JP2015051715A - 車両用サンルーフ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可動パネルの全閉状態において、駆動シュー21が車両の前方に移動する際に可動パネルの移動を規制して該可動パネルをチルトアップ状態に移行させ、該チルトアップ状態において、駆動シュー21が更に車両の前方に移動した後に車両の後方に移動する際にチルトアップ状態を保持させて可動パネルの移動規制を解除するチェック機構40と、駆動シュー21に支持される固定カム51及び可動パネルの車両幅方向各縁部に支持される回転カム48を有し、チルトアップ状態において、駆動シュー21の更なる車両前方への移動により固定カム51にて回転カム48を押圧することで、その後に駆動シュー21が車両の後方に移動する際に可動パネルが一体で移動するように固定カム51及び回転カム48が係合する。
【選択図】図2
Description
本発明の目的は、チルトアップ状態のまま開作動する可動パネルの開口量をより増加することができる車両用サンルーフ装置を提供することにある。
図9に示すように、開口10aの車両の幅方向両縁部には、一対のガイドレール13が配設されている。各ガイドレール13は、例えばアルミニウム合金の押出材からなり、長手方向に一定断面を有して前後方向に延在する。そして、各ガイドレール13には、機能部品20が前後方向に移動可能に案内及び支持されている。両機能部品20には、それらの間に橋渡しされる状態で前記可動パネル12が連係及び支持されている。両機能部品20は、ガイドレール13に沿う前後方向への移動に伴い、可動パネル12をチルトアップ動作又はスライド動作させる。
図2(a)に示すように、昇降ガイドピン34は、可動パネル12の全閉状態でガイド溝30(第1傾斜部30a)の下端に配置されるように設定されている。従って、この状態で駆動シュー21がガイドレール13(第1レール部13a)に沿って車両の前方に移動すると、ガイド溝30に案内される昇降ガイドピン34が第1傾斜部30aを上がって直線部30bに達する。このとき、駆動シュー21に対する支持ブラケット31(昇降ガイドピン34)の上昇により、可動パネル12が支持ブラケット31の前側部位を支点に回動することで、その後側部位が上昇するチルトアップ動作をする(第1のチルトアップ状態)。
なお、支持ブラケット31(縦壁部32)の昇降ガイドピン34よりも車両の前方となる前端部には、車外側に突出する略長円柱状の係止ピン35が一体的に設けられている。
図6及び図7に示すように、ガイドブロック19の前端部には、車両の高さ方向において第1レール部13a及びガイド部17間に挟まれる位置で車内側に突出する略ブロック状の被保持部61が形成されている。この被保持部61の略平面状に広がる後端面は、被当接面61aを形成する。
まず、可動パネル12が全閉状態にあるものとする。このとき、回転チェック46は、係合突部46aが前記ガイドブロック19の係合溝19aに係入する状態で、第1レール部13aの底面等により回動規制されている。これにより、回転チェック46の車両の後方への移動が規制され、該回転チェック46と共にスライドチェック41の車両の後方への移動が規制される。また、スライドチェック41の当接面44bがガイドブロック19の被当接面61aに当接することで、スライドチェック41の車両の前方への移動が規制され、該スライドチェック41と共に回転チェック46の車両の前方への移動が規制される。以上により、スライドチェック41及び回転チェック46の前後方向への移動が規制される。そして、スライドチェック41に許容孔43a等を介して連結された支持ブラケット31の前後方向への移動も規制されることで可動パネル12は、支持ブラケット31の前側部位を支点に後側部位が上昇するチルトアップ動作のみが許容されている。
(1)本実施形態では、可動パネル12の全閉状態において、駆動シュー21が車両の前方に移動すると、回転チェック46は、スライドチェック41と共に可動パネル12の移動を規制していることで、該可動パネル12を第1のチルトアップ状態に移行させる。そして、第1のチルトアップ状態において、駆動シュー21が更に車両の前方に移動すると、回転チェック46は回動が許容される。そして、回転チェック46は、その後に駆動シュー21が車両の後方に移動する際に係合溝19aから係合突部46aが外れるように回動案内されて第2のチルトアップ状態を保持する状態でスライドチェック41と共に可動パネル12の移動規制を解除する。一方、固定カム51及び回転カム48間の押圧作用により、第1のチルトアップ状態において駆動シュー21が更に車両の前方に移動した後に車両の後方に移動する際にスライドチェック41と共に可動パネル12を一体で移動させるべく固定カム51及び回転カム48が係合する。このように、固定カム51及び回転カム48が係合することで、駆動シュー21が車両の後方に移動する際に、可動パネル12は、第2のチルトアップ状態のまま開放される。この場合、可動パネル12の全開状態を規定する駆動シュー21等の最大の移動量は、可動パネル12をチルトアップ状態にする際の逆方向(車両の前方)の駆動シュー21の移動量に制約されることはない。従って、可動パネル12の全開状態を規定する駆動シュー21等の最大の移動量、即ち可動パネル12の開口量を増加することができる。
・前記実施形態において、スライドチェック41の当接面44bが当接可能な被当接面は、被保持部61以外のガイドブロック19の適宜部位に設けられていてもよい。
・前記実施形態においては、スライドチェック41に保持片62を設けてこれをガイドブロック19(被保持部61)と係合させたが、例えばガイドブロック19(又はガイドレール13)に保持片を設けてこれをスライドチェック41の適宜部位と係合させてもよい。
・前記実施形態において、ガイド溝30の直線部30bはなくてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
前記第1部材は、
車両の前後方向に延びる軸線の周りに所定角度ごとに配設され該軸線方向に凹凸する複数の第1カム歯を有する第1固定側部材と、
前記第1固定側部材の前記第2部材側に配置され、前記軸線の周りに前記所定角度ごとに前記第1カム歯への進路を開放する開放部及び前記第1カム歯への進路を閉塞する係止部を有する第2固定側部材とを有し、
前記第2部材は、
前記軸線の周りに回動自在に連結され、前記チルトアップ状態において前記摺動部材が更に車両の前方に移動する際に前記開放部を通過して前記第1カム歯に押圧され、その後に前記摺動部材が車両の後方に移動する際に前記係止部に押圧されることで、前記所定角度だけ回動して前記係止部に係合され、一方、前記復帰状態において前記摺動部材が更に車両の前方に移動する際に前記第1カム歯に押圧され、その後に前記摺動部材が車両の後方に移動する際に前記開放部に案内されつつ前記所定角度だけ回動して前記開放部を通過する第2カム歯を有した、車両用サンルーフ装置。
Claims (4)
- 車両のルーフに形成された開口を開閉するよう適合される可動パネルと、
前記開口の車両の幅方向各縁部に車両の前後方向に延設されるガイドレールと、
電気的駆動源により前記ガイドレールに沿って移動するように駆動され、前記可動パネルの車両の幅方向各縁部に連係された摺動部材と、
前記可動パネルのチルト動作を許容する状態でこれと一体で前記ガイドレールに沿って移動自在な第2の摺動部材とを備え、前記可動パネルは、全閉状態において前記摺動部材が車両の前方に移動する際にチルトアップ状態に移行し、前記摺動部材が更に車両の前方に移動した後に車両の後方に移動する際に前記第2の摺動部材が一体で移動するようにそれらが係合して前記チルトアップ状態のまま開作動し、一方、開状態において前記第2の摺動部材と一体で前記摺動部材が車両の前方に移動する際に閉作動し、その後に前記摺動部材が前記第2の摺動部材との係合を解除しつつ車両の後方に移動する際に前記全閉状態に移行するように構成されており、
前記摺動部材が車両の後方に移動する際に、前記係合の解除状態では前記第2の摺動部材を停止させ、前記係合の状態では前記第2の摺動部材を移動可能にする保持機構を備えた、車両用サンルーフ装置。 - 請求項1に記載の車両用サンルーフ装置において、
前記摺動部材は、前記可動パネルの全閉状態において該可動パネルに対して車両の前方に移動する際に前記可動パネルがチルトアップ状態となるように前記可動パネルの車両の幅方向各縁部に連係されており、
前記第2の摺動部材は、前記可動パネルのチルト動作を許容する状態で該可動パネルと一体で移動するよう前記可動パネルの車両の幅方向各縁部に連結されており、
係合溝が形成され、前記ガイドレールに設けられたガイドブロックと、
前記係合溝に係入可能な係合突部を有して前記第2の摺動部材に回動自在に連結され、前記全閉状態において、前記係合突部が前記係合溝に係入する状態で回動規制されて前記摺動部材が車両の前方に移動する際に前記第2の摺動部材の移動を規制して前記チルトアップ状態に移行させ、前記摺動部材が更に車両の前方に移動した際に回動が許容されて、その後に前記摺動部材が車両の後方に移動する際に前記係合溝から前記係合突部が外れるように回動案内されて前記チルトアップ状態を保持する状態で前記第2の摺動部材の移動規制を解除し、一方、前記可動パネルの開状態において、前記摺動部材が車両の前方に移動する際に前記係合突部が前記係合溝に係入するように回動案内されて前記摺動部材が更に車両の前方に移動する際に前記第2の摺動部材の移動を規制する回転チェックと、
前記可動パネルの車両の幅方向各縁部及び前記摺動部材のいずれか一方及び他方にそれぞれ支持される第1部材及び第2部材とを有し、前記第1部材及び前記第2部材間の押圧作用により、前記可動パネルが前記全閉状態から移行した前記チルトアップ状態において前記摺動部材が更に車両の前方に移動した後に車両の後方に移動する際に前記第2の摺動部材が一体で移動するように前記第1部材及び前記第2部材を係合させる係脱切替機構と、
前記可動パネルの開状態において、前記摺動部材が車両の前方に移動する際に、前記可動パネルが前記全閉状態から前記チルトアップ状態に移行した復帰状態になるまで前記第1部材及び前記第2部材間の押圧作用を規制するとともに、前記摺動部材の更なる車両の前方への移動により前記押圧作用の規制を解除して、その後に前記摺動部材が車両の後方に移動する際に第2の摺動部材が離脱するように前記第1部材及び前記第2部材の係合を解除させる規制部とを備え、
前記保持機構は、前記第2の摺動部材及び前記ガイドレール側の少なくとも一方に設けられ、前記摺動部材が車両の後方に移動する際に、前記第1部材及び前記第2部材の係合の解除状態では前記ガイドレール側に前記第2の摺動部材を保持するとともに、前記第1部材及び前記第2部材の係合状態では弾性変形に伴って前記ガイドレール側への前記第2の摺動部材の保持を解除する保持片を有する、車両用サンルーフ装置。 - 請求項2に記載の車両用サンルーフ装置において、
前記可動パネルの開状態において、前記摺動部材が車両の前方に移動する際、前記係合突部が前記係合溝に係入するように前記回転チェックが回動案内されるときに、前記第2の摺動部材の当接面が前記ガイドブロックの被当接面に当接することで、前記摺動部材が更に車両の前方に移動する際に前記第2の摺動部材の移動を規制した、車両用サンルーフ装置。 - 請求項3に記載の車両用サンルーフ装置において、
前記保持片は、前記第2の摺動部材に設けられており、前記ガイドブロックに形成された被保持部に掛止されて前記ガイドブロックに前記第2の摺動部材を保持するように構成されており、
前記被当接面は、前記被保持部に形成された、車両用サンルーフ装置。
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