bのうち、第1部分262Aが接続する側と反対側の端部との間に、移動部材27が架設される。移動部材27は、細長い棒状である。以下、保持部材261、262を総称して、「保持部材26」という。
図8、図9は、モータ224の回転に応じて保持部材26が時計周りに回転した状態を示す。この状態で、保持部材26の第1部分261A、262Aは、グリップローラ81の下方からグリップローラ81の下流側まで、下流側斜め上方向に延びる。第2部分261B、262Bは、第1部分261A、262Aの上端から、グリップローラ81、ガイドレール74、及び、加熱機構86の上側を通って上流側に延びる。移動部材27は、台紙ガイド部材71の保持部71Bの下側に配置される。以下、図8、図9におけるフィルム移動機構25の位置を、「退避前位置」という。
図10、図11は、モータ224の回転に応じて保持部材26が反時計回りに回転した状態を示す。この状態で、保持部材26の第1部分261A、262Aは、グリップローラ81の下方から、下流側斜め下方向に延びる。第2部分261B、262Bは、第1部分261A、262Aの下端から上側に向けて延びる。移動部材27は、グリップローラ81よりも下流側且つ下側に配置される。以下、図10、図11におけるフィルム移動機構25の位置を、「退避後位置」という。移動部材27は、フィルム移動機構25が退避前位置(図8、図9参照)から退避後位置(図10、図11参照)まで移動する過程で、搬送経路103の下側に配置された状態から、一旦搬送経路103の上側に移動する。移動部材27は、その後、再び搬送経路103の下側まで移動する。
<台紙2>
図12から図14を参照し、台紙2について説明する。台紙2は、略長方形状の板体である板状部90を、曲折部911、912で折り曲げることによって作製される。台紙2の一例として、ダンボール台紙が挙げられる。
図12に示すように、板状部90は、対向する二つの辺901、902(以下、辺901、902の組を「第1組」ともいう。)及び辺903、904(以下、辺903、904の組を「第2組」ともいう)を備える。辺901、902は長手方向に延びる辺である。辺903、904は短手方向に延びる辺である。曲折部911、912は、対向する第1組の辺901、902間を直線状に、且つ、互いに平行に延びる凹部である。曲折部911、912は、板状部90の長手方向を略3等分する等分線の位置に配置される。板状部90は、曲折部911、912に沿って容易に折り曲げ可能である。
以下、板状部90の短手方向を搬送方向といい、長手方向を左右方向という。曲折部911、912は、搬送方向と平行に延びる。辺901側を下流側、辺902側を上流側、辺903側を左側、辺904側を右側という。板状部90のうち曲折部911、912間に挟まれた部分を、「底面部905」といい、曲折部911と辺903との間に挟まれた部分、及び、曲折部912と辺904との間に挟まれた部分を、それぞれ、「側面部906、907」という。
底面部905のうち、曲折部911、912のそれぞれの近傍に、3つの切れ目920、930が設けられる。各切れ目920、930の形状は、左右対称である。以下、切れ目920について説明し、切れ目930の説明は簡略化する。3つの切れ目920は、曲折部911に沿って搬送方向に並ぶ。各切れ目920は、2つの第1切れ目921、及び、第2切れ目922を有する。2つの第1切れ目921は、それぞれ、曲折部911から右方に向けて直線状に延びる。第2切れ目922は、2つの第1切れ目921のそれぞれの右端の間に亘って延びる。
3つの切れ目930は、曲折部912に沿って搬送方向に並ぶ。各切れ目930の2つの第1切れ目931は、切れ目920の2つの第1切れ目921に対応する。各切れ目930の第2切れ目932は、切れ目920の第2切れ目922に対応する。
底面部905のうち、左右方向の略中央且つ辺901の近傍に、ミシン目94A、94B、94C、94D(以下、総称して、「ミシン目94」という。)が設けられる。ミシン目94は、正方形の枠に沿って環状に並んだ複数の切れ目である。ミシン目94は、正方形の貫通部を底面部905に形成させることが可能である。ミシン目94A〜94Dは、搬送方向に沿って下流側から上流側に向けて順番に並ぶ。ミシン目94Aの下流側の端部は、辺901から上流側に離隔する。ミシン目94Aの上流側の端部とミシン目94Bの下流側の端部、ミシン目94Bの上流側の端部とミシン目94Cの下流側の端部、ミシン目94Cの上流側の端部とミシン目94Dの下流側の端部は、それぞれ重複する。
側面部906のうち、辺901、903のそれぞれの近傍に、ミシン目95A、95B、95C、95D(以下、総称して、「ミシン目95」という。)が設けられる。ミシン目95は、ミシン目94と同一形状を有する複数の切れ目である。ミシン目95は、正方形の貫通部を側面部906に形成させることが可能である。ミシン目95A〜95Dは、搬送方向に沿って下流側から上流側に向けて順番に並ぶ。台紙2の辺901からミシン目95Aの下流側の端部までの間の長さは、辺901からミシン目94Aの下流側の端部までの間の長さと等しい。このため、ミシン目94A、95A、ミシン目94B、95B、ミシン目94C、95C、及び、ミシン目94D、95Dのそれぞれの搬送方向の位置は一致する。
以下、底面部905のうちミシン目94A、94B、94C、94Dのそれぞれによって形成可能な貫通部の位置を、第1所定位置、第2所定位置、第3所定位置、第4所定位置という。側面部906のうちミシン目95A、95B、95C、95Dのそれぞれによって形成可能な貫通部の位置を、第5所定位置、第6所定位置、第7所定位置、第8所定位置という。第1所定位置〜第8所定位置を総称して、「台紙所定位置」という。この場合、第1所定位置及び第5所定位置は、辺901に対して上流側に離隔する。第1〜第4所定位置、及び、第5〜第8所定位置は、それぞれ、曲折部911、912と平行に並ぶ。第4所定位置及び第8所定位置は、辺902に対して下流側に離隔する。底面部905のうちミシン目94A、94B、94C、94Dのそれぞれによって形成される貫通部を、第1貫通部、第2貫通部、第3貫通部、第4貫通部という。側面部906のうちミシン目95A、95B、95C、95Dのそれぞれによって形成される貫通部を、第5貫通部、第6貫通部、第7貫通部、第8貫通部という。この場合、第1〜第4貫通部、及び、第5〜第8貫通部は、それぞれ、曲折部911、912と平行に延びる1つの貫通部を形成可能である。
図13、図14は、板状部90が曲折部911、912によって鋭角が90度となるように同一方向に折り曲げられた状態の台紙2を示している。図13に示すように、底面部905と側面部906、907は、それぞれ、曲折部911、912で直交する。以下、底面部905に直交する方向を上下方向という。上下方向のうち、辺903、904側を上側といい、底面部905側を下側という。
底面部905のうち3つの切れ目920のそれぞれで囲まれた部分に、穴926が形成される。底面部905のうち3つの切れ目930のそれぞれで囲まれた部分に、穴927(図14参照)が形成される。3つの穴926、927のうち最も下流側の穴926、927に、それぞれ搬送部60を取り付け可能である。作業者は、台紙2を受け台12に載置する場合、3つの穴926、927のうち最も下流側にある穴926、927に、それぞれ搬送部60の第2搬送部61B、62Bを取り付ける。これにより、包装装置1は、搬送部60を搬送方向に移動させることによって、台紙2を搬送方向に搬送できる。
以下、図3に示すように、搬送機構50によって搬送される台紙2が通過する領域を、「搬送領域97」という。搬送領域97のうち底面部905が通過する部分を、「水平部分97A」という。搬送領域97のうち側面部906、907が通過する部分を、「交差部分97B」という。
<センサ4、67、204>
センサ4(図15、図16参照)、67(図11参照)、204(図2参照)は、それぞれ、搬送領域97を通過する台紙2の台紙所定位置に形成される貫通部の有無を、搬送領域97の所定位置(以下、「搬送所定位置」という。)において検出可能である。センサ4、67によって検出可能な搬送所定位置は、搬送領域97のうち水平部分97Aに含まれる。つまり、センサ4、67は、台紙2の底面部905に設けられるミシン目94によって形成される第1〜第4貫通部を検出可能である。一方、センサ204によって検出可能な搬送所定位置は、搬送領域97のうち交差部分97Bに含まれる。つまり、センサ204は、台紙2の側面部906に設けられるミシン目95によって形成される第5〜第8貫通部を検出可能である。
<センサ4>
図2、図3に示すように、センサ4は、受け台12の内部のうち左右方向略中央、且つ、搬送方向の中心よりも下流側の部分に設けられる。図15、図16に示すように、センサ4は、軸部40、回転体41、検出部42、及び、ばね43を有する。
軸部40は、断面形状が円形の棒状である。軸部40は左右方向に延びる。軸部40の両端は、受け台12の内面に固定される。回転体41の形状は板状である。回転体41は、基部分410、第1部分41A、第2部分41B、及び、第3部分41Cを有する。基部分410は、側面視において搬送方向に延びる。基部分410の下流側の端部に、左右方向に貫通する円形の穴411が形成される。穴411に軸部40が挿通する。回転体41は、軸部40を中心として回転可能である。図15は、回転体41が時計回りの方向に最も回転した状態を示す。図16は、回転体41が反時計回り方向に最も回転した状態を示す。以下、回転体41が時計回り方向に最も回転した図15の状態を、「第1状態」という。回転体41が反時計回りの方向に最も回転した図16の状態を、「第2状態」という。軸部40にばね43が巻回される。ばね43は、回転体41が時計回り方向に回転する向きに、回転体41を付勢する。
第1部分41Aは、基部分410の上側、且つ、搬送方向の中心よりも下流側の部分から、上側に延びる。回転体41が第1状態(図15参照)のとき、第1部分41Aは、受け台12の受け面12Aに設けられたスリット122(図2、図3参照)に下側から挿通し、上側に突出する。このとき、第1部分41Aは、搬送領域97の水平部分97Aよりも上側に突出する。一方、回転体41が第2状態(図16参照)のとき、第1部分41Aは、受け台12の受け面12Aよりも下側に配置され、搬送領域97の水平部分97Aよりも上側に突出しない。第1部分41Aの上端は、水平部分97Aに下側から接する。
第2部分41Bは、基部分410の下流側の端部から下流側に延びる。第2部分41Bは、回転体41が第1状態及び第2状態の間で回転する過程で、受け台12の受け面12Aよりも下側に配置され、受け面12Aから上方に突出しない。回転体41が第1状態のとき、第2部分41Bの上端は、受け台12の内面のうちスリット122よりも下流側の部分に、内側から接触する。ばね43の付勢力によって回転体41が時計回り方向に回転するとき、受け台12の内面に第2部分41Bが接触することによって回転体41の回転は制限される。一方、回転体41が第2状態のとき、第2部分41Bの上端は、受け台12の内面から下方に離隔する。
第3部分41Cは、基部分410の上流側の端部から上流側に延びる。第3部分41Cは、回転体41が第1状態及び第2状態の間で回転する過程で、受け台12の受け面12Aよりも下側に配置され、受け面12Aから上方に突出しない。回転体41が第1状態のとき、第3部分41Cの上端は、受け台12の内面から下方に離隔する。回転体41が第2状態のとき、第3部分41Cの上端は、受け台12の内面のうちスリット122よりも上流側の部分に、内側から接触する。ばね43の付勢力に逆らって回転体41が反時計回り方向に回転するとき、受け台12の内面に第3部分41Cが接触することによって回転体41の回転は制限される。
検出部42は、回転体41に対して下流側に設けられる。検出部42は、固定部42A及び光学素子42Bを有する。固定部42Aは、受け台12の内面に光学素子42Bを固定するための治具である。光学素子42Bは、発光部及び受光部を有する。発光部及び受光部は、左右方向に離隔して配置される。発光部は、受光部に向けて光を出射する。受光部は、発光部から出射された光を検出可能である。検出部42は、光学素子42Bにおいて発光部から出射された光が受光部によって検出されたか否かに応じて、異なる信号を出力する。
図15に示すように、回転体41が第1状態のとき、第2部分41Bは、光学素子42Bの発光部と受光部との間に配置される。この場合、光学素子42Bの発光部から出射された光は、第2部分41Bによって遮られる。このため、回転体41が第1状態のとき、光学素子42Bの受光部は、発光部から出射された光を検出できない。一方、図16に示すように、回転体41が第2状態のとき、第2部分41Bは、光学素子42Bの発光部と受光部との間よりも下側に配置される。この場合、光学素子42Bの発光部から出射された光は、受光部によって検出可能となる。
センサ4における搬送所定位置は、搬送領域97の水平部分97Aのうち、受け台12のスリット122の上方の位置に対応する。以下、センサ4における搬送所定位置を、「第1搬送所定位置」という。センサ4の第1部分41Aは、水平部分97Aの第1搬送所定位置に直接設けられる。台紙2の第1〜第4所定位置に第1〜第4貫通部が形成された状態で、第1〜第4所定位置が第1搬送所定位置を通過するとき、ばね43の付勢力によって第1部分41Aが水平部分97Aから上側に突出する。このため、センサ4の回転体41は第1状態となる。一方、台紙2の第1〜第4所定位置に第1〜第4貫通部が形成されない状態で、第1〜第4所定位置が第1搬送所定位置を通過するとき、ばね43の付勢力に逆らって第1部分41Aが下方に押される。このため、センサ4の回転体41は第2状態となる。
<センサ204>
図2に示すように、センサ204A〜204G(以下、総称して「センサ204」という。)は、側板部材112の上流側に設けられる。センサ204A〜204Gは上下方向に並ぶ。センサ204は、検出部を備えたラインセンサである。検出部は、発光部及び受光部を備える。発光部は、右方水平方向に赤外光を出射する。受光部は、発光部から出射された赤外光が物体に照射されて反射された場合に、反射光を受光する。検出部は、発光部から出射された赤外光の反射光が受光部によって検出されたか否かに応じて、異なる信号を出力する。センサ204は、搬送領域97の交差方向96Bの上下方向範囲に亘って、開口部805(図1参照)を通過する物体を検出することが可能である。
センサ204における搬送所定位置は、搬送領域97の交差部分97Bのうち、側板部材112の上流側の位置に対応する。又、センサ204Bにおける搬送対象位置の水平部分97Aからの高さは、台紙2における曲折部911(図12、図13参照)から、ミシン目95までの間の長さと一致する。以下、センサ204Bにおける搬送所定位置を、「第2搬送所定位置」という。第1搬送所定位置と第2搬送所定位置とのそれぞれの搬送方向の位置は一致する。センサ204Bは、交差部分97Bの第2搬送所定位置に対して左方向に離隔する。台紙2の第5〜第8所定位置に第5〜第8貫通部が形成された状態で、第5〜第8所定位置が第2搬送所定位置を通過するとき、センサ204Bの発光部から出射された赤外光は台紙2によって反射されないので、受光部によって検出できない。一方、台紙2の第5〜第8所定位置に第5〜第8貫通部が形成されない状態で、第5〜第8所定位置が第2搬送所定位置を通過するとき、センサ204Bの発光部から出射された赤外光は、台紙2で反射され、受光部によって検出される。
<センサ67>
図11に示すように、加熱機構86の5つの加熱ユニット861の上流側に、発光部67Bが設けられる。発光部67Bの垂直上方、且つ架設板117A(図4参照)の下側に、受光部67Aが設けられる。発光部67Bは、垂直上方に赤外光を出射することが可能である。受光部67Aは、下面に受光面を有する。受光部67Aは、発光部67Bから放射された赤外光を、受光面で受光することが可能である。以下、受光部67A及び発光部67Bを総称して、「センサ67」という。センサ67は、発光部67Bから出射された赤外光が受光部67Aによって検出されたか否かに応じて、異なる信号を出力する。
センサ67における搬送所定位置は、搬送領域97の水平部分97Aのうち、加熱機構86の5つの加熱ユニット861の上流側の位置に対応する。以下、センサ67における搬送所定位置を、「第3搬送所定位置」という。センサ67の受光部67A及び発光部67Bは、水平部分97Aの第3搬送所定位置に対して上下方向に離隔する。台紙2の第1〜第4所定位置に第1〜第4貫通部が形成された状態で、第1〜第4所定位置が第3搬送所定位置を通過するとき、センサ67の発光部67Bから出射された赤外光は受光部67Aによって検出される。一方、台紙2の第1〜第4所定位置に第1〜第4貫通部が形成されない状態で、第1〜第4所定位置が第3搬送所定位置を通過するとき、センサ67の発光部67Bから出射された赤外光は、台紙2によって遮られる。この場合、受光部67Aは赤外光を検出できない。
<電気的構成>
図17を参照し、包装装置1の電気的構成を説明する。包装装置1は、CPU201、フラッシュメモリ202、RAM203、センサ4、67、204、205、操作部206、表示部207、電磁ブレーキ82、ヒータ861A、及び、ソレノイド16Cを備える。CPU201は、包装装置1全体の制御を司る。CPU201は、フラッシュメモリ202に記憶されたプログラムを実行することによって、台紙2に載置された物品3をフィルム24によって包装する処理を実行する。フラッシュメモリ202は、CPU201が実行する後述の各種処理のプログラム、及び、後述するテーブル202A、202B(図18参照)等を記憶する。
包装装置1は、駆動部211〜217、モータ221〜227、エンコーダ232を備える。駆動部211〜217は、それぞれ、モータ221〜227にパルス信号を出力することによって、モータ221〜227を駆動する。モータ221〜227はDCモータである。エンコーダ232は、モータ222の回転に応じた数のパルス信号を出力する。CPU201は、フラッシュメモリ202、RAM203、センサ4、67、204205、操作部206、表示部207、電磁ブレーキ82、ソレノイド16C、ヒータ861A、駆動部211〜217、及び、エンコーダ232と電気的に接続する。駆動部211〜217は、それぞれ、モータ221〜227と電気的に接続する。
<テーブル202A、202B>
図18を参照し、テーブル202A、202Bについて説明する。テーブル202Aは、台紙2の底面部905のミシン目94の第1所定位置(第1ビット)、第2所定位置(第2ビット)、第3所定位置(第3ビット)、及び、第4所定位置(第4ビット)に対応するビットパターンに第1包装パラメータが関連付けられている。第1包装パラメータは、搬送機構50による台紙2の搬送速度を規定する。詳細には、第1ビット及び第2ビットは、上流側から下流側に台紙2が搬送されるときの搬送速度を規定し、第3ビット及び第4ビットは、下流側から上流側に台紙2が搬送されるときの搬送速度を規定する。それぞれの搬送速度は、ビットパターンの値が大きくなる程、速くなる。
テーブル202Bは、台紙2の側面部906のミシン目95の第5所定位置(第1ビット)、第6所定位置(第2ビット)、第7所定位置(第3ビット)、及び、第8所定位置(第4ビット)に対応するビットパターンに第2包装パラメータが関連付けられている。第2包装パラメータは、フィルムロール22へのフィルム24の巻き上げ量、及び、加熱機構86のヒータ861Aによる加熱時間を特定する。詳細には、第1ビット及び第2ビットは、フィルム24の巻き上げ量を規定し、第3ビット及び第4ビットは、ヒータ861Aの加熱時間を規定する。巻き上げ量は、ビットパターンの値が大きくなる程、多くなる。加熱時間は、ビットパターンの値が大きくなる程、長くなる。
<包装処理>
図19〜図29を参照し、包装装置1のCPU201によって実行される包装処理(図19参照)について説明する。なお、包装装置1の電源が投入される前に、フィルムロール22(図5参照)が装着部材141、142(図4参照)に装着されていることを前提とする。CPU201は、包装装置1に電源が投入された場合、フラッシュメモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、包装処理を開始する。なお、図21から図29は、図2におけるA−A線の矢視方向断面図を示す。
図19に示すように、CPU201は、包装装置1の状態を初期化する(S1)。具体的には次の通りである。CPU201は、駆動部211を制御することによってモータ221を駆動し、押下機構39を上昇させて最上位に配置させる。一対の支持部材34によって支持された押下ローラ30〜33は、最上位に配置される(図21参照)。CPU201は、駆動部212を制御することによってモータ222を駆動し、搬送機構50のベルト511、512(図21参照)を回転させる。CPU201は、センサ205(図17参照)が反射板を検出した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止する。これによって、受け台12の受け面12A(図3参照)から搬送部60が上方に突出した状態とする(図21参照)。包装装置1は、ユーザが受け台12の受け面12Aに台紙2をセットできる状態になる。CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を下降させて最下位に配置させる。各加熱ユニット861のヒータ861Aは、搬送経路103から下方に離隔する(図21参照)。CPU201は、駆動部214を制御してモータ224を駆動し、フィルム移動機構25を時計回りに回転させる。これによって、フィルム移動機構25は退避前位置に配置される(図21参照)。CPU201は、駆動部215を制御してモータ225を駆動し、切断部77を左側に移動させる。CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を離隔位置に移動させる。保持部材72は、台紙ガイド部材71の保持部71Bに対して下方に離隔した状態となる。CPU201は、電磁ブレーキ82に対する通電を停止させる。これによって、グリップローラ81は自由に回転することが可能な状態になる。CPU201は、ヒータ861Aに対する通電を停止する。
ユーザは、台紙2の底面部905の第1所定位置及び第2所定位置のうち、下流側に向けて台紙2が搬送される場合における所望の搬送速度に対応する位置に、ミシン目94A、94Bによって貫通部を形成させる。ユーザは、台紙2の底面部905の第3所定位置及び第4所定位置のうち、上流側に向けて台紙2が搬送される場合における所望の搬送速度に対応する位置に、ミシン目94C、94Dによって貫通部を形成させる。ユーザは、台紙2の側面部907の第5所望位置及び第6所望位置のうち、所望する巻き上げ量に対応する位置に、ミシン目95A、95Bによって貫通部を形成させる。ユーザは、台紙2の側面部907の第7所望位置及び第8所望位置のうち、所望する加熱時間に対応する位置に、ミシン目95C、95Dによって貫通部を形成させる。
ユーザは、フィルムロール22からフィルム24を下方に引き出す。ユーザは、繰り出しローラ654A、654Bによってフィルム24を搬送方向の両側から挟む。ユーザは、押下ローラ33の上流側にフィルム24を通す。ユーザは、搬送経路103(図21参照)の下側、且つ、台紙ガイド部材71の保持部71Bの下流側に、フィルム24の先端を配置させる(図21参照)。ユーザは、受け台12上に台紙2を載置させる(図21参照)。台紙2は搬送部60によって位置決めされる。台紙2の底面部905の辺901は下流側に配置され、辺902は上流側に配置される。台紙2の底面部905上に物品3が載置される(図21参照)。
ユーザは、準備ができたことを包装装置1に通知するための入力操作を、操作部206を介して行う。CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を近接位置に移動させる。保持部材72は、台紙ガイド部材71の保持部71Bの下流側に近接する(図21参照)。フィルムロール22から引き出されたフィルム24の先端は、台紙ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって搬送方向両側から挟まれる。フィルム24と搬送経路103とは、フィルム24の先端部分で交差する。フィルム24は上下方向に延びる。
CPU201は、包装の開始指示が入力されたか判断する(S11)。CPU201は、包装の開始指示が入力されていない場合(S11:NO)、処理をS11に戻す。ユーザが操作部206を介して包装の開始指示を入力した場合、CPU201は、包装の開始指示が入力されたと判断する(S11:YES)。CPU201は、ソレノイド16Cを駆動して連結ギヤ652(図5参照)を繰り出し位置に移動させる(S13)。CPU201は、駆動部217を制御してモータ227を回転させる。繰り出しローラ654Bは、モータ227の回転に応じて回転する。フィルム24は、繰り出しローラ654A、654B(図5参照)によってフィルムロール22から強制的に繰り出される(S15、矢印171、図21参照)。CPU201は、後述するS37の処理によって連結ギヤ652を巻き取り位置に移動させるまでの間、繰り出しローラ654A、654Bによってフィルム24を継続的に繰り出す。このため、フィルム24は弛む。
CPU201は、包装パラメータを決定するために決定処理(図20参照)を実行する(S16)。図20を参照し、決定処理について説明する。決定処理において用いられる4つの所定時間(第1時間、第2時間、第3時間、及び、第4時間)について説明する。第1〜第4時間は、それぞれ、台紙2の搬送が開始されてから、台紙2の第1〜第4所定位置のそれぞれが第1搬送所定位置(センサ4における検出が可能な位置)まで移動するのに要する時間に対応する。又、第1〜第4時間は、それぞれ、台紙2の搬送が開始されてから、台紙2の第5〜第8所定位置のそれぞれが第2搬送所定位置(センサ204Bにおける検出が可能な位置)まで移動するのに要する時間に対応する。4つの所定時間は、第1時間、第2時間、第3時間、及び、第4時間の順で長くなる。
CPU201は駆動部212を制御する。CPU201は、モータ222を正方向に回転させる。ベルト511、512は正方向(図21における矢印181の方向)に回転する。搬送部60は、搬送経路103に沿って台紙2を上流側から下流側に搬送する(S81)。CPU201は、台紙2が所定の初期速度で搬送されるように、モータ222の回転速度を制御する。
CPU201は、台紙2の搬送が開始されてからの経過時間が第1時間に達したか判定する(S83)。CPU201は、経過時間が第1時間に達していないと判定された場合(S83:NO)、処理をS83に戻す。CPU201は、経過時間を継続して監視する。CPU201は、経過時間が第1時間に達したと判定された場合(S83:YES)、処理をS85に進める。
CPU201は、センサ4、204Bから出力される信号に基づき、台紙2の第1所定位置、第5所定位置にそれぞれ貫通部が形成されているか判定する。CPU201は、第1所定位置に第1貫通部が形成されていると判定された場合、第1変数の第1ビットに「1」を設定する。CPU201は、第1所定領域に第1貫通部が形成されていないと判定された場合、第1変数の第1ビットに「0」を設定する。CPU201は、第5所定位置に第5貫通部が形成されていると判定された場合、第2変数の第1ビットに「1」を設定する。CPU201は、第5所定領域に第5貫通部が形成されていないと判定された場合、第2変数の第1ビットに「0」を設定する(S85)。CPU201は、処理をS87に進める。
CPU201は、台紙2の搬送が開始されてからの経過時間が第2時間に達したか判定する(S87)。CPU201は、経過時間が第2時間に達していないと判定された場合(S87:NO)、処理をS87に戻す。CPU201は、経過時間を継続して監視する。CPU201は、経過時間が第2時間に達したと判定された場合(S87:YES)、処理をS89に進める。CPU201は、センサ4、204Bから出力される信号に基づき、台紙2の第2所定位置、第6所定位置にそれぞれ貫通部が形成されているか判定する。CPU201は、第2所定位置に第2貫通部が形成されているか否かに応じて、第1変数の第2ビットに「1」(貫通部が形成されている場合)「0」(貫通部が形成されていない場合)の何れかを設定する。CPU201は、第6所定位置に第6貫通部が形成されているか否かに応じて、第2変数の第2ビットに「1」「0」の何れかを設定する(S89)。CPU201は、処理をS91に進める。
CPU201は、台紙2の搬送が開始されてからの経過時間が第3時間に達したか判定する(S91)。CPU201は、経過時間が第3時間に達していないと判定された場合(S91:NO)、処理をS91に戻す。CPU201は、経過時間を継続して監視する。CPU201は、経過時間が第3時間に達したと判定された場合(S91:YES)、処理をS93に進める。CPU201は、センサ4、204Bから出力される信号に基づき、台紙2の第3所定位置、第7所定位置にそれぞれ貫通部が形成されているか判定する。CPU201は、第3所定位置に第3貫通部が形成されているか否かに応じて、第1変数の第3ビットに「1」「0」の何れかを設定する。CPU201は、第7所定位置に第7貫通部が形成されているか否かに応じて、第2変数の第3ビットに「1」「0」の何れかを設定する(S93)。CPU201は、処理をS95に進める。
CPU201は、台紙2の搬送が開始されてからの経過時間が第4時間に達したか判定する(S95)。CPU201は、経過時間が第4時間に達していないと判定された場合(S95:NO)、処理をS95に戻す。CPU201は、経過時間を継続して監視する。CPU201は、経過時間が第4時間に達したと判定された場合(S95:YES)、処理をS97に進める。CPU201は、センサ4、204Bから出力される信号に基づき、台紙2の第4所定位置、第8所定位置にそれぞれ貫通部が形成されているか判定する。CPU201は、第4所定位置に第4貫通部が形成されているか否かに応じて、第1変数の第4ビットに「1」「0」の何れかを設定する。CPU201は、第8所定位置に第8貫通部が形成されているか否かに応じて、第2変数の第4ビットに「1」「0」の何れかを設定する(S97)。CPU201は、処理をS101に進める。
CPU201は、テーブル202Aのうち、第1変数の第1ビット及び第2ビットのビットパターンの組み合わせに対応する第1包装パラメータ(下流側に台紙2が搬送されるときの搬送速度、以下、「第1搬送速度」という。)を決定する。CPU201は、テーブル202Aのうち、第1変数の第3ビット及び第4ビットのビットパターンの組み合わせに対応する第1包装パラメータ(上流側に台紙2が搬送されるときの搬送速度、以下、「第2搬送速度」という。)を決定する。CPU201は、テーブル202Bのうち、第2変数の第1ビット及び第2ビットのビットパターンの組み合わせに対応する第2包装パラメータ(巻き上げ量)を決定する。CPU201は、テーブル202Bのうち、第2変数の第3ビット及び第4ビットのビットパターンの組み合わせに対応する第2包装パラメータ(加熱時間)を決定する(S101)。CPU201は、決定された第1搬送速度、第2搬送速度、巻き上げ量、及び、加熱時間を、RAM203に記憶する(S103)。CPU201は、決定処理を終了させ、処理を包装処理(図19参照)に戻す。
決定処理のS81(図20参照)の処理によって台紙2の搬送が開始されることによって、台紙2の底面部905の下流側の端部(辺901)はフィルム24に接触し、その後、保持部材72上を通過する(図22における矢印182)。台紙2の底面部905の辺901は、フィルム24を下流側に押す。台紙2の底面部905の辺901は、上流側から移動経路104に近づき、5つの加熱ユニット861の上方を通過する(図22参照)。なお、フィルム24は、台紙ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって、先端が挟持されている。台紙2の底面部905の辺901によってフィルム24が下流側に押されることで、フィルム24の先端は台紙2の底面部905の下面に回り込む。
台紙2が下流側に搬送されることによって、台紙2の底面部905の辺901は、搬送経路103と移動経路104とが交差する交差位置105を上流側から下流側に向けて横切る。台紙2は更に下流側に移動する。図23に示すように、フィルムロール22から延びるフィルム24は、押下ローラ33によって曲折して下流側に延び、台紙2の底面部905の辺901及び物品3の下流側に至る。台紙2の底面部905及び物品3の上側を覆う位置にフィルム24が配置される。押下ローラ30〜32は、台紙2及び物品3の上方に延びるフィルム24の上方に配置された状態になる。
図19に示すように、CPU201は、S81(図20参照)の処理によって台紙2の下流側への搬送を開始させた後、エンコーダ232から出力されるパルス信号に応じて、台紙2の搬送を開始してからのモータ222の回転数を特定する。CPU201は、台紙2の底面部905の辺901が、最上位に配置された状態での5つの加熱ユニット861の上方位置に対して所定距離分下流側に移動したか否かを、特定したモータ222の回転数に基づいて判断する。CPU201は、台紙2の底面部905の辺901が、5つの加熱ユニット861の上方位置よりも下流側に所定距離分移動したと判断した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止し、台紙2の下流側への搬送を停止させる(S19)。
CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を上昇させる(S21)。5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態となった後、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の駆動を停止し、5つの加熱ユニット861の上昇を停止させる。図23に示すように、5つの加熱ユニット861が最上位まで上昇(矢印183)した場合、5つの加熱ユニット861のそれぞれの上側は、搬送経路103に下方から近接し、搬送経路103よりも僅かに上側に配置された状態になる。台紙2の底面部905の辺901は、5つの加熱ユニット861の上方位置よりも所定距離分下流側に移動しており、台紙2の底面部905の下面には、フィルム24が回り込んでいる。従って、5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態で、5つの加熱ユニット861の上側は、台紙2の底面部905の下面との間にフィルム24を挟んだ状態になる。
図19に示すように、CPU201は、ヒータ861Aを加熱させる(S23)。ヒータ861Aは、フィルム24の先端部分を加熱し、溶融する。溶融されたフィルム24の先端部分は、台紙2に溶着する(S23)。CPU201は、ヒータ861Aの加熱を開始してから、S103(図20参照)の処理によってRAM203に記憶された加熱時間が経過した後、ヒータ861Aの加熱を停止する。
CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を下降させる(S25、矢印184(図24参照))。各加熱ユニット861の上側は、搬送経路103から離隔する。5つの加熱ユニット861が最下位に配置された後、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の駆動を停止し、5つの加熱ユニット861の下降を停止させる。
CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を離隔位置に移動させる(S27)。図24に示すように、一対の支持部材78が矢印185の方向に回転することによって、保持部材72は、台紙ガイド部材71の保持部71Bに対して下方に離隔する。台紙ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とは、挟んだ状態のフィルム24の先端部分を解放する。
図19に示すように、CPU201は、駆動部212を制御してモータ222を駆動する。CPU201は、ベルト511、512が正方向に回転するように、モータ222を正方向に回転させる。台紙2は下流側に搬送される(S29、矢印186(図24参照))。CPU201は、S103(図20参照)の処理によってRAM203に記憶された第1搬送速度で台紙2が下流側に搬送されるように、モータ222の回転速度を制御する。なお、フィルム24の先端部分は、S23の処理によって、台紙2に接着した状態となっている。このため、台紙2の下流側への移動に応じて、フィルム24の先端部分は、下流側に移動する。なお、切断部77を移動させるためのガイドレール74は、搬送経路103の下側に配置されており、フィルム24の先端部分に下側から接触する。このため、フィルム24の先端部分は、台紙2の移動に伴って移動するとき、搬送経路103に沿って下流側に延びた状態となる。
図24に示すように、搬送部60は受け台13上に移動し、台紙2の下流側は受け台13上まで搬送される。台紙2の底面部905の上流側の端部(辺902)が、台紙ガイド部材71上を通過する。台紙2の底面部905の辺902は、交差位置105を上流側から下流側に横切る。
CPU201は、S29の処理によって台紙2の下流側への搬送を開始させた後、エンコーダ232から出力されるパルス信号に応じて、台紙2の搬送を開始してからのモータ222の回転数を特定する。CPU201は、台紙2の底面部905の辺902が、交差位置105に対して所定距離分下流側に移動したか否かを、特定したモータ222の回転数に基づいて判断する。CPU201は、台紙2の底面部905の辺902が、交差位置105に対して所定距離分下流側に移動したと判定した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止し、台紙2の下流側への搬送を停止させる(S31)。
CPU201は、駆動部214を制御してモータ224を駆動し、フィルム移動機構25を退避前位置から退避後位置まで移動させる(S33)。フィルム移動機構25の移動部材27は、台紙ガイド部材71の保持部71Bの下側から、搬送経路103よりも上側に一旦移動する。移動部材27は、その後、搬送経路103よりも下側に再度移動し、グリップローラ81よりも下流側、且つ、搬送経路103の下側に配置される(矢印187、図24参照)。移動部材27は、搬送経路103の上側から下側に移動する過程で、フィルム24の先端部分を、搬送経路103の下側、且つ、移動経路104よりも下流側に移動させる。
CPU201は、駆動部211を制御してモータ221を駆動し、押下機構39を最下位に移動させる(S35)。押下ローラ30は、移動経路104に沿って最上位から最下位に移動する。押下ローラ30,32は、移動の過程で、下方に配置された状態のフィルム24に上側から接触し、フィルム24を下方に押し下げる(矢印188、図25参照)。フィルム24は、台紙2の底面部905及び物品3の下流側、上側、及び上流側を覆う。図25に示すように、押下機構39が最下位に配置された状態で、グリップローラ81の歯車は、押下ローラ30の歯車に嵌合する。フィルム24は、グリップローラ81と押下ローラ30との間に挟まれる。押下ローラ31は、搬送経路103に対して下側から接する。
図19に示すように、CPU201は、ソレノイド16Cを駆動して連結ギヤ652(図5参照)を巻き取り位置に移動させる。なお、S1の初期化処理において、電磁ブレーキ82に対する通電は停止されている。このため、グリップローラ81及び押下ローラ30は回転可能な状態である。このため、モータ227の回転に応じて、フィルム24はフィルムロール22に巻き取られる(S37、矢印172、図25参照)。フィルム24に張力が作用する。フィルム24に作用する張力によって、台紙2及び物品3にフィルム24が密着する。
CPU201は、S37の処理によってフィルム24の巻き取りを開始してから、S103(図20参照)の処理によってRAM203に記憶された巻き取り量分のフィルム24がフィルムロール22に巻き取られた場合、駆動部217を制御してモータ227の回転を停止させる。これによって、フィルムロール22へのフィルム24の巻き取りは停止する(S39)。CPU201は、ソレノイド16Cを駆動して連結ギヤ652(図5参照)を繰り出し位置に移動させる(S41)。これによって、モータ227が、モータギヤ670、連結ギヤ652、第1プーリ、伝達ベルト653、及び、第2プーリを介して、繰り出しローラ654Bに連結した状態となる。つまり、モータ227の回転駆動力を連結ギヤ651に伝達することが可能な状態となる。一方、モータ227と連結ギヤ651とは連結されない状態になる。つまり、モータ227の回転駆動力が繰り出しローラ654Bに伝達されない状態となる。
CPU201は、第1電流値の電流を電磁ブレーキ82に通電させる。この場合、電磁ブレーキ82に接続するグリップローラ81に対し、第1電流値に応じた回転トルク(以下、「第1回転トルク」)が作用する(S43)。
CPU201は、ベルト511、512が逆方向に回転するように、モータ222を逆方向に回転させる(S45)。台紙2は、下流側から上流側に移動する(矢印189、図26参照)。CPU201は、S103(図20参照)の処理によってRAM203に記憶された第2搬送速度で台紙2が上流側に搬送されるように、モータ222の回転速度を制御する。台紙2の底面部905の辺902は、フィルム24に接触して上流側に押す。台紙2の底面部905の辺902の左右両側の部分は、押下機構39の第1延設部34B(342B)と第2延設部34C(342C)との間の隙間3414、3424(図6等参照)に下流側から進入する。第2延設部34C(342C)は、台紙2の底面部905を上側から押え、台紙2が上方に持ち上がることを抑制する。
台紙2の底面部905の辺902は、下流側から交差位置105に近づく。台紙2の底面部905の辺902は、下流側から上流側に向けて交差位置105を横切る。押下機構39の押下ローラ31は、台紙2の下面に接触し、第1延設部34B(342B)と第2延設部34C(342C)との間の隙間3414、3424(図6等参照)に沿って台紙2を上流側に誘導する。台紙2の底面部905の辺902は、5つの加熱ユニット861の上方位置を通過し、上流側に移動する。更に台紙2は上流側に移動する。台紙2は、5つの加熱ユニット861の上方位置を通過し、上流側に移動する。
台紙2が上流側に移動する過程で、フィルム24は、台紙2の底面部905の上流側の部分の下側に回り込む。台紙2の下側に回り込む分のフィルム24が不足することになる。このため、不足分のフィルム24を補うために、フィルム24は、フィルムロール22から繰り出されるときの移動方向(矢印173(図27参照)の方向。以下、「繰り出し方向」という。)に移動しようとする。しかし、フィルム24は、グリップローラ81及び押下ローラ30の間に挟まれている。又、S43の処理によってグリップローラ81に第1回転トルクが作用している。このため、フィルム24の繰出し方向への移動は、グリップローラ81及び押下ローラ30によって抑制される。又、グリップローラ81からフィルム24に対して、繰り出し方向に対して反対側の方向(矢印174(図26、図27参照)。以下、「反対方向」という。)に第1負荷が作用する。これによって、フィルム24に張力が付与され、物品3にフィルム24が密着する(図26参照)。
CPU201は、エンコーダ232から出力されるパルス信号に応じて、S45の処理によって台紙2の上流側への搬送を開始してからのモータ222の回転数を特定する。CPU201は、特定した回転数に基づいて、5つの加熱ユニット861の上方位置に対して台紙2が所定距離分上流側に移動したか判断する。CPU201は、台紙2が5つの加熱ユニット861の上方位置よりも上流側に所定距離分移動したと判断した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止し、台紙2の搬送を停止させる(S47)。
CPU201は、第2電流値の電流を電磁ブレーキ82に通電させる。この場合、電磁ブレーキ82に接続するグリップローラ81に対し、第2電流値に応じた回転トルク(以下、「第2回転トルク」という。)が作用する(S49)。なお、第2回転トルクは、第1電流値の電流が電磁ブレーキ82に通電された場合の回転トルクである第1回転トルクよりも大きい。グリップローラ81からフィルム24に対して、反対方向に第2負荷が作用する。つまり、フィルム24に対して作用する反対方向の負荷が、第1負荷から第2負荷に変更される。なお、第1負荷よりも第2負荷の方が大きいので、フィルム24の繰出し方向への移動は、第1負荷がフィルム24に作用している状態よりもさらに強く抑制される。フィルム24は、グリップローラ81及び押下ローラ30に対して移動不能となる。
CPU201は、駆動部215を制御してモータ225を駆動し、ガイドレール74(図10参照)に沿って切断部77を左側から右側に移動させる。切断部77が右側に移動することによって、フィルム24は、グリップローラ81の歯車と、押下ローラ30の歯車との間に挟まれた部分よりもフィルムロール22側、且つ、押下ローラ30、32間を延びる部分で、刃部771によって切断される(S51)。切断部77は、フィルム24のうち台紙2の底面部905及び物品3を覆った部分を、フィルムロール22側から切り離す。
フィルム24の切断後、フィルム24のうちフィルムロール22側から切り離された部分は、フィルム24に作用する張力によって、グリップローラ81及び押下ローラ30によって挟まれた部分から抜けようとする。しかし、グリップローラ81の歯車及び押下ローラ30の歯車が嵌合してフィルム24を間に挟んでいる。又、電磁ブレーキ82によって、第1回転トルクよりも大きい第2回転トルクがグリップローラ81に作用している。このため、フィルム24は、グリップローラ81及び押下ローラ30によって挟まれた部分から抜けない。
一方、フィルムロール22から延びるフィルム24のうち切断された端部は、台紙ガイド部材71の下流側に垂れ下がる。CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を近接位置に移動させる(S53)。図28に示すように、一対の支持部材78は矢印190の方向に揺動する。台紙ガイド部材71の保持部71Bに、保持部材72が近接した状態になる。フィルム24のうち切断部77によって切断された端部は、台紙ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって挟まれる。
図19に示すように、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を上昇させる(S55)。5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態となった後、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の駆動を停止し、5つの加熱ユニット861の上昇を停止させる。図28に示すように、5つの加熱ユニット861が最上位まで上昇(矢印191)した状態で、5つの加熱ユニット861の上面は搬送経路103に下方から近接する。5つの加熱ユニット861が最上位に配置されることによって、フィルム24のうちS13の処理による溶着部分に近接する部分(以下、「第1部分」という。)と、S37の処理による切断部分に近接する部分(以下、「第2部分」という。)とが、台紙2と5つの加熱ユニット861との間に挟まれる。
図19に示すように、CPU201は、ヒータ861Aを加熱させる(S57)。ヒータ861Aは、フィルム24の第2部分を加熱し、溶融する。溶融されたフィルム24の第2部分は、フィルム24の第1部分に溶着する。CPU201は、ヒータ861Aの加熱を開始してから、S103(図20参照)の処理によってRAM203に記憶された加熱時間が経過した後、ヒータ861Aの加熱を停止する。CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を下降させる(S59、矢印192(図29参照))。各加熱ユニット861の上面は、搬送経路103から離隔する。CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の回転を停止させる。
CPU201は、電磁ブレーキ82に対する通電を停止させる。これによって、グリップローラ81は回転可能な状態となる(S61)。CPU201は、駆動部212を制御してモータ222を駆動する。CPU201は、ベルト511、512が正方向に回転するように、モータ222を正方向に回転させる。台紙2は、下流側に搬送される(S63、矢印193(図29参照))。包装が完了した台紙2及び物品3は、下流側に搬送される。CPU201は、駆動部211を制御してモータ221を駆動し、押下機構39を最下位から最上位に移動させる(S65)。押下ローラ30は、移動経路104に沿って最下位から最上位に移動する。CPU201は、駆動部214を制御してモータ224を駆動し、フィルム移動機構25を時計回りに回転させる。これによって、フィルム移動機構25は退避前位置に配置される(S67)。CPU201は包装処理を終了させる。
<本実施形態の主たる作用、効果>
以上説明したように、包装装置1のCPU201は、台紙2を搬送する過程で、台紙2の第1〜第4所定位置のそれぞれにおける第1〜第4貫通部の有無を、センサ4によって検出する(S85、S89、S93、S97)。CPU201は、台紙2の第5〜第8所定位置のそれぞれにおける第5〜第8貫通部の有無を、センサ204Bによって検出する(S85、S89、S93、S97)。CPU201は、検出された貫通部の有無に応じて、包装パラメータを決定する(S101)。CPU201は、決定された第1包装パラメータ(第1搬送速度及び第2搬送速度)に基づいて、台紙2の搬送速度を制御する(S29、S45)。CPU201は、決定された第2包装パラメータ(巻き取り量、及び、加熱時間)に基づいて、フィルム24の巻き取り量、及び、ヒータ861Aによる加熱時間を制御する(S23、S37、S39、S57)。この場合、ユーザは、所望する包装パラメータに応じた貫通部を、台紙2の第1〜第8所定位置に形成させることによって、所望する包装パラメータに基づいて包装装置1に包装動作を実行させることができる。従って、ユーザは、操作部206を操作することによって包装パラメータを設定する場合と比べて、包装パラメータの設定を容易に実行できる。
搬送領域97の水平部分97Aは、台紙2の底面部905が通過する領域に対応する。水平部分97Aは、台紙2の大きさが変化したり、台紙2の搬送位置がずれたりした場合でも、台紙2の一部が常に安定的に通過する領域である。これに対し、包装装置1において、センサ4による第1〜第4貫通部の有無を検出可能な位置(第1搬送所定位置)は、搬送領域97の水平部分97Aのうち、受け台12のスリット122の上方の位置に対応する。センサ4の第1部分41Aは、水平部分97Aの第1搬送所定位置に直接設けられる。このため、センサ4は、安定的な条件で台紙2における貫通部の有無を検出できるので、第1〜第4貫通部を精度良く検出できる。又、センサ4は、例えば光学的方法等によって水平部分97Aから離隔した位置で第1〜第4貫通部の有無を検出する場合と比べて、遮蔽物等によって第1〜第4貫通部が検出不能となることを抑制できる。
センサ4は、軸部40、回転体41、及び、検出部42を有する。回転体41は、第1部分41A及び第2部分41Bを有する。回転体41は、軸部40を中心として回転可能である。回転体41が第1状態のとき、第1部分41Aは水平部分97Aから上側に突出する。一方、回転体41が第2状態のとき、第1部分41Aは水平部分97Aよりも下側に配置される。検出部42は、第1状態における回転体41の第2部分41Bを、光学素子42Bによって検出可能である。この場合、台紙2の第1〜第4所定位置に形成された第1〜第4貫通部が第1搬送所定位置を通過するときに、回転体41は第1状態となる。一方、台紙2の第1〜第4所定位置に第1〜第4貫通部が形成されていない場合、回転体41は第2状態となる。このため、センサ4は、回転体41の状態を光学素子42Bで特定することによって、台紙2における第1〜第4貫通部の有無を検出できる。従って、包装装置1は、台紙2における第1〜第4貫通部の有無を、簡易な構成で容易に検出できる。
センサ204は、側板部材112の上流側、且つ、搬送領域97の交差部分97Bから離隔した位置に配置される。センサ204Bの検出部は、発光部から出射された赤外光の反射光が受光部によって検出されたか否かに応じて、台紙2の第5〜第8所定位置に第5〜第8貫通部が形成されているかを検出する。このように、センサ204は、第5〜第8貫通部の有無を光学的に検出するので、台紙2の搬送を阻害しない。このため、包装装置1は、台紙2のスムーズな搬送を実現しつつ、台紙2の第5〜第8所定領域に第5〜第8貫通部が形成されているかを検出できる。
CPU201は、搬送機構50による台紙2の搬送が開始されてからの経過時間が、第1〜第4時間に達したかを判定する(S83、S87、S91、S95)。CPU201は、経過時間が第1〜第4時間に達したときのそれぞれのタイミングでセンサ4、204から出力される信号に応じて、ビットパターンを特定し、包装パラメータを決定する(S101)。このため、ユーザは、台紙2の第1〜第8所定位置のうち所望する搬送パラメータに対応する位置に、ミシン目94、95によって第1〜第8貫通部を形成させることによって、包装装置1に対する包装パラメータの設定を実現できる。従って、ユーザは、包装装置1に対する包装パラメータの設定を更に容易に実行できる。
CPU201は、テーブル202A、202Bに基づき、第1搬送速度、第2搬送速度、フィルム24の巻き上げ量、及び、フィルム24の加熱時間を包装パラメータとして決定する(S101)。このため、例えばユーザは、包装される物品3の大きさが大きく倒れやすい場合に、第1搬送速度及び第2搬送速度を遅く設定することによって、物品3が倒れることを抑制できる。又、例えばユーザは、包装される物品3の大きさが小さい場合に、第1搬送速度及び第2搬送速度を速く設定することによって、物品3の包装を短時間で実行できる。又、例えばユーザは、フィルム24の張力によって物品3が変形する可能性がある場合に、フィルム24の巻き上げ量を小さくしてフィルム24に作用する張力を軽減できる。又、例えばユーザは、フィルム24の材質に応じて融点が異なる場合に、ヒータ861Aによるフィルム24の加熱時間を調整し、台紙2にフィルム24を適切に溶着させることができる。更に、ユーザは、第1搬送速度、第2搬送速度、巻き上げ量、及び、加熱時間を、それぞれ独立して包装装置1に設定できる。
台紙2は、2つの曲折部911、912のそれぞれを折り曲げることによって、底面部905の強度を2つの側面部906、907によって強化できる。従って、台紙2は、底面部905に物品3を載置してフィルム24によって包装したときに、フィルム24の張力によって底面部905が折れ曲がることを抑制できる。又、台紙2は、2つの曲折部911、912のそれぞれが折り曲げられることによって、複数の切れ目920、930によって穴926、927を形成させることができる。この場合、包装装置1は、搬送機構50の第2搬送部61B、62Bを穴926、927に取り付けた状態で搬送部60を移動させることによって、台紙2を適切に搬送できる。又、台紙2は、底面部905にミシン目94を有し、側面部906にミシン目95を有する。ミシン目94、95は、それぞれ、台紙2に貫通部を形成させることが可能である。このため、ユーザは、所望する包装パラメータに対応する貫通部を、ミシン目94、95によって容易に形成させることができる。
台紙2において、ミシン目94は、曲折部911、912と平行に並ぶ第1〜第4所定位置に第1〜第4貫通部を形成可能である。又、ミシン目95は、曲折部911、912と平行に並ぶ第5〜第8所定位置に第5〜第8貫通部を形成可能である。この場合、ユーザは、台紙2の複数の台紙所定位置のそれぞれに形成させる貫通部の組み合わせによって、複数の包装パラメータを包装装置1に設定可能な貫通部を容易に形成させることができる。又、第1〜第4所定位置に形成される第1〜第4貫通部、及び、第5〜第8所定位置に形成される第5〜第8貫通部は、それぞれ、搬送方向に連続した貫通部を形成可能である。この場合、台紙2は、各貫通部が独立して台紙2に形成される場合と比べて、台紙2における貫通部が形成される領域の面積を小さくできる。従って、台紙2は、第1〜第8貫通部によって台紙2の強度が低下することを抑制できる。又、ミシン目94、95が設けられる領域の大きさを抑制できるので、台紙2の強度がミシン目94、95や貫通部によって低下することを抑制できる。
台紙2のミシン目94、95によって形成される台紙所定位置は、台紙2の辺901、902から離隔する。このため、台紙所定位置に形成される第1〜第8貫通部も、台紙2の辺901、902から離隔する。この場合、台紙2は、貫通部が辺901、902に隣接して設けられる場合よりも、台紙2の強度を強くできる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記において、台紙2の第1〜第4所定領域に形成される第1〜第4貫通部は、センサ4の代わりにセンサ67によって検出されてもよい。センサ67は、台紙2の第1〜第4所定位置が、搬送領域97の水平部分97Aのうち第3搬送所定位置を通過するときに、第1〜第4所定位置に形成された第1〜第4貫通穴を検出してもよい。この場合、センサ67は、第1〜第4貫通部の有無を光学的に検出するので、台紙2の搬送を阻害しない。このため、包装装置1は、台紙2のスムーズな搬送を実現しつつ、台紙2の第1〜第4所定領域に第5〜第8貫通部が形成されているかを検出できる。なお、センサ67によって第1〜第4貫通穴が検出される場合、センサ4は設けられなくてもよい。
台紙2にはミシン目94のみ設けられ、ミシン目95は設けられなくてもよい。逆に、台紙2にはミシン目95のみ設けられ、ミシン目94は設けられなくてもよい。これらの場合、ミシン目が形成される領域を更に小さくできるので、台紙2の強度が低下することを更に効果的に抑制できる。なお、台紙2の底面部905のうち、ミシン目94によって第1所定位置〜第4所定位置に第1〜第4貫通部が形成された場合、これらの貫通部が物品3によって塞がれる可能性は低い。一方、台紙2の側面部906のうち、ミシン目95によって第5〜第8所定位置に第5〜第8貫通部が形成された場合、これらの貫通部は物品3によって塞がれる可能性がある。このため、台紙2の底面部905にミシン目94が優先的に形成されることが好ましい。
台紙2のミシン目95、96のそれぞれによって形成可能な貫通部の数は、4つに限定されず、1〜3、5以上であってもよい。台紙2のミシン目94、95のそれぞれによって、それぞれが独立した貫通部が台紙2に形成されてもよい。台紙2のミシン目94、95は、辺901に接する位置に設けられていてもよい。この場合、第1、第5貫通部は、台紙2の辺901に切欠き状に形成されてもよい。包装装置1は、センサ4と同一形状の複数のセンサを有していてもよい。これらのセンサは、左右方向に配列されてもよい。この場合、台紙2には、左右方向に並ぶ複数の貫通部を形成可能なミシン目が設けられていてもよい。
センサ4は、ばね43を有していなくてもよい。この場合、回転体41は、第3部分41Cに作用する重力に応じて、時計回り方向に回転する向きに付勢されてもよい。光学素子42Bは、第1部分41Aを左右両側から挟む位置に設けられてもよい。この場合、回転体41に第2部分41Bは設けられていなくてもよい。
CPU201は、台紙2の搬送が開始されてからの経過時間が第1〜第4時間に達したときのセンサ4、204Bの出力信号に応じて、台紙2に第1〜第8貫通部が形成されているか判定した。これに対し、例えば、台紙2には所定位置に基準貫通部が常に形成されてもよい。包装パラメータを設定するための貫通穴は、基準貫通部の上流側に必要に応じて形成されてもよい。この場合、CPU201は、基準貫通部がセンサ4、204等によって検出された後の経過時間が所定時間に達した場合、センサ4、204の出力信号に応じて貫通部が形成されているか判定してもよい。
台紙2に形成される第1〜第8貫通部によって設定可能な包装パラメータは、搬送速度、フィルム24の巻き上げ量、及び、ヒータ861Aによる加熱時間に限定されず、他の設定条件であってもよい。例えば、包装パラメータは、使用されるフィルム24の種別、物品3の大きさ、台紙2の種別、台紙2の搬送量等であってもよい。